(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。なお、
図1の構成は、全実施形態で共通する。
スロットマシン10は、上述したようにメイン制御基板60とサブ制御基板80とを備える。
メイン制御基板60と、ベットスイッチ40等の操作スイッチを含む遊技進行用の周辺機器とは、入力ポート又は出力ポート(図示せず)を介して電気的に接続されている。入力ポートは、操作スイッチ等の信号が入力される接続部であり、出力ポートは、モータ32等の周辺機器に対して信号を送信する接続部である。
なお、
図1において、入力用の周辺機器は、その周辺機器からの信号がメイン制御基板60に向かう矢印で表示しており、出力用の周辺機器は、メイン制御基板60からその周辺機器に向かう矢印で示している。
【0009】
メイン制御基板60は、RWM(メインメモリ)61、ROM62、メインCPU63等を備える(
図1で図示したもののみを備える意味ではない)。
RWM(メインメモリ)61は、遊技の進行等に基づいた各種データを記憶(更新)可能な記憶媒体である。
ROM62は、遊技の進行に必要なプログラムや各種データ(たとえば、データテーブル)等を記憶しておく記憶媒体である。
メインCPU63は、メイン制御基板60上に設けられたCPUを指し、遊技の進行に必要なプログラムの実行、演算等を行い、具体的には、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等を実行する。
【0010】
メダル投入口44から投入されたメダルは、メダルセレクタ45を通過するように構成されている。
メダルセレクタ45は、
図1に示すように、通路センサ46、ブロッカ47、投入センサ48a及び48bを備え(ただし、これらに限定されるものではない)、メイン制御基板60と電気的に接続されている。
メダル投入口44からメダルが投入されると、最初に、通路センサ46により検知されるように構成されている。
【0011】
さらに、通路センサ46の下流側には、ブロッカ47が設けられている。ブロッカ47は、メダルの通路中に設けられ、メダルの通過(投入)を許可/不許可にするためのものであり、メダルの投入が不許可状態のときは、メダル投入口44から投入されたメダルを払出し口から返却するメダル通路を形成する。これに対し、メダルの投入が許可状態のときは、メダル投入口44から投入されたメダルをホッパー35aに案内するメダル通路を形成する。
【0012】
ここで、ブロッカ47は、遊技中(リール31の回転開始時から、全リール31が停止し、役の入賞時には入賞役に対応する払出しの終了時まで)は、メダルの投入を不許可(オフ)状態とする。すなわち、ブロッカ47がメダルの投入を許可するのは、少なくとも遊技が行われていないときである。
【0013】
ブロッカ47のさらに下流側には、投入センサ48a及び48b(光学センサ)が設けられている。したがって、メダル投入口44から投入されたメダルは、通路センサ46によって検知された後、さらに、投入センサ48a(上流側)及び48b(下流側)により検知されるように構成されている。
【0014】
また、
図1に示すように、メイン制御基板60には、遊技者が操作する操作スイッチとして、精算スイッチ43、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、(左、中、右)ストップスイッチ42が電気的に接続されている。
【0015】
精算スイッチ43は、スロットマシン10内部に貯留(クレジット)されたメダルを払い戻す(ペイアウトする)ときに遊技者が操作するスイッチである。
ベットスイッチ40は、貯留されたメダルを当該遊技のためにベットするときに遊技者が操作するスイッチである。本実施形態におけるベットスイッチ40は、1枚(1遊技における最小枚数)をベットするための1ベットスイッチ40aと、当該遊技でベット可能な最大枚数のメダルをベットするための3ベットスイッチ40bとを備える。
【0016】
ここで、3ベットスイッチ40bは、当該遊技でベット可能な最大枚数をベットするベットスイッチであるので、マックスベットスイッチとも称される。本実施形態では、説明の便宜上、3ベットスイッチ40bと称する。
なお、これに限らず、2枚ベット用のベットスイッチを設けてもよい。また、1枚、2枚、3枚ベット用のベットスイッチ40のうち、スロットマシン10の仕様に応じて、2つ又は3つ設けることも可能である。
本実施形態では、3枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されている。
【0017】
スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
【0018】
また、
図1に示すように、メイン制御基板60には、表示基板70が電気的に接続されている。なお、実際には、メイン制御基板60と表示基板70との間には、中継基板が設けられ、メイン制御基板60と中継基板、及び中継基板と表示基板70とが接続されているが、
図1では中継基板の図示を省略している。このように、メイン制御基板60と表示基板70とは、直接ハーネス等で接続されていてもよいが、両者間に別の基板が介在してもよい。
【0019】
表示基板70には、貯留数表示LED71及び獲得数表示LED72が接続されている。
貯留数表示LED71は、貯留メダル枚数を表示するLEDであり、2桁を表示するために、2つのセブンセグメントディスプレイ(いわゆる7セグ)から構成されている。
また、獲得数表示LED72は、役の入賞時に、払出し枚数(遊技者の獲得枚数)を表示するLEDであり、貯留数表示LED71と同様に、2つのセブンセグメントディスプレイから構成されている。
なお、獲得数表示LED72は、通常は獲得枚数を表示するが、エラー発生時にはエラーの内容(種類)を表示するLEDとして機能する。
【0020】
メイン制御基板60には、図柄表示装置30のモータ32等が電気的に接続されている。
図柄表示装置30は、図柄を表示する(本実施形態では3つの)リール31と、各リール31をそれぞれ駆動するモータ32と、リール31の位置を検出するためのリールセンサ39とを含む。
【0021】
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段63cによって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
【0022】
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。
図2は、第1実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。
図2では、図柄番号を併せて図示している。たとえば、左リール31において、図柄番号20番の図柄は、「ブランクC」である。
なお、図柄において、「ブランクA」〜「ブランクC」は、ブランクすなわち空白を意味するものではなく、それぞれ特有の図柄を有している。
【0023】
図2に示すように、本実施形態では、各リール31の図柄表示領域は、20コマ(図柄)に等分割され、各コマに所定の図柄が表示されている。なお、スロットマシン10の仕様によっては、21コマであってもよい。
また、
図3は、スロットマシン10に設けられた表示窓(透明窓)13と、各リール31の位置関係と、有効ラインとを示す図である。
図3は、全実施形態で共通する。
【0024】
各リール31は、本実施形態では横方向に並列に3つ(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓13から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓13から、合計9個の図柄が見えるように配置されている。なお、各図柄の右下の数字は図柄番号を示している。
【0025】
なお、本明細書では、
図3中、左リール31の「スイカ(13番)」、中リール31の「チェリー(8番)」、及び右リール31の「リプレイ(16番)」の図柄が停止している位置を「上段」と称し、左リール31の「ベル(12番)」、中リール31の「ベル(7番)」、及び右リール31の「ベル(15番)」の図柄が停止している位置を「中段」と称し、左リール31の「リプレイ(11番)」、中リール31の「リプレイ(6番)」、及び右リール31の「ブランクA(14番)」の図柄が停止している位置を「下段」と称する。
【0026】
さらにまた、
図3に示すように、表示窓13から見える9個の図柄に対し、有効ラインが設定されている。
ここで、「有効ライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させる図柄組合せラインであり、かつ、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインであり、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合には、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行うラインである。本実施形態では、
図3に示すように、水平方向中段の有効ライン(1本)のみが定められ、他の図柄組合せラインは、全て無効ラインとなっている。
【0027】
たとえば、
図3中、各リール31の上段を通過する図柄組合せラインや、左リール31の下段、中リール31の中段、及び右リール31の上段を通過する図柄組合せラインも考えられるが、このようなラインは、本実施形態では無効ラインとなっている。無効ラインは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
【0028】
また、従来より、メダルのベット枚数に応じて有効ライン数が異なるスロットマシンが知られている。たとえば、メダルベット枚数が1枚のときは有効ラインは1本、メダルベット枚数が2枚のときは有効ライン数は3本、メダルベット枚数が3枚のときは有効ライン数は5本に設定すること等が挙げられる。これに対し、第1実施形態では、遊技中は、常に3枚のメダルをベットして遊技を行うとともに、すべての遊技において、常に水平方向中段の1本のみが有効ラインとなる。
【0029】
また、各リール31には、1個(2個以上であってもよい)のインデックスが設けられている。インデックスは、リール31の例えば周側面に凸状に設けられており、リール31が所定位置を通過したか否かや、1回転したか否か等を検出するときに用いられる。そして、各インデックスは、リールセンサ39により検知される。リールセンサ39の信号は、メイン制御基板60に電気的に接続されている。そして、リールセンサ39がインデックスを検知する(切る)と、その入力信号がメイン制御基板60に入力され、そのリール31が所定位置を通過したことが検知される。
【0030】
また、リールセンサ39がリール31のインデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を予めROM62に記憶している。これにより、インデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を検知することができる。
また、メイン制御基板60には、メダル払出し装置35が電気的に接続されている。メダル払出し装置35は、メダルを溜めておくためのホッパー35aと、ホッパー35aのメダルを払出し口から払い出すときに駆動するホッパーモータ36と、ホッパー35aから払い出されたメダルを検出するための払出しセンサ37a及び37bを備える。
【0031】
メダル投入口44から手入れされ、受け付けられたメダルは、所定の通路(「シュート部」とも称する。)を通してホッパー35a内に収容されるように形成されている。
払出しセンサ37a及び37bは、投入センサ48a及び48bと同様に、上流側に払出しセンサ37aが設けられ、下流側に払出しセンサ37bが設けられている。
【0032】
払出しセンサ37aと37bとは、所定距離を隔てて配置され、メダルが払出しセンサ37aにより検知されてから所定時間を経過した後に払出しセンサ37bにより検知されるように構成されている。そして、払出しセンサ37a及び37bがそれぞれオン/オフとなるタイミングに基づいて、メダルが正しく払い出されたか否かを判断する。
【0033】
たとえば、ホッパーモータ36が駆動しているにもかかわらず、払出しセンサ37a及び37bの信号がいずれもオフであるときは、メダルが払い出されていないと判断し、ホッパーエラー(メダルなし)と検知される。
一方、払出しセンサ37a又は37bの信号の少なくとも1つがオンのままとなったときは、メダル詰まりが生じたと検知する。
【0034】
満杯センサ38は、ホッパー35aから溢れたメダルを収容するサブタンク35b(
図3参照)の満杯を検知するセンサであり、サブタンク35bのメダルが満杯となったときにメダルが接触することで通電する回路から構成される。
【0035】
また、ドアスイッチ16は、スロットマシン10のフロントカバー(図示せず)を開けたときにオンとなるスイッチであり、フロントカバーの開閉状態を検知するためのものである。
また、電源スイッチ51は、スロットマシン10の電源のオン/オフを行うスイッチである。
設定キースイッチ52は、設定キー挿入口から設定キーが挿入され、右90度に回転しているときにオンとなるスイッチであり、設定確認時や設定変更時にオンとする。
【0036】
設定変更/リセットスイッチ53は、1つのスイッチで設定変更スイッチとリセットスイッチとを兼ねているスイッチである。なお、設定変更スイッチとリセットスイッチとは、別々に設けられていてもよい。
設定変更/リセットスイッチ53は、設定値を変更するときに操作される。また、設定キースイッチ52をオンにしつつ電源スイッチ51がオンにされると、リセットすなわち初期化処理が行われ、RWM61及びRWM81に記憶されている所定のデータがクリアされる。
【0037】
設定ドアスイッチ54は、設定ドア(設定キースイッチ52及び設定変更/リセットスイッチ53を覆うドア)(図示せず)の開閉を検知するスイッチである。たとえば設定ドアスイッチ54がオフ、すなわち設定ドアが開けられていない状態で設定キースイッチ52がオンであるとき等は、エラーとなる。
【0038】
次に、メイン制御基板60の具体的構成について説明する。
図1に示すように、メイン制御基板60のメインCPU63は、以下の設定変更手段63a等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
【0039】
設定変更手段63aは、設定値を変更・決定する手段である。
ここで、設定値とは、遊技者の有利度、より具体的にはメダルの投入枚数に対する払出し枚数の期待値(遊技者が獲得できるメダル)の程度を定めるものであり、本実施形態では設定1〜設定6の6段階を設けている。
そして、設定値が高くなるほど、少なくとも一部の役の当選確率が高く設定される等、遊技者にとっての有利度が高くなるように設定している。
また、設定値が高くなるほど、ARTに移行する確率が高くなり、遊技者にとっての有利度が高くなるように設定している。
【0040】
なお、ARTに移行する確率を高くすることのみに限られるものではなく、たとえばAT中の遊技回数や払出し枚数を上乗せする確率を高くしたり、ARTを継続する確率を高くしてもよい。
【0041】
設定値を設定・変更するには、電源スイッチ51、設定キースイッチ52、設定変更/リセットスイッチ53が用いられる。
本実施形態では、電源スイッチ51がオフである電源断の状態で、設定キー挿入口に設定キーを差し込み、これを時計回りに90度回転させると、設定キースイッチ52がオンとなる。この状態で電源スイッチ51を再度オンにすると、設定変更中、すなわち設定変更モードになる。この場合、通常の立ち上げ処理は行われない。したがって、設定変更中にするためには、電源スイッチ51のオン/オフ操作が必要である。また、上記操作によって、リセット、すなわち初期化処理が行われ、RWM61及びRWM81に記憶された所定のデータ(たとえば、設定値情報、ARTの当選に関する情報等)が消去される。
【0042】
設定変更モードでは、設定変更手段63aは、設定値表示LED64に、現在の設定値を表示する。
また、設定変更手段63aは、設定変更/リセットスイッチ53が1回操作(オン)されるごとに、設定値の表示を、・・・→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→「2」→・・・と順次変化させる。
【0043】
さらに、設定変更手段63aは、スタートスイッチ41がオンにされると、このときに設定値表示LED64に表示していた数値で設定値を決定し、設定値が決定されたことを示す「0」を設定値表示LED64に表示する。
そして、設定変更手段63aは、設定キーを反時計回りに90度回転させて設定キースイッチ52をオフにすることで、決定した設定値をRWM61中の所定の記憶領域に記憶し、設定変更後の設定値で遊技が可能となる。
【0044】
さらにまた、メダルがベットされていない状態で、かつ役抽選が行われていない状態(スタートスイッチ41の操作前)で、設定キーが設定キー挿入口に挿入され、設定キースイッチ52がオンにされると、「設定確認中」になる。すなわち、設定値を確認するだけの場合には、電源スイッチ51のオン/オフは不要である。設定確認中は、設定変更中と同様に、現時点での設定値が設定表示LED64に表示される。
【0045】
役抽選手段63bは、遊技ごとに、遊技開始時に、役の抽選を行うものである。
ここで、本実施形態の役と、その図柄の組合せ等について説明する。
図4〜
図8は、本実施形態における役の種類、図柄の組合せ、及び配当を示す図である。たとえば
図4において、「リプレイ05」という役に対し、図柄の組合せは、「ベル」−「ブランクC」−「ブランクC」と、「ブランクC」−「ベル」−「ブランクC」の2種類を有するという意味である(他の役において、複数の図柄の組合せを有する場合も、同様の意味である。)。
【0046】
本実施形態の役は、大別して、特別役、リプレイ、小役を有する。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の配当(払出し枚数等)が定められている。すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する(役が入賞する。以下同じ。)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される。
【0047】
なお、「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」では、リプレイに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、メダル等の投入をすることによらずに行う遊技を付与することとされ、「入賞(メダル等を獲得するための図柄の組合せが表示されること)」ではないと解釈されている。しかし、本願(本明細書等)では、リプレイについても役の1つとして扱い(再遊技役)、リプレイに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したことを「リプレイの入賞」と称している。
【0048】
まず、特別役とは、特別遊技に移行させる役である。本実施形態では、特別役として、MB(ミドルボーナス。第2種ビッグボーナス(2BB)ともいう。)、及びSB(シングルボーナス)が設けられている。なお、特別役としては、他に、1BB(第1種ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
【0049】
MBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技に相当するMB遊技に移行する。
同様に、SBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技に相当するSB遊技に移行する。
第1実施形態において、SBは、
図4に示すように、3種類(SB01〜SB03)を備える。
【0050】
また、リプレイ(再遊技役)とは、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した(メダルを自動ベットする)再遊技が行えるようにした役である。
本実施形態のリプレイは、リプレイ01〜リプレイ19を備える。
さらにまた、小役は、
図5〜
図8に示すように、小役01〜小役38を備える。
そして、小役01は、入賞時の配当(メダル払出し枚数)が9枚に設定されており、小役34は14枚に設定されており、小役35は13枚に設定されている。他の小役については、いずれも配当は1枚である。
【0051】
また、小役34〜36は、右リール31の図柄が「ANY」すなわち任意の図柄に設定されている。詳細は後述するが、本実施形態では、MB遊技中は、右リール31については75ms以内の停止制御となり、MB遊技中の小役の入賞時には小役34〜36を入賞させるとともに、右リール31については、所定の図柄を停止させるためである。
【0052】
図9は、小役01〜小役38の各リール31ごとの図柄数を示す図である。
図5〜
図8において、小役01〜小役38の全図柄の組合せ数は、159個設けられている。そして、各図柄の組合せごとに、左、中及び右リール31の図柄数の合計を
図9に示している。たとえば、「赤7」図柄について、左リール31は「15個」であるが、これは、小役01〜38の全図柄の組合せ(159個)のうち、左リール31の図柄が「赤7」図柄に設定されている図柄の組合せが15個有するという意味である。
【0053】
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役は、特別役であるMBである。MBに当選したときは、MBが入賞するまでの遊技において、MBの当選を次遊技に持ち越すように制御される。
【0054】
一方、MBの当選は持ち越されるのに対し、MB以外の特別役であるSB、小役及びリプレイは、持ち越されない。役の抽選において、SB、小役又はリプレイに当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが入賞可能にリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利(つまり、情報)は消滅する。
【0055】
なお、特別役に当選していない遊技中(特別役の当選が持ち越されていない遊技中)を、「非内部中」という。また、当該遊技以前の遊技において特別役に当選しているが、当選した特別役が入賞していない遊技中(特別役の当選が持ち越されている遊技中)を「内部中」という。
ただし、本実施形態では、MBの図柄の組合せは、
図4に示すように、「リプレイ」−「ベル」−「リプレイ」に設定されており、MBに当選した遊技で常に入賞するように設定されている。このため、本実施形態では、MBの当選を次遊技以降に持ち越す場合はない。
【0056】
説明を
図1に戻す。
役抽選手段63bは、たとえば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数や、メインCPU63に備えられている乱数生成回路等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
【0057】
乱数発生手段は、所定の領域(たとえば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数は、たとえば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが0〜65535の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数(ハードウェア乱数)や予め定められたランダムな数値順序(数列)に対してメインCPU63に入力されるクロックの周期毎に更新する乱数(内蔵乱数)であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
【0058】
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、役抽選テーブルと照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。たとえば、抽出した乱数値がMBの当選領域に属する場合は、MBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。なお、抽出した乱数を演算により加工して役抽選テーブルと照合してもよい。
【0059】
役抽選テーブルは、抽選される役の種類と、各役の当選確率とを定めたものである。役抽選テーブルは、遊技状態ごとに設けられ、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
【0060】
図10及び
図11は、役抽選手段63bで抽選される当選役の種類とその内容を示す図である。本実施形態では、当選番号として、「01」〜「59」を備える。これらの当選番号「01」〜「59」は、「条件装置」とも称される。
当選番号「01」、「04」、「05」、「57」は、それぞれ、MB、リプレイ01、リプレイ03、小役33が単独当選するものである。また、当選番号「03」は、非当選に相当する。
【0061】
他の当選番号については、2種類以上の役が重複当選するものである。たとえば当選番号「06」のリプレイC1では、リプレイ02及びリプレイ03が重複当選することを示す。本実施形態では、リプレイは、リプレイとのみ重複当選し、リプレイと小役等とが重複当選する場合はない。また、小役は、小役同士で重複当選する場合の他、SBと重複当選する場合を有する。上述したように、小役の重複当選においては、リプレイを含むものはない。
【0062】
リプレイの単独当選又は重複当選としては、当選番号「04」〜「38」を備える。また、小役の単独又は重複当選としては、当選番号「39」〜「59」を備える。
また、当選番号「39」〜「50」の小役A01〜A12については、いずれか1つのSBと、小役01と、他の3種類の小役とが重複当選する。
さらにまた、当選番号「51」〜「56」の小役B01〜B06については、小役26と、他の1つ又は2つの小役が重複当選する。
上記の各条件装置において、ストップスイッチ42の押し順及び入賞役との関係が予め定められているが、その点については後述する。
【0063】
図12及び
図13は、上述した当選番号「01」〜「59」の遊技状態ごとの当選確率を示す図である。いいかえれば、
図12及び
図13は、遊技状態ごとの役抽選テーブルを示すものである。
図12及び
図13において、「置数」とは、乱数値がとる全範囲「65536」のうち、当選となる範囲を示す値である。したがって、「当選確率=置数/65536」となる。たとえば、RT1等の遊技状態において、MBの置数は「3800」であるので、MBの当選確率は、「3800/65536」=「約1/17」である。
【0064】
また、本実施形態の「遊技状態」としては、
図12及び
図13に示すように、非RT、RT1〜RT7、及びSB遊技を有する。なお、これらの遊技状態以外に、MB遊技が設けられている。MB遊技は、いずれのRT状態においてもMBの入賞によって実行され、MBが入賞したとしてもRTが変更されることはなく、所定条件を満たすまでMB遊技が継続される。MB遊技の終了条件を満たすと判断したときは、MB遊技を終了し、MB入賞前と同じRTの遊技状態から遊技を開始する。
【0065】
図12及び
図13に示すように、リプレイの当選については、遊技状態ごとに異なるように設定されている。たとえば、リプレイAについては、非RT中にのみ抽選され、リプレイBについてはRT1のみ、リプレイC1〜C6についてはRT2のみ、というように、各遊技状態ごとに抽選されるリプレイが予め設定されている。
【0066】
これに対し、
図13に示すように、小役A01〜A12は、全遊技状態で抽選される。また、小役B01〜B06は、SB遊技を除く遊技状態で抽選される。
特に本実施形態では、
図13に示すように、小役A01〜A12の当選確率は、小役B01〜B06の当選確率よりも高く設定されている。この点については後述する。
また、小役C〜Eは、レア役として位置づけられている。
【0067】
図1において、メインCPU63は、役抽選手段63bによる役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグのオン/オフを制御する。本実施形態では、すべての役について、各役ごとに当選フラグ(RWM61の記憶領域の一部)を備える。そして、役抽選手段63bによる役の抽選においていずれかの当選となったときは、当該当選に対応する役の当選フラグをオンにする(当選フラグを立てる)。
【0068】
たとえば、リプレイC6に当選したときは、
図10に示すように、リプレイ02、リプレイ04、リプレイ06、リプレイ07の合計4個の当選フラグがオンとなり、それ以外の役の当選フラグはオフとなる。
【0069】
さらに、上述したように、MBの当選は、入賞しないときは次遊技以降に持ち越されるが、本実施形態では、MBに当選すると常に当該遊技で入賞するので、当選が持ち越される(次遊技においても、前遊技で当選した役に係る当選フラグがオンになる)ことはない。よって、本実施形態では、当選が次遊技に持ち越される役は存在しない。
【0070】
図1において、リール制御手段63cは、リール31の回転開始命令を受けたとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41が操作されたときに、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御するものである。さらに、リール制御手段63cは、役抽選手段63bにより役の抽選が行われた後、当該遊技における当選フラグのオン/オフを参照して当選フラグのオン/オフに対応する停止位置決定テーブルを選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御するものである。
【0071】
たとえば、リール制御手段63cは、少なくとも1つの当選フラグがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
【0072】
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでの時間又はリール31の回転量(移動コマ(図柄)数)の範囲内を意味する。
本実施形態では、リール31は、定速時は1分間で約80回転する速度で回転される。
そして、ストップスイッチ42が操作されたときは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が190ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動コマ数が4コマに設定されている。
