特許第6374577号(P6374577)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6374577
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】回収システムおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/22 20060101AFI20180806BHJP
   A61F 2/01 20060101ALI20180806BHJP
   A61F 2/90 20130101ALI20180806BHJP
   A61M 25/06 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
   A61B17/22 528
   A61F2/01
   A61F2/90
   A61M25/06 556
【請求項の数】18
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2017-117709(P2017-117709)
(22)【出願日】2017年6月15日
(62)【分割の表示】特願2014-512087(P2014-512087)の分割
【原出願日】2012年5月23日
(65)【公開番号】特開2017-176881(P2017-176881A)
(43)【公開日】2017年10月5日
【審査請求日】2017年6月15日
(31)【優先権主張番号】61/489,183
(32)【優先日】2011年5月23日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/489,254
(32)【優先日】2011年5月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン ビー. マーティン
(72)【発明者】
【氏名】マーティン エス. ディエック
(72)【発明者】
【氏名】ジュリオ アギラー
【審査官】 近藤 利充
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0076452(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0125024(US,A1)
【文献】 特表2011−508635(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 13/00 − 18/28
A61F 2/00 − 2/97
A61M 25/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回収デバイスを確保するための介入医療デバイスであって、前記回収デバイスは、身体からの除去のために、その中に位置する1つ以上の障害物を有し、前記医療デバイスは、
蛇行性生体構造を通って進行するための可撓性を有するシースであって、前記シースは、遠位部分と、近位部分と、それを通して延在する内腔とを有する、シースと、
前記シースの遠位部分に添着される固定区画と、前記固定区画から近位方向に延在し、かつ、自由端を有する自由区画と、前記固定区画から前記自由区画まで延在する外転可能カバー壁とを有する外転可能カバーであって、前記外転可能カバーは、血管内に配備されると血管壁に対して拡張し、前記外転可能カバーは、軸方向に柔軟であり、前記回収デバイスが前記シース内腔を通して配置され、かつ、前記シースが前記身体の内腔内で近位方向に移動させられるとき、前記血管壁に対する前記外転可能カバーの摩擦が、前記1つ以上の障害物および前記回収デバイスが一緒に移動するにつれてコンベヤベルトタイプの移動において、前記回収デバイスを覆って完全に外転することを前記外転可能カバーに行わせ、前記外転可能カバーの自由区画前記回収デバイスの遠位に位置することを可能にする、外転可能カバーと
を備え
前記外転可能カバー壁は、前記血管内に配備されると、外向きに拡張するように構成されており、外転した後、前記外転可能カバー壁は、前記自由端に向かって、先細になり、かつ、圧潰するように構成されている、医療デバイス。
【請求項2】
前記カバー壁の一部は、前記外転可能カバーが拡張されるとき、前記固定区画を越えて遠位に延在する、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項3】
前記外転可能カバーの固定区画は、事前に設定された形状を備えることにより、前記外転可能カバーを外転させるために要求される力を低減させる、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項4】
前記回収デバイスは、細長ステント構造を備える、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項5】
前記回収デバイスは、フィルタ、動脈切除術用デバイス、回転カッタ、吸引デバイス、ステントベースの回収用機器、回収バスケットから構成される群から選択されるデバイスを備える、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項6】
前記外転可能カバーは、自己拡張式である、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項7】
前記外転可能カバーは、メッシュ材料を備える、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項8】
前記メッシュ材料は、単一の連続ワイヤを備える、請求項7に記載の医療デバイス。
【請求項9】
前記メッシュ材料の少なくとも一部は、延伸充填管材料から加工される、請求項7に記載の医療デバイス。
【請求項10】
前記メッシュ材料の少なくとも一部は、放射線不透過性材料から加工される、請求項7に記載の医療デバイス。
【請求項11】
前記外転可能カバーは、内側編組層および外側編組層を備え、前記外側編組層は、前記内側編組層よりも比較的柔軟である、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項12】
前記シースは、身体から引抜されるように構成されており、引抜の間、前記外転可能カバーは、前記1つ以上の障害物を覆う保護障壁を形成することにより、前記回収デバイスから前記障害物の一部が外れることを低減させる、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項13】
前記外転可能カバーが前記回収デバイスを覆って外転されるとき、前記外転可能カバーは、前記自由区画に向かって先細になる、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項14】
前記外転可能カバーは、編組である、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項15】
前記回収デバイスは、送達シャフトの遠位部分に結合されている、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項16】
前記送達シャフトは、ワイヤを備える、請求項15に記載の医療デバイス。
【請求項17】
前記送達シャフトは、前記シースの内腔内に受容されている、請求項15に記載の医療デバイス。
【請求項18】
前記外転可能カバーは、流体浸透性である、請求項1に記載の医療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、米国仮特許出願第61/489,183号(2012年5月23日出願、名称「RETRIEVAL SYSTEMS AND METHODS FOR USE THEROF」)および米国仮特許出願第61/489,254号(2012年5月24日出願、名称「STENT RETRIEVER WITH INTEGRATED PROTECTION」)についての非仮特許出願であり、これらの出願の各々の全体が参照することによって援用される。
【0002】
(発明の分野)
本明細書に説明されるデバイスは、身体から障害物を回収するように意図される。そのようなデバイスは、身体内腔内で障害物を並進および/または流動化させることができる捕捉部分を提供することによって、身体内腔内の妨害物を取り除き、血管系等の受動的保護を提供することを含め、身体全体を通して適用性を有する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
多数の医療手技が、身体内腔、血管、または他の器官から障害物を除去するために、医療デバイスの使用を要求する。そのような手技に特有のリスクとして、障害物を流動化または別様に侵害することによって、障害物またはその断片が、回収デバイスから外れる場合、潜在的に、さらなる害をもたらす可能性がある。粒子または障害物が、デバイスから離れ、下流に流動する場合、粒子または障害物が、より小さくかつより蛇行性の生体構造内に捕まった状態になるであろう可能性が非常に高い。多くの場合、そのデバイスのサイズにより、デバイスを新しい障害物の部位へ前進させることが阻まれ得るため、医師が、同一の回収デバイスを使用して、再び、障害物を除去することは、もはや不可能であろう。
【0004】
手技が成功する場合でも、医師は、除去の間、身体を通して並進されるにつれて、血管の壁または身体内腔が、望ましくない力を付与し、障害物を剪断する、またはそれが外れないように防止するよう注意して進めなければならない。これらの力は、障害物の一部または断片を破壊する潜在性を有する。ある場合には、障害物は、単に、回収デバイスから離れ、新しい領域に引っ掛かり、元の妨害物より懸念を生じさせる可能性がある。
【0005】
虚血性脳卒中の結果として、脳血管系内の血流を復元するための手技は、これらの課題が懸念を呈する、一実施例である。脳は、酸素を含む血液を心臓および肺から供給し、二酸化炭素および細胞廃棄物を脳組織から除去するために、その動脈および静脈に依拠する。この供給を妨げる妨害物は、最終的に、脳組織の機能を停止させる。供給の中断が、十分な時間量の間、生じる場合、栄養分および酸素の継続的欠如によって、不可逆的細胞死(梗塞)を生じさせる。故に、虚血性脳卒中の即時医療治療が、患者の回復のために必須である。脳血管系にアクセスするために、医師は、典型的には、カテーテルを、身体の遠隔部分(典型的には、脚)から、血管系を通して、血管系の脳領域内に前進させる。脳領域内にくると、医師は、障害物の回収のために、デバイスを配備し、妨害物を生じさせる。外れた障害物または外れた断片の遊走に関する懸念は、血流の復元が、最重要であるとき、手技の持続時間を増加させる。さらに、医師は、初期障害物から外れる1つ以上の断片に気付かず、より小さなより遠位の血管の妨害物を生じさせる場合がある。
【0006】
多くの医師は、現在、ステントを使用して、血栓除去術(すなわち、血塊除去)を行い、虚血性脳卒中を消散させる。典型的には、医師は、血管の側面に押動させ、血流を再確立させる試みにおいて、ステントを血塊中に配備する。組織プラスミノーゲン活性化因子(「Tpa」)が、多くの場合、静脈内ラインを通して、血流中に注入される。TPAは、妨害物を生じさせている血塊に到達するまで、血流中を移動しなければならない。Tpaが、血塊に接触すると、罹患領域への血流を復元するという目的で、血塊の破壊を開始する。Tpaはまた、多くの場合、ステントの有効性を補完するために投与される。しかし、血塊溶解における試みが、非効果的または不完全である場合、医師は、血塊に対して拡張されたまま、またはその中に噛合させたまま、ステントを除去しようとする可能性がある。そうすることによって、医師は、血管から、近位方向に、患者の首の血管(典型的には、頸動脈)内に位置するガイドカテーテル内に血塊を効果的に牽引しなければならない。この手技は、臨床上、有効であって、医師が施行するのに容易であることが示されているが、このアプローチの使用には、いくつかの明らかな不利点が残っている。
【0007】
