(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6374162
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】金属箔製包装材料
(51)【国際特許分類】
B65D 83/04 20060101AFI20180806BHJP
B65D 65/40 20060101ALI20180806BHJP
B32B 15/08 20060101ALI20180806BHJP
B65D 75/34 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
B65D83/04 D
B65D65/40 D
B32B15/08 F
B65D75/34
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-270858(P2013-270858)
(22)【出願日】2013年12月27日
(65)【公開番号】特開2015-124000(P2015-124000A)
(43)【公開日】2015年7月6日
【審査請求日】2016年12月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231626
【氏名又は名称】株式会社UACJ製箔
(74)【代理人】
【識別番号】100089152
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】西尾 宏
(72)【発明者】
【氏名】北田 有希絵
(72)【発明者】
【氏名】中丸 勝之
【審査官】
小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−174302(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/122964(WO,A1)
【文献】
特開2007−190739(JP,A)
【文献】
特開2011−005838(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/04
B32B 15/08
B65D 65/40
B65D 75/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面から順に、半透明白色層、半透明有彩色層及び金属箔の順に積層されてなり、
半透明白色層は合成樹脂中に白色顔料が分散してなるものであり、半透明有彩色層は合成樹脂中に有彩色顔料が分散してなるか又は合成樹脂中に有彩色染料が溶解してなり、
前記金属箔の金属光沢が実質的に視認できず、前記半透明有彩色層の色相が実質的に視認しうることを特徴とする金属箔製包装材料。
【請求項2】
半透明有彩色層と金属箔との間に透明層が挿入されてなり、透明層は合成樹脂で形成されている請求項1記載の金属箔製包装材料。
【請求項3】
半透明白色層の表面に、バーコードが印刷されてなる請求項1記載の金属箔製包装材料。
【請求項4】
バーコードが黒色である請求項3記載の金属箔製包装材料。
【請求項5】
金属箔がアルミニウム箔である請求項1記載の金属箔製包装材料。
【請求項6】
請求項1記載の金属箔製包装材料を用いてなるプレススルーパック。
【請求項7】
請求項1記載の金属箔製包装材料を蓋材として用いてなるプレススルーパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属光沢色を低減させた金属箔製包装材料に関し、特に、半透明有彩色の着色印刷を施しているにも拘わらず、当該部分において金属光沢色が低減された金属箔製包装材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、アルミニウム箔等の金属箔は、包装材料として汎用されている。包装材料には各種着色印刷が施されるが、その印刷層が薄く半透明層となっている場合には、金属箔の金属光沢色により、印刷層の着色が視認しにくいということがあった。視認しにくい原理を
図1に基づいて説明すると、以下のとおりである。
図1において、1はアルミニウム箔等の金属箔であり、2は半透明着色印刷層である。光源光aは半透明着色印刷層2の表面で特定波長光cが反射すると共に、半透明着色印刷層2を透過して金属箔1の表面で金属光沢色を感受する波長光d(以下、「金属光沢波長光d」という。)を反射する。したがって、特定波長光cと金属光沢波長光dの両者が人間の目に感受され、特定波長光cのみを感受して認識しうる着色が視認しにくくなるのである。よって、金属箔に視認しやすい着色印刷を施すときに、その印刷層を不透明層にしなければならなかった。