【0073】
たとえば、
図2において、左リール31の停止時に、中段(有効ライン)を01番の「リプレイ」が通過する直前に左ストップスイッチ42が操作されたときは、この01番の「リプレイ」(ビタ止まり)、又は02番の「ベル」(1コマスベリ)、03番の「チェリー」(2コマスベリ)、04番の「赤7」(3コマスベリ)、05番の「ブランクC」(4コマスベリ)のいずれかが中段(有効ライン上)に停止可能となる。
【0074】
本実施形態では、MB遊技中の右リール31以外は、すべて、上述した190ms以内(最大4コマスベリ)の停止制御となる。
これに対し、MB遊技中の右リール31は、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が75ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、MB遊技中の右リール31は、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動コマ数が1コマに設定されている。
【0075】
たとえば、
図2において、右リール31の停止時に、中段(有効ライン)を01番の「リプレイ」が通過する直前に右ストップスイッチ42が操作されたときは、この01番の「リプレイ」(ビタ止まり)、又は02番の「ブランクC」(1コマスベリ)のいずれかが中段(有効ライン上)に停止可能となる。
【0076】
そして、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間に、リール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが所定の有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が所定の有効ラインに停止するように制御される。
【0077】
すなわち、役の当選時にストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が所定の有効ラインに停止しないときには、リール31を停止させるまでの間に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄をできる限り所定の有効ラインに停止させるように制御する(引込み停止制御)。
【0078】
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御する(蹴飛ばし停止制御)。
【0079】
さらに、複数種類の図柄の組合せが有効ラインに停止可能な遊技では、有効ラインに停止させる図柄の組合せの優先順位が予め定められており、所定の優先順位によって、最も優先する図柄の引込み停止制御を行う。
本実施形態では、複数種類のリプレイの図柄の組合せが停止可能となっている遊技では、ストップスイッチ42の押し順に応じて、有効ラインに停止可能となるリプレイの図柄の組合せが定められている。
また、複数種類の小役の図柄の組合せが停止可能となっている遊技において、どの図柄の組合せを優先して停止させるかについて、本実施形態では、ストップスイッチ42の押し順の他、枚数優先と個数優先とを有する。
【0080】
「枚数優先」とは、重複当選している小役の図柄の組合せのうち、払出し枚数の最も多い小役の図柄の組合せを優先して有効ラインに停止させる(その図柄の組合せを構成する図柄を優先して有効ラインに引き込む)ように停止制御することである。
たとえば、
図7において、小役34と小役35とが重複当選したと仮定すると、払出し枚数の多い図柄の組合せは、小役34に係る「ブランクC」−「ブランクC」−「ANY」である。このため、枚数優先では、たとえば左リール31を最初に停止させるときは、小役35に係る図柄である「スイカ」又は「チェリー」よりも優先して、小役34に係る図柄である「ブランクC」を有効ラインに停止させることを優先する。
【0081】
これに対し、「個数優先」とは、有効ラインに停止可能な小役の図柄の組合せのうち、その図柄を有効ラインに停止させると、有効ラインに停止可能となる小役の図柄の組合せ数が最大数となるように、その図柄の組合せを構成する図柄を優先して有効ラインに引き込むように停止制御することである。
たとえば、
図7において、小役34と小役35とが重複当選したと仮定すると、有効ラインに停止可能となる小役の図柄の組合せは、
「ブランクC」−「ブランクC」−「ANY」(小役34)
「スイカ」−「スイカ」−「ANY」(小役35)
「スイカ」−「チェリー」−「ANY」(小役35)
「チェリー」−「スイカ」−「ANY」(小役35)
「チェリー」−「チェリー」−「ANY」(小役35)
の5種類である。
【0082】
そして、たとえば最初に左リール31を停止させる場合において、「ブランクC」を有効ラインに停止させると、その時点で、有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数は1個となる。これに対し、「スイカ」を有効ラインに停止させると、その時点で、有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数は2個となる。「チェリー」の場合も同様に2個となる。
【0083】
このため、個数優先では、最初に左リール31を停止させるときは、「ブランクC」よりも優先して「スイカ」又は「チェリー」のいずれかを有効ラインに停止させる。なお、上記例のように、「スイカ」又は「チェリー」のいずれでも、有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数は、2個で同数となるので、両者に優劣はなく、いずれを停止させてもよい。このような場合には、事前にいずれかに決めておくことが挙げられる。また、図柄の最大移動コマ数の範囲内においていずれかを停止可能であるときは、停止可能な図柄を停止させる。
【0084】
なお、個数優先及び枚数優先の概念は、入賞時にメダル払出しのある小役について用いられ、メダル払出しのないリプレイ当選時には、複数の図柄の組合せが停止可能であっても適用されることはない。
【0085】
リール31の停止制御において、適切なリール31の位置で(対象図柄を最大移動コマ数の範囲内において停止可能な操作タイミングで)ストップスイッチ42を操作しなければ、対象図柄を有効ラインに停止させる(有効ラインまで引き込む)ことができないことを、「PB(引込み率)≠1」と称する。
これに対し、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31がどの位置であっても(ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず)、対象図柄を常に有効ラインに停止させる(引き込む)ことができることを、「PB=1」と称する。
【0086】
そして、「PB=1」は、その役の図柄の組合せにおいて、全リール31がそのようになっている場合と、特定の(一部の)リール31についてのみそのようになっている場合とを有する。
上述したように、第1実施形態では、最大移動コマ数は「4」であるので、5図柄以内の間隔で対象図柄が配列されているときは、「PB=1」となり、5図柄を超えた間隔で配列されているときは、「PB≠1」となる。
【0087】
たとえば、
図2の左リール31において、「スイカ」単体では「PB≠1」配置であり、「チェリー」単体でも「PB≠1」配置である。しかし、5コマ間隔で、「チェリー」又は「スイカ」のいずれか一方が配置されている(03番、08番、13番、及び18番)。したがって、どのタイミングで左ストップスイッチ42を操作しても、最大移動コマ数(4コマ)の範囲内で、有効ライン(中段)に、「チェリー」又は「スイカ」を停止させることができる。
【0088】
したがって、上記例のように、小役34と小役35とが重複当選し、個数優先制御を行う場合、左リール31の停止時には、常に、「チェリー」又は「スイカ」を停止させることができるので、「PB=1」で個数優先制御を行うことができる。
以下の説明において、対象となる図柄が5図柄以内の間隔で配置されていることを「PB=1」配置と称し、5図柄を超える間隔で配置されていることを「PB≠1」配置と称する。
【0089】
本実施形態では、
図2に示すように、「PB=1」配置(5コマ間隔)は、以下の通りである。
(1)全リール31において、「ベル」、「リプレイ」、及び「ブランクC」は、いずれも、それぞれ「PB=1」配置。
(2)全リール31において、「チェリー」又は「スイカ」の合算で、「PB=1」配置。
(3)全リール31において、「赤7」、「白7」、「ブランクA」、又は「ブランクB」の合算で、「PB=1」配置。
【0090】
さらに、リール制御手段63cは、ストップスイッチ42の押し順(操作順番)を検出する。
ストップスイッチ42が操作されると、そのストップスイッチ42が操作された旨の信号がリール制御手段63cに入力される。この信号を判別することで、どのストップスイッチ42が操作されたかを検出する。
【0091】
停止位置決定テーブルは、当選フラグのオン/オフの状態ごと、すなわち役抽選手段63bによる役の抽選結果ごとに対応して設けられており、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置に対する、リール31の停止位置を定めたものである。そして、各停止位置決定テーブルには、たとえば01番の図柄(左リール31であれば「リプレイ」)が中段(有効ライン)を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、移動制御(何コマスベリ)を行って、何番の図柄を中段に停止させる、というように停止位置が事前に定められている。
【0092】
停止位置決定テーブルは、以下のものを備える。
MBテーブルは、MBの当選フラグのみがオンであるとき、すなわち当該遊技でMBに当選したときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、MB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0093】
本実施形態において、MBの図柄の組合せは、
図4に示すように、「リプレイ」−「ベル」−「リプレイ」である。そして、各リール31において、そのリール31に対応する図柄は、いずれも、PB=1(5図柄以内の間隔)で配置されている。よって、MBの当選時には、「PB=1」でMBが入賞する。
【0094】
リプレイAテーブルは、リプレイA当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、リプレイ01を入賞させるとともに、リプレイ01以外の役を入賞させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
ここで、リプレイ01の図柄の組合せは、
図4に示すように、「リプレイ」−「リプレイ」−「ベル」であり、各リール31において、そのリール31に対応する図柄は、いずれも、PB=1(5図柄以内の間隔)配置である。よって、リプレイAの当選時には、「PB=1」でリプレイ01が入賞する。
【0095】
リプレイBテーブルは、リプレイB当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、リプレイ03を入賞させるとともに、リプレイ03以外の役を入賞させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
ここで、リプレイ03の図柄の組合せは、
図4に示すように4種類設けられ、左リール31の図柄は「ベル」、中及び右リール31の図柄はそれぞれ「スイカ」又は「チェリー」である。そして、左リール31の「ベル」は「PB=1」の配置である。また、中及び右リール31において、「スイカ」又は「チェリー」のいずれかは、5図柄の間隔、すなわち「PB=1」配置である。これにより、リプレイB当選時には、リプレイ03の図柄の組合せのうちいずれか1つを常に有効ラインに停止させることができる。
【0096】
リプレイC1テーブルは、リプレイC1当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順に応じて当選役に含まれるリプレイを有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。本実施形態では、正解押し順時はリプレイ02を入賞させ、押し順不正解時はリプレイ03を入賞させるように制御する。リプレイC2テーブル〜リプレイC6テーブルについても同様に、正解押し順時にはリプレイ02を入賞させ、不正解押し順時にはリプレイ03又は04を入賞させる。
【0097】
リプレイC1〜C6において、リプレイ06及び07は、制御役として設けたもの(条件装置を複数設けるためのもの)であり、実際に入賞させる役ではない。
図10に示すように、たとえばリプレイC1当選時には、ストップスイッチ42の正解押し順が左第一正解と定められ、この正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ02を入賞させ、中又は右第一停止(不正解押し順)でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ03を入賞させるように制御する。
【0098】
具体的に説明すると、リプレイC1当選時において、左ストップスイッチ42が最初に操作されたとき(正解押し順時)は、有効ラインに「ブランクC」を停止させる。左リール31において「ブランクC」は、「PB=1」配置である。そして、中及び右リール31の停止時には、いずれも有効ラインに「スイカ」又は「チェリー」を停止させる。中及び右リール31において、それぞれ「スイカ」又は「チェリー」のいずれかは「PB=1」配置である。以上より、左第一停止(押し順正解)時には常にリプレイ02を入賞させることができる。
【0099】
これに対し、中又は右第一停止時には、中及び右リール31の停止時には、正解押し順時と同様に「スイカ」又は「チェリー」を有効ラインに停止させる。また、左リール31の停止時には「ベル」を有効ラインに停止させる。左リール31の「ベル」は、「PB=1」配置である。以上より、中又は右第一停止(押し順不正解)時には常にリプレイ03を入賞させることができる。
【0100】
以上は、リプレイC2テーブル〜リプレイC6テーブルも同様である。
たとえばリプレイC3当選時において、中第一停止(押し順正解)時には上記のリプレイ02入賞時と同様のリール停止制御を行う。これに対し、左又は右第一停止(押し順不正解)時において、左及び右リール31の停止時は、いずれも有効ラインに「スイカ」又は「チェリー」を停止させる。さらに、中リール31の停止時には、有効ラインに「ベル」を有効ラインに停止させる。
図2に示すように、中リール31の「ベル」は、「PB=1」配置である。よって、押し順不正解時には常にリプレイ04を入賞させることができる。
【0101】
リプレイD1テーブルは、リプレイD1当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順に応じて当選役に含まれるリプレイを有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。本実施形態では、正解押し順時はリプレイ05を入賞させ、押し順不正解時はリプレイ06又は07を入賞させるように制御する。リプレイD2テーブル〜リプレイD6テーブルについても同様である。
リプレイD1〜D6において、リプレイ09及び10は、制御役として設けたものであり、実際に入賞させる役ではない。
【0102】
図10に示すように、たとえばリプレイD1当選時には、ストップスイッチ42の正解押し順が左第一正解に定められ、この正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ05を入賞させ、中又は右第一停止(不正解押し順)でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ06を入賞させるように制御する。
【0103】
具体的に説明すると、リプレイD1当選時において、左ストップスイッチ42が最初に操作されたとき(正解押し順時)は、有効ラインに「ブランクC」を停止させる。左リール31において「ブランクC」は、「PB=1」配置である。そして、中リール31の停止時には、有効ラインに「ベル」を停止させる。さらに、右リール31には、有効ラインに「ブランクC」を停止させる。
図2に示すように、右リール31の「ブランクC」は「PB=1」配置である。以上より、左第一停止(押し順正解)時には常にリプレイ05を入賞させることができる。
【0104】
これに対し、中又は右第一停止時には、左及び右リール31の停止時における図柄は、正解押し順と同様に「ブランクC」とし、中リール31の停止時には「スイカ」又は「チェリー」を停止させる。以上より、中又は右第一停止(押し順不正解)時には常にリプレイ06を入賞させることができる。
【0105】
以上は、リプレイD2テーブル〜リプレイD6テーブルも同様である。
たとえばリプレイD4当選時において、中第一停止(押し順正解)時には上記のリプレイ05入賞時と同様のリール停止制御を行う。これに対し、左又は右第一停止(押し順不正解)時において、中及び右リール31の停止時は、いずれも有効ラインに「ブランクC」を停止させる。さらに、左リール31の停止時には、有効ラインに「スイカ」又は「チェリー」を有効ラインに停止させる。よって、押し順不正解時には常にリプレイ07を入賞させることができる。
【0106】
リプレイE1テーブルは、リプレイE1当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順に応じて当選役に含まれるリプレイを有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。本実施形態では、正解押し順時はリプレイ08を入賞させ、押し順不正解時はリプレイ09又は10を入賞させるように制御する。リプレイE2テーブル〜リプレイE6テーブルについても同様である。
【0107】
また、リプレイE1〜E6当選時において、リプレイ12及び13は、制御役として設けたものであり、実際に入賞させる役ではない。
図10に示すように、たとえばリプレイE1当選時には、ストップスイッチ42の正解押し順が左第一正解に定められ、この正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ08を入賞させ、中又は右第一停止(不正解押し順)でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ09を入賞させるように制御する。
【0108】
具体的に説明すると、リプレイE1当選時において、左ストップスイッチ42が最初に操作されたとき(正解押し順時)は、有効ラインに「ベル」を停止させる。また、中リール31の停止時には、有効ラインに「ブランクC」を停止させる。さらに、右リール31の停止時には、有効ラインに「リプレイ」を停止させる。以上より、左第一停止(押し順正解)時には常にリプレイ08を入賞させることができる。
【0109】
これに対し、中又は右第一停止(押し順不正解)時において、中リール31の停止時には「スイカ」又は「チェリー」を停止させ、右リール31の停止時には「リプレイ」を停止させる。また、左リール31の停止時には「ベル」を停止させる。以上より、中又は右第一停止(押し順不正解)時には常にリプレイ09を入賞させることができる。
【0110】
以上は、リプレイE2テーブル〜リプレイE6テーブルも同様である。
たとえばリプレイE5当選時において、右第一停止(押し順正解)時には上記のリプレイ08入賞時と同様のリール停止制御を行う。これに対し、左又は中第一停止(押し順不正解)時においては、中及び右リール31の停止時は、正解押し順時と同様にそれぞれ「ブランクC」及び「リプレイ」を有効ラインに停止させる。さらに、左リール31の停止時には、有効ラインに「スイカ」又は「チェリー」を有効ラインに停止させる。よって、押し順不正解時には常にリプレイ10を入賞させることができる。
【0111】
リプレイF1テーブルは、リプレイF1当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順に応じて当選役に含まれるリプレイを有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。本実施形態では、正解押し順時はリプレイ11を入賞させ、押し順不正解時はリプレイ12又は13を入賞させるように制御する。リプレイF2テーブル及びリプレイF3テーブルについても同様である。
また、リプレイF1〜F3において、リプレイ15及び16は、制御役として設けたものであり、実際に入賞させる役ではない。
【0112】
図10に示すように、たとえばリプレイF1当選時には、ストップスイッチ42の正解押し順が左第一正解に定められ、この正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ11を入賞させ、中又は右第一停止(不正解押し順)でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ12を入賞させるように制御する。
【0113】
具体的に説明すると、リプレイF1当選時において、左ストップスイッチ42が最初に操作されたとき(正解押し順時)は、有効ラインに「ブランクC」を停止させる。また、中リール31の停止時には、有効ラインに「ベル」を停止させる。さらに、右リール31には、有効ラインに「リプレイ」を停止させる。以上より、左第一停止(押し順正解)時には常にリプレイ11を入賞させることができる。
【0114】
これに対し、中又は右第一停止(押し順不正解)時には、中及び右リール31の停止時には、正解押し順と同様に、それぞれ「ベル」及び「リプレイ」を有効ラインに停止させる。また、左リール31の停止時には「スイカ」又は「チェリー」を停止させる。以上より、中又は右第一停止(押し順不正解)時には常にリプレイ12を入賞させることができる。
【0115】
以上は、リプレイF2テーブル及びリプレイF3テーブルも同様である。
たとえばリプレイF2当選時において、中第一停止(押し順正解)時には上記のリプレイ11入賞時と同様のリール停止制御を行う。これに対し、左又は右第一停止(押し順不正解)時においては、左及び右リール31の停止時は、正解押し順時と同様にそれぞれ「ブランクC」及び「リプレイ」を有効ラインに停止させる。さらに、中リール31の停止時には、有効ラインに「スイカ」又は「チェリー」を有効ラインに停止させる。よって、押し順不正解時には常にリプレイ13を入賞させることができる。
【0116】
リプレイG1テーブルは、リプレイG1当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順に応じて当選役に含まれるリプレイを有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。本実施形態では、正解押し順時はリプレイ14を入賞させ、押し順不正解時はリプレイ15又は16を入賞させるように制御する。リプレイG2テーブル〜リプレイG6テーブルについても同様である。
【0117】
また、リプレイG1〜G6において、リプレイ18及び19は、制御役として設けたものであり、実際に入賞させる役ではない。
図10に示すように、たとえばリプレイG1当選時には、ストップスイッチ42の正解押し順が左第一正解に定められ、この正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ14を入賞させ、中又は右第一停止(不正解押し順)でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ15を入賞させるように制御する。
【0118】
具体的に説明すると、リプレイG1当選時において、左ストップスイッチ42が最初に操作されたとき(正解押し順時)は、有効ラインに「リプレイ」を停止させる。また、中リール31の停止時には、有効ラインに「ベル」を停止させる。さらに、右リール31には、有効ラインに「ベル」を停止させる。以上より、左第一停止(押し順正解)時には常にリプレイ14を入賞させることができる。
【0119】
これに対し、中又は右第一停止(押し順不正解)時には、中及び右リール31の停止時には、正解押し順と同様に、いずれも「ベル」を有効ラインに停止させる。また、左リール31の停止時には「スイカ」又は「チェリー」を停止させる。以上より、中又は右第一停止(押し順不正解)時には常にリプレイ15を入賞させることができる。
【0120】
以上は、リプレイG2テーブル〜リプレイG6テーブルも同様である。
たとえばリプレイG6当選時において、右第一停止(押し順正解)時には上記のリプレイ14入賞時と同様のリール停止制御を行う。これに対し、左又は中第一停止(押し順不正解)時においては、左及び右リール31の停止時は、正解押し順時と同様にそれぞれ「リプレイ」及び「ベル」を有効ラインに停止させる。さらに、中リール31の停止時には、「スイカ」又は「チェリー」を有効ラインに停止させる。よって、押し順不正解時には常にリプレイ16を入賞させることができる。
【0121】
リプレイH1テーブルは、リプレイH1当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順に応じて当選役に含まれるリプレイを有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。本実施形態では、正解押し順時はリプレイ17を入賞させ、押し順不正解時はリプレイ18又は19を入賞させるように制御する。リプレイH2テーブル〜リプレイH6テーブルについても同様である。
また、リプレイH1〜H6において、リプレイ03及び04は、制御役として設けたものであり、実際に入賞させる役ではない。
【0122】
図10に示すように、たとえばリプレイH1当選時には、ストップスイッチ42の正解押し順が左第一正解に定められ、この正解押し順でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ17を入賞させ、中又は右第一停止(不正解押し順)でストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ18を入賞させるように制御する。
【0123】
具体的に説明すると、リプレイH1当選時において、左ストップスイッチ42が最初に操作されたとき(正解押し順時)は、有効ラインに「リプレイ」を停止させる。また、中及び右リール31の停止時にも、有効ラインに「リプレイ」を停止させる。以上より、左第一停止(押し順正解)時には常にリプレイ17を入賞させることができる。
【0124】
これに対し、中又は右第一停止(押し順不正解)時には、中及び右リール31の停止時における図柄は、正解押し順と同様に、いずれも「リプレイ」とし、左リール31の停止時には「スイカ」又は「チェリー」を停止させる。以上より、中又は右第一停止(押し順不正解)時には常にリプレイ18を入賞させることができる。
【0125】
以上は、リプレイH2テーブル〜リプレイH6テーブルも同様である。
たとえばリプレイH3当選時において、中第一停止(押し順正解)時には上記のリプレイ17入賞時と同様のリール停止制御を行う。これに対し、左又は右第一停止(押し順不正解)時においては、左及び右リール31の停止時は、正解押し順時と同様に「リプレイ」を有効ラインに停止させる。さらに、中リール31の停止時には、有効ラインに「スイカ」又は「チェリー」を有効ラインに停止させる。よって、押し順不正解時には常にリプレイ19を入賞させることができる。
【0126】
小役A01テーブルは、小役A01の当選となったとき(SB01、小役01、小役02、小役18、小役24の各当選フラグオン時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の押し順及び操作タイミングに応じて、当選したSB01又は小役01、02、18又は24を入賞させる(入賞可能となる)ように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0127】
図14は、小役A01当選時の小役の種類と図柄の組合せ及び配当を示す図である。
図14に示すように、小役A01当選時は、小役として、
図14に示す11種類の図柄の組合せが入賞可能となる。さらに、SB01が入賞可能となる。そして、小役A01当選時には、正解押し順と不正解押し順とを有し、正解押し順は左中右であり、他の5通りの押し順は不正解押し順となる。正解押し順時は、上述した枚数優先により小役01を入賞可能とし、不正解押し順時には、上述した個数優先により小役02、小役18、又は小役24を入賞可能とする。さらに、ストップスイッチ42の操作タイミングによってはSB01を入賞可能とする。
【0128】
小役A01テーブルにおいて、左第一停止時(押し順正解時)には、有効ラインに「ベル」を停止させる。
また、中第一停止時(押し順不正解時)には、
図14に示すように、「リプレイ」を停止させると、停止可能となる図柄の組合せ数が最大数(4個)となるので、個数優先により「リプレイ」を停止させる。
【0129】
さらにまた、右第一停止時(押し順不正解時)には、
図14に示すように、「リプレイ」を停止させると、停止可能となる図柄の組合せ数が最大数(4個)となるので、個数優先により「リプレイ」を停止させる。
以上より、小役A01当選時は、第一停止により、
「ベル」−「回転中」−「回転中」
「回転中」−「リプレイ」−「回転中」
「回転中」−「回転中」−「リプレイ」
のいずれかとなる。
【0130】
(1)左第一停止時:「ベル」−「回転中」−「回転中」
次の第二停止時に、中第二停止時には押し順正解となる。よって、この場合には枚数優先により小役01を入賞させるので、中リールについても「ベル」を有効ラインに停止させる。さらに、右第三停止時にも「ベル」を有効ラインに停止させる。これにより小役01が入賞し、9枚のメダルが払い出される。
【0131】
また、右第二停止時には押し順不正解となる。よって、この場合には枚数優先を行わず、個数優先に切り替える。
図14に示すように、右第二停止時に、「ブランクC」を停止させるとその時点で停止可能となる図柄の組合せ数は最大数(2個)となる。右リール31において「ブランクC」は、「PB=1」配置であるので、常に有効ラインに停止可能である。
【0132】
そして、中第三停止時には、第1に、「赤7」又は「白7」を停止可能であるときは、「赤7」又は「白7」を有効ラインに停止させ、小役02を入賞させる。これにより、1枚のメダルの払出しとなる。
ここで、
