(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記提供部は、前記決定された特典を享受するためのクーポンを、複数提供したとき、当該提供された複数のクーポンのうち、前記ユーザが前記端末装置を介して選択したクーポンを利用可能な場所を含む、前記地域における経路を、さらに提供する、
請求項8に記載のクーポン提供システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、一般的に、広告情報とともに特定の特典を享受するためのクーポンを付けてユーザの端末装置に配信することも行われている。しかし、特許文献1に記載のような広告情報とともにクーポンを付けてユーザの端末装置に提供しても、ユーザが目的地から遠方にいるほど、そのユーザが配信されたクーポンを利用する可能性は低くなる。そのため、目的地近傍にいるユーザだけでなく、遠方にいるユーザにもクーポンの利用を促したいという、クーポンを提供する店舗の要望がある。
【0005】
本発明は、ユーザが指定した地域と、ユーザの現在位置とが離間する度合に応じて適切にクーポンを提供することが可能なクーポン提供システム、クーポン提供方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係るクーポン提供システムは、
ユーザが端末装置を介して指定した地域と、前記端末装置の現在位置と、を取得する取得部と、
前記取得された現在位置と、前記取得された地域と、が離間する度合を算定する算定部と、
前記算定された度合に応じて、前記ユーザが前記指定された地域にて享受可能な特典を決定する決定部と、
前記決定された特典を享受するためのクーポンを、前記端末装置を介して前記ユーザへ提供する提供部と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
また、上記観点に係るクーポン提供システムにおいて、
前記決定部は、前記算定された度合が大きいほど、前記ユーザの利益が大きい前記特典を決定してもよい。
【0008】
また、上記観点に係るクーポン提供システムにおいて、
前記取得された地域に関する情報を検索する検索部をさらに備え、
前記提供部は、前記クーポンとともに前記検索された情報を提供してもよい。
【0009】
また、上記観点に係るクーポン提供システムにおいて、
前記クーポン提供システムは、クーポン提供サーバと、地域情報検索サーバと、を備え、
前記地域情報検索サーバまたは前記端末装置が、前記算定部を備え、
前記地域情報検索サーバは、前記検索部と、前記提供部と、を備え、
前記クーポン提供サーバは、前記決定部を備えてもよい。
【0010】
また、上記観点に係るクーポン提供システムにおいて、
前記取得部は、前記端末装置の移動速度を取得し、
前記決定部は、前記算定された度合と、前記取得された移動速度と、に応じて、前記ユーザが前記指定された地域にて享受可能な特典を決定してもよい。
【0011】
また、上記観点に係るクーポン提供システムにおいて、
前記取得部は、前記端末装置の移動履歴を取得し、
前記決定部は、前記算定された度合と、前記取得された移動履歴と、に応じて、前記ユーザが前記指定された地域にて享受可能な特典を決定してもよい。
【0012】
また、上記観点に係るクーポン提供システムにおいて、
前記取得部は、前記地域までの経路上での前記ユーザの行動を取得し、
前記決定部は、前記算定された度合と、前記取得された行動と、に応じて、前記ユーザが前記指定された地域にて享受可能な特典を決定してもよい。
【0013】
また、上記観点に係るクーポン提供システムにおいて、
前記提供部は、前記決定された特典を享受するためのクーポンを利用可能な場所を含む、前記地域における経路を、さらに提供してもよい。
【0014】
また、上記観点に係るクーポン提供システムにおいて、
前記提供部は、前記決定された特典を享受するためのクーポンを、複数提供したとき、当該提供された複数のクーポンのうち、前記ユーザが前記端末装置を介して選択したクーポンを利用可能な場所を含む、前記地域における経路を、さらに提供してもよい。
【0015】
本発明の第2の観点に係るクーポン提供方法は、
ユーザが端末装置を介して指定した地域と、前記端末装置の現在位置と、を取得する取得ステップと、
前記取得された現在位置と、前記取得された地域と、が離間する度合を算定する算定ステップと、
前記算定された度合に応じて、前記ユーザが前記指定された地域にて享受可能な特典を決定する決定ステップと、
前記決定された特典を享受するためのクーポンを、前記端末装置を介して前記ユーザへ提供する提供ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
ユーザが端末装置を介して指定した地域と、前記端末装置の現在位置と、を取得する取得部、
前記取得された現在位置と、前記取得された地域と、が離間する度合を算定する算定部、
前記算定された度合に応じて、前記ユーザが前記指定された地域にて享受可能な特典を決定する決定部、
前記決定された特典を享受するためのクーポンを、前記端末装置を介して前記ユーザへ提供する提供部、
として機能させることを特徴とする。
【0017】
なお、上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して配布・販売することができる。更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な情報記録媒体とは、有形な(tangible)情報記録媒体をいう。非一時的な情報記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリである。また、一時的な(transitory)情報記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えばRAM(Random Access Memory)といった揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ユーザが指定した地域と、ユーザの現在位置とが離間する度合に応じて適切にクーポンを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に本発明の実施形態を説明する。なお、本実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素若しくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。また、本願発明の実施形態を図面を参照して説明するにあたり、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
【0021】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るクーポン提供システム1の構成を示す。
