特許第6374085号(P6374085)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィの特許一覧

特許6374085照明デバイス及びエッジ遷移をマスキングするための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6374085
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】照明デバイス及びエッジ遷移をマスキングするための方法
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/06 20060101AFI20180806BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20180806BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180806BHJP
【FI】
   A61N5/06 Z
   F21S2/00 431
   F21S2/00 610
   F21Y115:10
【請求項の数】15
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-500992(P2017-500992)
(86)(22)【出願日】2015年7月6日
(65)【公表番号】特表2017-520098(P2017-520098A)
(43)【公表日】2017年7月20日
(86)【国際出願番号】EP2015065393
(87)【国際公開番号】WO2016005339
(87)【国際公開日】20160114
【審査請求日】2017年1月6日
(31)【優先権主張番号】14176100.7
(32)【優先日】2014年7月8日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】スメディンガ オッジ
(72)【発明者】
【氏名】ハーゲナウアー ゲオルグ
(72)【発明者】
【氏名】バラダ イぺ ベルナルドゥス
【審査官】 松浦 陽
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−122778(JP,A)
【文献】 特開2000−276921(JP,A)
【文献】 特開2014−150049(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0165241(US,A1)
【文献】 特開2002−022908(JP,A)
【文献】 特開2002−214407(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/028265(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21Y 115/10
A61N 5/06
G02B 5/00
G02B 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を発生する光源と、
照明デバイスから光を放出する正面側と、
光窓の外部周縁を形成するエッジ構造であって、前記光窓を通過して、光が前記正面側に向かって送られ、前記エッジ構造は、使用時、前記送られた光に、前記光窓の外部周縁に沿って、前記光窓の外部周縁の全周に亘って第1のエッジ遷移を付与する、エッジ構造と、
前記送られた光に第2のエッジ遷移を付与する勾配エッジパターンを含むパターン化層であって、前記勾配エッジパターンが、前記第1のエッジ遷移に前記第2のエッジ遷移が重なって前記送られた光に付与されるように、前記光窓の外部周縁の全周に亘って、前記正面側から観て前記光窓の外部周縁を外側から内側に跨ぐ領域に配置されている、パターン化層と、
前記正面側と前記パターン化層との間に配置された拡散体であって、前記正面側から放出される光に第3のエッジ遷移を付与するために、前記第2のエッジ遷移の光を散乱する、拡散体と
を含む、照明デバイス。
【請求項2】
前記拡散体が、前記パターン化層と前記拡散体との間に空間を有して、前記パターン化層からある距離に配置されており、前記距離が1ミリメートル超である、請求項1に記載の照明デバイス。
【請求項3】
前記拡散体が、少なくとも5パーセントの送られる光のヘイズ率を付与する、請求項1又は2に記載の照明デバイス。
【請求項4】
前記拡散体が前記照明デバイスの前記正面側を形成する、請求項1乃至3の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項5】
前記エッジ構造が、前記光源と前記正面側との間の光路内に配置されている、請求項1乃至4の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項6】
前記パターン化層が、比較的低い通過性を有する第1の領域と、比較的高い通過性を有する第2の領域とを含み、前記勾配エッジパターンが、前記第1の領域と前記第2の領域との間に延びる、前記送られた光の光度遷移勾配を提供し、前記第1の領域と前記第2の領域との間の勾配エッジ幅が3〜15ミリメートルの範囲内である、請求項1乃至5の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項7】
前記パターン化層が、
前記光源からの光の少なくとも90パーセントを吸収及び/又は反射する第1のパターン化材料と、
前記照明デバイスの前記正面側から前記第1のパターン化材料を被覆する第2のパターン化材料であって、前記勾配エッジパターンを形成する、第2のパターン化材料と
を含む、請求項1乃至6の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項8】
前記第2のパターン化材料が前記照明デバイスの前記正面側の色に一致する色を有することで、前記正面側から見る場合に、前記第2のパターン化材料をマスクする、請求項7に記載の照明デバイス。
【請求項9】
前記勾配エッジパターンが、反射図形、半透明図形及び/又は吸収図形の分布を含み、前記図形の通過性、前記分布の密度及び/又は前記図形のサイズが、比較的低い通過性と高密度及び/又は大きいサイズとを有する第1の領域と、比較的高い通過性と低密度及び/又は小さいサイズとを有する第2の領域との間の前記勾配エッジパターンにわたって変化する、請求項1乃至8の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項10】
前記パターン化層が透明フォイルを含み、前記勾配エッジパターンが、前記照明デバイスの前記正面側とは反対側の、前記フォイルの裏側に印刷されている、請求項1乃至9の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項11】
前記光源と前記エッジ構造との間の光路内に配置されている光ガイドプレートを含み、前記光ガイドプレートが、前記光源の前記光を、前記照明デバイスの前記正面側に向かって放出する、請求項1乃至10の何れか一項に記載の照明デバイス。
【請求項12】
前記光ガイドプレートが、前記光ガイドプレートのエッジに配置され且つ前記光源のエミッタ表面に面する光進入面を含み、前記光進入面は、前記エミッタ表面から入射光を受け取り、且つ受け取った入射光の少なくとも一部を、前記光進入面を通じて、前記光ガイドプレートの内部に送り、前記光ガイドプレートは、前記光進入面に垂直な前面を含み、前記光ガイドプレートの前記内部は、前記光進入面からの入射光の送られた部分を案内し、且つ光を前記前面上に分配して、前記前面上から前記照明デバイスの前記正面側に向かって放出させる、請求項11に記載の照明デバイス。
