(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記グラフィカルユーザインターフェース(208)が、前記航空機(104)のビューを縦覧するために座標を使用することなく、前記航空機(104)の種々の部分の視覚化のために前記航空機(104)のグラフィック表現を表示する、請求項1に記載の製造システム(1600)。
前記ボリューム識別子群(221)内のボリューム識別子(222)が、前記モデル(216)内の前記ボリューム(219)を画定する一連の座標(406)を含み、前記セクションが、前記ボリューム識別子(222)に関連付けられるホットスポット(306)を有する、請求項1に記載の製造システム(1600)。
前記ボリューム識別子群(221)内のボリューム識別子(222)が、前記モデル(216)内の前記ボリューム(219)を画定する一連の座標(406)を含み、前記セクションが、前記ボリューム識別子(222)に関連付けられるホットスポット(306)を有する、請求項6に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
例示的な実施形態では、1つ又は複数の種々の検討事項が認識され、且つ考慮されている。例えば、例示的な実施形態では、製造指図インスタンスにおけるタスクを実行することにより、オペレータが航空機の視覚化を見ることができることが認識され、考慮されている。例えば、例示的なアイテムでは、パーツとともに航空機のモデルを見ることができることが認識され、考慮されている。例示的な実施形態では、このプロセスが、しかしながら、手間のかかるプロセスであることが認識され、考慮されている。組み立てを実行する作業現場のオペレータは、モデルを見るために使用されるコンピュータ支援設計ソフトウェアを使用する経験がなかったり、訓練を受けていなかったりすることが多い。
【0018】
航空機のモデルを見ることは、望まれるよりも多くの時間及び労力がかかる場合がある。例えば、オペレータは、更なる訓練を必要とする場合がある。場合によっては、オペレータは、訓練され経験を持つ他のオペレータに頼る場合がある。したがって、モデル内のパーツを見ることは、望まれるよりも多くの時間及び労力がかかる場合がある。
【0019】
例示的な実施形態は、航空機に対して視覚的にクエリを行う方法及び装置を提供する。航空機に対してモデルが認識される。航空機のセクション群が、表示デバイス上のグラフィカルユーザインターフェースにおいて表示される。この例示的な例では、セクション群は、航空機の組み立てのために製造されるセクション群に対応する。このセクション群は、選択可能である。
【0020】
ここで図面、特に
図1を参照すると、例示的な実施形態に係る、製造環境のブロック図が示される。製造環境100は、オブジェクト102が組み立てられ得る環境の一例である。
【0021】
この例示的な例では、オブジェクト102は、航空機104の形態をとる。オブジェクト102は、パーツ106を組み立てることによって完成する。1つのパーツは一連のコンポーネントからなる。本明細書で使用する「一連の〜」は、項目に関して使用されるときは、1つ又は複数のアイテムを意味する。例えば、一連のコンポーネントとは、1つ又は複数のコンポーネントである。
【0022】
パーツとは、これらの図示した例において、単一のコンポーネント、又はコンポーネントの組立品であってもよい。例えば、パーツは、一つの座席、一列の座席、機内エンターテイメントシステム、ダクト、ダクトシステム、全地球測位システム受信機、エンジン、エンジン用ハウジング、インレット、又は他の適切な種類のパーツであってもよい。
【0023】
この例示的な例では、パーツ106の組み立ては、製造施設112における建造物群110のうちの建造物108内の組み立て場所107で行われてもよい。建造物108内でのパーツ106の組み立ては、オブジェクト102の組み立て場所107内の位置群114で行われてもよい。位置群114の各位置は、オブジェクト102を組み立てるために一連のタスク118が実行される建造物108内の場所である。
【0024】
このような例示的な例では、タスクは、一まとまりの仕事である。タスクは、オブジェクト102を組み立てる仕事をするように割り当てられた一連のオペレータ122によって実行される1つ又は複数の操作から構成されていてよい。
【0025】
例示的な例では、オブジェクト102の組み立てを管理するためにオブジェクトマネージャ124が使用されてもよい。オブジェクト102が航空機104である場合、オブジェクトマネージャ124は、航空機管理システムの一部であってもよい。オブジェクトマネージャ124は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの組み合わせとして実施されてもよい。
【0026】
ソフトウェアを使用する場合、オブジェクトマネージャ124によって実行される操作は、プロセッサユニット上で実行されるように設定されるプログラムコードとして実施されてもよい。ファームウェアを使用する場合、オブジェクトマネージャ124によって実行される操作は、プロセッサユニット上で実行されるように、プログラムコード及びデータとして実施され、且つ持続性メモリに保存されてもよい。ハードウェアが採用される場合、ハードウェアは、オブジェクトマネージャ124内でこれらの操作を実行するよう動作する回路を含んでもよい。
【0027】
これらの例示的な例では、ハードウェアは、回路システム、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス、又は多くの操作を実行するよう設定される何らか他の適する種類のハードウェアの形態をとることができる。プログラマブルロジックデバイスにおいて、デバイスは、多くの操作を実行するように設定される。デバイスは、多くの操作を実行するために、後で再設定することも、又は恒久的に設定することもできる。プログラマブルロジックデバイスの例としては、例えば、プログラマブルロジックアレイ、プログラマブルアレイロジック、フィールドプログラマブルロジックアレイ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は他の適切なハードウェアデバイスが含まれる。加えて、これらのプロセスは、無機的なコンポーネントと統合された有機的なコンポーネントにおいて実施されてよく、及び/又は、人間以外の有機的なコンポーネントで完全に構成されてもよい。例えば、これらのプロセスは有機半導体内の回路として実装されてもよい。
【0028】
図示したように、オブジェクトマネージャ124は、コンピュータシステム126において実装されてもよい。コンピュータシステム126は、1つ又は複数のコンピュータである。コンピュータシステム126内に複数のコンピュータが存在する場合、これらのコンピュータはネットワークなどの通信媒体を使用して相互に通信することができる。コンピュータシステム126は、すべて、同じ場所に、或いは異なる地理的な場所に配置されてもよい。例えば、コンピュータシステム126は、建造物110にわたって分散されてもよく、又は建造物108内に配置されてもよい。コンピュータシステム126の一部は、場合によっては製造施設112から離れた地理的に別の場所に配置されてもよい。
【0029】
オブジェクト102の組立ての管理において、オブジェクトマネージャ124は、タスク118と、オブジェクト102に関する情報128を管理することができる。この例示的な例では、タスク118の管理には、オペレータ122にタスク118を割り当てること、タスク118のステータスを監視すること、タスク118を整理すること、タスク118に関する情報を提供すること、又は他の適切な操作のうちの少なくとも1つが含まれてもよい。情報128には、例えば、オブジェクトのモデル、パーツのインベントリ、又はオブジェクト102に関する他の適切な情報が含まれてもよい。
【0030】
本書で使用する際、列挙されたアイテムと共に使用される「〜のうちの少なくとも1つ」という表現は、列挙されたアイテムのうちの1つ又は複数の種々の組み合わせが使用可能であることも、列挙された各アイテムのうちの1つだけがあればよいということも意味する。例えば、「アイテムA、アイテムB、及びアイテムCのうちの少なくとも1つ」は、限定しないが、「アイテムA」又は「アイテムAとアイテムB」を含んでもよい。この例は、「アイテムAとアイテムBとアイテムC」、又は「アイテムBとアイテムC」も含んでもよい。アイテムは特定のオブジェクト、物、又はカテゴリであってもよい。換言すれば、「少なくとも一つ」とは、列挙されたアイテムから任意の組み合わせのアイテム及び任意の数のアイテムを使用してよいが、列挙されたアイテムの必ずしもすべてが必要でないことを意味する。
【0031】
このような例示的な例では、オブジェクトマネージャ124は、製造指図インスタンス132の形態の割り当て130を用いてタスク118を管理してもよい。例えば、オブジェクトマネージャ124は、オブジェクト102の実行及び組み立てのために、製造指図インスタンス132の使用を通して、オペレータ122にタスクの割り当てを行ってもよい。加えて、製造指図インスタンス132のステータスが、オペレータ122によるオブジェクト102の組み立ての状態を識別するために使用されてもよい。
【0032】
加えて、タスク118は依存関係133を有してもよい。つまり、タスク118は特定の順番で実行されてもよい。タスク118の中のタスクを、タスク118の中の他のタスクに対して実行するべきときに、依存関係133により指示が行われてもよい。依存関係133は、タスク118に加えて、又はタスク118の代わりに、パーツ106のために更にあってもよい。この形態では、依存関係133は、結果的にタスク118のための依存関係133となり得る。
【0033】
その結果、依存関係133は、割り当て130が製造指図インスタンス132としてなされる態様に影響を与え得る。具体的には、依存関係133は、製造指図インスタンス132が実行されるべき時を決定するために使用されてもよい。
【0034】
