(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも前記2つの光検出ポートのうち第1の光検出ポートは、前記2つの光源のうち第1の光源と前記硬化チューブとの間に配置され、少なくとも前記2つの光検出ポートのうち第2の光検出ポートは、前記2つの光源のうち第2の光源と前記硬化チューブとの間に配置されている、請求項1に記載のシステム。
ファイバー紫外線硬化システムのファイバーのスループットを低減すること、しかし止めないこと、を指示するための、非一時的なメモリに保存された実施可能な命令を備えるコントローラをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
前記第3の光検出ポートと連結された第3の受光部と、前記第4の光検出ポートと連結された第4の受光部と、前記第5の光検出ポートと連結された第5の受光部と、前記第6の光検出ポートと連結された第6の受光部と、をさらに備える、請求項10に記載のシステム。
前記2つの楕円形反射チャンバのうちの1つの楕円形反射チャンバにおいて検出された光エネルギーの量に応じて、前記2つの光源のうちの1つの光源の中の1以上の発光アレイの出力を調節するステップをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、ファイバーに施されるコーティングを硬化するためのファイバー硬化システムに関する。
図1は、コーティングされるファイバーに向かって光を集光する楕円形反射チャンバを備えるファイバー硬化システムの一実施例を示す。ファイバーに施されるコーティングを硬化するように機能するように、光のエネルギーは楕円形反射チャンバに供給される。ファイバー硬化システムは、
図2に示すサブシステムを備える。
図3に示すように、楕円形反射チャンバの中の光エネルギーは光検出ポートによって検出される。ファイバー硬化システムの中の硬化チューブの透明度及び/又は透過率は
図4に示す機器によって測定される。ファイバー硬化システムから射出される光エネルギーの量を測定する方法は
図5に示される。最後に、硬化チューブの透明度又は透過率を測定する方法は
図6に示される。
【0014】
図1を参照すると、ファイバー硬化システムの概略が示されている。この実施例では、ファイバー硬化システムは、1本のファイバーに施されるファイバー保護コーティングを硬化するものである。しかしながら、他の実施例では、ファイバー硬化システムは、リボンのように配列された複数のファイバーに施されるコーティングを硬化する形式であってもよい。さらに、本明細書に記載するシステム及び方法は、他のアレンジを有するファイバー硬化システムにも適用可能である。
【0015】
ファイバー硬化システム100が動作している際、液体によりコーティングされたファイバー175は本体部133及び硬化チューブ126を通って引かれている。硬化チューブ126は例えば石英ガラス又は他の材質により形成されている。これにより、光が硬化チューブを通過することができる。光エネルギーは、本体部133の中の楕円形反射チャンバ(不図示)の中のファイバー175に向けられる。光エネルギーは保護コーティングを硬化し、硬い保護層がファイバー175の上に形成される。硬化処理の間、保護コーティングが硬化されるにつれて保護コーティングから蒸気が放出される。硬化チューブ126の内壁に蒸気が付着し、硬化チューブ126の透過率を減少させ、ファイバー硬化システム100の効率を減少させる。窒素(N2)などの不活性ガスを硬化チューブ126の中に流すことにより、硬化チューブ126から蒸気を除去することができる。しかしながら、不活性ガスを硬化チューブ126に流しても、硬化チューブに蒸着は形成される場合がある。
【0016】
ファイバー硬化システム100は、楕円形反射チャンバ(不図示)を備える本体部133を備える。本体部133は、互いに連結された、いくつかのセクションから形成される。第1の光源112と第2の光源113は、長軸170の縦方向に配列されて、本体部133に連結されている。第1の光源112は、本体部133の中へ、且つ第2の光源113の方へ光を向ける。同様に、第2の光源113は、本体部133の中へ、且つ第1の光源112の方へ光を向ける。したがって、第1の光源112と第2の光源113の双方は、硬化チューブ126の方へ光エネルギーを向ける。第1の光源112及び第2の光源113は、冷却器(不図示)から冷媒路130を介して供給される液体冷媒によって冷却される。第3の光源122及び第4の光源123は、硬化チューブ126の透明度及び/又は透過率を測定するのに使用される光を供給する。光検出器又は受光部は、第3の光源122及び第4の光源123からの光を受光するため、本体部133の側部105と反対側の側部に配置されている。本実施の形態は、硬化チューブ126の透明度及び/又は透過率を測定するため、2つの光源と2つの受光部を備えるが、他の実施の形態は、硬化チューブ126の透明度及び/又は透過率を測定するため、1〜N個の光源と1〜N個の受光部を備えていてもよい。光ファイバー114及び光ファイバー115も、本体部133に連結されている。
【0017】
第1の光源112及び第2の光源113は、複数の発光アレイを備える。一実施例では、それぞれの発光アレイは、複数の発光ダイオード(LED)を備える。発光アレイは、長軸170に沿うカラムの中に配列されている。例えば、第1の光源112及び第2の光源113は、1つのカラムの中に配列された3つの発光アレイを備える。この1つのカラムは、3つの列を有し、長軸170に沿って形成されている。他の実施例では、第1の光源112及び第2の光源113は、異なる数の列及びカラムの発光アレイから構成されている。発光アレイは本体部133の中のファイバー175の方に光エネルギーを向けている。
【0018】
左側の光ファイバー114及び右側の光ファイバー115は、第1の光源112及び第2の光源113から出力された光エネルギーを複数の光検出器155へ伝搬する。あるいは、左側の光ファイバー114及び右側の光ファイバー115は、一緒にまとめられて、1つの光検出器156に入力してもよい。左側の光ファイバー114は、第1の光源112と硬化チューブ126との間に、列状に配列されて、本体部133に入る。右側の光ファイバー115は、第2の光源113と硬化チューブ126との間に、列状に配列されて、本体部133に入る。一実施例では、光ファイバーは第1の光源112及び第2の光源113のそれぞれの発光アレイのために提供される。それぞれの右側の光ファイバー115は、隣接する右側の光ファイバー115と等しい間隔で配置される。同様に、それぞれの左側の光ファイバー114は、隣接する左側の光ファイバー114と等しい間隔で配置される。
【0019】
一実施例では、第3の光源122と第4の光源123は、例えば、コリメート光源、レーザー光源からなる。コリメート光源は、対応する受光部に向かわない光の光量を削減することができる。これにより、測定のノイズに対するシグナルの比が低減され、又は部分的に低減され、低下した硬化チューブの透過率が改善される。
