(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6373503
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】薬液導管のためのベントコネクタ
(51)【国際特許分類】
A61M 39/12 20060101AFI20180806BHJP
A61M 39/20 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
A61M39/12
A61M39/20
【請求項の数】21
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-531979(P2017-531979)
(86)(22)【出願日】2015年9月3日
(65)【公表番号】特表2017-526511(P2017-526511A)
(43)【公表日】2017年9月14日
(86)【国際出願番号】US2015048382
(87)【国際公開番号】WO2016040127
(87)【国際公開日】20160317
【審査請求日】2017年5月8日
(31)【優先権主張番号】62/047,389
(32)【優先日】2014年9月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/192,614
(32)【優先日】2015年7月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517080544
【氏名又は名称】ネオメッド,インク
【氏名又は名称原語表記】NEOMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】イグラム,アーロン,エム.
(72)【発明者】
【氏名】デイビス,ベンジャミン,マーティン
(72)【発明者】
【氏名】コステロ,マーク,エム.
(72)【発明者】
【氏名】ドハーティー,トニー
(72)【発明者】
【氏名】バーク,ジョン
【審査官】
芝井 隆
(56)【参考文献】
【文献】
特表2008−518719(JP,A)
【文献】
特開平09−000618(JP,A)
【文献】
特開2006−230739(JP,A)
【文献】
実開平03−088544(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/12
A61M 39/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体導管と結合雌型コネクタへの接続のための雄型コネクタであり、前記結合雌型コネクタが、雌型受けを画定する周囲側壁及び機械的留め具を含む雄型コネクタであって、
前記導管が延在する第1の端部と、前記結合雌型コネクタに係合するための第2の端部と、前記第1の端部から前記第2の端部へ延在しているルーメンと、
前記流体の輸送を提供するために、前記ルーメンを少なくとも部分的に画定し、前記結合雌型コネクタと封止的に嵌合する流体封止取付具であって、当該流体封止取付具は、前記結合雌型コネクタの雌型受けによって受けられる雄型プラグの形式である流体封止取付具と、
前記雄型コネクタの前記第2の端部のアクセス開口に関して間に環状スペースを形成するために前記流体封止取付具の雄型プラグの周囲に設けられる外部ハウジングであって、前記外部ハウジングは、前記環状スペースを画定するために前記雄型プラグと結合する周囲側壁及び末端壁を備え、前記末端壁は、前記周囲側壁を挟んで前記アクセス開口に対向して配置され、前記環状スペースは、前記環状スペースのアクセス開口を介して前記結合雌型コネクタの側壁を少なくとも部分的に受け、前記外部ハウジングの側壁は、前記結合雌型コネクタの機械的留め具と機械的に結合する機械的留め具を含む、外部ハウジングと、
前記外部ハウジングは、前記環状スペースと前記環状スペースの外側に延在する少なくとも1つのベント開口を含み、少なくとも1つの前記外部ハウジングのベント開口は、前記雄型コネクタが前記結合雌型コネクタから切り離され、前記環状スペースの前記アクセス開口がキャップをされるときに、前記環状スペースの流体のいくらかの残量を排水及び空気乾燥を許容する、
を備える雄型コネクタ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの外部ハウジングベント開口は、前記外部ハウジング側壁にて形成される少なくとも1つのベント開口を備える、
請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの外部ハウジングベント開口は、前記外部ハウジング末端壁に形成される少なくとも1つのベント開口を備える、
請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項4】
前記外部ハウジング末端壁は、前記外部ハウジング側壁から内向きに延在しており、前記外部ハウジング末端壁にて形成される少なくとも1つのベント開口を画定している1つ以上の接続部を備える、
請求項3に記載の雄型コネクタ。
【請求項5】
前記外部ハウジング末端壁にて形成される前記少なくとも1つのベント開口は、湾曲スロットの形式である、
請求項3に記載の雄型コネクタ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの外部ハウジングベント開口は、逆流を防止して投与誤りを減少させるために、前記ルーメン内に生成される真空を破壊することにおいて援助する、
請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項7】
前記結合雌型コネクタの機械的留め具は、スクリュースレッドを含み、前記外部ハウジングの機械的留め具は、前記結合雌型コネクタが前記外部ハウジング側壁と前記流体封止取付具との間の前記雄型コネクタ環状スペースに受け入れられたときに、それと嵌合するスクリュースレッドを含む、
請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項8】
前記雄型コネクタは、経腸栄養補給の使用に適応する、
