(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所定範囲の通信エリアに対する呼び出しの後に、当該所定範囲を含む特定範囲の通信エリアに対する呼び出しを行う第1プロファイルと、前記所定範囲の通信エリアに対する呼び出しを行うことなく前記特定範囲の通信エリアに対する呼び出しを行う第2プロファイルと、を更に備え、
前記範囲決定部は、前記経過時間に応じて、前記第1プロファイル又は前記第2プロファイルを決定し、
前記呼出部は、決定した前記プロファイルに基づいて、前記通信装置の呼び出しを行う、
請求項1又は2に記載の制御ユニット。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)等のセルラー通信では、TAU(Tracking Area Update)やAttach Request、Service Requestと呼ばれる制御信号をもとに通信装置の位置情報を把握しておき、着信時に当該通信装置の位置情報に基づいて呼び出し(ページング)処理を行う。
ここで、LTEにおけるページング処理の概要を
図5に示す。LTEネットワークは、EPS(Evolved Packet System)と呼ばれ、無線ネットワークのeUTRAN(evolved Universal Terrestrial Radio Network)と、コアネットワークのEPC(Evolved Packet Core)とにより構成される。
【0003】
図5(A)において、UE(User Equipment)は、ユーザが所有する通信装置であり、例えば、携帯電話やスマートフォン等の通信端末やM2Mで利用されるセンサ等の通信モジュールを搭載したデバイスである。また、eNB(evolved Node B)は、無線基地局であり、eUTRANを構成する。MME(Mobility Management Entity)は、UEの位置登録や、呼出、eNB間のハンドオーバ等の管理を行う制御ユニットであり、図示しないS-GW(Serving Gateway)及びP-GW(Packet data network Gateway)とともにEPCを構成する。
【0004】
図5(B)に示すように、MMEは、Pool Areaと呼ばれる1つ以上のTA(Tracking Area)の集合を管理している。TAは、1つ又は複数のeNBによって構成される。
図5(B)に示す例の場合、MME1は、Pool Area1を管理しており、Pool Area1は、TA1、TA2、TA3により構成される。また、TA1は、eNB1、eNB2により構成され、TA2は、eNB3により構成され、TA3は、eNB4により構成される。
【0005】
図5(C)に示すように、LTEネットワークではUEは、所定のタイミングでMMEに対してTAUと呼ばれる制御信号(シグナリング)を送信し、位置登録を行う。UEからMMEに対して送信されるTAUには、例えば、UEを識別する識別情報(UE_ID)、UEが通信するeNBを識別する識別情報(eNB_ID)が含まれ、TAUを送信したタイミングにおけるUEの位置情報の特定に用いられる。
MMEでは、TAUを受信すると、1又は複数のTAからなるTAリストを作成しUEに紐づけて保持するとともに、位置登録応答信号(TAUA:Tracking Area Update Accept)に格納してUEに対して返信する。UEでは、TAUAを受信すると、自身が保持するTAリストを更新する。
【0006】
図5(C)に示す例では、UEは、eNB2を介してMME1に対してTAUを送信しており、MME1では、このTAUに応じてTA1及びTA2からなるTAリスト1をUEに対して返信している。
なお、UEがTAUを送信するタイミングは、前回送信時から一定の時間が経過した場合、自身が保持するTAリストを跨って移動した場合、UEの電源がONになった場合等である。
【0007】
その後、UEに対して着信等があった場合、MME1は、当該UEに紐づけて保持しているTAリストを参照して、UEの呼び出し(ページング)を行う。ページングを行う範囲は、管理者により適宜設定されて運用され、
図5(D)に示す例では、初めに、eNBが管理する狭い範囲に対してのみページングを行い、ページングに失敗するたびに、ページングを行う範囲をTA1、TAリスト1と徐々に広げている。
【0008】
ところで、ページング成功率とページングに伴うMMEの負荷とは、トレードオフの関係にあり、ページングを行う範囲を広げると、ページング成功率を高めることができる一方で、MMEの負荷が増大してしまう。また、MMEの増強にはコストがかかってしまうため、ページングを行う範囲を適切に設定する工夫が求められている。
【0009】