ステントは、血塊をカテーテルに牽引するにつれて、血塊を十分に保持していない場合がある。そのような場合、血塊は、血管から移動しない場合がある。別のリスクとして、ステントの使用は、元の妨害物部位から血塊を流動化させ得るが、血塊は、カテーテルに向かっての並進の間、ステントに付着しない場合がある。これは、分岐および蛇行性生体構造を通して並進しているとき、特にリスクがある。さらに、血流は、分岐において、血塊(または、血塊の断片)を分岐する血管中に遊走させる可能性がある。血塊が、頸動脈内のガイドカテーテルに正常にもたらされる場合でも、さらに別のリスクとして、ステントが、ガイドカテーテルに進入するにつれて、血塊が、ステントから「剥離」または「剪断」される場合がある。それとは関係なく、単に、拡張されたステント(全体的または部分的のうちのいずれかで拡張される)を牽引することによっても、血管に望ましくない外傷をもたらす可能性がある。ほとんどの場合、ステントは、血管と比較して、大きく定寸される。固定金属(または、他の)構造の牽引は、動脈を引張させ、および/または血管から細胞内膜を剥離し、出血性脳卒中(脳血管からの血液の漏出)等のさらなる外傷を生じさせる可能性がある。また、ステントは、血管壁上のプラークに引っ掛かった状態となり、さらなる血管損傷をもたらす可能性がある。
【0008】
前述に照らして、身体内腔および/または血管から閉塞物を除去することができる、改良されたデバイスおよび方法の必要性が残っている。この議論は、脳血管系における用途に焦点を当てるが、以下に説明される改良されたデバイスおよび方法は、虚血性脳卒中の領域外の用途も有する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
血管内腔内の障害物を回収および確保するための介入医療デバイスであって、該デバイスは、
蛇行性生体構造を通って進行するための可撓性を有するシャフトであって、該シャフトは、遠位部分および近位部分を有する、シャフトと、
複数のストラットを備える、該シャフトの遠位部分に位置する捕捉構造であって、該捕捉構造は、該障害物の中にまたはそれに隣接して配置するための縮小プロファイルと、該障害物の中へと拡張されると、該ストラットが少なくとも部分的に該障害物と噛合し、それにより、該捕捉構造のその後の移動によって、該内腔からの該障害物の少なくとも一部の転置を可能にするような拡張プロファイルとを有する、捕捉構造と、
該捕捉構造の近位端に対して添着される固定区画と、該固定区画から近位方向に延在する自由区画と、該固定区画から該自由区画まで延在するカバー壁とを有する外転可能カバーであって、該外転可能カバーは、拡張可能であり、該外転可能カバーは、軸方向に柔軟であることにより、該シャフトが該内腔内で近位に移動させられると、該外転可能カバーが、該捕捉構造を覆って外転し、該カバーの自由区画が該捕捉部分の固定端の遠位にあることを可能にする、外転可能カバーと
を備える、デバイス。
(項目2)
前記外転可能カバーと、捕捉構造と、シャフトとは、一体型構造である、項目1に記載の医療デバイス。
(項目3)
前記自由区画の端部に位置する各ワイヤは、前記カバーまでループを作って戻り、該カバーは、該自由区画の端部におけるワイヤを連続した状態にさせる、項目1に記載の医療デバイス。
(項目4)
前記遠位端に隣接する前記カバー壁の少なくとも一部は、拡張時に外転される設定形状を有する、項目1に記載の医療デバイス。
(項目5)
カテーテル本体をさらに備え、送達構成において、前記シャフト、捕捉構造、および外転可能カバーは、該カテーテル本体内に位置し、該捕捉構造は、該カテーテル本体の遠位端の中において、およびそれから外に前進可能である、項目1に記載の医療デバイス。
(項目6)
前記外転可能カバーは、前記カバー壁を形成する複数の層を備える、項目1に記載の医療デバイス。
(項目7)
前記外転可能カバーの自由区画は、前記シャフトに取着されることなく、前記シャフトの周りに部分的に拘束される、項目1に記載の医療デバイス。
(項目8)
前記カバー壁の一部は、前記外転可能カバーが拡張されると、前記固定区画を越えて遠位に延在する、項目1に記載の医療デバイス。
(項目9)
前記外転可能カバーの固定区画は、事前に設定された形状を備えることにより、該外転可能カバーを外転させるために要求される力を低減させる、項目1に記載の医療デバイス。
(項目10)
前記カバー壁は、配備時に、波状パターンに層化される、項目1に記載の医療デバイス。
(項目11)
前記捕捉構造は、細長ステント構造を備える、項目1に記載の医療デバイス。
(項目12)
前記捕捉構造は、フィルタ、動脈切除術用デバイス、回転カッタ、吸引デバイス、ステントベースの回収用機器、および回収バスケットから構成される群から選択されるデバイスを備える、項目1に記載の医療デバイス。
(項目13)
前記カバーは、自己拡張式である、項目1に記載の医療デバイス。
(項目14)
前記遠位開口部にあるか、またはそれに隣接する前記カバーの一部は、球根状形状を備える、項目1に記載の医療デバイス。
(項目15)
前記カバーは、第1の多孔率を有する第1の多孔性区画と、少なくとも第2の多孔率を有する第2の多孔性区画とを備え、該第1の多孔率と第2の多孔率とは、第1の多孔性区画と第2の多孔性区画とを通って流動する流体の能力が異なるように、異なる、項目1に記載の医療デバイス。
(項目16)
前記第1の多孔性区画は、第1の編組密度を備え、前記第2の多孔性区画は、第2の編組密度を備える、項目15に記載の医療デバイス。
(項目17)
前記第1の多孔性区画は、付加的な編組層を備える、項目15に記載の医療デバイス。
(項目18)
前記第1の多孔性区画は、それを通って流体が流動することを防止する、項目15に記載の医療デバイス。
(項目19)
前記第1の多孔性区画は、前記第2の多孔性区画の遠位にあり、前記第1の多孔率は、前記第2の多孔率を上回る、項目15に記載の医療デバイス。
(項目20)
前記第1の多孔性区画は、前記カバーの周辺領域を備える、項目15に記載の医療デバイス。
(項目21)
前記カバーの領域に、またはそれに隣接して、少なくとも1つのポリマー層をさらに備える、項目1に記載の医療デバイス。
(項目22)
前記ポリマー層の上に、またはその中に少なくとも1つの薬剤をさらに備える、項目21に記載の医療デバイス。
(項目23)
前記シャフトの遠位端に少なくとも1つの放射線不透過性マーカーをさらに備える、項目1に記載の医療デバイス。
(項目24)
前記カバーは、メッシュ材料を備える、項目1に記載の医療デバイス。
(項目25)
前記メッシュ材料は、単一の連続ワイヤを備える、項目24に記載の医療デバイス。
(項目26)
前記メッシュ材料の少なくとも一部は、延伸充填管材料から加工される、項目24に記載の医療デバイス。
(項目27)
前記メッシュ材料の少なくとも一部は、放射線不透過性材料から加工される、項目24に記載の医療デバイス。
(項目28)
前記外転可能カバーは、少なくとも1つのワイヤを備え、該少なくとも1つのワイヤは、コイルの巻線が前記カバー壁を形成するようにコイル状にされている、項目1に記載の医療デバイス。
(項目29)
前記カバーは、前記コイルに隣接する編組をさらに備える、項目28に記載の医療デバイス。
(項目30)
前記カバーは、前記コイルに連結されたフィルムをさらに備える、項目28に記載の医療デバイス。
(項目31)
前記外転可能カバーは、前記カバー壁の外部表面に少なくとも1つのバーブまたはナックルを備える、項目1に記載の医療デバイス。
(項目32)
前記外転可能カバーは、内側編組層および外側編組層を備え、該外側編組層は、該内側編組層よりも比較的柔軟である、項目1に記載の医療デバイス。
(項目33)
血管内の障害物を確保する方法であって、該方法は、
カテーテルを血管内に配置することと、
回収デバイスが添着されているシャフトを該カテーテルから外に前進させることと、
外転可能カバーを該カテーテルから外に前進させることであって、該前進させることにより、該外転可能カバーの固定端が該回収デバイスの近位端に隣接し、該外転可能カバーの自由端が該シャフトおよび回収デバイスに対して移動可能である、ことと、
該外転可能カバーの少なくとも一部を該血管の壁の一部に対して拡張させることと、
該回収デバイスを少なくとも部分的に該障害物と噛合された状態になるように操作することと、
該シャフトおよび回収デバイスをそこに添着された該障害物の少なくとも一部とともに近位に並進させることであって、該並進させることにより、該血管に対する該外転可能カバーの抵抗は、該外転可能カバーの移動に抵抗し、該外転可能カバーの自由区画を、近位に並進された回収デバイスを覆って外転させる、ことと
を含む、方法。
(項目34)
前記シャフトを前記血管からさらに引抜することをさらに含み、該引抜することにより、引抜の間、前記外転可能カバーは、前記障害物を覆う保護障壁を形成し、該血管によって生じさせられる剪断力を減少させ、前記回収デバイスから該障害物が外れることを低減させる、項目33に記載の方法。
(項目35)
回収デバイスを準備する方法であって、該方法は、
患者の身体から以前に除去された回収デバイスを提供することであって、該回収デバイスは、保護カバーを含み、該保護カバーの固定端は、該回収デバイスの近位端に隣接して添着され、自由端は、該回収デバイスを被覆する該固定端の遠位に位置し、第2の端部に対して移動可能である、ことと、
該固定端が該回収デバイスの近位端に隣接して添着された状態のままである間、該自由端を該固定端の近位に移動させることによって、該保護カバーを反転させることと、
該回収デバイスおよびカバーをカテーテルの中へ挿入することであって、該カバーの自由端は、該カバーの固定端および回収デバイスの近位にあることにより、該カテーテルからの配備時に、該カバーの自由端が該カバーの固定端の近位に配備される、ことと
を含む、方法。
(項目36)
血管内の障害物を確保する方法であって、該方法は、
回収デバイスが添着されたシャフトを該障害物まで前進させることと、
保護デバイスを該シャフトにわたって前進させることであって、該保護デバイスは、外転可能カバーを有するシースを備え、該外転可能カバーの固定端は、該シースの遠位部分に添着され、該外転可能カバーの自由端は、該固定端の近位に位置する、ことと、
該外転可能カバーの固定端を該回収デバイスに隣接して配置し、該外転可能カバーの少なくとも一部を該血管の壁の一部に対して拡張させることと、
該シャフトおよび回収デバイスを、そこに添着された障害物の少なくとも一部とともに近位に並進させることであって、該並進させることにより、該血管に対する該外転可能カバーの抵抗が、該外転可能カバーの移動に抵抗し、該外転可能カバーの自由区画を、近位に並進された回収デバイスを覆って外転させる、ことと
を含む、方法。
(項目37)
血管内腔内の障害物を確保し、血管系を通って進行させられるように構成されているカテーテルと併用するための医療デバイス回収システムであって、該デバイスは、
複数のストラットを備える細長ステントであって、該ステントは、送達の間、該カテーテルの中に配置するために圧潰可能であり、拡張プロファイルを有することにより、拡張されると、該ストラットが該障害物に係合するように構成されている、ステントと、
該細長ステントに固定して取着され、蛇行性生体構造を通って進行するための可撓性を有するシャフトと、
該細長ステントの近位端に連結される遠位端と、空洞を画定し、該シャフトに沿って延在するカバー壁と、該シャフトに対して移動可能である近位端とを有する流体浸透性カバーであって、該流体浸透性カバーは、送達の間、該カテーテルの中に配置するために圧潰可能であり、該カテーテルからの配備時に拡張可能であることにより、該流体浸透性カバーの一部は拡張可能である、流体浸透性カバーと
を備え、
該流体浸透性カバーは、軸方向に柔軟性であることにより、該デバイスが、該血管の中に配備され、摩擦力が該流体浸透性カバーに対して印加されると、該シャフトおよび細長ステントの近位移動は、流体浸透性カバー壁の内転を生じさせることにより、該流体浸透性カバー壁が該細長ステントを覆って外転する、システム。
(項目38)
血管系を通した送達のために、および血管内腔内の障害物を確保するために構成されている、カテーテルと併用するための介入医療デバイスであって、該デバイスは、
蛇行性生体構造を通って進行するための可撓性を有するシャフトであって、該シャフトは、遠位部分および近位部分を有する、シャフトと、
側壁を備える捕捉デバイスであって、該捕捉デバイスは、該シャフトの遠位部分に固定して位置し、該カテーテルの中に配置するための縮小プロファイルと、拡張プロファイルとを有し、該カテーテルからの配備時に該捕捉デバイスが拡張して、該側壁の一部を該障害物の中へと付勢することにより、少なくとも部分的に該障害物に取着する、捕捉デバイスと、