図2に示すように、「赤7」は04番のみに配置され、「白7」は09番のみに配置されている。よって、中リール31の「赤7」又は「白7」は、「PB≠1」配置であるので、常に停止させることができない。
次に、中第三停止時に、「赤7」又は「白7」を有効ラインに停止させることができないときは、第2優先として、「ベル」を有効ラインに停止させる。これにより、停止形は「ベル」−「ベル」−「ブランクC」となり、SB01が入賞する。
【0133】
(2)中第一停止時:「回転中」−「リプレイ」−「回転中」
中第一停止時に「リプレイ」を停止させたとき、入賞可能となる図柄の組合せは、
図14に示すように、小役18の4個の図柄の組合せに絞られる。
そして、左リール31の停止時には、「赤7」、「白7」、「ブランクA」又は「ブランクB」のいずれかを停止させる。これら4つの図柄は、5図柄間隔で配置されており、トータルで「PB=1」配置となっている。よって、いずれかの図柄を常に有効ラインに停止可能である。
【0134】
次に、右第三停止時には、「スイカ」を停止可能であるときは「スイカ」を停止させる。右リール31の停止時に「スイカ」を停止させることができれば小役18の入賞となり、1枚のメダルの払出しとなる。右第三停止時に「スイカ」を停止させることができないときは、いずれの役にも対応しない図柄の組合せを停止させる。たとえば右リール31の停止時には「リプレイ」を停止させることが挙げられる。
【0135】
(3)右第一停止時:「回転中」−「回転中」−「リプレイ」
右第一停止時に「リプレイ」を停止させたとき、入賞可能となる図柄の組合せは、
図14に示すように、小役24の4個の図柄の組合せに絞られる。
そして、左リール31の停止時には、「スイカ」を停止可能であるときは「スイカ」を停止させる。左リール31の「スイカ」は「PB≠1」配置であるので、常に停止させることができず、取りこぼしが発生する。
【0136】
また、中リール31の停止時には、「赤7」、「白7」、「ブランクA」又は「ブランクB」のいずれかを停止させる。これら4つの図柄は、5図柄間隔で配置されており、トータルで「PB=1」配置となっている。よって、いずれかの図柄を常に有効ラインに停止可能である。
以上より、左リール31の停止時に「スイカ」を停止させることができないときは、役の取りこぼしとなるので、いずれの役にも対応しない図柄の組合せを停止させるように、たとえば「リプレイ」を停止させることが挙げられる。
【0137】
小役A当選時について、もうひとつ例を挙げて説明する。
図15は、小役A05当選時の入賞可能となる役及び図柄の組合せを示す図である。
図11に示すように、小役A05当選時の正解押し順は中左右である。
したがって、中第一停止時(押し順正解時)には、枚数優先により「ベル」を停止させる。これに対し、左第一停止(押し順不正解)時には、個数優先により、「リプレイ」を停止させる。また、右第一停止(押し順不正解)時には、個数優先により、「リプレイ」を停止させる。
【0138】
中第一停止時に「ベル」を停止させた場合において、第二停止が左であるときは、押し順正解となるので、枚数優先により、左リール31の停止時には「ベル」を停止させる。さらに、右第三停止時にも「ベル」を停止させる。これにより小役01が入賞する。
中第一停止時に「ベル」を停止させた場合において、第二停止が右であるときは、押し順不正解となるので、個数優先に切り替える。これにより、右リール31の停止時には「ブランクC」を停止させる(「PB=1」配置)。さらに、左第三停止時には第1優先として「赤7」又は「白7」を停止可能であるときはこれらのいずれかの図柄を停止させる。「赤7」又は「白7」が停止すれば小役06の入賞となる。
左第三停止時に「赤7」又は「白7」を停止させることができないときは、第2優先として「ベル」を停止させる。これによりSB01が入賞する。
【0139】
左第一停止時に「リプレイ」を停止させたときは、中リール31の停止時には、「赤7」、「白7」、「ブランクA」又は「ブランクB」のいずれかを停止させる(「PB=1」配置)。さらに、右リール31の停止時には、「スイカ」を停止させる(「PB≠1」配置)。これにより、小役14が入賞する場合と役の取りこぼしとなる場合がある。
また、右第一停止時に「リプレイ」を停止させたときは、左リール31の停止時には、「赤7」、「白7」、「ブランクA」又は「ブランクB」のいずれかを停止させる(「PB=1」配置)。さらに、中リール31の停止時には、「スイカ」を停止させる(「PB≠1」配置)。これにより、小役22が入賞する場合と役の取りこぼしとなる場合がある。
他の小役A当選時についても上記と同様に、押し順正解時には小役01を入賞させ、押し順不正解時には、小役01以外の当選役を入賞させるか又は役の取りこぼしとなる。
【0140】
小役B01テーブルは、小役B01の当選となったとき(小役26、小役27、小役28の各当選フラグオン時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の押し順及び操作タイミングに応じて、当選した小役26、小役27、又は小役28を入賞させる(入賞可能となる)ように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0141】
図16は、小役B01当選時の小役の種類と図柄の組合せ及び配当を示す図である。
図16に示すように、小役B01当選時は、小役として、
図16に示す24種類の図柄の組合せが有効ラインに停止可能となる。
また、小役B01当選時において、入賞可能となる小役の配当は、すべて1枚である。したがって、小役A当選時のような個数優先及び枚数優先はなく、どの図柄の組合せを停止させるかは任意である。
本実施形態では、小役B01当選時は、
図11に示すように、不正解押し順が左第一停止、正解押し順が中又は右第一停止と定めている。そして、押し順不正解(左第一停止)時は小役27又は28を入賞可能とし、押し順正解(中又は右第一停止)時には小役26を入賞可能に制御する。
【0142】
小役B01当選時において、中第一停止(押し順正解)時には、「赤7」、「白7」、「ブランクA」又は「ブランクB」のいずれかを有効ラインに停止させる(「PB=1」配置)。
中第一停止後の左リール31については、「赤7」、「白7」、「ブランクA」又は「ブランクB」のいずれかを有効ラインに停止させる(「PB=1」配置)。
また、中第一停止後の右リール31の停止時には、「リプレイ」を有効ラインに停止させせる。これにより、小役26が常に入賞する。
【0143】
小役B01当選時において、右第一停止(押し順正解)時には、「リプレイ」を有効ラインに停止させる。
右第一停止後の左リール31については、「赤7」、「白7」、「ブランクA」又は「ブランクB」のいずれかを有効ラインに停止させる。
また、右第一停止後の中リール31の停止時には、「赤7」、「白7」、「ブランクA」又は「ブランクB」のいずれかを有効ラインに停止させる。これにより、小役26が常に入賞する。
【0144】
一方、小役B01当選時において、左第一停止(押し順不正解)時には、上述したように、小役27又は小役28を入賞可能とするので、左リール31の停止時には、「スイカ」又は「チェリー」(「PB=1」配置)を停止させる。
次に、中リール31の停止時には、「赤7」、「白7」、「ブランクA」又は「ブランクB」のいずれか(「PB=1」配置)を有効ラインに停止させる。
また、右リール31の停止時には、「スイカ」を停止させる。ここで、右リール31の「スイカ」は、「PB≠1」配置であるので、常に入賞するとは限らず、取りこぼしとなる場合がある。
【0145】
図17は、小役B01〜B06当選時における特
図1〜3を示す図である。
なお、本明細書では、「PB≠1」の役に当選した場合において、役の非入賞となったときの停止出目を「コボシ目」という。そのコボシ目のうち、特定の停止出目を「特図」という。特に本実施形態では、「特図」とは、RT(遊技状態)を移行させる停止出目をいう。
【0146】
上述したように、小役B01当選時において、左第一停止時には、左リール31の「スイカ」又は「チェリー」、及び中リール31の「赤7」、「白7」、「ブランクA」又は「ブランクB」は、「PB=1」で停止可能である。これに対し、右リール31の「スイカ」は「PB≠1」である。そして、右リール31の停止時に「スイカ」を停止させることができないときは、
図17に示すように「ベル」を停止させる。これにより、小役B01当選時において、小役26又は小役27の非入賞時は、特
図1が停止するようになる。特図は、後述するように、遊技状態(RT)を移行させる契機となる図柄の組合せである。
【0147】
小役B02〜B06当選時においても、上記小役B01当選時と同様に、押し順正解時には小役26を入賞させ、押し順不正解時には、小役29〜小役32を入賞させる。押し順不正解時に小役を入賞させることができないときは、特図を停止させるように制御する。
【0148】
小役Cテーブルは、小役C当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役33を入賞させるようにリール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。小役33の図柄の組合せは、
図7に示す通りであり、たとえば順押しをしたときは、中リール31については取りこぼす場合がある(「PB≠1」配置)。
小役Dテーブルは、小役D当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役37又は小役38を入賞させるようにリール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。小役37及び小役38は、いずれも払出し枚数が1枚であるので、個数/枚数優先はなく、どの図柄の組合せを停止させてもよい。小役37又は小役38は、「PB=1」で入賞させることができる。
【0149】
小役Eテーブルは、小役E当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役34、小役35、又は小役36を入賞させるようにリール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。本実施形態では、小役34の払出し枚数が最も多くなることから、小役E当選時には、小役34を入賞させるように制御する。小役34は、「PB=1」で入賞させることができる。
【0150】
非当選テーブルは、いずれの役にも当選していない遊技(当選番号「03」時)に用いられ、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように、かつ、特図が停止しないように、リール31の停止位置を定めたものである。
【0151】
上述したように、小役A01〜A12のいずれかの当選となった遊技では、ストップスイッチ42の押し順及びストップスイッチ42の操作タイミングによっては、SB01〜SB03が入賞する場合がある。SBが入賞すると、次遊技では、SB遊技が実行される。SB遊技は、1遊技のみ実行され、その1遊技の終了後は、SB遊技移行前の遊技状態に戻る。SB遊技への移行等は、遊技状態制御手段63f(特別遊技制御手段)によって行われる。
【0152】
図12及び
図13に示すように、いずれの遊技状態からSB遊技に移行しても、そのSB遊技では、小役A01〜A12の抽選が行われ、小役A01〜A12のいずれかに当選したときは、上述した小役A01〜A12当選時の停止制御が行われる。
また、役の非当選時は、非当選テーブルが用いられる。
【0153】
さらに、
図12に示すように、非RT、RT1〜RT7のいずれの遊技状態であってもMBの抽選が行われ、MBに当選すると、上述したように当該遊技で常にMBが入賞する(PB=1)。MB遊技は、いずれのRT状態においてもMBの入賞によって実行され、MBが入賞したとしてもRTが変更されることはない。
MB遊技は、MB遊技中のメダル払出し枚数が13枚を超えるまで(14枚以上になるまで)実行される。当該遊技の終了時に、MB遊技におけるメダル払出し枚数が13枚を超えるときは、当該遊技でMB遊技の終了条件を満たすと判断し、MB遊技を終了する。そして、MB入賞前と同じRTの遊技状態から遊技を開始する。MB遊技の実行等は、遊技状態制御手段63f(特別遊技制御手段)によって行われる。
【0154】
MB遊技では、以下のように当選フラグが制御されるとともに、役の抽選が行われる。
(1)遊技の開始時(スタートスイッチ41の操作時)に、抽選によらずに全小役01〜38の当選フラグをオンにする。このため、抽選によって小役に当選したものではないが、すべての小役01〜38に当選している状態と同じ状態となる。そして、遊技終了時の処理(入賞役に係るメダルの払出し等の処理を終了した後の処理)で、オンにした小役の当選フラグをオフにする。なお、以下に示すように、当該遊技でリプレイに当選したときは、当該当選フラグも同様にオフにする。
(2)そのRTで抽選されるリプレイの抽選を、そのRTと同一置数で行う。たとえばRT2においてMB遊技に移行したときは、そのMB遊技では、リプレイC1〜C6の抽選を、いずれも置数「7998」の当選確率で行う(
図12)。他のRTにおいても同様である。
【0155】
(3)SBと重複当選する小役A01〜A12の抽選を、そのRTと同一置数で行う。本実施形態では、非RT、RT1〜RT7のいずれも、小役A01〜A12の当選置数はそれぞれ「1220」に設定されているので、その置数に従って抽選を行う。ただし、MB遊技中は、上述したように、小役01〜38のすべての当選フラグがオンとなる。このため、たとえばMB遊技中に小役A01に当選したときは、さらに重複して小役01、小役02、小役18、小役24の当選フラグがオンになるのではなく、これらの小役の当選フラグは最初からオンのままで、SB01の当選フラグがさらにオンとなる。すなわち、MB遊技中において小役A01〜A12に当選したときは、その当選に含まれるいずれかのSBの当選フラグがさらにオンになる状態となる。たとえばMB遊技中において小役A01に当選したときは、最初から当選フラグがオンとなっている小役01〜小役38に加えて、さらにSB01の当選フラグがオンとなる。
【0156】
また、MB遊技中におけるSB当選は、MB遊技のパンク(終了)役に設定されている。したがって、MB遊技中において小役A01〜A12に当選したとき、すなわちSB01〜SB03に当選したときは、メダルの払出し枚数にかかわらず、当該遊技でMB遊技が終了する。
【0157】
次に、MB遊技中のリール31の停止制御について説明する。上述したように、MB遊技では、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、左及び中リール31については190ms以内の停止制御(最大移行コマ数が4コマ)となり、右リール31については75ms以内の停止制御(最大移行コマ数が1コマ)となる。
【0158】
図18は、MB遊技中における役の非当選時、すなわち小役01〜小役38の当選フラグがオン時(小役以外の役の当選フラグはオフ時)の停止制御を説明する図である。
図18に示すように、MB遊技において、役の非当選時は、オンとなる当選フラグは、小役01〜小役38であり、その図柄の組合せの総数は、159個である。
【0159】
そして、左第一停止の場合、左リール31の停止図柄と、入賞可能となる図柄の組合せ数及び払出し数は、
図18のようになる。たとえば、左リール31の停止時に「赤7」を有効ラインに停止させたときは、その時点で入賞可能となる図柄の組合せ数は15個であり、最大の払出し枚数は1枚である。
MB遊技中における役の非当選時においては、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、個数優先制御を行う。
図18に示すように、左第一停止時には、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」がそれぞれ図柄の組合せ数で24個となり同数である。したがって、個数優先制御時には、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」のいずれかを引き込むことも可能であり、任意に設定できる。本実施形態では、「リプレイ」を優先して引き込む。
【0160】
そして、左第一停止時に「リプレイ」を有効ラインに停止させたとき、この時点で、入賞可能となる最大払出し枚数は1枚となる。したがって、第二停止以降は、どの図柄の組合せを有効ラインに停止させてもよい。実際に、入賞可能となる図柄の組合せとしては、小役14、小役15、小役16、小役17、小役36、小役37である。
本実施形態では、左第一停止後、中リール31については「ブランクC」を停止させる。中リール31の「ブランクC」は、「PB=1」配置であるので、常に有効ラインに停止させることができる。
これにより、「リプレイ」−「ブランクC」−「回転中」となり、入賞可能となる図柄の組合せは、小役36となる。このように設定するのは、MB遊技中の右リール31の停止時には、75ms以内での停止(最大移動コマ数が1コマ)であるので、このような場合にも「PB=1」にするためである。
【0161】
したがって、右リール31については、「ANY」であるので、どの図柄を有効ラインに停止させてもよいが、本実施形態では、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれか(「ベル」、「スイカ」、「チェリー」以外の図柄)を停止させる。これらの6種類の図柄は、右リール31において、少なくとも2図柄以内に配置されているので、最大移動コマ数が1コマ以内の停止制御であっても常に停止させることができる。
これにより、有効ラインには、小役36である「リプレイ」−「ブランクC」−「ANY」が停止する。
左右中の押し順時にも、上記と同様に各リール31を停止制御する。
【0162】
次に、MB遊技中の役の非当選時において、中第一停止の場合は、以下のように停止制御される。
図19(上段)は、中第一停止時の図柄と、入賞可能となる図柄の組合せ数、獲得可能な最大枚数とを示す図である。中第一停止時に個数優先にて中リール31を停止制御する場合、
図19に示すように、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」がそれぞれ24個となり同数となる。そこで、本実施形態では、「リプレイ」を停止させ、1枚を獲得可能に定める。
【0163】
また、左リール31については、「ブランクC」を有効ラインに停止させる。
さらにまた、右リール31については、上記と同様に、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれかを停止させる(75ms以内の停止制御)。
これにより、有効ラインには、小役36である「ブランクC」−「リプレイ」−「ANY」が停止する。なお、中左右、及び中右左のいずれも押し順でも同一の停止制御となる。
【0164】
また、MB遊技中の役の非当選時において、右第一停止の場合は、以下のように停止制御される。
図19(下段)は、右第一停止時の図柄と、入賞可能となる図柄の組合せ数、獲得可能な最大枚数とを示す図である。なお、
図19では、「ANY」図柄を除いた数を示している。
ここで、MB遊技中の右リール31は、75ms以内の停止制御であるので、個数優先や枚数優先を実行する場合、停止させたい図柄を有効ラインに引きこむことができない場合がある。
図19に示すように、たとえば個数優先を実行する場合には、「リプレイ」を有効ラインに停止させる必要があるが、75ms以内の停止制御では「リプレイ」を有効ラインに停止させることができない場合もあるためである。
そこで、本実施形態では、上述したように、MB遊技中の右リール31の停止時には、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれかを停止させる。
【0165】
たとえば右第一停止時に「赤7」を停止させたとき、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、
小役04:「ベル」−「ブランクC」−「赤7」
小役08:「ブランクC」−「ベル」−「赤7」
小役16:「リプレイ」−「スイカ」−「赤7」
小役17:「リプレイ」−「チェリー」−「赤7」
小役20:「スイカ」−「リプレイ」−「赤7」
小役21:「チェリー」−「リプレイ」−「赤7」
小役34:「ブランクC」−「ブランクC」−「ANY」
小役35:「スイカ」−「スイカ」−「ANY」
小役35:「スイカ」−「チェリー」−「ANY」
小役35:「チェリー」−「スイカ」−「ANY」
小役35:「チェリー」−「チェリー」−「ANY」
小役36:「リプレイ」−「ブランクC」−「ANY」
小役36:「ブランクC」−「リプレイ」−「ANY」
小役37:「リプレイ」−「リプレイ」−「赤7」
小役38:「ベル」−「スイカ」−「赤7」
小役38:「ベル」−「チェリー」−「赤7」
小役38:「スイカ」−「ベル」−「赤7」
小役38:「チェリー」−「ベル」−「赤7」
の合計18個である。
【0166】
したがって、たとえば左第二停止時において個数優先を行うときは、左リール31の図柄数は、
ベル:3個
ブランクC:3個
リプレイ:4個
スイカ:4個
チェリー:4個
であるので、有効ラインに停止可能な図柄は、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」のいずれか(最大個数4個)である。したがって、本実施形態では、役の非当選時については引き込む図柄を「リプレイ」に定める。これにより、上記の例では、「リプレイ」−「回転中」−「赤7」となる。
【0167】
なお、右第一停止時に「赤7」以外の「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」を停止させたときでも、上記と同様に、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」が同数で最大数となる。この場合においても、役の非当選であるときは、左第二停止時には「リプレイ」を停止させる。
【0168】
さらに、中第三停止時には、
小役16:「リプレイ」−「スイカ」−「赤7」
小役17:「リプレイ」−「チェリー」−「赤7」
小役36:「リプレイ」−「ブランクC」−「ANY」
小役37:「リプレイ」−「リプレイ」−「赤7」
のうち、いずれを停止させてもよいので、停止可能な図柄は、「スイカ」、「チェリー」、「ブランクC」、「リプレイ」である。そして、本実施形態では、「ブランクC」を停止させる。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「リプレイ」−「ブランクC」−「ANY(赤7)」となり、小役36を入賞させる。
【0169】
一方、右第一停止時に「赤7」を停止させたとき、入賞可能となる図柄の組合せ数は、上記のように18個であるが、この場合、中第二停止時において個数優先を行うときは、中リール31の図柄数は、
ベル:3個
ブランクC:3個
リプレイ:4個
スイカ:4個
チェリー:4個
であるので、有効ラインに停止可能な図柄は、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」(最大個数4個)のいずれである。
【0170】
したがって、本実施形態では、役の非当選時については引き込む図柄を「リプレイ」と定める。これにより、上記の例では、「回転中」−「リプレイ」−「赤7」となる。
なお、右第一停止時に「赤7」以外の「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」を停止させたときでも、上記と同様に、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」が同数(4個)で最大数となる。この場合においても、役の非当選であるときは、中第二停止時には「リプレイ」を停止させる。
【0171】
さらに、左第三停止時には、
小役20:「スイカ」−「リプレイ」−「赤7」
小役21:「チェリー」−「リプレイ」−「赤7」
小役36:「ブランクC」−「リプレイ」−「ANY」
小役37:「リプレイ」−「リプレイ」−「赤7」
の4種類が入賞可能となる。
【0172】
したがって、停止可能な図柄は、「スイカ」、「チェリー」、「ブランクC」、「リプレイ」であり、それぞれ1個である。さらに、すべて1枚役である。このため、いずれを停止させても優劣はないので、いずれを停止させることも可能である。そして、本実施形態では、「ブランクC」を停止させる。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「ブランクC」−「リプレイ」−「ANY(赤7)」となり、小役36を入賞させる。
【0173】
さらに、MB遊技中において、枚数優先を行うときは、以下のように停止制御される。
小役01〜小役38のうち、最大払出し枚数となるのは、小役34である。したがって、枚数優先時には、小役34を入賞させるように制御する。
図18に示すように、左リール31の停止時には、「ブランクC」を有効ラインに停止させる。また、中リール31の停止時には、
図19に示すように、「ブランクC」を有効ラインに停止させる。なお、
図18及び
図19では、いずれも第一停止時を示しているが、第二又は第三停止時であっても、左及び中リール31の停止時には、「ブランクC」を有効ラインに停止させる。
【0174】
さらに、小役34の右リール31に係る図柄は「ANY」であるので、いずれの図柄を停止させてもよいが、本実施形態では、個数優先時と同様に、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれかを停止させる。
これにより、枚数優先時には、小役34が入賞する。
【0175】
図20は、MB遊技中における当選役と、押し順及び入賞役との関係を示す図である。上述したように、MB遊技中における役の非当選時は、どの押し順であっても個数優先を行い、1枚小役を入賞させる。
これに対し、MB遊技中にいずれかの役に当選したときは、当選役及び押し順に応じて、入賞可能となる役を異ならせる(個数優先/枚数優先を異ならせる)。
【0176】
MB遊技中は、
図20に示すように、リプレイ及びSB(小役A01〜A12)の抽選を行うが、どの役に当選したときであっても、入賞の対象となる役は、小役のみである。したがって、MB遊技中にリプレイやSBに当選したときであっても、これらの役が入賞することはない。
【0177】
まず、MB遊技中に、小役A01〜A12の当選となり、SB01〜SB03に当選したときは、当選したSBの種類に応じて、個数優先と枚数優先とを切り替える。
図20に示すように、SB01に当選した場合(小役A01、A02、A05、A06当選時)には、左第一停止時には枚数優先を行い、中又は右第一停止時には個数優先を行う。
【0178】
この場合、左第一停止時には、
図18に示したように、枚数優先を行って、14枚役(小役34)を入賞させるように制御する。したがって、左及び中リール31の停止時には、それぞれ「ブランクC」を停止させる。さらに、右リール31の停止時には、上述したように、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれかを停止させる。これにより、小役34を入賞させることができる。
一方、MB遊技中のSB01当選時において、中又は右第一停止時は、上述した役の非当選時と同様に個数優先を行い、1枚役(小役36)を入賞させる。
【0179】
上記と同様にして、MB遊技中のSB02当選時には、中第一停止時には枚数優先(14枚)、左又は右第一停止時には個数優先(1枚)を行う。
また、MB遊技中のSB03当選時には、右第一停止時には枚数優先(14枚)、左又は中第一停止時には個数優先(1枚)を行う。
【0180】
さらにまた、MB遊技中におけるリプレイA当選時(非RT、RT1〜RT7)、リプレイB当選時(RT1)、リプレイC(C1〜C6)当選時(RT2)、リプレイD(D1〜D6)当選時(RT3)、リプレイE(E1〜E6)当選時(RT4)、リプレイH(H1〜H6)当選時(RT7)は、役の非当選時と同一の停止制御を行う。すなわち、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、個数優先により、1枚小役を入賞させるように制御する。
【0181】
さらに、MB遊技中におけるリプレイF(F1〜F3)当選時は、ストップスイッチ42の押し順に応じて、枚数優先又は個数優先制御を行うが、個数優先時には、上述した1枚役を入賞させる個数優先と異なり、13枚役を入賞させる制御を行う。
たとえば、MB遊技中におけるリプレイF1当選時は、以下のようになる。
まず、左第一停止の場合には、個数優先により13枚を入賞させる。
図18に示すように、左第一停止時に、入賞可能となる図柄の組合せ数が最大数となるのは、「リプレイ」、「スイカ」、又は「チェリー」である。そして、1枚役を入賞させるときは、「リプレイ」を停止させた。
【0182】
これに対し、MB遊技中におけるリプレイF1当選時の左第一停止時は、個数優先により「スイカ」又は「チェリー」を停止させる(「PB=1」配置)。
また、左第一停止後、中リール31の停止時には、「スイカ」又は「チェリー」を停止させる(「PB=1」配置)。さらに、右リール31の停止時には、上述した個数優先時と同様に、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれかを停止させる。これにより、小役35(13枚役)を入賞させることができる。
【0183】
一方、MB遊技中のリプレイF1当選時に、中第一停止時には、枚数優先を行うため、
図19に示すように、「ブランクC」を停止させる(「PB=1」配置)。
また、中第一停止後、左リール31の停止時には、「ブランクC」を停止させる(「PB=1」配置)。さらに、右リール31の停止時には、上述した個数優先時と同様に、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれかを停止させる。これにより、小役34(14枚役)を入賞させることができる。
【0184】
さらにまた、MB遊技中のリプレイF1当選時に、右第一停止時には、枚数優先を行う。
まず、右リール31の停止時には、個数優先時と同様に、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれかを停止させる。
また、右第一停止後、左リール31及び中リール31の停止時には、中第一停止時と同様に、いずれも「ブランクC」を停止させる。これにより、小役34(14枚役)を入賞させることができる。
【0185】
また、MB遊技中におけるリプレイF2当選時は、以下のようになる。
まず、中第一停止の場合には、個数優先により13枚を入賞させる。
図19に示すように、中第一停止時に、入賞可能となる図柄の組合せ数が最大数となるのは、「リプレイ」、「スイカ」、又は「チェリー」である。そして、1枚役を入賞させるときは、「リプレイ」を停止させた。
