特許第6374482号(P6374482)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6374482
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】ノード区分化
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20180806BHJP
   H04W 84/22 20090101ALI20180806BHJP
【FI】
   H04W76/10
   H04W84/22
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-503713(P2016-503713)
(86)(22)【出願日】2014年3月14日
(65)【公表番号】特表2016-512936(P2016-512936A)
(43)【公表日】2016年5月9日
(86)【国際出願番号】GB2014000094
(87)【国際公開番号】WO2014147363
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2017年3月10日
(31)【優先権主張番号】1305255.0
(32)【優先日】2013年3月22日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515208658
【氏名又は名称】ケンブリッジ コミュニケーション システムズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ポーター,ジョン デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ゼフェレット,アレクサンダー,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】バーデン,リチャード,マーク
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−281853(JP,A)
【文献】 特表2008−533806(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一組の無線ノードを処理する方法であって、前記無線ノードのサブセットが有線ノードでもあり、各ノードは複数のアンテナを含み、当該方法は、
ノード初期化を実行するステップであって、これにより前記一組の無線ノードの中のノードをリンクする、ステップと、
リンク評価を実行するステップであって、これにより前記ノードの個々のアンテナ間のリンクの品質特性を決定する、ステップと、
前記ノードを区分にセグメント化するステップであって、各区分は少なくとも1つの有線ノードを含み、区分の中の各ノードは、前記の決定された品質特性が所定閾値を上回る状態で同じ区分の中の別のノードに対するリンクを有する、ステップと、
各区分について、区分の中の各ノードについての、それぞれのノードから該区分の中の有線ノードへの好適なルートを定義するステップであって、区分の中の各ノードについての、それぞれのノードから該区分の中の有線ノードへの前記好適なルートは、アンテナ対アンテナを基礎として定義される、ステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記一組の無線ノードに新しいノードを接続するステップと、前記新しいノードのためのノード初期化及びリンク評価を実行するステップと、前記の決定された品質特性が前記所定閾値を上回る状態で前記新しいノードが同じ区分の中の別のノードに対するリンクを有するような既存の区分に前記新しいノードを追加するステップと、をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
一組の無線ノードを含むシステムであって、前記無線ノードのサブセットが有線ノードでもあり、各ノードは複数のアンテナを含み、当該システムは、
ノード初期化を実行することであって、これにより前記一組の無線ノードの中のノードをリンクし、
リンク評価を実行することであって、これにより前記ノードの個々のアンテナ間のリンクの品質特性を決定し、
前記ノードを区分にセグメント化することであって、各区分は少なくとも1つの有線ノードを含み、区分の中の各ノードは、前記の決定された品質特性が所定閾値を上回る状態で同じ区分の中の別のノードに対するリンクを有し、
