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特許6373310一体型の支持体と加工物とを含むアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6373310
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】一体型の支持体と加工物とを含むアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B28D 7/04 20060101AFI20180806BHJP
   C03B 35/00 20060101ALI20180806BHJP
   B23Q 3/02 20060101ALI20180806BHJP
   B23Q 3/18 20060101ALI20180806BHJP
   B32B 17/06 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
   B28D7/04
   C03B35/00
   B23Q3/02 Z
   B23Q3/18 Z
   B32B17/06
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-144659(P2016-144659)
(22)【出願日】2016年7月22日
(65)【公開番号】特開2017-24415(P2017-24415A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2016年7月22日
(31)【優先権主張番号】10 2015 112 036.4
(32)【優先日】2015年7月23日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】504299782
【氏名又は名称】ショット アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Schott AG
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】トアステン ゲーヒンディ
(72)【発明者】
【氏名】アーミン トーマス
(72)【発明者】
【氏名】マルコ ヴァイゼンブアガー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ヴェアナー
【審査官】 石川 健一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2004/033197(WO,A2)
【文献】 特表2008−522927(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/105351(WO,A1)
【文献】 特開2012−162449(JP,A)
【文献】 特開2012−203268(JP,A)
【文献】 実開昭64−055902(JP,U)
【文献】 特開平09−022935(JP,A)
【文献】 独国実用新案第08505130(DE,U1)
【文献】 特開2010−049257(JP,A)
【文献】 特開2010−170133(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01391433(EP,A2)
【文献】 特開2005−234344(JP,A)
【文献】 特開平07−140371(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B28D 7/04
C03B 35/00
B23Q 3/02
B23Q 3/18
B32B 17/06
G02B 5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉱物ベースの一体型の支持体(1)と、該支持体(1)の表面(4)に支持されたシート状の加工物(20)、例えば、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントとを含むアセンブリ(15)において、
前記加工物(20)は、該加工物(20)の面のうちの1つによって前記一体型の支持体(1)の前記表面(4)に載置されており、前記加工物(20)は、以下の特徴、すなわち
−前記加工物(20)の平均厚さに対する直径または横方向寸法の比は、少なくとも50、好適には少なくとも100、より好適には少なくとも150、特に好適には少なくとも200、最も好適には300以上である
−直径に対する坪量の比は、100kg/m3以下、好適には30kg/m3以下である
のうちの少なくとも1つを示しており、
前記支持体(1)の表面(4)は、支持された前記加工物の付着が防止されるように設計されており、前記支持体(1)は、前記加工物(20)を前記支持体(1)から下方から持ち上げるおよび/または前記加工物(20)を横方向にシフトさせることができる、前記支持体に挿入された手段を備える設備(6)を有し、前記支持体(1)は鉄筋コンクリートから成る、アセンブリ(15)。
【請求項2】
前記ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメント(20)は、3・10-6/K以下、好適には1・10-6/K以下、より好適には0.1・10-6/K以下、最も好適には0.05・10-6/K以下の熱膨張率αを有する、請求項1記載のアセンブリ(15)。
【請求項3】
前記ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメント(20)は、ミラーキャリヤ基板である、請求項1または2記載のアセンブリ(15)。
