特許第6374671号(P6374671)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6374671
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】サンドイッチパネルの接続構造
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/12 20060101AFI20180806BHJP
【FI】
   E04F13/12 101G
【請求項の数】1
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-36058(P2014-36058)
(22)【出願日】2014年2月26日
(65)【公開番号】特開2015-161092(P2015-161092A)
(43)【公開日】2015年9月7日
【審査請求日】2017年2月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000207436
【氏名又は名称】日鉄住金鋼板株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】特許業務法人北斗特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清
(74)【代理人】
【識別番号】100155745
【弁理士】
【氏名又は名称】水尻 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100143465
【弁理士】
【氏名又は名称】竹尾 由重
(74)【代理人】
【識別番号】100155756
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 武
(74)【代理人】
【識別番号】100161883
【弁理士】
【氏名又は名称】北出 英敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162248
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 豊
(72)【発明者】
【氏名】山本 賢悟
(72)【発明者】
【氏名】大園 道昭
(72)【発明者】
【氏名】古河 春樹
【審査官】 五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−189789(JP,A)
【文献】 特開2011−012409(JP,A)
【文献】 特開2005−207120(JP,A)
【文献】 特開2013−072219(JP,A)
【文献】 米国特許第04123885(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/00−13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2枚の金属板の間に芯材を介装したサンドイッチパネルの一方の端部に複数の嵌合凸部をパネル厚み方向に所定の間隔をおいて設けると共に、他方の端部に複数の嵌合凹部をパネル厚み方向に所定の間隔をおいて設け、隣接する2枚のサンドイッチパネルを前記嵌合凸部と前記嵌合凹部との嵌合により接続するサンドイッチパネルの接続構造において、
複数の前記嵌合凹部のうち最も屋外側に位置する前記嵌合凹部の屋内側の側壁の屋外側面に係止用凸部を設け、
この嵌合凹部に嵌合する前記嵌合凸部の屋内側面に、この嵌合凹部が嵌合位置から屋外側にずれた場合に前記係止用凸部が係止される被係止用凹部を設け、
前記係止用凸部は、
前記場合に前記被係止用凹部に接触する上片部と、前記上片部の屋外側端部から屋内側に向けて延びる下片部とを有し、前記上片部と前記下片部との間に屋内側ほど広い隙間が形成されたものであることを特徴とするサンドイッチパネルの接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外壁等の壁を形成する際に用いられるサンドイッチパネルの接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、隣接する2枚のサンドイッチパネルP1,P2を凹凸嵌合によって接続する接続構造において、負の風荷重がかかって嵌合位置からずれた場合に係止し合う係止用凸部200と被係止用凹部300とを備えたものが開示されている(図5(a)、(b)参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5203519号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の接続構造では、係止用凸部200は、サンドイッチパネルP1を構成する屋外側の金属板400の一部を折り重ねることで薄く形成されている。
【0005】
そのため、特許文献1の接続構造では、負の風荷重がかかった場合に、図5(b)に示すように、係止用凸部200が被係止用凹部300に係止される際にかかる荷重によって折れ曲がり、係止用凸部200の被係止用凹部300への係止が外れて、凹凸嵌合による接続が外れてしまうおそれがあった。