各区分について、区分の中の各ノードについての、それぞれのノードから該区分の中の有線ノードへの好適なルートを定義することであって、区分の中の各ノードについての、それぞれのノードから該区分の中の有線ノードへの前記好適なルートは、アンテナ対アンテナを基礎として定義される
ように構成される、システム。
【請求項4】
当該システムは、前記一組の無線ノードに新しいノードを接続し、前記新しいノードのためのノード初期化及びリンク評価を実行し、前記の決定された品質特性が前記所定閾値を上回る状態で前記新しいノードが同じ区分の中の別のノードに対するリンクを有するような既存の区分に前記新しいノードを追加するようにさらに構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項5】
一組の無線ノードを処理するコンピュータ可読媒体上のコンピュータプログラムであって、前記無線ノードのサブセットが有線ノードでもあり、各ノードは複数のアンテナを含み、当該コンピュータプログラムは、
ノード初期化を実行する命令であって、これにより前記一組の無線ノードの中のノードをリンクする、命令と、
リンク評価を実行する命令であって、これにより前記ノードの個々のアンテナ間のリンクの品質特性を決定する、命令と、
前記ノードを区分にセグメント化する命令であって、各区分は少なくとも1つの有線ノードを含み、区分の中の各ノードは、前記の決定された品質特性が所定閾値を上回る状態で同じ区分の中の別のノードに対するリンクを有する、命令と、
各区分について、区分の中の各ノードについての、それぞれのノードから該区分の中の有線ノードへの好適なルートを定義する命令であって、区分の中の各ノードについての、それぞれのノードから該区分の中の有線ノードへの前記好適なルートは、アンテナ対アンテナを基礎として定義される、命令と、
を含む、コンピュータプログラム。
【請求項6】
前記一組の無線ノードに新しいノードを接続する命令と、前記新しいノードのためのノード初期化及びリンク評価を実行する命令と、前記の決定された品質特性が前記所定閾値を上回る状態で前記新しいノードが同じ区分の中の別のノードに対するリンクを有するような既存の区分に前記新しいノードを追加する命令と、をさらに含む請求項に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一組の無線ノードを処理する方法と該一組の無線ノードを含むシステムとに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信は、発達した世界において非常に広く使用されている。例えば、携帯電話は、実際上遍在しており、一般に常時ユーザに持ち運ばれている。こうした電話は、従来、電話をかけたり受けたりすることやショートメッセージ(SMS)を送信したり受信したりすることに使用されている。より進化した現代の電話は、しばしばスマートフォンと呼ばれ、電子メールの送信及び受信並びにインターネットなどの広域ネットワークへのアクセスなどの進化したデータサービスをさらに提供している。無線テクノロジーにおける進化は、元来のアナログサービスからGSM(登録商標)及び3Gを経て新たに出現している4G及び関連標準へと、無線標準の使用の進歩をもたらしている。こうした標準は、これまで以上に能力のある手持ち型デバイスの開発につながっている。
【0003】
ハンドセットに求められているテクノロジーの進化に関連して、モバイルフォンの使用の増加と現在一般に使用されているさらにデータ集中的なサービスとが、無線サービスを提供するインフラストラクチャへの負荷の増加につながっている。モバイルフォン無線ネットワークは、通常、1又は複数のセルをカバーする一組の無線基地局として構成されており、この無線基地局は、有線の基幹電気通信サービスに接続されている。無線ネットワークへの需要が増えれば増えるほど、基地局はより小さいセルを備えて共により近接して置かれる。特に、ユーザ密度が高いと考えられる都市エリアにおいて、基地局が有線の基幹電気通信サービスへの有線接続を有さなければならないことを前提として、基地局の配置は重大な技術的問題になっている。無線ネットワーク提供の観点から望まれるであろう正確な場所に基地局を物理的に配置することが常に可能なわけではない。
【発明の概要】
【0004】
したがって、本発明の一目的は既知の技術を向上させることである。
【0005】
