(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6372670
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台
(51)【国際特許分類】
D06F 39/02 20060101AFI20180806BHJP
【FI】
D06F39/02 Z
【請求項の数】12
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-538746(P2016-538746)
(86)(22)【出願日】2014年6月12日
(65)【公表番号】特表2017-509356(P2017-509356A)
(43)【公表日】2017年4月6日
(86)【国際出願番号】CN2014079773
(87)【国際公開番号】WO2015096407
(87)【国際公開日】20150702
【審査請求日】2017年1月30日
(31)【優先権主張番号】201310737908.6
(32)【優先日】2013年12月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512127855
【氏名又は名称】海爾集団公司
(73)【特許権者】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QingDao Haier Washing Machine Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】呂佩師
(72)【発明者】
【氏名】楊林
(72)【発明者】
【氏名】程宝珍
(72)【発明者】
【氏名】王秀梅
(72)【発明者】
【氏名】劉尊安
【審査官】
大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−137944(JP,A)
【文献】
特表2013−512053(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0125055(US,A1)
【文献】
中国特許出願公開第103334268(CN,A)
【文献】
中国実用新案第201538905(CN,U)
【文献】
米国特許第6434977(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯機の筐体の頂部に取り付けられるコントロールパネル台において、前記コントロールパネル台内に、固体洗浄剤を投入する少なくとも1つのチャンバと、液体洗浄剤を入れる少なくとも1つの容器と、チャンバおよび容器のいずれともつながる洗浄剤自動投入装置とが設置され、前記コントロールパネル台の上端面に少なくとも2つの洗浄剤投入口が設けられ、各洗浄剤投入口が一つ一つ対応してチャンバおよび容器と通じること、
前記チャンバは、上部が開口した箱体構造であり、開口が洗浄剤投入口と対応し、箱体内に箱体内部を上下2層の空間に分ける仕切板が設けられ、仕切板に上下が通じる漏水口が設けられ、上層空間に給水、水均等化構造が設けられ、下層空間に水噴出口が設けられること、
前記チャンバが箱体本体および環状締結蓋を含み、箱体本体および環状締結蓋が開口の周囲で組み合わさり、水路を形成し、水路に給水口が設置され、水路の内側壁に上層空間とつながる複数の水均等化貫通孔がさらに設けられ、水路内に導水板が設けられ、水均等化貫通孔および導水板が、前記給水、水均等化構造を構成すること、および
前記水路が、方向が変わり、互いに通じている少なくとも2つの水タンクからなり、給水口がある水タンクから順番に、最後の水タンクの前まで、各水タンク内に導水板が設けられ、導水板は水タンク内で水流方向に沿って延伸し、水タンクの内外側壁と組み合わさって水タンクを内、外水路に分け、内水路は水均等化貫通孔からの出水に対応し、導水板が次の水タンクの開始位置まで延伸して内水路の末端を閉鎖し、外水路は次の水タンクに水を誘導すること、を特徴とする、洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項2】
前記コントロールパネル台の下方が、外周壁と、外周壁と接続される上端面と、衣類投入口を構成する内周壁とからなる収容空間であり、前記チャンバ、容器および洗浄剤自動投入装置がいずれも該収容空間内に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項3】
