(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車体(F)又はドア(D)の一方に基部が回動可能に軸支されるチェックレバー(L)と、そのチェックレバー(L)を摺動可能に挿通させる挿通孔(1a)を有して車体(F)又はドア(D)の他方に固着される金属板よりなる支持体(1)とを備え、前記チェックレバー(L)の先部には、前記支持体(1)の挿通孔(1a)周縁の外面に設けたストッパ面(f1,f2)と係合してドア(D)の開放限界を規定するストッパ(ST)が設けられる車両用ドアチェッカであって、
前記チェックレバー(L)が、そのレバー長手方向に延びる金属製の芯板(M)と、その芯板(M)を一体に被覆する合成樹脂製の被覆部(P)とを備えるものにおいて、
前記ストッパ面(f1,f2)は、前記挿通孔(1a)を挟んで並ぶ一対の第1ストッパ面(f1)と、その両第1ストッパ面(f1)の配列方向と直交する方向で前記挿通孔(1a)を挟んで並ぶ一対の第2ストッパ面(f2)とを含み、
前記ストッパ(ST)は、前記一対の第1ストッパ面(f1)にそれぞれ係合し得る一対の第1ストッパ部(Ms)と、前記一対の第2ストッパ面(f2)にそれぞれ係合し得る一対の第2ストッパ部(Ps)とで構成され、
前記一対の第1ストッパ部は、前記芯板(M)の先部両側にそれぞれ一体に突設されて前記被覆部(P)の外面より突出する一対の金属製突部(Ms)で構成され、
前記一対の第2ストッパ部は、前記一対の第1ストッパ部(Ms)の中間で前記被覆部(P)の外面を両第1ストッパ部(Ms)の配列方向と直交する方向の一方側と他方側にそれぞれ膨出させた一対の合成樹脂製膨出部(Ps)で構成されることを特徴とする、車両用ドアチェッカ。
前記一対の第2ストッパ部(Ps)は、前記チェックレバー(L)の回動軸線に沿う方向に配列されると共に、その各第2ストッパ部(Ps)の前記第2ストッパ面(f2)との対向面(Psf)が、前記回動軸線と直交する投影面で見て中高の円弧状に形成され、 前記各第2ストッパ部(Ps)の前記第2ストッパ面(f2)との対向面(Psf)は、その対向面(Psf)の中央部(Psfc)が、前記一対の第1ストッパ部(Ms)の前記第1ストッパ面(f1)との各対向面(Msf)を通る仮想平面(fs)上に在るか又は該仮想平面(fs)から前記第2ストッパ面(f2)と反対側に所定量(ε)後退するように形成されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用ドアチェッカ。
前記一対の第2ストッパ部(Ps)は、前記チェックレバー(L)の回動軸線に沿う方向に配列されると共に、その各第2ストッパ部(Ps)の前記第2ストッパ面(f2)との対向面(Psf)が、前記回動軸線と直交する投影面で見て中高の円弧状に形成され、 前記第2ストッパ部(Ps)の前記第2ストッパ面(f2)との対向面(Psf)は、その対向面(Psf)の中央部(Psfc)が、前記一対の第1ストッパ部(Ms)の前記第1ストッパ面(f1)との各対向面(Msf)を通る仮想平面(fs)から第2ストッパ面(f2)側に所定量(ε′)張り出すように形成されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用ドアチェッカ。
前記芯板(M)の先部には、前記被覆部(P)の合成樹脂材を内部に充填、埋入させるアンカ孔(5)が貫通形成され、そのアンカ孔(5)内の合成樹脂材を介して前記一対の第2ストッパ部(Ps)の相互間が一体に結合されることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用ドアチェッカ。
前記チェックレバー(L)の先部には、前記一対の第2ストッパ部(Ps)の前記第2ストッパ面(f2)への対向面(Psf)を覆う一対のゴム被覆部(Rs)を一体に有するゴムカバー(R)が装着され、そのゴムカバー(R)には、前記一対の第1ストッパ部(Ms)の前記第1ストッパ面(f1)への対向面(Msf)を外部に露出させる透孔又は切欠(21)が形成され、前記ゴム被覆部(Rs)の前記第2ストッパ面(f2)への対向面(Rsf)は、前記一対の第1ストッパ部(Ms)の前記第1ストッパ面(f1)との各対向面(Msf)を通る仮想平面(fs)から第2ストッパ面(f2)側に所定量(ε″)張り出していることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用ドアチェッカ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の上記車両用ドアチェッカでは、チェックレバーの金属製芯板をその全面に亘って合成樹脂製の被覆部で被覆していたので、その被覆部の、ストッパ部となる合成樹脂部分が支持体のストッパ面に直接係合してドアの開放荷重を受け止めることとなり、そのストッパ面への係合時の衝撃、特にドアが風で煽られる等して勢いよく開放された時の衝撃に因り、樹脂ストッパ部が亀裂や剥離、損傷を生じたり比較的早期に劣化する等の虞れがある。