図1に示すように、クーポン提供システム1は、端末装置100と、地域情報検索サーバ200と、クーポン提供サーバ300と、から構成される。端末装置100、地域情報検索サーバ200及びクーポン提供サーバ300は、インターネット等のネットワーク400を介して、通信可能に接続されている。
【0022】
端末装置100は、地域情報検索サーバ200にネットワーク400を介して接続し、端末装置100の現在位置を含み、地域情報検索サーバ200に地域に関する情報を要求する検索要求を送信し、この検索要求に対する地域情報検索サーバからの応答を受信する。端末装置100は、具体的には、スマートフォンやタブレット型コンピュータといった携帯情報端末、またはパーソナルコンピュータである。
【0023】
地域情報検索サーバ200は、端末装置100から検索要求を受信し、検索要求に係る地域に関する情報を検索する。また、地域情報検索サーバ200は、クーポン提供サーバ300から、検索要求に係る地域と現在位置とが離間する度合に応じたクーポンを受け取り、地域に関する情報とともに端末装置100に提供する。地域情報検索サーバ200は、具体的には、サーバ用のコンピュータから構成される。
【0024】
クーポン提供サーバ300は、地域情報検索サーバ200からの要求を受け付けると、検索要求に係る地域と現在位置とが離間する度合に応じて、端末装置100のユーザが指定された地域にて享受可能な特典を決定し、その特典を享受するためのクーポンを地域情報検索サーバ200に提供する。クーポン提供サーバ300は、具体的には、サーバ用のコンピュータから構成される。
【0025】
次に、端末装置100、地域情報検索サーバ200、及びクーポン提供サーバ300のハードウェア構成について説明する。
図2は、端末装置100、地域情報検索サーバ200、及びクーポン提供サーバ300を実現するための情報処理装置500のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
図2に示すように、情報処理装置500は、制御部501と、ROM(Read Only Memory)502と、RAM503と、出力部504と、入力部505と、通信部506とから構成され、各部は、バス507により接続されている。
【0026】
制御部501は、例えばCPU(Central Processing Unit)から構成され、情報処理装置500全体を制御する。
【0027】
ROM502は、制御部501が情報処理装置500全体を制御するためのプログラムや各種データを格納する不揮発性メモリである。
【0028】
RAM503は、制御部501が生成した情報や、その情報の生成に必要なデータを一時的に格納するための揮発性メモリである。
【0029】
出力部504は、LCD(Liquid Crystal Display)およびバックライト等を備える表示装置や、音声を出力する音声出力装置から構成される。出力部504は、制御部501による制御の下、例えば、制御部501から出力されたデータを表示する。
【0030】
入力部505は、ボタン、キーボード、タッチパネル等の入力装置から構成される。入力部505は、情報処理装置500のユーザからの操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に対応する信号を制御部501に出力する。
【0031】
通信部506は、情報処理装置500をネットワーク400に接続するための通信インターフェースから構成される。
【0032】
次に、クーポン提供システム1の機能構成について説明する。
図3は、本実施形態1に係るクーポン提供システム1の機能構成を示す概略ブロック図である。
図3に示すように、クーポン提供システム1は、地域取得部111、現在位置取得部112、離間度算定部113、地域・離間度取得部211、地域情報DB212、地域情報検索部213、クーポンDB311、特典決定部312、提供部214、表示部114として機能する。
【0033】
地域取得部111は、ユーザが端末装置100を介して指定した地域(指定地域)を取得する。ここで、「地域」は、土地における範囲を表し、例えば、国、都道府県、市、町などの地名が指す範囲や、特定の地点から所定の範囲(例えば、その地点から半径1km内)を表す。
【0034】
地域取得部111による指定地域の取得方法の一例について説明する。例えば、ユーザがB市の地域情報の検索を希望する場合、地域情報検索サーバ200に端末装置100を介してアクセスし、
図4(a)に示す地域情報検索ページ600を取得する。そしてユーザが端末装置100の入力部505を介して入力フォーム601に「B市」を入力し、地域情報検索サーバ200に検索要求を送信するための検索ボタン602を選択すると、地域取得部111は、指定地域として、B市が指す範囲を取得する。また、例えば、ユーザが、端末装置100の入力部505を介して入力フォーム601に「X博物館」といった特定の地点を入力し、検索ボタン602を選択すると、地域取得部111は、指定地域として、X博物館の地点から半径1kmの範囲を取得する。そして、地域取得部111は、取得された指定地域と、後述する離間度算定部113により算定された離間度と、を含む検索要求を地域情報検索サーバ200に送信する。
【0035】
本実施形態において、端末装置100を実現するための情報処理装置500の制御部501、入力部505、および通信部506が協働することにより、地域取得部111として機能する。
【0036】
現在位置取得部112は、端末装置100の現在位置を取得する。例えば、端末装置100は、GPS(Global Positioning System)情報を受信可能なGPS受信部を備える。そして、現在位置取得部112は、受信したGPS情報から、端末装置100の現在位置を取得する。
【0037】
本実施形態において、端末装置100を実現するための情報処理装置500の制御部501が、現在位置取得部112として機能する。
【0038】
離間度算定部113は、地域取得部111により取得された指定地域と、現在位置取得部112により取得された現在位置と、が離間する度合(離間度)を算定する。例えば、離間度算定部113は、取得された指定地域の代表地点(例えば、指定地域の中央の地点や、市役所や県庁などの代表的な施設が位置する地点)と、取得された現在位置と、の直線距離を離間度として算定する。算定された離間度は、指定地域とともに検索要求に含められ、地域情報検索サーバ200に送信される。
【0039】
本実施形態において、端末装置100を実現するための情報処理装置500の制御部501が、離間度算定部113として機能する。
【0040】
地域・離間度取得部211は、端末装置100から、指定地域と、離間度とを取得する。例えば、地域・離間度取得部211は、端末装置100から受信した検索要求に含まれる指定地域と、離間度とを取得する。また、地域・離間度取得部211は、取得した指定地域と、離間度とを含み、指定地域でユーザが利用可能なクーポンを提供するよう要求するクーポン提供要求をクーポン提供サーバ300に送信する。