【0006】
上記事情を鑑みて、本発明は、負の風荷重がかかった場合に、凹凸嵌合による接続が外れにくいサンドイッチパネルの接続構造を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明は、2枚の金属板の間に芯材を介装したサンドイッチパネルの一方の端部に複数の嵌合凸部をパネル厚み方向に所定の間隔をおいて設けると共に、他方の端部に複数の嵌合凹部をパネル厚み方向に所定の間隔をおいて設け、隣接する2枚のサンドイッチパネルを前記嵌合凸部と前記嵌合凹部との嵌合により接続するサンドイッチパネルの接続構造において、複数の前記嵌合凹部のうち最も屋外側に位置する前記嵌合凹部の屋内側の側壁の屋外側面に係止用凸部を設け、この嵌合凹部に嵌合する前記嵌合凸部の屋内側面に、この嵌合凹部が嵌合位置から屋外側にずれた場合に前記係止用凸部が係止される被係止用凹部を設け、前記係止用凸部は、前記場合に前記被係止用凹部に接触する上片部と、前記上片部の屋外側端部から屋内側に向けて延びる下片部とを有し、前記上片部と前記下片部との間に屋内側ほど広い隙間が形成されたものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のサンドイッチパネルの接続構造は、係止用凸部を、上片部と下片部との間に屋内側ほど広い隙間が形成されたものとすることで、この係止用凸部を被係止用凹部との係止の際にかかる荷重によって折れ曲がりにくくすることができる。そのため、本発明のサンドイッチパネルの接続構造は、負の風荷重がかかった場合に、凹凸嵌合による接続が外れにくい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】(a)は本発明の一実施形態のサンドイッチパネルの接続構造を示す側断面図であり、(b)は同上の接続構造の要部の側断面図である。
図2】同上のサンドイッチパネルを示し、(a)は側断面図であり、(b)は平断面図である。
図3】(a)〜(d)は同上のサンドイッチパネルを構成する屋外側金属板を概略的に示す斜視図であり、それぞれ異なる方向から視た図である。
図4】同上の接続構造で接続されたサンドイッチパネルを示し、(a)は嵌合凹部が嵌合凸部との嵌合位置にある状態の説明図であり、(b)は負の風荷重がかかった状態の説明図である。
図5】従来例の接続構造で接続されたサンドイッチパネルを示し、(a)は嵌合凹部が嵌合凸部との嵌合位置にある状態の説明図であり、(b)は負の風荷重がかかった状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。本実施形態のサンドイッチパネルP(以下「パネルP」という)は、外壁パネルなどの建材として用いられる。
【0011】
第一実施形態のパネルPは、図2(a)に示すように、二枚の金属板1,2の間に芯材3を介在させ、この二枚の金属板1,2で芯材3を挟持することによって形成されている。二枚の金属板1,2はそれぞれ、接着剤を介して芯材3に取り付けられる。パネルPは、一方の端部に複数の嵌合凸部5をパネル厚み方向に所定の間隔をおいて設けたものである。そして、パネルPは、他方の端部に複数の嵌合凹部6をパネル厚み方向に所定の間隔をおいて設けたものである。
【0012】
パネルPは、図1(a)に示すように、胴縁等の下地材100に固定されて、外壁等の壁を形成する。以下では、図1(a)に示す固定状態を基準とし、下地材100に対してパネルPが配置される側を屋外側とし、その逆側を屋内側として、各構成について説明する。
【0013】
本実施形態では、パネルPは、上端部に嵌合凸部5を2つ備え、下端部に嵌合凹部6を2つ備える。そして、パネルPは、上下方向を幅方向とし、左右方向を長手方向とし、屋内外方向を厚み方向とするパネルである。上下方向に隣接する2枚のパネルPは、嵌合凸部5と嵌合凹部6とを嵌合させることで接続される。
【0014】
なお、パネルPは、左右方向を幅方向とし、上下方向を長手方向とし、屋内外方向を厚み方向とするパネルであってもよい。また、パネルPは、上下ではなく左右の端部に嵌合凸部5と嵌合凹部6を備えるものであってもよい。
【0015】
金属板1,2は、厚みが0.25〜1.6mm程度の薄板材である。金属板1,2としては、例えば、Al、Fe、Cu、ステンレス鋼等の各種金属板、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板、カラー鋼板、ホーロー鋼板、フッ素樹脂塗装鋼板、クラッド鋼板、サンドイッチ鋼板等の一種を、ロール成形等によって成形したものである。
【0016】
図3(a)〜(d)には、パネルPを構成する二枚の金属板1,2のうち、屋外側に配される金属板1の概略的な斜視図、つまり、金属板1のうち、後述する左右方向の中央部の表面カバー部10を実際の左右長さよりも短く表示した斜視図が示されている。以下では、必要に応じて、屋外側に配される金属板1を屋外側金属板1といい、屋内側に配される金属板2を屋内側金属板2という。なお、図3(a)におけるX1方向が上側であり、その逆方向が下側であり、Y1方向が右側であり、その逆方向が左側であり、Z1方向が屋内側であり、その逆方向が屋外側である。
