(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
保守員が施設に訪問して設備に保守を行う現地保守又は遠隔からネットワークを介して前記施設に設置されている設備に保守を行う遠隔保守の保守形態のうち、前記施設に適用する保守形態が設定された保守管理情報を取得する保守管理情報取得手段と、
前記設備に対して要求された保守の内容を示す保守要求情報であって、当該要求された保守に適用する保守形態が設定された保守形態情報を含む保守要求情報を取得する保守要求情報取得手段と、
前記保守管理情報及び前記保守要求情報に基づいて当該要求された保守に適用する保守形態を決定する保守形態決定手段と、
前記保守形態決定手段により保守形態が現地保守と決定された場合、前記保守要求情報を前記施設に訪問して保守を行う保守員が使用する端末装置へ送信し、前記保守形態決定手段により保守形態が遠隔保守と決定された場合、前記保守要求情報を遠隔から前記設備の保守を行う遠隔保守装置へ送信する保守要求情報送信手段と、
を有し、
前記保守形態決定手段は、前記保守管理情報に設定された保守形態が遠隔保守であっても、当該要求された保守に適用する保守形態として現地保守が前記保守形態情報に設定されている場合、当該要求された保守の保守形態を現地保守と決定することを特徴とする保守管理装置。
前記保守形態決定手段は、適用する保守形態として遠隔保守が前記処理毎保守形態情報に設定されている処理であっても、当該処理と依存関係にある処理の保守形態を現地保守と決定している場合には、当該処理の保守形態を現地保守と決定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の保守管理装置。
保守員が施設に訪問して設備に保守を行う現地保守又は遠隔からネットワークを介して前記施設に設置されている設備に保守を行う遠隔保守の保守形態のうち、前記施設に適用する保守形態が設定された保守管理情報を記憶する保守管理情報記憶手段と、
前記設備に対して要求された保守の内容を示す保守要求情報であって、当該要求された保守に適用する保守形態が設定された保守形態情報を含む保守要求情報を記憶する保守要求情報記憶手段と、
前記保守管理情報及び前記保守要求情報に基づいて当該要求された保守に適用する保守形態を決定する保守形態決定手段と、
前記保守形態決定手段により保守形態が現地保守と決定された場合、前記保守要求情報を前記施設に訪問して保守を行う保守員が使用する端末装置へ送信し、前記保守形態決定手段により保守形態が遠隔保守と決定された場合、前記保守要求情報を遠隔から前記設備の保守を行う遠隔保守装置へ送信する保守要求情報送信手段と、
を有し、
前記保守形態決定手段は、前記保守管理情報に設定された保守形態が遠隔保守であっても、当該要求された保守に適用する保守形態として現地保守が前記保守形態情報に設定されている場合、当該要求された保守の保守形態を現地保守と決定する、
ことを特徴とする保守管理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、顧客との契約内容に関係なく、サービス向上、障害発生の未然防止、顧客満足度等の観点から保守員が現地に訪問して保守を行うことが望ましい場合もある。
【0007】
本発明は、顧客との保守の提供形態に関する契約内容が遠隔保守であったとしても現地保守に切り替えて保守を実施できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る保守管理装置は、保守員が施設に訪問して設備に保守を行う現地保守又は遠隔からネットワークを介して前記施設に設置されている設備に保守を行う遠隔保守の保守形態のうち、前記施設に適用する保守形態が設定された保守管理情報を取得する保守管理情報取得手段と、前記設備に対して要求された保守の内容を示す保守要求情報であって、当該要求された保守に適用する保守形態が設定された保守形態情報を含む保守要求情報を取得する保守要求情報取得手段と、前記保守管理情報及び前記保守要求情報に基づいて当該要求された保守に適用する保守形態を決定する保守形態決定手段と、前記保守形態決定手段により保守形態が現地保守と決定された場合、前記保守要求情報を前記施設に訪問して保守を行う保守員が使用する端末装置へ送信し、前記保守形態決定手段により保守形態が遠隔保守と決定された場合、前記保守要求情報を遠隔から前記設備の保守を行う遠隔保守装置へ送信する保守要求情報送信手段と、を有し、前記保守形態決定手段は、前記保守管理情報に設定された保守形態が遠隔保守であっても、当該要求された保守に適用する保守形態として現地保守が前記保守形態情報に設定されている場合、当該要求された保守の保守形態を現地保守と決定するものである。