この点、特許文献1には、通信装置の種類やサービスタイプの種類等に応じて、ページング範囲を異ならせることが記載されている。具体的には、特許文献1では、M2Mデバイスのように移動しない通信装置の場合、ページング範囲を狭くする一方で、スマートフォンのように移動する通信装置の場合、ページング範囲を広くしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、通信装置の種類等のように静的な情報のみに基づいて、ページング範囲を設定するため、更なる改善の余地があった。
具体的には、スマートフォン等のような通信装置であっても、位置登録を行った場所から移動しているとは限られず、ページングを行う際に位置登録を行った場所に留まっていることもある。この点、特許文献1に記載の方法では、通信装置の位置の変化が考慮されないため、本来であれば狭い範囲ですむものの、不要に広い範囲にまでページングを行ってしまい、MMEの負荷を不要に増大させてしまうおそれがあった。
【0012】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ページングに伴う負荷を軽減可能な制御ユニット及びページング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の態様においては、基地局を介して通信する通信装置の呼び出しを行う制御ユニットであって、前記通信装置から取得した制御信号に基づいて、当該通信装置の位置情報を登録する位置登録部と、呼び出し指示を受け付けると、呼出対象の通信装置の前記位置情報を登録してからの経過時間に応じて、呼び出しを行う通信エリアの範囲を決定する範囲決定部と、決定した範囲の前記通信エリアにおいて、前記通信装置の呼び出しを行う呼出部と、を備える制御ユニットを提供する。
【0014】
また、前記範囲決定部は、前記経過時間が所定時間よりも短い場合、第1範囲の通信エリアを呼び出しを行う通信エリアの範囲として決定し、前記経過時間が所定時間よりも長い場合、前記第1範囲よりも広い第2範囲の通信エリアを呼び出しを行う通信エリアの範囲として決定することとしてもよい。
【0015】
なお、前記所定時間は、前記通信装置から取得した制御信号の種別に応じて異なることとしてもよく、また、前記位置情報を登録した時刻に応じて異なることとしてもよい。
【0016】
また、所定範囲の通信エリアに対する呼び出しの後に、当該所定範囲を含む特定範囲の通信エリアに対する呼び出しを行う第1プロファイルと、前記所定範囲の通信エリアに対する呼び出しを行うことなく前記特定範囲の通信エリアに対する呼び出しを行う第2プロファイルと、を更に備え、前記範囲決定部は、前記経過時間に応じて、前記第1プロファイル又は前記第2プロファイルを決定し、前記呼出部は、決定した前記プロファイルに基づいて、前記通信装置の呼び出しを行うこととしてもよい。
【0017】
本発明の第2の態様においては、基地局を介して通信する通信装置の呼び出しを行うページング方法であって、前記通信装置から取得した制御信号に基づいて、当該通信装置の位置情報を登録するステップと、呼び出し指示を受け付けると、呼出対象の通信装置の前記位置情報を登録してからの経過時間に応じて、呼び出しを行う通信エリアの範囲を決定するステップと、決定した範囲の前記通信エリアにおいて、前記通信装置の呼び出しを行うステップと、を含むページング方法を提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ページングに伴う負荷を軽減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[制御ユニット1の機能構成]
図1は、本発明の制御ユニット1の機能構成を示すブロック図である。制御ユニット1は、EPCにおけるMMEに相当し、
図1に示すように、通信部2、記憶部3及び制御部4を含んで構成される。
【0021】
通信部2は、所定の通信回線を介して外部機器と接続され、外部機器との間で所定の通信を行う。一例として、通信部2は、基地局(eNB)50と通信が可能となるよう接続され、基地局50を介して、通信装置(UE)60からの制御信号(シグナリング)を受信するとともに、通信装置60に対してTAリストの送信等を行う。
なお、本実施形態において、通信装置60は、携帯電話やスマートフォン等のような移動通信装置である。
【0022】
記憶部3は、例えば、ROM及びRAM等により構成される。記憶部3は、制御ユニット1を機能させるための各種プログラムや各種データを記憶する。また、記憶部3は、プロファイルリスト31及びTAリスト32を記憶する。ここで、プロファイルリスト31及びTAリスト32の一例を、
図2に示す。
【0023】
図2(A)に示すように、プロファイルリスト31は、ページングを行う範囲を規定するプロファイルを複数記憶する。
