特許第6373403号(P6373403)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6373403
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】ネットワークにおける障害ノードの検出
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/70 20130101AFI20180806BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
   H04L12/70 100A
   H04L12/28 200M
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-560490(P2016-560490)
(86)(22)【出願日】2015年3月19日
(65)【公表番号】特表2017-514372(P2017-514372A)
(43)【公表日】2017年6月1日
(86)【国際出願番号】EP2015055755
(87)【国際公開番号】WO2015150085
(87)【国際公開日】20151008
【審査請求日】2016年11月30日
(31)【優先権主張番号】102014206053.2
(32)【優先日】2014年3月31日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390039413
【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル アームブルスター
(72)【発明者】
【氏名】ルートガー フィーゲ
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス リードル
(72)【発明者】
【氏名】トーマス シュミート
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ツィアクラー
【審査官】 玉木 宏治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−160374(JP,A)
【文献】 特開2013−175837(JP,A)
【文献】 特開2000−341272(JP,A)
【文献】 特開2005−072723(JP,A)
【文献】 特開2013−255196(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0092753(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00−955
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
障害ノード(KF)が存在する場合に、複数のノード(K1〜K6)を有しているネットワーク(NET)におけるサービス品質を向上させるための方法であって、
前記ノード(K1〜K6)は、データパケットを交換するために、各コネクション(V1〜V7)を介して相互に接続されており、前記障害ノード(KF)は、少なくとも1つの装置(G)に接続されており、該少なくとも1つの装置(G)は、データシンク(DS)及び/又はデータソース(DQ)として機能する、方法において、
a)前記ノード(K1〜K6)のうちの少なくとも1つを被監視ノード(WK)として選択するステップと、
b)前記被監視ノード(WK)を除いた前記複数のノードから選択したノード(K1,K3)によって、少なくとも2つの監視ノード(KB1,KB2)を形成するステップであって、
−前記少なくとも2つの監視ノード(KB1,KB2)のうちの少なくとも1つから前記被監視ノード(WK)への、各データパケットクラス(CLA)の入力データトラフィック(DZU)も、
−前記被監視ノード(WK)から前記少なくとも2つの監視ノード(KB1,KB2)のうちの少なくとも1つへの、前記各データパケットクラス(CLA)の出力データトラフィック(DAB)も、完全に求められるように、
少なくとも2つの監視ノード(KB1,KB2)を形成するステップと、
c)前記各監視ノード(KB1,KB2)の前記入力データトラフィック(DZU)及び前記出力データトラフィック(DAB)を検出するステップと、
d)前記被監視ノード(WK)の見込み総出力データトラフィック(GDV)を、(i)前記各データパケットクラス(CLA)の前記各入力データトラフィック(DZU)、及び、(ii)前記少なくとも1つの装置(G)の前記データソース(DQ)の見込みデータトラフィック(DVG)に基づき生成するステップと、
e)前記出力データトラフィック(DAB)と、前記見込み総出力データトラフィック(GDV)との差から、差分値(DIFF)を生成するステップと、
f)前記差分値(DIFF)が所定の閾値(SWLL)を上回る場合、前記被監視ノード(WK)を障害ノード(KF)として検出するステップと、