本発明の第1の態様によれば、一組の無線ノードを処理する方法が提供され、上記無線ノードのサブセットが有線ノードでもあり、当該方法は、ノード初期化を実行するステップであって、これにより上記一組の無線ノードの中のノードをリンクする、ステップと、リンク評価を実行するステップであって、これによりノード間のリンクの品質特性を決定する、ステップと、上記ノードを区分にセグメント化するステップであって、各区分は少なくとも1つの有線ノードを含み、区分の中の各ノードは、上記の決定された品質特性が所定閾値を上回る状態で同じ区分の中の別のノードに対するリンクを有する、ステップと、を含む。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、一組の無線ノードを含むシステムが提供され、上記無線ノードのサブセットが有線ノードでもあり、当該システムは、ノード初期化を実行することであって、これにより上記一組の無線ノードの中のノードをリンクし、リンク評価を実行することであって、これによりノード間のリンクの品質特性を決定し、上記ノードを区分にセグメント化することであって、各区分は少なくとも1つの有線ノードを含み、区分の中の各ノードは、上記の決定された品質特性が所定閾値を上回る状態で同じ区分の中の別のノードに対するリンクを有するように構成される。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、一組の無線ノードを処理するコンピュータ可読媒体上のコンピュータプログラムプロダクトが提供され、上記無線ノードのサブセットが有線ノードでもあり、当該プロダクトは、ノード初期化を実行する命令であって、これにより上記一組の無線ノードの中のノードをリンクする、命令と、リンク評価を実行する命令であって、これによりノード間のリンクの品質特性を決定する、命令と、上記ノードを区分にセグメント化する命令であって、各区分は少なくとも1つの有線ノードを含み、区分の中の各ノードは、上記の決定された品質特性が所定閾値を上回る状態で同じ区分の中の別のノードに対するリンクを有する、命令と、を含む。
【0008】
本発明によって、多数の無線ノード(そのうちいくつかが有線ノードでもある)を別々の区分にセグメント化することであって、各区分は少なくとも1つの有線ノードを含む効率的な方法及びシステムを提供することが可能である。品質特性、例えば信号雑音比などが、無線ノード間のリンクを測定するのに使用され、ノードは、品質特性に基づいて区分へとクラスタ化される。このことは、ノードをセグメント化する自動化されたプロセスを提供し、例えばネットワークが最初構成されるとき、データを無線ノードから区分内の有線ノードに、そして無線ネットワークの基幹インフラストラクチャへと効率的な方法で転送することを可能にすることになる。上記により、ノードが区分へと自動的に構成されることができ、区分は全体無線ネットワーク内でデータルーティングの基礎として使用されることになるため、有線ノードに戻るルーティングに対して過度の考慮が与えられることなく無線ノードを物理的に配置することが可能になる。
【0009】
ノードの区分へのセグメント化は、ノードのすべてが位置に置かれたら生じてもよく、あるいは、各ノードが配置されたとき、各ノードが電源を入れられてノードの組に接続されるときにセグメント化が再計算されて、段階的に生じてもよい。ノードは、電気通信基幹への有線接続を有さないモバイルフォンネットワークの無線局と該基幹への有線接続をとの間の無線インフラストラクチャを提供するものである。このことは、モバイルフォンネットワーク基地局が有線ネットワークに直接接続されることができないところの都市エリアにおいて、該基地局を配置することを可能にする。無線ノードは、上記基地局からローカル有線接続を経て電気通信基幹へと通信するローカルエリアネットワークを提供する。
【0010】
好ましくは、上記方法は、上記一組の無線ノードに新しいノードを接続するステップと、上記新しいノードのためのノード初期化及びリンク評価を実行するステップと、上記の決定された品質特性が上記所定閾値を上回る状態で上記新しいノードが同じ区分の中の別のノードに対するリンクを有するような既存の区分に上記新しいノードを追加するステップと、をさらに含む。ノード区分化は静的である必要はなく、ノードの組に追加される新しいノードは既存の区分に自動的に追加されてもよい。このことは、ノードの組全体の再構成を必要とすることなくさらに広いカバレッジを追加しながら、新しいノードの追加を可能にする。
【0011】