【0009】
また、前記保守要求情報には、保守の処理手順と当該各処理に適用する保守形態が設定された処理毎保守形態情報を含む処理情報が含まれており、前記保守形態決定手段は、前記保守管理情報に設定された保守形態が遠隔保守であり、かつ当該要求された保守に適用する保守形態が遠隔保守であっても、当該要求された保守に含まれる処理のうち当該処理に適用する保守形態として現地保守が前記処理毎保守形態情報に設定されている場合、当該処理の保守形態を現地保守と決定し、前記保守要求情報送信手段は、前記保守形態決定手段により保守形態が現地保守と決定された処理に対応する保守要求情報を前記端末装置へ送信し、前記保守形態決定手段により保守形態が遠隔保守と決定された処理に対応する保守要求情報を前記遠隔保守装置へ送信するものである。
【0010】
また、前記処理情報には処理間の依存関係が設定されており、前記保守形態決定手段は、保守形態の決定対象とする処理と依存関係にある処理に対して決定した保守形態に応じて当該処理の保守形態を決定するものである。
【0011】
また、前記保守形態決定手段は、適用する保守形態として遠隔保守が前記処理毎保守形態情報に設定されている処理であっても、当該処理と依存関係にある処理の保守形態を現地保守と決定している場合には、当該処理の保守形態を現地保守と決定するものである。
【0012】
本発明に係る保守管理システムは、保守員が施設に訪問して設備に保守を行う現地保守又は遠隔からネットワークを介して前記施設に設置されている設備に保守を行う遠隔保守の保守形態のうち、前記施設に適用する保守形態が設定された保守管理情報を記憶する保守管理情報記憶手段と、前記設備に対して要求された保守の内容を示す保守要求情報であって、当該要求された保守に適用する保守形態が設定された保守形態情報を含む保守要求情報を記憶する保守要求情報記憶手段と、前記保守管理情報及び前記保守要求情報に基づいて当該要求された保守に適用する保守形態を決定する保守形態決定手段と、前記保守形態決定手段により保守形態が現地保守と決定された場合、前記保守要求情報を前記施設に訪問して保守を行う保守員が使用する端末装置へ送信し、前記保守形態決定手段により保守形態が遠隔保守と決定された場合、前記保守要求情報を遠隔から前記設備の保守を行う遠隔保守装置へ送信する保守要求情報送信手段と、を有し、前記保守形態決定手段は、前記保守管理情報に設定された保守形態が遠隔保守であっても、当該要求された保守に適用する保守形態として現地保守が前記保守形態情報に設定されている場合、当該要求された保守の保守形態を現地保守と決定するものである。
【0013】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、保守員が施設に訪問して設備に保守を行う現地保守又は遠隔からネットワークを介して前記施設に設置されている設備に保守を行う遠隔保守の保守形態のうち、前記施設に適用する保守形態が設定された保守管理情報を取得する保守管理情報取得手段、前記設備に対して要求された保守の内容を示す保守要求情報であって、当該要求された保守に適用する保守形態が設定された保守形態情報を含む保守要求情報を取得する保守要求情報取得手段、前記保守管理情報及び前記保守要求情報に基づいて当該要求された保守に適用する保守形態を決定する保守形態決定手段、前記保守形態決定手段により保守形態が現地保守と決定された場合、前記保守要求情報を前記施設に訪問して保守を行う保守員が使用する端末装置へ送信し、前記保守形態決定手段により保守形態が遠隔保守と決定された場合、前記保守要求情報を遠隔から前記設備の保守を行う遠隔保守装置へ送信する保守要求情報送信手段、として機能させ、前記保守形態決定手段は、前記保守管理情報に設定された保守形態が遠隔保守であっても、当該要求された保守に適用する保守形態として現地保守が前記保守形態情報に設定されている場合、当該要求された保守の保守形態を現地保守と決定するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、顧客との保守の提供形態に関する契約内容が遠隔保守であったとしても、必要により現地保守に切り替えて保守を実施することができる。
【0015】
また、保守単位ではなく、保守に含まれる処理単位に保守の提供形態を現地保守に切り替えて保守を実施することができる。
【0016】
