(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の制御手段は、前記車両状態情報のうち利用者に対し注意を喚起するための注意喚起情報が発生したと判断すると、所定条件が成立するまで、前記アイコンの表示を抑止するように、前記表示部を動作させることを特徴とする請求項1記載の車両用情報提供装置。
前記第1の制御手段は、前記注意喚起情報が前記第2の表示領域に表示されている条件下において、所定時間が経過し、且つ、前記注意喚起情報が緊急を要するものでないとき、前記所定条件が成立したと判断することを特徴とする請求項3記載の車両用情報提供装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施形態)以下、
図1〜
図7に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態を示すブロック図であり、
図1中、100は車両を示している。また101は車両用情報提供装置であり、この車両用情報提供装置101は、車両用計器102と、携帯情報機器である外部機器(ここではスマートフォンとする)103と、車両用計器102と外部機器103とを接続する接続手段104とから構成される。
【0017】
車両用計器102は、車内LAN(多重通信ライン)105を介して、オーディオ106、エアコン107、ボディ制御部108、エンジン制御部109等の電装品と接続されている。また、接続手段104を介して車両用計器102と接続される外部機器103は、通信手段110を介してインターネットとの接続も可能である。
【0018】
次に、
図2を用いて、車両用計器102と外部機器103とから主に構成される車両用情報提供装置101の構成を詳細に説明する。車両用計器102は、車両の各種状態に関する各情報(車両状態信号)の入出力を行う車両情報端子(車両情報手段)210及び多重通信入出力端子(多重通信入出力手段)211と、所定の操作手段213からの操作入力信号を入力可能な操作情報端子212と、車両インターフェース(車両I/F)手段201と、車両用計器102の制御を行う例えばマイクロコンピュータからなる第1の制御手段202と、第1の制御手段202の処理プログラムが格納されるフラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリからなる第1の記憶手段(記憶手段)203と、車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を視覚的に報知する液晶表示パネル等の第1の表示部(表示部)204と車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を聴覚的に報知するスピーカ等の第1の発音体205とからなる第1の報知手段206と、第1の表示部204と第1の発音体205と各種アナログ式(指針式)計器207との駆動制御を兼ねた第1の駆動手段208と、外部機器103と接続するための接続手段104を構成する無線通信手段としての第1の通信部(ここではBluetooth(登録商標)とする)209とを有している。
【0019】
ここで、本例における第1の表示部204は、車両の利用者によるタッチ操作が可能なタッチパネルを含むタッチ型ディスプレイからなる。このタッチ型ディスプレイとしての第1の表示部204は、例えば液晶表示パネルの表示エリア上に抵抗膜方式や静電容量方式等のタッチパネルが重ねて配置された構成となっており、車両の利用者が前記表示エリアに対応するタッチパネル箇所をタッチ操作することにより、スイッチとして機能する。
【0020】
また、各種アナログ式計器207は、ここでの詳細図示は省略するが、車両の速度をアナログ指示する速度計と、車両のエンジン回転数をアナログ指示する回転計と、タンク内燃料量をアナログ指示する燃料計と、エンジン冷却水の温度をアナログ表示する温度計とのうち少なくとも1つを備えている。
【0021】
第1の通信部209は、外部機器103に備えられる後述する第2の通信部との間で無線通信を行うものである。つまり、第1の通信部209は、外部機器103に備えられる前記第2の通信部と間でデータのやりとりが可能となる。
【0022】
なお、車両が自動二輪車である場合、
図2で示す無線化されたワイヤレスヘッドセットからなるヘッドセット214が、Bluetooth(登録商標)通信としての無線通信手段215を介して、車両用計器102に備えられる第1の通信部209と接続されるようにしてもよい。
【0023】
ヘッドセット214は、ここでの詳細図示は省略するが、例えば自動二輪車に搭乗する搭乗者(利用者)が装着するヘルメットに収められたヘッドフォン及びマイクロフォン(マイク)と、第1の通信部209との間で無線通信を行うことが可能な第3の通信部(図示せず)を有している。これにより、例えば外部機器103側から各通信部260、209経由で車両用計器102に対し後述する電話の着信情報が伝送された場合にあっては、搭乗者(利用者)は、ヘッドセット214のヘッドフォン及びマイクロフォンを用いて、外部機器103に電話をかけてきた相手と通話をすることが可能となる。