【0020】
図1は、断面AA、BB、CCの場所を示す。断面AAは
図4に示され、断面BBは
図3Aに示され、断面CCは
図3Bに示されている。断面AAは、硬化チューブの透明度及び/又は透過率システムの詳細を示す。断面BBは、紫外線強度をモニターするシステムの部分の詳細を示す。断面CCは、紫外線強度をモニターするシステムの部分の縦方向視を示す。
【0021】
図2を参照すると、ファイバー硬化システムのサブシステムの概略が示されている。ファイバー硬化システム100は、照明サブシステム200、冷却サブシステム202、不活性ガスサブシステム204を備える。
【0022】
照明システム200は、ヒートシンク231と熱的連通関係にある1以上の発光デバイス210を備える。この実施例では、発光デバイス210は発光ダイオード(LED)である。それぞれのLED210は、アノード220とカソード222を備える。電源切替部(不図示)は、コンダクター264を介して、48Vの直流電力を電圧制御部240に供給する。電圧制御部240は、導体又は導電路242を介して、直流電力をLED210のアノード220に供給する。電圧制御部240は、導体又は導電路244を介して、LED210のカソード222と電気的に結合している。電圧制御部240はグランド260に関連していることが分かり、一実施例では降圧型レギュレータであってもよい。
【0023】
コントローラ208は、電圧制御部240と電気通信する。他の実施例では、必要であれば、コントローラ208の代わりに、離散入力生成装置(例えば、スイッチ等)を用いてもよい。コントローラ208は、命令実行のために中央処理装置(CPU)290を備えている。コントローラ208は、電圧制御部240を制御するため、外部コントローラ228と通信するため、他のデバイスを制御するため、入出力(I/O)288を備えている。読み出し専用メモリ292に非一時的な実行可能な命令が格納されてもよく、ランダムアクセスメモリ294に変数が格納されてもよい。電圧制御部240は、調節可能な電圧及び電流をLED210に供給する。コントローラ208は、電圧制御部の出力電圧を調節するため、制御信号を電圧制御部240に供給する。コントローラ208は、光ファイバー114及び光ファイバー115からの入力を光検出器155を介して受信する。
【0024】
電界効果トランジスタ(FET)の形をとる切替装置又は可変抵抗器280は、他の入力デバイスを介してコントローラ208から強度信号電圧を受信する。本実施例では、可変抵抗器をFETとして記載したが、本回路は、他の形の可変抵抗器を採用できるのは勿論である。可変抵抗器280への制御信号を調節することによって、コントローラ208はLED210に入力する電流を調節し、LED210によって生成される光の強度を調節する。
【0025】
本実施例では、少なくとも1つの発光アレイ271は、光を生成するレーザーダイオード又は発光ダイオード(LED)等の固体発光素子を備える。素子は基板の上に、1本のアレイ状に形成されてもよいし、複数本のアレイ状に形成されてもよいし、一本であっても複数であっても、いくつかの基板の上のいくつかのアレイは互いに結合されていてもよい。さらに、
図2では、1本のLEDアレイのみが示されているが、
図1に示す第1の光源112及び第2の光源113は1以上の光アレイを備える。第1の及び第2の光源のそれぞれのアレイ271は、1つの電圧制御部240を介して電力が供給される。これにより、全ての光アレイに同じ量の電力が供給される。あるいは、第1の及び第2の光源のそれぞれのアレイ271は、独自の電圧制御部240を介して電力が供給されてもよい。これにより、それぞれの発光アレイ271には同時に異なる量の電力が供給される。このようにして、他の発光アレイへの電力を調節しなくても、それぞれの発光アレイ271に供給される電力の量は調節される。同様にして、ファイバー硬化システム100の他の発光アレイの発光強度を調節しなくても、それぞれの発光アレイ271の発光強度は調節される。
【0026】
図2に示す照明システム回路は、閉ループ電流制御回路である。可変抵抗器280は、導体又は導電路230を介するとともに駆動回路222を通して、強度電圧制御信号を受信する。可変抵抗器280は駆動回路222から駆動信号を受信する。可変抵抗器280とアレイ271との間の電圧は、電圧制御部240によって決定された所望電圧となるように制御される。当該所望電圧の値は、コントローラ108又は他のデバイスによって供給され、電圧制御部240は電圧信号242を、アレイ271と可変抵抗器280との間の電流路に所望電圧を提供するレベルとなるように制御する。可変抵抗器280はアレイ271から電流センス抵抗器255への電流の流れが矢印245に示す方向となるように制御する。
【0027】
当該所望電圧は、発光デバイスのタイプ、ワークファイバーのタイプ、硬化係数、及び様々な他の制御条件に応じて調節されてもよい。電流信号は、導体又は導電路236を介して、提供した強度電圧制御信号を調節するコントローラ208又は他のデバイスにフィードバックされる。特に、電流信号が所望する電流信号とは異なる場合、コンダクター230を介した強度電圧制御信号は、アレイ271を流れる電流を調節するため、増減される。アレイ271を流れる電流を示すフィードバックされた電流信号はコンダクター236を介して検出される。フィードバックされる電流信号は、電流センス抵抗器255を通る電流として変化する電圧である。
【0028】
さらに、コントローラ208は、光検出器155によって検出された光ファイバー114及び光ファイバー115からの光に基づいて、アレイ271の発光強度を増減させるために、コンダクター230の光強度制御信号を調節する。一実施例では、
図1のファイバー硬化システム100に示すように、複数の光ファイバー114及び光ファイバー115からの入力に基づいて、複数のアレイ271の発光強度は同じレベルとなるようにコントローラ208によって調節される。他の実施例では、選択されたアレイ271からの光を受光する光ファイバー114及び光ファイバー115に応じて、それぞれのアレイ271の発光強度は独立に調節される。例えば、
図1に示すシステムは、3つの発光アレイ、当該3つの発光アレイからの光を検出する3つの光ファイバーを備え、第1のアレイの発光強度は第1の光ファイバーを介して検出された光に応じて調節され、第2のアレイの発光強度は第2の光ファイバーを介して検出された光に応じて、第1の光ファイバーとは異なるように調節される等である。
【0029】
コントローラ208は、可変抵抗器280がLED210からの電流を止めたり切り替えたりするように制御するため、可変抵抗器280の抵抗を増加させる。さらに、コントローラ208は、LED210から出力される光の強度を調節するため、
図5及び
図6に示す方法に応じて動作する。
【0030】
