特許第6373075号(P6373075)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6373075スイッチ、スイッチ組立体、およびスイッチシール構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6373075
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】スイッチ、スイッチ組立体、およびスイッチシール構造
(51)【国際特許分類】
   H01H 23/06 20060101AFI20180806BHJP
   B63H 20/08 20060101ALI20180806BHJP
   B63H 21/22 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
   H01H23/06
   B63H20/08 510
   B63H21/22 Z
【請求項の数】19
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-117921(P2014-117921)
(22)【出願日】2014年6月6日
(65)【公開番号】特開2015-230881(P2015-230881A)
(43)【公開日】2015年12月21日
【審査請求日】2017年4月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100094145
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 由己男
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】竹田 幸生
【審査官】 関 信之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−138477(JP,A)
【文献】 特開昭60−215493(JP,A)
【文献】 実開平03−000298(JP,U)
【文献】 実開昭56−059721(JP,U)
【文献】 特開2002−231093(JP,A)
【文献】 特開2009−104797(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 23/06
B63H 20/08
B63H 21/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シール部材を介して取付対象物に取り付けられるスイッチであって、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を備え
前記フランジ部は、前記操作子のプッシュ操作時に、操作荷重が前記フランジ部に付加されることで、前記シール保持部に保持される前記シール部材を前記取付対象物に向けて押圧するように配置される、
スイッチ。
【請求項2】
前記フランジ部は、円形又はオーバル形状を有する、
請求項1に記載のスイッチ。
【請求項3】
シール部材を介して取付対象物に取り付けられるスイッチであって、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を備え、
前記フランジ部は、円形又はオーバル形状を有し、
前記操作面は、丸められた角部を含み、
前記プッシュ操作方向から見て前記角部の少なくとも一部は、前記フランジ部と一致する
イッチ。
【請求項4】
前記操作面は、円形又はオーバル形状を有する、
請求項3に記載のスイッチ。
【請求項5】
シール部材を介して取付対象物に取り付けられるスイッチであって、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を備え、
前記シール保持部の前記オーバル形状は、短辺と長辺と丸められた角部とを含み、
前記丸められた角部の曲率半径は、前記短辺の長さよりも大きい
イッチ
【請求項6】
シール部材を介して取付対象物に取り付けられるスイッチであって、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を備え、
前記操作面は、前記プッシュ操作を受ける複数の操作位置を含む
イッチ。
【請求項7】
シール部材を介して取付対象物に取り付けられるスイッチであって、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を備え、
前記操作面は、前記プッシュ操作を受ける第1操作位置と第2操作位置とを含み、
前記操作子は、前記第1操作位置と前記第2操作位置との間に位置する揺動中心まわりに揺動可能に前記支持部に支持される
イッチ。
【請求項8】
前記スイッチは、船外機のチルト及びトリムを操作するためのスイッチである、
請求項1から7のいずれかに記載のスイッチ。
【請求項9】
前記スイッチは、船外機のエンジン回転速度の増減を操作するためのスイッチである、