有利なことに、上記方法は、各区分について、区分の中の各ノードについての、それぞれのノードから該区分の中の有線ノードへの好適なルートを定義するステップ、をさらに含む。各区分は、区分内に少なくとも1つの有線ノードを存在させる。有線ノードは、無線ノードをネットワーク基幹へ戻す接続をしているノードであり、ゆえに、無線ノードへの及び無線ノードからのすべてのネットワークトラフィックは、区分の中の有線ノードを通るルーティングをされる必要がある。各無線ノードの、区分の中の有線ノードへの接続のための好適なルートを維持することによって、最短の(最も効率的な)ルートを通じて区分の中の特定ノードへの及び特定ノードからのデータを迅速にルーティングすることが可能である。
【0012】
理想的に、各ノードは複数のアンテナを含み、上記リンク評価を実行するステップは、上記ノードの個々のアンテナ間のリンクの品質特性を決定することを含む。各無線ノードは、複数のアンテナ、例えば、水平アレイにおいて配置され、例えば270度のカバレッジを与える12個のアンテナを備えてもよい。したがって、ノード間のリンクはアンテナペアに固有であり、特定アンテナ間の最良品質の接続が、ノード間で通信するのに使用される。このことは、干渉の可能性を最小化しながら、ノード間で通信する効率的な方法を提供する。この場合、理想的に、区分の中の各ノードについての、それぞれのノードから該区分の中の有線ノードへの好適なルートは、アンテナ対アンテナを基礎として定義される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の実施形態が、単に例示として、添付図面を参照して次に説明される。
図1】ポールに取り付けられた2つの無線ノードの概要図である。
図2a】一組の無線ノードの区分化前後の概要図である。
図2b】一組の無線ノードの区分化前後の概要図である。
図3】無線ノードの概要図である。
図4】レードームを取り除いた無線ノードの概要図である。
図5】一組のノードを処理する方法のフローチャートである。
図6】一組のノードを含むシステムの概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、ポール12に取り付けられた2つの無線ノード10を示している。複数のこうした街路ポール取り付け型ネットワークノード装置(Network Node Devices;NNDs)10から成る無線システムが提供され、このNNDは、その周囲についての広い視野を有し、電力に接続され、(場合により)最高1GB/sのデータレートの能力がある有線イーサネット(登録商標)接続を介してセルラー機器及び/又はインターネットに接続される。システムユニット10は、データ管理サブシステムと、処理サブシステムと、変調器/復調器(モデム)を含むラジオサブシステム(radio subsystem)と、270度に広がる広い視野を提供するスイッチ型アンテナアレイとを各々含む。上記コンポーネントは、2つの部分から成る封をされた箱に収納される。
【0015】
アンテナアレイとラジオサブシステムとの組み合わせによる複数の周波数のサポートは、複数の別々の、空間的及び周波数的に多様な送信チャネルを提供する。モデムの変調及び誤り訂正符号(ECC)のストラテジは、チャネル品質の変動に適応させるように変動してもよい。データ管理サブシステムは、(システムフレームにおいてカプセル化された)データのシーケンスを受け取り、宛先情報を抽出し、必要に応じ、ラジオサブシステムを介して転送するようにデータフレームを断片化し、あるいは再組み立てする。より高いレベルのシステムルーティング情報が処理サブシステムに提供され、処理サブシステムはこの情報を使用して、データパケットを送信するときに切り替えるべきアンテナ/周波数組み合わせを判断する。
【0016】
多数の無線ノード10を特定の地域に置くことによってローカルエリアネットワークが生成される。ノード10間に見通し線がある限り、各ノード10は任意の他のノード10と通信することができる。無線ノード10内の複数の方向性のアンテナは、単一のノードが多数の他のノード10との見通し線を有することができ、実際、同じノード10のペアが種々のアンテナペアを通じて通信することができ得ることを意味する。いったんノード10が配置されると、ノード10は、データルーティングの効率を確保し、種々のノード10とにおける干渉を回避するために、ノードについてのより小さい区分(partitions)へと構成される必要がある。
【0017】