該捕捉構造の近位端に隣接して連結される遠位端と、近位端と、その間に延在するカバー壁とを有するカバーであって、該カバーの近位端は、該遠位端に対して摺動可能であり、該カバーは、拡張可能であることにより、該カテーテルの中に位置するとき、該カバーが縮小送達状態にあり、該カテーテルからの前進時に、該カバーが該遠位端の近位に位置する該近位端とともに拡張し、該カバー壁は、柔軟であることにより、該カテーテルから配備され、該シャフトが近位方向に引張されるとき、該血管と該カバー壁または近位端との間の摩擦力は、該カバー壁が該捕捉デバイスを覆って内転して、該捕捉デバイスを包囲するとき、該カバーを内転させる、カバーと
を備える、デバイス。
(項目39)
回収デバイスを確保するための介入医療デバイスであって、該回収デバイスは、身体からの除去のために、その中に位置する1つ以上の障害物を有し、該医療デバイスは、
蛇行性生体構造を通って進行するための可撓性を有するシースであって、該シースは、遠位部分と、近位部分と、それを通して延在する内腔とを有する、シースと、
該シースの遠位部分に添着される固定区画と、該固定区画から近位方向に延在する自由区画と、該固定区画から該自由区画まで延在するカバー壁とを有する外転可能カバーであって、該外転可能カバーは、拡張可能であり、該外転可能カバーは、軸方向に柔軟であることにより、該回収デバイスが、該シース内腔を通して配置され、該外転可能カバーに対して近位方向に移動させられるとき、該外転可能カバーは該回収デバイスを覆って外転して、該カバーの自由区画が該回収デバイスの遠位にあることを可能にする、外転可能カバーと
を備える、医療デバイス。
(項目40)
血管系内の1つ以上の閉塞体に対して拡張するためのステント回収デバイスであって、該ステント回収デバイスは、
蛇行性生体構造を通って進行するための可撓性を有する細長シャフトであって、該細長シャフトは、遠位部分および近位部分を有する、細長シャフトと、
該細長シャフトの遠位部分から分化して、開放遠位端と、流体浸透性閉鎖近位端と、その間の空洞とを有する拡張可能細長ステント本体を形成する複数のフィラメントであって、該細長シャフトの遠位部分における該フィラメントの分化は、該流体浸透性閉鎖近位端を形成し、
該シャフトに沿って延在する該複数のフィラメントは、該遠位部分の中にいかなる接続継目もないことにより、それが蛇行性生体構造を通って進行するとき、該遠位部分の可撓性の増加をもたらす、複数のフィラメントと、
該遠位部分の近位の1つ以上の接続継目であって、該接続継目は、該複数のフィラメントを該シャフトに固着させる、接続継目と
を備える、ステント回収デバイス。
(項目41)
前記複数のフィラメントのうちの少なくとも1つは、一緒に捻転された少なくとも2つのワイヤを備え、該細長ステント本体は、フィラメントの少なくとも1つの交差点をさらに備え、各フィラメントのワイヤは、該細長ステント本体の外向き半径方向強度の増加を提供し、該ワイヤは、該細長ステント本体の直径が拡張または圧縮するとき、相互に対して摺動し、該細長ステント本体を線形化するために要求される力を低減させるように編み込まれる、項目40に記載のステント回収デバイス。
(項目42)
前記細長ステント本体の外部表面は、フィラメントの交差点によって形成される不規則表面を備える、項目40に記載のステント回収デバイス。
(項目43)
前記フィラメントの交差点は、1つのバーブまたはナックルを備え、複数のバーブまたはナックルが、前記細長ステント本体の周りで半径方向に離間される、項目42に記載のステント回収デバイス。
(項目44)
前記フィラメントの交差点は、1つのバーブまたはナックルを備え、複数のバーブまたはナックルが、前記細長ステント本体の軸と整列させられる、項目42に記載のステント回収デバイス。
(項目45)
前記細長ステント本体は、該細長ステント本体の周りで半径方向に離間される複数のバーブまたはナックルを備え、該複数のバーブまたはナックルは、該細長ステント本体の軸と軸方向に整列させられる、項目42に記載のステント回収デバイス。
(項目46)
少なくとも1つのフィラメントは、延伸充填管材料を備える、項目40に記載のステント回収デバイス。
(項目47)
少なくとも1つのフィラメントは、第1の材料から構成される少なくとも1つのワイヤと、少なくとも該第1の材料とは異なる少なくとも第2の材料から構成される少なくとも第2のワイヤとを備える、項目40に記載のステント回収デバイス。
(項目48)
少なくとも1つのフィラメントは、第1の材料から構成される少なくとも1つのワイヤを備え、少なくとも第2のフィラメントは、該第1の材料とは異なる少なくとも第2の材料から構成される少なくとも1つのワイヤを有する、項目40に記載のステント回収デバイス。
本明細書で論じられる実施例は、血管系内の障害物または血塊を回収するために好適な形態における本発明のデバイスを示す。障害物という用語は、血塊、プラーク、コレステロール、血栓、自然発生異物(すなわち、内腔内に引っ掛かった身体の一部)、非自然発生異物(すなわち、内腔内に引っ掛かった医療デバイスまたは他の非自然発生物質の一部)を含んでもよい。しかしながら、デバイスは、そのような用途に限定されず、接続点の排除またはその数の減少が所望される、任意の数の医療用途に適用することができる。
【0010】
本明細書で論じられるデバイスは、血管内腔内の障害物を回収および確保するための介入医療デバイスを含む。一実施例では、このデバイスは、蛇行性生体構造を通って進行するための可撓性を有するシャフトであって、遠位部分および近位部分を有するシャフトと、複数のストラットを備える、シャフトの遠位部分に位置する捕捉構造であって、障害物内またはそれに隣接して配置するための縮小プロファイルと、障害物の中へと拡張されると、ストラットが、少なくとも部分的に障害物と噛合し、捕捉構造のその後の移動によって、内腔からの障害物の少なくとも一部の転置を可能にするような拡張プロファイルとを有する捕捉構造と捕捉構造の近位端に対して添着される固定区画と、遠位区画から近位方向に延在する自由区画と、固定区画から自由区画に延在するカバー壁とを有する、外転可能カバーであって、外転可能カバーが、外転可能カバーの少なくとも一部が、捕捉構造以上の直径を有するように、拡張可能であって、外転可能カバーが、シャフトが、内腔内で近位に移動させられると、ある場合には、カバー壁と内腔との間の摩擦が、カバー壁の近位移動に抵抗し、外転可能カバーを捕捉構造を覆って外転させ、カバーの自由区画を捕捉部分の固定端の遠位にもってくるように、軸方向に柔軟性である、カバーとを備える。外転または外転可能とは、概して、回収デバイスを保護および被覆するように、カバーを裏バーブにさせる、カバー内のデバイスの移動を含む。本明細書に開示されるカバーは、自己拡張式構成を通して、または作動式拡張(例えば、形状記憶合金、バネ拡張、または他の作動)を介して、拡張可能であることができる。
【0011】
一実施例では、このデバイスは、外転可能カバーと、捕捉構造と、シャフトとが一体型構造である構成を含む。このデバイスはまた、自由区画の端部に位置する各ワイヤが、カバーまでループを作って戻り、自由区画の端部におけるワイヤを連続させるように構成されることができる。
【0012】
別の変形例では、遠位端に隣接するカバー壁の少なくとも一部は、拡張時に外転される、設定形状を有する。このデバイスはまた、随意に、カテーテル本体を含むことができ、送達構成では、シャフト、捕捉構造、および外転可能カバーは、カテーテル本体内に位置し、捕捉構造は、カテーテル本体の遠位端の内外を前進可能である。
【0013】
このデバイスはまた、外転可能カバーの固定区画が、事前に設定された形状を備え、外転可能カバーを外転させるために要求される力を低減させるように構成されることができる。
【0014】
この回収デバイスは、フィルタ、動脈切除術用デバイス、回転カッタ、吸引デバイス、ステントベースの回収用機器および回収バスケット等、任意の数の捕捉または回収デバイスを備えることができる。
【0015】
本明細書に説明される方法は、血管内の障害物を確保する方法を含むことができる。一実施例では、本方法は、カテーテルを血管内に配置するステップと、カテーテルから、そこに添着された回収デバイスを有するシャフトを前進させるステップと、外転可能カバーの固定端が、回収デバイスの近位端に隣接して添着され、外転可能カバーの自由端が、シャフトおよび回収デバイスに対して移動可能であるように、外転可能カバーをカテーテルから前進させるステップと、外転可能カバーの少なくとも一部を血管の壁の一部に対して拡張させるステップと、少なくとも部分的に、障害物と噛合された状態になるように、回収デバイスを操作するステップと、血管に対する外転可能カバーの抵抗が、外転可能カバーの移動に抵抗し、外転可能カバーの自由区画を近位に並進された回収デバイスを覆って外転させるように、そこに添着された障害物の少なくとも一部と一緒に、シャフトおよび回収デバイスを近位に並進させるステップとを含むことができる。
【0016】
別の変形例では、本方法は、引抜の間、外転可能カバーが、障害物を覆って、保護障壁を形成し、血管によって生じる剪断力を減少させ、回収デバイスからの障害物の外れる部分を低減させるように、血管からシャフトをさらに引抜するステップを含むことができる。
【0017】
方法の別の変形例は、回収デバイスを準備する方法であって、患者の身体から以前に除去された回収デバイスを提供するステップであって、回収デバイスが、保護カバーを含み、保護カバーの固定端が、回収デバイスの近位端に隣接して添着され、自由端が、回収デバイスを被覆する固定端の遠位に位置し、第2の端部に対して移動可能である、ステップと、固定端が、回収デバイスの近位端に隣接して添着されたままにしながら、自由端を固定端の近位に移動させることによって、保護カバーを反転させるステップと、回収デバイスおよびカバーをカテーテル内に挿入するステップであって、カバーの自由端が、カテーテルからの配備時に、カバーの自由端がカバーの固定端の近位に配備するように、カバーの固定端および回収デバイスの近位にある、ステップとを含む、方法を含む。
【0018】
別の実施例では、本明細書に説明されるデバイスは、血管内腔内の障害物を確保するため、かつ血管系を通って進行されるように構成されるカテーテルと併用するための医療デバイス回収システムを含むことができる。一変形例では、本デバイスは、複数のストラットを備える細長ステントであって、送達の間、カテーテル内に配置するために圧潰可能であって、拡張されると、ストラットが、障害物に係合するように構成されるような拡張プロファイルを有する、ステントと、細長ステントに固定して取着され、蛇行性生体構造を通って進行するための可撓性を有する、シャフトと、細長ステントの近位端に連結される遠位端と、空洞を画定し、シャフトに沿って延在するカバー壁と、シャフトに対して移動可能である近位端とを有する、流体浸透性カバーであって、送達の間、カテーテル内に配置するために圧潰可能であって、配備時に、流体浸透性カバーの少なくとも一部が、拡張可能であるように、カテーテルから拡張可能である、流体浸透性カバーとを備え、流体浸透性カバーは、本デバイスが、血管内に配備されると、血管と流体浸透性カバーとの間の摩擦力によって、シャフトおよび細長ステントの近位移動をもたらし、流体浸透性カバー壁の内転を生じさせ、流体浸透性カバー壁を細長ステントを覆って外転させるように軸方向に柔軟である。
【0019】
デバイスの別の変形例は、血管内腔内の障害物を確保するために、血管系を通した送達のために構成されるカテーテルと併用するための介入医療デバイスを含む。例えば、本デバイスは、蛇行性生体構造を通って進行するための可撓性を有するシャフトであって、遠位部分および近位部分を有する、シャフトと、側壁を備える捕捉デバイスであって、シャフトの遠位部分に固定して位置し、カテーテル内に配置するための縮小プロファイルと、カテーテルからの配備時に、捕捉デバイスが拡張し、側壁の一部を障害物内に付勢し、少なくとも部分的に、障害物に取着するような拡張プロファイルとを有する、捕捉デバイスと、捕捉構造の近位端に隣接して連結される遠位端と、近位端と、その間に延在するカバー壁とを有するカバーであって、カバーの近位端が、遠位端に対して摺動可能であって、カバーが、カテーテル内に位置するとき、カバーが、縮小送達状態にあって、カテーテルからの前進時に、カバーが、遠位端の近位に位置する近位端と一緒に拡張するように、拡張可能であって、カバー壁が、カテーテルから配備され、シャフトが、近位方向に引張されると、血管とカバー壁または近位端との間の摩擦力によって、カバー壁が、捕捉デバイスを覆って内転し、捕捉デバイスを包囲するにつれて、カバーを内転させるように柔軟性であるカバーとを備えることができる。
【0020】
