(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6373478
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】液晶表示装置及びその駆動方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20180806BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20180806BHJP
G09G 5/02 20060101ALI20180806BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20180806BHJP
H04N 9/73 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 641P
G09G3/20 642L
G09G3/20 650M
G09G5/02 B
G02F1/133 510
H04N9/73 B
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-502205(P2017-502205)
(86)(22)【出願日】2014年7月25日
(65)【公表番号】特表2017-528745(P2017-528745A)
(43)【公表日】2017年9月28日
(86)【国際出願番号】CN2014083019
(87)【国際公開番号】WO2016008172
(87)【国際公開日】20160121
【審査請求日】2017年3月7日
(31)【優先権主張番号】201410342004.8
(32)【優先日】2014年7月17日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100080252
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 征四郎
(72)【発明者】
【氏名】陳黎暄
【審査官】
越川 康弘
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−147666(JP,A)
【文献】
特開2003−248467(JP,A)
【文献】
特開2006−258850(JP,A)
【文献】
特開2006−129456(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/176685(WO,A1)
【文献】
特開2011−154323(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0219274(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/36
G02F 1/133
G09G 3/20
G09G 5/02
H04N 9/73
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
4色変換器と、データドライバと、スキャナドライバと、ディスプレイと、からなる液晶表示装置であって、
前記4色変換器は、最初のRGBデータを各色のグレースケール値に変換する仕組みで、前記各色のグレースケール値に対してホワイトバランス処理を行い、ホワイトバランス処理を行った前記各色のグレースケール値における最大値と最小値を確定し、前記最大値は、あらかじめ設定されたあるグレースケール値より大きくない場合、標準の白色の第1色度値と第2色度値が生成され、前記第1色度値と第2色度値に基づいて各色の二次グレースケール値が算出され、前記最小値は表示するRGBWデータ中の白色の出力グレースケール値に変換され、前記各色の二次グレースケール値及び前記白色の出力グレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値が算出され、そのうち、前記各色は、赤色、緑色、青色からなり、そのうち、Ri':Gi':Bi' =(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)であり、そのうち、Ri'は赤色の二次グレースケール値であり、Gi'は緑色の二次グレースケール値であり、Bi'は青色の二次グレースケール値であり、Woは、白色の出力グレースケール値であり、Roは赤色の出力グレースケール値であり、Goは緑色の出力グレースケール値であり、Boは、青色の出力グレースケール値であり、
前記データドライバは、前記4色変換器によって提供された表示するRGBWデータを処理してアナログタイプのデータ信号を生成する仕組みであり、
前記スキャナドライバは、順番にスキャン信号を生成する仕組みであり、
前記ディスプレイは、前記データドライバによって提供された前記アナログタイプのデータ信号及び前記スキャナドライバによって提供された前記スキャン信号に基づいて色を表示する仕組みであることを特徴とする、液晶表示装置。
【請求項2】
前記赤色の出力グレースケール値は、前記赤色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記緑色の出力グレースケール値は、前記緑色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記青色の出力グレースケール値は、前記青色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであることを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
さらに、前記4色変換器は、前記最大値が前記あらかじめ設定されたあるグレースケール値より大きい場合、前記最小値は表示するRGBWデータ中の白色の出力グレースケール値に変換され、前記ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値及び前記白色の出力グレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値が算出される仕組みであり、