【0005】
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、簡単な構造で従来構造の上記問題を解決できるようにした車両用ドアチェッカを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、車体又はドアの一方に基部が回動可能に軸支されるチェックレバーと、そのチェックレバーを摺動可能に挿通させる挿通孔を有して車体又はドアの他方に固着される金属板よりなる支持体とを備え、前記チェックレバーの先部には、前記支持体の挿通孔周縁の外面に設けたストッパ面と係合してドアの開放限界を規定するストッパが設けられる車両用ドアチェッカであって、前記チェックレバーが、そのレバー長手方向に延びる金属製の芯板と、その芯板を一体に被覆する合成樹脂製の被覆部とを備えるものにおいて、前記ストッパ面は、前記挿通孔を挟んで並ぶ一対の第1ストッパ面と、その両第1ストッパ面の配列方向と直交する方向で前記挿通孔を挟んで並ぶ一対の第2ストッパ面とを含み、前記ストッパは、前記一対の第1ストッパ面にそれぞれ係合し得る一対の第1ストッパ部と、前記一対の第2ストッパ面にそれぞれ係合し得る一対の第2ストッパ部とで構成され、前記一対の第1ストッパ部は、前記芯板の先部両側にそれぞれ一体に突設されて前記被覆部の外面より突出する一対の金属製突部で構成され、前記一対の第2ストッパ部は、前記一対の第1ストッパ部の中間で前記被覆部の外面を両第1ストッパ部の配列方向と直交する方向の一方側と他方側にそれぞれ膨出させた一対の合成樹脂製膨出部で構成されることを第1の特徴とする。
【0007】
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記一対の第2ストッパ部は、前記チェックレバーの回動軸線に沿う方向に配列されると共に、その各第2ストッパ部の前記第2ストッパ面との対向面が、前記回動軸線と直交する投影面で見て中高の円弧状に形成され、前記第2ストッパ部の前記第2ストッパ面との対向面は、その対向面の中央部が、前記一対の第1ストッパ部の前記第1ストッパ面との各対向面を通る仮想平面上に在るか又は該仮想平面から前記第2ストッパ面と反対側に所定量後退するように形成されることを第2の特徴とする。
【0008】
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記一対の第2ストッパ部は、前記チェックレバーの回動軸線に沿う方向に配列されると共に、その各第2ストッパ部の前記第2ストッパ面との対向面が、前記回動軸線と直交する投影面で見て中高の円弧状に形成され、前記第2ストッパ部の前記第2ストッパ面との対向面は、その対向面の中央部が、前記一対の第1ストッパ部の前記第1ストッパ面との各対向面を通る仮想平面から第2ストッパ面側に所定量張り出すように形成されることを第3の特徴とする。
【0009】
さらに本発明は、第1〜第3の特徴の何れかに加えて、前記芯板の先部には、前記被覆部の合成樹脂材を内部に充填、埋入させるアンカ孔が貫通形成され、そのアンカ孔内の合成樹脂材を介して前記一対の第2ストッパ部の相互間が一体に結合されることを第4の特徴とする。
【0010】
さらに本発明は、第1〜第4の特徴の何れかに加えて、前記チェックレバーの先部には、前記一対の第2ストッパ部の前記第2ストッパ面への対向面を覆う一対のゴム被覆部を一体に有するゴムカバーが装着され、そのゴムカバーには、前記一対の第1ストッパ部の前記第1ストッパ面への対向面を外部に露出させる透孔又は切欠が形成され、前記ゴム被覆部の前記第2ストッパ面への対向面は、前記一対の第1ストッパ部の前記第1ストッパ面との各対向面を通る仮想平面から第2ストッパ面側に所定量張り出していることを第5の特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の第1の特徴によれば、チェックレバーが、そのレバー長手方向に延びる金属製の芯板と、その芯板を一体に被覆する合成樹脂製の被覆部とを備える車両用ドアチェッカにおいて、支持体に設けられるストッパ面が、挿通孔を挟んで並ぶ一対の第1ストッパ面と、