一実施例では、可変抵抗器280とアレイ271との間の電圧が一定電圧に調節され、アレイ271と可変抵抗器280とに流れる電流は、可変抵抗器280の抵抗を調節することによって、調節される。したがって、この実施例では、可変抵抗器280からコンダクター244に沿って送信される電圧信号は、アレイ271には送信されない。代わりに、アレイ271と可変抵抗器280との間の電圧フィードバックは、コンダクター244によってフォローされ、電圧制御部240に送信される。そして、電圧制御部240は、電圧信号242をアレイ271に出力する。次いで、電圧制御部240は、アレイ271の電圧降下に応じて、出力電圧を調節し、アレイ271に流れる電流は可変抵抗器280によって調節される。コントローラ208は、コンダクター236を介して電圧としてフィードバックされるアレイ電流に応じて可変抵抗器280の抵抗値を調節するための命令を備える。コンダクター244は、LED210のカソード222と可変抵抗器280の入力299(例えば、NチャンネルMOSFETのドレイン端)と電圧制御部240の電圧フィードバック入力293との間の電気通信を可能にする。したがって、LED210のカソード222、可変抵抗器280の入力299、及び電圧制御部240の電圧フィードバック入力293は同じ電圧ポテンシャルである。
【0031】
可変抵抗器280はFET、バイポーラートランジスタ、ディジタルポテンショメーター、及び電気的に制御でき電流を制限することのできるデバイスであってもよい。可変抵抗器として、あるいは、手動で制御可能な電流を制限するデバイスが使用されてもよい。駆動回路は使用される可変抵抗器に応じて異なる形を取ることができる。
【0032】
ヒートシンク231は、気体又は液体によって冷却される。本実施例では、ヒートシンク231は、冷却器249から冷媒ポンプ264及び冷媒流速制御バルブ265を介して流れる冷媒によって液体冷却される。コントローラ208は、LED210へ供給される電力量に応じて、ヒートシンク231への冷媒流速を調節する。例えば、LED210に供給される電力が増加すると、冷媒ポンプ264の出力及び/又は冷媒流速制御バルブ265の開口を増加することによって、冷却器249からヒートシンク231への冷媒流速は増加される。同様に、LED210に供給される電力が減少すると、冷媒ポンプ264の出力及び/又は冷媒流速制御バルブ265の開口を低減することによって、冷却器249からヒートシンク231への冷媒流速は低減される。あるいは、コントローラ208は、外部コントローラに冷媒流速を調節するための指示を提供する。
【0033】
本実施例では、不活性ガスサブシステム204は、外部コントローラ228、ガスポンプ226、ガス制御バルブ225、ガススクラバ又はフィルター224、及びガス貯蔵器223を備える。ガスポンプ226、ガス制御バルブ225、フィルター224、及びガス貯蔵器223の位置は、必要によりアレンジ可能である。
【0034】
コントローラ208は、硬化チューブ126を通る不活性ガスの量を増減させるため、外部コントローラ228と通信する。例えば、外部コントローラ228は、硬化チューブ126の透明度又は透過率が所望する値より大きく減少している場合には、硬化チューブ126の使用寿命を増加させるため、ガスポンプ226の出力を増加し、ガスバルブ225を開口する。あるいは、外部コントローラは、硬化チューブ126の透明度又は透過率が所望する値よりあまり減少していない場合には、ガスの使用を減らすため、ガスポンプの出力を低減させ、ガスバルブ225を閉口する。
【0035】
さらに、コントローラ208は、外部コントローラ228がファイバー175に供給されるコーティングの量を調節できるように、外部コントローラ228に透明度又は透過率の減少率を送信する。硬化チューブ126の透明度及び/又は透過率の劣化/非劣化を推定するのに、コリメート光源122及びコリメート光源123により提供される、硬化チューブ126の透明度及び/又は透過率のノイズに対するシグナルの比を提供すれば十分である。
【0036】
図3Aを参照すると、紫外線強度モニター制御システムの光エネルギー検出ポートの断面が示されている。
図3Aは、
図1のBB断面である。
【0037】
本体部133は、第1の光源112及び第2の光源113から出射された光をファイバー175に集光するため、第1の楕円形反射チャンバ302、及び第2の楕円形反射チャンバ303を備える。第1の楕円形反射チャンバ302は、中心370を有する。第2の楕円形反射チャンバ303は、中心371を有する。第1の光源112のLEDは、第1の楕円形反射チャンバ302の第1の焦点を通過する平面に沿って位置しており、LEDは矢印330に示す方向に光を向ける。第2の光源113のLEDは、第2の楕円形反射チャンバ303の第1の焦点を通過する平面に沿って位置しており、LEDは矢印331に示す方向に光を向ける。第1の光源112及び第2の光源113からの第1の光は、310の位置、すなわち、第1の楕円形反射チャンバ302の第2の焦点であり、第2の楕円形反射チャンバ303の第2の焦点であり、本体部133の中心である位置に集まる。ファイバー175及び硬化チューブ126が光に露光される長さが本体部133の長さとなる様に、ファイバー175及び硬化チューブ126の中心は、位置310に位置する。このような位置関係が第1の光源112及び第2の光源113からの光をファイバー175に集光する。
【0038】
光ファイバー114は光検出ポート320を通って本体部133に入る。光ファイバー115光検出ポート321を通って本体部133に入る。光検出ポート320及び光検出ポート321は、第1の楕円形反射チャンバ302と第2の楕円形反射チャンバ303との境界領域であって中心370と中心371との間、すなわち、光が集光され、ファイバー175に達する光エネルギーを代表する位置に位置する。光ファイバー114及び光ファイバー115は第1の楕円形反射チャンバ302及び第2の楕円形反射チャンバ303にフラッシュを発したり終えたりする。
【0039】
透明度又は透過率(物質が入射光が完全に当該物質を通過する能力)を測定するため、第3の光源122及び光検出器360もまた示されている。
【0040】
図3Bを参照すると、紫外線強度モニター制御システムの光エネルギー検出ポートの断面が示されている。
図3Bは、
図1のCC断面であり、CC断面は、本体部133の縦方向に向かっている。
【0041】
光ファイバー115は本体部133の長さ方向に沿って位置しており、光ファイバー115間の距離357と、光ファイバー115間の距離358との間の距離は実質的に等しい(例えば、±3.5mm)。第2の光源113もまた本体部133の長さ方向に沿って設けられている。第2の楕円形反射チャンバ303の上側もまた本体部133の長さ方向に沿っている。
【0042】
図4を参照すると、硬化チューブの透明度及び/又は透過率をモニター及び制御するシステムの断面が示されている。
図4は
図1のAA断面である。