そのうち、Ri:Gi:Bi=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)であり、
そのうち、Riはホワイトバランス処理された赤色のグレースケール値であり、Giはホワイトバランス処理された緑色のグレースケール値であり、Biはホワイトバランス処理された青色のグレースケール値であり、Woは白色の出力グレースケール値であり、Roは赤色の出力グレースケール値であり、Goは緑色の出力グレースケール値であり、Boは青色の出力グレースケール値である
ことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記赤色の出力グレースケール値は、前記ホワイトバランス処理された赤色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記緑色の出力グレースケール値は、前記ホワイトバランス処理された緑色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記青色の出力グレースケール値は、前記ホワイトバランス処理された青色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであることを特徴とする、請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記4色変換器は、グレースケール変換部と、ホワイトバランス部と比較部と、判断部と、二次グレースケール値確定部と、白色確定部と、3色計算部と、からなり、
前記グレースケール変換部は、最初のRGBデータを受信して、前記最初のRGBデータを前記各色のグレースケール値に変換する仕組みであり、
前記ホワイトバランス部は、前記各色のグレースケール値にホワイトバランス処理を行い、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を取得する仕組みであり、
前記比較部は、前記ホワイトバランス処理された前記各色のグレースケール値を比較し、前記各色のグレースケール値における最大値と最小値を確定する仕組みであり、
前記判断部は、前記最大値が前記あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいかどうかを判断する仕組みであり、
前記二次グレースケール値確定部は、前記判断部が前記最大値は前記あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくないと判断した場合、標準の白色の第1色度値と第2色度値を生成するとともに、前記標準の白色の第1色度値と第2色度値に基づいて、各色の二次グレースケール値を算出する仕組みであり、そのうち、前記標準の白色の第1色度値と第2色度値の比重は同じであり、
前記白色確定部は、前記最小値を表示するRGBWデータ中の白色の出力グレースケール値に変換する仕組みであり、
前記3色計算部は、前記白色の出力グレースケール値及び前記各色の二次グレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値を算出する仕組みであることを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記判断部が前記最大値は前記あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいと判断した場合、前記3色計算部は、前記白色の出力グレースケール値及び前記ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値を算出する仕組みであることを特徴とする、請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
液晶表示装置の駆動方法であって、
液晶表示装置の駆動方法は、
最初のRGBデータを受信し、前記最初のRGBデータを各色のグレースケール値に変換し、そのうち、前記各色は赤色、緑色、青色からなるプロセスと
各色のグレースケール値にホワイトバランス処理を行い、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を取得するプロセスと、
前記ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を比較し、各色のグレースケール値における最大値と最小値を確定するプロセスと、
前記最大値があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいかどうかを判断するプロセスと、
前記最大値が前記あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくないと判断されると、標準の白色の第1色度値と第2色度値を生成するとともに、前記第1色度値と第2色度値に基づいて、各色の二次グレースケール値を算出し、前記最小値を表示するRGBWデータ中の白色の出力グレースケール値に変換するプロセスと、
前記白色の出力グレースケール値及び前記各色の二次グレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値を算出するプロセスと、からなり、
そのうち、Ri':Gi':Bi'=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)であり、そのうち、Ri'は赤色の二次グレースケール値であり、Gi'は緑色の二次グレースケール値であり、Bi'は青色の二次グレースケール値であり、Woは、白色の出力グレースケール値であり、Roは赤色の出力グレースケール値であり、Goは緑色の出力グレースケール値であり、Boは、青色の出力グレースケール値であることを特徴とする、液晶表示装置の駆動方法。
【請求項8】