このような例示的な例では、オブジェクトマネージャ124は、オブジェクト102を組立てるための種々の機能及び能力を提供することができる。例えば、オブジェクトマネージャ124には、オブジェクト視覚化システム134、製造指図ステータス視覚化システム135、又は他の種類のシステムのうちの少なくとも一つが含まれてもよい。このシステムは、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの何らかの組み合わせを用いて実施されてもよい。
【0035】
1つの例示的な例では、オブジェクト視覚化システム134は、オペレータ122に対してオブジェクト102の視覚化を提供することができる。特に、オペレータ122は、オブジェクト102内の多くのセクション群136を見るために、オブジェクト視覚化システム134を使用してクエリを実行することができる。具体的には、セクション群136は、航空機104などのオブジェクト102を組み立てるための製造施設112におけるセクション群に対応するセクション群であってもよい。
【0036】
このような例示的な例では、製造は、パーツのためのコンポーネントを製作すること、コンポーネントを組み立ててパーツを形成すること、オブジェクト102のためにパーツを組み立てること、又はオブジェクト102を組み立てるために実行される他の何らかの適切な製造工程のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0037】
例えば、オブジェクトマネージャ124は、オブジェクト102全体又はオブジェクト102の1つ又は複数の特定のセクションに関する視覚情報を提供してもよい。この種の視覚化は、オブジェクト102が航空機104の形態をとる場合に特に有用であり得る。情報128は、オペレータ122がパーツ106に関連してタスク118を実行し、航空機104を組み立てる時に使用される。
【0038】
別の例示的な例では、製造指図ステータス視覚化システム135は、製造指図インスタンス132のステータス137の視覚化を提供してもよい。この情報は、オペレータ122に対して視覚的に提供されてもよい。具体的には、オブジェクトマネージャ124は、製造指図ステータス視覚化システム135として機能するとともに、オブジェクト102の組み立ての管理における他の適切な機能を提供することができる。
【0039】
次に
図2を参照すると、例示的な実施形態によるオブジェクトマネージャのブロック図が示される。この図には、
図1のオブジェクトマネージャ124において実施され得るコンポーネントの例が示される。
【0040】
図示したように、オブジェクトマネージャ124は、多くの異なるコンポーネントを含む。例えば、オブジェクトマネージャ124は、割り当てマネージャ202、オブジェクトビジュアライザ204、インベントリ識別子206、ステータス識別子207、及びグラフィカルユーザインターフェース208を含む。これらの異なるコンポーネントは、オブジェクトマネージャ124とともに、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの何らかの組み合わせを用いて実施されてもよい。
【0041】
グラフィカルユーザインターフェース208は、
図1のオペレータ122がオブジェクトマネージャ124と対話するためのインターフェースを提供するように設定されている。このような例示的な例では、グラフィカルユーザインターフェース208は、インターフェースシステム210の表示システム209上に表示されてもよい。表示システム209はハードウェアであり、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ディスプレイ(LED)、有機発光ディスプレイ(OLED)、又は他の適切な種類の表示デバイスのうちの少なくとも1つから選択される1つ又は複数の表示デバイスを含んでもよい。
【0042】
入力は、インターフェースシステム210の入力システム211を介してオペレータ122から受け取ってもよい。入力システム211は、ハードウェアシステムである。入力システム211は、1つ又は複数のデバイスを含んでもよい。これらのデバイスは、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーンパネル、又は他の適切な種類のデバイスのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0043】
この例示的な例では、割り当てマネージャ202は、割り当て130を、製造指図データベース212内の製造指図インスタンス132の形式で管理するように設定されている。例えば、割り当てマネージャ202は、製造指図インスタンス132を使用してオペレータ122に
図1のタスク118を割り当てることに使用されてもよい。加えて、割り当てマネージャ202は、製造指図インスタンス132を通して割り当てられるタスク118の実行に関する情報を受信するように更に設定されてもよい。この情報は、割り当てマネージャ202によって製造指図インスタンス132のステータス213を生成し、更新するために使用されてもよい。
【0044】
オブジェクトビジュアライザ204は、
図1のパーツ106のグラフィカル表現214を生成するように設定されている。グラフィカル表現214は、表示システム209のグラフィカルユーザインターフェース208上に表示される。図示したように、オブジェクトビジュアライザ204は、モデルデータベース215にアクセスするように設定されている。オブジェクトビジュアライザ204は、
図1のオブジェクト102について、特に、
図1の航空機104について、モデルデータベース215内のモデル群217からモデル216を特定することができる。モデル216は、例示的な例におけるグラフィカル表現214を生成するために使用される。
【0045】
このような例示的な例では、グラフィカル表現214は、
図1のオブジェクト102(航空機104の形態をとることができる)のセクション群136について生成されてもよい。この例示的な例では、モデル216は、モデルデータベース215内のモデル群217から、オブジェクト102について特定されてもよい。モデル群217は、様々な形態をとることができる。例えば、非限定的に、モデル群217は、コンピュータ支援設計(CAD)ファイルを含んでもよい。
【0046】
モデル群217内の各モデルは、特定のオブジェクトに対するものであってもよい。このオブジェクトは同じタイプであってもよいが、異なる製造指図インスタンス向けである。例えば、モデル群217が特定の種類の航空機のためのものである場合、各モデルは、顧客のために組立てられている特定の航空機のためのものであってもよい。異なるモデル群は、同じ航空機モデルに対するものであってもよいが、顧客によって選択された種々のオプションに対するバリエーションを有してもよい。他の例示的な例では、モデル群217は、異なる種類の航空機104のモデルを含んでもよい。
【0047】
グラフィカル表現214の生成は、すべてのモデル216、或いはモデル216内の一連のボリューム218に基づいてもよい。これらアイテムは異なる形状を有することができる。例えば、ボリューム群218の中のボリューム219は、立方体、直方体、円筒形、球、又は他の何らかの適切な形状であってもよい。
【0048】
このような例示的な例では、ボリューム219は、オブジェクト102のパーツ106の中のパーツの少なくとも一部のボリュームである。ボリューム219は、パーツを包含するように十分に大きくてもよい。ボリューム219は、パーツより大きくてもよい。これらの例示的な例では、ボリューム219は、グラフィカルユーザインターフェースにおけるパーツを見るために、パーツの周囲の空間の量を含んでもよい。例えば、パーツの周囲の空間の量は、1つ又は複数の角度から、グラフィカルユーザインターフェースにおいてパーツを見るものであり得る。この例では、1つ又は複数の角度は、オペレータの視点からの1つ又は複数の角度であってもよい。この例では、オペレータの視点は、パーツに関するタスクを実行するオペレータの視点であってもよい。
【0049】
図示したように、ボリューム218は、ボリュームデータベース220を使用してモデル216に対して特定されてもよい。ボリュームデータベース220は、ボリューム群218のうちのどのボリュームをグラフィック表現214として表示することができるかを識別するために使用することができる情報の集合である。具体的には、情報の集合には、ボリューム識別子群221が含まれてもよい。例えば、ボリューム識別子群221の中のボリューム識別子222により、ボリューム群218の中のボリューム219が画定されてもよい。
【0050】
このような例示的な例では、セクション図データベース225内のセクション図群224の中のセクション
図223を用いて、ボリューム219の識別が行われてもよい。セクション図群224には、異なるオブジェクトのセクション図群が含まれてもよい。例えば、セクション
図223はモデル216に対応してもよい。この特定の例では、オペレータは、グラフィカルユーザインターフェース208上に表示されるセクション
図223を用いてボリューム群218を選択することができる。
【0051】
図示のように、セクション図データベース225の中のセクション図群224は、オブジェクト102のセクション群136のビューを提供してもよい。この例示的な例では、セクション群136は、オブジェクト102を組み立てるために製造されたセクション群に対応する。具体的には、セクション群136は、航空機104を組み立てるために製造されたセクション群に対応してもよい。
【0052】
更に、セクション図群224には、異なる詳細レベルが含まれてもよい。例えば、セクション図群224には、階層の下位の方が階層の上位より航空機104に関する詳細を多く有する階層レベルが含まれてもよい。ある例示的な例では、セクション図群224の中のセクション図を選択することにより、結果的に別のセクション図が表示されることになり得る。他の例示的な例では、セクション図において選択することにより、結果的にモデル216からグラフィック表現214が生成され、グラフィカルユーザインターフェース208上で表示されることになり得る。このように、オペレータは、セクション図群224の中の種々のセクション図を通して、航空機104に対して視覚的にクエリを行うことができる。
【0053】
結果として、モデル216内のボリューム群218を特定するために、グラフィカルユーザインターフェース208に表示されるセクション