また、保守に含まれる処理の提供形態が遠隔保守であったとしても、他の処理の提供形態に応じて現地保守に切り替えて当該処理を実施することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0019】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る保守管理システムの一実施の形態を示した全体構成図である。
図1には、保守の契約単位となるビル1と、ビル1に設置された設備2を遠隔から監視する監視センタ3と、ビル1と監視センタ3とを通信可能に接続するネットワーク4とが示されている。監視センタ3には、管理端末5、保守管理サーバ10及びビル設備遠隔保守装置20が設置され、ネットワーク6により通信可能に接続されている。管理端末5は、管理者により使用され、保守管理情報及び保守要求情報の作成、これらの情報の保守管理サーバ10への登録、保守の実績情報の閲覧等に使用される。保守管理サーバ10は、詳細は後述するが、保守管理に使用される。ビル設備遠隔保守装置20は、実施される保守のうち遠隔保守を実施する。また、保守端末30は、保守員に使用される携帯型端末であり、保守員が監視センタ3にいるときには必要によりネットワーク6に接続される。なお、ネットワーク6は、有線、無線またはこれらを組み合わせて構築されてもよい。
【0020】
ビル1には、ビル側通信装置7及び設備2が設置され、ネットワーク8により通信可能に接続されている。ビル側通信装置7は、監視センタ3との間でデータ通信を行う。特に、ビル設備遠隔保守装置20による遠隔制御のもと、設備2に対する遠隔保守を支援する。設備2は、保守対象となる設備2である。通常は、複数の設備2が保守対象となり得るが、
図1には、便宜的に1台のみ図示した。保守員は、ビル1に出向いて保守を実行する際、持ち込んだ保守端末30をネットワーク8あるいは設備2に直接接続して設備2の保守を行う。なお、契約先となるビル1は複数存在するが、それぞれ同様に構成されているので、
図1では1つのビル1のみ代表させて図示している。
【0021】
監視センタ3において保守業務を行うビル設備保守会社は、保守員がビル1に訪問して設備2に保守を行う現地保守又は遠隔(すなわち、監視センタ3)からネットワーク4を介してビル1に設置されている設備2に保守を行う遠隔保守のいずれかの提供形態にて保守を行う。保守の提供形態は、基本的にはビル1単位の契約により決められている。保守管理サーバ10は、保守が要求された場合、その保守の提供形態が現地保守の場合、保守に必要な情報(後述する保守要求情報)を保守端末30へ送信する。保守員は、保守端末30をビル1に持ち込んで、保守端末30に記憶されている保守要求情報に基づいて保守対象の設備2に対して保守を実行する。一方、保守の提供形態が遠隔保守の場合、保守管理サーバ10は、保守要求情報をビル設備遠隔保守装置20へ送信する。ビル設備遠隔保守装置20は、送られてきた保守要求情報に基づいてネットワーク4、ビル側通信装置7を介して保守対象の設備2に対して保守を実行する。
【0022】
図2は、本実施の形態における保守管理サーバ10、ビル設備遠隔保守装置20及び保守端末30の各ブロック構成図である。また、
図3は、本実施の形態における保守管理サーバ10を形成するサーバコンピュータのハードウェア構成図である。本実施の形態において保守管理サーバ10を形成するサーバコンピュータは、従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、コンピュータは、
図3に示したようにCPU41、ROM42、RAM43、ハードディスクドライブ(HDD)44、通信手段として設けられたネットワークコントローラ45を内部バス46に接続して構成される。もちろん、この構成に限る必要はなく、必要によりマウス、キーボード及びディスプレイなどのユーザインタフェース手段を含めて構成してもよい。ビル設備遠隔保守装置20及び保守端末30もコンピュータで実現することから
図3と同様に図示できる。ただ、保守端末30は、保守員により操作されることからユーザインタフェース手段は必須な構成となる。
【0023】
