(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1の電子機器の筐体構造を通報装置に採用した場合、ドライバーでカバーのねじを緩めた後、ケースに嵌め込まれたカバーを取り外す等の複雑な取り外し操作が強いられる。このため、警察等が通報ボタンの押下状態を確認するまでにカバーが取り外されてしまうことを防止できるものの、カバーを容易に取り外すことができない構造であるがゆえ、通報ボタンを押下操作前の非押下位置に戻す際の操作性が悪いという問題があった。
【0007】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、誰でもが容易に取り外せるのではなく、特定の取り外し方法を認識しているユーザだけがカバーを筐体から容易に取り外すことのできる簡易な構造の操作性に優れた通報装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本願発明は、通報用押ボタンおよび各種の電子部品を収容した筐体(2)にカバー(1)が嵌合されて構成される通報装置において、前記カバー(1)は、側壁部(11)と、前記側壁部(11)から突設された爪脚部(13d)の先端に、当該爪脚部(13d)を間に挟んで互いに反対側へ突出する第1爪(13a)および第2爪(13b)が形成された係合爪(13)とを備え、前記筐体(2)は、前記カバー(1)が当該筐体(2)に嵌合されたときに前記側壁部(11)を支持する支持面(22)と、前記支持面(22)に対して前記カバー(1)の前記係合爪(13)と係合するために形成された貫通孔でなる係合孔部(23)と、前記係合爪(13)が前記係合孔部(23)に嵌合された状態で、前記第1爪(13a)と係合する前記係合孔部(23)の周囲に形成された第1爪係合部(24)と、前記係合爪(13)が前記係合孔部(23)に嵌合された状態で、前記側壁部(11)が弾性変形されて前記第1爪(13a)と前記第1爪係合部(24)との係合状態が解除されたとき、前記第2爪(13b)と係合するため前記係合孔部(23)の周囲であり前記第1爪係合部(24)と対向した位置に形成された第2爪係合部(25)とを備え、前記カバー(1)が前記筐体(2)の前記支持面(22)に支持された状態で回転されると、前記第2爪(13b)と前記第2爪係合部(25)との係合状態が解除されて前記筐体(2)から前記カバー(1)が取り外されるようにする。
【0009】
本発明において、前記筐体(2)は、前記第1爪係合部(24)から前記係合孔部(23)を臨むように突出して形成された回転規制凸部(26)を備え、前記カバー(1)の前記係合爪(13)が前記係合孔部(23)に係合された状態において前記回転規制凸部(26)により前記係合爪(13)の回転が規制されるようにする。
【0010】
本発明において、前記回転規制凸部(26)は、前記カバー(1)の前記係合爪(13)の前記第1爪(13a)との接触状態を面接触とする所定の角度に形成された斜端面(26a)を有するようにする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、係合爪(13)が係合孔部(23)に嵌合された状態で、側壁部(11)が弾性変形されて第1爪(13a)と第1爪係合部(24)との係合状態が解除されたときでも、そのときは係合爪(13)の第2爪(13b)と第2爪係合部(25)とが係合されるため、この段階では筐体(2)からカバー(1)が取り外されることがない。この状態からカバー(1)が回転されると、第2爪(13b)と第2爪係合部(25)との係合状態が解除されて筐体(2)からカバー(1)が取り外されることが可能となる。したがって、一定の取外手順を認識していないユーザによってカバー(1)がハウジング(2)から取り外されてしまうことがない。かくして、誰でもが容易に取り外せるのではなく、特定の取り外し方法を認識しているユーザだけがカバー(1)を筐体(2)から容易に取り外すことができる簡易な構造の操作性に優れた通報装置を実現することができる。
【0012】
