特許第6373909号(P6373909)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6373909信号変換装置及び信号変換装置を含む照明装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6373909
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】信号変換装置及び信号変換装置を含む照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20180806BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20180806BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20180806BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20180806BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180806BHJP
【FI】
   H05B37/02 B
   F21V23/00 140
   H05B37/02 C
   H04Q9/00 301D
   F21Y101:00 300
   F21Y115:10
【請求項の数】17
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-160299(P2016-160299)
(22)【出願日】2016年8月18日
(65)【公開番号】特開2017-84767(P2017-84767A)
(43)【公開日】2017年5月18日
【審査請求日】2016年8月18日
(31)【優先権主張番号】104135784
(32)【優先日】2015年10月30日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】504417593
【氏名又は名称】東林科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEP TECH CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100121120
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 尚
(72)【発明者】
【氏名】陳 伯▲彦▼
(72)【発明者】
【氏名】洪 大勝
(72)【発明者】
【氏名】劉 宸羽
【審査官】 松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0001952(US,A1)
【文献】 国際公開第2015/061542(WO,A1)
【文献】 特表2007−535073(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0181630(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
F21V 23/00
H04Q 9/00
F21Y 101/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置に応用され、前記照明装置を介して前記照明装置の有線照明制御システムを接続する信号変換装置であって、
前記照明装置の電源変換モジュールに分離可能に接続され、且つ、使用者により前記有線照明制御システムを用いて入力され前記電源変換モジュールを介して前記有線照明制御システムから伝送された有線制御信号が受信される接続用インターフェイスと、
前記接続用インターフェイスに接続される処理モジュールと、
前記処理モジュールに接続され、且つ、前記使用者によりワイヤレス制御装置を用いて入力され前記ワイヤレス制御装置から伝送された無線制御信号を受信させるためのワイヤレス通信モジュールと
記処理モジュール及び前記接続用インターフェイスに接続され、且つ工業用通信プロトコル標準インターフェイスを含み、前記工業用通信プロトコル標準インターフェイスにより前記有線制御信号及び前記無線制御信号が工業用通信プロトコル標準制御信号に変換され、有線ネットワーク又は前記ワイヤレス通信モジュールによりワイヤレスネットワークを通して、前記工業用通信プロトコル標準制御信号を少なくとも1つの被制御装置に伝送する信号変換モジュールと、
を備えることを特徴とする信号変換装置。
【請求項2】
前記処理モジュールは前記ワイヤレス通信モジュールにより前記無線制御信号が受信され、且つ前記無線制御信号が前記電源変換モジュールに伝送されることを特徴とする、請求項1に記載の信号変換装置。
【請求項3】
前記工業用通信プロトコル標準インターフェイスは、RS485或いはRS433であることを特徴とする、請求項2に記載の信号変換装置。
【請求項4】
前記接続用インターフェイスはプラグアンドプレイインターフェイスであることを特徴とする、請求項1に記載の信号変換装置。
【請求項5】
前記電源変換モジュールは電子安定器であることを特徴とする、請求項1に記載の信号変換装置。