図2に戻り、保守管理サーバ10は、保守要求情報登録部11、振分部12、保守実績管理部13、保守管理情報記憶部14、保守要求情報記憶部15及び保守実績情報記憶部16を有している。保守要求情報登録部11は、管理端末5を用いて管理者により作成された保守要求情報を受け取り、保守要求情報記憶部15に登録する。保守管理情報記憶部14に記憶されている保守管理情報については追って説明するが、振分部12は、保守管理情報記憶部14から保守管理情報を、保守要求情報記憶部15から保守要求情報を、それぞれ取得し、保守管理情報及び前記保守要求情報に基づいて当該要求された保守に適用する保守の提供形態(以下、単に「保守形態」とも称する)を決定する。更に、振分部12は、保守要求情報を、保守形態を現地保守と決定した場合にはビル1に訪問して保守を行う保守員が使用する保守端末30へ送信し、保守形態を遠隔保守と決定した場合にはビル設備遠隔保守装置20へ送信する。このように、保守の提供形態によって保守要求情報の送信先が異なるので、本実施の形態では、保守要求情報の送信先を適宜変えることを「振分」と称している。保守実績管理部13は、保守の実行結果を保守端末30又はビル設備遠隔保守装置20から取得して保守実績情報記憶部16に保存するなど保守の実績情報を管理する。
【0024】
図4は、本実施の形態における保守管理情報記憶部14に記憶された保守管理情報のデータ構成の一例を示した図である。保守管理情報は、ビル設備保守会社における管理者により管理端末5から設定される情報であり、契約単位となるビル1毎に形成される。保守管理情報には、契約先のビル1に関するビル情報、保守契約に関する保守契約情報及び保守員に関する保守員情報が含まれている。ビル情報には、ビル1の識別情報としてビルID及び当該ビルの名称が含まれている。保守契約情報には、当該ビル1の保守の提供形態が含まれている。保守の提供形態としては、前述したように現地保守と遠隔保守とがあるが、提供形態が遠隔保守の場合には、ビル側通信装置7にアクセスするためのWANアドレスが設定される。保守員情報には、当該ビル1に設置されている設備2に対する保守作業を行う保守員の識別情報として保守員ID及び当該保守員が保守を行う際に用いる保守端末30のIPアドレスが設定される。
【0025】
図5は、本実施の形態における保守要求情報記憶部15に記憶される保守要求情報のデータ構成の一例を示した図である。保守要求情報は、ビル設備保守会社における管理者により管理端末5から設定される情報であり、実施が要求される保守毎に形成される。仕様情報には、当該保守要求を識別する保守要求IDに、ビルID、設備ID、保守項目名、現地立会及び保守日時という各項目が対応付けして設定される。ビルIDには、保守対象となる設備2が設置されているビル1のビルIDが設定され、設備IDにはその保守対象となる設備2の設備IDが設定される。保守項目名には、当該設備2に対して行う保守を特定する名称が設定される。現地立会には、当該設備2に対する保守の提供形態(現地保守又は遠隔保守)が保守形態情報として設定される。本実施の形態の場合、当該保守が、保守員がビル1に訪問して現地保守を行う必要がある、つまり保守員の現地での立ち会いが必要である場合には“要"が現地立会に設定される。一方、遠隔保守を行えばよい、つまり保守員の立ち会いが不要な場合には"否"が現地立会に設定される。本実施の形態において、保守の実施に保守員の現地での立ち会いが必要な「現地立会」と「現地保守」とは同義である。保守日時には、当該保守の予定された実行開始日時が設定される。
【0026】
図6は、本実施の形態における保守要求情報記憶部15に記憶される保守要求情報の一部を構成する処理情報のデータ構成の一例を示した図である。処理情報は、前述した保守要求情報と同様に管理者により設定され、実施が要求される保守に含まれる処理の詳細が設定される。本実施の形態における処理情報は、保守要求ID、処理番号、処理内容及びパラメータ情報を含む。保守要求IDは、当該処理を含む保守の保守要求IDである。処理番号は、当該保守において当該処理の実行順番を示す番号であり、本実施の形態では、当該保守において当該処理を識別する処理IDでもある。処理内容は、当該処理の内容を示す情報である。パラメータ情報には、当該処理を実行する上で必要な情報が設定される。
図6には、当該処理を施す設備2を特定するための情報としてIPアドレスやタイムアウトなどのパラメータの設定例を示している。
【0027】
図7は、本実施の形態における処理情報のデータ構成の他の例を示した図である。
図6では、設備2のソフトウェアの更新を行う保守における処理情報のデータ設定例を示したが、
図7には、診断プログラムを実行して設備2の試験を行う保守における処理情報のデータ設定例を示した。なお、処理情報を構成するデータ項目は
図6と同じなので説明を省略する。
【0028】
保守実績情報記憶部16には、実施された保守の実績管理を示す保守実績情報が蓄積される。保守実績情報には、保守及び各処理が実行された日時(開始時刻及び終了時刻)、保守を担当した保守員の保守員ID、保守の内容等が含まれる。
【0029】