【請求項4】
前記支持体(1)の前記表面(4)と、該表面(4)に載置された前記ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメント(20)の前記面とは、一致する湾曲を有する、請求項1から3までのいずれか1項記載のアセンブリ(15)。
【請求項5】
支持された前記加工物(20)に接触する前記支持体(1)の前記表面(4)のセグメント(7)に、少なくとも部分的に付着防止コーティング(13)が設けられている、請求項1からまでのいずれか1項記載のアセンブリ(15)。
【請求項6】
前記支持体(1)の所定の支持表面の少なくとも周縁部(12,11)に、前記付着防止コーティング(13)が設けられている、請求項記載のアセンブリ(15)。
【請求項7】
前記付着防止コーティング(13)は、好適にはポリエチレンまたはポリプロピレンから形成された、1つのフィルムまたは複数のフィルムの積層体である、請求項または記載のアセンブリ(15)。
【請求項8】
前記フィルムは、付着防止特性を有するポリマフィルムである、請求項記載のアセンブリ(15)。
【請求項9】
1つのフィルムの厚さは、少なくとも50μm、好適には少なくとも60μm、より好適には少なくとも65μmである、請求項または記載のアセンブリ(15)。
【請求項10】
前記支持体(1)は、中央凹所(5)を有する、請求項1からまでのいずれか1項記載のアセンブリ(15)。
【請求項11】
前記支持体(1)は、さらに、貫通ボア(2)を有する、請求項1から1までのいずれか1項記載のアセンブリ(15)。
【請求項12】
前記加工物を前記支持体(1)から持ち上げるおよび/または前記加工物を下方から横方向にシフトさせる前記手段は、空圧式および/または液圧式手段である、請求項1から1までのいずれか1項記載のアセンブリ(15)。
【請求項13】
下方から持ち上げるおよび/または横方向にシフトさせる前記手段は、少なくとも1つの流体、好適には、空気、オイルまたは水を通過させることによって方向付けるように適応された少なくとも1つのノズルを含む、請求項1記載のアセンブリ(15)。
【請求項14】
下方から持ち上げるおよび/または横方向にシフトさせる前記手段は、クッション状の手段である、請求項1または1記載のアセンブリ(15)。
【請求項15】
前記支持体(1)は、流体、好適には、空気、オイルまたは水を前記クッション状の手段内へ噴射することによって、支持された前記加工物(20)が持ち上げられるように構成されている、請求項1記載のアセンブリ(15)。
【請求項16】
前記支持体(1)は、実質的に、無機材料から形成されている、請求項1から1までのいずれか1項記載のアセンブリ(15)。
【請求項17】
前記支持体(1)は、支持される前記加工物(20)と実質的に同じ大きさか、またはそれよりも大きい、請求項1から16までのいずれか1項記載のアセンブリ(15)。
【請求項18】
鉱物ベースの一体型の支持体(1)と、該支持体(1)の表面(4)に支持されたシート状の加工物(20)、例えば、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントとを含むアセンブリ(15)において、
前記加工物(20)は、該加工物(20)の面のうちの1つによって前記一体型の支持体(1)の前記表面(4)に載置されており、前記加工物(20)は、以下の特徴、すなわち
−前記加工物(20)の平均厚さに対する直径または横方向寸法の比は、少なくとも50、好適には少なくとも100、より好適には少なくとも150、特に好適には少なくとも200、最も好適には300以上である
−直径に対する坪量の比は、100kg/m3以下、好適には30kg/m3以下である
のうちの少なくとも1つを示しており、
前記支持体(1)の表面(4)は、支持された前記加工物の付着が防止されるように設計されており、前記支持体(1)は、前記加工物(20)を前記支持体(1)から下方から持ち上げるおよび/または前記加工物(20)を横方向にシフトさせることができる、前記支持体に挿入された手段を備える設備(6)を有し、
前記支持体(1)は、金属キャリヤ(8)に取り付けられており、金属ワイヤまたは金属ロープパッドが、好適には、前記金属キャリヤ(8)の下側に緩衝器(9)として設けられている、アセンブリ(15)。
【請求項19】
鉱物ベースの一体型の支持体(1)と、該支持体(1)の表面(4)に支持されたシート状の加工物(20)、例えば、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントとを含むアセンブリ(15)において、
前記加工物(20)は、該加工物(20)の面のうちの1つによって前記一体型の支持体(1)の前記表面(4)に載置されており、前記加工物(20)は、以下の特徴、すなわち
−前記加工物(20)の平均厚さに対する直径または横方向寸法の比は、少なくとも50、好適には少なくとも100、より好適には少なくとも150、特に好適には少なくとも200、最も好適には300以上である
−直径に対する坪量の比は、100kg/m3以下、好適には30kg/m3以下である
のうちの少なくとも1つを示しており、
前記支持体(1)の表面(4)は、支持された前記加工物の付着が防止されるように設計されており、前記支持体(1)は、前記加工物(20)を前記支持体(1)から下方から持ち上げるおよび/または前記加工物(20)を横方向にシフトさせることができる、前記支持体に挿入された手段を備える設備(6)を有し、
