(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6374462
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】全熱交換器
(51)【国際特許分類】
F24F 7/08 20060101AFI20180806BHJP
F24F 3/147 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
F24F7/08 101G
F24F3/147
F24F7/08 101K
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-197251(P2016-197251)
(22)【出願日】2016年10月5日
(65)【公開番号】特開2017-133821(P2017-133821A)
(43)【公開日】2017年8月3日
【審査請求日】2016年10月5日
(31)【優先権主張番号】105102459
(32)【優先日】2016年1月27日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】596039187
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DELTAELECTRONICS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】張 智翔
(72)【発明者】
【氏名】▲せん▼ 紹賢
(72)【発明者】
【氏名】謝 源平
【審査官】
田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/125632(WO,A1)
【文献】
特開2007−051864(JP,A)
【文献】
実開昭62−127447(JP,U)
【文献】
特開2003−074936(JP,A)
【文献】
実開平01−169753(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/08
F24F 3/147
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の側壁と、第1の収容空間と、第2の収容空間と、前記第1の側壁に隣接する第3の収容空間と、第2の側壁と、を含むハウジングであって、前記第1の収容空間及び前記第2の収容空間は、前記第2の側壁に隣接しており、前記第1の収容空間及び前記第2の収容空間は、前記第2の側壁と前記第3の収容空間との間に配置されている、ハウジングと、
前記第3の収容空間に配置された全熱交換コアと、
前記第1の収容空間に配置され、前記全熱交換コアと連通し、第1の回転軸を含む第1のファンと、
前記第2の収容空間に配置され、前記全熱交換コアと連通し、第2の回転軸を含む第2のファンと、を備え、
前記第1のファン、前記第2のファン及び前記全熱変換コアは、平面上に配置されており、前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸は、前記平面に対して垂直であり、
前記ハウジング内には第1の給気チャンバ及び第2の給気チャンバが形成されており、前記ハウジングには、第1の給気口、第2の給気口、第1の排気口及び第2の排気口が形成されており、前記第1の給気チャンバ及び前記第2の給気チャンバは、前記全熱交換コアに対応しており、前記第1の給気口は、前記第1の給気チャンバに接続されており、前記第2の給気口は、前記第2の給気チャンバに接続されており、前記第1の排気口は、前記第1のファンに対応しており、前記第2の排気口は、前記第2のファンに対応しており、
第1の気流は、前記第1の給気口を介して前記全熱変換器に入り、前記第1の給気チャンバ、前記全熱交換コア及び前記第1のファンを通過して、前記第1の排気口を介して前記全熱交換器から出て、第2の気流は、前記第2の給気口を介して前記全熱変換器に入り、前記第2の給気チャンバ、前記全熱交換コア及び前記第2のファンを通過して、前記第2の排気口を介して前記全熱交換器から出るようになっており、
第1の導風構造と第2の導風構造とを更に備え、前記第1の導風構造は、前記第1の給気チャンバ内に配置されており、前記第1の気流を前記全熱交換コアに向けて押し出し、前記第2の導風構造は、前記第2の給気チャンバ内に配置されており、前記第2の気流を前記全熱交換コアに向けて押し出す、
全熱交換器。
【請求項2】