本発明によれば、カバー(1)の係合爪(13)が係合孔部(23)に係合された状態においては、回転規制凸部(26)により係合爪(13)の回転が規制されるため第1爪(13a)と第1爪係合部(24)との係合状態が解除されることがない。これによりカバー(1)が筐体(2)から不用意に取り外されることを確実に防止することができる。
【0013】
本発明によれば、回転規制凸部(26)は、カバー(1)の係合爪(13)の第1爪(13a)との接触角度を面接触とするような角度に形成された斜端面(26a)を有しているため、側壁部(11)が弾性変形されて第1爪(13a)と第1爪係合部(24)との係合状態が一次的に解除されたときでも、側壁部(11)の弾性力により係合爪(13)の第1爪(13a)と回転規制凸部(26)の斜端面26aとが面接触で摺動しながら、第1爪(13a)と第1爪係合部(24)との係合状態が再度構築される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
<通報装置の構成>
図1および
図2を用いて本実施の形態に係る通報装置の構成を説明する。通報装置は、カバー1が筐体2に嵌合され、その筐体2の内部に図示しない電子回路や通報時に押下操作するための押ボタン等が収納された構成を有している。なお、本実施の形態では、通報装置の特徴がカバー1および筐体2の構造にあるため、その他の部品に関する説明については省略する。
【0017】
カバー1は、平面視円形の両側の一部分を直線状に切り落とした互いに平行な2辺を有する有底筒形状のプラスチック部材でなり、そのほぼ中央に筐体2の内部に収納される押ボタン(図示せず)の表面を外部に露出するための押ボタン露出穴10が形成されている。
【0018】
このカバー1の周縁には、互いに平行な2辺を構成するカバー側壁直線部11がそれぞれ形成されるとともに、その2つのカバー側壁直線部11と連続して一体化された円弧状のカバー側壁曲線部12がそれぞれ形成されている。このカバー側壁直線部11およびカバー側壁曲線部12によりカバー1の側壁が構成されている。
【0019】
一方側のカバー側壁直線部11には、そのほぼ中央付近であって当該カバー側壁直線部11の下端面から係合爪13が突設されている。係合爪13は、カバー側壁直線部11と一体化された状態で突出した爪脚部13dと、その爪脚部13dの先端に、爪脚部13dを間に挟んで互いに反対側に突出する第1爪13aおよび第2爪13bが形成された爪部13cとによって構成されている。
【0020】
第1爪13aは、その長手方向において爪脚部13dの幅と同じ長さに形成されている一方、第2爪13bの長さは第1爪13aよりも短く形成されている。また第2爪13bは、矢印b方向で示す第1爪13aの一方側端部寄りの位置に設けられている。
【0021】
他方側のカバー側壁直線部11に対しても、そのほぼ中央付近に係合爪13が突設されているが、一方のカバー側壁直線部11における係合爪13の第2爪13bと比べて、他方のカバー側壁直線部11における係合爪13の第2爪13bは、矢印a方向で示す第1爪13aの他方側端部寄りの位置に設けられている。
【0022】
カバー1の一端側および他端側に設けられた互いに対向する2つのカバー側壁曲線部12同士の間には、切欠き14が形成されている。カバー側壁曲線部12は、切欠き14側に側壁端部12aを有する。この側壁端部12aは、後述する筐体2にカバー1が嵌合された状態において当該カバー1の回転を規制するストッパとして機能する。
【0023】
筐体2はカバー1とほぼ同様の外形を有するプラスチック部材でなり、そのほぼ中央であり、カバー1の押ボタン露出穴10と対向する位置には、ユーザにとって押下操作自在な押ボタン(図示せず)を収容するための押ボタン収容部20が形成されている。
【0024】
筐体2には、カバー1が嵌合されたときに当該カバー1のカバー側壁直線部11の下端面およびカバー側壁曲線部12の下端面を支持する支持面22が形成されている。その支持面22における長手方向の中央部外側寄りであり、かつ、カバー1の2つの係合爪13と対向する位置には、当該係合爪13の爪部13cおよび爪脚部13dが挿通される略矩形状の貫通孔からなる係合孔部23が形成されている。