【請求項6】
前記電源変換モジュールは発光ダイオードドライバであることを特徴とする、請求項1に記載の信号変換装置。
【請求項7】
前記処理モジュールはマイクロコントローラであることを特徴とする、請求項1に記載の信号変換装置。
【請求項8】
電源変換モジュールと、発光モジュールと、信号変換装置と、有線照明制御システムと、を備える照明装置であって、前記信号変換装置は、
前記電源変換モジュールに分離可能に接続され、且つ、使用者により前記有線照明制御システムを用いて入力され前記電源変換モジュールを介して前記有線照明制御システムから伝送された有線制御信号が受信される接続用インターフェイスと、
前記接続用インターフェイスに接続される処理モジュールと、
前記処理モジュールに接続され、且つ、前記使用者によりワイヤレス制御装置を用いて入力され前記ワイヤレス制御装置から伝送された無線制御信号を受信させるためのワイヤレス通信モジュールと
記処理モジュール及び前記接続用インターフェイスに接続され、且つ工業用通信プロトコル標準インターフェイスを含み、前記工業用通信プロトコル標準インターフェイスにより前記有線制御信号及び前記無線制御信号が工業用通信プロトコル標準制御信号に変換され、有線ネットワーク又は前記ワイヤレス通信モジュールによりワイヤレスネットワークを通して、前記工業用通信プロトコル標準制御信号を少なくとも1つの被制御装置に伝送する信号変換モジュールと、
を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項9】
前記処理モジュールは前記ワイヤレス通信モジュールにより前記無線制御信号が受信され、且つ前記無線制御信号が前記電源変換モジュールに伝送されることを特徴とする、請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記工業用通信プロトコル標準インターフェイスは、RS485或いはRS433であることを特徴とする、請求項9に記載の照明装置。
【請求項11】
前記接続用インターフェイスはプラグアンドプレイインターフェイスであることを特徴とする、請求項8に記載の照明装置。
【請求項12】
前記電源変換モジュールは電子安定器であることを特徴とする、請求項8に記載の照明装置。
【請求項13】
前記発光モジュールはガス放電ランプであることを特徴とする、請求項12に記載の照明装置。
【請求項14】
前記ガス放電ランプは、水銀ランプ、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、蛍光灯、及びキセノンランプを含むことを特徴とする、請求項13に記載の照明装置。
【請求項15】
前記電源変換モジュールは発光ダイオードドライバであることを特徴とする、請求項8に記載の照明装置。
【請求項16】
前記発光モジュールは発光ダイオードランプであることを特徴とする、請求項15に記載の照明装置。
【請求項17】
前記処理モジュールはマイクロコントローラであることを特徴とする、請求項8に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に応用される信号変換装置に関し、且つ本発明は、さらにこの信号変換装置を含む照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明制御システムはワイヤレス照明制御システム及び有線照明制御システムに分けられる。一般的には、大部分のオフィスビル、工場或いは住宅の照明制御には通常有線照明制御システムが採用されており、壁面に設置される照明のスイッチを入れ切りすることで照明装置の制御が行われる。このため、使用者が特定の位置の照明装置のスイッチを入れ切りするか、光線の強さを調節する場合、前記照明装置の対応するスイッチの位置まで歩いていけば、前記照明のスイッチを使用して高速に操作を行える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述した従来の照明装置では、換言すれば、この方式では照明装置を高速に操作できるが、但し、照明装置の数が多く、且つ面積の広い場所で別々の位置にそれぞれ位置される場合、使用者が多数の照明装置に対して短時間で制御を行うことは困難である。ゆえに、有線照明制御システムは上述のような状況においては極めて不便である。
【0004】
なお、上述の欠点を改善させるため、ワイヤレス照明制御システムが編み出された。しかしながら、ワイヤレス照明制御システムでは、ワイヤレスネットワークを通して制御信号が伝送されるが、ワイヤレスネットワークは不安定になりやすく、万が一ワイヤレスネットワークが断線した場合、使用者は照明装置を制御不能になる。ゆえに、ワイヤレス照明制御システムの信頼性には改善の余地がある。
【0005】
さらに、ワイヤレス照明制御システムの実用性には議論がある。例えば、一般的には、使用者が少数の照明装置のみを操作する場合、壁面に設置された照明のスイッチを直接操作するのが習慣になっており、上述の状況では、携帯電話やパソコン等のワイヤレス制御装置を使用して家中の照明装置を操作するのは複雑で不便であった。よって、ワイヤレス照明制御システムは、一般的な使用者の習慣に合致していない。上述のように、有線照明制御システム及びワイヤレス照明制御システムは各自長所を有するが、但し両者共改善すべき欠点が残されている。