ノード10のネットワークにおけるいかなるデータトラフィックよりも前に、様々なネットワーク機能フェーズが実行される。これらフェーズのうちの第1のフェーズは、初期化フェーズである。システムは、1秒の繰り返しサイクルを有するデータフレーム構造を利用する。このことは、システムのNNDがグローバルのタイミング基準を使用することを可能にし、このタイミング基準は、ローカルのGPSレシーバから導出され、GPSにより定義されるグローバルの1秒の目盛に揃えられたグローバルのフレーム開始境界を定義する。複数のNNDが、そのイーサネット(登録商標)接続を介してプライベート有線ネットワーク/パブリックインターネットに接続される。これら有線ノードは、プライベート有線ネットワーク/パブリックインターネットいずれかを介して所定の一組のシステムサーバに接続することによって、ノード自体のステータスを決定し、アイデンティティを確立する。最初、これらだけが、ネットワークの中の他のNNDとの通信を試行することを認められるNNDである。上記のイーサネット(登録商標)接続されたNNDは、エッジノード装置(Edge Node Devices;ENDs)であるとみなされる。ENDとNNDとは、その送信フレームのコードに組み込まれるコードによって、装置自体の接続性と能力とを説明する。
【0018】
第2のフェーズは、リンク確立及び初期化を含む。ENDは、そのステータスをブロードキャストし始め、NNDとのデータリンクを始動させる。すべての非ENDは、最初はリスニングモードにあり、周波数/アンテナチャネル組み合わせを繰り返し、送信用ENDを探す。いったん一組の1又は複数のENDが突き止められると、非ENDのNNDは、割り当てられた登録及びポーリングスロットを用いて識別されたENDを関連付け、該ENDと通信することを許可される。このことは、各バンドにおけるRFエネルギーを探し、見つけられたときにフレームを探すことによって達成される。いったんこの初期フェーズが完了すると、すべてのNNDは、干渉測定フェーズの間、他のNND送信をリッスンする。登録及び干渉測定スロットは常にフレーム内の特定タイミングにあり、したがって、いかなるノードも上記スロットをいつ送信し、あるいはリッスンするべきかが分かる。
【0019】
第3のフェーズは、リンク評価を含む。いったんEND及びNNDが互いに(及び、暗に、これらがアタッチされているネットワークと)通信できるようになると、ノードの相互干渉(co-interference)が評価され、このフェーズの間にNNDの各々により収集された情報は、該NNDが通信を確立しているENDに伝えらえる。そして、ENDは、そのネットワーク/インターネットシステムサーバに上記情報を報告する。あり得るNND間リンクチャネルの各々は、経路減衰と内部及び外部の雑音源と他のNNDから観測される信号レベルとを考慮して質的に評価され、これによりノード間のリンクの品質特性が決定される。
【0020】
アンテナペアにおいて、すなわち、(特定の電力レベルにおける)あるアンテナ及びノードの、別のノードにおける受信アンテナへの送信において、干渉が測定される。これは、リンク対リンクの干渉と全く同様とはいえず、ノードにおけるアンテナは、種々の電力レベルにおいて複数のリンクに使用されることになる場合がある。干渉測定を目的としては、この区別は重要でないが、実際のリンク−リンク干渉について、送信電力レベル及び受信変調レベルは明らかに関連している。
【0021】
第4のフェーズは、ネットワークのセグメント化を含む。通信することができるNNDのとり得る一組は大きい。極端には、ノードごとにa個のアンテナがあってn個のノードがある場合、ネットワークの中に((n−1)*a)^2のとり得るアンテナ干渉のペアが存在することになる。実際には、任意のノードにおいてアンテナのうち小さいサブセットだけがアクティブであり、リンクのうち小さいサブセットだけが干渉する可能性がある場合がある。現実的に管理可能な任意の多数のNNDでネットワークを作るには、NNDが何らかの最適な方法でグループ化され、クラスタ化されることが必要である。図2は、クラスタ化されたネットワークとクラスタ化されていないネットワークとにおける複雑さの差を示している。
【0022】
図2a及び図2bは一組の13個の無線ノード10の例を示しており、これら無線ノード10のうち3つのノードは有線ノードでもある(黒で図示されている)。図2aには、区分の前の、ノード10間でとり得るリンク22が示されている。図2bでは、上記の組が2つの別々の区分24a及び24bに区分されており、区分の各々が少なくとも1つの有線ノード10を存在させている。図2bには、各区分24内のノード10間における使用可能リンク22も示されている。
【0023】