【0186】
これに対し、MB遊技中におけるリプレイF2当選時の中第一停止時は、個数優先により「スイカ」又は「チェリー」を停止させる(「PB=1」配置)。
また、中第一停止後、左リール31の停止時には、「スイカ」又は「チェリー」を停止させる(「PB=1」配置)。さらに、右リール31の停止時には、上述した個数優先時と同様に、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれかを停止させる。これにより、小役35(13枚役)を入賞させることができる。
【0187】
また、MB遊技中のリプレイF2当選時に、左第一停止時には、枚数優先を行うため、
図18に示すように、「ブランクC」を停止させる(「PB=1」配置)。
そして、左第一停止後、中リール31の停止時には、「ブランクC」を停止させる(「PB=1」配置)。さらに、右リール31の停止時には、上述した個数優先時と同様に、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれかを停止させる。これにより、小役34(14枚役)を入賞させることができる。
さらにまた、MB遊技中のリプレイF2当選時に、右第一停止時には、上述したリプレイF1当選時と同様に枚数優先制御を行う。
【0188】
さらにまた、MB遊技中におけるリプレイF3当選時の右第一停止時は、個数優先制御を行う。上述と同様に、右第一停止時は、「赤7」、「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」のいずれかを停止させる。
上述したように、右第一停止時に「赤7」を停止させたと仮定すると、その時点で、入賞可能となる図柄の組合せは、
小役04:「ベル」−「ブランクC」−「赤7」
小役08:「ブランクC」−「ベル」−「赤7」
小役16:「リプレイ」−「スイカ」−「赤7」
小役17:「リプレイ」−「チェリー」−「赤7」
小役20:「スイカ」−「リプレイ」−「赤7」
小役21:「チェリー」−「リプレイ」−「赤7」
小役34:「ブランクC」−「ブランクC」−「ANY」
小役35:「スイカ」−「スイカ」−「ANY」
小役35:「スイカ」−「チェリー」−「ANY」
小役35:「チェリー」−「スイカ」−「ANY」
小役35:「チェリー」−「チェリー」−「ANY」
小役36:「リプレイ」−「ブランクC」−「ANY」
小役36:「ブランクC」−「リプレイ」−「ANY」
小役37:「リプレイ」−「リプレイ」−「赤7」
小役38:「ベル」−「スイカ」−「赤7」
小役38:「ベル」−「チェリー」−「赤7」
小役38:「スイカ」−「ベル」−「赤7」
小役38:「チェリー」−「ベル」−「赤7」
の合計18個である。
【0189】
したがって、たとえば左第二停止時において個数優先を行うときは、左リール31の図柄数は、
ベル:3個
ブランクC:3個
リプレイ:4個
スイカ:4個
チェリー:4個
であるので、有効ラインに停止可能な図柄は、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」のいずれか(最大個数4個)である。ここで、上述したように、役の非当選時は、「リプレイ」を停止させた。これに対し、リプレイF3当選時においては、引き込む図柄を「スイカ」又は「チェリー」と定める。これにより、上記の例では、「スイカ/チェリー」−「回転中」−「赤7」となる。
【0190】
なお、右第一停止時に「赤7」以外の「白7」、「リプレイ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」を停止させたときでも、上記と同様に、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」が同数で最大数となる。この場合においても、リプレイF3当選時の左第二停止時には「スイカ」又は「チェリー」を停止させる。
【0191】
そして、左第二停止時点でたとえば「スイカ」を停止させたとすると、
「スイカ」−「回転中」−「赤7」
となる。この場合、中第三停止時には、
小役20:「スイカ」−「リプレイ」−「赤7」(1枚)
小役35:「スイカ」−「スイカ」−「ANY」(13枚)
小役35:「スイカ」−「チェリー」−「ANY」(13枚)
小役38:「スイカ」−「ベル」−「赤7」(1枚)
の4種類が入賞可能となる。
【0192】
したがって、停止可能な図柄は、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」である。そして、本実施形態では、中第三停止時に停止させる図柄として「スイカ」又は「チェリー」と定める。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「スイカ」−「スイカ/チェリー」−「ANY(赤7)」となり、小役35を入賞させることができる。左第二停止時に「チェリー」を停止させたときは、上記と同様に、
「チェリー」−「回転中」−「赤7」
となる。この場合、中第三停止時には、
小役21:「チェリー」−「リプレイ」−「赤7」(1枚)
小役35:「チェリー」−「スイカ」−「ANY」(13枚)
小役35:「チェリー」−「チェリー」−「ANY」(13枚)
小役38:「チェリー」−「ベル」−「赤7」(1枚)
の4種類が入賞可能となる。そして、中第三停止時は、上記と同様に、「スイカ」又は「チェリー」を停止させ、小役35を入賞させる。
【0193】
MB遊技中におけるリプレイF3当選時において、左第一停止時は、リプレイF2当選時の左第一停止時と同様に個数優先を行い、14枚役(小役34)を入賞させる。
同様に、MB遊技中におけるリプレイF3当選時において、中第一停止時は、リプレイF1当選時の中第一停止時と同様に個数優先を行い、14枚役(小役34)を入賞させる。
【0194】
MB遊技中においてリプレイG(G1〜G6)当選時においても、リプレイF当選時と同様に、ストップスイッチ42の押し順に応じた停止制御を行い、個数優先により13枚役(小役35)を入賞させるか、又は枚数優先により14枚役(小役34)を入賞させる。
具体的には、
図20に示すように、リプレイG1又はG2当選時は、リプレイF1当選時と同様の停止制御を行う。また、リプレイG3又はG4当選時は、リプレイF2当選時と同様の停止制御を行う。さらにまた、リプレイG5又はG6当選時は、リプレイF3当選時と同様の停止制御を行う。
【0195】
説明を
図1に戻す。
図1において、メインCPU63の入賞判定手段63dは、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したか否かを判断する。入賞判定手段63dは、たとえばリールセンサ39がインデックスを検知してからのモータ32のステップ数を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。ただし、入賞判定手段63dは、ストップスイッチ42が操作され、リール31の停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
【0196】
払出し手段63eは、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出す。払出しは、貯留枚数として加算するか、又は貯留枚数が「50」を超えるときは実際にメダルを払出し口から払い出す。メダルを実際に払い出すときは、ホッパーモータ36を駆動制御して、所定枚数のメダルを払い出す。メダルの払出し時には、払い出されたメダルを払出しセンサ37a及び37bにより検知し、正しく払い出されたか否かをチェックする。
【0197】
以上説明したように、遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口44からメダルを投入し、スタートスイッチ41を操作(オン)する。スタートスイッチ41が操作されると、リール制御手段63cは、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓13内で上下方向に移動表示される。また、スタートスイッチ41が操作されると、役抽選手段63bは、役の抽選を行う。
【0198】
そして、遊技者は、ストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(たとえば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、リール制御手段63cは、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
【0199】
そして、すべてのリール31の停止時における図柄の組合せにより、当該遊技の遊技結果を表示する。さらに、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
【0200】
遊技状態制御手段63fは、遊技状態の移行条件を満たすか否かを判断し、満たすと判断したときは、遊技状態を移行させるように制御する。さらに、遊技状態制御手段63fは、ARTを実行するか否かを(抽選で)決定する。
図21は、遊技状態の移行を説明する図である。以下、
図21を参照しつつ、遊技状態制御手段63fついて説明する。
【0201】
図21に示すように、本実施形態では、遊技状態として、複数種類のRT(非RT、RT1〜RT7)を備える。なお、本明細書では、「非RT」とは、RTではないという意味ではない。遊技状態(RT)の1つとして先ず非RTを設け、この非RTとリプレイ当選確率が異なる遊技状態(RT)を、RT1、RT2、・・・と称している。「RT」とは、「遊技状態」と同義であり、「RT(遊技状態)=非RT、RT1、RT2、・・・」と定めている。
【0202】
さらに、本実施形態では、非RT、RT1〜RT7を、3つの遊技状態A群、B群、C群に分けている。なお、1つの遊技状態群には、1つのRTのみが属するようにしてもよく、複数のRTが属するようにしてもよい。
本実施形態では、遊技状態A群の一のRT(本実施形態ではRT1)から、遊技状態B群の一のRT(本実施形態ではRT2)に移行し、遊技状態B群の一のRT(本実施形態ではRT4)から遊技状態C群の一のRT(実施形態ではRT5)に移行する。
さらに、遊技状態B群のいずれかのRT、及び遊技状態C群のいずれかのRTから、遊技状態A群のRT1に移行する場合を有する。
【0203】
まず、RWM61を初期化したときは、遊技状態は、非RTに設定される。非RTは、低確RTである。
図21に示す「低確」、「高確」とは、リプレイの当選確率を示している。
図12に示すように、非RTにおけるリプレイは、リプレイAのみが抽選され、その当選確率置数は「8978」(約1/7.3)である。
遊技状態制御手段63fは、非RTにおいて、特図(
図17)が停止表示されると、RT1に移行する。特図は、小役B01〜B06当選時の取りこぼし時にのみ表示される。小役B01〜B06の合算の当選確率置数は「16×6」(約1/683)である。
なお、以下に説明する遊技状態のうち、RT1以外のいずれの遊技状態(非RT、RT2〜RT7)であっても特図が表示されるとRT1に移行する。
【0204】
RT1は、他の遊技状態において特図が表示されたときに移行する低確RTである。
図12に示すように、RT1におけるリプレイは、リプレイBが抽選され、その合算の当選確率置数は「8979」(約1/7.3)である。
RT1では、
図12に示すように、リプレイB(リプレイ03)のみが抽選されるが、このRT1においてリプレイ03が入賞すると、RT2に移行する。
RT2は、他の遊技状態においてリプレイ03、06、07、09、10が入賞したときに移行するRTであり、高確RTである。
図12に示すように、RT2におけるリプレイは、リプレイC1〜C6が抽選され、その合算の当選確率置数は「47988」(約1/1.4)である。
【0205】
RT2では、リプレイC1〜C6が抽選されるとともに、リプレイ02が入賞するとRT3に移行する。RT3は、RT2と同様に高確RT(リプレイ当選確率が約1/1.4)である。RT3では、リプレイD1〜D6が抽選されるとともに、リプレイ05が入賞するとRT4に移行し、リプレイ06又は07が入賞するとRT2に移行する(戻る)。
RT4は、高確RTである(リプレイ当選確率が約1/1.4)。RT4では、リプレイE1〜E6が抽選される。そして、リプレイ09又は10が入賞したときはRT2に移行する(戻る)。
【0206】
一方、RT4においてリプレイ08が入賞すると、RT5に移行する。RT5は、リプレイ08、14が入賞したときに移行するRTであり、高確RTである(リプレイ当選確率が約1/1.3)。RT5は、後述するように、ART用のRTである。
RT5では、
図12に示すように、リプレイF1〜F3が抽選される。そして、リプレイ11入賞時にはRT5が維持され、リプレイ12又は13が入賞するとRT7に移行する。
【0207】
RT7は、リプレイ12、13、15、又は16が入賞したときに移行するRTであり、低確RTである(リプレイ当選確率が約1/7.3)。RT7は、後述するように、非ART(いわゆる通常遊技)用のRTである。
RT7では、
図12に示すように、リプレイH1〜H6が抽選される。そして、リプレイ18又は19が入賞したときはRT7が維持され、リプレイ17が入賞したときはRT6に移行する。
【0208】
RT6は、リプレイ17が入賞したときに移行するRTであり、低確RTである(リプレイ当選確率が約1/7.3)。RT6は、後述するように、ART準備中用のRTである。
RT6では、
図12に示すように、リプレイG1〜G6が抽選される。そして、リプレイ14が入賞したときはRT5に移行し、リプレイ15又は16が入賞したときはRT7に移行する。
【0209】
本実施形態のスロットマシン10では、RT5〜RT7に滞在することを想定している。そして、RT7は、非ART(いわゆる通常遊技)であり、このRT7においてARTの抽選を行い、この抽選に当選したときは、ARTを実行することに決定する。そして、RT6(ART準備中)を経てRT7(ART)に移行させ、ARTを実行する。
【0210】
ARTの抽選としては、RT7において、たとえば毎遊技、ソフトウエア乱数を用いて抽選することや、非ART開始時に、次回ARTを何遊技目で開始するかのゲーム数抽選を行うこと、あるいは、レア小役(小役C〜E)当選時に所定確率で抽選を行うことが挙げられる。
また、ARTの終了条件についても種々設定することができるが、たとえば獲得枚数が所定枚数以上となったこと、遊技回数が所定回数以上になったこと、小役A01〜A12の当選回数が所定回数になったこと等に設定することができる。
【0211】
RT7においてARTに当選すると、まず、リプレイH当選時に、リプレイ17を入賞させる正解押し順を報知する。そしてリプレイ17が入賞するとRT6に移行し、ART準備中を開始する。
本実施形態における「ART」は、ストップスイッチ42の操作態様に応じて、当該遊技の遊技結果又はその後の遊技において有利/不利が生じる役に当選したときに、遊技者にとって最も有利となるストップスイッチ42の操作態様(押し順)を遊技者に対して報知する遊技(報知遊技)をいう。特に本実施形態では、小役A01〜A12当選時に、正解押し順(9枚の払出しとなる押し順)を報知する。この報知は、RT6のART準備中、及びRT5のARTにおいて行う。
【0212】
さらに、RT6のART準備中では、リプレイG当選時に、リプレイ14を入賞させる正解押し順を報知する。RT6においてリプレイ14が入賞するとRT5に移行し、ARTを開始する。
さらに、RT5では、上述した小役A01〜A12当選時の正解押し順に加え、リプレイF当選時に、RT5を維持するための押し順、すなわちリプレイ11を入賞させる正解押し順を報知する。これにより、ART中は、遊技者が報知内容の押し順に従うことでRT5からRT7に転落することがなくなる。
【0213】
ARTに当選していないRT7(非ART)中は、小役A01〜A12当選時に、正解押し順を報知しない。したがって、小役A当選時は、正解押し順となって9枚の払出しを受けるときもあれば、不正解押し順となって1枚役が入賞する場合もある。また、非ART中のRT7において、リプレイH当選時に正解押し順となり、偶然にRT6に移行する場合もある。しかし、RT6に移行した後、リプレイGに当選したときは、2/3の確率で不正解押し順となり、リプレイ15又は16が入賞してRT7に転落する。
【0214】
非ART中にRT6に移行した後、リプレイG当選時に偶然に正解押し順となり、RT5に移行する場合がある。この場合には、リプレイが高確率となる。ただし、リプレイF当選時に正解押し順が報知されないので、リプレイF当選時には2/3の確率で不正解押し順となり、リプレイ12又は13が入賞してRT7に転落する。
さらに、ARTに当選していなければ、偶然に、RT7からRT6さらにはRT5に移行しても、小役A01〜A12当選時に正解押し順は報知されない。したがって、メダルが増加することはほとんどない。
【0215】
さらに、RT2〜RT7において、小役B01〜B06に当選したときは、ART中であるか否かにかかわらず、常に、正解押し順、すなわち小役26を入賞させる押し順を報知する。これにより、RT2〜RT7では、当該報知に従ってストップスイッチ42を操作している限り、特図は表示されず、RT1には移行しない。RT2〜RT7において、小役B01〜B06当選時に、報知された正解押し順に従わずにストップスイッチ42を操作し、かつ小役を取りこぼしたときは、特
図1〜3のいずれか(
図17)が表示され、RT1に移行する。
【0216】
さらに、上述したように、いずれのRTにおいても、MBが抽選される。
図12に示すように、その当選確率置数は、「3800」(約1/17)である。
MBに当選すると、上述したように、当該遊技で常にMBが入賞する。そして、遊技状態制御手段63fは、次遊技からMB遊技を開始するように制御する。
本実施形態のMB遊技は、
(1)MB遊技中におけるメダル払出し枚数が13枚を超えた(14枚以上となった)とき、
(2)SBに当選したとき
に終了するように設定されている。そして、MB遊技が終了すると、遊技状態制御手段63fは、MB遊技移行前の遊技状態(MB遊技移行前のRT)に戻るように制御する。
【0217】
非ART中、すなわち、非RT、RT1〜RT4及びRT7においてMBに当選し、MB遊技に移行したときは、そのMB遊技で有利な押し順は報知されない。
図20に示すように、MB遊技では、役の非当選時、又は(当該RTにおける)リプレイ当選時には、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、1枚役が入賞する。したがって、MB遊技において役の非当選又はリプレイ当選が続けば、毎遊技、1枚役が入賞し、14遊技目でトータル14枚の払出しとなり(13枚を超え)、MB遊技が終了する。これにより、MB遊技では、役の非当選時又はリプレイ当選時は、3枚投入、1枚払出しの遊技が続くこととなる。
【0218】
また、MB遊技中に、SB01〜SB03に当選したときは、当該遊技でMB遊技を終了する。
SBに当選したときは、
図20に示すように、ストップスイッチ42の押し順に応じて、1枚役又は14枚役が入賞する。非ART中は、14枚役を入賞させるストップスイッチ42の押し順は報知されない。したがって、SBに当選した遊技では、1枚又は14枚の払出しとなり、当該遊技でMB遊技を終了する。
【0219】
これに対し、ARTに当選し、RT6(ART準備中)又はRT7(ART)に移行した場合において、これらのRT5又はRT6でMBに当選し、MB遊技に移行したときは、有利な押し順が報知される。
まず、役の非当選時は、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず1枚役の入賞になるため、押し順は報知されない。なお、本実施形態では、RT6では役の非当選になる場合があるが、RT7では役の非当選になる場合はない。
【0220】
また、SBに当選したときは、そのSBの当選によってMB遊技は終了するが、当該遊技では、14枚役が入賞するストップスイッチ42の押し順を報知する。たとえば小役A03の当選、すなわちSB02に当選したときは、「中第一停止」と報知する。これにより、当該遊技で14枚の払出しとなり、MB遊技を終了する。
【0221】
また、RT5又はRT6において、MB遊技の1遊技目でリプレイF又はGに当選したときは、13枚役が入賞する押し順を報知する。たとえばRT5中にMB遊技に移行し、MB遊技の1遊技目でリプレイF1に当選したときは、
図20に示すように、「左第一停止」を報知する。これにより、当該遊技では13枚の払出しとなり、当該遊技では13枚を超えないので、当該遊技でMB遊技は終了しない。また、2遊技目以降でリプレイF又はGに当選したときは、14枚役が入賞するストップスイッチ42の押し順を報知する。たとえば、リプレイF2に当選したときは、「左第一停止」又は「右第一停止」を報知する。この場合、「左又は右(いずれにするかは任意)」と報知してもよいが、抽選で左又は右を決定し、いずれか一方を報知してもよい。
【0222】
上記報知により、RT5又はRT6からMB遊技に移行した場合において、リプレイF又はGの当選となった遊技が2遊技連続すれば、1遊技目は13枚、2遊技目は14枚を獲得することができ、MB遊技での最大枚数を獲得することができる。よって、2遊技で27枚を獲得できるので、差枚数を増加させることができる。
また、1遊技目にリプレイF又はGに当選して13枚を獲得し、2遊技目でSBに当選しても、当該SB遊技では14枚役が入賞する押し順が報知されるので、この場合にも上記と同様に27枚を獲得できる。
【0223】
次に、
図21において、遊技状態B群であるRT2〜RT4と、遊技状態C群であるRT5〜RT7について説明する。
RWM61が初期化されると、非RTに移行し、この非RTでは、小役B01〜B06当選時に、特図を表示させる操作情報(特図を表示させるための押し順、及び狙うべき図柄)を報知する。特図は、上述したように、押し順不正解時のコボシ目の1つであるので、押し順に加え、取りこぼすように目押しが必要となるからである。そして、特図が表示され、RT1に移行すると、RT1は、リプレイ03が入賞するまで維持される。RT1においてリプレイBの当選となり、リプレイ03が入賞するとRT2に移行する。RT2では、リプレイC当選時に、リプレイ02を入賞させる押し順を報知する。これにより、報知された押し順に従えば、リプレイ02を入賞させ、RT3に移行させることができる。
RT3では、リプレイD当選時にリプレイ05を入賞させる押し順を報知する。これにより、報知された押し順に従えば、リプレイ05を入賞させ、RT4に移行させることができる。
【0224】
RT4では、リプレイE当選時にリプレイ08を入賞させる押し順を報知する。これにより、報知された押し順に従えば、リプレイ08を入賞させ、RT5に移行させることができる。
次に、RT5では、リプレイF当選時に押し順を報知しない。その結果、リプレイF当選時には、2/3の確率でRT7に移行する。なお、RT5において、リプレイ12又は13を入賞させる押し順を報知しないのは、現状RTよりも不利な(リプレイ低確率の)RTに移行する押し順を報知することは、本実施形態では行わない。
【0225】
以上のようにして、RWM61を初期化すると、非RTから遊技状態が開始されるが、非RTにおいて特
図1〜3が表示されると、RT1に移行する。そして、RT1から、RT2、RT3、RT4、及びRT5に移行するまで押し順が報知される。RT5に移行すると、リプレイ12又は13が入賞するのを待ち、リプレイ12又は13が入賞すると、RT7に移行する。
【0226】
そして、RT7が非ART(いわゆる通常遊技)となり、RT7においてARTに当選すると、リプレイH当選時にRT6に移行する押し順(リプレイ17を入賞させる正解押し順)を報知し、RT6であるART準備中に移行する。さらに、RT6において、リプレイG当選時にRT5に移行する押し順(リプレイ14を入賞させる正解押し順)を報知し、RT5に移行し、ARTを開始する。
【0227】
RT5のART中は、小役当選時に正解押し順が報知される。さらに、リプレイF当選時に、リプレイ11を入賞させる正解押し順(RT5を維持するための押し順)が報知される。
ART終了後は、小役A当選時に正解押し順を報知しない。さらに、リプレイF当選時にも正解押し順を報知しない。このため、リプレイF当選時には2/3の確率で押し順不正解となり、リプレイ12又は13が入賞してRT7に転落する。
【0228】
さらにまた、RT5〜RT7(遊技状態C群)滞在時に、リプレイBに当選したときは、ARTであるか否かにかかわらず、正解押し順を報知する。これにより、小役26を入賞させることができ、特図は表示されないので、RT1に移行する場合はない。
すなわち、一旦、遊技状態C群に移行したときは、遊技状態C群内でRT5〜RT7間の移行を繰り返すとともに、非ART中はほとんどRT7に滞在する。このため、遊技状態C群から遊技状態A群又はB群に移行することはない。
【0229】
ただし、遊技状態C群滞在時に小役Bに当選し、正解押し順を報知したが、遊技者の操作ミスにより特図を表示させてしまい、RT1に移行する場合が考えられる。
このような場合には、RT1からRT5に移行するまで、リプレイ当選時に正解押し順を報知する。すなわち、遊技状態A群及びB群にはできる限り滞在させないようにし、遊技状態C群に移行するための押し順報知を行う。
【0230】
ここで、以下の3種類の仮想上の遊技進行態様(仮想遊技進行態様x〜z)を考える。
まず、仮想遊技進行態様xは、当該遊技における当選役は常に入賞させる(正解押し順を有する役に当選したときは正解押し順でストップスイッチ42を操作する)と仮定した遊技進行態様である。この場合、非RTにおいて小役B01〜B06当選時には、当選した小役を取りこぼさないので、特図が表示されることはない。したがって、仮想遊技進行態様xの場合には、非RTのままずっと遊技が進行することとなり、RT1等、他のRTに移行する場合はない。
【0231】
また、仮想遊技進行態様yは、ストップスイッチ42の押し順を固定して又はランダムにして遊技を進行するとともに、押し順報知時にはその押し順に従うと仮定した遊技進行態様である。
この場合には、非RTにおいて、小役B01〜B06当選時に特図を表示させる押し順(不正解押し順)を報知するので、その押し順に従ってストップスイッチ42を操作することで、特図を表示可能となる。特図が表示され、RT1に移行すると、上述したように、押し順報知に従えば、RT5まで移行する。RT5に移行した後は、RT5〜RT7間を移行するが、RT7の滞在率が高くなる。また、RT5〜RT7中に小役Bに当選したときは、特図を表示させない正解押し順を報知するので、その報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば特図は表示されない。よって、RTは、ずっと遊技状態C群内にとどまることとなる。
【0232】
さらにまた、仮想遊技進行態様zは、ストップスイッチ42の押し順を固定して又はランダムにして遊技を進行するとともに、押し順報知時にもその押し順を無視して遊技を進行すると仮定した遊技進行態様である。
【0233】
仮想遊技進行態様zにおいて、まず、非RTにおいては、小役B当選時は、特図が表示されずに非RTにとどまる場合と、特図が表示されてRT1に移行する場合とがある。
RT1では、リプレイBに当選するのを待ち、リプレイBに当選し、リプレイ03が入賞すると、RT2に移行する。
RT2に移行すると、リプレイC当選時には2/3の確率でRT2が維持され、1/3の確率でRT3に移行する。
【0234】
また、RT3に移行すると、リプレイD当選時には2/3の確率でRT2に移行し、1/3の確率でRT4に移行する。
さらにまた、RT4において、リプレイE当選時には、1/3の確率でRT5に移行し、2/3の確率でRT2に戻る。
【0235】
以上より、仮想遊技進行態様zでは、遊技状態B群に滞在した後、遊技状態C群に移行する確率は、リプレイ当選時の1/27である。
さらに、RT2〜RT4において、小役B当選時の特図表示時は、RT1に移行する。
よって、仮想遊技進行態様zでは、ほぼ遊技状態B群に滞在し、ごく稀に、遊技状態A群又はC群に移行する。
【0236】
また、RT1に戻ったときは、上述した遊技状態の移行を繰り返す。
これに対し、RT5に移行したときは、リプレイF当選時には、1/3の確率でRT5を維持し、2/3の確率でRT7に戻る。
RT7では、リプレイH当選時に、1/3の確率でRT6に移行し、2/3の確率でRT7を維持する。
RT6では、リプレイG当選時に、1/3の確率でRT5に移行し、2/3の確率でRT7に移行する。
さらに、RT5〜RT7において、小役B当選時には、特図が表示されずにそのRTを維持する場合と、特図が表示されてRT1に移行する場合とがある。
【0237】
以上のように、仮想遊技進行態様xでは、非RTにずっと滞在し、他のRTに移行する場合はない。また、非RTでは、ARTは抽選されず、実行されることもない。また、MB遊技が実行されても、有利な押し順は報知されない。さらに、非RT中にMB遊技が実行されたときは、リプレイ当選時(リプレイAの当選時)は1枚の払出しとなる。このため、MB遊技中は、メダルが減る遊技状態となる。
【0238】
また、仮想遊技進行態様yでは、遊技状態C群に滞在し、ARTの抽選が行われる。非ART中は、ほとんどがRT7に滞在し、リプレイ低確であり、正解押し順も報知されないので、メダルが減る遊技状態となる。これに対し、ARTに当選し、RT5に移行すると、リプレイ高確となり、さらに小役A当選時に正解押し順が報知される。これにより、メダルが増加する遊技状態となる。よって、仮想遊技進行態様yでは、メダルが減る状態と増加する状態とを繰り返す。
【0239】
さらにまた、仮想遊技進行態様zでは、ほとんどが遊技状態B群に滞在する。遊技状態B群は、リプレイの当選確率が高いので、仮想遊技進行態様x及びzよりもリプレイ当選確率の点では有利となる。
ただし、小役A当選時に正解押し順となる確率は、「1/12」となる。
さらに、遊技状態B群滞在時は、小役A当選時にも正解押し順でストップスイッチ42を操作し続けることはできない。さらに、MB遊技が実行されても、1遊技目で13枚役が入賞することはない(リプレイF、Gの抽選を行わないため)。
なお、遊技状態B群滞在時は、ARTの抽選を行わないので、意図的に遊技状態B群に滞在させたとしても、小役A当選時に有利な押し順が報知されること(ARTが実行されること)はない。
【0240】
また、仮想遊技進行態様zでは、ごく稀に遊技状態C群に移行する場合がある。遊技状態C群では、ARTの抽選を行い、ARTに当選したときは、遊技者に有利な押し順が報知される。しかし、仮想遊技進行態様zでは、報知された押し順を無視して遊技を進行するので、たとえば小役Aに当選しても正解押し順になるのは、1/12である。