支持された前記加工物(20)に接触する前記支持体(1)の前記表面(4)のセグメント(7)に、少なくとも部分的に付着防止コーティング(13)が設けられており、該付着防止コーティング(13)は、好適にはポリエチレンまたはポリプロピレンから形成された、1つのフィルムまたは複数のフィルムの積層体であり、該フィルムの積層体は少なくとも3つのフィルムから成る、アセンブリ(15)。
【請求項20】
鉱物ベースの一体型の支持体(1)と、該支持体(1)の表面(4)に支持されたシート状の加工物(20)、例えば、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントとを含むアセンブリ(15)において、
前記加工物(20)は、該加工物(20)の面のうちの1つによって前記一体型の支持体(1)の前記表面(4)に載置されており、前記加工物(20)は、以下の特徴、すなわち
−前記加工物(20)の平均厚さに対する直径または横方向寸法の比は、少なくとも50、好適には少なくとも100、より好適には少なくとも150、特に好適には少なくとも200、最も好適には300以上である
−直径に対する坪量の比は、100kg/m3以下、好適には30kg/m3以下である
のうちの少なくとも1つを示しており、
前記支持体(1)の表面(4)は、支持された前記加工物の付着が防止されるように設計されており、前記支持体(1)は、前記加工物(20)を前記支持体(1)から下方から持ち上げるおよび/または前記加工物(20)を横方向にシフトさせることができる、前記支持体に挿入された手段を備える設備(6)を有し、
前記加工物(20)の加工中に生じた残留物を、好適には、前記支持体(1)の前記表面(4)に設けられた半径方向に延びるエレメントと円形のエレメントとから成るチャネルのウェブ状配列によって形成された排出部(3)を有することによって除去することができるように、前記支持体(1)の前記表面(4)は設計されている、アセンブリ(15)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、加工物を表面全体で支持する一体型の支持体に関する。
【0002】
発明の背景
脆いまたは硬いおよび脆い材料から形成された大型加工物の製造、例えば、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックから形成されたミラーキャリヤの製造において、ミラーキャリヤの実際の製造の後、研削および穿孔、研磨、コーティングなどの別の加工ステップが行われる。通常は極めて複雑で、ひいては高価な方法で製造されるミラーキャリヤへの損傷を回避するために、ミラーキャリヤは、後続の加工ステップにおいて支持されなければならない。支持体は、加工物への損傷を防止するために、このようなシステムの搬送のためにも必要である。
【0003】
これまで、鋼製の支持構造は、薄いミラーキャリヤを支持するために使用されてきた。しかしながら、このような支持構造の欠点は、支持される加工物の表面全体で支持しないということであり、この場合、支持される加工物は、その形状を保たずに、外力の影響下、例えば重力の効果により変形させられることがある。
【0004】
これは、加工物が50以上の極めて大きなアスペクト比を有するミラーキャリヤである場合に特に重要である。この場合、アスペクト比とは、ミラーキャリヤの平均厚さに対するミラーキャリヤの直径の比と定義される。この高いアスペクト比は、一般的に、低い坪量も意味する。
【0005】
欧州特許出願公開第1391433号明細書は、例えば、型を開示しており、この型に、ガラスまたはガラスセラミックのミラーキャリヤブランクが重力下でたるまされ、型自体はキータイトガラスセラミックから形成されている。
【0006】
このようなキータイトガラスセラミック型は、複数の有利な特性、例えば、極めて高い耐熱性を有する。しかしながら、ミラーキャリヤ用のこのような型または支持体の製造は、大きな複雑さ、したがって増大したコストを伴う。すなわち、まずブロックが溶融ガラスから注型され、その後、第1のいわゆるセラミックス化ステップにおいて高石英混晶ガラスセラミックに変換される。次いで、適切なブランクが、このようにして得られたブロックから機械的に切断され、最終的に、別のセラミックス化ステップにおいてキータイト混晶ガラスセラミックに変換される。このようにして得られた型の十分な表面品質を保証するために、型は、再び機械的に加工され、次いで、ラップ仕上げされる。複雑な製造プロセスは、高いコストを意味し、これにより、このようなガラスセラミック支持体は原則的にミラーキャリヤ基板を製造するのに適しているが、しかしながら、このような基板を搬送するために使用されるため、および顧客が使用するためには、除外される。さらに、例えばフィリグリー表面パターンの形式で表面に構造を製造するオプションは、ガラスセラミック型のための多段製造プロセスにより、複雑である。
【0007】
したがって、大型の加工物、特に50以上のアスペクト比を有する加工物を実質的に表面全体で支持する支持体であって、仕上げおよび搬送の間、加工物の寸法安定性を保証すべきであり、かつ構造化された表面を備えて製造可能であるべきである、支持体が必要とされている。
【0008】
発明の課題
本発明の課題は、大型の加工物、特に、50以上のアスペクト比を有する加工物を表面全体で支持する支持体であって、構造化された表面を有する支持体を提供することである。
【0009】
発明の概要
前記課題は、請求項6記載の、加工物を表面全体で支持する一体型の支持体と、請求項1記載の、一体型の鉱物ベースの支持体と、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントの形式の、支持体上に支持された加工物とを含むアセンブリとによって、達成される。別の実施の形態を、それぞれの従属請求項に見ることができる。
【0010】
