【実施例1】
【0048】
本実施例は、掛け算を学習するものである。
【0049】
算数学習用教材1は、掛け算を10進法により体感学習するための教材セットであり、ベースカード10、10を単位とする作業用カード20,25、5を単位とする作業用カード30、1等を単位とする作業用カード40、補助カード50、及び解答カード60を備える。
【0050】
図1に、ベースカード10を示す。ベースカード10は、例えばシート状の紙、プラスチック等からなるが、タブレット型のディスプレイに後述する作業用カードとサイズを合わせて表示される画像(以下「タブレットの画像」と言う)からなるものであってもよい。ベースカード10の表面には少なくとも9行9列を含む形、本実施例では10行10列の形に連接された正方形状の100のマス目11が描かれている。ここで、用語「連接」は、正方形状のマス目が互いに一辺を接して(すなわち、重ねて)連なることを意味する。100のマス目11に含まれる4つの角に位置するマス目のいずれか、本実施例では左下のマス目を基準マス目(すなわち、第1行1列目のマス目)11aとする。基準マス目11aを基準に、左から右に第1行から第10行が並び、下から上に第1列から第10列が並ぶものとする。
【0051】
100のマス目の第1行の左隣に、基準マス目11aを基準にして第1列から第10列にそれぞれ対応して1から10の数字が描かれている。これらの1から10の数字を、インデックス12aと呼ぶ。また、100のマス目11の第1列の下に、基準マス目11aを基準にして第1行から第10行にそれぞれ対応して1から10の数字が描かれている。これらの1から10の数字を、インデックス12bと呼ぶ。これらのインデックス12a,12bにより、生徒に、学習する掛け算の2つの数字(乗数、被乗数)を認識させることができる。
【0052】
100のマス目11のそれぞれには、m行n列目のマス目にmとnとを乗算して得られる値の数字が描かれている。例えば、3行7列目のマス目には数字「21」が描かれている。
【0053】
100のマス目11は、基準マス目11aを基準にして5行毎及び5列毎に太い実線を用いて区画されている。
【0054】
図2(A)及び
図2(B)に、それぞれ、10を単位とする作業用カード20,25を示す。10を単位とする作業用カード20,25は、それぞれ、マス目11と同大の正方形を10連接してなる形状を有するカードのセットである。
【0055】
10を単位とする作業用カード20は、一例として、作業用カード21,22,23a,23b,24a,24bを含む。
【0056】
作業用カード21(第1の10を単位とする作業用カード)は、正方形を5行2列内に10連接してなる矩形状を有する。
【0057】
作業用カード22(第2の10を単位とする作業用カード)は、正方形を5行1列内に5つ連接してなる形状を有する2つのカードを含む。ベースカード10の矩形領域の形状により、矩形領域は10以上のマス目を含むが作業用カード21を矩形領域に重ねることができない場合に、2つの作業用カード22を分離して矩形領域状の異なる領域状に重ねることで、10を単位に並べることができる。
【0058】
作業用カード23a,23b,24a,24b(第3の10を単位とする作業用カード)は、正方形を4行3列内に10連接してなる形状を有する。より詳細には、作業用カード23aは、3行3列の形に連接された9つの正方形に、右上の正方形の上に1つの正方形を連接した形状を有する。作業用カード23bは、作業用カード23aと左右対称な形状を有する。作業用カード24aは、4行2列の形に連接された8つの正方形に、右上の2つの正方形の上に2つの正方形を連接した形状を有する。作業用カード24bは、作業用カード24aと左右対称な形状を有する。
【0059】
なお、作業用カード21,22,23a,23b,24a,24bは、90度単位で回転して用いることができることから、図示したものを90度、180度、270度回転したものを含む。
【0060】
作業用カード21,22,23a,23b,24a,24bには、10の正方形のそれぞれのうちに図柄が第1の色を用いて描かれている。ここで、本実施例では、図柄は丸、第1の色は赤とする。
【0061】
これら作業用カード21,22,23a,23b,24a,24bを用いて、後述するように、ベースカード10に描かれたマス目を10単位で埋め尽くすために並べることができる。
【0062】
10を単位とする作業用カード25は、10を単位とする作業用カード20と同様のものであり、図柄が第1の色と異なる第2の色を用いて描かれている点においてのみ相違する。ここで、本実施例では、第2の色は青とする。
【0063】
10を単位とする作業用カードとして図柄が第1及び第2の色を用いてそれぞれ描かれた2組の作業用カード20,25を含むことで、後述するように、生徒に、10単位で、矩形領域に含まれるマス目の数を容易に把握させることができる。