請求項1から7のいずれかに記載のスイッチ。
【請求項10】
シール部材と、
前記シール部材を介して取付対象物に取り付けられるスイッチと、
を備え、
前記スイッチは、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を含み、
前記フランジ部は、前記操作子のプッシュ操作時に、操作荷重が前記フランジ部に付加されることで、前記シール保持部に保持される前記シール部材を前記取付対象物に向けて押圧するように配置される、
スイッチ組立体。
【請求項11】
前記シール部材はOリングである、
請求項10に記載のスイッチ組立体。
【請求項12】
シール部材と、
前記シール部材を介して取付対象物に取り付けられるスイッチと、
を備え、
前記スイッチは、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を含み、
前記シール部材はOリングであり、
前記シール保持部の前記オーバル形状は、丸められた角部を含み、
前記角部の曲率半径は、前記シール部材の断面の直径の2倍以上である
イッチ組立体。
【請求項13】
シール部材と、
前記シール部材を介して取付対象物に取り付けられるスイッチと、
を備え、
前記スイッチは、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を含み、
前記シール部材はOリングであり、
前記プッシュ操作方向から見て、前記シール部材は、前記フランジ部よりも外方に出ている
イッチ組立体。
【請求項14】
シール部材と、
前記シール部材を介して取付対象物に取り付けられるスイッチと、
を備え、
前記スイッチは、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を含み、
前記シール部材はOリングであり、
前記Oリングは、前記爪部によって抜け止めされる
イッチ組立体。
【請求項15】
シール部材と、
取付対象物と、
前記シール部材を介して前記取付対象物に取り付けられるスイッチと、
を備え、
前記スイッチは、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を含み、
前記フランジ部は、前記操作子のプッシュ操作時に、操作荷重が前記フランジ部に付加されることで、前記シール保持部に保持される前記シール部材を前記取付対象物に向けて押圧するように配置される、
スイッチシール構造。
【請求項16】
前記シール部材は、前記取付対象物の外面と前記シール保持部との間に配置される、
請求項15に記載のスイッチシール構造。
【請求項17】
シール部材と、
取付対象物と、
前記シール部材を介して前記取付対象物に取り付けられるスイッチと、
を備え、
前記スイッチは、
操作面を含む操作子と、
前記操作子をプッシュ操作可能に支持する支持部と、
前記支持部の周囲を取り囲むように配置され、投影面積が前記操作子よりも大きいフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記シール部材と接触する部分が円形又はオーバル形状を有し、前記シール部材を円形又はオーバル形状に保持するシール保持部と、
前記シール保持部に対して前記プッシュ操作方向に配置され、前記取付対象物に係止するように構成される爪部と、
を含み、
前記シール部材は、前記シール保持部の周方向に、前記取付対象物の外面と前記シール保持部との間をシールする
イッチシール構造。
【請求項18】
前記取付対象物の外面は、前記スイッチが取り付けられる孔を有し、
前記孔は、円形又はオーバル形状である、
請求項15から17のいずれかに記載のスイッチシール構造。
【請求項19】
請求項15から18のいずれかに記載のスイッチシール構造を備える船外機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチ、スイッチ組立体、およびスイッチシール構造に関する。
【背景技術】
【0002】
船舶には、各種のスイッチが設けられている。例えば、PTTスイッチは、船外機のチルトトリム角を調整するために操作されるスイッチである。PTTスイッチは、船外機本体、ティラーハンドル、及びリモコンなどの複数の箇所に取り付けられる。
【0003】
複数のスイッチのうち、防水の必要性が低い箇所に取り付けられるものは、例えば特許文献1に開示されているような簡易な構造によって取り付けられる。特許文献1のスイッチは、略長方形状の弾性爪を有しており、操作用ハンドルのグリップには段部が形成されている。弾性爪が段部に係止することにより、スイッチが操作用ハンドルに固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−118294号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構造の場合、スイッチを容易に取り付けることが可能であるが、防水機能は備えられていない。例えば、特許文献1のスイッチは、略長方形のフランジ形状に沿ったシール構造を有している。このようなシール構造では、長方形の角部においてシール部材の追従性が低くなる。このため、シール部材のシール性が低下し、十分な防水機能を発揮することができない。