保守管理サーバ10における各構成要素11〜13は、保守管理サーバ10を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU41で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶部14〜16は、保守管理サーバ10に搭載されたHDD44にて実現される。あるいは、RAM43又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0030】
ビル設備遠隔保守装置20は、保守要求受付部21、遠隔保守実行部22、結果受付部23、結果通知部24及び保守アプリ蓄積部25を有している。保守要求受付部21は、保守管理サーバ10から送られてくる保守要求情報を取得することで保守の実行要求を受け付ける。遠隔保守実行部22は、保守要求受付部21により取得された保守要求情報に基づいて遠隔保守を実行する。結果受付部23は、ビル側通信装置7から送信されてくる、遠隔保守実行部22による遠隔保守の実行結果を受信することで受け付ける。結果通知部24は、結果受付部23により受け付けられた遠隔保守の実行結果を保守管理サーバ10へ送信することで保守の実行終了及びその実行結果を通知する。前述したように、本実施の形態における保守は、1又は複数の処理により構成されるが、保守アプリ蓄積部25には、各処理を実行するための機能アプリケーションが蓄積されている。従って、遠隔保守実行部22は、保守要求情報に含まれている処理情報を参照し、実行する処理に対応する機能アプリケーションを保守アプリ蓄積部25から読み出し、順次実行することによって遠隔保守を実行することになる。
【0031】
ビル設備遠隔保守装置20における各構成要素21〜24は、ビル設備遠隔保守装置20を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、保守アプリ蓄積部25は、ビル設備遠隔保守装置20に搭載されたHDDにて実現される。あるいは、RAM又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0032】
保守端末30は、保守要求受付部31、現地保守実行部32、結果通知部33、保守要求情報記憶部34、保守アプリ蓄積部35及び実行結果記憶部36を有している。保守要求受付部31は、保守管理サーバ10から送られてくる保守要求情報を取得することで保守の実行要求を受け付け、保守要求情報記憶部34に登録する。現地保守実行部32は、保守要求受付部31により取得された保守要求情報に基づいて現地保守を実行し、その実行結果を実行結果記憶部36に保存する。保守アプリ蓄積部35には、保守アプリ蓄積部25と同様の機能アプリケーションが蓄積されており、現地保守実行部32は、遠隔保守実行部22と同様、実行する処理に対応する機能アプリケーションを保守アプリ蓄積部35から読み出し、順次実行することによって現地保守を実行する。結果通知部33は、実行結果記憶部36に保存されている現地保守の実行結果を保守管理サーバ10へ送信することで保守の実行終了及びその実行結果を通知する。
【0033】
保守端末30における各構成要素31〜33は、保守端末30を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶手段34〜36は、保守端末30に搭載されたHDDにて実現される。あるいは、RAM又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0034】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROMやUSBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0035】
次に、本実施の形態において、実施が要求された保守を現地保守又は遠隔保守に振り分ける振分処理について
図8に示したフローチャートを用いて説明する。
【0036】
前述したように、保守要求情報は、管理者によって事前に作成されると、保守要求情報登録部11は、管理者による指示に応じて送られてくる保守要求情報を受信し、保守要求情報記憶部15に登録する。なお、仕様情報及び処理情報の双方が該当するときには上記の通り保守要求情報と総称して説明する。振分部12は、保守要求情報記憶部15に登録されている保守要求情報に含まれている保守日時を参照して、保守が予定されている日時の前に振分処理を実行すればよい。本実施の形態では、保守の予定日の業務開始前に振分処理を定時処理として実行することを想定している。従って、振分部12は、保守要求情報に含まれている保守日時を参照して実行タイミングを決めればよい。
