特許第6372995号(P6372995)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6372995
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】電磁弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/06 20060101AFI20180806BHJP
【FI】
   F16K31/06 305S
   F16K31/06 305J
   F16K31/06 305D
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-233523(P2013-233523)
(22)【出願日】2013年11月11日
(65)【公開番号】特開2015-94414(P2015-94414A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2016年10月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000220505
【氏名又は名称】日本電産トーソク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】日本電産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111866
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 秀明
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 文雄
(72)【発明者】
【氏名】安田 智宏
【審査官】 山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03379214(US,A)
【文献】 実開昭60−167279(JP,U)
【文献】 特開2013−002529(JP,A)
【文献】 特開2010−270895(JP,A)
【文献】 特開平10−184976(JP,A)
【文献】 米国特許第05718264(US,A)
【文献】 特開2002−213634(JP,A)
【文献】 特開昭63−298416(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0216643(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0147628(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/06−31/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁弁は、 電磁可動部と、 ノズルと、 を備え、 前記電磁可動部は、 ボビンに対して上下方向に伸びる中心軸周りに導線が巻かれることによって構成されるコイルと、 前記コイルの径方向内方に固定された磁性体であるコアと、 前記コイルの径方向内方において、前記コアに対して直接または間接的に中心軸に沿って上下方向に移動可能に支持され、前記ノズル側に突出し、磁性体部を有し、前記磁性体部が前記コアと中心軸方向に対向して配置されたするプランジャと、 前記コイルを径方向外方から覆い、磁性体である円筒部を有するカバーと、 前記コア、前記プランジャおよび前記カバーとの間で、磁気回路を構成する円環状のマグネットと、 を備え、 前記ノズルは、 前記電磁可動部よりも軸方向下側に配置され、 インポートと、アウトポートと、前記プランジャの軸方向下端部と接触する弁と、前記弁を収容する弁室と、を備え、 前記インポートは弁室と連通し、 前記アウトポートは前記インポートとは異なる方向において弁室と連通し、 前記弁は、前記弁室内において軸方向に移動することで、前記インポートと前記弁室間を開閉し、 前記ノズルにおいて、前記弁室よりも前記電磁可動部側に押圧部材が固定され、前記押圧部材は、前記ノズルに固定される位置よりも中心軸方向下側にて前記プランジャを押圧し、 前記マグネットの磁界の影響により、前記プランジャの磁性体部が前記コアに対して磁気吸引される力に反発する方向に、前記プランジャを前記コアに対して相対的に押圧するスプリングを備え、 前記プランジャは、前記ノズルに収容される部位に非磁性体部を有し、 前記磁性体部は、環状であり、前記磁性体部の内周面に前記非磁性体部が固定され、 前記プランジャの非磁性体部は、前記スプリングの径方向内方において中心軸に沿って伸びる部位を有しており、 前記スプリングは、前記磁性体部と前記非磁性体部との固定部の径方向外方において前記磁性体部と接触している電磁弁。
【請求項2】
