(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6374561
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】負荷分散システム、仮想マシン構成変更方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 9/50 20060101AFI20180806BHJP
G06F 9/455 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
G06F9/50 150D
G06F9/455 150
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-71877(P2017-71877)
(22)【出願日】2017年3月31日
【審査請求日】2017年3月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】399041158
【氏名又は名称】西日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】上田 浩
(72)【発明者】
【氏名】笹嶋 克至
【審査官】
井上 宏一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008− 4125(JP,A)
【文献】
特開平11− 15800(JP,A)
【文献】
特開2008−250806(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 9/455−9/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷分散システムであって、
情報端末から受信したサービス要求を複数の仮想マシンに振り分ける負荷分散部と、
前記サービス要求を受信してから前記仮想マシンによる当該サービス要求に応じた処理の結果であるサービスデータを前記情報端末に返信するまでのレスポンス時間又はサービス要求数を測定し、レスポンス時間又はサービス要求数が予め定められた第1の閾値を超えた場合、遅延時間を発生させる第1の指示をサービス要求遅延部に指示し、その後、前記複数の仮想マシンのリソースを増強させる第2の指示を構成管理部に送信するレスポンス時間/サービス要求数測定部と、
前記第1の指示により、前記複数の仮想マシンのリソースを増強するために前記負荷分散部へのサービス要求の送信を遅延させるサービス要求遅延部と、
前記複数の仮想マシンのリソースの使用状況を監視するリソース監視部と、
前記第2の指示により、前記複数の仮想マシンのリソースを増強する構成管理部とを備え、
前記構成管理部は、前記リソースの使用状況が所定の第2の閾値を下回った場合、前記複数の仮想マシンのリソースを減らすこと
を特徴とする負荷分散システム。
【請求項2】
前記サービス要求遅延部は、前記情報端末から送信されたサービス要求を受信し、予め定められた遅延時間が経過したときに当該サービス要求を前記負荷分散部に送信することを特徴とする請求項1記載の負荷分散システム。
【請求項3】
前記サービス要求遅延部は、前記情報端末から送信されたサービス要求を受信し、前記レスポンス時間が長いほど又はサービス要求数が多いほど当該サービス要求の前記負荷分散部への送信を長く遅延させることを特徴とする請求項1記載の負荷分散システム。
【請求項4】
前記サービス要求遅延部は、前記レスポンス時間又はサービス要求数が前記第1の閾値以下になったときに、前記サービス要求の送信の遅延を解除することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の負荷分散システム。
【請求項5】
情報端末から通信ネットワークを介して受信したサービス要求を複数の仮想マシンに振り分け、前記仮想マシンによる当該サービス要求に応じた処理の結果であるサービスデータを前記情報端末に返信する負荷分散システムが行う仮想マシン構成変更方法であって、
前記サービス要求を複数の仮想マシンに振り分ける負荷分散ステップと、
前記サービス要求を受信してから前記サービスデータを前記情報端末に返信するまでのレスポンス時間又はサービス要求数を測定し、レスポンス時間又はサービス要求数が予め定められた第1の閾値を超えた場合、遅延時間を発生させ、その後、前記複数の仮想マシンのリソースを増強させることを指示する測定ステップと、
前記指示により、前記複数の仮想マシンのリソースを増強するために前記負荷分散ステップの前記サービス要求の振り分けを遅延させ、前記複数の仮想マシンのリソースを増強する遅延ステップと、
前記複数の仮想マシンのリソースの使用状況を監視し、前記リソースの使用状況が所定の第2の閾値を下回った場合、前記複数の仮想マシンのリソースを減らす構成管理ステップと、を行う