【0064】
図3に、5を単位とする作業用カード30を示す。5を単位とする作業用カード30は、マス目11と同大の正方形を5つ連接してなる形状を有するカードのセットである。5を単位とする作業用カード30は、一例として、作業用カード31,32a,32b,33a,33b,34を含む。
【0065】
作業用カード31(第1の5を単位とする作業用カード)は、正方形を5行1列内に5つ連接してなる形状を有する。
【0066】
作業用カード32a,32b(第2の5を単位とする作業用カード)は、正方形を4行2列内に5つ連接してなる形状を有する。より詳細には、作業用カード32aは、4行1列の形に連接された4つの正方形に、最右の正方形の上に1つの正方形を連接した形状を有する。作業用カード32bは、作業用カード32aと左右対称な形状を有する。
【0067】
作業用カード33a,33b(第2の5を単位とする作業用カード)は、正方形を3行2列内に5つ連接してなる形状を有する。より詳細には、作業用カード33aは、3行1列の形に連接された3つの正方形に、右の2つの正方形の上に2つの正方形を連接した形状を有する。作業用カード33bは、作業用カード33aと左右対称な形状を有する。
【0068】
作業用カード34(第2の5を単位とする作業用カード)は、正方形を3行3列内に5つ連接してなる形状を有する。より詳細には、作業用カード34は、3行1列の形に連接された3つの正方形に、最左の正方形の上に2つの正方形を縦に連接した形状を有する。
【0069】
作業用カード31,32a,32b,33a,33b,34には、5の正方形のそれぞれのうちに図柄が第3の色を用いて描かれている。ここで、本実施例では、図柄は丸、第1の色は緑とする。
【0070】
なお、作業用カード31,32a,32b,33a,33b,34は、90度単位で回転して用いることができることから、図示したものを90度、180度、270度回転したものを含む。
【0071】
これら作業用カード31,32a,32b,33a,33b,34を用いて、後述するように、ベースカード10に描かれたマス目を5単位で埋め尽くすために並べることができる。
【0072】
図4に、端数を単位とする作業用カード40を示す。端数を単位とする作業用カード40は、マス目11と同大の正方形を1つから4つ連接してなる形状を有するカードのセットである。1等を単位とする作業用カード40は、一例として、作業用カード41,42,43a,43b,44a,44b,44cを含む。
【0073】
作業用カード41(1を単位とする作業用カード)は、正方形を1つ含む形状を有する1を単位とする作業用カードである。
【0074】
作業用カード42(2を単位とする作業用カード)は、正方形を2行1列内に2つ連接してなる形状を有する2を単位とする作業用カードである。
【0075】
作業用カード43a,43b(3を単位とする作業用カード)は、正方形を3つ連接してなる形状を有する3を単位とする作業用カードである。作業用カード43aは、正方形を3行1列内に3つ連接してなる形状を有する。作業用カード43bは、正方形を2行2列内に3つ連接してなる形状を有する。より詳細には、作業用カード43bは、2行1列の形に連接された2つの正方形に、右の正方形の上に1つの正方形を連接した形状を有する。
【0076】
作業用カード44a,44b,44c(4を単位とする作業用カード)は、正方形を4つ連接してなる形状を有する4を単位とする作業用カードである。作業用カード44aは、正方形を4行1列内に4つ連接してなる形状を有する。作業用カード44bは、正方形を3行2列内に4つ連接してなる形状を有する。より詳細には、作業用カード44bは、3行1列の形に連接された3つの正方形に、最右の正方形の上に1つの正方形を連接した形状を有する。作業用カード44cは、正方形を2行2列内に4つ連接してなる形状を有する。
【0077】
作業用カード41,42,43a,43b,44a,44b,44cには、1つから4つの正方形のそれぞれのうちに図柄が第4の色を用いて描かれている。ここで、本実施例では、図柄は丸、第4の色は黒とする。
【0078】
なお、作業用カード41,42,43a,43b,44a,44b,44cは、90度単位で回転して用いることができることから、図示したものを90度、180度、270度回転したものを含む。
【0079】
これら作業用カード41,42,43a,43b,44a,44b,44cを用いて、後述するように、ベースカード10に描かれたマス目のうちのm行n列のマス目を含む矩形領域のうち10を単位とする作業用カード20,25、及び、5を単位とする作業用カード30を用いて埋め尽くすことができずに残った領域を埋め尽くさせることができる。