前記赤色の出力グレースケール値は、前記赤色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記緑色の出力グレースケール値は、前記緑色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記青色の出力グレースケール値は、前記青色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであることを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の駆動方法。
【請求項9】
前記最大値が前記あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいと判断されると、前記最小値は表示するRGBWデータ中の白色の出力グレースケール値に変換され、
前記白色の出力グレースケール値及び前記ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値が算出され、
そのうち、Ri:Gi:Bi=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)であり、そのうち、Riはホワイトバランス処理された赤色のグレースケール値であり、Giはホワイトバランス処理された緑色のグレースケール値であり、Biはホワイトバランス処理された青色のグレースケール値であり、Woは白色の出力グレースケール値であり、Roは赤色の出力グレースケール値であり、Goは緑色の出力グレースケール値であり、Boは青色の出力グレースケール値である
ことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の駆動方法。
【請求項10】
前記赤色の出力グレースケール値は、ホワイトバランス処理された赤色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記緑色の出力グレースケール値は、ホワイトバランス処理された緑色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記青色の出力グレースケール値は、ホワイトバランス処理された青色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであることを特徴とする、請求項9に記載の液晶表示装置の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示の分野に関し、具体的には、液晶表示装置及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、液晶ディスプレイ(LCD)または有機発光ダイオード(OLED)等を備える液晶装置において、赤色(R)サブ画素単位、緑色(G)サブ画素単位、青色(B)サブ画素単位からなる一つの表示単位がほとんどであり、それぞれのサブ画素単位のグレースケール値を制御し、表示に必要な色を混ぜ合わせてカラー画像を表示する。情報技術の発展に伴い、ディスプレイに求められる様々なニーズは増大しており、高い透過率、消費電力が低いこと、画質が良いことは、ディスプレイに求められる一般的な需要となっている。従来のRGBカラーモデルの透光率及び混合効率は比較的低いため、ディスプレイの消費電力が大きくなり、ディスプレイの製品の最適化を制限している。よって、赤色(R)サブ画素単位、緑色(G)サブ画素単位、青色(B)サブ画素単位、第4サブ画素単位からなる4色サブ画素単位の出現によって、RGBディスプレイの画質は改善された。
【0003】
加えられた第4サブ画素単位は白色(W)サブ画素単位であることが比較的多く、RGBW4色サブ画素単位を構成する。RGBW4色サブ画素単位を採用する長所は以下の三点である。(1)サブ画素の解像度が4分の1増加する。(2)画素の透過率が50%増加する。(3)RGBWの色はRGBに比べて16分の11多い。
【0004】
米国特許第US7277075B1号は、入力された画像信号から得たRGBデータを利用し、表示するRGBWデータ中の白色出力値Wo、赤色出力値Ro、緑色出力値Go、青色出力値Boを取得した、RGBW4色サブ画素単位を採用した液晶表示装置を公開した。前記液晶表示装置が取得した各出力値は以下の関係式を満たす。
【0005】
Ri:Gi:Bi=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)である。
【0006】
そのうち、Riは変換されたRGBデータ中の赤色入力値であり、Giは変換されたRGBデータ中の緑色入力値であり、Biは変換されたRGBデータ中の青色入力値である。
【0007】
しかしながら、前記液晶表示装置が白色を表示する時、ある臨界グレースケール値(例えば、
図1中の臨界グレースケール値M)より大きいと、RGBの各色が混ぜ合わされて形成された白色の第1色度値xと第2色度値yの比重は固定値であるが、前記臨界グレースケール値より大きくない場合、RGBの各色が混ぜ合わされて形成された白色の第1色度値xと第2色度値yの比重は異なる。このように、前記臨界グレースケール値より大きくない範囲内では、上述の関係式が取得した各色の出力値の不正確度が増す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第US7277075B1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述の従来技術に存在する問題を解決するために、本発明は、液晶表示装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による液晶表示装置は、4色変換器と、データドライバと、スキャナドライバと、ディスプレイと、からなる。
4色変換器は、最初のRGBデータを各色のグレースケール値に変換し、前記各色のグレースケール値に対してホワイトバランス処理を行い、ホワイトバランス処理を行った各色のグレースケール値における最大値と最小値を確定する仕組みである。
前記最大値は、あらかじめ設定されたあるグレースケール値より大きくない場合、標準の白色の第1色度値と第2色度値が生成され、前記第1色度値と第2色度値に基づいて各色の二次グレースケール値が算出される。