電磁弁は、 電磁可動部と、 ノズルと、 を備え、 前記電磁可動部は、 ボビンに対して上下方向に伸びる中心軸周りに導線が巻かれることによって構成されるコイルと、 前記コイルの径方向内方に固定された磁性体であるコアと、 前記コイルの径方向内方において、前記コアに対して直接または間接的に中心軸に沿って上下方向に移動可能に支持され、前記ノズル側に突出し、磁性体部を有し、前記磁性体部が前記コアと中心軸方向に対向して配置されたするプランジャと、 前記コイルを径方向外方から覆い、磁性体である円筒部を有するカバーと、 前記コア、前記プランジャおよび前記カバーとの間で、磁気回路を構成する円環状のマグネットと、 を備え、 前記ノズルは、 前記電磁可動部よりも軸方向下側に配置され、 インポートと、アウトポートと、前記プランジャの軸方向下端部と接触する弁と、前記弁を収容する弁室と、を備え、 前記インポートは弁室と連通し、 前記アウトポートは前記インポートとは異なる方向において弁室と連通し、 前記弁は、前記弁室内において軸方向に移動することで、前記インポートと前記弁室間を開閉し、 前記ノズルにおいて、前記弁室よりも前記電磁可動部側に押圧部材が固定され、前記押圧部材は、前記ノズルに固定される位置よりも中心軸方向下側にて前記プランジャを押圧し、 前記マグネットの磁界の影響により、前記プランジャの磁性体部が前記コアに対して磁気吸引される力に反発する方向に、前記プランジャを前記コアに対して相対的に押圧するスプリングを備え、 前記プランジャは、前記ノズルに収容される部位に非磁性体部を有し、 前記プランジャの磁性体部は、 軸方向上側に向かって開口する凹部を有し、 前記凹部は、径方向内方に前記スプリングを収容し、 前記凹部の上端は、前記コアと軸方向に対向し、 前記凹部の底部には、前記スプリングが接触している電磁弁。
【請求項3】
前記コアは、前記磁性体部と軸方向に対向する吸引子と、前記磁性体部と径方向に対向するブッシュの2部品で構成される請求項2に記載の電磁弁。
【請求項4】
前記電磁可動部は、さらにヨークを有し、 前記カバーは、前記コイルを径方向外方から覆う円筒部を有し、 前記ヨークは、前記コイルを軸方向下方において、前記円筒部と前記ブッシュとを磁気的に繋いでいる請求項に記載の電磁弁。
【請求項5】
前記コアは、前記コイルの径方向内方において、軸方向に伸び、前記非磁性体部の外周面を内周面で支持する円筒部材であり、 前記磁性体部は、 前記コアの上端と軸方向において対向する対向部を備え、 前記対向部から前記コイルの上方において径方向外方に伸び、前記カバーの内周面と微小間隙を介して磁気回路を構成している請求項1に記載の電磁弁。
【請求項6】
前記コアは、上端から下方に向けて窪む環状の収容部を有しており、 前記収容部の底面に前記スプリングの下端が接触し、 前記収容部には、スプリングの下方領域が収容される請求項5に記載の電磁弁。
【請求項7】
前記コア外周面には、前記コイルの下方に配置され、内周面および外周面のそれぞれが径方向に片側単極着磁がなされた前記マグネットの内周面が接触しており、 前記カバーの内周面には、前記マグネットの外周面が接触している請求項5または6に記載の電磁弁。
【請求項8】
前記コアは、上コアと下コアの2部材で構成されており、 前記上コアの下面と、下コアの上端との間に上面および下面のそれぞれが軸方向に片側単極着磁がなされた前記マグネットが配置されており、 前記下コアの外周面と前記カバーとが接触している請求項5または6のいずれかに記載の電磁弁。
【請求項9】
前記カバーは、 前記コイルを径方向外方から覆う円筒部と、 前記コイルを軸方向下方において、前記円筒部と前記下コアとを磁気的に繋ぐ底部と、 を有する請求項8に記載の電磁弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気信号により作動される電磁弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、効率よく流体の通路を開閉するラッチ式電磁コイルが知られている。例えば、特開2002−250457号公報には、プランジャと吸引子との間には、プランジャを吸引子から離反する方向に付勢するコイルバネなどからなる付勢部材が介装されているラッチ式電磁コイルが記載されている。
【特許文献1】特開2002−250457
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、電気的な製品に対して消費電力の低減が強く求められているため、電気信号により作動される電磁弁に対しても同様の要求が高まっている。その中において、開閉する際にのみ通電し、開閉後は通電を遮断しても、その状態が維持されるラッチ式の電磁弁は、電磁弁の中でも消費電力の観点から非常に有効であり、需要が高まっている。
【0004】
