(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態におけるチェックアウトシステムは、例えばスーパーマーケットなどの店舗に設置される。
図1は、本実施形態のチェックアウトシステムにおける登録機11(11A,11B)と複数の会計機12(12A1,12A2,12B1,12B2)の配置を示す平面図である。登録機11及び会計機12は、スーパーマーケットなどの店舗のチェックアウトコーナーに設置される。
図1に示すチェックアウトシステムは、2台の登録機11A,11Bが設けられている。また、登録機11Aの近傍には、2台の会計機12A1,12A2が設けられている。登録機11Bの近傍には、2台の会計機12B1,12B2が設けられている。
【0010】
登録機11Aは、買物客4(4A−1)が購入しようとする商品の商品コードを入力して、商品コードをもとに会計機12における決済処理に使用される取引情報を生成するための装置である。登録機11Aは、1つの取引毎に取引情報を生成する。取引情報には、少なくとも1つの商品についての情報と、決済対象とする金額(取引合計金額)を含む。登録機11Aは、チェッカーと呼ばれる商品登録操作をする従業員2−1によって操作される。また、登録機11Aは、取引情報に基づいて、チェッカーの操作により会計機12と同様の決済処理をする機能を有している。
【0011】
会計機12A1,12A2は、登録機11Aにより生成された取引情報を受信し、この取引情報に基づく決済処理をするための装置である。会計機12A1,12A2は、買物客4(4A−2,4A−3)により操作される。なお、会計機12A1,12A2は、従業員2−1により操作される場合もある。
【0012】
登録機11Aは、
図1においては、作業テーブルに取り付けられている。作業テーブルは、例えば矩形の天板を有している。従業員2−1は、作業テーブル上で、買物客4A−1が購入しようとする商品についてのスキャン操作(商品登録操作)をする。
【0013】
会計機12A1,12A2は、例えば登録機11Aが取り付けられた作業テーブルの近くに配置される。
図1では、2台の会計機12A1,12A2が配置された例を示している。3台以上の会計機12が設けられていても良い。
【0014】
登録機11Bは、買物客4(4B−1)が購入しようとする買上商品を登録して取引情報を生成するための装置である。登録機11Bは、チェッカーと呼ばれる商品登録操作をする従業員2−2によって操作される。また、登録機11Bは、取引情報に基づいて、チェッカーの操作により会計機12と同様の決済処理をする機能を有している。
【0015】
会計機12B1,12B2は、登録機11Bにより生成された取引情報を受信し、この取引情報に基づく決済処理をするための装置である。会計機12B1,12B2は、買物客4(4B−2,4B−3)により操作される。なお、会計機12B1,12B2は、従業員2−2により操作される場合もある。
【0016】
登録機11Bは、登録機11Aと同様に構成されるので、詳細な説明を省略する。また、会計機12B1,12B2は、会計機12A1,12A2と同様に構成されるので、詳細な説明を省略する。
【0017】
なお、本実施形態におけるチェックアウトシステムは、登録機11の台数について限定されない。また、登録機11により生成された取引情報は、基本的には、取引情報を生成した登録機11の近傍に設置された会計機12において決済処理が実行されるが、離れた場所に設置された会計機12において決済処理が実行されても良い。例えば、登録機11Aにより生成された取引情報は、会計機12Bまたは会計機12Bによって決済処理が実行されても良い。
【0018】
図2は、本実施形態における登録機11及び会計機12のブロック図である。
【0019】
登録機11A,11B及び会計機12A1,12A2,12B1,12B2は、いずれもLAN(local area network)14に接続されている。LAN14に代えて、インターネットあるいは無線LANなどの別の通信網を用いることもできる。あるいは登録機11A,11Bと会計機12A1,12A2,12B1,12B2との間でサーバ13(ストアコンピュータ)を介して情報を授受する構成としても良い。
【0020】
登録機11Aは、コンピュータの機能が実装されており、CPU(central processing unit)11a、ROM(read-only memory)11b、RAM(random-access memory)11c、補助記憶ユニット11d、ドロワ開放ユニット11e、スキャナ11f、タッチパネル11g、プリンタ11h、カードリーダライタ11i、通信ユニット11j、及びディスプレイ11mを有する。
【0021】
CPU11aは、ROM11b及びRAM11cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラムに基づいて、登録機11としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。
【0022】