【0017】
金属板1は、左右の両端部を屋内側に折り曲げた形状をなしており、いわゆる端部箱折り形状である。金属板1は、芯材3の屋外側の面に重ねられる表面カバー部10と、芯材3の左右の側面に重ねられる一対の側面カバー部11と、側面カバー部11の屋内側の端部から金属板1の長手方向外側(右側または左側)に向けて突出する遮蔽部12とを有する。側面カバー部11は、表面カバー部10の左右方向の端部から屋内側に向けて突出する。表面カバー部10と左右一対の遮蔽部12は略平行である。左右一対の側面カバー部11は、表面カバー部10及び左右一対の遮蔽部12に対して略垂直である。
【0018】
本実施形態では、左右の一対の側面カバー部11は、図2(b)に示すように、パネルPの厚み方向の長さL1,L2が互いに異なる。そのため、左右一対の遮蔽部12は、パネルPの厚み方向の位置が、若干ずれている。これにより、パネルPを2枚左右方向に並べたときに、2枚のパネルPの表面カバー部10の厚み方向の位置を合わせたうえで、左右2枚のパネルPの遮蔽部12同士を厚み方向に並べて重ねることができ、2枚のパネルPの側面カバー部11間の縦目地を通じて屋内側に雨水が浸入することを遮蔽部12によって抑制することができる。
【0019】
左右一対の遮蔽部12には、シール材120が取り付けられる。シール材120は、パネルPを2枚左右方向に並べたときに、パネルPの厚み方向に重なる2つの遮蔽部12間の隙間を上下方向に亘ってシールする。
【0020】
シール材120は、本実施形態では、平断面略U字状であり、遮蔽部12の先端部を差込可能な溝を有する。シール材120は、遮蔽部12の先端部を屋外側から屋内側にかけて覆う。本実施形態では、パネルPを2枚左右方向に並べたときに、一方のパネルPの側面カバー部11に他方のパネルPの遮蔽部12の先端をシール材120を介して当てることができ、これによりシール材120によって側面カバー部11と遮蔽部12との間の左右方向の隙間をシール可能である。なお、遮蔽部12には、シール材120を取り付けなくてもよい。
【0021】
図2(a)には、パネルPの左右方向の中央部(つまり、表面カバー部10)における断面図が示されている。表面カバー部10は、左右方向の略全長に亘って一定の断面形状を有する。本実施形態では、表面カバー部10は、左右方向の全長のうち左右方向の両端部を除いた部分の断面形状が図2(a)に示す断面形状となっている。以下では、必要に応じて、表面カバー部10のうち左右方向の両端部を除いた部分、つまり、図2(a)に示す断面形状を有する部分を、表面カバー部10の中央部という。
【0022】
表面カバー部10の中央部は、平板状の化粧面部101と、化粧面部101の下端部に連設された断面略U字状の折り返しスカート部102と、折り返しスカート部102に連設された端縁部103とを有する。そして更に、表面カバー部10の中央部は、化粧面部101の上端部に連設された溝形状の凹段部104と、凹段部104の上端部に連設された屋外側折り返し部105とを有する。化粧面部101は、上端部から下端部に亘って接着剤を介して芯材3に接着される。
【0023】
凹段部104は、化粧面部101の上端部から屋内側に向けて略水平に突出する下溝壁部107と、下溝壁部107の屋内側端部から上方に向けて突出する底溝壁部108と、底溝壁部108の上端部から屋外側に向けて略水平に突出する上溝壁部109とを有する。上溝壁部109の屋外側端部は、下溝壁部107の屋外側端部よりも屋内側に位置している。凹段部104は、下溝壁部107と底溝壁部108が接着剤を介して芯材3に接着される。
【0024】
屋外側折り返し部105は、上下方向に長い折り返し形状である。屋外側折り返し部105は、上溝壁部109の屋外側端部から上方に向けて突出する立ち上がり部50と、立ち上がり部50の上端部から屋内側に向けて略水平に突出する先端部51と、先端部51の屋内側端部から下方に向けてジグザグに突出する機能部52と、機能部52の下端から屋内側に向けて略水平に突出する補強部106とを有する。
【0025】
機能部52は、先端部51の屋内側端部から屋内側ほど下方に位置するように突出する傾斜部53と、この傾斜部53の下端部に連続する被係止用凹部8とを有する。被係止用凹部8は、機能部52の下部に位置する。被係止用凹部8は、屋外側に略V字状に凹んだ溝状であり、上溝壁部80と下溝壁部81とを有する。
【0026】
上溝壁部80は、傾斜部53の下端部から屋外側ほど下方に位置するように突出している。下溝壁部81は、上溝壁部80の屋外側端部(下端部)から屋内側ほど下方に位置するように突出している。下溝壁部81の屋内側端部である下端部から、補強部106が屋内側に向けて略水平に突出している。
【0027】
折り返しスカート部102は、上下方向に細長い断面略U字状のものである。折り返しスカート部102は、化粧面部101の下端部から下方に向けて突出する垂下部60と、垂下部60の下端部から屋内側に向けて突出する円弧状の先端部61と、先端部61の屋内側端部から上方に向けて突出する第一溝側壁部62とを有する。第一溝側壁部62の上端部に、端縁部103が連接されている。本実施形態のパネルPでは、折り返しスカート部102の内部には、芯材3が介装されていない。