図2(A)に示す例では、プロファイルID「1」のプロファイルは、初めに、UEが位置登録を行った基地局50が管理する通信エリアに対して呼び出しを行い、この呼び出しが失敗すると、続いて、当該基地局50を含むTAが管理する通信エリアに対して呼び出しを行い、この呼び出しが失敗すると、続いて、当該TAを含むTAリストが管理する通信エリアに対して呼び出しを行うことを規定する。一方、プロファイルID「3」のプロファイルは、基地局50やTAが管理する通信エリアに対する呼び出しを行うことなく、初めからTAリストが管理する通信エリアに対して呼び出しを行うことを規定する。
プロファイルリスト31は、制御ユニット1がページングを行う範囲を決定するために用いられる。
【0024】
図2(B)に示すように、UEリスト32は、位置登録用の制御信号(TAU)に基づいて位置登録を行った通信装置60毎に、当該通信装置60の位置に対応する基地局50、TA、TAリスト等についての情報とともに、位置登録を行った時刻についての情報等を記憶する。UEリスト32を参照することで、位置登録を行ったタイミングで通信装置60が存在した位置に対応する基地局50、TA及びTAリスト等を把握することができる。
UEリスト32は、制御ユニット1がUEのページングを行う範囲を決定するために用いられるとともに、決定した範囲にページングを行う際に指示する基地局50を特定するために用いられる。
【0025】
図1に戻り、制御部4は、例えば、CPUにより構成される。制御部4は、記憶部3に記憶されている各種プログラムを実行することにより、制御ユニット1に係る機能を統括的に制御し、位置登録部41、範囲決定部42及び呼出部43として機能する。
【0026】
位置登録部41は、通信装置60から取得した位置登録用の制御信号(TAU)に基づいて、当該通信装置60の位置情報を特定し、UEリスト32に登録する。位置登録部41による位置情報の登録は既に公知のものであり、上述したTAリストの作成に対応する。なお、位置登録部41が登録した位置情報(即ち、TAリスト)は、位置登録応答信号(TAUA)に格納されて通信装置60に返信される。
【0027】
範囲決定部42は、呼び出し指示を受け付けると、呼出対象の通信装置60の位置情報を登録してからの経過時間に応じて、呼び出しを行う通信エリアの範囲を決定する。
ここで、
図3を参照して、範囲決定部42による呼び出しを行う範囲の決定方法について説明する。
【0028】
<ページング範囲の決定方法>
移動可能な通信装置60であっても、位置登録を行った直後は遠くまで移動することはできず、登録した位置の近傍に存在していることが予想される一方で、位置登録を行ってから一定時間以上経過した場合は、登録した位置から離れた位置に存在している可能性がある。
そこで、
図3(A)に示すように、範囲決定部42は、位置情報を登録してからの経過時間が閾値Tよりも短い場合に、狭い範囲の通信エリアを呼び出しを行う通信エリアの範囲として決定し、経過時間が閾値Tよりも長い場合に、広い範囲の通信エリアを呼び出しを行う通信エリアの範囲として決定する。一例として、範囲決定部42は、経過時間が閾値Tよりも短い場合、呼び出しを行う範囲が徐々に広くなるプロファイルID「1」又は「2」のプロファイルを選択し、経過時間が閾値Tよりも長い場合、最初から広い範囲に呼び出しを行うプロファイルID「2」又は「3」のプロファイルを選択する。
【0029】
このように、位置情報を登録してからの経過情報という動的な情報も加味してページングを行う範囲を決定するため、通信装置の種類等のような静的な情報のみを用いて範囲を決定する場合に比べて、より適した範囲を決定することができる。その結果、移動可能な通信装置というだけで不要に広い範囲にまでページングを行うことを抑制でき、ページングに伴う負荷を軽減することができる。
【0030】
ここで、閾値Tは、管理者により適宜設定されるものであり、固定的な値であってもよく、また、適宜変化することとしてもよい。以下、閾値Tを所定の条件に基づいて変化させる場合の一例について説明する。
【0031】
<閾値Tの決定方法>
上述したように、通信装置60は、前回送信時から一定の時間が経過した場合、自身が保持するTAリストを跨って移動した場合、UEの電源がONになった場合等に、制御ユニット1(MME)に対して位置登録用の制御信号(TAU)を送信する。言い換えると、通信装置60は、時間経過、移動、又は電源ON等によりTAUを送信する。
通信装置60が移動に伴いTAUを送信した場合、当該通信装置60は、移動している可能性が高い一方で、時間経過に伴いTAUを送信した場合、当該通信装置60は、停止している可能性が高い。
【0032】
そこで、閾値Tを通信装置60から取得した制御信号(TAU)の種別に応じて変化させることとしてもよい。具体的には、
図3(B)に示すように、通信装置60の位置情報が、移動に伴い送信されるTAUに基づいて登録された場合には閾値Tを短くし、時間経過に伴い送信されるTAUに基づいて登録された場合には閾値Tを長くする。これにより、より適切な範囲に対してページングを行うことができ、ページングに伴う負荷を軽減することができる。