請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの外部ハウジングベント開口は、前記外部ハウジング側壁の機械的留め具が前記ベント開口と前記アクセス開口との間に位置するように、前記外部ハウジング端壁に形成され、前記環状スペースアクセス開口に対向して配置された2つのベント開口を含み、
前記外部ハウジング末端壁は、前記外部ハウジング末端壁に形成された前記2つのベント開口を画定する前記外部ハウジング側壁から内側に延びる2つの接続部を含み、前記2つのベント開口は、湾曲スロットの形式である、
請求項1に記載の雄型コネクタ。
【請求項10】
流体導管及び結合雌型コネクタへの接続のための雄型コネクタであり、前記結合雌型コネクタが、雌型受けを画定する周囲側壁及び機械的留め具を含む雄型コネクタであって、
前記導管が延在する第1の端部と、前記結合雌型コネクタに係合するための第2の端部と、前記第1の端部から前記第2の端部へ延在しているルーメンと、
前記流体の輸送を提供するために、前記ルーメンを少なくとも部分的に画定し、前記結合雌型コネクタと封止的に嵌合する流体封止取付具であって、当該流体封止取付具は、前記雌結合コネクタの雌型受けによって受けられる雄型プラグ状である流体封止取付具と、
前記雄型コネクタの前記第2の端部のアクセス開口に関して間に環状スペースを形成するために前記流体封止取付具の雄型プラグの周囲に設けられる外部ハウジングであって、前記外部ハウジングは、前記環状スペースを画定するために前記雄型プラグと結合する周囲側壁及び末端壁を備え、前記末端壁は、前記周囲側壁を挟んで前記アクセス開口に対向して配置され、前記環状スペースは、前記環状スペースのアクセス開口を介して前記結合雌型コネクタの側壁を少なくとも部分的に受け、前記外部ハウジングの側壁は、前記結合雌型コネクタの機械的留め具と機械的に結合する機械的留め具を含む、外部ハウジングと、
前記雄型コネクタ第2の端部をキャップするプラグ位置と、前記雄型コネクタ第2の端部をキャップしない非プラグ位置との間において再配置可能なキャップであって、前記キャップは、前記キャップが前記環状スペースの前記アクセス開口をキャップする前記プラグ位置であるときに、前記環状スペースと前記環状スペースの外部との間にて延在している1つ以上のベント開口を備えており、前記1つ以上のキャップベント開口は、前記環状スペースの前記流体のいくらかの残留量の排出及び空気乾燥を許容する、前記キャップと、
を備える雄型コネクタ。
【請求項11】
前記キャップは、末端壁と、前記プラグ位置において前記雄型コネクタルーメンと封止的に嵌合する流体封止取付具とを備えており、前記1つ以上のキャップベント開口は、前記キャップ末端壁において形成される少なくとも1つのキャップベント開口を備える、
請求項10に記載の雄型コネクタ。
【請求項12】
前記キャップは、前記末端壁から延在し、前記プラグ位置において前記雄型コネクタとかみ合う周囲側壁を更に備え、前記1つ以上のキャップベント開口は、前記キャップ側壁において形成される少なくとも1のベント開口を備える、
請求項11に記載の雄型コネクタ。
【請求項13】
前記キャップは、末端壁と、前記プラグ位置において前記雄型コネクタルーメンと封止的に嵌合する流体封止留め具と、前記末端壁から延在しており、前記プラグ位置において前記雄型コネクタとかみ合う周囲側壁とを備え、前記1つ以上のキャップベント開口は、前記キャップ側壁において形成される少なくとも1つのキャップベント開口を備える、
請求項10に記載の雄型コネクタ。
【請求項14】
前記キャップ側壁は、前記キャップ末端壁から軸方向に延在しており、前記キャップ側壁において形成される前記少なくとも1つのベント開口を画定する少なくとも1つのギャップを形成している1つ以上の側壁セグメントを備える、
請求項10に記載の雄型コネクタ。
【請求項15】
前記キャップ側壁に形成される前記少なくとも1つのベント開口は、ノッチ形式である、
請求項14に記載の雄型コネクタ。
【請求項16】
前記キャップ側壁は、前記キャップが前記プラグ位置であるときに、前記雄型コネクタ環状スペースにおいて少なくとも部分的に受けられる、
請求項10に記載の雄型コネクタ。
【請求項17】
前記雄型コネクタ及び前記キャップは、前記外部ハウジングに対する前記キャップ側壁の移動を制限し、これによって、少なくとも部分的に露出し残る前記キャップ側壁において形成される少なくとも1つのベント開口に関する前記プラグ位置を画定するために相互にかみ合う機械的停止面各々を備える、
請求項10に記載の雄型コネクタ。
【請求項18】
前記結合雌型コネクタの機械的留め具は、スクリュースレッドを含み、前記外部ハウジングの機械的留め具は、前記結合雌型コネクタが前記外部ハウジング側壁と前記流体封止取付具との間の前記雄型コネクタ環状スペースに受け入れられたときに、それと嵌合するスクリュースレッドを含む、
請求項9に記載の雄型コネクタ。
【請求項19】
薬液のための導管への及び結合雌型コネクタへの接続のための雄型コネクタであり、
前記導管が延在する前記第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部から前記第2の端部へ延在しているルーメンと、
前記薬液の輸送を提供するために、前記ルーメンを少なくとも部分的に画定し、前記結合雌型コネクタの周囲側壁によって画定される雌型受けと封止的に嵌合する雄型プラグと、
前記雄型コネクタの前記第2の端部のアクセス開口に関して間に環状スペースを形成するために前記雄型プラグの周囲に同軸的に設けられる外部ハウジングであって、前記外部ハウジングは、前記環状スペースを画定するために前記雄型プラグと結合する周囲側壁及び末端壁を備えており、前記雄型及び雌型コネクタが一緒に嵌合されるときに、前記環状スペースは前記雌型コネクタ側壁を少なくとも部分的に受け、前記外部ハウジングは、前記外部ハウジング末端壁の1つ以上のベント開口を備えており、前記環状スペースの前記アクセス開口がキャップされるときに、前記環状スペースと前記環状スペースの外部との間にて延在している、前記外部ハウジングと、
