(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施の形態に係る電子商取引支援システムについて、図面に基づいて説明する。
本実施の形態に係る電子商取引支援システム10は、広告媒体に表示された光学式読取情報から物品や役務を、簡単に注文することができるものである。電子商取引支援システム10は、注文者が操作する注文者端末装置20と、電子商取事業者に設置された電子商取引支援装置30とが、ネットワークの一例であるインターネットWを介して接続されている。
【0027】
注文者端末装置20は、電話機能、インターネットアクセス機能、光学式読取情報の一例である2次元バーコードを読み取る機能などを備えたスマートフォン型の携帯電話装置である。本実施の形態では、コンピュータの一例であるこのスマートフォンに注文者用プログラムをインストールすることで、注文者端末装置20として機能させている。なお、
図2では、注文者端末装置20として機能するスマートフォンを図示しているが、主要構成のみを図示しており、電話機能等は図示していない。
【0028】
図2に示すように、注文者端末装置20は、無線手段21と、読取手段22と、閲覧手段23と、要求通知手段24と、表示手段25と、入力手段26と、光学式読取情報生成手段27と、測位手段28とを備えている。
無線手段21は、インターネットWにアクセス可能な中継局や基地局と無線通信して、インターネットWへ送信データを出力したり、インターネットWから受信データを入力したりする。
読取手段22は、広告媒体に表示された光学式読取情報から物品役務識別情報を含むバーコード情報を読み取り、このバーコード情報を、注文者端末装置20を操作する注文者を識別するための注文者識別情報および端末装置20が所在する経度、緯度などの位置情報と共に、電子商取引支援装置30を示すネットワーク上のアドレスに送信する。ネットワーク上のアドレスは、例えば、ネットワークがインターネットWであれば、IPアドレスやURLとすることができる。このIPアドレスやURLは、注文者用プログラムをインストールすることで自動設定されるもので、読取手段22内に保持されていることで、自装置(注文者端末装置20)内に設定される。なお、電子商取引支援装置30を示すネットワーク上のアドレスは読取手段22以外の他の手段に格納されていてもよいし、図示しない記憶手段に格納されていてもよい。
【0029】
閲覧手段23は、電子商取引支援装置30からの画面情報を受信して表示手段25に表示する。
要求通知手段24は、注文者が閲覧手段23により画面情報に基づいて表示された表示画面のボタンを押下したときに、ボタンに応じた通知を、要求通知として、電子商取引支援装置30へ送信する。
表示手段25は、表示データを表示するLCDや有機ELとすることができる。入力手段26は、表示手段25の前面に設けられたタッチパネルである。
光学式読取情報生成手段27は、電子商取引支援装置30からの物品役務情報に基づいて光学式読取情報を生成し、表示手段25へ表示する。
測位手段28は、注文者端末装置20の位置を、経度および緯度を示す位置情報として出力するものである。測位手段28は、GPSとすることができるが、注文者端末装置20の位置が特定できれば、例えば、複数の携帯電話の基地局の受信電波状況から携帯電話の位置を測位するものでもよいし、他の手段としてもよい。位置情報は2次元的な経度および緯度だけでなく、高さを示す情報を含めるようにしてもよい。
【0030】
図3に示すように、電子商取引支援装置30は、販売業者が販売する物品や役務を登録したサーバ(コンピュータ)である。本実施の形態では、このコンピュータに電子商取引支援プログラムをインストールし、動作させることで、電子商取引支援装置30として機能させている。
電子商取引支援装置30は、通信手段31と、画面送信手段32と、履歴管理手段33と、注文処理手段34と、登録手段35と、光学式読取情報生成手段36と、表示手段37と、入力手段38と、記憶手段39とを備えている。
通信手段31は、インターネットWへ送信データを出力したり、インターネットWから受信データを入力したりする。
画面送信手段32は、注文者端末装置からの要求に応じて記憶手段39から表示画面情報を読み出し、注文者端末装置20へ送信する。
履歴管理手段33は、注文した物品または役務を示す注文履歴情報として記憶手段39に格納する。また、履歴管理手段33は、注文者端末装置20からの履歴表示要求通知に応じて、記憶手段39から注文履歴情報を読み出し、注文履歴情報を一覧とした履歴画面情報を注文者端末装置20へ送信する。
注文処理手段34は、記憶手段39に登録された決済方法を示す決済情報に基づいて注文した物品または役務を決済する。
登録手段35は、注文者が会員登録、販売業者の登録、物品や役務の登録を処理する。
光学式読取情報生成手段36は、販売業者が広告を制作する際に、登録手段35が物品や役務を登録処理することで、広告媒体に表示させる光学式読取情報を生成する。光学式読取情報は、1次元バーコードや2次元バーコード、白黒だけでなく、色を加えたカラー化により情報量を増加させた1次元バーコードや2次元バーコード、極小ドットによりコード化したドットパターンなどとすることができる。本実施の形態では、光学式読取情報として白黒の2次元バーコードの一例であるQRコード(登録商標)を採用している。
表示手段37は、表示データを表示するLCDや有機EL、CRTとすることができる。入力手段38は、キーボード、マウスなどとすることができる。
【0031】