【0025】
また筐体2の周縁には、筐体側壁部21が形成されており、
図6(A)および(B)に示すように、筐体側壁部21の端面には段部21aが形成されている。筐体2の支持面22に形成された係合孔部23の周囲には(
図2(B))、カバー1の係合爪13における第1爪13aと係合する第1爪係合部24が設けられている。この第1爪係合部24は、筐体側壁部21の端面に形成された段部21aの一部である(
図6(A)および(B))。
【0026】
また、筐体2の支持面22において、係合孔部23の周囲であり第1爪係合部24と対向した位置には、当該第1爪係合部24側に突出して形成されたL字のリブ状でなり、カバー1の係合爪13における第2爪13bと係合する第2爪係合部25が設けられている。
【0027】
なお
図6(A)および(B)に示すように、第1爪係合部24および第2爪係合部25は、ほぼ同じ高さであるが、第1爪係合部24よりも第2爪係合部25の方が僅かに低く形成されている。これはカバー1における係合爪13の第1爪13aと筐体側壁部21の第1爪係合部24との係合状態から、係合爪13の第2爪13bと筐体側壁部21の第2爪係合部25との係合状態へ引っ掛かりなく遷移させるためである。
【0028】
図3(A)乃至(C)に示すように、筐体2の係合孔部23の周囲に設けられた第1爪係合部24と第2爪係合部25との間の距離L1は、カバー1の係合爪13における爪部13cの幅d1(第1爪13aと第2爪13bとの合計幅)よりも小さい、すなわちL1<d1の関係が満たされている。したがって、係合爪13における爪部13は、矢印c方向へ移動する限りにおいて、第1爪係合部24または第2爪係合部25の何れか一方と必ず係合することになる。
【0029】
また、第1爪係合部24が設けられた筐体側壁部21には、当該筐体側壁部21から係合孔部23を臨むように突出した矩形状の回転規制凸部26が一体に形成されている。この回転規制凸部26は、カバー1の係合爪13が筐体2の係合孔部13に係合された状態において、当該係合爪13の爪部13cにおける端面13eと干渉し、当該カバー1が矢印R方向へ回転することを規制するものである。
【0030】
図3(C)に示すように、回転規制凸部26の突出側端面26aから支持面22の端面23aまでの距離L2は、
図4(C)に示すようにカバー1のカバー側壁直線部11がユーザにより押下された弾性変形状態で押ボタン露出穴10を中心に図中時計回り方向へ約α度回転されたとき、カバー1の係合爪13が約α度傾けられた斜め状態の爪部13cにおける水平方向の幅d2よりも大きい、すなわちL2>d2の関係が満たされている。したがって、この係合爪13の爪部13cが約α度傾けられた斜め状態のときであれば、ユーザが筐体2からカバー1を上方へ引っ張り上げれば係合孔部23から係合爪13の爪部13cがどこにも接触することなく抜けることになる。
【0031】
なお、回転規制凸部26の突出側端面26aは支持面22の端面23aに対して約α度だけ斜めに形成された斜端面となっている。すなわち、係合爪13の爪部13cが約α度傾けられた斜め状態にあるとき、第1爪13aと回転規制凸部26の突出側端面26aとが互いに平行であり、当該第1爪13aと突出側端面26aとの接触状態が面接触可能となっている。
【0032】
さらに筐体2の表面側(
図2(A)および
図4)には、支持面22の周囲であって、その4隅に円弧状のガイド溝27が形成されている。このガイド溝27には、筐体2の係合孔部23にカバー1の係合爪13が嵌合されたとき、カバー1のカバー側壁曲線部12が当該ガイド溝27に配置される。
【0033】
筐体2の一端側および他端側において互いに対向するガイド溝27同士の間には、カバー回転規制部28が形成されている。カバー回転規制部28はその両側に端部28aおよび28bを有している。カバー回転規制部28の端部28aおよび28bは、筐体2の係合孔部23にカバー1の係合爪13が嵌合された状態でカバー1が回転されたとき、当該カバー1におけるカバー側壁曲線部12の側壁端部12aと当接することになるため、カバー1の回転範囲を規制するストッパとして機能する。