ことを特徴とする仮想マシン構成変更方法。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれかに記載の負荷分散システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想マシン構成変更装置、仮想マシン構成変更方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来において、情報端末から通信ネットワークを介して受信したサービス要求を複数の仮想マシンに振り分け、仮想マシンでサービス要求に応じた処理を行い、処理の結果であるサービスデータを情報端末に返信する負荷分散システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−202959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
負荷分散システムでは、仮想マシンの処理量が増えて、仮想マシンの動作が不安定になり、サービス品質が低下するのを防止すべく、処理量が増えると、仮想マシンの数を増やしたり、仮想マシンのメモリ量やCPUの処理能力などのリソースを増やすことで、全体のリソースの増強を図る。これにより、仮想マシンの処理量が増えた場合であっても、サービスの品質を維持できる。
【0005】
しかし、リソースを増強するまでの間は、システム全体の処理能力が不足しているため、サービスの品質が低下する恐れがある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、負荷分散システムにおいて処理負荷が増えてサービス品質の低下を防止する仮想マシン構成変更装置、仮想マシン構成変更方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の仮想マシン構成変更装置は、情報端末から通信ネットワークを介して受信したサービス要求を複数の仮想マシンに振り分け、前記仮想マシンによる当該サービス要求に応じた処理の結果であるサービスデータを前記情報端末に返信する負荷分散システムにおいて、前記サービス要求を受信してから前記サービスデータを返信するまでのレスポンス時間又はサービス要求数を測定するレスポンス時間/サービス要求数測定部と、前記レスポンス時間又はサービス要求数が予め定められた閾値を超えたときに、前記負荷分散システムへのサービス要求の送信を遅延させるサービス要求遅延部とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の仮想マシン構成変更方法は、情報端末から通信ネットワークを介して受信したサービス要求を複数の仮想マシンに振り分け、前記仮想マシンによる当該サービス要求に応じた処理の結果であるサービスデータを前記情報端末に返信する負荷分散システムにおいて、前記サービス要求を受信してから前記サービスデータを返信するまでのレスポンス時間又はサービス要求数を測定し、前記レスポンス時間又はサービス要求数が予め定められた閾値を超えたときに、前記負荷分散システムへのサービス要求の送信を遅延させることを特徴とする。
【0009】
本発明のコンピュータプログラムは、上記仮想マシン構成変更装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の仮想マシン構成変更装置及び仮想マシン構成変更方法によれば、負荷分散システムにおいて処理負荷が増えてサービス品質が低下するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施の形態の仮想マシン構成変更装置とこの仮想マシン構成変更装置が用いられる負荷分散システムの一例を示す構成図である。
【
図2】仮想マシン構成変更装置と負荷分散システムの動作を示すフローチャートである。
【
図3】負荷分散システムにおいてリソースの使用率/使用量に基づいてリソースを減らす動作を示すフローチャートである。
【
図4】本機能を割り込みにより停止する動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態に係る仮想マシン構成変更装置と仮想マシン構成変更方法について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態の仮想マシン構成変更装置とこの仮想マシン構成変更装置が用いられる負荷分散システムの一例を示す構成図である。
【0014】
通信ネットワーク1に複数の情報端末2が通信回線を介して接続される。各情報端末2は、図示しないユーザに使用される。
【0015】
また、通信ネットワーク1に通信回線を介してサービス要求遅延装置3が接続される。サービス要求遅延装置3には通信回線を介して負荷分散装置4が接続され。負荷分散装置4には通信回線を介して管理サーバ5が接続される。負荷分散装置4は、1または複数のコンピュータ(
図1ではコンピュータ6)により構成された複数の仮想マシン7に対し通信回線を介して接続される。
【0016】
管理サーバ5は、レスポンス時間/サ−ビス要求数測定部51、構成管理部52及びリソース監視部53を備える。
【0017】
負荷分散装置4、各仮想マシン7、構成管理部52及びリソース監視部53を総称して、負荷分散システムという。
【0018】
情報端末2は、サービスを受けるのに先立ち、サービス要求を通信ネットワーク1、サービス要求遅延装置3を介して、負荷分散装置4に送信する。負荷分散装置4は、サービス要求をいずれかの仮想マシン7に振り分ける。
【0019】
サービス要求を受信した仮想マシン7は、サービス要求に応じた処理を行い、処理の結果であるサービスデータを負荷分散装置4、サービス要求遅延装置3及び通信ネットワーク1を介して、情報端末2に返信する。