前記雄型コネクタ第2の端部をキャップするプラグ位置と、前記雄型コネクタ第2の端部をキャップしない非プラグ位置との間において再配置可能なキャップであって、前記キャップは、末端壁と、前記プラグ位置にて前記雄型コネクタルーメンと封止的に嵌合する流体封止取付具とを備えており、前記キャップは、前記キャップが前記環状スペースの前記アクセス開口をキャップする前記プラグ位置であるときに、前記環状スペースと前記環状スペースの外部との間にて延在している1つ以上のベント開口を備えている、前記キャップと、を備え、
前記外部ハウジング末端壁ベント開口及び前記キャップベント開口は、前記環状スペースの前記薬液のいくつらの残留量の排出及び空気乾燥を許容し、前記外部ハウジング末端壁ベント開口及び前記キャップベント開口は、前記環状スペースと組み合わせて、向上した乾燥のために、エアフローが一方の端部にて前記環状スペースに入り他方の端部にて出ることを許容している連続流路を形成する、
雄型コネクタ。
【請求項20】
前記キャップは、前記末端壁から延在しており、前記プラグ位置にて前記雄型コネクタとかみ合う周囲側壁であって、前記1つ以上のキャップベント開口は、前記キャップ側壁に形成される少なくとも1つのキャップベント開口を備えており、前記キャップ側壁は、前記キャップが前記プラグ位置であるときに、前記雄型コネクタ環状スペースにおいて少なくとも部分的に受けられ、前記雄型コネクタ及び前記キャップは、前記外部ハウジングに対する前記キャップ側壁の移動を制限し、これによって、少なくとも部分的に露出し残る前記少なくとも1つのベント開口に関する前記プラグ位置を画定するために相互にかみ合う機械的停止面各々を備える、
請求項19に記載の雄型コネクタ。
【請求項21】
請求項19の前記結合雌型コネクタと結合する前記雄型コネクタを備えるコネクタセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2014年9月8日付けの米国仮特許出願第62/047,389号、及び2015年7月15日付け米国仮特許出願第62/192,614号であって、全ての目的のための参照によって本明細書に組み込まれるものの優先利益を主張する。
【0002】
技術分野
本発明は、一般的に医療装置に関し、及び特に医療分野における流体のための導管用のコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
背景技術
ヘルスケアの患者は、一般に、流体導管を介して流体送達システムに接続されることによって、例えば薬物又は栄養分のような流体が与えられる。このような流体を送達するための一般的な流体導管は、小口径のチューブ及びカテーテルを備える。これらの流体チューブが誤って接続された場合には、問題が発生する。これは、1つの流体送達システムからのチューブが、完全に異なる機能を提供する他の流体送達システムに接続することを意図されたチューブに接続されるときであり、例えば、摂食管理セットが気管開口チューブに不注意で接続されるときである。このようなチューブの誤接続は、また、LUER誤接続、小口径の誤接続、及び/又は誤ルートエラーとして参照される。チューブの誤接続は、患者の負傷及び/又は死亡を引き起こしてきたが、過少報告されていることが広く知られている。
【0004】
これらの誤接続の遠因は、ヘルスケアにおける小口径のコネクタとして最も多く使用されている種類の1つである、LUERコネクタのユニバーサルデザインに帰してきた。これらのコネクタは、1つの医療装置のチューブを他に連結するために用いられる。しかしながら、LUERコネクタの単純な設計及び使用の容易性は、異なる意図された使用(例えば、血管、腸内、呼吸、硬膜外、あるいは、くも膜下腔内)を有する無関係なシステムのチューブへの接続を、1つの送達システムの装置のチューブに許容し、ヘルスケア提供者が不注意に誤ったシステムに接続する結果になり、そしてこれによって、液体(例えば、薬物又は経腸栄養)又は気体(例えば、酸素)が誤ったルートを介して提供されることを引き起こす。
【0005】
例えばISO80369標準のような、チューブ接続の標準を開発するための努力が進行中である。これらの標準は、チューブの誤接続の問題への著しいアドレスの約束を保持する。例えば、これらの標準は、非腸内コネクタへの誤接続を防止する経腸栄養のための新たなコネクタを提供する。この新たな腸内専用コネクタは、また、ENFITコネクタとして参照される。
【0006】
依然として、これらの及び他のコネクタを改善する他の余地がある。例えば、経腸栄養チューブのための新たなENFITコネクタは、摂取液体を保持することで細菌定着をおこす外部ハウジングを備える。これは、退化したENFITコネクタを介して患者に後に送達される摂食流体を不注意に汚染し得る不衛生な状態をもたらし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
よって、細菌定着のリスクを減少させるために、流体チューブのための改善されたコネクタのために必要性が存在することについて見られ得る。本発明が主に記述されるのは、この及び他の必要性への解決の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
例示の実施形態において、本発明は、2つの薬液導管と一緒に結合するための(個別コネクタの)コネクタセットと共に個別コネクタに関する。コネクタ及びコネクタセットは、さもなければ残留して細菌定着する可能性がある残留流体を排出及び空気乾燥すること、また同様に、流体逆流を防止して正確な投薬を行うことを確実化するために真空破壊すること、を好適に行う。
【0009】
1つの側面において、本発明は、結合コネクタと嵌合する雄プラグのような流体封止取付具と、結合コネクタと嵌合するためのスクリュースレッドのような機械的留め具と、環状スペースを形成するためにプラグの周囲に設けられる外部ハウジングとを備えるコネクタに関する。コネクタ外部ハウジンは、キャップがプラグされるときに、環状スペースにおけるいくらかの残留流体の排出及び空気乾燥のための1つ以上のベント開口を備える。例えば、コネクタベント開口は、外部ハウジングの末端壁、外部ハウジングの周囲側壁、あるいは、両方にあってよい。
【0010】