なお、制御信号(TAU)の種別は、TAUに含まれる付加情報(発生原因)に基づいて特定することができる。一例として、時間経過に伴い送信されるTAUには、発生原因「Extended Periodic Timer」として付加されることになる。
【0033】
また、閾値Tは、直近1回の制御信号(TAU)の種別だけでなく、過去複数回の制御信号(TAU)の種別も加味して変化させることとしてもよい。例えば、TAUが時間経過に伴い送信された場合であっても、今回初めて時間経過に伴い送信された場合と、複数回連続して時間経過に伴い送信された場合とでは、通信装置60(ユーザ)の状況は異なると推測される。即ち、後者の場合には通信装置60(ユーザ)は同じ場所に留まっている可能性が高い一方で、前者の場合にはそのような傾向は認められない。
【0034】
そこで、過去複数回の制御信号(TAU)の種別の割合や、同一種別の制御信号(TAU)が連続した回数に応じて、閾値Tを異ならせることとしてもよい。例えば、時間経過に伴うTAUが1回だけの場合には、閾値Tを第1時間だけ長くし、時間経過に伴うTAUが複数回連続した場合には、閾値Tを第1時間よりも長い第2時間長くする。移動に伴うTAUについても同様であり、移動に伴うTAUが1回だけの場合には、閾値Tを第3時間だけ短くし、移動に伴うTAUが複数回連続した場合には、閾値Tを第3時間よりも長い第4時間短くする。
これにより、ページング範囲をより適切に設定することができる。
【0035】
また、ユーザが徒歩で移動している場合と自動車や電車等で移動している場合とでは、移動速度が異なるため、経過時間が同じであっても移動距離が異なってくる。そのため、ページング範囲を適切に設定するためには、移動速度も加味することが好ましい。この移動速度は、例えば、移動に伴うTAUの取得間隔から把握することができる。一例として、取得間隔が短い場合には、移動速度が速いことを把握でき、取得間隔が長い場合には、移動速度が遅いことを把握できる。
【0036】
そこで、閾値Tを通信装置60から制御信号(TAU)を取得する取得間隔に応じて変化させることとしてもよい。具体的には、移動に伴うTAUを取得した場合であっても、取得間隔が長い場合には、閾値Tを第5時間だけ短くし、取得間隔が短い場合には、閾値Tを第5時間よりも長い第6時間とする。
これにより、ページング範囲をより適切に設定することができる。
【0037】
また、通信装置60(ユーザ)は、例えば、通勤/帰宅時間等は移動する可能性が高く移動範囲が広くなるものの、夜中等は移動する可能性が低く、移動範囲も狭くなる。
そこで、閾値Tを通信装置60から制御信号(TAU)を取得した時刻に応じて変化させることとしてもよい。具体的には、通勤/帰宅時間等は閾値Tを短くし、帰宅時間から通勤時間までの間は閾値Tを長くする。
【0038】
なお、ユーザの活動時間や活動態様はユーザ毎に異なる。そこで、TAUを取得した時刻に加え、ユーザの属性情報を用いて閾値Tを変化させることとしてもよい。
一例として、通勤時間が8時台のユーザに対しては7時〜10時までの間、閾値Tを短くする一方で、通勤時間が10時台のユーザに対しては9時〜11時までの間、閾値Tを短くする。また、例えば、営業職のユーザに対しては、勤務時間中の閾値Tを短くする一方で、デスクワークを行うユーザに対しては、勤務時間中の閾値Tを長くする。これにより、ユーザの属性(活動時間や活動態様)に合ったページング範囲を設定することができるため、ページングに伴う負荷を軽減することができる。
【0039】
なお、ユーザの属性情報は、任意の方法により取得することができ、例えば、通信装置60の契約情報から取得することができる。また、ユーザの属性情報は、逐次行われる通信装置60の位置登録のログ情報からも取得することができる。即ち、ログ情報から位置登録が行われる時間帯の傾向やTAUの種別(発生原因)の傾向が取得できるため、これら情報を解析することで、ユーザの活動時間や活動態様を取得することができる。
【0040】
以上、閾値Tを決定するための様々な要素について説明したが、これら要素は夫々を単独で用いることとしてもよく、また、適宜組み合わせて用いることとしてもよい。
【0041】
図1に戻り、呼出部43は、範囲決定部42が決定した範囲の通信エリアにおいて、呼出対象の通信装置60の呼び出し(ページング)を行う。具体的には、呼出部43は、決定した範囲の通信エリアを管理する1又は複数の基地局50を制御して、対象の通信装置60を呼び出す。
通信装置60がページングを受け取った場合、通信装置60は、制御ユニット1(MME)に対してサービスリクエストを送信し、着信を受け付ける。
【0042】
[制御ユニット1の処理]
以上、本発明の制御ユニット1の機能構成について説明した。続いて、
図4を参照して、制御ユニット1の処理の流れについて説明する。
図4は、制御ユニット1の処理の流れを示すフローチャートである。
【0043】