ROM11b及びRAM11cは、CPU11aにより実行される各種プログラムの他、CPU11aが各種の処理を行う上で参照するデータを記録する。RAM11cには、一時的に記録されるデータとして、例えば商品の情報を登録する処理が実行される場合、各商品の情報が登録される登録商品テーブルが記録される。商品の情報には、商品についてのアンケート内容を示すアンケート情報が含まれる。アンケート情報は、店舗内において販売される少なくとも一部の商品に設定されている。アンケート情報が設定された商品は、例えば商品ファイルにおいて登録されている。商品ファイルには、例えば商品コードと対応付けてアンケート情報が設定されている。商品ファイルは、サーバ13と登録機11Aの何れに記録されていても良い。
【0023】
CPU11aにより実行されるプログラムには、サーバ13から会員登録された買物客の情報(顧客情報)を受信する処理、スキャナ11fを通じて商品の情報(商品コード等)を入力する処理、登録商品テーブルに登録された商品の情報に応じた決済処理に用いられる取引情報を生成する処理、取引情報をもとにした決済処理、アンケート情報が設定された商品に対するアンケートの会計機12における表示を制御するためのアンケート設定情報を生成する処理、取引情報(アンケート設定情報を含む場合もあり)をサーバ13あるいは会計機12に送信する処理などを実行するための制御プログラムが含まれる。アンケート設定情報には、アンケートを表示する、あるいは表示しないを示す情報、アンケートの内容(分量)の調整を指示する情報、会員登録している買物客4の顧客情報をもとにしたアンケートの表示を指示する情報などが含まれる。
【0024】
補助記憶ユニット11dは、CPU11aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU11aでの処理によって生成されたデータを記憶する。補助記憶ユニット11dとしては、例えばEEPROM(登録商標)(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)、あるいはSSD(solid state drive)などを使用できる。
【0025】
ドロワ開放ユニット11eは、貨幣を収容するためのドロワを自動的に開放する。
【0026】
スキャナ11fは、光学的スキャンにより商品の情報を読み取って、商品に固有の商品コードを入力する。スキャナ11fは、固定式またはハンディ式の2次元コードスキャナとしても良いし、商品を撮影した画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプとしても良い。また、スキャナ11fは、1つのタイプのみを設けても良いし、複数のタイプのものを設けても良い。
【0027】
タッチパネル11gは、表示デバイス及びタッチセンサを含む。表示デバイスは、GUI(Graphical User Interface)画面などの任意の画面を表示する。例えば、表示デバイスは、購入対象として登録された商品に関する取引情報(商品名、金額など)の一覧リスト、小計金額、各種のメニュー、及びコマンドを入力するためのボタンなどを表示する。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD(Liquid Crystal Display)等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置される。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU11aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。タッチパネル11gは、基本的にキャッシャー用とするが、買物客4A−1用に設けても良い。
【0028】
プリンタ11hは、例えばサーマルプリンタまたはドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列、画像、コードパターン(バーコード、2次元コードなど)などを印刷することにより、商品名、単価、合計金額などの取引内容が印刷されたレシート等を発行する。
【0029】
カードリーダライタ11iは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、カードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカード、ポイントカードなどの決済に関わる情報を記録する各種のカードを含む。カードリーダライタ11iは、磁気式、接触式、あるいは非接触式の何れのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
【0030】
通信ユニット11jは、LAN14を介して、サーバ13及び会計機12との通信を行う。
【0031】
ディスプレイ11mは、例えばカラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。ディスプレイ11mは、例えば、買物客4A−1に対する、買上商品として登録された商品の情報を表示するための画面などを表示する。