【0024】
また、操作手段213は、車両用計器102の各種操作を行うための操作入力部からなり、例えば利用者の手が届くように車内の適宜箇所に設置されたカーソルボタンや決定ボタン等を含む略十字キー型の操作入力部を適用でき、利用者が操作手段213を操作することにより操作手段213から出力される外部機器103側への操作入力信号(遠隔操作入力信号)は、操作情報端子212並びに車両インターフェース手段201を通じて第1の制御手段202へと入力され、さらに接続手段104を介して外部機器103側へと至る。なお、操作手段213は、上述した十字キー型の操作入力部に代えてタッチパネル型の操作入力部を適用することも可能である。
【0025】
外部機器103は、車両用計器102と接続するための接続手段104を構成する無線通信手段としての第2の通信部(ここではBluetooth(登録商標)とする)260と、各種センサ(ここではGPSモジュールとする)261と、インターフェース(I/F)手段251と、外部機器103の制御を行う例えばマイクロコンピュータからなる第2の制御手段252と、第2の制御手段252の処理プログラムが格納されるフラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリからなる第2の記憶手段253と、車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を視覚的に報知するタッチパネル付ディスプレイ等の第2の表示部254と車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を聴覚的に報知するスピーカ等の第2の発音体255とからなる第2の報知手段256と、第2の表示部254と第2の発音体255の駆動制御を兼ねた第2の駆動手段257と、インターネットと接続するための通信手段110を構成する通信モジュール258とを有している。
【0026】
なお、本実施形態では、車両用計器102と外部機器103の接続手段104に無線通信手段からなる第1、第2の通信部209、260を適用したが、これに限定されるものではなく、USB等の有線接続手段からなる接続手段104を用いて車両用計器102と外部機器103とを接続することも可能である。
【0027】
また、本実施形態では、第1の通信部209を車両用計器102内に設けたが、これに限定されるものではなく、例えば車内LAN105と接続される図示しないゲートウェイ(G/W)手段を設けて、前記ゲートウェイ手段の中に第1の通信部209を内蔵することにより、車両用計器102と外部機器103とを接続することも可能である。
【0028】
次に、
図3〜
図7を用いて、車両用計器102に備えられる第1の制御手段202が、後述する第1、第2の表示モードを実行したときの第1の表示部204に表示される表示レイアウトについて説明する。
【0029】
ここで、車両用計器102は、
図3に示すように上述した第1の表示部204を備え、この第1の表示部204は、車両の利用者へ車両の各種状態を車両状態情報として表示する計器用のタッチ型ディスプレイからなる。
【0030】
第1の制御手段202は、多重通信入出力端子211(あるいは車両情報端子210)を介して前記車両状態信号を受信し、前記車両状態信号に基づいて
図4(a)、
図4(b)に示すような第1の表示モードM1に対応する車両状態情報を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0031】
この後述する車両の外部情報が一切表示されず、車両状態情報のみを第1の表示部204に表示する第1の表示モードM1において、第1の制御手段202は、車両状態情報として車両の走行速度を表示する車速表示部300、シフトポジションを表示するシフトポジション表示部310、燃料の残量を表示する燃料残量表示部320、車両の進行方向を示す方向指示表示部330、車両の平均燃費を表示する燃費表示部340、車両外部の気温を表示する外気温表示部350を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0032】
また、第1の表示モードM1において、第1の表示部204は、区分けされた第1の表示領域R1と第2の表示領域R2とを有する。第1の表示領域R1は、第1の表示部204の上側に位置し、車両状態情報のうち所定情報D1である上述した車速表示部300、シフトポジション表示部310、燃料残量表示部320、方向指示表示部330を表示するものである。
【0033】
車速表示部300は第1の表示領域R1の中央に表示され、シフトポジション表示部310は車速表示部300と隣接するように車速表示部300の左側に位置し、燃料残量表示部320は車速表示部300と隣接するように車速表示部300の右側に位置し、方向指示表示部330はシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320とを挟むように第1の表示領域R1の両端側に位置している。
【0034】