を備えていることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記被監視ノード(WK)の前記見込み総出力データトラフィック(GDV)を、
(i)1つ又は複数の見込み出力データトラフィック(DVW1,DVW2,DVW3)と、
(ii)前記少なくとも1つの装置(G)の前記データソース(DQ)の前記見込みデータトラフィック(DVG)と、
の和形成によって形成し、
各見込み出力データトラフィック(DVW1,DVW2,DVW3)を、
(a)前記各データパケットクラス(CLA)の入力データパケット毎の出力データパケットの数と、
(b)所属の各入力データトラフィック(DZU)と、
の乗算によって形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データパケットクラス(CLA)を、前記入力データトラフィック及び前記出力データトラフィックの前記各データパケットの以下の特性、即ち、
e)転送タイプ「ユニキャスト」
f)転送タイプ「マルチキャスト」
g)転送タイプ「ブロードキャスト」
h)優先クラス
のうちの少なくとも1つによって決定する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記転送タイプ「ユニキャスト」の前記データパケットクラス(CLA)に関して、前記見込み出力データトラフィック(DVW1)を前記入力データトラフィック(DZU)と同じにセットする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記転送タイプ「マルチキャスト」の前記データパケットクラス(CLA)に関して、前記見込み出力データトラフィック(DVW3)を、前記被監視ノード(WK)から、該被監視ノード(WK)に直接隣接するノード(K1,K3)への利用可能なコネクション出力端の数と、前記入力データトラフィック(DZU)との乗算結果によって決定し、
前記利用可能な数を、前記被監視ノード(WK)に直接隣接するノード(K1,K3)へのコネクション出力端の数より1少ない数と0との間で決定する、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記転送タイプ「ブロードキャスト」の前記データパケットクラス(CLA)に関して、前記見込み出力データトラフィック(DW2)を、前記被監視ノード(WK)に直接隣接するノード(K1,K3)へのコネクション出力端の数より1少ない数と、前記入力データトラフィック(DZU)との乗算結果によって決定する、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
請求項1の前記ステップを、前記出力データトラフィック(DAB)が単位時間あたりの所定のデータ量(DS)を上回ったときに初めて実施する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記被監視ノード(WK)が障害ノード(KF)として検出されると、前記被監視ノード(WK)の前記コネクション(V1〜V7)のうちの少なくとも1つ、特に前記被監視ノード(WK)から出発するコネクション(V1〜V7)のうちの少なくとも1つを遮断する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
障害ノード(KF)が存在する場合に、複数のノード(K1〜K6)を有しているネットワーク(NET)におけるサービス品質を向上させるための装置(VOR)であって、
前記ノード(K1〜K6)は、データパケットを交換するために、各コネクション(V1〜V7)を介して相互に接続されており、前記障害ノード(KF)は、少なくとも1つの装置(G)に接続されており、該少なくとも1つの装置(G)は、データシンク(DS)及び/又はデータソース(DQ)として機能する、装置(VOR)において、
a)前記複数のノード(K1〜K6)のうちの少なくとも1つを被監視ノード(WK)として選択する第1のユニット(M1)と、
b)前記被監視ノード(WK)を除いた前記複数のノードから選択したノード(K1,K3)によって、少なくとも2つの監視ノード(KB1,KB2)を形成する第2のユニット(M2)であって、
−前記少なくとも2つの監視ノード(KB1,KB2)のうちの少なくとも1つから前記被監視ノード(WK)への、各データパケットクラス(CLA)の入力データトラフィック(DZU)も、
−前記被監視ノード(WK)から前記少なくとも2つの監視ノード(KB1,KB2)のうちの少なくとも1つへの、前記各データパケットクラス(CLA)の出力データトラフィック(DAB)も、完全に求められるように、
少なくとも2つの監視ノード(KB1,KB2)を形成する第2のユニット(M2)と、
c)前記各監視ノード(KB1,KB2)の前記入力データトラフィック(DZU)及び前記出力データトラフィック(DAB)を検出する第3のユニット(M3)と、
d)前記被監視ノード(WK)の見込み総出力データトラフィック(GDV)を、(i)前記各データパケットクラス(CLA)の前記各入力データトラフィック(DZU)、及び、(ii)前記少なくとも1つの装置(G)の前記データソース(DQ)の見込みデータトラフィック(DVG)に基づき生成する第4のユニット(M4)と、