他の側面において、本発明は、コネクタプラグのルーメンと嵌合するための雄プラグのような流体封止取付具を備える衛生キャップに関する。キャップは、キャップがプラグされるときに、環状スペースにおけるいくらかの残留流体の排出及び空気乾燥のための1つ以上のベント開口を備える。例えば、キャップベント開口は、キャップの末端壁ボディ、キャップの周囲側壁、あるいは、両方にあってよい。キャップベント開口がキャップ側壁にあるいくつかの実施形態において、これらは、キャップ側壁のセグメント間のノッチ又は凹部によって形成され、これらの又は他の同様な実施形態において、機械的停止面は、キャッベントが換気のために空いたままになることを確実にするために、外部ハウジング側壁に対してキャップ側壁の移動を制限するために、キャップ及びコネクタにおいて提供される。
【0011】
本発明のこれらの及び他の側面、特徴、及び利点は、描かれた図面及び本明細書の詳細な説明の参照によって理解され、及び添付の請求の範囲において特に指摘される様々な要素及び組み合せの手法によって実現されるであろう。上述の一般的な要約の記載、及び後述の図面の簡単な説明及び実施例の詳細の説明の両方は、本発明の好ましい実施形態の例示の及び説明的なものであり、請求される発明の制限ではないことについて理解される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の例示の実施形態に係る、ベント雄型コネクタの側面図であり、嵌合雌型コネクタと共に示されており、嵌合雌型コネクタへの接続が準備されるようにキャップが非プラグ状態である。
【
図3】
図1の雄型コネクタの他の正面斜視図である。
【
図5】
図1の雄型コネクタの他の背面斜視図である。
【
図8】キャップがプラグ位置にある状態の
図1の雄型コネクタの図である。
【
図9】
図8の雄型コネクタの断面図であって、プラグ位置におけるキャップとの接続を介するエアフローのための換気通路を示している。
【
図10】第2の例示の実施形態に係るベントコネクタの斜視図であり、嵌合雌型コネクタへの接続が準備されるようにキャップが非プラグ状態である。
【
図11】第3の例示の実施形態に係るベントコネクタの斜視図であり、キャップ無で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、この開示の一部を形成する添付図面に関連する後述の詳細な記載を参照することによって、より迅速に理解されてよい。この発明が本明細書に記述及び/又は示された特定の装置、方法、コンディション、パラメータに限定されないこと、及び本明細書で用いられる用語が例のみの手法によって特有の実施形態を記述する目的のためであり、請求された発明の限定を意図していないことについて理解される。本明細書で確認されるいくつかの及び全ての特許及び他の文献は、本明細書を十分に明らかにする如く参照によって組み込まれる。
【0014】
また、添付の特許請求の範囲を含め、本明細書では、文脈上明白に他の意味に解釈すべき場合を除いて、単数形「a」、「an」及び「the」は複数形を含み、及び特定の数値の言及は、少なくともその特定の値を含む。本明細書では、範囲は、「約」又は「およそ」ある特定の値から及び/又は「約」又は「およそ」別の特定の値までと表現され得る。そのような範囲で表現されるとき、別の実施形態は、ある特定の値から及び/又は他の特定の値までを含む。同様に、先行詞「約」を使用することによって値が近似値として表現されるとき、特定の値が別の実施形態を形成することを理解されたい。
【0015】
ここで図面への参照にて、同様な参照番号はいくつかの図面を介して対応する部分を表現し、
図1−9は、発明の第1の例示の実施形態に係るベントコネクタ30を示す。コネクタ30は、薬液導管10に付随し、及びインライン薬液導管12に設けられる結合コネクタ20と嵌合し、コネクタが集合的にコネクタセットを形成し又は連結し、それを通しての流体の流れのために導管を着脱可能に一緒に連結する。コネクタ20及び30は、従来の製造技術及び設備(例えば、モールディング)によって、(例えば、シリコン又はポリウレタンのような)従来の材料で生成され得る。
【0016】
図示された実施形態において、ベントコネクタ30は、チューブである導管10に設けられるが、用語「導管」は、いくつかの流体送達装置と共にいくつかの流体用のキャリア又はコンテナを含むように広く解釈されることを意図しており、そのようなものとして他の実施形態において、導管は、カテーテル、ホース、ボトル、バッグ、シリンジ、ポンプ等である。そのようなものとして、コネクタ20及び30は、(患者の内部/患者における1つの導管と、シリンジのような上流の薬液送達装置である又は当該薬液装置の一部である他の導管とに関して)2つの導管を一緒に連結するために、あるいは、(患者の内部/患者における1つの導管と、シリンジのような上流の薬液送達装置に接続される他の導管に関して)導管を他の医療装置に連結するために用いられ得る。図示された実施形態において、ベントコネクタ30は、経腸栄養のための導管10のために用いられており、「経腸栄養」の文脈における用語「導管」は、まさに、摂食バッグのみではなく、搾乳器、食物ビン、他の食品貯蔵容器、拡張セット等を含むように広く解釈されることを意図している。図示された実施形態において、ベントコネクタ30は、経腸栄養チューブのためのENFITコネクタであるが、他の実施形態において、革新的な特徴が、非経腸栄養及び/又は非小口径の(医療又は他の)アプリケーション用流体導管のためのコネクタに含まれる。そして、図示された実施形態において、ベントコネクタ30は雄型コネクタであり、及び結合コネクタ20は嵌合雌型コネクタであるが、他の実施形態においては、ベント及び/又はキャップ雌型コネクタに、環状スペースを画定する外部ハウジングを提供するために逆である。加えて、ベントコネクタ30は、本明細書での使用は液体及び気体を意味する、流体に関する使用のために本明細書では記述される。
【0017】
