(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技価値を消費する遊技を行うことで、遊技盤面上に配置される大入賞口を開放状態とする単位遊技であるラウンドにより構成される大当りを発生可能であり、前記大入賞口への入賞数が上限入賞数に達することで成立する第1終了条件、及び前記大入賞口の開放期間が上限開放期間に達することで成立する第2終了条件が設けられ、そのいずれか一方が成立することで前記ラウンドが終了する遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置であって、
大当りしている期間である大当り期間を特定可能な大当り信号により大当り期間を特定すると共に、遊技において消費された遊技価値を示すアウトを特定可能なアウト信号、及び遊技における入賞に応じて遊技者に付与された遊技価値を示すセーフを特定可能なセーフ信号の少なくとも一方により特定される大当り期間中のアウトを示すT1アウト、大当り期間中のセーフを示すT1セーフ、若しくはT1セーフとT1アウトとの差を示すT1Y、或いは大当りの経過期間を示す遊技情報である大当り種類情報を特定する一方、前記T1セーフ、或いはT1Yである異常大当り情報を少なくとも特定する遊技情報特定手段と、
前記大当り種類情報と、当該大当り種類情報に対して予め設定される設定情報である種類判定情報とを比較することにより、遊技者が獲得した遊技価値の大きさにより区分される大当りの種類が少なくとも第1大当りであるのか第2大当りであるのかを大当り単位で区分する大当り区分手段と、
前記異常大当り情報と、当該異常大当り情報に対して予め設定される大当りの種類単位で設定される設定値である異常判定情報の内から、前記大当り区分手段により区分された大当りの種類が前記第1大当りであれば当該第1大当りに対応した異常判定情報と、前記区分された大当りの種類が前記第2大当りであれば当該第2大当りに対応した異常判定情報とを比較することにより、当該大当りが異常大当りであるか否かを特定する異常大当り特定手段と、
前記異常大当り特定手段による特定結果を出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報管理装置。
前記遊技情報特定手段は、前記異常大当り特定手段により特定された異常大当りの発生回数を示す異常大当り回数であって、前記大当り区分手段により区分された複数種類の大当りについて各々特定された異常大当り回数の合計値を特定可能であり、
前記出力手段は、前記特定結果として、前記遊技情報特定手段により特定された複数種類の大当りについて特定された異常大当り回数の合計値により特定される遊技情報を出力することを特徴とする請求項1記載の遊技情報管理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、「パンク」といっても2種類の「パンク」が存在し、大入賞口の開放に対応した単位遊技であるラウンドを最大ラウンド数まで消化することが出来ずに途中で大当りが終了してしまう特許文献1に示される様な「大当りパンク」と、ラウンド中の大入賞口への入賞数が上限入賞数まで達することなく上限開放時間となることで次のラウンドへと進む「ラウンドパンク」とがあるが、後者は上限開放時間まで開放することから「フルオープン」とも呼ばれており、近年の遊技機は風営法の改正などもあり、「大当りパンク」が発生しない遊技機が多数を占めるため、遊技場管理者の関心は専ら後者の「フルオープン」にある。
【0005】
一方で、近年の遊技機の中にはラウンド数が異なる等、出玉の異なる複数種類の大当りを発生可能な遊技機も見受けられ、特許文献1の様に単に設定値と大当り中の払出玉数等とを単純に比較するだけでは、設定値よりも大当り中の払出玉数が少ない要因がパンクであったのか、出玉の少ない大当りが発生したためなのかが判断出来ず、その発生回数を管理しても、今一歩、有効な管理を行うことが難しかった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技者に付与される遊技価値が異なる複数種類の大当りを発生可能な遊技機を管理対象としつつも、フルオープンとなる異常大当りを適切に管理し得る遊技情報管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、遊技価値を消費する遊技を行うことで、遊技盤面上に配置される大入賞口を開放状態とする単位遊技であるラウンドにより構成される大当りを発生可能であり、前記大入賞口への入賞数が上限入賞数に達することで成立する第1終了条件、及び前記大入賞口の開放期間が上限開放期間に達することで成立する第2終了条件が設けられ、そ
のいずれか一方が成立することで前記ラウンドが終了する遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置であって、