その両第1ストッパ面の配列方向と直交する方向で挿通孔を挟んで並ぶ一対の第2ストッパ面とで構成され、芯板の先部両側にそれぞれ一体に突設されて被覆部の外面より突出する一対の金属製突部で、一対の第1ストッパ面にそれぞれ係合し得る一対の第1ストッパ部が構成され、またその両第1ストッパ部の中間で被覆部の外面を両第1ストッパ部の配列方向と直交する方向の一方側と他方側にそれぞれ膨出させた一対の合成樹脂製膨出部で、一対の第2ストッパ面にそれぞれ係合し得る一対の第2ストッパ部が構成されるので、金属製芯板の一部を被覆部外面より突出させるだけで一対の第1ストッパ部が、また合成樹脂製被覆部の一部を膨出させるだけで一対の第2ストッパ部がそれぞれ得られ、これら第1,第2ストッパ部を通してドアの開放荷重を支持体に広範囲に亘り分散して受け止めさせることが可能となる。これにより、全体として簡単な構造で支持体側のストッパ面の荷重負担を軽減できると共に、合成樹脂製の第2ストッパ部の荷重負担も軽減できて、ドアチェッカ各部の耐久性向上に大いに寄与することができる。
【0012】
また特に第2の特徴によれば、ドアの開放荷重を主として金属製の一対の第1ストッパ部と一対の第1ストッパ面との係合により強固に受け止めることができる。また片当たりにより一対の第1ストッパ部の一方だけが第1ストッパ面に係合した場合でも、その片当たりした第1ストッパ面及びその周辺における支持体の変形により、合成樹脂製の第2ストッパ部を第2ストッパ面に係合させてドア開放荷重の分散を図り得るため、支持体の荷重負担の軽減、延いては耐久性向上に寄与することができる。しかもその第2ストッパ部の第2ストッパ面への当たり面は、横断面が中高の円弧状であって、第2ストッパ面との面当たりが良好で当接部の応力分散が図られるから、合成樹脂製の第2ストッパ部の更なる耐久性向上に寄与することができる。
【0013】
また特に第3の特徴によれば、ドアの開放限界で各一対の第1ストッパ部及び第1ストッパ面が互いに平行な状態で適正に係合しようとする場合は、先に合成樹脂製の第2ストッパ部が第2ストッパ面に係合してから、金属製の第1ストッパ部が第1ストッパ面に係合するので、その係合の際の衝撃を、先行する第2ストッパ部の弾性変形により効果的に緩和吸収できて衝撃音の発生防止に効果的である。しかも金属製の第1ストッパ部が第1ストッパ面に係合することで、合成樹脂製の第2ストッパ部の過度の弾性変形が確実に回避でき、その上、第2ストッパ部の第2ストッパ面との当たり面は、横断面が中高の円弧状であって、第2ストッパ面への面当たりが良好で当接部の応力分散が図られるから、合成樹脂製の第2ストッパ部の更なる耐久性向上に寄与することができる。
【0014】
また特に第4の特徴によれば、金属製芯板を挟んでその両側に位置する一対の合成樹脂製第2ストッパ部相互を、芯板先部のアンカ孔に充填、埋入される合成樹脂材を通して一体に結合できるので、それら第2ストッパ部にドアの開放荷重が繰り返し作用しても、各第2ストッパ部が芯板より剥離するのを効果的に防止できる。
【0015】
また特に第5の特徴によれば、チェックレバー先部には、一対の第2ストッパ部の第2ストッパ面への対向面を覆う一対のゴム被覆部を一体に有するゴムカバーが装着され、ゴム被覆部の第2ストッパ面への対向面は、一対の第1ストッパ部の第1ストッパ面との対向面を通る仮想平面から第2ストッパ面側に所定量張り出しているので、ドアの開放時に、第1,第2ストッパ部の第1,第2ストッパ面への係合により規制されるドアの開放限界直前でゴムカバーのゴム被覆部が第2ストッパ面に緩衝的に当接して、ドアが開放限界に達した際の衝撃を効果的に吸収緩和でき、従って、その緩衝効果により合成樹脂製の第2ストッパ部や支持体の耐久性向上が図られる上、支持体を支持するドアや車体の衝撃負荷も効果的に軽減可能となる。また上記ゴムカバーには、一対の第1ストッパ部の第1ストッパ面への対向面を外部に露出させる透孔又は切欠が形成されるので、金属製の第1ストッパ部を第1ストッパ面にゴムカバーを介さずに直接係合させてドアの開放限界を確実に規制できると共に、その係合に因るゴムカバーの破損防止にも有効である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて以下に説明する。先ず、本発明の第1実施形態を、
図1〜
図7を参照して説明する。
【0018】
最初に、ドアチェッカの全体構造について説明する。
図1において、自動車の車体Fに、その乗降口を開閉すべくドアDがヒンジHを介して回動可能に取付けられており、これら車体F及びドアD間にドアチェッカDCが取付けられる。
