(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の詳細な説明全体にわたって、同じ参照符合は、図面のすべての図解において同じ要素を指す。
【0016】
本発明は、感光性要素を放射線、すなわち、化学線で露光する装置および方法を提供する。本明細書において、装置は、ベッド型露光ユニット、フラットベッド型露光ユニット、または露光装置と称することもできる。本露光装置および方法は、感光性要素の画像露光、ブランケット露光または全体露光、床部を形成する裏面を介した全体露光、後露光、および/または光仕上げ露光に使用することができる。ほとんどの実施形態では、本露光装置および方法は、感光性要素の画像露光に使用される。一部の実施形態では、本装置および方法は、感光性要素が平面または板状の要素である特定の実施形態に関連して説明されるが、本発明はそれに限定されず、円筒形の感光性要素に対処する露光装置での使用も企図されている。
【0017】
本発明は、感光性要素を放射線で露光する露光装置の少なくとも3つの新規で非自明の実施形態を提供する。本発明はまた、感光性要素を放射線で露光する方法の少なくとも3つの新規で非自明の実施形態を提供する。本発明はさらに、感光性要素を放射線で露光する露光装置のランプから放射した放射線を制御する方法の1つまたは複数の新規で非自明の実施形態を提供する。露光装置および露光方法に関する本発明の特定の実施形態には、それらに限定されるものではないが、以下のものが含まれる。
【0018】
実施形態1.露光装置は、それらに限定されるものではないが、感光性要素との間の空気を除去する手段に接続された少なくとも1つのオリフィスを有する露光ベッドと、ベッドの温度を制御して、ベッドの加熱および冷却を可能にするアセンブリと、感光性要素に照射するように配置された少なくとも1つのランプを有するランプアセンブリとを含む。
【0019】
実施形態2.方法は、それらに限定されるものではないが、ベッドの外側面から延びる少なくとも1つのオリフィスを有する露光ベッドで感光性要素を支持するステップと、感光性要素と外側面との間の空気を少なくとも1つのオリフィスに通して除去するステップと、ベッドの温度を求めるステップと、温度制御された流体を外側面とは反対側のベッドの面に近接するように移送して、ベッドの温度を目標温度に制御するステップと、流体を加熱または冷却するステップとを含む。
【0020】
実施形態3.露光装置は、それらに限定されるものではないが、それぞれが管の全長および裏面を有する少なくとも2つのランプを含むランプアセンブリであって、すくなくとも2つのランプは、互いに隣接して感光性要素に放射線を照射するランプアセンブリと、少なくとも2つのランプの裏面に隣接して配置され、各少なくとも2つのランプに対して、管の全長に平行に配置された、裏面にある1つまたは複数の開口を有する空気チャンバを含む配気アセンブリであって、チャンバは加圧されて、各開口を出て、各ランプの裏面に当たる同じ、または実質的に同じ体積流量の空気を供給する配気アセンブリと、少なくとも2つのランプに当たる空気の体積流量を調整するための少なくとも1つの送風機に接続され、さらに、ランプの少なくとも1つの温度を求めるためのセンサであって、測定した温度と目標温度との比較に基づいて空気の体積流量が調整されるセンサ、またはランプの少なくとも1つから放射した照射量を測定するセンサであって、測定した照射量と目標照射量との比較に基づいて空気の体積流量が調整されるセンサのいずれか、または両方から選択されたセンサに接続されたコントローラとを含む。
【0021】
実施形態4.方法は、それらに限定されるものではないが、互いに隣接する少なくとも2つのランプからの放射線を感光性要素に照射し、各ランプは、管の全長および裏面を有するステップと、少なくとも2つのランプの裏面に隣接し、各少なくとも2つのランプに対して、管の全長に平行に整列した1つまたは複数の開口を有する空気チャンバから、所定の体積流量で各少なくとも2つのランプの裏面に空気を当て、チャンバ内の空気は、各1つまたは複数の開口から出た空気が均一に分散するように加圧されるステップと、ランプの少なくとも1つの温度を測定し、測定した温度と目標温度との比較に基づいて、1つまたは複数の開口を出る空気の体積流量を調整すること、あるいはランプの少なくとも1つの照射量を測定し、測定した照射量と目標照射量との比較に基づいて、1つまたは複数の開口を出る空気の体積流量を調整すること、あるいは同じであっても、または異なってもよい少なくとも1つのランプの温度および少なくとも1つのランプの照射量の両方を測定し、測定した温度と目標温度との比較に基づいて、さらに、測定した照射量と目標照射量との比較に基づいて、1つまたは複数の開口を出る空気の体積流量を調整することから選択することで、少なくとも2つのランプに当たる空気の体積流量を制御するステップとを含む。
【0022】
実施形態5.露光装置は、それらに限定されるものではないが、露光ベッドと、互いに隣接して、ベッドに放射線を照射する少なくとも2つのランプを含む、露光ベッドに隣接して配置されたランプアセンブリと、1つのランプが受け取る電力を調整するために、少なくとも2つのランプの少なくとも1つのランプに接続された調整可能な安定器と、照射量を測定するために、少なくとも2つのランプの少なくとも1つのランプに隣接して配置されたセンサと、少なくとも1つのランプから放射される照射量を目標照射量に合致するように調整する調整可能な安定器への電力を調整するコントローラとを含む。
【0023】
実施形態6.方法は、それらに限定されるものではないが、互いに隣接する少なくとも2つの管状ランプと、少なくとも2つのランプの少なくとも1つのランプに接続された調整可能な安定器とを含むランプアセンブリを使用して、露光ベッドに放射線を照射し、安定器は、少なくとも1つのランプが受け取る電力を調整するステップと、露光ベッドに近接した少なくとも2つのランプの1つのランプからの照射量を測定するステップと、少なくとも1つのランプから放射される照射量を目標照射量に合致するように調整するために、測定した照射量と目標照射量との比較に基づいて、1つのランプの安定器への電力を調整するステップとを含む。
【0024】
上記の実施形態1〜6のいずれも、相互に排他的でない限り、他の実施形態の1つまたは複数と組み合わせることができる。当業者には、どの実施形態が相互に排他的であるかが分かるであろうし、したがって、本願によって企図された実施形態の組み合わせを容易に特定できるであろう。
【0025】
「化学線」とは、感光性組成物の物理または化学特性を変える1つまたは複数の反応を開始することができる放射線を指す。化学線は、紫外線、可視光、および電子ビーム放射線を含むことができる。一実施形態では、化学線とは、紫外領域の波長を有する放射線を指す。別の施形態では、化学線とは、可視領域の波長を有する放射線を指す。別の実施形態では、化学線とは、紫外および可視領域の波長を有する放射線を指す。化学線としての紫外線の例には、それらに限定されるものではないが、320ナノメータ(nm)〜400nmの波長域に入るUV−A放射線と、280nm〜320nmの範囲に入る波長を有する放射線であるUV−B放射線と、100nm〜280nmの範囲に入る波長を有する放射線であるUV−C放射線と、400nm〜800nmの範囲に入る波長を有する放射線であるUV−V放射線とがある。
【0026】
「吸収ピーク」または「ピーク活性化放射線」とは、材料が、光波を打ち込まれた場合に常に最も多くのパワーを吸収する波長または周波数を指す。「吸収スペクトル」とは、連続供給源からの放射エネルギが吸収媒体を通過することで得られる一連の吸収線および吸収帯域を指す。
【0027】
「放射ピーク」または「ピーク放射」とは、放射線源が最も大きな出力を放射する波長または周波数を指す。
【0028】
「放射スペクトル」とは、様々な形態のエネルギのいずれかによって励起された任意の放射源からの放射線が分散するときに生じる電磁スペクトルを指す。
【0029】
「照射量」とは、表面に入射した、単位面積当たりの電磁放射線のパワーを指し、W/m
2またはmW/cm
2で表される。特に、本発明の場合、電磁放射線は、物理または化学特性を変える1つまたは複数の反応を開始できる放射線であり、言い換えると、感光性要素に入射する、単位面積当たりの化学線である。照射量は、本明細書において、放射線の強度と称することもできる。
【0030】
「室温」または等価的に「周囲温度」という用語は、当業者に公知のように、その通常の意味をもち、典型的には、約16℃(60°F)〜約32℃(90°F)の範囲内の温度を含む。
【0031】
感光性要素は、未硬化状態、硬化状態、または部分的に硬化した状態を取り得る組成物層を含む。一部の実施形態では、感光性要素は、化学線に反応する、すなわち、感光性である組成物の層を含み、したがって、感光性要素の組成物層は、本発明による露光前に、未硬化である、または架橋されていない。ほとんどの実施形態では、感光性要素は、画像露光されるべき感光性組成物層を露光するために、感光性要素の外側面に載った、または隣接したマスクを含む。マスクは、当業者にとって従来からの任意の方法によって形成することができる。他の実施形態では、感光性要素は、感光性組成物層を全体的に硬化させる、または架橋するために本装置内で露光されるブランケットとすることができる。全体的に硬化した感光性要素は、次に、印刷に適したレリーフ面を形成するために彫刻することができる。他の実施形態では、感光性要素のレリーフ面は、化学線で露光され、ひいては、硬化された、すなわち、光硬化された、または架橋された感光性構成物の層から形成されたレリーフ面を光仕上げする、または粘着性を取るために、本装置内で露光することができる。さらに別の実施形態では、感光性要素は、組成物の層から形成されたレリーフ面を含み、この組成物の層から形成されたレリーフ面は、化学線で露光されて実質的に硬化しているが、それでもなお、化学線に反応し、したがって、レリーフ面の硬化、すなわち架橋を完了するために、本装置により、化学線で露光することができ、これは、後露光と呼ばれることもある。感光性要素は、本明細書において、光重合性要素、感光性前駆体、印刷前駆体、または前駆体と称することができる。
【0032】
露光装置
図1は、ベースアセンブリ12およびランプハウジングアセンブリ14を含む、本発明による前駆体20を露光する露光装置10の一実施形態を示している。ベースアセンブリ12およびランプハウジングアセンブリ14はそれぞれ、露光装置10の動作可能部分を囲むように、1つまたは複数のフレームに結合した複数のカバーパネル16を含む。ベースアセンブリ12は、感光性要素または前駆体20を支持する外側面28を備えた第1の側26を有する露光ベッド25を含む。ほとんどの実施形態では、前駆体20は、露光ベッド25の中心に置かれる、または中心に配置される。ランプハウジングアセンブリ14は、露光位置において、前駆体20を化学線で露光するために、少なくとも1つの送風機30、および装置10の一部の実施形態では少なくとも1つのランプ32、または装置10の他の実施形態では少なくとも2つのランプ32を含む。本露光装置10および方法は、前駆体が原位置マスクを含み、大気酸素の存在下で、原位置マスクを介して画像露光される従来のデジタル式ワークフローに有用であり、特定の利益をもたらす。
【0033】
本露光装置10および方法はまた、修正されたデジタル式ワークフローおよびアナログ式ワークフローのそれぞれに必要な特徴部が装置に組み込まれていることを条件として、これらのワークフローにとって有益であり得る。露光装置10は、本明細書で説明される以下の特徴部、すなわち、温度制御型露光ベッド、ならびに/または少なくとも1つのランプの温度および/もしくは照射量を制御するための配気アセンブリを有するランプアセンブリ、ならびに/または前駆体を化学線で露光するために、1つまたは複数のランプが受け取る電力を調整する、1つまたは複数のランプに接続された調整可能な安定器を含むランプアセンブリ、の1つまたは複数を、単独でまたは任意の組み合わせで実施形態として含む。ほとんどの実施形態では、露光装置10は、マスクを介して前駆体を紫外線などの化学線で露光する、すなわち画像露光するためのこれらの特徴部のすべてを含む。他の実施形態では、露光装置10は、これらの特徴部の1つ、または2つの組み合わせを含む。任意選択で、1つまたは複数の特徴部を含む、画像露光可能な露光装置は、光仕上げおよび/または後露光に対処するさらなる露光ステーションを含むことができる。
図1に示す実施形態では、ベースアセンブリ12は、前駆体を光仕上げ露光する、かつ/または後露光するオプションの露光に対処する2つの引き出し13a、13bを含み、一方の引き出し13aは、UV−Cを放射するランプ(図示せず)、および/またはUV−A放射線を放射するランプ(図示せず)を含み、第2の引き出し13bは、1つまたは複数の露光用の前駆体を収容する。分かりやすくするために、さらなる露光ステーションの引き出しの細部および内部は示されていない。ベースアセンブリ12およびランプハウジングアセンブリ14については、下記にさらに詳細に説明される。
【0034】
図1に示す実施形態では、ベースアセンブリ12の裏面とランプハウジングアセンブリ14の裏面との間に、キャリッジアセンブリ36を有する直立ハウジング35があり、キャリッジアセンブリ36は、ランプハウジングアセンブリ14をベースアセンブリ12よりも上で片持ち式に支持し、ランプハウジングアセンブリ14を少なくとも2つの位置間で移動させる。露光装置10のこの実施形態は、トップリフト露光装置と称することができる。
図1において、直立ハウジング35のカバーパネル16の一部分は、キャリッジアセンブリ36を示すために削除されており、キャリッジアセンブリ36は、ベースアセンブリ12およびランプハウジングアセンブリ14に対して直角である2つの直立部材38と、ランプハウジングアセンブリ14を直立部材38上で移動させる手段とを含む。直立ハウジング35の上部で、ランプハウジングアセンブリ14の裏面の位置には、直進ベアリングがあり、各直線ベアリングは、直立部材に沿ってスライドまたは移動するように、直立部材38の一方と係合する。
【0035】
ランプハウジングアセンブリ14を移動させる手段40を含むキャリッジアセンブリ36は、