前記最小値は表示するRGBWデータ中の白色の出力グレースケール値に変換され、前記各色の二次グレースケール値及び前記白色の出力グレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値が算出される。
そのうち、前記各色は、赤色、緑色、青色からなり、そのうち、Ri':Gi':Bi'=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)であり、そのうち、Ri'は赤色の二次グレースケール値であり、Gi'は緑色の二次グレースケール値であり、Bi'は青色の二次グレースケール値であり、Woは、白色の出力グレースケール値であり、Roは赤色の出力グレースケール値であり、Goは緑色の出力グレースケール値であり、Boは、青色の出力グレースケール値である。
データドライバは、4色変換器によって提供された表示するRGBWデータを処理して、アナログタイプのデータ信号を生成する仕組みである。スキャナドライバは、順番にスキャン信号を生成する仕組みである。ディスプレイは、データドライバによって提供されたアナログタイプのデータ信号及びスキャナドライバによって提供されたスキャン信号に基づいて色を表示する仕組みである。
【0011】
さらに、前記赤色の出力グレースケール値は、前記赤色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記緑色の出力グレースケール値は、前記緑色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記青色の出力グレースケール値は、前記青色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものである。
【0012】
さらに、前記4色変換器は、
前記最大値が前記あらかじめ設定されたあるグレースケール値より大きい場合、前記最小値を表示するRGBWデータ中の白色の出力グレースケール値に変換し、前記ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値及び前記白色の出力グレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値を算出する仕組みである。
そのうち、Ri:Gi:Bi=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)であり、
そのうち、Riはホワイトバランス処理された赤色のグレースケール値であり、Giはホワイトバランス処理された緑色のグレースケール値であり、Biはホワイトバランス処理された青色のグレースケール値であり、Woは白色の出力グレースケール値であり、Roは赤色の出力グレースケール値であり、Goは緑色の出力グレースケール値であり、Boは青色の出力グレースケール値である。
【0013】
さらに、前記赤色の出力グレースケール値は、ホワイトバランス処理された赤色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記緑色の出力グレースケール値は、ホワイトバランス処理された緑色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記青色の出力グレースケール値は、ホワイトバランス処理された青色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものである。
【0014】
さらに、前記4色変換器は、グレースケール変換部と、ホワイトバランス部と比較部と、判断部と、二次グレースケール値確定部と、白色確定部と、3色計算部と、からなる。
前記グレースケール変換部は、最初のRGBデータを受信して、前記最初のRGBデータを各色のグレースケール値に変換する仕組みである。前記ホワイトバランス部は、前記各色のグレースケール値にホワイトバランス処理を行い、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を取得する仕組みである。
前記比較部は、前記ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を比較し、前記各色のグレースケール値における最大値と最小値を確定する仕組みである。前記判断部は、前記最大値が前記あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいかどうかを判断する仕組みである。
前記二次グレースケール値確定部は、前記判断部が前記最大値は前記あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくないと判断した場合、標準の白色の第1色度値と第2色度値を生成するとともに、前記標準の白色の第1色度値と第2色度値に基づいて、前記各色の二次グレースケール値を算出する仕組みである。
そのうち、前記標準の白色の第1色度値と第2色度値の比重は同じである。前記白色確定部は、前記最小値を表示するRGBWデータ中の白色の出力グレースケール値に変換する仕組みである。
前記3色計算部は、前記白色の出力グレースケール値及び前記各色の二次グレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値を算出する仕組みである。
【0015】
さらに、3色計算部は、判断部が前記最大値は前記あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいと判断した場合、白色の出力グレースケール値及びホワイトバランス処理された各色のグレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値を算出する仕組みである。
【0016】
また、本発明による液晶表示装置の駆動方法は、以下のプロセスからなる。最初のRGBデータを受信し、前記最初のRGBデータを各色のグレースケール値に変換し、そのうち、前記各色は赤色、緑色、青色からなるプロセス。前記各色のグレースケール値にホワイトバランス処理を行い、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を取得する。