記憶手段39は、会員として登録した注文者の個人情報と、物品または役務を販売する販売業者に関する販売業者情報と、販売される物品または役務に関する物品役務情報と、注文した物品または役務を注文履歴情報と、画面情報とが格納されている。
注文者の個人情報は、会員登録の際に入力される、氏名情報と、住所情報と、電話番号情報と、配送先情報と、決済情報と、Eメールアドレス情報と、登録完了時に登録手段35により割り当てられる注文者識別情報とが関連付けられている。
決済情報は、例えば、クレジット会社が発行するクレジットカードの名義情報、カード番号情報、期限情報とすることができる。
販売業者情報は、会社登録の際に入力される、会社名情報と、住所情報と、代表者氏名情報と、担当者情報と、登録完了時に登録手段35により割り当てられる販売業者を識別するための会社識別情報とが関連付けられている。
担当者情報は、部署情報と、電子メールアドレス情報と、電話番号情報とが関連付けられている。
物品役務情報は、物品または役務の登録の際に入力される、物品または役務の名称情報と、物品または役務の内容を示す画像ファイル、説明情報と、価格情報と、有効期間情報と、販売業者のパートナー企業を示すパートナー情報、広告媒体を識別するための広告識別情報と、登録完了時に登録手段35により割り当てられる物品または役務を識別するための物品役務識別情報とが関連付けられている。
有効期間情報は、物品または役務の注文の有効期間を示すものである。有効期間情報は、有効となる日時(有効開始日時情報)から無効となる日時(有効期限日時情報)が規定されているものである。従って、有効期間情報の有効開始日時情報が、現在時間より以前の日時であれば既に有効なので、有効期間情報は有効期限を示すものとなる。
注文履歴情報は、注文する際に読み込んだ物品または役務を示す2次元バーコードが示す情報と、注文日時情報と、位置情報と、注文者の個人情報とが関連付けられている。
【0032】
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る電子商取引支援システムの動作および使用状態について、
図4に基づいて説明する。
なお、本実施の形態では、注文者は会員登録が完了しているものとする。また、販売業者は、会社登録と物品または役務の登録とが完了しているものとする。
注文者は、
図1に示す収得したチラシCを見て、チラシCに掲載された物品の一例である商品のプリンに興味を持ち、注文を決めると、注文者端末装置20をチラシCに表示された2次元バーコードQに向けて読み取る。
【0033】
注文者端末装置20では、読取手段22が2次元バーコードQを読み取り分析する。2次元バーコードQは、光学式読取情報生成手段36により生成されたものである。
2次元バーコードQは、物品役務識別情報と、会社識別情報と、広告識別情報と、パートナー情報とをバーコード情報として、光学式読取情報生成手段27が図形化して発行したものをチラシCに印刷している。
読取手段22が、この2次元バーコードQに基づいて分析した情報を、注文者端末装置20を操作する注文者を識別するための注文者識別情報、および測位手段28から入力した注文者端末装置20が所在する経度、緯度などの位置情報と共に、電子商取引支援装置30のネットワーク上のアドレスに、無線手段21を介して送信する(ステップS10)。
【0034】
電子商取引支援装置30では、2次元バーコードQを読み込むことで送信される注文者端末装置20からの注文画面要求通知を受信すると、まず、注文処理手段34が有効期間情報をチェックする(ステップS20)。この有効期間情報は、注文者端末装置20から送信された物品役務識別情報に基づいて、注文処理手段34が記憶手段39を検索して、物品役務識別情報に関連付けられた有効期間情報を読み込んだものである。有効期間情報のチェックは、注文者端末装置20からの要求が、有効開始日時情報が示す有効となる日時より過ぎているか、かつ有効期限日時情報が示す無効となる日時を過ぎていないかを判断する。
【0035】
注文者端末装置20を操作する注文者が注文しようとした日時が、注文処理手段34により、有効期間情報が示す有効期間から外れていると判断された場合には、注文処理手段34がその旨を注文者端末装置20へ通知する。例えば、注文処理手段34は、2次元バーコードQが示す物品役務識別情報の商品または役務の注文が不可であることを表示した通知画面を送信する。
【0036】
電子商取引支援装置30が注文画面要求通知を受信した日時が有効期間内であれば、画面送信手段32が、注文者端末装置20からの物品役務識別情報に基づいて、記憶手段39から注文画面情報を読み出し、注文者端末装置20へ送信する(ステップS30)。
注文者端末装置20では、閲覧手段23が、電子商取引支援装置30からの物品役務識別情報に対応する物品または役務の注文画面情報を受信して表示手段25に表示する(ステップS40)。表示手段25に表示された注文画面情報に基づく注文画面P1を
図5に示す。注文画面情報は、表示項目の内容のみ(例えば、商品写真である画像ファイル、商品説明、価格情報、注文ボタンの表示内容の各テキストデータ。)を送信するもので、画面データが含まれていないため、送信量が少ない。従って、閲覧手段23は高速に注文画面を表示させることができる。
【0037】
図5では、商品としてプリンの注文画面P1の例を図示している。
注文者は、表示手段25に表示された注文画面P1の商品写真や商品説明、価格を見て、注文を決定したものとする。注文者は、注文操作として、数量を指定して、注文画面P1に表示された注文ボタンである「購入する」ボタンB1をタップすることで押下する。この注文操作により、要求通知手段24が、注文要求通知を電子商取引支援装置30へ送信する(ステップS50)。