【0041】
本実施形態において、地域情報検索サーバ200を実現するための情報処理装置500の制御部501および通信部506が協働することにより、地域・離間度取得部211として機能する。
【0042】
地域情報DB212は、地域に関する各種情報(地域情報)が格納されている。例えば、地域情報DB212は、地図情報、経路情報、交通情報、観光地情報、レストラン情報、ホテル情報などの各種情報が地域と対応付けて格納されている。
図5に、地域情報DB212に格納されるデータの一例を示す。
図5に示す地域情報DB212は、地域情報として、ショップ、レストラン、ホテルといった商品やサービスを提供する店舗に関する店舗情報を格納する。具体的には、地域情報DB212は、店舗を識別する店舗ID毎に、店舗名、住所等の店舗情報を記憶する。地域情報DB212に格納されるデータは、例えば地域情報検索サーバ200の管理者や、店舗の管理者によって登録、変更される。
【0043】
本実施形態において、地域情報検索サーバ200を実現するための情報処理装置500のROM502が地域情報DB212として機能する。
【0044】
地域情報検索部213は、地域・離間度取得部211により取得された指定地域内の地域情報を地域情報DB212から検索する。例えば、地域情報検索部213は、地域・離間度取得部211により取得された指定地域が「B市」である場合、
図5に示す地域情報DB212を参照して、住所が「B市」内にある店舗ID「S001」、「S002」、「R001」、「R002」の店舗情報を検索結果として取得する。
【0045】
本実施形態において、地域情報検索サーバ200を実現するための情報処理装置500の制御部501が地域情報検索部213として機能する。
【0046】
クーポンDB311は、特典を享受するためのクーポンに関する情報が格納されている。本実施形態において、クーポンは、利用したユーザに所定の特典を付与することを示すものであって、インターネット上で提供可能な電子クーポンである。クーポンの利用によりユーザが享受する特典は、例えば、所定額または所定割合の値引きや、サービスポイントの付加である。
図6に、クーポンDB311に格納されるデータの一例を示す。
図6に示すクーポンDB311は、クーポンを利用可能な店舗の店舗ID(利用可能店舗ID)、店舗の住所、有効期間、特典を対応付けて記憶する。また、クーポンDB311は、離間度Dに応じた特典を記憶する。例えば、クーポンDB311は、離間度DがD≦2kmのとき「5%割引」、2km<D<100kmのとき「10%割引」、100km≦Dのとき「15%割引」のように、離間度Dが大きいほどユーザが得る利益が大きい特典を記憶する。
【0047】
本実施形態において、クーポン提供サーバ300を実現するための情報処理装置500のROM502がクーポンDB311として機能する。
【0048】
特典決定部312は、取得された離間度に応じて、ユーザが指定地域にて享受可能な特典を決定する。例えば、特典決定部312は、地域情報検索サーバ200から、指定地域「B市」及び離間度「D=50km」を含むクーポン提供要求を受信すると、
図6に示すクーポンDB311を参照して、住所が「B市」内にある利用可能店舗ID「S001」、「S002」、「R001」、「R002」のそれぞれについて、特典「10%割引」、「10%割引」、「10%割引」、「500円割引」を決定する。そして、特典決定部312は、利用可能店舗ID、有効期間、及び決定された特典を含むクーポン情報を地域情報検索サーバ200に提供する。
【0049】
本実施形態において、クーポン提供サーバ300を実現するための情報処理装置500の制御部501および通信部506が協働することにより、特典決定部312として機能する。
【0050】
提供部214は、決定された特典を享受するためのクーポンを、端末装置100を介してユーザへ提供する。具体的には、提供部214は、地域情報検索部213の検索結果と、クーポン提供サーバ300により提供されたクーポン情報とを端末装置100に送信する。例えば、提供部214は、地域情報検索部213の検索結果と、特典決定部312により提供されたクーポン情報とに基づいて、
図4(b)に示すような検索結果ページ700を生成する。
図4に示す検索結果ページ700は、地域情報検索部213により検索された店舗情報701a,701bと、クーポン提供サーバ300により提供されたクーポン情報702a,702bと、ユーザがクーポンを獲得するために選択するクーポン獲得ボタン703a,703bとを含む。そして、提供部214は、生成した検索結果ページ700を端末装置100に送信する。
【0051】
本実施形態において、地域情報検索サーバ200を実現するための情報処理装置500の制御部501および通信部506が協働することにより、提供部214として機能する。
【0052】
表示部114は、地域情報検索サーバ200により検索された地域情報を、クーポン提供サーバ300により提供されたクーポンとともに表示する。具体的には、表示部114は、地域情報検索サーバ200から
図4(b)に示すような検索結果ページ700を受信すると端末装置100を実現するための表示装置等の出力部504に表示する。また、ユーザは、端末装置100に表示された検索結果ページ700を確認し、例えばクーポン情報702aに係るクーポンの獲得を希望する場合、クーポン獲得ボタン703aを選択する。すると表示部114は、
図4(c)に示す獲得済クーポンページ800を表示する。獲得済みクーポンページ800は、ユーザが獲得しているクーポンに係るクーポン情報801を表示するページである。
図4(c)に示す獲得済クーポンページ800は、
図4(b)に示す検索結果ページにおいて選択されたクーポン獲得ボタン703aに係るクーポン情報801を含む。また、クーポン情報801において、
図4(b)に示すクーポン情報702aに含まれる有効期間が、クーポン獲得ボタン703aが選択された日付を獲得日として算定された有効期間が表示される。
【0053】
本実施形態において、端末装置100を実現するための情報処理装置500の制御部501および出力部504が協働することにより、表示部114として機能する。
【0054】
次に、本発明の実施形態にかかるクーポン提供システム1の動作について説明する。以下において説明する処理は、端末装置100、地域情報検索サーバ200、及びクーポン提供サーバ300をそれぞれ実現する情報処理装置500のハードウェア上でプログラムを実行することにより開始され、この処理によって端末装置100、地域情報検索サーバ200、及びクーポン提供サーバ300が実現される。
【0055】
図7は、本実施形態に係るクーポン提供システムが実行するクーポン提供処理のシーケンス図である。
【0056】
まず、端末装置100は、