【請求項13】
前記光ガイドプレートの前記前面に対して配置された輝度向上フォイルを含み、前記輝度向上フォイルが、前記光進入面に垂直な前記前面に沿った方向に配置された垂直隆起の隆起構造を含み、前記隆起構造は、送られた光を水平方向にコリメートし、前記輝度向上フォイルのエッジが、前記光進入面の側部に、前記前面に対して垂直に見て、前記エミッタ表面から少なくとも5ミリメートルの最小距離を有する切取部を含む、請求項12に記載の照明デバイス。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れか一項に記載の照明デバイスを含む光療法デバイスであって、前記照明デバイスが、前記照明デバイスの前記正面側から50センチメートルの距離において、460〜490ナノメートルの波長範囲内の、200ルクス超の光強度を提供する、光療法デバイス。
【請求項15】
照明デバイスのエッジ構造のエッジ遷移をマスキングする方法であって、
前記照明デバイスの正面側から放出される光を発生するための光源を設けるステップであって、前記エッジ構造が、光窓の外部周縁を形成し、前記光窓を通過して光が前記正面側に向かって送られ、前記エッジ構造が、前記送られた光に、前記光窓の外部周縁に沿って、前記光窓の外部周縁の全周に亘って第1のエッジ遷移を付与する、ステップと、
前記光窓の外部周縁に対して配置される勾配エッジパターンであって、前記送られた光に第2のエッジ遷移を付与する勾配エッジパターンを含むパターン化層を設けるステップであって、前記光窓の外部周縁の全周に亘って、前記正面側から観て前記光窓の外部周縁を外側から内側に跨ぐ領域に配置されている前記勾配エッジパターンが、前記第1のエッジ遷移上に前記第2のエッジ遷移を重ねて前記送られた光に付与する、ステップと、
前記正面側と前記パターン化層との間に配置される拡散体を設けるステップであって、前記拡散体が、前記第2のエッジ遷移の光を散乱して、前記正面側から放出される光に第3のエッジ遷移を付与する、ステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光療法デバイスなどの照明デバイスに関する。本開示は、更に、照明デバイスのエッジ構造の周縁の背後に送られた光のエッジ遷移をマスキングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光療法は、対象者を所定の投与量の光に曝露することを含む。例えば、概日リズム障害を治療するために特定の周波数を有する光が用いられ得る。光療法デバイスが効果的となるには、通常、比較的高い光出力が必要である。眩惑を防ぐために(又は目の快適性を向上するために)、光は、例えば、光ガイドプレートを用い、デバイスの比較的広い面にわたって分配され得る。しかしながら、特に、高光出力において動作する際、光ガイドのエッジを含むデバイスの構成要素の任意のエッジが、デバイスから放出される光にエッジ遷移(影)を生じさせる場合がある。このような影及び鋭いエッジ遷移は、ユーザが自らの網膜にゴースト(残)像を感じる原因となる場合がある。従って、目の快適性を向上するために、勾配光源(gradient light source)を提供すること、即ち、高輝度ディスプレイと比較的低い通過性を有する第1の領域との間の鋭い遷移をマスキングすることが所望される。
【0003】
エッジ遷移をマスクするために、ディスプレイ表面のエッジにおいて明から暗への遷移を提供するため、照明デバイスの出口表面の勾配パターンが用いられ得る。例えば、国際公開第201117114号は、ディスプレイモジュールと、ディスプレイモジュールの前方に設けられたフロントパネルと、フロントパネル上に形成されたパターンとを含むディスプレイ装置について記載している。フロントパネルのエッジに近い方のパターンの一部が、パターンの他の部分よりも低い光の通過を可能にする。しかしながら、非常に高輝度の光源の滑らかなエッジ遷移を付与するには、パターンがかなりの距離にわたって延在する必要があり、これにより、デバイスの総光出力の低下に繋がる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、光出力窓のエッジ遷移のマスキングを、その光出力効率の犠牲を最小限にして向上することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様は、光を発生するように構成された光源を含む照明デバイスを提供する。照明デバイスは、照明デバイスから光を放出するように構成された正面側を含む。照明デバイスは、光窓の外部周縁を形成するエッジ構造を含み、光窓を通過して、光が正面側に向かって送られる。エッジ構造は、使用時、送られた光に、エッジ構造の周縁に沿って、放出される光の第1のエッジ遷移を付与する。第1のエッジ遷移は比較的鋭い遷移、例えば、光窓のエッジに比較的高いコントラストを与えるものであり得る。照明デバイスは、送られた光に第2のエッジ遷移を付与するように構成された勾配エッジパターンを含むパターン化層を含む。勾配エッジパターンは、第1のエッジ遷移に第2のエッジ遷移を重ねるためにエッジ構造の周縁に対して配置されている。第2のエッジ遷移は、比較的滑らかな遷移、例えば、エッジに、第1のエッジ遷移よりも低いコントラストを与えるものであり得る。照明デバイスは、正面側とパターン化層との間に配置された拡散体を含む。拡散体は、正面側から放出される光に第3のエッジ遷移を付与するために、第2のエッジ遷移の光を散乱するように構成されている。拡散体は、光を散乱することによって、勾配エッジパターンの第2のエッジ遷移を滑らかにし、及び/又はマスクするのを補助することができる。
【0006】
勾配パターンによって、送られた光の光度は暗から明に変化され、エッジの部分マスキングを提供する。拡散体によって、勾配する光度を有する光は、光出力効率の犠牲を最小限にして指向的に散乱される。光度変化と指向性散乱とを組み合わせることによって、エッジ遷移は、勾配パターン又は拡散体の個々の効果に基づき予想されるものに比べて、より緩やかとなることが判明している。
【0007】