【0028】
端縁部103は、第一溝側壁部62の上端部から屋内側に向けて略水平に突出する溝底壁部63と、溝底壁部63の屋内側端部から下方に向けてジグザグに突出する溝側壁部64と、溝側壁部64の下端部である屋内側端部から屋内側に向けて略水平に突出する補強部65とを有する。溝側壁部64は、溝底壁部63の屋内側端部から屋内側ほど下方に位置するように突出する傾斜部66と、傾斜部66の下端部に連続する係止用凸部7とを有する。係止用凸部7は、溝側壁部64の下部に位置する。
【0029】
係止用凸部7は、図1(b)に示すように、上片部70と、上片部70の屋外側端部から屋内側に向けて延びる下片部71とを有し、上片部70と下片部71との間に屋内側ほど広い隙間Sが形成されたものである。上片部70は、傾斜部66の下端部である屋内側端部から屋外側ほど下方に位置するように突出している。下片部71は、上片部70の屋外側端部から屋内側に向けて略水平に突出している。そして、下片部71の屋内側端部から、屋内側に向けて補強部65が略水平に突出している。傾斜部66と補強部65は、接着剤によって芯材3に接着される。なお、下片部71は、上片部70の屋外側端部から屋内側ほど下方に位置するように突出させてもよい。
【0030】
屋外側折り返し部105の立ち上がり部50は、図2(a)に示すように、化粧面部101よりも屋内側に位置する。そして、凹段部104の底溝壁部108は、立ち上がり部50よりも屋内側に位置する。これにより、屋外側折り返し部105と凹段部104の屋外側に、図1(a)に示すように、折り返しスカート部102が収納される収納部13が形成される。また、凹段部104の屋外側には、収納部13よりも屋内側に、ビスや釘等の固定具4の頭部40が収納される頭部収納凹部14が形成される。
【0031】
上述した屋外側折り返し部105がパネルPの屋外側の嵌合凸部5を構成する。そして、折り返しスカート部102及び端縁部103がパネルPの屋外側の嵌合凹部6を構成する。詳しくは、折り返しスカート部102が嵌合凹部6の屋外側の側壁を構成し、端縁部103の溝底壁部63が嵌合凹部6の底壁を構成し、端縁部103の溝側壁部64が嵌合凹部6の屋内側の側壁を構成する。
【0032】
係止用凸部7と被係止用凹部8は、図1(a)に示すように、2枚のパネルPを嵌合凹部6と嵌合凸部5との嵌合により接続した場合に、パネルPの厚み方向に離れた箇所に位置するように形成される。係止用凸部7と被係止用凹部8は、前記場合において、上片部70と上溝壁部80が略平行をなすように形成される。
【0033】
表面カバー部10の左右方向の両端部は、図3(a)〜(d)に示すように、外観形状が、表面カバー部10の前記中央部の外観形状と同じである。
【0034】
表面カバー部10の左右方向の両端部は、その断面形状が、表面カバー部10の前記中央部の断面形状から、先端部51と、機能部52と、補強部106と、端縁部103とを除き、立ち上がり部50に連続する垂下部56を加えた形状となっている。垂下部56は、立ち上がり部50の上端部に連続し、立ち上がり部50の上端部から下方に突出して、立ち上がり部50の屋内側に立ち上がり部50と平行に配される。垂下部56は、図3(c)に示すように、傾斜部57を介して先端部51と傾斜部53に連続する。傾斜部57は、垂下部56に対して傾斜して連続している。
【0035】
左右一対の側面カバー部11は、図3(a)に示すように、外観形状が、表面カバー部10の外観形状と略同じである。以下では、必要に応じて、表面カバー部10の右端部に連続する右側の側面カバー部11を右側面カバー部11と記載し、表面カバー部10の左端部に連続する左側の側面カバー部11を左側面カバー部11と記載する。右側面カバー部11と左側面カバー部11は同形状であるため、以下では、右側面カバー部11について説明する。
【0036】
右側面カバー部11は、平板状の化粧面部112と、化粧面部112の下端部に連設された断面略U字状の折り返しスカート部113と、化粧面部112の上端部に連設された溝形状の凹段部111と、凹段部111の上端部に連設された断面略U字状の折り返し部110とを有する。
【0037】
凹段部111は、上下方向に亘って表面カバー部10の凹段部104の右端部に略直角に連続しており、前後方向の断面形状が凹段部104の左右方向の断面形状と略同じである。また、化粧面部112は、上下方向に亘って表面カバー部10の化粧面部101の右端部に略直角に連続しており、前後方向の断面形状が化粧面部101の左右方向の断面形状と略同じである。また、折り返しスカート部113は、上下方向に亘って表面カバー部10の折り返しスカート部102の右端部に略直角に連続しており、前後方向の断面形状が折り返しスカート部102の左右方向の断面形状と略同じである。
【0038】
折り返しスカート部113は、図3(a)〜(d)に示すように、化粧面部112の下端部から下方に向けて突出する垂下部114と、垂下部114の下端部から左方に向けて突出する円弧状の先端部115と、先端部115の先端(左端)から上方に向けて突出する立ち上がり部116とを有する。垂下部114は、上下方向に亘って表面カバー部10の垂下部60の右端部に略直角に連続している。また、先端部115は、表面カバー部10の先端部61の右端部に略直角に連続している。また、立ち上がり部116は、上下方向に亘って表面カバー部10の第一溝側壁部62の右端部に略直角に連続している。