【0038】
電子商取引支援装置30では、注文処理手段34が、注文者端末装置20からの注文要求通知が示す注文情報に応じて物品役務識別情報にて示されるプリンを受注する受注処理を行い、注文者識別情報に対応する決済情報に基づいて決済処理する(ステップS60)。例えば、注文処理手段34が、クレジット会社が運営するサーバへ決済通知を送信する。
受注処理は、注文処理手段34が、注文情報に基づいて、プリンの注文が入ったことを販売業者に通知するため、「プリン」(名称情報)と、プリンを示す物品役務識別情報と、プリンの個数を示す数量情報と、注文者の氏名情報と、配送先情報とを、担当者情報がメール本文に記載された電子メールを、Eメールアドレス情報に基づいて、販売業者の担当者に通知する。販売業者は、この電子メールに基づいて、配送処理を行う(ステップS70)。
また、履歴管理手段33が、注文者端末装置20からの注文要求通知により注文した物品または役務(この場合、プリン。)を示す物品役務識別情報が含まれるバーコード情報や注文した年月日および時間を示す注文日時情報を注文履歴情報として、記憶手段39に格納する(ステップS80)。
【0039】
2次元バーコードには、物品や役務を識別する物品役務識別情報だけでなく、広告識別情報が含まれているため、同じ物品や役務でも、ポスター、チラシ配布、新聞、雑誌、テレビ放送など、どのような広告媒体を使っての注文が多いのかを、履歴管理手段33が注文ごとの広告識別情報を記憶手段39に蓄積することで、販売業者は統計的に分析することが可能となる。
また、注文者端末装置20が所在する位置を示す位置情報が注文時に、注文者端末装置20から電子商取引支援装置30へ送信されるため、様々なところに貼り付けたポスターや、配布したチラシでも、どの地区のものが注文に使用されたかを、この位置情報により判別することができる。従って、どの地域に貼られたポスター、または配布されたチラシの効果が、一番高いかなどの分析に、この位置情報を使用することができる。
また、注文処理手段34が、注文者の注文した位置を位置情報により特定して、地域により注文可能としたり、注文不可としたりすれば、物品や役務の注文を地域で限定することができる。
【0040】
また、2次元バーコードにパートナー情報が含まれているため、物品または役務の一定割合を販売業者のパートナー企業に報奨金として渡すことができる。例えば、パートナー企業を、チラシやポスターを作製する印刷会社とすると、印刷会社は、売上に応じて報奨金を受け取ることができることで、よりよいチラシやポスターを作製する励みになる。また、販売業者は、売上に応じて奨励金を渡す代わりに、チラシやポスターを安価に作製することができる。
【0041】
更に、記憶手段39に格納された物品役務情報に有効期間情報が含まれているため、販売業者による物品や役務の提供の有効期限を過ぎてチラシやポスターが放置されたため、注文者が知らずに注文しようとしとしても、注文処理手段34が有効期間情報をチェックすることにより、誤って物品や役務が注文されてしまうことを防止することができる。また、注文者への事前の告知のために、有効期間とした日時前から、注文者にチラシCを配布しても、誤って、商品や役務が販売されてしまうことを防止することができる。
この商品や役務の販売を販売期間に限定する方法は、具体的には、物品や役務の提供の期間が限定される、コンサートや芝居のチケット、展示会や展覧会のチケット、期間限定商品などの販売に好適である。
【0042】
なお、2次元バーコードに有効期間情報を含めることもできる。2次元バーコードに有効期間情報を含めれば、電子商取引支援装置30にて、物品役務識別情報から記憶手段39を検索して、物品役務識別情報に関連付けられた有効期間情報を検索する必要がないため、電子商取引支援装置30の負担を軽減することができる。
また、上記例では、注文者が注文しようとした日時を電子商取引支援装置30が注文画面要求通知を受信した日時としているが、S20の有効期間情報のチェックをS60の前に行うようにしてもよい。この場合、画面送信手段32が注文画面情報を注文者端末装置20し、注文者が購入操作を行った際に、商品または役務の注文が不可であることを表示した通知画面を送信ようにする。その際に、注文画面情報に購入可能な有効期間を表示するのが望ましい。
【0043】
次に、電子商取引支援装置30にて、有効期間情報に基づいて、商品または役務を特別価格で提供する場合を、
図6に基づいて説明する。
この場合、有効期間情報を、有効となる日時(有効開始日時情報)から無効となる日時(有効期限日時情報)が、同じ日の異なる時間とすることで、時間帯が設定できる。また、日付を問わないワイルドカードとすることで毎日としたり、有効期間情報に曜日設定を設ければ土曜日と日曜日とだけとしたりすることができる。
【0044】
注文者は、時間帯によっては、特別価格で商品や役務を得ることができるとの記載があるチラシCを見て、注文者端末装置20をチラシCに表示された2次元バーコードQに向けて読み取る。
【0045】
注文者端末装置20では、読取手段22が、この2次元バーコードQに基づいて分析した情報を、注文者識別情報、および位置情報と共に、電子商取引支援装置30のネットワーク上のアドレスに、無線手段21を介して送信する(ステップS91)。
【0046】
電子商取引支援装置30では、注文者端末装置20からの注文画面要求通知を受信して、注文処理手段34が有効期間情報をチェックする(ステップS92)。