図223を用いてユーザ入力を生成するオペレータ対話を使用してもよい。ユーザ入力を使用して、ボリューム識別子群221からボリューム識別子222を特定してもよい。ボリューム識別子222により、モデル216内のボリューム219が指し示されてもよい。
【0054】
これらの例示的な例においては、オブジェクトビジュアライザ204は、ボリューム識別子群221を使用してクエリを生成し、モデルデータベース215のモデル216から情報を取得してもよい。具体的には、この情報は、航空機104のためのモデル216におけるボリューム219に関するデータであってもよい。
【0055】
図示したように、オブジェクトビジュアライザ204は、オブジェクト102の状態群226に対してグラフィック表現214を生成するように更に設定されてもよい。このような例示的な例では、状態群226は、航空機104の形態のオブジェクト102に対して使用されてもよい。つまり、航空機104は、状態群226の中の種々の状態群で設置されるパーツ106の中の種々のパーツを有してもよい。この例示的な例では、状態群226は、オブジェクト102の組み立て条件227の形態をとってもよい。
【0056】
例えば、状態群226は、
図1の建造物108内の組み立て場所107の内部の航空機104の位置群114に基づいてもよい。これらの例示的な例では、状態群226は、計画された状態群228又は実際の状態群229のうちの少なくとも一方から選択されてもよい。
【0057】
航空機104は、位置群114の中の種々の位置群に、計画された状態群228の中の種々の計画された状態群を有してもよい。この例示的な例では、計画された状態群228の中の計画された状態には、位置群114の中の特定の位置に設置されることが予想されるパーツが含まれる。つまり、これらパーツは、その位置にすでに設置されていてもよいし、まだ設置されていなくてもよい。
【0058】
このような例示的な例では、計画された状態は、位置群114の中の航空機104の過去の位置、現在の位置、又は未来の位置に基づいてもよい。つまり、グラフィック表現214は、航空機104の計画された状態群228に対して存在する任意の位置について生成されてもよい。
【0059】
図示したように、実際の状態群229の中の実際の状態には、航空機104に実際に設置されたパーツ106が含まれる。つまり、特定の状態は、その状態で設置されるパーツのうちの選択された数を有してもよい。実際の状態群229の中の実際の状態は、航空機104の過去の位置又は現在の位置のうちの少なくとも1つに基づいてもよい。つまり、グラフィック表現214は、前の時点で実際に設置されたパーツ106に対して生成されてもよい。この前の時点は、オペレータによって選択されてもよい。これにより、オペレータは、幾つかの前の時点においてパーツ106を設置するために実行されたタスク118を見ることができる。
【0060】
加えて、実際の状態は、航空機104の現在の状態であり得る。つまり、グラフィック表現214は、現在の時点において設置されているパーツ106に対して生成されてもよい。これにより、グラフィック表現214は、航空機104に現在あるパーツ106を視覚化するために使用されてもよい。
【0061】
これらの例示的な例では、既に設置されたパーツ、又は前の時点で設置されたパーツは、製造指図インスタンス132を使用して識別されてもよい。具体的には、製造指図インスタンス132は、複数のパーツ106のうちのパーツが設置されたかどうか、或いは、複数のパーツ106のうちのどのパーツが設置されたかを示すことができる。
【0062】
モデルデータベース215は、オブジェクトのモデルのデータベースである。これらの例では、これらのモデルは、例えば、コンピュータ支援設計モデル(CAD)であってもよい。いうまでもなく、オブジェクトの三次元形状についての情報を提供し得る任意の種類のモデルを使用してもよい。加えて、これらのモデルには、材料、組立指示、又は他の適切な種類の情報についての他の情報が含まれてもよい。
【0063】
図示したように、インベントリ識別子206は、インベントリデータベース230にアクセスするように設定される。インベントリデータベース230は、パーツに関する情報を含む。インベントリデータベース230には、パーツの在庫の有無、いつパーツが納品されるか、利用可能なパーツの数についての情報、又は他の適切な種類の情報が含まれてもよい。
【0064】
図示したように、ステータス識別子207は、製造指図インスタンス132のうちの1つ又は複数のステータスの視覚化を提供するように設定される。この例示的な例では、ステータス識別子207は、グラフィカルユーザインターフェース208を通してグラフィックフロントエンドをオペレータに提供し、航空機104などのオブジェクト102の特定の場所において製造指図インスタンスのステータスを識別するように設定される。この情報は、オペレータが特定の場所の座標を知ることなく、識別されることができる。
【0065】
これらの例示的な例では、オブジェクトビジュアライザ204は、航空機104などのオブジェクト102のモデルを特定するように設定される。例えば、オブジェクトビジュアライザ204は、オブジェクト102に対するモデルデータベース215におけるモデルを特定することができる。
【0066】
ステータス識別子207は、オブジェクト102に対する製造指図インスタンス132を識別するように更に設定される。この識別は、割り当てマネージャ202との対話を通して行われてもよい。
【0067】
この例示的な例では、ステータス識別子207は、製造指図インスタンス132のステータス213を識別するように更に設定される。この識別は、割り当てマネージャ202を通して行うこともできる。
【0068】
オブジェクトビジュアライザ204は、表示システム209内の表示デバイス上のグラフィカルユーザインターフェース208における一連の製造指図インスタンス132に対して、
図1のパーツ106のグラフィカル表現214を表示するように設定される。グラフィカル表現214の生成は、一連の製造指図インスタンス132の識別に基づいてもよい。つまり、オブジェクトビジュアライザ204は、一連の製造指図インスタンス132の中のパーツの識別を受信するように設定される。これらのパーツの識別は、グラフィック表現214を生成するために使用されてもよい。
【0069】
更に、ステータス識別子207は、オブジェクトビジュアライザ204によってグラフィカルユーザインターフェース208上に表示されるパーツ106のグラフィック表現214に関連付けられる一組のグラフィック識別子231を表示するように更に設定される。本明細書で使用されている「一組の」は、項目に関して使用されるとき、1つ又は複数の項目を意味する。例えば、一組のグラフィック識別子231とは、1つ又は複数のグラフィック識別子231である。
【0070】
これらの例示的な例では、複数のグラフィック識別子231のうち1つのグラフィック識別子は、グラフィック識別子231を見ているオペレータがそのパーツに注目した時に、複数のグラフィック表現214のうちの1つのグラフィック表現に関連付けて表示されると見なされる。したがって、グラフィック識別子は、グラフィック表現の一部として、又はグラフィック表現上に、又はグラフィック表現に幾らか近接して、又はグラフィック表現に注目を集める何らかの他の適切な方法で表示され得る。
【0071】
パーツ106のグラフィック表現214に関連して表示される一組のグラフィック識別子231は、異なる形態をとることができる。例えば、一組のグラフィック識別子231は、色、クロスハッチング、アイコン、強調表示、アニメーション、又は他の適切な種類のグラフィック識別子のうちの少なくとも1つから選択されてもよい。
【0072】
更に、一連の製造指図インスタンス132は、多くの異なる方法で識別することができる。例えば、一連の製造指図インスタンス132は、オペレータからのグラフィカルユーザインターフェース208へのユーザ入力によって識別されてもよい。例えば、受信したユーザ入力は、一連の製造指図インスタンス132の選択であってもよい。
【0073】
別の例示的な例では、一連の製造指図インスタンス132の特定は、
図1のオブジェクト102内の一連のパーツ106を選択するユーザ入力から特定されてもよい。一連のパーツ106の選択は、パーツ106のリストから一連のパーツ106を選択すること、及びグラフィカルユーザインターフェース208内のパーツ106のグラフィカル表現214の表示から一連のパーツ106を選択することのうちの一方であってもよい。
【0074】
加えて、ステータス識別子207は、グラフィカルユーザインターフェース208に表示されるパーツ106のグラフィック表現214から選択されるパーツのための製造指図インスタンスに関する情報を表示してもよい。
【0075】
グラフィカルユーザインターフェース208におけるこの情報によって、実際の操作を実行することができる。例えば、
図1のオブジェクト102の組み立ては、製造指図インスタンス132のためのパーツ106のグラフィカル表現214、及びグラフィカルユーザインターフェース208上に表示される一組のグラフィック識別子231に基づいて管理されてもよい。例えば、実行されるべき操作の特定は、このような視覚化を用いて行われてもよい。このような操作には、特定のパーツをいつ組み立てるべきか、オブジェクト102において組み立てられたパーツの検査をいつ行うべきか、又は他の適切な種類の操作が含まれてもよい。
【0076】
図2では、種々のコンポーネントは、オブジェクトマネージャ124内に配置された状態で示されている。これらの種々のコンポーネントは、種々のシステムの一部として使用されてもよい。このシステムには、
図1のオブジェクト視覚化システム134、
図1の製造指図ステータス視覚化システム135、又は他の適切なシステムのうちの少なくとも1つが含まれてもよい。オブジェクトマネージャ124内のコンポーネントは、2つ以上のシステムにおいて使用されてもよい。例えば、オブジェクトビジュアライザ204は、オブジェクト視覚化システム134と製造指図ステータス視覚化システム135との両方にあってもよい。つまり、オブジェクトマネージャ124において示される種々のコンポーネントは、種々のシステムによって同時に使用され得る。