コネクタ30は、後端部34を画定している導管接続部32、前端部38を画定している連結接続部36、及び端部から端部に長軸方向に延在しているルーメン40を備える。導管接続部32は、導管10に設けて(例えば、受けて及び固定して)おり、導管が後端部34から長軸方向に延在するように、圧着又は粘着のような従来の構造によって良く封止された状態でこれを適切に固定する。連結接続部36及び結合コネクタ20は、図示の(コネクタ30及び結合コネクタ20各々の)スクリュースレッド42及び22のような取付具、あるいは、バイオネット取付具(bayonet fitting)、スナップフィット連結(snap−fit coupling)等のような当業者に知られた他の従来の嵌合機械的留め具を嵌合することによって、着脱可能に一緒に機械的に連結する。そして、連結接続部36及び結合コネクタ20は、図示の(コネクタ30及び結合コネクタ20各々の)雄型プラグ44及び雌型受け24のような雄型及び雌型取付具、あるいは、他のフリクション取付具のような当業者に知られた他の従来の流体封止構造を嵌合することにより、流体輸送のために一緒に封止的に嵌合される。図示された実施形態において、雄型プラグ44は、コネクタ30を介して流体を輸送するために、これを介してずっと軸方向に延在しているルーメン40を画定する周囲壁を備える。いくつかの実施形態において、嵌合雄型及び雌型封止取付具は、コネクタ30及び20が確実に相互に連結され、このためにコネクタ30及び20が如何なるねじ切りやその他の機械的留め具も備えることがないように、十分な機械的/摩擦的保持力を提供するために設計されている。
【0018】
加えて、コネクタ30は、プラグ44を取り囲んでいる外部ハウジング46であって、例えば、周囲側壁48及び末端壁50を備えているものを備える。外部ハウジング側壁48は、プラグ44を取り囲んで同軸にて設けられており、これによってコネクタ30の前端部38(末端壁の反対側)のアクセス開口に関して間に環状スペース52を形成する。この手法において、コネクタ30の雄型プラグ44が結合コネクタ20の雌型受け24に挿入されて、2つのコネクタが相互に連結されるとき、結合コネクタ20の(受け26を画定している)周囲側壁又はバレル26が、コネクタ30の(外部ハウジング周囲側壁48及びプラグ44の間の)環状スペース52において同軸にて受けられる。そして、コネクタ30及び20は、外部ハウジング側壁48における内部スレッドであるスクリュースレッド42、及び受け側壁26における外部スレッドである嵌合スレッド22によって、プラグ及び受け側壁の間のスレッドの嵌合によって、あるいは、他のスレッド装置によって、相互に連結され得る。コネクタ30の外部ハウジング側壁48、及び結合コネクタ20の受け側壁26は、典型的に、一般的には、円筒形状であり構造において固体である(すなわち、流体浸透性でない)。
【0019】
外部ハウジング末端壁50は、少なくとも1つ(例えば、図示としては、2つ)の接続部54が外部ハウジング側壁をプラグに対して固定して、これによって環状スペース52を形成するために、外部ハウジング側壁から内側に延在している状態で、外部ハウジング側壁48及びプラグ44の間に少なくとも部分的に延在している。典型的には、各接続部54は、外部ハウジング側壁48及びプラグ44の間においてずっと(例えば、図示としては、径方向に)延在しており及びこれらを相互に固定している。流体排出及び送風通気を提供するために、コネクタ30の外部ハウジング末端壁50は、環状スペース52と当該環状スペースの外部との間の流体連通を提供する、少なくとも1つ(例えば、図示としては、2つ)のベント開口56を備える。コネクタベント開口56は、図示されているように、心向きスポークの形式における2つの接続部54の間に延在している2つの湾曲スロットの形式で有り得る。代替的に、コネクタベント開口は、末端壁を通って軸方向に及び/又は外部側壁を介して径方向に延在しているポート(例えば、円形、多角形、円錐台形、あるいは、他の規則的な又は不規則的な形状の孔)、メッシュ(スクリーン、格子(grate)、あるいは、格子(lattice))である末端壁におけるメッシュ開口、あるいは、環状スペースのために流体排出及び送風通気を提供する開口の他のタイプ及び構成の形式であり得る。加えて、外部ハウジング末端壁50は、流体を向けるのを支援するために、コネクタベント開口56に向けて坂にされ(傾斜され、あるいは、テーパーされ、全て、又はこれの一部のみであり)得る(環状スペース52を部分的に画定する)内面を備える。
【0020】
この手法において、さもなければ環状スペース52に保持されて細菌定着を生じさせる可能性がある、導管10及び12からの残留流体は、その代わりに、コネクタベント56を介して排出される傾向にあり、そして、ベント開口の内部及び/又は外部におけるエアフローによって乾燥されるであろう。また、外部末端壁50におけるコネクタベント開口56は、点検及び清掃のための環状スペース52へのより良い経路を提供する。また、コネクタ30が結合コネクタ20との接続を解除されたときに、真空がルーメン40にて形成されてコネクタ30及び/又は結合コネクタ20への流体の逆流を生じさせる可能性があり、誤投薬を招くが、コネクタベント開口56が、流体の逆流を防止するために真空を破壊することに寄与するように機能し、そのことによって正確な投薬を行わしめる。
【0021】
加えて、コネクタ30は、任意で、前端部38(導管10の取付の反対)でのルーメン40のための衛生キャップ70を備える。キャップ70は、(図示されているように)必須の長さの材料又はコード、バンド、チェーン等のようなテザー72によってコネクタ30に設けられ得る。加えて、キャップ70は、非プラグ(
図1−7参照)及びプラグ位置(
図8−9参照)の間にてキャップを移動させるためのグリップ用のハンドル73を備える。プラグ位置において、キャップ70は、ルーメン及び導管10を外部汚染から封止し、これは、例えば、導管10が患者に挿入されて将来の摂食のためにそこに残される、経腸栄養アプリケーションにおいて有用になり得る。
【0022】