e)前記出力データトラフィック(DAB)と、前記見込み総出力データトラフィック(GDV)との差から、差分値(DIFF)を生成する第5のユニット(M5)と、
f)前記差分値(DIFF)が所定の閾値(SWLL)を上回る場合、前記被監視ノード(WK)を障害ノード(KF)として検出する第6のユニット(M6)と、
を備えていることを特徴とする、装置(VOR)。
【請求項10】
請求項2乃至8の少なくとも1項の1つ又は複数の方法ステップを実装及び実施するように構成されている第7のユニット(M7)を有している、請求項9に記載の装置(VOR)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークにおけるサービス品質を向上させるための方法及び装置に関する。
【0002】
ネットワークは、音声データ及び画像データを伝送する以外に、今日ではセーフティクリティカルな用途に使用されることも多くなっている。つまり、例えばオートメーションシステムは、複数の制御コンピュータ、センサ及びアクチュエータから構成されており、それらはネットワーク内のノードを表している。そのようなオートメーションシステムでは、ノード間のデータ通信が個々のノードの誤動作によって妨害され、オートメーションシステム全体の機能的な安全性が危険に晒されることがあってはならない。その種のエラーケースは例えば「バブリングイディオット」の名で知られている。これは、計画されているリソースの取り決めに反して、また場合によってはそれどころかデータ通信の仕様に反して、大量のデータを送信し、それによってネットワークを占有するか、又は他のノードの通信を妨害し、それどころか通信を乱すノードであると解される。
【0003】
独国特許明細書DE 10 2012 000 185では、ネットワークにおいて伝送障害及びハードウェア障害が発生した際、特に「バブリングイディオット」障害が発生した際の改善された信頼性及びエラー解析を、スイッチ装置の受信ポートにおいて、各ヒューズ装置に監視を目的としてデータ通信速度を対応付けることによって解決することが提案されている。ヒューズ装置は、事前に設定された最大データ通信速度を上回ると、各受信ポートにおけるデータ受信をブロックする。この構成は、簡単に実装及び実現できることから有利である。しかしながら、データ通信速度の変動が大きい場合に、所定の最大データ通信速度に基づきエラー通知がトリガされる可能性があり、それによってデータ受信が誤ってブロックされることは欠点である。これによって、不所望なデータ損失が生じ、その結果、ネットワークのデータ品質が低下する。更に、見込まれるデータレートが事前に既知であること、またそのようなデータレートを設定することが必要になる。
【0004】
本発明の課題は、ネットワークの少なくとも一部におけるデータトラフィックの過負荷を生じさせる可能性がある障害ノードが存在する場合に、その障害ノードを識別して隔離することによって、ネットワーク内のデータ品質を向上させる方法及び装置を提供することである。
【0005】
この課題は、各独立請求項に記載の構成よって解決される。本発明の発展形態は、従属請求項に記載されている。
【0006】
本発明は、障害ノードが存在する場合に、複数のノードを有しているネットワークにおけるサービス品質を向上させるための方法であって、ノードが、データパケットを交換するために、各コネクションを介して相互に接続されており、障害ノードが、少なくとも1つの装置に接続されており、また少なくとも1つの装置が、データシンク及び/又はデータソースとして機能する、方法に関するものであって、この方法は以下のステップを備えている:
a)ノードのうちの少なくとも1つを被監視ノードとして選択するステップ;
b)被監視ノードを除いた複数のノードから選択したノードによって、少なくとも2つの監視ノードを形成するステップであって、
−少なくとも2つの監視ノードのうちの少なくとも1つから被監視ノードへの、各データパケットクラスの入力データトラフィックも、
−被監視ノードから少なくとも2つの監視ノードのうちの少なくとも1つへの、各データパケットクラスの出力データトラフィックも、完全に求められるように、
少なくとも2つの監視ノードを形成するステップ;
c)各監視ノードの入力データトラフィック及び出力データトラフィックを検出するステップ;
d)被監視ノードの見込み総出力データトラフィックを、(i)各データパケットクラスの各入力データトラフィックによって形成される出力データトラフィック、及び、(ii)少なくとも1つの装置のデータソースの見込みデータトラフィックに基づき生成するステップ;
e)出力データトラフィック(DAB)と、見込み総出力データトラフィック(GDV)との差から、差分値(DIFF)を生成するステップ;
f)差分値(DIFF)が所定の閾値(SWLL)を上回る場合、被監視ノード(WK)を障害ノード(KF)として検出するステップ。
【0007】