図1、
図2A、
図2B、
図6A、および
図6Bに示されている。ランプハウジングアセンブリ14を移動させる手段40は、ランプハウジングアセンブリを移動させるように構成され、ロッド44に連結されたギヤボックス42を動作させる駆動モータ41を含む。ロッド44の各端部にはスプロケットホイール46aがあり、スプロケットホイール46aは、歯付きベルトまたはギヤベルト48と係合している。同様にギヤベルト48と係合しているスプロケットホイール46bを含む端部を有する第2のロッド49は、直立ハウジング35の上部に、または上部の近くに取り付けられている。直進ベアリング50は、垂直方向の移送用に、各直立部材38に取り付けられている。直進ベアリング50は、ギヤベルト48に連結され、ランプハウジングアセンブリ14のフレームに取り付けられたハウジングを含む。駆動モータ42を作動させて、ギヤボックス42が、ギヤベルト48と係合したスプロケットホイール46aを有するロッド42を回転させるようにすることで、ランプハウジングアセンブリ14は、直立部材38に沿って上下に移動する。ギヤベルト48は、スプロケットホイール46a、46bのまわりを移動し、直進ベアリング50に連結されているので、直進ベアリング50は、直立部材38に沿って移動し、それにより、ハウジングアセンブリ14を第1の位置Lhと第2の位置Leとの間で移送する。ランプハウジングアセンブリ14の第1の位置Lhはホーム位置であり、
図1、
図2Aに示すように、このホーム位置は、ベースアセンブリ12から隔てられて、前駆体20を露光ベッド25に載せるのを可能にする。ランプハウジングアセンブリ14の第2の位置Leは露光位置であり、
図2Aおよび
図2Bに仮想線で示すように、この露光位置では、ランプハウジングアセンブリ14が、露光ベッド25の上で、露光ベッド25に隣接し、かつきわめて接近して配置される。露光位置Leでは、ランプハウジングアセンブリ14の少なくとも1つのランプ32は、露光ベッド25上の前駆体20に平行である。
【0036】
図5は、ベースアセンブリ12の露光ベッド25に隣接する第2の位置Leにあるランプハウジングアセンブリ14を示しており、示した断面は、
図5の中心線51(混合破線)の回りにほぼ複製できる(可動センサ70を除く)、ランプハウジングアセンブリと、露光ベッド25と、ベッドの温度を制御するアセンブリ65とからなる略半断面を示している。ランプハウジングアセンブリ14は、周縁安全スイッチバー52をさらに含み、この安全スイッチバー52は、接触されるか、またはベースアセンブリ12の上側面に接触した場合に、ランプハウジングアセンブリ14の移動を停止させる。露光位置Leにある場合、ランプハウジングアセンブリ14のハウジングは、安全スイッチバー52と共に露光ベッド25を囲み、前駆体20を閉じ込める。ランプハウジングのカバーパネルは、露光時に、放射線が逃げるのを防止する、または実質的に防止する。一部の実施形態では、安全スイッチバーは、ランプハウジングアセンブリ14のベースアセンブリ12に向かう移動を停止させるスイッチに連結された安全レールである。
【0037】
一部の実施形態では、
図5に示すように、ランプハウジングアセンブリ14は、安全スイッチバー52よりも小さい周縁を有する周縁シール53をさらに含む。周縁シール53は、フレーム部材上にあるオプションのガラスプレート110などの、ランプハウジングアセンブリ14の1つまたは複数の構造要素と共に、およびベースアセンブリ12の上側面と共に、修正デジタル式ワークフロー用の封入容器58を形成している。修正デジタル露光のワークフローは、米国特許第8,241,835号明細書、および同第8,236,479号明細書に開示されているように、原位置マスクを有する前駆体を画像露光するために、封入容器58内に、不活性ガスと、190,000〜100ppmの濃度の酸素とからなる環境を作り出す。
【0038】
露光装置10は、メインスイッチ54と、露光される前駆体に関してオペレータが情報を入力し、露光装置の動作を監視および制御するためのディスプレイおよび一連のセレクタを有する制御パネル55とをさらに含む。露光装置10はまた、露光装置10の構成要素に電子的に接続され、センサを用いて、露光装置10の何らかの特定の状態を観測し、各観測した状態を所望の、または目標の値と比較し、次いで、必要に応じて、現在の状態を変える対策を取る、または対策を取らせることができる少なくとも1つのコントローラ56(仮想線で示す)またはコンピュータおよび1つまたは複数の調整器を含む。ほとんどの実施形態では、コントローラ56は、PLCまたはプログラマブルコントローラと呼ばれることもあるプログラマブルロジックコントローラであり、このプログラマブルロジックコントローラは、制御、順序付け、および連動ロジックなどの、本明細書に記載した電気機械装置の自動化に使用されるデジタルコンピュータである。露光装置の別の実施形態(図示せず)では、ランプハウジングアセンブリは、各アセンブリの共通辺に連結した1つまたは複数のヒンジでベースアセンブリに取り付けることができ、これらのアセンブリは、クラムシェルユニットと称することができる。前駆体を露光ベッドに載せる場合、ランプハウジングアセンブリは、1つまたは複数のヒンジによって回転して、ベースから離れる方向に傾斜する。露光位置を取る場合、ランプハウジングアセンブリはベースに向かって回転して、ランプハウジングアセンブリの少なくとも1つのランプが、露光ベッド上の前駆体に対して平行になる。
【0039】
ベースアセンブリ
図3A、
図3B、
図5、および
図8〜10に示すように、ベースアセンブリ12は、第1の側26および第1の側26とは反対側の第2の側27を有する露光ベッド25と、前駆体と露光ベッド25の第1の側26の外側面との間の空気を除去する手段60と、露光ベッドの加熱および冷却を可能にして、それにより、前駆体20を加熱および冷却するように、露光ベッド25の温度を制御するアセンブリ65とをさらに含む。
【0040】
示した実施形態では、装置10は、修正デジタル式ワークフローだけでなく、大気酸素の存在下で行われる従来のデジタル式ワークフローに対処する。露光ベッド25は、窒素などの不活性ガスおよび圧縮空気を封入容器58に導入して、不活性ガスと190,000ppm〜100ppmの濃度の酸素とからなる、米国特許第8,241,835号明細書で開示されている修正デジタル画像露光用の望ましい環境を作り出すための一連のポート66を含む。露光装置10は、前駆体の修正デジタル画像露光を行うことを可能にするポート66と、窒素68aおよび圧縮空気68bのガス供給源と、配管とを含むことが望ましいが、これらの能力はオプションであり、本発明の露光装置10および方法は、この能力に依存しない。一部の実施形態では、画像露光中に、封入容器58内のガスは、シール53から漏れて、装置10の内部に出て行くことがあり、最終的に、部屋または外部に排出される。
【0041】
ランプハウジングアセンブリ14の1つまたは複数のランプ32から放射する照射量を求めるための走査型センサ70は、露光ベッド25の裏面の近くで、直立ハウジング35に隣接する。
図1に示すように、走査型センサ70は、そのホームステーションShに配置されている。走査型センサ70は、走査型照射量センサ70を、露光ベッド25の裏面で直立ハウジング35の近くにある通路に沿って、1つから2つ以上の位置に移動させる移送アセンブリ62を含む。ベースアセンブリ12と共に物理的に配置されているが、移送アセンブリ72および走査型照射量センサ70については、ランプハウジングアセンブリ14およびランプを作動させる方法に関連してさらに説明される。
【0042】
本露光装置10および使用方法の一実施形態では、露光時に、すなわち、ランプアセンブリ14の1つまたは複数のランプ32による放射線での露光の開始から終わりまで、前駆体20を一定または実質的に一定の温度に、あるいは狭い温度範囲に維持することが望ましい。レリーフ画像の品質は、露光時に、すなわち、1つまたは複数のランプによる照射の開始から終わりまで、前駆体の温度を一定または実質的に一定に維持することで改善することができる。ほとんどの実施形態では、露光時の前駆体20の温度は、約35℃未満の目標温度に維持される。一部の実施形態では、前駆体20は、以下の値、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃の間の目標温度、および任意選択でこれらの値の任意の2つを含む目標温度に維持される。一部の他の実施形態では、露光時、前駆体20は、20〜35℃の中から選択された温度±3℃の狭い温度範囲で一定に、またはほぼ一定に維持される。ほとんどの実施形態では、前駆体20は、露光が始まる前に平衡に達して目標温度になることができ、次いで、露光中に目標温度または目標温度範囲内に維持されて露光を終える。
【0043】
露光ベッド25は金属でできており、その理由は、金属の熱伝導率により、露光ベッドが、温度制御アセンブリ65による調整にすばやく応答して、ベッドの温度を目標温度または目標温度範囲内に維持することが可能になり、そのため、前駆体20がその目標温度に維持されるからである。一部の実施形態では、露光ベッド25はアルミニウムで作製される。一部の他の実施形態では、露光ベッド25は、1つまたは複数の銅板を埋め込んだアルミニウムで作製される。露光ベッドの加熱および冷却を可能にする露光ベッド25用の温度制御アセンブリ65は、前駆体を露光ベッドの外側面28と密着させる、前駆体20と外側面28との間から空気を除去する手段60と共に、露光前に、前駆体を目標温度または所定の温度範囲内にして、露光中に、前駆体を目標温度または目標温度範囲に維持する。露光装置10が、前駆体20の画像露光に使用される実施形態では、裏面21または感光前駆体用の支持体を含む側は、ベッドの外側面28に接触する。加熱および冷却することができる露光ベッド25に前駆体20を密着させる能力は、周囲の状態にかかわらず、前駆体の温度が維持されることを可能にし、前駆体に作用する1つまたは複数のランプによる加温効果を無効にする。この能力はまた、露光される前駆体の特定のタイプに応じて、すなわち、異なる感光性組成物および/または増設層を有する前駆体に応じて、ならびに/あるいは熱または溶液による処理のために、露光ベッド25の目標温度を調整する、または最適化することを可能にする。
【0044】
一部の実施形態では、前駆体20の温度は、前駆体上の1つまたは複数の位置で取り込むことができ、1つまたは複数の赤外線センサ(図示せず)で測定することができる。ほとんどの実施形態では、前駆体20の温度は直接測定されないが、露光ベッド25の温度がセンサ73を用いて測定され、それにより、前駆体を所望の温度に維持する。露光ベッド25の温度は、露光の前に確立され、露光中に、約38℃未満の目標温度に維持され、典型的には、20〜35℃の目標温度、または目標温度範囲内に確立および維持される。一部の実施形態では、露光ベッド25は、以下の値、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃の間の目標温度、および任意選択でこれらの値の任意の2つを含む目標温度に確立および維持される。一部の他の実施形態では、露光ベッド25は、24〜31℃から選択された温度±2℃の温度範囲で一定に、またはほぼ一定に維持される。一実施形態では、露光ベッド25の測定した温度は、前駆体20の実際の温度からずれる。しかし、実験を通じて、2つの温度、すなわち、露光ベッドの温度と前駆体の温度との間のずれは既知であり、露光用として、露光時に、前駆体20を所望の目標温度にするように、露光ベッド25の目標温度を設定することで補償される。一部の実施形態では、露光ベッド25に配置された場合に、前駆体20の温度は直ちに平衡に達して、露光ベッドの目標温度になる。これは、前駆体20が室温で保管された場合で、かつ/または前駆体が比較的薄い、すなわち、典型的には112ミル(0.28cm)未満の厚さ(すなわち、感光層および支持体の厚さ)を有する場合に起こる。
【0045】
露光ベッド25の外側面28は、真空源などの、前駆体20と外側面との間の空気を除去する手段60に接続された少なくとも1つのオリフィス74を含む。少なくとも1つのオリフィス74は、露光ベッド25上で中心に配置されるので、任意の大きさ、すなわち平面領域の前駆体は、露光ベッドに配置された場合に、1つまたは複数のオリフィス74のすべてを覆う。前駆体20と露光ベッド25の外側面28との間の空気が、前駆体を外側面に均一に、または実質的に均一に接触させるだけ十分に除去されることが可能で、前駆体と外側面との間の空気ポケットに溜まらないことを条件として、オリフィス74の数量は特に限定されない。オリフィスが少なすぎると、空気を除去するのに過度の減圧が必要になることがあり、かつ/または前駆体20がオリフィス74に吸い込まれることがあり、その結果、1つまたは複数のアーチファクトが前駆体に形成されたり、または前駆体を印刷版にするさらなる作製ステップの後、アーチファクトが出現したりすることがある。オリフィスが多すぎると、露光ベッドの温度を維持する露光ベッド25の能力が影響を受け、かつ/または前駆体20を支持し、前駆体20に接触する露光ベッドの外側面の実質的な均一性が阻害され、したがって、露光中に、前駆体の温度を実質的に一定に維持することが困難になることがある。一実施形態では、露光ベッド25は、均等に、および幾何学的に離間し、外側面28上で中心に配置された4つのオリフィス74を含む。前駆体20と外側面28との間に空気を捕捉することなく、空気が均一に除去され得るならば、2つ以上のオリフィス74が、必ずしも幾何学的に、または均等に離間する必要はない。ほとんどの実施形態では、少なくとも1つのオリフィス74は、露光ベッド25の第1の側26から第2の側27までの空気路75を形成し、接続器76は、ベッドの第2の側27で通路75の端部に配置され、オリフィス74を空気管77またはチューブを介して、前駆体とベッド25との間の空気を除去する手段60としての真空源79に接続する。前駆体20と外側面28との間の空気を除去する手段60は、真空または負圧を形成する真空源であり、ほとんどの実施形態では真空ポンプである。前駆体20と露光ベッド25との間の空気を除去するように構成できる、空気を除去する手段60の代替の実施形態、例えば、負圧をもたらすように動作する送風機、またはベンチュリ、または現場もしくは設備で行われる様々な作業用のハウスバキュームなどを検討することは、十分に当業者の技術の範囲内である。