【0006】
一方、上述のようなスイッチであっても、内部構造の精密化などに伴い、腐食を防止する観点などから防水の必要性が高まっている。また、船外機本体など、従来から防水の必要性が高い箇所に取り付けられるスイッチは、上述のスイッチとは別の構造を採用することで、シール性を確保している。例えば、図20及び図21に示すように、スイッチ101が、板金製のブラケット102によって、船外機本体103の内部からOリング104に対して押し付けられるように固定されている。しかし、このような大型のブラケット102による取付構造では、コスト、重量、或いはレイアウトスペースが増加するという課題が生じている。
【0007】
本発明の課題は、簡易な構造によってシール性を向上させることができるスイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様に係るスイッチは、シール部材を介して取付対象物に取り付けられる。スイッチは、操作子と、支持部と、フランジ部と、シール保持部と、爪部と、を備える。操作子は、操作面を含む。支持部は、操作子をプッシュ操作可能に支持する。フランジ部は、支持部の周囲を取り囲むように配置される。フランジ部の投影面積は、操作子よりも大きい。シール保持部は、フランジ部に対してプッシュ操作方向に配置される。シール保持部においてシール部材と接触する部分は、円形又はオーバル形状を有する。シール保持部は、シール部材を円形又はオーバル形状に保持する。爪部は、シール保持部に対してプッシュ操作方向に配置される。爪部は、取付対象物に係止するように構成される。
【0009】
第2の態様に係るスイッチ組立体は、シール部材と、スイッチと、を備える。スイッチは、シール部材を介して取付対象物に取り付けられる。スイッチは、操作子と、支持部と、フランジ部と、シール保持部と、爪部と、を含む。操作子は、操作面を含む。支持部は、操作子をプッシュ操作可能に支持する。フランジ部は、支持部の周囲を取り囲むように配置される。フランジ部の投影面積は、操作子よりも大きい。シール保持部は、フランジ部に対してプッシュ操作方向に配置される。シール保持部においてシール部材と接触する部分は、円形又はオーバル形状を有する。シール保持部は、シール部材を円形又はオーバル形状に保持する。爪部は、シール保持部に対してプッシュ操作方向に配置される。爪部は、取付対象物に係止するように構成される。
【0010】
第3の態様に係るスイッチシール構造は、シール部材と、取付対象物と、スイッチと、を備える。スイッチは、シール部材を介して取付対象物に取り付けられる。スイッチは、操作子と、支持部と、フランジ部と、シール保持部と、爪部と、を含む。操作子は、操作面を含む。支持部は、操作子をプッシュ操作可能に支持する。フランジ部は、支持部の周囲を取り囲むように配置される。フランジ部の投影面積は、操作子よりも大きい。シール保持部は、フランジ部に対してプッシュ操作方向に配置される。シール保持部においてシール部材と接触する部分は、円形又はオーバル形状を有する。シール保持部は、シール部材を円形又はオーバル形状に保持する。爪部は、シール保持部に対してプッシュ操作方向に配置される。爪部は、取付対象物に係止するように構成される。
【0011】
第1から第3の態様に係るスイッチでは、シール保持部が円形又はオーバル形状である。このため、シール保持部の角部に相当する部分におけるシール部材の追従性を向上させることができる。これにより、シール性を向上させることができる。
【0012】
また、シール保持部が、フランジ部に対してプッシュ操作方向に配置され、且つ、取付対象物に係止する爪部が、シール保持部に対してプッシュ操作方向に配置される。このため、シール部材はフランジ部と取付対象物との間で保持される。従って、プッシュ操作時には、シール部材を取付対象物に向けて押圧する方向に、フランジ部に操作荷重が付加される。このため、シール性の低下が防止される。
【0013】
さらに、プッシュ操作時にはフランジ部にて操作荷重が受けられる。従って、操作荷重が、爪部にかかってしまうことが抑えられる。これにより、スイッチの脱落が防止される。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るスイッチ、スイッチ組立体、及びスイッチシール構造では、簡易な構造によってシール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態に係る船外機の側面図である。
図2図1のII-II断面の一部を示す図である。
図3図1のIII-III断面の一部を示す図である。
図4】スイッチ取付部を示す拡大図である。
図5】スイッチ組立体の斜視図である。
図6】スイッチ組立体の側面図である。
図7】スイッチ組立体の平面図である。
図8】スイッチ組立体の正面図である。
図9】スイッチ組立体の背面図である。