【0003】
たとえば、アルミニウム箔等の金属箔の表面にバーコードを印刷する場合には、金属箔表面に不透明白色層を印刷し、その不透明白色層の表面に黒色のバーコード印刷を施すことが行われている(特許文献1)。これは、不透明白色層により、光源光aが金属箔表面に透過しないようにしているのである。しかしながら、かかる不透明白色層は意匠性を向上させるものではなく、特に、全面を特定の有彩色で着色したいという要望に沿うものではない。
【0004】
【特許文献1】特開2008−174302号公報(請求項1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、金属光沢色を低減させ、バーコード印刷を読み取り可能する程度に着色しようとすると、着色印刷層を不透明層にしなければならず、この結果、印刷層は厚くなってしまう。印刷層を厚くすると、包装材料の重量が高くなると共に、包装材料の柔軟性も低下するということがあった。特に、着色印刷層を金属箔全面に設ける場合には、前記した欠点がより顕著なものとなる。本発明は、着色印刷層を半透明にしても、金属光沢波長光dが反射しにくいようにして上記欠点を解決し、半透明の着色印刷層の箇所において、金属光沢色を低減させたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は、表面から順に、半透明白色層、半透明有彩色層及び金属箔の順に積層されてなり、半透明白色層は合成樹脂中に白色顔料が分散してなるものであり、半透明有彩色層は合成樹脂中に有彩色顔料が分散してなるか又は合成樹脂中に有彩色染料が溶解してな
り、前記金属箔の金属光沢が実質的に視認できず、前記半透明有彩色層の色相が実質的に視認しうることを特徴とする金属箔製包装材料に関するものである。また、半透明有彩色層と金属箔の間に、合成樹脂よりなる透明層を挿入した金属箔製包装材料に関するものである。
【0007】
表面に配される半透明白色層3は、合成樹脂中に白色顔料が分散している層である。半透明白色層3の厚みは、2μm以下であるのが好ましい。半透明白色層3の厚みが2μmを超えると、包装材料が重くなり風合が低下するし、不透明になる恐れもある。不透明であると、その下に配された有彩色層2の色が感受できないので、白色層3は半透明でなければならない。白色顔料としては、従来公知のものが用いられるが、一般的には二酸化チタンを用いるのが好ましい。白色顔料は、その一次粒子径が0.2〜0.4μmの範囲を主体とするものを用いるのが好ましい。白色顔料の一次粒子径が大きくなると、厚みが2μm以下の半透明白色層3を設けにくくなる。半透明白色層3には、この層が半透明になる程度に白色顔料が含有されており、半透明白色層3の厚さによって10〜70重量%の範囲内で適宜設定される。すなわち、半透明白色層3の厚さが薄い場合には、白色顔料の含有量が多くても層3は半透明となり、また半透明白色層3の厚さが厚い場合には、白色顔料の含有量が少なくても層3が不透明となることがある。層3の厚さが厚く且つ白色顔料の含有量が多いと、白色層3が不透明になる恐れがある。なお、合成樹脂としては、印刷インキのビヒクルとして従来用いられている公知のものが用いられる。
【0008】
半透明白色層3の下に、半透明有彩色層2が配される。この有彩色層2も半透明であり、その厚みは2μm以下であるのが好ましい。有彩色層2の厚みが2μmを超えると、包装材料が重くなり風合が低下する。有彩色は白色及び黒色を除く色のことであり、たとえば桃色、赤色、紫色、黄色、緑色又は橙色等を意味している。包装材料にかかる有彩色を印刷する趣旨は、包装材料の意匠性を向上させるためである。また、包装材料を薬剤用に使用する場合には、薬剤を識別しやすくするためでもある。たとえば、同一の薬剤であっても、5mg錠は赤色、10mg錠は紫色、15mg錠は緑色に着色された包装材料を用いると、医師、薬剤師及び患者等が、薬剤を取り違えることがない。特に、プレススルーパックの蓋材等の包装材料に、表面全体に有彩色を着色しておくと、包装されて視認しにくい状態となった錠剤であっても、容易に識別することが可能となる。
【0009】
