特許第6374029号(P6374029)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6374029
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】電子レンジ及び電子レンジの制御方法
(51)【国際特許分類】
   F24C 7/02 20060101AFI20180806BHJP
   H05B 6/68 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
   F24C7/02 355H
   H05B6/68 330Z
   F24C7/02 355A
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-565456(P2016-565456)
(86)(22)【出願日】2016年6月3日
(65)【公表番号】特表2017-534038(P2017-534038A)
(43)【公表日】2017年11月16日
(86)【国際出願番号】CN2016084785
(87)【国際公開番号】WO2017036215
(87)【国際公開日】20170309
【審査請求日】2016年10月31日
(31)【優先権主張番号】201510549604.6
(32)【優先日】2015年8月31日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513224180
【氏名又は名称】小米科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Xiaomi Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼▲東▼旭
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼▲藝▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陽▼▲諾▼
【審査官】 土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2007/0278220(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 7/02
H05B 6/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子レンジであって、
加熱室を有する筐体と、
前記筐体内に設けられるメイン操作パネルと、
前記加熱室内に設けられる磁界発生部品及び磁界誘導部品
を備え、
前記磁界誘導部品は、前記メイン操作パネルと電気的に接続され
前記磁界誘導部品は、前記磁界発生部品により発生した磁界の磁界変化信号を収集するように構成され、
前記メイン操作パネルは、前記磁界変化信号に応じて、金属物体が前記加熱室に入っているかどうか又は金属物体が前記加熱室から取り出されたかどうかを検出するように構成され、
磁界変化信号の磁場強度が徐々に大きくなる又は徐々に小さくなる場合、前記メイン操作パネルは、金属物体が加熱室に入っていると判定して前記加熱室が動作しないように制御し、
前記磁界誘導部品により検出された磁場強度の変化方向と金属物体が入る磁場強度の変化方向とが逆方向である場合、前記メイン操作パネルは、金属物体を加熱室から取り出したと判定して前記加熱室が動作するように制御し、
前記電子レンジにはリセットボタンが設けられ、前記メイン操作パネルは、当該リセットボタンが押下されることを検出した場合に、金属物体が加熱室から取り出されたと判定して前記加熱室が動作するように制御する、電子レンジ。
【請求項2】
前記磁界誘導部品は、前記加熱室の入口に設けられる請求項1に記載の電子レンジ。
【請求項3】
前記磁界誘導部品は、1つであり又は前記磁界誘導部品は、規則なアレイ又は不規則なアレイで配列される複数である請求項1に記載の電子レンジ。
【請求項4】
前記磁界誘導部品は、磁気抵抗センサである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子レンジ。
【請求項5】
前記磁界発生部品は、永久磁石又は前記メイン操作パネルと接続されるコイルである請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子レンジ。
【請求項6】
前記電子レンジは、さらに、前記メイン操作パネルと接続される無線通信部品を含み、
前記無線通信部品は、ワイヤレスフィデリティ(WIFI)ネットワーク部品、ブルートゥース(登録商標)部品又はジグビー(zigbee)部品のうちの少なくとも1つを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子レンジ。