【0019】
図2〜
図6に示すように、上記ドアチェッカDCは、ドアDの端壁内面に固着されるケースCを有する。このケースCは、鋼板等の金属板をプレス成形して一端を開放した箱形とした支持体としてのケース本体1と、その開放端を覆いながらケース本体1に結合される鋼板等の金属板よりなるカバー1′とからなっており、これらケース本体1及びカバー1′はドアDの端壁に、該端壁の内面にカバー1′を当接させた状態で上下一対のボルト2,2により締結される。
【0020】
このケース本体1の閉塞端壁1w及びカバー1′には、ドアDの端壁に開口する透孔3と同軸に並ぶ透孔1a,1a′がそれぞれ穿設される。そして、これら三つの透孔3,1a,1a′を摺動可能に貫通するチェックレバーLの基端部が、コ字状のブラケット7にピボット軸8を介して回動可能に連結されており、このブラケット7は、ピボット軸8、即ちチェックレバーLの回動軸線を前記ヒンジHのピボット軸と平行となるよう配置して、車体Fにボルト9により固着される。
【0021】
チェックレバーLは略水平に配置され、その上下両面がディテント面10,10になっている。このチェックレバーLは、そのレバー長手方向に延びる帯板状に形成され且つブラケット7と連結されて略水平に配置される鋼板製の芯板Mと、この芯板Mの周面を被覆するように一体にモールド結合される合成樹脂製の被覆部Pとから構成される。
【0022】
この合成樹脂製の被覆部Pで形成される、チェックレバーLの上下のディテント面10,10には、その長手方向中間部に1又は複数の半開ディテントノッチ10aが、また遊端部即ち先端部の近傍に全開ディテントノッチ10bがそれぞれ形成され、その全開ディテントノッチ10bに隣接する全開ストッパSTが、チェックレバーLの先端部に形成される。この全開ストッパSTは、前記ケース本体1の挿通孔1a周縁の端壁1w外面に設定したストッパ面f1,f2と係合してドアDの開放限界を規定する本発明のストッパを構成するものであって、後述するように各一対の第1,第2ストッパ部Ms,Psより構成される。
【0023】
前記ケース本体1の端壁1w外面は、矩形状をなす挿通孔1aの周囲が矩形状の平坦面に形成されており、前記ストッパ面f1,f2は、ケース本体1外面の挿通孔1aを挟んでその左右に並ぶ一対の第1ストッパ面f1と、その両第1ストッパ面f1の配列方向と直交する方向(図示例では上下方向)で挿通孔1aを挟んで上下に並ぶ一対の第2ストッパ面f2とで構成される。
【0024】
そして、前記全開ストッパSTは、一対の第1ストッパ面f1にそれぞれ係合し得る左右一対の第1ストッパ部Msと、一対の第2ストッパ面f2にそれぞれ係合し得る上下一対の第2ストッパ部Psとで構成される。
【0025】
そのうち前記一対の第1ストッパ部Msは、金属製の芯板Mの先部両側にそれぞれ一体に突設されて合成樹脂製の被覆部Pの外面より互いに反対方向(特に水平面内でレバーLの軸線と直交する方向)に突出する一対の金属製突部Msで構成されており、その両突部Msは、被覆部Pから常時露出している。また、その各突部Msの、チェックレバーL先端側の側端面は、チェックレバーLの先端に向かってレバーLの中心軸線側に傾斜した斜面に形成される。
【0026】
一方、前記一対の第2ストッパ部Psは、一対の第1ストッパ部Msの中間で前記被覆部Pの外面を、両第1ストッパ部Msの配列方向と直交する方向(図示例では上下方向)の一方側と他方側にそれぞれ一体に膨出させた上下一対の合成樹脂製膨出部Psで構成される。かくして、全開ストッパSTにおいて、チェックレバーLの金属製芯板Mの一部を合成樹脂製の被覆部
Pの先部外面より突出させるだけで一対の金属製の第1ストッパ部Msが得られ、また合成樹脂製被覆部
Pの一部を膨出させるだけで一対の合成樹脂製の第2ストッパ部Psがそれぞれ得られるため、各一対の第1,第2ストッパ部Ms,Psよりなる全開ストッパSTを容易に低コストで製造可能である。
【0027】
また、その一対の第2ストッパ部、即ち膨出部Psは、チェックレバーLの回動軸線に沿う方向に配列されるものであって、その各膨出部Psの第2ストッパ面f2との対向面Psfが、
図7に示すように前記回動軸線と直交する投影面で見て中高の円弧状に形成されており、その対向面Psfの中央部Psfcは、チェックレバーLの自由状態で一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)の第1ストッパ面f1との各対向面Msfを通る仮想平面fs上に位置するように形成される。従って、ドアDが開放限界に達したときにチェックレバーLの全開ストッパSTが適正な当たり姿勢(即ち片当たりしない姿勢)でケース本体1のストッパ面f1,f2に係合する場合には、両突部Ms(第1ストッパ部)の第1ストッパ面f1への係合時期と、両膨出部Ps(第2ストッパ部)の第2ストッパ面f2への係合時期が同時となる。