【0032】
なお、登録機11Aのハードウェアとしては、例えば既存のPOS端末を利用することが可能である。登録機11Bは、登録機11Aと同様に構成されるものとして、詳細な説明を省略する。
【0033】
会計機12A1は、コンピュータの機能が実装されており、CPU12a、ROM12b、RAM12c、補助記憶ユニット12d、自動釣銭機12e、スキャナ12f、タッチパネル12g、プリンタ12h、カードリーダライタ12i、及び通信ユニット12jを有する。
【0034】
CPU12aは、ROM12b及びRAM12cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラムに基づいて、会計機12A1としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。
【0035】
ROM12b及びRAM12cは、CPU12aにより実行される各種プログラムの他、CPU12aが各種の処理を行う上で参照するデータを記録する。RAM12cには、一時的に記録されるデータとして、登録機11から送信された、登録商品テーブルに登録された取引情報(アンケート情報を含む)を示すデータ、及びアンケート設定情報が記録される。
【0036】
CPU12aにより実行されるプログラムには、決済処理に用いられる取引情報を受信する処理、取引情報に含まれる顧客情報(支払い方法情報)をもとに支払い方法を設定する処理、支払い方法に応じた操作画面を表示する処理、アンケート設定情報に基づいて、商品に対するアンケートを表示する処理、操作画面に対応する入力に応じて取引情報をもとにした決済処理などを実行するための制御プログラムが含まれる。
【0037】
補助記憶ユニット12dは、CPU12aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU12aでの処理によって生成されたデータを記憶する。補助記憶ユニット12dとしては、例えばEEPROM、HDD、あるいはSSDなどを使用できる。補助記憶ユニット12dには、例えばアンケートの表示に関係するデータが記録される。例えば、アンケートの表示に関係するデータには、アンケート情報と、アンケート情報に対して表示すべきアンケートの種類を示す情報(例えばアンケート名)とが対応づけられたアンケート対応データ(
図8参照)、及びアンケートの種類を示す複数の情報(アンケート名)のそれぞれに対応する、表示対象とするアンケート本体データ(
図9参照)とを含む。アンケート本体データは、例えば複数の内容(例えば、複数の質問項目)に分割されており、各区分に、重要度、アンケートの対象とする客層など、表示対象を限定する際に参照される属性を示すデータが付加されている。
【0038】
自動釣銭機12eは、投入される硬貨及び紙幣を収受する。また自動釣銭機12eは、釣銭としての硬貨及び紙幣を排出する。
【0039】
スキャナ12fは、光学的スキャンによりレシート等の媒体に記録されたデータを読み取る。スキャナ12fは、固定式またはハンディ式の2次元コードスキャナとしても良いし、商品を撮影した画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプとしても良い。また、スキャナ12fは、1つのタイプのみを設けても良いし、複数のタイプのものを設けても良い。
【0040】
タッチパネル12gは、表示デバイス及びタッチセンサを含む。表示デバイスは、GUI画面などの任意の画面を表示する。例えば、表示デバイスは、購入対象として登録された商品に関する取引情報(商品名、金額など)の一覧リスト、小計金額、各種のメニュー、及びコマンドを入力するためのボタンなどを表示する。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置される。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU12aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
【0041】
プリンタ12hは、例えばサーマルプリンタまたはドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列または画像などを印刷することにより、取引レシート等を発行する。
【0042】
カードリーダライタ12iは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、カードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカード、ポイントカードなどの決済に関わる情報を記録する各種のカードを含む。カードリーダライタ12iは、磁気式、接触式、あるいは非接触式の何れのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
【0043】
通信ユニット12jは、LAN14を介して、サーバ13及び登録機11との通信を行う。
【0044】