【0037】
まず、振分部12は、振分対象とする保守の保守要求情報を保守要求情報記憶部15から取得する(ステップ101)。ここでは、便宜的に1つの保守要求情報のみを取得したものとして説明するが、該当する保守要求情報が複数存在する場合は、各保守要球情報に対して
図8に示した処理を行えばよい。
【0038】
振分部12は、取得した保守要求情報に含まれているビルIDに基づき、対応するビル1の保守管理情報を取得する(ステップ102)。そして、その取得した保守管理情報に設定されている保守形態が現地保守の場合(ステップ103でN)、振分部12は、取得した保守要求情報を保守端末30へ送信する(ステップ106)。
【0039】
一方、取得した保守管理情報に設定されている保守形態が遠隔保守の場合(ステップ103でY)、振分部12は、取得した処理情報に含まれている現地立会を参照する。そして、現地立会に"否"が設定されている場合(ステップ104でN)、振分部12は、取得した保守要求情報をビル設備遠隔保守装置20へ送信する(ステップ105)。一方、現地立会に"要"が設定されている場合(ステップ104でY)、振分部12は、取得した保守要求情報を保守端末30へ送信する(ステップ106)。
【0040】
図5に示した仕様情報の設定例によると、例えば、保守要求IDが“M0001"の保守要求は、ビルIDが"0001"に対する保守要求であるが、保守管理情報を参照すると、当該ビル1の保守形態は遠隔保守で契約されている。しかしながら、保守要求ID“M0001"の仕様情報を参照すると、現地立会には"要"が設定されているので、当該保守は契約内容とは異なり現地保守にて行われることになる。
図5に示した仕様情報の設定例のように、保守の内容がソフトウェアの更新の場合、仮に更新後に動作が不調となったり、再起動に失敗したりすると、保守対象の設備2の利用が再開できずにビル1のオーナーや利用者に迷惑をかけてしまう可能性が生じてくる。そこで、管理者は、このような不測の事態の発生を未然に防ぎたい場合、仕様情報における現地立会に“要"と設定すればよい。
【0041】
ステップ105における送信によりビル設備遠隔保守装置20における保守要求受付部21が保守要求情報を受信すると、遠隔保守実行部22は、受信された保守要求情報に基づいて遠隔保守を実行する。そして、ビル1から送られてきた遠隔保守の実行結果を結果受付部23が受け付けると、結果通知部24は、その実行結果を保守管理サーバ10へ送信する。
【0042】
一方、保守端末30における保守要求受付部31は、ステップ106における送信に応じて保守要求情報を受信すると、その保守要求情報を保守要求情報記憶部34に書き込み一時保存する。なお、本実施の形態では、保守要求情報を監視センタ3において受信することを想定しているが、保守員が監視センタ3から他のビル1に出向いているときでもよい。そして、保守員が保守端末30を保守対象の設備2が設置されたビル1に持ち込み、ネットワーク8に接続して現地保守の実行の準備を行う。そして、現地保守実行部32は、保守員の所定の操作指示に応じて、保守要求情報記憶部34に記憶された保守要求情報に基づいて現地保守を実行する。保守員が出先から現地保守の実行結果を保守管理サーバ10へ送信できるとは限らないので、現地保守実行部32は、現地保守の実行結果を実行結果記憶部36に書き込み保存しておく。そして、保守員は、監視センタ3に戻り、保守端末30をネットワーク6に接続する。そして、保守員が所定の操作をすると、結果通知部33は、その操作指示に応じて実行結果記憶部36に保存されている現地保守の実行結果を保守管理サーバ10へ送信する。
【0043】
保守実績管理部13は、上記のようにして実行結果が送られてくると、その実行結果を保守実績情報記憶部16に蓄積する。管理者は、このようにして取得された保守の実績情報を管理端末5から閲覧する。
【0044】
以上説明したように、本実施の形態においては、当該ビル1に対する保守の提供形態として遠隔保守が契約により設定されていても、仕様情報の現地立会に"要"が設定されている場合には現地保守が必要であると判断して、振分部12は、保守要求情報を保守端末30へ送信する。これにより、当該保守は現地保守にて提供される。
【0045】
管理者は、以上の説明から明らかなように、現地保守が必要と考える保守に対して仕様情報の現地立会に"要"と設定しておけば、保守要求情報は、振分部12によって保守端末30に振り分けられ、これにより、当該保守は、契約内容に関係なく現地保守にて実施される。
【0046】
実施の形態2.