図4(a)に示すような地域情報検索ページ600を介してユーザから指定地域を受け付ける(ステップ11)。また、端末装置100は、GPS情報から端末装置100の現在位置を取得する(ステップS12)。そして、端末装置100は、ステップS11において受け付けた指定地域と、ステップS12において取得された現在位置と、から離間度を算定する(ステップS13)。そして、端末装置100は、ステップS11において受け付けた指定地域と、ステップS13において算定された離間度とを、検索要求に含めて地域情報検索サーバ200に送信する(ステップS14)。
【0057】
地域情報検索サーバ200は、端末装置100から、指定地域と離間度とを含む検索要求を受信すると(ステップS21)、その指定地域と離間度とをクーポン提供要求に含めてクーポン提供サーバ300に送信する(ステップS22)。そして、地域情報検索サーバ200は、地域情報DB212を参照して、受信した指定地域における地域情報を検索する(ステップS23)。
【0058】
クーポン提供サーバ300は、地域情報検索サーバ200から、指定地域と離間度とを含むクーポン提供要求を受信すると(ステップS31)、クーポンDB311を参照し、指定地域内に位置する店舗が提供可能な、離間度に対応する特典を決定する(ステップS32)。そして、クーポン提供サーバ300は、ステップS32において決定された特典を含むクーポン情報を地域情報検索サーバ200に送信する(ステップS33)。
【0059】
地域情報検索サーバ200は、クーポン提供サーバ300からクーポン情報を受信すると(ステップS24)、ステップS23において検索された地域情報と、受信したクーポン情報と、を含む検索結果ページを生成し、端末装置100に送信する(ステップS25)。
【0060】
端末装置100は、地域情報検索サーバ200から検索結果ページを受信すると(ステップS15)、受信した検索結果ページを表示する(ステップS16)。そして、端末装置100、地域情報検索サーバ200、及びクーポン提供サーバ300は、本処理を終了する。
【0061】
以上説明したように、本発明の実施形態に係るクーポン提供システム1は、端末装置100を介してユーザが指定した地域と、端末装置100の現在位置と、の離間度に応じて決定された特典を享受するためのクーポンをユーザに提供する。従って、指定地域と、端末装置100の現在位置と、の離間度に応じて、すなわちユーザが現在、観光を計画中か、現地で観光中かに応じて適切にクーポンを配布することができる。
【0062】
また、クーポン提供システム1は、離間度が大きいほど、ユーザの利益が大きい特典を享受するためのクーポンをユーザに提供する。一般的に、離間度が大きいほど、すなわちユーザと指定地域との距離が大きいほど、その指定地域内に位置する店舗に行ってクーポンを利用する可能性は低い。従って、離間度が大きいほど、ユーザの利益が大きい特典を享受するためのクーポンをユーザに提供することにより、ユーザにその指定地域内の店舗に行ってそのクーポンの利用を促すことができる。
【0063】
また、クーポン提供システム1は、ユーザにより指定された指定地域の地域情報とともにクーポンを提供する。従って、ユーザは、指定地域の検索結果とともにクーポンを獲得することができる。
【0064】
また、クーポン提供システム1において、端末装置100が、指定地域と現在位置との離間度を算定し、地域情報検索サーバ200及びクーポン提供サーバ300とに離間度を送信する。従って、端末装置100は、地域情報検索サーバ200及びクーポン提供サーバ300に、端末装置100の現在位置そのものを送信する必要がなく、端末装置100のユーザのプライバシーに配慮してクーポンを提供することができる。
【0065】
(実施形態2)
上記の実施形態1において、クーポン提供システム1が、指定地域と端末装置100の現在位置との離間度に応じて特典を決定する例について説明した。本実施形態2では、クーポン提供システム1aがさらに端末装置100の移動速度に応じて特典を決定する例について説明する。以下の説明において、上記の実施形態1と同様の構成については、同様の符号を用い、その詳細な説明を省略する。
【0066】
図8は、本実施形態2に係るクーポン提供システム1aの機能構成を示す概略ブロック図である。
図8に示すように、クーポン提供システム1aは、
図3に示す実施形態1に係るクーポン提供システム1から、さらに移動速度取得部115として機能し、地域・離間度取得部211、クーポンDB311、及び特典決定部312の代わりに地域・離間度取得部211a、クーポンDB311a及び特典決定部312aとして機能する。
【0067】
移動速度取得部115は、端末装置100の移動速度を取得する。例えば、移動速度取得部115は、現在位置取得部112から定期的に現在位置を取得し、取得時刻とともに記録する。そして、移動速度取得部115は、単位時間当たりの移動距離、すなわち移動速度を取得する。ここで、移動速度取得部115は、現在の移動速度を取得してもよいし、直近所定期間内の平均の移動速度を取得してもよい。取得された移動速度は、指定地域及び離間度とともに検索要求に含められ、地域情報検索サーバ200に送信される。
【0068】
本実施形態において、端末装置100を実現するための情報処理装置500の制御部501が、移動速度取得部115として機能する。
【0069】
地域・離間度取得部211aは、端末装置100から、指定地域と、離間度と、端末装置100の移動速度とを取得する。例えば、地域・離間度取得部211aは、端末装置100から受信した検索要求に含まれる指定地域と、離間度と、移動速度とを取得する。また、地域・離間度取得部211aは、取得した指定地域と、離間度と、移動速度とを含み、指定地域でユーザが利用可能なクーポンを提供するよう要求するクーポン提供要求をクーポン提供サーバ300に送信する。
【0070】
本実施形態において、地域情報検索サーバ200を実現するための情報処理装置500の制御部501および通信部506が協働することにより、地域・離間度取得部211aとして機能する。
【0071】
クーポンDB311aは、実施形態1と同様に特典を享受するためのクーポンに関する情報が格納されている。
図9に、クーポンDB311aに格納されるデータの一例を示す。
図9に示すクーポンDB311aは、離間度の代わりにスコアSに応じた特典を記憶する点で
図6に示すクーポンDB311と異なる。具体的には、クーポンDB311aは、スコアSが大きいほど、ユーザの利益が大きい特典を記憶する。
【0072】
本実施形態において、クーポン提供サーバ300を実現するための情報処理装置500のROM502がクーポンDB311aとして機能する。
【0073】
特典決定部312aは、取得された離間度及び移動速度に応じて、ユーザが指定地域にて享受可能な特典を決定する。具体的には、特典決定部312aは、離間度が大きいほど、または移動速度が小さいほどスコアSが大きくなるように、スコアSを算定する。スコアSは、例えば以下の式により算定される。