図10図6におけるX−X断面を示す図である。
図11】第1変形例に係るスイッチ組立体を示す図である。
図12】第2変形例に係るスイッチ組立体を示す図である。
図13】第3変形例に係るスイッチ組立体を示す図である。
図14】第4変形例に係るスイッチ組立体を示す図である。
図15】第5変形例に係るスイッチ組立体を示す図である。
図16】第2実施形態に係るリモコン装置を示す斜視図である。
図17】第3実施形態に係るティラーハンドルを示す図である。
図18】埋め栓を示す斜視図である。
図19】埋め栓がスイッチ取付部に取り付けられた状態のスイッチシール構造を示す断面図である。
図20】関連技術に係るスイッチシール構造を示す断面図である。
図21】関連技術に係るスイッチシール構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態に係る船外機1の側面図である。船外機1は、エンジンカバー2と、ケーシング3と、エンジン4とを有する。エンジンカバー2は、エンジン4を収容する。エンジンカバー2は、上カバー2aと下カバー2bとを含む。上カバー2aは、下カバー2bの上方に配置される。上カバー2aは、下カバー2bに取り付けられる。ケーシング3は、エンジンカバー2の下方に配置される。
【0017】
エンジン4は、エンジンカバー2内に配置される。エンジン4は、上下方向に延びるクランク軸11を含む。ケーシング3内には、上下方向に延びるドライブシャフト12が配置される。ドライブシャフト12は、クランク軸11に連結される。
【0018】
ケーシング3の下部には、プロペラシャフト13が配置される。プロペラシャフト13は、前後方向に延びている。プロペラシャフト13は、シフト機構14を介してドライブシャフト12の下部に連結される。プロペラシャフト13は、プロペラ15に接続される。シフト機構14は、ドライブシャフト12の回転駆動力をプロペラシャフト13に伝達する。また、シフト機構14は、ドライブシャフト12からプロペラシャフト13へ伝達される駆動力の回転方向を切り換える。
【0019】
船外機1では、エンジン4により発生される駆動力がドライブシャフト12、シフト機構14、およびプロペラシャフト13を介してプロペラ15に伝達される。これにより、プロペラ15が正回転または逆回転する。その結果、船外機1が取り付けられた船体を前進または後進させる推進力が発生する。
【0020】
船外機1は、ブラケット16と、PTT(power tilt and trim)装置17とを備える。船外機1は、ブラケット16を介して船体に取り付けられる。船外機1は、ブラケット16のチルト軸Ax1を中心として、上下に回転可能に取り付けられる。チルト軸Ax1は、左右方向に延びている。PTT装置17は、例えば油圧式或いは電動式のシリンダを含む。或いはPTT装置17は、油圧式或いは電動式のモータを含んでもよい。PTT装置17は、チルト軸Ax1を中心に船外機1を回転させる。
【0021】
船外機1は、PTTスイッチ21を含む。PTTスイッチ21は、船外機1のチルト及びトリムを操作するためのスイッチである。PTTスイッチ21が操作されることにより、PTT装置17が駆動される。PTTスイッチ21は、エンジンカバー2に取り付けられる。詳細には、PTTスイッチ21は、下カバー2bに取り付けられる。以下、PTTスイッチ21をエンジンカバー2に取り付けるためのスイッチシール構造について説明する。
【0022】
図2は、図1のII-II断面におけるスイッチシール構造を示す図である。図3は、図1のIII-III断面におけるスイッチシール構造を示す図である。図2及び図3に示すように、スイッチシール構造は、スイッチ取付部19とスイッチ組立体20とを含む。スイッチ取付部19は、エンジンカバー2の一部である。詳細には、スイッチ取付部19は、下カバー2bに設けられる。スイッチ取付部19の外面は、PTTスイッチ21が取り付けられる孔191を含む。
【0023】
図4は、スイッチ取付部19を示す拡大図である。なお、図4では、PTTスイッチ21が取り外された状態が図示されている。図4に示すように、孔191は、オーバル形状を有する。スイッチ取付部19は、取付フランジ192を含む。図2及び図3に示すように、取付フランジ192は、孔191の内面から突出している。取付フランジ192は、孔191と同様に、オーバル形状を有する。
【0024】
図5は、スイッチ組立体20の斜視図である。図6は、スイッチ組立体20の側面図である。図7は、スイッチ組立体20の平面図である。図8は、スイッチ組立体20の正面図である。図9は、スイッチ組立体20の背面図である。なお、側面図、平面図、正面図、及び背面図の各用語は、便宜上、PTTスイッチ21のプッシュ操作方向から見た図を正面図として規定したものであり、スイッチ組立体20の方向を限定するものではない。
【0025】
