特許第6373960号(P6373960)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6373960二重アクティブ動作での受信機デセンスを軽減する二重SIMワイヤレス通信デバイスおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6373960
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】二重アクティブ動作での受信機デセンスを軽減する二重SIMワイヤレス通信デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20180806BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20180806BHJP
【FI】
   H04M1/00 R
   H04W88/06
【請求項の数】10
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2016-501685(P2016-501685)
(86)(22)【出願日】2014年3月12日
(65)【公表番号】特表2016-519460(P2016-519460A)
(43)【公表日】2016年6月30日
(86)【国際出願番号】US2014024951
(87)【国際公開番号】WO2014159742
(87)【国際公開日】20141002
【審査請求日】2017年2月16日
(31)【優先権主張番号】13/830,301
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】スン、ジン
(72)【発明者】
【氏名】マハジャン、アミット
(72)【発明者】
【氏名】アッター、ラシッド・アーメッド・アクバル
(72)【発明者】
【氏名】フ、ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ロー、ファン
【審査官】 松平 英
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−057674(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/113317(WO,A1)
【文献】 中国特許出願公開第102387258(CN,A)
【文献】 特表2010−506508(JP,A)
【文献】 特開2009−303086(JP,A)
【文献】 特表2013−522985(JP,A)
【文献】 特表2012−515517(JP,A)
【文献】 特表2013−522977(JP,A)
【文献】 西森 健太郎 Kentaro NISHIMORI 他,MIMO伝送を利用したCollision detection Collision detection using MIMO transmission,電子情報通信学会技術研究報告 IEICE Technical Report,日本,一般社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,2012年11月14日,Vol.112 No.309 ,p.77-p.82,ISSN:0913-5685
【文献】 堅岡 良知 Ryochi KATAOKA 他,MIMO伝送を利用したCollision detection Collision detection using MIMO transmission,電子情報通信学会技術研究報告 IEICE Technical Report,日本,一般社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,2013年 2月20日,Vol.112 No.443 ,p.429-434,ISSN:0913-5685
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04L12/00−12/28
12/44−12/955
H04M 1/00
1/24−3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
99/00
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信することと、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信することとを含み、
前記送信時間期間に基づいて前記第2の無線アクセス回路での前記第2のデータのプリアンブル検出プロセスを変更することによって特徴づけられ、
ここにおいて、前記変更されたプリアンブル検出プロセスは、前記送信時間期間中に、プリアンブル検出が実行されることを強制することを含む、
二重SIMアクセス端末での二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減する方法。
【請求項2】
前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プリアンブル検出プロセスを前記変更することは、プリアンブルが存在しない場合に、誤プリアンブル保護機構を適用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、
第2のRATの第2の無線アクセス回路と、
送信時間期間中に、前記第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための手段と、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、前記第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信するための手段とを含み、
前記送信時間期間に基づいて前記第2の無線アクセス回路でのプリアンブル検出プロセスを変更するための手段によって特徴づけられ、
ここにおいて、前記変更されたプリアンブル検出プロセスは、前記送信時間期間中に、プリアンブル検出が実行されることを強制することを含む、
二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末。
【請求項5】
前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、請求項4に記載の二重SIMアクセス端末。
【請求項6】
前記プリアンブル検出プロセスを変更するための前記手段は、プリアンブルが存在しない場合に、誤プリアンブル保護機構を適用するための手段をさらに含む、請求項4に記載の二重SIMアクセス端末。
【請求項7】
コンピュータによって実行された時に、前記コンピュータに、請求項1から3のステップのうちのいずれか一項を実行させるコードを含む、コンピュータプログラム。
【請求項8】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、メモリと
を含み、ここにおいて、前記少なくとも1つのプロセッサは、
送信時間期間中に、前記第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信し、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、前記第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信するように構成され、
前記送信時間期間に基づいて前記第2の無線アクセス回路でのプリアンブル検出プロセスを変更することによって特徴づけられ、
ここにおいて、前記変更されたプリアンブル検出プロセスは、前記送信時間期間中に、プリアンブル検出が実行されることを強制することを含む、
二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末。
【請求項9】
前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、請求項に記載の二重SIMアクセス端末。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、プリアンブルが存在しない場合に、誤プリアンブル保護機構を適用するようにさらに構成される、請求項に記載の二重SIMアクセス端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
[0001]本特許出願は、本願の譲受人に譲渡され、これによってその全体がすべての適用可能な目的のために下に完全に記載されているかのように参照によって本明細書に明確に組み込まれている、2013年3月14日に出願した米国特許非仮出願第13/830301号、名称「Dual−Sim Wireless Communications Device and Method for Mitigating Receiver Desense in Dual−Active Operation」の優先権を主張するものである。
【0002】
[0002]下で議論される技術は、一般には、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、二重アクティブモード(dual-active mode)で動作することができる二重SIMワイヤレス通信デバイスと、二重SIMワイヤレス通信デバイスを動作させる関連する方法とに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ワイヤレス通信ネットワークは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、ブロードキャスト、その他など、様々な通信サービスを提供するために展開されている。そのようなネットワークは、通常、多元接続ネットワークであり、使用可能なネットワークリソースを共有することによって、複数のユーザのための通信をサポートする。そのようなネットワークの一例が、グローバルシステムフォーモバイル(GSM(登録商標):global system for mobile)エアインターフェースを使用するGSMネットワークである。Enhanced GPRSは、第2世代GSM技術で使用可能なものを超えてデータレートの向上を提供する、GSM技術の拡張である。EGPRSは、当技術分野で、Enhanced Data rates for GSM Evolution(EDGE)とIMT Single Carrierとしても知られている。
【0004】
[0004]ワイヤレス通信ネットワークの別の例が、CDMA2000標準規格である。エンハンストボイスデータオプティマイズド(EV−DO:Enhanced Voice-Data Optimized)は、高いデータレートをサポートでき、音声サービスと一緒に展開され得る、CDMA2000標準規格の進化である。EV−DOは、個々のユーザのスループットと全体的なシステムスループットとの両方を高めるのに、符号分割多元接続(CDMA)ならびに時分割多重(TDM)を含む多重化技法を使用する。EV−DOは、CDMA2000系列の標準規格の一部として、3rd Generation Partnership Project 2(3GPP2)によって標準化されている。
【0005】
[0005]最近、いくつかのワイヤレスモバイル機器(たとえば、移動局、ユーザ機器その他などとも称する)は、複数のネットワーク内で動作する能力を有する。そのような機器の例は、二重加入者識別モジュール(二重SIM)を備えたアクセス端末を含む。いくつかの二重SIMアクセス端末は、2つの異なる無線ネットワーク上で同時に動作することができる。1つのそのようなデバイスは、二重SIM二重アクティブ(DSDA:dual-SIM dual-active)デバイスと呼ばれる。DSDAデバイスは、2つのワイヤレス通信ネットワーク(たとえば、GSMおよびEV−DO)に同時に接続され得る。しかし、そのようなデバイスのRF送信機とRF受信機との近接に起因して、送信と受信の両方が同時に発生する時に、あるネットワークでの送信が、別のネットワークでのその受信機の受信に対する干渉を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