また、ここでの車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1は、優先度が高く、車両の利用者が視認する頻度が多い車両状態情報となっており、第1の表示モードM1においては、所定情報D1を第1の表示領域R1へと表示させる表示レイアウトとしている。
【0035】
一方、第2の表示領域R2は、第1の表示部204の下側に位置し、所定情報D1とは異なる車両状態情報の他の情報D2である上述した燃費表示部340、外気温表示部350を表示するものである。例えば、この場合、燃費表示部340並びに外気温表示部350は、第2の表示領域R2に上下に並設された状態で表示され、燃費表示部340の真下に外気温表示部350が表示されている。
【0036】
そして、燃費表示部340と外気温表示部350とでなる他の情報D2は、車両の利用者が視認する頻度が少ない車両状態情報となっており、第1の表示モードM1においては、他の情報D2を第2の表示領域R2へと表示させる表示レイアウトとしている。
【0037】
また、本例の場合、燃費表示部340並びに外気温表示部350を除いた領域に対応する第2の表示領域R2の空き表示エリア400(
図4(a)の点線部分)には、車両の外部情報の種別選択に関する後述するアイコンが表示される。例えば、この場合、空き表示エリア400は、第2の表示領域R2の右側に設けられている。
【0038】
ここで、第1の制御手段202は、車両用計器102と外部機器103とが通信可能に接続された状態であるか否かを判断する機能を有し、車両用計器102と外部機器103とが通信可能に接続された状態ではないと判断した場合(つまり第1の通信部209と第2の通信部260との間の通信接続が確立してない状態であると判断した場合)、空き表示エリア400が非表示状態となるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う(
図4(a)参照)。このように空き表示エリア400が非表示状態となっていることで、車両の外部情報の機能が使用できないことを利用者へ報知することが可能となる。
【0039】
一方、第1の制御手段202は、車両用計器102と外部機器103とが通信可能に接続された状態であると判断すると(つまり第1の通信部209と第2の通信部260との間の通信接続が確立した状態であると判断すると)、第2の表示領域R2における空き表示エリア400に外部機器103の操作に関する複数個のアイコン410を表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う(
図4(b)参照)。
【0040】
アイコン410は、例えばナビゲーション機能(所定の機能)に関連したナビ機能用アイコンからなる第1のアイコン411と、電話機能(前記所定の機能とは異なる他の機能)に関連した電話機能用アイコンからなる第2のアイコン412と、オーディオ機能(前記所定の機能とは異なる他の機能)に関連したオーディオ機能用アイコンからなる第3のアイコン413とを備えている。
【0041】
この場合、前記電話機能を実行する第2のアイコン412の上方に第2のアイコン412と隣接するように前記ナビゲーション機能を実行する第1のアイコン411が位置し、第2のアイコン412の下方に第2のアイコン412と隣接するように前記オーディオ機能を実行する第3のアイコン413が位置している。このように空き表示エリア400に各アイコン411〜413が並設された状態で表示されることで、利用者は車両の外部情報の機能が使用できると認識する。
【0042】
次に、第1の制御手段202が、第1の表示モードM1とは異なる第2の表示モードM2を実行したときに、第1の表示部204に表示される表示レイアウトについて説明する。
【0043】
この第2の表示モードM2の実行時において、利用者は、タッチ式ディスプレイである第1の表示部204(第2の表示領域R2)に表示される各アイコン411〜413をタッチ操作することが可能である。
【0044】
例えば利用者がナビ機能用アイコンである第1のアイコン411をタッチ操作すると、第1の制御手段202は、多重通信入出力端子211(あるいは車両情報端子210)を介して前記車両状態信号を受信すると同時に、外部機器103側から各通信部260、209経由で車両の外部情報(ここではナビゲーション情報とする)を受信し、前記車両状態信号やナビゲーション情報に基づいて
図5(a)に示すような第2の表示モードM2に対応する表示情報を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0045】
つまり、第2の表示モードM2において、外部機器103に備えられる第2の制御手段252は、接続手段104(各通信部260、209)を介して第1の制御手段202に対しナビゲーション情報を出力し、第1の制御手段202は、第2の表示領域R2に車両の外部情報(外部機器情報)であるナビゲーション表示部360が表示されるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0046】