【0020】
レスポンス時間/サ−ビス要求数測定部51は、負荷分散装置4がサービス要求を受信してからサービスデータの送信を情報端末2に返信するまでのレスポンス時間およびサ−ビス要求数を測定する。また、サービス要求遅延装置3に対し、遅延時間を発生させ、遅延時間の間はサービス要求を保持する指示又は遅延時間を解除する指示を行う。また、構成管理部52に対し、リソース増減の指示を行う。
【0021】
サービス要求遅延装置3は、レスポンス時間又はサ−ビス要求数が予め定められた閾値を超えた場合は、サービス要求を受信してから所定の遅延時間が経過したときにサービス要求を負荷分散装置4に送信する。すなわち、遅延時間の間、サービス要求遅延装置3はサービス要求を負荷分散装置4に送信せず、保持しておき、遅延時間が経過したときに負荷分散装置4に送信する。これにより、サービス要求が遅延時間だけ遅れて、仮想マシン7に送信される。また、遅延時間を解除する指示を受けた場合は、サービス要求を直ちに負荷分散装置4に送信する。
【0022】
構成管理部52は、リソース増減の指示により、仮想マシン7の数、または、仮想マシンのメモリ量やCPUの処理能力などのリソースを増減することで、仮想マシン全体のリソースを増減する。
【0023】
リソース監視部53は、仮想マシン全体のリソースを監視し、仮想マシン7の数、または、仮想マシンのメモリ量やCPUの処理能力などのリソース量を取得し、構成管理部52に通知する。
【0024】
本実施の形態の仮想マシン構成変更装置は、
図1の例では、サービス要求遅延装置3とレスポンス時間/サ−ビス要求数測定部51を含んでなる。サービス要求遅延装置3は、仮想マシン構成変更装置におけるサービス要求遅延部を構成するものである。
【0025】
図2は、仮想マシン構成変更装置と負荷分散システムの動作を示すフローチャートである。
【0026】
まず、サービス要求遅延装置3は、当初において、サービス要求を受信した場合、直ちに負荷分散装置4に送信することとする。
【0027】
さて、本実施の形態では、まず、レスポンス時間の閾値(時間閾値)およびサ−ビス要求数の閾値(要求数閾値)をレスポンス時間/サ−ビス要求数測定部51に設定し、遅延時間をサービス要求遅延装置3に設定する(S1)。
【0028】
次に、レスポンス時間/サ−ビス要求数測定部51は、負荷分散装置4がサービス要求を受信してからサービスデータの送信を情報端末2に返信するまでのレスポンス時間およびサ−ビス要求数を測定する(S3)。
【0029】
次に、レスポンス時間/サ−ビス要求数測定部51は、測定したレスポンス時間又はサ−ビス要求数がステップS1で設定した閾値(時間閾値、要求数閾値)を超えているか否かを判定し(S5)、超えていない場合は(S5:NO)、ステップS3に戻る。なお、レスポンス時間およびサ−ビス要求数の両方が閾値を超えているかを判定してもよい。レスポンス時間又はサ−ビス要求数を測定し、これが閾値以下かを判定してもよい。
【0030】
一方、閾値を超えている場合は(S5:YES)、サービス要求遅延装置3に対し、遅延時間を発生させるように指示する(S7)。これにより、サービス要求遅延装置3は、以降のサービス要求については、受信してからステップS1で設定された遅延時間が経過したときに負荷分散装置4に送信する(S7)。負荷分散装置4は、サービス要求をいずれかの仮想マシン7に直ちに振り分ける。これにより、仮想マシン7は、当初に比べ、遅延時間だけ遅れてサービス要求を受信することになる。
【0031】
サービス要求を受信した仮想マシン7は、サービス要求に応じた処理を行い、処理の結果であるサービスデータを負荷分散装置4、サービス要求遅延装置3及び通信ネットワーク1を介して、情報端末2に返信する。
【0032】
このように、遅延時間を設けることで、仮想マシン7における単位時間あたりの処理負荷が低減し、仮想マシン7のサービス品質の低下を防止することができる。
【0033】
なお、レスポンス時間/サービス要求数測定部51は、測定したレスポンス時間およびサービス要求数をサービス要求遅延装置3に通知し、サービス要求遅延装置3は、レスポンス時間が長いほど又はサービス要求数が多いほど、負荷分散装置4へのサービス要求の送信を長く遅延させてもよい。これにより、一層確実にシステムのサービス品質の低下を防止することができる。
【0034】
続いて、レスポンス時間/サービス要求数測定部51は、構成管理部52に対し、仮想マシン7の数、または、仮想マシンのメモリ量やCPUの処理能力などのリソースを増やすことで、仮想マシン全体のリソースを増やすように指示する(S9)。これにより、構成管理部52は、制御のとおりに、仮想マシン全体のリソースを増やす。また、構成管理部52は、リソース監視部53から、仮想マシン全体のリソース量を取得し、制御のとおりに増えていることを確認する。
【0035】
次に、レスポンス時間/サービス要求数測定部51は、ステップS3と同様に、レスポンス時間およびサービス要求数を測定する(S11)。
【0036】
次に、レスポンス時間/サービス要求数測定部51は、測定したレスポンス時間又はサービス要求数がステップS1で設定した閾値(時間閾値と要求数閾値)以下か否かを判定し(S13)、閾値以下でない場合は(S13:NO)、ステップS11に戻る。なお、S13では、S5で使用する閾値とは別の閾値を使用してもよい。なお、レスポンス時間およびサ−ビス要求数の両方が閾値以下かを判定してもよい。レスポンス時間又はサ−ビス要求数を測定し、これが閾値以下かを判定してもよい。