[0007]以下では、本開示の1つまたは複数の態様の基本的な理解を提供するために、そのような態様の単純化された要約を提供する。この要約は、本開示のすべての企図される特徴の網羅的な概要ではなく、本開示のすべての態様の主要な要素またはクリティカルな要素を識別することも、本開示のいずれかまたはすべての態様の範囲を区切ることも、意図されていない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、単純化された形で本開示の1つまたは複数の態様のいくつかの概念を提示することである。
【0007】
[0008]一態様では、本開示は、二重SIMアクセス端末での二重アクティブモード中の受信機デセンス(desense)を軽減する方法を提供する。この方法は、送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信することと、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信することと、送信時間期間に基づいて第2の無線アクセス回路での第2のデータのプリアンブル検出プロセスを変更することとを含む。
【0008】
[0009]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末を提供する。この二重SIMは、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、送信時間期間中に、第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための手段と、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信するための手段と、送信時間期間に基づいて第2の無線アクセス回路でのプリアンブル検出プロセスを選択的に変更するための手段とを含む。
【0009】
[0010]本開示の別の態様は、コンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品を提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末に、送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信させ、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信させ、送信時間期間に基づいて第2の無線アクセス回路でのプリアンブル検出プロセスを選択的に変更させるためのコードを含む。
【0010】
[0011]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末を提供する。この二重SIMアクセス端末は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに結合された、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、少なくとも1つのプロセッサに結合された、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、少なくとも1つのプロセッサに結合された、メモリとを含む。少なくとも1つのプロセッサは、送信時間期間中に、第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信し、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信し、送信時間期間に基づいて第2の無線アクセス回路でのプリアンブル検出プロセスを選択的に変更するように構成される。
【0011】
[0012]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の二重SIMアクセス端末での受信機デセンスを軽減する方法を提供する。この方法は、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための送信時間期間を決定することと、送信時間期間中の第1のデータの送信によって干渉される第2のデータのパーセンテージを推定することと、第2のデータは第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して受信される、推定されたパーセンテージに基づいて、実効信号対雑音比(SNR)を決定することと、第2の無線アクセス回路を使用して実効SNRに基づいてDRC要求を送信することとを含む。
【0012】
[0013]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末を提供する。この二重SIMアクセス端末は、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための送信時間期間を決定するための手段と、送信時間期間中の第1のデータの送信によって干渉される第2のデータのパーセンテージを推定するための手段と、第2のデータは第2の無線アクセス回路を使用して受信される、推定されたパーセンテージに基づいて、実効信号対雑音比(SNR)を決定するための手段と、第2の無線アクセス回路を使用して実効SNRに基づいてデータレート制御(DRC)要求を送信するための手段とを含む。
【0013】
[0014]本開示の別の態様は、コンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品を提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための送信時間期間を決定することと、送信時間期間中の第1のデータの送信によって干渉される第2のデータのパーセンテージを推定することと、第2のデータは第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して受信される、推定されたパーセンテージに基づいて、実効信号対雑音比(SNR)を決定することと、第2の無線アクセス回路を使用して実効SNRに基づいてDRC要求を送信することとを行わせるためのコードを含む。
【0014】
[0015]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末を提供する。この二重SIMアクセス端末は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに結合された、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、少なくとも1つのプロセッサに結合された、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、少なくとも1つのプロセッサに結合された、メモリとを含む。少なくとも1つのプロセッサは、第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための送信時間期間を決定することと、送信時間期間中の第1のデータの送信によって干渉される第2のデータのパーセンテージを推定することと、第2のデータは第2の無線アクセス回路を使用して受信される、推定されたパーセンテージに基づいて、実効信号対雑音比(SNR)を決定することと、第2の無線アクセス回路を使用して実効SNRに基づいてDRC要求を送信することとを行うように構成される。
【0015】
[0016]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の二重SIMアクセス端末での受信機デセンスを軽減する方法を提供する。この方法は、送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信することと、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信することと、送信時間期間中に、第2の無線アクセス回路での少なくとも1つの破損した順方向リンクMACチャネルのハンドリングを一時停止することとを含む。
【0016】
[0017]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末を提供する。この二重SIMアクセス端末は、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、送信時間期間中に、第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための手段と、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信するための手段と、送信時間期間中に、第2の無線アクセス回路での少なくとも1つの破損した順方向リンクMACチャネルのハンドリングを一時停止するための手段とを含む。
【0017】
[0018]本開示の別の態様は、コンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品を提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末に、送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信させ、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信させ、送信時間期間中に、第2の無線アクセス回路での少なくとも1つの破損した順方向リンクMACチャネルのハンドリングを一時停止させるためのコードを含む。
【0018】
[0019]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末を提供する。この二重SIMアクセス端末は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに結合された、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、少なくとも1つのプロセッサに結合された、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、少なくとも1つのプロセッサに結合された、メモリとを含む。少なくとも1つのプロセッサは、送信時間期間中に、第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信し、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信し、送信時間期間中に、第2の無線アクセス回路での少なくとも1つの破損した順方向リンクMACチャネルのハンドリングを一時停止するように構成される。
【0019】
[0020]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の二重SIMアクセス端末での受信機デセンスを軽減する方法を提供する。この方法は、送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信することと、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信することと、第2のデータをメモリに記憶することと、第1のデータの送信によって引き起こされる第2のデータの受信に対するデセンスの度合を示すデセンス値を決定することと、デセンス値に基づいてメモリ内の第2のデータを選択的にヌリングすることとを含む。
【0020】
[0021]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末を提供する。この二重SIMアクセス端末は、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、送信時間期間中に、第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための手段と、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信するための手段と、第2のデータをメモリに記憶するための手段と、第1のデータの送信によって引き起こされる第2のデータの受信に対するデセンスの度合を示すデセンス値を決定するための手段と、デセンス値に基づいてメモリ内の第2のデータを選択的にヌリングするための手段とを含む。
【0021】