加工および/または搬送中に加工物を表面全体で支持する一体型の支持体は、支持体の表面、特に加工物の支持面が、支持される加工物の付着が防止されるべく設計されるように、形成されている。支持体は、さらに、加工物を下方から持ち上げることによって支持体から解放させるおよび/または横方向に移動させることができる設備を有する。
【0011】
本願の文脈において、一体型とは、特に、支持体が、物理的または化学的な固定補助手段によって相互に接続された複数の個々の構成部材から成るのではなく、全体が1つの部品から製造されていることを意味する。支持体は、例えば、まず基材を製造し、別のステップにおいて別の材料を提供することによって多段プロセスで製造される場合にも、本発明の文脈において一体型であると呼ばれる。支持体を製造するこのような2段プロセスにおいて、2つの材料の緊密な材料結合は、製造中に、現場で、直接に製造され、これにより、製品は、一体型ボディを構成すると考えることができる。例えば、多段プロセスで製造されたこのような一体型の支持体は、2つの異なるコンクリート層を有してもよい。
【0012】
本発明の文脈において、(ミラー面に接触することなく、加工物を支持体から解放させるためにまたは加工物を持ち上げるための)下方からの加工物の持上げは、持上げのために加工物に上方から接近しかつ加工物に接触する、吸引カップ、グリッパなどの装置が存在しないことを意味する。しかしながら、加工物の下側と、支持体または支持体の複数の部分との接触は、例えば支持体の表面から移動させることができる手段が支持体に設けられている場合、維持され得る。しかしながら、持上げは、加工物と支持体との接触が一切なくとも可能であり、これにより、加工物は、例えば浮揚によって、支持体の上方に浮いた状態になる。
【0013】
発明の1つの実施の形態では、下方から、加工物を支持体から持ち上げるおよび/または加工物を横方向にシフトさせる手段は、空圧式および/または液圧式手段である。
【0014】
発明の別の実施の形態では、支持体からの加工物の下方からの持上げおよび/または横方向移動の手段は、少なくとも1つのノズルを有する。このノズルは、このノズルを通って少なくとも1つの流体、好適には空気、オイルまたは水を案内するように適応されている。
【0015】
好適には、加工物を支持体から下方から持ち上げる手段は、クッション式手段を有する。
【0016】
好適には、支持体は、加工物がクッション式手段内への流体、好適には、空気、オイルまたは水の噴射によって持ち上げられるように構成されている。
【0017】
加工物は、通常、少なくとも50の、構成部材の平均厚さに対する構成部材の直径の大きなアスペクト比を有する大型の構成部材である。本発明の加工物は、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックから形成されていてよく、発明の1つの実施の形態によれば、加工物は、3・10-6/K以下、好適には1・10-6/K以下、より好適には0.1・10-6/K以下、最も好適には0.05・10-6/K以下の熱膨張率αを有する。
【0018】
別段の定めのない限り、熱膨張率αは、0〜50℃の範囲について与えられるが、本発明は、異なる温度範囲において熱膨張率が測定された、低い熱膨張を生じる材料にも関する。与えられた値は、静的測定において決定された、ISO7991に従った公称平均熱膨張率である。
【0019】
発明の1つの実施の形態では、加工物は、TiO2ドープシリカガラスなどのガラス、またはリチウム珪酸アルミニウムガラスセラミックなどのガラスセラミック、またはSiCまたはマグネシウム珪酸アルミニウムセラミックなどのセラミック、またはコーディエライト含有材料から形成されている。
【0020】
発明の1つの実施の形態によれば、加工物は、計測学、天文学、LCDリソグラフィまたはマイクロリソグラフィなどの精密加工用途のためのミラーキャリヤ用の基板である。
【0021】
このような構成部材は、例えば表面品質に関して、寸法安定性の観点からも、高い要求を受ける。しかしながら、同時に、特に天文学用の構成部材に関して、これらの構成部材が、例えば宇宙空間へ容易に搬送されるために、低い坪量を有することが必要とされる。この理由から、多くの場合、極めて薄い加工物が使用され、これは、平均厚さに対する直径の高いアスペクト比を意味するか、または加工物の剛性、ひいては寸法安定性を高めるために加工物の後側に凹所が導入される。ミラーキャリヤ用のこのような基板の例は、独国特許第102008039042号明細書、独国特許第102009005400号明細書、および独国特許出願公開第102011008953号明細書に記載されている。これらの明細書に記載された加工物は、原則的に、実際、寸法安定性および剛性の観点から最適化されているが、依然として、変形および損傷を回避するために、加工および搬送中に適切な支持体を必要とする極めて敏感かつ繊細な構成部材である。
【0022】
このような加工物のアスペクト比、すなわち、加工物の平均厚さに対する加工物の直径または横方向寸法の比は、少なくとも50、好適には少なくとも100、より好適には少なくとも150、特に好適には少なくとも200である。最も好適なアスペクト比は、300以上である。
【0023】
これらの加工物の高いアスペクト比は、通常、低い坪量を意味する。発明の1つの実施の形態では、この坪量は、100kg/m2以下、好適には50kg/m2以下、およびより好適には30kg/m2以下である。
【0024】
したがって、このような加工物を加工するのに適した支持体は、支持される加工物の寸法安定性が保証され、加工および搬送中に加工物の表面の一切の損傷が防止されるように構成される必要がある。これは、本発明によれば、以下に記載のように保証される。
