(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6373688
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21L 4/00 20060101AFI20180806BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20180806BHJP
F21V 23/06 20060101ALI20180806BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20180806BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20180806BHJP
【FI】
F21L4/00 100
F21L4/00 400
H02J7/00 301B
F21V23/06
F21V23/00 150
F21V23/00 120
F21Y115:10
【請求項の数】10
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-176155(P2014-176155)
(22)【出願日】2014年8月29日
(65)【公開番号】特開2016-51598(P2016-51598A)
(43)【公開日】2016年4月11日
【審査請求日】2017年2月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】太田 智之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 均
(72)【発明者】
【氏名】柘植 和則
【審査官】
杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−048016(JP,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2012−0135026(KR,A)
【文献】
特開2011−193402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21L 4/00
F21V 23/00
F21V 23/06
H02J 7/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充放電可能なバッテリから電力供給を受けて動作する照明装置であって、
前記バッテリを内蔵したバッテリパックが装着される本体部と、
光を照射する照明部と、
外部機器へ直流電力を供給するためのコネクタと、
を備え、
前記本体部は、使用者が把持可能な長尺形状であり、
前記照明部は、前記本体部の長手方向一端側に配置され、
前記本体部の長手方向他端側には、前記バッテリパックを着脱可能に装着するための装着部が形成され、
前記コネクタは、前記装着部に設けられている、照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載の照明装置であって、
前記コネクタは、前記装着部において、前記照射部からの光の照射領域から外れた位置に配置されている、照明装置。
【請求項3】
請求項2に記載の照明装置であって、
前記コネクタの開口部は、前記照明部からの光の照射方向とは異なる方向を向いている、照明装置。
【請求項4】
請求項3に記載の照明装置であって、
前記コネクタの開口部は、前記照明部からの光の照射方向とは逆方向又は略直交する方向を向いている、照明装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の照明装置であって、
前記本体部から前記装着部にかけて、前記コネクタを介して前記外部機器に直流電力を供給するための回路基板が収納され、
前記コネクタは、前記回路基板に実装されている、照明装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の照明装置であって、
前記本体部には、前記コネクタを介して前記外部機器に直流電力を供給するための回路基板が収納され、
前記コネクタは、前記回路基板から離れた位置に配置されている、照明装置。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の照明装置であって、
前記回路基板は、前記照明部を制御する制御手段としての機能を有する、照明装置。
【請求項8】
請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の照明装置であって、
前記照明部は、前記本体部の長手方向一端側に、光の照射方向を変更可能に設けられている、照明装置。
【請求項9】
請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の照明装置であって、
前記コネクタの開口部を閉塞するためのキャップを備える、照明装置。
【請求項10】
請求項9に記載の照明装置であって、
前記キャップは、
前記コネクタの開口部を閉塞可能なキャップ本体と、
前記キャップ本体に突設されて、前記開口部の閉塞時に当該照明装置の外壁との間に空間を形成する突起部と、
前記キャップ本体を当該照明装置本体に連結する連結部と、