エッジ遷移を付与するために、パターン化層は、異なる光度の光を勾配エッジパターンにわたって通過するように構成され得る。好ましくは、パターン化層は、比較的低い通過性を有する第1の領域と、比較的高い通過性を有する第2の領域とを含み、勾配エッジパターンは、第1の領域と第2の領域との間に延びる、送られた光の光度遷移勾配を提供するように構成される。例えば、層の比較的低い通過性を有する第1の領域を通過する光度は、第2の領域に存在する全光度の30%未満であるか、好ましくは20%未満であるか、より好ましくは10%未満であるか、又は更には全光度の0%である、即ち、光が、勾配エッジの比較的低い通過性を有する第1の領域において完全に遮断されることが好ましいことが判明している。勾配エッジを最小限の幅にわたって提供することによって、滑らかな遷移が実現され得る。その一方で、勾配エッジが広過ぎる場合、効率が低下する可能性がある。拡散体の効果により、このような広いエッジは必要とされない。従って、2〜20ミリメートルの範囲、好ましくは3〜15ミリメートルの幅を有する勾配エッジを提供することが有利であることが判明している。特に、殆どの光が遮断されるべき部分において、送られる光の十分な変化を提供するために、パターン化層は、光の大きい割合、例えば、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、又は更にそれを超えて吸収及び/又は反射するための第1の材料を含み得る。その一方で、勾配エッジを形成する第2の材料は、より低い吸収/反射を有し得る異なる材料であり得る。第2の材料は、照明デバイスの正面側の色と一致する色を有することで、パターン化層の材料をマスクし得る。例えば、第1の材料は、最大の吸収を提供するために黒とすることができ、正面側に面する第2の材料は、デバイスの白色の正面側に合致する白とすることができる。勾配エッジパターンは、例えば、反射図形、半透明図形及び/又は吸収図形の分布を含み得る。パターンにわたって図形の密度及び/又はサイズを変化させることによって、単位表面当たりの通過量を変化させることができる。パターン化層を生成するための1つの態様は、パターンを透明フォイルに印刷することであろう。照明デバイスの表側とは反対側の、フォイルの裏側にパターンを印刷することによって、正面側からのパターンの外観はより光沢があり且つ滑らかになり得る。
【0008】
拡散又は散乱は、放射ビームの空間的分布が変化するプロセスである。拡散を定量化するための1つの態様は、全通過に対する拡散通過の比率を用いることである。「ヘイズ」又は「ヘイズ率」としても知られるこの比率は、例えば、百分率として表され得る。例えば、完全透明(非散乱)窓は0%のヘイズ率を有し得る一方で、完全(ランバート)拡散体は100%のヘイズ率を有し得る。エッジ遷移及び勾配パターンの十分なマスキングを行うには、拡散体を、少なくとも10%、好ましくは少なくとも25%、より好ましくは少なくとも40%のヘイズ率を付与するように構成することが望ましいことが判明している。100%拡散体は、ランバート通過率、即ち、完全に等方性の輝度を有する理論的に完全に平坦な表面を生じさせ得ることに留意されたい。しかしながら、光療法デバイスにおいて、光がユーザに向かって導かれる必要がある一方で、他の方向に進む光は無駄であると考えられ得ることから、完全に等方性の光度は効果的ではないであろう。従って、好ましくは、ヘイズは、好ましくは最大で80%、より好ましくは最大で60%、例えば、50%である。拡散体を組み込んで照明デバイスの表側を形成することによって、より小型のデバイスが得られ得る。
【0009】
代わりに又は加えて、エッジ遷移を向上するために、拡散体は、送られた光の角度分布を広げることができる。広がりを定量化するための1つの態様は、拡散体がある及びない状態で光のエテンデューを測定することである。エテンデューは、例えば、表面と放射の立体角との積と近似され得る。光の十分な広がりを提供するために、エテンデューの増加を、少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、より好ましくは少なくとも20%提供するように拡散体を構成することが望ましいことが判明している。完全な拡散体は、ランバート通過率、即ち、完全に等方性の輝度を有する理論的に完全な白色表面を生じさせ得ることに留意されたい。しかしながら、光療法デバイスにおいて、光はユーザに向かって導かれる必要があるため、完全に等方性の光度は効果的ではないであろう。従って、好ましくは、エテンデューの増加は、好ましくは最大で100%(即ち、光が送られる立体角の2倍)、より好ましくは最大で50%である。拡散体を組み込んで照明デバイスの表側を形成することによって、より小型のデバイスが得られ得る。
【0010】
拡散体とパターン化層との間に空間を設けることによって、エッジ遷移は更に一層向上され得る(セットバック)。加えて、より大きい空間は、勾配パターン自体の細部もマスクすることが分かっている。これにより、滑らかな遷移を維持しつつも、比較的粗いパターンが用いられることを可能にする。粗いパターンを可能とすることによって、パターン化層の製造が簡略化され得る。所望の効果をもたらすには、パターン化層と拡散体との間に少なくとも0.5ミリメートル、より好ましくは少なくとも1.0ミリメートル、更により好ましくは少なくとも1.5ミリメートルの空間を有することが好ましいことが判明している。その一方で、大き過ぎる距離は勾配パターンの遷移を完全に無効にする可能性がある。従って、最大で5センチメートル、より好ましくは最大で2センチメートル、更により好ましくは最大で1センチメートル、例えば、1.9〜4.5mmの空間を有することが好ましいことが判明している。
【0011】
例えば、光を表面全体に均一に分散させるために光ガイドプレートが使用され得る。通常、光ガイドプレートは、光を、光源から照明デバイスの正面側に向かって放出するように構成されている。光をプレート内に放射するために、光源は、プレートのエッジに、プレートの前面に垂直に配置され得る。ユーザへの効果的な光通過を向上するために、いわゆる輝度向上フォイルが使用され得る。輝度向上フォイルは、送られた光を定められた方向にコリメートするための隆起構造を有する。デバイスの中心で照度の最大の増加を有するために、2つの輝度向上フォイルは、フォイルが互いに垂直にコリメートされるように配置される。実際、配置は、1つのフォイルでは水平方向に、もう一方のフォイルでは垂直方向に適用される。しかしながら、フォイルの隆起構造は、光源が位置するフォイルのエッジに、目に見える長尺状の光点(更には「光レーン(light lane)」と呼ばれる)を生じさせる場合があることが判明している。これは、エッジ遷移をマスキングする本目的に不利に影響する場合がある。フォイルのコリメーティング効果をなおも最大化しつつ、光レーンの形成を相殺するために、フォイル内の光源の位置に小さい切取部が設けられ得る。光源位置の十分なマスキングを行うために、切取部を、光源から少なくとも3ミリメートル、好ましくは少なくとも5ミリメートル、より好ましくは少なくとも10ミリメートル、例えば12ミリメートルの最低距離に設けることが好ましい。
【0012】
有利には、本構成は、例えば、光療法デバイスにおいて適用され得る。このようなデバイスは、通常、比較的高い光強度、例えば、光ガイドプレートの前面から20センチメートルの距離において5,000ルクス超、又は更により高い、例えば、前記位置において7,000ルクス超を提供するように構成されている。エッジマスキングによって及び目に見える光点を減らすことによって実現される利点が、全体的な製品の外観及びデバイスの目の快適性を向上させ得ることは理解されよう。
【0013】
第2の態様において、本開示は、照明デバイスのエッジ構造のエッジ遷移をマスキングする方法を提供する。当該方法は、光を発生させるための光源を設けるステップを含む。光は照明デバイスの正面側から放出される。エッジ構造は、光窓の外部周縁を形成し、光窓を通過して、光が正面側に向かって送られる。エッジ構造は、送られた光に、エッジ構造の周縁に沿って、前記エッジ遷移を付与する。前記方法は、エッジ構造の周縁に対して配置されて、送られた光に、第2のエッジ遷移を付与する勾配エッジパターンを含むパターン化層を設けるステップを更に含む。勾配エッジパターンは、第1のエッジ遷移上に第2のエッジ遷移を重ねる。前記方法は、正面側とパターン化層との間に拡散体を設けるステップを更に含む。拡散体は、第2のエッジ遷移の光を散乱して、正面側から放出される光に第3のエッジ遷移を付与する。前記方法は、本明細書中に記載されるデバイスにおいて適用され得ることは理解されよう。他の用途も想定され得る。