本デバイスの別の変形例は、身体からの除去のために、その中に位置する1つ以上の障害物を有する回収デバイスを確保するための介入医療デバイスを含む。そのような実施例の1つでは、医療デバイスは、蛇行性生体構造を通って進行させるための可撓性を有するシースであって、遠位部分と、近位部分と、それを通して延在する内腔とを有する、シースと、シースの遠位部分に添着される固定区画と、固定区画から近位方向に延在する自由区画と、固定区画から自由区画に延在するカバー壁とを有する、外転可能カバーであって、外転可能カバーが、拡張可能であって、外転可能カバーが、回収デバイスが、シース内腔を通して配置されると、近位方向に、外転可能カバーに対して移動され、外転可能カバーを回収デバイスを覆って外転させ、カバーの自由区画を回収デバイスの遠位にもってくるように、軸方向に柔軟性であるカバーとを含む。
【0021】
本方法の別の変形例は、そこに添着された回収デバイスを有するシャフトを障害物まで前進させるステップと、保護デバイスをシャフトにわたって前進させるステップであって、保護デバイスが、外転可能カバーを有するシースを備え、外転可能カバーの固定端が、シースの遠位部分に添着され、外転可能カバーの自由端が、固定端の近位に位置する、ステップと、外転可能カバーの固定端を回収デバイスに隣接して位置付け、外転可能カバーの少なくとも一部を血管の壁の一部に対して拡張させるステップと、血管に対する外転可能カバーの抵抗が、外転可能カバーの移動に抵抗し、外転可能カバーの自由区画を近位に並進された回収デバイスを覆って外転させるように、そこに添着された障害物の少なくとも一部と一緒に、シャフトおよび回収デバイスを近位に並進させるステップとを含む。
【0022】
本明細書に説明される捕捉部分は、血管系内の1つ以上の閉塞体に対して拡張させるためのステント回収デバイスを含むことができる。一実施例では、ステント回収デバイスは、蛇行性生体構造を通って進行させるための可撓性を有する細長シャフトであって、遠位部分および近位部分を有する、細長シャフトと、細長シャフトの遠位部分から分化し、開放遠位端と、流体浸透性閉鎖近位端と、その間に空洞とを有する、拡張可能細長ステント本体を形成する、複数のフィラメントであって、細長シャフトの遠位部分におけるフィラメントの分化が、流体浸透性閉鎖近位端を形成し、シャフトに沿って延在し、遠位部分内にいかなる接続継目もなく、蛇行性生体構造を通って進行するにつれて、遠位部分の可撓性の増加をもたらす、複数のフィラメントと、遠位部分の近位の1つ以上の接続継目であって、複数のフィラメントをシャフトに固着させる、接続継目とを含む。
【0023】
このステント回収デバイスはまた、一緒に捻転された少なくとも2つのワイヤを備える、複数のフィラメントのうちの少なくとも1つを含むことができ、細長ステント本体は、フィラメントの少なくとも1つの交差点をさらに備え、各フィラメントのワイヤは、細長ステント本体の外向き半径方向強度の増加を提供し、ワイヤが、細長ステント本体の直径が、拡張または圧縮するにつれて、相互に対して摺動し、細長ステント本体を線形化するために要求される力を低減させるように、編み込まれる。
【0024】
このステント回収デバイスは、フィラメントの交差点によって形成される不規則表面を備える、細長ステント本体の外部表面を有することができる。
【0025】
このステント回収デバイスはまた、バーブまたはナックルを備える、フィラメントの交差点を有することができ、複数のバーブまたはナックルは、細長ステント本体を中心として半径方向に離間される。このステント回収デバイスはまた、バーブまたはナックルを備える、フィラメントの交差点を有することができ、複数のバーブまたはナックルは、細長ステント本体の軸と整列させられる。
【0026】
本明細書に説明されるデバイスの一変形例では、デバイスは、種々の形状を有するデバイスを形成するように分化するが、接続点または継目が殆どまたは全くない、ワイヤの主要束または群を備える(そのような構造の加工は、「無継目」と称される)。明らかに、本明細書に説明される本発明のデバイスは、そのような無継目構造に限定されない。付加的変形例は、以下に説明されるように、捕捉部分に取着される、1つ以上の引込ワイヤを含む。
【0027】
本発明のデバイスは、限定されないが、材料、形状、サイズおよび/または直径を含む、異なる特性の任意の数のワイヤを組み込むことができる。明らかに、デバイス構成の順列の数は、有意である。デバイスにそのような複合構造を具備することによって、デバイスの特性の操作が、意図された用途に好適となることを可能にする。
【0028】
本明細書に記載されるように、無継目構造は、継目、接続点、または他の取着点を排除することによって、デバイスの可撓性および強度を改善する。加えて、無継目構造は、小型のマイクロカテーテルを通して送達されることになるデバイスの能力を改善する。その結果、デバイスおよびマイクロカテーテルは、血管系の遠隔領域にアクセス可能となる。
【0029】
本デバイスは、カテーテルからの配備時に、自己拡張式であるように加工されてもよい。代替として、本デバイスは、所定の遷移温度に到達すると、自動的に配備するような形状記憶合金から構築されることもできる。
【0030】
本発明のいくつかの変形例では、デバイスの全部または一部が、障害物に付着するその能力を増加させるように設計されることができることに留意されたい。例えば、ワイヤは、エネルギー源(例えば、RF、超音波、または熱エネルギー)に連結され、障害物に「溶着」してもよい。デバイスへのエネルギーの印加は、周囲部分を障害物内に変形させ、障害物内に「埋入」させることができる。代替として、デバイスは、障害物に正の電荷を付与し、より容易な除去を可能にするために十分に、障害物を部分的に液化させることができる。別の変形例では、負の電荷が、印加され、より優れた引張力のために、血栓をさらに構築し、デバイスを入れ子にし得る。ワイヤは、親水性物質の使用によって、または障害物の表面への化学接合を生成するであろう化学物質によって、より粘性に作製されることができる。代替として、フィラメントは、障害物の温度を低下させ、障害物に凝結または付着してもよい。
【0031】
虚血性脳卒中を治療するための付加的デバイスおよび方法は、本発明の譲受人に譲渡された、2007年2月5日出願の米国特許出願第11/671,450号、2007年3月9日出願の第11/684,521号、2007年3月9日出願の第11/684,535号、2007年3月9日出願の第11/684,541号、2007年3月9日出願の第11/684,546号、2007年3月12日出願の第11/684,982号、2007年4月17日出願の第11/736,526号、2007年4月17日出願の第11/736,537号、2007年9月10日出願の第11/825,975号、2008年12月26日出願の第12/344,378号、2011年1月24日出願の第13/012,727号、および2011年9月6日出願の第13/226,222号に論じられ、そのそれぞれの全体が、参照することによって組み込まれる。本明細書に論じられるような本発明の原理は、前述の参照例に適用され、虚血性脳卒中を治療する際に有用なデバイスを生産し得る。言い換えると、本発明による、デバイスのワイヤ形状構造は、そのような組み合わせが、本明細書に説明される特徴と一貫しないとき、前述の参照例に開示される形状をとってもよい。
【0032】
以下の図はそれぞれ、本発明の側面を図式的に図示する。図に示される側面からの本発明の変形例も、想定される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、身体内腔から障害物を除去するためのシステムにおいて使用されるときの本発明によるデバイスの実施例を図示する。
図2-1】図2A−2Cは、種々の被覆可能回収デバイスの作業端部を図示する。
図2-2】図2Dおよび2Eは、回収デバイスの変形例を示す。
図2-3】図2Fは、送達シース上の独立外転可能カバーを示す。
図3図3A−3Cは、カバーが、回収構造を中心として外転する、被覆可能回収デバイスの実施例を図示する。
図4-1】図4A−4Iは、受動的保護を伴う、改良された回収デバイスが、蛇行性生体構造から血塊を回収する実施例を図示する。
図4-2】図4A−4Iは、受動的保護を伴う、改良された回収デバイスが、蛇行性生体構造から血塊を回収する実施例を図示する。
図4-3】図4A−4Iは、受動的保護を伴う、改良された回収デバイスが、蛇行性生体構造から血塊を回収する実施例を図示する。
図4-4】図4A−4Iは、受動的保護を伴う、改良された回収デバイスが、蛇行性生体構造から血塊を回収する実施例を図示する。
図4-5】図4A−4Iは、受動的保護を伴う、改良された回収デバイスが、蛇行性生体構造から血塊を回収する実施例を図示する。
図4-6】図4Jおよび4Kは、装填された回収デバイスをさらに保護するカバーを伴う、回収デバイス内に捕捉された障害物または他の物質の実施例を図示する。
図5-1】図5Aは、二重層カバーに隣接して回収構造を有する、回収デバイスを図示する。図5Bは、送達ワイヤを中心として先細になる自由端を伴う、漏斗を示す。図5Cおよび5Dは、カバー壁を外転させるために要求される力を低減させるように事前に形成される、カバーの固定端を示す。図5Eは、回収デバイス内に統合された受動的カバーの代替変形例を示す。
図5-2】図5Fは、回収構造の固定端における、事前に設定された平坦化されたカバー壁を有する、カバーを図示する。図5G−5Iは、種々の層状カバーを図示する。図5Jは、直接、送達シャフトではなく、回収構造上に構築される、カバーを示す。
図5-3】図5Kおよび5Lは、カバーおよび回収デバイスの変形例を示し、カバーは、最初に、遠位方向に搭載され、次いで、近位方向内に内転される。
図6-1】図6A−6Lは、本明細書に説明するような使用のためのカバーの変形例を図示する。
図6-2】図6A−6Lは、本明細書に説明するような使用のためのカバーの変形例を図示する。
図6-3】図6A−6Lは、本明細書に説明するような使用のためのカバーの変形例を図示する。
図6-4】図6A−6Lは、本明細書に説明するような使用のためのカバーの変形例を図示する。
図7図7A−7Cは、カバーの付加的変形例を示す。
図8図8は、付加的回収デバイスの近位および遠位端の変形例を図示する。
図9図9A−9Cは、送達ワイヤまたはシャフト内の異なる構造のワイヤを図示する。
図10図10A−10Eは、前述のような使用のためのカバーの付加的変形例を図示する。
図11図11A−11Cは、本明細書に説明されるデバイスおよび方法と併用するためのカバーの付加的変形例を図示する。
図12-1】図12A−12Eは、血管内の閉塞物に付着するステントの能力を増加させるための種々のステント設計を図示する。
図12-2】図12A−12Eは、血管内の閉塞物に付着するステントの能力を増加させるための種々のステント設計を図示する。
図12-3】図12A−12Eは、血管内の閉塞物に付着するステントの能力を増加させるための種々のステント設計を図示する。
図12-4】図12Gは、ステント構造の近位端を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に論じられる実施例は、脳血管系(すなわち、動脈)内で使用することが想定される。しかしながら、具体的に記載されない限り、デバイスおよび方法の変形例は、脳血管系における使用に限定されない。代わりに、本発明は、身体の種々の部分において、適用性を有し得る。さらに、本発明は、方法および/またはデバイスの利点が所望される、種々の手技において使用されてもよい。
【0035】
図1は、本明細書に説明されるように、身体内腔から障害物を除去するためのシステム10を図示する。図示される実施例では、システム10の本変形例は、脳血管系内の障害物の除去に好適である。本明細書に記載されるように、本デバイスおよび方法は、血管系および他の身体内腔または器官を含む、身体の他の領域においても有用である。例示的目的のために、この議論は、血管系におけるこれらのデバイスおよび方法の使用に焦点を当てるものとする。
【0036】
任意の数のカテーテルまたはマイクロカテーテルが、所望の標的部位に障害物除去デバイス200を搬送するカテーテル/マイクロカテーテル12を配置するために使用されてもよいことに留意されたい。そのような技法は、周知の標準的介入カテーテル挿入技法である。さらに、カテーテル12は、補助または支持構成要素14、16(例えば、エネルギーコントローラ、電源、デバイスの移動のためのアクチュエータ、真空源、膨張源、治療用物質のための源、圧力監視、流量監視、種々の生化学センサ、生化学物質等)に連結されてもよい。再び、そのような構成要素は、本明細書に説明されるシステム10の範囲内である。
【0037】