この点に関して、特開2002−250457号公報のラッチ式電磁コイルでは、永久磁石の磁束と同じ方向に磁束を発生するように、コイル部材に通電することにより、プランジャを吸引子に吸着させることで弁開し、弁開後は通電を遮断しても、永久磁石の吸着力が、付勢部材より強く設定されているので、弁開位置を保持するように設定されている。また、永久磁石の磁束と逆方向に磁束を発生するようにコイル部材に通電することによって、プランジャが吸引子から離反して、弁閉するように設定されている。また、付勢部材からのプランジャを吸引子から離反する方向への付勢力が、永久磁石による吸着力よりも大きくなることにより、弁閉状態を維持している。
【0005】
しかしながら、特開2002−250457号公報のラッチ式電磁コイルでは、付勢部材がプランジャと吸引子との間に配置されている。また、付勢部材は、磁性部材からなる断面略コ字形状の外函部材の内部に収容されるように配置されている。そのため、付勢部材を外函部材の内部に収容しているため、プランジャを大きくする必要があり、結果的に、電磁作動コイルが大型化している。
【0006】
本発明の目的は、電磁弁を小型化することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の例示的な第1発明は、電磁弁は、電磁可動部と、ノズルと、を備え、前記電磁可動部は、ボビンに対して上下方向に伸びる中心軸周りに導線が巻かれることによって構成されるコイルと、前記コイルの径方向内方に固定された磁性体であるコアと、前記コイルの径方向内方において、前記コアに対して直接または間接的に中心軸に沿って上下方向に移動可能に支持され、前記ノズル側に突出し、磁性体部を有し、前記磁性体部が前記コアと中心軸方向に対向して配置されたするプランジャと、前記コイルを径方向外方から覆い、磁性体である円筒部を有するカバーと、前記コア、前記プランジャおよび前記カバーとの間で、磁気回路を構成する円環状のマグネットと、を備え、前記ノズルは、前記電磁可動部よりも軸方向下側に配置され、インポートと、アウトポートと、前記プランジャの軸方向下端部と接触する弁と、前記弁を収容する弁室と、を備え、前記インポートは弁室と連通し、前記アウトポートは前記インポートとは異なる方向において弁室と連通し、前記弁は、前記弁室内において軸方向に移動することで、前記インポートと前記弁室間を開閉し、前記ノズルにおいて、前記弁室よりも前記電磁可動部側に押圧部材が固定され、前記押圧部材は、前記ノズルに固定される位置よりも中心軸方向下側にて前記プランジャを押圧し、前記マグネットの磁界の影響により、前記プランジャの磁性体部が前記コアに対して磁気吸引される力に反発する方向に、前記プランジャを前記コアに対して相対的に押圧するスプリングを備え、前記プランジャは、前記ノズルに収容される部位に非磁性体部を有し、前記磁性体部は、環状であり、前記磁性体部の内周面に前記非磁性体部が固定され、前記プランジャの非磁性体部は、前記スプリングの径方向内方において中心軸に沿って伸びる部位を有しており、前記スプリングは、前記磁性体部と前記非磁性体部との固定部の径方向外方において前記磁性体部と接触している。
【発明の効果】
【0008】
本願の例示的な第1発明によれば、押圧部材が電磁可動部よりも下側に配置されるため、電磁可動部を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1実施形態に係る電磁弁の弁閉状態における断面図である。
図2図2は、第1実施形態に係る電磁弁の弁開状態における断面図である。
図3図3は、第2実施形態に係る電磁弁の変形例の弁閉状態における断面図である。
図4図4は、第2実施形態に係る電磁弁の弁閉状態のおける断面図である。
図5図5は、本願の電磁弁が使用される際の流体の経路を表した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図5に示すように、本発明に係る電磁弁1は、流体溜まり12、加圧装置13、被加圧装置14と流体が移動可能に連結されて配置される。電磁弁1は、加圧装置13と連通するインポート35、被加圧装置14と連通するアウトポート36、流体溜まり12と連通するドレンポート37とを有する。電磁弁1は、弁開状態においてインポート35とアウトポート36とを連通し、ドレンポートへの流路を閉じる。また、電磁弁1は弁閉状態において、アウトポート36とドレンポート37を連通し、インポート35からの流路を閉じる。
【0011】
流路溜まり12に存在する流体は、加圧装置13を介して加圧される。これにより加圧装置13と電磁弁1との間の流路は加圧された状態となる。その際に電磁弁1を弁開状態とすることで、インポート35とアウトポート36とが連通し、被加圧装置14へと加圧することができる。これにより被加圧装置14が作動する。被加圧装置14における作動が完了すれば、電磁弁1を弁閉状態とし、インポート35への流路を閉じ、アウトポート36とドレンポート37を連通させる。これにより、流体溜まり12への流体が移動し、被加圧装置14と電磁弁1との間の流路が減圧される。