スイッチ組立体20は、PTTスイッチ21とシール部材22とを含む。PTTスイッチ21は、シール部材22を介してスイッチ取付部19に取り付けられる。PTTスイッチ21は、操作子31と取付部材32とを含む。操作子31は、取付部材32に支持される。取付部材32は、スイッチ取付部19に取り付けられる。取付部材32は、支持部33と、フランジ部34と、シール保持部35と、本体部36と、爪部37,38と、を含む。
【0026】
支持部33は、操作子31をプッシュ操作可能に支持する。操作子31は、操作面39を含む。図8に示すように、操作面39は、第1操作位置391と第2操作位置392とを含む。例えば、第1操作位置391は、PTT装置17の「UP」操作を行うときにプッシュ操作される。第2操作位置392は、PTT装置17の「DOWN」操作を行うときにプッシュ操作される。操作子31は、第1操作位置391と第2操作位置392との間に位置する揺動中心331まわりに揺動可能に支持部33に支持される。
【0027】
フランジ部34は、支持部33の周囲を取り囲むように配置される。フランジ部34は、支持部33に対してプッシュ操作方向に配置される。フランジ部34は、支持部33とシール保持部35との間に位置する。フランジ部34は、プッシュ操作方向に垂直な方向にシール保持部35から突出した形状を有する。
【0028】
図8に示すように、フランジ部34は、オーバル形状を有する。また、操作面39も、オーバル形状を有する。フランジ部34を含む平面に垂直な方向へのフランジ部34の投影面積は、操作子31よりも大きい。
【0029】
なお、PTTスイッチ21の取付方向は、フランジ部34を含む平面に垂直な方向と実質的に同一である。プッシュ操作方向は、フランジ部34を含む平面に垂直な方向と実質的に同一である。
【0030】
操作面39のオーバル形状は、一対の短辺393a,393bと一対の長辺394a,394bと丸められた角部395a−395dとを含む。フランジ部34のオーバル形状は、一対の短辺341a,341bと一対の長辺342a,342bと丸められた角部343a−343dとを含む。なお、「短辺」及び「長辺」は直線部分を意味する。
【0031】
ただし、フランジ部34の短辺341aの長さは略ゼロであり、短辺341aと丸められた角部343a,343bとによって略半円状の形状が構成されている。同様に、フランジ部34の短辺341bの長さは略ゼロであり、短辺341bと丸められた角部343c,343dとによって略半円状の形状が構成されている。プッシュ操作方向から見て操作面39の丸められた角部395a−395dの一部は、それぞれ、フランジ部34の丸められた角部343a−343dと一致する。
【0032】
図6及び図7に示すように、シール保持部35は、フランジ部34に対してプッシュ操作方向に配置される。図10は、図6におけるX−X断面を示す図である。図10に示すように、シール保持部35においてシール部材22と接触する部分は、オーバル形状を有する。シール保持部35は、シール部材22をオーバル形状に保持する。シール保持部35のオーバル形状は、一対の短辺351a,351bと長辺352a,352bと丸められた角部353a−353dとを含む。丸められた角部353a−353dの曲率半径は、短辺351a,351bの長さよりも大きい。詳細には、シール保持部35の短辺351a,351bの長さは略ゼロである。このため、短辺351aと丸められた角部353a,353bとによって略半円状の形状が構成されている。また、短辺351bと丸められた角部353c,353dとによって略半円状の形状が構成されている。
【0033】
角部353a−353dの曲率半径は、シール部材22の断面の直径(図6のR1参照)の2倍以上である。シール保持部35のオーバル形状は、フランジ部34のオーバル形状と相似している。フランジ部34の投影面積は、シール保持部35よりも大きい。
【0034】
本体部36は、シール保持部35に対してプッシュ操作方向に配置される。本体部36からは、電気ケーブル41が延びている。図9に示すように、本体部36は、オーバル形状を有する。詳細には、本体部36は、一対の短辺361a,361bと一対の長辺362a,362bと丸められた角部363a−363dとを含む。ただし、本体部36の短辺361a,361bの長さは略ゼロである。従って、短辺361aと丸められた角部363a,363bとによって略半円状の形状が構成されている。また、短辺361bと丸められた角部363c,363dとによって略半円状の形状が構成されている。
【0035】
本体部36の短軸方向の幅は、シール保持部35の短軸方向の幅よりも小さい。本体部36の長軸方向の幅は、シール保持部35の長軸方向の幅と同じである。プッシュ操作方向から見て、本体部36の短辺361a,361bは、それぞれシール保持部35の短辺351a,351bと一致する。
【0036】
爪部37,38は、シール保持部35に対してプッシュ操作方向に配置される。爪部37,38は、スイッチ取付部19に係止するように構成される。爪部37,38は、第1爪部37と第2爪部38とを含む。第1爪部37は、本体部36の長辺362bをなす側面(以下、「第1側面362b」)に接続されている。第1爪部37は、第1側面362bから突出している。第2爪部38は、本体部36の長辺362aをなす側面(以下、「第2側面」)に接続されている。第2爪部38は、第2側面362aから突出している。第1爪部37と第2爪部38とは、取付フランジ192に係止する。