【0014】
本開示の装置、システム及び方法のこれらの及び他の特徴、態様及び利点は以下の説明、添付の特許請求の範囲及び添付の図面からより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】照明デバイスの一実施形態の概略断面図を示す。
図2A】右手側に照明デバイスの種々の層、左手側にエッジにおける光度の概略グラフを示す。
図2B】右手側に照明デバイスの種々の層、左手側にエッジにおける光度の概略グラフを示す。
図2C】右手側に照明デバイスの種々の層、左手側にエッジにおける光度の概略グラフを示す。
図3A】例示的な勾配エッジパターンを示す。
図3B】パターン化層の一実施形態のサブ層の例を示す。
図3C】パターン化層の一実施形態のサブ層の例を示す。
図4A】パターン化層の概略断面図を示す。
図4B】パターン化層の概略断面図を示す。
図4C】パターン化層の概略断面図を示す。
図5】光療法デバイスの一実施形態の概略断面側面図を示す。
図6A】光源周囲の詳細断面側面図を示す。
図6B】光療法デバイスの一実施形態の概略断面正面図を示す。
図7A】輝度向上フォイルの概略実施形態を示す。
図7B】可視光レーンをマスキングする効果を示す。
図8】光療法デバイスの上部分の断面側面図を示す。
図9A】光療法デバイスの実施形態の斜視図を示す。
図9B】光療法デバイスの実施形態の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
特に定義しない限り、本明細書中に使用される全ての用語(技術的及び学術的用語を含む)は、本明細書及び図面に関連して読まれた際に、本発明が属する技術分野の当業者が一般に理解するものと同じ意味を有する。一般的に使用されている辞書で定義されるものなどの用語は、関連技術に関連してそれらの意味に合致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書中に特にそのように定義されない限り、理想化された意味又は過度に形式的な意味で解釈されないことは更に理解されよう。場合によっては、本システム及び方法の記載を曖昧にしないために、良く知られたデバイス及び方法の詳細な説明は省略され得る。特定の実施形態を説明するために使用される専門用語は、本発明を限定することを意図するものではない。文脈で明確に記載されない限り、本明細書で使用する場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、複数形も含むことを意図している。用語「及び/又は」は、関連の、列挙される物品の1つ以上の一切の組み合わせを含む。用語「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、記載される特徴の存在を示すが、1つ以上の他の特徴の存在又は追加を排除しないことは理解されよう。方法の特定のステップが別のステップに続くと記載される場合、特に明記されない限り、そのステップは、前記他のステップに直接追従することができるか、又は特定のステップを実施する前に1つ以上の中間ステップが実施され得ることは更に理解されよう。同様に、構造又は構成要素間の接続について記載されている場合、特に明記されない限り、この接続は、直接設けられても、中間構造又は構成要素を介して設けられ得ることは理解されよう。本明細書中で言及される全ての刊行物、特許出願、特許及び他の参考文献は、それらの全体が参照により援用される。矛盾する場合、定義を含めて本明細書が優先される。
【0017】
本発明は、以下、本発明の実施形態が示される添付の図面を参照しながらより詳細に記載される。本発明は、しかしながら、多くの異なる形態で具現化され得、本明細書中で説明する実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的且つ完全であり、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるために提供されるものである。例示的実施形態の記載は、本明細書全体の一部であると考えられるべきである添付の図面と共に読まれることが意図されている。図面において、システム、構成要素、層及び領域の絶対的及び相対的なサイズは明確化のため誇張されている場合がある。実施形態は、本発明の場合により理想的な実施形態及び中間構造の概略図及び/又は断面図を参照して記載される場合がある。本明細書及び図面において、同じ数字は、全体を通して同じ要素を意味する。相対的な用語及びその派生語は、そこで記載されている又は説明されている図面に示される向きを意味するものと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は、記載の利便性のためであり、特に明記しない限り、システムが特定の向きにおいて構成される又は動作されることを必要とするものではない。
【0018】
図1は、照明デバイス100の一実施形態の概略断面図を示す。
【0019】
一実施形態において、照明デバイス100は、光L0を放出するように構成された光源1を含む。本開示は、高出力光源1を備える光デバイスの特定の利点を提供することは理解されよう。一実施形態において、光源1は、回路基板7上に実装されている。熱害を防止するために、回路基板7は側部反射器4とヒートシンク8との間に配置されることが好ましい。例えば、ヒートシンクプレート8は、光源1によって生成された熱を回路基板7から遠ざかる方に伝えるように構成されている。代わりに又は加えて、回路基板7はそれ自体がヒートシンクとしても機能し得、例えば、ヒートシンクが回路基板7に組み込まれ得る。一実施形態において、光源1は、光を放出するように構成されたエミッタ表面を含む。エミッタ表面は、例えば、殆どの光が放出される方向を決定し得る。好ましくは、本開示で使用されるエミッタ表面は光を効率的に案内するために実質的に平坦であるが、他の形状も可能である。例えば、ドーム形状が使用され得る。
【0020】
一実施形態において、照明デバイス100は光ガイドプレート2を含む。光ガイドプレート2は、光ガイドプレート2のエッジに配置された光進入面2aを含む。好ましくは、光進入面2aは、エミッタ表面1aに面するように配置されている。光進入面2aは、エミッタ表面1aから入射光を受け取り、且つ受け取った入射光の少なくとも一部を、光進入面2aを通じて光ガイドプレート2の内部2bへと送るように構成されている。光ガイドプレート2の内部2bは、典型的には、固体の透明本体からなり、例えば、プラスチック又はガラスを含む。光ガイドプレート2において、光は、主に、プレートの内部を、例えば、内部反射によって運ばれる。特に、示される実施形態において、光ガイドプレート2は、光進入面2aに垂直な前面2cを含み、光ガイドプレート2の内部2bは、光進入面2aからの入射光の送られた部分を案内し、且つ光を前面2c上に分配して、そこから放出させるように構成されている。図の光線は単に概略的に描かれていることに留意されたい。実際には、光は、例えば、光ガイドプレートの内部における内部反射によって様々な方向に分配され得る。また、プレートの正面側から放出される光は指向性分布を有し得る。
【0021】