半透明有彩色層2には、合成樹脂中に有彩色顔料が分散されているか、又は合成樹脂中に有彩色染料が溶解されているものである。有彩色顔料又は染料としては、従来公知のものが用いられる。有彩色顔料を用いる場合、その一次粒子径が0.2〜0.4μmの範囲を主体とするものを用いるのが好ましい。有彩色顔料の一次粒子径が大きくなると、厚みが2μm以下の半透明有彩色層2を設けにくくなる。有彩色顔料を用いる場合、それは有彩色層2に1〜20重量%程度含有されているのが好ましい。有彩色顔料の含有量を多くすると、有彩色層2が不透明になると共に、有彩色層2の重量が重くなる。有彩色染料は、半透明有彩色層2中に染料が溶解しているので、特に制限なく用いることができる。なお、半透明有彩色層2に用いられる合成樹脂も、印刷インキのビヒクルとして従来用いられている公知のものが用いられる。
【0010】
半透明有彩色層2の下には金属箔1が配されている。金属箔1としては、従来公知のものが用いられるが、包装材料として一般的に使用されているアルミニウム箔を用いるのが好ましい。金属箔1の厚みは任意であるが、包装材料としては一般的に10〜30μm程度のものが用いられる。なお、半透明有彩色層2が配される金属箔1の面は、金属光沢の強い艶面であるのが一般的である。本発明は金属光沢色を低減することを目的とするものだからである。
【0011】
また、本発明においては、半透明有彩色層2と金属箔1の間に、透明層4を設けてもよい。この透明層4は、プライマー層であって、半透明有彩色層2を印刷しやすくするためのものである。すなわち、金属箔1の表面に直接、半透明有彩色層2を印刷すると、金属箔1と半透明有彩色層2中の合成樹脂との密着力が弱い場合があるので、金属箔1との密着力が強い合成樹脂を用い透明層4を形成する。これにより、半透明有彩色層2を形成している合成樹脂と、透明層4を形成している合成樹脂との密着力が強くなり、この結果、透明層4を介して、金属箔1と半透明有彩色層2との密着力が向上するのである。
【0012】
透明層4はプライマー層であるので、なるべく薄い方が好ましく、一般的には1μm以下である。厚みが1μmを超えると、包装材料の重さが重くなり、風合が低下する。また、層4が不透明になると、その上に配されている半透明有彩色層2の色が変色するため、好ましくない。
【0013】
以上説明したように、本発明に係る包装材料は、表面から順に、特定の半透明白色層3、特定の半透明有彩色層2及び金属箔1の順に積層されてなるものである。また、半透明有彩色層2と金属箔1の間に特定の透明層4を設けてなるものである。さらに、半透明白色層3の表面にバーコードを印刷しておいてもよい。バーコードの色は、バーコードリーダーで読み取れるものであれば任意であるが、一般的に黒色が好ましい。かかる包装材料は、薬品や食品等を包装するための材料として、有益に用いられるものである。特に、薬品を包装するためのプレススルーパックの蓋材等の材料として有益に用いられる。
【発明の効果】
【0014】
まず、本発明に係る包装材料に表面から光源光aが照射された場合、どのように光が反射するかを
図2に基づいて説明する。光源光aは半透明白色層3に照射され、光源光aの一部は、その表面で散乱光bとなって反射する。これは、層3が白色だからである。光源光aの残余は、半透明白色層3中に入射して、半透明有彩色層2の表面で残余の一部が特定波長光c(半透明有彩色層2の有彩色を感受する波長の光)を反射し、これが半透明白色層3を透過して、外部に至る。半透明有彩色層2の表面で反射しなかった残りの光は、半透明有彩色層2中に入射して、金属箔3表面で金属光沢波長光dが反射する。そして、この金属光沢波長光dは外部に透過しようとするが、半透明白色層3の裏面(半透明白色層3と半透明有彩色層2との界面)で散乱光eとなって、金属箔3表面側に反射する。したがって、金属光沢波長光dは、外部に透過しにくくなり、その多くが半透明有彩色層3中に留まり吸収及び減衰する。
【0015】
半透明有彩色層2と金属箔3の間に、合成樹脂よりなる透明層4が存在する場合も、基本的には、上記した原理と同様の原理によって、金属光沢波長光dは、外部に透過しにくくなり、その多くが半透明有彩色層3及び透明層4中に留まり吸収及び減衰する。すなわち、
図3に示すように、金属箔3表面に入射した光源光aの一部の反射による金属光沢波長光dは、半透明有彩色層2の裏面(半透明有彩色層2と透明層4との界面)で金属箔3側に反射する特定波長光fと、半透明白色層3の裏面(半透明白色層3と半透明有彩色層2との界面)で金属箔3表面側に反射する散乱光eとなって、外部に至らない。したがって、金属光沢波長光dは、外部に透過しにくくなり、その多くが半透明有彩色層3中及び透明層4中に留まり吸収及び減衰する。
【0016】