大当りしている期間である大当り期間を特定可能な大当り信号により大当り期間を特定すると共に、遊技において消費された遊技価値を示すアウトを特定可能なアウト信号、及び遊技における入賞に応じて遊技者に付与された遊技価値を示すセーフを特定可能なセーフ信号の少なくとも一方により特定される大当り期間中のアウトを示すT1アウト、大当り期間中のセーフを示すT1セーフ、若しくはT1セーフとT1アウトとの差を示すT1Y、或いは大当りの経過期間を示す遊技情報である大当り種類情報を特定する一方、前記T1セーフ、或いはT1Yである異常大当り情報を少なくとも特定する遊技情報特定手段と、前記大当り種類情報と、当該大当り種類情報に対して予め設定される設定情報である種類判定情報とを比較することにより、遊技者が獲得した遊技価値の大きさにより区分される大当りの種類が少なくとも第1大当りであるのか第2大当りであるのかを大当り単位で区分する大当り区分手段と、前記異常大当り情報と、当該異常大当り情報に対して予め設定される大当りの種類単位で設定される設定値である異常判定情報の内から、前記大当り区分手段により区分された大当りの種類が前記第1大当りであれば当該第1大当りに対応した異常判定情報と、前記区分された大当りの種類が前記第2大当りであれば当該第2大当りに対応した異常判定情報とを比較することにより、当該大当りが異常大当りであるか否かを特定する異常大当り特定手段と、前記異常大当り特定手段による特定結果を出力する出力手段と、を備えたものである(請求項1)。
【0008】
請求項1記載の遊技情報管理装置において、
前記遊技情報特定手段は、前記異常大当り特定手段により特定された異常大当りの発生回数を示す異常大当り回数であって、前記大当り区分手段により区分された複数種類の大当りについて各々特定された異常大当り回数の合計値を特定可能であり前記出力手段は、前記特定結果として、前記遊技情報特定手段により特定された複数種類の大当りについて特定された異常大当り回数の合計値により特定される遊技情報を出力するようにしても良い(請求項2)。
【0009】
請求項1又は2記載の遊技情報管理装置において、
前記異常判定情報は、大当りの種類単位で第1異常判定情報と第2異常判定情報とが設定され、前記異常大当り特定手段は、前記異常大当り情報と第1異常判定情報とを比較することにより当該異常大当り情報に対応した大当りが第1異常大当りであるか否かを特定する一方、異常大当り情報と第2異常判定情報とを比較することにより当該異常大当り情報に対応した大当りが第2異常大当りであるか否かを特定するようにしても良い(請求項3)。
【0010】
請求項1から3の何れか一項に記載の遊技情報管理装置において、
前記異常判定情報は、下限値を設定対象とすることなく上限値を設定対象とし、前記異常大当り特定手段は、前記異常大当り情報が、前記上限値に達していない場合に対応する大当りが異常大当りである旨を特定するようにしても良い(請求項4)。
【0011】
請求項1から4の何れか一項に記載の遊技情報管理装置において、
前記種類判定情報は、前記異常大当り特定手段による異常大当りであるか否かの特定対象とならない大当りである他大当りを区分可能に設定され、前記大当り区分手段は、前記大当り種類情報と種類判定情報とを比較した結果により他大当りを区分し、前記異常大当り特定手段は、前記他大当りについては異常大当りであるか否かを特定せず、前記遊技情報特定手段は、前記大当り区分手段により区分された大当りの内、他大当りを除いた種類を対象とした大当りの発生回数の合計値と、前記異常大当りとして特定された大当りの発生回数の合計値との比較結果を示す大当り割合情報を特定し、前記出力手段は、前記特定結果として、前記遊技情報特定手段により特定された大当り割合情報を出力するようにしても良い(請求項5)。
【0012】
請求項1から4の何れか一項に記載の遊技情報管理装置において、
大当り割合情報判定手段を備え、前記遊技情報特定手段は、大当りの発生回数と異常大当りとして特定された発生回数との比較結果を示す大当り割合情報を、前記大当り区分手段により区分された大当りの種類別に夫々特定し、前記大当り割合情報判定手段は、前記大当り割合情報に対して予め設定される割合判定値と、当該大当り割合情報とを比較することにより、大当りの種類別に当該大当り割合情報が正常であるのか異常であるかを判定し、前記出力手段は、大当りの種類単位、或いは対象となる全ての大当り種類を総合して前記特定結果を出力し、当該特定結果を出力する場合に、当該大当りの種類単位の特定結果、或いは総合した特定結果自体が正常であると判定されていても、いずれかの種類の大当りに対応した大当り割合情報が異常と判定された場合には、その旨を示す識別出力を行うようにしても良い(請求項6)。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、大当りの種類別に異常判定情報が設定され、対応する種類の異常判定情報と異常大当り情報とを比較した結果により異常大当りが特定されるため、遊技者が獲得する遊技価値である獲得価値の少ない種類の大当りが発生した場合に、獲得価値の多い種類の大当りの異常判定情報と比較することにより、フルオープンが発生していない通常の獲得価値の少ない種類の大当りが発生した場合であっても、フルオープンが発生した異常大当りとして特定することを防止出来、より適切な特定結果を管理し得るようになる。