実施の形態1では、保守単位に現地保守あるいは遠隔保守で保守を実行するかどうかを決定していた。本実施の形態では、保守に含まれる処理単位に現地保守あるいは遠隔保守で保守を実行するかどうかを決定するようにしたことを特徴としている。本実施の形態における各装置のハードウェア構成及び機能ブロック構成は、実施の形態と同じでよい。ただ、後述する保守要求情報に含まれる処理情報のデータ構成及び処理情報に基づく処理が実施の形態1と異なる。
【0047】
図9は、本実施の形態における保守要求情報記憶部15に記憶される保守要求情報の一部を構成する処理情報のデータ構成の一例を示した図である。本実施の形態における処理情報は、実施の形態1における処理情報に現地立会の項目を付加して形成される。処理情報に含まれる現地立会には、当該処理の実行に保守員の現地での立ち会いが必要か否かが設定される。具体的には、当該処理が、保守員がビル1に訪問して現地保守を行う必要がある、つまり保守員の現地での立ち会いが必要である場合には“要"が現地立会に設定される。一方、遠隔保守を行えばよい、つまり保守員の立ち会いが不要な場合には"否"が現地立会に設定される。
【0048】
次に、本実施の形態における振分処理について
図10に示したフローチャートを用いて説明する。なお、実施の形態1の振分処理(
図8)におけるステップと同じステップには、同じ符号を付け、説明を適宜省略する。
【0049】
振分部12は、振分対象とする保守の保守要求情報及びその保守要求情報に含まれているビルIDに対応するビル1の保守管理情報を取得する(ステップ101,102)。そして、取得した保守管理情報に設定されている保守形態が遠隔保守の場合において(ステップ103でY)、処理情報に含まれている現地立会に"否"が設定されている場合(ステップ104でN)、実施の形態1では、保守要求情報をビル設備遠隔保守装置20へ送信していたが、本実施の形態では、更に保守に含まれる処理毎に現地立会の要否を判断するようにした。
【0050】
すなわち、振分部12は、当該保守の処理情報の先頭の処理の現地立会を取得する(ステップ201)。そして、取得した現地立会に"否"が設定されている場合(ステップ202でN)、振分部12は、取得した保守要求情報をビル設備遠隔保守装置20へ送信する(ステップ105)。一方、現地立会に"要"が設定されている場合(ステップ202でY)、振分部12は、取得した保守要求情報を保守端末30へ送信する(ステップ203)。この振り分けをした処理に続く処理、すなわち振分をしていない処理が処理情報に残っている場合(ステップ204Y)、振分部12は、その処理の現地立会を取得し(ステップ205)、上記と同様に当該処理に対応する振分を行い、保守要求情報をビル設備遠隔保守装置20あるいは保守端末30へ送信する(ステップ202,203,105)。振分部12は、以上の処理を処理情報に含まれる全ての処理に対して実行し、全ての処理に対する振分が終了すると(ステップ204でN)、振分処理を終了する。
【0051】
本実施の形態によれば、以上のように保守単位ではなく保守に含まれる処理単位に、現地保守で保守(処理)を実行するか、遠隔保守で保守(処理)を実行するか、保守の提供形態を決定する。
【0052】
実施の形態3.