以上の原理によって、外部に至るのは散乱光bと特定波長光cであるため、半透明有彩色層2に起因する特定波長光cが人間の目に感受され、有彩色の着色を良好に視認しうるという効果を奏する。すなわち、金属光沢波長光dが外部に至らないために、金属光沢波長光dの影響を受けにくく、特定波長光cを良好に感受しやすくなり、有彩色の着色が良好に視認しうるのである。
【0017】
また、半透明白色層3の表面にバーコードを印刷しておけば、これはバーコードリーダーで良好に読み取れるという効果も奏する。すなわち、本発明に係る包装材料に、バーコードリーダーを当てて光源光を照射すると、バーコード部では光の反射がなく、バーコード部以外では散乱光b及び特定波長光cが反射して金属光沢波長光dの反射がない。したがって、バーコード部を良好に読み取ることができるという効果を奏するのである。
【実施例】
【0018】
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。表面から順に、特定の半透明白色層、特定の半透明有彩色層及び金属箔の順に積層された本発明に係る包装材料は、段落0014に記載した原理に基づいて、良好に有彩色を視認しうるものとの技術的思想に基づいて解釈されるべきである。
【0019】
実施例1
金属箔として、厚み20μmの硬質アルミニウム箔を準備した。一方、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体100重量部とメラミン樹脂5重量部をメチルエチルケトン600重量部に溶解したビヒクル705重量部に対して、ジオキサジンバイオレット顔料(粒径0.05〜0.25μm)9.5重量部と不溶性アゾ顔料(粒径0.1〜0.2μm)35.6重量部を均一に分散させて、有彩色印刷インキを準備した。また、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体100重量部とメラミン樹脂5重量部をメチルエチルケトン347重量部に溶解したビヒクル452重量部に対して、一次粒子径が約0.23〜0.36μmのルチル型二酸化チタンよりなる白色顔料150重量部を均一に分散させて、白色印刷インキを準備した。そして、硬質アルミニウム箔の艶面に有彩色印刷インキを塗工して、厚み約1.4μmの半透明有彩色層を形成した後、半透明有彩色層の表面に白色印刷インキを塗工して、厚み約0.8μmの半透明白色層を設けた。以上のようにして、全厚みが約22.2μmの包装材料を得た。この包装材料の塗工面は、金属光沢が殆どなく、紫色を良好に視認することができた。
【0020】
実施例2
金属箔として、厚み20μmの硬質アルミニウム箔を準備した。一方、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体100重量部とメラミン樹脂5重量部をメチルエチルケトン600重量部に溶解したビヒクル705重量部に対して、ジスアゾイエロー顔料(粒径0.1〜0.2μm)12.6重量部とフタロシアニンブルー顔料(粒径0.05〜0.25μm)32.4重量部を均一に分散させて、有彩色印刷インキを準備した。また、実施例1で用いた白色印刷インキを準備した。そして、硬質アルミニウム箔の艶面に有彩色印刷インキを塗工して、厚み約1.5μmの半透明有彩色層を形成した後、半透明有彩色層の表面に白色印刷インキを塗工して、厚み約0.8μmの半透明白色層を設けた。以上のようにして、全厚みが約22.3μmの包装材料を得た。この包装材料の塗工面は、金属光沢が殆どなく、緑色を良好に視認することができた。
【0021】
実施例3
実施例1において、さらに、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体100重量部とメラミン樹脂5重量部をメチルエチルケトン600重量部に溶解した合成樹脂溶液を準備した。そして、硬質アルミニウム箔の艶面に、この合成樹脂溶液を塗工して、厚み約0.5μmの透明層を形成した。次いで、透明層表面に有彩色印刷インキを塗工して、厚み約1.4μmの半透明有彩色層を形成した後、半透明有彩色層の表面に白色印刷インキを塗工して、厚み約0.8μmの半透明白色層を設けた。以上のようにして、全厚みが約22.7μmの包装材料を得た。この包装材料の塗工面は、金属光沢が殆どなく、紫色を良好に視認することができた。
【0022】
実施例4
実施例3において、さらに、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体100重量部とメラミン樹脂5重量部をメチルエチルケトン600重量部に溶解した合成樹脂溶液を準備した。そして、硬質アルミニウム箔の艶面に、この合成樹脂溶液を塗工して、厚み約0.5μmの透明層を形成した。次いで、透明層表面に有彩色印刷インキを塗工して、厚み約1.5μmの半透明有彩色層を形成した後、半透明有彩色層の表面に白色印刷インキを塗工して、厚み約0.8μmの半透明白色層を設けた。以上のようにして、全厚みが約22.8μmの包装材料を得た。この包装材料の塗工面は、金属光沢が殆どなく、緑色を良好に視認することができた。