【0012】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、プランジャの中心軸Xに沿う方向を「軸方向」、中心軸Xに直交する方向を「径方向」、とそれぞれ称する。また、本願では、軸方向を上下方向として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、この上下方向等の定義により、本発明に係る電磁弁の製造時および使用時の向きを限定する意図はない。
【0013】
また、本願において「平行な方向」とは、略平行な方向も含む。また、本願において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
【0014】
図1図2とは、本発明の第1実施形態に係る電磁弁1の断面図である。この電磁弁1は、プランジャ7を上下方向に移動させる装置である。図1は弁閉状態における電磁弁1を、図2は弁開状態における電磁弁1を示す。
【0015】
図1に示すように、第1実施形態に係る電磁弁1は、電磁可動部15とノズル3とを有する。電磁可動部15は、カバー2、ヨーク4、ソレノイド5、コア6、プランジャ7、マグネット9、キャップ10とを有する。
【0016】
この電磁弁1のカバー2は、コイル52を径方向外方から覆い磁性体である円筒部21を有している。カバー2の下端部にはノズル3が設けられている。ノズル3は、円板部31とノズル部32と弁33とを有する。円板部31はノズル部32の上端から径方向外側に伸びる。また、円板部31の径方向外端はカバー2の内周面に固定される。ノズル部32は、弁33を収容する弁室34と、弁室34と連通可能なインポート35、アウトポート36、ドレンポート37とを有する。インポート35は流体の流入口であり、ノズル部32の下側の空間と弁室34とを連通させるように設けられる。インポート35の下側は、例えばポンプに接続され、圧力の高い流体が存在している。そのため、弁閉状態において、弁33は流体より軸方向上側に向かって押圧された状態となる。アウトポート36は流体の流出口であり、ノズル部32の径方向外側と弁室34とを連通させるように設けられる。ドレンポート37は、アウトポート36よりも上側において、ノズル部32の径方向外側と弁室34と連通させるように設けられる。ドレンポート37は弁開状態から弁閉状態にした際に、アウトポート36付近の高い圧力を保った流体の移動先として利用され、流体がドレンポート37側に移動することにより、流体の圧力が下がる。
【0017】
円板部31の上側には、磁性体からなる円環状のヨーク4が配置される。ヨーク4は、カバー2の内側面に形成された下方段部22によって位置決めされる。カバー2の下端は、内側へ折り曲げられており、下方カシメ部23を形成している。これにより、ヨーク4と円板部31とは、下方段部22と下方カシメ部23とにより挟持されている。
【0018】
ヨーク4の上側には、ソレノイド5が配置される。ソレノイド5は、ボビン51、コイル52、モールド53を有する。ボビン51は円筒状の部材である。コイル52は、ボビン51に対して上下方向に伸びる中心軸X周りに導線が巻かれることによって構成される。ボビン51の径方向内方にはコア6が配置されている。コア6は、吸引子61とブッシュ62とを有する。吸引子61とブッシュ62とは、ボビン51の内周に固定される。より詳しくは、ボビン51の内周面に設けられた、径方向内側に向かって突出する凸部511より上側に吸引子61は固定される。ブッシュ62は凸部511より下側に固定される。また、吸引子61は凸部511の上面に接触し、ブッシュ62は凸部511の下面に接触することで軸方向に位置決めされる。言い換えると、コア6は、コイル52の径方向内方に固定され、プランジャ7の磁性体部71と中心軸Xに対向して配置され、プランジャ7を中心軸Xに移動可能に支持する円筒部を有している。円筒部とは、つまりブッシュ62のことである。また、ブッシュ62の径方向外側には、ブッシュ62の外周面と接触するようにヨーク4が配置される。
【0019】
ボビン51とコイル52とは、モールド53により覆われている。ヨーク4は固定孔41を有する。ヨーク4はコイル52およびボビン5とインサート成型にてモールド53により覆われる。その際に、モールド53の一部分が固定孔41に入り込むことにより、ヨーク4はモールド53に対して、外れにくくなっている。
【0020】
ブッシュ62の径方向内方にはプランジャ7が、中心軸Xに沿って上下方向に移動可能に配置される。プランジャ7は、磁性体からなる磁性体部71と非磁性体からなるピン72とを有する。磁性体部71の下端部にピン72は固定される。また、ピン72はノズル部32の内部へと挿入されている。ピン72の下端部は、弁閉状態においては、弁33と接触している。言い換えると、プランジャ7はコイル52の径方向内方において、中心軸Xに沿って上下方向に移動可能に配置されている。
【0021】