【0037】
シール部材22は、スイッチ取付部19の外面とシール保持部35との間に配置される。本実施形態において、シール部材22は、Oリングである。シール部材22は、例えばゴムなどの弾性材料で形成される。ただし、シール部材22は。Oリング以外の部材であってもよい。シール部材22は、弾性材料以外の材料で形成されてもよい。
【0038】
シール部材22は、シール保持部35の周方向に、スイッチ取付部19の外面とシール保持部35との間をシールする。図8に示すように、プッシュ操作方向から見て、シール部材22は、フランジ部34よりも外方に出ている。
【0039】
図7に示すように、シール保持部35の短軸方向における第1爪部37の先端と第2爪部38の先端との間の幅W1は、シール保持部35の短軸方向における幅W2よりも大きい。シール部材22は、第1爪部37の先端とフランジ部34との間に配置される。また、シール部材22は、第2爪部38の先端とフランジ部34との間に配置される。このため、シール部材22は、爪部37,38によって抜け止めされる。これにより、PTTスイッチ21とシール部材22とがスイッチ組立体20としてユニット化される。
【0040】
次に、本実施形態に係るスイッチ組立体20の取付方法について説明する。スイッチ組立体20は、エンジンカバー2の外方からスイッチ取付部19の孔191に挿入される。スイッチ組立体20が孔191に押し込まれることで、爪部37,38が弾性変形して取付フランジ192を通過する。その結果、爪部37,38がエンジンカバー2の内方において取付フランジ192に係止することで、スイッチ組立体20がスイッチ取付部19から抜け止される。また、シール部材22が孔191の内面とシール保持部35とに接触することで、PTTスイッチ21とスイッチ取付部19との間の隙間がシールされる。
【0041】
以上、説明した本実施形態に係るスイッチ組立体20では、シール保持部35がオーバル形状である。このため、シール保持部35の角部353a−353dに相当する部分におけるシール部材22の追従性を向上させることができる。これにより、シール性を向上させることができる。
【0042】
また、シール保持部35が、フランジ部34に対してプッシュ操作方向に配置され、且つ、爪部37,38が、シール保持部35に対してプッシュ操作方向に配置される。このため、図2及び図3に示すように、シール部材22はフランジ部34と取付フランジ192との間で保持される。従って、プッシュ操作時には、シール部材22を取付フランジ192に向けて押圧する方向に、フランジ部34に操作荷重が付加される。このため、シール性の低下が防止される。
【0043】
さらに、プッシュ操作時にはフランジ部34にて操作荷重が受けられる。従って、操作荷重が、爪部37,38にかかってしまうことが抑えられる。これにより、PTTスイッチ21の脱落が防止される。
【0044】
フランジ部34にて操作荷重が受けられるので、図20及び図21に示すような大きなブラケット102及びブラケット102を固定するためのボルト105が不要となる。このため、コスト及び重量を低減することができる。また、PTTスイッチ21の周囲のレイアウトの制限が緩和されるため、PTTスイッチ21の周囲の部材の設置が容易である。例えば、PTTスイッチ21から延びる電気ケーブル41の配設が容易である。また、上カバー2aを下カバー2bに取り付けるときに、スイッチ組立体20への干渉を回避することができる。このため、上カバー2aの取付が容易である。
【0045】
以上のように、本実施態様では、簡易な構造によってシール性を向上させることができる。
【0046】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0047】
操作面の操作位置は2つに限らず、1つであってもよい。或いは、操作面の操作位置は2つより多くてもよい。
【0048】
操作面の形状は上記の実施形態の形状に限られず、変更されてもよい。例えば、上記の実施形態では、プッシュ操作方向から見て、操作面39の形状は、フランジ部34の形状と異なっている。しかし、図11に示す第1変形例のように、プッシュ操作方向から見て、操作面39の形状が、フランジ部34の形状と同じであってもよい。
【0049】
シール保持部35或いはフランジ部34の形状は、上記の実施形態の形状に限らず、変更されてもよい。例えば、上記の実施形態では、シール保持部35の短辺351a,351bの長さは略ゼロであり、直線状の部分を殆ど有さない。しかし、図12に示す第2変形例のように、短辺351a,351bが直線状の部分を有してもよい。また、フランジ部34の短辺341a,341bが直線状の部分を有してもよい。
【0050】