【0077】
ここで
図3を参照すると、例示的な実施形態に係るセクション図のブロック図が示される。
図2のセクション
図223の1つの実装形態の例が示される。
【0078】
図示したように、セクション
図223には、多くの異なる情報が含まれる。例えば、セクション
図223には、セクション群300及びホットスポット群302が含まれる。
【0079】
セクション群300は、オブジェクト102、並びに特に
図1の航空機104のセクション群136に対応するグラフィカル表現である。これらの例示的な例では、セクション群300は、単一の画像、複数の画像、又は他の何らかの適切な形で配置されてもよい。更に、セクション群300は、航空機104の組み立てのために製造されるセクション群136に対応するグラフィック表現である。
【0080】
これらの例示的な例では、セクション群300は選択可能であってもよい。ホットスポット306を有するセクション群300の中のセクション304を選択することにより、この例示的な例において表示されるモデル216内のセクション304に対応するボリュームが得られる。ホットスポット306は、ボリューム219に関連付けられるボリューム識別子222のポインターであってもよい。例えば、ホットスポット306には、ボリュームデータベース220におけるボリューム識別子群221からボリューム識別子222を識別するためのユニバーサルリソースロケータ又は他の何らかのアドレス表現が含まれてもよい。
【0081】
ここで
図4を参照すると、例示的な実施形態によるボリューム識別子のブロック図が示されている。この例示的な例では、
図2のボリューム識別子222の1つの実装形態が示される。
【0082】
ボリューム識別子222は、多くのコンポーネントを含む。図示したように、ボリューム識別子222は、識別子400とボリューム記述子402とを含む。
【0083】
識別子400は、ボリュームデータベース220内に存在し得るボリューム識別子群221のうちの他のボリューム識別子から、ボリューム識別子222を区別する。識別子400は様々な形態をとってもよい。例えば、識別子400は、単語、フレーズ、数、英数字列、又は他の何らかの適切な形態であってもよい。
【0084】
ボリューム記述子402は、モデル216内のボリュームを表す。例えば、ボリューム記述子402は、座標406の形態をとってもよい。座標406は、この例では、モデル216によって使用される座標系に含まれる。例えば、座標406は、多角形、立方体、又は直方体を規定するのに使用され得る3つの座標であり得る。言うまでもなく、他の情報も座標406以外のボリューム記述子402内に存在してもよい。例えば、ボリューム記述子402は、球の形態のボリューム219を規定するために使用される単一の座標及び半径を含んでもよい。更に他の例示的な例では、単一の座標が、ボリューム219を立方体又は他の何らかの形状として規定するあらかじめ選択されたオフセットと共に存在してもよい。
【0085】
幾つかの例示的な例では、ボリューム識別子には、視点408が更に含まれてもよい。視点408は、グラフィカル表現214がグラフィカルユーザインターフェース上に表示されるときに、オペレータに表示されるボリュームのビューを規定することができる。例えば、視点408は、ボリュームのための座標系を用いる視点の座標410を含んでもよい。
【0086】
ここで
図5を参照すると、例示的な実施形態による製造指図インスタンスのブロック図が示される。図示したように、製造指図インスタンス500は、
図1の製造指図インスタンス132からの製造指図インスタンスの一例である。
【0087】
図示したように、製造指図インスタンス500には、多くの異なるパーツが含まれてもよい。製造指図インスタンス500には、識別子502、分類503、記述504、タスク505、割り当てられたオペレータ506、パーツ識別子508、場所510、指示512、及びステータス518が含まれる。
【0088】
図示したように、識別子502は、
図1の複数のタスク118のうちのタスクを一意的に識別するのに使用されてもよい。識別子502は、英数字識別子、数、又は他の何らかの適切な種類の識別子であってもよい。
【0089】
この例示的な例では、分類503は、製造指図インスタンスを分類するために使用される。この分類は、実行されるタスクの種類に基づいてもよい。例えば、この分類には、座席の設置、配線、ラインに応じて変わり得るユニットの設置、又は他の適切な種類の分類が含まれてもよい。この分類は、記述的であるか、或いは、識別子又は他の種類のコードの形態をとることができる。
【0090】
記述504により、タスク505の記述が提供される。この記述は、タスク505に関する情報をオペレータに提供する短い記述であってもよい。この記述は、幾つかの例示的な例では、幾つかの単語又は単文であってもよい。
【0091】
タスク505により、実行される作業が識別される。例えば、タスク505は、パーツを設置すること、パーツを組み立てること、検査を行なうこと、又は他の何らかの適切な作業であってもよい。
【0092】
割り当てられたオペレータ506は、タスク505を実行するために割り当てられ得る一団のオペレータを識別する。場合によっては、オペレータは、製造指図インスタンス500のタスク505を実行するようにまだ割り当てられていないことがある。
【0093】
この例示的な例では、パーツ識別子508により、製造指図インスタンス500を使用してオブジェクト102において組み立てられるパーツが識別される。この例示的な例では、パーツ識別子508は、パーツのパーツ番号である。例えば、パーツ識別子508は、整理番号、整理番号と業者識別子の組み合わせ、或いは、それらのパーツが同じ種類であっても他のパーツから特定のパーツを一意的に識別する他の何らかの適切な種類の識別であってもよい。
【0094】
この例示的な例では、パーツ識別子508は、識別されたパーツのグラフィック表現を生成するために使用されてもよい。例えば、パーツ識別子508は、表示用のパーツのグラフィック表現を生成するのに必要なモデル内の情報を見付けるために使用されてもよい。
【0095】
場所510により、タスク505が実行されるべき場所が識別される。この場所は、オブジェクト102の座標、又は何らかの他の座標系にあってもよい。
【0096】
指示512は、タスク505を実行するための一連の指示である。具体的には、一連の指示は、一連のパーツを組み立てるための指示であってもよい。これらの指示は、段階的な指示、ガイダンス、又は他の適切な種類の指示であってもよい。このような指示により、パーツの組み立て、パーツの検査、又はタスク505に対して実行され得る他の適切な操作のためのガイダンスが提供され得る。指示512には、タスク505が実行されるべき場所のための計画も含まれてもよい。
【0097】
図示したように、ステータス518により、製造指図インスタンス500のタスク505の実行に関する情報が提供される。この例示的な例では、ステータスは、作業が実行される、作業が完了している、作業が進行中である、作業が割り当てられていない、作業が計画されている、作業が保留中である、作業がキャンセルされている、又は製造指図インスタンス500の他の何らかの適切なステータスを示す。ステータスは、テキスト、コード、符号、又は他の適切な機構を使用して示されてもよい。加えて、ステータス518が、実行される作業が完了していることを示す場合、ステータス518には、タスク505を実行するための作業が行われた日時も含まれてもよい。
【0098】
図1〜5の製造環境100において使用され得る種々のコンポーネントの図は、例示的な実施形態が実施され得る態様に対して物理的又は構造的な限定を表すことを意味するものではない。図示したコンポーネントに加えて又は代えて、他のコンポーネントを使用してもよい。幾つかのコンポーネントは不要になることがある。更に、幾つかの機能的コンポーネントを図解するためにブロックが提示されている。例示的な実施形態で実施される場合、これらのブロックのうちの一又は複数を、異なるブロックと統合し、異なるブロックに分割し、或いは、異なるブロックに統合且つ分割することができる。例えば、例示的な例は航空機に対して記述されているが、例示的な実施形態を航空機以外の他のオブジェクト、例えば非限定的に、ビークル、潜水艦、人員運搬車、タンク、列車、自動車、バス、宇宙船、水上艦、宇宙船、衛星、ロケット、エンジン、コンピュータ、収穫機、建設用クレーン、ブルドーザー、採掘装置、又は他の適切な種類のオブジェクトに適用することができる。
【0099】
ここで
図6〜
図9を参照すると、例示的な実施形態に係る、製造指図インスタンスのステータスを識別するためのグラフィカルユーザインターフェースの表示が示される。これらの図は、
図2のグラフィカルインターフェース208が実施され得る1つの態様を示す。表示システム(例えば、
図2の表示システム209)上に異なるグラフィカルユーザインターフェースを表示することができ、オペレータは、入力システム(例えば、
図2の入力システム211)を用いてグラフィカルユーザインターフェースと対話することができる。
【0100】
図6を参照すると、例示的な実施形態に従って、製造指図インスタンスのステータスを見るためのグラフィカルユーザインターフェースが示される。この例示的な例では、グラフィカルユーザインターフェース600により、建造物604、建造物606、及び建造物608を含む建造物602が表示される。
【0101】
この特定の例では、グラフィカルユーザインターフェース600内の建造物群602内の各建造物は、航空機の製造が行われる場所を表している。各建造物は、建造物の内部で製造される航空機のデータベースに対応することができる。
【0102】
ここで
図7を参照すると、例示的な実施形態に従って、建造物内の航空機の位置が示されている。この例示的な例では、航空機の位置700は、グラフィカルユーザインターフェース702において表示される。これらの位置は、航空機の組み立ての異なる段階で実行され得るタスクに対応する。
【0103】
この特定の例では、航空機の位置700は、位置704、位置706、位置708、位置710、及び位置712を含む。これらの例示的な例では、特定のタスクが航空機の位置700のうちの種々の位置において実行される。つまり、航空機の組み立ては、航空機の位置700のうちの種々の位置において航空機に種々のパーツが追加されながら、位置から位置へと進められる。