【0006】
このほか、照明制御システムは、有線照明制御システム及びワイヤレス照明システムは、通常はどちらも建築物中の照明装置の制御のみに使用されるが、大部分の照明装置は通常昼間に点灯され、夜になるとスイッチが切られるため、常にスイッチを入れ切りするわけではない。このため、照明制御システムは、大部分の時間において実際にはアイドリング状態に置かれており、利用率が高まらなかった。
【0007】
そして、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムは、通常建築物中の照明装置の制御にのみ使用され、他の装置に対する制御は行えないため、使用者がワイヤレス伝送方式により他の装置を制御したり、他の応用に利用する場合、別に独立したネットワークを構築させねばならない。よって、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムには、使用上大きな制限があると言える。
【0008】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的かつ効果的に課題を改善する本発明の提案に到った。
【0009】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたもので、上記課題解決のため、本発明は、信号変換装置及び信号変換装置を含む照明装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、上記目的を達成するための本発明は、本発明に係る信号変換装置は、接続用インターフェイスと、処理モジュールと、信号変換モジュールとを備える。接続用インターフェイスは照明装置の電源変換モジュールに分離可能に接続され、且つ電源変換モジュールにより有線制御信号が受信される。処理モジュールは接続用インターフェイスに接続される。信号変換モジュールは処理モジュール及び接続用インターフェイスに接続され、且つ工業用通信プロトコル標準インターフェイスを含み、信号変換モジュールは工業用通信プロトコル標準インターフェイスにより有線制御信号が工業用通信プロトコル標準制御信号に変換されて、少なくとも1つの被制御装置が制御される。
【0011】
また、本発明の目的の一つによれば、本発明に係る照明装置は、電源変換モジュールと、発光モジュールと、信号変換装置とを備え、信号変換装置は、接続用インターフェイスと、処理モジュールと、信号変換モジュールとを含む。接続用インターフェイスは照明装置の電源変換モジュールに分離可能に接続され、且つ電源変換モジュールにより有線制御信号が受信され。処理モジュールは接続用インターフェイスに接続される。信号変換モジュールは処理モジュール及び接続用インターフェイスに接続され、且つ工業用通信プロトコル標準インターフェイスを含み、信号変換モジュールは工業用通信プロトコル標準インターフェイスにより有線制御信号が工業用通信プロトコル標準制御信号に変換されて、少なくとも1つの被制御装置が制御される。
【0012】
好ましい実施形態において、信号変換装置は、処理モジュールに接続されると共にワイヤレス制御信号の受信に用いられるワイヤレス通信モジュールを更に備える。
【0013】
好ましい実施形態において、信号変換モジュールは工業用通信プロトコル標準インターフェイスによりワイヤレス制御信号が工業用通信プロトコル標準制御信号に変換される。
【0014】
好ましい実施形態において、信号変換モジュールは有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して工業用通信プロトコル標準制御信号が少なくとも1つの被制御装置に伝送される。
【0015】
好ましい実施形態において、処理モジュールはワイヤレス通信モジュールによりワイヤレス制御信号が受信され、且つワイヤレス制御信号が電源変換モジュールに伝送される。
【0016】
好ましい実施形態において、工業用通信プロトコル標準インターフェイスはMоdbus(登録商標)、RS485或いはRS433等である。
【0017】
好ましい実施形態において、接続用インターフェイスはプラグアンドプレイインターフェイスである。
【0018】
好ましい実施形態において、電源変換モジュールは電子安定器である。
【0019】
好ましい実施形態において、発光モジュールはガス放電ランプである。
【0020】
好ましい実施形態において、ガス放電ランプは、水銀ランプ、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、蛍光灯、及びキセノンランプを含む。
【0021】
好ましい実施形態において、電源変換モジュールは発光ダイオードドライバである。
【0022】
好ましい実施形態において、発光モジュールは発光ダイオードランプである。
【0023】
好ましい実施形態において、処理モジュールはマイクロコントローラである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、従来の技術による照明制御システムの様々な欠点が有効的に改善される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の第1実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示すブロック図である。