前記洗浄剤自動投入装置は、給水水流がベンチュリ管を通過するときに発生する負圧を利用して、容器内の液体洗浄剤を吸引し、定量投入する装置であることを特徴とする、請求項1に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項4】
前記洗浄剤自動投入装置は、水流が流れることにより負圧を発生させることができるベンチュリ管と、ベンチュリ管の負圧領域とつながる計量装置とを含み、前記計量装置が前記容器とつながり、計量装置と容器との間に洗浄剤投入制御バルブが設けられることを特徴とする、請求項3に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項5】
前記洗浄剤自動投入装置が計量装置の洗浄水路をさらに含み、洗浄水路を通過して計量装置まで給水されてから、負圧によりベンチュリ管が位置する通路まで吸引され、排出されることを特徴とする、請求項4に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項6】
前記水タンクが、箱体本体の開口の周囲における外部突起の凸台と、環状締結蓋とが密封結合して形成されることを特徴とする、請求項1に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項7】
前記箱体本体の側壁が、前、後、左、右の4つの側板からなり、左、右側板および前側板の外壁に、外側に突出する左、右凸台および前凸台が対応して設けられ、各凸台の高さが対応する側板の頂端より低く、左、右側板および前側板の頂端に、くぼみからなる複数の前記水均等化貫通孔が均等に設けられ、凸台に前記導水板が設けられ、前記環状締結蓋が、内周枠、外周枠および環状上蓋からなり、断面はh形構造を呈し、内周枠が箱体本体の開口内に位置し、内周枠の前枠および左、右枠が対応して、前側板および左、右側板との間に水が流れる空隙を有し、外周枠の前枠および左、右枠が対応して、前凸台および左、右凸台上で密封、重ね継ぎされ、組み合わさって水路を構成し、外周枠の後枠が後側板と密封接続されることを特徴とする、請求項1に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項8】
前記容器が少なくとも2つであり、このうち少なくとも1つの容器が、少なくとも2つのサブ容器がつながって形成され、該容器が、このうちの1つのサブ容器を介して洗浄剤投入口と通じることを特徴とする、請求項1に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項9】
前記洗浄剤投入口に開閉可能な蓋が設けられることを特徴とする、請求項1に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項10】
前記コントロールパネル台の上端面後部に3つの洗浄剤投入口が設けられ、前部に操作表示パネルが設けられ、第1洗浄剤投入口が固体洗浄剤を投入するチャンバと通じ、第2洗浄剤投入口および第3洗浄剤投入口がそれぞれ対応する容器と通じ、第2洗浄剤投入口および第3洗浄剤投入口に、それぞれ開閉可能な蓋が設けられることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項11】
前記第2洗浄剤投入口および第3洗浄剤投入口がそれぞれ、第1洗浄剤投入口の両側に設けられ、前記容器が2つであり、それぞれ第2洗浄剤投入口および第3洗浄剤投入口と通じ、各容器およびチャンバが収容空間内に配置されることを特徴とする、請求項10に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【請求項12】
前記2つの容器のうちの1つの容器が、2つのサブ容器がつながって形成されることを特徴とする、請求項11に記載の洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯機分野に関し、具体的には全自動洗濯機のコントロールパネル台であり、特に洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台である。
【背景技術】
【0002】