を備える照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリから電力供給を受けて動作する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バッテリを内蔵したバッテリパックを着脱自在に装着可能で、その装着されたバッテリパックから電力供給を受けてライトを点灯させる、照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−70504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の照明装置は、通常時にはバッテリを充電した状態で保管され、停電時や災害発生時等の非常時に利用されることが多い。
また、照明装置が利用される非常時には、携帯電話、スマートホン、ラジオ、等の携帯用の通信機器も利用されるが、これら通信機器への充電のために商用電源を利用することは難しい。
【0005】
このため、非常時には、これら通信機器への充電のために、照明装置のバッテリを利用することが考えられる。
しかし、従来の照明装置は、外部機器への電源供給に利用することができない。
【0006】
このため、照明装置のバッテリを外部機器の電源として利用する際には、照明装置からバッテリを外し、電圧変換回路等を使ってバッテリから外部機器へ直接電力供給するようにする必要がある。
【0007】
しかし、これでは、照明装置を利用することができなくなってしまい、不便である。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、バッテリから電力供給を受けて動作する照明装置において、照明装置からバッテリを外すことなく、そのバッテリを利用して外部機器に電力供給できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するためになされた本発明の照明装置においては、光を照射する照明部とは別に、外部機器へ直流電力を供給するためのコネクタを備える。
このため、本発明の照明装置によれば、停電対策等のために充電されているバッテリを利用して、照明部及び外部機器の両方に電力供給することができるようになり、バッテリの有効利用を図り、非常時の使い勝手を向上できる。
【0009】
ところで、コネクタには、直接、若しくは、ケーブルを介して、外部機器が接続されることから、コネクタが、照明部からの照射光が当たる位置に配置されていると、外部機器を接続した際に、ケーブルや外部機器によって照射光の一部が遮られてしまう。このため、コネクタは、照明部からの光の照射領域から外れた位置に配置するとよい。
【0010】
また、コネクタには、対となるプラグを差し込むための開口部があるが、その開口部が照明部からの光の照射方向に向いていると、プラグを差し込んだ際に開口部から突出されるケーブルや外部機器が照明部からの照射光を遮ることも考えられる。
【0011】
このため、コネクタの開口部は、照明部からの光の照射方向とは異なる方向を向いているとよい。また、この場合、コネクタの開口部は、照明部からの光の照射方向とは逆方向、若しくは、光の照射方向と略直交する方向、を向くようにするとよい。
【0012】
次に、コネクタを介して外部機器に直流電力を供給するには、バッテリ電圧を外部機器への供給用の電源電圧に変換する電源部が必要になるが、そのための電源部は回路部品を実装した回路基板にて構成するとよい。
【0013】
この場合、コネクタは、その回路基板に直接固定することもできるし、回路基板とは別に構成して、回路基板から離れた位置に配置することもできる。
そして、コネクタを回路基板から離れた位置に配置するようにした場合には、コネクタの配置位置が制限されないので、コネクタを、ケーブルや外部機器が照明部からの照射光を遮らない位置に配置し易く、設計の自由度を高めることができる。
【0014】
なお、回路基板は、電源部として機能するだけでなく、照明部を制御する制御手段としても機能するように構成すれば、これらの機能を同一基板で実現できることになり、照明装置の部品点数を少なくすることができる。
【0015】
また、バッテリが設けられる照明装置の本体部に対し、照明部が、光の照射方向を変更可能に設けられている場合、コネクタは、照明部ではなく、本体部に設けるようにしてもよい。
【0016】
このようにすれば、照明部が本体部に対する可動部となって使い勝手がよくなり、しかも、本体部にコネクタを設けることで、コネクタに接続されたケーブルや外部機器が照明部からの照射光を遮り、影ができるのを抑制できる。
【0017】
また、バッテリが設けられる照明装置の本体部を、使用者が把持可能な長尺形状にした場合、照明部は、その本体部の長手方向一端側に配置され、コネクタは、その本体部の長手方向他端側に配置されるようにしてもよい。このようにしても、コネクタに接続されたケーブルや外部機器が照明部からの照射光を遮り、影ができるのを抑制できる。
【0018】
また、本発明の照明装置には、コネクタに接続される外部機器を保持するための保持部を設けてもよい。そして、この場合、保持部を、照明部からの光の照射領域から外れた位置に配置するようにすれば、保持部や、保持部に保持された外部機器が、照明部からの照射光を遮り、影ができるのを抑制できる。