[0022]本開示の別の態様は、コンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品を提供する。このコンピュータ可読記憶媒体は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末に、送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信させ、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信させ、第2のデータをメモリに記憶させ、第1のデータの送信によって引き起こされる第2のデータの受信に対するデセンスの度合を示すデセンス値を決定させ、デセンス値に基づいてメモリ内の第2のデータを選択的にヌリングさせるためのコードを含む。
【0022】
[0023]本開示の別の態様は、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末を提供する。この二重SIMアクセス端末は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに結合された、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、少なくとも1つのプロセッサに結合された、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、少なくとも1つのプロセッサに結合された、メモリとを含む。少なくとも1つのプロセッサは、送信時間期間中に、第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信し、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信し、第2のデータをメモリに記憶し、第1のデータの送信によって引き起こされる第2のデータの受信に対するデセンスの度合を示すデセンス値を決定し、デセンス値に基づいてメモリ内の第2のデータを選択的にヌリングするように構成される。
【0023】
[0024]本発明の他の態様、特徴、および実施形態は、添付図面に関連して本発明の特定の例示的な実施形態の以下の説明を再検討する時に、当業者に明白になる。本発明の特徴が、下である種の実施形態と図面とに関して議論される場合があるが、本発明のすべての実施形態は、本明細書で議論される有利な特徴のうちの1つまたは複数を含むことができる。言い換えると、1つまたは複数の実施形態が、ある種の有利な特徴を有するものとして議論される場合があるが、そのような特徴のうちの1つまたは複数が、本明細書で議論される本発明の様々な実施形態に従って使用されることも可能である。同様の形で、例示的な実施形態が、下でデバイス実施形態、システム実施形態、または方法実施形態として議論される場合があるが、そのような例示的な実施形態が、様々なデバイス、システム、および方法において実施され得ることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】[0025]本開示のいくつかの態様による、第1のワイヤレス通信ネットワークと第2のワイヤレス通信ネットワークとで動作するように構成されたアクセス端末を示す概念図。
図2】[0026]本開示のいくつかの態様による、アクセスネットワーク環境の例を示す概念図。
図3】[0027]本開示のいくつかの態様による、アクセス端末で実施されるプロトコルスタックアーキテクチャの例を示すブロック図。
図4】[0028]EV−DO受信のプリアンブルに対するデセンスを引き起こすGSM送信を示す概念図。
図5】[0029]本開示のいくつかの態様による、アクセス端末での受信機デセンスを軽減する強制プリアンブル検出(forced preamble detection)方法を示す図。
図6】[0030]本開示のいくつかの態様による、アクセス端末での受信機デセンスを軽減するデータレート制御(DRC)リクエステッドベースの方法を示す図。
図7】[0031]本開示のいくつかの態様による、図6のデセンス方法に関するさらなる詳細を示す図。
図8】[0032]本開示のいくつかの態様による、図6のデセンス方法に関するさらなる詳細を示す図。
図9】[0033]加害側(aggressor)のTx送信に起因する順方向MACチャネルに対するデセンスを示す概念図。
図10】[0034]本開示のいくつかの態様による、アクセス端末での受信機デセンスを軽減するMACチャネルベースの方法を示す図。
図11】[0035]本開示のいくつかの態様による、アクセス端末のうちでヌリングを実行する部分を示す機能ブロック図。
図12】[0036]本開示のいくつかの態様による、強誘電RAM(FERAM)飽和ベースのヌリングアルゴリズムを示す流れ図。
図13】[0037]本開示のいくつかの態様による、狭帯域(NB)エネルギーエスティメータベースのヌリングアルゴリズムを示す流れ図。
図14】[0038]本開示のいくつかの態様による、処理システムを使用するアクセス端末のハードウェア実施態様の例を示すブロック図。
図15】[0039]本開示のいくつかの態様による、図14のアクセス端末内のプロセッサの複数の機能ブロックを示す概念図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[0040]下で添付図面に関連して示される詳細な説明は、様々な構成の説明として意図され、本明細書で説明される概念を実践できる唯一の構成を表すことは意図されていない。この詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を提供するために、特定の詳細を含む。しかし、これらの概念を、これらの特定の詳細なしで実践できることは、当業者に明白である。いくつかの場合に、周知の構造および構成要素は、そのような概念を不明瞭にすることを避けるために、ブロック図形式で示される。
【0026】
[0041]本開示全体で提示される様々な概念は、様々なワイヤレス通信システムと、ネットワークアーキテクチャと、通信標準規格とにまたがって実施され得る。これらの議論のある種の態様は、下でGSMおよびEV−DOのプロトコルおよびシステムに関して説明され、関連する用語が、以下の説明の多くに見られる可能性がある。しかし、当業者は、本開示の1つまたは複数の態様が、1つまたは複数の他のワイヤレス通信のプロトコルおよびシステム内で使用され、これに含められ得ることを認める。
【0027】
[0042]本開示の1つまたは複数の態様は、複数のワイヤレス通信ネットワークとの通信を可能にするように構成されたアクセス端末を提供する。通信ネットワークは、同一の無線アクセス技術(RAT)または異なるRATを有するものとすることができる。そのようなアクセス端末の一例が、GSMネットワークとEV−DOネットワークとにアクセスできる二重SIMアクセス端末である。GSM送信(「加害側」)または他の時分割多元接続(TDMA)タイプの送信は、性質においてバースト的であり、EV−DO受信(「犠牲側(victim)」)に対する重大なデセンスを引き起こす可能性がある。したがって、一方のRAT(たとえば、GSM)での送信(加害側のTx)が、直接(ブロッキング)干渉、高調波、相互変調、エレクトロニクス/電力増幅器の雑音などを介して他方のRAT(たとえば、EV−DO)での受信(犠牲側のRx)をデセンスする可能性がある。
【0028】
[0043]犠牲側のRxに対するデセンスが重大である時には、犠牲側の受信は、受信機感度劣化、呼品質劣化、呼切断および無線リンク障害のより高いレート、データスループット劣化、ならびにデータ接続の消失など、大幅に影響を受ける可能性がある。本開示のいくつかの態様によれば、アクセス端末(たとえば、二重SIMアクセス端末)は、送信と受信との間の減らされた干渉を伴って、両方のネットワーク上で同時にアクティブになることができる。犠牲側のRxに対するデセンスを軽減する、複数の異なる技法が、非限定的な例としてGSM加害側とEV−DO犠牲側とを用いて本開示で示される。しかし、本明細書で開示される概念は、他の適切なワイヤレスネットワークに適用され得、本発明は、GSMとEV−DOとに限定されない。
【0029】
[0044]本開示全体で提示される様々な概念は、様々な遠隔通信システム、ネットワークアーキテクチャ、および通信標準規格にまたがって実施され得る。図1は、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1のワイヤレス通信ネットワーク104と第2のRATの第2のワイヤレス通信ネットワーク106とで同時に動作することができるアクセス端末(AT)102を示す概念図である。一態様では、第1のRATはGSMであり、第2のRATはEV−DOである。第1のワイヤレス通信ネットワーク104および第2のワイヤレス通信ネットワーク106は、同一のキャリアまたは異なるキャリアに関連するものとすることができる。ここで、AT 102は、ネットワーク104と106との両方で同時にアクティブになるように構成され得る。たとえば、AT 102は、第1の無線アクセス回路110を使用して第1のワイヤレス通信ネットワーク104に第1のデータ108を送信し、第2の無線アクセス回路114を使用して第2のワイヤレス通信ネットワーク106から第2のデータ112を受信する。一態様では、第1のデータ108は、GSM送信(加害側のTx)として送信され得、第2のデータ112は、EV−DO受信(犠牲側のRx)として受信され得る。ここで、GSM送信は、EV−DO受信をデセンスする可能性がある。
【0030】
[0045]本開示の範囲内で、DSDAアクセス端末(たとえば、AT 102)は、GSMネットワーク、UMTSネットワーク、LTEネットワーク、CDMA2000ネットワーク、Wi−MAXネットワーク、または任意の他の適切な無線アクセス技術(RAT)などの1つまたは複数のワイヤレス通信ネットワークに同時にアクセスできるものとすることができる。本開示内で、DSDAデバイス、マルチSIM/複数アクティブデバイス、または複数のRAT上で同時にアクティブになることができる任意のデバイスは、全般的にDSDAデバイスと呼ばれる。
【0031】
[0046]図2は、本開示の1つまたは複数の態様が応用例を見出すことができるアクセスネットワーク環境の例を示す概念図である。ワイヤレス通信システム200は、一般に、1つまたは複数の基地局202と、1つまたは複数のアクセス端末204(たとえば、AT 102)と、1つまたは複数の基地局制御装置(BSC)206と、公衆交換電話網(PSTN)へのアクセス(たとえば、mobile switching center/visitor location register(MSC/VLR)を介して)および/またはIPネットワークへのアクセス(たとえば、パケットデータ交換ノード(PDSN)を介して)を提供するコアネットワーク208とを含む。システム200は、異なるキャリア上で複数のRAT(たとえば、GSMおよびEVDO)をサポートすることができる。CDMA2000用語法が、図2のネットワーク環境のいくつかの要素について説明するのに使用される場合があるが、当業者は、ネットワーク200が複数のRATをサポートできることを理解する。
【0032】
[0047]基地局202は、基地局アンテナを介してアクセス端末(AT)204とワイヤレスに通信することができる。基地局202は、それぞれ、一般に、ワイヤレス通信システム200へのワイヤレス接続性(1つまたは複数のAT 204のための)を容易にするように適合されたデバイスとして実施され得る。基地局202は、当業者によって、アクセスポイント、base transceiver station(BTS)、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、basic service set(BSS)、extended service set(ESS)、Node B、フェムトセル、ピコセル、および/またはある他の適切な用語で呼ばれる場合もある。いくつかの態様では、基地局202は、同時のGSM動作とEVDO動作とをサポートするように構成され得る。
【0033】
[0048]基地局202は、1つまたは複数のキャリアを介して基地局制御装置206の制御の下でアクセス端末204と通信するように構成される。基地局202の各々は、それぞれの地理的区域に通信カバレージを提供することができる。各基地局202のカバレージエリア210は、ここでは、セル210−a、210−b、または210−cとして識別される。基地局202のカバレージエリア210は、セクタ(図示せず、しかし、カバレージエリアの一部のみを構成する)に分割され得る。セクタに分割されたカバレージエリア210内では、カバレージエリア210内の複数のセクタが、アンテナのグループによって構成され得、各アンテナは、セルの一部内の1つまたは複数のアクセス端末204との通信の責任を負う。