洗濯機は、機械を利用して水流を動かし、衣類などの繊維製品を洗浄することができる家庭用電気機器である。回転方式に基づいて、パルセータが回転する全自動洗濯機およびドラム式洗濯機に分けられる。ドラム式洗濯機は側部のドアを開く方式であり、途中でドアを開けて加えることができないため、外部に洗濯用液体洗剤、柔軟剤など各種洗浄剤を加え、給水して、ドラム内に流し入れる必要がある。典型的なパルセータ式全自動洗濯機は、蓋が上方に設置され、洗濯途中に一時停止し、蓋を開けることができるため、従来の製品における洗浄剤の投入に対する要求は高くない。
【0003】
全自動洗濯機の基本的な構造は以下の通りである。1つの長方体の筐体を有し、内部に、回転し、衣類が収容される洗濯内槽を有する。洗濯内槽内の底部にパルセータが設けられ、パルセータは動力システムにより回転させることができ、動力システムはモータおよびクラッチシステムを含む。筐体の頂部は開くことができる蓋であり、蓋以外の部分は操作パネルである。操作パネルの裏側にコントロールシステムが設置され、現在のコントロールシステムはいずれも、マイクロコントローラを中心とした制御回路である。コントロールシステムはモータの回転方向、周波数、速度、および洗濯機の音声、光による警告、注意などあらゆる電気的反応を制御する。
【0004】
既存の全自動洗濯機の洗浄剤ケースは、コントロールパネル台内部またはコントロールパネル台の後方に設置されるが、従来のこのような設計は多くの欠陥および不便をもたらす。洗浄剤ケースがコントロールパネル台内部に設置される場合、衣類投入口の後側のコントロールパネル台内に引き出し可能に設置され、衣類投入口に対応するコントロールパネル台の側部に開口が設けられる。洗浄剤ケースは該開口内に設置され、美観にもコントロールパネル台の支持強度にも影響を及ぼす。衣類を洗濯するたびに、洗浄剤ケースを引き出してから、洗浄剤を加えるため、使用が面倒である。洗濯機がすでに動作を開始している過程において、柔軟剤などの洗浄剤をさらに加える場合、さらに不便である。洗浄剤ケースをコントロールパネル台の後方に設置するとき、距離がユーザからやや遠いため、洗浄剤を加えるのに、ユーザは手を伸ばす必要があり、使用が不便であり、外部の美観にも影響を及ぼす。この他、人が洗浄剤を投入する場合、投入量が多すぎる、または少なすぎると、衣類の洗濯効果に影響を及ぼす。
【0005】
しかし、自動化レベルの向上に伴い、家電のスマート化および環境保護、健康に対する要求は次第に高くなっている。これは、全自動洗濯機のスマート自動投入に対する要求である。
【0006】
このことを考慮して、特に本発明を示す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術的問題は、既存技術の不足を克服し、洗濯用液体洗剤、柔軟剤などの数種の液体洗浄剤を精確に自動投入することができる洗濯機のコントロールパネル台を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記技術的問題を解決するため、本発明が採用する技術案の基本的構想は次の通りである。洗浄剤を自動投入する機能を有する洗濯機のコントロールパネル台において、前記コントロールパネル台内に、固体洗浄剤を投入する少なくとも1つのチャンバと、液体洗浄剤を入れる少なくとも1つの容器と、チャンバおよび容器のいずれともつながる洗浄剤自動投入装置とが設置される。コントロールパネル台の上端面に少なくとも2つの洗浄剤投入口が設けられ、各洗浄剤投入口は一つ一つ対応してチャンバおよび容器と通じる。
【0009】
さらに、前記コントロールパネル台の下方は、外周壁と、外周壁と接続される上端面と、衣類投入口を構成する内周壁とからなる収容空間であり、前記チャンバ、容器および洗浄剤自動投入装置はいずれも該収容空間内に設けられる。
【0010】
さらに、前記洗浄剤自動投入装置は、給水水流がベンチュリ管を通過するときに発生する負圧を利用して、容器内の液体洗浄剤を吸引し、定量投入する装置である。
【0011】
さらに、前記洗浄剤自動投入装置は、水流が流れることにより負圧を発生させることができるベンチュリ管と、ベンチュリ管の負圧領域とつながる計量装置とを含む。前記計量装置は前記容器とつながり、計量装置と容器との間に洗浄剤投入制御バルブが設けられる。
【0012】
さらに、前記洗浄剤自動投入装置は、計量装置の洗浄水路をさらに含む。洗浄水路を通過して計量装置まで給水されてから、負圧によりベンチュリ管が位置する通路まで吸引され、排出される。
【0013】
さらに、前記チャンバは上部が開口した箱体構造であり、開口は洗浄剤投入口と対応する。箱体内に箱体内部を上下2層の空間に分ける仕切板が設けられ、仕切板に上下が通じる漏水口が設けられる。上層空間に給水、水均等化構造が設けられ、下層空間に水噴出口が設けられる。