上記実施の形態2では、保守に含まれる処理単位に提供形態(現地保守あるいは遠隔保守)を決定していた。ただ、この際、他の処理の提供形態を参照することなく提供形態の決定対象となっている処理の提供形態を決定していた。本実施の形態では、他の処理との依存関係に応じて当該処理の保守形態を決定するようにしたことを特徴としている。本実施の形態における各装置のハードウェア構成及び機能ブロック構成は、実施の形態と同じでよい。ただ、後述する保守要求情報に含まれる処理情報のデータ構成及び処理情報に基づく処理が実施の形態1と異なる。
【0053】
図11は、本実施の形態における保守要求情報記憶部15に記憶される保守要求情報の一部を構成する処理情報のデータ構成の一例を示した図である。本実施の形態における処理情報は、実施の形態2における処理情報に依存関係の項目を付加して形成される。依存関係には、当該処理と依存関係のある処理の処理番号が管理者により事前に設定される。
【0054】
次に、本実施の形態における振分処理について
図12に示したフローチャートを用いて説明する。なお、実施の形態2の振分処理(
図9)におけるステップと同じステップには、同じ符号を付け、説明を適宜省略する。
【0055】
振分部12は、振分対象とする保守の保守要求情報及びその保守要求情報に含まれているビルIDに対応するビル1の保守管理情報を取得する(ステップ101,102)。そして、取得した保守管理情報に設定されている保守形態が遠隔保守の場合において(ステップ103でY)、処理情報に含まれている現地立会に"否"が設定されている場合(ステップ104でN)、実施の形態2では、保守に含まれる処理毎に処理情報の現地立会を参照し、現地立会に"否"が設定されている場合(ステップ202でN)、保守要求情報をビル設備遠隔保守装置20へ送信していたが、本実施の形態では、その送信前に更に処理情報に含まれる依存関係に基づき当該処理の提供形態を決定するようにした。
【0056】
すなわち、振分部12は、振分対象の処理の処理情報に含まれている依存関係に設定されている処理を特定し、その特定した全ての処理の提供形態が遠隔保守と決定されている場合(ステップ301でN)、当該処理の処理情報における現地立会の設定通りに保守形態を遠隔保守と決定して、当該処理に対応する保守要求情報をビル設備遠隔保守装置20へ送信する(ステップ105)。一方、依存関係に基づき特定したいずれかの処理の提供形態が現地保守と決定されている場合(ステップ301でY)、振分部12は当該処理の保守形態も現地保守と決定して、当該処理に対応する保守要求情報を保守端末30へ送信する(ステップ203)。
【0057】
本実施の形態によれば、処理情報の現地立会に"否"、すなわち遠隔保守と設定されている場合であっても、当該処理と依存関係のある保守(処理)のいずれかを現地保守に振り分けていた場合には。当該処理を現地保守に振り分けるようにした。依存関係に設定されうる処理は、管理者により通常は前に実施される処理である。つまり、前の処理が保守員立ち会いの下に実施される処理であるならば、当該処理も続けて保守員立ち会いの下に実施することが可能になる。仮に、前処理と異なる提供形態が設定されると、保守員は、次の処理が遠隔保守であることで現地から立ち去った後、その次の処理が現地保守の場合、また現地に戻ってこなくてはならない。このようにして実施される保守は、結果的に作業効率上、好ましくはない。そこで、本実施の形態では、管理者による設定のもと、いったん現地保守となったならば、後段の処理にて現地保守がなくなるまで現地にて保守(処理)を継続して実施できるようにした。
【0058】
本実施の形態においては、以上のようにして契約により遠隔保守と設定されていても、必要により現地保守にて保守を実施させることができる。
【0059】
なお、本実施の形態では、設備としてビル1に設置された空調設備や照明設備、あるいはコントローラ等の装置を想定して説明したが、ビル以外の施設に設置された設備の保守にも適用することは可能である。
【0060】
また、保守端末30を保守員が携帯する携帯型端末を想定したが、現地に設置された端末装置を利用してもよい。この場合、振分部12は、ネットワーク4を介して保守要求情報を端末装置へ送信する必要がある。