図2】本発明の第2実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示す概略図である。
図3】本発明の第3実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示す概略図である。
図4】本発明の第4実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示す第一概略図である。
図5】本発明の第4実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示す第二概略図である。
図6】本発明の第4実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示す第三概略図である。
図7】本発明の第4実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示す第四概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に図面を参照して、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。また、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。なお、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。さらに、実施形態中の同じ部材については同じの符号で標示して説明する。
【0027】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示すブロック図である。信号変換装置1は照明装置Aに接続され、照明装置Aは電源変換モジュールA1及び発光モジュールA2を備える。電源変換モジュールA1は電源B及び有線照明制御システムCに接続され、且つ有線照明制御システムCからの有線制御信号が受信され、発光モジュールA2が制御される。信号変換装置1は、接続用インターフェイス11と、信号変換モジュール12と、処理モジュール13と、ワイヤレス通信モジュール14とを含む。
【0028】
接続用インターフェイス11は照明装置Aの電源変換モジュールA1に分離可能に接続され、且つ電源変換モジュールA1を介して照明装置Aの発光モジュールA2に接続され、接続用インターフェイス11は電源変換モジュールA1により有線照明制御システムCから伝送される有線制御信号が受信される。接続用インターフェイス11は、USB(登録商標)インターフェイス等のプラグアンドプレイインターフェイスである。
【0029】
そして、信号変換モジュール12は処理モジュール13及び接続用インターフェイス11に接続され、且つ工業用通信プロトコル標準インターフェイス121を備え、信号変換モジュール12は工業用通信プロトコル標準インターフェイス121により有線制御信号が工業用通信プロトコル標準制御信号に変換され、且つ有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して被制御装置に伝送されて、被制御装置CDに対する制御が行われる。工業用通信プロトコル標準インターフェイス121はMоdbus(登録商標)、RS485或いはRS433等である。
【0030】
処理モジュール13は信号変換モジュール12及び接続用インターフェイス11に接続され、処理モジュールはマイクロコントローラ(MCU)等である。ワイヤレス通信モジュール14は処理モジュール13に接続され、且つ携帯電話等のワイヤレス制御装置MPから伝送されるワイヤレス制御信号が受信される。処理モジュール13はワイヤレス通信モジュール14によりワイヤレス制御信号が受信され、且つワイヤレス制御信号が電源変換モジュールA1に伝送されて、発光モジュールA2が制御される。同様に、信号変換モジュール12は工業用通信プロトコル標準インターフェイス121によりワイヤレス制御信号が工業用通信プロトコル標準制御信号に変換され、且つ有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して同じ工業用通信プロトコル標準インターフェイスを有する被制御装置CDに伝送されて、被制御装置CDに対する制御が行われる。
【0031】
上述したように、照明装置Aが接続用インターフェイス11を介して信号変換装置1に接続された後、使用者は有線照明制御システムCを利用して照明装置Aを制御できるのみならず、各種ワイヤレス制御装置MPを使用して照明装置Aを制御することも可能になる。よって、有線照明制御システムCもワイヤレス制御機能を具備し、有線照明制御システム及びワイヤレス照明制御システムの両者の長所を兼ね備えるのみならず、両者の欠点をも改善させ、使用上より便利になる。
【0032】