【0019】
また、コネクタに外部機器が接続されない場合、その開口部は外に向けて開放されることから、照明装置周囲の水や粉塵が開口部から侵入することが考えられる。
このため、本発明の照明装置には、コネクタの開口部を閉塞するためのキャップを設けるとよい。
【0020】
またこの場合、キャップは、コネクタの開口部を閉塞可能なキャップ本体と、キャップ本体に突設されて、開口部の閉塞時に照明装置の外壁との間に空間を形成する突起部と、キャップ本体を当該照明装置本体に連結する連結部と、を備えるようにするとよい。
【0021】
このようにすれば、キャップを開口部から外す際に、照明装置の外壁と突起部との間に形成される空間に指を入れることができるようになるので、キャップを開口部から外し易くなる。また、キャップを開口部から外しても、キャップは連結部にて照明装置本体に連結されているので、キャップを紛失してしまうのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】第1実施形態の照明装置の外観を表す斜視図である。
【
図2】第1実施形態の照明装置を
図1とは逆方向から見た状態を表す斜視図である。
【
図3】第1実施形態の照明装置の照明部の可動状態を説明する説明図である。
【
図4】第1実施形態の照明装置においてコネクタをキャップで閉塞した状態を表す斜視図である。
【
図5】第1実施形態の照明装置の本体部に設けられた回路基板を表す説明図である。
【
図6】
図5に示す回路基板の変形例を表す説明図である。
【
図7】第1実施形態の照明装置においてコネクタの位置を変更した変形例を表す斜視図である。
【
図8】第2実施形態の照明装置の外観を表す斜視図である。
【
図9】第2実施形態の照明装置を
図8とは逆方向から見た状態を表す斜視図である。
【
図10】第2実施形態の照明装置に外部機器の保持部を設けた変形例を表す斜視図である。
【
図11】第2実施形態の照明装置においてコネクタの位置を変更した変形例を表す斜視図である。
【
図12】本発明の参考例としての電動工具の外観を表す斜視図である。
【
図13】
図12に示した電動工具の装着部に設けられたコネクタを表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態)
図1〜
図5に示すように、本実施形態の照明装置2は、使用者が把持可能な棒状(換言すれば長尺状)に形成された本体部4と、本体部4の長手方向一端側に設けられた照明部6と、本体部4の長手方向他端側に着脱自在に装着されたバッテリパック8と、を備える。
【0024】
照明部6は、本体部4の長手方向一端側(図における上方)に形成された連結部5を介して、本体部4に対し
図1,
図5に矢印で示す方向に揺動可能、且つ、
図3に示すように本体部4に対し折り畳み可能、に設けられている。
【0025】
そして、
図3に示すように、照明部6において、本体部4に対し折り畳んだ際に本体部4と対向する面には、複数の発光素子(LED)10が分散配置され、各発光素子10からの光を周囲に放射するようになっている。
【0026】
また、照明部6の発光素子10とは反対側の面には、照明装置2を周囲の木や構造物に引っかけるためのフック7が収納されている(
図2〜
図4参照)。
バッテリパック8は、リチウムイオン電池等の充放電可能なバッテリを内蔵したものであり、本体部4の長手方向他端側(図における下方)に形成された装着部9に、着脱可能に装着される。
【0027】
そして、バッテリパック8が装着部9に装着されると、バッテリが装着部9に設けられた接続端子及び電源線(図示せず)を介して、本体部4内の回路基板30(
図5参照)に接続される。
【0028】
図5に示すように、本体部4は、中空で、使用者が把持しやすい形状に形成された合成樹脂製のケース16内に、回路基板30等を収納することにより構成されている。そして、回路基板30は、本体部4において、照明部6を折り畳んだ際に照明部6と対向するケース16の壁面とは反対側の壁面に沿って配置されている。
【0029】
なお、以下の説明では、本体部4において、照明部6を折り畳んだ際に照明部6と対向するケース16の壁面側を照明装置2の前方、これとは反対側を照明装置2の後方、という。
【0030】
そして、本体部4の後方で、回路基板30と対向するケース16の壁面には、使用者が押下することにより、当該照明装置2のオン・オフ状態を切り替えるための操作スイッチ18が設けられている。なお、操作スイッチ18は、回路基板30に実装されている。
【0031】
また、本体部4下方の装着部9において、後方側には、USBケーブルを介して電力供給可能な外部機器(例えば、携帯電話やスマートフォン等)に対し電力供給を行うためのUSBコネクタ20が設けられている(
図2、
図4、
図5参照)。
【0032】
このUSBコネクタ20は、USBプラグを差し込むためのソケットであり、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠した端子構造となっている。なお、USBコネクタ20は、正負一対の電源端子(5V、GND)と、通信端子(D−、D+)を備えるが、本実施形態では、USBコネクタ20を、外部機器への電力供給に利用することから、電源端子(5V、GND)が電力供給用端子として利用される。
