(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記発光制御部による前記発光制御は、前記第1の発光電流を前記第1の発光素子群に供給可能とすること及び前記第2の発光電流を前記第2の発光素子群に供給可能とすることで行い、
前記発光制御部による前記発光停止制御は、前記第1の発光電流を前記第1の発光素子群に供給不可とすること及び前記第2の発光電流を前記第2の発光素子群に供給不可とすることで行うことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
前記第1の制御スイッチは、前記電源供給回路と前記第1の調光部と前記第2の調光部に接続されており、前記第1の制御スイッチがオンされた場合には前記駆動電圧を前記第1の調光部に供給すると共に前記駆動電圧を前記第2の調光部に供給し、前記第1の制御スイッチがオフされた場合には前記駆動電圧を前記第1の調光部に供給することを停止すると共に前記駆動電圧を前記第2の調光部に供給することを停止することを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
前記第1の調光部における前記第1の調光スイッチは、ソース端子が前記電源供給回路に接続され、ドレイン端子が前記第1の発光素子群に接続されたPMOSトランジスタであり、
前記第2の調光部における前記第2の調光スイッチは、ソース端子が前記電源供給回路に接続され、ドレイン端子が前記第2の発光素子群に接続されたPMOSトランジスタであり、
前記第1の制御スイッチは、一端が前記第1の調光スイッチのソース端子に接続され、他端が前記第1の調光スイッチのゲート端子に接続され、
前記第2の制御スイッチは、一端が前記第2の調光スイッチのソース端子に接続され、他端が前記第2の調光スイッチのゲート端子に接続され、
前記発光制御においては、前記第1の制御スイッチがオフされて前記第1の調光スイッチのソース端子とゲート端子と互いに非接続となり、且つ前記第2の制御スイッチがオフされて前記第2の調光スイッチのソース端子とゲート端子と互いに非接続となり、
前記発光停止制御においては、前記第1の制御スイッチがオンされて前記第1の調光スイッチのソース端子とゲート端子が短絡して前記第1の調光スイッチがオフされた状態となり、且つ第2の制御スイッチがオンされて前記第2の調光スイッチのソース端子とゲート端子が短絡して前記第2の調光スイッチがオフされた状態となることを特徴とする請求項10に記載の照明装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態につき説明する。なお、以下で説明する数値や回路等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜選択可能である。
【0010】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる照明装置10を示した図である。照明装置10は、電源供給回路VSと、発光素子群HSと、発光制御部HCと、を備えている。照明装置10は、例えばヘッドランプ、ウインカー、ハザードランプ、ブレーキランプなどの車載のエクステリアランプとして用いられるものであるが、これに限られない。
【0011】
電源供給回路VSは、例えば12Vの駆動電圧Vkを出力する。また、電源供給回路VSは、駆動電圧Vkの供給先の負荷に応じた大きさの電流値を備えた駆動電流Ikを供給可能である。
【0012】
発光素子群HSは、第1の発光素子群としての発光素子群HS1と、第2の発光素子群としての発光素子群HS2と、を備えている。発光素子群HSは、駆動電圧Vkが供給される負荷である。
【0013】
発光素子群HS1は、互いに直列に接続された複数の第1の発光素子としての発光素子HS1aと、抵抗素子Rh1と、を備えている。発光素子HS1aは、LED(Light Emitting Diode)であり、自発光素子である。発光素子群HS1の一端としての発光素子HS1aのカソードは、抵抗素子Rh1の一端と接続されている。抵抗素子Rh1の他端は、駆動電圧Vkよりも電位が低い例えば0Vの第1の電源としての電源VSSに接続されている。なお、発光素子HS1aとしては、LEDに限られず、発光ポリマーなど自発光素子としての有機EL(Electro Luminescence)素子全般も適用可能である。
【0014】
発光素子群HS1は、駆動電圧Vkに基づく第1の発光電圧としての発光電圧Vh1が第1の発光基準電圧としての発光基準電圧VH1以上にて自己の他端としての発光素子HS1aのアノードに印加されて、第1の発光電流としての発光電流Ih1が発光素子HS1aの各々に流れると発光する。なお、発光電流Ih1の電流値は、抵抗素子Rh1の抵抗値に基づいて決まる。また、発光素子HS1aは、各々が内部抵抗を備えており、発光素子HS1aひとつ当たりの順方向電圧は例えば2Vであるとする。
【0015】
ここで、本実施形態において発光素子群HS1が発光するための発光基準電圧VH1は、発光素子群HS1が互いに直列に接続された順方向電圧が2Vの発光素子HS1aを3つ備えていることから、例えば6Vとなる。すなわち、発光素子群HS1が発光するためには、他端の発光素子HS1aのアノードに印加される発光電圧Vh1が6V以上である必要がある。