【0034】
[0049]1つまたは複数のアクセス端末204が、カバレージエリア210全体に分散させられ得、各それぞれの基地局202に関連する1つまたは複数のセクタとワイヤレスに通信することができる。アクセス端末204は、一般に、ワイヤレス信号を介して1つまたは複数の他のデバイスと通信する1つまたは複数のデバイスを含む。そのようなアクセス端末204は、当業者によって、ユーザ機器(UE)、移動局(MS)、加入者ステーション、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者ステーション、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、送受話器、端末、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはある他の適切な用語で呼ばれる場合もある。アクセス端末204は、モバイル端末および/または少なくとも実質的に固定された端末を含むことができる。アクセス端末204の例は、携帯電話、ページャ、ワイヤレスモデム、携帯情報端末、個人情報マネージャ(PIM)、パーソナルメディアプレイヤ、パームトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、テレビジョン、アプライアンス、eリーダー、デジタルビデオレコーダ(DVR)、マシンツーマシン(M2M)デバイス、および/または少なくとも部分的にワイヤレスネットワークもしくはセルラネットワークを介して通信する他の通信/コンピューティングデバイスを含む。
【0035】
[0050]アクセス端末204は、一態様ではAT 102とすることができるが、アクセス端末204とワイヤレス通信システム200の1つまたは複数のネットワークノード(たとえば、基地局202)との間でデータを通信するためのプロトコルスタックアーキテクチャを使用するように適合され得る。プロトコルスタックは、一般に、レイヤが、その数字指定の順で表され、転送されるデータが、その表現の順序で各レイヤによって順次処理される、通信プロトコルの階層化アーキテクチャの概念モデルを含む。絵図的には、「スタック」は、通常は垂直に示され、最低の数字指定を有するレイヤが、基部にある。図3は、アクセス端末204によって実施され得るプロトコルスタックアーキテクチャの例を示すブロック図である。図2図3とを参照すると、アクセス端末204のプロトコルスタックアーキテクチャは、一般に3つのレイヤすなわちレイヤ1(L1)とレイヤ2(L2)とレイヤ3(L3)とを含むものとして示される。
【0036】
[0051]レイヤ1 302は、最下位レイヤであり、様々な物理レイヤ信号処理機能を実施する。レイヤ1 302は、本明細書で物理レイヤ302とも呼ばれる。この物理レイヤ302は、アクセス端末204と基地局202との間の無線信号の送信と受信とを提供する。
【0037】
[0052]レイヤ2(または「L2レイヤ」)304と呼ばれるデータリンクレイヤは、物理レイヤ302の上にあり、レイヤ3によって生成されたシグナリングメッセージの配送の責任を負う。L2レイヤ304は、物理レイヤ302によって提供されるサービスを利用する。L2レイヤ304は、2つのサブレイヤすなわち、媒体アクセス制御(MAC)サブレイヤ306とリンクアクセス制御(LAC)サブレイヤ308とを含むことができる。
【0038】
[0053]MACサブレイヤ306は、L2レイヤ304の下側サブレイヤである。MACサブレイヤ306は、媒体アクセスプロトコルを実施し、物理レイヤ302によって提供されるサービスを使用して、上位レイヤのプロトコルデータ単位のトランスポートの責任を負う。MACサブレイヤ306は、上位レイヤから共有されるエアインターフェースへのデータのアクセスを管理することができる。
【0039】
[0054]LACサブレイヤ308は、L2レイヤ304の上側サブレイヤである。LACサブレイヤ308は、レイヤ3で生成されたシグナリングメッセージの正しいトランスポートと配送とを提供するデータリンクプロトコルを実施する。LACサブレイヤは、下位レイヤ(たとえば、レイヤ1およびMACサブレイヤ)によって提供されるサービスを利用する。
【0040】
[0055]レイヤ3 310は、上位レイヤまたはL3レイヤと呼ばれる場合もあるが、基地局202とアクセス端末204との間の通信プロトコルのセマンティックスとタイミングとに従って、シグナリングメッセージを発し、終端する。L3レイヤ310は、L2レイヤによって提供されるサービスを利用する。情報(データと音声との両方)メッセージも、L3レイヤ310を介して渡される。
【0041】
[0056]本開示の諸態様によれば、複数のファームウェア/ソフトウェア解決策が、AT 102での犠牲側のRxデセンスを軽減するのに使用され得る。これらの解決策は、1)力プリアンブル検出と、2)実効SNR損失ベースのDRC要求と、3)MACチャネルハンドリングと、4)FERAM飽和ベースのヌリングモード選択と、5)狭帯域(NB)エネルギーエスティメータベースのヌリングモード選択とを含む。これらのデセンス技法の各々が、下でより詳細に説明される。
【0042】
力プリアンブル検出
[0057]図4は、EV−DO受信404のプリアンブルに対するデセンスを引き起こすGSM送信402を示す概念図である。図4では、AT 102がEV−DOデータのプリアンブル408(たとえば、データ112)を同時に受信する間に、AT 102は、GSM(加害側のTx)を使用して第1のデータ406(たとえば、データ108)を送信することができる。ここで、第1のデータ406の送信は、少なくとも部分的にプリアンブル408の受信にオーバーラップする。したがって、第1のデータ406の送信は、EV−DO受信404でのプリアンブル誤検出を引き起こす可能性がある。すなわち、プリアンブル408が、実質的にデセンスされる場合に、AT 102は、プリアンブル408を見逃す可能性があり、対応するパケットは、失われる。本開示の諸態様によれば、干渉するGSM送信402の時間期間410(「デセンス期間」)が、AT 102によって知られるので、ATは、デセンス期間410中にプリアンブル検出が陽性(positive)になることを強制することができる。次いで、AT 102は、強制検出されたプリアンブルに対応するスロットの復号を試みる。実際にプリアンブルがない場合には、これは、既存標準規格において一般に既知のプリアンブル誤警報ハンドリング動作によって処理され得、通常の誤警報保護機構私のは、この潜在的状況を処理するために適用される。
【0043】
[0058]図5は、本開示のいくつかの態様による、二重SIMアクセス端末での二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減する強制プリアンブル検出方法500を示す図である。二重SIMアクセス端末は、AT 102とされ得る。ブロック502では、送信時間期間(たとえば、図4のデセンス期間410)中に、AT 102が、第1の無線アクセス技術(RAT)(たとえば、GSM)の第1の無線アクセス回路(たとえば、回路110)を使用して第1のデータ(たとえば、図4のデータ406)を送信することができる。ブロック504では、送信時間期間の少なくとも一部の間に、AT 102が、第2のRAT(たとえば、EV−DO)の第2の無線アクセス回路(たとえば、回路114)を使用して第2のデータ(たとえば、図4のデータ404)を受信することができる。ここで、第1のデータの送信は、第2のデータの受信をデセンスする可能性がある。ブロック506では、AT 102が、送信時間期間に基づいて第2の無線アクセス回路での第2のデータのプリアンブル検出プロセスを変更することができる。
【0044】
[0059]ここで、AT 102が、加害側のTx送信が犠牲側のRxプリアンブルに対してデセンスを引き起こす可能性がある時間期間を知っているので、AT 102は、この送信時間期間中にプリアンブル検出が陽性になることを強制することができる。プリアンブルが、送信時間期間中に実際には存在しない場合には、AT 102は、当技術分野で一般に既知の適切な誤プリアンブル保護機構を適用することができる。AT 102のプリアンブル解決機構では、強制されたプリアンブルは、真のプリアンブルが見逃されないことを保証するために、必ず最低の優先順位を有する。
【0045】
実効SNR損失ベースのDRC要求
[0060]本開示の諸態様では、犠牲側のRxに対するデセンスは、データレート制御(DRC)要求内でデセンスの度合を反映することによって軽減され得る。EV−DOでは、AT 102が、逆方向リンク上のDRCチャネルを使用して、順方向リンク上で可変レートを要求することができる。順方向トラフィックチャネルの伝送レートを管理するために、順方向トラフィックチャネルMACプロトコル(たとえば、図3のMAC 306)が、可変レート状態で動作することができる。可変レート状態では、順方向トラフィックチャネルは、リアルタイムで変化し得るレートで送信する。この場合に、伝送レートは、逆方向リンク上のDRCチャネルを使用して、AT 102によって要求される。
【0046】
[0061]犠牲側のRxに対するデセンスを軽減するために、AT 102は、DRC要求を選択する時に、加害側のTx送信によって引き起こされる追加の信号対雑音(SNR)損失を考慮することができる。既知の加害側のTx送信タイムラインを考慮して、AT 102は、所与のDRC要求に関してデセンスされるサンプルの推定されるパーセンテージを返す関数を利用することができ、このパーセンテージは、実効SNR損失に変換され得る。AT 102のレートプレディクタでは、ATは、実効SNRをしきい値と比較する前に、実効SNRを入手するために、予測されたSNRに実効SNR損失を加算することができる。各DRCレートは、SNRの関数であるそれ自体のしきい値を有することができる。したがって、長いDRCまたは短いDRCに関するプリファレンスは、当然、DRC要求に反映され、犠牲側のRxに対するデセンスは、DRC要求を使用して軽減され得る。
【0047】
[0062]図6は、本開示のいくつかの態様による、二重SIMアクセス端末での二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減するDRC要求ベースの方法600を示す図である。ブロック602では、AT 102が、第1のRAT(たとえば、GSM)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータ606を送信するための送信時間期間604を決定する。送信時間期間604中に、AT 102は、第2のRAT(たとえば、EV−DO)の第2の無線アクセス回路(たとえば、図1の回路114)を使用して、第2のデータ610を同時に受信することができる。したがって、第1のデータ606の送信は、第2のデータ610の少なくとも一部をデセンスする可能性がある。ブロック608では、AT 102が、送信時間期間604中の第1のデータ606の送信によって干渉される(たとえば、デセンスされる)第2のデータ610のパーセンテージを推定する。第1の無線アクセス回路の送信開始/終了時刻と第2の無線アクセス回路の受信開始/終了時刻の両方が、既知であり、その結果、干渉のパーセンテージが、推定され得るようになる。ここで、第2のデータ610は、第2のRATを使用して受信されることになる。ブロック612では、AT 102が、ブロック608で推定されたパーセンテージに基づいて、実効信号対雑音比(SNR)を決定する。たとえば、実効SNRは、予測されたSNRと、推定されたパーセンテージに基づく実効SNR損失との合計である。ブロック614では、AT 102が、第2の無線アクセス回路を使用して実効SNRに基づいてDRC要求を送信する。AT 102は、DRCLength個のスロットごとに1回、DRC要求を送信することができる。DRC要求は、指定された個数のスロットごとに1回、DRCチャネル上で送信される4ビット値(DRC値)を有する。単一のDRC値が送信されるスロットの個数は、パラメータDRCLengthによって指定される。
【0048】