【0080】
図5に、補助カード50を示す。補助カード50は、ベースカード10の100のマス目11のうち、基準マス目11aとm行n列目のマス目を含むm行n列のマス目を除く残りのマス目を隠すL字状のカードのセットである。補助カード50は、例えばマス目11と同大の正方形を横に10連接し、最右の正方形の下に縦に9つの正方形を連接してなる補助カード51を含む。
【0081】
なお、補助カード50は、補助カード51以外の形状のカードを含んでもよい。また、学習目的の掛け算に関与しないマス目を隠すことができれば、例えば、9行10列及び10行9列の2つのカードを組み合わせて補助カード50として使用してもよい。
【0082】
図6に、解答カード60を示す。解答カード60は、例えばシート状の紙、プラスチック、タブレットの画像等からなり、その表面に1から9の値と1から9の値との掛け算及びこの掛け算の結果、つまり九九の一覧が描かれている。これにより、生徒に、ベースカード10、10を単位とする作業用カード20,25、及び5を単位とする作業用カード30、及び1等を単位とする作業用カード40を用いてm×nの掛け算を学習させた後、その答えを解答カード60より確認させることができる。
【0083】
図7から
図10を用いて、算数学習用教材1を使用してm×nの掛け算を教育する方法について説明する。一例として9×9=81の掛け算を考える。
【0084】
まず、
図7(A)に示すように、補助カード51を、ベースカード10に描かれた100のマス目のうちの第10行及び第10列のマス目上に配置する。これにより、目的の9×9の掛け算に関与する9行9列のマス目のみを表し、目的の掛け算に関与しない残りのマス目を隠す。
【0085】
図7(B)に、8×7=56の掛け算を考える場合の補助カード51の配置を示す。このように、補助カード51によって埋め尽くすべきマス目が明確になる。ただし、補助カード51を使用しなくてもよい。例えば、m行n列のマス目に1を単位とする補助カードをおいて目印としてもよい。
【0086】
次に、補助カード51により表されたベースカード10の9行9列のマス目のうち、基準マス目11aと9行9列目のマス目19xを含む9行9列の矩形領域19上に、10を単位とする作業用カード20,25を並べ、残るマス目に1〜5を単位とする作業用カード30,40を並べて矩形領域19を埋め尽くす。この際に使用した10を単位とする作業用カード20,25の数と、1〜5を単位とする作業用カード30,40に含まれる正方形の数とにより、マス目の数が10進法に基づいて把握される。
【0087】
ここで、作業用カードの並べ方は任意でかまわないが、以下のように指示することで、多くの生徒が確実に並べることができる。
【0088】
図8(A)に示すように、矩形領域19を、区画13a,13bで区切られた以下の3つの副矩形領域に分けて考える。(1)左側の5の幅の副矩形領域19a、(2)下側の5の高さ(90度回転して幅)の副矩形領域19b、(3)矩形領域19から副矩形領域19a及び19bを除いた後に残る幅、高さ共に5未満の矩形領域19c。ここで、副矩形領域19a,19b,19cについては、m、nの値に依存して存在しないこともある。n<5であれば副矩形領域19aが存在せず、m<5であれば副矩形領域19bが存在せず、m=5又はn=5であれば副矩形領域19cが存在しない。いずれにしても、副矩形領域19a,19b,19cを、存在する限り、原則として(後述するように副矩形領域19cに10を単位とする作業用カードを並べる場合が唯一の例外である)この順に作業用カードを並べて埋め尽くす。
【0089】
まず、
図8(B)に示すように、副矩形領域19aに、第1の10を単位とする作業用カード21,26を交互に、可能な限り並べる。mが偶数であれば、矩形領域19aがすべて埋め尽くされる。mが奇数の場合には、1行5列の領域が残る。
【0090】
1行5列の領域が残る場合、副矩形領域19bが存在する場合には、
図9(A)に示すように、残った1行5列の領域と副矩形領域19b(の一部)とに第2の10を単位とする作業用カード22,27を並べる。
【0091】
その後、
図9(B)に示すように、第1の10を単位とする作業用カード21,26を交互に並べて、可能な限り副矩形領域19bに並べる。m+nが奇数であれば、副矩形領域19bがすべて埋め尽くされる。m+nが偶数の場合には、5行1列の領域が残る。
【0092】
以上の副矩形領域19a及び19bに10を単位とする作業用カード20,25を並べる手順は、単純でわかりやすい。また、色の異なるカードを交互に使用するので、並べ終えた後でカードの枚数が視覚的に容易に把握される。
【0093】
次に、副矩形領域19cに、10を単位とする作業用カード20,25を並べられる場合には、並べる(