【0033】
そして、装着部9には、USBコネクタ20に外部機器が接続されないときにUSBコネクタ20を保護するキャップ22が設けられている。
このキャップ22は、USBコネクタ20の開口部に差し込まれて開口部を閉塞するためのキャップ本体23と、キャップ本体23を装着部9に取り付けるための連結部25と、キャップ本体23の連結部25とは反対側に突設された突起部24と、を備える。
【0034】
なお、突起部24は、キャップ本体23にてUSBコネクタ20の開口部を閉塞した際に、USBコネクタ20の周囲の外壁との間に空間を形成するためのものである。このため、キャップ22をUSBコネクタ20から外す際、使用者は、突起部24に指を引っ掛けて操作できるようになり、その取り外し作業を簡単に行うことができる。
【0035】
また、装着部9の前方側には、例えばバッテリの残容量の低下等、照明装置2の状態を報知するための報知用LED28が設けられている。
そして、照明部6(詳しくは照明部6を構成する複数の発光素子10)、USBコネクタ20、及び、報知用LED28は、ケース16内の配線(図示せず)を介して、回路基板30に接続されている。
【0036】
回路基板30は、操作スイッチ18から指令に従い照明部6の発光素子10を点灯させると共に、USBコネクタ20に外部機器が接続されているときには外部機器に電力供給を行うためのものである。
【0037】
このため、回路基板30には、照明部6駆動用の電源回路、外部機器駆動用の電源回路、及び、これら各電源回路からの出力を制御する制御回路が組み付けられている。
以上説明したように、本実施形態の照明装置2には、外部機器へ直流電力を供給するためのコネクタとして、USBコネクタ20が設けられている。そして、USBコネクタ20に外部機器が接続されている場合には、回路基板30は、バッテリパック8からの供給電力を利用して、外部機器駆動用の電源電圧を生成し、USBコネクタ20から外部機器に供給する。
【0038】
このため、本実施形態の照明装置2によれば、バッテリパック8内のバッテリを利用して、照明部6及び外部機器の両方に電力供給することができるようになり、バッテリの有効利用を図り、照明装置2の使い勝手を向上できる。
【0039】
また、照明部6は、本体部4に対し折り畳み可能に設けられているため、光の照射方向を変更できるが、USBコネクタ20は、本体部4において照明部6とは反対側に設けられる装着部9の後方側に配置されているので、照明部6からの照射光がUSBコネクタ20に当たることはない。
【0040】
また、USBコネクタ20は、装着部9の後方に向けて開口しているので、その開口部にUSBケーブル若しくは外部機器を接続した際に、照明部からの照射光がUSBケーブル若しくは外部機器で遮られ、影ができるのを抑制できる。
【0041】
また、USBコネクタ20は、回路基板30とは別体で構成され、回路基板30から離れた位置に配置されているので、USBコネクタ20の配置位置が制限されることはない。このため、照明装置2の設計時や設計変更時には、USBコネクタ20を任意の位置に配置できることになる。
【0042】
また、本実施形態の照明装置2には、USBコネクタ20の開口部を閉塞するキャップが設けられているため、その開口部から水や粉塵が侵入するのを防止し、USBコネクタ20を保護することができる。
【0043】
なお、本実施形態では、USBコネクタ20は、回路基板30から離れた位置に配置されるものとして説明したが、例えば、
図6に示すように、回路基板31をUSBコネクタ20の配置位置まで延ばし、USBコネクタ20を回路基板31に実装するようにしてもよい。
【0044】
また、本実施形態では、USBコネクタ20は、照明部6からの照射光が当たることがないよう、装着部9の後方側に配置するものとしたが、
図7に例示するように、本体部4の側壁(図では、照明部6が設けられる連結部5の側壁)に設けるようにしてもよい。
【0045】
この場合、USBコネクタ20には、照明部6からの照射光が直接当たることはないし、USBコネクタ20の開口部は、照明部6からの光の照射方向と略直交する方向を向くことになる。従って、このようにしても、USBコネクタ20に接続されるUSBケーブル若しくは外部機器が、照明部6からの照射光を遮るのを抑制できる。
(第2実施形態)
図8に示すように、本実施形態の照明装置50は、充放電可能なバッテリが収納された本体部40の外壁に、複数の発光素子42とその発光素子42からの光を前方に向けて反射する反射板44とにより構成される照明部46を、一体的に組み付けることにより構成されている。
【0046】
また、本実施形態の照明装置50は、バッテリまたは商用電源から電力供給を受けて動作するように構成されており、
図9に示すように、本体部40の照明部46とは反対側(後方)の壁面からは、商用電源から電力供給を受けるためのACコード58が引き出されている。
【0047】
また、本体部40は、本体部40を上下方向に回動可能に支持する枠体52に組み付けられることにより、光の照射方向を調整できるようになっており、ACコード58は、その枠体52に巻き付けられている。
【0048】
なお、枠体52の上方には、使用者が把持して照明装置50を運ぶことができるように、把持部54が形成され、枠体52の左右には、本体部40の上下方向の回動位置をロック/アンロックするための操作ノブ56が設けられている。