【0028】
また金属製の芯板Mの先端部には、被覆部Pの一部の合成樹脂材を内部に充填、埋入させるアンカ孔5が貫通形成され、そのアンカ孔5内の合成樹脂材を介して一対の膨出部Psの相互間が一体に結合される。これにより、金属製芯板Mを挟んでその両側に位置する一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)相互を、芯板M先部のアンカ孔5に充填、埋入される合成樹脂材を通して一体に結合できるため、その両膨出部PsにドアDの開放荷重が繰り返し作用しても、両膨出部
Psが芯板Mより剥離するのを効果的に防止できる。
【0029】
更にその上側の膨出部Psの上面12と、下側の膨出部Psの下面13とは、チェックレバーL先端に近づくにつれて互いに徐々に接近するような傾斜面にそれぞれ形成されており、その両膨出部Psの、平面視で先細り形状(図示例は半円弧状)をなす先端部は、芯板Mの先端よりも外方側で互いに一体に接続される。これにより、両膨出部Psは、これらの必要強度を確保しつつ周囲空間への張出量を極力少なくして周囲備品(例えばドアDのドアパネル、ガラス面等)との干渉を効果的に防止可能となり、しかも樹脂使用量を極力減らして軽量化及びコスト節減が図られる。
【0030】
前記ケースCには、チェックレバーLの一対のディテント面10,10と協働してドアDを所定の開き位置に保持する上下一対の合成樹脂製のディテント部材16,16がチェックレバーLの板厚方向に沿って摺動可能に嵌合保持される。これらディテント部材16,16は、前記半開ディテントノッチ10a及び全開ディテントノッチ10bに係合し得る半円筒状の係合部16aを備える。
【0031】
またケースC内には、ディテント部材16,16をそれぞれチェックレバーLのディテント面10,10に対して弾発付勢する上下一対の弾発部材17,17が圧縮状態で収容される。各弾発部材17はエラストマ等の弾性材からなっている。
【0032】
而して、ドアDを全閉位置から開放していくと、ケースCはチェックレバーLの遊端部側へ移動すると同時に、チェックレバーLはピボット軸8周りに回動する。そして、ケースCの、チェックレバーL遊端部側への移動によれば、ディテント部材16,16の係合部16a,16aがチェックレバーLのディテント面10,10を上るように滑っていく。そして、ドアD
が所定の半開位置まで来ると、ディテント部材16,16の係合部16a,16aが弾発部材17,17の弾発力をもってチェックレバーLの半開ディテントノッチ10a,10aに落ち込むことにより、ドアDの開放トルクが急増するので、ドアDを所定の半開位置に保持することができる。
【0033】
またドアDに更なる開放力を加えて、ディテント部材16,16の係合部16a,16aを半開ディテントノッチ10a,10aから脱出させ、ドアDが所定の全開位置に達すると、今度は係合部16a,16aが全開ディテントノッチ10b,10bに落ち込み、同時に全開ストッパST(即ち第1,第2ストッパ部Ms,Ps)にケースC(即ちケース本体1の第1,第2ストッパ面f1,f2)が受止められることにより、ドアDを全開位置に保持することができる。
【0034】
またドアDを全開位置から閉じる過程でも、上記と同様にディテント部材16,16の係合部16a,16aと半開ディテントノッチ10a,10aとの係合により、ドアDを所定の半開位置に保持することができ、また更に閉じるときは、ディテント部材16,16の係合部16a,16aがチェックレバーLのディテント面10,10を下るように滑ることで、その閉鎖を軽快に行うことができる。
【0035】
ところで本実施形態に係るチェックレバーLの一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)は、それの第2ストッパ面f2への対向面Psfが中高円弧状をなし且つその対向面Psfの中央部Psfcが、一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)の第1ストッパ面f1への各対向面Ms
fを通る仮想平面fs上に位置するよう形成される。このため、ドアDが所定の全開位置に達したときに、