[0063]図7は、デセンス方法600のさらなる詳細を示す図である。一態様では、ブロック614は、ブロック700とブロック702とをさらに含むことができる。ブロック700では、AT 102が、送信時間期間604中の第2のデータの受信に関する予測されたSNRを決定し、ブロック702では、AT 102が、実効SNR損失と予測されたSNRとの合計に基づいてDRC要求の値を決定する。図8は、デセンス方法600のさらなる詳細を示す図である。一態様では、ブロック612は、ブロック802とブロック804とを含むことができる。ブロック802では、AT 102が、第2のデータ610の受信に関する複数のSNRを決定することができる。各SNRは、送信時間期間604の始めが、第2のデータ610の受信に対応するDRCLength個数のスロットのうちの異なる1つに位置合せされるケースに対応する。ブロック804では、AT 102が、SNRの中の最悪SNRを実効SNRとして選択する。したがって、AT 102は、DRC要求を選択する時に、加害側のTx送信によって引き起こされる追加の信号対雑音(SNR)損失を考慮することによって、デセンスを軽減することができる。
【0049】
MACチャネルハンドリング
[0064]本開示のいくつかの態様では、AT 102は、破損したMACチャネル受信に対する影響を除去しまたは減らすことによって、デセンスを軽減することができる。たとえば、EV−DOシステムでは、パイロットチャネル、順方向トラフィックチャネル/制御チャネル、およびMACチャネルなど、異なるチャネルが、順方向リンク上で使用される。MACチャネルは、逆方向アクティビティサブチャネル(RAC:Reverse Activity sub-channel)、データレート制御(DRC)ロックサブチャネル、および逆方向電力制御(RPC:Reverse Power Control)サブチャネルを含む。図9は、加害側のTx送信に起因する順方向リンクMACチャネルに対するデセンスを示す図である。図9では、AT 102は、第1のチャネル904(加害側のTx)上で第1のデータ902を送信し、順方向MACチャネル908から第2のデータ906を同時に受信することができる。送信時間期間910中に、第1のデータ902の送信が、MACチャネル908をデセンスする可能性がある。AT 102は、加害側のTxの送信時間期間(たとえば、910)を知っているので、破損したMACチャネル受信に起因する影響は、デセンスを軽減するために、この期間中に一時停止されまたは無視され得る。
【0050】
[0065]DRCロックサブチャネルは、DRC情報がネットワークで正しく復号されたか否かをAT 102に示す。単一のビットが、アクティブATごとに使用される。破損したDRCロック受信に起因する影響を軽減するために、AT 102は、既知の加害側のTxの送信時間期間(たとえば、910)中に、このサブチャネルの破損した部分を蓄積するのを差し控えることができる。
【0051】
[0066]RACは、逆方向リンク(RL)ローディングが多すぎるかどうかを示し、多すぎる場合には、AT 102は、RL上のそのデータレートを下げる。RACは、逆方向アクティビティビット(RAB)を担持する。単一のRABがそれを介して送信されるスロットの個数は、パラメータRABLengthによって指定される。破損したRAC受信に起因する影響を軽減するために、AT 102は、既知の加害側のTx送信時間期間(たとえば、910)中にRABフィルタを更新することを差し控えることができる。
【0052】
[0067]RPCサブチャネルは、ATの逆方向リンク送信を電力制御するのに使用される。RPCサブチャネルは、そのために電力制御ビットを送信するのに使用される。逆方向リンクの品質は、RPCチャネルの品質に依存する。逆方向リンクの品質を保証するために、システムは、RPCチャネルがAT 102によって正しく受信されることを確実にする必要がある。破損したRPCチャネル受信に起因する影響を軽減するために、AT 102は、既知の加害側のTx送信時間期間(たとえば、910)中に、RL電力制御決定が保持するようにセットすることができる。
【0053】
[0068]図10は、本開示のいくつかの態様による、二重SIMアクセス端末での二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減するMACチャネルベースの方法1000を示す図である。ブロック1002では、AT 102が、送信時間期間910中に、第1のRAT(たとえば、GSM)の第1の無線アクセス回路(たとえば、回路110)を使用して第1のデータを送信する。ブロック1004では、AT 102が、送信時間期間910の少なくとも一部の間に、第2のRAT(たとえば、EV−DO)の第2の無線アクセス回路(たとえば、回路114)を使用して第2のデータを受信する。ブロック1006では、AT 102が、送信時間期間910中に、第2の無線アクセス回路での少なくとも1つの破損した順方向リンクMACチャネル(たとえば、RAC、DRCロックサブチャネル、およびRPCサブチャネル)のハンドリングを一時停止する。いくつかの態様では、送信する期間910中に、AT 102は、第2の無線アクセス回路でのDRCLockチャネルの破損した部分の蓄積を差し控え、逆方向アクティビティチャネルフィルタの更新を差し控え、または逆方向リンク電力制御決定を一時停止することができる。
【0054】
FERAM飽和ベースのヌリングおよび狭帯域エネルギーエスティメータベースのヌリング
[0069]本開示の諸態様では、デセンスは、デセンス期間中に受信されるデータサンプル(たとえば、EV−DOデータ)のヌリング(たとえば、ゼロにリセットすること)によって軽減され得る。既知の加害側のTxの送信時間期間を考慮して、ヌリング決定は、高いデセンスレベルと低いデセンスレベルとについて異なって実行され得る。低いデセンスレベルについて、AT 102は、データがまだ有効な情報を含む可能性があるので、データサンプルをヌリングしないことを好むことができる。高いデセンスレベルについて、AT 102私のは、サンプルがデセンスに起因する雑音によって支配されるので、データサンプルをヌリングすることを好む。2つのヌリングモード選択手法は、下で非限定的な例として示される。しかしながら、本開示は、開示されるヌリング手法に限定されない。他の適切なヌリング手法が、使用され得る。
【0055】
[0070]図11は、本開示のいくつかの態様による、AT 102のうちでヌリングを実行するのに利用できる部分を示す機能ブロック図である。AT 102は、第2の無線回路114に含まれるかこれに接続され得るRFフロントエンド1102を含む。RFフロントエンド1102は、第2のデータ112を受信し、受信されたデータに対応する信号を出力するのに使用され得る。RFフロントエンド1102は、デジタル可変利得増幅器(DVGA)1104と狭帯域(NB)電力エスティメータ1106との入力に動作可能に接続される。DVGA 1104の利得は、DVGA_GAIN制御信号によって制御され得る。DVGA 1104の出力は、NB電力エスティメータ1106とプログラマブル切捨ユニット1108とに動作可能に接続される。プログラマブル切捨ユニット1108の出力は、強誘電RAM(FERAM)1110に動作可能に接続される。受信された第2のデータ112に対応するデータサンプルは、FERAM 1110に記憶される。さらに、AT 102は、FERAM 1110からデータを受け取ることができるローカルランダムアクセスメモリ(LRAM)1114を含むベクトル処理エンジン(VPE)1112を含むことができる。
【0056】
[0071]図12は、本開示のいくつかの態様による、FERAM飽和ベースのヌリングアルゴリズム1200を示す流れ図である。ステップ1202では、AT 102が、受信された犠牲側のデータサンプル(たとえば、EV−DOサンプル)をFERAM 1110に記憶する。ステップ1204では、加害側の送信(たとえば、GSMバースト)ごとに、AT 102が、飽和したFERAM I/Oサンプルの比率を測定する。ヌリングは、FERAM 1110で記憶されたI/Qサンプルの飽和比に基づいて決定され得る。ステップ1206では、比率が、1タップ無限インパルス応答(IIR)フィルタ(たとえば、アルファは1/128とされ得る)を用いてフィルタリングされ得る。飽和比は、データをヌリングすべきか否かを決定するために、しきい値と比較され得る。一態様では、しきい値は、ヌリングをトリガするために20%飽和をセットされ得る。いくつかの態様では、ヒステリシスが、モード切替に適用され得る。たとえば、高ヒステリシス値(たとえば、0.3)および低ヒステリシス値(たとえば、0.2)が、モード切替を決定するのに使用され得る。しかし、他の適切な上側ヒステリシス値および下側ヒステリシス値が、使用され得る。
【0057】
[0072]ステップ1208では、AT 102は、AT 102が現在はヌリングモードではない場合にはステップ1210に継続し、AT 102が現在はヌリングモードである場合にはステップ1212に継続する。ステップ1210で、フィルタリングされた出力が高ヒステリシス値を超える時には、AT 102は、ステップ1214でヌリングモードに入る。ヌリングモードの場合には、AT 102は、FERAM 1110内のサンプルをヌルにすることができる。ステップ1212で、フィルタリングされた出力が低ヒステリシス値未満である時には、AT 102は、ステップ1216でヌリングモードから抜ける。
【0058】
[0073]図13は、本開示のいくつかの態様による、狭帯域エネルギーエスティメータベースのヌリングアルゴリズム1300を示す流れ図である。ステップ1302では、AT 102は、DVGA 1104の前の犠牲側のデータサンプルのエネルギーを推定するのに、NBエネルギーエスティメータ1106のフィードフォワードモードを使用することができる。エネルギーエスティメータ1106は、既知の加害側の送信するタイムラインに基づいて、デセンス期間が始まる時に蓄積を開始し、デセンス期間が終了するまで蓄積するように構成され得る。タイミングは、AT 102のファームウェアまたはソフトウェアによって制御され得る。AT 102が、デセンス時間期間のタイミングを知っているので、AT 102は、この時間期間中に1サンプルあたりの平均エネルギーを計算することができる。加害側のTxがGSMであり、犠牲側のRxがEV−DOである例では、GSMアップリンクスロットあたりに1つの値が、計算され得る。EV−DOでは、ヌリングは、フロントエンドランダムアクセスメモリ(FERAM)またはローカルランダムアクセスメモリ(LRAM)内のデータサンプルをリセットすることによって実行され得る。値は、適度に長い時定数(たとえば、100ms)を有する単一タップIIRフィルタを用いてフィルタリングされ得る。フィルタリングされた出力は、モード(すなわち、ヌリングまたはヌリングなし)を決定するために、適切なしきい値と比較される。ヒステリシスが、ピンポン効果を防ぐために使用され得る。
【0059】
[0074]ステップ1304では、AT 102のファームウェアが、1/2スロットごとにウェイクアップすることができる。ステップ1306では、NBエネルギーエスティメータ1106が、前のサイクルでデセンス測定に使用されたか否かが決定される。アルゴリズム1300は、NBエネルギーエスティメータ1106が、前のサイクルでデセンス測定に使用された場合にはステップ1308に移動し、前のサイクルでデセンス測定に使用されなかった場合にはステップ1310に移動する。ステップ1310では、ファームウェアが、ファームウェアが次にウェイクアップする時の前にデセンスサイクルが始まるかどうかをチェックするのに、GSMアップリンクタイムライン情報を使用することができる。アルゴリズム1300は、ステップ1310での決定に基づいて、ステップ1312またはステップ1314に移動する。
【0060】
[0075]ステップ1312では、ファームウェアは、ファームウェアが次にウェイクアップする前に、デセンスサイクルが始まると決定した。したがって、ファームウェアは、デセンスされる時間期間を包含するために、NBエネルギーエスティメータ1106を開始/停止モードに構成する。この時間中には、NBエネルギーエスティメータ1106は、他の測定(たとえば、RxAGC関連測定)に使用されなくなる。ステップ1314では、ファームウェアは、ファームウェアが次にウェイクアップする時の前に、デセンスサイクルが始まらないと決定した。したがって、ファームウェアは、他の測定を行うようにNBエネルギーエスティメータ1106を構成することができる。
【0061】