【請求項7】
前記電子レンジは、さらに、前記メイン操作パネルと接続される表示画面を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子レンジ。
【請求項8】
電子レンジの制御方法であって、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子レンジに適用され、
前記磁界誘導部品で前記磁界発生部品により発生した磁界の磁界変化信号を収集することと、
前記メイン操作パネルで前記磁界変化信号に応じて、金属物体が前記加熱室に入っているかどうか又は金属物体が前記加熱室から取り出されたかどうかを検出することと、
磁界変化信号の磁場強度が徐々に大きくなる又は徐々に小さくなる場合、前記メイン操作パネルは、金属物体が加熱室に入っていると判定して前記加熱室が動作しないように制御することと、
前記磁界誘導部品により検出された磁場強度の変化方向と金属物体が入る磁場強度の変化方向とが逆方向である場合、前記メイン操作パネルは、金属物体を加熱室から取り出したと判定して前記加熱室が動作するように制御すること、又は、前記メイン操作パネルは、前記リセットボタンが押下されることを検出した場合、金属物体が加熱室から取り出されたと判定して前記加熱室が動作するように制御することと
を含む方法。
【請求項9】
前記電子レンジは、請求項6に記載の電子レンジであり、
前記方法は、さらに、
金属物体が前記加熱室に入っている場合、前記メイン操作パネルで前記無線通信部品がモバイル端末へユーザーに前記金属物体を取り出すようにプロンプトするためのアラームプロンプトを送信するように制御することを含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記電子レンジは、請求項7に記載の電子レンジであり、
前記方法は、さらに、
金属物体が前記加熱室に入っている場合、前記メイン操作パネルで表示画面にユーザーに前記金属物体を取り出すようにプロンプトするためのアラームプロンプトを表示するように制御することを含む請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2015年8月31日に中国に出願された中国特許出願201510549604.6に基づき優先権を主張し、当該中国特許出願のすべての内容を参照としてここに援用する。
【0002】
本発明はスマート家電の分野に関し、特に電子レンジ及び電子レンジの制御方法に関する。
【背景技術】
【0003】
電子レンジは、マイクロ波で食べ物を加熱する家電である。このような家電はまた対流式オーブンを含む。
【0004】
電子レンジでの金属容器の使用は禁止される。マイクロ波によって金属が加熱されて熱を放出し、火花を発生するためである。従来の技術において、電子レンジの表面に警告ラベルが貼り付けられて、ユーザーに電子レンジでの金属製容器の使用は禁止されることをプロンプトする。しかし、このプロンプトはユーザーの自覚のみに依存するため、老人のユーザー又は子供のユーザーが無意識のうちに、依然として予期せぬ事態が発生することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明に係る実施例は、電子レンジ及び電子レンジの制御方法を提供し、技術的なスキームは、以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る実施例の第1の態様は、電子レンジを提供し、
電子レンジは、
加熱室を有する筐体と、
筐体内に設けられるメイン操作パネルと、
加熱室内に設けられる磁界発生部品及び磁界誘導部品とを備え、
磁界誘導部品は、メイン操作パネルと電気的に接続される。
【0007】
選択可能な実施の形態として、磁界誘導部品は、加熱室の入口に設けられる。
【0008】
選択可能な実施の形態として、磁界誘導部品は1つであり、又は、磁界誘導部品は規則なアレイ又は不規則なアレイで配列される複数である。
【0009】
選択可能な実施の形態として、磁界誘導部品は、磁気抵抗センサであり、
磁気抵抗センサは、磁界発生部品により発生した磁界の磁界変化信号を収集するように構成され、
メイン操作パネルは、磁界変化信号に応じて、金属物体が加熱室に入っているかどうかを検出し、金属物体が加熱室に入っている場合、加熱室が動作しないように制御するように構成される。
【0010】
選択可能な実施の形態として、磁界発生部品は、永久磁石又はメイン操作パネルと接続されるコイルである。
【0011】
選択可能な実施の形態として、電子レンジは、さらに、メイン操作パネルと接続される無線通信部品を含み、