【0046】
任意選択として、一実施形態では、露光ベッド25の第1の側26は、オリフィス74の少なくとも1つに接続された1つまたは複数のチャネル78を含む。1つまたは複数のチャネル78は、ベッド25の外側面28に入り込んだ溝であり、空気を1つまたは複数のオリフィス74に送る通路を形成し、前駆体20と外側面28との間の空気の除去を容易にする。各1つまたは複数のチャネル78は、ベッド25の外側面28において、深さおよび幅を有する。チャネルの深さは特に限定されないが、ほとんどの実施形態では、チャネル78は、0.5〜1.1mmの深さを有することができる。チャネルの幅は、真空源60によって、空気が前駆体と外側面28との間から除去されるときに、前駆体20がチャネル78に引き込まれるほど広くすべきではなく、その理由は、これが、前駆体にアーチファクトを形成する恐れがあるからである。チャネル78は、以下の値、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1.0mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mmの間の幅、および、任意選択で、これらの値の任意の2つを含む幅を有する。一部の実施形態では、チャネル79の幅は1.0〜1.4mmである。1つを超えるチャネル78が存在する場合、各チャネルの幅および深さは異なってよい。別の実施形態では、任意選択で、露光ベッド25の外側面28は、空気を除去する、または前駆体20と外側面との間の混入空気をなくすために、きめを粗くする、または粗面化することができる。一部の実施形態では、外側面28は、チャネル28およびテクスチャ面の両方を含むことができる。例えば、寸法が220mm未満 x 250mmの小さい前駆体の場合、前駆体20と外側面28との間の空気を除去するのに、1つのオリフィス74だけで十分であり得る。例えば、最大寸法が1067mm x 1524mmの大きな前駆体の場合、4つのオリフィス74を複数の接続チャネル78と組み合わせれば、前駆体20と外側面28との間の空気を除去するのに十分であり得る。
【0047】
前駆体20が、露光を行うために露光ベッド25に配置されると、1つまたは複数のオリフィス74およびオプションのチャネル78は、前駆体によって覆われる。なお、本発明では、空気を除去し、前駆体20と外側面28との間の密着を保証するために使用される1つまたは複数のオリフィス74は、ネガが、透明薄膜または真空ホイルと真空引きとを用いて、前駆体20の支持側21とは反対の側に密着するアナログ式ワークフローで使用することを意図されていない。アナログ式ワークフローでは、ネガを前駆体に向けて真空吸引するための開口が、露光ベッドの周縁に配置される。本発明では、空気を除去し、前駆体20と外側面28との間の密着を保証するのに使用される1つまたは複数のオリフィス74を中心に配置することと、1つまたは複数のオリフィス74を覆って前駆体を配置することとにより、アナログ式ワークフロー用に必要な真空を引く能力が阻害される。前駆体20とベッド25の外側面28との間の空気を除去する本方法は、アナログ露光のワークフローに使用される透明薄膜またはカバーのない状態で行われる。
【0048】
ベースアセンブリ12は、露光ベッド25の温度を制御するアセンブリ65を含み、アセンブリ65は、ベッドの第2の側27に隣接し、ベッドを加熱および冷却する。ベッド25用の温度制御アセンブリ65は、中で流体が移送される少なくとも1つのコイル82と、流体の温度を調整または変更する手段84とを含む。一実施形態では、少なくとも1つのコイル82は、コイル82から露光ベッドへの加熱力および/または冷却力の伝達を手助けするシリコーン系材料を用いて、露光ベッド25の第2の側27と接触して取り付けられる。コイル82は金属でできており、例えば、銅またはアルミニウムとすることができる。ほとんどの実施形態では、2つ以上のコイル82があり、各コイル82は実質的に同じであり、長さおよび直径を有しており、この長さおよび直径は、コイル82を通る流体の流れを均一にするように同じであり、したがって、コイルを一様に、同じ、または実質的に同じ温度に維持することができる。各2つ以上のコイル82は、各コイルに流体を供給するためのマニホルド85に接続された入り口を有し、流体をマニホルドの分離された部分に戻す出口を有する。
【0049】
露光ベッド25用の温度制御アセンブリ65はまた、マニホルド85への流体入り口83aとマニホルドからの流体出口83bとの間に挿入された貯蔵器86を含むことができる。温度制御アセンブリ65の流体流れの一実施形態が
図10Aに示されている。温度制御アセンブリ65の流体流れの別の実施形態が
図10Bに示されている。貯蔵器86は、1つまたは複数のコイル82およびマニホルド85の一部分から出た流体を受け入れ、流体をマニホルドに供給する。流体は、1つまたは複数のポンプ87および弁92を使用して、1つまたは複数のコイル82、マニホルド85、導管90、および貯蔵器86を連続的に循環する。流体の温度を変える手段84は、コイル中を移送される流体の温度を変えるように構成され、加熱器88と冷却機89とを含む。
図10Aの実施形態では、各加熱器88および冷却機89は、導管で貯蔵器86に接続されて、貯蔵器から流体を受け取り、流体を加熱または冷却してから流体を貯蔵器に戻す。
図10Bの実施形態では、加熱器88および冷却機89は、導管90でそれぞれ接続されて、貯蔵器86から流体を受け取り、流体を加熱または冷却してから、流体をマニホルド85に送る。この実施形態はまた、貯蔵器86とマニホルド85との間の流体流れ用の別の導管90aおよび弁92cを設けている。流体の温度を変える手段84は、導管90、90aおよびヒータ88および冷却機89を経由して流体を移送するための1つまたは複数のポンプ87を含むことができる。露光ベッド25の温度を維持し、前駆体20を目標温度に維持するために、露光ベッド25を加熱する必要がある場合、弁92aは、流体を貯蔵器86から加熱器88に送るように動作し、加熱器88は、貯蔵器に戻る流体の温度を上げ、この流体は、次いで、マニホルド85に供給され、マニホルド85は、流体をコイル82に配給する。ほとんどの事例では、露光ベッド25の加熱は、露光の開始前で、前駆体20がベッドに置かれる前か、または後に行われる。露光ベッド25の温度を維持し、前駆体20を目標温度に維持するために、露光ベッド25を冷却する必要がある場合、弁92bは、流体を貯蔵器86から冷却機89に送るように動作し、冷却機89は、貯蔵器に戻る流体の温度を下げ、この流体は、次いで、マニホルド85に供給され、マニホルド85は、流体をコイル82に配給する。ほとんどの事例では、露光ベッド25の冷却は、前駆体20の露光中に行われる。ほとんどの実施形態では、1つまたは複数のコイル82の中を移動する流体は水である。露光ベッド25の温度は、露光ベッドの第2の側28で中心位置に配置された1つまたは複数の接触センサ73あるいは赤外線センサによって測定することができる。一部の実施形態では、露光ベッド25の温度は、露光ベッド全体を表すと考えられる1つの位置だけで測定される。
【0050】
動作時、ランプハウジングアセンブリ14は第1の位置Lhにあり、露光ベッド25用の温度制御アセンブリ65の1つまたは複数のポンプ87が作動されて、流体をコイル82、マニホルド85、および貯蔵器86を経由して循環させる。露光ベッド25の温度は、ベッドの第2の側27の温度センサ73を用いて求められ、ベッドの目標温度と比較される。ベッド25の温度は、流体をコイル82に通して移送し、流体を加熱または冷却することで目標温度に制御される。露光ベッド25は、コイル82と露光ベッドの第2の側27とが接触することと、流体とベッドおよびコイルの材料との熱伝導率とにより、露光ベッドの目標温度に達してその温度に維持される。
図10Bに示す実施形態の流体流れを特に参照すると、流体は、ポンプ87を用いて、コイル82、マニホルド85、導管90a、および貯蔵器86を連続して循環し、弁92cは開き、弁92a、92bは閉じている。プログラム可能なロジックコントローラ56は、必要に応じて、コイル82、導管90、および貯蔵器86を通る流体を適切に加熱および冷却し、再循環させることで、露光ベッド25の温度を制御するために使用される。ベッド25の測定した温度が目標温度未満の場合、流体の温度を調整する手段84が作動し、弁92cは閉じ、弁92aは開いて、貯蔵器86内の流体を加熱器88に通して送り、温めた流体は、マニホルド85およびコイル82に供給され、温めた流体は、次いで、貯蔵器86に戻る。ベッドの測定した温度が目標温度を超える場合、流体の温度を調整する手段84が作動し、弁92cは閉じ、弁92bは開いて、貯蔵器86内の流体を冷却機89に通して送り、冷却した流体は、マニホルド85およびコイル82に供給され、冷却した流体は、次いで、貯蔵器86に戻る。両方の状態において、流体は、露光ベッド25が目標温度または目標温度範囲内に達するまで、流体の温度を調整する手段84を循環し続け、目標温度に達した時点で、弁92a、92bは閉じ、弁92cは開いて、ベッドの温度を制御するアセンブリ65を通る流体の循環が続く。通常、前駆体20の露光中に、露光ベッド25は加熱され、流体冷却器の温度を調整する手段84が作動して、ベッドを目標温度または目標温度範囲に維持する。露光ベッドの温度制御アセンブリ65がない場合、例えば、17−20mW/cm
2で約15分の露光中に、露光ベッド25および前駆体20の温度は10℃程度上昇する。
【0051】
露光ベッド25が目標温度に達した後、前駆体20は、露光ベッドの外側面28上で中心位置に置かれて、4つのオリフィス74および複数のチャネル78を覆う。前駆体20は、露光中に露光ベッド25の所定の位置に静止して留まる。一実施形態では、前駆体20は原位置マスクを含み、前駆体は、原位置マスクを介して画像露光を行うために、原位置マスクがランプハウジングアセンブリ14の1つまたは複数のランプ32に対向する向きに置かれる。前駆体20が室温で保管される場合、前駆体は、露光ベッド25の温度にすばやく調整され、その目標温度に達する。一部の実施形態では、前駆体20は、露光ベッドに置かれたときに、目標露光ベッド温度から約10℃以下だけ離れた温度を有するように保管される。ほとんどの実施形態では、前駆体20は、露光ベッドに置かれたときに、目標露光ベッド温度から約5℃以下だけ離れた温度を有するように保管される。前駆体20が露光ベッド25に置かれたときの前駆体20と、露光ベッド自体の温度との温度差が大きくなるほど、前駆体が平衡に達してベッドの温度になる、すなわち、前駆体の目標温度に達するのに長い時間がかかる。前駆体が目標温度に達する前に、露光が開始された場合、品質における利点の一部が完全には得られないことがある。前駆体20が目標温度または目標温度範囲にすばやく達するのを容易にするために、オリフィス74に接続された真空ポンプ79が作動して、前駆体20と外側面28との間の空気を除去する。前駆体の大きさと、オリフィス74およびオプションのチャネル78の数量とに応じて、前駆体と外側面との間の空気をオリフィスに通して除去するのに数分かかることがある。ほとんどの実施形態では、前駆体は、前駆体20と露光ベッド25の外側面28との間から空気が除去された後、60秒以内に目標温度または目標温度範囲に達する。
【0052】
駆動モータ41が作動して、ランプハウジングアセンブリ14を、ベースアセンブリ12の最上面に隣接する第2の位置Leまたは露光位置に移送する。任意選択で、ランプハウジングアセンブリ14は、ランプハウジングアセンブリ14の少なくとも1つのランプ32が、目標とした状態で通電されて、放射線を放射することを保証する1つまたは複数のステップを経ることができる。前駆体20は、少なくとも1つのランプ32から放射した、十分な照射量を有する放射線で露光されて、前駆体の組成物層での1つまたは複数の光化学反応を実質的に完了する。完了するまでの露光中に、ほとんどの実施形態では、真空ポンプ79は、前駆体20を露光ベッド25の外側面28に密着した状態に保つよう動作し続けるので、前駆体は、露光ベッドの温度を目標温度または目標温度範囲に維持する変更にすばやく応答する。
【0053】
ランプハウジングアセンブリ
図3A、
図3B、
図4、
図5、
図6A、
図6B、
図7A、
図7B、
図11に示すように、ランプハウジングアセンブリ14は、少なくとも2つのランプ32を有するランプアセンブリ102と、配気アセンブリ105と、少なくとも1つのランプ32の温度を測定する、または求めるための1つまたは複数のセンサ107と、少なくとも1つのランプから所定の波長または所定の波長域で放射された照射量を測定する、または求めるための1つまたは複数のセンサ108とをさらに含む。
図4に示すように、ランプハウジングアセンブリ14は、向きを合わせた以下の構造物で、すなわち、オプションのガラス板110と、露光時に前駆体20に放射線を照射する少なくとも2つの管状ランプ32と、空気チャンバ115のベースを形成し、各少なくとも1つのランプ32と整列する少なくとも1つの開口117を有するシート112と、オプションの空気分散媒体118と、1〜4つのランプからなる各グループにつき少なくとも1つの安定器120と、空気チャンバ115用のハウジングカバー122と、少なくとも1つの送風機30とで組み立てられる。ガラス板110は、ランプハウジングアセンブリ14のすべての実施形態に存在する必要はない。露光装置10が、修正デジタル式ワークフローに従って前駆体20を露光する能力も有する実施形態では、封入容器に収容された前駆体が、不活性ガスおよび指定された濃度の酸素からなる環境で露光され得るように、ガラスが封入容器58の上部を形成することから、ガラス板110が、ランプハウジングアセンブリ14に含まれる。一部の実施形態では、ランプアセンブリ102は、少なくとも2つのランプ32および少なくとも1つの安定器120を含む。配気アセンブリ105は、各ランプ32につき少なくとも1つの開口117を有するシート112と、カバー122と、少なくとも1つの送風機30と、任意選択で、空気分散媒体層118とを含む。少なくとも1つのランプ32、少なくとも1つの安定器120、センサ70、73、107、108、少なくとも1つの送風機30は、電力源(図示せず)で通電される。