【0025】
第1に、支持される加工物が支持体に直接に接触する支持体の表面のセグメントは、支持される加工物の表面への一切の付着が防止されるように構成されている。
【0026】
大抵、一体型の支持体の表面は、一体型の支持体の表面に載置されるガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントの表面の湾曲とは逆の湾曲を有するように形成された湾曲を有する。すなわち、一体型の支持体の表面が凸面状の湾曲を有するならば、支持体の表面に載置される予定のガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントの表面は、凹面状の湾曲を有する。対照的に、一体型の支持体の表面が凹面状の湾曲を有するならば、支持体の表面に載置される予定のガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントの表面は、従って、凸面状の湾曲を有する。すなわち、支持体の表面と、支持体に載置される加工物、例えば、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントの表面は、従って、一致する湾曲を有する。他の実施の形態によれば、加工物および支持体は湾曲を有さず、加工物と支持体とは、平面的支持面を有する。
【0027】
発明の1つの実施の形態では、支持体の表面は、少なくとも部分的に、付着防止コーティングおよび/またはシールを備えている。
【0028】
発明の1つの実施の形態では、支持体の少なくとも内側および外側の周縁部には、このような付着防止コーティングが設けられている。
【0029】
好適には、この場合、付着防止コーティングは、1つのフィルムまたは複数のフィルムの積層体を含む。
【0030】
好適には、少なくとも1つのフィルムは、ポリマフィルムであるか、またはポリマを含む。本発明の文脈において、ポリマという用語は、好適には、有機ポリマをいう。ポリマを含むフィルムは、特に、プラスチックフィルムをいう。
【0031】
例えば、このようなフィルムが支持体に提供されることが可能である。しかしながら、第1の前駆材料が支持体に提供され、ポリマが表面に現場で形成され、重合反応が支持体の表面において直接生じるようにすることも可能である。
【0032】
1つの実施の形態によれば、フィルムは、高密度材料として形成されている。本発明の文脈において、これは、フィルムがシールとして使用されてもよいこと、すなわち、流体材料、例えば液体の通過に対しても、ガスの通過に対しても不透過性であることを意味する。
【0033】
1つの実施の形態によれば、フィルムは、付着防止特性を有するポリマフィルムの形式で設けられている。
【0034】
好適には、少なくとも1つのフィルムは、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)から形成されている。
【0035】
個々のフィルムの厚さは、好適には、少なくとも50μm、より好適には少なくとも60μm、最も好適には少なくとも65μmである。
【0036】
発明の1つの実施の形態では、付着防止コーティングは、積層されたフィルム、例えば3つのフィルムによって形成されている。
【0037】
1つまたは複数のフィルムは、全体を1つの部材としてまたは個々のより小さな部材の形式で支持体の表面に提供されてもよい。後者の場合、フィルムの提供は、フィルムが互いに隣接するところで隙間または重なり合った継目が生じないように、隣接するフィルム片が互いに完全に当接するような形式で達成される。これにより、全体的に滑らかな表面が保証される。
【0038】
1つの実施の形態によれば、フィルムは、支持体の表面全体にわたって提供される。
【0039】
発明の1つの実施の形態では、支持体は、支持体の幾何学的中心の領域において、中央凹所または開口を有する。このような中央凹所または開口は特に有効である。なぜならば、これにより、支持体に対する、支持される加工物、例えば、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントの湾曲における一切の不均一性を補償することができるからである。これにより、加工物が安定して支持されることが達成される。
【0040】
別の実施の形態によれば、フィルムは、支持体の表面の一部のみに提供される。好適には、支持体の少なくとも外側および内側の周縁部が完全にコーティングされている。残りの表面領域は、例えば、点状、網目状、環状またはその他のタイプのパターンによって完全にまたは部分的にコーティングされていてもよい。
【0041】
別の実施の形態によれば、支持体は、貫通ボアを有する。加工物を支持体から解放させるためにこれらのボアを通じて過剰圧力を提供することができる。これは、特に、支持体の少なくとも内側および外側の周縁部にフィルムが設けられている場合に可能である。フィルムは、過剰圧力の提供が容易になるように、封止を提供している。
【0042】
支持体の表面は、包絡線によって近似されてもよい。この包絡線は、支持体の表面の所定の形状であると考えられてよい。したがって、支持体の品質は、理想的な表面を表す包絡線からの、支持体の実際の表面のずれによって決定される。加工物の直径に依存して、包絡線と実際の表面との間の、様々な依然として許容できるずれが結果として生じる。
【0043】
例えば、4mの直径を有する加工物の場合、包絡線からの最大のずれは0.5mm、好適には0.025mm以下である。2mの直径を有する加工物の場合、このずれは、多くとも0.2mm、好適には0.025mm以下である。1mの直径の場合、多くとも0.1mm、好適には0.01mm以下であり、0.5mの直径の場合、多くとも0.05mm、好適には0.005mm以下である。