前記第1の給気チャンバ及び前記第2の給気チャンバは、第1の方向に配置されており、前記第1の方向は、前記平面に対して垂直である、
請求項1に記載の全熱交換器。
【請求項3】
前記ハウジングは、第3の側壁と第4の側壁とを更に含み、前記第1の側壁は、前記第2の側壁に対向しており、前記第3の側壁は、前記第4の側壁に対向しており、前記第1の給気口は、前記第3の側壁に形成されており、前記第2の給気口は、前記第4の側壁に形成されている、
請求項1に記載の全熱交換器。
【請求項4】
前記第1の導風構造及び前記第2の導風構造は、前記第1の側壁に形成されている、
請求項1に記載の全熱交換器。
【請求項5】
前記第1の導風構造及び前記第2の導風構造の各々は、少なくとも1つの開口を有している、
請求項1に記載の全熱交換器。
【請求項6】
前記第1の給気チャンバの長さをLとし、前記第1の導風構造と前記第1の給気口との間の距離をd1としたときに、0≦d1≦L/2である、
請求項1に記載の全熱交換器。
【請求項7】
前記第1の給気チャンバの最大幅をWとし、前記第1の導風構造の幅をd2としたときに、W/3≦d2≦Wである、
請求項6に記載の全熱交換器。
【請求項8】
前記第1の給気チャンバの最大高さをHとし、前記第1の導風構造の高さをd3としたときに、H/3≦d3≦Hである、
請求項7に記載の全熱交換器。
【請求項9】
第1の側壁と、第1の収容空間と、第2の収容空間と、前記第1の側壁に隣接する第3の収容空間と、を含むハウジングと、
前記第3の収容空間に配置された全熱交換コアと、
前記第1の収容空間に配置され、前記全熱交換コアと連通し、第1の回転軸を含む第1のファンと、
前記第2の収容空間に配置され、前記全熱交換コアと連通し、第2の回転軸を含む第2のファンと、を備え、
前記ハウジングは、第2の側壁を更に含み、前記第1の収容空間及び前記第2の収容空間は、前記第2の側壁に隣接しており、前記第1の収容空間及び前記第2の収容空間は、前記第2の側壁と前記第3の収容空間の間に配置されており、
前記ハウジング内には第1の給気チャンバ及び第2の給気チャンバが形成されており、前記ハウジングには、第1の給気口、第2の給気口、第1の排気口及び第2の排気口が形成されており、前記第1の給気チャンバ及び前記第2の給気チャンバは、前記全熱交換コアに対応しており、前記第1の給気口は、前記第1の給気チャンバに接続されており、前記第2の給気口は、前記第2の給気チャンバに接続されており、前記第1の排気口は、前記第1のファンに対応しており、前記第2の排気口は、前記第2のファンに対応しており、
第1の気流は、前記第1の給気口を介して前記全熱変換器に入り、前記第1の給気チャンバ、前記全熱交換コア及び前記第1のファンを通過して、前記第1の排気口を介して前記全熱交換器から出て、第2の気流は、前記第2の給気口を介して前記全熱変換器に入り、前記第2の給気チャンバ、前記全熱交換コア及び前記第2のファンを通過して、前記第2の排気口を介して前記全熱交換器から出るようになっており、
第1の導風構造と第2の導風構造とを更に備え、前記第1の導風構造は、前記第1の給気チャンバ内に配置されており、前記第1の気流を前記全熱交換コアに向けて押し出し、前記第2の導風構造は、前記第2の給気チャンバ内に配置されており、前記第2の気流を前記全熱交換コアに向けて押し出す、
全熱交換器。
【請求項10】
前記第1の導風構造及び前記第2の導風構造は、前記第1の側壁に形成されている、
請求項9に記載の全熱交換器。
【請求項11】
前記第1の導風構造及び前記第2の導風構造の各々は、少なくとも1つの開口を有している、
請求項9に記載の全熱交換器。
【請求項12】
前記第1の給気チャンバの長さをLとし、前記第1の導風構造と前記第1の給気口との間の距離をd1としたときに、0≦d1≦L/2である、
請求項9に記載の全熱交換器。
【請求項13】
前記第1の給気チャンバの最大幅をWとし、前記第1の導風構造の幅をd2としたときに、W/3≦d2≦Wである、
請求項12に記載の全熱交換器。
【請求項14】
前記第1の給気チャンバの最大高さをHとし、前記第1の導風構造の高さをd3としたときに、H/3≦d3≦Hである、
請求項13に記載の全熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2016年1月27日に出願された台湾特許出願第105102459号の優先権を主張するものであり、その全体が引用されて本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、全熱交換器に関し、特に、全熱交換コアが側面に配置された全熱交換器に関するものである。