キャップ70は、封止取付具(例えば、プラグ)76及び軸方向に延在している周囲側壁78を有するボディ又は末端壁74を備える。キャップボディ/末端壁74は、典型的には、キャップされたときに、環状スペースを封止するためのパネルのような固体部である。そして、キャップ側壁78は、キャップされたときに、環状スペースにおける受け及び保持のために、カラー又はフランジ、あるいは、指又はタブのような2つ以上の周囲に設けられたプロングスのような固体周囲部であり得る。プラグ位置において、キャッププラグ76は、導管10からの流体の逃避を防止するために封止するためのスナグフィット(snug fit)で、前端部38でコネクタプラグルーメン40において受けられる。そして、キャップ側壁78は、プラグ位置において適切にキャップ70を取り外し可能に固定するために、機械的/摩擦的な保持のためのスナグフィットとコネクタ30をかみ合わせるように、アクセス開口を介して環状スペース52にて受けられる。他の実施形態において、キャップ封止取付具は、スリーブ、凹部、あるいは、閉じたルーメンを封止するために、コネクタ封止取付具と嵌合する他の構造的なエレメントである。そして、更に他の実施形態において、キャップ70及びコネクタ30は、追加的に又は代替的に、嵌合スクリュースレッド、あるいは、部品を互いに取り外し可能に固定するための他の留め具を備える。
【0023】
キャップ70がプラグ位置であるときに、環状スペース52の流体排出及び送風通気を提供するために、キャップは、環状スペース及び環状スペースの外部の間における流体連通を提供している少なくとも1つの(例えば、図示では3つ)のベント開口80を備える。キャップベント開口80は、図示されているように、キャップ側壁78の1つ以上のセグメントの間のギャップによって画定された1つ以上のノッチ、例えば、側壁のゆるやかなエッジによって形成されたキャップ側壁の3つのセグメントの間の3つの湾曲ノッチの形式であり得る。代替的に、キャップベント開口は、キャップボディ/末端壁を通って軸方向に及び/又は側壁を介して径方向に延在しているポート(例えば、円形、多角形、円錐台形、あるいは、他の規則的な又は不規則的な形状の孔)、メッシュ(例えば、スクリーン、格子(grate)、あるいは、格子(lattice))であるキャップボディの一部におけるメッシュ開口、あるいは、キャップがプラグ位置である状態において、環状スペースのための流体排出及び送風通気を提供する開口の他のタイプ及び構成の形式であり得る。
【0024】
この手法において、導管10及び12からの、さもなければ、細菌定着の結果になる(コネクタ30及び20の非接続のときの)環状スペース52に保持され得る残留流体は、かわりに、キャップベント開口80を介して排出される傾向があり、そして、ベント開口の内部及び/又は外部におけるエアフローによって乾燥されるであろう。また、キャップベント開口80は、環状スペース52のよりよい点検及び清掃を促進し得る。また、コネクタベント開口56及びキャップベント開口80は、環状スペース52と組み合わされて、向上した乾燥のために、一方の端部にて環状スペースに入り他方の端部にて出るための、及び、環状スペースの内外のエアフローを制限し得るエアロックを防止するために、エアフローのための連続流路(
図9参照)を形成する。このように、本明細書での参照の「外部ハウジング末端壁」にあるコネクタ外部ベント開口は、外部ハウジング側壁48の内部又はそばに形成されていると共に、外部ハウジング末端壁50の内部又はそばに形成されているが、環状スペース52の全体の長さに実質的に沿っている連続エアフロー流路を提供するために外部ハウジング末端壁の真隣であるベント開口を備える。
【0025】
加えて、キャップ70がコネクタ30におけるプラグ位置であるときに、キャップベント開口80が(本明細書に記載のようなこれらの意図された目的のために十分に機能するために)少なくとも部分的に露出されており及び覆われないことを確実にするために、停止面58及び82をかみ合わせることは、キャップがコネクタにどの程度離れているかを画定(そしてこの後に制限)するために、コネクタ及びキャップ各々にて提供され得る。図示の実施形態において、例えば、コネクタ停止面58は、ルーメン40を画定しているコネクタプラグ44のリムによって形成され、及びキャップ停止面82は、キャッププラグ76のベースによって形成される。
図8−9の例において視認され得るように、プラグ位置において、キャップベント開口80は、部分的に覆われるが、これを介して流体が流れるのを許容するために未だ部分的に露出される。代替的に、コネクタ及びキャップ停止面は、外部ハウジング側壁の少なくとも1つの内向き延在部(例えば、カラー、フランジ、リブ、タブ、又は同様なもの)によって、及びキャップ側壁セグメントの後端(挿入)部によって、各々形成されることができ、よって、内向き延在部は、キャップ側壁セグメントが挿入され得る環状スペースにてどの程度離れているかを制限する。また、代替的に、コネクタ停止面は、コネクタプラグ及び/又はルーメンにおける又は近傍の(例えば、ルーメンの内部の)末端壁、カラー、フランジ、リブ、タブ、あるいは同様なものの形式であることができ、及び/又は、キャップ停止面は、キャッププラグにおける又は近傍のスカート、カラー、フランジ、リブ、タブ、ウイング、あるいは同様なものの形式であり得る。
【0026】
図示の実施形態は、コネクタベント開口56及びキャップベント開口80の組み合わせを備えるが、他の実施形態は、これらの2つの特徴の1つのみを備えることに留意されたい。また、いくつかの実施形態は、外部ハウジング末端壁48における図示のコネクタベント開口56の追加又は代替として、外部ハウジング側壁におけるコネクタベント開口を備えるが、他の実施形態は、キャップ側壁78における図示のキャップベント開口80の追加又は代替として、キャップ末端壁におけるキャップベント開口を備えることに留意されたい。このように、本明細書に記載のベント開口のいくつかは、個別で、あるいは、本明細書に記載された、あるいは、本明細書に記載されていない、いくつかの他のベント開口と組み合わせて実装され得る。
【0027】
図10は、本明細書の第2の例示の実施形態に係る、ベントコネクタ130を示す。ベントコネクタ130は、本明細書での特記を除いて、上述の第1の例示の実施形態のものと実質的に同様である。この実施形態において、例えば、コネクタ130は、上述の外部ハウジング末端壁(不図示)に形成された1つ以上のベント開口156に加えて、外部ハウジング側壁148において形成された1つ以上のベント開口186を備える。外部ハウジング側壁148におけるコネクタベント開口186は、排出及び乾燥、真空破壊、及び第1の例示の実施形態にけるベントと同様な向上した点検及び提供を提供する。