【0104】
これらの位置のうちの1つを選択した結果、特定の位置において設置されるパーツ、及び前の位置から設置されているかもしれない任意のパーツのグラフィック表現が識別される。その結果、後続の位置に設置されるべきでないパーツは提示されない。例えば、位置712の航空機は、完全に構成された航空機である。位置710の航空機には、座席及びカーペットがないことがある。位置708の航空機には、ストーブエンド(stove end)、化粧室、ギャレー、及び他のパーツが含まれない場合がある。これらの例示的な例では、航空機の位置700のうちのこれらの種々の位置は、航空機のための種々の組み立て条件を有してもよい。
【0105】
これらの例示的な例では、これらの位置はそれぞれ、その位置に関連付けられるモデルがあってもよい。これらのモデルには、特定の位置の航空機に存在するパーツが含まれてもよい。その結果、位置が選択されることにより、パーツのグラフィック表現の表示に使用され得るモデルが選択される。その結果、航空機のパーツのグラフィック表現を生成するための情報を識別するために、より少ないパーツを有する位置のモデルに対するクエリがより迅速に行われ得る。
【0106】
更に、これらの例示的な例では、製造指図データベース内の製造指図インスタンスは、各位置に対して認識されてもよい。つまり、各位置は、それらの特定の位置に対して生成され得る製造指図インスタンスを含む製造指図データベースを有してもよい。その結果、パーツがより少ない位置は、監視又は管理のための製造指図インスタンスがより少ない。これにより、製造指図データベースがパーツがより少ない位置に対するものであるとき、特定の位置の製造指図データベースに対してクエリがより迅速に行われることができる。位置の選択の後、オペレータは、見直しのために航空機のセクションを選択する場合がある。
【0107】
ここで
図8を参照すると、例示的な実施形態に従って、航空機のセクションのグラフィカルユーザインターフェースが示される。この例示的な例では、グラフィカルユーザインターフェース800により、グラフィカルユーザインターフェース800のエリア804における航空機のセクション群802が表示される。
【0108】
図示したように、セクション
図805が、グラフィカルユーザインターフェース800のエリア804に表示される。セクション
図805は、
図2及び
図3でブロック形式で示されるセクション
図223の1つの実装形態の一例である。この特定の例では、セクション
図805は、
図7の位置712にある航空機に関するものであり得る。
【0109】
オペレータは、セクション群802からセクションを選択してもよい。図示したように、セクション群802は、グラフィカルユーザインターフェース800に表示されているように、
図3のセクション群300の例である。セクション群802は、この特定の例において選択可能である。例えば、これらの例示的な例では、セクション群802の中のセクション803は、オペレータによって選択可能である。セクション803は、この例では、航空機の上方バレルである。
【0110】
選択可能性に関しては、セクション群802は、ホットスポットを含んでもよい。これらのホットスポットは、この例示的な例では見られない。ホットスポットは、動作を引き起こすために選択することができるグラフィカルユーザインターフェース800内のエリアである。これらの例示的な例では、これらのホットスポットはセクション群802に対応する。ホットスポットは、セクション802を包含するか、或いはセクション群802又はそれらの何らかの組み合わせの周囲にあってもよい。
【0111】
加えて、このセクションにあるパーツの識別も、ユーザが特定のセクションを選択することに応答して行われる。この識別には、そのセクションにおける航空機の特定位置に対して存在する任意のパーツが含まれてもよい。つまり、異なる位置の航空機の同じセクションは、パーツを設置するためのタスクに基づいて存在する異なるパーツを有してもよい。この識別は、
図2の状態群226の使用により行われてもよい。
【0112】
この例示的な例では、オペレータは、更に、グラフィカルユーザインターフェース800の航空機のエリア808をすべて選択することによって、航空機全体を見ることを選択することができる。つまり、表示されるボリュームは、航空機全体であってもよい。更に、オペレータは、一連のセクション群802を選択することができる。図示したように、選択は、グラフィカルユーザインターフェース800におけるエリア810、エリア812、エリア814、エリア816、エリア818、及びエリア820のうちの1つを選択することにより行われてもよい。これらの例示的な例では、これらのエリアはホットスポットを有する。これにより、オペレータは、オペレータが所望する特定のクエリに適する態様で航空機の種々の部分を見ることができる。
【0113】
ここで
図9を参照すると、例示的な実施形態に従って、航空機のセクションのグラフィカルユーザインターフェースがもう一つ表示される。この例示的な例では、グラフィカルユーザインターフェース900により、グラフィカルユーザインターフェース900のエリア904における航空機のセクション群902が表示される。
【0114】
図示したように、セクション
図905が、グラフィカルユーザインターフェース900のエリア904に表示される。セクション
図905は、
図2及び
図3でブロック形式で示されるセクション
図223の1つの実装形態の一例である。この特定の例では、セクション
図905は、
図7の位置704にある航空機に関するものであり得る。
【0115】
この例示的な例では、セクション
図905内のセクション群902のビューに航空機の一部のみが示されている。図示したように、この特定の例では、特定位置にあるセクション群902のみが示されている。
【0116】
更に、セクション群902も選択可能であってもよい。セクション群902の選択可能能力は、セクション群902に関連付けられるホットスポットの使用を通して実現されてもよい。その結果、セクション群902の中の特定のセクションを選択することにより、選択されたセクションを含む航空機のモデルからそのボリュームが表示される。
【0117】
図示したように、エリア908、エリア910、及びエリア912も選択可能である。これらのエリアは、セクション群902をグループ化する。これらのエリアは、それらに関連付けられるホットスポットを更に有する場合がある。このようなエリアのうちの1つを選択することで、エリア内の異なるセクションを含むボリュームが表示される。
【0118】
図6の建造物602を有するグラフィカルユーザインターフェース600の図、
図7の航空機の位置700を有するグラフィカルユーザインターフェース702の図、
図8のセクション群802を有するグラフィカルユーザインターフェース800の図、及び
図9のセクション群902を有するグラフィカルユーザインターフェース900は、例示的な実施形態に従って実行され得る複数段階のクエリの例である。図示したように、建造物群602から建造物を選択することにより、航空機の特定のモデルが選択され得る。この特定のモデルは、グラフィカルユーザインターフェース702を使用して位置群とともに表示されてもよい。位置の選択により、グラフィカルユーザインターフェース800内のセクション群802、又はグラフィカルユーザインターフェース900内のセクション群902を有する別のビューが表示される。このようにして、オペレータは、選択された位置に応じて、異なる航空機のモデルをより容易に縦覧することができる。
【0119】
ここで
図10を参照すると、例示的な実施形態に従って、セクションの選択に応じて表示されるボリュームが示される。この図示された例では、グラフィカルユーザインターフェース1000により、
図8のセクション803のパーツ群1004のグラフィック表現1002が表示される。
【0120】
図示したように、セクション803のこのビューは、デフォルトの視点に当初基づいてもよい。この視点は、
図4の視点408を使用して設定してもよい。セクション803のこのビューから、オペレータは、多くの異なる方法でセクション803を縦覧することができる。
【0121】
例えば、オペレータは、セクション803内のパーツ群1004の中のパーツに対してグラフィック表現群1002の中のグラフィック表現を選択してもよい。パーツに対するグラフィック表現を選択することにより、そのパーツのより近いビューがもたらされることができる。
【0122】
別の例示的な例では、セクション803内のパーツ群1004のグラフィック表現1002は、メニュー1008に表示されるコマンド群1006を用いて縦覧することができる。この例示的な例では、コマンド群1006は、トップ1010、ボトム1012、サイド1014、及びパースペクティブ1016を含む。言うまでもなく、種々のビューに対するこれらのコマンドは、例に過ぎず、すべての種類を包含することを意図していない。コマンドは、パーツ群1004の中の特定のパーツのグラフィック表現1002を見るために使用されてもよい。例えば、ズームやパンなどのコマンド、及び他の適切なコマンドは、この例示的な例に示されるものに加えて、又はその代わりに更に存在してもよい。
【0123】
加えて、場合によっては、パーツ識別子が、パーツフィールド1018に入力されてもよい。パーツ識別子を入力することにより、パーツ群1004の中の特定のパーツの種々のビューをオペレータは見ることができる。加えて、オペレータは、コマンド群1006のコマンドを選択し、パーツの特定のビューを提供することができる。
【0124】
言うまでもなく、他のプロセスが、セクション803の内部のパーツ群1004のグラフィック表現1002を縦覧して見るために使用されてもよい。これらの他のプロセスは、パーツ群1004のグラフィック表現1002を縦覧することができるコンピュータ支援設計ソフトウェア及び他の種類のソフトウェアと共に典型的に使用されるプロセスを含んでもよい。
【0125】
図6から
図10の種々のグラフィカルユーザインターフェースの図は、