S=0.5×Sd+0.5×Sv
ここで、Sdは離間度に応じて与えられる値であり、離間度DがD≦2km,2km<D<100km,100km≦Dのとき、それぞれSd=0,0.5,1.0である。また、Svは移動速度に応じて与えられる値であり、移動速度VがV≦5km/h,5km/h<V<100km/h,100km/h≦Vのとき、それぞれSv=1.0,0.5,0である。例えば、特典決定部312aは、地域情報検索サーバ200から、指定地域「B市」、離間度「D=50km」及び移動速度「V=150km/h」を含むクーポン提供要求を受信すると、離間度「D=50km」及び移動速度「V=150km/h」からスコアS=0.5×0.5+0.5×0=0.25を算定する。そして、特典決定部312aは、
図9に示すクーポンDB311aを参照して、住所が「B市」内にある利用可能店舗ID「S001」、「S002」、「R001」、「R002」のそれぞれについて、特典「5%割引」、「5%割引」、「5%割引」、「300円割引」を決定する。そして、特典決定部312aは、利用可能店舗ID、有効期間、及び決定された特典を含むクーポン情報を地域情報検索サーバ200に提供する。
【0074】
本実施形態において、クーポン提供サーバ300を実現するための情報処理装置500の制御部501および通信部506が協働することにより、特典決定部312aとして機能する。
【0075】
次に、本発明の実施形態2にかかるクーポン提供システム1aの動作について説明する。
図10は、本実施形態2に係るクーポン提供システム1aが実行するクーポン提供処理のシーケンス図である。
【0076】
まず、端末装置100は、ステップS11〜S13において
図7に示す実施形態1と同様に処理を実行する。さらに端末装置100は、移動速度を取得する(ステップS17)。そして、端末装置100は、ステップS11において受け付けた指定地域と、ステップS13において算定された離間度と、ステップS17において取得された移動速度とを、検索要求に含めて地域情報検索サーバ200に送信する(ステップS14a)。そして、端末装置100は、
図7に示す実施形態1と同様にその後の処理を実行する。
【0077】
地域情報検索サーバ200は、端末装置100から、指定地域と離間度と移動速度とを含む検索要求を受信すると(ステップS21a)、その指定地域と離間度と移動速度とをクーポン提供要求に含めてクーポン提供サーバ300に送信する(ステップS22a)。そして、地域情報検索サーバ200は、
図7に示す実施形態1と同様にその後の処理を実行する。
【0078】
クーポン提供サーバ300は、地域情報検索サーバ200から、指定地域と離間度と移動速度とを含むクーポン提供要求を受信すると(ステップS31a)、クーポンDB311aを参照し、指定地域内に位置する店舗が提供可能な、離間度及び移動速度に応じた特典を決定する(ステップS32a)。そして、クーポン提供サーバ300は、
図7に示す実施形態1と同様にその後の処理を実行する。
【0079】
以上説明したように、本発明の実施形態2に係るクーポン提供システム1aは、端末装置100を介してユーザが指定した地域と、端末装置100の現在位置との離間度、及び端末装置100の移動速度に応じて決定された特典を享受するためのクーポンをユーザに提供する。従って、ユーザの移動速度、例えば、ユーザが徒歩、自動車、及び電車のいずれの交通手段で移動しているかに応じて適切にクーポンを配布することができる。
【0080】
また、クーポン提供システム1aは、移動速度が遅いほど、ユーザの利益が大きい特典を享受するためのクーポンをユーザに提供する。一般的に、移動速度が遅いほど、その指定地域内に位置する店舗に行ってクーポンを利用する可能性は低い。従って、移動速度が遅いほど、ユーザの利益が大きい特典を享受するためのクーポンをユーザに提供することにより、ユーザにその指定地域でのそのクーポンの利用を促すことができる。
【0081】
(実施形態3)
上記の実施形態1において、クーポン提供システム1が、指定地域と端末装置100の現在位置との離間度に応じて特典を決定する例について説明した。本実施形態3では、クーポン提供システム1bがさらに端末装置100の移動履歴に応じて特典を決定する例について説明する。以下の説明において、上記の実施形態1及び2と同様の構成については、同様の符号を用い、その詳細な説明を省略する。
【0082】
図11は、本実施形態3に係るクーポン提供システム1bの機能構成を示す概略ブロック図である。
図11に示すように、クーポン提供システム1bは、
図3に示す実施形態1に係るクーポン提供システム1から、さらに移動履歴取得部116として機能し、地域・離間度取得部211、クーポンDB311、及び特典決定部312の代わりに地域・離間度取得部211b、クーポンDB311a及び特典決定部312bとして機能する。
【0083】
移動履歴取得部116は、端末装置100の移動履歴を取得する。例えば、移動履歴取得部116は、現在位置取得部112から定期的に現在位置を取得し、取得時刻とともに移動履歴として記録する。そして、移動履歴取得部116は、記録された移動履歴が所定の移動パターンとマッチするか否かを判定する。ここで、所定の移動パターンは、端末装置100が移動と停止を繰り返すようなパターンであって、例えば、直近所定期間(例えば2時間)内において、所定時間(例えば30分)以上停止している回数が所定回数(例えば2回)以上あるというパターンである。移動履歴取得部116は、記録された移動履歴が所定の移動パターンとマッチすると判定した場合、所定の移動パターンであることを示す移動履歴情報が、指定地域及び離間度とともに検索要求に含められ、地域情報検索サーバ200に送信される。移動履歴取得部116は、記録された移動履歴が所定の移動パターンとマッチしないと判定した場合、所定の移動パターンでないことを示す移動履歴情報が、指定地域及び離間度とともに検索要求に含められ、地域情報検索サーバ200に送信される。
【0084】
本実施形態において、端末装置100を実現するための情報処理装置500の制御部501が、移動履歴取得部116として機能する。
【0085】
地域・離間度取得部211bは、端末装置100から、指定地域と、離間度と、移動履歴情報とを取得する。例えば、地域・離間度取得部211bは、端末装置100から受信した検索要求に含まれる指定地域と、離間度と、移動履歴情報とを取得する。また、地域・離間度取得部211bは、取得した指定地域と、離間度と、移動履歴情報とを含み、指定地域でユーザが利用可能なクーポンを提供するよう要求するクーポン提供要求をクーポン提供サーバ300に送信する。
【0086】
本実施形態において、地域情報検索サーバ200を実現するための情報処理装置500の制御部501および通信部506が協働することにより、地域・離間度取得部211bとして機能する。
【0087】