よって、仮想遊技進行態様zによりほぼ遊技状態B群に滞在するときは、リプレイ当選確率が高いことにより出率はRT7よりも高くなるが、小役A当選時に有利な遊技結果を得ることができない(RT7と同等となるため)。
【0241】
説明を
図1に戻す。
コマンド送信手段63gは、サブ制御基板80に対し、各種の情報(コマンド)を送信するものである。送信される情報としては、メダルが投入された旨の情報、スタートスイッチ41が操作された旨の情報、役の抽選結果(当選役)の情報、リール31の回転が開始された旨の情報、ストップスイッチ42が操作されたかの情報、リール31が停止した旨の情報、各リール31の停止位置(有効ラインに停止した図柄)の情報、入賞役の情報、遊技状態(現在のRT状態、ARTの当選の有無、ARTの実行中の有無、ARTの終了条件を満たしたか否か、MB遊技での残り獲得枚数又は払出し枚数、SB遊技の終了条件)の情報等が挙げられる。
【0242】
また、
図1において、メイン制御基板60は、外部集中端子板100と電気的に接続されている。そして、メイン制御基板60は、ARTを実行するとき(ARTの抽選に当選し、ARTの開始条件を満たし、かつ遊技状態がRT5となったとき)に、外部集中端子板100に対して外部信号(ARTを開始する又は開始したことを示す信号。以下、ART信号ともいう。)を送信する。その外部信号は、たとえば外部集中端子板100から、遊技情報表示装置やホールコンピュータ等に送信される。
【0243】
図1において、サブ制御基板80は、遊技中及び遊技待機中における演出(情報)の選択や出力等を制御するものである。
メイン制御基板60とサブ制御基板80とは、電気的に接続されており、メイン制御基板60のメインCPU63内にあるシリアル通信回路により、サブ制御基板80に一方向で演出等に必要な情報(信号、データ、制御コマンド等)を送信する。
なお、メイン制御基板60とサブ制御基板80とは、電気的に接続されることに限らず、光通信手段を用いた接続であってもよい。さらに、電気的接続及び光通信接続のいずれも、シリアル通信に限らず、パラレル通信であってもよい。
【0244】
また、メイン制御基板60と同様に、サブ制御基板80は、RWM81、ROM82、及びサブCPU83等を備える。
RWM(サブメモリ)81は、サブCPU83が演出を制御するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶可能な記憶媒体である。
また、ROM(サブROM)82は、演出用データとして、演出に係る抽選を行うとき等のプログラムや各種データ等を記憶しておく記憶媒体である。
【0245】
サブ制御基板80には、入力ポート又は出力ポート(
図1では図示を省略する)を介して、以下のような演出用の周辺機器が電気的に接続されている。
演出ランプ21は、たとえばLED等からなり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、演出ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓13から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ、リール31の上部からリール31上の図柄を照光する蛍光灯、スロットマシン10の前面に配置され、役の入賞時等に点滅する枠ランプ等が含まれる。
【0246】
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像(ART中の押し順、役の抽選結果に対応する演出等)や、遊技情報(ART中の遊技回数や獲得枚数等)等を表示するものである。
また、プッシュボタン24及び十字キー25は、遊技者が意図する情報を表示させたりするときや、ホール管理者(店長等)が各種の設定を変更するとき等に用いられる。
【0247】
サブCPU83は、演出出力制御手段83aを備える。
演出出力制御手段83aは、当選役及び遊技状態等に応じて、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を抽選によって決定する。
そして、演出出力制御手段83aは、その決定に従い、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23の出力を制御する。また、演出出力制御手段83aは、ARTである旨の情報を受信しているときは、受信した当選役の情報に基づいて、ストップスイッチ42の有利な押し順等を報知する。さらに、ART中の獲得枚数や残り遊技回数等を画像表示する。
【0248】
<第1実施形態の変形例>
図22は、第1実施形態の変形例であって、MB遊技中における当選役と押し順、入賞役との関係を示す図であり、第1実施形態の
図20に対応する図である。
第1実施形態では、当選した役の種類とストップスイッチ42の押し順とに応じて、払出し枚数の異なる小役を入賞させるとき、
(1)1枚役又は14枚役を入賞させる場合と、
(2)13枚役又は14枚役を入賞させる場合と
を設けた。
これに対し、
図22の例では、MB遊技中におけるリプレイF又はG当選時に、ストップスイッチ42の押し順(第一停止)に応じて、1枚役、13枚役、又は14枚役が入賞するようにリール31を停止制御するものである。
【0249】
たとえばリプレイF1当選時を例に挙げて説明する。
リプレイF1当選時において、左第一停止時の13枚役を入賞させる停止制御、及び中第一停止時の14枚役を入賞させる停止制御は
図20と同一である。
これに対し、右第一停止時には、
図20中、非当選時と同様の停止制御を行う。したがって、右第一停止時は個数優先を行うが、左第一停止時とは異なる個数優先を行う。
このようにすれば、第一停止のストップスイッチ42の種類に応じて、異なる払出し枚数に設定することができる。
【0250】
リプレイF2〜F3、及びリプレイG当選時においても、上記と同様に、13枚役又は14枚役を入賞させるときは
図20と同様の停止制御を行い、1枚役を入賞させるときは役の非当選時と同様の停止制御を行えばよい。
このように制御することにより、たとえばARTに当選していないにもかかわらず、偶然にRT6やRT7に移行し、さらにこれらのRTでMB遊技に移行したときに、払出し枚数の多い役(13枚役又は14枚役)が入賞する確率を低くすることができる。
【0251】
<第2実施形態>
図23〜
図33は、本発明の第2実施形態を示す図である。
図23は、第2実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。第1実施形態と異なる点は、各リール31の図柄コマ数が16個に設定されている点である。
リール制御手段63cは、ストップスイッチ42が操作された瞬間から190ms以内でリール31を停止制御する。この点は、第1実施形態と同一である。しかし、第2実施形態では、図柄数が16個(第1実施形態では20個)に設定されていることから、ストップスイッチ42が操作されたときの最大移動コマ数は3図柄に設定される。たとえば、
図23において、左リール31の01番の「スイカ」が有効ラインを通過する直前に左ストップスイッチ42が操作されたときは、01番〜04番の図柄が有効ラインに停止可能となる。
【0252】
また、第2実施形態ではMBを設けていないので、MB遊技は実行されないが、後述する第2実施形態の変形例のようにMBを設けたときは、MB遊技中の右リール31については、最大移動コマ数は0コマに設定される。ストップスイッチ42が操作された瞬間から75ms以内でリール31を停止させるときは、16図柄の場合、移動コマ数として「1コマ」分を確保できないためである。このため、
図23において、右リール31のたとえば01番の「リプレイ」が有効ラインを通過する直前に右ストップスイッチ42が操作されたときは、01番の「リプレイ」図柄のみが有効ラインに停止可能となる。
【0253】
図24〜
図26は、第2実施形態における役と図柄の組合せ、及び払出し枚数を示す図である。
第2実施形態では、第1実施形態と異なり、特別役(MBやSB等)は設けられておらず、役は、リプレイ又は小役のみを備える。
リプレイは、
図24に示すように、リプレイ01〜リプレイ19を備える。
また、小役は、
図25〜
図26に示すように、小役01〜小役47を備える。
ここで、第2実施形態の規定数は、2枚又は3枚に設定されており、遊技者は、これらの規定数の中から任意の規定数で遊技を行うことが可能である。
【0254】
そして、規定数2で遊技を行った結果、リプレイが入賞したときは、2枚のメダルが自動投入される。
また、小役11〜小役47は、規定数にかかわらず、入賞時の払出し枚数は1枚に設定されている。
さらにまた、小役01〜小役10は、規定数に応じて入賞時の払出し枚数が異なるように(規定数3の方が有利となるように)設定されている。
【0255】
図27及び
図28は、第2実施形態における条件装置(当選役)を示す図である。
たとえば
図27において、当選番号「05」のリプレイC1を例に挙げると、リプレイC1は、当選役にリプレイ04及びリプレイ05を含み、RT2及びRT3で抽選されること(抽選RT)を意味する。また、リプレイC1当選時には、正解押し順と不正解押し順とを有し、正解押し順は左中右であり、正解押し順でストップスイッチ42を操作するとリプレイ05が入賞し、他の押し順(不正解押し順)でストップスイッチ42を操作するとリプレイ04が入賞することを意味する。さらにまた、リプレイ05が入賞したときは、遊技状態がRT3に移行し(RT3中はRT3を維持)、リプレイ04が入賞したときは遊技状態がRT2に移行する(RT2中はRT2を維持する)ことを意味する。
【0256】
また、小役A01〜A06、及び小役B01〜B12は、いずれも正解押し順及び不正解押し順を有し、正解押し順には有利な図柄の組合せ(払出し枚数が最も多い小役)が停止するように制御される。さらに、小役A01〜A06当選時において、不正解押し順時の役の非入賞時には、コボシ目として特図が表示される。第2実施形態の特図については後述する。
【0257】
図29〜
図31は、第2実施形態における役抽選テーブルを示す図であり、各RTごと、及び規定数ごとの当選置数を示している。
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、非RT、及びRT1〜RT7を備える。
【0258】
図29及び
図30において、非RTでは、リプレイとしては、リプレイA(リプレイ01〜リプレイ03)のみが抽選される。また、RT1では、リプレイとしては、リプレイB(リプレイ04)のみが抽選される。
また、RT2ではリプレイC1〜C6が抽選され、RT3ではリプレイC1〜C6及びD1〜D6が抽選され、RT4ではリプレイD1〜D6及びE1〜E6がそれぞれ抽選される。
【0259】
さらにまた、RT5ではリプレイG1〜G6及びH1〜H6が抽選され、RT6ではリプレイF1〜F6が抽選され、RT7ではリプレイG1〜G6が、それぞれ抽選される。
このように、RTに応じて抽選されるリプレイの種類が異なる。
【0260】
また、
図31に示すように、すべてのRT(非RTを含む)において、小役A及び小役Bが抽選される。
ここで、小役Aについては、規定数2枚のときの当選確率(置数「3200」)が、規定数3枚のときの当選確率(置数「55」)よりも高く設定されている。これにより、規定数2枚であるときは、規定数3枚であるときよりも、特図(後述)が表示される確率が高くなる。
これに対し、小役Bについては、規定数3枚のときの当選確率(置数「1600」)が、規定数3枚のときの当選確率(置数「500」)よりも高く設定されている。
【0261】
第2実施形態では、
図28に示すように、小役A当選時の押し順不正解時に、役の非入賞時に特図が出現する。これに対し、小役B当選時は、押し順不正解であっても役の非入賞時のコボシ目は出現するが、特図は表示されない。そして、第2実施形態では、規定数2枚で遊技を行ったときに特図が出現しやすいように、規定数2枚での小役Aの当選確率を高く設定している。
これに対し、規定数3枚で遊技を行ったときは、小役Aの当選確率が低くなるように設定することで、特図が表示される確率を低く設定している。
さらにまた、小役C〜Eは、レア役であり、ARTの抽選契機等に用いられる。
【0262】
次に、リールの停止制御について説明する。
上述したように、第2実施形態では、リール31の図柄コマ数は「16」であり、停止制御時の最大移動コマ数は「3」である。このため、4コマ間隔で4個配置されている図柄については、「PB=1」で当該図柄を有効ラインに停止させることができる。
図23に示すように、すべてのリール31において、「ベル」、「リプレイ」、「スイカ」は、それぞれ4コマ間隔の4個配置である。このため、これらの図柄は、全リール31において「PB=1」配置である。
【0263】
図27において、リプレイA1当選時に用いられるリプレイA1テーブルは、リール31の停止制御の範囲内においてリプレイ01を入賞させるようにリール31の停止位置を定めたものである。リプレイ01は、
図24に示すように、「リプレイ」−「スイカ」−「スイカ」であるので、「PB=1」でリプレイ01を有効ラインに停止させることができる。
リプレイA2テーブルは、リプレイA2当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてリプレイ02を入賞させるようにリール31の停止位置を定めたものである。
リプレイA3テーブルは、リプレイA3当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてリプレイ03を入賞させるようにリール31の停止位置を定めたものである。
【0264】
リプレイBテーブルは、リプレイB当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてリプレイ04を入賞させるようにリール31の停止位置を定めたものである。
リプレイ02、リプレイ03、リプレイ04についても、
図24に示すように、「リプレイ」と「スイカ」とから構成される図柄の組合せであるので、「PB=1」で停止させることができる。
【0265】
リプレイC当選は、リプレイC1〜C6の6種類を有し、それぞれ左中右〜右中左の異なる正解押し順が1つずつ割り当てられている。
他のリプレイ当選(リプレイD〜H当選)も同様である。
まず、リプレイC当選は、リプレイ04〜リプレイ07を含む当選であり、正解押し順時にはリプレイ05〜07を入賞させ、不正解押し順時にはリプレイ04を入賞させる。リプレイC当選時において、リプレイ04〜07以外のリプレイは、当選パターンを増やすための制御役である。
【0266】
リプレイC1テーブルは、リプレイC1当選時(リプレイ04及びリプレイ05の重複当選時)に用いられ、ストップスイッチ42の押し順が左中右の正解押し順であるときはリプレイ05を入賞させ、他の不正解押し順であるときはリプレイ04を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
リプレイC1テーブルが用いられた遊技において、左第一停止であるときは、この時点では正解押し順であるので、左リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。
【0267】
次に、中第二停止時は、この時点で正解押し順となる。よって、中リール31の停止時には「ベル」を停止させる。さらに、右リール31の停止時には「リプレイ」を停止させる。これにより、「スイカ」−「ベル」−「リプレイ」が有効ラインに停止し、リプレイ05の入賞となる。
一方、右第二停止時は、この時点で押し順不正解となる。よって、右リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。さらに、中リール31の停止時にも「スイカ」を停止させる。これにより、「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」が有効ラインに停止し、リプレイ04の入賞となる。
【0268】
また、リプレイC1当選時において、中第一停止時は、この時点で不正解押し順となるので、中リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。
その後、左リール31の停止時、及び右リール31の停止時にも「スイカ」を停止させる。
また、右第一停止時には、この時点で不正解押し順となるので、右リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。
その後、左リール31の停止時、及び中リール31の停止時にも「スイカ」を停止させる。
【0269】
また、リプレイC2テーブルは、リプレイC2当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順が左右中の正解押し順であるときはリプレイ05を入賞させ、他の不正解押し順であるときはリプレイ04を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
リプレイC2テーブルが用いられた遊技において、左第一停止であるときは、この時点では正解押し順であるので、左リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。
【0270】
次に、中第二停止時は、この時点で不正解押し順となる。よって、中リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。さらに、右リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。
一方、左第一停止後、右第二停止時は、この時点で押し順正解となる。よって、右リール31の停止時には「リプレイ」を停止させる。さらに、中リール31の停止時には「ベル」を停止させる。
また、リプレイC2テーブルにおいて、中第一停止や右第一停止時は、リプレイC1当選時と同様である。
【0271】
リプレイC3テーブルは、リプレイC3当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順が中左右の正解押し順であるときはリプレイ06を入賞させ、他の不正解押し順であるときはリプレイ04を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
中第一停止時は、この時点では押し順正解であるので、「スイカ」を有効ラインに停止させる。
次に、左第二停止時は、この時点で正解押し順となる。よって、左リール31の停止時には「ベル」を停止させる。さらに、右リール31の停止時には「リプレイ」を停止させる。これにより、「ベル」−「スイカ」−「リプレイ」が有効ラインに停止し、リプレイ06の入賞となる。
【0272】
一方、中第一停止後、右第二停止時は、この時点で押し順不正解となる。よって、右リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。さらに、左リール31の停止時にも「スイカ」を停止させる。これにより、「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」が有効ラインに停止し、リプレイ04の入賞となる。
また、リプレイC3当選時において、左第一停止時及び右第一停止時は、いずれもこの時点で不正解押し順となるので、各リール31の停止時にいずれも「スイカ」を停止させる。
【0273】
リプレイC4テーブルは、リプレイC4当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順が中右左の正解押し順であるときはリプレイ06を入賞させ、他の不正解押し順であるときはリプレイ04を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
中第一停止時は、この時点では押し順正解であるので、「スイカ」を有効ラインに停止させる。
次に、右第二停止時は、この時点で正解押し順となる。よって、右リール31の停止時には「リプレイ」を停止させる。さらに、左リール31の停止時には「ベル」を停止させる。これにより、「ベル」−「スイカ」−「リプレイ」が有効ラインに停止し、リプレイ06の入賞となる。
【0274】
一方、中第一停止後、左第二停止時は、この時点で不正解押し順となるので、左リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。さらに、右リール31の停止時にも「スイカ」を停止させる。
また、リプレイC4当選時において、左第一停止時及び右第一停止時は、いずれもこの時点で不正解押し順となるので、各リール31の停止時にいずれも「スイカ」を停止させる。
【0275】
リプレイC5テーブルは、リプレイC5当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順が右左中の正解押し順であるときはリプレイ07を入賞させ、他の不正解押し順であるときはリプレイ04を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
右第一停止時は、この時点では押し順正解であるので、「スイカ」を有効ラインに停止させる。
次に、左第二停止時は、この時点で正解押し順となる。よって、左リール31の停止時には「ベル」を停止させる。さらに、中リール31の停止時には「リプレイ」を停止させる。これにより、「ベル」−「リプレイ」−「スイカ」が有効ラインに停止し、リプレイ07の入賞となる。
【0276】
一方、右第一停止後、中第二停止時は、この時点で不正解押し順となるので、中リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。さらに、左リール31の停止時にも「スイカ」を停止させる。
また、リプレイC5当選時において、左第一停止時及び中第一停止時は、いずれもこの時点で不正解押し順となるので、各リール31の停止時にいずれも「スイカ」を停止させる。
【0277】
リプレイC6テーブルは、リプレイC6当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順が右中左の正解押し順であるときはリプレイ07を入賞させ、他の不正解押し順であるときはリプレイ04を入賞させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
右第一停止時は、この時点では押し順正解であるので、「スイカ」を有効ラインに停止させる。
次に、中第二停止時は、この時点で正解押し順となる。よって、中リール31の停止時には「リプレイ」を停止させる。さらに、左リール31の停止時には「ベル」を停止させる。これにより、「ベル」−「リプレイ」−「スイカ」が有効ラインに停止し、リプレイ07の入賞となる。
【0278】
一方、右第一停止後、左第二停止時は、この時点で不正解押し順となるので、左リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。さらに、中リール31の停止時にも「スイカ」を停止させる。
また、リプレイC6当選時において、左第一停止時及び中第一停止時は、いずれもこの時点で不正解押し順となるので、各リール31の停止時にいずれも「スイカ」を停止させる。
【0279】
また、リプレイD1〜D6当選時は、リプレイC1〜C6当選時と同様に、正解押し順時はリプレイ08〜リプレイ10を入賞させ、不正解押し順時にはリプレイ04を入賞させる。
同様に、リプレイE1〜E6当選時は、正解押し順時はリプレイ11〜リプレイ13を入賞させ、不正解押し順時にはリプレイ04を入賞させる。
また、リプレイF1〜F6当選時は、正解押し順時はリプレイ14〜リプレイ16を入賞させ、不正解押し順時にはリプレイ11〜13を入賞させる。
同様に、リプレイG1〜G6当選時は、正解押し順時はリプレイ11〜リプレイ13を入賞させ、不正解押し順時にはリプレイ17〜19を入賞させる。
さらに、リプレイH1〜H6当選時は、正解押し順時はリプレイ14〜リプレイ16を入賞させ、不正解押し順時にはリプレイ17〜19を入賞させる。
【0280】
図28において、小役A01テーブルは、小役A01(小役03、小役05、小役06、小役08)当選時に用いられ、左中右の正解押し順時は小役03を入賞させ、他の不正解押し順時には他の小役を入賞させるか、又は特図(後述)を表示するように、リール31の停止位置を定めている。
小役A01テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時は、この時点で押し順正解となるので、左リール31の停止時には「リプレイ」を停止させる。
【0281】
また、左第一停止後、中第二停止時は、この時点で押し順正解となるので、中リール31の停止時には「リプレイ」を停止させる。さらに、右第三停止時には「スイカ」を停止させる。これにより、「リプレイ」−「リプレイ」−「スイカ」が有効ラインに停止し、小役03の入賞となる。
【0282】
これに対し、左第一停止後、右第二停止時は、この時点で押し順不正解となるので、右リール31の停止時には「リプレイ」を停止させる。さらに、中リール31の停止時には「BAR」を停止可能であるときは「BAR」を停止させる。ここで、中リール31の「「BAR」は、
図23に示すように1個(06番)に設けられているので、「PB≠1」である。そして、中リール31の停止時に「BAR」を停止させたときは、「リプレイ」−「BAR」−「リプレイ」となり、小役08の入賞となる。
【0283】
一方、中リール31の停止時に「BAR」を停止させることができないときは、「リプレイ」を停止させる。これにより、有効ラインには「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。この図柄の組合せは、第2実施形態における特
図1となる。
以上より、小役A01テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、
「リプレイ」−「リプレイ」−「スイカ」(押し順正解、小役03)
「リプレイ」−「BAR」−「リプレイ」(押し順不正解、小役08入賞)
「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」(押し順不正解、特
図1)
のいずれかとなる。
【0284】
図32は、第2実施形態において、小役A01〜A06当選時に、押し順不正解時の役の非入賞時のコボシ目である特
図1〜4を示す図である。小役A01〜A06当選時の役の非入賞時には、これらのいずれかの特図が表示されるようにリール31を停止制御する。
【0285】
小役A01当選時において、中第一停止時は、この時点で押し順不正解となるので、中リール31の停止時には「ベル」を停止させる。
そして、左及び右リール31の停止時には、いずれも「BAR」を停止可能であるときは「BAR」を停止させる。
左及び右リール31の停止時にいずれも「BAR」を停止させることができたときは、有効ラインには、「BAR」−「ベル」−「BAR」が停止し、小役05の入賞となる。
【0286】
これに対し、左リール31の停止(第二停止)時には「BAR」を停止させることができたが、右リール31の停止時には「BAR」を停止させることができないときは、右リール31の停止時には「ベル」を停止させる。これにより、「BAR」−「ベル」−「ベル」(特
図2)が表示される。
【0287】
また、右リール31の停止(第二停止)時には「BAR」を停止させることができたが、左リール31の停止時には「BAR」を停止させることができないときは、左リール31の停止時には「ベル」を停止させる。これにより、「ベル」−「ベル」−「BAR」(特
図4)が表示される。
さらにまた、左又は右第二停止で「BAR」を停止させることができないときは、「赤7/白7/青7」を停止させる。そして、第三停止では「ベル」を停止させる。
なお、いずれのリール31においても、「赤7」、「白7」、「青7」、「BAR」は、4コマ間隔4個配置であるので、「BAR」を停止させることができないときは、常に、「赤7」、「白7」、「青7」のいずれかを停止させることができる。
【0288】
以上より、中第一停止時には、
「BAR」−「ベル」−「BAR」(小役05)
「BAR」−「ベル」−「ベル」(特
図2)
「ベル」−「ベル」−「BAR」(特
図4)
「ベル」−「ベル」−「赤7/白7/青7」(特
図4)
「赤7/白7/青7」−「ベル」−「ベル」(特
図2)
となる。
【0289】
さらにまた、小役A01当選時において、右第一停止時は、この時点で押し順不正解となるので、右リール31の停止時には「ベル」を停止させる。
そして、左及び中リール31の停止時には、いずれも「BAR」を停止可能であるときは「BAR」を停止させる。
左及び中リール31の停止時にいずれも「BAR」を停止させることができたときは、有効ラインには、「BAR」−「BAR」−「ベル」が停止し、小役06の入賞となる。
これに対し、左リール31の停止(第二停止)時には「BAR」を停止させることができたが、中第三停止時には「BAR」を停止させることができないときは、中第三停止時には「ベル」を停止させる。これにより、「BAR」−「ベル」−「ベル」(特
図2)が表示される。
【0290】
また、中第二停止時には「BAR」を停止させることができたが、左第三停止時には「BAR」を停止させることができないときは、左第三停止時には「ベル」を停止させる。これにより、「ベル」−「BAR」−「ベル」(特
図3)が表示される。
さらに、左又は中第二停止で「BAR」を停止させることができないときは、「赤7/白7/青7」を停止させ、さらに第三停止では、「ベル」を停止させる。
【0291】
以上より、右第一停止時には、
「BAR」−「BAR」−「ベル」(小役06)
「BAR」−「ベル」−「ベル」(特
図2)
「ベル」−「BAR」−「ベル」(特
図3)
「ベル」−「赤7/白7/青7」−「ベル」(特
図3)
「赤7/白7/青7」−「ベル」−「ベル」(特
図2)
となる。
【0292】
以上のようにして、小役A01〜A06当選時には、6択押し順のうちの1つの正解押し順時には、「PB=1」で小役01〜小役03が入賞し、不正解押し順時には、当選している他の小役の入賞又は役の非入賞(特図表示)となる。
具体的には、
小役A02当選時:押し順正解(左右中)時、小役02入賞、押し順不正解時小役05、06、若しくは09入賞、又は特図表示
小役A03当選時:押し順正解(中左右)時、小役03入賞、押し順不正解時小役04、06、若しくは07入賞、又は特図表示
小役A04当選時:押し順正解(中右左)時、小役01入賞、押し順不正解時小役04、06、若しくは09入賞、又は特図表示
小役A05当選時:押し順正解(右左中)時、小役02入賞、押し順不正解時小役04、05、若しくは07入賞、又は特図表示
小役A06当選時:押し順正解(右中左)時、小役01入賞、押し順不正解時小役04、05、若しくは08入賞、又は特図表示