【0034】
<カバー取外動作>
このように構成された通報装置のカバー1が筐体2に嵌合された通報装置の完成状態からユーザが当該カバー1を取り外すときのカバー取外動作について次に説明する。
【0035】
図4(A)、
図5(A)および
図6(A)に示すように、筐体2の係合孔部23を介してカバー1の係合爪13が当該筐体2に嵌合された状態では、カバー1の係合爪13における第2爪13bが筐体2の第2爪係合部25に係合されていないが、当該係合爪13における第1爪13aが筐体2の第1爪係合部24に係合されているため(
図3(A)、
図5(A)および
図6(A))、筐体2からカバー1を取り外すことはできない。
【0036】
また、この場合、カバー1の係合爪13における爪部13cの端面13eが、筐体2の回転規制凸部26と干渉するため(
図3(A)および
図5(A))、カバー1を
図4(C)のように図中時計回り方向へ回転することも出来ず、筐体2にカバー1を取り付けた状態が維持される。
【0037】
その後、
図4(B)、
図5(B)および
図6(B)に示すように、カバー1の両側のカバー側壁直線部11をユーザが押下し、当該カバー側壁直線部11をカバー1の内側へ一時的に弾性変形させる。
【0038】
このカバー側壁直線部11の弾性変形に伴って、カバー側壁直線部11と一体に形成された係合爪13も一緒にカバー1の内側へ移動するため、当該係合爪13の第1爪13aと筐体2の第1爪係合部24との係合状態が解除される。
【0039】
しかし、このとき同時にカバー1における係合爪13の第2爪13bと筐体2の第2爪係合部25とが係合されることになるので(
図5(B)、
図6(B))、ユーザが筐体2からカバー1を上方へ引っ張ろうとしても当該筐体2から当該カバー1を取り外すことは出来ず、筐体2にカバー1を取り付けた状態が維持される。
【0040】
この場合、第1爪係合部24よりも第2爪係合部25の方が僅かに低く形成されているので、カバー1における係合爪13の第1爪13aと筐体2の第1爪係合部24との係合状態が解除された後、係合爪13の第2爪13bと筐体2の第2爪係合部25との係合状態が速やかに形成される。
【0041】
因みに、ユーザがこの段階でカバー1のカバー側壁直線部11を押下することを止めると、カバー側壁直線部11がカバー1の内側へ弾性変形していた状態から真っ直ぐな元の状態に戻るため、カバー側壁直線部11と一体に形成された係合爪13もカバー1の外側へ移動し元の位置に戻ろうとする。
【0042】
このとき、
図3(C)に示されたように、係合爪13の第1爪13aは約α度だけ傾けられた状態であり、かつ、回転規制凸部26の突出側端面26aが約α度だけ斜めに形成された斜端面となっているので、第1爪13aと回転規制凸部26の突出側端面26aとが互いに平行となり、当該第1爪13aと突出側端面26aとが面接触することになる。これにより、係合爪13の元に戻ろうとする弾性力に対して回転規制凸部26の突出側端面26aが妨げになることがなく、回転規制凸部26の突出側端面26aに対して第1爪13aと突出側端面26aが摺動しながら円滑に移動する。
【0043】
これにより、係合爪13の第1爪13aと筐体2の第1爪係合部24との係合状態が再度形成されるため(
図3(A)および
図5(A))、筐体2にカバー1を取り付けた状態が維持される。
【0044】
ところで、このカバー側壁直線部11に対する押下状態を維持したまま、筐体2に対しカバー1を
図3(B)中の係合爪13の長手方向へ真っ直ぐ移動させようとしても、爪部13cの端面13eが回転規制凸部26と干渉するので当該カバー1が係合孔部23の中で動くことがなく、係合爪13における第2爪13bと筐体2の第2爪係合部25との係合状態が維持される。
【0045】
しかしながら、
図4(C)、
図5(C)および
図6(C)に示すように、カバー側壁直線部11に対する押下状態を継続したまま、ユーザが筐体2に対しカバー1を