特典決定部312bは、取得された離間度及び移動履歴情報に応じて、ユーザが指定地域にて享受可能な特典を決定する。具体的には、特典決定部312bは、離間度が大きいほど、または移動履歴が所定の移動パターンとマッチする場合にスコアSが大きくなるように、スコアSを算定する。スコアSは、例えば以下の式により算定される。
S=0.5×Sd+0.5×Sp
ここで、Sdは実施形態2と同様に規定される値である。また、Spは移動履歴情報に応じて与えられる値であり、移動履歴が所定の移動パターンとマッチする場合Sp=1.0、移動履歴が所定の移動パターンとマッチしない場合Sp=0である。例えば、特典決定部312bは、地域情報検索サーバ200から、指定地域「B市」、離間度「D=50km」、及び移動履歴が所定の移動パターンとマッチすることを示す移履歴情報を含むクーポン提供要求を受信すると、離間度「D=50km」、及び移動履歴が所定の移動パターンとマッチすることからスコアS=0.5×0.5+0.5×1.0=0.75を算定する。そして、特典決定部312bは、
図9に示すクーポンDB311aを参照して、住所が「B市」内にある利用可能店舗ID「S001」、「S002」、「R001」、「R002」のそれぞれについて、特典「15%割引」、「15%割引」、「15%割引」、「1000円割引」を決定する。そして、特典決定部312bは、利用可能店舗ID、有効期間、及び決定された特典を含むクーポン情報を地域情報検索サーバ200に提供する。
【0088】
本実施形態において、クーポン提供サーバ300を実現するための情報処理装置500の制御部501および通信部506が協働することにより、特典決定部312bとして機能する。
【0089】
次に、本発明の実施形態3にかかるクーポン提供システム1bの動作について説明する。
図12は、本実施形態3に係るクーポン提供システム1bが実行するクーポン提供処理のシーケンス図である。
【0090】
まず、端末装置100は、ステップS11〜S13において
図7に示す実施形態1と同様に処理を実行する。さらに端末装置100は、移動履歴情報を取得する(ステップS18)。そして、端末装置100は、ステップS11において受け付けた指定地域と、ステップS13において算定された離間度と、ステップS18において取得された移動履歴情報とを、検索要求に含めて地域情報検索サーバ200に送信する(ステップS14b)。そして、端末装置100は、
図7に示す実施形態1と同様にその後の処理を実行する。
【0091】
地域情報検索サーバ200は、端末装置100から、指定地域と離間度と移動履歴情報とを含む検索要求を受信すると(ステップS21b)、その指定地域と離間度と移動履歴情報とをクーポン提供要求に含めてクーポン提供サーバ300に送信する(ステップS22b)。そして、地域情報検索サーバ200は、
図7に示す実施形態1と同様にその後の処理を実行する。
【0092】
クーポン提供サーバ300は、地域情報検索サーバ200から、指定地域と離間度と移動履歴情報とを含むクーポン提供要求を受信すると(ステップS31b)、クーポンDB311aを参照し、指定地域内に位置する店舗が提供可能な、離間度及び移動履歴情報に応じた特典を決定する(ステップS32b)。そして、クーポン提供サーバ300は、
図7に示す実施形態1と同様にその後の処理を実行する。
【0093】
以上説明したように、本発明の実施形態3に係るクーポン提供システム1bは、端末装置100を介してユーザが指定した地域と、端末装置100の現在位置との離間度、及び端末装置100の移動履歴に応じて決定された特典を享受するためのクーポンをユーザに提供する。従って、ユーザの移動履歴、例えば、ユーザが色々な場所に立ち寄りながら指定地域に向かって移動しているのか、または、指定地域に向かってまっすぐ移動しているのかに応じて適切にクーポンを配布することができる。
【0094】
また、クーポン提供システム1bは、移動履歴が所定の移動パターンにマッチする場合に、ユーザの利益が大きい特典を享受するためのクーポンをユーザに提供する。一般的に、ユーザが色々な場所に立ち寄りながら指定地域に向かって移動している場合、その指定地域内に位置する店舗に行ってクーポンを利用する可能性は低い。従って、移動履歴が所定の移動パターンにマッチする場合に、ユーザの利益が大きい特典を享受するためのクーポンをユーザに提供することにより、ユーザにその指定地域でのクーポンの利用を促すことができる。
【0095】
(実施形態4)
上記の実施形態1において、クーポン提供システム1が、指定地域と端末装置100の現在位置との離間度に応じて特典を決定する例について説明した。本実施形態4では、クーポン提供システム1cがさらに端末装置100のユーザの行動に応じて特典を決定する例について説明する。以下の説明において、上記の実施形態1及び2と同様の構成については、同様の符号を用い、その詳細な説明を省略する。
【0096】
図13は、本実施形態4に係るクーポン提供システム1cの機能構成を示す概略ブロック図である。
図13に示すように、クーポン提供システム1cは、
図3に示す実施形態1に係るクーポン提供システム1から、さらに行動取得部117として機能し、地域・離間度取得部211、クーポンDB311、及び特典決定部312の代わりに地域・離間度取得部211c、クーポンDB311a及び特典決定部312cとして機能する。
【0097】
行動取得部117は、指定地域までの経路上でのユーザの行動を取得する。例えば、行動取得部117は、予め目的地として指定地域が設定されている場合に、指定地域までの経路上に位置する店舗にユーザが立ち寄ったことを示す行動情報を取得する。行動取得部117は、例えば、現在位置取得部112が取得した端末装置100の現在位置に基づいて、指定地域までの経路上に位置する店舗にユーザが立ち寄ったか判定し、ユーザがその店舗に立ち寄ったことを示す行動情報を取得する。行動情報は、指定地域及び離間度とともに検索要求に含められ、地域情報検索サーバ200に送信される。
【0098】
本実施形態において、端末装置100を実現するための情報処理装置500の制御部501が、行動取得部117として機能する。
【0099】
地域・離間度取得部211cは、端末装置100から、指定地域と、離間度と、行動情報とを取得する。例えば、地域・離間度取得部211cは、端末装置100から受信した検索要求に含まれる指定地域と、離間度と、行動情報とを取得する。また、地域・離間度取得部211cは、取得した指定地域と、離間度と、行動情報とを含み、指定地域でユーザが利用可能なクーポンを提供するよう要求するクーポン提供要求をクーポン提供サーバ300に送信する。
【0100】
本実施形態において、地域情報検索サーバ200を実現するための情報処理装置500の制御部501および通信部506が協働することにより、地域・離間度取得部211cとして機能する。
【0101】
特典決定部312cは、取得された離間度及び行動情報に応じて、ユーザが指定地域にて享受可能な特典を決定する。具体的には、特典決定部312cは、離間度が大きいほど、またはユーザが所定の行動をした場合にスコアSが大きくなるように、スコアSを算定する。スコアSは、例えば以下の式により算定される。