一実施形態において、光ガイドプレート2は、間に絶縁ギャップを有して、エミッタ表面から距離を置いて配置されている。光チャンバ又は冷却ギャップとも呼ばれる絶縁ギャップは、光源1から光ガイドプレート2への伝熱を軽減、即ち、低下/減少するのを促進し得る。絶縁ギャップは、例えば、エアギャップ、他のガス、又は更には真空を含み得る。絶縁ギャップ内において、他の透明絶縁材料も想定され得る。ギャップの代わりに、光源1は、また、例えば、フラットトップLEDを用いて光ガイドプレート2に対して配置され得る。これにより、光伝達効率を向上させることができるが、光ガイドプレートの加熱の原因となる可能性もある。
【0022】
一実施形態において、照明デバイスは、照明デバイス100から光を放出するように構成された正面側31を含む。本実施形態において、正面又は光出口面は拡散トランスミッタ10によって形成されている。これは、デバイスがオフにされているとき、即ち、光を生成していないときにもデバイス内部の構造又はパターンをマスキングするという利点を有し得る。当然、「正面」側31の定義は任意であり、通常使用における光の方向を示すために単に使用されるものである。代わりに又は加えて、光は、デバイスの複数の側から、例えば、後部又は側部からも放出され得る。エッジ遷移をマスキングする原理は、デバイスから出る光の複数の出口窓にも適用され得る。
【0023】
一実施形態において、照明デバイス100は、光窓15wの外部周縁15eを形成するエッジ構造15を含み、光窓15wを通過して、光が正面側31に向かって送られる。一実施形態において、エッジ構造15は、光源1と正面側31との間の光路内に配置されている。例えば、エッジ構造15は、光ガイドプレート2及び/又は他の構成要素の層を保持するための、クランプなどの構成要素によって形成され得る。代わりに又は加えて、エッジ構造は、また、光ガイドプレート2自体のエッジによって形成され得る。代わりに又は加えて、エッジ構造は、また、光源自体のエッジによって形成され得る。エッジ構造15は、使用時、エッジ構造15の周縁15eの背後に放出された光に、第1のエッジ遷移L1、例えば、鋭いエッジ又は影を生じさせる。
【0024】
一実施形態において、照明デバイス100は、パターン化層11を含む。一実施形態において、パターン化層11は、エッジ構造15と、デバイスの正面側31との間に配置されている。或いは、好ましくはないものの、パターン化層は、また、エッジ構造15と光源との間に配置され得る。その場合、光がエッジに当たる前にパターンL2が生成される。一実施形態において、パターン化層11は、勾配エッジパターン11gを含み、勾配エッジパターン11gは、勾配エッジパターン11gの背後に送られた光に第2のエッジ遷移L2を生じさせるように構成されている。示される実施形態において、勾配エッジパターン11gは、送られた光に第2のエッジ遷移L2を重ねるために、エッジ構造15の周縁15eに対して構成されている。このようにして、第1のエッジ遷移による平滑化が、第2のエッジ遷移によって更に滑らかにされ得る。
【0025】
一実施形態において、照明デバイス100は、正面側31とパターン化層11との間に配置された拡散体10を含む。拡散体10は、第2のエッジ遷移L2からの光を散乱し、正面側31から放出される光に第3のエッジ遷移L3を生じさせるように構成されている。勾配エッジパターン11gの第2のエッジ遷移L2からの光の散乱により、可視エッジの更なる平滑化/マスキングを生じさせ得る。
【0026】
一実施形態において、拡散体10は、間に間隔を有して、パターン化層11から距離D1に配置されている。例えば、ぼかしを向上させるには、距離D1は、好ましくは0ミリメートル超、より好ましくは0.1mm超、更により好ましくは1mm超、例えば1.9mmである。一実施形態において、拡散体10は、拡散体10を通過する光のヘイズ(拡がり)を増加するように構成されている。例えば、光のヘイズ又は拡散は、拡散体10を通過した結果、少なくとも10パーセント増加され得る。一実施形態において、拡散体10は、少なくとも1ミリメートル、例えば、少なくとも2ミリメートルの厚さを有する。一実施形態において、拡散体10は照明デバイス100の正面側31を形成する。或いは、他の構成要素が正面に配置される。別の実施形態(図示せず)において、勾配パターンは、拡散体の裏側に直接印刷され、即ち、D1=0mmである。
【0027】
一実施形態において、照明デバイス100は、光源1とエッジ構造15との間の光路内に配置された光ガイドプレート2を含む。例えば、光ガイドプレート2は、光源1から照明デバイス100の正面側31に向かって光を放出するように構成されている。一実施形態において、照明デバイス100は、1つ以上の輝度向上フォイル6v、6hを含む。フォイル6v、6hは、出射光を少なくとも一部コリメートするために、光ガイドプレート2の前面に対して取り付けられることが好ましい。任意選択的に、フォイル6vは切取部を含み得、これについては図7を参照して後に説明される。
【0028】
図は、照明デバイス100内のエッジ構造15の通過光のエッジ遷移L1をマスキングするより一般的な原理を示すことは理解されよう。一実施形態において、方法は、照明デバイス10から光を放出するための正面側31を設けるステップを含む。例えば、エッジ構造15は光窓15wの外部周縁15eを形成し、光窓15wを通過して、光が正面側31に向かって送られる。例えば、エッジ構造15は、エッジ構造15の周縁15eの背後に送られた光にエッジ遷移L1を生じさせる。一実施形態において、方法は、エッジ構造15とデバイスの正面側31との間にパターン化層11を設けるステップを含む。パターン化層11は、勾配エッジパターン11gの背後に送られた光に第2のエッジ遷移L2を生じさせるための勾配エッジパターン11gを含む。勾配エッジパターン11gは、送られた光に第2のエッジ遷移L2を重ねることによって第1のエッジ遷移L1を滑らかにする。一実施形態において、方法は、正面側31とパターン化層11との間に拡散体10を設けるステップを含み、拡散体10は、第2のエッジ遷移L2からの光を散乱して、正面側31から放出される光に第3のエッジ遷移L3を生じさせ、光を散乱することによって、勾配エッジパターン11gの第2のエッジ遷移L2を滑らかにする。
【0029】
図2A図2Cは、右手側に照明デバイスの種々の層、左手側に矢印A−Aによって示される距離におけるエッジの光度「L」の概略グラフを示す。光度は、例えば、カンデラ毎平方メートル(cd/m2)の単位で測定され得る。
【0030】
図2Aは、右側に示される、即ちエッジマスキングのないエッジ構造15の周縁エッジ15における光度Lの例示的なグラフを左側に示す。勾配エッジがないため、最大光度Llから最小光度Ldへの遷移の幅G1は事実上ゼロとなり得る。周縁15e内の光窓15wにおける光度Llは100%、即ち、全光度に設定される。理論では、例えば、勾配遷移のない黒色フォイルは、エッジ遮蔽(edge hiding)が最小である最大コントラストのエッジを生成し得る。黒色フォイルは、全ての環境光を吸収し、生成された光が穴のみを通ることを可能にし得る。エッジコントラストを低減するため、例えば、白色フォイルが使用され得る。白色フォイルは、例えば、ある量の環境光を反射する一方で、生成された光が穴のみを通ることを可能にし、例えば、デバイスの内部構造を隠し得る。その結果、フォイル表面(Ll)とパネル輝度(Ld)との間の輝度差の絶対的段差(absolute step)を最小にすることによってエッジのコントラストが削減され得る。しかしながら、結果は環境の照明条件に依存する。絶対的な暗闇において、この効果は0%である。非常に明るい環境条件及び光パネルの低減された輝度において、この効果は100%である可能性がある。実際には、この効果は、デバイスの「暗」部分の光度Ldを、全光度Llの約10%まで上昇させることが予想される。フォイルの内部は、なおもデバイスの内部における光の漏れに起因するアーチファクトを隠すために光密に作製され得ることに留意されたい。実際には、これは、例えば、内部の黒色塗料によって実施され得る。