前記ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を比較し、前記各色のグレースケール値における最大値と最小値を確定するプロセス。前記最大値があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいかどうかを判断するプロセス。
前記最大値が前記あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくないと判断されると、標準の白色の第1色度値と第2色度値が生成されるとともに、前記第1色度値と第2色度値に基づいて、前記各色の二次グレースケール値を算出するプロセス。
前記最小値を表示するRGBWデータ中の白色の出力グレースケール値に変換するプロセス。
前記白色の出力グレースケール値及び前記各色の二次グレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値を算出するプロセス。
そのうち、Ri':Gi':Bi'=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)であり、そのうち、Ri'は赤色の二次グレースケール値であり、Gi'は緑色の二次グレースケール値であり、Bi'は青色の二次グレースケール値であり、Woは、白色の出力グレースケール値であり、Roは赤色の出力グレースケール値であり、Goは緑色の出力グレースケール値であり、Boは、青色の出力グレースケール値である。
【0017】
さらに、前記赤色の出力グレースケール値は、前記赤色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記緑色の出力グレースケール値は、前記緑色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記青色の出力グレースケール値は、前記青色の二次グレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものである。
【0018】
さらに、前記駆動方法は以下からなる。
前記最大値があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいと判断されると、前記最小値は表示するRGBWデータ中の白色の出力グレースケール値に変換される。前記白色の出力グレースケール値及びホワイトバランス処理された各色のグレースケール値に基づいて、表示するRGBWデータ中の赤色の出力グレースケール値、緑色の出力グレースケール値、及び青色の出力グレースケール値が算出される。
そのうち、Ri:Gi:Bi=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)であり、そのうち、Riはホワイトバランス処理された赤色のグレースケール値であり、Giはホワイトバランス処理された緑色のグレースケール値であり、Biはホワイトバランス処理された青色のグレースケール値であり、Woは白色の出力グレースケール値であり、Roは赤色の出力グレースケール値であり、Goは緑色の出力グレースケール値であり、Boは青色の出力グレースケール値である。
【0019】
さらに、前記赤色の出力グレースケール値は、ホワイトバランス処理された赤色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記緑色の出力グレースケール値は、ホワイトバランス処理された緑色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものであり、前記青色の出力グレースケール値は、ホワイトバランス処理された青色のグレースケール値から前記白色の出力グレースケール値を差し引いたものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明の液晶表示装置及びその駆動方法は、低いグレースケール値において、表示する白色の第1色度値と第2色度値の比重を同じにすることができるとともに、低いグレースケール値において取得される各色の出力グレースケール値の正確性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】従来技術の液晶表示装置が表示する白色の色度値とグレースケール値の関係を示した図である。
【
図2】本発明の実施例に基づく液晶表示装置のブロック図である。
【
図3】本発明の実施例に基づく液晶ディスプレイの構造図である。
【
図4】本発明の実施例に基づく4色変換器のブロック図である。
【
図5】本発明の実施例に基づく液晶表示装置の駆動方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に図を参照して、本発明の実施例について詳しく説明する。ただし、本発明は、多くの異なる形式で実施することができるとともに、本発明は、以下に述べる具体的な実施例に限定されないものとする。反対に、以下の実施例は、本発明の原理及び実際の適用を解説し、本領域の他の技術者に、本発明の各種実施例と特定の予想される適用に合う各種修正を理解させるためのものである。
【0023】
図2は、本発明の実施例に基づく液晶表示装置のブロック図である。
図3は、本発明の実施例に基づく液晶ディスプレイの構造図である。
図4は、本発明の実施例に基づく4色変換器のブロック図である。
【0024】
図2と
図3を参照する。液晶ディスプレイ1は、行に沿って伸びるスキャンラインG1からGm(そのうち、mは自然数である。)と、列に沿って伸びるデータラインS1からSn(そのうち、nは自然数である。)と、からなる。スキャンラインG1からGmはすべてスキャナドライバ2に接続され、データラインS1からSnはすべてデータドライバ3に接続される。
【0025】