[0076]ステップ1308では、ファームウェアは、NBエネルギーエスティメータ1106が、前のウェイクアップサイクルにデセンス測定に使用されたと決定した。デセンス測定が前のサイクル内に完了した場合には、アルゴリズム1300は、ステップ1316に移動し、そうでない場合には、ステップ1318に移動する。ステップ1316では、ファームウェアが、測定されたデータをNBエネルギーエスティメータ1106から収集し、他の測定を行うようにNBエネルギーエスティメータ1106を戻してセットする。測定されたデータは、データサンプルあたりの平均エネルギーを計算し、フィルタリングされ、ヌリングすべきか否かを決定するのに使用され得る。ステップ1318では、ファームウェアは、NBエネルギーエスティメータ1106のセッティングを変更しない。このサイクルでは、ファームウェアは、デセンス測定に関してNBエネルギーエスティメータ1106を使用し続ける。
【0062】
[0077]様々なデセンスの装置、方法、およびアルゴリズムが、上で、限定ではなく例示のために説明された。さらに、デセンス方法は、別々にまたは様々な組合せで適用され得る。
【0063】
[0078]図14は、処理システム1402を使用するアクセス端末1400(たとえば、AT 102)のハードウェア実施態様の例を示すブロック図である。本開示の様々な態様によれば、要素、要素の任意の部分、または要素の任意の組合せが、1つまたは複数のプロセッサ1404を含む処理システム1402を用いて実施され得る。プロセッサ1404の例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、状態機械、ゲーテッドロジック、ディスクリートハードウェア回路、および本開示全体で説明される様々な機能性を実行するように構成された他の適切なハードウェアを含む。
【0064】
[0079]この例では、処理システム1402は、バス1406によって全般的に表されるバスアーキテクチャを用いて実施され得る。バス1406は、処理システム1402の特定の応用例と全体的な設計制約とに依存する、任意の個数の相互接続するバスおよびブリッジを含むことができる。バス1406は、1つもしくは複数のプロセッサ(プロセッサ1404によって全般的に表される)と、メモリ1408と、コンピュータ可読媒体(コンピュータ可読媒体1410によって全般的に表される)と、1つもしくは複数のUSIM(たとえば、二重のUSIM 1412と1414と)とを含む様々な回路またはコンポーネントを一緒にリンクする。バス1406は、タイミングソース、周辺機器、電圧レギュレータ、および電力管理回路など、当技術分野で周知であり、したがってこれ以上は説明されない様々な他の回路をもリンクすることができる。バスインターフェース1416は、バス1406とトランシーバ1418(たとえば、複数のトランシーバ)との間のインターフェースを提供する。各トランシーバ1418は、伝送媒体を介して様々な他の装置と通信するための手段を提供する。
【0065】
[0080]2つのUSIM 1412と1414を含む図示されたAT 102などの二重SIMデバイスのいくつかの例では、各USIMは、異なるRAT(たとえば、GSMおよびEV−DO)にアクセスするためにトランシーバ1418のうちの対応する1つによって利用され得る。たとえば、あるトランシーバ1418は、第1のワイヤレス通信ネットワーク104にアクセスするのに使用され得、別のトランシーバ1418は、第2のワイヤレス通信ネットワーク106にアクセスするのに使用され得る。
【0066】
[0081]装置の性質に応じて、ユーザインターフェース1420(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロホン、ジョイスティック)も、提供され得る。プロセッサ1404は、バス1406の管理と、コンピュータ可読媒体1410に記憶されたソフトウェアの実行を含む全般的な処理との責任を負う。ソフトウェアは、プロセッサ1404によって実行された時に、処理システム1402に、上で任意の特定の装置について説明されたものを含む様々なデセンス機能1422を実行させる。コンピュータ可読媒体1410は、ソフトウェアを実行する時にプロセッサ1404によって操作されるデータを記憶するのにも使用され得る。
【0067】
[0082]処理システム内の1つまたは複数のプロセッサ1404は、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、または他のいずれとして呼ばれる場合であっても、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サーブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行のスレッド、手続き、関数、その他を意味するものとして幅広く解釈されなければならない。ソフトウェアは、コンピュータ可読媒体1410上に存在することができる。コンピュータ可読媒体1410は、非一時的コンピュータ可読媒体とすることができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、たとえば、磁気ストレージデバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック、またはキードライブ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、リムーバブルディスク、ならびにコンピュータによってアクセスされ読み取られ得るソフトウェアおよび/または命令を記憶する任意の他の適切な媒体を含む。コンピュータ可読媒体1410は、処理システム1402内に、処理システム1402の外部に存在し、あるいは、処理システム1402を含む複数のエンティティにまたがって分散され得る。コンピュータ可読媒体1410を、コンピュータプログラム製品内で実施することができる。例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料内にコンピュータ可読媒体を含むことができる。当業者は、特定の応用例およびシステム全体に課せられる全体的な設計制約に依存して、本開示全体で提示される説明される機能性をどのようにして最もよく実施すべきかを認めるであろう。
【0068】
[0083]図15は、本開示のいくつかの態様による、プロセッサ1404のいくつかの機能ブロックを示す概念図である。プロセッサ1404は、中央処理装置(CPU)1500と、強制プリアンブルデセンス回路網1502と、DRC要求ベースのデセンス回路網1504と、MACチャネルベースのデセンス回路網1506と、FERAM飽和ベースのヌリングモード選択回路網1508と、NBエネルギーエスティメータベースのヌリングモード選択回路網1510とを含むことができる。CPU 1500は、様々な一般的な処理タスクを実行するための手段を提供することができる。強制プリアンブルデセンス回路網1502は、アクセス端末(たとえば、AT 102)での受信機デセンスを軽減するために図5の強制プリアンブル検出方法を実行するための手段を提供することができる。DRC要求ベースのデセンス回路網1504は、アクセス端末での受信機デセンスを軽減するために図6図8のDRCリクエステッドベースの方法を実行するための手段を提供することができる。MACチャネルベースのデセンス回路網1506は、アクセス端末での受信機デセンスを軽減するために図10のMACチャネルベースの方法を実行するための手段を提供することができる。FERAM飽和ベースのヌリングモード選択回路網1508は、図12のFERAM飽和ベースのヌリングアルゴリズムを実行するための手段を提供することができる。NBエネルギーエスティメータベースのヌリングモード選択回路網1510は、図13のNBエネルギーエスティメータベースのヌリングアルゴリズムを実行するための手段を提供することができる。
【0069】
[0084]一構成では、ワイヤレス通信のためのアクセス端末(たとえば、AT 102)は、送信時間期間中に、第1の無線アクセス回路(たとえば、回路110)を使用して第1のデータ(たとえば、データ108)を送信するための手段と、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2の無線アクセス回路(たとえば、回路114)を使用して第2のデータ(たとえば、データ114)を受信するための手段と、受信された第2のデータに基づいて第2の無線アクセス回路でのプリアンブル検出プロセスを選択的に変更するための手段とを含む。
【0070】
[0085]別の構成では、アクセス端末(たとえば、AT 102)は、第1の無線アクセス回路(たとえば、回路110)を使用して第1のデータ(たとえば、データ108)を送信するための送信時間期間を決定するための手段と、送信時間期間中の第1のデータの送信によって干渉される第2のデータ(たとえば、データ112)のパーセンテージを推定するための手段と、第2のデータは第2の無線アクセス回路(たとえば、回路114)を使用して受信される、推定されたパーセンテージに基づいて、実効SNRを決定するための手段と、第2の無線アクセス回路を使用して実効SNRに基づいてDRC要求を送信するための手段とを含む。
【0071】
[0086]別の構成では、アクセス端末(たとえば、AT 102)は、送信時間期間中に、第1の無線アクセス回路(たとえば、回路110)を使用して第1のデータ(たとえば、データ108)を送信するための手段と、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2の無線アクセス回路(たとえば、回路114)を使用して第2のデータ(たとえば、データ112)を受信するための手段と、送信時間期間中に、第2の無線アクセス回路での少なくとも1つの破損した順方向リンクMACチャネルのハンドリングを一時停止するための手段とを含む。
【0072】
[0087]別の構成では、アクセス端末(たとえば、AT 102)は、送信時間期間中に、第1の無線アクセス回路(たとえば、回路110)を使用して第1のデータ(たとえば、データ108)を送信するための手段と、送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2の無線アクセス回路(たとえば、回路114)を使用して第2のデータ(たとえば、データ112)を受信するための手段と、第2のデータをメモリに記憶するための手段と、第1のデータの送信によって引き起こされる第2のデータの受信に対するデセンスの度合を示すデセンス値を決定するための手段と、デセンス値に基づいてメモリ内の第2のデータを選択的にヌリングするための手段とを含む。
【0073】
[0088]一態様では、前述の手段は、前述の手段によって列挙された機能を実行するように構成されたプロセッサ1404とされ得る。別の態様では、前述の手段は、前述の手段によって列挙された機能を実行するように構成されたモジュールまたは任意の装置とされ得る。
【0074】
[0089]遠隔通信システムの複数の態様が、GSMシステムとEV−DOシステムとを参照して提示された。当業者は、本開示全体で説明された様々な態様が、他の遠隔通信システムと、ネットワークアーキテクチャと、通信標準規格とに拡張され得ることをたやすく認める。例として、様々な態様は、UMTS(FDD、TDD)、Long Term Evolution(LTE)(FDD、TDD、または両方のモードの)、LTE−Advanced(LTE−A)(FDD、TDD、または両方のモードの)、CDMA2000、エボリューションデータオプティマイズド(EV−DO:Evolution-Data Optimized)、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、Ultra−Wideband(UWB)、Bluetooth(登録商標)、および/または他の適切なシステムを使用するシステムに拡張され得る。使用される実際の遠隔通信標準規格、ネットワークアーキテクチャ、および/または通信標準規格は、特定の応用例と、システムに課せられる全体的な設計制約とに依存する。
【0075】
[0090]開示された方法のステップの特定の順序または階層が、例示的なプロセスの実例であることを理解されたい。設計プリファレンスに基づいて、方法のステップの特定の順序または階層が、再配置され得ることを理解されたい。添付の方法請求項は、サンプルの順序で様々なステップの要素を表し、特に列挙されない限り、提示された特定の順序または階層に限定することは意図されていない。
【0076】