【0028】
図示の実施形態において、コネクタベント開口186は、一般的に、円形状であるが、他の実施形態において、ベント開口は、楕円、多角形、又は他の規則的な又は不規則的な形状であることができる。図示されたコネクタベント開口186は、キャップ170が(分離した結合コネクタで)コネクタにプラグされているときに、キャップ側壁セグメントによってブロックされるコネクタ130の前方/結合コネクタ末端から十分に離れて設けられる。他の実施形態において、ベント開口は、ベント開口がキャップ側壁ベント開口と整列するように、キャップがコネクタにおいてプラグされるときに、キャップ側壁セグメントの誘発回転によって及びかみ合わされるデフレクタ(例えば、外部ハウジング側壁の内面から内向きに延在しており、ベント開口と前端部との間に設けられているV形状部)で提供される。及び、更に他の実施形態において、側壁ベント開口の列又はシリーズが提供される。
【0029】
追加的に、キャップ170は、キャップボディ又は末端壁174にて軸方向に形成された1つ以上のベント開口184を備え得る。キャップベント開口184は、キャップ170がコネクタ130にプラグされるときに、環状スペース152への換気を提供するが、ルーメン140への換気を提供しないように、キャッププラグ176から外向き半径方向に設けられる。キャップベント開口184は、(図示のように)湾曲スロットの形式であることができ、あるいは、これらは、円形、多角形、円錐台形、あるいは、他の規則的な又は不規則的な形状であることができる。他の実施形態において、コネクタ120は、キャップベント開口184のみ、あるいは、コネクタベント開口186のみを備える。
【0030】
図11は、本発明の第3の例示の実施形態に係る、ベントコネクタ230を示す。ベントコネクタ230は、本明細書での特記を除いて、上述の第1及び第2の例示の実施形態のものと実質的に同様である。この実施形態において、例えば、コネクタ230は、外部ハウジング側壁248に形成された1つ以上のベント開口286を備えるが、外部ハウジング末端壁に形成されるいくつかのベント開口を備えない。外部ハウジング側壁148におけるコネクタベント開口286は、排出及び乾燥、真空破壊、及び第1及び第2の例示の実施形態にけるベントと同様な向上した点検及び提供を提供する。コネクタ230は、キャップ無しで示されており、いくつかの実施形態を通して、キャップが提供され、及びキャップは、コネクタベント開口286の追加又は代替として、本明細書に記載のキャップベント開口を備え得る、ことについて理解されたい。
【0031】
発明は、好ましい及び例示の実施形態を参照して記載されたが、後の請求の範囲によって定義されるように、様々な修正、追加及び省略が本発明の範囲内であることについて、当業者によって理解されるであろう。
(付記)
付記1のコネクタは、流体導管及び結合コネクタへの接続のためのコネクタであり、前記導管が延在する第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部から前記第2の端部へ延在しているルーメンと、前記流体の輸送を提供するために、前記ルーメンを少なくとも部分的に画定し、前記結合コネクタと封止的に嵌合する流体封止取付具と、前記コネクタの前記第2の端部のアクセス開口に関して間に環状スペースを形成するために前記流体封止取付具の周囲に設けられる外部ハウジングであって、前記外部ハウジングは、前記環状スペースの前記アクセス開口がキャップされるときに、前記環状スペースと前記環状スペースの外部との間にて延在している1つ以上のベント開口を備えており、前記1つ以上の外部ハウジングベント開口は、前記環状スペースの前記流体のいくらかの残留量の排出及び空気乾燥を許容する、前記外部ハウジングと、を備える。
付記2のコネクタは、付記1のコネクタにおいて、前記外部ハウジングは、前記環状スペースを画定するために、前記流体封止取付具と結合する周囲側壁及び末端壁を備えており、前記1つ以上の外部ハウジングベント開口は、前記外部ハウジング側壁にて形成される少なくとも1つのベント開口を備える。
付記3のコネクタは、付記2のコネクタにおいて、前記1つ以上の外部ハウジングベント開口は、前記外部ハウジング末端壁に形成される少なくとも1つのベント開口を更に備える。
付記4のコネクタは、付記1のコネクタにおいて、前記外部ハウジングは、前記環状スペースを画定するために、前記流体封止取付具と結合する周囲側壁及び末端壁を備えており、前記1つ以上の外部ハウジングベント開口は、前記外部ハウジング末端壁にて形成される少なくとも1つのベント開口を備える。
付記5のコネクタは、付記1のコネクタにおいて、前記外部ハウジング末端壁は、前記外部ハウジング側壁から内向きに延在しており、前記外部ハウジング末端壁にて形成される少なくとも1つのベント開口を画定している1つ以上の接続部を備える。
付記6のコネクタは、付記5のコネクタにおいて、前記ハウジング末端壁にて形成される前記少なくとも1つのベント開口は、湾曲スロットの形式である。
付記7のコネクタは、付記1のコネクタにおいて、前記1つ以上の外部ハウジングベント開口は、逆流を防止して投与誤りを減少させるために、前記ルーメンコネクタ内に生成される真空を破壊することにおいて援助する。
付記8のコネクタは、付記1のコネクタにおいて、前記結合コネクタは、雌型受けを画定する周囲側壁を備え、機械的留め具を備え、前記コネクタは、前記結合コネクタ機械的留め具と機械的に結合する機械的留め具を備え、前記コネクタ流体封止取付具は、前記雌型受けによって受けられる雄プラグの形式であり、前記コネクタの環状スペースは、前記結合コネクタ側壁を少なくとも部分的に受ける。