【0016】
ここで、「発光素子群HS1の他端としての発光素子HS1aのアノード」をノードNh1と称し、「発光素子群HS1の一端としての発光素子HS1aのカソード」をノードNh1aと称する。また、「発光電流Ih1が発光素子HS1aの各々に流れる」ことを、「発光電流Ih1が発光素子群HS1に流れる」と記載する。
【0017】
発光素子群HS2は、互いに直列に接続された複数の第2の発光素子としての発光素子HS2aと、抵抗素子Rh2と、を備えている。発光素子HS2aは、LED(Light Emitting Diode)であり、自発光素子である。発光素子群HS2の一端としての発光素子HS2aのカソードは、抵抗素子Rh2の一端と接続されている。抵抗素子Rh2の他端は電源VSSに接続されている。なお、発光素子HS2aとしては、LEDに限られず自発光素子としての有機EL(Electro Luminescence)素子全般も適用可能であり、これに限られない。
【0018】
発光素子群HS2は、駆動電圧Vkに基づく第2の発光電圧としての発光電圧Vh2が発光基準電圧VH1よりも高い第2の発光基準電圧としての発光基準電圧VH2以上にて自己の他端としての発光素子HS2aのアノードに印加されて、第2の発光電流としての発光電流Ih2が発光素子HS2aの各々に流れると発光する。なお、発光電流Ih2の電流値は、抵抗素子Rh2の抵抗値に基づいて決まる。また、発光素子HS2aは、各々が内部抵抗を備えており、発光素子HS2aひとつ当たりの順方向電圧は例えば2Vであるとする。
【0019】
ここで、本実施形態において発光素子群HS2が発光するための発光基準電圧VH2は、発光素子群HS2が互いに直列に接続された順方向電圧が2Vの発光素子HS2aを4つ備えていることから、例えば8Vとなる。すなわち、発光素子群HS2が発光するためには、他端の発光素子HS2aのアノードに印加される発光電圧Vh2が8V以上である必要がある。
【0020】
ここで、「発光素子群HS2の他端としての発光素子HS2aのアノード」をノードNh2と称し、「発光素子群HS2の一端としての発光素子HS2aのカソード」をノードNh2aと称する。また、「発光電流Ih2が発光素子HS2aの各々に流れる」ことを、「発光電流Ih2が発光素子群HS2に流れる」と記載する。
【0021】
ここで、本実施形態において発光素子群HSが内部でばらつくことなく発光するためには、言い換えれば発光素子群HS1と発光素子群2とが同時に発光するためには、8Vである発光基準電圧VH2の方が6Vである発光基準電圧VH1よりも高いことから、発光基準電圧VH2である8Vよりも大きい電圧が発光電圧Vhとして発光素子群HSに印加される必要がある。ここで、発光素子群HSが内部でばらつくことなく発光するための電圧を、発光基準電圧VHと称する。発光素子群HSは、発光基準電圧VH2に基づく発光基準電圧VH以上の発光電圧Vhが印加された場合に発光する。なお、本実施形態においては、発光基準電圧VHは発光基準電圧VH2と同じ8Vである。
【0022】
なお、本実施形態においては、発光素子群HS2は、発光素子群HS1に設けられた発光素子HS1aの数よりも多くの発光素子HS2aを備えている例を示したが、これに限られない。すなわち、本発明にかかる照明装置10は、発光素子群HS1が発光するために必要な発光基準電圧VH1と、発光素子群HS2が発光するために必要な発光基準電圧VH2と、が異なる場合に顕著な効果を奏するものであり、発光素子群HS1と発光素子群HS2とが備える発光素子の数が同じとなることを妨げるものではない。また、同様に、発光素子群HS1と発光素子群HS2とが互いに1つのLEDを備えるものであってもよい。
【0023】
ここで、仮に何の制御もなしに発光素子群HSに対して発光基準電圧VH1以上発光基準電圧VH2以下の発光電圧Vhが印加された場合には、発光素子群HS1が発光し、発光素子群HS2が発光しない状態となる。また、その後発光基準電圧VH2以上となった発光電圧Vhが発光素子群HSに印加された場合には、発光素子群HS1に加えて発光素子群HS2が発光することとなる。すなわち、発光素子群HSに基準電圧VH2よりも低い発光電圧Vhが印加された場合には、発光素子群HS1と発光素子群HS2との発光タイミングがばらつき、発光素子群HS全体としての発光が乱れてしまうおそれがある。特に、車載のエクステリアランプに用いられる場合には、発光素子群の発光の乱れが事故につながるおそれもある。本発明にかかる照明装置10では、このような問題の発生を防止する。
【0024】
発光制御部HCは、第1の比較回路としての比較回路CNと、第1の制御スイッチとしてのトランジスタP1と、を備えている。
【0025】
比較回路CNは、抵抗素子R1と、抵抗素子R2と、基準電源Ref1と、コンパレータCp1と、を備えている。
【0026】