【0037】
さて、例えば、サービス要求に対し、仮想マシン7全体のリソースが十分に割り当てられた場合は、レスポンス時間又はサービス要求数が閾値以下となる(S13:YES)。
【0038】
この場合、レスポンス時間/サービス要求数測定部51は、サービス要求遅延装置3に対し、遅延時間を解除する(発生させない)ように指示し(S17)、ステップS3に戻る。ステップS17の指示により、サービス要求遅延装置3は、以降のサービス要求については、受信後、直ちに負荷分散装置4に送信する(S17)。負荷分散装置4は、サービス要求をいずれかの仮想マシン7に直ちに振り分ける。これにより、仮想マシン7は、当初と同様に、遅れることなく、サービス要求を受信できる。
【0039】
サービス要求を受信した仮想マシン7は、サービス要求に応じた処理を行い、処理の結果であるサービスデータを負荷分散装置4、サービス要求遅延装置3及び通信ネットワーク1を介して、情報端末2に返信する。
【0040】
このように、不要な場合は、遅延時間を発生させない(解除する)ことで、サービスデータを情報端末2に対し迅速に返信することができる。
【0041】
さて、例えば、仮想マシン7全体のリソースが十分に割り当てられた場合は、リソース使用率や使用量が閾値以下となる。
図3に示すように、リソース監視部53は、リソースの使用状況(使用率/使用量)を測定し(S21)、測定したリソースの使用率/使用量が所定の閾値を下回った場合(S23:YES)、構成管理部52に対し、仮想マシン7の数、または、仮想マシンのメモリ量やCPUの処理能力などのリソースを減らすことで、仮想マシン全体のリソースを減らすように指示する(S25)。これにより、構成管理部52は、制御のとおりに、仮想マシン全体のリソースを減らす。また、構成管理部52は、リソース監視部53から、仮想マシン全体のリソース量を取得し、制御のとおりに減っていることを確認する。
【0042】
また、
図4に示すように、任意の時点で運用者から、本機能の停止要求又は負荷分散システム全体の停止要求が入ることにより(S31)、本機能は停止する。
【0043】
以上のように、本実施の形態の仮想マシン構成変更装置は、負荷分散システム、つまり、情報端末2から通信ネットワーク1を介して受信したサービス要求を複数の仮想マシン7に振り分け、仮想マシン7での処理の結果であるサービスデータを情報端末に送信する負荷分散システムにおけるサービス品質の低下を防止する。
【0044】
つまり、仮想マシン構成変更装置は、サービス要求を受信してからサービスデータを送信するまでのレスポンス時間又はサービス要求数を測定するレスポンス時間/サービス要求数測定部51と、レスポンス時間又はサービス要求数が予め定められた閾値を超えたときに、負荷分散システム(4)へのサービス要求の送信を遅延させるサービス要求遅延部(3)とを備えるので、仮想マシン7へのサービス要求の送信が遅延し、その結果、仮想マシン7における単位時間あたりの処理負荷が低減し、システムのサービス品質の低下を防止することができる。
【0045】
また、サービス運用側にとっては、仮想マシン全体のリソースを早急に増やす必要がなく、リソース増強を安定して行える。また、ユーザ側にとっては、安定したサービスと高い利便性を享受できる。
【0046】
また、サービス要求遅延部は、情報端末から送信されたサービス要求を受信し、予め定められた遅延時間が経過したときに当該サービス要求を負荷分散システム(4)に送信する。
【0047】
また、サービス要求遅延部は、情報端末から送信されたサービス要求を受信し、レスポンス時間が長いほど又はサービス要求数が多いほどサービス要求の負荷分散システム(4)への送信を長く遅延させる。よって、システムのサービス品質の低下を一層確実に防止することができる。
【0048】
また、サービス要求遅延部(3)は、レスポンス時間又はサービス要求数が予め定められた閾値以下のときに、負荷分散装置4へのサービス要求の送信遅延を解除するので、仮想マシン7は、遅れることなく、サービス要求を受信でき、よって、サービスデータを情報端末2に対し迅速に返信することができる。
【0049】
なお、本実施の形態の仮想マシン構成変更装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録でき、また、インターネットなどの通信網を介して伝送させて、広く流通させることができる。
【符号の説明】
【0050】
2 情報端末
3 サービス要求遅延装置(サービス要求遅延部)
4 負荷分散装置
7 仮想マシン
5 管理サーバ
51 レスポンス時間/サービス要求数測定部
【要約】
【課題】負荷分散システムにおいて処理負荷が増えてシステムのサービス品質が低下するのを防止する。
【解決手段】負荷分散装置4がサービス要求を受信してからサービスデータを送信するまでのレスポンス時間又はサービス要求数を測定するレスポンス時間/サービス要求数測定部51と、レスポンス時間又はサービス要求数が予め定められた閾値を超えたときに、負荷分散装置4へのサービス要求の送信を遅延させるサービス要求遅延部(3)とを設ける。
【選択図】
図1