【背景技術】
【0003】
従来の全熱交換器では、全熱交換コアが全熱交換器の中央部に配置され、ファンが全熱交換コアの両側に配置されており、気流を促している。ファンは、直立位置に配置されている。全熱交換コアは、空気中の温度と湿度とを交換して、エネルギーをリサイクルする。
【0004】
従来の全熱交換では、ファンの寸法は、全熱交換コアの寸法によって制限されている。小さいファンは、騒音を発生させるが、十分な流量を発生させることができない。しかしながら、ファンの寸法が大きくなると、全熱交換コアの寸法及び全熱変換器の大きさも大きくなる。また、全熱変換器の能力を十分に発揮することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
全熱交換コアの熱交換効率を向上させる全熱交換器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの実施形態では、全熱交換器が提供される。全熱交換器は、ハウジングと、全熱交換コアと、第1のファンと、第2のファンと、を含む。ハウジングは、第1の側壁と、第1の収容空間と、第2の収容空間と、第3の収容空間と、を含む。第3の収容空間は、第1の側壁と隣接している。全熱交換コアは、第3の収容空間に配置されている。第1のファンは、第1の収容空間に配置されており、全熱交換コアと連通している。第1のファンは、第1の回転軸を備える。第2のファンは、第2の収容空間に配置されており、全熱交換コアと連通している。第2のファンは、第2の回転軸を備える。第1のファン、第2のファン及び全熱変換コアは、平面上に配置されており、第1の回転軸及び第2の回転軸は、当該平面に対して垂直である。
【0007】
1つの実施形態では、ハウジングは、第2の側壁を更に含み、第1の収容空間及び第2の収容空間は、第2の側壁に隣接しており、第1の収容空間及び第2の収容空間は、第2の側壁と第3の収容空間との間に配置されている。
【0008】
1つの実施形態では、第1の給気チャンバ及び第2の給気チャンバは、ハウジング内に形成されている。第1の給気口と、第2の給気口と、第1の排気口と、第2の排気口とは、ハウジングに形成されている。第1の給気チャンバ及び第2の給気チャンバは、全熱交換コアに対応している。第1の給気口は、第1の給気チャンバに接続されている。第2の給気口は、第2の給気チャンバに接続されている。第1の排気口は、第1のファンに対応しており、第2の排気口は、第2のファンに対応している。
【0009】
1つの実施形態では、第1の給気チャンバ及び第2の給気チャンバは、第1の方向に配置されており、第1の方向は、平面に対して垂直である。
【0010】
1つの実施形態では、ハウジングは、第3の側壁と第4の側壁とを更に含む。第1の側壁は、第2の側壁に対向している。第3の側壁は、第4の側壁に対向している。第1の給気口は、第3の側壁に形成されている。第2の給気口は、第4の側壁に形成されている。
【0011】
1つの実施形態では、第1の気流は、第1の給気口を介して全熱変換器に入り、第1の給気チャンバ、全熱交換コア及び第1のファンを通過して、第1の排気口を介して全熱交換器から出る。第2の気流は、第2の給気口を介して全熱変換器に入り、第2の給気チャンバ、全熱交換コア及び第2のファンを通過して、第2の排気口を介して全熱交換器から出る。
【0012】
1つの実施形態では、全熱交換器は、第1の導風構造と第2の導風構造とを更に含む。第1の導風構造は、第1の給気チャンバ内に配置されており、第1の気流を全熱交換コアに向けて押し出す。第2の導風構造は、第2の給気チャンバ内に配置されており、第2の気流を全熱交換コアに向けて押し出す。
【0013】
1つの実施形態では、第1の導風構造及び第2の導風構造は、第1の側壁に形成されている。
【0014】
1つの実施形態では、第1の導風構造及び第2の導風構造の各々は、少なくとも1つの開口を有する。
【0015】
1つの実施形態では、第1の給気チャンバの長さをLとし、第1の導風構造と第1の給気口との間の距離をd1としたときに、0≦d1≦L/2である。
【0016】
1つの実施形態では、第1の給気チャンバの最大幅をWとし、第1の導風構造の幅をd2としたときに、W/3≦d2≦Wである。
【0017】
1つの実施形態では、第1の給気チャンバの最大高さをHとし、第1の導風構造の高さをd3としたときに、H/3≦d3≦Hである。
【0018】