【0039】
折り返し部110は、凹段部111の上端の右端部から上方に向けて突出する立ち上がり部117と、立ち上がり部117の上端部から左方に向けて略水平に突出する先端部118と、先端部118の先端部(左端部)から下方に向けて突出する垂下部119と、を有する。垂下部119は、立ち上がり部117と略平行である。垂下部119の下端の位置は、表面カバー部10の補強部106の上下位置と略同じである。先端部118の屋外側端部と垂下部119の屋外側端部は、垂下部56の右端部に連続している。立ち上がり部117は、上下方向に亘って表面カバー部10の立ち上がり部50の右端部に略直角に連続している。
【0040】
左右一対の遮蔽部12は、厚みが略一定の板状であり、側面カバー部11の立ち上がり部117、凹段部111、化粧面部112及び垂下部114の屋内側の端部から上下方向に亘って左右方向における外側(表面カバー部10から離れる側)に向けて突出している。左右一対の遮蔽部12は、側面カバー部11の立ち上がり部117、凹段部111、化粧面部112及び垂下部114に対して略垂直である。
【0041】
パネルPの屋内側の金属板2は、左右方向の全長に亘って、図2(a)に示す一定の断面形状を有する。金属板2は、平板部20と、平板部20の上端部に連設された屋内側第一折り返し部21と、平板部20の下端部に連設された屋内側第二折り返し部22と、屋内側第二折り返し部22に連接された端縁部23とを備えている。金属板2の平板部20は、芯材3の屋内側の面に左右方向に亘って接着される。
【0042】
屋内側第一折り返し部21は、上下方向に細長い断面略U字状のものである。屋内側第一折り返し部21は、平板部20の上端部から屋外側に向けて略水平に突出する補強部210と、補強部210の屋外側端部から上方に向けて突出する立ち上がり部211と、立ち上がり部211の上端部から屋外側に向けて略水平に突出する先端部212と、先端部212の屋外側端部から下方に向けて突出する垂下部213と、垂下部213の下端部から屋外側に向けて略水平に突出する補強部214とを有する。補強部210と先端部212と補強部214は略平行であり、立ち上がり部211と垂下部213は、略平行であり、補強部210と先端部212と補強部214に対して略垂直である。
【0043】
立ち上がり部211は、平板部20よりも屋内側第二折り返し部22の厚み分だけ屋外側に位置する。これにより、立ち上がり部211の屋内側に、屋内側第二折り返し部22が収納される収納部24が形成される。
【0044】
屋内側第二折り返し部22は、上下方向に細長い断面略U字状のものである。屋内側第二折り返し部22は、平板部20の下端部から下方に向けて突出する垂下部220と、垂下部220の下端部から屋内側に向けて円弧状に突出する先端部221と、先端部221の屋内側端部から上方に向けて突出する溝側壁部222とを有する。
【0045】
端縁部23は、溝側壁部222の上端部から屋外側に向けて略水平に突出する補強部230と、補強部230の屋外側端部から下方に向けて突出する溝側壁部231と、溝側壁部231の下端部から屋外側に向けて略水平に突出する補強部232とを有する。補強部230と補強部232は略平行であり、溝側壁部231と溝側壁部222と垂下部220は略平行であり、補強部230と補強部232は、溝側壁部231と溝側壁部222と垂下部220に対して略垂直である。
【0046】
屋内側第二折り返し部22は、パネルPの厚み方向の長さが、補強部210のパネルPの厚み方向の長さよりも若干短い。また、補強部230は、パネルPの厚み方向の長さが、立ち上がり部211と垂下部213との間の距離よりも若干長い。
【0047】
屋内側第一折り返し部21は、屋外側折り返し部105と略同じ上下長さで形成されている。また、端縁部23の溝側壁部231は、溝側壁部64と略同じ上下長さである。本実施形態では、屋内側第二折り返し部22は、端縁部23の溝側壁部231よりも若干短い上下長さとなっている。
【0048】
金属板2では、屋内側第一折り返し部21がパネルPの屋内側の嵌合凸部5を構成し、屋内側第二折り返し部22と端縁部23がパネルPの屋内側の嵌合凹部6を構成する。更に詳しくは、屋内側第二折り返し部22が嵌合凹部6の屋内側の側壁を構成し、端縁部23の補強部230が嵌合凹部6の底壁を構成し、端縁部23の溝側壁部231が嵌合凹部6の屋外側の側壁を構成する。
【0049】
芯材3は、主芯材30と、端部芯材31とを有する。主芯材30は、ロックウールやグラスウールやセラミックファイバーなどの無機繊維体及びウレタンフォームやフェノールフォームなどの樹脂発泡体等である。主芯材30としては、断熱性能と共に耐火性能を有するロックウールやグラスウールやフェノールフォームを用いることが好ましい。主芯材30は、密度が20〜400kg/mのものである。主芯材30としては、上記の無機繊維体である場合、密度が120〜200kg/mのもの等を用いるのが好ましい。端部芯材31は、主芯材30よりも硬質であり、例えば、耐火性を有する石膏ボードや珪酸カルシウム等の無機質材料である。なお、端部芯材31は、主芯材30と同じ材質であってもよい。