【0054】
本露光装置10では、前駆体20を露光するのに使用される放射線源は、管状ランプの形態の少なくとも2つのランプ32である。ほとんどの実施形態では、管状ランプ32は、前駆体20の感光性組成物の光反応に必要とされる波長で、十分な化学線を放射する材料を含む蛍光ランプである。各少なくとも2つのランプ32は、管の全長と、裏面130aと、前面130bとを有する。ランプアセンブリ102の少なくとも2つのランプ32は、互いに平行に隣接している。示した実施形態では、ランプ32は、ランプの全長が、露光装置10の前面から裏面に延びる向きに向けられている。ランプは、本明細書において、管状ランプまたは光管と称することができる。ほとんどの実施形態では、少なくとも2つのランプ32は複数のランプ132であり、複数のランプ132は平衡に隣接し、平面を形成するので、一列のランプとみなすことができる。ランプ列は、ランプまたは光管の壁、またはアレイ、または並びと称することもできる。露光される前駆体20の表面を十分に均一なエネルギで十分に照射するのに十分な数量の管状ランプ32があることを条件として、複数のランプ132の光管の数量は特に限定されない。一部の実施形態では、複数のランプ132の管状ランプ32の数量は5〜50個である。他の実施形態では、複数のランプ132の管状ランプ32の数量は15〜40個である。一部の他の実施形態では、複数のランプ132の管状ランプ32の数量は30〜36個であり、さらに別の実施形態では、14〜18個である。ほとんどの実施形態では、複数の管状ランプ132のすべてのランプ32は通電されて、露光用の放射線を放射する。あらゆる露光に対してすべてのランプ32に通電することは、複数のランプ132のすべてのランプが、ほぼ同じ進度で経年変化し、したがって、前駆体20に作用する露光の品質が、装置10の長期の動作時間にわたって一定であることを保証する。ほとんどの実施形態では、複数の管状ランプ132の各ランプ32は、60〜140Wの出力を有する。一実施形態では、複数の管状ランプ132の各ランプ32は、露光ベッド25の幅または全長と少なくとも同じ長さの全長を有する。ほとんどの実施形態では、複数の管状ランプ132のランプ32は、露光ベッド25の全長または幅よりも長い全長を有する。ほとんどの実施形態では、ランプハウジングアセンブリ14が露光位置Leにあるときに、複数の管状ランプ132の前面130bは、ランプに対向した前駆体20の面、すなわち露光面から約2〜約6インチ(約5〜約15cm)の距離を置くことができる。一部の他の実施形態では、複数の管状ランプ132の前面130bは、前駆体20の露光面から約2.4〜約4インチ(約6〜10cm)の距離を置くことができる。露光時間は、放射線の強度およびスペクトルエネルギ分布、複数の光管の前駆体からの距離、および前駆体20の光重合性材料の特性および厚さに応じて、数秒から数十分まで変わり得る。
【0055】
露光装置10の一実施形態では、複数の管状ランプ132の各ランプ32または光管は、同じ、または実質的に同じ波長、または波長域で放射線を放射することができる。この実施形態では、例えば、複数の光管132の各ランプ32は、310〜400nmの範囲の波長の紫外線(この紫外線は、紫外線A波(UV−A)と呼ばれることもある)を放射することができる。この実施形態は、(原位置マスクを介した)前駆体20の画像露光、前駆体の裏面を介したブランケット露光に特に有用であり、さらに、(レリーフ形成後)光重合プロセスを完了するための前駆体の後露光に有用であり得る。複数の管状ランプ132に特に適したランプ32には、UV−A紫外線による露光用の140W蛍光ランプ、Model No.TL140W−10−R(オランダ、アムステルダムに所在のフィリップス社製)がある。この適切なランプは、約17〜約30mW/cm
2の照射能力を有し、この照射能力の範囲は、従来の露光装置で使用されている従来の多くの蛍光管ランプの照射能力の範囲、すなわち、典型的には、約18〜24mW/cm
2よりも広い。特に適したランプによる、より広い範囲の照射能力により、ランプが所望の照射量または目標照射量範囲で放射する有効期間が延びる。
【0056】
露光装置10の代替実施形態では、複数の光管132は、少なくとも2つのタイプのランプを含むことができ、各タイプのランプは、異なる波長または波長域で放射線を放射する。この代替実施形態では、例えば、複数の光管の一方のタイプのランプは、310〜400nmの範囲の波長の紫外線(UV−A)を放射することができ、複数の光管の他方のタイプのランプは、紫外線c波(UV−C))と称することができる200〜約300nmの範囲の波長の紫外線を放射することができる。ほとんどの実施形態では、2つのタイプのランプは、複数の光管の壁に沿って交互に配置される。この実施形態は、後露光および仕上げ露光のステップを組み合わせて、すでに処理されてレリーフ面を形成している前駆体20を同時に露光するのに特に有用であり、後露光は、重合プロセスを完了させ、仕上げ露光は、印刷版のレリーフ面の粘着性を取るために使用される。本明細書で説明した、主に前駆体の画像露光または背面露光で使用するための任意の1つまたは複数の特徴部は、仕上げ露光および/または後露光用に、単独で、または任意の組み合わせで使用することもでき、特徴部には、温度制御式露光ベッド、ならびに/あるいは少なくとも1つのランプの温度および/または照射量を制御するための配気アセンブリを有するランプアセンブリ、ならびに/あるいは前駆体を化学線で露光するために、1つまたは複数のランプが受け取る電力を調整する、1つまたは複数のランプに接続された調整可能な安定器を含むランプアセンブリがある。しかし、仕上げ露光および/または後露光に1つまたは複数のこれらの特徴部を使用しても、画像露光に対して得られるのと同様な、前駆体にとっての利点が得られないことがある。
【0057】
ほとんどの実施形態では、ランプアセンブリ102は、2つ以上のランプ、すなわち、複数のランプ132で構成され、複数のランプ132において、各ランプ32は、ランプ列を形成するように互いに平行に隣接して、ブラケット(図示せず)内で2つのソケット(図示せず)間に取り付けられ、安定器120は、1〜4つのランプからなるグループごとに設けられる。一実施形態では、各ランプ32は、1つの安定器120に接続される。別の実施形態では、2つのランプ32がグループになり、1つの安定器120に接続される。一部の他の実施形態では、3つのランプがグループになり、1つの安定器120に接続される。一部の他の実施形態では、4つのランプがグループになり、1つの安定器120に接続される。安定器120は、少なくとも、ランプまたはランプ32のグループを作動させるのに必要な電圧を供給する。一部の実施形態では、安定器120は、ランプ32への電力を安定化および維持するために使用することもできる。本装置10の一部の実施形態では、安定器のタイプは限定されず、例えば、電子式および電磁式を含むことができる。一実施形態では、安定器は電子安定器である。
【0058】
一部の実施形態では、安定器120は、調光式安定器とも称することができる調整可能な安定器であり、ランプまたはランプ32のグループが受け取る電力を調整する。調整可能安定器120は、少なくとも1つのランプ32に接続され、少なくとも1つのランプが電力源から受け取る電力を、その電圧を調整することで制御する。ほとんどの実施形態では、露光装置10また、調整可能な安定器およびランプ出力を制御するために、1つまたは複数の安定器120および1つまたは複数のランプ32に接続した安定器調光コントローラ(図示せず)を含む。調整可能な安定器120は、1〜4つのランプからなるグループごとに設けることができる。示した実施形態では、ランプアセンブリ102の各ランプ32は、調整可能な安定器120に接続されている。安定器120は、金属シート112の上の空気チャンバ115内でブラケット支持体(図示せず)に取り付けられる。一部の実施形態では、各調整可能な安定器120は、電力源(図示せず)からの最大電力の約5〜100%をランプまたはランプ32のグループに供給するように調整することができる、すなわち、調整可能な安定器は、1つまたは複数のランプへの電力に対して95%〜0%の余裕を持たせる。一部の他の実施形態では、各調整可能な安定器120は、電力源からの最大電力の約20〜100%をランプまたはランプ32のグループに供給するように調整することができる、すなわち、調整可能な安定器は、1つまたは複数のランプへの電力に対して80%〜0%の余裕を持たせる。さらに別の実施形態では、各調整可能な安定器120は、電力源からの最大電力の約10〜80%をランプまたはランプ32のグループに供給するように調整することができる、すなわち、調整可能な安定器は、1つまたは複数のランプへの電力に対して90%〜20%の余裕を持たせる。さらに別の実施形態では、各調整可能な安定器120は、電力源からの最大電力の約30〜90%をランプまたはランプ32のグループに供給するように調整することができる、すなわち、調整可能な安定器は、1つまたは複数のランプへの電力に対して70%〜10%の余裕を持たせる。安定器120による1つまたは複数のランプへの電力の調整により、1つまたは複数のランプ32から放射する照射量が調整される。露光装置10の一部の実施形態で使用するのに適した調整可能な安定器には、Eckerle Industrie Elektronik GmbH(ドイツ、マルシュ(Malsch))から入手可能なDimmable Electronic Ballast EVL230がある。示した実施形態では、調整可能な安定器120とすることができるランプ32用の安定器120は、空気チャンバ115内に配置されている。安定器120は、シート112の1つまたは複数の開口117を塞がず、空気が空気チャンバ115を流れるのを可能にするように、シート112の十分上で、支持フレーム状のプラットフォーム(図示せず)に取り付けられる。
【0059】
任意選択で、各ランプアセンブリ102は、ランプ32内のコイルを予熱するための変圧器(図示せず)を含むことができる。一実施形態では、変圧器は、ブラケットの、光管とは反対の側、すなわち、ブラケットの裏面に取り付けられ、ソケットに接続される。オプションの変圧器によりランプ32のコイルを予熱することで、通常、ランプの稼働寿命が長くなる、すなわち、ランプが所望の放射線出力を供給する時間が延びる。示した実施形態では、フィラメント予熱変圧器は、調光式安定器に含まれる。
【0060】
一部の実施形態では、前駆体の単一の露光の間、さらには、前駆体の1つの露光から異なる前駆体の別の露光までの間、すなわち、長期にわたる複数の前駆体の露光の間、露光の一定の品質を保証する、すなわち、複数の管状ランプ102が放射する放射線が一定であることを保証するために、複数の管状ランプ132の各ランプ32は、一定または実質的に一定の温度、あるいは温度範囲内に維持される。複数の光管132の各ランプ32を一定または実質的に一定の温度、あるいは温度範囲内に維持することは、各露光にわたって放射される放射線の品質を一定にし、ランプの寿命を延ばす助けとなる。一部の実施形態では、複数の光管132の各ランプ32は、30〜60℃の温度に維持される。ほとんどの実施形態では、各ランプ32は、55℃未満、特に、40〜55℃に維持される。一部の他の実施形態では、複数の光管132の各ランプ32は、目標温度±5℃に維持される。複数の光管132の各ランプ32の温度は、1つまたは複数の接触センサあるいは赤外線センサで測定することができる。一部の実施形態では、複数の光管132の各ランプ32の温度を代表すると考えられる1つだけのランプ32の温度が測定される。示した実施形態では、代表的なランプ32の温度を測定するセンサ107は、ランプ列132の中間付近で1つのランプ32の裏面130aに配置されている。
【0061】
一部の実施形態では、前駆体の単一の露光の間、さらには、前駆体の1つの露光から異なる前駆体の別の露光までの間、すなわち、長期にわたる複数の前駆体の露光の間、露光の一定の品質を保証する、すなわち、複数の管状ランプ132が放射する放射線が一定であることを保証するために、複数の光管132の各ランプ32は、一定または実質的に一定の照射量あるいは照射量範囲内に維持される。複数の光管132の各ランプ32を一定または実質的に一定の照射量あるいは照射量範囲内に維持することは、各露光にわたって放射される放射線の品質を一定にし、ランプの寿命を延ばす、または大幅に延ばす助けとなる。一部の実施形態では、複数の光管132の各ランプ32は、約17〜約22mW/cm
2の照射量に維持される。ほとんどの実施形態では、各ランプは、約17〜約20mW/cm
2の照射量に維持される。
【0062】
複数の光管132の各ランプ32の照射量は、1つまたは複数の照射量センサ70、108a、108bで測定することができる。照射量センサ70、108a、108bは、露光するために1つまたは複数のランプ32が放射した波長または波長域に対して感受性であり、ランプ32から放射された照射量に反応する、すなわち、照射量を測定する。場合によっては、照射量センサ70、108a、108bは、1つまたは複数のランプ32から放射されたピーク照射量を測定する。センサ70、108a、108bが作動するときに、ランプアセンブリハウジング14は、露光位置Leにあるので、センサに対する1つまたは複数のランプ32の位置は同じか、または実質的に同じであり、1つまたは複数のランプの温度は、配気アセンブリ105によって維持され、照射量センサ70、108a、108bによる測定によって、主に、使用および経年変化に起因する、1つまたは複数のランプ32から放射した照射量の変化が検出される。一部の実施形態では、複数の光管132の各ランプの照射量を代表する1つだけのランプ32の照射量が測定される。