図4の断面は
図3Aの断面に示す沢山の要素を含んでおり、同じ要素は同じ符号が付されている。したがって、説明簡略化のため、既に説明された要素の説明は省略する。
【0043】
第3の光源122は楕円形反射チャンバ302及び楕円形反射チャンバ303の第2の焦点310から離れて位置する。第3の光源122を離すことで、ファイバー175に当たらずに又は衝突せずに、第3の光源122からの光は硬化チューブ126を通ることができる。第3の光源122の中心線415はファイバー175から離れている。同様の配置が第4の光源123とファイバー175とに適用される。
【0044】
一実施例では、第3の光源122は、レーザー等のコリメート光源である。第3の光源122に由来する光は、硬化チューブ透明照射ポート440を経由して硬化チューブ126に到達する。硬化チューブ126を透過した光は光検出器360に到達し、光の強度(例えば、ワット/m
2)に比例した電圧又は電流が光検出器360から出力される。第3の光源122からの光は硬化チューブ透明検出ポート441を経由して光検出器360に到達する。
【0045】
硬化チューブ126が比較的透明である場合、第3の光源からより多くの光が供給され、光検出器360に受光される。硬化チューブ126が物質によって覆われている、又は部分的に覆われている場合、第3の光源からより少ない光が供給され、光検出器360に受光される。硬化チューブ126が第3の光源からの所望の量の光を遮る場合、硬化チューブ126を新しいものと交換する。
【0046】
従って、
図1乃至
図4のシステムは、ファイバー硬化をモニターするシステムを提供する。当該システムは、楕円形反射チャンバを備える。当該楕円形反射チャンバは、少なくとも2つの光検出ポートと、受光部と、を備える。2つの光検出ポートは、少なくとも2つの光源を備える。また、当該受光部は、少なくとも2つの光検出ポートと光通信を行う。また、それぞれの光源は硬化チューブに向けられており、硬化チューブは楕円形反射チャンバの少なくとも一部の中であって2つの光源の間に配置されている。当該システムは、さらに、コントローラを備える。当該コントローラは、2つの光源の劣化を検出するため、非一時的なメモリに記録された実施可能な命令を含む。当該システムは、少なくとも2つの光ファイバーを介して少なくとも2つの光検出ポートと連結する受光部を備える。
【0047】
例えば、当該システムにおいて、少なくとも2つの光検出ポートの第1は、少なくとも2つの光源の第1と硬化チューブとの間に配置され、少なくとも2つの光検出ポートの第2は、少なくとも2つの光源の第2と硬化チューブとの間に配置されている。当該システムにおいて、2つの光源の第1は、第1のカラムの中に配列された複数のLEDアレイを備え、2つの光源の第2は、第2のカラムの中に配列された複数のLEDアレイを備える。また、当該システムにおいて、楕円形反射チャンバは、第1のカラム及び第2のカラムの中のそれぞれのLEDアレイのための光検出ポートをさらに備える。当該システムにおいて、第1のカラム及び第2のカラムは硬化チューブの長軸の縦方向に配置されている。当該システムは、さらに、ファイバー紫外線硬化システムのためのファイバーのスループットを減らすため、しかし止めないために、非一時的なメモリに記録された実施可能な命令を含むコントローラを備える。
【0048】
図1乃至
図4のシステムは、ファイバー硬化をモニターするシステムを提供する。当該システムは、2つの楕円形反射チャンバ、2つの光源、2つの受光部を備える。楕円形反射チャンバは、第1の及び第2の光検出ポートを備える。第1の光検出ポートは、2つの楕円形反射チャンバのうちの第1の楕円形反射チャンバの中に位置し、第2の光検出ポートは、2つの楕円形反射チャンバのうちの第2の楕円形反射チャンバの中に位置する。2つの光源のそれぞれは硬化チューブに向けられている。硬化チューブは、2つの光源の間であって、楕円形反射チャンバの少なくとも一部の中に、位置する。2つの受光部は少なくとも2つの光検出ポートと光通信を行う。
【0049】
当該システムにおいて、第1の及び第2の光検出ポートは、硬化チューブの長さ方向に沿って縦方向に配置されている。当該システムは、さらに、2つの楕円形反射チャンバの中に、第3の、第4の、第5の、及び第6の光検出ポートをさらに備える。第1の、第3の、及び第5の光検出ポートは、硬化チューブの長軸の縦方向に沿って配置されている。第2の、第4の、及び第6の光検出ポートは、硬化チューブの長軸の縦方向に沿って配置されている。当該システムにおいて、第1の、第3の、及び第5の光検出ポートは、硬化チューブの第2の、第4の、及び第6の光検出ポートの反対側に位置する。当該システムは、さらに、第3の光検出ポートと連結された第3の受光部、第4の光検出ポートと連結された第4の受光部、第5の光検出ポートと連結された第5の受光部、及び第6の光検出ポートと連結された第6の受光部を備える。当該システムは、さらに、第1の、第2の、第3の、第4の、第5の、及び第6の受光部からの出力に応じて2つの光源の出力を調節するため、非一時的なメモリに格納された実施可能な命令を含むコントローラを備える。
【0050】
図5を参照すると、ファイバー硬化システムから出力される光エネルギーを測定する方法が示されている。
図5に示す方法は、
図2に示すコントローラ208等のコントローラが実施可能な命令として、非一時的なメモリに格納されている。
図5に示す方法は、
図1乃至
図4に示すシステムの一部である。
【0051】
ステップ502において、方法500は、ファイバー硬化システムが活性化されているか否かを判断する。ファイバー硬化システムは、オペレータ又はコントローラの入力に応じて活性化する。方法500が、ファイバー硬化システムが活性化されていると判断した場合、方法500は、ステップ504に進む。そうでない場合は、方法500は終了に進む。
【0052】
ステップ504において、方法500は、2つの楕円形反射チャンバの2つの対向する側にある2つの光源(例えば、
図1の112、113)を活性化する。一実施例では、光源は1以上の光デバイスアレイによって構成される。アレイは、各光源におけるそれぞれの発光アレイの位置に基づく発光プロファイルに従った電気エネルギーが供給される。一実施例では、発光プロファイルは、各光源のそれぞれのアレイに等しい量の電気エネルギーを提供する。他の実施例では、それぞれのアレイには、光源におけるアレイの位置に応じて、発光プロファイルに従って、個別の量の電力が提供される。
【0053】
例えば、発光プロファイルは、位置(1,1)(例えば、列,カラム)の発光アレイにXワットを供給し、位置(2,1)の発光アレイにX+5ワットを供給し、位置(3,1)の発光アレイにX+10ワットを供給して、1本のカラムに3列に並べられた発光アレイを備える光源を特定する。それぞれの発光アレイは、