【0014】
請求項2の発明によれば、大当りの種類別に異常大当りを特定した場合であっても、異常大当りの合計値により特定される遊技情報を出力するため、種類別に発生した異常大当り回数を参照するか否かに関わらず、全体の異常大当り回数による遊技情報により、遊技機を調整すべきか否かを容易に把握できるようになる。
【0015】
請求項3の発明によれば、異常大当りを第1異常大当りと第2異常大当りとに区分して特定するため、いずれか一方を警告度の低い異常大当り、もう一方を警告度の高い異常大当りとして、警告度の高い異常大当りは発生しないようにし、警告度の低い大当りは発生し難いようにする等の運用を適切にサポートできる遊技情報を提供可能となる。
【0016】
請求項4の発明によれば、大当りを種類分けしているため異常判定情報に下限は必要なく、無意味な設定値を考慮することなく適切に異常判定情報を設定し得るようになる。
請求項5の発明によれば、大当り割合情報により異常大当りの発生割合を把握可能となるが、この場合、例えば遊技機の中には異常大当りを判定するまでもない程度の獲得価値しか付与出来ない大当りである他大当りが発生し得る場合もあり、この他大当りを異常大当りの判定対象にすると、異常大当りの判定精度自体が落ちるが、この他大当りを判定対象から除外し、更に大当り割合情報の演算対象からも除外することにより、大当り割合情報の精度を上げることが可能となる。
【0017】
請求項6の発明によれば、大当りの種類を獲得価値により区分する場合、異常大当りは種類により区分して管理することが望ましいが、それにより調整するか否かの判断や、調整程度等は大当りの種類とは無関係に共通している。即ち、一方の種類の大当りに異常がなくとも、他方の種類の大当りに異常があれば調整する必要が生ずる場合もある。そして、遊技情報を参照するたびに全種類の大当りの遊技情報を参照するのは手間であり、一方の種類、或いは全大当りを対象とした総合値のみを参照する場合もある。この場合、その参照した遊技情報が異常でなくとも、いずれかの種類の大当りにて異常がある場合には識別出力するため、その識別出力により異常のある種類の大当りの遊技情報を参照するというような運用を適切にサポート出来、遊技場管理者による遊技情報の閲覧の手間を軽減できる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技機装置2が設置されている。これら遊技機1及び遊技機装置2は、中継装置3及びLAN4を介して管理装置5(遊技情報管理装置、遊技情報特定手段、大当り区分手段、異常大当り特定手段、出力手段、大当り割合情報判定手段に相当)と接続されている。管理装置5は、遊技機側(遊技機1、遊技機装置2等)から送信される遊技信号を受信することにより遊技機1毎の遊技データを管理すると共に、会員登録された会員毎の個人データも管理する。
【0020】
遊技場には景品交換装置(以下、POS)6及び残高精算機7も設置されており、LAN4を介して管理装置5と接続されている。POS6はタッチパネル式のモニタを備えており、付属するカードリーダライタにより読取ったICカードからなる一般カード8(記録媒体)、或いはバーコードリーダにより読取ったレシートに記録されている遊技価値に基づいて特定される景品交換価値に基づいて景品交換処理を実行する。尚、POS6において一般カード8、或いはレシートに記録されている遊技価値の大きさを取扱うときは、管理装置5が一般カード8、或いはレシートに対応して予め記憶している遊技価値の大きさと照合し、真であると判定したことを条件として遊技価値の取扱いを有効とする。残高精算機7は、一般カード8がカード挿入口9に挿入されたときは、当該一般カード8に記録された入金残高を返却口10から返却すると共に当該一般カード8を回収する。
【0021】
管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード11、モニタ12(出力手段に相当)、図示しないプリンタ(出力手段に相当)等が接続されている。管理装置5は、遊技場内に設置された遊技機1、遊技機装置2等の稼動状況を管理すると共に、遊技機側からの信号に基づいて遊技者毎の遊技価値の大きさ(持玉・貯玉(会員の場合))を記憶管理する。尚、持玉とは、当日貯玉であり、前日以前に預入れた玉やメダルではなく、当日獲得した玉やメダルを意味する。貯玉と当日貯玉は管理が異なるため区別している。尚、
図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置5の管理対象となっている。
【0022】
図1で示す遊技機1はCR(カードリーダ)パチンコ機であり、遊技盤面13に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル14、上部受皿15、下部受皿16を有すると共に、遊技盤面13に、液晶表示部17、普図入賞口18、第1始動口19、第2始動口20、大入賞口21を有する。
【0023】
遊技機1は以下に示すように動作する。