図5に示す一実施形態では、代表的なランプ32の照射量を測定する静止型照射量センサ108aは、ランプ列132内の(1つのランプの裏面とは反対側の)ランプ32の前面130bに配置されている。静止型照射量センサ108aは、端効果を回避するために、管32の端部に接近した位置またはランプ列132の最初もしくは最後のランプの位置を除いて、実質的に、複数のランプ132の任意の1つのランプ32の位置で、実質的に、1つの管状ランプ32の全長に沿った任意の位置に配置することができる。分かりやすくするために、やはり
図5に示す代替の実施形態では、静止型照射量センサ108bは、前駆体をベッド25に配置することが、またはシール53が障害にならないように、露光ベッド25に、または露光ベッド25の近くに、典型的には、露光ベッドの周縁の近くに、または周縁に配置することができる。露光装置の一部の実施形態において、照射量を測定するのに適したセンサには、ATE−Consys GmbH(ドイツ、ブンデ(Bunde))から入手可能なUV−A Sensor Models 16163および16164がある。これらのセンサは、静止型照射量センサ108a、108bおよび走査型照射量センサ70に適している。
【0063】
図7Aおよび
図7Bに示す露光装置10の一実施形態は、移送アセンブリ72により、露光ベッド25の裏面の近くで裏面に隣接した通路71に沿って、1つから2つ以上の位置に移動することができる別の照射量センサ70を含む。通路71は、ランプ列132の平行配向に直角であるので、移送アセンブリ72は、各ランプが放射した強度または照射量を測定するために、通路71に沿いながら、複数のランプ132の各ランプ32に対向して、または実質的に対向して、走査型照射量センサ70を移動させる。
【0064】
照射量センサ移送アセンブリ72は、照射量センサ70を持ち上げて支持する一端141と、プラットフォーム144に回転可能に連結された第2の端部142とを有するアーム部材140を含む。通路71と整列するホームポジションPhから、通路71から約90°の方向を向き、複数のランプ132のランプ32の1つの全長と実質的に整列する走査位置Psまでアーム140を回転できるように、アーム端142に連結されたモータ145が、プラットフォーム144に取り付けられている。
図3Bおよび
図5に示すように、アーム140を走査位置Psまで回転させることで、走査型照射量センサ70は、ガラス板110とランプ列132との間で、複数のランプ132の1つのランプ32の前面130bに隣接して配置される。プラットフォーム144は、露光ベッド25用の支持体147の裏面に取り付けられ、通路71に平行に隣接したスロット付きトラック(図示せず)の側部とそれぞれが係合した2つの連結器(図示せず)を含む。移送アセンブリ72は、センサ70のホームステーションShと反対側の通路71の端部に、または端部の近くに取り付けられた移送モータ149を含む。プラットフォーム144は、スプロケットまたは歯付きホイール153と、移送モータ149に連結された第2のスプロケットホイール(図示せず)との間で連結された駆動ベルト151に連結されている。モータ149が作動すると、ベルト151は、スプロケットホイール153と第2のスプロケットホイールとのまわりに回転して、連結器をそれらのそれぞれのトラックに沿ってスライドまたは移動させ、それにより、プラットフォーム144をアーム140および照射量センサ70と共に通路71に沿って移動させる。
【0065】
各ランプ32の照射量を維持する、または各ランプ32から放射する照射量を校正する方法の一部の実施形態では、複数のランプ132のすべてのランプ32は、任意の1つのランプの照射量を求める前に通電される。すべてのランプ132に通電することで、走査型照射量センサ70が、実質的に、各ランプ32の照射量を個別に求めるとしても、前駆体20が露光中にさらされる放射状態をより代表するものになる。そのように、走査型照射量センサ70が、実質的に、各ランプの照射量を個別に求めるとしても、測定しつつあるランプに隣接する1つまたは複数のランプからの照射量も1つまたは複数の照射量センサによって検出され得る。各ランプの照射量を維持する、または各ランプ32から放射した照射量を校正する方法の別の実施形態では、照射量を測定されつつあるランプ32だけが通電される。ただし、各ランプ32は、少なくとも、そのそれぞれの照射量を求める前に、その目標温度にならなければならないので、複数のランプ132のすべてのランプに対して照射量測定を完了するには、かなり長い時間がかかる。
【0066】
複数の光管132は、通電された場合に、通常、熱を発生させ、この熱は、特に、露光装置10の内部の閉じた環境において、露光中に、ランプ32の温度およびランプの照射量に影響を及ぼすことがある。ランプ32から非常に多量の熱が発生して、ランプが過熱することがあり、ランプの温度を所望の温度範囲内に維持することが困難になることがある。複数の光管132の中のランプ間で、さらには、各ランプの軸方向長さに沿って温度を一定に維持し、ランプ内で、およびランプ間で、比較的熱い、または冷たい領域がないようにするのが望ましい。複数の光管132の中のランプ間で、照射量を一定または実質的に一定に維持することも望ましい。ほとんどの実施形態では、単一の露光時に、1つまたは複数のランプ32の照射量は大幅に落ちない、または経年変化しないが、その照射量は、1つまたは複数のランプの温度から影響を受けることがある。
【0067】
本露光装置10および使用方法の一実施形態は、露光時に、2つ以上の管状ランプ32を一定または実質的に一定の温度に、あるいは狭い温度範囲内に維持する能力を付与する配気アセンブリ105を含む。配気アセンブリ105は、露光時に、2つ以上の管状ランプ32を一定または実質的に一定の照射量あるいは狭い照射量範囲に維持する能力を付与することもできる。例えば、本装置の一実施形態では、17〜20mW/cm
2の範囲で1つまたは複数のランプ32が放射する照射量の均一性は、配気アセンブリ105によって空気をランプに当てる効果により約±5%である。すなわち、1つまたは複数のランプ32が放射し、露光ベッド25の外側面28および露光ベッド25上の前駆体20に当たる照射量は、±5%以下だけ変動する。各ランプが放射する照射量の均一性に加えて、配気アセンブリはまた、露光ベッドに向けて、すなわち、露光ベッドの平面領域の端から端まで複数のランプ132が放射する、ひいてはベッド上にある前駆体20に当たる照射量に対して、約±5%の同様の均一性を付与する。
【0068】
配気アセンブリ105は、空気チャンバ115および少なくとも1つの送風機30を含む。各少なくとも2つのランプ32に対して整列する少なくとも1つの開口117を有する、チャンバの底部としてのシート112と、チャンバの上部としてのカバー122と、ランプハウジングアセンブリ14の側部またはカバーパネル16とによって形成された空気チャンバ115は、空気チャンバによる封入容器を完成している。シート112は、2つ以上のランプの各ランプ32に対して少なくとも1つの開口117を含み、各開口は、管状ランプの全長に平行に整列し、開口を出た空気をランプの裏面130aに当たるように向ける。一部の実施形態では、シート112は、複数のランプ132の各ランプ32に対して1つの開口117を含む。一部の他の実施形態では、シート112は、複数のランプ132の各ランプ32に対して2つ以上の開口117を含む。ほとんどの実施形態では、シート112は、複数のランプ132の各ランプ32に対して、スリットなどの複数の開口117を含み、複数の開口は、各ランプの全長と整列する。シート112は、露光装置10内の状態、すなわち、熱、放射線に耐えることができる任意の材料で作製することができる。ほとんどの実施形態では、シート112は金属で作製され、一実施形態では、アルミニウムで作製される。一部の実施形態では、シート112は、反射するように研磨され、かつ/または1つもしくは複数のランプ32に対向する面に反射コーティングを含む。
【0069】
任意選択で、空気チャンバ115は、シートの複数のランプ132に対向する側とは反対側のシート112の内側に隣接して層を形成する空気分散媒体118を含む。空気分散媒体118は、チャンバ115内の空気をシート112の各複数の開口117に均等に分散させる助けとなる。一部の実施形態では、空気分散媒体118は、異なる大きさの複数の開口を有し、チャンバ115の底部を形成するシート112の開口と整列しない第2のシート(図示せず)である。別の実施形態では、空気分散媒体118は不織布材料である。
図4および
図5に示す実施形態では、空気分散媒体118は、厚さが約0.7〜3.0cmの非圧縮不織布材料である。一部の実施形態では、空気分散媒体118の層は、開口117を有するシート112の内側面に接する。一部の他の実施形態では、空気分散媒体の層は離して並置され、シート112の内側面に接しない。
【0070】
少なくとも1つの送風機30は、空気チャンバ115内の空気を加圧するので、空気は、シート112の各1つまたは複数の開口117から放出され、同じ、または実質的に同じ体積流量ですべての開口から出る。示した実施形態では、配気アセンブリ105は、2つの送風機30を含む。送風機30はそれぞれ、直立ハウジング35の背面通気パネル16に配置されたフィルタ164a、164bと対合した吸気口162を有する吸気ダクト160を含む。フィルタ164a、164bは、ダクト160を通って流入し、出口166から出て空気チャンバ115に入る空気を濾過する。流入空気は室温である。少なくとも1つの送風機30は、ランプハウジングアセンブリ14に取り付けられ、ランプハウジングアセンブリ14がベースハウジングアセンブリ12との間を移送されるときに、ランプハウジングアセンブリと共に移動する。吸気ダクト160は、ランプハウジングアセンブリ14が第1の位置Lhにあるときに第1のフィルタ164aと対合し、ランプハウジングアセンブリ12が第2の位置Leにあるときに第2のフィルタ164bと対合する。ほとんどの実施形態では、少なくとも1つの送風機30は連続的に動作して、チャンバを加圧するために空気をチャンバ115に送り、一方、少なくとも、1つまたは複数のランプ32が通電される。空気チャンバ115は加圧されるので、空気は、一定または実質的に一定の体積流量で、チャンバの底部を形成するシート112の開口117から出て、ランプ32の裏面130aに当たる。1つまたは複数の送風機30は、空気チャンバ115に流入する空気を、ひいては、シートの開口117から出て、ランプの裏面130aに当たる体積流量を増やすように周波数または電流を変え、それにより、ランプを冷却し、さらに、空気チャンバ115に流入する空気を、ひいては、シートの開口117から出て、ランプ32の裏面130aに当たる体積流量を減らすように周波数または電流を変え、それにより、ランプが温まる、または昇温するのを可能にする。一部の他の実施形態では、送風機30の一方は連続的に動作し、一方、第2の送風機は、シートの開口117から出る空気の体積流量を調整するために、作動と停止を繰り返す。前駆体20を化学線で露光するために、露光装置10を動作させる一実施形態では、露光装置は、2つ以上のランプ32、すなわち、複数のランプ132を有するランプアセンブリ102と、空気チャンバ115および2つの送風機30を有する配気アセンブリ105と、1つまたは複数のランプ用の温度センサ107、および/または一実施形態では静止型照射量センサである1つまたは複数のランプ用の照射量センサ108a、108bとを含む。前駆体20は露光ベッド25に配置される。任意選択で、露光ベッド25は、ベッドと、ベッドに配置された前駆体20が所望の状態になることを保証するために、1つまたは複数のステップを経ることができる。以下のステップ、すなわち、ランプハウジングアセンブリ14を露光位置Leに移動させ、ランプアセンブリ102の複数のランプ132に通電し、配気アセンブリ105の送風機30を作動させるステップは、前駆体20の露光を開始する前に、任意の順序で行うことができる。
【0071】
露光位置Leにおいて、通電された複数のランプ132の前面130bから放射した放射線は前駆体20に照射する。少なくとも、前駆体20の露光中に、空気は、複数のランプの裏面に隣接する空気チャンバ115から出た体積流量で、各複数のランプ132の裏面130aに当たる。一実施形態では、配気アセンブリ105の空気チャンバ115から生じ、複数のランプ132に当たる空気の体積流量は、ランプを最小限に冷却する場合の約1.3m
3/分から、ランプを最大限に冷却する場合の約10m
3/分までとすることができる。複数のランプ132が34個の個々のランプを含む実施形態では、(34個のうちの)1つのランプに向けて1つまたは複数の開口117を出る空気の体積流量は、配気アセンブリ105によって生じる空気の体積流量の約1/34である。空気は、各ランプ32に対して管の全長に平行に整列したシート112の複数の開口117を通って空気チャンバ115を出る。作動した送風機30は、室内から空気を吸い込んで空気チャンバ115を加圧し、これは、各複数の開口117を出た空気を均一に分散させる。送風機30は、チャンバ115内の空気圧を変えるために、電力または電流と共に、すなわち、周波数を調整される。少なくとも2つのランプ32に当たる空気の体積流量は、1つまたは複数のランプ32の温度、あるいは1つまたは複数のランプ32の照射量、あるいはランプの温度および照射量の両方を目標温度および/または目標照射量に維持することで制御される。ほとんどの実施形態では、ランプ32の温度は温度センサ107で測定され、1つまたは複数の送風機30は、その周波数、すなわち、吹き出される空気の体積を変えるように調整され、これは、測定温度と目標温度との比較に基づいて、1つまたは複数の開口117を通って空気チャンバ115を出る空気を調整する。一部の他の実施形態では、ランプの照射量は静止型照射量センサ108a、108bの1つで測定され、1つまたは複数の送風機30は、その周波数、すなわち、吹き出される空気の体積を変えるように調整され、これは、測定照射量と目標照射量との比較に基づいて、1つまたは複数の開口117から出る空気を調整する。ほとんどの他の実施形態では、1つまたは複数のランプ32の温度および照射量の両方が測定され、1つまたは複数の送風機30が調整される。
【0072】