図2に示すシステムによって電力を供給される。発光プロファイルに従ってそれぞれの発光アレイを調節することによって、ファイバー硬化システムの長さに沿って、ファイバーのコーティングの硬化速度に影響を与えることができる。さらに、それぞれの発光アレイに供給される電力の量を制御することによって、劣化した発光アレイに隣接する発光アレイに供給する電力を調節することによって、所望するよりも多い又は少ないエネルギーを出力する発光アレイ又は所望するよりも多い又は少ない電力を受ける発光アレイのために補うことができる。2つの光源が活性化された後、方法500はステップ506に進む。
【0054】
ステップ506において、2つの楕円形反射チャンバの内面に2つの光源によって出射された光の一部が受光される。例えば、
図3A、
図3B、及び
図4に示すように、光ファイバーは第1の楕円形反射チャンバ302及び第2の楕円形反射チャンバ303の内側から光を受光する。光ファイバーは、
図3A及び
図3Bに示すように、2つの楕円形反射チャンバの中心の間から楕円形反射チャンバに入る。全ての光ファイバーは1つの光検出器に入力される。あるいは、それぞれの光ファイバーは、1つの光ファイバーのみを受信する1つの光検出器に入力される。2つの光源からの光の一部が受光された後、ステップ508に進む。
【0055】
ステップ508において、方法500は、第1の及び第2の楕円形反射チャンバにおける平均光強度が測定されたか否かを判断する。いくつかの実施例では、平均光強度が光強度の閾値より少ない場合、オペレータ又はコントローラに通知されるのが望ましい。他の実施例では、計算時間を浪費しないために、又は、現時点では必要ではないため、平均光強度は測定されない。第1の及び第2の楕円形反射チャンバにおける平均光強度が測定されたか否かの答えがYesである場合、方法500はステップ510に進む。一方、その答えがNoである場合、方法500はステップ518に進む。
【0056】
ステップ510において、方法500は、2つの楕円形反射チャンバの複数の場所からの光強度の合計を算出する。一実施例では、光ファイバーは互いに束ねられて1つの光検出器に入力され、光検出器は、2つの楕円形反射チャンバの光が検出されたそれぞれの場所からの光エネルギーの合計を出力する。光検出器からの出力は、一定時間の間又はデータサンプル数分、サンプリングされ、2つの楕円形反射チャンバにおける平均光強度を測定するため、平均が求められる。
【0057】
複数の光ファイバーが、光ファイバーからの入力を受ける複数の光検出器に個別に入力される実施例では、それぞれの光検出器の出力は他の全ての光検出器の出力に加算され、2つの楕円形反射チャンバにおける平均光強度を測定するため、一定時間の間又は数又はデータサンプルにわたって、平均が求められる。2つの楕円形反射チャンバにおける平均光強度が測定された後、方法500はステップ512に進む。
【0058】
ステップ512において、方法500は、2つの楕円形反射チャンバにおける平均光強度が第1の光強度閾値レベルよりも小さいか否か、又は、2つの楕円形反射チャンバにおける平均光強度が第2の光強度閾値レベルよりも大きいか否かを判断する。第1の光強度閾値及び第2の光強度閾値の光強度は、ファイバーコーティング、周囲温度、及びその他の条件に依存する。方法500が、2つの楕円形反射チャンバにおける平均光強度が第1の光強度閾値レベルよりも小さい、又は、2つの楕円形反射チャンバにおける平均光強度が第2の光強度閾値レベルよりも大きいと判断した場合は、すなわち、その答えがYesならば、方法500はステップ514に進む。一方、その答えがNoである場合、方法500はステップ518に進む。
【0059】
ステップ514において、方法500は、ファイバー硬化システムの劣化を検出する。劣化の兆候は、光の照射、外部コントローラへのファイバー処理を変えるメッセージの送信、又はメモリにビットをセットすることであってもよい。いくつかの実施例では、劣化の状態は、オペレータ又は外部コントローラに通知する等、実行前の一度以上、示されてもよい。例えば、劣化の検出には、劣化した光強度レベルが3回測定されることが必要である。さらに、劣化がオペレータ又は外部コントローラに示される前に、2つの楕円形反射チャンバにおける平均光強度を所望するレベルにするために、発光アレイに供給される電力の調節は試みられることができる。平均光強度の劣化の処理が行われた後、方法500はステップ516に進む。
【0060】
ステップ516において、方法500は、検出された平均光強度に応じて、ファイバー硬化システムのスループット(例えば、ファイバー硬化システムの中をファイバーが引かれる速度)を調節する。一実施例では、経験的に決定された、ファイバー硬化システムの中のベースファイバーの流速の調節のテーブル又は機能はメモリに記憶され、所望する平均発光強度と測定された発光強度との違いに基づいて参照される。例えば、発光強度がYワット/m
2だけ所望する発光強度より少ない場合、ファイバーコーティングシステムの中を進むファイバーの速度はNm/秒だけ減速されてもよい。同様にして、発光強度がYワット/m
2だけ所望する発光強度より大きい場合、エネルギーの浪費を削減するため、ファイバーコーティングシステムの中を進むファイバーの速度は加速されてもよい。
【0061】
さらに、一実施例では、第1の及び第2の楕円形反射チャンバの中の平均発光強度が第1の発光強度閾値より小さい場合、複数の発光アレイを流れる電流は増加されてもよい。同様に、第1の及び第2の楕円形反射チャンバの中の平均発光強度が第2の発光強度閾値より大きい場合、複数の発光アレイを流れる電流は低減されてもよい。したがって、ファイバー硬化システムの効率を改善するため、発光強度は閉ループ制御される。ファイバー硬化システムの調節が行われた後、方法500はステップ518に進む。
【0062】
ステップ518において、方法500は、それぞれの光ファイバーの位置における発光強度を測定するべきか否かを判断する。一実施例では、2つの楕円形反射チャンバのうちの1つにおいて1つの光ファイバーがサンプルした光強度は特定の発光アレイの光強度を示すかもしれない。したがって、特定の発光アレイの出力は、2つの楕円形反射チャンバのうちの1つの中の場所をサンプルする特定の光ファイバーの出力から決定される。
【0063】
方法500は、ステップ510において測定された平均光強度、又は硬化システムの処理時間等の他の条件に応じて、それぞれの光ファイアの場所における発光強度を測定するべきか否かを判断してもよい。方法500がそれぞれの光ファイバーの場所における発光強度を測定すべきか否かを判断し、その答えがYesである場合、方法500はステップ520に進む。一方、その答えがNoである場合、方法500は終了に進む。
【0064】
ステップ520において、方法500は、2つの楕円形反射チャンバのそれぞれが入るそれぞれの光ファイバーから出力される光強度を決定する。一実施例では、複数の光検出器からの出力は、ワット/m