図9(B)参照)。副矩形領域は幅、高さ共に5未満であるので、第1の10を単位とする作業用カード21,26、第2の10を単位とする作業用カード22,27を並べることはできない。第3の10を単位とする作業用カード23,24,28,29を並べる。なお、副矩形領域19cは最大で16のマス目であり、並べられる10を単位とする作業用カード20,25は1枚のみである。
【0094】
以上で、10を単位とする作業用カード20,25を並べる操作を終え、残りの領域にカードを並べる。
【0095】
副矩形領域19b(又は副矩形領域19bが存在しない場合の副矩形領域19a)に5行1列(又は1行5列)の領域が残っている場合には、
図10(A)に示すように、そこに第1の5を単位とする作業用カード31を並べる。
【0096】
副矩形領域19cに5以上のマス目が残っている場合には、そこに第2の5を単位とする作業用カード32を並べる(
図10(A)参照)。
【0097】
以上で、5を単位とする作業用カード30を並べる操作を終え、
図10(B)に示すように、残りの領域に端数を単位とするカードを並べる。この時点において、残るマス目の数は5未満であり、1〜4のいずれかを単位とする作業用カード40(41,42,43,44)によって、全てのマス目を埋め尽くすことができる。
【0098】
最後に、使用したカードに基づいて、積の値を求める。
【0099】
積の値の10の位は、原則として10を単位とする作業用カード20,25の枚数である。例外としては、副矩形領域19b(19a)に第1の5を単位とする作業用カード31を用い、かつ、副矩形領域19cに第2の5を単位とする作業用カード32を用いた場合のみである。この場合、10を単位とする作業用カード20,25の枚数に1を加えた値が10の位の値となる。5を単位とする作業用カード30の図柄は他の作業用カードと異なる色であり、第1の5を単位とする作業用カード31と第2の5を単位とする作業用カード32の図柄は同色なので、生徒は、5を単位とする作業用カード30が2枚用いられたことに容易に気づく。2枚を合わせて10として数え、10を単位とする作業用カード20,25の枚数に1を加えた値を導くことができる。
【0100】
積の値の1の位は、端数を単位とする作業用カード40の正方形の数である、又は、5を単位とする作業用カード30が1枚だけ用いられた場合にはそれに5を加えた数である。生徒は、容易に数え上げることができる。
【0101】
ここで、生徒は、矩形領域19上に並べたすべての作業用カードを除いて、上で数えた矩形領域19に含まれるマス目の数(本実施例では81)が矩形領域の右上のマス目に描かれた数字と一致することを確認することができる。また、解答カード60より確認できる。体感して得た値が正しいことを実感し、学習効果が高いものとなる。
【0102】
図11に、教材カードを示す。
図11(A)に示す教材カード70は、
図10(B)に示した状態の図柄を、ベースカードに印刷したものである。作業用カードを並べる操作をせずに教材カード70を見て学習することもできる。図柄の色によって、10、5及び端数の単位が明確であるからである。
【0103】
図11(B)に示す教材カード70は、8×7=56の掛け算についてのものである。
図11(A)に示す教材カード70と同様の効果を得ることができる。
【0104】
図11(B)に示す教材カード70を
図11(A)に示す教材カード70と対比すると、以下のことがわかる、これは、生徒が作業等カードを並べる場合についても同様である。(1)mが偶数であるので第2の10を単位とする作業用カード22(27)が並べられていないこと、(2)m+nが奇数であるので、副矩形領域19bに第1の5を単位とする作業用カード31を並べられていないこと。
【0105】
上記(1)(2)及び、副矩形領域19cに第2の5を単位とする作業用カード32を並べることは、m、nの値に依存して、ある場合とない場合とがある。いずれの場合にも、m×nの掛け算を10進法により体感学習させることができる。
【0106】
以上詳細に説明したように、本実施例の算数学習用教材1は、少なくとも9行9列の形に連接された正方形状の81のマス目が描かれたベースカード10、マス目と同大の正方形を10連接してなる形状を有する10を単位とする作業用カード20,25、5を単位とする作業用カード30、及び正方形を1つ含む形状を有する1を単位とする作業用カード41を含む1〜4を単位とする作業用カード40を備える。それにより、m×nの掛け算を学習させる生徒に、ベースカード10に描かれた81のマス目のうち、m行n列のマス目を含む矩形領域を10を単位とする作業用カード20,25、5を単位とする作業用カード30、及び1等を単位とする作業用カード40を用いて埋め尽くさせ、矩形領域を埋め尽くすのに使用した作業用カードに基づいて矩形領域に含まれるマス目の数を把握させることで、m×nの掛け算を10進法により体感学習させることができる。