抵抗素子R1は、一端が電源供給回路VSと接続されており、抵抗値は例えば400Ωである。ここで、抵抗素子R1、言い換えれば比較回路CNと電源供給回路VSとの接続点をノードNd1と称する。抵抗素子R2は、一端が抵抗素子R1の他端と接続され、他端が電源VSSと接続されており、抵抗値は例えば200Ωである。ここで、抵抗素子R1の他端と抵抗素子R2の一端との接続点をノードNd2と称し、ノードNd2の電位を比較電圧Vcと称する。ノードNd2の電位は、駆動電圧Vkを抵抗素子R1と抵抗素子R2とによって分圧された電位となる。
【0027】
基準電源Ref1は、一端が電源VSSに接続されており、第1の基準電圧としての基準電圧Vref1を生成する。基準電圧Vref1は、発光基準電圧VHを抵抗素子R1と抵抗素子R2とで分圧したとする場合に得られる電圧値以上となるように設定されている。すなわち、基準電圧Vref1は、発光基準電圧VHに基づいて設定されている。本実施形態においては、基準電圧Vref1は、発光基準電圧VHである8Vを400Ωの抵抗素子R1と200Ωの抵抗素子R2とで分圧した2.6Vよりも高い、例えば3Vが設定されている。
【0028】
コンパレータCp1は、反転端子にはノードNd2が接続されて比較電圧Vcが入力され、非反転端子には基準電源Ref1の他端が接続されて基準電圧Vref1が入力される。コンパレータCp1は、比較電圧Vcと基準電圧Vref1とを比較し、その比較結果として比較結果信号Vcr1を出力端子から出力する。コンパレータCp1は、比較電圧Vcが基準電圧Vref1よりも小さい場合には、例えば駆動電圧Vkとほぼ同じ電圧レベルでハイレベルの比較結果信号Vcr1を出力し、比較電圧Vcが基準電圧Vref1よりも大きい場合には、例えば0Vでローレベルの比較結果信号Vcr1を出力する。
【0029】
比較回路CNは、以上のように、電源供給回路VSに接続されており、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHに基づく電圧よりも大きいか小さいかを判定して結果を比較結果信号Vcr1として出力する。
【0030】
トランジスタP1は、PMOSトランジスタであり、ソース端子Sが電源供給回路VSに接続され、ドレイン端子DがノードNh1及びノードNh2に接続され、制御端子としてのゲート端子GがコンパレータCp1の出力端子、言い換えれば比較回路CNに接続されている。トランジスタP1は、比較回路CNから出力されゲート端子Gに入力される比較結果信号Vcr1によってオンオフが制御され、これにより発光素子群HSの発光制御及び発光停止制御が行われる。
【0031】
なお、トランジスタP1のドレイン端子DとノードNh1及びノードNh2の接続点をノードNd3と称する。発光素子群HS1と発光素子群HS2とは、トランジスタP1のドレイン端子Dとの接続点であるノードNd3において、互いに並列に接続されている。
【0032】
トランジスタP1は、比較回路CNから出力されたハイレベルの比較結果信号Vcr1がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。この場合、ノードNd3における電位は0Vとなり、これにより発光電圧Vhが0Vとなる。このため、発光素子群HS1に印加される発光電圧Vh1が0Vで発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1が停止されて0Aとなるため、発光素子群HS1は発光しない。また、発光素子群HS2に印加される発光電圧Vh2が0Vで発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2が0Aとなるため、発光素子群HS2は発光しない。
【0033】
また、トランジスタP1は、比較回路CNから出力されたローレベルの比較結果信号Vcr1がゲート端子Gに入力された場合にはオンする。この場合、ノードNd3における電位は例えば9V以上となり、発光電圧Vhは9V以上となる。このため、発光素子群HS1には、発光基準電圧VH1である6Vよりも高い発光電圧Vh1が印加されて発光電流Ih1が流れて発光素子群HS1が発光する。また、発光素子群HS2には、発光基準電圧VH2である8Vよりも高い発光電圧Vh2が印加されて発光電流Ih2が流れて発光素子群HS2が発光する。
【0034】
発光制御部HCは、以上のように、駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には、トランジスタP1をオンさせて発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給可能とし、発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給可能とすることで発光素子群HSを発光させる発光制御を行い、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には、トランジスタP1をオフさせて発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給不可とし、発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給不可とすることで発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御を行う。このため、本実施形態にかかる照明装置10によれば、発光素子群HS1と発光素子群HS2とを同時に発光及び消灯させることができる。