[0091]前の説明は、当業者が、本明細書で説明される様々な態様を実践することを可能にするために提供されるものである。これらの態様に対する様々な変更は、当業者にたやすく明白になり、本明細書で定義される包括的な原理は、他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書で示される態様に限定されることを意図されたものではなく、請求項の言葉と一貫するすべての範囲に従わなければならず、単数形での要素への言及は、そうではないと特に述べられない限り、「1つのみ」を意味するのではなく、「1つまたは複数」を意味することが意図されている。そうではないと特に述べられない限り、「いくつかの」という用語は、1つまたは複数を指す。項目のリスト「の少なくとも1つ」に言及する句は、単一のメンバを含むこれらの項目のすべての組合せを指す。例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、aとbと、aとcと、bとcと、ならびにaとbとcとを含むことが意図されている。既知または今後に当業者に既知になる、本開示全体で説明された様々な態様の要素に対するすべての構造的同等物および機能的同等物は、参照によって本明細書に特に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。さらに、本明細書で開示されるもののどれもが、そのような開示が特許請求の範囲に特に列挙されるかどうかにかかわらず、公に捧げられることを意図されていない。請求項要素のいずれもが、その要素が「するための手段」という句を使用して特に列挙されない限り、または、方法クレームの場合に、その要素が「ためのステップ」という句を使用して列挙されない限り、米国特許法第112条の規定の下で解釈されてはならない。
以下に本願出願当初の特許請求の範囲を付記する。
[C1] 送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信することと、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信することと、
前記送信時間期間に基づいて前記第2の無線アクセス回路での前記第2のデータのプリアンブル検出プロセスを変更することと
を含む、二重SIMアクセス端末での二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減する方法。
[C2] 前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、C1に記載の方法。
[C3] 前記プリアンブル検出プロセスの前記変更は、前記送信時間期間中にプリアンブル検出が陽性になることを強制することを含む、C1に記載の方法。
[C4] 前記プリアンブル検出プロセスの前記変更は、プリアンブルが存在しない場合に、誤プリアンブル保護機構を適用することを含む、C3に記載の方法。
[C5] 第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、
第2のRATの第2の無線アクセス回路と、
送信時間期間中に、前記第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための手段と、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、前記第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信するための手段と、
前記送信時間期間に基づいて前記第2の無線アクセス回路でのプリアンブル検出プロセスを選択的に変更するための手段と
を含む、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末。
[C6] 二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末に、
送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信させ、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信させ、
前記送信時間期間に基づいて前記第2の無線アクセス回路でのプリアンブル検出プロセスを選択的に変更させる
ためのコードを含むコンピュータ可読記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品。
[C7] 少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、メモリと
を含み、ここにおいて、前記少なくとも1つのプロセッサは、
送信時間期間中に、前記第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信し、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、前記第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信し、
前記送信時間期間に基づいて前記第2の無線アクセス回路でのプリアンブル検出プロセスを選択的に変更する
ように構成される、
二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末。
[C8] 前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、C7に記載の二重SIMアクセス端末。
[C9] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記送信時間期間中にプリアンブル検出が陽性になることを強制するように構成される、C7に記載の二重SIMアクセス端末。
[C10] 前記少なくとも1つのプロセッサは、プリアンブルが存在しない場合に、誤プリアンブル保護機構を適用するようにさらに構成される、C9に記載の二重SIMアクセス端末。
[C11] 第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための送信時間期間を決定することと、
前記送信時間期間中の前記第1のデータの前記送信によって干渉される第2のデータのパーセンテージを推定することと、前記第2のデータは第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して受信される、
前記推定されたパーセンテージに基づいて、実効信号対雑音比(SNR)を決定することと、
前記第2の無線アクセス回路を使用して前記実効SNRに基づいてDRC要求を送信することと
を含む、二重アクティブモード中の二重SIMアクセス端末での受信機デセンスを軽減する方法。
[C12] 前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、C11に記載の方法。
[C13] 前記送信は、DRCLength個数のスロットごとに1回、前記DRC要求を送信することを含み、
前記実効SNRの前記決定は、
複数のSNRを決定することと、各SNRは、前記送信時間期間の始めが、前記第2のデータの前記受信に対応する前記DRCLength個数のスロットのうちの異なる1つに位置合せされるケースに対応する、
前記SNRの中の最悪SNRを前記実効SNRとして選択することと
を含む、C11に記載の方法。
[C14] 前記送信時間期間中の前記第2のデータの前記受信に関する予測されたSNRを決定することと、
前記実効SNRと前記予測されたSNRとの合計に基づいて前記DRC要求の値を決定することと
をさらに含む、C13に記載の方法。
[C15] 第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、
第2のRATの第2の無線アクセス回路と、
前記第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための送信時間期間を決定するための手段と、
前記送信時間期間中の前記第1のデータの前記送信によって干渉される第2のデータのパーセンテージを推定するための手段と、前記第2のデータは前記第2の無線アクセス回路を使用して受信される、
前記推定されたパーセンテージに基づいて、実効信号対雑音比(SNR)を決定するための手段と、
前記第2の無線アクセス回路を使用して前記実効SNRに基づいてデートレート制御(DRC)要求を送信するための手段と
を含む、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末。
[C16] 二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末に、
第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための送信時間期間を決定することと、
前記送信時間期間中の前記第1のデータの前記送信によって干渉される第2のデータのパーセンテージを推定することと、前記第2のデータは第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して受信される、
前記推定されたパーセンテージに基づいて、実効信号対雑音比(SNR)を決定することと、
前記第2の無線アクセス回路を使用して前記実効SNRに基づいてDRC要求を送信することと
を行わせるためのコードを含む、コンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品。
[C17] 少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、メモリと
を含み、ここにおいて、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための送信時間期間を決定することと、
前記送信時間期間中の前記第1のデータの前記送信によって干渉される第2のデータのパーセンテージを推定することと、前記第2のデータは前記第2の無線アクセス回路を使用して受信される、
前記推定されたパーセンテージに基づいて、実効信号対雑音比(SNR)を決定することと、
前記第2の無線アクセス回路を使用して前記実効SNRに基づいてDRC要求を送信することと
を行うように構成される、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末。
[C18] 前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、C17に記載の二重SIMアクセス端末。
[C19] 前記少なくとも1つのプロセッサは、
DRCLength個数のスロットごとに1回、前記DRC要求を送信することと、
複数のSNRを決定することと、各SNRは、前記送信時間期間の始めが、前記第2のデータの前記受信に対応する前記DRCLength個数のスロットのうちの異なる1つに位置合せされるケースに対応する、
前記SNRの中の最悪SNRを前記実効SNRとして選択することと
を行うようにさらに構成される、C17に記載の二重SIMアクセス端末。
[C20] 前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記送信時間期間中の前記第2のデータの前記受信に関する予測されたSNRを決定し、
前記実効SNRと前記予測されたSNRとの合計に基づいて前記DRC要求の値を決定する
ようにさらに構成される、C19に記載の二重SIMアクセス端末。
[C21] 送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信することと、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信することと、
前記送信時間期間中に、前記第2の無線アクセス回路での少なくとも1つの破損した順方向リンクMACチャネルのハンドリングを一時停止することと
を含む、二重アクティブモード中の二重SIMアクセス端末での受信機デセンスを軽減する方法。
[C22] 前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、C21に記載の方法。
[C23] 前記一時停止することは、前記送信時間期間中に、前記第2の無線アクセス回路でのDRCLockチャネルの破損した部分の蓄積を差し控えることを含む、C21に記載の方法。
[C24] 前記一時停止することは、前記送信時間期間中に、逆方向アクティビティチャネルフィルタの更新を差し控えることを含む、C21に記載の方法。
[C25] 前記一時停止することは、前記送信時間期間中に、逆方向リンク電力制御決定を一時停止することを含む、C21に記載の方法。