付記9のコネクタは、流体導管及び結合コネクタへの接続のためのコネクタであり、前記導管が延在する第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部から前記第2の端部へ延在しているルーメンと、前記流体の輸送を提供するために、前記ルーメンを少なくとも部分的に画定し、前記結合コネクタと封止的に嵌合する流体封止取付具と、前記コネクタの前記第2の端部のアクセス開口に関して間に環状スペースを形成するために前記流体封止取付具の周囲に設けられる外部ハウジングと、前記コネクタ第2の端部をキャップするプラグ位置と、前記コネクタ第2の端部をキャップしない非プラグ位置との間において再配置可能なキャップであって、前記キャップは、前記キャップが前記環状スペースの前記アクセス開口をキャップする前記プラグ位置であるときに、前記環状スペースと前記環状スペースの外部との間にて延在している1つ以上のベント開口を備えており、前記1つ以上のキャップベント開口は、前記環状スペースの前記流体のいくらかの残留量の排出及び空気乾燥を許容する、前記キャップと、を備える。
付記10のコネクタは、付記9のコネクタにおいて、前記キャップは、末端壁と、前記プラグ位置において前記コネクタルーメンと封止的に嵌合する流体封止取付具とを備えており、前記1つ以上のキャップベント開口は、前記キャップ末端壁において形成される少なくとも1つのキャップベント開口を備える。
付記11のコネクタは、付記10のコネクタにおいて、前記キャップは、前記末端壁から延在し、前記プラグ位置において前記コネクタとかみ合う周囲側壁を更に備え、前記1つ以上のキャップベント開口は、前記キャップ側壁において形成される少なくとも1のベント開口を備える。
付記12のコネクタは、付記9のコネクタにおいて、前記キャップは、末端壁と、前記プラグ位置において前記コネクタルーメンと封止的に嵌合する流体封止留め具と、前記末端壁から延在しており、前記プラグ位置において前記コネクタとかみ合う周囲側壁とを備え、前記1つ以上のキャップベント開口は、前記キャップ側壁において形成される少なくとも1つのキャップベント開口を備える。
付記13のコネクタは、付記9のコネクタにおいて、前記キャップ側壁は、前記キャップ末端壁から軸方向に延在しており、前記キャップ側壁において形成される前記少なくとも1つのベント開口を画定する少なくとも1つのギャップを形成している1つ以上の側壁セグメントを備える。
付記14のコネクタは、付記13のコネクタにおいて、前記キャップ側壁に形成される前記少なくとも1つのベント開口は、ノッチ形式である。
付記15のコネクタは、付記9のコネクタにおいて、前記キャップ側壁は、前記キャップが前記プラグ位置であるときに、前記コネクタ環状スペースにおいて少なくとも部分的に受けられる。
付記16のコネクタは、付記9のコネクタにおいて、前記コネクタ及び前記キャップは、前記外部ハウジングに対する前記キャップ側壁の移動を制限し、これによって、少なくとも部分的に露出し残る前記キャップ側壁において形成される少なくとも1つのベント開口に関する前記プラグ位置を画定するために相互にかみ合う機械的停止面各々を備える。
付記17のコネクタは、付記9のコネクタにおいて、前記結合コネクタは、雌型受けを画定する周囲側壁を備え、機械的留め具を備え、前記コネクタは、前記結合コネクタ機械的留め具と機械的に結合する機械的留め具を備え、前記コネクタ流体封止取付具は、前記雌型受けによって受けられる雄プラグの形式であり、前記コネクタの環状スペースは、前記結合コネクタ側壁を少なくとも部分的に受ける。
付記18の雄型コネクタは、薬液のための導管への及び結合雌型コネクタへの接続のための雄型コネクタであり、前記導管が延在する前記第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部から前記第2の端部へ延在しているルーメンと、前記薬液の輸送を提供するために、前記ルーメンを少なくとも部分的に画定し、前記結合雌型コネクタの周囲側壁によって画定される雌型受けと封止的に嵌合する雄型プラグと、前記コネクタの前記第2の端部のアクセス開口に関して間に環状スペースを形成するために前記雄型プラグの周囲に同軸的に設けられる外部ハウジングであって、前記外部ハウジングは、前記環状スペースを画定するために前記雄型プラグと結合する周囲側壁及び末端壁を備えており、前記雄型及び雌型コネクタが一緒に嵌合されるときに、前記環状スペースは前記雌型コネクタ側壁を少なくとも部分的に受け、前記外部ハウジングは、前記外部ハウジング末端壁の1つ以上のベント開口を備えており、前記環状スペースの前記アクセス開口がキャップされるときに、前記環状スペースと前記環状スペースの外部との間にて延在している、前記外部ハウジングと、前記コネクタ第2の端部をキャップするプラグ位置と、前記コネクタ第2の端部をキャップしない非プラグ位置との間において再配置可能なキャップであって、前記キャップは、末端壁と、前記プラグ位置にて前記コネクタルーメンと封止的に嵌合する流体封止取付具とを備えており、前記キャップは、前記キャップが前記環状スペースの前記アクセス開口をキャップする前記プラグ位置であるときに、前記環状スペースと前記環状スペースの外部との間にて延在している1つ以上のベント開口を備えている、前記キャップと、を備え、前記外部ハウジング末端壁ベント開口及び前記キャップベント開口は、前記環状スペースの前記薬液のいくつらの残留量の排出及び空気乾燥を許容し、前記外部ハウジング末端壁ベント開口及び前記キャップベント開口は、前記環状スペースと組み合わせて、向上した乾燥のために、エアフローが一方の端部にて前記環状スペースに入り他方の端部にて出ることを許容している連続流路を形成する。
付記19の雄型コネクタは、付記18の雄型コネクタにおいて、前記キャップは、前記末端壁から延在しており、前記プラグ位置にて前記コネクタとかみ合う周囲側壁であって、前記1つ以上のキャップベント開口は、前記キャップ側壁に形成される少なくとも1つのキャップベント開口を備えており、前記キャップ側壁は、前記キャップが前記プラグ位置であるときに、前記コネクタ環状スペースにおいて少なくとも部分的に受けられ、前記コネクタ及び前記キャップは、前記外部ハウジングに対する前記キャップ側壁の移動を制限し、これによって、少なくとも部分的に露出し残る前記少なくとも1つのベント開口に関する前記プラグ位置を画定するために相互にかみ合う機械的停止面各々を備える。
付記20のコネクタセットは、付記18の前記結合雌型コネクタと結合する前記雄型コネクタを備えるコネクタセットである。