(1)第1始動口19は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)、第2始動口20は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)で、各始動口19,20への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部17にて行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されない。
【0024】
(3)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/360で、大当りがその後確変状態(確変)となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率は(通常状態、確変状態共に)66.6%である。大当りが発生すると15ラウンド(R)分だけ大入賞口21を開放する。1Rの上限入賞数は10玉、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数が満たされた場合(第1終了条件に相当)、又は上限開放時間が満たされた場合(第2終了条件に相当)に1Rを終了する。尚、上限開放期間により1Rを終了した場合を本実施形態ではフルオープン(FO)とし、そのフルオープンが発生した大当りをFO大当りとして特定している。
【0025】
(4)対応するラウンドも大当り抽選と同様に抽選され、その振分率は第1始動口19に入賞した場合は2Rが10%で4Rが50%で16Rが40%であるが、第2始動口20の場合は4Rが10%で16Rが90%となり、入賞に応じた図柄変動の保留消化優先順位は第1始動口19よりも第2始動口20の方が高く設定されている。
(5)確変中は大当り確率が1/31に向上すると共に、第2始動口20への入賞率が高くなる時短状態(時短)になる。尚、確変は次回大当りまで継続するため、大当り後に大当りでも確変でもない状態である通常遊技状態(通常状態)となる大当り(通常大当り)が発生するまで継続し、その後は所定数(例えば100回)の図柄変動を行うまで時短状態となる。
【0026】
(6)第2始動口20は普図入賞口18への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普
図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。また、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口20の入賞率が高くなる。
以上は機種Aを例にして説明したが、例示した値は例えば機種Bであればラウンドの振分が異なる等、機種に応じて様々な値となる。
【0027】
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打込みや各始動口19,20への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定。尚、遊技機1から出力される信号でも良い。
【0028】
セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。また、玉を実際に払出した際に出力される実セーフ信号と、入賞に応じて払出が予約された場合に出力される入賞セーフ信号とがあるが、入賞から出力までのタイムラグを極力省くため後者を採用することが望ましい。
【0029】
始動信号=遊技機1から出力される始動入賞により変動(作動)する液晶表示部17(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動)を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので信号入力に応じてスタート処理を特定し、「始動信号×1」をスタート(スタート処理数)として特定する。尚、始動口入賞を示す信号としても良い。
【0030】
大当り信号=遊技機1から出力される大当り期間を特定可能な信号。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定する。
特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号。第2始動口20の入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。尚、大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であっても良い。また、大当り信号と特別状態信号のいずれも入力していない期間を通常状態として特定する。
【0031】
遊技機装置2は、遊技機1の遊技状態を示す状態表示部22、紙幣(貨幣価値)が投入される紙幣投入口23、遊技者からの操作入力を受付けると共に遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート回数)や大当り確率等の遊技データを表示するタッチパネル式の液晶表示部24(表示手段)、持玉及び貯玉を払出すための払出釦25、払出された玉が通過する払出ノズル26、一般カード8及び図示しない会員カードが挿入されるカード挿入口27、遊技機1の下部受皿16の下方に位置する着脱可能な計数受皿28等を備えている。