図2のグラフィカルユーザインターフェース208の幾つかの実装形態の一例としてのみ提供されている。これら例は、例示的な実施形態が実施され得る態様を限定することを意図していない。例えば、航空機に関して種々の例が表示されているが、似たような表示を他の種類のビークル又はオブジェクトに対して使用することができる。例えば、グラフィカルユーザインターフェースは、自動車、船、衛星、エンジンなどのオブジェクト、又は他の何らかの適切な種類のオブジェクトのセクションに対して設定されてもよい。
【0126】
別の例示的な例として、種々のグラフィカルユーザインターフェースの表示は、示されたものに加えて、又はそれに代えて、他のグラフィカルユーザインターフェースを使用して実行されてもよい。更に、グラフィカルユーザインターフェースの順序は、上記の順序とは異なる場合がある。
【0127】
ここで
図11を参照すると、例示的な実施形態に従って、オブジェクトに対して視覚的にクエリを行うプロセスのフロー図が示されている。この例示的な例では、この方法は、航空機などのオブジェクトに対して視覚的にクエリを行うために使用されてもよい。プロセスは、
図1のオブジェクトマネージャ124を使用して実施されてもよい。具体的には、
図2に示すオブジェクトマネージャ124の1つ又は複数の異なるコンポーネントを使用して、航空機に対して視覚的にクエリを行ってもよい。
【0128】
このプロセスは、航空機のモデルを特定することによって開始される(工程1100)。この例示的な例では、航空機のモデルは、上述したように幾つかの方法で特定することができる。例えば、モデルは、モデル群のリストからモデルを選択することによって特定することができる。他の例示的な例では、モデルは、グラフィカルユーザインターフェース(例えば、
図6のグラフィカルユーザインターフェース600)を使用して視覚的に特定することができる。
【0129】
このプロセスは、次いで、表示デバイス上のグラフィカルユーザインターフェースに航空機のセクションを表示し(工程1102)、その後にプロセスが終了する。このセクションは、航空機の組み立てのために製造されるセクションに対応する。更に、例示的な例では、このセクションも更に選択可能である。これらのセクションを選択する能力は、様々な機構を通してもたらされることができる。この例示的な例では、選択可能性は、グラフィカルユーザインターフェースに表示されるセクションに関連付けられるホットスポットを通してもたらされることができる。更に、セクションは、工程1102にて、拡大図に表示される。
【0130】
ここで
図12を見ると、例示的な実施形態に係る、航空機に対して視覚的にクエリを行うためのプロセスのフロー図が示されている。このプロセスは、オペレータが、パーツが配置されている種々の場所に対する座標を知る必要なく、航空機の種々のパーツを視覚的に見ることができる1つの態様の例である。
図12に示す種々の工程は、
図2のオブジェクトビジュアライザ204を使用して実施することができる。
【0131】
このプロセスは、グラフィカルユーザインターフェースを製造施設内の一連の建造物とともに表示することによって開始される(工程1200)。グラフィカルユーザインターフェースには、選択できる建造物のホットスポットが含まれる。ホットスポットとは、動作を引き起こすために選択することができるグラフィカルユーザインターフェースの一部である。これらの例示的な例では、建造物は、オペレータが選択することができるホットスポットである。
【0132】
このプロセスでは、次いで、建造物を選択するユーザ入力が受け付けられる(工程1202)。この例示的な例では、各建造物は、特定の航空機を組み立てるために使用されてもよい。この特定の航空機とは、モデルなどの特定の種類の航空機であってもよい。場合によっては、2つ以上の建造物を使用して同じ種類の航空機が組み立てられる場合があるが、特定の航空機は、特殊なオプションを有する顧客のための特殊な型である場合がある。つまり、同じ種類の異なる航空機は、同じ種類であっても、異なるオプションを有する異なる建造物において組み立てられてもよい。
【0133】
次に、製造施設の一連の建造物群の中の建造物を選択することによって、航空機のモデルが識別される(工程1203)。建造物内の位置群が特定される(工程1204)。各建造物は、組み立て中の航空機に対して種々の位置群を有することができる。更に、建造物が同じ位置群を有する場合であっても、特定の位置の特定の建造物における航空機のステータスは、他の建造物とは異なる場合がある。更に、同じ位置群であっても、異なる航空機が、異なる建造物群の位置群において組み立てられる場合がある。
【0134】
位置群は、グラフィカルユーザインターフェースに表示される(工程1206)。このような例示的な例では、種々の位置群は、オペレータが入力するユーザ入力によって選択されることができるホットスポットである。次いで、プロセスは、位置を選択するためのユーザ入力を受け付ける。
【0135】
次いで、プロセスは、位置の選択に基づいて、航空機のセクション図を特定する(工程1208)。この例示的な例では、各位置は、表示され得る異なるセクション図を有する場合がある。ある位置における航空機のセクション群は、これらの例示的な例において選択された位置において製造されたセクションである。このセクション図には、特定の位置のセクションが含まれる。
【0136】
図示のように、セクション図は、例えば、セクション図群224の中のセクション
図223であってもよい。この例示的な例では、異なる位置について異なるセクション図が存在する。
図8のセクション
図805と、
図9のセクション
図905は、工程1208の航空機について選択される位置によって選択され得るセクション図の例である。
【0137】
これらの例示的な例では、セクション図は、その位置において航空機に存在するパーツについて選択されている。これらは、前の位置における航空機の組み立てから既に存在しているかもしれないパーツ、又は選択された位置において組み立てられるべきパーツであってもよい。
【0138】
プロセスは、次いで、航空機のセクションを表示する(工程1210)。工程1210では、セクションは、航空機のセクション図に表示される。更に、種々のセクション群は、オペレータによって入力されるユーザ入力によって選択され得るホットスポットに関連付けられて表示される。次いで、プロセスは、グラフィカルユーザインターフェースに表示されているセクション群からのセクションの選択を検出する(工程1212)。工程1212では、セクションは、ボリューム識別子に関連付けられるホットスポットを有する。航空機のセクションの選択には、航空機に関連付けられるホットスポットを選択することが含まれる。ホットスポットにより、
図2のボリューム識別子222などのボリューム識別子が指し示される。場合によっては、ホットスポットは、ボリューム識別子を指し示すリンクであってもよい。例えば、ホットスポットは、ボリューム識別子を識別するために使用されるインデックスであってもよい。
【0139】
次いで、プロセスは、グラフィカルユーザインターフェースに表示されたセクション群から選択されたセクションに対応するモデル内のボリュームを特定する(工程1214)。これらの例示的な例では、航空機の各セクションは、航空機のボリュームに関連付けられる。このボリュームは、セクションについて選択されたホットスポットにより指し示されるボリューム識別子を用いてセクション図の中のセクションに関連付けられるボリューム識別子から特定される。ボリューム識別子には、ボリュームを画定する情報が含まれてもよい。例えば、ボリューム識別子222には、
図4に示すボリューム記述子402が含まれてもよい。具体的には、識別子には、モデル内のボリュームを画定する一連の座標が含まれてもよい。
【0140】
プロセスは、次いで、選択されたセクションについて識別されたモデル内のボリュームを使用して、グラフィカルユーザインターフェースにおけるセクションを表示する(工程1218)。次に、航空機の位置に対して航空機の新しいセクションが選択されたかどうかの判定が行われる(工程1220)。任意のセクションが選択されている場合、プロセスは、次いで、上述の工程1210に戻る。
【0141】
新しいセクションが選択されていない場合、航空機に対して新しい位置が選択されたかどうかの判定が行われる(工程1222)。新しい位置が選択されている場合、プロセスは、次いで、上述の工程1208に戻る。新しい位置が選択されていない場合、プロセスは、新しい建造物が選択されているかどうかを判定する(工程1224)。新しい建造物が選択されている場合、プロセスは工程1204に戻る。そうでない場合、プロセスは、オペレータによって選択された工程を実行し(工程1226)、その後プロセスは工程1218に戻る。工程1226では、オペレータは、ボリュームで表示されたパーツを回転させること、表示を拡大すること、パーツを取り外すこと、パーツに注釈をつけること、又はボリュームにおいて表示されたパーツに関連する他の工程を実行することができる。
【0142】
図示した種々の実施形態におけるフロー図及びブロック図は、例示的な実施形態の装置及び方法の幾つか可能な実装形態の構造、機能、及び作業を示す。これに関し、フロー図又はブロック図の各ブロックは、作業又はステップのモジュール、セグメント、機能、及び/又は部分を表す場合がある。例えば、ブロックのうちの1つ又は複数は、ハードウェア内のプログラムコードとして、或いはプログラムコードとハードウェアの組合せとして実装されることができる。ハードウェア内に実装された場合、ハードウェアは、例えば、フロー図又はブロック図のうちの1つ又は複数の作業を実施するように製造又は構成される集積回路の形態をとりうる。プログラムコードとハードウェアとの組み合わせとして実装されると、この実装はファームウェアの形態を取ることがある。
【0143】
例示的な実施形態の幾つかの代替的な実装形態では、ブロック内に記載された1つ又は複数の機能は、図中に記載された順序を逸脱して出現し得る。例えば、場合によっては、連続して示される2つのブロックは、実質的に同時に実行されてもよく、又は時として、ブロックは、関係する機能に応じて逆順に実行されてもよい。更に、フロー図又はブロック図において示されたブロックに加えて、他のブロックが追加されることもある。
【0144】