【0035】
図2は、照明装置10を駆動させるための電源の立ち上がりから立下りまでの間における各信号波形の遷移を示した図である。
図2(a)は、時間変化における駆動電圧Vkの遷移を示している。
図2(b)は、時間変化における比較電圧Vcの遷移と基準電圧Vref1との関係を示している。
図2(c)は、時間変化における比較結果信号Vcr1の遷移を示している。
図2(d)は、時間変化における発光電圧Vhの遷移を示している。
図2(e)は、時間変化における発光電流Ih1及び発光電流Ih2の遷移を示している。なお、
図2(a)〜(d)は、それぞれ縦軸が電圧V、横軸が時刻tであり、
図2(e)は縦軸が電流I、横軸が時刻tであり、時刻t0〜t4は
図2(a)〜(e)の共通の時刻として示している。
【0036】
時刻t0で、照明装置10を駆動させるための電源の駆動が開始されて、電源供給回路VSから出力される駆動電圧Vkの電圧レベルが上昇を開始する。このとき、駆動電圧Vkを分圧して得られる比較電圧Vcは基準電圧Vref1の3V以下であるため、比較結果信号Vcr1は駆動電圧Vkとほぼ同レベルとなっており、トランジスタP1はオフされた状態となっている。このため、トランジスタP1から出力される発光電圧Vhは0Vとなっており、発光素子群HS1には発光電流Ih1が流れず、発光素子群HS2には発光電流Ih2が流れていない状態となっている。つまり、時刻t0では、発光素子群HSは消灯状態となっている。
【0037】
時刻t1で、駆動電圧Vkが9Vとなると、比較電圧Vcは3Vとなって、基準電圧Vref1の3V以上となるので、比較結果信号Vcr1がローレベルに遷移する。これにより、トランジスタP1がオンして発光電圧Vhがおよそ9Vにて出力される。このとき、発光素子群HS1に印加されるおよそ9Vの発光電圧Vh1は発光基準電圧VH1である6Vよりも大きいため、発光素子群HS1に発光電流Ih1が流れて発光する。また、発光素子群HS2に印加されるおよそ9Vの発光電圧Vh2は発光基準電圧VH2である8Vよりも大きいため、発光素子群HS2に発光電流Ih2が流れて発光する。つまり、発光素子群HS1と発光素子群HS2とが同じタイミングでばらつくことなく発光する。
【0038】
時刻t2で、照明装置10を駆動させるための電源の駆動が停止されると、駆動電圧Vkは低下を開始する。このとき、駆動電圧Vkを分圧して得られる比較電圧Vc、発光電圧Vh、駆動電圧Vkに基づきトランジスタP1から出力される発光電圧Vh、発光電流Ih1、及び発光電流Ih2も低下を開始する。
【0039】
時刻t3で、低下した駆動電圧Vkが9V未満となると、比較電圧Vcは3V未満となる。これにより、比較結果信号Vcr1が駆動電圧Vkとほぼ同じレベルに遷移し、トランジスタP1がオフしてトランジスタP1からの発光電圧Vh、発光電流Ih1、及び発光電流Ih2の出力が停止される。これにより、発光素子群HS1への発光電流Ih1の供給及び発光素子群HS2への発光電流Ih2の供給が停止されて、発光素子群HS1と発光素子群HS2とが同時に消灯する。このとき、トランジスタP1は、発光電圧Vhが発光基準電圧VH2である8Vよりも高い状態の時点でオフするので、発光素子群HS1と発光素子群HS2とが異なるタイミングでばらついて消灯することがない。
【0040】
時刻t4で、駆動電圧Vkが0Vまで低下する。これにより、照明装置10の駆動が停止状態となる。
【0041】
以上、本発明の第1の実施形態にかかる照明装置10によれば、発光制御部HCにて駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には発光素子群HSを発光させる発光制御を行い、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御を行う。このため、発光素子群HS1と発光素子群HS2との発光及び消灯のタイミングのばらつきを防止することができる。
【0042】
[第1の実施形態の第1の変形例]
図3は、本発明の第1の実施形態の第1の変形例にかかる照明装置10aを示した図である。照明装置10aは、電源供給回路VSと、発光素子群HSと、発光制御部HCと、第1の調光部としての調光回路LC1と、第2の調光部としての調光回路LC2と、を備えている。本変形例にかかる照明装置10aは、
図1に示した照明装置10と比較して新たに調光回路LC1と調光回路LC2とを備えている点で実質的に異なる。なお、
図3に示した照明装置10aにおいては、
図1に示した照明装置10と同様の構成については同一符号を付してその説明を適宜省略する。
【0043】
調光回路LC1は、一端がノードNd3、すなわちトランジスタP1のドレイン端子Dと接続され、他端がノードNh1と接続されている。言い換えれば、ノードNh1は、調光回路LC1を介してノードNd3に接続されている。調光回路LC1は、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1が所定の電流値となるように調整し、これにより発光素子群HS1の発光輝度を調整する。ここで、トランジスタP1は、オンされた場合には駆動電圧Vkを調光回路LC1に供給し、オフされた場合には、駆動電圧Vkを調光回路LC1に供給することを停止する。