また、会計機12A1には、買物客4A−2が近づいたことを検知することができる人感センサなどを設けても良い。
なお、会計機12A1のハードウェアとしては、例えば既存のセルフPOS端末を利用することが可能である。会計機12A2,12B1,12B2は、会計機12A1と同様に構成されるものとして、詳細な説明を省略する。
【0045】
サーバ13は、コンピュータの機能が実装されており、CPU(プロセッサ)がメモリに記録されたプログラムに基づいて、各種の処理を実行する。サーバ13は、会員登録された買物客4(顧客)に関する情報(顧客情報)を管理する機能を有する。サーバ13は、記憶ユニットに、買物客4(会員)毎に決められた識別情報(会員ID)と対応づけて、会員に関する氏名、住所、電話番号、性別、生年月日(年齢)などの個人情報や獲得ポイントなどの情報などを記録する。会員IDは、例えば買物客4(会員)に提供された会員カードなどに記録される。サーバ13は、登録機11あるいは会計機12から会員IDに対応する顧客情報の問い合わせ要求を受信した場合に、該当する会員IDに対応する顧客情報を登録機11あるいは会計機12に送信する機能を有する。
【0046】
次に、本実施形態におけるチェックアウトシステムの動作について説明する。なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。以下の説明では、登録機11Aと会計機12A1の動作を例にして説明する。
【0047】
登録機11Aが、買上商品の登録処理を行うモードで起動されると、CPU11aは、ROM11bまたは補助記憶ユニット11dに記憶された制御プログラムに基づいて制御処理を開始する。
【0048】
図3及び
図4は、本実施形態における登録機11A(CPU11a)の制御処理のフローチャートである。
CPU11aは、制御処理を開始すると、RAM11cに記録される登録商品テーブルの登録内容をクリアする(Act1)。また、CPU11aは、タッチパネル11gに登録画面及び登録操作画面を表示させる(Act2)。登録画面は、登録商品テーブルに登録された商品の情報などを表示するためのもので、登録処理の実施状況を従業員2−1に確認させるための画面である。登録操作画面は、従業員2−1が商品を指定するための商品ボタン及び小計ボタンなどの各種の機能ボタンを表示するための画面である。
【0049】
図5は、本実施形態における登録画面SC1の一例を示す図である。
図5に示す登録画面SC1は、領域R1,R2を含む。領域R1は、最後に登録商品テーブルに登録された商品に関する商品名、個数及び単価と、その商品を登録した後の買上商品の合計個数及び合計金額とを表示するための領域である。領域R2は、登録画面SC1に示された商品よりも前に登録された商品に関する商品名、個数、単価及び金額のリストを表示するための領域である。領域R2では、アンケートが設定された商品について、アンケート有りを示す情報AR0が表示される。なお、登録画面SC1は、登録された商品に関する各種の情報を表示するための基本フォームのみを表しており、
図5に示す以外の商品登録に関係する各種の情報を表示することも可能である。
【0050】
CPU11aは、登録画面及び登録操作画面を表示させた状態において、タッチパネル11gの画面中に表示された小計ボタンへのタッチ操作、及びスキャナ11fを通じて商品コードが取得されるのを待ち受ける。
【0051】
従業員2−1による操作によりスキャナ11fから商品に付された商品コードが読み取られたことを検出すると(Act4、Yes)、CPU11aは、商品コードに対応する商品の情報を登録商品テーブルに登録(更新)する(Act5)。CPU11aは、更新後の登録商品テーブルの内容に応じて、登録画面SC1の商品の情報を更新する。
【0052】
また、CPU11aは、商品コードに対応するアンケート情報が設定されているかを商品ファイルを参照して判別する(Act6)。商品ファイルがサーバ13に記録されている場合にはサーバ13に問い合わせる。
【0053】
ここで、商品についてアンケート情報が設定されていることが判別された場合(Act7、Yes)、CPU11aは、登録画面SC1の領域R1において、商品にアンケートが設定されていることを通知するメッセージAR01(「アンケートあり」)、及びキャッシャーの操作によるアンケートの削除の指示を入力するためのボタンB01(「削除」)を表示する(Act8)。
【0054】
キャッシャーは、登録画面SC1の領域R1に表示されたメッセージAR01により商品にアンケートが設定されていることを認識することができる。ここで、キャッシャーによるボタンB01に対する操作が検出された場合(Act9、Yes)、CPU11aは、メッセージAR01を削除、あるいは「アンケートなし」の表示に変更する(Act10)。この場合、次の商品コードが入力されることにより、商品の情報が領域R2に移される際に、アンケート有りを示す情報AR0を表示しない。
【0055】
また、CPU11aは、ボタンB01の表示を「戻す」に変更する。「戻す」の表示状態のボタンB01に対する操作が検出された場合、CPU11aは、メッセージAR01を「アンケートあり」に戻し、ボタンB01の表示を「削除」にして、商品に対してアンケートが設定された状態に戻す。