本発明の実施形態では、全熱交換コアは、第1の側壁に隣接している。全熱交換コアの熱交換面積が増大されて、気流がスムーズに全熱交換コアに流入することができる。第1のファン及び第2のファンは、平面上に載置されている(即ち、第1の回転軸及び第2の回転軸が当該平面に対して垂直である)。第1のファン及び第2のファンは、第2の側壁に隣接している。従って、第1のファン及び第2のファンの寸法を大きくして、流量を改善するとともに騒音を低減することができる。
【0019】
本発明の1つの実施形態では、第1の導風構造と第2の導風構造が、第1の気流と第2の気流とを全熱交換コアに向けて押し出して、全熱交換コアの熱交換効率を向上させる。
【0020】
詳細な説明は、添付の図面と併せて以下の実施形態において説明される。
【0021】
添付の図面とともに以下の本発明の様々な実施形態の詳細な説明を参照することで、本発明がより完全に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施形態の全熱交換器を示す図である。
【
図3A】第1の導風構造に形成された開口を示す図である。
【
図3B】第1の導風構造に形成された開口を示す図である。
【
図3C】第1の導風構造に形成された開口を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の説明では、本発明を実施するベストモードが開示されている。この説明は、本発明の一般原理を例示する目的のためのものであって、本発明を限定するものではない。本発明の範囲は、添付の請求の範囲を参照して決定される。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態の全熱交換器1を示す図である。全熱交換器1は、ハウジング10と、全熱交換コア30と、第1のファン21と、第2のファン22と、を含む。ハウジング10は、第1の側壁101と、第1の収容空間11と、第2の収容空間12と、第3の収容空間13と、を含む。第3の収容空間13は、第1の側壁101に隣接している。第1のファン21は、第1の収容空間11に配置されており、全熱交換コア30と連通している。第1のファン21は、第1の回転軸211を含む。第2のファン22は、第2の収容空間12に配置されており、全熱交換コア30と連通している。第2のファン22は、第2の回転軸221を含む。全熱交換コア30は、第3の収容空間13に配置されている。第1のファン21、第2のファン22及び全熱変換コア30は、平面P上に配置されており、第1の回転軸211及び第2の回転軸221は、平面Pに対して垂直である。
【0025】
1つの実施形態では、ハウジング10は、第2の側壁102を更に含む。第1の収容空間11及び第2の収容空間12は、第2の側壁102に隣接している。第1の収容空間11及び第2の収容空間12は、第2の側壁102と第3の収容空間13との間に配置されている。
【0026】
本発明の実施形態では、全熱交換コア30は、第1の側壁101に隣接している。全熱交換コア30の熱交換面積が増大して、気流がスムーズに全熱交換コア30に流入することができる。第1のファン21及び第2のファン22は、平面P上に載置されている(即ち、第1の回転軸211及び第2の回転軸221は平面Pに対して垂直である)。第1のファン21及び第2のファン22は、第2の側壁102に隣接している。従って、第1のファン21及び第2のファン22の寸法を大きくして、流量を改善するとともに騒音を低減することができる。
【0027】
1つの実施形態では、第1の給気チャンバ41及び第2の給気チャンバ42は、ハウジング10内に形成されている。第1の給気口43と、第2の給気口44と、第1の排気口45と、第2の排気口46とは、ハウジング10に形成されている。第1の給気チャンバ41及び第2の給気チャンバ42は、全熱交換コア30に対応している。第1の給気口43は、第1の給気チャンバ41に接続されている。第2の給気口44は、第2の給気チャンバ42に接続されている。第1の排気口45は、第1のファン21に対応しており、第2の排気口46は、第2のファン22に対応している。
【0028】
1つの実施形態では、第1の給気チャンバ41及び第2の給気チャンバ42は、第1の方向Zに配置されている。第1の方向Zは、平面Pに対して垂直である。
【0029】
1つの実施形態では、ハウジング10は、第3の側壁103と、第4の側壁104と、を更に含む。第1の側壁101は、第2の側壁102に対向している。第3の側壁103は、第4の側壁104に対向している。第1の給気口42は、第3の側壁103に形成されている。第2の給気口44は、第4の側壁104に形成されている。
【0030】