注文者端末装置20を操作する注文者が注文しようとした日時が、注文処理手段34により、有効期間情報が示す有効期間から外れていると判断された場合には、画面送信手段32により、記憶手段39から物品役務識別情報に基づいて物品または役務の通常価格を示す価格情報が含まれる物品役務情報を読み出して、物品役務情報を表示した注文画面情報を、注文者端末装置20へ送信する。
【0047】
注文者端末装置20を操作する注文者が注文しようとした日時が、注文処理手段34により、有効期間情報が示す有効期間内であると判断された場合には、画面送信手段32により、記憶手段39から物品役務識別情報に基づいて物品または役務の特別価格を示す価格情報が含まれる物品役務情報を読み出して、物品役務情報を表示した注文画面情報を、注文者端末装置20へ送信する(ステップS93)。
注文者端末装置20では、閲覧手段23が、電子商取引支援装置30からの物品役務識別情報に対応する物品または役務の注文画面情報を受信して表示手段25に表示する(ステップS94)。表示手段25に表示された注文画面情報では、物品または役務を特別価格で提供する旨が表示される。
ステップS95以降は、
図4に示すステップS50以降と同じであるため説明を省略する。
【0048】
このように、電子商取引支援装置30にて設定された時間帯に応じて、商品や役務が特別価格で提供できるので、電子商取引支援システム10を販売促進に寄与させることができる。
【0049】
次に、注文者が注文した物品や役務を一覧として表示する注文履歴画面を使った操作を
図7,
図8Aおよび
図8Bに基づいて説明する。
注文者が、注文した物品または役務の履歴を見たいときには、表示画面に表示された注文履歴のアイコンを押下操作となるタップする。この操作により要求通知手段24から履歴画面要求通知が電子商取引支援装置30へ送信される(ステップS110)。
電子商取引支援装置30では、履歴管理手段33が、注文者端末装置20からの履歴表示要求通知に応じて、記憶手段39から注文履歴情報を読み出し、注文履歴情報を一覧とした履歴画面情報を注文者端末装置20へ送信する(ステップS120)。
注文者端末装置20では、閲覧手段23が、電子商取引支援装置30からの履歴画面情報を受信して表示手段25に表示する(ステップS130)。表示手段25に表示された履歴画面情報に基づく注文履歴画面を
図8Aに示す。
【0050】
図8Aでは、過去に商品としてプリンを注文した2件分の注文履歴画面P2の例を図示している。また、
図8Aに示す注文履歴画面P2では、注文履歴のアイコンB2が下部に表示されている。更に、
図8Aでは、注文されたプリンの2件がキャンセル可能である旨のメッセージが表示されている。
注文された物品または役務は、注文時間から所定時間(例えば30分)以内であれば、キャンセルが可能である。注文者が、表示手段25に表示された注文履歴画面P2のキャンセル可能である旨のメッセージを見て、履歴選択操作として、それぞれの注文履歴情報のうち、入力手段26であるタッチパネルをタップして、キャンセル対象の物品または役務を選択する。この履歴選択操作によりキャセル画面が表示手段25に表示される(ステップS140)。表示手段25に表示された操作画面を
図8Bに示す。
【0051】
図8Bに示す操作画面P3では、「ご購入をキャンセルする」ボタンB3が表示されている。注文者は、キャンセル操作として、この「ご購入をキャンセルする」ボタンB3をタップすると、要求通知手段24がキャンセル要求通知を、プリンを示す物品役務識別情報および注文者を示す注文者識別情報と共に、電子商取引支援装置30へ送信する(ステップS150)。
電子商取引支援装置30では、注文された物品または役務は、キャンセル可能な期間を経過するまでは、
図4に示すステップS60の受注処理および決済処理は保留されている。注文処理手段34が、注文者端末装置20からのキャンセル要求通知に応じて物品役務識別情報にて示されるプリンを、注文者識別情報に対応する注文の際の注文情報に基づいて、保留されていた受注処理および決済処理をキャンセル処理する(ステップS160)。
【0052】
このように、注文者が一度注文した物品または役務であっても、注文から所定時間以内であれば簡単にキャンセルすることができる。
【0053】
ここで、注文者が、注文した物品または役務の履歴を、家族や友人、知人などにも紹介したい場合を説明する。
図8Bに示す操作画面P3に表示された紹介ボタンである「この商品を友人に薦める」ボタンB4をタップする。
注文者端末装置20では、「この商品を友人に薦める」ボタンB4がタップされたことで、要求通知手段24が、光学式読取情報要求通知を、プリンを示す物品役務識別情報および注文者を示す注文者識別情報と共に、電子商取引支援装置30へ送信する。
電子商取引支援装置30では、履歴管理手段33が、物品役務識別情報に基づいて、記憶手段39から物品役務情報を読み出して、その中から物品役務識別情報を含むバーコード情報を、注文者端末装置20へ送信する。
注文者端末装置20では、光学式読取情報生成手段27が、
図9に示すように、バーコード情報に基づいて図形化した2次元バーコードQ1を表示手段25に表示する。
注文者は、表示手段25に表示された2次元バーコードQ1を、例えば、知人に見せ、知人が操作する注文者端末装置20により読み取らせることで、
図4に示す手順に従って、注文者が注文したプリンを、知人も注文することができる。従って、手軽に友人や知人、家族などに注文した物品または役務を薦めることができる。
【0054】