【0044】
なお、調光回路LC1としては、発光素子群HS1に流れている電流値に基づいて発光素子群HS1に流す電流量を調整する構成としても良いし、PWM制御により予め所定の電流量を発光素子群HS1に流すような構成としても良いし、これらに限られず種々構成が適用できる。また、照明装置10aは、調光回路LC1を備えているので、抵抗素子Rh1によらずに、又は抵抗素子Rh1と共に、調光回路LC1にて発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1の電流値を決めるようにしても良い。また、本実施形態にかかる照明装置10aにおいては、調光回路LC1がノードNd3とノードNh1との間に接続されている構成について説明したが、これに限られず、調光回路LC1は、ノードNh1aと電源VSSとの間に接続されていても良い。
【0045】
調光回路LC2は、一端がノードNd3、すなわちトランジスタP1のドレイン端子Dと接続され、他端がノードNh2と接続されている。言い換えれば、ノードNh2は、調光回路LC2を介してノードNd3に接続されている。これにより、互いに直列に接続された調光回路LC2及び発光素子群HS2は、互いに直列に接続された調光回路LC1及び発光素子群HS1とノードNd3において互いに並列に接続されている。調光回路LC2は、発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2が所定の電流値となるように調整し、これにより発光素子群HS2の発光輝度を調整する。ここで、トランジスタP1は、オンされた場合には駆動電圧Vkを調光回路LC2に供給し、オフされた場合には、駆動電圧Vkを調光回路LC2に供給することを停止する。
【0046】
なお、調光回路LC2としては、発光素子群HS2に流れている電流値に基づいて発光素子群HS2に流す電流量を調整する構成としても良いし、PWM制御により予め所定の電流量を発光素子群HS2に流すような構成としても良いし、これらに限られず種々構成が適用できる。また、照明装置10aは、調光回路LC2を備えているので、抵抗素子Rh2によらずに、又は抵抗素子Rh2と共に、調光回路LC2にて発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2の電流値を決めるようにしても良い。また、本実施形態にかかる照明装置10aにおいては、調光回路LC2がノードNd3とノードNh2との間に接続されている構成について説明したが、これに限られず、調光回路LC2は、ノードNh2aと電源VSSとの間に接続されていても良い。
【0047】
[第1の実施形態の第2の変形例]
図4は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例にかかる照明装置10bを示した図である。照明装置10bは、電源供給回路VSと、発光素子群HSと、調光回路LC1と、調光回路LC2と、発光制御部HCaと、を備えている。本変形例にかかる照明装置10bは、
図3に示した照明装置10aと比較して、発光制御部HCに代えて発光制御部HCaを備えている点で実質的に異なる。なお、
図4に示した照明装置10bにおいては、
図1に示した照明装置10、又は
図3に示した照明装置10aと同様の構成については同一符号を付してその説明を適宜省略する。
【0048】
調光回路LC1は、一端がノードNd1に接続され、これにより電源供給回路VSに接続されて構成されている。調光回路LC1は、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1が、所定の電流値となるように調整する。
【0049】
調光回路LC2は、一端がノードNd1に接続され、これにより電源供給回路VSに接続されて構成されている。調光回路LC2は、発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2が、所定の電流値となるように調整する。
【0050】
発光制御部HCaは、比較回路CNと、第1の制御スイッチとしてのトランジスタP2と、第2の制御スイッチとしてのトランジスタP3と、を備えている。
【0051】
トランジスタP2は、PMOSトランジスタであり、ソース端子Sが調光回路LC1の他端に接続され、ドレイン端子DがノードNh1に接続され、制御端子としてのゲート端子Gが比較回路CNに接続されている。トランジスタP2は、比較回路CNから出力されゲート端子Gに入力される比較結果信号Vcr1によってオンオフが制御され、これにより、発光素子群HSの発光制御及び発光停止制御が行われる。トランジスタP2は、オンした場合には、電源供給回路VSから調光回路LC1を介してソース端子Sに供給される駆動電圧Vkを発光電圧Vh1としてドレイン端子Dから出力する。
【0052】