【0056】
なお、領域R2において表示されたアンケート有りを示す情報AR0をタッチする操作を検出した場合、CPU11aは、該当する商品についてのアンケートの中止が指示されたものと判別する(Act9、Yes)。CPU11aは、領域R2においてリスト表示されたアンケート有りを示す情報AR0を削除する(Act10)。すなわち、領域R1において、アンケートの削除を指定しなかった商品について、領域R2に対する操作により商品毎にアンケートの中止を設定することができる。
【0057】
以下、CPU11aは、前述したように、従業員2−1がスキャナ11fにより商品コードを読み取らせる操作がされる毎に、取得された商品コードに応じた商品の情報を、順次、登録商品テーブルに追加する(Act4〜10)。また、CPU11aは、登録画面SC1を通じて、ボタンB01、あるいは領域R2におけるアンケートについての表示に対する指示によって、商品毎にアンケート無しに設定することができる。すなわち、会計機12Aにおいて、この商品についてのアンケート表示を中止することができる。
【0058】
こうして、少なくとも1つの商品が登録された後、CPU11aは、小計ボタンがタッチされたことを検出した場合(Act3、Yes)、登録商品テーブルに登録された内容に基づいて、登録商品テーブルに登録された商品に関する決済処理のための取引情報を生成する(Act11)。取引情報は、登録商品のリスト及び買上商品の合計個数及び合計金額などの情報、及びアンケート情報を含む。CPU11aは、登録商品のリスト及び登録された商品の合計個数及び合計金額などの情報を含む小計画面SC2をタッチパネル11gに表示させる(Act12)。
【0059】
図6は、本実施形態における小計画面SC2の一例を示す図である。
小計画面SC2は、表示エリアAR1,AR2,AR3,AR4,AR5,AR6及びボタンB1,B2,B3,B4,B5,B6,B7,B8、B9,B10を含む。
【0060】
CPU11aは、表示エリアAR1において、取引情報に含まれた合計個数及び合計金額を表示し、表示エリアAR2〜AR5には、4つの会計機12のそれぞれへの取引情報の転送の可否をそれぞれ表示する。CPU11aは、取引情報の転送可能な会計機12については「転送不可」を表示し、転送可能な会計機12については「転送可能」を表示する。
図6に示す小計画面SC2では、会計機12A1に対して転送可能であることを示すように、表示エリアAR2に「転送可能」が表示されている。
【0061】
ボタンB4〜B7は、会計機12において会計処理をすることを指示するための転送ボタンであり、取引情報の転送先とする会計機12を指定するために4つの会計機12にそれぞれ対応づけて設けられている。
【0062】
ボタンB1,B2は、取引情報に含まれた合計金額に対する値引き、あるいは割引きを適用することを従業員2−1が指定するためのものである。ボタンB3は、商品の登録を終了して登録機11Aを会計処理に移行させる締め操作を従業員2−1が指示するためのボタンである。ボタンB8は、小計画面SC2を登録画面SC1に戻すことを従業員2−1が指定するためのボタンである。
【0063】
ボタンB9及びボタンB10は、取引情報にアンケート情報が設定された商品を含む場合に表示されるボタンであり、会計機12におけるアンケートの表示を制御する指示の入力を受け付ける。アンケート情報が設定された商品が取引情報に含まれない場合、CPU11aは、ボタンB9及びボタンB10を小計画面SC2に表示しない。ボタンB9は、会計機12においてアンケートを表示しない設定を指示するためのボタン(「中止」)、ボタンB10は、会計機12において表示するアンケートの内容(分量)の調整を指示するためのボタン(「内容限定」)である。
【0064】
ボタンB9は、取引情報にアンケート情報が設定された商品が含まれていても、全ての商品についてのアンケートを会計機12において表示させないように指示するためのボタンである。全ての商品についてアンケートを表示しない場合には、ボタンB9に対する操作をすれば良く、登録画面SC1において、商品毎にアンケートを表示しない設定をする必要がない。
【0065】
ボタン10は、取引情報にアンケート情報が設定された商品が含まれる場合に、予め決められたアンケートの一部を表示しないように指示するためのボタンである。例えば、ボタン10に対する操作により、予め決められたアンケートが複数の内容(例えば、複数の質問項目)に分割されている場合に、分割された内容単位で一部を表示しないように指示することができる。
【0066】
なお、本実施形態では、通常時に表示されるアンケートの内容を限定することでアンケートの分量を少なくするが、通常時よりもアンケートの分量を分割された内容単位で増加させるようにしても良い。この場合、アンケートの内容を増加させることを指示するためのボタンを設ける。
【0067】
図6に示すように、小計画面SC2が表示された状態において、さらに従業員2−1による操作によりスキャナ11fから商品に付された商品コードが読み取られたことを検出すると(Act13、Yes)、CPU11aは、商品コードに対応する商品の情報を登録商品テーブルに登録(更新)し、登録画面を表示させる(Act14)。