図11の簡略化したプロセス制御図は、コントローラ56が、少なくとも1つの送風機30に(図示しないモータコントローラを介して)接続され、さらに、ランプ温度センサ107に接続され、ランプ温度センサ107は、測定した温度の信号をコントローラに送り、コントローラは、測定した温度の信号を読み込み、測定した温度を所望の温度と比較し、送風機の周波数または電流を変えるように、少なくとも1つの送風機に信号を送り、それにより、少なくとも2つのランプ32に当たる、各スロットを通る空気の体積流量を調整することを示している。コントローラ56は、少なくとも1つの送風機30に(図示しないモータコントローラを介して)接続され、さらに、照射量センサ108a、108bの少なくとも1つに接続され、コントローラは、測定した照射量の信号を読み込み、測定した照射量を所望の照射量と比較し、送風機の周波数または電流を変えるように、少なくとも1つの送風機に信号を送り、それにより、少なくとも2つのランプ32に当たる空気の体積流量を調整する。
【0073】
一部の実施形態では、前駆体の露光中に、1つまたは複数のランプの温度だけが測定され、少なくとも、1つまたは複数の送風機に対する1つまたは複数の調整を行って、1つまたは複数のランプの温度を目標ランプ温度に制御または維持する。本装置10は、露光中に、室温の空気を使用して、1つまたは複数のランプ32の温度を維持する。前駆体の露光を開始する前に、ランプを所望の目標温度範囲まで温めるのに、装置10の始動時に1つまたは複数のランプ32から発生する熱だけで通常十分である。ランプを目標温度まですばやく予熱するために、ランプアセンブリに加熱器を含むことは、当業者の技術の範囲内である。一部の他の実施形態では、前駆体の露光中に、1つまたは複数のランプの温度および照射量の両方が測定され、1つまたは複数の送風機に対する1つまたは複数の調整を行って、1つまたは複数のランプの温度および照射量を目標温度および目標照射量に維持する。
【0074】
空気チャンバ115は加圧されて、シート112の開口117を通る所望の空気流れをもたらすので、一部の実施形態では、空気は、複数のランプ132に当たった後、ランプハウジング(すなわち、ランプハウジングの、空気チャンバ115ではない部分であり、複数のランプおよびオプションのガラスシートを収容する部分)から漏出することができ、部屋に流出する。一実施形態では、ランプ132に当たった後、加熱空気は、ランプを収容する部分から漏出し、1つまたは複数の横流ファン(図示せず)によって、露光ベッド25の周縁のすべてまたは一部分のまわりに(およびランプハウジングアセンブリが露光位置Leにある場合に、安全スイッチバー52の周縁内に)配置された1つまたは複数の通気口または開口(図示せず)を通って、露光装置10から能動的に除去され、横流ファンは、ベースアセンブリ12に配置されて、加熱空気を装置10と床との間のギャップに通して部屋に排出する。任意選択で、露光ベッド25の周縁に位置する通気口または開口は、加熱空気が部屋に排出されるように、ベースアセンブリ12の1つまたは複数のダクトを介して、1つまたは複数の排気ファンに接続することができる。代替の実施形態では、複数のランプ132に当たった後、空気は、ランプハウジングアセンブリ14に配置された1つまたは複数の排気ファンによって、ランプを収容する部分から能動的に除去することができる。1つの代替実施形態(図示せず)では、ランプの平面内で、複数のランプ132のすべてまたは一部間に排気管を散在させることができる。排気管は排気ファンに接続され、排気ファンは、管内の開口を通じて、ランプハウジング部分に存在する衝突した空気を露光装置から排気管に引き込む、または集める。別の代替実施形態(図示せず)では、排気管は、ランプハウジング部分の内部の周縁に配置することができ、排気ファンに接続され、排気ファンは、管内の開口を通じて、ランプハウジング部分に存在する衝突した空気を露光装置から排気管に引き込む、または集める。
【0075】
露光後、前駆体の組成物層内の1つまたは複数の光化学反応を実質的に完了するために、少なくとも1つのランプから放射した、十分な照射量を有する放射線で前駆体を露光した。
【0076】
さらに別の実施形態では、1つまたは複数のランプが経年変化する期間を経て、ランプアセンブリ102の1つまたは複数のランプ32の照射量が測定され、1つまたは複数のランプ30の照射量を目標照射量に制御または維持するために、少なくとも、調整可能な安定器120によって、1つまたは複数の調整が行われる。
【0077】
ランプは、使用と共に経年劣化する、すなわち、ランプから放射された照射量またはランプの輝度が、ランプを使用するにつれて低下する。調整可能な安定器120付きのランプ32を有するランプアセンブリ102を含む露光装置10の実施形態において、感光性前駆体20を化学線で露光するのに使用されるランプの照射量を校正または制御する本方法の特定の利点は、任意の時点で、経年変化し(加速して)、もはや照射量または他の条件を満たさない1つまたは複数のランプだけを交換しさえすればよいことである。これは、複数のランプの1つまたは2つまたは数個だけがかなり経年変化したとしても、すべてのランプが交換される先行技術の露光装置と異なっている。
【0078】
露光装置10のほとんどの実施形態では、露光時に、積算器(図示せず)、すなわち、放射線積算システムが使用され、この積算器は、前駆体が置かれた露光ベッドに照射するランプの輝度または照射量を評価し、ランプが放射した放射線の強度に応じて露光時間を補正する。積算器は、ランプの経年変化をある程度まで補償するのに適しているが、露光が長くなりすぎるか、または感光性要素の所望の光化学反応度を得るには不十分である。
【0079】
前駆体を化学線で露光する露光装置において、少なくとも1つのランプ32から放射する放射線を制御するように露光装置10を動作させる一実施形態では、露光装置は、2つ以上のランプ32、すなわち、複数のランプ132および各ランプ32に接続された調整可能な安定器120を有するランプアセンブリ102と、空気チャンバ115および2つの送風機30を有する配気アセンブリ105と、1つまたは複数のランプ用の温度センサ107、および1つまたは複数のランプ用の静止型照射量センサ108a、108b、および走査型照射量センサ70とを含む。感光性要素または前駆体20を化学線で露光する露光装置10では、調整可能な安定器120を有する少なくとも1つのランプ32の照射量を制御する方法は、本明細書において、校正方法と称することもできる。以下のステップ、すなわち、ランプハウジングアセンブリ14を露光位置Leに移動させ、ランプアセンブリ102の複数のランプ132に通電し、配気アセンブリ105の送風機30を作動させるステップは、露光を開始する前に、任意の順序で行うことができる。ほとんどの実施形態では、校正方法は、前駆体20を露光する必要はなく、したがって、露光ベッド25だけが、複数のランプ132から放射した放射線にさらされる。調整可能な安定器120を有する少なくとも1つのランプ32の照射量を制御する校正方法は、前駆体20が存在しない状態で、単に、システムの使用に応じて定期的に行われる。ほとんどの実施形態では、校正方法は、複数のランプ132の各ランプ32から放射した実際の照射量を求め、必要に応じて、調整可能な安定器120を用いて、ランプから放射した照射量を目標照射量または目標照射量範囲内に調整する。
【0080】
ほとんどの実施形態では、1つまたは複数のランプ32の温度は、温度センサ107で測定され、測定したランプ温度は、一部の実施形態において40〜45℃である目標ランプ温度と比較される。上記に説明したように、相応して、送風機30が作動されて、1つまたは複数のランプの温度を目標温度に維持する。ランプハウジングアセンブリ14が第2の位置Leにある状態で、走査型照射量センサ70のアーム部材140は、そのホームポジションPhから、アームが管状ランプの全長と整列する走査位置Psまで回転する。走査位置Psでは、アーム部材140が回転することで、センサ70が付いた端部141が、ランプの下でランプの前面近傍に、かつオプションのガラス板110の上に配置される。走査用のホームポジションShでは、走査型照射量センサ70は、静止型照射量センサ108bと整列する、または重なる。コントローラ56は、ランプが適切に校正の準備ができたことの別の検査として、各走査型照射量センサ70および静止型照射量センサ108bからの測定した照射量を比較する。1つのランプ32の校正は、ランプ温度が目標温度に達した状態で始まる。走査型照射量センサ70は、一実施形態において、ランプの照射量を測定するために、センサ70を複数のランプ132の1つのランプ32に対向する、または実質的に対向する向きで配置するように、移送アセンブリ72により通路71を移動する。他の実施形態では、走査型照射センサ70は、他の位置、すなわち、ランプ間に配置することができる。測定照射量と目標照射量との比較に基づいて、調整可能な安定器120によって、1つのランプへの電力が調整され、それにより、少なくとも1つのランプから放射される照射量を目標照射量に一致するように調整する。走査型照射量センサ70を移動させ、走査型センサ70でランプ32の照射量を測定し、測定されたランプへの電力を調整可能な安定器120で調整し、それにより、ランプから放出する照射量を目標照射量に調整するシーケンスは、ランプアセンブリ102内の複数のランプ132のすべてのランプではないにしても、ほとんどに対して繰り返される。一部の実施形態では、ランプ列の末端にあるランプ32は、すなわち、最初および最後のランプは、エッジ効果の影響があるために測定および調整されない。一部の実施形態では、端部のランプは、端部のランプに隣接するランプに対して、調整可能な安定器120が行った調整に基づいて調整される。
【0081】
一実施形態では、使用に適したランプは、約17〜約30mW/cm
2の照射能力を有し、このランプは、ランプへの電力を調整する調整可能な安定器120と共に使用した場合に、寿命を過ぎる前に、すなわち、感光性要素の適切な露光時間に対する照射能力および/またはエネルギ密度が低下したために、ランプを交換する必要がある場合に、1つまたは複数のランプの寿命を大幅に延ばすという利点をもたらす。露光方法のこの実施形態は、調整可能な安定器を使用して、1つまたは複数のランプの照射量を維持することで、十分な均一性のエネルギ密度および照射量を露光用の前駆体に供給し、場合によっては、すべてのランプではなくて、1つまたは2つのランプだけを交換することを可能にする。調整可能な安定器120は、ランプが放射する照射量を、多数の前駆体の多数の露光を含む長い期間にわたって、一定または実質的に一定に維持することができるように、ランプ32への電力を調整し、それにより、ランプが放射する照射量を調整するために使用される。露光装置10に新たに設置されるランプ32は、例えば、20mW/cm
2の目標照射量をランプが有するように調整される調整可能な安定器120に接続し、調整可能な安定器は、例えば、最大電力の約80%に調整されたものである、すなわち、電力の約20%は、目標照射量を維持するために使用される。ランプ32が経年変化すると、(走査型センサ70で)測定した照射量は、目標照射量から低下してしまい、調整可能な安定器は、例えば、最大電力の約60%に調整される、すなわち、電力の約40%が、ランプによって放射される照射量を目標照射量に戻すために使用される。その後、調整可能な安定器120は、電力源からの最大電力の約5〜100%をランプ32または2つ、3つ、もしくは4つのランプからなるグループに供給するように調整することができる。
【0082】
感光性要素
感光性要素とは、印刷に適した面を形成するために、化学線での露光および処理を受けることができる印刷用前駆体20である。感光性要素は、レリーフ印刷版を作製するために使用され、少なくとも1つの光重合性層を含む。レリーフ印刷版は、フレキソ印刷版および活版印刷版を包含する。レリーフ印刷版は、印刷版が画像領域から印刷する印刷方法であり、印刷版の画像領域は隆起し、非画像領域はへこんでいる。一部の他の実施形態では、感光性要素から得られる印刷版は、グラビア印刷またはグラビア状印刷用途で使用するのに適することができる。グラビア印刷は、印刷版が画像領域から印刷する印刷方法であり、画像領域はへこみ、インクまたは印刷材料を収容する小さい凹状カップまたは窪みからなり、非画像領域は版の表面である。グラビア状印刷は、レリーフ印刷版が使用されることを除いてグラビア印刷と同じであり、画像領域はへこみ、印刷時に転写するインクを担持する窪みを形成する凹状領域からなる。任意選択で、感光性要素は支持体を含む。任意選択で、感光性要素は、光重合性層に隣接する化学線不透過材料の層を含む。一実施形態では、感光性要素は、少なくとも、結合剤、少なくとも1つのエチレン系不飽和化合物、および光開始剤で構成される光重合性組成物層を含む。別の実施形態では、光重合性組成物層は、エラストマー結合剤、少なくとも1つのエチレン系不飽和化合物、および光開始剤を含む。一部の実施形態では、レリーフ印刷版は、接触印刷に必要な圧縮に対処したエラストマー印刷版である(すなわち、光重合性層はエラストマー層である)。
【0083】
特に指定されない限り、「レリーフ印刷版または要素」という用語は、フレキソ印刷および活版印刷に適した任意の形態の版または要素を包含する。特に指定されない限り、「感光性要素」および「印刷版」という用語は、それらに限定されるものではないが、平シート、板、無継ぎ目連続版、円筒版、スリーブ付き版、および担体付き版を含む印刷用の前駆体として適切な任意の形態の要素および構造体を包含する。
【0084】