トランジスタP2は、比較回路CNから出力されたハイレベルの比較結果信号Vcr1がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。この場合、発光素子群HS1に印加される発光電圧Vh1は0Vで発光素子群HS1に供給され流れる発光電流Ih1は0Aとなる、すなわち発光電流Ih1の発光素子群HS1への供給が停止されるため、発光素子群HS1は発光しない。また、トランジスタP2は、比較回路CNから出力されたローレベルの比較結果信号Vcr1がゲート端子Gに入力された場合にはオンする。この場合、発光素子群HS1に印加される発光電圧Vh1は発光基準電圧VH1よりも高い9V以上となる。このため、発光素子群HS1には、発光基準電圧VH1である6Vよりも高い発光電圧Vh1が印加されて発光電流Ih1が供給され流れる。これにより発光素子群HS1が発光する。
【0053】
トランジスタP3は、PMOSトランジスタであり、ソース端子Sが調光回路LC2の他端に接続され、ドレイン端子DがノードNh2に接続され、制御端子としてのゲート端子Gが比較回路CNに接続されている。トランジスタP3は、比較回路CNから出力されゲート端子Gに入力される比較結果信号Vcr1によってオンオフが制御され、これにより、発光素子群HSの発光制御及び発光停止制御が行われる。トランジスタP3は、オンした場合には、電源供給回路VSから調光回路LC2を介してソース端子Sに供給される駆動電圧Vkを発光電圧Vh2としてドレイン端子Dから出力する。
【0054】
トランジスタP3は、比較回路CNから出力されたハイレベルの比較結果信号Vcr1がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。この場合、発光素子群HS1に印加される発光電圧Vh2は0Vで発光素子群HS2に供給され流れる発光電流Ih2は0Aとなる、すなわち発光電流Ih2の発光素子群HS2への供給が停止されるため、発光素子群HS2は発光しない。また、トランジスタP3は、比較回路CNから出力されたローレベルの比較結果信号Vcr1がゲート端子Gに入力された場合にはオンする。この場合、発光素子群HS2に印加される発光電圧Vh2は発光基準電圧VH2よりも高い9V以上となる。このため、発光素子群HS2には、発光基準電圧VH2である8Vよりも高い発光電圧Vh2が印加されて発光電流Ih2が供給され流れる。これにより発光素子群HS2が発光する。
【0055】
ここで、互いに直列に接続された調光回路LC1及び発光素子群HS1は、互いに直列に接続された調光回路LC2及び発光素子群HS2と電源供給回路VSにおいて互いに並列に接続されている。
【0056】
発光制御部HCaは、以上のように、駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には、トランジスタP2をオンさせて発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給可能とし、トランジスタP3をオンさせて発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給可能とすることで発光素子群HSを発光させる発光制御を行い、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には、トランジスタP2をオフさせて発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給不可とし、トランジスタP3をオフさせて発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給不可とすることで発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御を行う。このため、本実施形態にかかる照明装置10bによれば、発光素子群HS1と発光素子群HS2とを同時に発光及び消灯させることができる。
【0057】
なお、本発明の第1の実施形態の第2の変形例にかかる照明装置10bは、照明装置10におけるトランジスタP1に代えてトランジスタP2とトランジスタP3とを設けているため、発光素子群HS1を発光させるために発光素子群HS1に流す発光電流Ih1と、発光素子群HS2を発光させるために発光素子群HS2に流す発光電流Ih2と、を電源供給回路VSから異なるトランジスタを経由して発光素子群HS1と発光素子群HS2とに供給することができる。このため、照明装置10にてトランジスタP1に集中していた電流をトランジスタP2とトランジスタP3とに分散することができ、ひいては照明装置内における熱の局所的な集中を防止することができる。本効果は、発光素子群HSが備える発光素子数や互いに並列に接続される発光素子群の数が増えることに比例して大きくなることはいうまでもない。
【0058】
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態にかかる照明装置20を示した図である。照明装置20は、電源供給回路VSと、発光素子群HSと、発光制御部HCbと、を備えている。本実施形態にかかる照明装置20は、
図1に示した照明装置10と比較して、発光制御部HCに代えて発光制御部HCbを備えている点で実質的に異なっている。なお、
図5に示した照明装置20においては、
図1に示した照明装置10と同様の構成については同一符号を付してその説明を適宜省略する。