このほか、使用者は有線照明制御システムCを使用して制御信号を信号変換モジュール12に伝送させることができるのみならず、ワイヤレス制御装置MPを使用して制御信号を信号変換モジュール12に伝送させることもできる。信号変換モジュール12はMоdbus(登録商標)、RS485或いはRS433等の工業用通信プロトコル標準インターフェイス121により制御信号が工業用通信プロトコル標準制御信号に変換され、有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して各種被制御装置CDに伝送され、各種被制御装置CDに対する制御が行われる。照明装置Aの制御に限定されないため、有線照明制御システムCの利用率が高まり、使用上高い汎用性を有する。
【0033】
(第2実施形態)
図2は本発明の第2実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示す概略図である。本実施形態を例にして、本発明の信号変換装置を含む照明装置の好ましい一実施態様を説明する。図2に示すように、信号変換装置2はガス放電ランプ照明装置A'に接続され、ガス放電ランプ照明装置A'は電子安定器A1'及びガス放電ランプA2'を備える。電子安定器A1'は電源B及び有線照明制御システムCに接続され、且つ有線照明制御システムCからの有線制御信号が受信され、ガス放電ランプA2'が制御される。信号変換装置2は、USB(登録商標)インターフェイス21と、Modbus(登録商標)モジュール22と、マイクロコントローラ23と、アンテナ24とを含む。ガス放電ランプA2'は、水銀ランプ、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、蛍光灯、或いはキセノンランプ等である。
【0034】
USB(登録商標)インターフェイス21はガス放電ランプ照明装置A'の電子安定器A1'に分離可能に接続され、且つ電子安定器A1'を介してガス放電ランプ照明装置A'のガス放電ランプA2'に接続される。USB(登録商標)インターフェイス21は電子安定器A1'により有線照明制御システムCから伝送される有線制御信号が受信される。
【0035】
そして、Modbus(登録商標)モジュール22はマイクロコントローラ23及びUSB(登録商標)インターフェイス21に接続され、且つModbus(登録商標)インターフェイス221を備える。Modbus(登録商標)モジュール22はModbus(登録商標)インターフェイス221により有線制御信号がMоdbus(登録商標)信号に変換され、且つ有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して扇風機CD1及びエアコンCD2に伝送され、扇風機CD1及びエアコンCD2に対する制御が行われる。
【0036】
マイクロコントローラ23はModbus(登録商標)モジュール22及びUSB(登録商標)インターフェイス21に接続される。アンテナ24はマイクロコントローラ23に接続され、且つ携帯電話等のワイヤレス制御装置MPから伝送されるワイヤレス制御信号が受信される。マイクロコントローラ23はアンテナ24によりワイヤレス制御信号が受信され、且つワイヤレス制御信号が電子安定器A1'に伝送されて、ガス放電ランプA2'が制御される。同様に、Modbus(登録商標)モジュール22はModbus(登録商標)インターフェイス221によりワイヤレス制御信号がMоdbus(登録商標)信号に変換され、且つ有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して扇風機CD1及びエアコンCD2に伝送され、扇風機CD1及びエアコンCD2に対する制御が行われる。
【0037】
上述したように、ガス放電ランプ照明装置A'がUSB(登録商標)インターフェイス21を介して信号変換装置2に接続された後、使用者は有線照明制御システムCを使用してガス放電ランプ照明装置A'を制御できるのみならず、各種ワイヤレス制御装置MPを利用してガス放電ランプ照明装置A'を制御することもできる。よって、有線照明制御システムCはワイヤレス制御機能を同時に具備し、有線照明制御システム及びワイヤレス照明制御システムの両者の長所を兼ね備える上、両者の欠点をも改善させ、使用上より便利になる。
【0038】
また、使用者は有線照明制御システムCを利用して制御信号をModbus(登録商標)モジュール22に伝送させることができるのみならず、ワイヤレス制御装置MPを使用して制御信号をModbus(登録商標)モジュール22に伝送させることもできる。Modbus(登録商標)モジュール22はModbus(登録商標)インターフェイス21により制御信号がMоdbus(登録商標)信号に変換され、有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して扇風機CD1及びエアコンCD2に伝送され、扇風機CD1及びエアコンCD2に対する制御が行われる。ガス放電ランプ照明装置A'の制御に限定されないため、有線照明制御システムCの利用率が高まり、使用上高い汎用性を有する。
【0039】
(第3実施形態)