【0044】
1つまたは複数のフィルム、またはフィルム積層体の厚さは、少なくとも理想的な包絡線からの表面の実際の形状のずれに対応するように、適切に選択される。したがって、0.5mの直径を有する加工物の場合、適用されるフィルムは、少なくとも5μmの合計厚さを有するべきであり、4mの直径を有する加工物の場合、この厚さは、少なくとも25μmである。複数のフィルムまたはフィルム積層体の合計厚さは、多くとも10mm、好適には5mm以下である。
【0045】
支持される加工物の表面に対する損傷を防止する別の方法は、支持体の材料を適切に選択することである。
【0046】
支持体は、支持される加工物の重力による機械的変形に対する十分な抵抗を提供しなければならず、すなわち、高い機械的安定性および高い寸法安定性を示す必要がある。これは、本発明によれば、支持体が実質的に無機材料から成ることによって達成される。
【0047】
発明の1つの実施の形態では、支持体は、少なくとも1つの鉱物ベース材料を含むまたは鉱物キャリヤ材料を含む。
【0048】
本発明において、鉱物ベース材料とは、無機の非金属材料をいう。本発明の意味における鉱物ベース材料は、ガラスまたはゲルなどの、結晶質無機非金属化合物および非晶質無機非金属材料の双方を含む。例えば、コンクリートの製造のための添加物として使用される凝集物などの、無機非金属材料の混合物も考えられる。本発明の意味における鉱物ベース材料は、例えば自然環境で生じる地質プロセスにおいて自然に形成されてもよく、または合成的に製造されてもよい。
【0049】
発明の1つの実施の形態では、支持体は、実質的に無機非金属成形材料を使用して金型注型プロセスによって得られる。
【0050】
好適には、成形材料は、少なくとも1つの無機非金属固体、少なくとも1つの流動剤、および少なくとも1つの結合剤を含む。
【0051】
少なくとも1つの無機非金属固体は、好適には、凝集物である。ここで、凝集物とは、ミリメートル範囲の粒子直径を有する微粒子から成る材料をいう。好適には、凝集物を形成する粒子は、20mmのd99を有し、これは、粒子の少なくとも99%が20mm以下の直径を有することを意味する。凝集物が、1%よりも多くの、20mmよりも大きな粒子直径を有する粒子を含むならば、支持される加工物の表面に対する機械的損傷により、表面欠陥が生じることがある。
【0052】
成形材料に含まれる少なくとも1つの流動剤は、好適には、水を含む。
【0053】
発明の好適な実施の形態では、少なくとも1つの結合材は、セメントおよび/またはエポキシ樹脂および/またはゾル−ゲルなどの有機−無機ハイブリッド材料、例えばTEOSベースSiO2ゾルを含む。
【0054】
本発明の文脈において、セメントとは、水またはCO2などのその他の無機加工物と一緒に不溶性の無機化合物を形成する無機非金属材料をいう。これらの不溶性無機化合物の発生により、成形材料の他の不溶性成分、特に固体は結合させられ、固形の実質的に無機の成形体が製造される。
【0055】
本発明の文脈において、成形体は、有機化合物が20質量%よりも多くない場合に実質的に無機であると称される。成形体を製造するための結合剤としてエポキシ樹脂または有機−無機ハイブリッド材料が使用される場合には、成形体は特に本発明の文脈において実質的に無機である。
【0056】
発明の1つの実施の形態では、支持体または鉱物キャリヤ材料はコンクリートから形成されている。しかしながら、石または石膏などのその他の鉱物キャリヤ材料が同様に可能である。さらに、複数の鉱物キャリヤ材料を互いに組み合わせることも可能である。例えば、コンクリートのより下側のキャリヤ層を、鉱物注型、セメントまたは石膏の上側キャリヤ層と組み合わせることができる。別のオプションは、鉱物ベース支持体の表面仕上げである。例えば、支持体の表面には、含浸またはシーリングが設けられてもよい。
【0057】
好適には、支持体は、好適には鉄筋コンクリートから成る強化された支持体として形成されている。
【0058】
発明の1つの変化態様によれば、支持体は、支持される加工物のその後の加工の間に発生する残留物を完全にかつ加工物自体を損傷することなく除去することができるように設計することができる。
【0059】
この理由から、支持体は、加工物の加工中に生じた残留物を排出することができるように構成されてもよい。
【0060】
このために、支持体の表面は平滑であるか、例えば表面に形成された溝または通路を有してもよい。
【0061】
支持体の表面は、加えて、排出部を有してもよく、この排出部を通じて、加工中に生じた残留物を排出することができる。
【0062】
発明の1つの実施の形態によれば、排出部は、半径方向に延びたエレメントと円形のエレメントとから成る、溝のウェブ状配列によって形成されている。
【0063】
発明の1つの実施の形態では、排出部は、凹面状に湾曲した支持体の表面に設けられており、中央凹所に向かって斜面を有する。中央凹所が通路として形成されている場合、支持される加工物のさらなる加工中に生じた残留物を、中央凹所を通じて排出することができる。
【0064】
別の実施の形態では、支持体を形成する材料を、製造後に再加工することができる。好適には、加工は、CNC機械を使用して行われる。
【0065】
発明の1つの実施の形態では、好適には加工物の表面全体にわたって加工物の最適な支持を保証するために、支持体は、実質的に、支持される加工物と同じ大きさか、またはそれよりも大きい。
【0066】