支持体は、レリーフ印刷版を作製するのに使用される感光性要素と共に従来から使用されている任意の可撓性材料とすることができる。一部の実施形態では、支持体は、支持体を通り抜ける「バックフラッシュ」露光に対処するために、化学線に対して透過性である。適切な支持体材料の例として、付加重合体および線状縮合重合体によって形成されたものなどの高分子フィルム、透明発泡体、ならびに布地がある。金属支持体が放射線に対して透過性でないとしても、特定の最終使用状態下で、アルミニウムなどの金属を支持体として使用することができる。好ましい支持体は、ポリエステルフィルムであり、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。支持体はシートの形態か、またはスリーブなどの円筒形の形態を取ることができる。スリーブは、可撓性材料の単一層または多層から形成することができる。高分子フィルムでできた可撓性スリーブは、通常紫外線に対して透過性であり、それによってバックフラッシュ露光に対処するので、円筒形印刷要素に床部を構築するのに適している。スリーブはまた、ニッケルまたはガラスエポキシなどの不透過性化学線遮断材料で作製することもできる。支持体は、厚さが、典型的には、0.002〜0.250インチ(0.0051〜0.635cm)である。一部の実施形態では、シート版の厚さは、0.003〜0.016インチ(0.0076〜0.040cm)である。一部の実施形態では、スリーブは、肉厚が4〜80ミル(0.010〜0.203cm)以上である。
【0085】
任意選択で、要素は、支持体と光重合性層との間に接着剤層を含むか、または光重合性層に隣接する支持体の面が接着促進面を有する。支持体の面の接着剤層は、米国特許第2,760,863号明細書、および米国特許第3036,923号明細書に開示されているように、支持体と光重合性層との間に適切な接着性を付与する接着剤材料またはプライマの下引き層あるいはアンカー層とすることができる。あるいは、光重合性層が存在する支持体の面は、支持体と光重合性層との間の接着を促進するために、火炎処理または電子処理で処理することができ、例えば、コロナ処理することができる。
【0086】
感光性要素は、少なくとも1つの光重合性組成物層を含む。本明細書において、「光重合性」という用語は、光重合性、光架橋性、または両方の系を包含することを意図されている。光重合性層は、結合剤、少なくとも1つのエチレン系不飽和化合物、および光開始剤を含む組成物で形成された固体層である。光開始剤は、化学線に対する感受性を有する。本明細書全体にわたって、化学光には、紫外線および/または可視光が含まれる。光重合性組成物の固体層は、レリーフ印刷に適したレリーフを形成するために、1つまたは複数の溶液および/または熱で処理される。本明細書において、「固体」という用語は、一定の体積および形状を有し、その体積または形状を変えようとする力に抗する層の物理状態を指す。光重合性組成物の固体層は、重合(光硬化)されてよいし、または重合されなくてもよいし、またはその両方でもよい。一部の実施形態では、光重合性組成物の層はエラストマーである。
【0087】
結合剤は限定されず、単一重合体または重合体の混合物である。一部の実施形態では、結合剤はエラストマー結合剤である。他の実施形態では、結合剤は、化学線での露光時にエラストマーになる。一部の実施形態では、結合剤は、A−B−Aタイプのブロック共重合体からなるエラストマーブロック共重合体であり、Aは非エラストマーブロックを表し、Bはエラストマーブロックを表す。非エラストマーブロックAは、例えば、ポリスチレンなどのビニル系重合体とすることができる。エラストマーブロックBの例には、ポリブタジエンおよびポリイソプレンがある。一部の実施形態では、エラストマー結合剤には、ポリ(スチレン/イソプレン/スチレン)ブロック共重合体、ポリ(スチレン/ブタジエン/スチレン)ブロック共重合体、およびそれらの混合物または組み合わせがある。結合剤は、感光性組成物の少なくとも50重量%の量で存在することが好ましい。
【0088】
光重合性組成物は、透明で濁っていない層が形成される限り、結合剤と共存できる、付加重合可能な少なくとも1つの化合物を含有する。付加重合可能な少なくとも1つの化合物は、単量体と称することもでき、単一の単量体または単量体の混合物とすることができる。光重合性組成物で使用できる単量体は、当技術分野において公知であり、この単量体には、それに限定されるものではないが、少なくとも1つの末端エチレン基を有する付加重合エチレン系不飽和化合物がある。単量体については、光重合性組成物に適切な特性を付与するために、当業者ならば適切に選択することができる。付加重合可能な化合物(単量体)は、エラストマー組成物の少なくとも5重量%の量で存在する。
【0089】
光開始剤は、化学線感受性の任意の単一化合物、または化合物の組み合わせとすることができ、過剰な停止反応なく、1つまたは複数の単量体の重合を開始する遊離基を発生させる。公知の光開始剤種の任意のものを使用することができる。あるいは、光開始剤は、化合物の混合物とすることができ、その化合物の1つは、放射線が活性化させた増感剤により増感性をもたせたときに遊離基を供給する。光開始剤は、可視線または紫外線に感応するのが好ましい。開始剤は、通常、光重合性組成物の重量に対して0.001%〜10.0%の量で存在する。
【0090】
光重合性層は、所望する最終特性に応じて、他の添加剤を含むことができる。光重合性層に追加する添加剤には、分光増感剤、増感剤、可塑剤、レオロジー改質剤、熱重合禁止剤、着色剤、加工助剤、抗酸化剤、オゾン亀裂防止剤、UV吸収剤、および充填物がある。添加剤は、結合剤および1つまたは複数の単量体と共存できなければならない。
【0091】
光重合性層の厚さは、所望する印刷版のタイプに応じて、広い範囲、例えば、約0.010インチ〜約0.250インチまたはそれ以上(約0.025cm〜約0.64cmまたはそれ以上)にわたって変えることができる。一部の実施形態では、光重合性層は、厚さが約0.002〜約0.067インチ(約0.005cm〜約0.17cm)の範囲を取ることができる。
【0092】
光重合性層の上、すなわち、光重合性層の支持体とは反対の側に、1つまたは複数のさらなる層が存在することができる。所望する使用法に応じて、さらなる層は、化学線に対して不透過性か、または透過性とすることができる。さらなる層は、感光性要素用の1つまたは複数の機能を有することができ、さらなる層には、それらに限定されるものではないが、エラストマー層、剥離層、化学線不透過層、バリヤ層、接着改質層、および感光性要素の表面特性を変える層とがある。さらなる層には、Fanらによる米国特許第6,773,859号明細書に開示されたものなど、光重合性層に載った少なくとも1つの熱除去可能層があり得る。他の適切な層には、多層カバー要素のエラストマー層として開示され、米国特許第4,427,759号明細書および米国特許第4,460,675号明細書に記載されたものがある。感光性要素は、化学線不透過層と光重合性層との間の、または、存在する場合に、化学線不透過層とエラストマー層との間のワックス層および/またはバリヤ層を含むことができる。感光性要素は、任意選択で、感光性要素の最外層の上に仮のカバーシートを含む。
【0093】
一実施形態では、前駆体は、光重合性層の上に、または隣接して、あるいは、存在する場合に、エラストマー層の上に化学線不透過層を含む。化学線不透過層は、マスク形成のデジタル法によって、前駆体、すなわち、感光性要素に、一体化されたフォトマスク、または原位置マスクを形成することができる。化学線不透過層は、赤外線レーザ放射に対して感受性を有することができ、化学線を遮断することができるので、赤外線(IR)感受性層と称することもできる。ほとんどの実施形態では、IR感受性層は、化学線に対して不透過性である、すなわち、2.5以上の光学密度を有し、好ましくは、赤外線レーザを用いたアブレーションによって、画像を形成することができる。IR感受性層は、波長(750〜20,000nmの赤外領域で高い吸収性を有する材料を含む。ほとんどの実施形態では、例えば、カーボンブラック、グラファイトなどの無機顔料が、IR放射を吸収するために使用される。赤外線吸収材料の量は、通常、層の全重量に対して0.1〜40重量%である。化学線を遮断する2.5以上の光学密度を達成するために、赤外線感受性層は、化学線の透過を防止する材料を含む。この化学線遮断材料は、赤外線吸収材料と同じでよいし、または異なってもよく、例えば、染料または顔料、特に前述の無機顔料とすることができる。この材料の量は、通常、層の全重量に対して1〜70重量%である。赤外線感受性層は、任意選択で、重合結合剤を含む。可塑剤、コーティング助剤などの他の補助剤も使用可能である。一実施形態では、赤外線感受性層は、前駆体の光重合性層の外側面に被覆または塗布することができる。赤外線感受性層の厚さは、通常、2nm〜50μm、好ましくは4nm〜40μmである。赤外線感受性層およびその調製は、例えば、国際公開第94/03838号パンフレットおよび国際公開第94/3839号パンフレットで詳細に説明されている。
【0094】
マスク形成のデジタル法の代替実施形態では、感光性要素は、最初に赤外線感受性層を含まない。この場合に、赤外線感受性層は、上記の感光性層に含まれる赤外線感受性層と同じか、または実質的に同じである。赤外線感受性層を担持する分離層は、赤外線感受性層が、通常は光重合性層である、感光性要素の支持体とは反対側の面に隣接するように、感光性要素と集合体を形成する。分離要素は、デジタル露光プロセスの助けとなる放出層または加熱層などの1つまたは複数の層を含むことができる。Fanらによる米国特許第5,607,814号明細書、Blanchettによる米国特許第5,766,819号明細書、米国特許第5,840,463号明細書、および欧州特許出願公開第0 891 877A号明細書に開示されているように、集合体は、赤外線感受性層を選択的に移動させ、光重合性層に載った、または光重合性層の上に配置された画像を形成するために、赤外線レーザ放射で画像露光される。赤外線感受性層の移動した部分だけが、感光性要素上に存在して、原位置マスクを形成する。
【0095】
別の実施形態では、フォトマスク画像は、剥離式担体上に形成することができ、次いで、熱および/または圧力を加えることによって、支持体とは反対側の光重合性層の面に転写される。光重合性層は通常粘着性であり、転写画像を保持する。剥離式担体は、次いで、前露光および/または画像露光の前に要素から除去することができる。剥離式担体は、材料を選択的に除去し、画像を形成するために、レーザ放射で画像露光される赤外線感受性層を有することができる。この種の担体の例には、Rexam,Inc.製のLaserMask(登録商標)画像フィルムがある。
【0096】
さらに別の実施形態では、デジタルマスクの形成は、インクジェットインクの形態の放射線不透過材料の画像塗布(imagewise application)によって行うことができる。インクジェットインクの画像塗布は、光重合性層に直接載ることができる、すなわち、感光性要素の光重合性層の上に配置することができる。
【0097】
さらに別の実施形態では、Zwadloによる米国特許第7,279,254号明細書に開示されているように、デジタルマスクは、剥離式フィルムの熱画像層に形成され、次いで、この剥離式フィルムは要素に積層され、その後、この積層マスクを介して感光性要素が画像露光される。別の実施形態では、米国特許第8,158,331号明細書に開示されているように、デジタルマスクは、上記のように、感光性要素の原位置に形成することができ、バリヤ薄膜が、この原位置マスクおよび感光性層に積層され、その後、バリヤ薄膜および原位置マスクを介して、感光性要素が画像露光される。
【0098】
マスクが感光性要素用に形成される実施形態がどうであれ、マスクは、印刷に適したグラフィック情報のパターンを示す不透過領域、および「透明」または透過領域を含む。マスクの不透過領域は、下の光重合性材料が放射線で露光されるのを防止するので、、暗色領域によって覆われた光重合性層のこれらの領域は重合しない、すなわち、層の硬化しない部分となる。マスクの「透明」領域は、光重合性層を化学線で露光して重合させる、または架橋する、すなわち、層の硬化部分とする。
【0099】
画像露光は、本露光装置および方法の少なくとも1つの実施形態を使用して、画像担持フォトマスクを介して感光性要素を露光することによって行われる。ほとんどの実施形態では、上記のように、フォトマスクは前駆体と一体化される。ほとんどの実施形態では、一体化されたフォトマスクは、デジタル法によって前駆体(すなわち、感光性要素)に形成され、デジタル法では、前駆体は、一体化されたフォトマスクを前駆体に形成するために、本露光装置による化学線での露光の前に、赤外線レーザ放射で画像露光される。一体化されたフォトマスクは、原位置マスクと称することもできる。赤外線レーザ露光は、750〜20,000nmの範囲で放射する様々なタイプの赤外線レーザを使用して行うことができる。範囲780〜2,000nmで放射するダイオードレーザ、および1064nmで放射するNd:YAGレーザを含む赤外線レーザが好ましい。適切な赤外線レーザ露光装置は、Fanらによる米国特許第5,654,125号明細書、および同5,760,880号明細書に開示されている。いわゆるデジタル画像では、放射線不透過層は、光重合性層に載った、または光重合性層の上に配置された画像、すなわち、原位置マスクを形成するために、赤外線レーザ放射で画像露光される。Fanらによる米国特許第5,262,275号明細書、米国特許第5,719,009号明細書、および米国特許第6,238,837号明細書に開示されているように、赤外線レーザ放射は、赤外線感受性層(すなわち、放射線不透過層)を光重合性層から選択的に除去する、例えば、アブレーションする、または揮発させることができる。一体化されたフォトマスクは、その後の本露光装置による化学線での露光ステップに備えて感光性要素に残る。赤外線レーザ放射は、上記のように、赤外線感受性層を光重合性層に選択的に移動させることができる。
【0100】
本露光装置および方法の1つまたは複数の実施形態は、全体背面露光用に使用することもできる。支持体を介した前駆体の、すなわち、前駆体の背面の全体露光またはブランケット露光は、支持体に隣接する光重合体層の所定の厚さを重合するように行うことができる。光重合体層のこの重合した部分は、床部と称されることも多い。床部は、光重合性層と支持体との間の接着性を改善し、ハイライトでのドット解像度を改善し、さらに、版レリーフの深さを確立する。床部の厚さは、露光時間、露光源などで変わる。画像主露光に適したすべての放射線源を使用することができる。露光は、通常、1〜30分間である。一部の実施形態では、全体背面露光は、(未硬化の)前駆体の製造中に行われ、したがって、顧客が、前駆体をレリーフ面を有する印刷版にするのに必要なステップを簡略化する。他の実施形態では、全体背面露光は、顧客によって、画像露光の前か、または後に行うことができる。