履歴管理手段33が注文者端末装置20へ送信する物品役務識別情報は、最初の注文者がチラシCから読み取った二次元バーコードQが示す物品役務識別情報と異なる値とした更新したものとしている。これは、この更新は、2次元バーコードが、販売業者が作製したチラシやポスターであるのか、注文者端末装置20により表示されたものであるかを識別できるようにするためである。例えば、物品役務識別情報の特定フラグを有効にしたり、注文者間を伝わった回数が判るようにカウンタとしたりすることができる。このように、物品役務識別情報を更新したものとすることで、口コミによる影響度を分析することができる。また、光学式読取情報生成手段36が2次元バーコードを生成してイメージデータを送信するのでなく、履歴管理手段33が物品役務情報を読み出して送信するため、データの通信量を少ないものとすることができる。
【0055】
図8Aでは、注文者が注文してからキャンセル可能な時間以内に、注文履歴画面を注文者端末装置20に表示させたため、注文履歴画面P2にキャンセルが可能な旨のメッセージが表示されている。そして、注文者が、履歴選択操作すると、
図8Bに示す操作画面P3となっていた。しかし、キャンセル可能な時間を経過して、注文履歴のアイコンB2をタップすると、
図11Aに示す注文履歴画面P4となる(
図10に示すステップS210〜S230の手順)。
図11Aに示す注文履歴画面P4では、
図8Aに示す注文履歴画面P2にて表示されていたキャンセルが可能な旨のメッセージが消えている。
【0056】
注文者が、表示手段25に表示された注文履歴画面P4を見て、過去に注文したものを、再度、注文したいと思ったときには、履歴選択操作として、それぞれの注文履歴情報のうち、入力手段26であるタッチパネルをタップして一つを選択する。この履歴選択操作により、要求通知手段24は、選択された注文履歴情報を注文画面要求通知として電子商取引支援装置30へ送信する(ステップS240)。
電子商取引支援装置30では、画面送信手段32が、注文者端末装置20からの注文履歴情報に基づいて、記憶手段39から注文画面情報を読み出し、注文者端末装置20へ送信する(ステップS250)。
履歴選択操作により、
図11Bに示す操作画面P5が表示される。注文者は、注文操作として、「この商品を再購入する」ボタンB5をタップする。この注文操作により、要求通知手段24が、注文要求通知を電子商取引支援装置30へ送信する(ステップS260)。後は、
図4に示すステップS60〜ステップS80と同様に、決済処理と配送処理、注文履歴を記憶手段39に格納する(ステップS270〜S290)。
【0057】
このように、注文履歴画面P4から再注文が簡単にできるので、注文者に取っては利便性が高く、販売業者にとっては拡販を促すことができる。
【0058】
次に、例えば、注文者がクレジットカードの発行が認められていない者など、電子商取引支援装置30にて決済処理できない者が、物品や役務を注文する場合を、
図12,
図13Aおよび
図13Bに基づいて説明する。
なお、
図12に示すステップS310からS340までは、
図4に示すステップS10からS40までと同じであるため説明を省略する。
【0059】
図13Aに示すプリンの注文画面P6では、
図5に示す「購入する」ボタンB1の代わりに、注文ボタンである「購入をお願いする」ボタンB6が表示されている。
クレジットカードを所有しない注文者(例えば、子供。)は、承認依頼操作として、数量を指定して、注文画面P6に表示された「購入をお願いする」ボタンB6をタップする。この承認依頼により、注文者端末装置20(第1の注文者端末装置)の要求通知手段24が、承認要求通知を、クレジットカードを所有する注文者、例えば、親が操作する注文者端末装置20(第2の注文者端末装置)へ送信する(ステップS350)。
このとき、要求通知手段24は、子供からのメッセージを追加して、親が操作する注文者端末装置20へ送信してもよい。そうすることで、注文の理由や状況などをメッセージとして送信することができる。
【0060】
親が操作する注文者端末装置20では、
図13Bに示すように、表示手段25に承認画面P7が表示される。承認画面P7では、子供からのメッセージと共に、注文承認のボタンである「購入を承認する」ボタンB7が表示されている。
承認を依頼された親が、「購入を承認する」ボタンB7をタップすると、要求通知手段
24により注文要求通知が電子商取引支援装置30へ送信される(ステップS360)。また、親が操作する注文者端末装置20から子供が操作する注文者端末装置20へ、注文を承認して注文した旨の通知である承認済通知を送信する。
電子商取引支援装置30では、
図4に示すステップS60〜ステップS80と同様に、決済処理と配送処理、注文履歴を記憶手段39に格納する(ステップS370〜S390)。
【0061】
このように、電子商取引で決済のできない者が決済のできる者へ、決済を依頼することで、注文者の幅を拡げることができるので、更に、物品や役務の販売を拡大させることができる。
【0062】
図12,
図13Aおよび
図13Bに基づいて説明した例では、注文者がクレジットカードの発行が認められていない子供で、この子供が親に承認を得て物品や役務を注文していた。しかし、商品や役務の購入が決済できない者が決済のできる者へ、決済を依頼するケースであれば、他のケースでも、この電子商取引支援システム10を使用することができる。
例えば、会社において、文房具や什器、コンピュータなどの設備品などの購入が決済できない支店の担当者が、本社の決済担当部門に、購入を依頼する場合である。
このように、電子商取引支援システム10では、個人間だけでなく組織間でも、有効に機能を発揮させることができる。
【0063】