すべてのNND(白で図示されているノード)は、1又は複数のEND(黒で図示されているノード)へのアクセスを有し、リンク及びノードキャパシティと、任意の予想されるリンクを通るデータ移行時間と、必要とされるNND間ホップの数と、NND間リンク品質と、干渉に対する任意のNNDの影響の受けやすさとが考慮されている。チャネル衝突及び干渉は可能な限り除去され、完全な除去が可能でない場合、種々の送信電力レベル並びに/又は種々の変調ストラテジ及びレベルのECC符号化を使用することによって、同一チャネル干渉が最小化される。収集された質的情報が評価され、NNDは、相互干渉についての高い見込みを有するノードが同じグループに置かれ、互いに干渉する見込みによってNNDがノードの小集団(クリーク)へとクラスタ化されるように、ノードクリークへと最適にクラスタ化される。
【0024】
NNDの最適なクラスタ化を達成するために、区分化プロセスは、ネットワークのために設定されるすべての要件が達成されるまで、クラスタ内で繰り返されてもよい。不十分なEND接続性を有するノードクリークが存在する場合、クリーク間通信経路が定義される。各区分24は少なくとも1つの有線ノード(END)を含み、区分24の中の各ノード10は、同じ区分24の中の別のノード10への少なくとも1つのリンク22を、効率的な通信に対して十分な品質で有する。無線のみのノードのいずれかから有線ノードに戻るルートが常にある。同じ区分の中に複数の有線ノードがあってもよい。
【0025】
NNDのクラスタ化の結果、別のNNDと通信することになるいずれのNNDもが区分の中に一意的に置かれ、セグメント間NND通信が許可されないネットワークのセグメントがもたらされる。このセグメント化は、低減された計算要件においてリアルタイム又はほぼリアルタイムで経路ルーティング判断を行うことを可能にする。任意のプライベート有線ネットワーク又はパブリックインターネットへのデータ通信及びこれらからのデータ通信は、ENDを介してのみ許可される。各区分の要件は、区分ごとに少なくとも1つの有線ノードがあること、並びに、リンク電力、SNR及びサブチャネルの制御が定義された後に区分間に干渉がないことである。
【0026】
セグメント化プロセスの目標は、STDMAに最適なように区分の大きさを決め、区分されたグループ内の接続性を最大化し、区分されたグループ間における干渉を最小化し、任意のノードから有線ノードへのホップの最大数を制限し、任意のノードにおける最大占有率を最小化し、区分にわたって要求される負荷を低減させることである。セグメントの各々の中の単一の有線ノードは、セグメントマネージャとして動作し続ける。リンク品質は、グローバルの1秒のフレーム期間の中で割り当てられた期間の間に潜在的な干渉を評価することによって監視され続ける。
【0027】
既存のネットワークに接続する必要がある新しいNNDは、提供される登録及びリンク品質評価スロット(このスロットはフレームの中で特定時間に定義される)を使用してリンクにアクセスし、リンクを測定する。新しいNNDが最初に選択されたENDに報告する情報は、このNNDがどのセグメントに置かれ、どのENDが使用されるかを決定するのに使用される。このネットワークの自己組織化は高速に行われ、わずかな時間しか消費しない。ノード間及びグループ間通信経路は、早い段階で定義され、最適化されて、ネットワークが能動的に再構成され、あるいは再組織化を指示されるまで変わらない。このことは、あるポイントから別のポイントへ動くデータにおける遅延が既知でもあり一定でもあることを確保する。
【0028】
すべてのノードは、同期スロット構造により決定される境界を送信する。ノードは、あるスロットにおいて送信し始めるとき、そのスロットの始めに常に送信することになる。マイクロスロット構造は、データのために理想的であろうよりも短いスロットを使用する。スロットは組み合わせられて、マルチスロットデータバーストを生成する。上記の利点には、よりきめ細かい(finer grain)帯域幅割り当てと、低減されたレイテンシと、より柔軟性のある保護とが含まれる。欠点には、スロットを説明するのにより多くの情報を要し、可能性としてオーバーヘッドを増加させることが含まれるが、これは、スマートな保護割り当て及び連結(concatenation)を使用して、低減させることができる。
【0029】