1つの例示的な例では、セクションは、工程1202において分解図で表示されない場合がある。その代わり、セクションは、種々のセクションがホットスポットを通して選択され得る航空機全体として表示されてもよい。この種の実装形態では、種々のセクションは、線又は他のグラフィック識別子を用いて示されてもよい。
【0145】
ここで
図13を参照すると、データ処理システムのブロック図の図解が、例示的な実施形態により示される。データ処理システム1300を使用して、
図1のコンピュータシステム126を実施することができる。この例示的な例では、データ処理システム1300は、通信フレームワーク1302を含み、これにより、プロセッサユニット1304、メモリ1306、固定記憶域1308、通信ユニット1310、入出力ユニット1312、及びディスプレイ1314の間の通信が提供される。この例では、通信フレームワークは、バスシステムの形態をとることができる。
【0146】
プロセッサユニット1304は、メモリ1306に読み込まれ得るソフトウェアに対する指令を実行する役割を果たす。プロセッサユニット1304は、特定の実装形態に応じて、多くのプロセッサ、マルチプロセッサコア、又は他の何らかの種類のプロセッサであってもよい。
【0147】
メモリ1306及び固定記憶域1308は、記憶デバイス1316の例である。記憶デバイスは、例えば、限定しないが、データ、機能的な形態のプログラムコードなどの情報、及び/又は他の適切な情報を、一時的に及び/又は永続的に格納できる任意のハードウェアである。記憶デバイス1316は、これらの例示的な例では、コンピュータ可読記憶デバイスと称されることもある。メモリ1306は、これらの例では、例えば、ランダムアクセスメモリ、又は、任意の他の適切な揮発性の記憶デバイス或いは不揮発性の記憶デバイスであってもよい。固定記憶域1308は、特定の実装形態に応じて、様々な形態をとることができる。
【0148】
例えば、固定記憶域1308は、1つ又は複数のコンポーネント又はデバイスを含んでもよい。例えば、固定記憶域1308は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、書換え型光ディスク、書換え可能磁気テープ、又はそれらの何らかの組み合わせであってもよい。固定記憶域1308によって使用される媒体も着脱可能なものであってもよい。例えば、着脱可能なハードドライブは、固定記憶域1308向けに使用されてもよい。
【0149】
これらの例示的な例では、通信ユニット1310は、他のデータ処理システム又はデバイスとの通信を提供する。これらの例示的な例では、通信ユニット1310は、ネットワークインタフェースカードである。
【0150】
入出力ユニット1312は、データ処理システム1300に接続されることができる他のデバイスとのデータの入出力を可能にする。例えば、入出力ユニット1312は、キーボード、マウス、及び/又は他の何らかの適切な入力デバイスを通じて、ユーザ入力のための接続を提供することができる。更に、入出力ユニット1312は、プリンタに出力を送信することができる。ディスプレイ1314は、ユーザに情報を表示するための機構を提供する。
【0151】
オペレーティングシステム、アプリケーション、及び/又はプログラムに対する指示は、通信フレームワーク1302を介してプロセッサユニット1304と通信する記憶デバイス1316内に置くことができる。種々の実施形態のプロセスは、メモリ1306などのメモリ内に配置され得るコンピュータによって実施される指示を使用して、プロセッサユニット1304によって実行され得る。
【0152】
これらの指示は、プロセッサユニット1304によって読み取られ実行されることができるプログラムコード、コンピュータ使用可能プログラムコード、又はコンピュータ可読プログラムコードと呼ばれる。種々の実施形態の中のプログラムコードは、メモリ1306又は固定記憶域1308などの種々の物理的記憶媒体又はコンピュータ可読記憶媒体で具現化することができる。
【0153】
プログラムコード1318は、選択的に着脱可能なコンピュータ可読媒体1320上に機能的な形態で配置され、且つ、プロセッサユニット1304による実行のために、データ処理システム1300に読込まれるか、又は送信されることができる。プログラムコード1318とコンピュータ可読媒体1320は、これらの例示的な例では、コンピュータプログラム製品1322を形成する。
【0154】
1つの例では、コンピュータ可読媒体1320は、コンピュータ可読記憶媒体1324又はコンピュータ可読信号媒体1326であってもよい。これらの例示的な例では、コンピュータ可読記憶媒体1324は、プログラムコード1318を伝搬又は伝送する媒体というよりは、むしろプログラムコード1318を保存するために使用される物理的記憶デバイス又は有形の記憶デバイスである。
【0155】
代替的に、プログラムコード1318は、コンピュータ可読信号媒体1326を使用してデータ処理システム1300に転送してもよい。コンピュータ可読信号媒体1326は、例えば、プログラムコード1318を含む伝播されたデータ信号であってもよい。例えば、コンピュータ可読信号媒体1326は、電磁信号、光信号、及び/又は他の任意の好適な種類の信号であってもよい。これらの信号は、無線通信リンク、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、有線などの通信リンク、及び/又は他の任意の適切な種類の通信リンクを介して送信されてもよい。
【0156】
データ処理システム1300に関して図示されている種々のコンポーネントは、種々の実施形態が実施されることができる態様に対して構造的制限を設けることを意図していない。種々の例示的な実施形態は、データ処理システム1300に関して例示されているコンポーネントの追加的な及び/又は代替的なコンポーネントを含むデータ処理システムにおいて実施されてもよい。
図13に示した他のコンポーネントは、図示されている例示的な例と異なる場合がある。種々の実施形態は、プログラムコード1318を実行することができる任意のハードウェアデバイス又はシステムを使用して実施されてもよい。
【0157】
本開示の例示的な実施形態は、
図14に示される航空機の製造及び保守方法1400と
図15に示される航空機1500に関連して説明され得る。まず
図14を参照すると、航空機の製造及び保守の方法が例示的な実施形態に従って示されている。製造前の段階で、航空機の製造及び保守方法1400は、
図15の航空機1500の仕様及び設計1402、並びに材料の調達1404を含んでもよい。
【0158】
製造段階では、
図15の航空機1500のコンポーネント及びサブアセンブリの製造1406、並びにシステム統合1408が行われる。その後、
図15の航空機1500は、運航1412に供されるために、認可及び納品1410を経ることがある。顧客による運航1412中、
図15の航空機1500は、定期的な整備及び保守1414(改造、再構成、改修、及びその他の整備又は保守を含み得る)がスケジューリングされる。
【0159】
航空機の製造及び保守方法1400の各プロセスは、システムインテグレーター、第三者、及び/又はオペレータによって実行又は実施されてもよい。これらの例では、オペレータは顧客であってもよい。本明細書の目的のために、システムインテグレーターは、限定しないが、任意の数の航空機製造者及び主要システム下請業者を含んでもよく、第三者は、限定しないが、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含んでもよく、且つ、オペレータは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などであってもよい。
【0160】
ここで
図15を参照すると、例示的な実施形態が実施されることができる航空機が示される。この例では、航空機1500は、
図14の航空機の製造及び保守方法1400によって製造されたものであり、複数のシステム1504及び内装1506を備える機体1502を含んでもよい。システム1504の例には、推進システム1508、電気システム1510、油圧システム1512、及び環境システム1514のうちの1つ又は複数が含まれる。任意の数の他のシステムが含まれてもよい。航空宇宙産業の例を示したが、種々の例示的な実施形態は、自動車産業などの他の産業にも適用されてもよい。
【0161】
本明細書で具現化される装置及び方法は、
図14の航空機の製造及び保守方法1400の段階の少なくとも1つの段階で採用することができる。例えば、システム統合1408中に1つ又は複数の例示的な実施形態を実施することができる。情報を識別し、タスクを実行して、航空機1500上のパーツを組み立てるために、種々の例示的な例を実施してもよい。
【0162】
具体的には、製造指図インスタンスのタスクを実行する場所、又はタスクが実行された場所を識別するために、航空機の視覚的クエリを使用することができる。加えて、整備及び保守1414中に更に例示的な実施形態が実施されてもよい。例えば、整備、機能向上、改修のためにタスクを実行してパーツを組み立てために、オペレータによって航空機に関する情報に対して視覚的にクエリを行い、これを見ることができ、且つ、整備及び保守1414中の他の工程を例示的な実施形態を使用して識別することができる。
【0163】
ここで
図16を参照すると、例示的な実施形態に従って、製造システムが示されている。製造システム1600は、物理的なハードウェアシステムであり、
図15の航空機1500などの製品を製造するように構成される。
【0164】
図示したように、製造システム1600には製造機器1602が含まれる。製造機器1602には、加工機器1604又は組み立て機器1606のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0165】
加工機器1604は、航空機1500を形成するのに使用されるパーツのためのコンポーネントを加工するために使用され得る機器である。例えば、加工機器1604には機械及びツールが含まれてもよい。これらの機械及びツールは、ドリル、油圧プレス、燃焼室、型、複合テープ敷設機、真空システム、施盤、又は他の適切な種類の機器のうちの少なくとも1つであってもよい。加工機器1604は、金属パーツ、複合パーツ、半導体、回路、ファスナー、リブ、外板、スパー、アンテナ、ファリンクス(pharynx)、又は他の適切な種類のパーツのうちの少なくとも1つを加工するのに使用してもよい。