【0031】
図2Bは、エッジ構造の正面にパターン化層11が導入されること以外は図2Aに類似する。この実施形態においても、ある量の環境光が、例えば白色フォイルによって反射され得る。加えて、放出された光は、密度勾配に応じて、勾配エッジを部分的に通過する。
【0032】
一実施形態において、パターン化層11は、比較的低い通過性11dを有する第1の領域と、比較的高い通過性11lを有する第2の領域とを含む。一実施形態において、パターン化層11は、照明デバイス100が使用されている際の、パターン化層11の光通過を決定するように構成されている。一実施形態において、比較的低い通過性11dを有する第1の領域内を通過した光の光度Ldは、比較的高い通過性11lを有する第2の領域を通過した光度Llの30%未満である。一実施形態において、勾配エッジパターン11gは、第1の領域と第2の領域との間に、送られた光の光度遷移勾配11tを提供するように構成されている。一実施形態において、比較的低い通過性11dを有する第1の領域と、比較的高い通過性11lを有する第2の領域との間の勾配エッジ幅G2は、3〜15ミリメートルの範囲内である。一実施形態において、勾配エッジ幅の表面は総表面の3〜30%である。
【0033】
図2Cは、拡散体10(効果を説明するためにずらして一部重ねている)がパターン化層11の正面に導入されること以外は図2Bに類似する。拡散体10は、以下の効果、即ち、主要光の細部(例えば、光ガイドプレート上のドットパターン)をマスキングすること、勾配エッジのパターンをマスキングすること、暗から明への遷移を緩やかにすることの1つ以上を有し得る。加えて、拡散体上における環境光の反射により、デバイス全体において輝度を均一に上昇させることによって、相対的な輝度の段差を低減し得る。この程度は、拡散体の反射特性次第であり得る。代わりに又は加えて、拡散体から勾配フォイルまでの距離(セットバック)を拡大することによって、遷移の遮蔽効果及びぼかし効果を増加させることができる。この距離は、設計の自由度によって制限される場合がある。代わりに又は加えて、散乱材料の半透明性を低減する(より乳状にする)ことによって、遷移の遮蔽効果及びぼかし効果が増加され得る。通常、半透明性の増加には光吸収の増加が伴うため、半透明性は、勾配を増加するために使用され得る利用可能な光の量によって制限される場合がある。
【0034】
勾配遷移の幅は、幾つかのパラメータに依存する場合がある。例えば、要求される光像の(認知的)滑らかさである。ここで滑らかさは、例えば、輝度遷移/mm(上昇及び/又は低下)と定義される。勾配も幾らかの光を吸収し得るため、幅は、遷移を実施するために利用可能な光の量によっても決定され得る。実際には、勾配部分の表面は3〜30%の範囲内で選択されることが好ましい。
【0035】
勾配エッジの遷移は、幾つかのパラメータに依存する場合がある。例えば、白色最上層は環境光を既に反射しているため、理論上の勾配差は既に反射されている光の割合に等しくなり得る。実際には、外側のパターンの密度は約10%であり得る。目は非常に僅かな輝度の差にあまり敏感でないため、実際には、内側(光側)のパターンの相対的な隙間は約80%であり得る。目はこれらの差を判断することができないため、例えば、このような最小輝度から最大輝度までの遷移は任意であり得る。一実施形態において、遷移は対数的である。一実施形態において、遷移は10%〜80%の範囲である。線形の遷移も可能である(図2Bの破線を参照のこと)。他の遷移も可能である。
【0036】
図3Aは、例示的な勾配エッジパターン11gを示す。一実施形態において、勾配エッジパターン11gは、反射及び/又は半透明及び/又は吸収図形11aの分布を含む。一実施形態において、比較的低い通過性11d、低密度及び/又は小さいサイズを有する第1の領域と、比較的高い通過性11l、高密度及び/又は大きいサイズを有する第2の領域との間の勾配エッジパターン11g全体において、分布の密度及び/又は図形のサイズ及び/又は図形の通過性は変化する。例えば、勾配エッジはフォイルに印刷されたドットによって生成され得る。勾配は、例えば、ドットサイズの変化、ドット密度の変化(例えば、同じドットサイズの)、又はこれらの組み合わせの1つ以上によって実現され得る。その結果、フォイルの白色表面及び/又は不通過から完全に通過までの勾配幅G2(勾配領域の幅)によって、エッジ上の遷移の輝度低下/mmが低減され得る。
【0037】
パターンの色は白であることが好ましい。白色表面は環境光の反射を促進する。白色ラッカーは、典型的には半透明である(例えば、黒は光密である)ため、白色ドットは裏側からの光の急な遷移を防止する。好ましくは、ドットのサイズは不可視とすべきである。従って、ドットのサイズは、ドットが肉眼で見えないように選択され得る。これは、解像度及びユーザまでの距離次第であり得る。好ましいパターンは、10〜100cmの距離用に最適化されている。人間の眼の解像度は文献で見ることができ、約0.3分角である。デバイスの頂部に適用された拡散体と強い相互作用があり得ることに留意されたい。一実施形態において、ドットの直径は0〜2mmの間で変化する。最小ドットサイズは、適用される製造方法、例えば、シルクスクリーン印刷によって決定され得る。勾配効果を得るために、ドットのパターンの代わりに又は加えて、他の変化形態も可能である。例えば、一実施形態において、勾配エッジパターンは、同軸線の集合体を含み、線の間隔及び/又は通過性はパターンの勾配距離にわたって異なる。
【0038】
図3B及び図3Cは、パターン化層の一実施形態の例示的なサブ層を示す。図3Bは、デバイスの内部からの光の漏れを防ぐ光遮断層11bの一例を示す。図3Cは、勾配遷移を提供するための例示的な勾配パターン層11wを示す。両層はパターンを示すために黒色で表示されているが、実際の色は異なり得る。一実施形態において、パターン化層11は、光源1からの光L0の少なくとも70パーセントを吸収する及び/又は反射するように構成された第1のパターン化材料11bを含む。例えば、黒色材料がこのために使用され得る。別の又は更なる実施形態において、パターン化層11は、照明デバイス100の正面側31から第1のパターン化材料11bを被覆する第2のパターン化材料11wを含み、第2のパターン化材料11wは、勾配エッジパターン11gを形成するように構成されている。この図の右手側では黒色で示されるものの、一実施形態において、第2のパターン化材料11wは、第2のパターン化材料11wが正面側31において見えないようにするために、照明デバイス100の正面側31の色に一致する色(例えば、拡散体10の色、例えば白)を有する(図4A図4Cも参照のこと)。所望の効果を達成するために、このパターンは完全に光遮蔽性である必要はない。所望の効果を示すために、この層は(十分なコントラスト比を有する)半透明であり得る。
【0039】