図7(A)に示すようにチェックレバーLの全開ストッパSTが適正な当たり姿勢(即ちケース本体1の挿通孔1aの中心軸線に対してチェックレバーLの軸線が平行であって、チェックレバーLの一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)がケース本体1の一対の第1ストッパ面f1に対して平行で同時に当たる姿勢)でケース本体1のストッパ面f1,f2に係合する場合には、一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)が第1ストッパ面f1に係合するのと同時に、一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)が第2ストッパ面f2に係合する。
【0036】
これにより、これら第1,第2ストッパ部Ms,Ps及び第1,第2ストッパ面f1,f2を通してドアDの開放荷重をケースCに広範囲に亘り分散して受け止めさせることが可能となるため、全体として簡単な構造でケース本体1のストッパ面f1,f2の荷重負担を軽減できると共に、合成樹脂製の第2ストッパ部Psの過度の変形が抑えられてその荷重負担が効果的に軽減される。従って、ケース本体1をプレス成形された金属板等で形成してもその変形や摩耗が効果的に抑えられ、また合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)の摩耗、損傷、剥離等の不具合も効果的に抑えられるから、ドアチェッカDCの各部の耐久性が高められる。
【0037】
また
図7(B)に示すようにチェックレバーLの全開ストッパSTが片当たり姿勢(即ちケース本体1の挿通孔1aの中心軸線に対してチェックレバーLの軸線が傾いた状態であって、チェックレバーLの一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)の一方だけが対応する第1ストッパ面f1に係合し、その他方が対応する第1ストッパ面f1から若干浮いた姿勢)でケース本体1のストッパ面f1,f2に係合する場合には、一方の金属製突部Ms(第1ストッパ部)が第1ストッパ面f1に係合した後で、一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)が第2ストッパ面f2に係合する。
【0038】
即ち、その片当たりした一方の第1ストッパ面f1にドアDの開放荷重が偏って集中的に作用すると、該一方の第1ストッパ面f1及びその周辺でケース本体1が変形して、該一方の第1ストッパ面f1が瞬間的に僅かに後退する場合があるが、その場合には、それまで片当たりに因り第2ストッパ面f2から僅かに離間していた合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)が第2ストッパ面f2に係合するようになる。これにより、第2ストッパ面f2を通してもドア開放荷重の分散が図られるため、それだけケース本体1の荷重負担が軽減されて耐久性が向上する。しかも合成樹脂製膨出部Psの第2ストッパ面f2への当接面、即ち前記対向面Psfは、横断面が中高の円弧状であることから、第2ストッパ面f2への面当たりが良好で当接部の応力分散が図られ、合成樹脂製膨出部Psの更なる耐久性向上が図られる。
【0039】
次に
図8を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、チェックレバーLの全開ストッパSTの自由状態で、一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)は、それの第2ストッパ面f2への対向面Psfの中高の中央部Psfcが、一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)の第1ストッパ面f1への各対向面Ms
fを通る仮想平面fsから第2ストッパ面f2と反対側に所定量ε後退するよう形成される。その他の構造は、第1実施形態と同様である。
【0040】
このため、本第2実施形態では、ドアDが所定の全開位置に達したときに、
図8(A)に示すようにチェックレバーLの全開ストッパSTが適正な当たり姿勢でケース本体1のストッパ面f1,f2に係合する場合には、先ず一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)が一対の第1ストッパ面f1に係合し、その係合による衝撃でケース本体1が変形して第1ストッパ面f1が僅かに後退すれば、一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)が第2ストッパ面f2に係合する。これにより、ドアの開放荷重を主として金属製突部Ms(第1ストッパ部)と一対の第1ストッパ面f1との係合により強固に受け止めることができ、一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)の荷重負担が大幅に軽減される。