本発明は、さらに、一体型の支持体と、支持体の表面に支持されたシート状の加工物、例えば、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントとから成るアセンブリであって、加工物、すなわち、例えばガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントとは、その面のうちの1つによって一体型の支持体の表面に載置されており、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントは、以下の特徴、すなわち
−その平均厚さに対する直径または横方向寸法の比は、少なくとも50、好適には少なくとも100、より好適には少なくとも150、特に好適には少なくとも200、最も好適には300以上である
−直径に対する坪量の比は、100kg/m3以下、最も好適には30kg/m3以下である
のうちの少なくとも1つを有する、アセンブリに関する。
【0067】
発明の別の実施の形態によれば、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントの形式の加工物は、ミラーキャリヤ基板である。
【0068】
発明の別の実施の形態では、支持体の表面に支持される加工物の表面には、1つのフィルムまたは複数のフィルムの積層体も設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0069】
図1】本発明による可能な支持体の断面図である。
図2】本発明に従って構成された別の可能な支持体の平面図を示している。
図3】金属キャリヤに取り付けられた、本発明による別の可能な支持体を示している。
図4】支持体と、支持された加工物とのアセンブリを示しており、この場合、支持体は、凹面状の湾曲を有する。
図5】支持体と、支持された加工物とのアセンブリを示しており、この場合、支持体は、凸面状の湾曲を有する。
図6】支持体の1つの実施の形態の概略的な平面図である。
【0070】
図1は、大型の加工物20の貯蔵および後処理の間に実質的に表面全体で支持するための、鉱物ベースキャリヤ材料10を含む、本発明に従って形成された支持体1の1つの実施の形態の横断面図を示している。横断面図において、通路2が示されており、通路2は、単純な方法で支持体の品質制御を可能にする。また、排出部3が示されており、排出部3は、半径方向に延びたエレメントと円形のエレメントとによって形成された溝のウェブ状配列を含み、この排出部は、支持された加工物の加工中に生じた残留物を排出するために使用することができる。支持体1は、加工物用の支持面を形成する表面4が支持体1の中心に向かって斜面を有し、中央凹所5が支持体1の幾何学的中心に設けられるように構成されている。この中央凹所は、貫通ボア、例えば通路として形成されていてもよく、この通路を通って、再加工ステップの間に生じた残留物が除去されてもよいが、盲孔であってもよい。支持体1は、さらに、支持される加工物を支持体1から下方から持ち上げるように機能してもよい手段を受け入れるための設備6を有する。支持体1の表面4のセグメント7も示されているが、明瞭にするために、全てのセグメントが示されているわけではない。加工物20の持上げは、クッションのように構成された手段を、これらの手段に流体を導入することによって加工物が持ち上げられるように有することによって、または圧縮空気などの流体を導入し、これにより、浮揚を生ぜしめ、つまり、加工物が支持体1の上方に浮いた状態で保持されるように加工物20が接触することなく持ち上げられることによって、達成されてもよい。
【0071】
図2は、キャリヤ材料10から形成された支持体1の別の実施の形態の平面図を示している。互いに120°の間隔を置いて配置されたボア2が示されている。これらのボアは、特に支持体の内部特徴、例えば支持体の微細構造の監視を可能にすることによって、支持体の品質検査を容易に可能にする。また、半径方向に延びるエレメントと円形のエレメントとから成る溝のウェブ状の配列を含む排出部3が示されており、支持体1から、支持される加工物を下方から持ち上げるように機能してもよい手段を受け入れることができる設備も有する。例えば、これらの手段は、ここではクッション状のダンベル形セグメントとして形成されており、これらのセグメントは、排出部を形成する溝に埋め込まれたカップリングリンクによって互いに接続されている。水、圧縮空気またはオイルなどの流体を噴射することによって、これらのクッションを満たすことができ、これにより、支持された加工物に作用しかつ重力に逆らう、そのように生ぜしめられた圧力により、グリッパまたは類似のエレメントによって上方から加工物に全く接触することなく、加工物を支持体1の表面4の上方に持ち上げることができる。この形式において、支持された加工物の横方向移動が、適切な掴みエレメントによる、支持された加工物の下側における係合と同じように、可能である。
【0072】
発明の別の実施の形態では、下方からの、支持された加工物の持上げは、ノズルによって行われ、このノズルを通って適切な流体、例えば圧縮空気が方向付けられ、これにより、加工物の重量を補償する、そのように生ぜしめられた圧力により、支持された加工物は支持体1から持ち上げられる。これは、浮揚による非接触式持上げである。この場合、ボア2は、適切なプラグによって閉鎖されなければならない。
【0073】
排出部3と、支持された加工物を下方から持ち上げるための手段を受け入れるための設備とによって規定された、表面4のセグメント7において、支持体1の表面4は、支持体1における加工物の付着が防止されるように構成されている。適切には、これは、支持体1の表面4に付着防止コーティングを提供することによって達成される。明瞭にするために、全てのセグメント7が示されているわけではない。
【0074】