【0068】
また、小計画面SC2が表示された状態において、買物客4が所有する会員カードの読み取りが可能である。例えば、買物客4は、会員に対して予め決められた特典、具体的には、支払代金の割引き(5%引きなど)や、ポイント付与などを受けるために、キャッシャーに会員カードを提示する。キャッシャーにより会員カードをカードリーダライタ11iに読み取らせる操作がされると(Act15、Yes)、CPU11aは、カードリーダライタ11iを通じて会員カードに記録された会員IDを入力する。
【0069】
CPU11aは、会員カードから読み取った会員IDをもとに、サーバ13に顧客情報を問い合わせる。サーバ13は、登録機11Aからの問い合わせに応じて、会員IDに対応する顧客情報を登録機11Aに送信する。CPU11aは、通信ユニット11jを通じて、会員カードから読み取られた会員IDに対応する顧客情報をサーバ13から受信して、RAM11cに記録する(Act16)。RAM11cに記録された顧客情報は、アンケートの内容を限定する指示が入力された場合に、限定する条件として利用される。
【0070】
また、小計画面SC2において、ボタンB3に対する操作により締め操作の指示を検出すると(Act18、Yes)、CPU11aは、買物客4が要求した支払い方法によって取引情報について決済処理を実行し(Act19)、取引内容が印刷された取引レシートをプリンタ11hによって発行させる(Act20)。
【0071】
一方、小計画面SC2において、「転送可能」な会計機12A1に会計処理を実行させることを指示するボタンB4がタッチされたことを検出すると(Act17、Yes)、CPU11aは、登録画面SC1及び小計画面SC2を通じて入力された指示に応じて、会計機12A1におけるアンケートの表示を制御するためのアンケート設定情報を生成する(Act21)。
【0072】
CPU11aは、例えば次のようにしてアンケート設定情報を生成する。
小計画面SC2において、ボタンB9及びボタンB10の何れも操作されていない場合、CPU11aは、アンケート情報が設定された各商品について、アンケート情報が示すアンケートの全体を表示するように設定する。
【0073】
小計画面SC2において、ボタンB9の操作によりアンケートの表示の中止が指示されている場合、CPU11aは、全ての商品についてアンケートを表示しないように設定する。
【0074】
小計画面SC2において、ボタンB10の操作によりアンケートの内容(分量)の調整が指示されている場合、CPU11aは、アンケートの内容を限定する条件を設定する。例えば、アンケートが複数の内容(例えば、複数の質問項目)に分割されており、各区分に重要度が設定されている場合に、重要度が予め設定された基準以下の内容を表示しないように設定する。また、アンケートの各区分に、アンケートの対象とする客層が設定されている場合に、RAM11cに記録されている顧客情報に含まれる個人情報(例えば、性別、年齢等)を、アンケートを限定する条件として設定する。また、重要度と客層についての条件を組み合わせた設定とすることもできる。なお、アンケートの内容を限定する条件については、前述した重要度や客層を対象とする以外であっても良い。
【0075】
CPU11aは、現在の取引を識別するための識別情報を生成して、この識別情報と対応づけた取引情報(アンケート情報を含む)とアンケート設定情報をボタンB4に対応する会計機12A1に送信する(Act22)。また、CPU11aは、会計機12A1に会計処理の実行を通知したことをキャッシャーに通知するための報知画面を表示する(Act23)。
【0076】
こうして、登録機11Aは、登録画面SC1及び小計画面SC2を通じて入力される指示に応じて、会計機12A1におけるアンケートの表示を制御するためのアンケート設定情報を生成して、取引情報と共に会計機12A1に送信する。
【0077】
なお、前述した説明では、会計機12において会計処理を実行させる場合に、アンケートを表示するものとして説明しているが、登録機11において決済をする場合に、前述したアンケート設定情報に基づいて、ディスプレイ11mにアンケートを表示させて、買物客4A−1にアンケートを回答させることも可能である。
【0078】
こうして、登録機11Aでは、キャッシャーからの指示に応じて、会計機12A1において表示させるアンケートの分量を調整するためのアンケート設定情報を設定することができる。従って、複数の会計機12における買物客4の操作が滞っている場合、商品の登録待ちをしている買物客が増えてきた場合などに、キャッシャーの判断によって、アンケートを表示しないようにしたり、アンケートの分量を減らすように、会計機12Aに通知したりすることができる。
【0079】
次に、本実施形態における会計機12A1の動作について説明する。
図7は、本実施形態における会計機12A1(CPU12a)の制御処理のフローチャートである。