図4A図4Cは、パターン化層の概略断面図を示す。図4Aは、環境光Leの拡散反射Lrを示す。図4Bは、黒色又は他の光密層11wによるデバイスにおける光漏れの吸収を示す。図4Cは、勾配エッジ11g内の主要光L0の通過Lt及び勾配エッジ11gによる主要光L0の反射Lrを示す。実際には、図4A図4Cによって示されるプロセスは互いに組み合わせて生じ得る。一実施形態において、パターン化層11は、透明フォイル11fを含む。一実施形態において、勾配エッジパターン11gは、照明デバイス100の正面側31とは反対側の、フォイルの裏側に印刷されている。図4Bを参照して記載されるように、勾配エッジパターン11gは、例えば、第2のパターン化材料11wに含まれ得る。加えて、これらの図は、この場合、第2のパターン化材料11w上の、デバイスの正面側31とは反対側に、第1のパターン化材料11bを示す。
【0040】
図5は、光療法デバイス101の一実施形態の概略断面側面図を示す。一実施形態において、図1の照明デバイス100は、光療法デバイス101を形成するか、又は光療法デバイス101に組み込まれる。光療法デバイスは、例えば、その用途によって特徴付けられ得る。一実施形態において、本明細書中に記載される照明デバイス100は、照明デバイス100の正面側31から20センチメートルの距離において5000ルクス超の光強度を提供するように構成されている。この光強度は、例えば、デバイスの正面の特定の面積、例えば、10平方センチメートル超、好ましくは50平方センチメートル超、又は更には、例えば100平方センチメートルの面積にわたって提供される。光療法デバイスの別のパラメータは、その波長又は帯域幅、例えば、青色及び/又は白色光であり得る。特定の光療法用途において、特定の周波数範囲の光が白色光に比してより効果的であり得ることが判明している。例えば、青色光のみを使用する場合、所望の効果を達成するのに必要な総光強度は低くなり得る。一実施形態において、本明細書中に記載される照明デバイスは、460〜490ナノメートルの間の波長範囲内の光を提供するように構成されている。更なる実施形態において、本明細書中に記載される照明デバイスは、460〜490ナノメートルの間の前記波長範囲内の光を提供するように構成されており、その光強度は、照明デバイス100の正面側31から50センチメートルの距離において100ルクス超(好ましくは200ルクス超)である。ルクスは、人間の目によって認識される光の強度の測度、即ち、光度関数に従い重み付けされた各波長における仕事率であることに留意されたい。
【0041】
一実施形態において、デバイスは、ヒートシンクプレート8を含む。ヒートシンクプレート8は、過剰な熱を、例えば、デバイスの裏側20からの放射によって放散し得る。一実施形態において、デバイスは、例えば、デバイスの正面側、又はデバイスの別の場所、例えば、裏側20に組み込まれた制御手段23を含む。一実施形態において、デバイスは、例えば、デバイスをテーブル上面に置くための支持足21を含む。当然、デバイスの所期の機能を犠牲にすることなく、本明細書中に記載される構成要素は省略され得、及び/又は他の構成要素が付加され得る。
【0042】
図6Aは、例えば、図5に示される領域「VI」又は別の照明デバイスの光源周囲の詳細断面側面図を示す。
【0043】
一実施形態において、光ガイドプレート2は、光進入面2aを含む。光進入面2aは、光ガイドプレート2のエッジに配置され、光源1のエミッタ表面1aに面する。光進入面2aは、エミッタ表面1aから入射光L0を受け取り、且つ受け取った入射光L0の少なくとも一部を、光進入面2aを通じて、光ガイドプレート2の内部2bに送るように構成され、光ガイドプレート2は、光進入面2aに垂直な前面2cを含み、光ガイドプレート2の内部2bは、光進入面2aからの入射光L0の送られた部分を案内し、且つ光を前面2c上に分配して、そこから照明デバイス100の正面側31に向かって放出させるように構成されている。
【0044】
一実施形態において、光ガイドプレート2はエミッタ表面1aから距離を置いて配置されており、光ガイドプレート2とエミッタ表面1aとの間にはエアギャップ3がある。光チャンバとも呼ばれるエアギャップ3は、光源1による光ガイドプレート2の局所加熱を軽減する、即ち、低下/減少するのを補助し得る。エアギャップ3は、例えば、空気、他のガス又は更には真空を含み得る。エアギャップ3内に他の透明材料も想定され得る。或いは、例えば、加熱が該当しない場合、光源は光ガイドプレート2と直接接触した状態で配置され得る。効率を向上させるために、側部4c、4dは反射性材料を含み得る。
【0045】
一実施形態において、反射構造4は、光ガイドプレート2の背面2dも覆うように延びる。特に、この実施形態において、反射本体4は、光ガイドプレート2の背面2dを出る光を反射するように構成された裏側反射器表面4eを含む。複数の反射表面を1つの反射器本体に組み込むことによって、構造が簡略化され得る。或いは、反射表面4c、4d、4eのそれぞれが、別個の反射本体の一部であることが想定され得る。
【0046】
一実施形態において、反射器の裏面4eと光ガイドプレート2の背面2dとの間に拡散反射器フォイル5が配置されている。拡散反射器5は、ある角度の反射光を反射するためだけでなく、拡散するためにも構成されている。このようにして、より均質な配光が実施され得、輝度向上フォイル6v及び6hの有効性が向上する。代わりに又は加えて、また、反射器の裏面4eは、反射される光の角度に対する拡散効果を有し得る。例えば、反射器の裏面4e及び/又は拡散反射器5は、反射光を散乱するために粗面を含み得る。
【0047】
一実施形態において、輝度向上フォイル6v、6hは、光ガイドプレート2の前面2cに配置されている。例えば、一実施形態において、フォイル6vは、出射光を水平方向にコリメートするように構成されている一方で、フォイル6hは、出射光を垂直方向にコリメートするように構成されている。コリメーションは、例えば、フォイル上の隆起によって実施され得る。フォイルの総合的な効果は、特に、デバイスの出力面の真正面で光の輝度が向上することであり得る。当然、フォイルは任意であり、省略されても他のコリメーティング構造と入れ替えられ得る。本実施形態において、フォイル6vの1つは、光源1の近傍に切取部6mを含む。これについては、以下、図7で説明される。
【0048】
図6Bは、光療法デバイスの一実施形態の概略断面正面図を示す。この図は、例えば、光ガイドプレート2の範囲及び当該プレート2の光進入面2aに対する光源1の配置を示す。光源は下部にのみ配置された状態で示されるが、その代わりに又は加えて、1つ以上の光源1が光ガイドプレート2の異なるエッジに配置される。光源は、別の場所にも配置され得る。また、光ガイドプレート2の使用は任意である。
【0049】
図7Aは、例えば、本明細書中に記載されるような輝度向上フォイル6vの概略実施形態を示す。一実施形態において、輝度向上フォイル6vは、光進入面2aに垂直な前面2cに沿ってZ方向に配置された垂直隆起の隆起構造を含む。隆起構造(例えば、図中の挿入物「BEF」によって概略的に示される)は、例えば、送られた光を水平方向Yにコリメートするように構成されている。一実施形態において、光進入面2aの側にある輝度向上フォイル6vのエッジは、切取部6mを含む。
【0050】