従って、第2の表示モードM2に対応する表示情報には、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とナビゲーション表示部360と各アイコン411〜413とが含まれている。
【0047】
そして、これらのうち車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1は、第1の表示モードM1の場合と同様に第1の表示領域R1に表示され、且つ、第2の表示モードM2における車速表示部300、シフトポジション表示部310、燃料残量表示部320、方向指示表示部330の個々の表示位置は、第1の表示モードM1の場合と同じ位置となっている。
【0048】
このように、本例の場合、第1の表示領域R1は、両表示モードM1、M2の実行時に、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1を予め定められた表示位置に表示可能な固定表示領域として構成されていることになる。
【0049】
そして、第2の表示モードM2において、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1以外の情報となるナビゲーション表示部360及び各アイコン411〜413は第2の表示領域R2に表示される。
【0050】
ところで、この第2の表示モードM2においては、第1の表示モードM1のときに第2の表示領域R2に表示されていた燃費表示部340及び外気温表示部350が非表示状態となる。そして、空き表示エリア400を除いた第2の表示領域R2箇所には、ターンバイターン表示からなるナビゲーション表示部360が表示される。このターンバイターン表示は、
図5(a)に示すように矢印表示361と、交差点名表示362と、交差点までの残距離表示363とを含むものである。
【0051】
なお、車両の外部情報としてターンバイターン表示を行うとき、第2の制御手段252は、接続手段104(各通信部209、260)を介して車両用計器102側に画像情報を出力する代わりにコマンドを出力してもよい。例えば、予め第1の記憶手段203に複数種類のターンバイターン表示情報を格納しておき、第1の制御手段202は、前記コマンドに対応するターンバイターン表示情報を第1の記憶手段203から読み出して第1の表示部204へ表示することで対応可能である。
【0052】
これにより、接続手段104(各通信部209、260)を介して第2の制御手段252から車両用計器102側へと出力する情報量を削減することが可能である。また、ナビゲーション表示部360は、ターンバイターン表示に代えて地図表示を適用してもよい。このときは、第2の制御手段252は、接続手段104(各通信部209、260)を介して画像情報を出力するものとする。
【0053】
次に、
図5(a)の状態から、車両の利用者が、オーディオ機能用アイコンである第3のアイコン413をタッチ操作したときの第2の表示領域R2の表示遷移を
図5(b)に基づいて説明する。
【0054】
例えば
図5(a)の状態での表示が行われている際に、車両の利用者が第3のアイコン413をタッチ操作することにより、車両の外部情報の種別(ここではオーディオとする)を示す入力信号(種別切替指示信号)が第1の制御手段202へと入力される。第1の制御手段202は、このオーディオ表示用の入力信号に基づいて、
図5(b)に示すように第2の表示領域R2に表示される車両の外部情報の種別をナビゲーション表示部360からオーディオ表示部370へと切り替えるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0055】
つまり、この場合、第1の制御手段202は、利用者による第1のアイコン411のタッチ操作に基づき前記ナビゲーション機能(前記所定の機能)に関連した外部情報(ナビゲーション表示部360)が第2の表示領域R2に表示されている条件下において、利用者による第3のアイコン413のタッチ操作を検出すると、前記ナビゲーション機能に関連した外部情報(ナビゲーション表示部360)を前記オーディオ機能(前記他の機能)に関連した外部情報(オーディオ表示部370)へと切替表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0056】
このとき、外部機器103に備えられる第2の制御手段252は、接続手段104(各通信部260、209)を介して第1の制御手段202に対しオーディオ情報を出力し、第1の制御手段202は、第2の表示領域R2に車両の外部情報であるオーディオ表示部370が表示されるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。なお、オーディオ表示部370には、
図5(b)に示すようにアーティスト名371と、曲名372と、再生・停止スイッチ等の操作用アイコン373とを含むものである。
【0057】
なお、音楽情報のアーティスト名、曲名等の文字表示の場合は、予め第1の記憶手段203に文字フォントを格納しておき、第1の制御手段202が、車両の外部情報の表示内容の指示に基づいて、この文字フォントを組み合わせて表示するものとする。