加えて、本発明のデバイスは、前述の構成要素と一緒に、ガイドカテーテル、障害物の安定化または除去を支援する種々のデバイス(例えば、障害物の近位端を適所に保持し、除去中に脱線しないように防止するか、または障害物の除去を支援する近位支援デバイス)、バルーン先端ガイドカテーテル、拡張器等を含め、キット内にパッケージ化されてもよい。
【0038】
図2Aは、被覆可能回収デバイス100の作業端部を図示する。典型的には、デバイスは、捕捉または回収構造200を含む。図示される実施例では、回収構造200は、細長ステント構造を備える。しかしながら、具体的に記載されない限り、捕捉構造は、フィルタ、動脈切除術用デバイス、回転カッタ、吸引カテーテルを含むが、それらに限定されない、任意の数のデバイスを備えることができる。
【0039】
回収構造200は、送達ワイヤ202の遠位端に位置する。一変形例では、回収構造200は、限定されないが、接着剤接合、はんだ付け、溶接、ポリマー結合、または任意の他の従来の方法を含む、そのような方法によって、送達ワイヤ200に恒久的に添着されることができる。いくつかの変形例では、回収デバイス200は、送達ワイヤ202またはシャフト202を形成する、1つ以上のワイヤから形成されることができる。送達ワイヤ202は、医師が、身体外から、送達ワイヤ202の非作業端部を操作するにつれて、血管系内のデバイス100を軸方向に前進および後退させることができるように、十分な柱強度を有し得る。故に、送達ワイヤ202は、標的領域、例えば、脳血管系から、身体上の進入点まで延在するために十分である長さを有するべきである。代替として、デバイス100の付加的変形例は、必要に応じて、回収構造200を配置する、支持部材またはカテーテルの使用を可能にすることができる。回収構造200の付加的特徴は、本明細書に引用され、参照することによって組み込まれる、本発明の譲受人に譲渡された特許および出願に見出されることができる。
【0040】
被覆可能回収デバイス100はさらに、回収構造200の近位端206に対して添着される、カバー300(また、漏斗またはシースとも称される)を含む。近位端206に対して添着されることによって、回収構造200の遠位端204は、カバー300が、血管内で拡張され、構造200が、カバー300の遠位端302内に引抜されるにつれて、カバー300が、構造200の近位端206を覆って外転するように、カバー300に対して移動することができる。この機構は、以下に詳細に論じられる。
【0041】
図2Bおよび2Cは、被覆可能回収デバイス100の代替変形例を図示する。図2Bおよび2Cに示されるように、カバー300の遠位端302は、回収構造200の近位端206から離間されることができる。代替として、カバー300の遠位端302は、回収構造200の一部を覆って延在することができる。いくつかの変形例では、カバー300の少なくともある区画は、回収構造200の直径より大きい直径まで拡張する。これは、カバー300が、血管壁まで膨張し、そこで、血管が、カバーを定常に保持する一方、デバイスが、カバーを通して近位に引張され、カバーを外転させることを可能にする。代替変形例では、カバー300は、回収構造200または他のデバイスの直径以下まで拡張する。
【0042】
図2Dは、カテーテル112(通常、マイクロカテーテル)を伴う、回収デバイス100を示す。回収デバイス100は、カバー300および回収構造200の単一の一体型デバイスを備えることができる(この場合、回収構造は、細長ステント構造である)。一体型デバイスの利点の1つとして、付加的デバイスでは、手技を複雑にし、通常、時間的制約のある手技の持続時間を増加させる可能性があることである。回収デバイス100は、ハブ114を含む、カテーテル112を通して、配置されることができる。その結果、医師は、一体型回収デバイス100およびカテーテル/マイクロカテーテル112を操作する必要のみある。回収デバイス100は、標的部位における留置のために、カテーテル112内に装填される。加えて、回収デバイスは、手技が繰り返されなければならない場合、再装填されることができる。本明細書に説明されるカバー300および回収構造200は、本明細書に説明される、または当業者によって公知のような任意の構造を備えることができる。
【0043】
図2Eは、カバー300および回収デバイス200と一緒に、その間に放射線不透過性マーカー305を伴う、回収デバイス100を示す。示されるように、デバイス100の変形例は、カテーテルまたはマイクロカテーテルを要求しない。
【0044】
図2Fは、それを通して延在する内腔332を有するシース330上に位置する、外転可能カバー300を図示する。分離可能回収デバイス200は、シース330の内腔332を通して、カバー回収デバイス200のワイヤ202を挿入することによって、カバー300およびシース330に連結されることができる。本変形例では、外転可能カバー300は、任意の数の異なる介入ツールと併用されることができる。別個のデバイスは、患者内への送達に先立って、組み立てられることができる。代替として、デバイスは、身体内に配置され、続いて、回収デバイス200が、標的領域に係合すると、継合されることができる。
【0045】
図3Aは、被覆可能回収デバイス100の実施例を図示しており、カバー300は、回収構造200を中心として外転するプロセス中である。示されるように、矢印50は、近位方向に、ワイヤ202上に印加される力を図示する。矢印52は、血管または類似壁に対して、拡張されるカバー300の摩擦によって印加される抵抗力を図示する。この摩擦力52は、カバー300の自由端304の近位移動を防止する、またはそれに抵抗する一方、固定端302は、近位方向に、回収構造200の近位端206と一緒に移動する。この作用は、カバー300の壁306を回収構造200を覆って外転させる。最終的に、図3Bに示されるように、カバー300の自由端304は、固定端302を覆って、遠位で終端する。示されるように、外転されたカバー300の壁は、回収デバイス200のための安全タイプのカバーを提供する。付加的変形例では、カバーの固定端302は、実際には、送達ワイヤ202に沿って、摺動可能または移動可能であることができる。しかしながら、前述のような類似原理が、回収構造200を覆うカバー300の外転を生じさせるために適用されるものとする。
【0046】
図3Cは、カバー300が、回収構造200を中心として外転された後の被覆可能回収デバイス100の別の変形例を図示する。この変形例では、カバー300の自由端304は、固定端302の遠位で終端し、自由端304に向かって、先細または圧潰する。カバー300は、外転に先立って、カバーが、カバー壁306に作用する力によって、外向きに拡張するが、外転後、カバー壁306の力によって、図3Cに示されるような先細または圧潰を生じさせる、前述に示されるようになるように設定された形状であることができる。
【0047】
前述の例証によると、カバー300は、内腔壁を横断して牽引されるとき、カバー壁306が、非外傷性であるように、作製されることができる。カバーは、身体内腔または血管の壁に対して拡張を可能にし、かつ回収デバイス200を覆ってのカバーの壁306の外転を可能にする、布地、補強布地、編組、織布、または任意のそのような材料を含む、任意の数の材料から製造されることができる。カバー壁306はまた、金属繊維を伴うポリマー材料の編組、コイル補強を伴う軟編組、または種々の他の組み合わせ等、これらの材料の組み合わせを備えることができる。
【0048】
カバー壁は、ニチノール編組等の任意の医療上容認可能な材料を含み得る、メッシュを備えることができる。さらに、メッシュは、拡張される間、血管または内腔を通しての流動を可能にする。しかしながら、デバイスの付加的変形例として、メッシュの代用となる材料の中実層が挙げられ得る。さらに、カバーは、任意の数の構成を備えることができる。例えば、カバーは、単一層壁または多層壁を備えることができ、カバーの開放端部は、編組プロセスの間に形成される連続ワイヤループを使用することによって等、終端端部を有するように作製され得る。代替として、端部は、切断され、次いで、ポリマー内に封入することによって、レーザ溶接によって、またはわずかな長さ分だけ内向きに折畳し、次いで、終端することによって、終端されることができる。
【0049】
一実施例では、カバー300は、前述の本発明の譲受人に譲渡された特許出願に説明され、参照することによって組み込まれるような連続ワイヤ構造を備える。一変形例では、カバー300は、0005インチ〜0.002インチ径の微細ニチノールワイヤまたは類似物の48〜96本のワイヤ等、微細編組ワイヤを備える。加えて、ワイヤは、コバルトクロム、ステンレス鋼、または類似物、あるいは白金コアを伴う延伸充填管(dft)を備えることができる。付加的変形例では、平坦ワイヤまたは卵形ワイヤが、使用されることができる。ワイヤは、均一である必要はない。代わりに、いくつかの異なるタイプのワイヤを使用することができる。個々のワイヤのいくつかは、放射線不透過性追加のために、白金合金であり得る。
【0050】
図4A−4Iは、受動的保護を伴う改良された回収デバイス100が、蛇行性生体構造から血塊2を回収する実施例を図示する。図4Aは、血管6内の血流を妨害する、血塊2を図示する。本明細書に記載されるように、血管6は、脳血管系、冠状動脈、または周辺血管系内の任意の血管を含むことができる。代替として、使用のためのデバイスおよび方法は、血管系における使用に限定されない。本明細書に説明される原理、概念、方法、およびデバイスの変形例は、回収デバイスを使用することができるいかなる場所にも適用可能であり得る。図4Aはまた、血管内を前進される、ガイドシースまたはアクセスカテーテル108を図示する。手技の間、医師は、可能な限り遠位までアクセスカテーテル108を前進させるであろう。しかしながら、アクセスカテーテル108のサイズのため、医師は、典型的には、障害物2から距離を空けて、配置することになる。示されるように、アクセスカテーテル108と障害物2との間に位置する血管6内には、任意の数の分岐8が存在し得る。本明細書に論じられるように、いくつかの変形例では、アクセスカテーテル108は、障害物が回収デバイスによって捕捉されると、障害物2を本体から除去するために使用することができる。しかしながら、障害物2の初期場所とアクセスカテーテル108の場所との間の距離が大きいほど、障害物2が、分岐、内腔の壁、生体構造の蛇行性、血管壁プラーク等を含むが、それらに限定されない、解剖学的または環境的特徴のため、回収デバイスから離れる、または外れた状態になり得るリスクが大きくなる。
【0051】
図4Bは、アクセスカテーテル108から障害物2の部位に前進する、随意のカテーテル112を図示する。その部位にくると、カテーテル112は、回収デバイスが、血塊2に係合し得るように、回収デバイス(図4Bには図示せず)を配備することができる。代替として、カテーテル112は、図4Cに示されるように、障害物2を横断し、障害物2の遠位で回収デバイス100の一部を配備することができる。医師は、次いで、回収デバイス100を操作し、障害物2を確保する。例えば、医師は、障害物6の遠位で回収構造200を配備し、回収構造200を近位に引抜し、障害物2を確保することができる。別の変形例では、医師は、カテーテル112が、障害物2を通している、またはそれに隣接している間、回収構造200をカテーテル2内に配置することができる。次いで、医師は、拡張後、障害物2を確保するように、カテーテル112を引抜し、回収構造200を露出させることができる。図示される実施例では、回収構造200は、障害物に噛合または固着するように拡張する(または、拡張される)、細長ステントタイプ構造を備える。図示されないが、システムは、本発明の譲受人に譲渡された出願のいずれかに説明され、参照することによって本明細書に組み込まれるような遠位捕捉フィルタまたはバスケットを含むことができる。
【0052】
次に、図4Eに示されるように、医師はさらに、前述のように、カテーテル112を引抜し、カバー300を露出させることができる。多くの場合、医師は、回収構造200が、障害物2と係合されると、カバー300を露出させる。この順次プロセスは、必要時に、回収構造200のより容易な再位置付けを可能にする。代替として、カバー300は、回収構造200を障害物2と係合させることに先立って、配備されることができる。必要時に、医師は、障害物2および回収デバイス200の偶発的移動を防止するように、カテーテル112を引抜しながら、送達ワイヤ202に近位力を印加することができる。
【0053】