【0014】
さらに、前記チャンバは箱体本体および環状締結蓋を含み、箱体本体および環状締結蓋は開口の周囲で組み合わさり、水路を形成する。水路に給水口が設置され、水路の内側壁に上層空間とつながる複数の水均等化貫通孔がさらに設けられる。水路内に導水板が設けられ、水均等化貫通孔および導水板が、前記給水、水均等化構造を構成する。
【0015】
さらに、前記水路は、方向が変わり、互いに通じている少なくとも2つの水タンクからなる。給水口がある水タンクから順番に、最後の水タンクの前まで、各水タンク内に導水板が設けられる。導水板は水タンク内で水流方向に沿って延伸し、水タンクの内外側壁と組み合わさって水タンクを内、外水路に分ける。内水路は水均等化貫通孔からの出水に対応し、導水板が次の水タンクの開始位置まで延伸して内水路の末端を閉鎖する。外水路は次の水タンクに水を誘導する。
【0016】
前記水タンクは、箱体本体の開口の周囲における外部突起の凸台と、環状締結蓋とが密封結合して形成される。
【0017】
さらに、前記箱体本体の側壁は、前、後、左、右の4つの側板からなり、左、右側板および前側板の外壁に、外側に突出する左、右凸台および前凸台が対応して設けられ、各凸台の高さは対応する側板の頂端より低い。左、右側板および前側板の頂端に、くぼみからなる複数の前記水均等化貫通孔が均等に設けられ、凸台に前記導水板が設けられる。前記環状締結蓋は、内周枠、外周枠および環状上蓋からなり、断面はh形構造を呈する。内周枠は箱体本体の開口内に位置し、内周枠の前枠および左、右枠が対応して、前側板および左、右側板との間に水が流れる空隙を有する。外周枠の前枠および左、右枠が対応して、前凸台および左、右凸台上で密封、重ね継ぎされ、組み合わさって水路を構成する。外周枠の後枠は後側板と密封接続される。
【0018】
さらに、前記容器は少なくとも2つであり、このうち少なくとも1つの容器は、少なくとも2つのサブ容器がつながって形成される。該容器は、このうちの1つのサブ容器を介して洗浄剤投入口と通じる。
【0019】
さらに、前記洗浄剤投入口に開閉可能な蓋が設けられる。
【0020】
さらに、前記コントロールパネル台の上端面後部に3つの洗浄剤投入口が設けられ、前部に操作表示パネルが設けられる。第1洗浄剤投入口は固体洗浄剤を投入するチャンバと通じ、第2洗浄剤投入口および第3洗浄剤投入口はそれぞれ対応する容器と通じる。第2洗浄剤投入口および第3洗浄剤投入口に、それぞれ開閉可能な蓋が設けられる。
【0021】
さらに、前記第2洗浄剤投入口および第3洗浄剤投入口はそれぞれ、第1洗浄剤投入口の両側に設けられる。前記容器は2つであり、それぞれ第2洗浄剤投入口および第3洗浄剤投入口と通じ、各容器およびチャンバは収容空間内に配置される。
【0022】
好ましくは、前記容器のうちの1つの容器は、2つのサブ容器がつながって形成される。
【0023】
本発明の前記コントロールパネル台に給水バルブが設けられ、給水バルブは洗浄剤自動投入装置とつながる。洗浄剤自動投入装置は出水管路を介してチャンバとつながり、前記チャンバに水噴出口が設けられる。前記容器は吸引管路を介して洗浄剤自動投入装置とつながり、洗浄剤自動投入装置が吸引した液体洗浄剤は出水管路を経てチャンバに至り、さらに水噴出口から排出される。
【0024】
前記環状締結蓋に2つの給水口が設けられ、前記コントロールパネル台にさらに温水バルブが設けられる。温水バルブは第1給水口とつながり、第2給水口は洗浄剤自動投入装置とつながる。
【発明の効果】
【0025】
上記技術案を採用すると、本発明は既存技術と比較して、以下の有益な効果を有する。
【0026】
本発明の前記洗濯機のコントロールパネル台は、固体洗浄剤を投入するチャンバと、液体洗浄剤を入れる容器と、洗浄剤自動投入装置とを、いずれもコントロールパネル台下方の、それ自体を成型した収容空間内に取り付ける。元々分散して取り付けられる構造をコントロールパネル台に集めており、モジュール化生産にさらに有利であり、生産工程を簡略化し、生産コストを節約する。コントロールパネル台の上端面に、固体洗浄剤および液体洗浄剤を投入する洗浄剤投入口が設けられるため、ユーザは使用がより便利である。洗濯機のコントロールパネル台の内部空間を充分に利用し、新しい配置によって、ユーザの使用を便利にする。固体洗浄剤を投入するチャンバは一体成型構造であり、構造が簡単で、取付が便利である。チャンバの上層空間に給水、水均等化構造が設置され、導水板により様々な側部の水タンク内に水を誘導し、さらに水均等化貫通孔を利用して水流を分散させる。これにより給水が均等になり、粉末洗剤は徹底的に溶解され、固まりにくい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、本発明の前記洗濯機の構造概要図である。