【0049】
また、本体部40の上方の壁面には、操作スイッチ48が設けられ、本体部40の後方の壁面下方には、上記実施形態と同様、外部機器に直流電力を供給するためのUSBコネクタ20、及び、その開口部を閉塞してUSBコネクタ20を保護するキャップ22が設けられている。
【0050】
このように、本実施形態の照明装置50においては、照明部46が本体部40と一体化されているが、USBコネクタ20は、本体部40の後方の壁面(照明部46とは反対側の壁面)に設けられている。
【0051】
このため、本実施形態の照明装置50においても、照明部46からの照射光がUSBコネクタ20に当たることはなく、USBコネクタ20に接続されたUSBケーブル若しくは外部機器が、照明部46からの照射光を遮るのを防止できる。
【0052】
なお、本実施形態の照明装置50においては、本体部40の前面に照明部46が組み付けられることから、本体部40の後方の壁面は広く、空きスペースができる。
このため、
図10に示すように、本体部40の後方の壁面には、USBコネクタ20から電力供給を受ける外部機器70(図ではスマートフォン)を保持するための保持部60を設けるようにしてもよい。
【0053】
そして、このようにすれば、例えば、外部機器70を保持部60に収納した状態で、USBコネクタ20から外部機器70に電力供給を行い、外部機器70内のバッテリを充電する、といったことが可能となる。
【0054】
なお、
図10は、USBコネクタ20がキャップ22で閉塞された状態を表している。
また、本実施形態では、USBコネクタ20は、本体部40の後方の壁面に設けるものとして説明したが、
図11に示すように、本体部40の側壁に設けるようにしてもよく、或いは、操作スイッチ48と同様、本体部40の上方の壁面に設けるようにしてもよい。
【0055】
つまり、本実施形態の照明装置50においては、本体部40に照明部46が設けられることから、本体部40の照明部とは異なる壁面にUSBコネクタ20を配置するようにすれば、照明部46からの照射光が、USBコネクタ20に接続されたUSBケーブル若しくは外部機器に遮られて影ができるのを防止できる。
【0056】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態では、USBコネクタ20を保護するキャップ22には、使用者が指で操作し易いように、突起部24を設けるものとして説明したが、USBコネクタ20の周囲の壁面に、使用者が指を入れることのできる凹部を設けるようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0057】
また、上記実施形態では、外部機器に電力供給を行うためのコネクタは、USBコネクタであるものとして説明したが、本発明のコネクタは、外部機器に直接若しくはケーブルを介して電力供給が可能なコネクタであればよく、USBコネクタに限定されるものではない。
【0058】
また、本発明は、バッテリを備えた照明装置に外部機器接続用のコネクタを設け、そのコネクタを介して、外部機器に直流電力を供給することを特徴としている。しかし、例えば、充電式電動工具や充電式園芸工具等、バッテリから電力供給を受けて動作する充電式電気機器であれば、本発明と同様に、外部機器接続用のコネクタを設けて、外部機器に直流電力を供給するようにしてもよい。
【0059】
例えば、
図12は、所謂ドライバドリルとして構成された電動工具本体82と、電動工具本体80に着脱可能に装着されて、電動工具本体80に電源供給を行うバッテリパック84とを備えた電動工具80を表している。
【0060】
電動工具本体82は、前方の先端部分に工具ビット装着用のドリルチャックを備えたモータハウジング86と、使用者が把持して電動工具を操作するためにモータハウジング86の下方に設けられたハンドグリップ88と、を備える。そして、ハンドグリップ88の下端部には、バッテリパック84を装着するための装着部90が形成されている。
【0061】
従って、この種の電動工具80の場合、
図13に例示するように、装着部90の後方側に、USBコネクタ20を設け、このUSBコネクタ20を介して、外部機器へ直流電力を供給するようにすれば、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0062】
なお、この場合、装着部20には、第1実施形態と同様、USBコネクタ20に外部機器が接続されないときにUSBコネクタ20を保護するためのキャップ22を設けるとよい。
【符号の説明】
【0063】
2…照明装置、4…本体部、5…連結部、6…照明部、7…フック、8…バッテリパック、9…装着部、10…発光素子、16…ケース、18…操作スイッチ、20…USBコネクタ、22…キャップ、23…キャップ本体、24…突起部、25…連結部、28…報知用LED、30,31…回路基板、40…本体部、42…発光素子、44…反射板、46…照明部、48…操作スイッチ、50…照明装置、52…枠体、54…把持部、56…操作ノブ、58…ACコード、60…保持部、70…外部機器、80…電動工具、82…電動工具本体82、84…バッテリパック、86…モータハウジング、88…ハンドグリップ、90…装着部。