以上のように本実施の形態に係る電子商取引支援システム10では、注文者端末装置20にて広告媒体に表示された2次元バーコードQから物品役務識別情報を読み取り、電子商取引支援装置30を示すネットワーク上のアドレスに送信することで、注文者は注文画面情報に基づいて物品または役務を注文することができるので、注文予定の商品をカートへ入れ、決済処理を行うなどの煩雑な操作が不要である。
また、注文者端末装置20が、注文者端末装置20内に設定された電子商取引支援装置30を示すネットワーク上のアドレスに、2次元バーコードQから読み取った物品役務識別情報を送信するので、注文者は、2次元バーコードQが示すURLが表示された画面をタップする手間を省くことができるので、更に煩雑な操作が不要である。
また、電子商取引支援システム10では、電子商取事業者に設置された電子商取引支援装置30が決済処理を行うため、販売業者のホームページが決済処理の機能を備える必要がなく、物品や役務の紹介ページを設けるだけでよい。
【0064】
上記では、
図4から
図13Aおよび
図13Bに基づいて販売者が販売するプリンを注文者が購入する例を説明したが、電子商取引支援システム10は、販売される商品ではないカタログを請求することにも使用できる。
例えば、注文者端末装置20により、デジカメの販売店に設置されたチラシやポスターに表示された2次元バーコードを読み取ると、電子商取引支援装置30から、物品役務識別情報が示すカタログ請求に対応する注文画面が注文者端末装置20に送信される。
図14に示す注文画面P8では、デジカメの画像と、価格が0円である旨が表示されていると共に、「購入する」ボタンB1(
図5参照)の代わりに、「資料請求する」ボタンB8が表示されている。
注文者が、注文ボタンである「資料請求する」ボタンB8をタップすることで、注文者端末装置20から注文要求通知が電子商取引支援装置30へ送信され、電子商取引支援装置30では、注文処理手段34が受注処理して、資料が請求されたことを示す電子メールを販売業者へ送信する。
【0065】
このようにして、電子商取引支援システム10では、物品が商品でなくても注文者に提供できるので、高い利便性を図ることができる。
なお、注文者が、
図14に基づいて、無償の物品として、カタログを請求することを例に説明したが、例えば、注文者は、電子商取引支援装置30に登録された個人情報に基づいて金融機関の口座開設を請求することも可能である。その場合には、氏名情報と、住所情報と、電話番号情報、配送先情報と、決済情報と、Eメールアドレス情報などの他に、会社情報や学校情報、会社・学校の連絡先情報など、口座開設に必要な情報が登録されているのが望ましい。
【0066】
更に、電子商取引支援システム10では、カタログ請求の代わりに、予約とすることも可能である。予約は、講演、観劇、コンサートなどチケット、鉄道および飛行機のチケット、ホテルの宿泊などが可能であり、予約できるものであれば、問題なく採用することができる。
【0067】
無償のカタログを注文する場合を
図14に基づいて説明し、無償の試供品を注文する場合を
図14に基づいて説明したが、電子商取事業者は、懸賞を同様な方法により注文者に提供することができる。
例えば、注文者端末装置20により、懸賞に関して記載された雑誌やチラシの2次元バーコードを読み取ると、電子商取引支援装置30から、物品役務識別情報が示す懸賞に対応する注文画面が注文者端末装置20に送信される。
図14に示す注文画面P8では「資料請求する」ボタンB8が表示されているが、懸賞の注文画面であれば、「応募する」ボタンが代わりに表示される。
注文者が、注文者端末装置20に表示された「応募する」ボタンをタップすることで、注文者端末装置20から注文要求通知が電子商取引支援装置30へ送信され、電子商取引支援装置30では、注文処理手段34が受注処理して、注文者が懸賞に応募したことを、懸賞の提供元へ通知する。
このように雑誌やチラシの2次元バーコードに、懸賞に対応した物品役務識別情報を表示させることで、電子商取引支援システム10は、懸賞であっても、注文者に提供することができる。
【0068】
次に、無償の試供品を注文する場合を説明する。
例えば、注文者が、注文者端末装置20により、試供品を提供するキャンペーンを行なっている販売業者のホームページやカタログ、チラシなどに表示された2次元バーコードを読み取ると、電子商取引支援装置30から、物品役務識別情報が示す試供品の提供に対応する注文画面が注文者端末装置20に送信される。
図15に示す注文画面P9では、試供品であるプリンの画像と、価格が0円である旨が表示されていると共に、「購入する」ボタンB1(
図5参照)の代わりに「申込する」ボタンB9が表示されている。
注文者が「申込する」ボタンB9をタップすることで、注文者端末装置20から注文要求通知が電子商取引支援装置30へ送信され、電子商取引支援装置30では、注文処理手段34が受注処理して、プリンの試供品が申し込まれたことを示す電子メールを販売業者へ送信する。
このようにして、電子商取引支援システム10は、物品が無償のものであっても注文者に提供できるので、高い利便性を図ることができる。
【0069】
注文者が、プリンの試供品を試したところ気に入り、このプリンを購入したい場合には、注文者は、
図11Aに示す注文履歴画面P4を表示手段25に表示させる。次に、注文者が履歴選択操作により試供品であったプリンを選択することで、電子商取引支援装置30から
図11Bに示す操作画面P5が送信される。