【0059】
発光素子群HS1は、他端が電源供給回路VSと接続されている。また、発光素子群HS2は、他端が電源供給回路VSと接続されている。これにより、発光素子群HS1の各々の発光素子HS1aと発光素子群HS2の各々の発光素子HS2aとは、電源供給回路VSにおいて互いに並列に接続されている。なお、照明装置20における発光素子群HS1は、照明装置10の抵抗素子Rh1に代えて、一端が電源供給回路VSと接続され、他端がノードNh1と接続された抵抗素子Rh3と備えている。発光電流Ih1は、各発光素子HS1aと抵抗素子Rh3の抵抗値に基づいて決まる。また、照明装置20における発光素子群HS2は、照明装置10の抵抗素子Rh2に代えて、一端が電源供給回路VSと接続され、他端がノードNh2と接続された抵抗素子Rh4と備えている。発光電流Ih2は、各発光素子HS2aと抵抗素子Rh4の抵抗値に基づいて決まる。また、抵抗素子Rh3の抵抗値は抵抗素子Rh4の抵抗値よりも大きく、発光素子HS1aの内部抵抗と抵抗素子Rh3との直列抵抗値と発光電流Ih1とによって決まる電圧とが、発光素子HS2aの内部抵抗と抵抗素子Rh4との直列抵抗値と発光電流Ih2によって決まる電圧と同じになるように形成されている。これにより、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1と発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2との電流値を同じにして発光素子群HS1と発光素子群HS2との発光輝度が同じになるように形成されている。ただし、発光素子群HS1と発光素子群HS2との発光輝度を同じにする必要がない場合には、必ずしも、抵抗素子Rh3の抵抗値を抵抗素子Rh4の抵抗値よりも大きくする必要はない。
【0060】
発光制御部HCbは、第1の比較回路としての比較回路CNaと、第1の制御スイッチとしてのトランジスタN1と、第2の制御スイッチとしてのトランジスタN2と、を備えている。
【0061】
比較回路CNaは、抵抗素子R1と、抵抗素子R2と、基準電源Ref1と、コンパレータCp2と、を備えている。なお、抵抗素子R1と電源供給回路VSとの接続点はNd1であるので、本実施形態においては、ノードNd1は、言い換えれば、比較回路CNaと電源供給回路VSとの接続点となる。
【0062】
コンパレータCp2は、非反転端子にはノードNd2が接続されて比較電圧Vcが入力され、反転端子には基準電源Ref1の他端が接続されて基準電圧Vref1が入力される。コンパレータCp2は、比較電圧Vcと基準電圧Vref1とを比較し、比較結果として比較結果信号Vcr2を出力端子から出力する。コンパレータCp2は、比較電圧Vcが基準電圧Vref1よりも小さい場合には、例えば0Vでローレベルの比較結果信号Vcr2を出力し、比較電圧Vcが基準電圧Vref1よりも大きい場合には、例えば駆動電圧Vkとほぼ同じ電圧レベルでハイレベルの比較結果信号Vcr2を出力する。
【0063】
比較回路CNaは、以上のように、電源供給回路VSに接続されており、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHに基づく電圧よりも大きいか小さいかを判定して結果を比較結果信号Vcr2として出力する。
【0064】
トランジスタN1は、NMOSトランジスタであり、制御端子としてのゲート端子GがコンパレータCp2の出力端子、言い換えれば比較回路CNaに接続され、ドレイン端子DがノードNh1aに接続され、ソース端子Sが電源VSSに接続されている。言い換えれば、ノードNh1aは、トランジスタN1を介して電源VSSに接続されている。トランジスタN1は、比較回路CNaから出力されゲート端子Gに入力される比較結果信号Vcr2によってオンオフが制御され、これにより発光素子群HS1の発光制御及び発光停止制御が行われる。
【0065】
トランジスタN1は、比較回路CNaから出力されたローレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。この場合、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1は停止されて0Aとなる、すなわち発光電流Ih1の発光素子群HS1への供給が停止されるため、発光素子群HS1は発光しない。また、トランジスタN1は、コンパレータCp2から出力されたハイレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にオンする。この場合、発光素子群HS1には、基準電圧VH1よりも高い発光電圧Vh1が印加されていることから、発光素子群HS1には発光電流Ih1が流れる。これにより、発光素子群HS1が発光する。
【0066】
トランジスタN2は、NMOSトランジスタであり、制御端子としてのゲート端子GがコンパレータCp2の出力端子、言い換えれば比較回路CNaに接続され、ドレイン端子DがノードNh2aに接続され、ソース端子Sが電源VSSに接続されている。言い換えれば、ノードNh2aは、トランジスタN2を介して電源VSSに接続されている。トランジスタN2は、比較回路CNaから出力されゲート端子Gに入力される比較結果信号Vcr2によってオンオフが制御され、これにより発光素子群HS2の発光制御及び発光停止制御が行われる。