【0058】
また、この場合、第1の制御手段202は、前記ナビゲーション機能(前記所定の機能)に関連した外部情報(ナビゲーション表示部360)を前記オーディオ機能(前記他の機能)に関連した外部情報(オーディオ表示部370)へと切替表示させるにあたって、アイコン410(各アイコン411〜413)の表示位置は変えないように、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0059】
次に、
図5(a)の状態から、車両の利用者が、電話機能用アイコンである第2のアイコン412をタッチ操作したときの第2の表示領域R2の表示遷移を
図6に基づいて説明する。
【0060】
例えば
図5(a)の状態での表示が行われている際に、車両の利用者が第2のアイコン412をタッチ操作することにより、車両の外部情報の種別(ここでは電話とする)を示す入力信号(種別切替指示信号)が第1の制御手段202へと入力される。第1の制御手段202は、この電話機能表示用の入力信号に基づいて、
図6に示すように第2の表示領域R2に表示される車両の外部情報の種別をナビゲーション表示部360から電話機能表示部420へと切り替えるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0061】
つまり、この場合、第1の制御手段202は、利用者による第1のアイコン411のタッチ操作に基づき前記ナビゲーション機能(前記所定の機能)に関連した外部情報(ナビゲーション表示部360)が第2の表示領域R2に表示されている条件下において、利用者による第2のアイコン412(電話機能用アイコン)のタッチ操作を検出すると、前記ナビゲーション機能(前記所定の機能)に関連した外部情報(ナビゲーション表示部360)を前記電話機能(前記他の機能)に関連した外部情報(電話機能表示部420)へと切替表示させるとともに、アイコン410の表示を抑止(非表示とする)するように、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0062】
このように本例の場合、利用者が各アイコン411〜413の何れかをタッチ操作することによって、第1の制御手段202による制御のもと、第2の表示領域R2に表示される車両の外部情報の種別が切り替わるようになっている。
【0063】
このとき、外部機器103に備えられる第2の制御手段252は、接続手段104(各通信部260、209)を介して第1の制御手段202に対し電話機能情報を出力し、第1の制御手段202は、第2の表示領域R2に車両の外部情報である電話機能表示部420が表示されるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。なお、電話機能表示部420には、
図6に示すように電話履歴アイコン421と、電話ダイヤルアイコン(テンキーアイコン)422とを含むものである。
【0064】
その後、例えば利用者が
図6の状態から電話履歴アイコン421をタッチ操作することによって、電話履歴表示用の入力信号が第1の制御手段202へと入力される。第1の制御手段202は、この電話履歴表示用の入力信号に基づいて、
図7(a)に示すように第1の表示部204における第2の表示領域R2に通話履歴表示部430を表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0065】
例えば通話履歴表示部430は、
図7(a)に示すように外部機器103に対し電話をかけてきた相手の名前431と、当該相手が所有している携帯端末の電話番号432と、電話をかけてきた日時を示す日時表示433とから構成される。
【0066】
また、例えば利用者が
図6の状態から電話ダイヤルアイコン422をタッチ操作することによって、電話ダイヤル表示用の入力信号が第1の制御手段202へと入力される。第1の制御手段202は、この電話ダイヤル表示用の入力信号に基づいて、
図7(b)に示すように第1の表示部204における第2の表示領域R2に数字を入力可能なテンキー表示部440を表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。なお、第2の表示領域R2に上述した通話履歴表示部430やテンキー表示部440を表示させる場合、アイコン410の表示は非表示状態となっている。
【0067】
以上のように本実施形態では、利用者へ車両の各種状態を車両状態情報として表示する第1の表示部204及び第1の表示部204を動作させる第1の制御手段202を有する車両用計器102と、車両用計器102と接続手段104を介して接続され、第1の制御手段202に対して車両の外部情報を出力する第2の制御手段252を有する外部機器103とを備え、第1の表示部204は、車両状態情報のうち所定情報D1を表示する第1の表示領域R1と、所定情報D1とは異なる車両状態情報の他の情報D2を表示する第2の表示領域R2とを有し、第1の制御手段202は、車両用計器102と外部機器103とが接続された状態であると判断すると、第2の表示領域R2に外部機器103の操作に関する各アイコン411〜413(アイコン410)を表示させるべく、第1の表示部204を動作させるものである。