【0032】
遊技機装置2は所謂各台計数機能付の貸出機であり、受付けた貨幣(入金残高)の内、貸出(対価付与処理)の対価を減じた入金残高(残貨幣価値)、及び計数した持玉の内、再プレイ(再付与処理)により払戻した残りの持玉(残獲得価値)を特定可能な一般カード8を発行可能な装置である。入金残高とは遊技者が入金した貨幣額から貸出処理を行った対価額を除いた遊技者の利用可能額を示している。持玉とは遊技者が獲得した遊技価値を示し、計数した獲得遊技価値から再プレイ処理により付与した遊技価値や交換した景品の対価となった遊技価値を除いた遊技価値を示している。尚、一般カード8は持玉をPOS6、入金残高を残高精算機7にて精算可能である。
【0033】
遊技機装置2は、以下に示す機能を備えている。
(1)紙幣投入口23に投入された投入金額を液晶表示部24に表示すると共に貸出処理に応じて投入金額から貸出処理により払出された遊技媒体の対価を除いた残りの入金残高を表示する。
(2)遊技機1に設けられた図示しない貸出釦の操作に応じて入金残高の範囲内で1度数に相当する数の玉を遊技機1内部の払出機構から払出すCR機能を備えている。このとき、遊技機1から遊技機装置2に1度数分の125玉を払出したことを示す信号が出力されるので、液晶表示部24に表示されている入金残高から1度数に相当する単位金額である例えば500円を減額すると共に売上信号を出力する。この売上信号は1度数の玉の払出し毎に1パルスが出力されるので、1パルスに相当する単位金額を売上額として特定する。
【0034】
(3)遊技機1の下部受皿16から落下して計数受皿28で受けられた玉を計数して液晶表示部24に表示する。
(4)払出釦25の操作に応じて計数玉(持玉)又は貯玉(会員の場合)の範囲内で1度数ずつ払出す。
(5)遊技機1に設けられた図示しない返却操作に応じて入金残高及び持玉等の情報をカード挿入口27に挿入されている一般カード8に記録して発行する。会員カードが挿入されている場合は、入金残高を会員カードに記録して持玉を管理装置5に送信してから会員カードを発行する。一般カード8を発行する場合は、カードIDを含む発行情報を管理装置5へ送信し、管理装置5側にも記憶する。尚、カード挿入口27に一般カード8も会員カードも挿入されていない場合は、図示しないカードストック部にストックしている一般カード8をカード挿入口27に繰出して入金残高及び持玉を記録して発行する。
【0035】
(6)一般カード8がカード挿入口27に挿入された場合は、一般カード8に記録されている入金残高及び持玉を読出して液晶表示部24に表示する。会員カードが挿入された場合は、会員カードに記録されている入金残高を読出して液晶表示部24に表示すると共に暗証番号の入力を条件として管理装置5の会員口座に会員IDに対応して記憶されている貯玉(当日貯玉・前日貯玉)も表示する。当日貯玉とは当日貯玉された貯玉(持玉)であり、前日貯玉とは前日までの貯玉である。営業終了後は、当日貯玉は前日貯玉に合算して記憶される。遊技者による払出操作に応じて貯玉或いは当日貯玉の範囲内で玉を払出ノズル26から払出す。
(7)液晶表示部24に対する操作入力に応じて対応する遊技機1或いは指定された他の遊技機1の遊技データを表示したり、遊技場からのメッセージを表示したり、遊技者が会員であることが特定された場合は遊技機1の遊技データを表示する。
【0036】
管理装置5はマイクロコンピュータがプログラムにしたがって作動することで、遊技機1の稼動状況を示す遊技データを表示する遊技情報表示サービス、並びに遊技者が遊技により獲得した遊技媒体を一旦貯蓄し、当日或いは後日遊技に再利用できるようにする貯玉サービスを実行可能となっている。これらのサービスを実行するために、遊技機1や遊技機装置2等から入出力部に入力される遊技信号に基づいて、遊技機1の稼動状態を特定して遊技機1毎に遊技情報を管理するようになっている。
【0037】
さて、管理装置5は、本発明に関連してフルオープンとなる異常大当りを管理可能となっており、そのための設定情報を機種単位で設定可能となっている。
図2は設定情報を示しており、以下の各項目が設定されている。
第1大当り、第2大当り=大当りの種類を示し、第1大当りは主に管理したいラウンド(単位遊技に相当)に対応した大当り、第2大当りは補助的に管理したいラウンドに対応した大当りを示す。尚、例えば機種Aでは第1大当りが16R、第2大当りが4Rを想定しているが、他の大当りとしては2R等の大当りも発生し得ることから、第2大当たりを2R等としても良い。
【0038】
種類範囲(種類判定情報に相当)=大当り中のセーフであるT1セーフ(大当り種類情報に相当)に対する基準情報で、T1セーフがこの設定範囲であった場合に対応する大当りであるとして種類を特定するための設定情報。