ノズル部32とピン72との間には押圧部材11が配置される。押圧部材11は、ピン72を軸方向下側に押圧している。また、押圧部材11は、ノズル3に固定される位置よりも、軸方向下側においてプランジャ7を押圧している。また、押圧部材11は、ノズル3に固定される位置よりも、押圧部材11によってプランジャ7が押圧される側において、プランジャ7に固定されている。より詳細には、押圧部材11は、ノズル部32に固定される位置よりも、押圧部材11によってピン72が押圧される側において、ピン72に固定されている。これにより、電磁可動部15への流体の移動が防止され、かつ弁閉状態における状態の維持が可能となる。また、押圧部材11が、ノズル3に固定される位置よりも、押圧部材11によって、プランジャ7が押圧される側において、プランジャ7に固定されていることにより、押圧部材11のノズル3側とプランジャ7側に固定されている位置が軸方向に同じである場合と比較して、押圧部材11はより強くプランジャ7を押圧することができる。押圧部材11とは例えばダイヤフラムである。また、押圧部材11のノズル3側に固定される位置は、ドレンポート11より上側である。言い換えると、ノズル3は、押圧部材11が固定される部位よりも弁室34側に径方向外方に貫通するドレンポート37を有する。
【0022】
ソレノイド5の上側には円環状のマグネット9が配置されている。また、マグネット9は、吸引子61とカバー2との間に配置され、例えば、径方向内側がN極、径方向外側がS極となるように、径方向に片側単極着磁をされている。
【0023】
マグネット9は、カバー2の内側面に設けられた上方段部24にて軸方向に位置決めがされている。マグネット9と吸引子61の上側には非磁性体からなる円板状のキャップ10が配置されている。カバー2の上端は内側へ折り曲げられており、上方カシメ部25を形成している。これにより、マグネット9とキャップ10とは、上方段部24と上方カシメ部25とにより挟持されている。上方カシメ部25はカバー2の円筒部21上端より径方向内方に向かって伸びるが、吸引子61と軸方向に重なる位置までは伸びていない。これにより、マグネット9の上側において、マグネット9と上方カシメ部25の間の磁気回路が形成されるのを防止している。また、上方カシメ部25は、マグネット9のN極とS極とを結ぶ直線に対して垂直且つN極とS極との中心位置を通過する面と、軸方向に重なる位置まで伸びていない。これにより、マグネット9の上側において、マグネット9と上方カシメ部25の間の磁気回路が形成されるのをさらに防止している。
【0024】
コイル52の一旦は、ボビン51に設けられたコネクタ531と電気的に接続されている。また、カバー2はコネクタ531に対応する位置が軸方向下側から軸方向上側に向けて切り欠かれており、その切り欠かれた部分にコネクタが嵌まり込んでいる。
【0025】
図1また、後述する図2に示す電磁弁1においては、マグネット9の径方向内側におけるN極から発生する磁束は、吸引子61、磁性体部71、ブッシュ62、ヨーク4、カバー2を通り、マグネット9の径方向外側におけるS極に至る磁気回路が形成される。言い換えると、マグネット9は、コア6、プランジャ7およびカバー2との間で、磁気回路を構成している。
【0026】
つまり、マグネット9は、磁気回路に沿って片側単極着磁がなされており、N極とS極とを結ぶ直線に対して垂直且つN極とS極との中心位置を通過する面が、コア6を通過しないように配置されているため、上述した磁気回路以外の磁気回路が形成されるのを防止することができる。これにより、マグネット9のN極から発生する磁束を、プランジャ7の磁性体部71を吸引子61へ吸引する力として有効に活用することができる。
【0027】
また、押圧部材11は、マグネット9の磁束の影響により、プランジャ7の磁性体部71がコア6に対して磁気吸引される力に反発する方向に、プランジャ7をコア6に対して相対的に押圧している。
【0028】
図1における電磁弁1のように弁閉状態においては、吸引子61と磁性体部71との間の距離が、吸引子61と磁性体71との間の磁気吸引力が押圧部材11による押圧する力よりも小さくなるような距離となっているため、コイルに通電することなく、弁閉状態を維持することができる。
【0029】
図2における電磁弁1は、弁開状態を示している。弁開状態においては、吸引子61と磁性体部71との距離が、吸引子61と磁性体71との間の磁気吸引力が押圧部材11による押圧する力よりも大きくなるような距離となっているため、コイル52に通電することなく、弁開状態を維持することができる。弁開状態においては、磁性体部71の軸方向上側の面は吸引子61の下面と接触している。
【0030】
この第1実施形態に係る電磁弁1の構造によれば、弁閉状態と弁開状態とを、通電することなく維持することができる。また、弁閉状態から弁開状態へ変更する場合には、マグネット9から発生する磁束と同じ向きの磁束が発生するようにコイル52に通電すればよい。コイル52に通電したことにより、マグネット9から発生する磁束と同じ向きの磁束が発生すれば、吸引子61と磁性体部71との間の磁気吸引力が押圧部材11による押圧している力よりも大きくなり、プランジャ7が軸方向上側に移動する。そうすれば、インポート側の流体の圧力に押され弁は軸方向上側に移動し、弁開状態となる。また上述したとおり、弁開状態においては、コイル52への通電をとめた後も、その状態が維持される。