【0107】
なお、本実施例では、2〜5を単位とする作業用カードを用いたが、1を単位とする作業用カードによる(2〜5を単位とする作業用カードに替えて2〜5枚の1を単位とする作業用カードを用いる)こととし、10を単位とする作業用カード20と、1を単位とする作業用カード41のみで構成してもよい。
【実施例3】
【0115】
本実施例は、足し算、引き算を学習するものである。
【0116】
算数学習用教材101は、足し算及び引き算を体感学習するための教材セットであり、ベースカード110、第1の作業用カード120、第2の作業用カード130、第3の作業用カード140、及び解答カード160を備える。
【0117】
図12に、ベースカード110を示す。ベースカード110は、例えばシート状の紙、プラスチック、タブレットの画像等からなり、その表面には少なくとも3行18列の形に連接された正方形状の54のマス目が描かれている。ここで、用語「連接」は、正方形状のマス目が互いに一辺を接して(すなわち、重ねて)少なくとも横に連なることを意味し、縦に連なっても離間してもよいこととする。本実施例では、横に連接された18のマス目の3つの列、すなわち第1列111、第2列112、および第3列113が縦方向に並んで描かれている。
【0118】
第1列111の上に、左端のマス目を第1のマス目として18のマス目のそれぞれに対応して1から18の数字が描かれている。これらの数字をインデックス114として、生徒に、学習する足し算又は引き算における3つの数字を認識させることができる。
【0119】
第1〜第3列111,112,113は、左端のマス目を基準にして5毎に太い実線を用いて区画されている。これにより、区画115を目印にして、作業用カード120,130,140をベースカード110上に並べることができる。
【0120】
図13に、第1の作業用カード120を示す。第1の作業用カード120は、マス目と同大の正方形を1以上9以下の数i、横方向に連接してなる形状を有するカードのセットである。第1の作業用カード120は、正方形をそれぞれ1つから9つ含む作業用カード121〜129を含む。第1の作業用カード120は、第1の色を用いて、連接された正方形のそれぞれの内側に図柄が描かれている。本実施例では、図柄は丸、第1の色は青である。
【0121】
図14に、第2の作業用カード130を示す。第2の作業用カード130は、第1の作業用カード120と同様に、マス目と同大の正方形を1以上9以下の数j、横方向に連接してなる形状を有するカードのセットである。第2の作業用カード130は、正方形をそれぞれ1つから9つ含む作業用カード131〜139を含む。第2の作業用カード130は、第2の色を用いて、連接された正方形のそれぞれの内側に図柄が描かれている。本実施例では、図柄は丸、第2の色は緑である。これにより、生徒に、第2の作業用カード130を第1の作業用カード120と視覚的に区別させることができる。
【0122】
図15に、第3の作業用カード140を示す。第3の作業用カード140は、マス目と同大の正方形を2以上18以下の数k、横方向に連接してなる形状を有するカードのセットである。第3の作業用カード140は、正方形をそれぞれ2つから18含む作業用カード141〜140iを含む。第3の作業用カード140は、第3の色を用いて、連接された正方形のそれぞれの内側に図柄が描かれている。本実施例では、図柄は丸、第3の色は赤である。これにより、生徒に、第3の作業用カード140を第1及び第2の作業用カード120,130と視覚的に区別させることができる。
【0123】
図16に、第3の作業用カード140の別の例である別の第3の作業用カード150を示す。別の第3の作業用カード150は、マス目と同大の正方形を10、横方向に連接してなる作業用カード150a及びマス目と同大の正方形をそれぞれ1つから9つの数、横方向に連接してなる作業用カード151〜159を含む。それにより、作業用カード151〜159のいずれかを単独で用いて1から9を表す作業用カードとして、また作業用カード150aと組み合わせて用いて11から18を表す作業用カードとして、使用することができる。
【0124】
図17に、解答カード160を示す。解答カード160は、例えばシート状の紙、プラスチック、タブレットの画像等からなり、その表面上側に1から9の値に1から9の値を足す足し算及びこの足し算の結果並びに下側に2から18の値から1から9の値を引く引き算及びこの引き算の結果が描かれている。これにより、生徒に、第1から第3の作業用カード120,130,140を用いてi+j=kの足し算又はk−i=jの引き算を学習させた後、その答えを解答カード160より確認させることができる。