【
図4】
図4は、本発明の前記コントロールパネル台の構造概要図である。
【
図5】
図5は、本発明の前記コントロールパネル台の裏面の構造概要図である。
【
図6】
図6は、本発明の前記洗浄剤自動投入制御の概要図である。
【
図7】
図7は、本発明の前記洗浄剤自動投入制御の概要図である。
【
図8】
図8は、本発明の前記洗浄剤自動投入制御の概要図である。
【
図9】
図9は、本発明の前記洗浄剤自動投入制御の概要図である。
【
図10】
図10は、本発明の前記チャンバの構造概要図である。
【
図11】
図11は、本発明の前記チャンバの組立構造の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、図を組み合わせて、本発明の具体的実施方式について、さらに詳細に記載する。
【0029】
図1から
図5に示すように、全自動洗濯機は筐体1と、筐体1の頂部に取り付けられるコントロールパネル台2と、コントロールパネル台2に取り付けられる蓋3と、を含み、蓋3はコントロールパネル台2と後端でヒンジ接続される。洗濯機のコントロールパネル台2は上端面21と、上端面21とそれぞれ接続される外周壁22、内周壁23と、内周壁からなる衣類投入口24とを含む。コントロールパネル台2の前側に操作表示パネル25が設けられ、一般的にユーザの使用が便利なように前部に設けられる。筐体内に、水を入れる外槽と、外槽内に設けられ、衣類を入れる内槽とが取り付けられる。内槽上部は衣類投入口と対応し、外槽の下方に駆動装置および排水システムが設けられる(図示せず)。
【0030】
本発明の前記コントロールパネル台2の下方は、外周壁22と、外周壁と接続される上端面21と、衣類投入口24を構成する内周壁23とから一体形成される収容空間26である。収容空間26内に、固体洗浄剤を投入する少なくとも1つのチャンバ4と、液体洗浄剤を入れる少なくとも1つの容器5と、チャンバ4および容器5のいずれともつながる洗浄剤自動投入装置6とが設置される。コントロールパネル台の上端面21に少なくとも2つの洗浄剤投入口7が設けられ、各洗浄剤投入口7は一つ一つ対応してチャンバ4および容器5と通じる。
【0031】
図3に示すように、本発明の前記洗濯機は筐体下部に設けられる台座11と、台座に取り付けられる主制御板12とをさらに含む。主制御板12は、筐体の側壁に設けるか、または給水、排水、モータ駆動など制御モジュールを筐体内に分散して設け、データケーブルにより主制御モジュールに接続することもできる。上記構造の配置により、チャンバおよび容器を据えるコントロールパネル台下部の収容空間26の容積が相対的に増加した。またチャンバおよび容器とコントロールシステムとを分けて配置し、洗濯機の安全性能を高めた。
【0032】
前記コントロールパネル台2に給水バルブ27が設けられ、給水バルブ27は洗浄剤自動投入装置6とつながり、洗浄剤自動投入装置6は出水管路8を介してチャンバ4とつながる。前記容器5は吸引管路9を介して洗浄剤自動投入装置6とつながり、洗浄剤自動投入装置6が吸引する液体洗浄剤は出水管路8を経てチャンバ4に至り、さらにチャンバ4から排出される。
【0033】
さらに、容器の貯蔵量を増大させるために、収容空間26内に少なくとも2つの容器5が設けられる。このうち少なくとも1つの容器5は、少なくとも2つのサブ容器がつながって形成され(
図5を参照)、2つのサブ容器には同一種類の液体洗浄剤を入れる。該容器は、このうちの1つのサブ容器を介して洗浄剤投入口と通じる。
【0034】
本発明の前記洗浄剤自動投入装置6は、給水水流がベンチュリ管を通過するときに発生する負圧を利用して容器内の液体洗浄剤を吸引し、定量投入する装置である。
【実施例】
【0035】
実施例1
図6から
図9に示すように、本発明の前記洗浄剤自動投入装置6は、水流が流れることにより、負圧を発生させることができるベンチュリ管61と、ベンチュリ管の負圧領域とつながる計量装置62とを含む。前記計量装置62は前記容器5とつながり、この間に洗浄剤自動投入制御バルブ63が設けられる。ベンチュリ管の負圧領域に対応して、容器5とつながる吸引口64が設けられ、洗浄液投入量を測定する計量装置62は、吸引口64と容器5との間に設けられる。