【0031】
また、弁閉状態から弁開状態へ変更する場合には、マグネット9から発生する磁束と反対向きの磁束が発生するようにコイル52に通電すればよい。コイル52に通電したことにより、マグネット9から発生する磁束と反対向きの磁束が発生すれば、吸引子61と磁性体部71との間の磁気吸引力が押圧部材11による押圧している力よりも弱くなり、プランジャ7が弁33とともに軸方向下側に移動する。これにより弁閉状態となる。また上述したとおり、弁閉状態においては、コイル52への通電をとめた後も、その状態が維持される。
【0032】
吸引子61は中心軸Xに沿った方向に貫通する呼吸孔611を有する。吸引子61の上側に配置されるキャップ10も中心軸Xに沿った方向に貫通する孔を有する。そのため、電磁弁1の上側の空間と磁性体部71の凹部711の空間とは連通している。これにより、磁性体部71の凹部711の内側における空間が外部から閉じた空間とはならないため、プランジャ7の上下運動により、圧力の変化は生じにくくなり、弁の開閉運動が妨げられることはない。
【0033】
マグネット9が吸引子61の径方向外側に配置されていることにより、マグネット9が磁性体部71の径方向外側に配置されている場合と比較し、磁性体部71が、中心軸Xから径方向にずれて上下方向に移動するのを防ぐことができる。これはつまり、マグネット9が吸引子61の径方向外側に配置されている場合と、マグネット9が磁性体部71の径方向外側に配置されている場合とでは、吸引子61と磁性体部71との間の磁気吸引力は同等となるが、磁性体部71の径方向外側への磁気吸引力という観点では、マグネット9が吸引子61の径方向外側に配置されている方が、小さくなるからである。なぜなら、形成される磁気回路において、マグネット9から磁性体部71の径方向側面までの距離が、マグネット9を吸引子61の径方向外側に配置した場合の方が、マグネット9を磁性体部71の径方向外側に配置した場合と比較して、大きくなるためである。マグネット9から磁性体部71の径方向側面までの距離が大きくなれば、マグネット9から磁性体部71への磁気回路内において、複数の部材が配置されることになる。各部材が有する磁気抵抗、または各部材間における磁気抵抗の影響を受けるため、マグネット9の磁束が与える磁性体部71への径方向への吸引力は、マグネット9を吸引子61の径方向外側に配置した場合の方が、マグネット9を磁性体部71の径方向外側に配置した場合と比較して、小さくなる。磁性体部71が中心軸Xから径方向にずれて上下方向に移動をすると、ブッシュ61または磁性体部71が削れてしまい、コンタミネーションネーションが発生してしまう虞がある。そのコンタミネーションネーションが磁性体部71とブッシュ62との間等に集積することで、プランジャ7の上下方向の移動の妨げとなってしまう。コンタミネーションの集積により、プランジャ7の上下方向の移動が妨げられると、電磁弁の応答性が悪化し、最悪の場合は移動が完全に妨げられ、電磁弁として機能しなくなる。第1実施形態における構造においては、そのような虞が小さくなる。
【0034】
ブッシュ62は少なくとも径方向内側の面がコーティングされている。これにより、ブッシュ62の径方向内側における磁性体部71の上下方向への移動が滑らかに行われる。また、ブッシュ62と磁性体部71との間に非磁性体からなるコーティングが存在するため、磁性体部71とブッシュ62との間の距離が大きくなり、磁気吸引力が弱まる。そのため、磁性体部71が、中心軸Xから径方向にずれて上下方向に移動するのを、より防ぐことができる。
【0035】
本実施形態における構造においては、マグネット9および吸引子61の上側に配置されるキャップ10は非磁性体で形成されている。そのため、マグネット9から発生する磁束がキャップ10を通る磁気回路を形成するのを防ぐことができる。そのため、磁気的なロスが発生するのを防ぐことができ、マグネット9から発生する磁束を有効に活用することができる。
【0036】
また、本発明は例えば車載用の被加圧装置に圧力を加える際に使用されるコントロールバルブに用いられる電磁弁である。車載用の被加圧装置では、金属製のコンタミネーションネーションが発生し、流体中に混入される。これら金属製のコンタミネーションネーションは、磁化した部分に吸着されて堆積するが、本実施形態におけるピン72は非磁性体であるため、そのような虞はない。そのため、例えばピン72と弁33との間にコンタミネーションネーションが吸着され、弁の開閉に支障がでるという虞が小さい。
【0037】
また、本第1実施形態における弁33は非磁性体からなる。そのため、さらに弁33とピン72との間にコンタミネーションネーションが吸着され堆積するという虞が小さい。
【0038】
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態には限定されない。
【0039】