各赤色(R)サブ画素、緑色(G)サブ画素、青色(B)サブ画素、または白色(W)サブ画素は、それぞれスキャンラインGiとGi+1(そのうち、iは1からmである。)と、データラインSjとSj+1(そのうち、jは1からnである。)によって定義される各領域内に設けられ、そのうち、1つの赤色(R)サブ画素、1つの緑色(G)サブ画素、1つの青色(B)サブ画素、1つの白色(W)サブ画素は、1つの画素を構成する。
【0026】
薄膜トランジスタ(TFT)Qijは、スキャンラインGiとデータラインSjの交差部の近くにそれぞれ設けられる。
【0027】
さらに、スキャンラインGiは、薄膜トランジスタQijのグリッド電極に接続され、データラインSjは、薄膜トランジスタQijのソース電極に接続され、各サブ画素(R、G、B、またはWサブ画素)の画素電極は、それぞれ対応する薄膜トランジスタQijのグリッド電極に接続される。
【0028】
各サブ画素に向かい合う像素電極の共通電極は、共通の電圧回路に接続される。(図示せず)
【0029】
スキャナドライバ2とデータドライバ3は、液晶ディスプレイ1の周りに設けられる。4色変換器4は、データドライバ3に接続される。4色変換器4は、最初のRGBデータを受信し、前記最初のRGBデータを利用して表示するRGBWデータを要求する。最初のRGBデータは、外部ホスト機器またはグラフィックスコントローラ(図示せず)から提供される。データドライバ3は、4色変換器4から表示するRGBWデータを受信すると同時に処理し、アナログタイプのデータ信号(例えば、アナログ電圧)を生成するとともに、データラインS1からSnに提供する。スキャナドライバ2は、スキャンラインG1からGmに順番に複数のスキャン信号を提供する。
【0030】
4色変換器4は、グレースケール変換部41と、ホワイトバランス部42と比較部43と、判断部44と、二次グレースケール値確定部45と、白色確定部46と、3色計算部47と、からなる。
【0031】
グレースケール変換部41は、最初のRGBデータを受信して、前記最初のRGBデータを各色のグレースケール値、つまり、赤色(R)のグレースケール値、緑色(G)のグレースケール値、青色(B)のグレースケール値に変換する
【0032】
ホワイトバランス部42は、グレースケール変換部41から各色のグレースケール値を受信するとともに、各色のグレースケール値にホワイトバランス処理を行い、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を取得する。ここにおけるRiはホワイトバランス処理されたR色のグレースケール値であり、Giはホワイトバランス処理されたG色のグレースケール値であり、Biはホワイトバランス処理されたB色のグレースケール値である。
【0033】
比較部43は、ホワイトバランス部42からホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を受信するとともに、受信したホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を比較し、最大値と最小値を確定する。そのうち、前記最大値は、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値における最大値であり、MAX(Ri、Gi、Bi)と表示される。前記最小値は、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値における最小値であり、MIN(Ri、Gi、Bi)と表示される。
【0034】
判断部44は、比較部43から最大値MAX(Ri、Gi、Bi)を受信するとともに、受信した最大値MAX(Ri、Gi、Bi)があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいかどうかを判断する。ここにおける前記あらかじめ設定されたグレースケール値は、例えば、
図1における臨界グレースケール値である。
【0035】
二次グレースケール値確定部45は、判断部44が判断した結果に基づいて、標準の白色の第1色度値xと第2色度値yを生成するかどうかを確定するとともに、標準の白色の第1色度値xと第2色度値yに基づいて、各色の二次グレースケール値を算出するかどうかを確定する。そのうち、あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくない範囲内では、第1色度値xと第2色度値yの比重は同じである。ここにおける前記各色の二次グレースケール値は、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値とは異なる。前記各色の二次グレースケール値は、各色を混ぜ合わせて標準の白色を形成し、混ぜ合わせて形成された標準の白色の第1色度値xと第2色度値yの比重を同じにしたグレースケール値である。判断部44が最大値MAX(Ri、Gi、Bi)はあらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくないと判断した場合、二次グレースケール値確定部45は、標準の白色の第1色度値xと第2色度値yを生成するとともに、標準の白色の第1色度値xと第2色度値yに基づいて、各色の二次グレースケール値を算出する。
【0036】
判断部44が最大値MAX(Ri、Gi、Bi)はあらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくないと判断した場合、二次グレースケール値確定部45は、標準の白色の第1色度値xと第2色度値yを生成し、そのうち、あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくない範囲内では、第1色度値xと第2色度値yの比重は同じである。
【0037】
二次グレースケール値確定部45は、標準の白色の第1色度値xと第2色度値yに基づいて、各色の二次グレースケール値、つまり、R色の二次グレースケール値、G色の二次グレースケール値、B色の二次グレースケール値を算出する。
【0038】
ここで、二次グレースケール値確定部45は、以下の数1を利用して各色の二次グレースケール値を算出する。
【0041】