或いは、図13に示す第3変形例のように、シール保持部35のオーバル形状は、短辺351a,351bと長辺352a,352bとの長さが共に略ゼロであってもよい。すなわち、シール保持部35のオーバル形状は、直線状の部分を有さない楕円形であってもよい。また、フランジ部34のオーバル形状は、短辺341a,341bと長辺342a,342bとの長さが共に略ゼロであってもよい。すなわち、フランジ部34のオーバル形状は、直線状の部分を有さない楕円形であってもよい。
【0051】
或いは、図14に示す第4変形例のように、シール保持部35は、円形であってもよい。また、フランジ部34が、円形であってもよい。この場合、シール保持部35は、シール部材22を円形に保持する。また、スイッチ取付部19の孔191も円形であることが好ましい。
【0052】
スイッチは、PTTスイッチ21に限らず、他の種類のスイッチであってもよい。例えば、図15に示す第5変形例のように、船外機1のエンジン回転速度の増減を操作するためのスイッチであってもよい。スイッチの構造は、上述の実施形態の構造に限られない。例えば、スイッチはメンブレンスイッチであってもよい。
【0053】
スイッチの取付対象物は、下カバー2bに限らず、変更されてもよい。例えば、スイッチの取付対象物は、上カバー2aであってもよい。或いは、スイッチの取付対象物は、エンジンカバー2以外のものであってもよい。或いは、スイッチの取付対象物は、船外機1以外のものであってもよい。例えば、スイッチの取付対象物は、船体の操作パネルであってもよい。或いは、スイッチの取付対象物は、以下に説明するリモコン装置或いはティラーハンドルであってもよい。
【0054】
図16は、第2実施形態に係るリモコン装置5を示す斜視図である。リモコン装置5は、船外機1が取り付けられる船体内に配置される。例えば、リモコン装置5が操作されることで、船外機1のエンジン4の出力が調節される。また、リモコン装置5が操作されることで、プロペラ15の回転方向が前進方向と後進方向とに切り換えられる。リモコン装置5は、本体部51とレバー部52とを含む。レバー部52は、本体部51に対して回動可能に取り付けられる。レバー部52には、スイッチ組立体20が取り付けられている。スイッチ組立体20の構成は、上述した実施形態に係るスイッチ組立体と同様であるため省略する。なお、スイッチ組立体20は、レバー部52に限らず、本体部51に取り付けられてもよい。
【0055】
図17は、第3実施形態に係るティラーハンドル6を示す図である。ティラーハンドル6は、船外機1に接続される。オペレータがティラーハンドル6を左右に振ることで、船外機1が取り付けられた船体の操舵が行われる。ティラーハンドル6は、本体部61とグリップ部62とを含む。グリップ部62は、本体部61に取り付けられている。本体部61には、スイッチ組立体20が取り付けられている。スイッチ組立体20の構成は、上述した実施形態に係るスイッチ組立体と同様であるため省略する。なお、スイッチ組立体20は、本体部61に限らず、グリップ部62に取り付けられてもよい。
【0056】
シール部材無しで、スイッチが取付対象物に取り付けられてもよい。例えば、上述した船体内荷配置されるリモコン装置5のように、取付対象物が、水の浸入し難い位置に配置される場合には、シール部材22無しで、PTTスイッチ21が取付対象物に取り付けられてもよい。
【0057】
なお、PTTスイッチ21に代えて、図18に示す埋め栓23がスイッチ取付部19に取り付けられてもよい。埋め栓23は、栓部42と取付部材32とを含む。すなわち、埋め栓23は、上述したPTTスイッチ21の操作子31に代えて、栓部42を含む。栓部42は、取付部材32と一体化されている。取付部材32の構成は、上述した第1実施形態の取付部材32の構成と同じであるため、説明を省略する。なお、図18においては、第1実施形態のPTTスイッチ21に対応する構成に同じ符号を付している。
【0058】
図19は、埋め栓23がスイッチ取付部19に取り付けられた状態のPTTスイッチ21シール構造を示す断面図である。図19に示すように、栓部42は、スイッチ取付部19の孔191を埋めるように配置される。これにより、PTTスイッチ21が設けられない場合に、スイッチ取付部19の孔191を塞ぐことができる。また、スイッチ取付部19の表面の凹凸を小さくすることができる。さらに、PTTスイッチ21が設けられる場合と設けられない場合との両方について取付対象物を共通化することができる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明に係るスイッチでは、簡易な構造によってシール性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0060】
21 PTTスイッチ
39 操作面
31 操作子
33 支持部
34 フランジ部
35 シール保持部
37 第1爪部
391 第1操作位置
392 第2操作位置
22 シール部材
191 孔
1 船外機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21