第1実施形態においては、押圧部材11によってプランジャ7を下側へと押圧したが、押圧部材11に加えてスプリングを用いてもよい。スプリングも併用する場合は、スプリングは、磁性体部71の図示省略の凹部に配置される。凹部は、磁性体部71の上側に開口する窪みである。スプリングは、凹部の底面と吸引子61の下面とのそれぞれに接触している。これによりスプリングにより、磁性体部71は吸引子61に対して、軸方向に離れる方向に押圧されている。このようにスプリングを配置し、押圧部材11とスプリングを併用すれば、従来と比較して、押圧部材11にてプランジャ7を押圧している分、スプリングによる押圧する力を軽減することができる。その結果、スプリングを小さくすることができ、電磁可動部15を小型化できる。
【0040】
図3図4とは、本発明の第2実施形態に係る電磁弁1Aの断面図である。この電磁弁1Aは、プランジャ7Aを上下方向に移動させる装置である。図4は弁閉状態における電磁弁1Aを、図5は弁開状態における電磁弁1Aを示す。
【0041】
図3に示すように、第2実施形態に係る電磁弁1Aは、電磁可動部15Aとノズル3Aを有する。電磁可動部15Aは、カバー2A、ソレノイド5A、コア6A、プランジャ7A、マグネット9Aを有する。
【0042】
この電磁弁1Aのカバー2Aは、コイル52Aを径方向外方から覆い磁性体である円筒部21Aを有している。カバー2Aの下端部にはノズル3Aが設けられている。ノズル3Aは、第1実施形態と同様の構造であるため説明は省略する。
【0043】
円板部31Aの上側には円環状のマグネット9Aが配置される。また、マグネット9Aは、コア6Aとカバー2Aとの間に配置され、径方向内側がN極、径方向外側がS極となるように、径方向に片側単極着磁をされている。マグネット9Aはカバー2Aの内側面に形成された下方段部22Aによって位置決めされる。カバー2Aの下端は内側へ折り曲げられており、下方カシメ部23Aを形成している。これにより、マグネット9Aと円板部31Aとは、下方段部22Aと下方カシメ部23Aとにより挟持されている。
【0044】
マグネット9Aの上側にはソレノイド5Aが配置される。ソレノイド5Aは、ボビン51Aおよびコイル52Aが配置される。ボビン51Aは円筒状の部材である。コイル52Aは、ボビン51Aに対して上下方向に伸びる中心軸X周りに導線が巻かれることによって構成される。ボビン51Aの径方向内方にはコア6Aが配置されている。言い換えると、コア6Aは、コイル52Aの径方向内方に固定され、プランジャ7Aの磁性体部71Aと中心軸Xに対向して配置され、プランジャ7Aを中心軸Xに移動可能に支持する円筒部を有している。
【0045】
コア6Aの径方向内方にはプランジャ7Aが、中心軸Xに沿って上下方向に移動可能に配置される。プランジャ7Aは、磁性体からなる磁性体部71Aと非磁性体からなるピン72Aとを有する。より詳細には、ピン72Aがコア6Aの径方向内側に配置され、磁性体部71Aがコア6Aおよびコイル52Aの軸方向上側に配置される。また、ピン72Aはノズル部32Aの内部へと挿入されている。ピン72Aの下端部は、弁閉状態においては、弁33Aと接触している。言い換えると、プランジャ7Aはコイル52Aの径方向内方において、中心軸Xに沿って上下方向に移動可能に配置されている。
【0046】
コイル52Aの一端は、ボビン51Aに設けられたコネクタ512Aと電気的に接続されている。また、カバー2Aはコネクタ512Aに対応する位置が軸方向下側から軸方向上側に向けて切り欠かれており、その切り欠かれた部分にコネクタ512Aが嵌まり込んでいる。
【0047】
この図3に示す電磁弁1Aにおいては、マグネット9Aの径方向内側におけるN極から発生する磁束は、コア6A、磁性体部71A、カバー2Aを通り、マグネット9Aの径方向外側におけるS極に至る磁気回路が形成される。言い換えると、マグネット9Aは、コア6A、プランジャ7Aおよびカバー2Aとの間で、磁気回路を構成している。
【0048】
つまり、マグネット9Aは、磁気回路に沿って片側単極着磁がなされており、N極とS極とを結ぶ直線に対して垂直且つN極とS極との中心位置を通過する面が、コア6Aを通過しないように配置されているため、N極から発生した磁束がコア6Aと磁性体部71Aとを貫きやすく、マグネット9AのN極から発生する磁束を、プランジャ7Aの磁性体部71Aをコア6Aへ吸引する力として有効に活用することができる。
【0049】