本方法は、被監視ノードを障害ノードとして識別することを、入力データトラフィックに依存して実施できるという利点を示す。換言すれば、被監視ノードが障害ノードとして識別される閾値が、動的に入力データトラフィックに適合される。これによって、必要な冗長性がリング内の2つの方向を利用することによって実現される独特のイーサネットリング構造において、故障作動時の通信に関して本発明を使用することができる。
【0008】
「完全に」とは、ネットワークのあるノードから被監視ノードまでのデータトラフィックと、被監視ノードからネットワークの複数のノードのうちの1つのノードまでのデータトラフィックとを含む総データトラフィックが監視ノードによって解析されることを意味している。ノードK1及びK3は、ノードK2への総入力データトラフィック及びノードK2からの総出力データトラフィックを完全に検出することができるので、それらのノードK1及びK3が監視ノードKB1,KB2として選択される。特に、入力データトラフィック及び出力データトラフィックは、完全にそれらの監視ノードを介して流れる。「完全に」とは、全てのデータパケットクラスが監視されなければならないことを意味しているのではない。特に、セキュリティクリティカルなデータパケットクラス又は優先度の高いデータパケットクラスのみを監視することは有利であると考えられる。
【0009】
本発明の1つの拡張形態においては、被監視ノードの、見込み総出力データトラフィックが、
(i)1つ又は複数の見込み出力データトラフィックと、
(ii)少なくとも1つの装置のデータソースの見込みデータトラフィックと、
の和形成によって形成され、
各見込み出力データトラフィックが、
(a)各データパケットクラスの入力データパケット毎の出力データパケットの数と、
(b)所属の各入力データトラフィックと、
の乗算によって形成される。
【0010】
これによって、簡単に、従って廉価に実装及び実施することができる、見込み総出力データトラフィックを求めるための計算規則が表される。
【0011】
有利には、データパケットクラスが、入力データトラフィック及び出力データトラフィックの各データパケットの以下の特性のうちの少なくとも1つによって決定される:
a)転送タイプ「ユニキャスト」
b)転送タイプ「マルチキャスト」
c)転送タイプ「ブロードキャスト」
d)優先クラス
【0012】
これによって、見込み総出力データトラフィックを非常に正確に特定することができる。何故ならば、この特定は、種々のデータパケットクラスの特定の特性を考慮しているからである。正確な特定によって、被監視ノードが障害ノードとして又は正常なノードとして誤って識別されてしまうことを改善することができるので、その結果、ネットワークにおけるサービス品質を更に向上させることができる。
【0013】
つまり、転送タイプ「ユニキャスト」のデータパケットクラスに関しては、見込み出力データトラフィックが、入力データトラフィックと同じにセットされる。つまり、転送タイプ「マルチキャスト」のデータパケットクラスに関しては、見込み出力データトラフィックが、被監視ノードから、この被監視ノードに直接隣接するノードへの利用可能なコネクション出力端の数と、入力データトラフィックとの乗算結果によって決定される。この利用可能な数は、被監視ノードに直接隣接するノードへのコネクション出力端の数より1少ない数と0との間で決定される。つまり、転送タイプ「ブロードキャスト」のデータパケットクラスに関しては、見込み出力データトラフィックが、被監視ノードに直接隣接するノードへのコネクション出力端の数より1少ない数と、入力データトラフィックとの乗算結果によって決定される。この特別な計算規則を使用することによって、有利には、本発明の種々の実施の形態が同一のやり方で被監視ノードを障害ノードとして識別することを保証できる。これによって、ネットワークの信頼性が更に向上する。
【0014】
有利には、方法のステップは、出力データトラフィックが単位時間あたりの所定のデータ量を上回ったときに初めて実施される。これによって、クリティカルなデータ量を受信したときにのみ、本方法がネットワークのシステムリソースに負荷を掛けることが保証される。
【0015】
本発明の1つの有利な発展形態においては、被監視ノードが障害ノードとして検出されると、被監視ノードのコネクションのうちの少なくとも1つ、特に、被監視ノードから出発するコネクションのうち少なくとも1つが遮断される。これによって、ネットワークに大量のデータは流れなくなるので、ネットワークの誤動作が回避される。このことは、障害ノードが存在する場合のネットワークのデータ品質を向上させる。
【0016】
また本発明は、障害ノードが存在する場合に、複数のノードを有しているネットワークにおけるサービス品質を向上させるための装置であって、ノードが、データパケットを交換するために、各コネクションを介して相互に接続されており、障害ノードが、少なくとも1つの装置に接続されており、また少なくとも1つの装置が、データシンク及び/又はデータソースとして機能する、装置にも関するものであって、この装置は以下のユニットを備えている:
a)複数のノードのうちの少なくとも1つを被監視ノードとして選択する第1のユニット;
b)被監視ノードを除いた複数のノードから選択したノードによって、少なくとも2つの監視ノードを形成する第2のユニットであって、
−少なくとも2つの監視ノードのうちの少なくとも1つから被監視ノードへの、各データパケットクラスの入力データトラフィックも、
−被監視ノードから少なくとも2つの監視ノードのうちの少なくとも1つへの、各データパケットクラスの出力データトラフィックも、完全に求められるように、
少なくとも2つの監視ノードを形成する第2のユニット;
c)各監視ノードの入力データトラフィック及び出力データトラフィックを検出する第3のユニット;
d)被監視ノードの見込み総出力データトラフィックを、(i)各データパケットクラスの各入力データトラフィックによって形成される出力データトラフィック、及び、(ii)少なくとも1つの装置のデータソースの見込みデータトラフィックに基づき生成する第4のユニット;
e)出力データトラフィックと、見込み総出力データトラフィックとの差から、差分値を生成する第5のユニット;
f)差分値が所定の閾値を上回る場合、被監視ノードを障害ノードとして検出する第6のユニット。
【0017】
これによって、有利には、本発明を実装及び実施することができる。装置の利点は、対応する方法ステップと同様である。
【0018】
本装置の1つの有利な発展形態においては、装置が第7の手段を有している。第7の手段は、この第7の手段を用いることによって、上記において説明した方法ステップのうちの1つ又は複数を実装及び実施することができるように構成されている。装置の利点は、対応する方法ステップと同様である。
【0019】
本発明及びその利点を、添付の図面に基づき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第1の実施例による、障害ノードを含んでいるネットワークを示す。
図2】場合によっては複数生じる障害ノードが一緒に監視される、第2の実施例によるネットワークを示す。
図3】本発明を実施するための装置を示す。
図4】入力データトラフィック及び出力データトラフィックを有している被監視ノードを示す。
【0021】
図中、同一の機能及び効果を有している構成要素には同一の参照番号を付している。
【0022】
図1による第1の実施例には、6個のノードK1〜K6が示されており、それらのノードK1〜K6はコネクションV1〜V7を介して相互に接続されている。各矢印は、コネクション毎に1つの伝送方向を示している。つまり、ノードK2からノードK1までは部分コネクションV21を介する単方向の伝送方向が確立されており、また、ノードK1からノードK2までは別の単方向の部分コネクションV22が確立されている。従って、矢印の方向は単方向の伝送方向を表している。
【0023】
幾つかのノードは、装置G,G1,G2に接続されており、それらの装置はノードとは異なり、データパケットを別のノードには転送せず、その代わりに、それ自体がデータシンクとして、即ちデータパケット受信装置として、及び/又は、データソースとして、即ち、データパケット生成装置として構成されている。
【0024】
この実施例において、ネットワークNETは、生産ラインのオートメーションネットワークの一部である。各装置G1,G2は位置センサを表しており、規則的な間隔で、ベルトコンベア上の構成部材の地理的な位置に関する測定値を各データパケットの形態で、接続されている各ノードに転送のために供給する。更には、それらの装置を、データパケットを用いて装置によって受信されるパラメータによってパラメータ化することができ、例えばどの時点に測定値が記録されるべきかをパラメータ化することができる。
【0025】
続けて、ノードK2は障害ノードKFであるか否かが検査される。ノードK2は、「バブリングイディオット」のように、ノードK3からノードK1までのデータ通信を、過剰のパケット生成に基づき妨げる。従って、ノードK2は被監視ノード(WK)である。
【0026】
このために、先ず、ネットワークにおいて2つの監視ノードKB1,KB2が選択され、それらの監視ノードKB1,KB2は、被監視ノードへの各データパケットクラスCLAの入力データトラフィックDZUも、被監視ノードからそれらのノードへの各データパケットクラスCLAの出力データトラフィックDABも完全に検出する。「完全に」とは、ネットワークのあるノードから被監視ノードまでのデータトラフィックと、被監視ノードからネットワークの複数のノードのうちの1つのノードまでのデータトラフィックとを含む総データトラフィックが監視ノードによって解析されることを意味している。ノードK1及びK3は、ノードK2への総入力データトラフィック及びノードK2からの総出力データトラフィックを完全に検出することができるので、それらのノードK1及びK3が監視ノードKB1,KB2として選択される。特に、入力データトラフィック及び出力データトラフィックは、完全にそれらの監視ノードを介して流れる。
【0027】