【0068】
従って、第1の表示領域R1に表示される車速表示部300等を含む所定情報D1は、第2の表示領域R2にアイコン410が表示されているか否かに関係なく、その表示位置(表示レイアウト)が不変となっており、第1の表示部204を視認する利用者の視線移動量が必要最小限に抑えられるという利点がある。また車両用計器102と外部機器103との接続状況に応じて(つまり車両用計器102と外部機器103と通信可能に接続されているか否かに応じて)、アイコン410の表示方法を変えていることから、利用者はアイコン410を視認することで、車両の外部情報に関する各種機能(ナビゲーション機能等)を使用できるか否かを判断することが可能となり、ヒューマン・マシン・インターフェイスの向上した車両用情報提供装置を提供することができる。
【0069】
また本実施形態では、第1の表示部204は、利用者によるタッチ操作が可能なタッチパネルを含むタッチ型ディスプレイからなり、アイコン410は、前記ナビゲーション機能(前記所定の機能)を実行する第1のアイコン411と、前記ナビゲーション機能とは異なる前記電話機能(前記他の機能)を実行する第2のアイコン412とを少なくとも備え、第1の制御手段202は、利用者による第1のアイコン411のタッチ操作に基づき前記ナビゲーション機能に関連した外部情報(ナビゲーション表示部360)が第2の表示領域R2に表示されている条件下において、利用者による第2のアイコン412のタッチ操作を検出すると、前記ナビゲーション機能に関連した外部情報(ナビゲーション表示部360)を前記電話機能に関連した外部情報(電話機能表示部420)へと切替表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行うことにより、利用者はアイコン410をタッチ操作するだけで、車両の外部情報の種別が容易に選択できるのでヒューマン・マシン・インターフェイス(操作性)の向上した車両用情報提供装置を提供することができる。
【0070】
また本実施形態では、第1の制御手段202は、前記ナビゲーション機能(前記所定の機能)に関連した外部情報(ナビゲーション表示部360)を前記オーディオ機能(前記他の機能)に関連した外部情報(オーディオ表示部370)へと切替表示させるにあたって、アイコン410(各アイコン411〜413)の表示位置は変えないように、第1の表示部204を表示動作させる制御を行うことにより、第1の表示部204にアイコン410を表示させた場合であっても、第1の表示部204を視認する利用者の視線移動量が必要最小限に抑えられるという利点がある。
【0071】
また本実施形態では、第1の制御手段202は、前記ナビゲーション機能(前記所定の機能)に関連した外部情報(ナビゲーション表示部360)が第2の表示領域R2に表示されている条件下において、利用者による第2のアイコン412(電話機能用アイコン)のタッチ操作を検出すると、前記ナビゲーション機能に関連した外部情報(ナビゲーション表示部360)を前記電話機能(前記他の機能)に関連した外部情報(電話機能表示部420)へと切替表示させるとともに、アイコン410の表示を抑止(非表示とする)するように、第1の表示部204を表示動作させる制御を行うことにより、利用者へ提供する情報量が必要最小限に抑えられ、ヒューマン・マシン・インターフェイス(視認性)の向上した車両用情報提供装置を提供することができる。
【0072】
(第2実施形態)次に、本発明の第2実施形態を
図8〜
図10に基づいて説明するが、前述の第1実施形態と同一もしくは相当個所には同一の符号を用いてその詳細な説明は省略する。
【0073】
図8は、
図5(a)に示す第2の表示モードM2の実行中に、多重通信入出力端子211(あるいは車両情報端子210)を介して各種の警告信号を受信可能な第1の制御手段202が、当該各種の警告信号を受信したときの第1の表示部204の表示レイアウトを示している。
【0074】
第1の制御手段202は、第2の表示モードM2の実行時において、警告信号の発生の有無を判定する機能を有し、前記警告信号が発生していると判定した場合(ここでは
図10中、時刻t1にて前記警告信号が発生したとする)には、空き表示エリア400を除いた第2の表示領域R2箇所に表示されているナビゲーション表示部360が警告表示部380へと切替表示されるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0075】
すると、例えば
図8(a)に示すように、第1の表示部204において、それまで空き表示エリア400を除いた第2の表示領域R2箇所に表示されていたナビゲーション表示部360が非表示状態となり、この空き表示エリア400を除いた第2の表示領域R2箇所には燃料残量が僅かであることを車両の利用者に対し注意喚起する注意喚起情報としての警告表示部380が割り込み表示される。例えば空き表示エリア400を除いた第2の表示領域R2箇所には「給油して下さい」なる燃料残量警告情報としての警告表示部380がナビゲーション表示部360に代えて表示(割り込み表示)される。