【0050】
続いて、上述した金属板1、2と芯材3を用いてパネルPを形成する方法の一例について説明する。
【0051】
まず、屋外側金属板1の両端の略水平部(補強部106,65)と屋内側金属板2の両端の略水平部(補強部214,232)とを略同じ高さに位置合わせするようにして屋外側金属板1と屋内側金属板2とを対向配置する。
【0052】
次いで、主芯材30の屋外側の面に、表面カバー部10のうち凹段部104の上下方向の中央部から化粧面部101の下端部までの部位を、接着剤を用いて接着する。そして、主芯材30の屋内側の面に、平板部20のうち表面カバー部10の前記部位に対向する部位を、接着剤を用いて接着する。ここで、主芯材30は、図2(b)に示すように、表面カバー部10のうち左右方向の両端部を除く部分の前記部位に接着させ、且つ平板部20のうち左右方向の両端部を除く部分の前記部位に接着させる。
【0053】
そして、横長の端部芯材31の屋外側の面に、表面カバー部10のうち凹段部104の上端部から凹段部104の上下方向の中央部までの部位を、接着剤を用いて接着する。そして、端部芯材31の屋内側の面に、平板部20のうち表面カバー部10の前記部位に対向する部位を、接着剤を用いて接着する。ここで、横長の端部芯材31は、表面カバー部10の中央部の左右方向の全長に亘るように前記部位に接着させ、且つ平板部20のうち表面カバー部10の前記部位に対向する部位に接着させる。
【0054】
そして、図2(b)に示すように、左右方向に離して配置した一対の縦長の端部芯材31の屋外側の面に、表面カバー部10のうち左右方向の両端部を、接着剤を用いて接着する。このとき、左右一対の側面カバー部11はそれぞれ、端部芯材31の左右方向の外側の面に、当接する。そして、左右一対の縦長の端部芯材31の屋内側の面に、平板部20のうち表面カバー部10の前記部位に対向する左右方向の両端部を、接着剤を用いて接着する。
【0055】
以上のようにして、屋外側金属板1と屋内側金属板2の間に主芯材30と端部芯材31とを介装することで、パネルPが形成される。パネルPは、その上端部に、屋外側折り返し部105からなる嵌合凸部5(以下「屋外側嵌合凸部54」という)と、屋内側第一折り返し部21からなる嵌合凸部5(以下「屋内側嵌合凸部55」という)とを備える。屋外側嵌合凸部54と屋内側嵌合凸部55とは、パネル厚み方向に所定の間隔を置いて配置されている。
【0056】
そして、パネルPは、その下端部に、折り返しスカート部102を屋外側の側壁とし、端縁部103の溝底壁部63を底壁とし、端縁部103の溝側壁部64を屋内側の側壁とする嵌合凹部6(以下「屋外側嵌合凹部67」という)と、屋内側第二折り返し部22を屋内側の側壁とし、端縁部23の補強部230を底壁とし、端縁部23の溝側壁部231を屋外側の側壁とする嵌合凹部6(以下「屋内側嵌合凹部68」)とを備える。
【0057】
屋外側嵌合凹部67は、パネルPの厚み方向において、屋外側嵌合凸部54と同じ位置に配置され、屋内側嵌合凹部68は、パネルPの厚み方向において、屋内側嵌合凸部55と同じ位置に配置される。つまり、屋外側嵌合凹部67と屋内側嵌合凹部68は、パネルPの厚み方向に所定の間隔を置いて配置されている。
【0058】
続いて、パネルPの施工方法の一例について説明する。まず、1枚のパネルPを下地材100の屋外側面に配置し、凹段部104の底溝壁部108に固定具4を打ち込んで下地材100まで貫通させて、パネルPを下地材100に固定する。ここで、パネルPのうち固定具4を打ち込む箇所の芯材3を硬質な端部芯材31とすることで、パネルPを下地材100に対して強固に固定することができる。
【0059】
次いで、図1(a)に示すように、固定したパネルPの上に他のパネルPを載せ、下側のパネルPの嵌合凸部5に上側のパネルPの嵌合凹部6を嵌合させる。このとき、上側のパネルPの屋外側嵌合凹部67に、下側のパネルPの屋外側嵌合凸部54を嵌合させ、上側のパネルPの屋内側嵌合凹部68に、下側のパネルPの屋内側嵌合凸部55を嵌合させる。嵌合凸部5と嵌合凹部6とが嵌合する嵌合位置において、上側のパネルPの折り返しスカート部102は下側のパネルPの収納部13に位置して収納され、上側のパネルPの屋内側第二折り返し部22は下側のパネルPの収納部24に位置して収納される。またこのとき、固定具4の頭部40は、頭部収納凹部14内に納められ、収納部13に収納された折り返しスカート部102によって覆われて、屋外側に対する露出を抑制することができる。
【0060】
次いで、上側のパネルPの凹段部104の底溝壁部108に、固定具4を打ち込んで、上側のパネルPを下地材100に固定する。
【0061】
なお、図示は省略しているが、下側のパネルPの補強部106と上側のパネルPの補強部65との間と、下側のパネルPの補強部214と上側のパネルPの補強部232との間と、屋外側嵌合凸部54の上端(先端部51)と屋外側嵌合凹部67の底面(溝底壁部63)との間と、屋内側嵌合凸部55の上端面(先端部212)と屋内側嵌合凹部68の底面(補強部230)との間には、セラミックファイバー等の耐火材や防水パッキンが挟まれる。これにより接続部分の耐火性や水密性を高めることができる。例えば、下側のパネルPの補強部106と上側のパネルPの補強部65との間に、防水パッキンを設け、この防水パッキンの屋内側の端から下側のパネルPの補強部214と上側のパネルPの補強部232との間に亘る部位に、耐火材を設けることが好ましい。