2の単位を有する複数の光強度値に変換される。それぞれの光強度値は、2つの楕円形反射チャンバのうちの1つの中の場所における光強度に相当する。複数の場所における光強度が決定された後、方法500はステップ522に進む。
【0065】
ステップ522において、2つの楕円形反射チャンバのうちの中の複数の場所の1以上における光強度が第1の閾値のレベルより小さいか否か、第2の閾値のレベルより大きいか否かを判断する。いくつかの実施例では、第1の及び第2の閾値は、2つの楕円形反射チャンバの中の光を検出するそれぞれの光ファイバーのために提供される。それぞれの光ファイバー光検出器ペアからの出力は、それぞれの光ファイバーに対応する第1の及び第2の閾値レベルと比較される。1以上の光ファイバー光検出器ペアからの出力が第1の閾値より小さい場合又は第2の閾値より大きい場合、その答えがYesの場合、方法500はステップ524に進む。一方、その答えがNoである場合、方法500は終了に進む。
【0066】
ステップ524において、方法500は、第1のレベルより小さい又は第2のレベルより大きい光強度を有する1以上の発光アレイへの電力を調節するか否かを判断する。一実施例では、方法500は、時間量の閾値の間、ファイバー硬化システムが活性化されたか否かに応じて、1以上の発光アレイへの電力を調節してもよい。方法500が、1以上の発光アレイに供給される電力を調節すべきか判断した場合、その答えがYesである場合、方法500はステップ526に進む。一方、その答えがNoである場合、方法500は終了に進む。
【0067】
ステップ526において、方法500は、第1のレベルより低い又は第2のレベルより高い光強度の光を出力する1以上の発光アレイへ供給される電力を調節する。特に、楕円形反射チャンバの中の光を検出する光ファイバーへ向けて出力されるその光の一部に直結する発光アレイに供給される電力は、光ファイバーとそれに対応する光検出器が検出する光強度が第1の閾値のレベルより小さい又は第2の閾値のレベルより大きい場合、調節される。具体的には、ある発光アレイが所望する光強度より小さく出射していることを検出された場合、その発光アレイから出力される光強度を増加させるため、その発光アレイに流れる電流は増加される。周りの発光アレイに供給される電力は調節されない。同様に、ある発光アレイが所望する光強度より大きく出射していることを検出された場合、その発光アレイから出力される光強度を低減させるため、その発光アレイに流れる電流は低減される。方法500が、第1の及び第2の光強度閾値に紐付された所望する光強度範囲より低い又は高い光強度を出力する発光アレイへ供給される電力を調節し、方法500はステップ528に進む。
【0068】
ステップ528において、方法500は、発光アレイを冷却するため、冷媒の流れを調節する。一実施例では、基本の電気エネルギーに対して追加する又は削減することにより、所望する発光強度より小さい又は大きい光強度を補償するように調節された、光源の発光アレイに供給される電気エネルギーの量に応じて、冷媒流速は調節される。例えば、発光アレイに供給される電流が、発光アレイに供給される電力を100ワット低減する場合、光源に供給される冷媒の流れは5%低減されてもよい。同様に、発光アレイに供給される電流が、発光アレイに供給される電力を100ワット増加する場合、光源に供給される冷媒の流れは5%増加されてもよい。冷媒の流れが調節された後、方法500はステップ530に進む。
【0069】
ステップ530において、方法500は、1以上の発光アレイが、電力調節に所望するように応じないか否かを判断する。特に、ステップ520において記載したように光は光ファイバーによって受光され、ステップ526において電力調節が行われた後に、光強度は光ファイバーごとの所望の光強度と比較される。1以上の発光アレイが電力調節に応じない場合、その答えがYesである場合、方法500はステップ532に進む。一方、その答えがNoである場合、方法500は終了に進む。
【0070】
ステップ532において、方法500は、電力調節に所望するように応じない発光アレイの出力を補償することを試みる。電力調節(例えば、発光アレイへの電流を調節すること)は、発光アレイから出力される光強度を調節することに用いられることに留意してほしい。一実施例では、電力に対して所望するように応じない発光アレイの隣接する又は近接する発光アレイへの電力が調節される。隣接する発光アレイに供給される電力を調節することにより、あたかも全ての発光アレイが所望するように動作しているように、同じ平均光強度を提供することができる。したがって、1つの発光アレイが所望するように動作していなくても、ファイバー硬化システムを継続して動作させることができる。あるいは、所望するように動作しない1以上の発光アレイを維持するために、ファイバー硬化システムが停止する前に既に提供されたファイバーコーティングを供給すること及び当該ファイバーコーティングを硬化することを停止することができる。
【0071】
例えば、光源が1つのカラムに3列に配列された発光アレイ(3,1)を備え、第2の列の発光アレイが第1の楕円形反射チャンバの第2の光ファイバーの位置に向かって出射されるその光の一部を向けており、及び、第2の光ファイバーとそれに対応する光検出器が特定の範囲から外れた光強度を出力している場合、第2の列の発光アレイに供給される電流がその現在のレベルを維持している間、第1の列及び第2の列の発光アレイに供給される電流は、調節される。第1の及び第3の光アレイから出射される光の一部を受光する光ファイバー及び光ディテクタによって測定される第1の及び第3の発光アレイから出射される光は光強度閾値の範囲内である。
図2において説明したように、様々な抵抗器の抵抗値を変化させることによって、第1の及び第3の発光アレイに供給される電力は調節される。
【0072】
ステップ534において、方法500は、ステップ514で記載したように、ファイバー硬化システムの劣化について検出する。ファイバー硬化システムの劣化が出力された後、方法500はステップ536に進む。
【0073】
ステップ536において、方法500は、ファイバー硬化システムのスループットを低減する。ファイバー硬化システムは、より大きなファイバー製造システムの一部かもしれない。そのため、ファイバー硬化システムは、発光システムの劣化に応じて、ファイバー硬化システムの中を流れるファイバーの速度を低減するため、外部コントローラにメッセージを送信することができてもよい。一実施例では、ファイバー硬化システムを通るファイバーの流速を低減するメッセージは、ファイバー硬化システムの楕円形反射チャンバの所望する平均光強度と、ファイバー硬化システムの楕円形反射チャンバの実際の平均光強度との差異に基づく。例えば、ファイバー硬化システムの楕円形反射チャンバの平均光強度が所望する値よりも5%小さい場合、ファイバー硬化システムの中を流れるファイバーの速度はXm/秒だけ減速されてもよい。このようにして、楕円形反射チャンバの中の発光強度が所望するより小さくても、ファイバー硬化システムの中を流れるファイバーは、コーティングが硬化するのに十分な長さの時間の間、光に露光される。いくつかの実施例では、ファイバー硬化システムの楕円形反射チャンバの中の平均発光強度が光強度閾値よりも小さい場合、ファイバーの流速はゼロに減速されてもよい。ファイバー硬化システムのスループットが調節された後、方法500は終了に進む。