無線通信部品は、ワイヤレスフィデリティ(WIFI:Wireless−Fidelity)ネットワーク部品、ブルートゥース(登録商標)部品又はジグビー(zigbee)部品のうちの少なくとも1つを含む。
【0012】
選択可能な実施の形態として、電子レンジは、さらに、メイン操作パネルと接続される表示画面を含む。
【0013】
本発明に係る実施例の第2の態様は、電子レンジの制御方法を提供する。前記方法は、例えば本発明に係る実施例の第1の態様及び選択可能な実施の形態のいずれか一つの電子レンジに適用される。当該方法は、
磁界誘導部品で磁界発生部品により発生した磁界の磁界変化信号を収集することと、
メイン操作パネルで磁界変化信号に応じて、金属物体が加熱室にあるかどうかを検出し、金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルで加熱室が動作しないように制御することとを含む。
【0014】
選択可能な実施の形態として、電子レンジは、本発明に係る実施例の第1の態様及び選択可能な実施の形態のいずれか一つの電子レンジであり、当該方法は、さらに、
金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルで無線通信部品がモバイル端末へユーザーに金属物体を取り出すようにプロンプトするためのアラームプロンプトを送信するように制御することを含む。
【0015】
選択可能な実施の形態として、電子レンジは、本発明に係る実施例の第1の態様及び選択可能な実施の形態のいずれか一つの電子レンジであり、当該方法は、さらに、
金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルで表示画面にユーザーに金属物体を取り出すようにプロンプトするためのアラームプロンプトを表示するように制御することを含む。
【0016】
本発明に係る実施例の技術的スキームは、以下の有益な効果を有する。
【0017】
電子レンジにおいて、加熱室を有する筐体と、筐体内に設けられるメイン操作パネルと、加熱室内に設けられる磁界発生部品及び磁界誘導部品とを備え、磁界誘導部品は、メイン操作パネルと電気的に接続される。これによって、従来の電子レンジが加熱室に入っている金属物体を検出することができなくて、ユーザーが金属物体を電子レンジに間違って入れて加熱する場合、安全上の問題を起こしやすい課題を解決する。そして、電子レンジは金属物体を検出することが可能であり、金属物体が加熱室に入っていることを検出する場合、加熱室の動作を停止させて、金属物体を加熱するマイクロ波による安全上の問題を排除する効果を達成する。
【0018】
前述の一般的説明および以下の詳細な説明は、ただ例示的なものであり、本発明を限定するものではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る実施例における電子レンジの構成を示すブラック図である。
図2】本発明に係る実施例における電子レンジの制御方法のフローチャートである。
図3】本発明に係る他の実施例における電子レンジの制御方法のフローチャートである。
図4】本発明に係る他の実施例における電子レンジの制御方法を示す図である。
図5】本発明に係る他の実施例における電子レンジの制御方法のフローチャートである。
図6】本発明に係る他の実施例における電子レンジの制御方法を示す図である。
図7】本発明に係る他の実施例における電子レンジの制御方法のフローチャートである。
図8】本発明に係る他の実施例における電子レンジの制御方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここの図面は、明細書に組み込んで明細書の一部として、本発明に係る実施例を示し、明細書と共に本発明に係る実施例の原理を解釈するためのものである。
【0021】
以下、本発明に係る実施例を詳しく説明する。例示的実施例は図面に表示される。以下の説明において、特別に示す以外、図面が言及される場合、各図面における同じ数字は同じ要素又は似ている要素を示す。以下の例示的実施例におて記載される実施形態は、本発明に係る実施例と一致する全部の実施形態ではない。逆に、これらは、請求項に記載されるような本発明に係る実施例のある部分と一致するデバイスと方法の例である。
【0022】
図1は本発明に係る他実施例における電子レンジの構成を示すブラック図である。本実施例において、電子レンジは、マイクロ波加熱機能を有する電子レンジであってもよいし、マイクロ波加熱と光波加熱機能の両方を有する対流式オーブン(convection oven)であってもよいし、マイクロ波加熱機能が集積された他の家電機器であってもよい。
【0023】