会計機12A1(CPU12a)は、初期状態においてタッチパネル12gに待機画面を表示させる(Act31)。待機画面は、決済処理をする状況にないことを表すものであり、どのような情報を表すかは任意であって良い。例えば待機画面は、例えば、決済処理をすることができないことを表すメッセージ、あるいはスクリーンセーバーとして広告などを表す任意の画像を表示する。
【0080】
CPU12aは、待機状態において、登録機11Aからの取引情報(及びアンケート設定情報)の受信を監視している。ここで、取引情報の受信が検出されると(Act32、Yes)、CPU12aは、取引情報とアンケート設定情報とをRAM12cまたは補助記憶ユニット12dに記録する。
【0081】
CPU12aは、アンケート設定情報がアンケートを表示しないことを示す場合(Act33、No)、アンケートを表示することなく決済のための処理を実行する。すなわち、CPU12aは、タッチパネル12gに決済処理のための買物客4による操作を受け付ける決済画面を表示させる(Act38)。決済画面は、例えば、取引情報に示された合計金額を表示する。また、決済画面は、合計個数及び買上商品のリストを表示するようにしても良い。
【0082】
CPU12aは、決済のための買物客4による操作を検出し(Act39、Yes)RAM12cまたは補助記憶ユニット12dに保存された取引情報に示された合計金額を決済するための決済処理を実行する(Act40)。CPU12aは、プリンタ12hを制御し、RAM12cまたは補助記憶ユニット12dに記録された取引情報に示された情報及び決済処理の結果を表したレシートを発行する。そして、CPU12aは、Act31に戻り、それ以降の処理を前述と同様に行う。
【0083】
一方、CPU12aは、アンケート設定情報がアンケートを表示することを示す場合(Act33、Yes)、補助記憶ユニット12dに記録されたアンケート対応データとアンケート本体データとをもとに、アンケート設定情報が示す設定内容に応じてアンケート表示画面をタッチパネル12gに表示させる(Act34)。
【0084】
図8は、本実施形態におけるアンケート対応データの一例を示す図である。
アンケート対応データは、アンケート情報(1,2,3,4,…)と、アンケート情報に対して表示すべきアンケートの種類を示すアンケート名(A,B,C,…)とが対応づけられている。例えば、アンケート情報「1」が設定された商品については、アンケート名「A」のアンケートを表示することを示している。従って、商品に対して設定するアンケート情報を変更することで、アンケートの内容を変更することができる。
【0085】
図9は、本実施形態におけるアンケート本体データの一例を示す図である。
アンケート本体データは、複数の内容(例えば、複数の質問項目)に分割されており、各区分に、重要度、アンケートの対象とする客層など、表示対象を限定する際に参照される属性を示すデータが付加されている。例えば、
図9に示すアンケート本体データには、アンケート対応データにおいて設定されたアンケート名(A,B,C,…)のそれぞれについて、複数の質問事項(Q1,Q2,…)についての表示対象となるデータ(例えば、テキストデータ)が含まれている。また、各質問事項についての属性を示すデータとして、例えば重要度を示すデータ(重要度1,2,…)が設定されている。また、アンケート本体データには、アンケートの対象とする客層を示すデータとして、アンケートの対象とする買物客の性別と年代を示すデータが含まれている。
図9に示す例では、アンケート毎に買物客の性別と年代を示すデータが設定されているが、各質問事項と対応づけて異なる設定がされていても良い。
【0086】
例えば、アンケート設定情報において、アンケートの表示を制限する設定がされていない場合、CPU12aは、アンケート情報が設定された商品について、アンケート情報に対応するアンケートの内容をアンケート表示画面に表示させる。
【0087】
図10は、本実施形態におけるアンケート画面SC3の一例を示す図である。
アンケート画面SC3では、画面に対する操作を説明するためのメッセージ(「アンケートにお答えください」)を表示するエリアAR11、アンケート対象とする商品の画像を表示するエリアAR12、アンケート対象とする商品に関する情報(例えば、商品名、単価など)を表示するエリアAR13、アンケートの質問事項を表示するアンケートエリアAR14が設けられている。
【0088】
さらに、アンケート画面SC3には、登録機10において登録された決済処理の対象とする商品の点数と合計金額(支払い金額)を表示するための合計表示エリアAR15と、アンケートの回答終了を指示するためのボタンB21、次のアンケートの表示を指示するための次アンケートボタンB22が設けられている。また、合計表示エリアAR15には、登録機10において登録された商品の情報を、一覧リスト(明細)により表示させるための明細ボタンB23が設けられている。
【0089】