【0062】
以上のようにして上下に隣接する2枚のパネルPをそれぞれ凹凸嵌合により接続しながら複数枚のパネルPを上下に並べて施工することで、外壁を形成できる。
【0063】
また、本実施形態のパネルPを左右方向に並べて施工する際には、左右に隣接する2枚のパネルPを、右側のパネルPの一方(左側)の遮蔽部12と左側のパネルPの一方(右側)の遮蔽部12とがパネルPの厚み方向に重なるように配置する。このようにすることで、左右に隣接する2枚のパネルPの間から屋内側に雨水が浸入することを遮蔽部12によって抑制することができる。ここで、遮蔽部12が重なった部分の屋外側にさらにシール剤を充填して、右側のパネルPの左側の側面カバー部11と左側のパネルPの右側の側面カバー部11との間に形成される縦目地を埋めることで、防水性を高めることが好ましい。
【0064】
嵌合凸部5と嵌合凹部6との凹凸嵌合によって上下に接続された2枚のパネルPでは、被係止用凹部8と係止用凸部7とが、パネルPの厚み方向に距離をおいて対向している。
【0065】
この接続状態にある各パネルPは、上端部は固定具4によって下地材100に固定されているものの、下端部は他のパネルPとの凹凸嵌合によって保持されている。そのため、この接続状態にあるパネルPに負の風荷重が強くかかると、図4(b)に示すように、上側のパネルPの下端部が、下側のパネルPとの嵌合位置から屋外側上方へとずれる場合(以下「位置ずれの場合」という)がある。
【0066】
このように上側のパネルPの下端部が屋外側上方へとずれる場合に、本実施形態では、係止用凸部7が被係止用凹部8に係止される。ここで、本実施形態のパネルPでは、係止用凸部7を、上片部70と下片部71との間に屋内側ほど広い隙間Sが形成されたものとしている。そのため、本実施形態のパネルPでは、係止用凸部7を被係止用凹部8との係止の際にかかる荷重によって折れ曲がりにくくすることができる。そのため、本実施形態のパネルPの接続構造は、従来例の接続構造に比べて、負の風荷重がかかった場合に、凹凸嵌合による接続が外れにくいものとなっている。
【0067】
また、本実施形態のパネルPは、嵌合凸部5と嵌合凹部6とが嵌合する嵌合位置において、係止用凸部7の上片部70が、被係止用凹部8の上溝壁部80に対して略平行となるように設けている。そのため、本実施形態のパネルPの接続構造では、位置ずれの場合に、上片部70が上溝壁部80に面接触しやすく、係止用凸部7を被係止用凹部8との係止の際にかかる荷重によって折れ曲がりにくくすることができる。
【0068】
また、本実施形態のパネルPでは、係止用凸部7を、上片部70と下片部71との間に屋内側ほど広い隙間Sが形成されたものとすることで、従来例のような金属板が折り重なった係止用凸部を製造する場合に比べて、ロール段数を減らすことができて、製造コストを抑制することができる。
【0069】
また、本実施形態のパネルPでは、図1(a)に示すように、収納部13に収納された折り返しスカート部102の先端部位(下端部位)と凹段部104の底溝壁部108との間に、衝突回避用のスペースを設けている。そのため、本実施形態のパネルPの接続構造では、位置ずれの場合に、折り返しスカート部102の先端部位が凹段部104の底溝壁部108に衝突しにくく、折り返しスカート部102と化粧面部101との境界部分(屋外側の境界部分)に折れ筋が形成されることを抑制できる。
【0070】
また、本実施形態のパネルPでは、図3(a)〜(d)に示すように、屋外側金属板1を端部箱折り形状にして、折り返しスカート部113を有する側面カバー部11を形成し、この折り返しスカート部113を表面カバー部10の折り返しスカート部102に対して略垂直となるように連続させている。詳しくは、表面カバー部10の垂下部60に側面カバー部11の垂下部114が略垂直に連続し、表面カバー部10の第一溝側壁部62に側面カバー部11の立ち上がり部116が略垂直に連続し、表面カバー部10の先端部61に側面カバー部11の先端部115が略垂直に連続し、垂下部60と第一溝側壁部62は先端部61で連続し、垂下部114と立ち上がり部116は先端部115で連続している。これにより、本実施形態のパネルPでは、折り返しスカート部102を側面カバー部11の折り返しスカート部113によって補強することができ、位置ずれの場合に、折り返しスカート部102を折れ曲がりにくくすることができる。よって、本実施形態のパネルPの接続構造では、位置ずれの場合に嵌合凹部6の溝が拡がって嵌合凹部6から嵌合凸部5が外れやすくなることを抑制することができる。
【0071】