図4Fは、カバー300が完全に露出され、カテーテル112がアクセスシース108に向かってより近くに移動された段階を図示する。示されるように、カバー300の自由端304は、カバー300の固定端302の近位にある。また、前述のように、カバー300は、体温への到達時に、血管6の壁に対して拡張する、形状記憶合金であることができる。代替として、カバー300は、血管6内への配備時に、自己拡張式であることができる。いくつかの変形例では、カバー壁306は、カバー300を通して血流を継続させる、多孔性材料または構造を備える。
【0054】
加えて、回収デバイス100のいくつかの変形例は、回収構造200より大きい直径または寸法まで拡張する、少なくともある区画を有する、カバー300を含む。これは、血管6の壁に対して、カバー300の拡張を可能にする。大部分の変形例では、カバー300の拡張は、本明細書に論じられるように、血管の壁に対して十分な摩擦を提供し、カバー壁306の柱強度を克服し、回収構造200および障害物2を覆って、カバー壁306の外転を可能にする。前述のように、代替変形例では、カバー300は、回収構造200以下の直径または寸法に拡張することができる。
【0055】
図4Gは、障害物2および回収構造200の近位並進を生じさせる、送達ワイヤ202の近位移動を図示する。カバー300は、血管6の壁に対して拡張されるため、カバー300の自由端304は、移動しない、またはカバー300の固定端306未満を移動する。固定端306は、障害物2および回収構造200と一緒に、近位方向に移動し、カバー壁306を障害物2および回収構造200を覆って外転させる。従来の漏斗と異なり、外転カバーは、障害物および回収構造が、一緒に移動するにつれて、コンベヤベルトタイプの移動に類似するように機能する。この作用はカバー300が、障害物2および回収構造200にわたって作動される必要がなく、配備された回収デバイス100を単に引抜することによって、瞬時に行われることができるため、受動的タイプの保護を可能にする。
【0056】
図4Hは、カバー300の固定端306が、ここでは、自由端304の近位にある段階を図示する。示されるように、外転されたカバー300は、障害物2および回収構造200を覆って、保護シースまたはカバーを形成する。図4Hはまた、カバー300が、血管に沿って引張され、蛇行性生体構造、血管の壁、ならびに分岐8を進行するにつれて、どのように障害物2および回収構造200を保護するかを図示する。カバー300およびカバー壁306はまた、回収構造200および障害物2の表面からも血管系を保護する。
【0057】
図4Iは、回収デバイス100が、身体からの除去に備えて、アクセスカテーテル108に対して、またはその中に配置されるにつれて、カバー300によって保護される障害物2および回収構造200を示す。回収デバイス100は、医師が、身体から両デバイスを除去するにつれて、アクセスカテーテル108の外側に残留することができる。代替として、カバー300は、アクセスカテーテル108内に引張されるにつれて、障害物2を圧縮することによって、回収デバイス100および障害物2をアクセスカテーテル108内に引張する支援をすることができる。
【0058】
図4Jおよび4Kは、回収デバイス2内に捕捉された障害物または他の物質2の実施例を図示しており、カバー300は、装填された回収デバイス200をさらに保護する。
【0059】
図5A−5Kは、種々のカバー構成を示す。図5Aは、外部壁306および内部壁308を伴う二重層カバー300に隣接して回収構造200を有する、回収デバイス100を図示する。
【0060】
図5Bは、送達ワイヤ202を中心として先細になる自由端304を伴う、カバー300を示しており、カバー300は、最終的に、カバー300が、回収構造200を覆って外転すると、二重壁構成を形成するであろう。先細自由端304は、回収構造200が、自由端304に到達すると、カバー304が移動しないように制限し、それによって、回収構造200を覆って二重壁保護を形成する。
【0061】
図5Cおよび5Dは、カバー300の固定端302が、カバー壁306を外転させるために要求される力を低減させる、またはカバーによる回収構造の受動的被覆をトリガするための閾値を低下させるように、どのように事前に成形されることができるかを示す。
【0062】
図5Eは、回収デバイス100内に統合された受動的カバー300の代替変形例を示す。本変形例では、回収デバイス100は、制御シャフトまたはワイヤ202を含み、回収デバイス100の作業端部を操作する。カバー300は、2つの固定アンカまたはノード220、222間のシャフト202に沿って、遊動する。カバー300は、固定ノード220、222間を遊動または摺動することができる。ノード220、222は、カバー300の並進を停止可能な放射線不透過性マーカーバンド、糊継目、または任意の他の機械的障害物を備えることができる。デバイス100が、マイクロカテーテルを通して前進すると、後方または近位ノード220が、カバー300の後方移動を制限する。適切に配置されると、マイクロカテーテルは、本明細書に説明されるように、回収デバイス200およびカバー300を露出させるように引抜されることができる。回収構造200が、障害物(図示せず)に係合すると、回収デバイス100は、送達シャフト202を引張することによって、引抜されることができる。これが生じている間、血管に対して拡張されているカバー300は、定常のままである(または、血管壁に対する摩擦のため、障害物および回収構造200より低速で移動する)。回収構造200および血塊は、カバー300に進入し、遠位ノード222をカバー300の近傍端部320と接触させる。この接触は、統合されたユニットとして、回収構造200およびカバー300を並進させる。カバーは、単一層または二重層カバーであり得、本明細書に説明されるワイヤ設計変数および終端変数のいずれかを有し得ることを理解されたい。
【0063】
図5Fは、回収構造200の近位端から離間される固定端302に、事前に設定された平坦化されたカバー壁304を有する、カバーを図示する。図5G〜5Iは、種々の層状カバー300を図示する。層状カバーは、カバーの軸方向長を短縮することを可能にし、したがって、要求される並進長を短縮する。カバー壁306の層化は、血管または身体構造内で配備されると、カバー300の短縮された配備長を可能にする。カバー300が、回収構造200を覆って外転されるにつれて、層状壁306は、延在する。その結果、長さの短縮によって、カバー300が近位血管内に延在する長さを低減させ、回収構造200がカバー300によって保護されるために移動しなければならない長さを低減させる。これはまた、カバー300の外転を完了するために、デバイス100を移動させるために要求される距離を短縮するのに役立つ。
【0064】
図5Jは、送達シャフト202ではなく、直接、回収構造200上に構築される、カバー300を示す。この構造はまた、カバーによる回収構造の受動的保護を完成するために必要な距離を低減させる支援をする。
【0065】
図5Kは、回収デバイス200を覆って、遠位方向に搭載され、次いで、矢印230に示されるように、ワイヤまたはシャフト202を覆って、近位方向に外転される、カバー300の変形例を示す。外転されると、図5Lによって示されるように、デバイス100は、本明細書に論じられるように、配備に備える。
【0066】
図6A−6Bは、本明細書に説明するような使用のためのカバー350の変形例を図示する。加えて、カバー350は、本明細書に説明される回収バスケットおよびステントに限定されないが、任意の障害物回収デバイスと併用されることができる。本明細書に開示されるカバー350は、医師が、除去されている障害物を動脈の摩擦効果または局所生体構造(例えば、分岐する血管、蛇行性生体構造、または血管壁上の他の物質)から遮蔽することを所望する場合に使用されることができる。使用時、カバーは、ガイドカテーテル、マイクロ−カテーテル、および/または遠位アクセスカテーテルと併用するために定寸されることができる。カバーは、任意の数の放射線不透過性マーカーバンドを含み、デバイスの非侵襲的撮像を可能にすることができる(一実施例として、図7Bのカバー350とシャフト212との間に添着されるマーカー390参照)。いずれの場合も、回収デバイスが、血塊または障害物を捕捉すると、前述のように、デバイスおよび血塊は、カバーが、血管の壁の内部と血塊との間の直接接触を排除または低減させるように、カバーによって保護される。
【0067】
図6A−6Cは、カバーが、1つ以上のメッシュ管372から生成される変形例を示す。図6Bは、第1の端部374が、管372を覆って、第2の端部376に向かって、引っ張られるような管372の内転を図示する。図6Cに示されるように、これは、内部壁380から分離される外部壁378を有する、二重壁カバーを生成する。一実施例では、そのような間隔または間隙は、0.001インチ〜0.100インチの範囲であり得る。しかしながら、任意の範囲が、デバイスの代替変形例内で想定される。いくつかの変形例では、内転されたカバー350は、カバー350の層または壁378 380間の分離を維持するように熱設定される。典型的には、カバー350が、放射線不透過性材料から生成されない場合、マーカーバンドが、近位端376上と、カバー350が取着されるシャフトまたはカテーテルに隣接して留置されるであろう。いくつかの変形例では、メッシュ材料の構造は、柔軟性であって、メッシュ材料の圧縮および拡張を通して、メッシュの第2の部分に対して、メッシュの第1の部分の移動を可能にする。そのような場合、メッシュを形成する個々の素線は、相互に対して移動可能であって、メッシュを必然的に柔軟性にさせる。故に、この構造は、デバイスが、カバー350内に引抜されるにつれて、内側壁380を回収デバイスおよび/または障害物と一緒に移動あるいは偏向させる。いくつかの変形例では、メッシュ374および376の両端は、カテーテル、シャフト、またはワイヤに添着される。
【0068】
多くの変形例では、カバーメッシュは、内部層380が、外部層378に対して移動すると、摩擦を最小限にするように選択される。例えば、編組パターン、ワイヤ、ワイヤ直径、編組の角度、および/または他の特徴は、外側層378と内側層380との間の摩擦を低減させるように選択されることができる。これは、内側層380を回収デバイスと一緒に近位に移動させる一方、外側層を定常のままにする。再び、前述のように、メッシュの構造は、メッシュ層の圧縮および拡張を可能にし、内側層の移動を可能にする一方、血管壁に対して係合されると、外側層を添着されたままにする。ある変形例では、カバーは、内側層が、緩衝および偏向能力を有し、内側層の移動を支援するように熱設定される。図5Cはまた、先細設計を有するカバー350を図示する。
【0069】
図6D〜6Lは、3つ以上の壁を有するカバーを産生するカバー構造の付加的変形例を図示する。例えば、メッシュ管372は、第2の端部376を覆って、方向420に外転または引っ張られる。図6Eに示されるように、これは、開放端部422および424と、折畳端部426とを有する、二重層カバーを産生する。二重層管は、次いで、再び、方向420に折畳される。これは、外部層378および内部層380ならびに第1の中間層381および第2の中間層383を伴う、カバー構造を生成する。図6Fに示されるように、カバーは、本明細書に説明されるように、最終的に、シャフト、ワイヤ、または他のカテーテルデバイスに添着される、第2の端部372にメッシュの端部を伴って拡開される、第1の端部374に開口部を有する、先細形状をとるように設定されることができる。
【0070】
図6Gは、カバー構造の別の実施例を図示する。示されるように、第1のメッシュ管372は、第2の管372と同心円状に留置される。同心円管は、次いで、方向420に外転され、4層カバーを産生する。図6Hに示されるように、カバーは、内部メッシュ層380、および外部メッシュ層378、ならびに最初に使用される管の数に応じて、任意の数の中間層381、383を備えることができる。カバー350の第2の端部372は、本明細書に論じられるように、シャフトまたは管に添着され得る、メッシュ管の4つの接続されていない端部を含む一方、カバー350の第1の端部374は、開口部から先細になるように設定された形状であることができる。
【0071】