[C26] 第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、
第2のRATの第2の無線アクセス回路と、
送信時間期間中に、前記第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための手段と、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、前記第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信するための手段と、
前記送信時間期間中に、前記第2の無線アクセス回路での少なくとも1つの破損した順方向リンクMACチャネルのハンドリングを一時停止するための手段と
を含む、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末。
[C27] 二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末に、
送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信させ、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信させ、
前記送信時間期間中に、前記第2の無線アクセス回路での少なくとも1つの破損した順方向リンクMACチャネルのハンドリングを一時停止させる
ためのコードを含むコンピュータ可読記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品。
[C28] 少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、メモリと
を含み、ここにおいて、前記少なくとも1つのプロセッサは、
送信時間期間中に、前記第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信し、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、前記第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信し、
前記送信時間期間中に、前記第2の無線アクセス回路での少なくとも1つの破損した順方向リンクMACチャネルのハンドリングを一時停止する
ように構成される、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末。
[C29] 前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、C28に記載の二重SIMアクセス端末。
[C30] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記送信時間期間中に、前記第2の無線アクセス回路でのDRCLockチャネルの破損した部分の蓄積を差し控えるようにさらに構成される、C28に記載の二重SIMアクセス端末。
[C31] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記送信時間期間中に、逆方向アクティビティチャネルフィルタの更新を差し控えるようにさらに構成される、C28に記載の二重SIMアクセス端末。
[C32] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記送信時間期間中に、逆方向リンク電力制御決定を一時停止するようにさらに構成される、C28に記載の二重SIMアクセス端末。
[C33] 送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信することと、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信することと、
前記第2のデータをメモリに記憶することと、
前記第1のデータの前記送信によって引き起こされる前記第2のデータの前記受信に対するデセンスの度合を示すデセンス値を決定することと、
前記デセンス値に基づいて前記メモリ内の前記第2のデータを選択的にヌリングすることと
を含む、二重アクティブモード中の二重SIMアクセス端末での受信機デセンスを軽減する方法。
[C34] 前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、C33に記載の方法。
[C35] 前記デセンス値を前記決定することは、前記デセンス値として、前記メモリに記憶された前記第2のデータの飽和比または平均振幅を決定することを含む、C33に記載の方法。
[C36] 前記デセンス値を前記決定することは、前記デセンス値として、狭帯域エネルギーエスティメータを使用して前記第2のデータのエネルギーを推定することを含む、C33に記載の方法。
[C37] 前記推定することは、前記第1のデータを送信するためのGSMアップリンクスロットあたりの前記第2のデータの平均エネルギーを計算することを含む、C36に記載の方法。
[C38] 前記選択的にヌリングすることは、前記メモリ内の前記第2のデータをヌリングすべきか否かを決定するために、前記デセンス値をしきい値と比較することを含む、C33に記載の方法。
[C39] ヌリングすべきか否か前記決定することは、前記第1の無線回路によって利用されるGSMアップリンク周波数ごとに行われる、C38に記載の方法。
[C40] ヌリングすべきか否か前記決定することは、前記第1のデータを送信するためのGSMアップリンクスロットN内で行われ、
前記選択的にヌリングすることは、前記GSMアップリンクスロットN内で行われた前記決定に従って、前記第1のデータを送信するためのGSMアップリンクスロットN+1内で前記第2のデータをヌリングすることを含む、
C38に記載の方法。
[C41] 有限インパルス応答(IIR)フィルタを用いて前記デセンス値をフィルタリングすることをさらに含む、C33に記載の方法。
[C42] 前記IIRフィルタは、前記第1のデータを送信するための複数のGSMアップリンク周波数にそれぞれ対応する複数のフィルタを含む、C41に記載の方法。
[C43] 前記メモリは、FERAMまたはLRAMを含む、C33に記載の方法。
[C44] 第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、
第2のRATの第2の無線アクセス回路と、
送信時間期間中に、前記第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信するための手段と、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、前記第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信するための手段と、
前記第2のデータをメモリに記憶するための手段と、
前記第1のデータの前記送信によって引き起こされる前記第2のデータの前記受信に対するデセンスの度合を示すデセンス値を決定するための手段と、
前記デセンス値に基づいて前記メモリ内の前記第2のデータを選択的にヌリングするための手段と
を含む、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末。
[C45] 二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末に、
送信時間期間中に、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信させ、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、第2のRATの第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信させ、
前記第2のデータをメモリに記憶させ、
前記第1のデータの前記送信によって引き起こされる前記第2のデータの前記受信に対するデセンスの度合を示すデセンス値を決定させ、
前記デセンス値に基づいて前記メモリ内の前記第2のデータを選択的にヌリングさせる
ためのコードを含むコンピュータ可読記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品。
[C46] 少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の無線アクセス回路と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、第2のRATの第2の無線アクセス回路と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された、メモリと
を含み、ここにおいて、前記少なくとも1つのプロセッサは、
送信時間期間中に、前記第1の無線アクセス回路を使用して第1のデータを送信し、
前記送信時間期間の少なくとも一部の間に、前記第2の無線アクセス回路を使用して第2のデータを受信し、
前記第2のデータをメモリに記憶し、
前記第1のデータの前記送信によって引き起こされる前記第2のデータの前記受信に対するデセンスの度合を示すデセンス値を決定し、
前記デセンス値に基づいて前記メモリ内の前記第2のデータを選択的にヌリングする
ように構成される、二重アクティブモード中の受信機デセンスを軽減することができる二重SIMアクセス端末。
[C47] 前記第1のRATは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)であり、前記第2のRATは、エボリューションフォーデータオプティマイズド(EV−DO)である、C46に記載の二重SIMアクセス端末。
[C48] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記デセンス値として、前記メモリに記憶された前記第2のデータの飽和比または平均値を決定するようにさらに構成される、C46に記載の二重SIMアクセス端末。
[C49] 前記少なくとも1つのプロセッサに結合された狭帯域(NB)エネルギーエスティメータをさらに含み、
ここにおいて、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記デセンス値として、前記NBエネルギーエスティメータを使用して前記第2のデータのエネルギーを推定するようにさらに構成される、
C46に記載の二重SIMアクセス端末。
[C50] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のデータを送信するためのGSMアップリンクスロットあたりの前記第2のデータの平均エネルギーを計算するようにさらに構成される、C49に記載の二重SIMアクセス端末。
[C51] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリ内の前記第2のデータをヌリングすべきか否かを決定するために、前記デセンス値をしきい値と比較するようにさらに構成される、C46に記載の二重SIMアクセス端末。
[C52] 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の無線回路によって利用されるGSMアップリンク周波数ごとにヌリングすべきか否かを決定するようにさらに構成される、C51に記載の二重SIMアクセス端末。
[C53] 前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1のデータを送信するためのGSMアップリンクスロットN内で、ヌリングすべきか否かを決定し、
前記GSMアップリンクスロットN内で行われた前記決定に従って、前記第1のデータを送信するためのGSMアップリンクスロットN+1内で前記第2のデータを選択的にヌリングする
ようにさらに構成される、C51に記載の二重SIMアクセス端末。
[C54] 前記少なくとも1つのプロセッサは、有限インパルス応答(IIR)フィルタを用いて前記デセンス値をフィルタリングするようにさらに構成される、C46に記載の二重SIMアクセス端末。
[C55] 前記IIRフィルタは、前記第1のデータを送信するための複数のGSMアップリンク周波数にそれぞれ対応する複数のフィルタを含む、C54に記載の二重SIMアクセス端末。
[C56] 前記メモリは、FERAMまたはLRAMを含む、C46に記載の二重SIMアクセス端末。
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