一実施形態において、例えば、図6Aに示されるように、第2の輝度向上フォイル6hが設けられる。第2の輝度向上フォイル6hは、光進入面2aに垂直な前面2cに沿ってY方向に配置された水平隆起の隆起構造を含む。隆起構造(ここでは図示せず)は、例えば、送られた光を垂直方向Zにコリメートするように構成されている。一実施形態において、第1の輝度向上フォイル6vは切取部6mを含む一方で、第2の輝度向上フォイル6hは切取部6mを含まない。即ち、第2の輝度向上フォイル6hは真直のエッジを含む。第2の輝度向上フォイル6hにおいて、例えば、隆起の異なる方向のために、光レーンの発生はあまり顕著でないことが判明している。一実施形態において、第2の輝度向上フォイル6hは第1の輝度向上フォイル6vと光ガイドプレート2との間に配置され、光レーンの効果を更に低減する(例えば、図6Aを参照のこと)。
【0051】
一実施形態において、切取部6mは、光源のエミッタ表面1aから最小(半径)距離R1に配置されている。例えば、一実施形態において、この距離は、前面2cに対し垂直に見ると、少なくとも5ミリメートル、例えば、12ミリメートルである。この切取部は、円形であることが好ましい。その中心は必ずしもフォイルのエッジにある必要はなく、例えば、エミッタ表面1a又は光進入面2aにあり得る。一実施形態において、切取部6mは、フォイル内に5ミリメートル超の距離M1にわたって、例えば、8ミリメートル又は9ミリメートル延びる。
【0052】
図7Bは、デバイスの正面側からの見た目に対する切取部6mの効果を示す。左手側では、フォイルに切取部が適用されておらず、光源1近傍のディスプレイの下部に光レーンが明確に見える。右手側では、光レーンがあまり見えず/より良好にマスクされていることが分かり得る。光源近傍の光レーンをマスクするための輝度向上フォイル6vにおける切取部の適用は、本デバイスに限定されないことは理解されよう。例えば、これは、構造のエッジから光を受け取る光ガイド構造に対して輝度向上フォイルが配置される他の状況に適用され得る。例えば、この原理は、テレビ又は他のディスプレイスクリーンにも適用され得る。このような用途において、例えば、拡散体10及び/又はパターン化層11の1つ以上が省略され得る。
【0053】
図8は、光療法デバイス100の上部分の断面側面図(大半はXZ)を示す。この図には、光療法デバイス100の一実施形態の一部であり得る種々の構成要素が見える。他の実施形態は、更なる若しくはより少数の構成要素並びに/又は異なる配置及び形状で含み得る。
【0054】
図8に示される本図では、以下の構成要素、即ち、前部拡散トランスミッタ10、パターン化フォイル11、輝度向上フォイル6h及び6v、光ガイド2、拡散反射器フォイル5、反射器本体4、及びデバイスの裏側20が(前から後に)示される。示される実施形態において、反射器本体は、前面側以外の全ての面、及びエアギャップ3が設けられる光源の位置に光ガイドプレート2を収容する。一実施形態において、構成要素4、5、2、6v、6hの1つ以上を保持するためにクランプ構造25が配置されている。一実施形態において、クランプ構造25のエッジは、エッジ構造の周縁15eを形成し、エッジによってパターン化層11に光を投じる。
【0055】
図9A及び図9Bは、種々の光療法デバイスの実施形態の斜視図を示す。図9Aは、青色LED光源を備える例示的なハイエンドデバイスを示す。この実施形態におけるデバイス100は、前部10と、後部20と、支持足21と、電源コードとを含む。当然、他の構成も可能である。図9Bは、この場合、白色LEDを備えて作動可能な光療法デバイスの別の例を示す。このデバイスは、例えば、より広い前部表面を有し得る。当然、均等な機能を提供する多くの異なる設計変化形態が可能である。概して、光療法デバイスは、特定の照射量の光を、かなりの目の快適性を有して送達し得ることが好ましい。効果的な治療となるには、光の少なくとも一部がスペクトルの青色部分にあることが好ましい。一実施形態において、照明デバイスは、デバイスの前面10から20センチメートルの距離において5000ルクス超の光強度を提供するように構成されている。幾つかの用途において、更により高い強度、例えば、前記距離において10,000ルクス超が所望され得る。
【0056】
明確且つ簡潔な説明のために、特徴は、同じ又は別個の実施形態の一部として本明細書中に記載されるが、本発明の範囲は、記載されている特徴の全て又は幾つかの組み合わせを有する実施形態を含み得ることは理解されよう。例えば、構成要素の特定の配置又は組み合わせを有する照明デバイスの実施形態が示される一方で、また、当業者には、同様の機能及び結果を達成するための、本開示の利点を有する別の態様が想定され得る。例えば、光学及び/又は電気構成要素は組み合わされても、1つ以上の代替的な構成要素に分割され得る。記載され且つ示された実施形態の種々の要素は、ディスプレイのエッジをマスキングするなどの特定の利点を提供する。当然、上記実施形態又はプロセスの何れか1つが1つ以上の他の実施形態又はプロセスと組み合わせられて、設計及び利点を見出すこと及び合致させることにおいて更に一層の改善をもたらし得ることは認識されるべきである。本開示は光療法デバイスの特定の利点を提供し、概して、照明される表面を提供するために、例えば、光ガイドプレートと併せて光源が使用される任意の用途に適用され得ることは認識される。
【0057】
本システム及び方法が、その特定の例示的実施形態を参照して特に詳細に記載されてきたが、本開示の範囲から逸脱することなく多くの改良形態及び代替的な実施形態が当業者により考案され得ることも認識されるべきである。例えば、明記された方法若しくは機能を実施するために配置される及び/又は組み立てられるデバイス若しくはシステムが開示される実施形態は、方法若しくは機能を、そのように及び/又は方法若しくはシステムの他の開示される実施形態と組み合わせて本質的に開示する。更に、方法の実施形態は、それらの各ハードウェアにおける実装形態を、可能な場合には、方法又はシステムの他の開示される実施形態と組み合わせて本質的に開示するものと考えられる。更に、例えば、非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体上にプログラム命令として組み入れられ得る方法は、こうした一実施形態として本質的に開示されるものと考えられる。
【0058】
最後に、上記説明は、本システム及び/又は方法を単に説明すること目的とするものであり、添付の特許請求の範囲を任意の特定の実施形態又は実施形態の群に限定するものと解釈されるべきではない。本明細書及び図面は、従って、例示的な態様で考察されるべきであり、添付の請求項の範囲を限定することを意図するものではない。添付の特許請求の範囲の解釈において、「含む(comprising)」という語は、所与の請求項に記載されるもの以外の要素又は動作の存在を排除しないことは理解すべきである。要素に先行する「1つの(a)」又は「1つの(an)」という語は、複数のこうした要素の存在を排除しない。特許請求の範囲の任意の参照符号はそれらの範囲を限定するものではない。幾つかの「手段」は、同じ若しくは異なる物品又は実施される構造若しくは機能によって示され得る。具体的に明記されない限り、開示されるデバイス又はその一部の何れも、互いに組み合わせられても更なる部分に分解され得る。相互に異なる請求項に特定の施策が列挙されるという単なる事実は、これらの施策の組み合わせが効果的に使用され得ないことを示すものではない。特に、請求項のあらゆる有効な組み合わせは本質的に開示されていると見なされる。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9A
図9B