S=0.5×Sd+0.5×Sa
ここで、Sdは実施形態2と同様に規定される値である。また、Saは行動情報に応じて与えられる値であり、所定の行動をした場合にSa=1.0、所定の行動をしていない場合Sa=0である。具体的には、所定の行動は、ユーザが指定地域までの経路上で指定地域にある店舗の系列店舗に立ち寄ったことである。例えば、特典決定部312cは、地域情報検索サーバ200から、指定地域「B市」、離間度「D=50km」、及びユーザが店舗ID「S001」、「R001」の系列店舗に立ち寄ったことを示す行動情報を含むクーポン提供要求を受信すると、
図9に示すクーポンDB311aを参照して、住所が「B市」内にある利用可能店舗ID「S001」、「S002」、「R001」、「R002」のうち、利用可能店舗ID「S001」、「R001」について、離間度「D=50km」、及び系列店舗に立ち寄ったことからスコアS=0.5×0.5+0.5×1.0=0.75を算定する。また、特典決定部312cは、利用可能店舗ID「S002」、「R002」について、離間度「D=50km」、及び系列店舗に立ち寄っていないことからスコアS=0.5×0.5+0.5×0=0.25を算定する。そして、特典決定部312cは、利用可能店舗ID「S001」、「S002」、「R001」、「R002」それぞれについて、
図9に示すクーポンDB311aを参照して、特典「15%割引」、「5%割引」、「15%割引」、「300円割引」を決定する。そして、特典決定部312cは、利用可能店舗ID、有効期間、及び決定された特典を含むクーポン情報を地域情報検索サーバ200に提供する。
【0102】
本実施形態において、クーポン提供サーバ300を実現するための情報処理装置500の制御部501および通信部506が協働することにより、特典決定部312cとして機能する。
【0103】
次に、本発明の実施形態4にかかるクーポン提供システム1cの動作について説明する。
図14は、本実施形態4に係るクーポン提供システム1cが実行するクーポン提供処理のシーケンス図である。
【0104】
まず、端末装置100は、ステップS11〜S13において
図7に示す実施形態1と同様に処理を実行する。さらに端末装置100は、行動情報を取得する(ステップS19)。そして、端末装置100は、ステップS11において受け付けた指定地域と、ステップS13において算定された離間度と、ステップS19において取得された行動情報とを、検索要求に含めて地域情報検索サーバ200に送信する(ステップS14c)。そして、端末装置100は、
図7に示す実施形態1と同様にその後の処理を実行する。
【0105】
地域情報検索サーバ200は、端末装置100から、指定地域と離間度と行動情報とを含む検索要求を受信すると(ステップS21c)、その指定地域と離間度と行動情報とをクーポン提供要求に含めてクーポン提供サーバ300に送信する(ステップS22c)。そして、地域情報検索サーバ200は、
図7に示す実施形態1と同様にその後の処理を実行する。
【0106】
クーポン提供サーバ300は、地域情報検索サーバ200から、指定地域と離間度と行動情報とを含むクーポン提供要求を受信すると(ステップS31c)、クーポンDB311aを参照し、指定地域内に位置する店舗が提供可能な、離間度及び行動情報に応じた特典を決定する(ステップS32c)。そして、クーポン提供サーバ300は、
図7に示す実施形態1と同様にその後の処理を実行する。
【0107】
以上説明したように、本発明の実施形態4に係るクーポン提供システム1cは、端末装置100を介してユーザが指定した地域と、端末装置100の現在位置との離間度、及び指定地域までの経路上でのユーザの行動に応じて決定された特典を享受するためのクーポンをユーザに提供する。従って、ユーザの行動、例えば、ユーザが指定地域に位置する店舗の系列店舗に立ち寄ったか否かに応じて適切にクーポンを配布することができる。
【0108】
また、クーポン提供システム1cは、ユーザが所定の行動をした場合、例えば、ユーザが指定地域に位置する店舗の系列店舗に立ち寄った場合に、ユーザの利益が大きい特典を享受するためのクーポンをユーザに提供する。従って、ユーザが指定地域に位置する店舗の系列店舗に立ち寄った場合に、ユーザにその指定地域内の店舗でのクーポンの利用を促すことができる。
【0109】
(実施形態5)
上記の実施形態1において、クーポン提供システム1が、指定地域と端末装置100の現在位置との離間度に応じて特典を決定する例について説明した。本実施形態5では、クーポン提供システム1dがさらに決定された特典を享受するためのクーポンを利用可能な場所を含む、指定地域における経路を提供する例について説明する。以下の説明において、上記の実施形態1と同様の構成については、同様の符号を用い、その詳細な説明を省略する。
【0110】
図15は、本実施形態5に係るクーポン提供システム1dの機能構成を示す概略ブロック図である。
図15に示すように、クーポン提供システム1dは、
図3に示す実施形態1に係るクーポン提供システム1から、表示部114及び提供部214の代わりに表示部114d及び提供部214dとして機能する。
【0111】
表示部114dは、実施形態1と同様に地域情報検索サーバ200により検索された地域情報を、クーポン提供サーバ300により提供されたクーポンとともに表示する。また、表示部114dは、地域情報検索サーバ200により提供された、クーポンを利用可能な場所を含む、指定地域における経路(最適経路)を表示する。例えば、表示部114dが、
図4(b)に示すような検索結果ページ700を表示し、ユーザがクーポンを選択した結果、
図16(a)に示す獲得済クーポンページ800を表示したとする。
図16(a)に示す獲得済クーポンページ800は、ユーザに選択された3つのクーポンのクーポン情報801a〜801cと、経路検索ボタン802と、を含む。ユーザが経路検索ボタン802を選択すると、表示部114dは、クーポン情報801a〜801cに含まれる店舗の店舗IDを含み、最適経路の検索を要求する経路検索要求を地域情報検索サーバ200に送信する。
【0112】
そして、表示部114dは、地域情報検索サーバ200から、経路検索要求に対する応答として、
図16(b)に示す経路検索結果ページ900を受信し、表示する。経路検索結果ページ900は、ユーザが獲得しているクーポンに係るクーポン情報を表示するページである。
図16(b)に示す経路検索結果ページは、地域情報検索サーバ200により検索された最適経路を示すマップ情報901と、最適経路に沿ってユーザが移動した場合のクーポンの使用順序を示す使用順情報902とを含む。マップ情報901は、例えば、指定地域の地図と、クーポンの利用可能場所である店舗の位置を示すアイコンと、最適経路を示す矢印とを含む。また、使用順情報902は、最適経路に沿ってユーザが移動した場合のクーポンの使用順に並べられたクーポン情報903a〜903cを含む。