図3は本発明の第3実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示す概略図である。本実施形態を例にして、本発明の信号変換装置を含む照明装置の好ましい一実施態様を説明する。信号変換装置2は発光ダイオード照明装置A''に接続され、発光ダイオード照明装置A''は発光ダイオードドライバ(LED driver)A1''及び発光ダイオードランプA2''を備える。 発光ダイオードドライバA1''は電源B及び有線照明制御システムCに接続され、且つ有線照明制御システムCからの有線制御信号が受信され、発光ダイオードランプA2''が制御される。信号変換装置2は、USB(登録商標)インターフェイス21と、Modbus(登録商標)モジュール22と、マイクロコントローラ23と、アンテナ24とを含む。
【0040】
USB(登録商標)インターフェイス21は発光ダイオード照明装置A''の発光ダイオードドライバA1''に分離可能に接続され、且つ発光ダイオードドライバA1''を介して発光ダイオード照明装置A''の発光ダイオードランプA2''に接続され、USB(登録商標)インターフェイス21は発光ダイオードドライバA1''により有線照明制御システムCから伝送される有線制御信号が受信される。
【0041】
そして、Modbus(登録商標)モジュール22はマイクロコントローラ23及びUSB(登録商標)インターフェイス21に接続され、且つModbus(登録商標)インターフェイス221を備える。Modbus(登録商標)モジュール22はModbus(登録商標)インターフェイス221により有線制御信号がMоdbus(登録商標)信号に変換され、且つ有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して扇風機CD1及びエアコンCD2に伝送され、扇風機CD1及びエアコンCD2に対する制御が行われる。
【0042】
マイクロコントローラ23はModbus(登録商標)モジュール22及びUSB(登録商標)インターフェイス21に接続される。アンテナ24はマイクロコントローラ23に接続され、且つワイヤレス携帯電話等の制御装置MPから伝送されるワイヤレス制御信号が受信される。マイクロコントローラ23はアンテナ24によりワイヤレス制御信号が受信され、且つワイヤレス制御信号が発光ダイオードドライバA1''に伝送されて、発光ダイオードランプA2''が制御される。同様に、Modbus(登録商標)モジュール22はModbus(登録商標)インターフェイス221によりワイヤレス制御信号がMоdbus(登録商標)信号に変換され、且つ有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して扇風機CD1及びエアコンCD2に伝送され、扇風機CD1及びエアコンCD2に対する制御が行われる。
【0043】
従来の技術による有線照明制御システム及びワイヤレス照明制御システムは共にそれぞれの長所を有するが、但し両者にはそれぞれ改善すべき欠点があり、実際の需要を満たせていない。翻って、本発明のある実施形態において、照明装置は信号変換モジュールを具備し、この照明装置を具備する有線照明制御システムは有線制御機能を有するのみならず、ワイヤレス制御機能も同時に具備する。ゆえに、有線照明制御システム及びワイヤレス照明制御システムの両者の長所を兼ね備えるのみならず、同時に両者の欠点をも改善させ、使用上より便利になる。
【0044】
なお、従来の技術によるワイヤレス照明制御システムはワイヤレスネットワークにより制御信号が伝送されるが、ワイヤレスネットワークは不安定になりやすく、よって、ワイヤレス照明制御システムの信頼性には改善の余地がある。翻って、本発明のある実施形態において、照明装置は有線ネットワークにより制御が行えるのみならず、ワイヤレスネットワークによる制御も行えるため、ワイヤレスネットワークが断線しても、使用者は有線ネットワークにより照明装置を制御できる。これにより、この照明装置を具備する照明制御システムの信頼性が大幅に高まる。
【0045】
従来の技術による照明制御システムは通常建築物中の照明装置の制御にのみ使用されるため、実際には大部分の時間アイドリング状態に置かれ、高い利用率が達成できない。翻って、本発明のある実施形態において、照明装置は信号変換モジュールを具備するため、この照明装置を具備する照明制御システムでは、使用者が各種異なる被制御装置に対する制御が可能になり、照明装置の制御に限定されないため、照明制御システムの利用率が高まり、使用上高い汎用性を有する。
【0046】
このほか、本発明のある実施形態において、照明装置の信号変換モジュールはコネクタを介して電源変換モジュールに分離可能に接続されるため、信号変換モジュールは照明装置とは別々に販売できる。使用者は実際の需要に基づいて信号変換モジュールも一緒に購入するかどうか決定できるようになるため、本発明に係る照明装置は市場の要求に対応でき、商業的価値が極めて高い。
【0047】
さらに、本発明のある実施形態において、照明装置はガス放電ランプに応用されるように設計されるのみならず、発光ダイオードランプや他の各種異なるタイプの照明装置にも応用可能であり、応用範囲が広がる。このため、上述のように、本発明は進歩性を有する特許要件と言える。
【0048】
(第4実施形態)
図4乃至図7は本発明の第4実施形態による信号変換装置を含む照明装置を示す第一乃至第四概略図である。本実施形態を例にして、本発明の信号変換装置を含む照明装置の使用状況を説明する。