図6I〜6Lは、多重壁カバーの構造の別の実施例を図示する。図6Iに示されるように、メッシュ管372の第1の端部374は、第2の端部376を覆って、かつそれを越えて、方向420に外転され、図6Jの構成を産生する。次に、第1の端部374は、方向420に外転または折り返され、図6Kの構成を産生する。最後に、第1の端部374は、端部374および376が、図6Kに示されるカバー構成を産生するように均等になるように、再び、方向420に折畳される。再び、カバー350の一端は、先細形状を形成するように設定されることができる一方、他の個別の端部は、カテーテルまたはシャフトに添着されることができる。
【0072】
本開示のカバーは、付加的構造を伴わずに提示されるが、これらのカバーは、カバーが、標的生体構造内に前進され、部位から、デバイス、構造、または残骸の除去を支援し得るように、シャフトまたは他の部材と連結されることに留意されたい。
【0073】
図7A−7Cは、カバー350の付加的変形例を示す。図7Aは、内側層380および外側層378によって画定されるカバー壁が、カバーの長さに沿って変動する形状に設定される、カバーを図示する。例えば、カバー開口部382に隣接する端部は、球根状形状に設定されることができる。そのような構成は、層378および380の分離を維持する支援をし、回収デバイスの再進入を支援する。厚さが変動するカバー壁の付加的構成は、本開示の範囲内である。
【0074】
本明細書に説明されるようなカバー350を使用する利点の1つは、回収デバイスが、障害物に対抗する血流の全力を伴わずに、障害物を除去することができるように、カバーが、配備されると、血管を通る流動を低減させることである。典型的には、従来のデバイスは、流動を妨害するために、膨張されたバルーンの使用に依拠していた。しかしながら、カバーの使用は、血流の完全閉塞の必要性を排除する。図7Bは、流動低減を支援する、カバー350のさらなる改良を図示する。示されるように、カバー350は、高密度領域386および比較的に低密度の領域384を含む。この構成は、領域385を通してより多くの血流を可能にする一方、領域386は、血流を低減または防止する。さらに、カバーの遠位区画は、より可撓性かつ適合性である。付加的メッシュ層が、カバー設計のいずれかに追加され、流動特性を改変する、またはさらに、カバーに補強を提供することができる。代替として、または組み合わせて、編組密度は、異なる区画における編組の多孔率を調ナックルするように改変されることができる。さらに、付加的編組層がまた、使用され、カバーの一部またはさらにカバー全体の多孔率に影響を及ぼすことができる。カバーの配備は、血流を30%〜40%低減させることができる。付加的層またはコーティングの追加は、加えて、流動を低減させることができる。
【0075】
図7Cは、メッシュが、メッシュ設計の浸透性を低減させるポリマーコーティング388を使用して、部分的または完全に、閉塞される、カバー350の別の変形例を示す。さらに、薬物または他の物質が、カバーのいずれかのカバー壁内に留置されることができる、またはポリマーコーティングを使用して、カバー上に堆積されることができる。いくつかの実施例では、本明細書に説明されるカバーは、長さ10mm〜50mmの範囲であることができる。カバーの開口部における外径(OD)は、7mmであることができ、4mm〜10mmの範囲であり得る。再び、任意の範囲の寸法が、本開示内で想定される。
【0076】
本明細書に説明されるカバーはさらに、デバイス上に積層されることができる。例えば、2つ以上のカバーが、デバイス上に留置され、さらなる保護を提供することができる。
【0077】
本明細書に説明されるカバー/再進入デバイスは、前述のものを含め、現在、血管用途で使用される任意の材料から構築することができる。さらに、DFT材料からのカバーの加工は、カバー全体が、放射線不透過性のままであって、非侵襲的に撮像することができるため、付加的利点を提供することができる。さらに、カバーは、メッシュをコーティングするポリマーあるいはメッシュ内または層間の送達剤のいずれかにおいて、任意のタイプの薬剤または生物活性物質を具備することができる。そのような物質として、tpa、ウロキナーゼ、IIb/IIIa阻害剤、および他の血塊撹乱物質または阻害剤が挙げられる。
【0078】
図8は、主要束402の形態において、1つ以上の引込ワイヤに連結された遠位捕捉部分426を含む、回収デバイス400の別の変形例を図示する。主要束は、近位捕捉部分460を含む、シース106を通して延在する。回収デバイス400の構成は、本明細書で論じられる近位および遠位捕捉部分ならびに前述の本発明の譲受人に譲渡された特許出願に論じられる種々の他の構成を組み込むことができる。
【0079】
近位捕捉部分460の端部464は、シース106の遠位端に添着させる。しかしながら、前述のように、他の変形例も、本開示の範囲内である。主要束402は、随意に、ハンドル442で終端することができる。前述のように、ある変形例では、主要束は、ワイヤのより靭性のワイヤまたはより靭性の束に継合される。これは、デバイス400が、比較的に靭性の近位区画を伴う、非常に可撓性の遠位区画を有することを可能にする。デバイス400は、露出されたワイヤまたはワイヤを覆うカバー/管のいずれかを備える、近位束403を有することができる。ある変形例では、束またはワイヤ402、403は、コーティングによって封入されることができる。デバイスはまた、回収デバイスに隣接して、カバー300を含む。
【0080】
シース106の近位端は、シースハンドル444を含む。本明細書に論じられるように、束402または近位束403の軸方向移動(典型的には、ハンドル442における)は、移動126、すなわち、シース106内の束の並進をもたらす。この作用は、遠位捕捉部分426を移動させる(矢印126によって示されるように)。ある変形例では、デバイス400は、障害物の部位まで送達され、障害物を横断する、マイクロカテーテル(図示されないが、前述に論じられている)内に装填される。
【0081】
いくつかの変形例では、シースハブ444は、1つ以上の係止ハブ446を含む。ここで、係止ハブ446の作動(軸方向または回転のいずれか)によって、シースハンドル444およびシース106に対して、主要束402を係止する。そのような係止作用はまた、近位捕捉部分460に対して、遠位捕捉部分426を係止するという結果になる。種々の方法を採用して、係止ハブ446と近位束403との間の摩擦干渉を増加させることができる。その結果、医師が、障害物の長さを判定するとき、医師は、シースハブ444に対して近位束403を係止することによって、捕捉部分426 460間の間隔を設定することができる。故に、近位束403は、任意のタイプの漸増マーキングを含み、医師が、捕捉部分の間隔を容易に判定することを可能にすることができる。図示されるように、シースハブ444は、付加的注入ポートを含み、流体または他の物質をシース106を通して送達することができる。
【0082】
前述のように、デバイス400は、マイクロ−カテーテルと併用されることができる。それらの変形例では、デバイス400が、遠位束402、捕捉部分426 460、および/またはシース106を損傷せずに装填されることが重要である。その結果、デバイス400は、マイクロカテーテルおよび/またはシース106内に装填するために、近位捕捉部分460(および/または遠位捕捉部分426)を低減させる、随意のカバー486を含むことができる。
【0083】
デバイス400の別の変形例は、シース480に摺動可能に添着される挿入ツール480を含む。デバイス400の変形例は、極端に可撓性であることができ、挿入ツール480は、デバイス400が、マイクロカテーテル内に押動されるにつれて、シース106、束402、または他の構成要素に柱強度を提供するために使用されることができる。挿入ツールは、剛性区画482および摩擦連結器484を備える。剛性区画282は、デバイス400を支持し、座屈を防止する、柱強度を有する。摩擦連結器484は、操作者が、連結器484を圧搾または把持し、装填ツール480とデバイス400(典型的には、シース106)との間の一時的摩擦界面をもたらすことを可能にする、可撓性材料であることができる。そのような作用は、装填ツール480が、マイクロカテーテル内に前進されるにつれて、デバイス400の軸方向前進を可能にする。剛性区画482が、マイクロカテーテル内に完全に挿入されると、操作者は、摩擦連結器484を解放し、デバイス400を引抜せずに、装填ツール480をカテーテルから引抜することができる。挿入ツール480はまた、剛性区画482に摺動可能に連結される、随意の装填管486を含むことができる。使用時、カバー486は、装填管486内に近位および遠位捕捉部分226 260を引抜することができる。装填管486は、次いで、マイクロカテーテルに連結し、剛性区画482および摩擦連結器484が、装填管486に対してデバイス400を前進させるにつれて、捕捉部分をその中で前進させる。
【0084】
図9A−9Cは、図2Aの線9A−9Aに沿って切り取られた横断面図を示す。示されるように、本明細書に説明されるワイヤ形態構造は、特定の用途に応じて、いくつかの構成を可能にする。例えば、個々のワイヤ254(本明細書に論じられるように)自体が、より小さなワイヤまたはフィラメントの束を備えてもよい。加えて、ワイヤは、ステンレス鋼、チタン、白金、金、イリジウム、タンタル、ニチノール、合金、および/またはポリマー素線等の材料から選択されることができる。加えて、デバイス内で使用されるワイヤは、異なる材料のワイヤの組み合わせを使用して、特定の所望の特性を有するデバイスを産生することによって、異種構造を備えてもよい。例えば、デバイス内の1つ以上のワイヤは、形状記憶または超弾性合金を備え、所定の形状または弾性をデバイスに付与してもよい。いくつかの変形例では、選択ワイヤの機械的特性は、改変されることができる。そのような場合、選択ワイヤは、脆弱性、延性、弾性、硬度、鍛造性、可塑性、強度、および靱性を含む、特性を改変するように処理されることができる。
【0085】
デバイスは、蛍光透視撮像下での可視性改良のために、金および白金等のいくつかの放射線不透過性ワイヤを含んでもよい。言い換えると、任意の組み合わせの材料が、デバイス内に組み込まれてもよい。材料に加え、ワイヤのサイズも、必要に応じて、変動してもよい。例えば、ワイヤの直径は、同一であってもよく、必要に応じて、変動してもよい。
【0086】
加えて、個々のワイヤは、円形、卵形、d−形状、長方形形状等の断面形状を有してもよい。図9Aは、可能性として考えられる変形例の1つを図示しており、いくつかの円形ワイヤ254が、別のより大きなワイヤ256の周囲に含まれる。さらに、デバイスは、同一の断面形状またはサイズを有するワイヤを有することに限定されない。代わりに、デバイスは、異なる断面形状を有するワイヤを有することができる。例えば、図9Bに示されるように、1つ以上のワイヤ256が、ワイヤ254の残りと異なる断面形状またはサイズを有することができる。明らかに、任意の数の変形例が、本開示の範囲内である。この構造は、デバイスの回収部分、捕捉部分、および/またはカバー部分に適用することができる。
【0087】
そのような実施例の1つを図示するために、デバイスは、0.003インチの丸い超弾性材料(例えば、ニチノール)から作製される、8〜12本のワイヤを有することができる。デバイスは、加えて、蛍光透視法のための.002インチの白金から作製される、2〜4本のワイヤを有してもよい。8〜12本のニチノールワイヤのうちこれらのワイヤの、1〜4本は、デバイスの全体的強度を向上させるために、より大きな直径または異なる断面から作製されることができる。最後に、いくつかのポリマー繊維が、追加されることができ、繊維は、血塊付着等のための所望の表面特性を有する。そのようなワイヤの組み合わせは、複合デバイスに、他の形成手段に照らして、従来は可能ではなかった特性を提供する(管からの形状のレーザ切断またはエッチングあるいは溶接による材料の継合等)。明らかに、任意の数の順列が、本発明の原理を前提として、可能である。
【0088】
別の実施例では、デバイスは、ポリマー材料またはポリマー材料の複合混成物から形成される、ワイヤから加工されてもよい。ポリマー複合材は、体液、および/または強度のために、ポリマーをさらに重合化または硬化させるいくつかの他の送達される活性剤のいずれかに暴露されるまで、非常に柔軟であるように選択されることができる。種々のコーティングは、デバイスが適切に留置される前に、ポリマーをさらに重合化させないように防止し得る。コーティングは、留置のために、具体的持続時間(例えば、5分)を提供することができ、その後、被覆は、分解する、または薬剤(周囲組織に影響を及ぼさない)によって活性化され、デバイスが、血栓が引張されるにつれて、伸展しないように、靭性を増加させることを可能にする。例えば、形状記憶ポリマーは、デバイスが、靭性を増加させることを可能にするであろう。