電子商取引支援装置30では、試供品が申し込まれたときに、注文履歴情報の注文者を識別する注文者識別情報に、試供品を示す物品役務識別情報を関連付けているため、2回目以降の注文時には、既に注文者が試供品を申し込んでいたことが注文履歴情報から判別できる。従って、履歴管理手段33は、注文履歴情報を、注文者端末装置20へ送信するときには、試供品である物品役務情報ではなく、販売される有償の商品を示す物品役務情報を送信する。
注文者は、
図11Bに示す操作画面P5の「この商品を再購入する」ボタンB5をタップすることで、
図10に示すステップS270からステップS290に従って、試供品ではなく商品のプリンを購入することができる。
【0070】
次に、試供品が組物であった場合を説明する。
注文者が、化粧品の4点セットを提供する旨が表示されたチラシを見て、試したいと思ったときは、チラシの2次元バーコードを読み取らせ、
図16Aに示す試供品を注文する注文画面P10を注文者端末装置20に表示させ、「申込する」ボタンB9をタップすることで、取り寄せることができる。そして、注文者が、化粧品の4点セットの試供品を試したところ気に入り、この化粧品を購入したい場合には、まず、注文者は、
図16Bに示す注文履歴画面P11を表示手段25に表示させる。
図16Bの注文履歴画面P11では、キャンセル可能な時間が経過して注文が確定した状態を示している。
【0071】
次に、注文者が履歴選択操作により試供品(サンプル)であった化粧品の4点セットを選択することで、電子商取引支援装置30から操作画面が送信される。
図17に示す操作画面P12では、「このサンプルの商品詳細・購入はこちら」とのメッセージが表示された詳細表示ボタンB10が表示されている。そして、注文者が詳細表示ボタンB10をタップすることで、要求通知手段24により、一覧要求通知が電子商取引支援装置30へ送信される。
電子商取引支援装置30では、注文者端末装置20からの一覧要求通知を受け、履歴管理手段33が、一覧表示画面を示す一覧表示情報を送信する。
試供品が申し込まれたときに、注文履歴情報の注文者を識別する注文者識別情報に、試供品を示す物品役務識別情報を関連付けているため、履歴管理手段33は、2回目以降の注文時には、既に注文者が試供品を申し込んでいたことが注文履歴情報から判別できる。従って、履歴管理手段33は、一覧表示情報を、注文者端末装置20へ送信するときには、試供品である物品役務情報ではなく、販売される商品の物品役務情報を送信する。
また、試供品を示す物品役務識別情報に、それぞれ販売される商品の物品役務情報が関連付けられ、記憶手段39に格納されているので、履歴管理手段33は、一覧表示情報を、注文者端末装置20へ送信するときには、セットした状態ではなく、販売されるそれぞれの商品の物品役務情報を送信する。
【0072】
図18Aに、一覧表示画面P13を示す。一覧表示画面P13では、試供品が4点セットであった、それぞれの化粧品「化粧水」、「乳液」、「美容液」、保湿美容液」が一覧となって表示されている。
注文者が、一覧表示画面P13から注文したい化粧品を一覧選択操作により選択すると、要求通知手段24は、選択された注文履歴情報を注文画面要求通知として電子商取引支援装置30へ送信する。
電子商取引支援装置30では、画面送信手段32が、注文者端末装置20からの注文履歴情報に基づいて、記憶手段39から注文画面情報を読み出し、注文者端末装置20へ送信する。
図18Bに示す注文画面P14が表示される。注文者は、注文操作として、「購入する」ボタンB1をタップする。この注文操作により、要求通知手段24が、注文要求通知を電子商取引支援装置30へ送信する。後は、
図4に示すステップS60〜ステップS80と同様に、決済処理と配送処理、注文履歴を記憶手段39に格納する。
【0073】
このように、試供品を組物(セット)とした場合でも、注文者が、再度、注文をしたいときに、それぞれ、組物の試供品を構成する個々の有償の商品がばらばらになって一覧で表示されるので、注文者は、気に入った商品を個別に注文することができる。
【0074】
次に、注文者端末装置20としたスマートフォン型の携帯電話に、注文者用プログラムがインストールされていない場合を、
図19から
図22に基づいて説明する。
なお、携帯電話は、2次元バーコードを読取り、読み取った2次元バーコードに含まれたURLに基づいてインターネットアクセスする機能を備えているものとする。
【0075】
図19に示すように、広告媒体としてのチラシC1に2次元バーコードQ2が表示されている。この二次元バーコードには、バーコード情報として、物品役務識別情報と、会社識別情報と、広告識別情報と、パートナー情報との他に、ネットワーク上のアドレスが含まれている。
このネットワーク上のアドレスは、電子商取事業者が提供するサイトを示すURLである。バーコード情報の一例を、
図20に示す。
図20に示すように、バーコード情報は、電子商取事業者が提供するサイトを示すURLと、このURLに続けて、物品役務識別情報(6桁)と、会社識別情報(6桁)と、広告識別情報(3桁)と、パートナー情報(3桁)と、バーコード種別情報(4桁)により構成されている。バーコード情報に含まれるURLと、注文者端末装置20の読取手段22がバーコード情報を送信する電子商取引支援装置30のネットワーク上のアドレスとは、異なるアドレスである。
【0076】
ここで、電子商取事業者が提供するサイトについて、
図19に基づいて説明する。
図19に示すように、電子商取事業者が提供するサイトは、情報案内装置40により提供される。
情報案内装置40は、インターネットWを介して携帯電話Kと接続されている共に、注文者用プログラムのインストールプログラムを提供するプログラム提供装置50と接続されている。
情報案内装置40は、