x=F1(gray),y=F2(gray)であり、そのうち、grayは、標準の白色のグレースケール値を示しているとともに、grayは前記あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくない。F1は、所与の標準の白色のグレースケール値grayを利用して標準の白色の第1色度値xを取得する当てはめ関数を示しており、F2は、所与の標準の白色のグレースケール値grayを利用して標準の白色の第2色度値yを取得する当てはめ関数を示す。例えば、従来の技術において、すでに公開されている任意の所与の標準の白色のグレースケール値grayを採用して、標準の白色の第1の色度値xの当てはめ関数F1及び標準の白色の第2の色度値yの当てはめ関数F2を取得することができる。
【0043】
そのうち、Xw,Yw、Zwは、測定して取得した標準の白色の3刺激値であり、xrとyrはR色の色度値であり、xgとygはG色の色度値であり、xbとybはB色の色度値である。
【0044】
白色確定部46は、比較部43から各色のグレースケール値の最小値MIN(Ri、Gi、Bi)を受信し、それを表示するRGBWデータ中の白色(W)の出力グレースケール値に変換する。
【0045】
3色計算部47は、白色確定部46からW色の出力グレースケール値を受信し、判断部44の判断結果に基づいて、ホワイトバランス部42から受信したホワイトバランス処理された各色のグレースケール値、または二次グレースケール値確定部45から受信した各色の二次グレースケール値を確定し、表示するRGBWデータ中のR色の出力グレースケール値、G色の出力グレースケール値、及びB色の出力グレースケール値を算出する。
【0046】
判断部44によって最大値MAX(Ri、Gi、Bi)はあらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくないことが確定されると、3色計算部47は、白色確定部46からW色の出力グレースケール値を受信するとともに、二次グレースケール値確定部45から各色の二次グレースケール値を受信する。3色計算部47は、以下の式2を利用して3色(R、G、B)の出力グレースケール値を算出する。
【0047】
[式2]は、
Ro=Ri'−Wo
Go=Gi'−Wo
Bo=Bi'−Woである。
【0048】
そのうち、Roは、表示するRGBWデータ中のR色の出力グレースケール値であり、Goは、表示するRGBWデータ中のG色の出力グレースケール値であり、Boは、表示するRGBWデータ中のB色の出力グレースケール値であり、Woは、表示するRGBWデータ中のW色の出力グレースケール値であり、Ri'は、R色の二次グレースケール値であり、G'は、G色の二次グレースケール値であり、B'は、B色の二次グレースケール値である。
【0049】
ここで、最大値MAX(Ri、Gi、Bi)があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくない場合、二次グレースケール値確定部45が生成する標準の白色の第1色度値xと第2色度値yの比重は同じであるため、各色の二次グレースケール値は、関係式:Ri':Gi':Bi' =(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)を満たす。
【0050】
このように、最大値MAX(Ri、Gi、Bi)があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくない場合、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を各色の二次グレースケール値に変換することによって、各色は混ぜ合わされて形成された白色を標準の白色に適合するとともに、各色が混ぜ合わされて形成された白色の第1色度値xと第2色度値yの比重は同じになる。同時に、各色の二次グレースケール値は、関係式:Ri':Gi':Bi'=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)を満たすことによって、取得された各色の出力グレースケール値の正確性は大幅に向上する。
【0051】
判断部44によって最大値MAX(Ri、Gi、Bi)はあらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいと判断された場合、3色計算部47は、白色確定部46からW色の出力グレースケール値を受信するとともに、ホワイトバランス部42からホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を受信する。3色計算部47は、以下の式3を利用して3色(R、G、B)の出力グレースケール値を算出する。
【0052】
[式3]は、
Ro=Ri−Wo
Go=Gi−Wo
Bo=Bi−Woである。
【0053】
そのうち、Roは、表示するRGBWデータ中のR色の出力グレースケール値であり、Goは、表示するRGBWデータ中のG色の出力グレースケール値であり、Boは、表示するRGBWデータ中のB色の出力グレースケール値であり、Woは、表示するRGBWデータ中のW色の出力グレースケール値である。
【0054】
このように、最大値MAX(Ri、Gi、Bi)があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きい場合、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値は、関係式:Ri:Gi:Bi=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)を満たす。
【0055】
図5は、本発明の実施例に基づく液晶表示装置の駆動方法のフローチャートである。
【0056】
図5を参照する。501の操作において、最初のRGBデータを受信し、最初のRGBデータを各色のグレースケール値、つまり、赤(R)色のグレースケール値、緑(G)色のグレースケール値、青(B)色のグレースケール値に変換する。
【0057】