【0089】
別の変形例では、デバイス内で使用されるワイヤのうちの1つ以上は、Fort Wayne Metals(Fort Wayne,Indiana)によって提供されるもの等の延伸充填管(DFT)を備えてもよい。図9Cに示されるように、そのようなDFTワイヤ252は、外側シェルと異なる特性を有する第2の材料260を覆うように、第1の材料またはシェル258を備える。種々の材料を使用することができるが、本デバイスに基づく一変形例として、超弾性外側シェル内に放射線不透過性材料を伴う、超弾性(例えば、ニチノール)外側管を有する、DFTワイヤが挙げられる。例えば、放射線不透過性材料は、白金、イリジウム、金、タンタル、または類似合金を含むが、それらに限定されない、任意の商業的に使用されている放射線不透過性材料を含むことができる。捕捉部分を前述のDFTワイヤから作製する利点の1つは、捕捉部分を覆って、1つ以上のマーカーを有するのではなく、捕捉部分全体が、超弾性材料から加工されることができる一方、同時に、超弾性捕捉部分が、超弾性シェル内に放射線不透過性材料のコアを前提として、放射線不透過性に作製されることである。明らかに、任意の複合DFTワイヤ252は、本明細書に説明されるシステムおよび捕捉部分内に組み込まれることができる。
【0090】
デバイスの全変形例に適用可能である別の側面は、障害物への付着を改善するように、障害物に係合するデバイスまたはその一部を構成することである。そのようなモードの1つとして、ある血塊(または、障害物を生じさせる他の物質)に接合するコーティングの使用が挙げられる。例えば、ワイヤは、血栓に接合する、ヒドロゲルまたは接着剤でコーティングされてもよい。故に、デバイスが、血塊を中心として固着するにつれて、添加剤およびデバイスの機械的構造の組み合わせが、障害物を除去する際、デバイスの有効性を改善し得る。コーティングはまた、捕捉部分またはカテーテルと組み合わせられ、障害物を封入および除去するデバイスの能力を改善してもよい(例えば、親水性コーティング)。
【0091】
そのような改良はまた、機械的または構造的であってもよい。捕捉部分の任意の部分が、デバイスが、障害物を包囲するにつれて、障害物中に入り込み把持する、フック、繊維、またはバーブを有することができる。フック、繊維、またはバーブ370は、デバイスの任意の部分に組み込まれることができる。しかしながら、そのような特徴は、身体からデバイスを除去する施術者の能力を妨害しないことが重要となるであろう。
【0092】
添加剤に加え、デバイスは、RFまたは他の電源(図1の14または16等)に連結され、電流、超音波、またはRFエネルギーが、デバイスを通して伝達し、凝塊を誘発する、あるいは血塊または他の障害物の付加的凝固を生じさせることができる。
【0093】
図10A−10Eは、前述のような使用のためのカバー300の付加的変形例を図示する。例えば、図10Aに示されるように、カバー300は、単一ワイヤ、コイル、またはレーザ切断管350を備えることができる。代替として、図10Bに示されるように、カバー300は、2つ以上の350、352ワイヤまたはコイルを備えることができる。図10Cは、メッシュ構造354の内側にコイル350を備える、カバー300を示す。図10Cに示されるデバイスの変形例は、コイルによって半径方向に支持される(メッシュの内部または外部にかかわらず)、柔軟性の非外傷性メッシュ354を含むことができる。コイル350は、血管に対して、外向き力を提供する。図10Dは、コイル350に連結されたポリマーフィルムまたは膜356を図示する。ポリマーフィルム356は、流体流動に浸透性または不浸透性であることができる。図10Eは、内側編組358および外側編組360を有する、二重層編組構造を図示する。編組は、一意の特性を有するように構築されることができる。例えば、内側編組358は、血管壁に対して拡張力を提供するように、より少ないワイヤまたはより大きな直径のワイヤから構成されることができる。外側編組360は、より軟性の構造および増加した柔軟性を備えることができる。故に、より密度の高いパターンを有する、いくつかのより小さい直径のワイヤから成り、身体から除去されるにつれて、障害物を保護するための表領域の増加を提供することができる。代替として、これらの2つの構造要素(例えば、可変直径の編組)は、カバーのための単一層またはさらに複数の層内に組み込まれることができる。
【0094】
図11Aは、回収構造200およびカバー300を有する、デバイス100のさらに別の変形例を図示しており、カバーは、本明細書に説明されるように機能する限り、単に、回収構造と同一の材料から加工される。変形例は、随意に、1つ以上のバーブ370を含み、血管壁に対する抵抗を増加させることができる。
【0095】
図11Bおよび11Cは、カバー300が、バルーン材料を備える変形例を図示する。図11Bは、配備に先立ったバルーンカバー370を図示する。図11Cは、配備されたバルーンカバー370を図示する。
【0096】
本明細書に説明される回収デバイスは、随意に、図12A−12Eに示されるように、細長ステント400を備えることができる。これらのステント400は、ステント400が、障害物内に噛合された状態になるようさらに支援する、任意の数の特徴を含むことができる。例えば、図12Aは、シャフト412に添着される、ステント400の変形例を図示する。本明細書に記載されるように、シャフト412は、それを通して延在する内腔を含むことができる。代替として、シャフト412は、その遠位端に添着されるステント400を伴う、中実部材を含むことができる。図12Aに示される変形例は、遠位端414が、要素またはワイヤ402 403を交差することによって「閉鎖」される、ステントを含む。故に、本明細書に開示されるステントの変形例のいずれも、開放内腔タイプステントまたは図12Aに示されるような閉鎖内腔タイプステントを含むことができる。本明細書に記載されるように、ステント400を形成するワイヤは、第1の方向(例えば、近位から遠位)から巻回され、次いで、第2の方向(例えば、遠位から近位)に逆巻回される、単一ワイヤを備えることができる。
【0097】
図12Aはまた、捻転ワイヤ402または要素から構成される、ステント400を図示する。例えば、図12Bは、図12A内の区画12Bの拡大図を示す。図示されるように、要素402 403は、ステント400の外部周縁において、表領域を増加させるように捻転される。要素402 403の捻転または螺旋化は、付加的な表領域を生成し、ステントが、残骸に対して拡張されるにつれて、残骸、血栓、異物等を捕捉するステント400の能力を増加させる。捻転要素402 403は、ステント400の全長に沿って、またはステントの1つ以上の部分に沿って捻転することができる。ある変形例では、要素402 403の捻転は、ステントが、血塊または障害物中に拡張するにつれて、捻転対が、若干分離し、対を構成する要素間に物質を捕まえた状態にさせるように、十分に弛緩している。図12Aおよび12Bに示される構造はまた、回収ステントに付加的利点を提供する。図示される変形例では、捻転または螺旋要素は、交差要素と相互係止し、半径方向拡張力の追加をもたらす、交差点405を形成する。示されるように、第1の捻転要素407は、交差要素409の要素402 403間を通過する。拡張された状態にあるとき、交差点405の内部上の要素(この場合、要素403)は、交差点405に対して、外向き半径方向力の追加をもたらす。しかしながら、要素は、交差点405に添着されず、代わりに、摺動可能であるため、ステント400を線形化および圧縮するために要求される力は、交差点が、隣接する要素に添着されないが、それにわたって摺動可能であるという事実によって、低減される。この低減された線形化力は、ステントが、マイクロカテーテル内に配置するために小径に圧縮されることを可能にするが、マイクロカテーテルから除去されると、有意な半径方向拡張力を可能にする。この設計は、ステントが、血管から引張および除去されるとき、血管壁に対するステントの半径方向力の低減を可能にする。しかしながら、この設計はまた、ステントが、ステントの引抜に先立って、血管内に配備されるとき、要素の編み込みのため、高度の半径方向力を提供する。
【0098】
図12C〜12Fは、要素402 403の交差点によって形成される、ステント400の外部に不規則表面を有する、ステント400のタイプの別の変形例を図示する。要素の交差または横断は、ステント400の外部上に不規則表面を生成する、あるタイプのバーブまたはナックル416を形成する。図12Cは、ステント400の軸390を中心として半径方向に離間される複数のナックル52を有する、ステント400の変形例を図示する。図12Eは、図12Dに示されるように、ステント400の軸390と整列させられるナックル416を伴う、ステント400の別の変形例を示す。図は、別個のデバイス上の軸方向および半径方向に整列させられたナックル416を示すが、両タイプのナックル416が、単一ステント構造内に組み込まれることができる。ナックルの整合を変動させることによって、ステントが、障害物の中へと拡張するにつれて、半径方向力を増加させる、またはステントが、蛇行性生体構造を通って進行するにつれて、可撓性を増加させることができる。
【0099】
図12Gは、示されるようなステント構造400の近位端を図示しており、複数の要素402および403が、シャフト412に沿って延在し、ステント構造400の流体浸透性閉鎖近位端を形成するように分化する。シャフト412に沿って延在する要素402および403は、要素402 403の分離を防止する、シース、管、螺旋切断管、または任意の構造418によって被覆されることができる。ステント構造402の変形例は、要素402 403が、シャフト412の遠位部分420において、糊着、溶接、または任意の類似タイプの継目を有していない構造を含む。代わりに、継目411が、中間区画422内のシャフト412の遠位区画の近位に位置する。継目または他の類似特徴は、継合される構造の可撓性を低減させるため、近位領域内の継目411の位置付けは、シャフトの遠位部分420を可撓性のままにさせる。
【0100】
本明細書に説明される方法はまた、障害物の除去の試みに先立って、障害物を処理するステップを含んでもよい。そのような処理として、より容易な除去のために、閉塞物を収縮させる、またはより剛性することを目的として、化学物質または薬剤を適用することが挙げられ得る。そのような薬剤として、化学療法薬物または溶液、低濃度ホルマリン、あるいはアルデヒド溶液が挙げられるが、それらに限定されない。
【0101】
本発明の他の詳細に関して、材料および製造技法は、当業者のレベル内で採用されてもよい。同じことは、一般または論理的に採用される付加的作用の観点から、本発明の方法ベースの側面に関しても当てはまり得る。加えて、本発明は、随意に、種々の特徴を組み込む、いくつかの実施例を参照して説明されたが、本発明は、説明されるもの、または本発明の各変形例に関して想定されるように示されるものに限定されない。
【0102】
本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更が、説明される本発明に行われてもよく、均等物(本明細書に列挙される、またはある程度の簡潔性を目的として含まれないかどうかにかかわらず)が、代用されてもよい。また、本発明の変形例の任意の随意の特徴は、独立して、または本明細書に説明される特徴のうちの任意の1つ以上と組み合わせて、記載および請求され得る。故に、本発明は、可能である場合、実施形態の種々の側面の組み合わせまたは実施形態自体の組み合わせを想定する。単数形アイテムの参照は、複数の同一のアイテムが存在する可能性を含む。より具体的には、本明細書および添付の請求項で使用されるように、単数形「a」、「and」、「said」、および「the」は、文脈によって明確に別様に示されない限り、複数参照を含む。
【0103】
可能である場合、種々の説明される実施形態の側面または実施形態自体が、組み合わせられることができることに留意することが重要である。そのような組み合わせは、本開示の範囲内であると意図される。
図1
図2-1】
図2-2】
図2-3】
図3
図4-1】
図4-2】
図4-3】
図4-4】
図4-5】
図4-6】
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図6-4】
図7
図8
図9
図10
図11
図12-1】
図12-2】
図12-3】
図12-4】