図1に示すように、当該電子レンジは、加熱室2を有する筐体1、筐体1内に設けられるメイン操作パネル3を備える。メイン操作パネル3は、電子レンジにおける各部品が正常に動作するように制御する部品である。加熱室2内に設けられる磁界発生部品4及び磁界誘導部品5において、磁界発生部品4により発生した磁界が変化する場合、磁界誘導部品5は、磁界の変化状況を収集することができる。磁界誘導部品5は、メイン操作パネル3と電気的に接続される。
【0024】
随意に、磁界発生部品4は、加熱室2の入口に設けられる。
【0025】
随意に、磁界発生部品4は、永久磁石又はメイン操作パネル3と接続されるコイルである。つまり、磁界発生部品4は、永久磁石であってよいし、磁界を発生することができる。金属物体が加熱室2に入る場合、磁力線をカットすることにより、磁界が変化する。磁界発生部品4は、メイン操作パネル3と接続されるコイルであってもよい。コイル中の電流によりコイル周囲に磁界が発生されて、金属物体が加熱室2に入る場合、磁力線をカットすることにより、磁界が変化する。
【0026】
随意に、磁界誘導部品5は、加熱室2の入口に設けられる。例えば、磁界発生部品4は加熱室2の入口の下に設けられて、磁界誘導部品5は加熱室2の入口の上に設けられる。
【0027】
磁界誘導部品5は、加熱室2の入口に設けられ、金属物体が入口を通過する場合、磁力線をカットすることができ、磁界誘導部品5は、磁界変化信号を収集することができる。
【0028】
随意に、磁界誘導部品5は磁気抵抗センサである。磁界誘導部品5は1つであり、又は、磁界誘導部品5は規則なアレイ又は不規則なアレイで配列される複数を含む。
【0029】
一般的に、磁界誘導部品5が1つである場合、金属物体が加熱室に入るかどうかをすぐに検出することができる。磁界誘導部品5が複数である場合、メイン操作パネル3は、複数の磁界誘導部品5により収集された磁界変化状況に応じて、金属物体の形状及び大きさを解析することができる。
【0030】
磁界誘導部品5が磁気抵抗センサである場合、磁気抵抗センサは、磁界発生部品4により発生した磁界の磁界変化信号を収集し、磁界変化信号をメイン操作パネル3へ送信するように構成される。ここで、当該磁界変化信号は、金属物体の速度(速度の方向と大きさ)を示す。メイン操作パネル3は、磁界変化信号に応じて、金属物体が加熱室2に入っているかどうかを検出し、金属物体が加熱室2に入っている場合、加熱室2が動作しないように制御するように構成される。つまり、金属物体が加熱室2に入っている場合、メイン操作パネル3は、ユーザーからの加熱命令に応答せず、加熱室2が動作しないように制御する。
【0031】
随意に、電子レンジは、さらに、メイン操作パネル3と接続される無線通信部品6を含む。随意に、無線通信部品6は、電源線のプラグに装着される。
【0032】
無線通信部品6は、ワイヤレスフィデリティ(WIFI:Wireless−Fidelity)ネットワーク部品、ブルートゥース(登録商標)部品又はジグビー(zigbee)部品のうちの少なくとも1つを含む。
【0033】
随意に、電子レンジは、さらに、メイン操作パネル3と接続される表示画面7を含む。
【0034】
表示画面7は、磁界誘導部品5により金属物体が加熱室2に入っていることを検出する場合、メイン操作パネル3でアラームプロンプトを表示するように構成される。当該アラームプロンプトは、ユーザーに金属物体を取り出すことをプロンプトする。
【0035】
以上のように、本発明に係る実施例により提供される電子レンジにおいて、加熱室を有する筐体と、筐体内に設けられるメイン操作パネルと、加熱室内に設けられる磁界発生部品及び磁界誘導部品とを備え、磁界誘導部品は、メイン操作パネルと電気的に接続される。これによって、従来の電子レンジが加熱室に入っている金属物体を検出することができなくて、ユーザーが金属物体を電子レンジに間違って入れて加熱する場合、安全上の問題を起こしやすい課題を解決する。そして、電子レンジは金属物体を検出することが可能であり、金属物体が加熱室に入っていることを検出する場合、加熱室の動作を停止させて、金属物体を加熱するマイクロ波による安全上の問題を排除する効果を達成する。
【0036】
図2は本発明に係る実施例における電子レンジの制御方法のフローチャートである。図2に示すように、本実施例において、当該電子レンジの制御方法が図1に示す電子レンジに適用されるのを例として説明する。当該電子レンジの制御方法は、以下のステップを含む。
【0037】
ステップ202において、磁界誘導部品で磁界発生部品により発生した磁界の磁界変化信号を収集する。
【0038】
ステップ204において、メイン操作パネルで磁界変化信号に応じて、金属物体が加熱室に入っているかどうかを検出する。
【0039】
ステップ206において、金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルで加熱室が動作しないように制御する。