【0293】
なお、小役A01〜A06当選時において、押し順正解時には、小役01〜03が入賞するが、これらの図柄は、たとえば小役10のように「ベル」揃いではない。具体的には、
「スイカ」−「リプレイ」−「リプレイ」(小役01)
「リプレイ」−「スイカ」−「リプレイ」(小役02)
「リプレイ」−「リプレイ」−「スイカ」(小役03)
のいずれかである。
【0294】
ここで、小役01の入賞時には、下段ライン(無効ライン)には、「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止する。すなわち、小役10の入賞ではないが、小役10に対応する図柄の組合せが下段ラインに停止する。
また、小役02の入賞時には、「中段」−「下段」−「中段」に「リプレイ」が停止する(小V形) 。
さらにまた、小役03入賞時には、「上段」−「下段」−「上段」に「ベル」が停止する(V形) 。
小役A当選時の正解押し順時には、上記のような停止形を出現させることにより、たとえばレア役、チャンス目のように見せることができる。これを利用して、小役A当選時には、たとえばART抽選を行うことが挙げられる。
【0295】
小役A01〜A06当選時は、いずれも、小役01〜03のうちのいずれか1つと、小役04〜09のうちのいずれか2つの重複当選となる。そして、これら小役01〜09は、いずれも、払出し枚数は同一枚数(たとえば、規定数「3」であるときは、払出し枚数は8枚)に設定されている。したがって、小役A01〜A06当選時の押し順不正解時に、第1実施形態で示したような個数優先は不要となり、どの小役を優先して引き込むかは任意となる。
【0296】
また、たとえば小役A01当選時の中第一停止時(押し順不正解時)を例に挙げると、上述したように、中第一停止時には「ベル」を停止させる。中リール31の「ベル」は、「PB=1」配置であるので、常に有効ラインに停止可能となっている。
さらに、左及び右リール31の停止時には、上述したように、いずれも「BAR」を停止可能であるときは「BAR」を停止させる。左及び右リール31の停止時にいずれも「BAR」を停止させることができたときは小役05の入賞となり、それ以外の場合には、特図を表示する。
【0297】
そして、左及び右リール31には、「BAR」図柄はいずれも1箇所に配置されているので、無作為にリール31を停止させたときに「BAR」図柄を有効ラインに停止させることができる確率は、いずれも「1/4」となる。したがって、小役A01当選時の中第一停止時(押し順不正解時)には、「1/16」の確率で小役05を入賞させることができるが、「15/16」の確率で役の非入賞とすることができる。
右第一停止時についても上記と同様となる。
【0298】
一方、小役A01当選時の左第一停止後、右第二停止時(第一停止押し順正解、第二停止押し順不正解時)には、左リール31及び右リール31の「リプレイ」が「PB=1」となり、中リール31の「BAR」が「1/4」の確率で有効ラインに停止可能となる。
したがって、第一停止押し順正解時、かつ第二停止押し順不正解時には、「1/4」の確率で小役08を入賞させることができ、「3/4」の確率で役の非入賞となる。
以上、まとめると、
押し順正解時:「PB=1」で入賞
第一停止押し順正解、かつ第二停止押し順不正解時:入賞率1/4
第一停止押し順不正解時:入賞率1/16
となる。
このことは、他の小役A当選時についても同様に当てはまる。
【0299】
また、小役B当選時の停止位置テーブルは、以下のようになる。
小役B1テーブルは、小役B1当選(小役10、19、27、及び35の重複当選)時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順が正解押し順である左中右であるときは小役10を入賞させ、他の不正解押し順であるときは小役19、27、又は35を入賞させるようにリール31の停止位置を定めたものである。
【0300】
小役B1テーブルが用いられた遊技において、左第一停止であるときは、この時点で押し順正解であるので、小役10の左リール31に係る図柄である「ベル」を有効ラインに停止させる。さらに、中第二停止であるときは、この時点で押し順正解が確定する。この場合には、中リール31の停止時には有効ラインに「ベル」を停止させ、さらに右リール31の停止時にも有効ラインに「ベル」を停止させる。これにより、有効ライン上には「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止し、小役10の入賞となる。
【0301】
これに対し、左第一停止後、右第二停止であるときは、第二停止時点で不正解押し順となる。この場合には、左リール31の図柄が「ベル」であって、小役B01の当選に含まれる役である小役35を有効ラインに停止させる。したがって、右リール31の停止時には「スイカ」を停止させる。右リール31の「スイカ」は「PB=1」で停止可能である。
さらに、中第三停止時には、「赤7」又は「BAR」を停止可能であるときは「赤7」又は「BAR」を停止させ、「赤7」又は「BAR」を停止させることができないときは、「ベル」を停止させる。
【0302】
中第三停止時に「赤7」又は「BAR」を停止させることができたときは小役35の入賞となり、停止させることができなかったときは役の非入賞となる。
したがって、小役B01当選時の左第一停止時かつ押し順不正解時は、「ベル」−「ベル」−「スイカ」のコボシ目が表示される。このコボシ目は、他の小役B02〜B12当選時において、左第一停止時かつ押し順不正解時にも、同様に表示される。これにより、小役B当選時における役の非入賞時には、特
図1〜4が表示されないようにする。
【0303】
また、小役B1テーブルが用いられた遊技において、中第一停止であるときは、この時点で押し順不正解となるので、中リール31の停止時には「リプレイ」を停止させ、小役19を入賞可能とする。
そして、左リール31の停止時には「赤7」を停止可能であるときは「赤7」を停止させる。また、右リール31の停止時に「赤7」又は「BAR」を停止させることができるときは、「赤7」又は「BAR」を停止させる。左リール31の停止時に「赤7」を停止させることができ、かつ、右リール31の停止時に「赤7」又は「BAR」を停止させることができたときは、小役19の入賞となる。左及び右リール31の停止時に、それぞれ上記図柄を停止させることができないときは、それぞれ「ベル」を停止させる。
これにより、中第一停止時には、小役19の入賞又は役の非入賞となる。また、役の非入賞時には、特
図1〜4は表示されない。
【0304】
さらにまた、小役B1テーブルが用いられた遊技において、右第一停止であるときは、この時点で押し順不正解となるので、右リール31の停止時には「リプレイ」を停止させ、小役27を入賞可能とする。
そして、左リール31の停止時には「赤7」を停止可能であるときは「赤7」を停止させる。また、中リール31の停止時に「赤7」又は「BAR」を停止させることができるときは、「赤7」又は「BAR」を停止させる。左リール31の停止時に「赤7」を停止させることができ、かつ、中リール31の停止時に「赤7」又は「BAR」を停止させることができたときは、小役27の入賞となる。左及び中リール31の停止時に、それぞれ上記図柄を停止させることができないときは、それぞれ「ベル」を停止させる。
これにより、右第一停止時には、小役27の入賞又は役の非入賞(ただし、特
図1〜4を表示させない)となる。
【0305】
小役B02〜B12当選時にも、小役B01当選時に準じてリール31が停止制御される。
具体的には、
小役B02当選時:押し順正解(左中右)時、小役10入賞、押し順不正解時小役20、28、若しくは36入賞、又は役の非入賞
小役B03当選時:押し順正解(左右中)時、小役10入賞、押し順不正解時小役21、29、若しくは37入賞、又は役の非入賞
小役B04当選時:押し順正解(左右中)時、小役10入賞、押し順不正解時小役22、30、若しくは38入賞、又は役の非入賞
小役B05当選時:押し順正解(中左右)時、小役10入賞、押し順不正解時小役11、31、若しくは39入賞、又は役の非入賞
小役B06当選時:押し順正解(中左右)時、小役10入賞、押し順不正解時小役12、32、若しくは40入賞、又は役の非入賞
小役B07当選時:押し順正解(中右左)時、小役10入賞、押し順不正解時小役13、33、若しくは41入賞、又は役の非入賞
小役B08当選時:押し順正解(中右左)時、小役10入賞、押し順不正解時小役14、34、若しくは42入賞、又は役の非入賞
小役B09当選時:押し順正解(右左中)時、小役10入賞、押し順不正解時小役15、23、若しくは43入賞、又は役の非入賞
小役B10当選時:押し順正解(右左中)時、小役10入賞、押し順不正解時小役16、24、若しくは44入賞、又は役の非入賞
小役B11当選時:押し順正解(右中左)時、小役10入賞、押し順不正解時小役17、25、若しくは45入賞、又は役の非入賞
小役B12当選時:押し順正解(右中左)時、小役10入賞、押し順不正解時小役18、26、若しくは46入賞、又は役の非入賞
【0306】
図33は、第2実施形態における遊技状態(RT)の移行を説明する図である。
図33に示すように、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、非RT、RT1〜RT7を備える。さらに、遊技状態A群、B群、及びC群も、それぞれ第1実施形態と同様である。第2実施形態では、RT5がART準備中用のRTとなっており、RT6がART用のRTとなっている点で、第1実施形態と異なる。その他は第1実施形態と同様である。
まず、RWM61が初期化されると、遊技状態は非RTに設定される。非RTでは、
図32に示すように、小役Aの抽選が行われ、小役Aに当選し、不正解押し順となり、特図が表示されると、RT1に移行する。
RT1では、リプレイB(リプレイ04)が抽選され、このリプレイBに当選し、リプレイ04が入賞すると、RT2に移行する。
【0307】
RT2では、リプレイCの抽選が行われ、このリプレイCに当選し、正解押し順(1/6)となってリプレイ05〜07のいずれかが入賞するとRT3に移行する。これに対し、リプレイCに当選したが、不正解押し順(5/6)となってリプレイ04が入賞したときは、RT2が維持される。
【0308】
RT3では、リプレイC及びDの抽選が行われる。リプレイCに当選し、正解押し順(1/6)となってリプレイ05〜07のいずれかが入賞したときは、RT3を維持する。これに対し、不正解押し順(5/6)となってリプレイ04が入賞したときは、RT2に移行する。
また、RT3においてリプレイDに当選し、正解押し順(1/6)となってリプレイ08〜10のいずれかが入賞するとRT4に移行する。これに対し、リプレイDに当選したが、不正解押し順(5/6)となってリプレイ04が入賞したときは、RT2に移行する。
【0309】
RT4では、リプレイD及びEの抽選が行われる。リプレイDに当選し、正解押し順(1/6)となってリプレイ08〜10のいずれかが入賞するとRT4を維持する。これに対し、リプレイDに当選したが、不正解押し順(5/6)となってリプレイ04が入賞したときは、RT2に移行する。
また、RT4においてリプレイEに当選し、正解押し順(1/6)となってリプレイ11〜13のいずれかが入賞するとRT5に移行する。これに対し、リプレイEに当選したが、不正解押し順(5/6)となってリプレイ04が入賞したときは、RT2に移行する。
【0310】
RT5では、リプレイG及びHの抽選が行われる。RT5においてリプレイGに当選し、正解押し順(1/6)となってリプレイ11〜13のいずれかが入賞するとRT5を維持する。これに対し、リプレイGに当選したが、不正解押し順(5/6)となってリプレイ17〜19のいずれかが入賞すると、RT7に移行する。
また、RT5において、リプレイHに当選し、正解押し順(1/6)となってリプレイ14〜16のいずれかが入賞するとRT6に移行する。これに対し、リプレイHに当選したが、不正解押し順(5/6)となってリプレイ17〜19のいずれかが入賞すると、RT7に移行する。
【0311】
RT6では、リプレイFの抽選が行われる。RT6においてリプレイFに当選し、正解押し順(1/6)となってリプレイ14〜16のいずれかが入賞するとRT6を維持する。これに対し、リプレイFに当選したが、不正解押し順(5/6)となってリプレイ11〜13のいずれかが入賞すると、RT5に移行する。
RT7では、リプレイGの抽選が行われる。RT7においてリプレイGに当選し、正解押し順(1/6)となってリプレイ11〜13のいずれかが入賞するとRT5に移行する。これに対し、リプレイGに当選したが、不正解押し順(5/6)となってリプレイ17〜19のいずれかが入賞すると、RT7を維持する。
【0312】
以上の遊技状態の移行において、第2実施形態では、非RTからRT1、さらにRT1からRT2に移行する。そして、RT2では、リプレイC当選時に正解押し順を報知する。これにより、報知された押し順でストップスイッチ42を操作すれば、リプレイ05〜07のいずれかが入賞し、RT3に移行する。
RT3では、リプレイD当選時に正解押し順を報知する。これにより、報知された押し順に従ってストップスイッチ42を操作すれば、リプレイ08〜10のいずれかが入賞し、RT4に移行する。
【0313】
RT4では、リプレイD又はE当選時に正解押し順を報知する。リプレイD当選時に報知された押し順に従ってストップスイッチ42を操作すれば、リプレイ08〜10のいずれかが入賞し、RT4を維持する。また、リプレイE当選時に報知された押し順に従ってストップスイッチ42を操作すれば、リプレイ11〜13のいずれかが入賞し、RT5に移行する。
【0314】
なお、規定数3であるとき、RT4におけるリプレイの当選確率(合算値)は、置数で「43340」である。一方、RT5におけるリプレイの当選確率(合算値)は、置数で「43340」である。よって、両者のリプレイの当選確率は同一に設定されている。
ここで、現行規則では、リプレイの当選確率が低くなるRTに移行する押し順を報知することはできない。しかし、RT4とRT5とのリプレイ当選確率を同一に設定することで、RT4中にRT5への移行押し順を報知することが可能となる。
【0315】
RT5に移行すると、リプレイ当選時にはストップスイッチ42の押し順を報知しない。これにより、リプレイH当選時には、5/6の確率で不正解押し順となりRT7に移行する。
第2実施形態では、RT7が非ART(いわゆる通常遊技)となり(規定数3であるときのリプレイ当選確率の置数が「8979」)、ARTの抽選が行われる。非ART中にRT6やRT7に滞在しているときも同様にARTの抽選が行われる。
【0316】
RT5は、ART準備中用のRTに相当し、RT6がART(規定数3であるときのリプレイの当選確率置数が「43340」)用のRTに相当する。
RT5〜RT7のいずれかのRTに滞在中にARTに当選すると、所定遊技回数の前兆(たとえば抽選によって決定)を経て、ARTを実行する。前兆終了時、RT7に滞在しているときは、リプレイ当選時に、RT5さらにはRT6に移行するストップスイッチの押し順を報知する。
また、RT5に滞在しているときは、リプレイ当選時にRT5からRT6に移行するストップスイッチ42の押し順を報知する。
さらに、RT6に滞在しているときは、そのRT6を維持した状態でARTを開始する。
【0317】
ART中のRT6では、リプレイ当選時にRT6を維持するストップスイッチ42の押し順を報知する。また、小役B当選時は正解押し順を報知する。さらにまた、小役A当選時には、(ARTであるか否かにかかわらず)正解押し順を報知する。
【0318】
RT6滞在中において、ARTを終了すると、その後は、小役B当選時に正解押し順を報知しない。さらに、リプレイ当選時にRT6を維持する押し順を報知しない。これにより、リプレイ当選時には、5/6の確率(不正解押し順)でRT5に移行し、さらにそのRT5では、リプレイ当選時に5/6の確率(不正解押し順)でRT7(非ART)に移行する。
【0319】
ただし、後述するように、ARTを終了した後であっても、小役A当選時の正解押し順報知は継続される。
また、非ART中において、RT7からRT5に移行し、さらにRT5からRT6に移行する場合があるが、RT5やRT6に移行したとしても、非ART中であるときは、小役B当選時にストップスイッチの押し順を報知しない。
【0320】
さらに、第2実施形態において、ART中であるか否かにかかわらず、小役A01〜A06当選時には、正解押し順を報知する。これは、実際の遊技では、RT5〜RT7に滞在させ、RT1には移行しないようにするためである。これにより、非ART中であっても、小役A当選時には正解押し順が報知されるので、押し順報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、特図は表示されないので、RT1に移行することはない。
なお、小役A当選時に、遊技者が操作ミスで特図を表示させてしまったときはRT1に移行する。
しかし、RT1への移行後は、RT1からRT2に移行すれば、その後は、RT2からRT5に移行するまで、非ART中であったとしてもリプレイ当選時にストップスイッチ42の正解押し順が報知されるので、遊技状態C群に戻ることができる。
【0321】
なお、非ART、RT1、RT2〜RT4滞在中は、ARTの抽選を行わない。RT2〜RT4は、非ARTであるRT7に対し、リプレイの当選確率が高確率であるために、ベース自体は高く設定されているが、ARTの抽選を行わない遊技状態(遊技状態B群)である。したがって、一定のベースは確保されているものの、出率が1を上回ることはない。
【0322】
また、RT7は、リプレイの当選確率は約1/7.3であり、遊技状態B群と比較すればベースは低いが、ARTの抽選を行うRTである。そして、ARTに当選すると、RT5さらにはRT6に移行可能となる。ART中は、小役B01〜B12当選時に正解押し順が報知されるので、小役B01〜B12当選時には、9枚の払出し(規定数3)となる小役10を入賞させることができる。したがって、ART中は出率が「1」を上回る。
よって、遊技状態C群のRTでは、出率に波を設けることができる。これに対し、遊技状態B群のRTでは、リプレイの当選確率が高いので、ベースは上がるが、出率が「1」を上回ることはない。
【0323】
特に、RT2〜RT4の遊技状態B群の各RTでは、非当選確率(置数)は、「0」に設定されている(
図31参照)。これに対し、RT7(非ART(いわゆる通常遊技))では、非当選確率の置数は「34361」に設定されている。このため、たとえば役に非当選となった遊技が3連続となったときにARTの抽選を行い、4連続となったときは無条件でART当選、等のようなARTの抽選を行えば、RT7に滞在中はARTに当選する場合があるが、遊技状態B群のRTでは、ARTに当選することをなくすことができる。
以上のように、ARTの当選を含めた有利/不利を考慮すると、RT7の方がRT2〜RT4よりも有利となる。
【0324】
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、仮想上の遊技進行態様として、
仮想遊技進行態様x:当選役は常に当該遊技で入賞させる(正解押し順を有する役に当選したときは正解押し順でストップスイッチ42を操作する)ように遊技を進行する遊技態様
仮想遊技進行態様y:ストップスイッチ42の押し順を固定して又はランダムにして遊技を進行するとともに、押し順報知時にはその押し順に従うように遊技を進行する遊技態様
仮想遊技進行態様z:ストップスイッチ42の押し順を固定して又はランダムにして遊技を進行するとともに、押し順報知時にもその押し順を無視して遊技を進行する遊技態様
の3つを検討する。
【0325】
まず、仮想遊技進行態様xでは、非RTにおいて小役A当選時に取りこぼしがないので、特図が表示されることはない。よって、ずっと非RTが続くので、RT1以降のRTに移行することはない。
また、仮想遊技進行態様y及び仮想遊技進行態様zでは、非RTにおいて特図が表示され、RT1に移行する場合がある。さらに、RT1ではリプレイ04が入賞すると、RT2(遊技状態B群)に移行する。
【0326】
RT2(遊技状態B群)に移行した後、仮想遊技進行態様yでは、RT5に移行するまで、リプレイ当選時に正解押し順が報知されるので、その報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、RT5に移行する。RT5移行後は、RT7に転落する可能性が高くなる。また、その後は、遊技状態C群内でRT移行を繰り返すが、ほとんどはRT7に滞在する。また、遊技状態C群内のRT中に小役Aに当選したときは、特図を表示させない正解押し順が報知されるので、その報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、特図が表示されることはない。すなわち、RT1に移行することはない。よって、仮想遊技進行態様yでは、遊技状態C群内にとどまることとなる。
【0327】
一方、仮想遊技進行態様zにおいて、RT2に移行すると、RT2からRT3、RT3からRT4、さらにRT4からRT5に移行する確率が、それぞれ上述したように「1/6」であるから、「1/216」の確率でRT5に移行する場合がある。それ以外は、遊技状態B群内でRT移行を繰り返す。
仮に、RT5(遊技状態C群)に移行すると、RT5〜RT7間を移行するが、遊技状態C群において小役Aに当選し、特図が表示されるとRT1に移行する。
よって、仮想遊技進行態様zでは、ほとんどが遊技状態B群に滞在し、第1実施形態よりも遊技状態B群に滞在している確率は高い。第2実施形態では、RT3からRT5まで移行する場合のリプレイの正解押し順を6択に設定しているためである。
【0328】
仮想遊技進行態様zでは、遊技状態B群に滞在する期間が多くなり、RT5以降に移行することは稀である。非RT〜RT1の期間の出率は、約33%〜約45%程度、RT2〜RT4の出率は約88%〜約95%程度となるように設計されている。
このため、少なくとも非RTからRT1の期間と、RT2〜RT4の滞在期間が5対5の場合は、平均すると出率は約60.5%となり、1対9と仮定しても55%を上回る。
このように、仮想遊技進行態様zであるときは、出率が55%を上回る。
【0329】
また、上述したように、非RT〜RT4の期間では、ART抽選を行わないので、出率が100%を超えることはない。
このため、たとえばRT7に滞在しているときの小役A当選時に、押し順報知を無視して遊技者が意図的に特図を表示させ、RT1に移行したとしても、遊技状態C群(RT5〜RT7)に滞在しているときよりも遊技者にとって不利となる。したがって、遊技状態C群に滞在中の小役A当選時の特図表示は遊技者に不利となる(攻略にはならない)。
【0330】
また、第2実施形態では、遊技者は、規定数3枚で遊技を行うことを前提としている。そして、規定数3枚であるときは、規定数2枚の場合に比べて、小役Aの当選確率を低く設定している。これにより、規定数3枚のときは、小役A当選となって正解押し順が報知される頻度を低く設定しているので、RT1への転落防止押し順が頻繁に報知されるといった煩わしさをなくすことができる。
このように、規定数3枚で遊技を進行すれば、小役Aの当選確率は低いので、遊技者にとって不利となるRT1に移行する確率を低くすることができる。
【0331】
また、これとは逆に、規定数3枚であるときは、規定数2枚であるときよりも、小役Bに当選する確率が高く設定されている。
さらに、規定数2枚であるときは、小役Bに当選し、正解押し順でストップスイッチ42を操作しても、払出し枚数は3枚に設定されている。したがって、遊技者としては、規定数3枚で遊技を進行した方が有利となる。
【0332】
また、スロットマシン10の工場出荷時等のような、RWM61が初期化された状態では、遊技状態は、遊技状態A群の非RTに滞在する。この非RTにおいて、RT1に移行するためには、小役A当選時に特図を出現させる必要がある。
しかし、実際に遊技が行われたときに、小役Aの当選となり、特図が表示されRT1に移行してしまう確率を低くするために、小役Aの当選確率を低く設定している。
【0333】
そこで、第2実施形態では、規定数2枚であるときは、規定数3枚であるときよりも、小役Aの当選確率を高く設定している(
図31)。これにより、最初の工場出荷時等において、非RTからRT1に移行させたいときは、規定数2枚で遊技を行い、小役Aに当選させ、かつ、特図を表示させることがより容易となる。この場合には、たとえば画像表示装置23において、特図を表示させるための押し順を報知し、かつ、特定図柄を目押しすべき旨の報知を行うことで、当該遊技で確実に特図を表示させることが可能となる。
【0334】
このようにして、スロットマシン10が最初にホールに設置されたときは、RT1から開始することが可能となる。
さらに、スロットマシン10を最初にホールに設置した後、ホール店員が、RT5まで移行させてもよい。遊技状態B群に滞在中は、報知に従って所定のリプレイを入賞させ、RT5に移行させればよい。
【0335】
また、スロットマシン10がホールに設置されている場合において、たとえばRT1〜RT4に滞在している状態でホールの営業が終了したときは、翌日の営業開始時はそのままでもよいが、たとえばホール店員によりRT5まで移行させた後、営業を開始することも可能である。この場合、ホール店員により、RT1からRT5までは押し順報知に従いRTを移行させればよい。
【0336】
さらに第2実施形態において、設定変更が行われたとき(同一設定値の打ち直しを含む)は、ARTに関する情報は消去(初期化)するが、遊技状態、すなわちRTに関する情報は消去(初期化)しない。
したがって、設定変更前後においては、同一のRTが維持される。たとえばRT6に滞在しておりARTを実行中に設定変更が行われたときは、設定変更後もRT6のままである。
【0337】
しかし、ARTに関する情報は初期化されるので、設定変更後は、非ART遊技となる。具体的には、設定変更が行われると、その旨の信号がサブ制御基板80に送信され、サブ制御基板80のRWM81についても初期化される。その結果、RWM81に記憶されたARTに関する情報はクリアされる。これにより、ART中に設定変更が行われたときは、演出状態(サブ状態)は非ART(いわゆる通常遊技)に移行する。
また、ARTに当選した後、ARTを未だ発動していないとき(前兆中)に設定変更が行われたときも、ARTの当選に関する情報は消去されるので、前兆中であるというデータについても消去される。
【0338】
なお、設定変更により、RT6(リプレイ高確率状態)において非ARTとなったとき(この場合、厳密には非AT、かつリプレイ高確率状態のRTとなる)は、その後にリプレイ11〜13が入賞することによりRT5に移行し、さらにRT5においてリプレイ17〜19が入賞することによりRT7(リプレイ通常確率状態)に移行する。
【0339】
また、たとえばレア役当選時にARTの抽選を行い、その当選確率が設定値により異なる場合には、設定変更後は、変更後の設定値でその抽選が行われる。
さらにまた、たとえばARTの終了後から何遊技目で次のARTを発動させるかについての抽選を行い、この遊技回数を記憶しておく場合(ゲーム数解除時)には、設定変更が行われると、当該遊技回数はクリアされる。そして、設定変更後の電源投入時に、変更後の設定値に従い、改めて遊技回数が抽選される。
【0340】
設定変更前後でRTを移行させないようにすれば、設定変更後に、遊技状態C群まで移行させる必要がなくなる。たとえば、設定変更で非RTやRT1に移行するように設定した場合、ホール側では、設定変更後、遊技状態C群で遊技者に遊技を開始させたいときは、遊技状態C群まで移行させる必要があるためである。
また、設定変更前後で同一RTを維持するようにすれば、設定変更の有無をわかりにくくすることができる。
なお、上記の制御に限らず、設定変更後は非RTやRT1に移行させ、遊技状態C群に移行するまで、リプレイ当選時に正解押し順を報知してもよい。
【0341】
また、遊技状態C群中に特図を表示させ、RT1に移行させたときは、実質上のペナルティとなる。RT1からRT4滞在中は、ARTの抽選を行わないので、このRT1〜RT4滞在中にレア役に当選しても、ARTに当選することはないからである。
また、上述したように、規定遊技回数の消化によりARTを発動させる仕様の場合、遊技状態C群中に特図を表示させ、RT1に移行したときは、その後、遊技状態C群に復帰するまで遊技回数をカウントしないというペナルティを付与してもよい。
あるいは、RT1〜RT4滞在中はレア役当選時にもART抽選を行わないというペナルティのみを付与し、特図表示でRT1に転落させたとしても、RT1〜RT4の期間中に、ART発動までの遊技回数をカウントしてもよい。
【0342】
さらにまた、遊技状態C群中に特図を表示させ、RT1に移行させた場合には、次のARTでは、小役B当選時の報知回数を少なくすることや、通常よりも少ない払出し枚数でARTを終了する等のペナルティを課すことも可能である。
【0343】
<第2実施形態の変形例>
第2実施形態では、特別役を設けていないが、第1実施形態のようにMBを設け、MB遊技を実行してもよい。MBの図柄の組合せとしては、たとえば「赤7/青7/白7/BAR」−「赤7/青7/白7/BAR」−「赤7/青7/白7/BAR」(64通り)に設定することが挙げられる。これにより、MB当選時には、「PB=1」でMBを入賞させることができる。
さらに、MB遊技中に入賞させる小役として、第1実施形態と同様に、13枚役及び14枚役を設ける。これらの13枚役及び14枚役の右リール31の図柄は「ANY」とする。
【0344】
そして、第1実施形態と同様に、枚数優先時には14枚役を入賞させることができ、個数優先時には13枚役を入賞させることができるように、役に対応する図柄の組合せを設定する。
また、非ART中(非RT、RT1〜RT4、RT7中)にMB遊技に移行した場合において、役の非当選時には1枚役を入賞させ、リプレイ(A〜E、G)当選時には、1枚役(個数優先)又は14枚役(枚数優先)を入賞させる。この場合、
(1)常に1枚役を入賞させる、
(2)常に14枚役を入賞させる、
(3)ストップスイッチ42の押し順に応じて1枚役(たとえば5通りの押し順)又は14枚役(たとえば1通りの押し順)を入賞させる
等、種々の設定が挙げられる。なお、14枚役の入賞時は、MB遊技における払出し枚数上限値に到達し、当該遊技でMB遊技を終了させる。
【0345】
これに対し、ART中(RT5〜RT6中)にMB遊技に移行した場合において、リプレイ(リプレイF、H)当選時には、第1実施形態と同様に、特定の押し順では13枚役を入賞させ(個数優先)、他の特定の押し順では14枚役を入賞させる(枚数優先)ようにリール31を停止制御する。あるいは、第1実施形態の変形例のように、ストップスイッチ42の押し順に応じて、1枚役(個数優先)、13枚役(個数優先)、又は14枚役(枚数優先)を入賞させるようにしてもよい。