初めに、ステップS1において、制御ユニット1の位置登録部41は、通信装置60からTAUを受信したか否かを判定する。TAUを受信している場合、続いて、ステップS2において、位置登録部41は、TAリストを作成し登録するとともに、TAリストをTAUAに格納して通信装置60に対して返信する。このとき、位置登録部41は、TAUの種別や受信した時刻等を登録しておく。
【0044】
続いて、ステップS3において、制御ユニット1では、通信装置60に対する着信があるか否かを判定する。着信がない場合には処理を終了する一方で、着信がある場合には、続いて、ステップS4において、制御ユニット1の範囲決定部42は、TAUを受信してからの経過時間に応じてページング範囲を決定する。
具体的には、範囲決定部42は、経過時間が閾値Tよりも長い場合には、ページング範囲を広くし、経過時間が閾値Tよりも短い場合にはページング範囲を狭くする。より具体的には、
図2(A)に示すプロファイルリスト31を用いる場合には、経過時間が閾値Tよりも長い場合には、プロファイルID「2」又は「3」のプロファイルを選択し、経過時間が閾値Tよりも短い場合には、プロファイルID「1」又は「2」のプロファイルを選択する。
【0045】
続いて、ステップS5において、呼出部43は、ステップS4で決定したページング範囲において着信があった通信装置60を呼び出す。続いて、ステップS6において、制御ユニット1では、通信装置60から応答があるか否かを判定する。このとき、通信装置60から応答がない場合には、ステップS7において、呼出部43は、再送回数が残っているか否かを判定する。
図2(A)に示すように、プロファイルリスト31には、再送回数が規定されており、通信装置60からの応答がない場合には、再送回数に応じて、より広い範囲に対するページングを再度実行する。そこで、ステップS7において再送回数が残っていると判定された場合、ステップS8において、選択したプロファイルに応じてページング範囲を更新して、処理をステップS5に移す。
【0046】
他方、ステップS7において再送回数が残っていないと判定された場合、続いて、ステップS9において、制御ユニット1は、所定のエラー処理を実行し、処理を終了する。
また、ステップS6において、通信装置60から応答があった場合、続いて、ステップS10において、制御ユニット1は、所定の接続処理を実行し、処理を終了する。
【0047】
[制御ユニット1の効果]
以上説明したように、制御ユニット1では、通信装置60のページングを行う際に、当該通信装置60について位置情報を登録してからの経過時間に応じてページングを行う範囲を異ならせる。これにより、ページングを行う範囲を経過時間という動的な情報に基づいて異ならせることができるため、通信装置60(ユーザ)が移動していない場合にまで広い範囲に対してページングを行うことがなく、ページングに伴う負荷を軽減することができる。他方、通信装置60(ユーザ)が移動している可能性が高い場合、即ち、経過時間が長い場合には、最初から広い範囲に対してページングを行うため、ページング成功率を高めることもできる。
【0048】
なお、ページング範囲を異ならせる経過時間の閾値Tを、TAUの種別や時刻等に応じて適宜異ならせることで、より適切な範囲に対してページングを行うことができる。その結果、ページングに伴う負荷を軽減することができるとともに、ページング成功率を高めることができる。
【0049】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0050】
上記実施形態では、TAUを取得してからの経過時間に応じて取得するプロファイルの種別を異ならせることとしているが、経過時間に応じてページング範囲を変化させるための構成はこれに限られるものではない。例えば、経過時間に応じてプロファイルの規定内容を書き換えることで、ページング範囲を変化させることとしてもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、プロファイルの種別を異ならせる判断基準として、1つの閾値Tを用いることとしているが、閾値Tは1つに限らず、複数用いることとしてもよい。例えば、閾値T1として第1所定時間、閾値T2として第1所定時間よりも長い第2所定時間を設定した場合、TAUを取得してからの経過時間が、第1所定時間以内である場合は、プロファイルID「1」のプロファイルを選択し、第1所定時間から第2所定時間までの間の場合は、プロファイルID「2」のプロファイルを選択し、第2所定時間を超える場合には、プロファイルID「3」のプロファイルを選択することとしてもよい。
【0052】
また、複数の閾値Tについても、TAUの種別等に基づいて適宜変化させることとしてもよい。このとき、複数の閾値Tをまとめて変化させることとしてもよく、また、夫々の閾値Tを個別に変化させることとしてもよい。なお、個別に変化させるとは、例えば、閾値T1を変化させる一方で閾値T2を変化させない、又は閾値T2の変化量を閾値T1と異ならせるといったことである。