【0036】
前記洗浄剤自動投入装置6は計量装置を洗浄する洗浄水路65をさらに含み、洗浄水路65の給水端は、出水管路8に設けられる洗浄出水口81とつながる。給水バルブ27が給水し、ベンチュリ管61を流れると、洗浄出水口81から計量装置62まで給水され、さらに計量装置62からベンチュリ管の負圧領域までつながる通路から排出される。洗浄水路65に洗浄制御バルブ66が設けられる。
【0037】
洗浄剤を投入するとき、計量装置62と容器5との間の通路が開き、洗浄水路65と計量装置62との間の通路が閉じる。給水バルブ27が作動し、出水管路8から内槽10に給水される。水流がベンチュリ管を通過するときに発生する負圧を利用して、容器5内の洗浄剤が吸引され、計量装置62により計量された後、吸引口64から出水管路8に進入し、さらに出水管路8の給水水流が内槽10内に流れる。吸引された洗浄剤の量が、対応する必要値または設定値に達したことを計量装置62が検出すると、計量装置62と容器5との間の通路が閉じ、洗浄剤の投入が完了する。このとき、上記計量装置の洗浄工程をさらに実行することができる。
【0038】
計量装置を洗浄するとき、給水バルブ27が作動して、洗濯機に給水する。このとき計量装置62と容器5との間の通路は閉じ、洗浄水路65と計量装置62との間の通路が開く。出水管路8中の水流がベンチュリ管61を通過すると、ベンチュリ効果の原理を利用して、水流は太い状態から細くなり、給水の流速が加速し、負圧領域が発生する。洗浄水流は計量装置62、吸引口64から出水管路8に進入し、さらに出水管路8中の給水水流が内槽10内に流れる。上記過程は単独の給水工程でもあり、単独で給水するとき、上記工程において、洗浄水路65と計量装置62との間の通路も同時に閉じることができる。
【0039】
実施例2
図6に示すように、本実施例の前記洗浄剤自動投入装置6中における、液体洗浄剤を入れる容器5は1つである。洗浄水路65上の洗浄制御バルブ66は、洗浄剤投入制御バルブ63と同じ制御バルブである。該制御バルブは3方向バルブであり、1つの出口および2つの入口を有し、出口は計量装置62とつながり、2つの入口はそれぞれ容器5、洗浄水路65の出水端と一つ一つ対応してつながる。該制御バルブは計量装置62と容器5との間の通/断を制御し、同時に計量装置62と洗浄水路65との間の断/通を制御する。
【0040】
実施例3
図7に示すように、本実施例の前記洗浄制御バルブ66は前記給水バルブ27に統合される。該給水バルブ27は少なくとも2つの出水口が設けられる電磁バルブであり、1つの出水口は出水管路8に接続され、もう1つの出水口は洗浄水路65に接続される。
【0041】
実施例4
図8および
図9に示すように、本実施例と上記実施例との違いは次の通りである。本実施例の前記洗浄剤を入れる容器5は2つであり、それぞれ洗浄剤容器および柔軟剤容器である。洗浄剤容器および柔軟剤容器と計量装置62との間はいずれも、同じ洗浄剤投入制御バルブ63によりその通路の開通、遮断が制御される。該洗浄剤投入制御バルブ63は三方向バルブであり、1つの出口および2つの入口を有する。出口は計量装置62とつながり、2つの入口はそれぞれ洗浄剤容器および柔軟剤容器と一つ一つ対応してつながる(
図8を参照)。
【0042】
または、計量装置62は三方管13を介してそれぞれ洗浄剤容器および柔軟剤容器とつながる。洗浄剤投入制御バルブ63は2つであり、それぞれ洗浄剤制御バルブ631および柔軟剤制御バルブ632である(
図9を参照)。
【0043】
実施例5
図4および
図5に示すように、本発明の前記コントロールパネル台の上端面21の後部に3つの洗浄剤投入口7が設けられ、前部に操作表示パネル25が設けられる。前記洗濯機の蓋3を閉じた状態では、前記洗浄剤投入口7を覆い、前部の操作表示パネル25は露出する。3つの洗浄剤投入口7において、第1洗浄剤投入口71は固体洗浄剤を投入するチャンバ4と通じ、第1洗浄剤投入口71の下方がチャンバ4であり、一般的に粉末洗剤を投入する。第2洗浄剤投入口72および第3洗浄剤投入口73は対応して異なる容器と通じ、第2洗浄剤投入口72および第3洗浄剤投入口73にそれぞれ開閉可能な蓋14が設けられる。
【0044】