【0049】
使用者は壁面に設置される有線照明制御システムの制御インターフェイスWCIを使用して有線制御信号を照明装置Aに伝送させることで、照明装置Aを点灯させる(図4参照)。
【0050】
使用者はスマートフォンMPを使用してワイヤレス制御信号を照明装置Aに伝送させることで、照明装置Aを消灯させる(図5参照)。
【0051】
使用者は壁面に設置される有線照明制御システムの制御インターフェイスWCIを使用して有線制御信号をエアコンCD2に伝送させることで、エアコンCD2を起動させる(図6参照)。
【0052】
使用者はスマートフォンMPを使用してワイヤレス制御信号をエアコンCD2に伝送させることで、エアコンCD2を停止させる(図7参照)。
【0053】
このように、使用者は有線照明制御システムの有線ネットワークにより照明装置Aを制御できるのみならず、スマートフォンMPのワイヤレスネットワークにより照明装置Aを制御することもできる。
【0054】
また、使用者は有線照明制御システムの有線ネットワークにより有線制御信号を照明装置Aに伝送させることができるのみならず、携帯電話等のワイヤレス制御装置MPのワイヤレスネットワークによりワイヤレス制御信号を照明装置Aに伝送させることもできる。照明装置Aは工業用通信プロトコル標準インターフェイスにより有線制御信号或いはワイヤレス制御信号が工業用通信プロトコル標準制御信号に変換され、有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して工業用通信プロトコル標準インターフェイスを有するエアコンCD2に伝送されて、エアコンCD2が制御される。
【0055】
結論として、本発明の信号変換装置及び信号変換装置を含む照明装置によれば、1つまたは複数の下記の長所を有する。
(1)本発明のある実施形態では、照明装置は信号変換モジュールを具備するため、この照明装置を具備する有線照明制御システムは有線制御機能を有するのみならず、ワイヤレス制御機能も同時に具備し、有線照明制御システム及びワイヤレス照明制御システムの両者の長所を兼ね備える上、同時に両者の欠点をも改善させ、使用上より便利になる。
(2)本発明のある実施形態では、照明装置は有線ネットワークにより制御が行えるのみならず、ワイヤレスネットワークによる制御も可能である。このため、ワイヤレスネットワークが断線されても、使用者は有線ネットワークにより照明装置を制御することができ、この照明装置を具備する照明制御システムの信頼性が大幅に高まる。
(3)本発明のある実施形態では、照明装置は信号変換モジュールを具備するため、この照明装置を具備する照明制御システムでは、使用者が有線ネットワーク或いはワイヤレスネットワークを通して制御信号を信号変換モジュールに伝送させ、且つ制御信号が工業用通信プロトコル標準制御信号に変換され、他の被制御装置に伝送される。これにより、各種異なる被制御装置の制御が行え、照明装置の制御に限定されないため、照明制御システムの利用率が高まり、使用上高い汎用性を有する。
(4)本発明のある実施形態では、照明装置の信号変換モジュールはコネクタを介して電源変換モジュールに分離可能に接続されるため、信号変換モジュールは照明装置とは別々に販売でき、使用者は実際の需要に基づいて信号変換モジュールも一緒に購入するかどうか決定できる。このため、本発明に係る照明装置は市場の要求に対応でき、商業的価値が極めて高い。
(5)本発明のある実施形態では、照明装置はガス放電ランプに応用されるように設計されるのみならず、発光ダイオードランプや他の各種異なるタイプの照明装置にも応用可能であるため、応用範囲が広がる。
【0056】
従って、本明細書に開示された実施例は、本発明を限定するものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の思想と範囲が限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲により解釈すべきであり、それと同等の範囲内にある全ての技術は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈すべきである。
【符号の説明】
【0057】
1、2 信号変換装置
11 接続用インターフェイス
12 信号変換モジュール
121 工業用通信プロトコル標準インターフェイス
13 処理モジュール
14 ワイヤレス通信モジュール
21 USB(登録商標)インターフェイス
22 Modbus(登録商標)モジュール
221 Modbus(登録商標)インターフェイス
23 マイクロコントローラ
24 アンテナ
A 照明装置
A1 電源変換モジュール
A2 発光モジュール
A' ガス放電ランプ照明装置
A1' 電子安定器
A2' ガス放電ランプ
A'' 発光ダイオード照明装置
A1'' 発光ダイオードドライバ
A2'' 発光ダイオードランプ
B 電源
C 有線照明制御システム
MP ワイヤレス制御装置(スマートフォン)
WCI 制御インターフェイス
CD 被制御装置
CD1 扇風機
CD2 エアコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7