【0040】
メイン操作パネルは、金属物体が加熱室に入っていることを判定する場合、ユーザーにより入力された操作命令に応答せず、加熱室が動作しないように制御する。
【0041】
金属物体を加熱室から取り出した場合、金属物体の移動方向と加熱室に入る方向とは逆方向であるため、磁気抵抗センサにより検出された磁界変化信号の方向特性と金属物体が加熱室に入る際の磁界変化信号の方向特性とは逆である。そして、メイン操作パネルは、磁界変化信号の方向特性に応じて、金属物体が加熱室に入ること又は金属物体を加熱室から取り出すことを識別する。
【0042】
以上のように、本発明に係る実施例により提供される電子レンジの制御方法は、磁界誘導部品で磁界発生部品により発生した磁界の磁界変化信号を収集することと、メイン操作パネルで磁界変化信号に応じて、金属物体が加熱室に入っているかどうかを検出することと、金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルで加熱室が動作しないように制御することとを含む。これによって、従来の電子レンジが加熱室に入っている金属物体を検出することができなくて、ユーザーが金属物体を電子レンジに間違って入れて加熱する場合、安全上の問題を起こしやすい課題を解決する。そして、電子レンジは金属物体を検出することが可能であり、金属物体が加熱室に入っていることを検出する場合、加熱室の動作を停止させて、金属物体を加熱するマイクロ波による安全上の問題を排除する効果を達成する。
【0043】
図3は本発明に係る他の実施例における電子レンジの制御方法のフローチャートである。図3に示すように、本実施例において、当該電子レンジの制御方法が図1に示す電子レンジに適用されるのを例として説明する。当該電子レンジの制御方法は、以下のステップを含む。
【0044】
ステップ302において、磁界誘導部品で磁界発生部品により発生した磁界の磁界変化信号を収集する。
【0045】
磁界発生部品は加熱室で磁界を発生するため、金属物体が加熱室に入っている場合、磁力線をカットすることにより、磁界が変化する。磁界誘導部品は、磁界発生部品により発生した磁界の磁界変化信号を収集する。
【0046】
ステップ304において、メイン操作パネルで磁界変化信号に応じて、金属物体が加熱室に入っているかどうかを検出する。
【0047】
磁気抵抗センサは、収集された磁界変化信号をメイン操作パネルへ送信する。メイン操作パネルは、受信された磁界変化信号に応じて、金属物体が加熱室に入っているかどうかを判断する。磁界変化信号の磁場強度が徐々に大きくなる又は徐々に小さくなる場合、金属物体が加熱室に入っていると判定する。磁界変化信号が受信されない場合、金属物体が加熱室に入らないと判定する。
【0048】
ステップ305において、金属物体が加熱室に入らない場合、メイン操作パネルで加熱室が動作するように制御する。
【0049】
ステップ306において、金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルで加熱室が動作しないように制御する。
【0050】
メイン操作パネルは、金属物体が加熱室に入っていると判定する場合、ユーザーにより入力された操作命令に応答せず、加熱室が動作しないように制御する。随意に、メイン操作パネルは、ユーザーにより入力された操作命令をキャッシュする。
【0051】
ステップ308において、金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルで無線通信部品がモバイル端末へアラームプロンプトを送信する。アラームプロンプトは、ユーザーに金属物体を取り出すことをプロンプトするためのである。
【0052】
図4に示すように、メイン操作パネルは、無線通信部品を制御して、アラームプロンプトをモバイル端末のアプリケーションへ送信することにより、ユーザーに金属物体を取り出すことをプロンプトする。
【0053】
随意に、図5に示すように、ステップ308をステップ308Aに置換してよい。金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルで表示画面にアラームプロンプトを表示するように制御する。アラームプロンプトは、ユーザーに金属物体を取り出すことをプロンプトするためである。もちろん、点灯又はブザーにより、ユーザーに金属物体を取り出すことをプロンプトしてもよい。
【0054】
表示画面に表示されるアラームプロンプトは、図6に示すように、他の方式で実現されてよい。本実施例では具体的に限定しない。
【0055】
随意に、図7に示すように、ステップ308の後に、さらに、以下のステップを含んでもよい。