【0074】
したがって、
図5に示す方法は、ファイバー硬化システムを動作させる方法を提供する。当該方法は、2つの楕円形反射チャンバに光を供給する光源から出射される光エネルギーの量を受光するステップと、光エネルギーの量に応じてファイバー硬化システムの動作を調節するステップと、を備える。当該方法において、ファイバー硬化システムの動作を調節するステップは、劣化をコントローラ又はオペレータに指摘するステップを備える。当該方法は、2つの楕円形反射チャンバのうちの1つの楕円形反射チャンバにおいて検出された光エネルギーの量に応じて、2つの光源のうちの1つの光源の1以上の発光アレイの出力を調節するステップをさらに備える。当該方法において、ファイバー硬化システムの動作を調節するステップは、ファイバー硬化システムのスループットを低減するための示唆を提供するステップを備える。当該方法において、ファイバー硬化システムの動作を調節するステップは、2つの光源のうち少なくとも1つの光源への冷媒流速を調節する示唆を提供するステップを備える。当該方法は、ファイバー硬化システムの動作を調節するステップにおいて、2つの光源のうち少なくとも1つの光源に供給される電気エネルギーを調節するステップを備える。
【0075】
図6を参照すると、ファイバー硬化システムの硬化チューブの透明度及び/又は透過率を測定する方法が示されている。
図6に示す方法は、
図2に示すコントローラ208等のコントローラが実施可能な命令として、非一時的なメモリに格納されている。
図6に示す方法は、
図1乃至
図4に示すシステムの一部である。
【0076】
ステップ602において、方法600は、ファイバー硬化システムが活性化されているか否かを判断する。ファイバー硬化システムは、オペレータ又はコントローラの入力に応じて活性化する。方法600が、ファイバー硬化システムが活性化されていると判断した場合、方法600はステップ604に進む。そうでない場合は、方法600は終了に進む。
【0077】
ステップ604において、方法600は、2つの楕円形反射チャンバの2つの対向する側にある2つの光源(例えば、
図1の112、113)を活性化する。一実施例では、光源は1以上の光デバイスアレイによって構成される。アレイは、各光源におけるそれぞれの発光アレイの位置に基づく発光プロファイルに従った電気エネルギーが供給される。一実施例では、発光プロファイルは、各光源のそれぞれのアレイに等しい量の電気エネルギーを提供する。他の実施例では、
図5に記載されたように、それぞれのアレイには、光源におけるアレイの位置に応じて、発光プロファイルに従って、個別の量の電力が提供される。2つの光源が活性化された後、方法600はステップ606に進む。
【0078】
ステップ606において、方法600は、ファイバー硬化チューブの透明度及び/又は透過率をモニターする光源及び光ビーム受光部を活性化する。一実施例では、ファイバー硬化チューブの透明度及び/又は透過率のモニター・制御システムが2つの光源及び2つの光ビーム受光部(例えば、光検出器)を活性化する。2つの光源及び2つの光ビーム受光部は、硬化チューブの対向する端部に配置されてもよい。2つの光源及び2つの光ビーム受光部が活性化された後、方法600はステップ608に進む。
【0079】
ステップ608において、方法600は、光ビーム受光部の出力を光ビーム閾値レベルと比較する。一実施例では、光ビーム受光部の出力は、メモリに保存された、経験的に決定された硬化チューブの透明度及び/又は透過率の値であるテーブル又は機能と比較される。テーブル又は機能は、それぞれの光ビーム受光部の出力フォームに基づいて、それぞれの光ビーム受光部に、0から1の透明度及び/又は透過率の値を出力する。0の透過率の値は、硬化チューブの透明度測定用光源から硬化チューブの透明度測定用光検出器まで、硬化チューブを透過する光エネルギーがないことに対応する。1の透過率の値は、硬化チューブの透明度測定用光源から硬化チューブの透明度測定用光検出器まで、所定の光エネルギー量の閾値より多くの光エネルギーが硬化チューブを透過することに対応する。硬化チューブ透明度測定用光検出器がファイバー硬化用の光源からの光の影響を受けないために、硬化チューブ透明度測定用光源の波長はファイバー硬化用の光源の波長とは異なる。他の実施例では、硬化チューブ透明度測定用光源の波長は、ファイバー硬化用の光源の波長と同じである。
【0080】
いくつかの実施例では、硬化チューブの透過率の劣化速度が決定されるために、硬化チューブの複数の場所において推定された硬化チューブの透過率は、メモリに記憶されてもよい。例えば、透過率の劣化速度を提供するため、過去における硬化チューブの透過率の推定値は、今回の硬化チューブの透過率から減算されて、結果は過去と今回との間の差異によって除算されてもよい。硬化チューブの複数の場所における硬化チューブの透明度及び/又は透過率が決定された後、方法600はステップ610に進む。
【0081】
ステップ610において、方法600は、硬化チューブの複数の場所における硬化チューブの透明度及び/又は透過率が第1の透過率の閾値レベルより低いか否かを判断する。第1の透過率の閾値レベルは、ファイバーに施されるコーティングのタイプ及び/又は他の硬化システムの条件によって、変化してもよい。方法600が、硬化チューブの透明度又は透過率が第1の透過率の閾値レベルより低いと判断した場合、その答えがYesである場合、方法600はステップ630に進む。一方、その答えがNoである場合、方法600はステップ612に進む。
【0082】
ステップ612において、方法600は、硬化チューブの透明度又は透過率に応じて、複数の発光アレイの出力光強度を調節する。発光アレイに供給される電流を調節することによって、光強度が硬化チューブの透明度及び/又は透過率の劣化を補償することができる。例えば、硬化チューブの透過率が5%減少した場合、硬化チューブの減少した透過率を補償するため、光強度は増加されてもよい。一実施例では、硬化チューブが物質によって覆われた後においても硬化チューブが物質によって覆われる前と同じ量の光エネルギーをファイバーに提供するため、経験的に決定された発光アレイ電流の調節であるテーブル又は機能が提供されて、発光アレイ電流が発光アレイの出力する光強度を変える。このようにして、少なくとも硬化チューブの中に物質が吸着し始めた後であっても、ファイバーに実質的に等しい量の光エネルギー(例えば、基本の光エネルギー±5%)を供給することができる。
【0083】