FO範囲、警告範囲(異常判定情報、第1異常判定情報(FO範囲)、第2異常判定情報(警告範囲)に相当)=T1セーフに対する基準情報で、FO範囲はT1セーフがこの設定範囲であった場合にFO(フルオープン)が発生した大当りであるFO大当りとして特定するための設定値。警告範囲は、T1セーフがこの設定範囲であった場合にFOが発生し、更に大きく遊技者が不満に思い警告すべき大当りである警告大当りとして特定するための設定値。尚、いずれの下限値も種類範囲の下限値となることから上限値のみを設定し、下限値は種類範囲の下限値と兼用しても良いし、大当りの種類による区分にて下限値が特定されていることから、上限値のみを設定対象としても良い。即ち、異常判定情報は上限のみを設定対象としても良い。
【0039】
FO割合、警告割合(割合判定値に相当)=全体の大当りに占めるFO大当り、警告大当りの割合を示すFO割合と警告割合(いずれも割合判定情報に相当)とに対する基準情報で、各割合とこの設定情報とを比較した結果により各割合が異常値であるか否かを特定するための設定情報。
ここで、
図2の設定情報では大当りの種類別に割合の基準値を設定可能としているが、これは、第1大当りは第2大当りと比較して注目度の高い大当りとしているため、第1大当りを少し辛目の設定値とし、第2大当りよりも優先して異常検知することを目的としているからである。
【0040】
管理装置5は、遊技機側から大当り信号が出力された場合は大当たりが発生したと判断し、当該大当たりに関する大当り情報を機種毎に集計してモニタ12にて表示したり、図示しないプリンタから印字したりする出力が可能である。尚、後述する集計結果も同様に出力可能である。
【0041】
図3は大当り集計の一例を示しており、以下の各項目が設定されている。
時刻=大当りの発生時刻に対応した時刻。
状態=大当り発生時の状態(通=通常状態、甘=確変又は時短状態の甘中)。
S=大当り発生により初期化される所謂大当り間スタート(集計値)。
T1セーフ=大当り中のセーフ(集計値)。
種類=1が第1大当り、2が第2大当り、他は第1大当りでも第2大当りでもない大当りである他大当り。
【0042】
FO=T1セーフと
図2のFO範囲、及び警告範囲とを比較した結果で、FOがFO大当り、警告が警告大当り、−が判定対象でない他大当り、無はそれ以外の通常大当り。
集計値=
図3の下方は上方の大当り履歴の集計値を示し、第1大当り、第2大当り、他大当り、及び大当り総合に区分けして、SとT1セーフ(異常大当り情報に相当)との平均値と大当りの発生回数(異常大当り回数に相当)を集計しており、他大当り以外では、更にFO大当り、警告大当り、それ以外の通常の大当り、及び全体の大当りに区分けしている。尚、大当り総合におけるFO大当り等の発生回数が「異常大当り回数の合計値により特定される遊技情報」に相当する。
【0043】
割合(大当り割合情報に相当)=全体に占める対応する夫々の大当りの発生回数で、例えば第1大当りの通常であれば、第1大当りにおける通常大当りの発生回数が3で、全体の大当りの発生回数が8であることから3÷8=37.5%となる。また、警告大当りはFO大当りでもあるので、全体は通常+FOとなる。
尚、大当り総合では種類別のFO大当りや警告大当りの合計値を集計している。又、大当り総合における割合(「異常大当り回数の合計値により特定される遊技情報」に相当)は、全体から他大当り分を除いたFO等の特定対象となる大当りを全体(
図3に示す例では13−2=11)として特定(演算)している。
【0044】
管理装置5は、大当り集計を作成する場合は、大当り単位でT1セーフ(大当り中のセーフ)を特定し、そのT1セーフと
図2の設定情報とを比較することで、その大当りが第1大当りと第2大当りのいずれの種類の大当りかを判定する一方で、フルオープンしたFO大当りであるかと、そのFO大当りが警告すべき大当りである警告大当りであるかを判定する。尚、種類は種類範囲、FO大当りはFO範囲、警告大当りは警告範囲との比較となる。
この様な判定時期としては大当り毎、定期的、或いは営業終了後等、どの様な時期に行っても良いが、
図3の上方の様な履歴を残さない場合は大当り毎に行う必要がある。
【0045】
管理装置5は、大当り集計を作成する場合は、大当りの種類別にFO大当り、警告大当り、それ以外の通常大当りと、全体の大当りとを集計し、その対応するT1セーフ等の遊技情報を集計すると共に、全体の大当りに対する各大当りの割合を集計する。
割合としては大当り全体も集計対象とするが、第1大当りや第2大当りのいずれでもない大当りである他大当りを大当り発生回数の全体には含めるものの全体の割合の母数からは除いている。
【0046】
更に管理装置5は、
図3では大当りの種類により区分して通常、FO、警告、全体の各々の大当りを集計している。ここで、各々の大当りの割合と
図2のFO割合又は警告割合とを比較することで、大当りの種類別にFO大当りと警告大当りとが異常発生していないかを判定しており、その判定結果に応じて割合を識別表示する。具体的には、