図1によれば、入力データトラフィックDZUは、部分コネクションV22及びV32によって取得される。このため、監視ノードは、部分コネクションV22及びV32に属している自身の各出力端を、即ち部分コネクションV22及びV32に属しているポートを監視し、また、例えば100ms(ms=ミリ秒)の所定の期間にわたって、その出力端に生じるデータ量をデータパケットクラス毎に求める。この例では、データパケットクラスは1つしか存在しないことを前提とする。この実施例では、入力データトラフィックDZUは20キロバイトである。同様に、監視ノードは各入力端において、即ちポートにおいて、全体として出力データトラフィックDABに相当する部分コネクションV21及びV31を監視する。この実施例では、DAB=30,000バイトである。
【0028】
更に、装置G1は100msの期間内に、200バイトの見込みデータトラフィックを形成することができる。
【0029】
中間ステップにおいては、見込み出力データトラフィックDVW1が次式に従い計算される:
DVW1=A(CLA)×DZU
【0030】
ここで、数Aは、所定のデータパケットクラスに関して、入力データパケット毎にどれ程の数の出力データパケットが形成されるかを決定する。この例では、入力データパケットの長さは、対応する出力データパケットの長さと同一であると見なされる。
【0031】
この実施例では、各データトラフィックのデータパケットが専ら、ユニキャストの転送タイプであるデータパケットクラスであることを前提とする。転送タイプは、例えば、データパケット内の特別なマークによって、又は、ネットワークのコンフィギュレーションによって設定される。この関係において、ユニキャストとは、あるノードによって受信されるデータパケットが、隣接する複数のノードのうちの1つのノードにだけ、又は1つの装置にだけ転送されることを意味している。従って、A(CLA)=1である。この実施例では、第1の見込み出力データトラフィックDVW1は以下のように求められる:
DVW1=1×20キロバイト=20,000バイト
【0032】
ユニキャストの転送タイプであるデータパケットクラスのデータパケットだけが送信されるので、見込み総出力データトラフィックGDVは、見込み出力データトラフィックと、装置G2のデータソースの見込みデータトラフィックとによって、以下のように決定される:
GDV=DVW1+DVG=20キロバイト+200バイト=20,200バイト
【0033】
このことは、ノードK2が、20.2キロバイトの総出力データトラフィックを形成するものであることを意味している。
【0034】
続けて、被監視ノードWKが障害ノードKFであるか否かが検査される。このために、出力データトラフィックDABと、見込み総出力データトラフィックGDVとの差から差分値が以下のように形成される:
DIFF=DAB−GDV=30,000バイト−20,200バイト=9,800バイト
【0035】
この差分値が続けて、所定の閾値SWLLと比較される。差分値が所定の閾値を上回る場合、即ちDIFF>SWLLの場合には、被監視ノードWKは障害ノードKFとして検出される。この実施例では、被監視ノードWKにおいて受信されるデータパケット及び被監視ノードWKにおける出力データパケットの処理の際の遅延を考慮できるようにするために、閾値は1,500バイトにセットされる。(DIFF=9,800バイト)>(SWLL=1,500バイト)であるので、ノードK2は障害を伴って動作するノードとして識別される。
【0036】
代替的な実施の形態においては、閾値を入力データトラフィックの種々のデータ量に適合させることができるようにするために、閾値SWLLが、入力データトラフィックDZUの所定のパーセンテージに、例えばSWLL=10%×DZUにセットされる。
【0037】
ノードK2は障害ノードKFとして識別されるので、このノードK2がネットワークから除外され、その結果、ノードK2がそれ以降ネットワーク全体を妨害することはなくなる。このために、ノードK1及びK3は、例えば、自身のコネクションV2,V3がデータを障害ノードに送信せず、且つ障害ノードからのデータを受け付けないことによって、それらのコネクションV2,V3を遮断する。従って、「バブリングイディオット」として機能する障害ノードKFがネットワーク全体を妨害するか、又は、多数のデータパケットに基づき、ネットワーク内のデータ通信を停止させることが阻止される。
【0038】
上記の実施例においては、データパケットの転送タイプに「ユニキャスト」を選択した。この他に、更に別の転送タイプ、例えば「ブロードキャスト」及び「マルチキャスト」が公知である。転送タイプ「ブロードキャスト」は、複数あるノードのうちの1つに到来する各データパケットに関して複数のデータパケットが形成され、そのノードの各出力端において出力されることを意味している。従って、第2の見込み出力データトラフィックDVW2が、被監視ノードに直接隣接するノードへのコネクション出力端の数よりも1少ない数と、入力データトラフィックとを乗算することによって決定される。図1に具体的に示されているように、被監視ノードは、直接隣接するノードK1及びK3へと案内されている2つの出力端を有している。従って、第2の見込み出力データトラフィックDW2=(2−1)×DZUが求められる。つまり、転送タイプ「ブロードキャスト」の場合には、1つのデータパケットが転送される。別のシナリオにおいては、1つのノードが直接隣接するノードへの5つの出力端を有している。この場合には、第2の見込み出力データトラフィックDW2に関して、DW2=(5−1)×DZUが求められる。入力データパケットに関しては、上述のノードによって4つのデータパケットが形成される。