さらに、ファイバー硬化システムのそれぞれの発光アレイに潜在的に個別な量を規定するプロファイルに従って、複数の発光アレイに電流が提供される。発光アレイに供給される電流は発光電流プロファイルの変倍に従って提供されるように、プロファイルにおける電流量は、硬化チューブの透明度又は透過率の修飾値によって、調節されてもよい。硬化チューブの両側の発光アレイは、硬化チューブの透過率に応じて、調節される。
【0084】
さらに、方法600は、硬化チューブ透過率の調節を含む、所望する光強度と
図5に記載された検出された光とを比較する。したがって、所望する量の光エネルギーがファイバーに到達するように、硬化チューブ透過率の調節を含む光強度は閉ループ仕様で調節される。発光アレイに供給される電流が調節された後、方法600はステップ614に進む。
【0085】
ステップ614において、方法600は、硬化チューブの透過率の劣化の速度に応じて硬化チューブを通る不活性ガスの流れを変えるために、外部コントローラと通信、又はポンプ及び/又はバルブを調節する。一実施例では、硬化チューブを流れる不活性ガスの流れの調節は、硬化チューブの透過率に基づく。外部コントロールが、不活性ガスの流速を調節するため、ポンプ及び/又は流速制御バルブの出力を調節してもよい。不活性ガスの流速を調節することにより、硬化チューブの透過率の劣化の速度を低減することができる。硬化チューブの透過率が予想する速さで劣化している場合、不活性ガスの流速は現在の流速に維持される、又は、硬化チューブの透過率が予想する速さよりも遅い速さで劣化している場合、不活性ガスの流速は減速されてもよい。不活性ガスの流速が調節された後、方法600はステップ616に進む。
【0086】
ステップ616において、方法600は、ステップ612における発光アレイ電流の調節に応じて発光アレイのヒートシンクを通る冷媒の流れを変えるために、外部コントローラと通信、又はポンプ及び/又はバルブを調節する。一実施例では、ヒートシンクへの冷媒流速の調節は、発光アレイに供給される電流又は電力の変化に基づく。外部方法600は、冷媒流速を調節するため、ポンプ及び/又は流速制御バルブの出力を調節してもよい。冷媒流速を調節することにより、発光アレイのLEDを所望する温度に維持することが可能になる。冷媒流速が調節された後、方法600はステップ618に進む。
【0087】
ステップ618において、方法600は、硬化チューブの透過率の値、発光アレイ電流、硬化チューブの透過率の劣化の速度及び/又は程度、及び他の制御系の変数をメモリに記録する。さらに、方法600は、ファイバー流速の調節及びファイバーに施されるコーティングの量の調節等、ファイバー硬化システムやファイバー製造システムが所望する実行を取れるように、動作条件及び硬化チューブの劣化の示唆をオペレータ又は外部コントローラに報告する。ファイバー硬化システムの状態が報告及び/又はメモリに記録された後、方法600は終了に進む。
【0088】
ステップ630において、ステップ612に記載されたように、硬化チューブの透明度又は透過率に応じて、方法600は、複数の発光アレイの出力光強度を調節する。出力光強度が調節された後、方法600はステップ632に進む。
【0089】
ステップ632において、ステップ614に記載されたように、方法600は、硬化チューブの透過率の劣化の速度に応じて硬化チューブを通る不活性ガスの流れを変えるために、外部コントローラと通信、又はポンプ及び/又はバルブを調節する。不活性ガスの流れが調節された後、方法600はステップ634に進む。
【0090】
ステップ634において、ステップ616に記載されたように、方法600は、ステップ630における発光アレイ電流の調節に応じて発光アレイのヒートシンクを通る冷媒の流れを変えるために、外部コントローラと通信、又はポンプ及び/又はバルブを調節する。冷媒流速が調節された後、方法600はステップ636に進む。
【0091】
ステップ636において、方法600は、硬化チューブを通ってファイバーに到達する光エネルギーの推定値に応じて、外部コントローラと通信する、又はファイバー硬化システムを通るファイバーのスループット又はファイバーの流速を調節する。一実施例では、ファイバーにおける光エネルギーの推定値は、発光アレイから出射される光エネルギー量及び硬化チューブの透過率に基づく。一実施例では、ファイバーにおける光エネルギー量を決定するために、ステップ608に記載されたように、透過率は0から1までの数字に割り当てられ、割り当てられた値は発光効率係数及び発光アレイから出射された光エネルギーによって乗算される。ファイバーのスループットの調節は経験的に決定され、ファイバーにおける光エネルギーの推定値によって参照されるテーブル又は機能に保存される。ファイバーのスループットが調節された後、方法600はステップ638に進む。
【0092】
ステップ638において、ステップ618に記載されたように、方法600は、硬化チューブの透過率の値、発光アレイ電流、硬化チューブの透過率の劣化の速度及び/又は程度、及び他の制御系の変数をメモリに記録する。ファイバー硬化システムの劣化が記録及び/又は報告された後、方法600はステップ640に進む。
【0093】
ステップ640において、方法600は、硬化チューブの透過率が第2の所定の透過率閾値よりも小さいか否かを判断する。そうである場合、その答えがYesである場合、方法600はステップ642に進む。一方、その答えがNoである場合、方法600は終了に進む。
【0094】
ステップ642において、方法600は、硬化チューブのハイレベルな劣化が存在することを検出する。ファイバーの流速の調節等の実行が提供されることが可能となるため、硬化チューブの劣化の示唆は外部コントローラに提供されてもよい。いくつかの実施例では、第2のレベルの硬化チューブの劣化が決定された場合、ファイバーの流速はゼロまで低減されてもよい。第2のレベルの硬化チューブの劣化が検出された後、方法600は終了に進む。
【0095】
図5及び
図6の方法は、ファイバー硬化システムが両方の方法から利益を得るために、実行され及び一緒に実行されてもよい。さらに、この2つの方法は、楕円形反射チャンバの光強度情報等の情報を交換してもよい。
【0096】
当業者の一人によって認められるように、
図5及び
図6に記載された方法は、イベント駆動型、割り込み駆動型、マルチタスク型、マルチスレッド型等のような、1以上の処理ストラテジーを表すことができる。このように、記載された様々なステップまたは機能は、並列な順序で実行されてもよい、場合によっては省略されてもよい。同様に、処理の順序は、本明細書に記載された目的、特徴、及び利益を達成するために必ずしも必要というわけではなく、説明の簡単のために提供されたものである。また、明記していないが、当業者の一人は、特定のストラテジーの使用に応じて、記載されたステップ又は機能の1以上は繰り返し実行されてもよいことを認める。
【0097】
ここで説明を終了する。当業者はこれを読めば、明細書の記載の思想と説明の範囲を逸脱しない範囲で、多くの変更および修正を思いつくであろう。例えば、波長の異なる光を生成する発光光源は、本記載の利益を得るであろう。