【0346】
そして、非ART中のMB遊技では、当選役にかかわらず、ストップスイッチ42の押し順を報知しない。これに対し、ART中にMB遊技に移行したときは、1遊技目でリプレイに当選したときは13枚役を入賞させる押し順を報知する。また、2遊技目でリプレイに当選したときは、14枚役を入賞させる押し順を報知する。これにより、第1実施形態と同様に、MB遊技中でもATを実行することができる。
【0347】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、たとえば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)フリーズ及び擬似遊技
スロットマシン10において、フリーズを実行することが可能である。
ここで「フリーズ」とは、遊技の進行を、所定期間一時停止状態にして、遅延させることであり、たとえば、メダルの受付け、ベットスイッチ40の操作の受付け、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42の操作の受付け(リール31の停止操作の受付け)に関する機能を一時停止状態にすることである。このようなフリーズを実行するとともに、このフリーズ期間中に、各種の演出を出力することが挙げられる。
【0348】
さらに、フリーズ期間中に、擬似遊技を実行してもよい。
ここで、本遊技と擬似遊技とについて説明する。
「本遊技」とは、操作スイッチの本来の機能(ベットスイッチ40は遊技を開始するためにメダルを投入する機能、スタートスイッチ41は遊技を開始するためにリール31の回転を開始する機能、ストップスイッチ42は、回転中のリール31を役の抽選結果に基づいて最大移動コマ数の範囲内において停止させる機能)が遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっている遊技を指す。
【0349】
本遊技では、ベットスイッチ40が操作されたときにメダルが投入され、スタートスイッチ41が操作されたときにリール31の回転を開始し(及び役の抽選を行い)、ストップスイッチ42が操作されたときに、役の抽選結果に基づいてリール31を停止させ、リール31の停止時における図柄の組合せによってその遊技における遊技結果を表示する。
【0350】
これに対し、フリーズ中は、ベットスイッチ40を操作してもメダルが投入されないこと、スタートスイッチ41を操作してもリール31の回転が開始しないこと、ストップスイッチ42を操作しても、リール31が遊技結果を表示しない(リール31が停止しない)こと等は、操作スイッチの機能が本遊技を進行して本遊技での遊技結果を得るためのものとして有効になっていない状態である。
【0351】
そして、「擬似遊技」とは、このフリーズ中に実行される遊技であって、本遊技と異なり、少なくとも1つの操作スイッチについて、その機能が、本遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっていない遊技を指す。特に、スタートスイッチ41が操作された時から、リール31が定速となってストップスイッチ42の操作受付け可能となるまで(ストップスイッチ42の機能が遊技結果を得るためのものとして有効になるまで)の間に、擬似遊技を実行する。
【0352】
擬似遊技の実行のタイミングとしては、たとえば前兆終了後の次遊技である。この次遊技に、擬似遊技で停止させる図柄の組合せ、たとえば「7」揃い(ART作動図柄)を狙わせる報知を行う。
【0353】
擬似遊技を実行することに決定したときは、次遊技において、本遊技の開始前に擬似遊技を開始する。
遊技者によりスタートスイッチ41が操作されると、役の抽選を行うとともに、擬似遊技を開始する。一方、スタートスイッチ41が操作されると、リール31の回転を開始する。スタートスイッチ41が操作されたことによりリール31を回転させる場合において、当該遊技で、本遊技の前に擬似遊技を実行する場合には、そのスタートスイッチ41の操作によるリール31の回転開始時は擬似遊技となる。
【0354】
また、擬似遊技では、遊技者によるストップスイッチ42の操作を契機として、そのストップスイッチ42に対応するリール31を変動させ、遊技結果を表示する停止とは異なる図柄の表示状態とすることにより、遊技結果を示すものではない図柄の組合せの表示状態(リール31の停止に近い状態)となるように制御する。すなわち、ストップスイッチ42の機能は遊技結果を表示するものとして有効になっていないものの、ストップスイッチ42の操作を契機としてリール31の変動を行う。
このときに、ストップスイッチ42の操作を契機として上述したART作動図柄を表示させることで、ART実行の演出とする。また、ART作動図柄を表示した時に、外部信号を送信してもよい。
【0355】
なお、擬似遊技中に、ストップスイッチ42の操作を契機としてART作動図柄を表示させる場合には、そのART作動図柄は、本遊技における停止位置決定テーブルを用いる停止制御(最大移動コマ数が3コマ又は4コマ)と同様の制御を行ってもよいが、ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず(最大移動コマ数が3コマ又は4コマを超える場合であっても)、ART作動図柄を常に有効ラインに表示するようにリール31を制御してもよい。擬似遊技は、本遊技における最大移動コマ数の制約を受けないためである。
【0356】
さらに、擬似遊技中の図柄の表示状態は、リール31(図柄)が一定位置に完全にとどまることなく、揺れ変動を伴うものとする。
ここで、「揺れ変動」とは、図柄が一定の振幅(揺れ幅)をもって上下移動を繰り返すものであり、常に上下移動を繰り返す場合や、静止及び移動を繰り返す場合、たとえば有効ラインを基準として上寄りの位置で所定時間静止した後、下寄りに移動してその位置で所定時間静止した後、再度上寄りに移動して所定時間静止することを繰り返す等の動作である。
【0357】
より具体的には、図柄の表示状態とした時から約390msその位置にとどまり、上寄り位置に移動してその位置で約10msとどまり、次に下寄り位置に移動してその位置で約10msとどまる、というように、最初は約390msとどまり、次に移動及び約10msとどまることを繰り返すパターンが挙げられる。
なお、最初のとどまる時間を約390msに設定したのは、とどまる時間を500ms未満とすることで、遊技結果を表示する停止と区別するためである。
【0358】
「リール31を停止させること」は、遊技結果を表示することを意味するものなる。そして、遊技結果を一旦表示した後は、その一遊技内で、遊技結果を表示したリール31の再変動を行うことはできない。したがって、擬似遊技中にリール31を停止させてしまうと、その後に本遊技においてリール31を停止させて遊技結果を表示することはできない。
【0359】
そこで、擬似遊技中は、ストップスイッチ42の操作を契機として、リール31の停止に近い状態(一時的な仮停止、擬似停止ともいう。)である、揺れ変動を伴う図柄の表示状態とする。すなわち、擬似遊技中の図柄の表示状態は、遊技結果を示す停止ではない。いいかえれば、ストップスイッチ42を操作しても、当該遊技における遊技結果を示すようにリール31が停止することはない。
このため、擬似遊技中の図柄の表示状態は、役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したこと、すなわち役の入賞を意味するものではない。よって、小役入賞時のようなメダルの払出しや、リプレイ入賞時のようなメダルの自動投入が行われることはない。
【0360】
このようにして、擬似遊技では、すべてのリール31について図柄の表示状態とした後、遊技者によりスタートスイッチ41が操作されることを待ち、スタートスイッチ41が操作されたときは、擬似遊技及びフリーズを終了し、全リール31の再変動を行う。なお、このときのスタートスイッチ41の操作は、スタートスイッチ41の機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっていない状態での操作であり、遊技者が自ら擬似遊技を終了させる(フリーズを解除ないしキャンセルする)操作である。また、リール31の再変動は、ランダム遅延によって、各リール31ごとに、再変動の回転開始タイミングをばらばらにする制御を行う。これにより、擬似遊技後の遊技において目押しの補助にならないように制御を行っている。
【0361】
(2)マイスロ遊技
スロットマシン10を利用して、マイスロ遊技を実行することも可能である。
ここで、「マイスロ遊技」とは、以下の内容である。
スロットマシン10は、遊技者の遊技履歴(遊技回数、ART当選回数等)を記憶しておく。遊技終了時に、スロットマシン10は、遊技履歴を二次元コードとして画像表示装置23に画像表示する。
【0362】
遊技者は、その二次元コードを遊技者自身の携帯通信端末(二次元コードを読み取り可能なCCDを備えるスマートフォン等)で読み取り、スロットマシン10の製造メーカ等が運営するサーバーコンピュータにアクセスする。サーバーコンピュータには、その遊技者の最新の遊技履歴が記憶される。また、サーバーコンピュータは、遊技者が保有する携帯通信端末に対し、パスワードを発行する。遊技者は、遊技開始時に、そのパスワードを入力して遊技を開始すれば、遊技履歴を引き継ぐことができるというものである。
【0363】
このようなマイスロ遊技では、遊技履歴は、RWM81に記憶しておく。そして、単なる電源のオン/オフ時におけるRWM81の初期化時には、その遊技履歴を消去するように設定する場合と、消去しないように設定する場合とが挙げられる。
また、設定変更を開始した場合の初期化時には、遊技履歴を含めて消去する。
【0364】
たとえば、電源がオフからオンになったときに遊技履歴を消去するようにしておくことにより、設定変更を開始したときの挙動と同じになることで、マイスロ遊技を用いて設定変更をしたか否かということを遊技者には知らせないことが可能となる。
また、電源のオフからオンになったときに遊技履歴を一律に消去してしまうと、遊技中に意図しない電源断が生じた場合に遊技者に不利益を与えてしまう。そこで、電源のオフから時間を計時し、所定時間(例えば2時間)経過した場合は電源のオン時に遊技履歴を消去し、所定時間経過前の場合には、電源オン時に遊技履歴を保持するようにしてもよい。
この遊技履歴は、上述したマイスロ遊技に限らず、例えば画像表示装置23に表示されている遊技に関する実行回数(通常ゲーム数、ARTゲーム数、チャンスゾーン中を示すゲーム数)も同様に制御するようにすることができる。
【0365】
(3)メイン制御基板60に関する他の例
本実施形態では、メイン制御基板60は、1つとしたが、これに限らず、複数個の別体から構成してもよい(メイン制御基板60A、60B、・・・)。各メイン制御基板は、独立してCPU、RWM、及びROMを備える。また、メイン制御基板60をたとえば2個設けたときは、両者は、双方向通信で情報の送受信が可能に構成する。そして、いずれか1つのメイン制御基板60とサブ制御基板80とを、メイン制御基板60からサブ制御基板80への一方向通信となるように接続する。
【0366】
さらに、メイン制御基板60を複数設ける場合には、
図1において、どのメイン制御基板60と、どの遊技用周辺機器とを接続するかについては任意に設定することができる。たとえば、メイン制御基板60を、第1メイン制御基板60Aと第2メイン制御基板60Bとから構成し、第1メイン制御基板60Aは、役の抽選、リール31の停止制御、ARTの制御を担当し、第2メイン制御基板60Bは、メダルの投入(ベット)、払出し、貯留、精算等の制御を担当するものとする。この場合、第1メイン制御基板60Aには、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42、モータ32等が接続され、第2メイン制御基板60Bには、ベットスイッチ40、精算スイッチ43等が接続される。
さらに、メイン制御基板60を複数個設ける場合には、すべてのメイン制御基板60について基板ケース内に収容し、かしめ等を行う。
【0367】
(4)第1実施形態では、MB遊技中にSBを抽選し、SBに当選したときはMB遊技を終了させる(パンクさせる)ようにした。このように設定したのは、非ART中にMB遊技に移行したときに、適度にパンクする機会を設けて出率を調整するためである。しかし、これに限らず、MB遊技中にSBの抽選を行わないようにしてもよい。この場合には、MB遊技中にはリプレイのみを抽選する。このようにすれば、MB遊技中のパンクはなくなるので、たとえば非ART中であるときのMB遊技では、1枚役入賞の遊技が14遊技継続する可能性が高くなる。
一方、MB遊技中にはSBのみを抽選し、リプレイについては抽選しないようにしてもよい。
また、MB遊技中には役の抽選を行うことなく、小役に係る当選フラグのみをオンとするようにしてもよい。
【0368】
(5)第1実施形態において、MB遊技中におけるSB当選時は、ストップスイッチ42の押し順に応じて、1枚役(個数優先)又は14枚役(枚数優先)が入賞するようにした。しかし、これに限らず、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず1枚役が入賞する(常に個数優先を行う)ようにしてもよい。
【0369】
また、MB遊技中におけるリプレイA〜E又はH当選時は、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず1枚役が入賞する(常に個数優先を行う)ようにした。しかし、これに限らず、ストップスイッチ42の押し順に応じて、個数優先(1枚役を入賞させる)又は枚数優先(14枚役を入賞させる)を実行してもよい。この場合、非ART中のMB遊技では、リプレイ当選時に14枚役を入賞させるストップスイッチ42の押し順は報知しなくてよいが、報知することも可能である。このようにすれば、非ART中であっても、MB遊技中にリプレイに当選すれば、14枚役を入賞させる機会を遊技者に与えることができる。さらに、第1実施形態の変形例のように、ストップスイッチ42の押し順に応じて、1枚役、13枚役、又は14枚役のいずれかを入賞させるようにしてもよい。
【0370】
さらに、ART中のRTにおいてもリプレイA〜E又はHのいずれかを抽選してもよく、これらのリプレイ当選時には、ストップスイッチ42の押し順に応じて、個数優先(13枚役を入賞させる)又は枚数優先(14枚役を入賞させる)を実行してもよい。あるいは、常に枚数優先によって14枚役を入賞させてもよい。さらに、第1実施形態の変形例のように、ストップスイッチ42の押し順に応じて、1枚役、13枚役、又は14枚役のいずれかを入賞させるようにしてもよい。
【0371】
(6)第1実施形態では、小役B当選時の特図表示でRT1に移行し、第2実施形態では、小役A当選時の特図表示でRT1に移行するようにした。しかし、これに限らず、たとえば第2実施形態において「PB≠1」のSBを設け、SB取りこぼし時に特図が表示されるようにしてもよい。
(7)第1実施形態においても第2実施形態と同様に規定数2枚と3枚とを設け、規定数2枚のときは、小役Bの当選確率を高く設定してもよい。そして、工場出荷時に、非RTからRT1に移行させたい場合には、規定数2枚で遊技を行い、できるだけ早く小役Bを当選させることが挙げられる。
なお、複数種類の規定数を設ける場合には、たとえば規定数1枚と3枚とに設定してもよい。
【0372】
(8)第2実施形態では、規定数2枚又は3枚のいずれでも遊技可能とした。ここで、規定数2枚で遊技を行う際に一定の規制を設けてもよい。たとえば貯留枚数が2枚である場合において、3ベット(マックスベット)スイッチ40bを操作したときは、2枚の投入ができないように制御してもよい。あるいは、2枚を投入することができるが、2枚投入と同時にフリーズを所定時間設定し、そのフリーズ期間中はスタートスイッチ41を操作できないようにすることがあげられる。このように制御することにより、遊技者が、貯留枚数2枚に気づかずに3ベットスイッチ40bを操作して遊技を開始してしまうおそれを少なくすることができる。規定数2枚で安易に遊技が開始されないように設定することで、特図が表示される確率をより低くすることができる。
【0373】
ただし、非RTからRT1に早期に移行させるためには、規定数2枚で遊技を行うことが望ましいため、手入れベット2枚時には、規定数2枚で遊技を開始可能に設定することが挙げられる。このように設定すれば、意図して規定数2枚で遊技を行うときは、容易に遊技を開始できるようになる。
【0374】
(9)本実施形態では、遊技状態A群として2つのRT(非RT及びRT1)、遊技状態B群として3つのRT(RT2〜RT4)、遊技状態C群として3つのRT(RT5〜RT7)を設けた。しかし、これに限らず、各遊技状態群は、RT数をさらに増加してもよく、あるいは少なくしてもよい。
たとえば遊技状態A群のRTをRT1のみとし、RWM61の初期化時はRT1となるように設定してもよい。そして、RT1において特図が表示されたときはRT2に移行するようにしてもよい。
なお、遊技状態A群を複数のRTから構成した場合には、遊技状態B群のRTに移行可能なRTは、1つとする。同様に、遊技状態B群を複数のRTから構成した場合には、遊技状態C群のRTに移行可能なRTは、1つとする。
【0375】
遊技状態B群は、たとえば2つのRTから構成すれば、遊技状態C群に移行しやすくなるが、正解押し順が6択のリプレイ当選時にRT移行すれば、遊技状態C群への移行確率を「1/36」に設定することができる。
また、遊技状態B群のRT数を4つ以上にし、正解押し順が6択のリプレイ当選時にRT移行すれば、遊技状態C群により移行しにくくすることができる。
さらにまた、遊技状態C群は、リプレイ通常確率のRT(非ART用)と、リプレイ高確率のRT(ART用)との2つを最低設ければよく、ART準備中用のRTは必ずしも必要でない。
【0376】
なお、本実施形態では、非ARTとARTとを設けたが、遊技者に有利となるストップスイッチ42の操作情報(押し順等)を報知する/報知しないと分けるのではなく、前記操作情報の報知頻度が高い高報知遊技(たとえば第1実施形態ではRT5)と、前記操作情報の報知頻度が高報知遊技よりも低い低報知遊技(たとえば第1実施形態ではRT7)とから構成してもよい。ここで、報知頻度が「0」のときは非報知遊技(非ART)となるので、低報知遊技は非報知遊技の上位概念である。同様に、報知頻度が「1」のときは報知遊技(ART)となるので、高報知遊技は報知遊技の上位概念である。
【0377】
(10)上記実施形態では、MB遊技及びSB遊技の前後においてRT変動を行わないが、RT変動を行うようにしてもよい。たとえば、MB遊技及びSB遊技後は、それ以前のRTよりも有利なRTに移行する場合や、不利なRTに移行する場合、あるいは有利/不利は生じないものの他のRTに移行する場合が挙げられる。
【0378】
(11)本実施形態では、MB遊技は、遊技者に最も有利となるように、当選役に応じて押し順を報知した。しかし、これに限らず、MB遊技中にどの押し順を報知するかを、MB遊技中の獲得枚数、残り獲得枚数、ゲーム数等に応じて決定してもよい。たとえば、1遊技目で14枚役を入賞可能となったときは、14枚役を入賞させるように押し順を報知してもよい。
【0379】
(12)たとえば第1実施形態のMB遊技中では、枚数優先時には、14枚役が入賞し、個数優先時には1枚役又は13枚役が入賞するようにした。しかし、これに限らず、払出し枚数の異なる役をさらに増加させ(たとえば11枚役及び12枚役を設け)、個数優先によって入賞可能に設定してもよい。
たとえば、ストップスイッチ42の押し順と入賞役との関係を、
左中右時:1枚役
左右中時:1枚役
中左右時:11枚役
中右左時:14枚役
右左中時:12枚役
右中左時:13枚役
というように、最大で6択まで設定することが可能である。
この場合、上記実施形態で説明したように、個数優先を行う役に係る図柄の数を同一数に設定する必要がある。
上記例では、1枚役、11枚役、12枚役、13枚役の図柄数を同一数に設定する必要がある。
ここで、MB遊技中は、役の抽選によらずに全小役01〜38の当選フラグをオンにし、左第一停止時には個数優先に基づいて1枚役を表示可能とし(上記第1実施形態と同様)、さらに、同じ1枚役でも第二停止時が中か右かによって表示される図柄組合せが異なるようにしてもよい。たとえば、左第一停止時には、個数優先でリプレイ図柄を表示させる。次に、中第二停止時には小役14〜17の図柄の組合せを表示可能にし、右第二停止時には小役37の図柄の組合せを表示可能にすることが挙げられる。さらに、ART中には、小役14〜17、又は小役37のいずれが表示されたかによって、ART遊技回数の上乗せ数が異なるようにしてもよい。これにより、払い出し枚数が少ない押し順であったとしても、遊技者に対し、押し順に基づく特典が異なる期待感を与えることができる。また、押し順に限らず、目押し位置によってART遊技数の上乗せ数が異なるようにしてもよい。
【0380】
(13)さらに、個数優先と枚数優先を行う場合、たとえばMB遊技中では、1枚役、13枚役、又は14枚役が入賞するようにしたが、これに限らず、払出し枚数は種々設定することができる。たとえば枚数優先に係る役の払出し数を12枚に設定し、個数優先に係る役の払出し数を1枚、8枚等に設定することが可能である。
また、MB遊技中の最低払い出し枚数は1枚に設定したが、これに限らず、MB遊技中の最低払い出し枚数を投入枚数と同一にしてもよい。たとえば第1実施形態では、MB遊技中の役抽選結果が非当選の場合には、投入枚数(3枚)に対して払出し枚数(1枚)が少なくなるため、遊技者にとって不利な遊技を提供する可能性がある。よって、MB遊技中は、少なくとも投入枚数と同一の払出し枚数が払い出されるように設定することで、遊技者は安心してMB遊技を行うことができるようになる。
【0381】
(14)第1実施形態において、RT6(ART準備中)にMB遊技を実行した場合、リプレイG当選時には、ストップスイッチ42の押し順に応じて13枚役又は14枚役が入賞するようにした(
図20参照)。しかし、これに限らず、ART準備中のときは、MB遊技を実行しても、1枚の払出しを行うようにしてもよい。この場合、全押し順で1枚役が入賞するように設定してもよく(非当選時と同様)、あるいは、
図22のように押し順と入賞役とを割り振り、未だARTを開始していない場合には、1枚役の押し順を報知してもよい。
【0382】
(15)第2実施形態において、3(マックス)ベットスイッチ40bの操作時には3枚投入を行うようにしたが、たとえば、RTごとに、最大投入枚数を異ならせるように設定してもよい。たとえば、特定のRTでは、3(マックス)ベットスイッチ40bの操作時であっても2枚投入を行うように設定することが挙げられる。
(16)また、第2実施形態において、RTごとに、定められた規定数を持つように設定することも可能である。たとえば特定のRTでは、3枚投入のみとし、他の特定のRTでは、2枚投入のみに設定することが挙げられる。
【0383】
(17)本実施形態において、遊技状態B群を、ART中の上乗せ特化ゾーンに設定することも可能である。たとえばART中において、上乗せ抽選に当選したときは、特図表示が可能となった遊技で、特図を表示させる押し順及び目押しすべき図柄を報知する。そして、特図が表示されたときは、RT1に移行し、RT1から遊技状態B群(RT2〜RT4)に移行したときは、この遊技状態B群の滞在中に、ARTの上乗せ(遊技回数、払出し枚数等)を決定してもよい。さらに、RT2〜RT4において、それぞれ上乗せ期待値を同一値としてもよく、異なる期待値(たとえばRT4が最も上乗せ期待度が高い等)としてもよい。
なお、上乗せ抽選に当選していなければ、押し順ミス等でRT1に移行し、その後、遊技状態B群に移行してもARTの上乗せは行わないのはもちろんである。
【0384】
(18)本実施形態では、遊技機の一例としてスロットマシン10を例に挙げたが、弾球遊技機や封入式遊技機等にも適用可能である。
(19)本実施形態及び上記の各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0385】
(20)付記
本願の出願当初の発明(当初発明)は、たとえば以下の当初発明1〜当初発明10を挙げることができ、それぞれ当初発明が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。
なお、本願の請求項に係る当初発明は、以下の当初発明10に相当する。
1.当初発明1
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術では、遊技者にとって有利となるMB遊技がSBの当選によって不利とならないように、SB遊技への移行後は、RT作動状態とするものであった。
当初発明が解決しようとする課題は、MB遊技等の特別遊技と、特別遊技中に抽選されるSB等の特定役とを利用して、新たな遊技性を提供することである。
【0386】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
第1の解決手段(第1実施形態)は、
特別役(MB)及び小役(小役01〜38)を含む役の抽選を行う役抽選手段(63b)と、
前記役抽選手段で前記特別役に当選し、前記特別役に対応する図柄の組合せが停止したときは、特別遊技(MB遊技)を実行する特別遊技制御手段(遊技状態制御手段63f)と
を備え、
前記特別遊技制御手段は、前記特別遊技に移行したときは、遊技媒体の払出し数が所定数(13枚)を超えるまで前記特別遊技を継続するように制御し、
前記特別遊技では、すべての小役(小役01〜小役38)に当選した状態となり、
前記特別遊技制御手段は、
前記特別遊技において、所定の条件下(非ART中)では、遊技媒体の払出し数が遊技媒体の投入数(3枚)未満(1枚)に設定された小役を入賞させるように制御し、
前記役抽選手段は、前記特別遊技では、前記特別遊技を終了させる特定役(SB)を含めて役の抽選を行い、
前記特別遊技制御手段は、前記特別遊技において前記特定役に当選したときは、前記特別遊技において遊技媒体の払出し数が前記所定数を超える前であっても前記特別遊技を終了するように制御する
ことを特徴とする。
【0387】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記特別遊技において当選した状態となる小役として、入賞時の遊技媒体の払出し数が遊技媒体の投入数未満に設定された第1小役(1枚小役)と、入賞時の遊技媒体の払出し数が遊技媒体の投入数を超えるように設定された第2小役(14枚小役)とを有し、
前記特別遊技において前記役抽選手段で前記特定役に当選した場合(小役A01〜A12の当選)において、前記ストップスイッチが所定の押し順で操作されたときは第1小役を入賞させ、前記ストップスイッチが他の所定の押し順で操作されたときは第2小役を入賞させるように制御する
ことを特徴とする。
【0388】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、特別遊技では、遊技媒体の払出し数が遊技媒体の投入数未満に設定された小役を入賞させる。したがって、特別遊技は、遊技の進行に伴って遊技媒体が減少していく遊技となる。
また、このような特別遊技において、特定役に当選すると、遊技媒体の払出し数が所定数を超える前であっても特別遊技を終了させる。したがって、特定役を、遊技媒体が減少していく遊技を終了させる役に設定することができる。そして、特別役の当選確率、及び特定役の当選確率を調整することで、新たな遊技性を提供することができる。
【0389】
2.当初発明2
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術では、遊技者にとって有利となるMB遊技がSBの当選によって不利とならないように、SB遊技への移行後は、RT作動状態とするものであった。
当初発明が解決しようとする課題は、MB遊技等の特別遊技を利用して新たな遊技性を提供することである。
【0390】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
第1の解決手段(第1実施形態)は、
特別役(MB)を含む役の抽選を行う役抽選手段(63b)と、
前記役抽選手段で前記特別役に当選し、前記特別役に対応する図柄の組合せが停止したときは、特別遊技(MB遊技)を実行する特別遊技制御手段(遊技状態制御手段63f)と、
ストップスイッチ(42)が操作されたときにリールを停止制御するリール制御手段(63c)と
を備え、
前記特別遊技制御手段は、前記特別遊技に移行したときは、遊技媒体の払出し数が所定数(13枚)を超えるまで前記特別遊技を継続するように制御し、
前記特別遊技では、すべての小役(小役01〜小役38)に当選した状態となり、
前記特別遊技において当選した状態となる小役として、入賞時の遊技媒体の払出し数が遊技媒体の投入数未満に設定された第1小役(1枚小役)と、入賞時の遊技媒体の払出し数が遊技媒体の投入数を超えるように設定された第2小役(13枚小役又は14枚小役)とを有し、
前記役抽選手段は、前記特別遊技では、少なくともリプレイ(リプレイA〜G)の抽選を行い、
前記リール制御手段は、前記特別遊技において前記役抽選手段で非当選となったときは、第1小役を入賞させるように制御し、
前記リール制御手段は、前記特別遊技において前記役抽選手段でリプレイに当選したときは、第1小役を入賞させるように制御する
ことを特徴とする。
【0391】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記リプレイには、少なくとも第1リプレイと第2リプレイとを有し、
遊遊技状態として、第1遊技状態(非ART)と、第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態(ART)とを備え、
前記役抽選手段は、第1遊技状態において前記特別遊技に移行したときは、前記特別遊技において第1リプレイ(リプレイA〜E、H)の抽選を行い、
前記リール制御手段は、前記特別遊技において前記役抽選手段で第1リプレイに当選したときは、第1小役を入賞させるように制御し、
前記役抽選手段は、第2遊技状態において前記特別遊技に移行したときは、前記特別遊技において第2リプレイ(リプレイF又はG)の抽選を行い、
第2小役として、入賞時の遊技媒体の払出し数が異なる第2小役a(14枚小役)及び第2小役b(13枚小役)(第2小役aの払出し数>第2小役bの払出し数)を有し、
前記特別遊技において前記役抽選手段で第2リプレイに当選したときは、前記ストップスイッチの押し順に応じて、第2小役a又は第2小役bを入賞可能とし、
前記特別遊技において前記役抽選手段で第2リプレイに当選した場合において、所定の条件に基づいて、小役2aを入賞させる前記ストップスイッチの押し順又は小役2bを入賞させる前記ストップスイッチの押し順を報知する