【0166】
組み立て機器1606は、航空機1500を形成するパーツを組み立てるために使用される機器である。具体的には、組み立て機器1606は、航空機1500を形成するためにコンポーネント及びパーツを組み立てるように使用されてもよい。組み立て機器1606には、機械及びツールも含まれてもよい。このような機械及びツールは、ロボットアーム、クローラ、ファスナー設置システム、レールベースのドリルシステム、又はロボットのうちの少なくとも1つであってもよい。組み立て機器1606は、座席、水平安定板、翼、エンジン、エンジンハウジング、着陸ギアシステム、及び航空機1500用の他のパーツなどのパーツを組み立てるために使用されてもよい。
【0167】
製造システム1600には、制御システム1608も含まれる。制御システム1608は、ハードウェアシステムであり、ソフトウェア又は他の種類のコンポーネントも含んでもよい。制御システム1608は、製造機器1602の動作を制御するように設定される。制御システム1608は、ハードウェアを使用して実装され得る。ハードウェアには、コンピュータ、回路、ネットワーク、及び他の種類の機器が含まれてもよい。制御は、製造機器1602の直接制御の形態をとってもよい。例えば、ロボット、コンピュータ制御機械、及び他の機器は、制御システム1608によって制御されてもよい。他の例示的な例では、制御システム1608は、航空機1500の製造において人間のオペレータ1610によって実行される工程を管理することができる。
【0168】
これらの例示的な例では、
図1のオブジェクトマネージャ124は、制御システム1608に実装され、
図15の航空機1500の製造を管理することができる。
【0169】
異なる例示的な例では、人間のオペレータ1610は、製造機器1602又は制御システム1608のうちの少なくとも1つを操作する、又はそれと対話することができる。この対話は、航空機1500を製造するために実行されてもよい。
【0170】
言うまでもなく、製造システム1600は、他の製品を製造するように構成されてもよい。製造システム1600が、航空宇宙産業における製造に関連して説明されてきたが、製造システム1600は、他の産業の製品を製造するように構成されてもよい。例えば、製造システム1600は、自動車産業、並びに任意の他の適切な産業の製品を製造するように構成されてもよい。
【0171】
これにより、オペレータは、グラフィカルユーザインターフェースを使用して航空機に関する情報を視覚化することができる。この視覚化は、コンピュータ支援設計ソフトウェアの経験及び訓練を経ていない可能性のあるオペレータによって作業現場で実行することができる。この視覚的クエリにより、オペレータが、航空機又は他のオブジェクトを視覚的に見ることが可能になる。
【0172】
この視覚化は、オペレータが航空機の場所の座標を知る必要なく、実行することができる。これらの例示的な例では、グラフィカルユーザインターフェースが航空機のグラフィック表現を表示し、それにより、航空機のビューを縦覧するために座標を使用することなく、オペレータが航空機の種々の部分を見ることが可能になる。
【0173】
種々の例示的な実施形態の説明は、例示及び説明を目的として提示されており、網羅的な説明であること、或いはこれらの実施形態を開示された形態に限定することを意図していない。当業者には、多数の修正例及び変形例が明らかであろう。更に、異なる例示的な実施形態は、他の例示的な実施形態と比べて、異なる特徴を提供することができる。選択された1つ又は複数の実施形態は、実施形態の原理、実際の用途を最もよく説明するため、及び他の当業者に対し、様々な実施形態の開示内容と、考慮される特定の用途に適した様々な修正との理解を促すために選択及び説明されている。
出願人は、下記の条項も本願発明と考えている。
条項1.
航空機(104)を製造するように構成される製造機器(1502)、
前記航空機(104)の製造を制御するように構成される制御システム(1508)、及び
前記制御システム(1508)内のオブジェクトマネージャ(124)を備え、
前記オブジェクトマネージャ(124)が、前記航空機(104)のモデル(216)を特定し、表示デバイス上のグラフィカルユーザインターフェース(208)において前記航空機(104)のセクション群(136)を表示し、前記表示デバイス上に表示される前記セクション群(136)に基づいて、前記製造機器(1502)を使用して前記航空機(104)の組み立てを管理するように設定され、前記セクション群(136)が、前記航空機(104)の組み立てのために製造されるセクション群(136)に対応しており、前記セクション群(136)が、選択可能である、
製造システム(1500)。
条項2.
前記表示デバイス上に表示される前記セクション群(136)に基づいて、前記航空機(104)の組み立てを管理するように構成されることにより、前記オブジェクトマネージャ(124)が、前記表示デバイス上に表示される前記セクション群(136)に基づいて、前記航空機(104)を組み立てるためのパーツに関連して実行されるタスクを管理するように構成される、条項1に記載の製造システム(1500)。
条項3.
前記グラフィカルユーザインターフェース(208)が、前記航空機(104)のビューを縦覧するために座標を使用することなく、前記航空機(104)の種々の部分の視覚化のために前記航空機(104)のグラフィック表現を表示する、条項1に記載の製造システム(1500)。
条項4.
前記オブジェクトマネージャ(124)が、前記グラフィカルユーザインターフェース(208)において表示される前記セクション群(136)からのセクション(304)の選択を検出し、前記グラフィカルユーザインターフェース(208)において表示される前記セクション群(136)から選択される前記セクションに対応する前記モデル(216)内のボリューム(219)を特定し、選択された前記セクションに対して特定された前記モデル(216)内の前記ボリューム(219)を使用して、前記グラフィカルユーザインターフェース(208)における前記セクションを表示するように更に設定されている、条項1に記載の製造システム。
条項5.
前記ボリューム(219)が、前記航空機(104)のセクション図(223)及び前記セクション図(223)に対するボリューム識別子群(221)から特定される、条項4に記載の製造システム(1500)。
条項6.
前記ボリューム識別子群(221)内のボリューム識別子(222)が、前記モデル(216)内の前記ボリューム(219)を画定する一連の座標(406)を含む、条項5に記載の製造システム(1500)。
条項7.
前記セクションが、前記ボリューム識別子(222)に関連付けられるホットスポット(306)を有する、条項6に記載の製造システム(1500)。
条項8.
前記セクション群(136)が分解図で表示される、条項1に記載の製造システム(1500)。
条項9.
航空機(104)を製造する方法であって、前記航空機(104)のモデル(216)を特定すること(1000)、
表示デバイス上のグラフィカルユーザインターフェース(208)における前記航空機(104)のセクション群(136)を前記航空機(104)に関する視覚情報として表示すること(1002)、及び
前記表示デバイス上に表示される前記セクション群(136)に基づいて、前記航空機(104)の組み立てを管理することを含んでおり、
前記セクション群(136)が、前記航空機(104)の組み立てのために製造されるセクション群(136)に対応しており、前記セクション群(136)が、選択可能である、方法。
条項10.
前記管理するステップが、
前記表示デバイス上に表示される前記セクション群(136)に基づいて、前記航空機(104)を組み立てるためのパーツに関連して実行されるタスクを管理することを含む、条項9に記載の方法。
条項11.
前記グラフィカルユーザインターフェース(208)において表示される前記セクション群(136)からのセクション(304)の選択を検出すること(1112)、
前記グラフィカルユーザインターフェース(208)において表示される前記セクション群(136)から選択される前記セクションに対応する前記モデル(216)内のボリューム(219)を特定すること(1000)、及び
選択された前記セクションに対して特定された前記モデル(216)内の前記ボリューム(219)を使用して、前記グラフィカルユーザインターフェース(208)における前記セクションを表示すること(1002)
を更に含む、条項9に記載の方法。
条項12.
前記ボリューム(219)が、前記航空機(104)のセクション図(223)及び前記セクション図(223)に対するボリューム識別子群(221)から特定される、条項11に記載の方法。
条項13.
前記ボリューム識別子群(221)内のボリューム識別子(222)が、前記モデル(216)内の前記ボリューム(219)を画定する一連の座標(406)を含む、条項12に記載の方法。
条項14.
前記セクションが、前記ボリューム識別子(222)に関連付けられるホットスポット(306)を有する、条項13に記載の方法。
条項15.
前記セクション群(136)が分解図で表示される、条項9に記載の方法。
条項16.
前記セクション群(136)が前記航空機(104)のセクション図(223)で表示される、条項9に記載の方法。
条項17.
前記航空機(104)の前記モデル(216)を特定すること(1000)が、
製造施設内の一連の建造物群を表示すること(1002)、及び前記製造施設内の前記一連の建造物群の中の建造物の選択に基づいて、前記航空機(104)のための前記モデル(216)を特定すること(1000)を含む、条項9に記載の方法。
条項18.
前記航空機(104)の組み立てのための位置群を表示すること(1002)、及び
表示された前記位置群から前記航空機(104)の位置を選択することに基づいて前記航空機(104)の前記セクション群(136)を特定すること(1000)を更に含む、条項9に記載の方法。
条項19.
前記位置内の前記航空機(104)の前記セクション群(136)が、選択された前記位置において製造された前記セクション群(136)である、条項18に記載の方法。