【0041】
また
図8(B)に示すようにチェックレバーLの全開ストッパSTが片当たり姿勢でケース本体1のストッパ面f1,f2に係合する場合には、一方の金属製突部Ms(第1ストッパ部)が第1ストッパ面f1に係合した後で、一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)が第2ストッパ面f2に係合する。即ち、その片当たりした一方の第1ストッパ面f1にドアDの開放荷重が偏って集中的に作用すると、該一方の第1ストッパ面f1及びその周辺でケース本体1が変形して、該一方の第1ストッパ面f1が瞬間的に僅かに後退する場合があるが、その場合には、それまで片当たりに因り第2ストッパ面f2から僅かに離間していた合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)が第2ストッパ面f2に係合するようになって、第2ストッパ面f2を通してもドア開放荷重の分散が図られる。これにより、第1実施形態と同様の効果が期待できる。
【0042】
次に
図9を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、チェックレバーLの全開ストッパSTの自由状態で、一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)は、それの第2ストッパ面f2への対向面Psfの中高の中央部Psfcが、一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)の第1ストッパ面f1への各対向面Ms
fを通る仮想平面fsから第2ストッパ面f2側に所定量ε′張出すように形成される。その他の構造は、第1実施形態と同様である。
【0043】
このため、本第3実施形態では、ドアDが所定の全開位置に達したときに、
図9(A)に示すようにチェックレバーLの全開ストッパSTが適正な当たり姿勢でケース本体1のストッパ面f1,f2に係合する場合には、先ず一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)が第2ストッパ面f2に係合し、その係合後に、
図9(A′)に示すように、一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)が一対の第1ストッパ面f1に係合する。
【0044】
これにより、ドアDの開放限界で全開ストッパSTがストッパ面f1,f2に係合する際には、先ず一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)の弾性変形により衝撃を効果的に吸収緩和してから、一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)が一対の第1ストッパ面f1に係合することとなり、衝撃音の発生防止に効果的である。しかも最終的には、金属製の突部Ms(第1ストッパ部)が第1ストッパ面f1に係合することで、合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)の過度の弾性変形が確実に回避できる。その上、この合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)の第2ストッパ面f2への当接面Psfは、横断面が中高の円弧状であって、面当たりが良好で当接部の応力分散が図られるため、合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)の更なる耐久性向上が図られる。そして、本第3実施形態においても、ドアの開放荷重を第1,第2ストッパ面f1,f2を通してドアDの開放荷重をケースCに広範囲に亘り分散して受け止めさせることが可能となるため、全体として簡単な構造でケース本体1側のストッパ面f1,f2の荷重負担を軽減でき、第1実施形態と同様の効果が期待できる。
【0045】
また