ノズル部32とピン72との間には押圧部材11が配置される。押圧部材11は、ピン72を軸方向下側に押圧している。また、押圧部材11は、ノズル3に固定される位置よりも、軸方向下側においてプランジャ7を押圧している。また、押圧部材11は、ノズル3に固定される位置よりも、押圧部材11によってプランジャ7が押圧される側において、プランジャ7に固定されている。より詳細には、押圧部材11Aは、ノズル部32Aに固定される位置よりも、押圧部材11Aによってピン72Aが押圧される側において、ピン72Aに固定されている。これにより、電磁可動部15Aへの流体の移動が防止され、かつ弁閉状態における状態の維持が可能となる。また、押圧部材11Aが、ノズル3Aに固定される位置よりも、押圧部材11Aによって、プランジャ7Aが押圧される側において、プランジャ7Aに固定されていることにより、押圧部材11Aのノズル3A側とプランジャ7A側に固定されている位置が軸方向に同じである場合と比較して、押圧部材11Aはより強くプランジャ7Aを押圧することができる。押圧部材11Aとは例えばダイヤフラムである。また、押圧部材11Aのノズル3A側に固定される位置は、ドレンポート11Aより上側である。言い換えると、ノズル3Aは、押圧部材11Aが固定される部位よりも弁室34A側に径方向外方に貫通するドレンポート37Aを有する。
【0050】
マグネット9Aが吸引子61Aの径方向外側に配置されていることにより、マグネット9Aが磁性体部71Aの径方向外側に配置されている場合と比較し、磁性体部71Aが、中心軸Xから径方向にずれて上下方向に移動するのを防ぐことができる。これはつまり、マグネット9Aが吸引子61Aの径方向外側に配置されている場合と、マグネット9Aが磁性体部71Aの径方向外側に配置されている場合とでは、吸引子61Aと磁性体部71Aとの間の磁気吸引力は同等となるが、磁性体部71Aの径方向外側への磁気吸引力という観点では、マグネット9Aが吸引子61Aの径方向外側に配置されている方が、小さくなるからである。なぜなら、形成される磁気回路において、マグネット9Aから磁性体部71Aの径方向側面までの距離が、マグネット9Aを吸引子61Aの径方向外側に配置した場合の方が、マグネット9Aを磁性体部71Aの径方向外側に配置した場合と比較して、大きくなるためである。マグネット9Aから磁性体部71Aの径方向側面までの距離が大きくなれば、マグネット9Aから磁性体部71Aまでの磁気回路内において、複数の部材が配置されることになる。各部材が有する磁気抵抗、または各部材間における磁気抵抗の影響を受けるため、マグネット9Aの磁束が与える磁性体部71Aへの径方向への吸引力は、マグネット9Aを吸引子61Aの径方向外側に配置した場合の方が、マグネット9Aを磁性体部71Aの径方向外側に配置した場合と比較して、小さくなる。磁性体部71Aが中心軸Xから径方向にずれて上下方向に移動をすると、ブッシュ61Aまたは磁性体部71Aが削れてしまい、コンタミネーションネーションが発生してしまう虞がある。そのコンタミネーションネーションが磁性体部71Aとブッシュ62Aとの間等に集積することで、プランジャ7Aの上下方向の移動の妨げとなってしまう。コンタミネーションの集積により、プランジャ7Aの上下方向の移動が妨げられると、電磁弁の応答性が悪化し、最悪の場合は移動が完全に妨げられ、電磁弁として機能しなくなる。第1実施形態における構造においては、そのような虞が小さくなる。
【0051】
第2実施形態に係る電磁弁1Aにおいては、磁性体部71Aはカバー2に対して、非磁性体を介して径方向に対向している。本実施形態では、非磁性体は空気となる。このような構造においては、磁性体部71Aとカバー2Aとの間の磁気抵抗が大きくなる。そのため、磁性体部71Aとカバー2Aとの間の径方向の磁気吸引力が小さくなるため、さらに磁性体部71が中心軸Xから径方向にずれるのを防止できる。
【0052】
以上、本発明の第2実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態には限定されない。
【0053】
第2実施形態においては、押圧部材11Aによってプランジャ7Aを下側へと押圧したが、押圧部材11Aに加えてスプリングを用いてもよい。スプリングも併用する場合は、スプリングは、コア6Aの図示省略の収容部に配置される。収容部は、コア6Aの上側に開口する窪みである。スプリングは、収容部の底面と磁性体部71Aの下面とのそれぞれに接触している。この構成により、スプリングにより、磁性体部71Aはコア6Aに対して、軸方向に離れる方向に押圧されている。このようにスプリングを配置し、押圧部材11Aとスプリングを併用すれば、従来と比較して、押圧部材11Aにてプランジャ7Aを押圧している分、スプリングによる押圧する力を軽減することができる。その結果、スプリングを小さくすることができ、電磁可動部15Aを小型化できる。

【0054】
また、各部材の細部の形状については、本願の各図にしめされた形状と、相違していてもよい。例えば、円環状のマグネット9は、複数のセグメントマグネットを円環状に配置したものであってもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1 電磁弁
2 カバー
21 円筒部
3 ノズル
31 円板部
32 ノズル部
4 ヨーク
5 ソレノイド
51 ボビン
52 コイル
53 モールド
6 コア
61 吸引子
62 ブッシュ
7 プランジャ
71 磁性体
72 ピン
8 スプリング
9 マグネット
10 キャップ
11 押圧部材
15 電磁可動部
図1
図2
図3
図4
図5