502の操作において、各色のグレースケール値を受信するとともに、各色のグレースケール値に対してホワイトバランス処理を行うことによって、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を取得する。ここにおけるRiはホワイトバランス処理されたR色のグレースケール値であり、Giはホワイトバランス処理されたG色のグレースケール値であり、Biはホワイトバランス処理されたB色のグレースケール値である。
【0058】
503の操作において、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を受信するとともに、受信したホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を比較し、最大値と最小値を確定する。そのうち、前記最大値は、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値における最大値であり、MAX(Ri、Gi、Bi)と表示される。前記最小値は、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値における最小値であり、MIN(Ri、Gi、Bi)と表示される。
【0059】
504の操作において、最大値MAX(Ri、Gi、Bi)を受信するとともに、受信した最大値MAX(Ri、Gi、Bi)があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいかどうかを判断する。ここにおける前記あらかじめ設定されたグレースケール値は、例えば、
図1における臨界グレースケール値である。最大値MAX(Ri、Gi、Bi)があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくないと確定されると、505、506、507の操作が行われる。最大値MAX(Ri、Gi、Bi)があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きいと確定されると、506と508の操作が行われる。
【0060】
505の操作において、標準の白色の第1色度値xと第2色度値yを生成するとともに、標準の白色の第1色度値xと第2色度値yに基づいて、各色の二次グレースケール値を算出する。
ここで、あらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくない範囲内では、第1色度値xと第2色度値yの比重は同じである。
さらに、前記各色の二次グレースケール値は、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値とは異なり、前記各色の二次グレースケール値は、各色を混ぜ合わせて標準の白色を形成するとともに、混ぜ合わせて形成された標準の白色の第1色度値xと第2色度値yの比重を同じにしたグレースケール値である。各色のグレースケール値は、R色の二次グレースケール値と、G色の二次グレースケール値と、及びB色の二次グレースケール値とからなる。
【0061】
さらに、505の操作において、上述の式1を利用して各色の二次グレースケール値を算出する。
【0062】
506の操作において、各色のグレースケール値における最小値MIN(Ri、Gi、Bi)を受信するとともに、それを表示するRGBWデータ中の白色(W)の出力グレースケール値に変換する。
【0063】
507の操作において、W色の出力グレースケール値及び各色の二次グレースケール値を受信し、上述の式2を利用して3色(R、G、B)の出力グレースケール値を算出する。ここで、最大値MAX(Ri、Gi、Bi)があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくない場合、生成された標準の白色の第1色度値xと第2色度値yの比重は同じであるため、各色の二次グレースケール値は、関係式:Ri':Gi':Bi'=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)を満たす。そのうち、Ri'は、R色の二次グレースケール値であり、G'は、G色の二次グレースケール値であり、B'は、B色の二次グレースケール値である。
【0064】
このように、最大値MAX(Ri、Gi、Bi)があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きくない場合、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値は各色の二次グレースケール値に変換されることによって、各色が混ぜ合わされて形成された白色を標準の白色に適合させるとともに、各色が混ぜ合わされて形成された白色の第1色度値xと第2色度値yの比重を同じにする。同時に、各色の二次グレースケール値は、関係式:Ri':Gi':Bi'=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)を満たす。
【0065】
508の操作において、W色の出力グレースケール値及びホワイトバランス処理された各色のグレースケール値を受信し、上述の式3を利用して3色(R、G、B)の出力グレースケール値を算出する。
【0066】
このように、最大値MAX(Ri、Gi、Bi)があらかじめ設定されたグレースケール値よりも大きい場合、ホワイトバランス処理された各色のグレースケール値は、関係式:Ri:Gi:Bi=(Ro+Wo):(Go+Wo):(Bo+Wo)を満たす。
【0067】
すでに特定の実施例を挙げて本発明を説明したが、本領域の技術者は、請求項及び請求項と同等のものによって限定されている本発明の主旨や範囲を逸脱しない範囲において、形式上や細部における各種の変化を加えることができることを理解しているものとする。
【符号の説明】
【0068】
1 液晶ディスプレイ
2 スキャナドライバ
3 データドライバ
4 4色変換器
41 グレースケール変換部
42 ホワイトバランス部
43 比較部
44 判断部
45 二次グレースケール値確定部
46 白色確定部
47 3色計算部