エリアAR14には、質問事項の他に回答の複数の選択肢が表示される。買物客4は、エリアAR14に表示された選択子をタッチする操作により、質問事項に対する回答を入力することができる。CPU12aは、選択子をタッチする操作により回答が入力されたことを検出すると(Act35、Yes)、回答内容(選択子)を示すデータをRAM12cあるいは補助記憶ユニット12dに記録する(Act36)。CPU12aは、回答の入力に応じて、同じ商品について複数の質問事項がある場合には、アンケートエリアAR14に次の質問事項を表示させる(Act34)。
【0090】
また、1つの商品について全ての質問事項の回答が完了している場合には、CPU12aは、次の商品についてのアンケート情報に対応するアンケートを表示させる(Act34)。あるいは、買物客4による次アンケートボタンB22に対する操作を検出した場合には、CPU12aは、回答入力がない場合であっても、前述のように、次に表示すべきアンケートの表示に切り替える。
【0091】
なお、CPU12aは、アンケート設定情報においてアンケートの内容(分量)を調整する設定されている場合、設定内容に応じて表示対象とするアンケート(区分)を限定する。例えば、
図9に示すアンケートAを表示する場合には、例えば重要度1の質問事項Q1のみを表示し、質問事項Q2を表示対象としない。
【0092】
また、顧客情報に含まれる個人情報(性別、年齢等)がアンケート設定情報において設定されている場合、条件に該当する属性のアンケートのみを表示対象とする。例えば、アンケート情報に対応するアンケート内容が、
図9に示すアンケートA,Bである場合に、個人情報として性別が「男性」、年齢「20歳」であれば、アンケートAのみを表示対象とし、アンケートBを表示対象としない。
【0093】
こうして、会計機12では、登録機11において設定されたアンケート設定情報に基づいて、表示されるアンケートの分量を調整することができる。従って、複数の会計機12における買物客4の操作が滞っている場合、商品の登録待ちをしている買物客が増えてきた場合などに、アンケートを表示しないようにしたり、アンケートの分量を減らすようにしたりすることで、アンケートに対する回答のために決済処理が遅延することがないようにすることが可能となる。
【0094】
CPU12aは、全てのアンケートについての回答入力が終了した場合、あるいは買物客4によるボタンB21の操作によりアンケートの回答終了が指示された場合に(Act37、Yes)、前述したように、決済処理のための決済画面を表示させて、決済のための処理を実行する(Act38〜41)。
【0095】
ボタンB21の操作によりアンケートの回答終了が指示された場合には、CPU12aは、表示対象とするアンケートが残っている場合であっても、アンケートの表示を中止して決済処理に移行する。すなわち、買物客4がアンケートの回答を拒否する場合には、買物客4の要求に応じてアンケートの表示を中止できるようにする。
【0096】
なお、会員カードの読み取りをしている買物客4に対して、アンケートへの回答入力があった場合には、会員に対する特典を付与することでアンケートへの回答を促すようにすることもできる。例えば、アンケートを回答した買物客4に対する特典としては、商品購入に利用可能なポイントの付与、支払い代金の割引(例えば、アンケート対象とする商品の割引)、クーポンの付与などがある。
【0097】
支払い代金の割引がある場合には、CPU12aは、例えばアンケート画面SC3における合計表示エリアAR15の合計金額の表示を割り引いた額にする。また、クーポンを付与する場合には、CPU12aは、決済処理後に、レシート発行と共に、クーポン券として使用可能なバーコード等が印刷されたクーポンレシートを発行する。
【0098】
なお、前述した説明では、決済処理をする前にアンケートを表示しているが、決済処理後に、前述と同様にしてアンケートを表示し、買物客4による回答を入力するようにしても良い(Act33〜37)。
【0099】
このようにして、本実施形態におけるチェックアウトシステムによれば、登録機11を操作するチェッカーの判断により、会計機12においてアンケートの表示を制御するためのアンケート設定情報を生成し、会計機12に送信することができる。会計機12は、アンケート設定情報に基づいて、表示対象とするアンケートの内容を調整することができるので、決済処理を遅延させることなくアンケートによる情報の収集が可能となる。
【0100】
なお、前述した説明では、商品に対して設定されたアンケートの内容の一部を削除して表示させる例について説明しているが、デフォルト時に表示されるアンケートの内容に、登録機における設定されたアンケート設定情報に応じて、アンケート内容を追加するようにしても良い。
【0101】
また、前述した説明では、商品ファイルにおいて、商品毎にアンケート情報が設定されていると説明しているが、例えば全ての商品についてアンケート情報が設定されていても良いし、商品の種類毎、商品のメーカ毎、商品が登録機11に登録される時間帯毎にアンケート情報の有無が設定されていても良い。
【0102】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0103】
また、前述した実施の形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。