各々のアクティブなノードは、そのアンテナ上で、ネットワーク全体にわたって調整されている選択された時間スロットにおいて、相関シーケンスを送信する。ある地理的領域のネットワーク内の1つのノードが、各時間スロットに、異なるエリアのノードが干渉し得ないことを保証することが可能であるかを送信するようスケジュールされることが可能である。スロットの間にすべてのレシーバにより受信される電力は、上記領域のネットワークの中の1つのノードからすべての他のノードへの干渉を測定するのに使用される。任意の有意な電力レベル(ノイズ・フロアを上回る、相関利得)がマスタの有線ノードに送り返され、そして、この有線ノードは、干渉レベルの疎行列を更新するように調整をする。
【0030】
図3は、ノード10の物理的外面を示している。ノード10のコンポーネントは、ベース14及びレードーム16内に収納される。深いアルミニウムのベース14は、防水性であり、収納された内部の電子装置からの熱を放散するのを支援する外部フィン18を備える。ベース14は、アルミニウムの単一の鋳型及び/又はぎざぎざをつけられた(milled)部分で作られ、レードーム16は、適切なプラスチック材料で作られる。電力は、ノード10の下側に接続する電力ケーブルを介してノード10に供給される。ノード10が無線ノードであることに加えて有線ノードである場合、有線データ接続もまたノード10の下側に接続される。
【0031】
図4は、レードーム16を取り除いたノード10を示している。ノード10内に見えるのは12個の別々のアンテナ20であり、電子コンポーネントの中央コアの周りに水平アレイにおいて配置されている。各ノード10はすべてのアンテナ20上でRF通信を送信し、受信することができ、270度の視野を提供する。ノード区分化が行われ、ノード間のリンクが区分内で確立されるとき、このリンクはアンテナ対アンテナを基礎とする。このことは、図2aを参照すると、一緒に接続されるのはノードだけではなく、ノード10の特定のアンテナ20であることを意味する。
【0032】
区分の構成を決定するのに使用される品質特性に関連して、最良のアンテナ20がリンクのために選ばれる。例えば、ノードAは、アンテナ3番を使用して、同じ区分の中のノードBにRF通信を送信し、ノードBからRF通信を受信してもよい。ノードAは、別のアンテナ、例えば7番を使用して、同じ区分の中の別のノードCにRF通信を送信し、ノードCからRF通信を受信してもよい。ノードB及びCもまた、ノードAとの通信のために専用アンテナを有することになる。区分の中のルーティングは、ノード間通信において使用されるアンテナ20の観点から定義される。
【0033】
図5は、一組の無線ノード10を処理する方法を要約している。無線ノード10のサブセットが有線ノード10でもある。上記方法は、最初のステップS5.1の、ノード初期化を実行し、これにより上記一組の無線ノード10の中でノード10をリンクするステップと、第2のステップS5.2の、リンク評価を実行し、これによりノード10間のリンク22の品質特性を決定するステップと、最後のステップS5.3の、ノード10を区分24にセグメント化するステップであって、各区分24は少なくとも1つの有線ノード10を含み、区分24の中の各ノード10は、決定された品質特性が所定閾値を上回る状態で、同じ区分24の中の別のノード10へのリンク22を有する、ステップと、を含む。
【0034】
こうして、一組の無線ノード10が、もとの位置に(in situ)置かれ、使用に適した区分24へと自動的に構成され、この区分24は、無線のみのノード10であるあらゆるノード10が同じ区分24の中の有線ノードへ戻る十分なリンク品質の接続ルートを有することを確保することになる。区分24の最大数は、一組のノード10の中の有線ノード10の数によって境界をつけられ、区分24は、その中に2以上の有線ノード10を有することになってもよく、このことは、区分24の総数が有線ノード10の総数より少なくなるであろうことを意味することになる。
【0035】
図6は、サーバ26に戻る有線ノードの有線接続を例示するシステムを概略的に示している。サーバ26は、ブロードバンド基幹を介して有線ノードと通信する。サーバ26は、コンピュータ可読媒体28上のコンピュータプログラム製品によって制御され、コンピュータ可読媒体28はCD‐ROM28である。コンピュータプログラム製品は、サーバ26のプロセッサを制御するのに使用される命令を含む。サーバ26は、ノード10間のリンク22と、ノード10間のリンク22の存在及びこれらリンク22の品質レベルとに関して、有線ノードから情報を受信する。それから、この情報は、図5の方法論により、ノード10がどのように区分されるべきであるかを定義するのに使用される。
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6