【0023】
比較例1
実施例1において、硬質アルミニウム箔の艶面に有彩色印刷インキを塗工して、厚み約2.2μmの有彩色層を設け、全厚みが約22.2μmの包装材料を得た。この包装材料の塗工面には金属光沢色が比較的強く残っており、かすかに紫色を視認しうる程度であった。
【0024】
比較例2
実施例2において、硬質アルミニウム箔の艶面に有彩色印刷インキを塗工して、厚み約2.3μmの有彩色層を設け、全厚みが約22.3μmの包装材料を得た。この包装材料の塗工面には金属光沢色が比較的強く残っており、かすかに緑色を視認しうる程度であった。
【0025】
比較例3
実施例3において、硬質アルミニウム箔の艶面に合成樹脂溶液を塗工して、厚み約0.5μmの透明層を形成した。次いで、透明層表面に有彩色印刷インキを塗工して、厚み約2.2μmの有彩色層を設け、全厚みが約22.7μmの包装材料を得た。この包装材料の塗工面には金属光沢色が比較的強く残っており、かすかに紫色を視認しうる程度であった。
【0026】
比較例4
実施例4において、硬質アルミニウム箔の艶面に合成樹脂溶液を塗工して、厚み約0.5μmの透明層を形成した。次いで、透明層表面に有彩色印刷インキを塗工して、厚み約2.3μmの有彩色層を設け、全厚みが約22.8μmの包装材料を得た。この包装材料の塗工面には金属光沢色が比較的強く残っており、かすかに緑色を視認しうる程度であった。
【0027】
比較例5
実施例1において、硬質アルミニウム箔の艶面に白色印刷インキを塗工して、厚み約2.2μmの白色層を設け、全厚みが約22.2μmの包装材料を得た。この包装材料の塗工面は白色であった。
【0028】
[シンボルコントラストの評価]
実施例1〜4及び比較例1〜5で得られた包装材料の塗工面に、バーコード印刷を施した。バーコード印刷は、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体100重量部とメラミン樹脂5重量部をメチルエチルケトン600重量部に溶解したビヒクル705重量部に対して、カーボンブラック顔料(粒径0.05〜0.1μm)45重量部を均一に分散させてなる黒色色印刷インキを用いて行った。バーコード印刷の厚みは約1μmであった。
バーコード印刷を施した各包装材料につき、WebScan社製TreCheck201Rを用いて、シンボルコントラスト(%)を評価した。この結果は表1に示したとおりであった。
【0029】
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
シンボルコントラスト(%)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 74
実施例2 64
実施例3 78
実施例4 76
比較例1 測定不能
比較例2 測定不能
比較例3 6
比較例4 5
比較例5 75
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0030】
実施例及び比較例の結果から明らかなように、実施例に係る包装材料にバーコード印刷を施した場合、下地が有彩色であるにも拘わらず、下地が白色の場合(比較例5)と同等のシンボルコントラストを得られていることが分かる。すなわち、実施例に係る包装材料は、比較例1〜4に係る包装材料に比べて、金属光沢色が低減していることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】金属箔表面に半透明有彩色層を設けた場合において、光源光が入射したときの反射の原理を示した模式図である。
【
図2】本発明に一例に係る包装材料に光源光が入射した場合において、光源光の反射の原理を示した模式図である。
【
図3】本発明に他の例に係る包装材料に光源光が入射した場合において、光源光の反射の原理を示した模式図である。
【符号の説明】
【0032】
1 金属箔
2 半透明有彩色層
3 半透明白色層
4 透明層
a 光源光
b 半透明白色層の表面で反射する散乱光
c 半透明有彩色層の表面で反射する特定波長光
d 金属箔表面に反射する金属光沢波長光
e 半透明白色層の裏面で反射する散乱光
f 半透明有彩色層の裏面で反射する特定波長光