図21に示すように、通信手段41と、アドレス判定手段42と、画面送信手段43と、表示手段44と、入力手段45と、記憶手段46とを備えている。
【0077】
通信手段41は、インターネットWへ送信データを出力したり、インターネットWから受信データを入力したりする。
アドレス判定手段42は、携帯電話Kからのアクセスアドレスに応じて携帯電話Kに送信する表示画面情報を画面送信手段43に指示する。
画面送信手段43は、アドレス判定手段42から指示された表示画面情報に基づいて記憶手段46から表示画面情報を読み出し、携帯電話Kへ送信する。
表示手段44と入力手段45は、電子商取引支援装置30の表示手段37と入力手段38と同様であるため、説明は省略する。
記憶手段46は、電子商取引支援システムを説明する説明ページやインストールプログラムの案内ページ、販売業者としての申込ページ、パートナー企業としての申込ページなどの表示画面情報が格納されている。
【0078】
図19に示すように、注文者用プログラムがインストールされていない携帯電話Kにより、このバーコード情報を図形化した二次元バーコードを読み取ると、バーコード情報が、URLに各種の情報を続けて構成されるため、携帯電話Kにとっては全体で一つのURLとして見える。従って、携帯電話Kは、電子商取事業者が提供するサイトを提供する情報案内装置40をインターネットWを介してアクセスする。
【0079】
情報提供装置40では、アクセスアドレスに基づいて、アドレス判定手段42が判定する。例えば、他のユーザがパーソナルコンピュータを操作してアクセスしたアドレスが「http://www.aaa.bbb.co.jp/」であれば、電子商取事業者が提供するサイトのルートを示すアドレスであるため、トップページである説明ページを送信するよう、アドレス判定手段42が画面送信手段43に指示する。
【0080】
また、携帯電話Kにより、チラシCに2次元バーコードQ2を読み取ることにより、バーコード情報が示す「http://www.aaa.bbb.co.jp/0000130020050000030001」にアクセスしたものであれば、電子商取事業者が提供するサイトのルートを示すアドレスに、サイト内には存在しないアドレスで、物品役務識別情報を含むバーコード情報が付加されているため、
図22に示すインストールプログラムの案内画面Pを送信するよう、アドレス判定手段42が画面送信手段43に指示する。
画面送信手段43は、アドレス判定手段42の指示に基づいて記憶手段46から表示画面情報を読み出し、アクセス元である他のユーザが操作するパーソナルコンピュータや携帯電話Kに送信する。
【0081】
図22に示すインストールプログラムの案内ページを示す案内画面P15では、2次元バーコードが、本実施の形態に係る電子商取引支援システム専用である旨のメッセージと、インストールプログラムを提供するプログラム提供装置50にアクセスするための「インストール案内」ボタンB11が配置されている。
携帯電話Kの携行者が携帯電話Kを操作して「インストール案内」ボタンB11を押下すると、携帯電話Kはプログラム提供装置50にアクセスして注文者用プログラムのインストールプログラムをダウンロードすることができるので、携行者は注文者用プログラムを携帯電話Kにインストールして、注文者端末装置20として携帯電話Kを機能させることができる。
【0082】
このように、注文者用プログラムがインストールされていない携帯電話Kであっても、チラシCの2次元バーコードQ2を読み込せることで、携帯電話Kに注文者用プログラムを提供するためのURLが、2次元バーコードQ2に含まれているため、容易に注文者用プログラムを取得することができ、インストールすることができる。
また、物品役務識別情報や会社識別情報、広告識別情報、パートナー情報が、注文者用プログラムを提供するためのURLの一部として含まれているため、電子商取引支援装置30にて、電子商取事業者が提供するサイト内に存在するアドレスか否かで判別することができるので、注文者端末装置にて動作する注文者用プログラムにより2次元バーコードQ2を読み込ませてアクセスしたものか否かの判定が容易である。
【0083】
なお、注文者用プログラムがインストールされた携帯電話K(つまり、注文者端末装置20)により、二次元バーコードを読取手段22により読み取った場合では、まず、バーコード情報の下4桁であるバーコード種別情報により2次元バーコードの種別を判別する。例えば、
図20の場合では、バーコード識別情報が「0001」である。バーコード識別情報が「0001」であるときには、URLを除くバーコード情報は、6桁の物品役務識別情報と、6桁の会社識別情報と、3桁の広告識別情報と、3桁のパートナー情報と、および4桁のバーコード種別情報であることを示している。
従って、読取手段22は、下桁から22桁が示す各種の情報を読み込み、URLは無視する。
そして、読取手段22は。これらの情報を、バーコード情報が示すURLとは異なる電子商取引支援装置30のネットワーク上のアドレスへ送信する。
このように、URLを除くバーコード情報が何桁で構成されるかを判定することで、下桁からURLを除く桁数を抽出することにより、バーコード情報に注文者用プログラムを案内するURLが含まれていても、支障なく注文者端末装置20は電子商取引支援装置30にアクセスすることができる。
【0084】
本実施の形態では、注文者端末装置としてスマートフォン型の携帯電話を例に説明したが、光学式読取情報が読み取れ、ネットワークにアクセスできるものであれば、タブレット型端末装置やPDA(Personal Digital Assistants)としてもよい。