【0039】
本発明の1つの発展形態又は代替的な実施の形態においては、転送タイプとして「マルチキャスト」が選択される。この転送タイプは、データパケットが、あるノードから直接隣接するノードへと延びている0,1〜n個の出力端に送信されることを特徴とする。入力データパケット毎に送信すべきデータパケットの特別な数は、ノードの具体的なパラメータ化に依存し、例えば、ノードの5つの出力端のうちの3つが、「マルチキャスト」データパケットはそれらの5つの出力端のうちの3つにのみ転送されるようにパラメータ化される。
【0040】
本発明は、「ユニキャスト」又は「マルチキャスト」のようなデータパケットクラスとしての転送タイプの代わりに、又はそのような転送タイプに加えて、優先クラスを区別することができる。例えば、3つの優先クラスとしてベースクラス、拡張クラス1及び拡張クラス2が存在する。この場合、3つの優先クラスのうちの1つに関して特別に、障害ノードの位置を特定することができる。しかしながら、択一的に、2つ以上のクラスを一緒に考察することも可能であり、それによって見込み総出力データトラフィックGDVを求めることができる。例えば、監視ノードによって、優先クラスがベースクラスであり、それと同時に転送タイプがユニキャスト又はブロードキャストであるデータパケットが考慮される。この仕様によれば、監視ノードは、この仕様に応じた入力データトラフィック及び出力データトラフィックをデータパケットクラス毎に求める。
【0041】
続けて、見込み総出力データトラフィックを求める際に、各データパケットクラスに対して、各見込み出力データトラフィックが別個に求められる。下記の表には、2秒の監視期間にわたるデータパケットクラス毎の、各入力データトラフィック、各出力データトラフィック及び各見込み出力データトラフィックがまとめられている。ここでは、各トラフィック値が、各監視ノードにおける各値の和から求められている。
【表1】
【0042】
この実施例では、見込み総出力データトラフィックを、各データパケットクラスの各見込み出力データトラフィックと、少なくとも1つの装置のデータソースの見込みデータトラフィックとの和を形成することによって求めることができる。ここでは、以下の値が得られる:
GDV=DVW1+DW2+DVG=5,000バイト+15,000バイト+250バイト
GDV=20,250バイト
【0043】
データパケットの受信と送信との間の時間的な遅延に基づき、閾値はSWLL=1,000バイトにセットされる。差分値に関して以下の値が得られる:
DIFF=(4,500バイト+20,000バイト)−20,250バイト=4,250バイト
【0044】
SWLL>DIFFなので、被監視ノードは障害ノードKFである。
【0045】
本方法の1つの択一形態においては、装置を有している単一のノードが監視されるだけでなく、それぞれが少なくとも1つの装置に接続されている2つ又はそれ以上のノードも監視することができる。図2においては、装置G1を有しているノードK1及び装置G2を有しているノードK2が監視されるものとする。このために、先ず、ノードG1,G2から1つの集合ノードKSが形成され、この集合ノードKSはK1及びK2から出発する全てのコネクション(但し、各装置へのコネクション及びノードK1又はK2自体へのコネクションは含まない)を有している。集合ノードは、コネクションV1,V5及びV3を含んでいる。続けて、監視ノードにはノードK6,K5及びK3が選択される。それらの監視ノードK6,K5及びK3は、集合ノードへの総入力データトラフィックも、集合ノードからの総出力データトラフィックを求めることができる。集合ノードは被監視ノードWKである。
【0046】
見込み総出力データトラフィック、差分値、並びに、被監視ノードが障害ノードであるか否かの情報を決定するための構成は、上述の例と同様である。しかしながら、被監視ノードが障害ノードであるか否かの評価は、2つのノードK1,K2のうちの少なくとも1つが障害ノードであることを表している。被監視ノードが障害ノードとして識別される場合には、2つのノードK1,K2をネットワークから除くことができ、即ち隔離することができ、その結果、それらのノードにはデータパケットは送信されなくなり、またそれらのノードからのデータパケットは受け付けられなくなる。
【0047】