図2Aは、全熱交換器1内の気流を示す図である。
図2Bは、
図2Aの2B−2B’方向に沿った断面図である。
図2Cは、
図2Aの2C−2C’方向に沿った断面図である。
図2A、
図2B及び
図2Cに示すように、1つの実施形態では、第1の気流A1は、第1の給気口43を介して全熱変換器1に入り、第1の給気チャンバ41、全熱交換コア30及び第1のファン21を通過して、第1の排気口45を介して全熱交換器1から出る。第2の気流A2は、第2の給気口44を介して全熱変換器1に入り、第2の給気チャンバ42、全熱交換コア30及び第2のファン22を通過して、第2の排気口46を介して全熱交換器1から出る。
【0031】
図1、
図2A、
図2B及び
図2Cに示すように、1つの実施形態では、全熱交換器1は、第1の導風構造51と、第2の導風構造52と、を更に含む。第1の導風構造51は、第1の給気チャンバ41内に配置されており、第1の気流A1を全熱交換コア30に向けて押し出す。第2の導風構造52は、第2の給気チャンバ42内に配置されており、第2の気流A2を全熱交換コア30に向けて押し出す。この実施形態では、第1の導風構造51及び第2の導風構造52は、第1の側壁101に形成されている。
【0032】
本発明の1つの実施形態では、第1の導風構造51及び第2の導風構造52は、第1の気流A1及び第2の気流A2を全熱交換コア30に向けて押し出して、全熱交換コア30の熱交換効率を向上させる。
【0033】
しかしながら、いくつかの実施形態では、第1の導風構造51及び第2の導風構造52は、全熱交換器の流量を減少させるかもしれない。従って、
図3A、
図3B及び
図3Cに示すように、1つの実施形態では、第1の導風構造51及び第2の導風構造52の各々は、開口53を有している。例えば、
図3Aでは、第1の導風構造51は、Z方向に延伸した長手方向開口53(フェンス形状)を有している。
図3Bでは、長手方向開口53(フェンス形状)は、X方向に延伸している。
図3Cでは、第1の導風構造51は、円形開口53を有している。第1の導風構造51及び第2の導風構造52は、全熱交換器の流量を調整するように構成されている。
【0034】
図4Aは、第1の導風構造51の位置及び寸法を示す図である。1つの実施形態では、第1の給気チャンバ41の長さをLとし、第1の導風構造51と第1の給気口43との間の距離をd1とすると、0≦d1≦L/2である。
図4Bに示すように、第1の給気チャンバ41の最大幅をWとし、第1の導風構造51の幅をd2とすると、W/3≦d2≦Wである。第1の給気チャンバ41の最大高さをHとし、第1の導風構造51の高さをd3とすると、H/3≦d3≦Hである。上述した設計に基づく全熱交換器の熱交換効率が向上したことが実験により確認されている。しかしながら、本発明は、これを限定するものではない。第2の導風構造52の位置及び寸法は、第1の導風構造52と同様であるため、ここでは述べない。
【0035】
クレーム要素を変更するための、請求項における「第1の」、「第2の」、「第3の」等の序数詞は、それ自体が、他のクレーム要素と比較した1つのクレーム要素の優先度、序列若しくは順序、又は、方法を実施する行為の時間的順序を示唆するものではなく、むしろ、単にクレーム要素を区別するために、特定の名称を有する1つのクレーム要素を同じ名称を有する他の要素から区別するためのラベルとして用いられている。
【0036】
本発明は、実施例の方法及び望ましい実施の形態によって記述されているが、本発明は開示された実施形態に限定されるものではない。逆に、当業者には自明の種々の変更及び同様の配置をカバーするものである。よって、添付の請求の範囲は、最も広義な解釈が与えられ、かかる変更及び同様の配置の全てを含むべきである。
【符号の説明】
【0037】
1…全熱交換器
10…ハウジング
101…第1の側壁
102…第2の側壁
103…第3の側壁
104…第4の側壁
11…第1の収容空間
12…第2の収容空間
13…第3の収容空間
21…第1のファン
211…第1の回転軸
22…第2のファン
221…第2の回転軸
30…全熱交換コア
41…第1の給気チャンバ
42…第2の給気チャンバ
43…第1の給気口
44…第2の給気口
45…第1の排気口
46…第2の排気口
51…第1の導風構造
52…第2の導風構造
53…開口
A1…第1の気流
A2…第2の気流
d1…第1の導風構造と第1の給気口との距離
d2…第1の導風構造の幅
d3…第1の導風構造の高さ
H…給気チャンバの最大高さ
L…給気チャンバの長さ
P…平面
W…給気チャンバの最大幅
X…方向
Z…方向