また、本実施形態のパネルPでは、図3(a)〜(d)に示すように、屋外側金属板1を端部箱折り形状にして、折り返し部110を有する側面カバー部11を形成し、この折り返し部110を、表面カバー部10の中央部の屋外側折り返し部105に連続する、表面カバー部10の左右の両端部の立ち上がり部50と垂下部56に対して略垂直となるように連続させている。これにより、本実施形態のパネルPでは、表面カバー部10の中央部の屋外側折り返し部105を側面カバー部11の折り返し部110によって補強することができ、位置ずれの場合に、表面カバー部10の中央部の屋外側折り返し部105を折れ曲がりにくくすることができる。よって、本実施形態のパネルPの接続構造では、位置ずれの場合に嵌合凸部5が屋外側に倒れて嵌合凹部6が嵌合凸部5から外れやすくなることを抑制することができる。
【0072】
また、本実施形態のパネルPでは、屋外側金属板1を端部箱折り形状にして、表面カバー部10の左右両端部に、屋内側に突出する左右一対の側面カバー部11を連続させて設け、左右一対の側面カバー部11の屋内側の端部に、表面カバー部10から離れる方向に突出する左右一対の遮蔽部12を連続させて設けている。これにより、本実施形態のパネルPは、屋外側金属板1の左右端部から屋外側金属板1の表面カバー部10の裏側(屋内側)の芯材3へと水が廻り込みにくくなっており、止水性が向上したものとなっている。
【0073】
また、本実施形態のパネルPでは、表面カバー部10の中央部の先端部51と傾斜部53に、傾斜部57を介して表面カバー部10の左右の端部の垂下部56が連続し、垂下部56に左右一対の側面カバー部11の先端部118と垂下部119が連続している。これにより、先端部51及び傾斜部53と垂下部56の間や、先端部118及び垂下部119と垂下部56の間から、水が入り込みにくくなっており、止水性が向上したものとなっている。
【0074】
また、本実施形態のパネルPでは、図4(a)に示すように、屋内側第二折り返し部22を、その上下長さが、端縁部23の溝側壁部231の上下長さよりも若干短いものとしている。そのため、本実施形態のパネルPの接続構造では、位置ずれの場合に、屋内側第二折り返し部22が屋内側第一折り返し部21に衝突しにくく、屋内側第一折り返し部21が変形することを抑制できる。また、この位置ずれの場合に、屋内側第二折り返し部22が屋内側に折れ曲がることによって、屋内側第二折り返し部22と平板部20との境界部分(屋内側の境界部分)に折れ筋が形成されたり、この境界部分において、芯材3から平板部20が剥離したりすることを抑制できる。なお、図5(b)には、従来例のパネルP1,P2の接続構造において、位置ずれの場合に、前記境界部分が芯材3から剥離した様子を示している。
【0075】
なお、上述した実施形態のパネルPの接続構造の説明では、嵌合凸部5と嵌合凹部6をそれぞれ2つずつ備えたパネルPについて説明したが、パネルPは、嵌合凸部5と嵌合凹部6とを3つずつまたはそれ以上備えていてもかまわない。
【0076】
また、上述した実施形態のパネルPの接続構造において、最も屋外側に位置する嵌合凸部5(つまりは屋外側嵌合凸部54)の屋外側に、この嵌合凸部5が屋外側へ倒れることを抑制する補強片(図示せず)を配置してもよい。補強片は、板状であり、例えば、凹段部104の底溝壁部108に固定具4によって固定されて、凹段部104から嵌合凸部5までの屋外側に配置されるものである。
【0077】
以上まとめると、本発明の実施形態のパネルPの接続構造では、上述した一実施形態のパネルPの接続構造のように、2枚の金属板1,2の間に芯材3を介装したパネルPの一方の端部に複数の嵌合凸部5をパネル厚み方向に所定の間隔をおいて設けている。そしてパネルPの他方の端部に複数の嵌合凹部6をパネル厚み方向に所定の間隔をおいて設けている。そして、隣接する2枚のパネルPを嵌合凸部5と嵌合凹部6との嵌合により接続している。そして、複数の嵌合凹部6のうち最も屋外側に位置する嵌合凹部6の屋内側の側壁の屋外側面に係止用凸部7を設け、この嵌合凹部6に嵌合する嵌合凸部5の屋内側面に、この嵌合凹部6が嵌合位置から屋外側にずれた場合に係止用凸部7が係止される被係止用凹部8を設けている。係止用凸部7は、前記場合に、被係止用凹部8に接触する上片部70と、上片部70の屋外側端部から屋内側に向けて延びる下片部71とを有する。係止用凸部7は、上片部70と下片部71との間に屋内側ほど広い隙間Sが形成されたものである。
【0078】
このような構成とすることで、嵌合により接続された2枚のパネルPに負の風荷重がかかった場合に、嵌合凹部6が嵌合位置から屋外側にずれると、嵌合凹部6に設けた係止用凸部7が嵌合凸部5に設けた被係止用凹部8に係止される。しかもこのとき、本実施形態のパネルPでは、係止用凸部7を、上片部70と下片部71との間に屋内側ほど広い隙間Sが形成されたものとしているため、係止用凸部7を被係止用凹部8との係止の際にかかる荷重によって折れ曲がりにくくすることができる。そのため、本発明の実施形態のパネルPの接続構造は、従来例の接続構造に比べて、負の風荷重がかかった場合に、凹凸嵌合による接続が外れにくいものとなっている。
【0079】
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0080】
1 金属板(屋外側金属板)
2 金属板(屋内側金属板)
3 芯材
5 嵌合凸部
6 嵌合凹部
7 係止用凸部
8 被係止用凹部
70 上片部
71 下片部
P サンドイッチパネル
S 隙間
図1
図2
図3
図4
図5