発明の1つの実施の形態では、この付着防止コーティングは、少なくとも50μm、好適には少なくとも60μm、より好適には少なくとも65μmの厚さを有する、1つのフィルムまたは複数のフィルムの積層体である。
【0075】
発明の1つの実施の形態では、フィルムは、ポリマフィルムである。好適には、フィルムは、ポリプロピレンおよび/またはポリエチレンから形成されている。
【0076】
発明の別の実施の形態では、付着防止コーティングは、複数のフィルム、例えば3つのフィルムの積層体の形式で設けられている。
【0077】
さらに、フィルムは、少なくとも支持体1の内側および外側の周縁部に提供されている。加えて、フィルムは、支持体1の他の領域に、ストリップの形式または個々のパッドまたはパッチの形式および/またはそれらの組み合わせの形式で設けられてもよい。
【0078】
図2には、ボア2および中央凹所5も示されている。
【0079】
図3は、排出部3と、支持された加工物を下方から持ち上げるためのクッション状の手段とを備える、キャリヤ材料10から形成された支持体1の実施の形態の別の図を示している。この場合、支持体1は、金属キャリヤ8、例えば鋼キャリヤに取り付けられている。再び、中央凹所5と、支持された加工物を下方から持ち上げるための手段を受け入れるための設備と、排出部3と、排出部3によって規定された表面4のセグメント7とが示されている。1つの金属キャリヤ8に関して本明細書に概略的に示されているように、金属キャリヤ8の下側には緩衝器9が配置されていてもよい。金属キャリヤ8を備える一体型の支持体1と、好適には金属キャリヤ8の下側に配置された緩衝器9とのこのような組み合わせは、あらゆる可能な衝撃を特に単純な形式で吸収することができ、これにより、支持される加工物を損傷から保護している。ここで、金属ワイヤまたは金属ロープパッドは、アセンブリの重量が大きい場合でさえも、特にガラスまたはガラスセラミックにとって危険な振動スペクトルの急勾配のフランクを吸収するために、緩衝器に特に適していることが証明された。
【0080】
図4は、キャリヤ材料10から形成された鉱物ベースの一体型の支持体1と、支持されたガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメント20とから成るアセンブリ15を概略的に示している。このガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメント20は、支持体1に載置されたエレメント20の表面が凸面状の湾曲を有するような形状を有する。支持体1の表面4は、これに対して、加工物またはガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントのための最良の可能な支持を保証するために、下方へ凹面状に湾曲させられている。
【0081】
図5は、キャリヤ材料10から形成された鉱物ベースの一体型の支持体1と、支持されたガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメント20とから成るアセンブリ15を概略的に示しており、このガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメント20は、支持体1に載置されるエレメント20の表面が凹面状の湾曲を有するような形状を有する。支持体1の表面4は、これに対して、加工物またはガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメント20のための最良の可能な支持を保証するために、方へ凸面状に湾曲させられている。
【0082】
図6は、支持体1の1つの実施の形態の単純化された概略的な平面図を示している。実質的に無機のキャリヤ材料10から形成された支持体1は、中央凹所5と、ボア2とを有する。さらに、支持体1は、内側周縁部12および外側周縁部11として形成されてもよい周縁部を有する。周縁部11,12は、好適には1つのフィルムまたは複数のフィルムの積層体の形式の、付着防止コーティング13が設けられている。さらに、付着防止コーティング13は、例えばパッチまたはパッドの形式で、支持体1の他の領域に提供されてもよい。付着防止コーティング13は、ストリップ、例えば半径方向に延びたストリップまたは同心状のリングの形式で提供されることも可能であるが、他の実施の形態では、例えば、例示したように表面上にランダムに広がった“パッチ”の形式で提供されることも可能である。
【0083】
ボア2は、一方では、キャリヤ材料10の品質保証のために機能する。なぜならば、この形式において、キャリヤ材料10の特性、例えば、硬化の程度をチェックすることが可能であるからである。さらに、加工物20が支持されている場合、すなわち、アセンブリ15が提供されている場合、ボア2は、加工物20を下方から持ち上げるための過剰な圧力を提供するために使用されてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1 支持体
2 ボア
3 チャネルのウェブ状配列によって形成された排出部
4 支持体の表面
5 中央凹所
6 支持された加工物を下方から持ち上げるための手段を受け入れるための設備
7 支持体の表面セグメント
8 金属キャリヤ
9 緩衝器
10 キャリヤ材料
11 外側周縁部
12 内側周縁部
13 付着防止コーティング
15 一体型のキャリヤ材料と、支持されたガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメントとのアセンブリ
20 加工物、例えば、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミックエレメント
図1
図2
図3
図4
図5
図6