【0101】
前駆体は、本露光装置において、化学線で画像露光、またはブランケット露光すなわち全体露光される。前駆体は、前駆体を露光ベッドに取り付け、複数の管状ランプを前駆体の近傍に比較的近接して配置し、管状ランプに通電して化学線を放射することで露光される。画像露光時、光重合性層の放射線露光領域は不溶性状態に変わり、層の未露光領域では、有効な重合または架橋は起こらない。
【0102】
処理ステップの後、前駆体は、光重合プロセスが完了し、そうして形成された印刷版が、印刷および保管中に安定したままであることを保証するために、本露光装置により、均一に後露光および光仕上げすることができる。この後露光ステップは、画像主露光と同じ放射線源を利用することができる。さらに、前駆体の面、すなわち、レリーフ面を有する印刷版が、まだ粘着性がある場合、粘着性除去処理を施すことができる。「仕上げ」とも称されるそのような方法は、当技術分野において公知である。例えば、粘着性は、臭素または塩素溶液を用いて印刷版を処理することでなくすことができる。好ましくは、粘着性除去は、300nm以下の波長を有する紫外線源での露光によって行われる。このいわゆる「光仕上げ」は、欧州特許出願公開第0 017927号明細書および米国特許第4,806,506号明細書に開示されている。様々な仕上げ方法を組み合わせることもできる。一部の実施形態では、後露光および仕上げ露光は、両方の放射線源を有する本露光装置10を使用して、前駆体20に対して同時に行われ、示した実施形態では、両方の放射線源は、引き出し13aに配置され、前駆体は、引き出し13bに配置されている。
【0103】
マスクを介した化学線での画像露光に続いて、前駆体は、光重合性層の未硬化領域を除去し、それにより、レリーフ画像を形成するために処理される。処理ステップは、少なくとも、光重合性層の、化学線で露光されなかった領域、すなわち、未露光領域または未硬化領域の光重合性層を除去する。エラストマー覆い層を除いて、通常、光重合性層に存在し得る、追加した層は、光重合性層の重合領域から除去されるか、または実質的に除去される。マスクのデジタル形成用の赤外線感受性層を含む前駆体の場合、光重合性層にレリーフ画像を形成する処理ステップは、(化学線で露光された)マスク画像を除去することもできる。
【0104】
感光性要素の処理には、(1)未重合領域を洗い落とすために、前駆体が適切な現像液と接触する「湿式」現像、および/または(2)前駆体が現像温度まで加熱され、これにより、光重合性層の未重合領域が、溶融、軟化、または流動し、次いで除去される「乾式」現像がある。乾式現像は、熱現像と称することもできる。湿式および乾式処理の組み合わせを使用して、レリーフを形成できるとも考えられる。
【0105】
湿式現像は、室温で行うことができるが、通常は、約80〜100°Fで行われる。現像液は、有機溶剤、水性または半水性溶液、および水とすることができる。現像液は、主に、除去される共重合性材料の化学的性質に応じて選択される。適切な溶剤現像液を選択することは、十分に当業者の技術の範囲内である。現像時間は、光重合性材料の厚さおよびタイプ、使用される溶剤、ならびに設備および設備の動作時間に応じて変わり得る。現像液は、浸漬、スプレー、およびブラシまたはローラ塗布を含む従来の任意の態様で塗布することができる。洗い落としは、現像液と、任意選択で、機械式ブラシがけ動作とを使用して、露光画像および床部を構成するレリーフを残したまま、版の未硬化部分を除去する自動処理ユニットで行うことができる。溶液中での現像による処理に続いて、処理された前駆体は、通常、吸い取り乾燥または拭き取り乾燥され、次いで、強制空気または赤外線オーブンで、より完全に乾燥される。乾燥時間および温度は、設備設計、空気流、および材料によって変わり得る。
【0106】
前駆体の熱処理には、光重合性層の未硬化部分を液化する、すなわち、軟化、または溶融、または流動させるのに十分な温度に感光性要素を加熱し、未硬化部分を液化することが含まれる。感光性組成物の層は、熱現像時に部分的に溶解することができる。すなわち、熱現像中に、未硬化組成物は、適切な処理または現像温度で軟化または溶融しなければならない。前駆体が、光重合性層に1つまたは複数のさらなる層を含む場合、1つまたは複数のさらなる層もまた、光重合性層にとって許容可能な現像温度の範囲で除去可能であることが望ましい(しかし、必ずしも必要ではない)。光重合性層の重合された領域(硬化部分)は、未重合領域(未硬化部分)よりも高い溶融温度を有し、したがって、熱現像温度で溶融も、軟化も、または流動もしない。未硬化部分は、米国特許出願公開第2004/0048199号明細書に記載されている、圧力のかかった空気流または液体流と、特開昭53−008655号公報に記載されている真空と、米国特許第3,060,023号明細書、米国特許第3,264,103号明細書、米国特許第5,015,556号明細書、米国特許第5,175,072号明細書、米国特許第5,215,859号明細書、米国特許第5,279,697号明細書、および米国特許第6,797,454号明細書に記載されている吸収性材料との接触とを含む任意の手段によって、組成物層の硬化部分から除去することができる。溶融部分を吸収する、逃がす、または吸い取る現像媒体などの吸収性面に、要素の外側面を接触させるのが、未硬化部分を除去する好ましい方法である。
【0107】
「溶融」という用語は、軟化させ、粘度を下げて、吸収性材料による吸収を可能にする高い温度にさらされる組成物層の未照射(未硬化)部分の挙動を説明するために使用される。しかし、本明細書全体を通して、「溶融」、「軟化」、および「液化」という用語は、組成物が、固体状態と液体状態との間に急勾配の転移温度を有するかどうかにかかわらず、組成物層の加熱された未照射部分の挙動を説明するために使用することができる。本発明において、組成物層を「溶融させる」ために、広い温度範囲を利用することができる。プロセスの正常動作中に、吸収作用は、低い温度でより遅く、高い温度でより速くなる。
【0108】
感光性要素を加熱し、要素の最外面を現像媒体と接触させる熱処理ステップは、同時に行うことができるし、または光重合性層の未硬化部分が、現像媒体と接触するときにまだ柔らかい状態か、もしくは溶融状態であることを条件として順次行うことができる。少なくとも1つの光重合性層(および1つまたは複数のさらなる層)は、伝導、対流、輻射、または他の加熱方法によって、未硬化部分を溶融させるのに十分であるが、層の硬化部分を変形させない程度に高い温度まで加熱される。光重合性層の上に配置された1つまたは複数のさらなる層は、軟化、溶融、または流動し、現像媒体によって十分に吸収される。感光性要素は、光重合性層の未硬化部分を溶融または流動させるために、約40℃よりも高い、好ましくは、約40℃〜約230℃(104〜446°F)の表面温度まで加熱される。未硬化領域で溶融する光重合性層と現像媒体との密着を概ね維持することによって、未硬化の感光性材料が、光重合性層から現像媒体に移動する。まだ昇温した状態の間に、現像媒体は、支持体層と接触している硬化光重合性層から分離されて、レリーフ構造が現れる。光重合性層を加熱し、溶融した(部分的)層を現像媒体と接触させるステップのサイクルは、未硬化材料を十分に除去し、十分なレリーフ深さを形成するのに必要なだけ何度でも繰り返すことができる。
【0109】
感光性要素を熱現像するのに適した装置は、Petersonらによる米国特許第5,279,697号明細書、さらに、Johnsonらによる米国特許第6,797,454号明細書に開示されている。感光性要素は、熱処理を実施するために、ドラムまたは平面上に置くことができる。
【0110】
現像媒体は、放射線硬化性組成物の未照射または未硬化部分の溶融、または軟化、または液化温度を超える溶融温度を有するように選択され、同じ動作温度で良好な耐引き裂き性を有する。現像媒体は、不織布材料と、用紙と、繊維織布材料と、連続気泡発泡体材料と、それ自体が占める容積のかなりの部分を空所容積として概ね含む多孔質材料とから選択される。現像媒体はまた、溶融エラストマー組成物に対する高い吸収性をもたなければならない。
本発明は以下の実施の態様を含むものである。
〔1〕
感光性要素を化学線で露光する露光装置であって、
それぞれが管の長さおよび裏面を有する少なくとも2つのランプを含むランプアセンブリであって、前記少なくとも2つのランプは互いに隣接して、目標温度および目標照射量の前記化学線を前記感光性要素に照射する、ランプアセンブリと、
前記少なくとも2つのランプの前記裏面に隣接して配置された空気チャンバであって、前記少なくとも2つのランプのそれぞれに対して前記裏面の前記管の長さと整列する1つまたはもっと多い開口を有する空気チャンバを含む配気アセンブリであって、それぞれの開口を出て前記ランプのそれぞれの前記裏面に当たる空気の体積流量の均一な分布を提供する少なくとも1つの送風機によって、前記送風機が加圧される、配気アセンブリと、
前記少なくとも2つのランプに当たる前記空気の前記体積流量を調整するために前記少なくとも1つの送風機に接続され、および、センサに接続されたコントローラと、
を備え、前記センサは、
前記ランプの少なくとも1つの温度を測定するセンサであって、前記コントローラは、前記ランプの測定した温度の前記ランプの前記目標温度との比較に基づいて、前記空気の前記体積流量を調整するよう前記送風機に信号を送る、センサ、および、
前記ランプの少なくとも1つから放射する照射量を測定するセンサであって、前記コントローラは、前記ランプの測定した照射量の前記ランプの前記目標照射量との比較に基づいて、前記空気の前記体積流量を調整するよう前記送風機に信号を送る、センサ、
のいずれか、または両方から選択される、露光装置。
〔2〕
前記少なくとも2つのランプに隣接して、前記感光性要素を支持する露光ベッドをさらに含む、〔1〕に記載の露光装置。
〔3〕
それぞれのランプ用の前記1つまたはもっと多い開口は、前記ランプの前記長さに平行におよび長手方向に整列した複数のスリットを含む、〔1〕に記載の露光装置。
〔4〕
前記ランプアセンブリは、隣接する互いに平行な複数のランプであって、前記感光要素に照射するための複数のランプを含み、前記温度センサおよび前記照射量センサの両方が存在し、および、前記複数のランプと同じランプまたは異なるランプであってよいランプに隣接して配置される、〔1〕に記載の露光装置。
〔5〕
前記測定した温度は前記目標温度よりも高く、前記ランプのそれぞれに当たる空気の前記体積流量が増大される、〔1〕に記載の露光装置。
〔6〕
前記測定した照射量は前記目標照射量よりも少なく、前記ランプのそれぞれに当たる空気の前記体積流量が増大される、〔1〕に記載の露光装置。
〔7〕
前記配気アセンブリは、前記1つまたはもっと多い開口を有しおよび前記空気チャンバの底面を形成するシートをさらに含み、前記シートは、前記ランプの前記裏面に対向する反射性の面を有する、〔1〕に記載の露光装置。
〔8〕
前記ランプに対向する面とは反対側で、前記シートに隣接して前記空気チャンバ内に配置された空気分散媒体をさらに含む、〔1〕に記載の露光装置。
〔9〕
2つの送風機を含み、前記送風機の一方は、前記空気チャンバを加圧された状態に維持するように連続して動作し、他方の前記送風機は、空気の前記体積流量を前記コントローラからの信号に応じて調整するように動作する、〔1〕に記載の露光装置。
〔10〕
感光性要素を化学線で露光する方法であって、
互いに隣接した少なくとも2つのランプからの化学線であって、目標温度および目標照射量の化学線で感光性要素を露光することであって、それぞれのランプが管の長さおよび裏面を有していること、
前記少なくとも2つのランプの前記裏面に隣接する空気チャンバであって前記少なくとも2つのランプのそれぞれの前記管の長さと整列した1つまたはもっと多い開口を有する空気チャンバから、前記少なくとも2つのランプのそれぞれの前記裏面上に所定の体積流量で空気を当てることであって、前記チャンバ内の前記空気が、所定の体積流量で前記1つまたはもっと多い開口のそれぞれを出た前記空気を均一に分布させるよう、少なくとも1つの送風機によって加圧されること、並びに、
以下のことから選択すること、すなわち、
前記ランプの少なくとも1つの温度を測定し、および、前記測定した温度の前記目標温度に対する比較に基づいて、前記1つまたはもっと多い開口を出る前記空気を調整するよう前記送風機に信号を送ること、
前記ランプの少なくとも1つの照射量を測定し、および、前記測定した照射量の前記目標照射量に対する比較に基づいて、前記1つまたはもっと多い開口を出る前記空気を調整するよう前記送風機に信号を送ること、または、
前記ランプの少なくとも1つの温度、および、温度測定用の前記ランプと同じまたは異なっていてもよい前記ランプの少なくとも1つの照射量の両方を測定し、および、前記測定した温度の前記目標温度に対する比較に基づいて且つ前記測定した照射量の前記目標照射量に対する比較に基づいて、前記1つまたはもっと多い開口を出る前記空気を調整するよう前記送風機に信号を送ること、から選択することにより、前記少なくとも2つのランプに当たる前記空気の前記体積流量を制御すること、
を含む方法。
〔11〕
前記送風機は、前記1つまたはもっと多い開口を出る前記空気の前記体積流量を調整するように変化する周波数を有する、〔10〕に記載の方法。
〔12〕
前記少なくとも2つのランプに平行な露光ベッド上で前記感光性要素を支持することをさらに含む、〔10〕に記載の方法。
〔13〕
前記測定した温度は前記目標温度よりも高く、前記ランプのそれぞれに当たる空気の前記体積流量を増大することをさらに含む、〔10〕に記載の方法。
〔14〕
前記測定した照射量は前記目標照射量よりも少なく、前記ランプのそれぞれに当たる空気の前記体積流量を増大することをさらに含む、〔10〕に記載の方法。
〔15〕
光重合性組成物の層を有する感光性要素からレリーフ印刷版を作製する方法であって、
〔10〕の方法に従って、マスクを介して前記感光性要素を化学線で画像露光して、前記層の少なくとも硬化部分および少なくとも未硬化部分を形成すること、および、
前記露光した要素を処理して前記未硬化部分を除去し、それにより、印刷に適したレリーフ構造を形成すること、
を含む方法。