図2に示すように割合についてFO割合等の許容値が設定されている場合は、大当りの種類単位で許容値であるかを比較する。そして、その比較結果により割合が異常値であると判定した場合には識別表示を行い、この識別表示をFO、警告単位で行っている。即ち、例えばFO割合として第1と第2大当りが共に異常の場合は赤、第1大当りが異常で第2大当りが正常の場合は黄、第1大当りが正常で第2大当りが異常の場合は緑、第1大当りと第2大当りとが共に正常の場合は着色無しというように識別表示している。
【0047】
図3に示す例では、割合について、第1大当りのFOは62.5%であることから異常、警告は12.5%であることから正常、第2大当りのFOは66.7%であることから正常、警告は33.3%であることから異常と判定していることから、FOは第1大当りが異常で第2大当りが正常であるため黄(
図3中に左斜線で示す)、警告は第1大当りが正常で第2大当りが異常であるため緑(
図3中に右斜線で示す)に識別表示している。この識別表示を第1大当り、第2大当り、大当り全体で共通の識別表示としている。
【0048】
さて、遊技場の管理者は、
図3の大当り集計を参照してフルオープンが頻発していると判断した場合は大入賞口21への入賞に関わる釘調整を行う。ここで、第1大当りが発生した場合も第2大当りが発生した場合も遊技機1では同じ大入賞口21が開放することから釘調整としては同じ箇所を修正することになるが、例えば第1大当りが異常でない場合に、第1大当りの結果だけを見て異常なしと判断すると、実は第2大当りにて異常となっている場合もあるし、その逆の場合もある。
【0049】
しかしながら、上記の様な識別表示により第1大当り、第2大当り、或いは大当り総合の一つを参照するだけで、いずれの大当りに異常があるかを把握可能となり、釘調整すべきか否かを容易に把握し得るようになる。
また、T1セーフの平均も集計しているので、異常がある場合にはどの程度のT1セーフにて異常となっているのかを把握可能となる。
【0050】
一方、管理装置5は大当り情報を遊技機単位、或いは機種単位で集計している。
図4は
図3の様に集計した大当り情報を遊技機(台番)単位に集計した例で、各項目は
図3と同義である。
図5も同様に大当り情報の機種単位での集計例で、各項目は
図3や
図4と同義である。尚、
図4や
図5において、第2大当りの大当り情報等を示していないが、同様に集計対象としても勿論良い。また、
図3に基づき
図4や
図5を特定したが、
図3を介さず
図4や
図5のような集計値を直接的に集計する等、
図4や
図5の集計方法はどのようにしても良い。また、
図4や
図5の集計を行うために台番をグループ化して機種と対応付ける所謂機種設定を行う必要があることは勿論である。
【0051】
尚、集計の平均と合計において、大当り、FO、警告については、平均は遊技機平均、合計は合計値を示しており、その他のFO割合等は平均が各遊技機1の集計値の平均値、合計が合計値による各大当りの平均値や演算値であるが、平均値としてどの様な値を採用しても良い。また、
図5では合計を示していないが、合計を集計対象としても良い。
また、
図4において、割合の識別表示も
図3と同様なので、例えば3番台については、全体や第1大当りの警告割合は正常値を示しているものの、第2大当りの警告割合が異常値を示しているため、1番台と同様に緑にて識別表示されている。
【0052】
図2の設定情報にて、例えば
図5のような機種別の警告割合の平均値を参照し、その平均値に応じて警告割合の許容範囲の上限値を変更するようにしても良い。この場合、例えば平均値そのものを上限値としても良いが、例えば別途差分として5%を設定し、平均値から5%を差引いた値を上限値としたり、平均値に90%等の係数を乗じた値を上限値としたりしても良い。このように設定値としては平均値や、入力値等、予め設定されていればどの様な値を採用しても良い。
【0053】
このような実施形態によれば、次の様な効果を奏することが出来る。
管理装置5は、T1セーフにより大当りの種類を特定する一方、大当りの種類別に設定される設定値とT1セーフとを比較することにより、その大当りがFO大当りかを判定し、その判定結果を集計するようにしたので、フルオープンが発生していない通常の獲得価値の少ない他大当りが発生した場合であっても、フルオープンが発生した異常大当りとして特定することを防止出来、より適切な特定結果を管理し得るようになる。
【0054】
大当り種類別のFO回数の合計値に基づくデータを出力するようにしたので、種類別に発生した異常大当り回数を参照するか否かに関わらず、全体の異常大当り回数による遊技情報により、遊技機1を調整すべきか否かを容易に把握できるようになる。
FO大当りと警告大当りとを区別して特定するようにしたので、警告大当りは発生しないようにし、警告度の低いFO大当りは発生し難いようにする等の運用を適切にサポートできる遊技情報を提供可能となる。
【0055】
FO範囲として上限値のみを設定するようにしたので、下限となる無意味な設定値を考慮することなく適切に異常判定情報を設定し得るようになる。
大当り全体として他大当りを除いた大当り全体÷FO及び警告を示す割合を出力するようにしたので、異常大当りを判定するまでもない程度の獲得価値しか付与出来ない大当りである他大当りを判定対象から除外し、更に大当り割合情報の演算対象からも除外することにより、大当り割合情報の精度を上げることが可能となる。