【0056】
ステップ310において、金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルで表示画面にアラームプロンプトを表示するように制御する。アラームプロンプトは、ユーザーに金属物体を取り出すことをプロンプトするためである。
【0057】
即ち、金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルは、無線通信部品がモバイル端末へアラームプロンプトを送信すること及び表示画面にアラームプロンプトを表示することを同時に制御する。
【0058】
随意に、図8に示すように、ステップ310の後、ステップ312、ステップ313及びステップ314を含んでもよい。
【0059】
ステップ312において、メイン操作パネルで金属物体を加熱室から取り出したかどうかを検出する。
【0060】
ステップ313において、金属物体を加熱室から取り出したことを検出しない場合、メイン操作パネルで加熱室が動作しないように制御する。
【0061】
ステップ314において、金属物体を加熱室から取り出したことを検出する場合、メイン操作パネルで加熱室が動作するように制御する。
【0062】
随意に、メイン操作パネルにより金属物体を加熱室から取り出したかどうかを検出する方法は、電子レンジの筐体のケースにリセットボタンが設けられ、ユーザーが当該ボタンを押下することを検出する場合、金属物体を加熱室から取り出したことを検出すると判定することを含む。
【0063】
随意に、メイン操作パネルにより金属物体を加熱室から取り出したかどうかを検出する方法において、金属物体を加熱室から取り出した場合、金属物体の移動方向と加熱室に入る方向は逆方向であるため、磁気抵抗センサにより検出された磁場強度の変化方向と金属物体が入る磁場強度の変化方向は逆方向である。そして、磁気抵抗センサは、磁気抵抗センサにより検出された磁場強度の変化方向と金属物体が入る磁場強度の変化方向とは逆方向である場合、金属物体を加熱室から取り出したと判定する。メイン操作パネルにより金属物体を加熱室から取り出すことを検出した後、メイン操作パネルは、記憶されたユーザー操作命令に応じて、電子レンジの加熱室が動作するよに制御する。
【0064】
以上のように、本発明に係る実施例により提供される電子レンジの制御方法において、磁界誘導部品で磁界発生部品により発生した磁界の磁界変化信号を収集することと、メイン操作パネルで磁界変化信号に応じて金属物体が加熱室に入っているかどうかを検出することと、金属物体が加熱室に入っている場合、メイン操作パネルで加熱室が動作しないことを制御することとを含む。これによって、従来の電子レンジが加熱室に入っている金属物体を検出することができなくて、ユーザーが金属物体を電子レンジに間違って入れて加熱する場合、安全上の問題を起こしやすい課題を解決する。そして、電子レンジは金属物体を検出することが可能であり、金属物体が加熱室に入っていることを検出する場合、加熱室の動作を停止させて、金属物体を加熱するマイクロ波による安全上の問題を排除する効果を達成する。
【0065】
当業者であれば、明細書を参照して実施した後、本発明に係る実施例のその他の実施構成を容易に想到する。本願は、本発明に係る実施例の任意の変形例、用途又は適応性の変化を含む。これらの変形例、用途又は適応性の変化は、本発明に係る実施例の一般原理に準拠し、本発明に係る実施例に開示されない本技術分野における技術常識又は慣用技術手段を含む。明細書と実施例は、例示のものであるが、本発明に係る実施例の範囲と精神は請求項によって表される。
【0066】
以上は、本発明の最適的な実施例に過ぎなく、本発明を制限せず、本分野の当業者に対して、本発明が各種類の変更と変化がある。本発明の主旨精神と原則以内に、いかなる改修、同等入れ替わり、改良等が、本発明の保護範囲以内に含まれるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0067】
電子レンジは、加熱室を有する筐体と、筐体内に設けられるメイン操作パネルと、加熱室内に設けられる磁界発生部品及び磁界誘導部品を備え、磁界誘導部品は、メイン操作パネル電気的に接続される。これによって、従来の電子レンジが加熱室に入っている金属物体を検出することができなくて、ユーザーが金属物体を電子レンジに間違って入れて加熱する場合、安全上の問題を起こしやすい課題を解決する。そして、電子レンジは金属物体を検出することが可能であり、金属物体が加熱室に入っていることを検出する場合、加熱室の動作を停止させて、金属物体を加熱するマイクロ波による安全上の問題を排除する効果を達成する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8