【0076】
なお、このとき、第1の制御手段202は、前記警告信号を検出(受信)していることから、アイコン410を非表示状態とすべく、第1の表示部204を表示動作させる。これにより第1の表示部204に表示される情報量を極力減らすことができ、前記燃料残量警告情報の視認性を向上させることが可能となる。
【0077】
そして、第1の制御手段202は、時刻t1から所定時間T1(1回目)が経過するのを待って(ここでの所定時間T1は車両の利用者が前記燃料残量警告情報を認識するのに十分な時間とする)、それまで非表示となっていた空き表示エリア400に上述したアイコン410(各アイコン411〜413)を再度、表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う(
図8(b)参照)。
【0078】
つまり、本第2実施形態の場合、第1の制御手段202は、車両状態情報のうち利用者に対し注意を喚起するための注意喚起情報(前記燃料残量警告情報)が発生したと判断すると、時刻t1から所定時間T1が経過する(所定条件が成立する)まで、アイコン410(各アイコン411〜413)の表示を抑止(禁止)するように、第1の表示部204を表示動作させるとともに、注意喚起情報(前記燃料残量警告情報)が第2の表示領域R2に表示されている条件下において、所定時間T1が経過し、且つ、注意喚起情報(前記燃料残量警告情報)が緊急を要するものでないとき、前記所定条件が成立したと判断する処理を実行する。
【0079】
その後、第1の制御手段202は、
図10中、時刻t2において、燃料の給油により燃料残量が増加したことを示す警告解除信号を受信すると、この警告解除信号に基づいて第1の表示部204を例えば
図5(a)の表示レイアウトへと戻すべく(つまり警告表示部380を非表示とするとともにナビゲーション表示部360を再表示させるべく)、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0080】
その後、第1の制御手段202は、
図10中、時刻t3において、前記警告信号とは異なる他の警告信号(ここでは自車両が前方車両と追突しそうであることを利用者に対し注意喚起する追突警告情報とする)を受信し、空き表示エリア400を除いた第2の表示領域R2箇所に表示されているナビゲーション表示部360が他の警告表示部381へと切替表示されるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0081】
つまり、このとき、第1の表示部204において、それまで空き表示エリア400を除いた第2の表示領域R2箇所に表示されていたナビゲーション表示部360が非表示状態となり、当該第2の表示領域R2箇所に「ブレーキ」なる緊急を要する前記追突警告情報としての他の警告表示部381が割り込み表示されることになる(
図9参照)。
【0082】
なお、このとき、第1の制御手段202は、前記他の警告信号を検出(受信)していることから、アイコン410を非表示状態とすべく、第1の表示部204を表示動作させる。これにより第1の表示部204に表示される情報量を極力減らすことができ、前記追突警告情報の視認性を向上させることが可能となる。
【0083】
そして、第1の制御手段202は、時刻t3から所定時間T1(2回目)が経過しても、前記他の警告信号が引き続き発生していると判定し、アイコン410の非表示状態が継続されるように(つまり
図9の状態での表示がそのまま維持されるように)、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0084】
その後、第1の制御手段202は、
図10中、時刻t4において、前記追突警告情報が解除されたと判定し、第1の表示部204を例えば
図5(a)の表示レイアウトへと戻すべく(つまり他の警告表示部381を非表示とするとともにナビゲーション表示部360及びアイコン410を再表示させるべく)、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
【0085】
つまり、この場合、第1の制御手段202は、車両状態情報のうち利用者に対し注意を喚起するための注意喚起情報(前記追突警告情報)が発生したと判断すると、前記追突警告情報が解除される(所定条件が成立する)まで、アイコン410(各アイコン411〜413)の表示を抑止(禁止)するように、第1の表示部204を表示動作させる処理を実行する。なお、ここでの所定条件が成立するとは、前記追突警告情報が解除されることを意味している。
【0086】
以上、説明した第2実施形態によれば、第1の表示部204は、前記燃料残量警告情報や前記追突警告情報等の注意喚起情報が発生すると、当該注意喚起情報の内容に応じて、アイコン410の報知方法を変えることから(アイコン410を表示するか否かを切り替えることから)、車両の利用者に対し安全性と利便性を向上させた注意喚起情報の提示を行うことができるという利点がある。