【0113】
本実施形態において、端末装置100を実現するための情報処理装置500の制御部501および出力部504が協働することにより、表示部114dとして機能する。
【0114】
提供部214dは、実施形態1と同様に決定された特典を享受するためのクーポンを、端末装置100を介してユーザへ提供する。また、提供部214dは、端末装置100から経路検索要求を受信すると、経路検索要求に係るクーポンを利用可能な場所を含む、指定地域における経路を、さらに提供する。具体的には、提供部214dは、経路検索要求を受信すると、その経路検索要求に含まれる店舗IDに対応する住所を地域情報DB212から特定し、その特定された住所に基づいて、自装置または外部のサーバが有する地図情報を参照して、最適経路を検索する。また、提供部214dは、検索された最適経路に沿って移動する際に通る店舗の店舗IDの順序を特定する。そして、提供部214dは、検索された最適経路を示すマップ情報と、特定された店舗IDの順序に並べられたクーポン情報を含む使用順情報とを含む経路検索結果ページを生成し、端末装置100に送信する。
【0115】
本実施形態において、地域情報検索サーバ200を実現するための情報処理装置500の制御部501および通信部506が協働することにより、提供部214dとして機能する。
【0116】
次に、本発明の実施形態5にかかるクーポン提供システム1dの動作について説明する。
図17は、本実施形態5に係るクーポン提供システム1dが実行する経路検索処理のシーケンス図である。
【0117】
まず、端末装置100は、
図16(a)に示す経路検索ボタン802の選択を受け付ける(ステップS41)。そして、端末装置100は、獲得済クーポンページ800に含まれるクーポン情報に係る店舗IDを含む経路検索要求を地域情報検索サーバ200に送信する(ステップS42)。
【0118】
地域情報検索サーバ200は、端末装置100から、店舗IDを含む経路検索要求を受信すると(ステップS51)、その店舗IDに対応する住所を地域情報DB212から特定し、その特定された住所に基づいて、自装置または外部のサーバが有する地図情報を参照して、最適経路を検索する(ステップS52)。そして、地域情報検索サーバ200は、検索された最適経路を示すマップ情報と、特定された店舗IDの順序に並べられたクーポン情報を含む使用順情報とを含む経路検索結果ページを生成し、端末装置100に送信する(ステップS53)。
【0119】
端末装置100は、地域情報検索サーバ200から経路検索結果ページを受信すると(ステップS43)、受信した経路検索結果ページを表示する(ステップS44)。そして、端末装置100及び地域情報検索サーバ200は、本処理を終了する。
【0120】
以上説明したように、本発明の実施形態5に係るクーポン提供システム1dは、クーポンを利用可能な場所を含む、指定地域における経路を、さらに提供する。従って、ユーザは、指定地域において利用可能なクーポンとともに、そのクーポンを利用可能な店舗と、その店舗に到達するための最適経路とを確認することができる。
【0121】
(変形例)
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。即ち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
【0122】
例えば、上記の実施形態において、地域情報DB212は、地域情報検索サーバ200に構築されている例を説明したが、地域情報検索サーバ200と別のサーバに構築されていてもよい。同様に、クーポンDB311は、クーポン提供サーバ300に構築されている例を説明したが、クーポン提供サーバ300と別のサーバに構築されていてもよい。
【0123】
また、上記の実施形態において、端末装置100が、指定地域と現在位置との離間度を算定し、地域情報検索サーバ200及びクーポン提供サーバ300とに離間度を送信する例について説明した。しかし、端末装置100が指定地域と現在位置とを地域情報検索サーバ200に送信し、地域情報検索サーバ200が離間度を算定してもよい。この場合、地域情報検索サーバ200とクーポン提供サーバ300とが別々のサーバとして構成されていることにより、端末装置100の現在位置をクーポン提供サーバ300に送信する必要がなく、端末装置100のユーザのプライバシーに配慮してクーポンを提供することができる。
【0124】
また、上記の実施形態において、クーポンDB311,311aが、離間度DまたはスコアSが大きいほどユーザが得る利益が大きい特典を記憶する例について説明したが、離間度DまたはスコアSが大きいほど長い有効期間を記憶してもよい。この場合においても、離間度DまたはスコアSが大きいほど、ユーザは長い有効期間という大きな利益を得ることができる。
【0125】
なお、本発明に係る端末装置100、地域情報検索サーバ200、及びクーポン提供サーバ300は、上記の機能を実現するための構成を予め備えて提供されることも可能な他、プログラムの適用により、既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器等の情報処理装置500を、本発明に係る端末装置100、地域情報検索サーバ200、及びクーポン提供サーバ300として機能させることもできる。即ち、上記実施形態で例示した端末装置100、地域情報検索サーバ200、及びクーポン提供サーバ300による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器を制御するCPU等が実行できるように、情報処理装置500に適用することで、情報処理装置500を本発明に係る端末装置100、地域情報検索サーバ200、及びクーポン提供サーバ300として機能させることができる。また、本発明に係るクーポン提供方法は、端末装置100、地域情報検索サーバ200、及びクーポン提供サーバ300を用いて実施できる。
【0126】
また、このようなプログラムは、上記に限られず、任意の方法で適用可能である。プログラムを、例えば、コンピュータが読取可能な記録媒体[CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical disc)等]に格納して適用できる他、インターネット等のネットワーク上のストレージにプログラムを格納しておき、これをダウンロードさせることにより適用することもできる。
【解決手段】地域取得部111は、ユーザが端末装置100を介して指定した地域を取得する。現在位置取得部112は、端末装置100の現在位置を取得する。離間度算定部113は、取得された現在位置と、取得された地域と、が離間する度合を算定する。特典決定部312は、算定された度合に応じて、ユーザが指定された地域にて享受可能な特典を決定する。提供部214は、決定された特典を享受するためのクーポンを、端末装置100を介してユーザへ提供する。