大当りの種類別に割合情報を演算し、いずれかの種類の割合情報が異常である場合には、正常な割合情報であっても識別出力するようにしたので、その識別出力により異常のある種類の大当りの遊技情報を参照するというような運用を適切にサポート出来、遊技場管理者による遊技情報の閲覧の手間を軽減できる。
【0056】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張したり、各変形例を上記実施形態と組合せたり、各変形例を組合せるようにしても良い。
大当り種類の判定をT1セーフと設定情報とを比較することで行ったが、大当り中の差玉(大当りセーフ−大当り中のアウト(T1アウトに相当)、以下、T1Y)や大当り中のアウト、或いは大当り期間(大当り信号の出力経過期間)と設定情報との比較により行っても良い。同様にFO大当り等の異常大当りの判定をT1Yにて行っても良い。この場合、大当りの種類はT1Y等で行う一方、FO大当り等の判定はT1セーフで行ったり、その逆の構成とする等、その組合わせを適宜変更しても良い。
【0057】
FO割合や警告割合の設定情報について機種別に設定したが、複数機種に渡る統一した設定情報としても良いし、第1大当りと第2大当りとのいずれか一方にて統一された設定値を採用しても良い。また、種類範囲として上限と下限とを設定したが、第1大当りの下限を第2大当りの上限としたり、最も出玉の多い第1大当りのような種類については上限を、最も出玉の少ない第2大当りの様な種類について下限を設定しないようにしても良い。
【0058】
識別表示として割合を識別表示することを例示したが、FOや警告、或いは大当り集計全体を識別表示する等、識別出力する対象はいずれの遊技情報を対象としても良い。
大当りの種類として第1大当りと第2大当りと他大当りとを例示したが、更に第3大当りや第4大当りを区分しても良く、この場合、それら大当りに対応した種類範囲等の設定値を設定しても良い。また、識別表示する場合は実施例のようにいずれの種類の大当りで異常が発生したかを特定出来なくとも、いずれかの種類の大当りで異常が発生しているのかを特定出来る程度の識別表示としても良い。
【0059】
FO大当り等の数値は決められた演算式に組み込むだけでなく自由に演算式を設定し、その演算式内の数値として採用する構成としても良い。この場合、例えば大当り全体−FO大当りという演算式を作成し、通常の大当りを算定する等の演算式等が例示できる。
FO範囲と警告範囲とを一部重複させたが重複させないようにしても良い。尚、実施例上、範囲の設定値は、下限値以上、上限値未満との判定を前提としたが、以下や未満等は適宜変更すれば、どのように構成して良いし、上述した通り、範囲として上限値だけ、或いは下限値だけを採用しても良い。
【0060】
図2等の設定は遊技場管理者が任意に設定しても、予め管理装置5の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部等)の管理サーバから設定情報をダウンロードして設定しても良い。
第2の大当りの判定を行わず、第1の大当りと他大当りとを区別する判定を行って、第1大当りのみを異常大当りの判定対象としても良い。
集計例として営業日1日を例示したが、複数の営業日が含まれる営業期間を任意に設定して、その期間における遊技情報を集計対象として抽出した上で集計を行っても良く、この場合、平均情報は営業日1日当りの1台当りの平均値とすることが望ましい。また、期間を指定せず帳票を出力することで、予め設定される営業日(出力日当日)を特定しても良い。
【0061】
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定しても良い。また、遊技信号としてパルス信号を例示したがシリアル通信等による信号入力としても良い。
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。また、識別出力についても例示した以外に判定や異なる着色、或いは点滅表示等、どのような出力態様としても良く、出力としては印字、表示出力が少なくとも想定される。
【0062】
対象となる遊技機としては遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式等の例示したパチンコ遊技機以外のパチンコ遊技機等も採用できる。尚、所謂封入式を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現する。また、大当りの種類としてラウンドが異なることを例示したが、大当り中の出玉や差玉により大当りの種類を判定することから、例えばラウンド数が同一であっても、ラウンドの上限入賞数や上限開放期間が異なることで、その種類分けが行われることもある。
管理装置5が行う処理の一部を中継装置3、或いは遊技機装置2等にて行っても良い。また、遊技情報管理装置として管理装置5を例示したが、遊技機装置2や所謂呼出ランプ等で全ての処理等を行い、遊技者向けにFO大当り等を表示する構成としても良い。