【0125】
図18を用いて、算数学習用教材101を使用してi+j=kの足し算を教育する方法について説明する。本実施例では、一例として6+8=14の足し算を考える。
【0126】
まず、
図18(A)に示すように、ベースカード110上の第1列111のマス目上に、第1列111のマス目の左端に合わせて第1の作業用カード120に含まれる作業用カード、ここでは6を表す作業用カード126を配置する。
【0127】
次に、
図18(B)に示すように、ベースカード110上の第2列112のマス目上に、作業用カード126の右端にその左端を合わせて第2の作業用カード130に含まれる作業用カード、ここでは8を表す作業用カード138を配置する。
【0128】
次に、
図18(C)に示すように、ベースカード110上の第3列113のマス目上に、第3列113のマス目の左端に合わせて第3の作業用カード140に含まれる作業用カード、ここでは14を表す作業用カード140eを配置する。
【0129】
作業用カード140eの右端の位置が作業用カード138の右端の位置に一致すること、すなわち、作業用カード126が表す6に作業用カード138が表す8を足すことで作業用カード140eが表す14が得られることが確認できる。また、111上にある115の延長線上で、138が4と4に分解されることから、繰り上がり後の1の位の数が確認できる。
【0130】
生徒は、体感した6+8=14の足し算の答えを解答カード160より確認することもできる。
【0131】
以上により、i+j=kの足し算を体感学習することができる。なお、使用する作業用カードの組み合わせは一例であり、任意のi+jの足し算に対して複数の作業用カードを任意に組み合わせて使用することができる。
【0132】
図19を用いて、算数学習用教材101を使用してk−i=jの引き算を教育する方法について説明する。本実施例では、一例として14−6=8の引き算を考える。
【0133】
まず、
図19(A)に示すように、ベースカード110上の第1列111のマス目上に、第1列111のマス目の左端に合わせて第3の作業用カード140に含まれる作業用カード、ここでは14を表す作業用カード140eを配置する。
【0134】
次に、
図19(B)に示すように、ベースカード110上の第2列112のマス目上に、作業用カード140eの右端に合わせて第1の作業用カード120に含まれる作業用カード、ここでは6を表す作業用カード126を配置する。
【0135】
次に、
図19(C)に示すように、ベースカード110上の第3列113のマス目上に、作業用カード126の左端にその右端を合わせて第2の作業用カード130に含まれる作業用カード、ここでは8を表す作業用カード138を配置させる。
【0136】
作業用カード138の左端の位置が作業用カード140eの左端の位置に一致すること、すなわち、作業用カード140eが表す14から作業用カード126が表す6を引くことで作業用カード138が表す8が得られることが確認できる。また、113上にある115の延長線上で、126が4と2に分解されることから、繰り下がりの計算が、10を2と8に分解した数として確認できる。
【0137】
生徒は、体感した14−6=8の引き算の答えを解答カード160より確認することもできる。
【0138】
以上により、k−i=jの引き算を体感学習することができる。なお、使用する作業用カードの組み合わせは一例であり、任意のk−jの引き算に対して複数の作業用カードを任意に組み合わせて使用することができる。
【0139】
以上詳細に説明したように、本実施例の算数学習用教材101は、少なくとも3行18列の形に連接された正方形状の54のマス目が描かれたベースカード110、マス目と同大の正方形を1以上9以下の数i、一方向に連接してなる第1の作業用カード120、マス目と同大の正方形を1以上9以下の数j、一方向に連接してなる第2の作業用カード130、及びマス目と同大の正方形を2以上18以下の数k、一方向に連接してなる第3の作業用カード140を備える。それにより、ベースカード110に描かれた54のマス目のうち、1列目のマス目上にマス目の端に合わせて第1の作業用カード120を配置し、2列目のマス目上に第1の作業用カードの端に合わせて第2の作業用カード130を配置し、3列目のマス目上にマス目の端に合わせて第3の作業用カード140を配置することで、i+j=kの足し算を体感学習することができるとともに、ベースカード110に描かれた54のマス目のうちの1列目のマス目上にマス目の端に合わせて第3の作業用カード140を配置し、140の端に合わせて第1の作業用カード120を配置し、3列目のマス目上に第1の作業用カード120の端に合わせて第2の作業用カード130を配置することで、k−i=jの引き算を体感学習することができる。