集合ノードに含まれている2つのノードK1,K2のいずれが障害ノードであるかを特定するために、続けて、各ノードが障害ノードであるか否かについて、ノードK1乃至ノードK2を個別に検査することができる。図2に示した例においては、ノードK2のみが、障害のある特性を示すかについて検査される。ノードK2に障害があることが判明すると、このノードK2をブロックすることができる。ノードK2は障害なく動作していることが判明すると、障害ノードはノードK1であることが確実になる。この場合、ノードK1は、データをネットワークに送信できなくなるようにブロックされる。
【0048】
本発明の個々のステップを使用することによって各ノードに過度に高い負荷が掛かることを回避するために、サービス品質を向上させるための本方法を、特定のノードのコネクション又は出力データトラフィックが単位時間あたりの調整可能なデータ量を上回ったときに初めて使用することができる。例えば、ネットワークは各コネクションにおいて100メガビット/秒の帯域幅を実現する。つまり、データ閾値は例えば70%×100メガビット/秒=70メガビット/秒にセットされる。このことは、特定のノードのコネクション及び/又は出力データコネクションが、単位時間あたりのこの所定のデータ量DSを超えると、本方法が開始されて、考察の対象となるノードは障害ノードであるか否かが検査されることを意味している。
【0049】
本発明を、複数のユニットを備えている1つの装置VORによって実装及び実施することができる。図3には、以下の複数のユニットを備えている例示的な装置が示されている。
a)複数のノードK1〜K6のうちの少なくとも1つを被監視ノードWKとして選択する第1のユニットM1;
b)被監視ノードWKを除いた複数のノードから選択したノードK1,K3によって、少なくとも2つの監視ノードKB1,KB2を形成する第2のユニットM2であって、
−少なくとも2つの監視ノードKB1,KB2のうちの少なくとも1つから被監視ノードWKへの、各データパケットクラスCLAの入力データトラフィックDZU,DZU1も、
−被監視ノードWKから少なくとも2つの監視ノードK1,K3のうちの少なくとも1つへの、各データパケットクラスCLAの出力データトラフィックDABも、完全に求められるように、
少なくとも2つの監視ノードKB1,KB2を形成する第2のユニットM2;
c)各監視ノードKB1,KB2の入力データトラフィックDZU及び出力データトラフィックDABを検出する第3のユニットM3;
d)被監視ノードWKの見込み総出力データトラフィックGDVを、(i)各データパケットクラスCLAの各入力データトラフィックDZUによって形成される出力データトラフィック、及び、(ii)少なくとも1つの装置GのデータソースDQの見込みデータトラフィックDVGに基づき生成する第4のユニットM4;
e)出力データトラフィックDABと、見込み総出力データトラフィックGDVとの差から、差分値DIFFを生成する第5のユニットM5;
f)差分値DIFFが所定の閾値SWLLを上回る場合、被監視ノードWKを障害ノードKFとして検出する第6のユニットM6。
【0050】
更に、装置VORは、本発明の拡張形態及び/又は代替形態を実装及び実施することができる第7のユニットM7を有することができる。
【0051】
ユニットM1〜M7は、ネットワークの1つ又は複数のノードに、例えば、監視ノードKB1,KB2に実装することができ、その場合、ノードはネットワークを介して、例えば入力データトラフィックのような値を通知するため、つまり交換するために、相互に通信することができる。前述のノード間のより確実な通信を保証するために、それらのノードは必要に応じて、被監視ノードを介さない複数のコネクションを介して通信を行うことができる。従って、幾つかのユニットを複数のノードに実装及び実施することができ、またその他の幾つかのユニットを複数のノードのうちの1つにだけ実装及び実施することができる。それらのユニット及びそれらのユニットの機能を、以下のように、複数の監視ノードに分散させることができる:
監視ノードKB1:
−第1のユニットM1
−第2のユニットM2
−第3のユニットM3
−第4のユニットM4
−第5のユニットM5
−第6のユニットM6
−第7のユニットM7
監視ノードKB2:
−第3のユニットM3
【0052】
全てのユニット乃至方法ステップを複数の監視ノードに分散させる必要はないことを言及しておく。むしろ、それらの複数のユニット乃至複数の方法ステップをネットワーク内の複数のノードに分散させて実装及び実施することができるが、被監視ノード自体はそれらのユニット乃至方法ステップのいずれも実現しない。
【0053】
ユニットM1〜M7は、ソフトウェア又はハードウェアであっても良いし、若しくは、ソフトウェアとハードウェアを組み合わせたものであっても良い。個々の方法ステップを、機械可読コードとしてメモリに格納することができる。メモリは、プロセッサが機械可読コードをメモリから読み出し、機械可読コードのコーディングされた命令を実施できるようにプロセッサと接続することができる。更に、プロセッサを入力ユニット及び/又は出力ユニットと接続することができ、それらのユニットを他のユニット及びノードと情報を交換するために使用することができる。
図1
図2
図3
図4