図9(B)に示すようにチェックレバーLの全開ストッパSTが片当たり姿勢でケース本体1のストッパ面f1,f2に係合する場合には、一方の金属製突部Ms(第1ストッパ部)が第1ストッパ面f1に係合する前又は後、或いは略同時に、一対の合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)が第2ストッパ面f2に係合する。この場合、その片当たりした一方の第1ストッパ面f1にドアDの開放荷重が偏って集中的に作用すると、該一方の第1ストッパ面f1及びその周辺でケース本体1が変形して、該一方の第1ストッパ面f1が瞬間的に僅かに後退する場合があるが、その場合にも合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)は第2ストッパ面f2に係合状態にあり、該第2ストッパ面f2を通してもドア開放荷重の分散が図られるため、第1実施形態と同様の効果が期待できる。
【0046】
次に
図10,11を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、前記した第1又は第2実施形態に係るチェックレバーLの先部に、一対の膨出部Ps(第2ストッパ部)の第2ストッパ面f2への対向面Psfを覆う一対のゴム被覆部Rsを一体に有するゴムカバーRが着脱可能に装着される。尚、その対向面Psfは、図示例のように平坦面に形成してもよく、或いは前記第1,第2実施形態のように中高の円弧面に形成してもよい。
【0047】
そのゴムカバーRは、左右一対のカバー側壁22と、その両カバー側壁22間を一体に連結する中間壁23とを有して平面視でコ字状に一体成形され、その中間壁23には、チェックレバーLの先部(特に全開ストッパSTよりもレバー基部寄り部分)を挿通させる挿通孔23aが形成される。そして、その中間壁23の、挿通孔23aよりも上側部分と下側部分とが前記一対のゴム被覆部Rsを構成する。尚、ゴムカバーRとチェックレバーLの前記先部との間には、その間が摩擦結合されるように所定の締代が設定され、その締代は、例えば左右のカバー側壁22とこれに挟まれる合成樹脂製膨出部Psとの間に設定してもよく、或いは挿通孔23aとこれに挿通されるチェックレバーLの先部外周との間に設定してもよい。尚また、上記のような摩擦係合手段に代えて、ゴムカバーRとチェックレバーLの前記先部との間に、その他の適当な結合手段(例えば接着手段や、相互に係脱可能な係止爪部及び被係止部よりなる係止手段等)を設けてもよい。
【0048】
ゴムカバーRには、一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)の第1ストッパ面f1への対向面
Msfを外部に露出させる切欠21が形成される。この切欠21は、図示例ではカバー側壁22及び中間壁23に跨がるようにして形成される。尚、上記切欠21に代えて、前記対向面Psfを外部に露出させる透孔をゴムカバーRに形成してもよい。
【0049】
また、ゴム被覆部Rsの第2ストッパ面f2への対向面Rsfは、平坦面に形成されていて、金属製突部Ms(第1ストッパ部)の第1ストッパ面f1との各対向面Msfを通る仮想平面fsよりも第2ストッパ面f2側に所定量ε″張出している。これにより、ドアDの全開時において金属製突部Ms(第1ストッパ部)が第1ストッパ面f1に係合するまでの間、ゴム被覆部Rsが弾性変形可能となる。
【0050】
而して、本第4実施形態では、ドアDの開放時に、全開ストッパSTのストッパ面f1,f2への係合により規制されるドアDの開放限界直前でゴムカバーRのゴム被覆部Rsが第2ストッパ面f2に緩衝的に当接して、ドアDの開放荷重が全開ストッパSTで受け止められる際の衝撃を効果的に吸収緩和できる。従って、その緩衝効果により合成樹脂製膨出部Ps(第2ストッパ部)やケース本体1の耐久性向上が図られる上、ケース本体1を支持するドアD又は車体Fの衝撃負荷も効果的に軽減可能となる。またゴムカバーRには、一対の金属製突部Ms(第1ストッパ部)の第1ストッパ面f1への対向面
Msfを外部に露出させる切欠21が形成されるので、金属製突部Ms(第1ストッパ部)を第1ストッパ面f1にゴムカバーRを介さずに直接係合させてドアDの開放限界を確実に規制できると共に、その係合に因るゴムカバーRの破損防止にも有効である。
【0051】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【0052】
例えば、前記実施形態では、チェックレバーLの基部を車体F側に固定のブラケット7に軸支すると共に、チェックレバーLの先部に設けた全開ストッパSTと係合可能なストッパ面f1,f2を有する支持体(ケース本体1)をドアD側に固定したものを示したが、本発明では、上記とは逆に、チェックレバーLの基部をドアD側に固定のブラケットに軸支すると共に、その全開ストッパSTと係合可能なストッパ面f1,f2を有する支持体(ケース本体1)を車体F側に固定してもよい。