図4(C)において時計回り方向へ約α度回転させると、カバー1のカバー側壁曲線部12が筐体2のガイド溝27に沿ってガイドされながら回転する。このとき、カバー1のカバー側壁曲線部12の側壁端部12aが筐体2のカバー回転規制部28における端部28aによって係止されるため、筐体2に対してカバー1が約α度回転された位置で停止される。
【0046】
カバー1の係合爪13の爪部13cは、当該カバー1の回転に伴って全体的に時計回り方向へ曲線移動するため、係合爪13の爪部13cが筐体2の回転規制凸部26および第2爪係合部25から次第に離れるように動く(
図3(C)、
図5(C))。
【0047】
これにより、爪部13cの端面13eと回転規制凸部26とが衝突することの無い位置へ係合爪13が移動されるとともに、当該係合爪13の第2爪13bと筐体2の第2爪係合部25との係合状態が次第に解除される。すなわち、カバー1のカバー側壁直線部11が弾性変形された状態で、当該カバー1が筐体2に対して回転されると、回転規制凸部26および第2爪係合部25と係合爪13の爪部13cとの干渉が一切無い取り外し可能な状態となる(
図3(C)、
図5(C))。
【0048】
この状態でユーザは、筐体2に対してカバー1を上方へ引っ張り上げると、カバー1の係合爪13の爪部13cが筐体2の第1爪係合部24、第2爪係合部25、および回転規制凸部26の何れとも接触しない状態であるため容易かつスムースに取り外すことができる。
【0049】
すなわち通報装置において、筐体2からカバー1を取り外したい場合、ユーザはカバー1の両側のカバー側壁直線部11を押下することにより当該カバー側壁直線部11をカバー1の内側へ弾性変形させ、その状態のまま筐体2に対してカバー1を時計回り方向へ約α度回転させた位置で上方へ引っ張れば良い。
【0050】
このように、ユーザは第1段階としてカバー側壁直線部11に対して押下操作することにより当該カバー側壁直線部11および係合爪13と弾性変形させた場合であっても、第2段階としてカバー1を時計回り方向へ回転操作しない限り、カバー1を筐体2から上方へ引っ張ったとしても取り外すことはできず、筐体2にカバー1を取り付けた状態が維持される。
【0051】
また、カバー1の取り外し操作の手順および方法を認識していないユーザが筐体2からカバー1を取り外そうとしても、カバー1の係合爪13における爪部13cの端面13eが筐体2の回転規制凸部26と干渉するので、筐体2に対してカバー1を回転させることもできない。
【0052】
すなわち、誰でもが容易に取り外せるのではなく、筐体2からカバー1を取り外すための上述した動作パターン(特定の取り外し手順)を認識しているユーザだけが、通報装置のカバー1を筐体2から容易に取り外すことができる。因みに、筐体2にカバー1を嵌合させるには、取り外し動作の逆を行えば良い。
【0053】
<他の実施の形態>
なお、上述した本実施の形態においては、筐体2に対してカバー1を
図4中時計回り方向へ回転させることにより当該筐体2からカバー1を取り外すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、筐体2に対してカバー1を
図4中反時計回り方向へ回転させることにより筐体2からカバー1を取り外すように構成しても良い。この場合、筐体2の第1爪係合部24、第2爪係合部25および回転規制凸部26、カバー1の第2爪23bの位置や向き等をカバー1の反時計回り方向への回転に合わせて変更すれば良い。
【0054】
また、上述した本実施の形態においては、カバー1におけるカバー側壁直線部11のほぼ中央付近に係合爪13がそれぞれ設けられるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、カバー側壁直線部11の下端面であれば中央付近ではなく一方側端部や他方側端部にそれぞれ設けられるようにしたり、あるいは一方のカバー側壁直線部11には一方側端部に設け、他方のカバー側壁直線部11には他方側端部に設けるようにしても良い。この場合、筐体2の係合孔部23についてはカバー1の係合爪13の位置に合わせれば良い。