ことを特徴とする。
【0392】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、特別遊技を利用して新たな遊技性を提供することができる。
【0393】
3.当初発明3
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術では、遊技者にとって有利となるMB遊技がSBの当選によって不利とならないように、SB遊技への移行後は、RT作動状態とするものであった。
当初発明が解決しようとする課題は、MB遊技等の特別遊技を利用して新たな遊技性を提供することである。
【0394】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
第1の解決手段(第1実施形態)は、
特別役(MB)を含む役の抽選を行う役抽選手段(63a)と、
前記役抽選手段で前記特別役に当選し、前記特別役に対応する図柄の組合せが停止したときは、特別遊技(MB遊技)を実行する特別遊技制御手段(遊技状態制御手段63f)と、
ストップスイッチ(42)が操作されたときにリールを停止制御するリール制御手段(63c)と
を備え、
前記特別遊技制御手段は、前記特別遊技に移行したときは、遊技媒体の払出し数が所定数(13枚)を超えるまで前記特別遊技を継続するように制御し、
前記特別遊技では、すべての小役(小役01〜小役38)に当選した状態となり、
前記特別遊技において当選した状態となる小役として、入賞時の遊技媒体の払出し数が遊技媒体の投入数未満に設定された第1小役(1枚小役)と、入賞時の遊技媒体の払出し数が遊技媒体の投入数を超えるように設定された第2小役(13枚小役又は14枚小役)とを有し、
前記役抽選手段は、前記特別遊技では、少なくともリプレイ(リプレイA〜G)の抽選を行い、
前記リール制御手段は、前記特別遊技において前記役抽選手段で非当選となったときは、第1小役を入賞させるように制御し、
前記リール制御手段は、前記特別遊技において前記役抽選手段でリプレイに当選したときは、第1小役を入賞させるように制御し、
前記役抽選手段は、前記特別遊技では、前記特別遊技を終了させる特定役(SB)を含めて役の抽選を行い、
前記特別遊技制御手段は、前記特別遊技において前記特定役に当選したときは、前記特別遊技において遊技媒体の払出し数が前記所定数を超える前であっても前記特別遊技を終了するように制御する
ことを特徴とする。
【0395】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記特別遊技において前記役抽選手段で前記特定役に当選した場合において、前記ストップスイッチが特定の押し順で操作されたときは第2小役を入賞させ、前記ストップスイッチが他の特定の押し順で操作されたときは第1小役を入賞させるように制御する
ことを特徴とする。
【0396】
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、
前記リプレイには、少なくとも第1リプレイと第2リプレイとを有し、
遊技状態として、第1遊技状態(非ART)と、第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態(ART)とを備え、
前記役抽選手段は、第1遊技状態において前記特別遊技に移行したときは、前記特別遊技において第1リプレイ(リプレイA〜E、H)の抽選を行い、
前記リール制御手段は、前記特別遊技において前記役抽選手段で第1リプレイに当選したときは、第1小役を入賞させるように制御し、
前記役抽選手段は、第2遊技状態において前記特別遊技に移行したときは、前記特別遊技において第2リプレイ(リプレイF又はG)の抽選を行い、
第2小役として、入賞時の遊技媒体の払出し数が異なる第2小役a(14枚小役)及び第2小役b(13枚小役)(第2小役aの払出し数>第2小役bの払出し数)を有し、
前記特別遊技において前記役抽選手段で第2リプレイに当選したときは、前記ストップスイッチの押し順に応じて、第2小役a又は第2小役bを入賞可能とし、
前記特別遊技において前記役抽選手段で第2リプレイに当選した場合において、所定の条件に基づいて、小役2aを入賞させる前記ストップスイッチの押し順又は小役2bを入賞させる前記ストップスイッチの押し順を報知する
ことを特徴とする。
【0397】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、特別遊技を利用して新たな遊技性を提供することができる。
【0398】
4.当初発明4
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術では、ストップスイッチの押し順に応じて、停止させる図柄の位置を異ならせることで、入賞となる有効ライン数を変化させるものであった。
当初発明が解決しようとする課題は、入賞となる有効ライン数を変化させることなく、個数優先と枚数優先とを利用して、新たな遊技性を提供することである。
【0399】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
第1の解決手段(第1実施形態)は、
複数のリール(31)と、
前記リールを停止させるためのストップスイッチ(42)と、
前記ストップスイッチが操作されたときに前記リールを停止制御するリール制御手段(63c)と
を備え、
入賞時に遊技媒体を払い出す図柄の組合せC(小役01〜小役38の図柄の組合せ(合計159個))として、
入賞時の遊技媒体の払出し数が、図柄の組合せCの中の最大数P1(14枚)に設定された図柄の組合せC1(14枚小役に係る図柄の組合せ)と、
入賞時の遊技媒体の払出し数がP2(13枚)(P2<P1)に設定された複数の図柄の組合せC2(13枚小役に係る図柄の組合せ)と、
入賞時の遊技媒体の払出し数がP3(1枚)(P3<P2)に設定された複数の図柄の組合せC3(1枚小役に係る図柄の組合せ)と
を有し、
図柄の組合せC1は、特定リール(左リール31)の図柄が図柄D1(ブランクC)に設定され、
図柄の組合せC2には、前記特定リールの図柄が図柄D2(D2≠D1)(スイカ又はチェリーのいずれか1つ)に設定された図柄の組合せを有し、
図柄の組合せC3には、前記特定リールの図柄が図柄D3(D3≠D1、D2)(リプレイ)に設定された図柄の組合せを有し、
図柄の組合せCのうち、前記特定リールの図柄が図柄D1に設定された図柄の組合せ数x(10個)と、前記特定リールの図柄が図柄D2に設定された図柄の組合せ数y(24個)と、前記特定リールの図柄が図柄D3に設定された図柄の組合せ数(24個)とは、
x<y=z
の関係を満たし、
かつ、図柄の組合せCのうち、前記特定リールの図柄が図柄D2に設定された図柄の組合せ数及び前記特定リールの図柄が図柄D3に設定された図柄の組合せ数が最も多くなるように設定し、
図柄の組合せCを有効ラインに停止可能となる遊技(MB遊技)を備え、
前記リール制御手段は、
図柄の組合せCを有効ラインに停止可能となる遊技において、所定の条件を満たすとき(リプレイF又はG当選時)は、前記ストップスイッチの押し順に応じて、
(1)前記特定リールの停止時に、入賞時の払出し数が最大数P1となるように図柄D1を有効ラインに停止させ、すべての前記リールの停止時に図柄の組合せC1を有効ラインに停止させる場合(たとえば、MB遊技中におけるリプレイF2当選時)と、
(2)前記特定リールの停止時に、入賞可能となる図柄の組合せCの数が最大数となるように図柄D2を有効ラインに停止させ、すべての前記リールの停止時に図柄の組合せC2を有効ラインに停止させる場合(たとえば、MB遊技中におけるリプレイF1当選時)と
を有し、
図柄の組合せCを有効ラインに停止可能となる遊技において、他の所定の条件(SB当選時)を満たすときは、前記ストップスイッチの押し順に応じて、
(1)前記特定リールの停止時に、入賞時の払出し数が最大数P1となるように図柄D1を有効ラインに停止させ、すべての前記リールの停止時に図柄の組合せC1を有効ラインに停止させる場合(たとえば、MB遊技中におけるSB01当選時)と、
(2)前記特定リールの停止時に、入賞可能となる図柄の組合せCの数が最大数となるように図柄D3を有効ラインに停止させ、すべての前記リールの停止時に図柄の組合せC3を有効ラインに停止させる場合(たとえば、MB遊技中におけるSB02当選時)と
を有する
ことを特徴とする。
【0400】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
遊技媒体の払出し数が所定数(13枚)を超えるまで継続する特別遊技(MB遊技)を備え、
前記特別遊技では、図柄の組合せCを有効ラインに停止可能とし、
前記特別遊技において、前記所定の条件を満たすとき(ART中)に、当該遊技の払出し数がP1であるときは前記所定数を超えることにより前記特別遊技を終了するが、当該遊技の払出し数がP2であるときは前記所定数を超えずに前記特別遊技を終了しないときは、当該遊技では、図柄の組合せC2を有効ラインに停止させる前記ストップスイッチの押し順を報知する(MB遊技の第1遊技目でリプレイF又はGに当選したときに、13枚が入賞する押し順を報知する)ように制御する
ことを特徴とする。
【0401】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、個数優先と枚数優先とを利用して、ストップスイッチの操作に応じて、入賞時の払出し数がP1又はP2になる場合と、入賞時の払出し数がP1又はP3になる場合とを設けることができる。
これにより、たとえば入賞時の払出し数がP3となる機会が多くなるように設定したり、入賞時の払出し数がP1となる機会が多くなるように設定したりすることが可能となるので、新たな遊技性を提供することができる。
【0402】
5.当初発明5
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術では、リプレイの当選確率を異ならせたRTを設けたに過ぎないものであった。
当初発明が解決しようとする課題は、複数のRT(RT群)を利用して新たな遊技性を提供することである。
【0403】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
第1の解決手段(第2実施形態)は、
遊技状態として複数種類のRTを備え、
1又は2以上のRTからなる遊技状態A群と、
遊技状態A群のRT(RT1)から移行可能なRT(RT2)を含み、1又は2以上のRTからなり、リプレイの当選確率が遊技状態A群のRTよりも高く設定されたRTからなる遊技状態B群と、
遊技状態B群のRT(RT4)から移行可能なRT(RT5)を含み、2以上のRTからなる遊技状態C群と
を有し、
遊技状態A群のRTから遊技状態B群のRTに移行する図柄の組合せ(リプレイ04)と、遊技状態B群のRTから遊技状態C群のRTに移行する図柄の組合せ(リプレイ11〜13)と、遊技状態C群のRTから遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せ(特図)とを有し、
遊技状態A群の一のRTにおいて遊技状態B群の一のRTに移行する図柄の組合せが表示されたときは、遊技状態B群の一のRTに移行し、
遊技状態B群のRTは、前記ストップスイッチの押し順を一定にして遊技を行ったとき及び前記ストップスイッチの押し順をランダムにして遊技を行ったときのいずれも、出率が規定数の範囲内(55%超)となるように設定されており、
遊技状態B群の一のRTにおいて遊技状態C群の一のRTに移行する図柄の組合せを表示可能となった遊技では、前記ストップスイッチの操作態様に応じてその図柄の組合せを表示する場合と表示しない場合とを有するとともに、その図柄の組合せが表示可能となる前記ストップスイッチの操作情報を報知し、
遊技状態C群のRTは、遊技者に有利な前記ストップスイッチの操作情報を報知する高報知遊技用(ART用)のRT(RT5及びRT6)と、遊技状態B群のRTよりも出率が低くなるRTであって遊技者に有利な前記ストップスイッチの操作情報の報知頻度が前記高報知遊技用のRTよりも低くなる低報知遊技用(非ART用)のRT(RT7)とを有する
ことを特徴とする。
【0404】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
遊技状態B群は、複数のRTからなり、
遊技状態B群における一のRTでは、他の一のRTに移行する図柄の組合せを表示可能となる遊技を有し、その遊技では、前記ストップスイッチの操作態様に応じてその図柄の組合せを表示する場合と表示しない場合とを有する
ことを特徴とする。
【0405】
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、
遊技状態C群のRTにおいて、遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せを表示可能となった遊技では、前記ストップスイッチの操作態様に応じて、遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せを表示する場合と表示しない場合とを有し、
遊技状態C群のRTにおいて、遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せを表示可能となった遊技では、遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せを表示しない前記ストップスイッチの操作情報を報知する
ことを特徴とする。
【0406】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、出率(ベース)が規定数の範囲内である遊技状態B群と、高報知遊技及び低報知遊技を実行する遊技状態C群とを設けることで、新たな遊技性を提供することができる。
【0407】
6.当初発明6
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術において、コボシ目の表示によりRTを移行させる場合、できる限り早期にRTを移行させたいときであっても、コボシ目が出現可能となる特定役に当選するまで待つ必要があった。
当初発明が解決しようとする課題は、RTを移行させる特定の図柄の組合せ(コボシ目)の出現を、遊技者がある程度コントロールできるようにすることである。また、新たな遊技性を提供することである。
【0408】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
第1の解決手段(第2実施形態)は、
役の抽選を行う役抽選手段(63b)を備え、
遊技状態として複数種類のRTを備え、
複数種類のRTとして、
第1RT(非RT)と、
第1RTから移行する第2RT(RT1)と、
第2RTから直接又は他の遊技状態を経由して移行可能な第3RT(遊技状態C群のいずれかのRT)と
を有し、
いずれの遊技状態においても、遊技媒体の投入数N1(2枚)又はN2(3枚)で遊技可能であり、
前記役抽選手段は、
特定当選(小役A01〜A06の当選)を有するように役の抽選を行い、
前記特定当選の当選確率は、遊技媒体の投入数N1であるとき(各当選置数が「3200」)の方が遊技媒体の投入数N2であるとき(各当選置数が「55」)よりも高く設定され、
第3RTでは、遊技媒体の投入数がN2であるときの方が遊技媒体の投入数N1であるときよりも遊技者にとって有利となり(小役Bの当選確率が高く、かつ小役01〜小役10入賞時の払出し枚数が多い)、
前記特定当選となったときは、前記ストップスイッチの操作態様に応じて、図柄の組合せa(特図)又はb(小役A当選時における小役01〜09のいずれかの図柄の組合せ)を停止可能であり、
第1RT又は第3RTにおいて、図柄の組合せaが停止したときは第2RTに移行するように制御する
ことを特徴とする。
【0409】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
第1RTにおいて前記特定当選となったときは、図柄の組合せaを停止させる前記ストップスイッチの操作情報を報知する
ことを特徴とする。
【0410】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、第3RTにおいて遊技媒体の投入数N2で遊技を行うときは、図柄の組合せaが停止しにくくなるので、第3RTから第2RTに移行しにくくすることができる。これに対し、第1RTにおいて遊技媒体の投入数N1で遊技を行えば、図柄の組合せaが停止しやすくなるので、第1RTから第2RTに移行しやすくすることができる。これにより、新たな遊技性を提供することができる。
【0411】
7.当初発明7
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術において、RTを移行させたくないときであっても、コボシ目の表示によりRTが移行してしまう場合があった。
本発明が解決しようとする課題は、RTを移行させたくない状況下では、RTを移行させる特定の図柄の組合せ(コボシ目)の出現を低くすることである。また、新たな遊技性を提供することである。
【0412】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
第1の解決手段(第2実施形態)は、
役の抽選を行う役抽選手段(63b)を備え、
遊技状態として複数種類のRTを備え、
複数種類のRTとして、
第1RT(RT1)と、
第1RTから直接又は他のRTを経由して移行可能な第2RT(遊技状態C群のいずれかのRT)と
を有し、
前記役抽選手段は、第2RTでは、第1特定当選(小役B01〜B12の当選)及び第2特定当選(小役A01〜A06の当選)を有するように役の抽選を行い、
第2RTにおいて第1特定当選となったときは、前記ストップスイッチの操作態様に応じて、遊技媒体の払出し数が異なる図柄の組合せ1a(正解押し順時の図柄の組合せ)又は1b(不正解押し順時の図柄の組合せ又はコボシ目)を停止可能であり、
第2RTにおいて図柄の組合せ1a又は1bが停止したときであっても第2RTを維持するように制御し、
第2RTにおいて第2特定当選となったときは、前記ストップスイッチの操作態様に応じて、遊技媒体の払出し数が異なる図柄の組合せ2a(押し順正解時の図柄の組合せ)又は2b(特図)を停止可能であり、
第2RTにおいて、図柄の組合せ2aが停止したときは第2RTを維持し、図柄の組合せ2bが停止したときは第1RTに移行するように制御し、
前記役抽選手段は、第2RTでは、第2特定当選の方が第1特定当選よりも低い確率で当選するように設定する
ことを特徴とする。
【0413】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
第2RTにおいて、第2特定当選となったときは、図柄の組合せ2aを停止させる前記ストップスイッチの操作情報を報知する
ことを特徴とする。
【0414】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、第2RTでは、第2特定当選の当選確率が低く設定されるので、それだけ、図柄の組合せ2bが停止する確率が低くなる。したがって第2RTでは、第1RTへの移行確率を低くすることができる。これにより、新たな遊技性を提供することができる。
【0415】
8.当初発明8
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術では、ATでは遊技者に有利となる押し順を報知し、非ATではその押し順を報知しない制御にすぎなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、遊技状態(RT)に特徴を持たせるとともに、これらの遊技状態において、特別遊技中に新たな遊技性を提供することである。
【0416】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
第1の解決手段(第2実施形態)は、
役の抽選を行う役抽選手段(63b)を備え、
遊技状態として複数種類のRTを備え、
1又は2以上のRTからなる遊技状態A群と、
遊技状態A群のRT(RT1)から移行可能なRT(RT2)を含み、1又は2以上のRTからなり、リプレイの当選確率が遊技状態A群のRTよりも高く設定されたRTからなる遊技状態B群と、
遊技状態B群のRT(RT4)から移行可能なRT(RT5)を含む遊技状態C群と
を有し、
遊技状態A群のRTから遊技状態B群のRTに移行する図柄の組合せ(リプレイ04)と、遊技状態B群のRTから遊技状態C群のRTに移行する図柄の組合せ(リプレイ11〜13)とを有し、
前記役抽選手段は、遊技状態B群及び遊技状態C群のRTでは、いずれも、特別役(MB)を含めて役の抽選を行い、
前記役抽選手段で前記特別役に当選したときは、遊技媒体の払出し数が所定数(13枚)を超えるまで継続する特別遊技(MB遊技)を実行し、
遊技状態C群には、遊技者にとって有利となるストップスイッチの操作情報を報知する高報知遊技(ART)用のRT(RT5及びRT6)を有し、
遊技状態C群の前記高報知遊技用のRTに滞在し、前記高報知遊技の実行中に前記特別遊技に移行したときは、前記ストップスイッチの操作態様に応じて、前記特別遊技における遊技媒体の払出し数が最も有利となる特定の図柄の組合せ(13枚小役の図柄の組合せ)を停止可能となる遊技(リプレイF又はGに当選する遊技)を有し、かつその遊技では、前記特定の図柄の組合せを停止させる前記ストップスイッチの操作情報を報知し、
遊技状態B群のRTに滞在しているときに前記特別遊技に移行したときは、前記特定の図柄の組合せを停止可能となる遊技(リプレイF又はGに当選する遊技)を有さない
ことを特徴とする。
【0417】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
遊技状態C群の前記高報知遊技用のRTに滞在し、前記高報知遊技の実行中に前記特別遊技に移行した場合において、その特別遊技で前記特定の図柄の組合せが停止したときは、前記特別遊技における遊技媒体の払出し数が前記所定数となり、
遊技状態B群のRTに滞在しているときに前記特別遊技に移行したときは、その特別遊技では、遊技媒体の払出し数が遊技媒体の投入数未満となる図柄の組合せ(1枚小役の図柄の組合せ)を停止させるか、又は前記所定数を超える遊技媒体の払出し数となる図柄の組合せ(14枚小役の図柄の組合せ)を停止さる
ことを特徴とする。
【0418】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、遊技状態B群のRTにおける特別遊技では、特定の図柄の組合せが停止しないので、遊技者に有利になることはない。したがって、遊技状態B群のRTでは、リプレイの当選確率は高いが、遊技者に有利にならない(たとえば、出率が「1」を超えない)ようにすることができる。
【0419】
これに対し、遊技状態C群において、高報知遊技中に特別遊技に移行すると、特定の図柄の組合せが停止可能となり、かつ、特定の図柄の組合せを停止させる操作情報が報知される。これにより、遊技状態C群の高報知遊技における特別遊技では、遊技者にとって有利となる。さらに、遊技状態C群内で、高報知遊技の実行の有無により、新たな遊技性を提供することができる。
【0420】
9.当初発明9
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術において、非ART中(操作情報を報知しない遊技中)において、滞在させたいRTと、その時点で滞在しているRTとが一致しない場合には、滞在させたいRTへの移行条件を満たすまで(たとえば、特定の図柄の組合せが停止するまで)、待つ必要があった。
当初発明が解決しようとする課題は、非ART中であっても、滞在させたいRTへの移行を誘導することである。また、新たな遊技性を提供することである。
【0421】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
第1の解決手段(第2実施形態)は、
遊技状態として複数種類のRTを備え、
1又は2以上のRTからなる遊技状態A群と、
遊技状態A群のRT(RT1)から移行可能なRT(RT2)を含み、1又は2以上のRTからなり、リプレイの当選確率が遊技状態A群のRTよりも高く設定されたRTからなる遊技状態B群と、
遊技状態B群のRT(RT4)から移行可能なRT(RT5)を含む遊技状態C群と
を有し、
遊技状態A群のRTから遊技状態B群のRTに移行する図柄の組合せ(リプレイ04)と、遊技状態B群のRTから遊技状態C群のRTに移行する図柄の組合せ(リプレイ11〜13)と、遊技状態C群のRTから遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せ(特図)とを有し、
遊技状態C群以外のRTに滞在している場合において、遊技状態C群のRTに移行する図柄の組合せを表示可能となった遊技において、その図柄の組合せを表示するために必要なストップスイッチの操作態様を有するときは、常に、その操作情報を報知する
ことを特徴とする。
【0422】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
遊技状態C群のRTにおいて、遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せを停止可能となった遊技では、前記ストップスイッチが所定の操作態様で操作されたときは遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せを停止させないように前記リールを停止制御し、
遊技状態C群では、遊技者に有利となる前記ストップスイッチの操作情報を報知する報知遊技(ART)を実行する場合を有し、
遊技状態C群のRTでは、前記報知遊技を実行しているか否かにかかわらず、遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せを停止可能となった遊技において、前記所定の操作態様を報知する
ことを特徴とする。
【0423】
第3の解決手段は、第1の解決手段において、
役の抽選を行う役抽選手段(63b)を備え、
遊技状態C群は、遊技者に有利な前記ストップスイッチの操作情報を報知する高報知遊技(ART)用のRT(RT5及びRT6)と、遊技状態B群のRTよりもリプレイの当選確率が低く設定されたRTであって遊技者に有利な前記ストップスイッチの操作情報の報知頻度が前記高報知遊技用のRTよりも低くなる低報知遊技(非ART)用のRT(RT7)とを有し、
前記役抽選手段は、遊技状態C群のRTでは、第1特定当選(小役B01〜B12)及び第2特定当選(小役A01〜A06)を含めて役の抽選を行い、
第1特定当選及び第2特定当選となったときは、それぞれ、前記ストップスイッチの操作態様に応じて異なる図柄の組合せを表示し、
第1特定当選となったときは、いずれの図柄の組合せが停止してもRTを移行せず、
第2特定当選となったときは、前記ストップスイッチの操作態様に応じて、遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せを停止可能となり、
遊技状態C群において、前記高報知遊技では、第1特定当選となったときは遊技者に有利な図柄の組合せを停止させる前記ストップスイッチの操作情報を報知し、第2特定当選となったときは遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せを停止させない前記ストップスイッチの操作情報を報知し、
遊技状態C群において、前記低報知遊技では、第1特定当選となったときは遊技者に有利な図柄の組合せを停止させる前記ストップスイッチの操作情報を報知せず、第2特定当選となったときは遊技状態A群のRTに移行する図柄の組合せを停止させない前記ストップスイッチの操作情報を報知する
ことを特徴とする。
【0424】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、遊技状態C群に滞在させたい場合において、遊技状態C群以外のRTに滞在している場合には、遊技状態C群のRTに移行するようにストップスイッチの操作情報を報知する。したがって、遊技状態C群のRTへの誘導を速やかに行うことができる。これにより、新たな遊技性を提供することができる。
【0425】
10.当初発明10
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術では、引用文献1のように設定変更後も設定変更前の状態を維持するか、又は設定変更後は設定変更前の遊技情報をクリアするものであった。
ここで、設定変更前の遊技情報をクリアしたいときに、RTを初期状態に移行させると、RTの初期状態と、遊技者に遊技を行わせたいRTとが異なるときに、RTを移行させる必要があり、それを遊技者に強いることとなる。
当初発明が解決しようとする課題は、RTの誘導を行う必要がなく、初期化したい遊技情報のみを初期化することである。また、新たな遊技性を提供することである。
【0426】
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
当初発明(第2実施形態)は、
遊技状態として複数種類のRTを備え、
1又は2以上のRTからなる遊技状態A群と、
遊技状態A群のRT(RT1)から移行可能なRT(RT2)を含み、1又は2以上のRTからなり、リプレイの当選確率が遊技状態A群のRTよりも高く設定されたRTからなる遊技状態B群と、
遊技状態B群のRT(RT4)から移行可能なRT(RT5)を含む遊技状態C群と
を有し、
遊技者の有利さを定める複数の設定値の中からいずれかの設定値を定める設定変更手段を備え、
遊技状態C群のRTでは、遊技者に有利なストップスイッチの操作情報を報知する高報知遊技(ART)と、遊技者に有利な前記ストップスイッチの操作情報の報知頻度が前記高報知遊技よりも低くなる低報知遊技(非ART)とを有し、
遊技状態C群には、前記高報知遊技用のRT(RT5及びRT6)と、前記低報知遊技用のRT(RT7)とを有し、
遊技状態C群内において、前記高報知遊技を実行することに決定したときは、前記高報知遊技用のRTに移行させるように制御し、
前記高報知遊技用のRTに滞在し、かつ前記高報知遊技の実行中に、前記設定変更手段により設定値を変更したときは、前記高報知遊技用のRTを維持したままで、前記低報知遊技に設定するように制御する
ことを特徴とする。
【0427】
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、高報知遊技用のRTに滞在し、かつ高報知遊技の実行中に設定変更したときは、高報知遊技用のRTを維持したままで低報知遊技に設定するので、設定変更後にRT移行(たとえば遊技状態A群のRTへの移行)を伴うことなく、RTを遊技状態C群に滞在させたままで、高報知遊技のみをクリアすることができる。よって、設定変更後のRTの誘導を行う必要がない。これにより、新たな遊技性を提供することができる。