本実施例の好ましい案として、前記第2洗浄剤投入口72および第3洗浄剤投入口73はそれぞれ第1洗浄剤投入口71の両側に設けられる。前記容器5は第1容器51、第2容器52および第3容器53を含み、第3容器53は第2容器52とつながる。このうち第1容器51は第2洗浄剤投入口72とつながり、第2容器52は第3洗浄剤投入口73とつながる。第1容器51、第2容器52、第3容器53およびチャンバ4は、衣類投入口24の左右側および後側の収容空間26内に配置され、第1容器51は柔軟剤を入れる容器であり、第2容器52および第3容器53は洗浄液を入れる容器である。
【0045】
実施例6
図10から
図13に示すように、本発明の前記チャンバ4は上部が開口した箱体構造であり、開口は洗浄剤投入口7と対応する(
図3を参照)。箱体内に箱体内部を上下2層の空間42、43に分ける仕切板41が設けられ、仕切板41に上下が通じる漏水口44が設けられる。上層空間42に給水、水均等化構造が設けられ、下層空間43に水噴出口45が設けられる。水噴出口45の底部に前に伸びる導流板451が設けられ、導流板451は下に傾斜しており、水が噴出して内槽に進入するのに便利である。
【0046】
前記チャンバ4は箱体本体40および環状締結蓋46を含み、箱体本体40および環状締結蓋46が開口の周囲で組み合わさり、水路47を形成する。水路47に給水口48が設置され、水路47の内側壁に、上層空間につながる複数の水均等化貫通孔471がさらに設けられる。水路47内に導水板472が設けられ、水均等化貫通孔471および導水板472が前記給水、水均等化構造を構成する。
【0047】
図12に示すように、前記水路47は、方向が変わり、互いに通じている3つの水タンク4701、4702、4703からなる。給水口48がある水タンク4701から順番に、最後の水タンク4703の前まで、各水タンク内に導水板472が設けられ、導水板472は水タンク内で水流の方向に沿って延伸し、水タンクの内外側壁と組み合わさり、水タンクを内水路4711および外水路4712に分ける。内水路4711は水均等化貫通孔471からの出水に対応し、導水板472が次の水タンク4702、4703の開始位置まで延伸して内水路の末端を閉鎖する。外水路4712は次の水タンク4702、4703に水を誘導し、最後の水タンク4703の対応する水均等化貫通孔471から出水される。
【0048】
図11から
図13に示すように、前記箱体本体40の側壁は、前側板401、後側板402、左側板403、右側板404の4つの側板からなる。左側板403、右側板404および前側板401の外壁に、外側に突出する左凸台405、右凸台406および前凸台407が対応して設けられ、各凸台の高さは対応する側板の頂端より低い。左側板403、右側板404および前側板401の頂端に、くぼみからなる複数の前記水均等化貫通孔471が均等に設けられ、左凸台405および前凸台407に前記導水板472が設けられる。前記環状締結蓋46は、内周枠461、外周枠462および環状上蓋463からなり、断面はh形構造を呈する。内周枠461は箱体本体40の開口内に位置し、内周枠461の前枠4611および左枠4612、右枠4613が対応して、前側板401および左側板403、右側板404との間に水が流れる空隙を有する。外周枠462の前枠4621および左枠4622、右枠4623が対応して、前凸台407および左凸台405、右凸台406上に密封、重ね継ぎされ、組み合わさって全体の水路47を構成し、それぞれ互いに通じる3つの左、前、右水タンクである。外周枠462の後枠4624は後側板402と密封接続され、下層空間43の対応する前側板401に水噴出口45が設けられる。
【0049】
実施例7
図5に示すように、本発明の前記コントロールパネル台2にさらに温水バルブ28が設けられ、温水バルブ28は温水管路を介して直接チャンバ4とつながる。前記環状締結蓋46に2つの給水口481、482が設けられ、温水バルブ28は第1給水口481とつながり、第2給水口482は洗浄剤自動投入装置6と出水管路8を介してつながる。温水で洗濯する必要があるとき、同時に2つの給水口から一緒に給水することができ、温水で洗濯する必要がない場合、温水バルブ28を閉じる。直接給水バルブ27から給水し、順番にベンチュリ管61、出水管路8、第2給水口482を通過してチャンバ4内に至り、さらに水噴出口45から内槽に排出される。
【0050】
上記実施例における実施案はさらなる組合せまたは置換を行うことができ、また実施例は本発明の好ましい実施例を記載したに過ぎず、本発明の構想および範囲を限定しない。本発明の設計、構想を逸脱しない前提において、当業者が本発明の技術案に対して行う各種の変更および改良は、いずれも本発明の保護範囲に属する。