【0067】
トランジスタN2は、比較回路CNaから出力されたローレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。この場合、発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2は停止されて0Aとなる、すなわち発光電流Ih2の発光素子群HS2への供給が停止されるため、発光素子群HS2は発光しない。また、トランジスタN2は、コンパレータCp2から出力されたハイレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にオンする。この場合、発光素子群HS2には、基準電圧VH1よりも高い発光電圧Vh2が印加されていることから、発光素子群HS2には発光電流Ih2が流れる。これにより、発光素子群HS2が発光する。
【0068】
発光制御部HCbは、以上のように、駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には、トランジスタN1をオンさせて発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給可能とし、トランジスタN2をオンさせて発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給可能とすることで発光素子群HSを発光させる発光制御を行い、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には、トランジスタN1をオフさせて発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給不可とし、トランジスタN2をオフさせて発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給不可とすることで発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御を行う。このため、本実施形態にかかる照明装置20によれば、発光素子群HS1と発光素子群HS2とを同時に発光及び消灯させることができる。
【0069】
なお、照明装置20は、ノードNh1aと電源VSSとに接続したトランジスタN1と、ノードNh2aと電源VSSとに接続したトランジスタN2と、のオンオフを制御することによって発光制御及び発光停止制御を行うようにしているので、第1の実施形態にかかる照明装置10、10a、及び10bのように、発光制御及び発光停止制御を行うためのPMOSトランジスタを電源供給回路VSと発光素子群HS1及び発光素子群HS2との間に接続する必要がない。このため、電源供給回路VSから出力した駆動電圧Vkに基づく発光電圧Vh1を、電圧降下を発生させることなく発光素子群HS1に供給することができ、発光電圧Vh2を、電圧降下を発生させることなく発光素子群HS2に供給することができる。したがって、より低い駆動電圧Vkにて発光素子群HS1及び発光素子群HS2を発光させることができる。
【0070】
また、照明装置20は、ノードNh1aと電源VSSとに接続したトランジスタN1と、ノードNh2aと電源VSSとに接続したトランジスタN2と、のオンオフを制御することによって発光制御及び発光停止制御を行うようにしているので、第1の実施形態にかかる照明装置10、10a、及び10bのように、発光制御及び発光停止制御を行うためにPMOSトランジスタを用いる必要がない。つまり、同等の駆動能力をPMOSトランジスタよりも小さなサイズで実現できるNMOSトランジスタにより発光制御及び発光停止制御を行うようにしたので、第1の実施形態にかかる照明装置10、10a、及び10bと比較してより照明装置の省面積化を図ることができる。
【0071】
図6は、照明装置20を駆動させるための電源の立ち上がりから立下りまでの間における各信号波形の遷移を示した図である。
図6(a)は、時間変化における駆動電圧Vkの遷移を示している。
図6(b)は、時間変化における比較電圧Vcの遷移と基準電圧Vref1との関係を示している。
図6(c)は、時間変化における比較結果信号Vcr2の遷移を示している。
図6(d)は、時間変化における発光電圧Vh1及び発光電圧Vh2の遷移を示している。
図6(e)は、時間変化における発光電流Ih1及び発光電流Ih2の遷移を示している。なお、
図6(a)〜(d)は、それぞれ縦軸が電圧V、横軸が時刻tであり、
図6(e)は縦軸が電流I、横軸が時刻tであり、時刻t10〜t14は
図6(a)〜(e)の共通の時刻として示している。また、
図6(e)においては、発光電流Ih1と発光電流Ih2とを同じ電流値として示しているが、実際はこれに限られない。また、
図6においては、第1の実施形態にかかる
図2にて説明した信号波形については、同一符号を付してその説明を適宜省略する。
【0072】
時刻t10で、照明装置20を駆動させるための電源の駆動が開始されて駆動電圧Vkの上昇が開始する。このとき、比較電圧Vcは基準電圧Vref1の3V以下であるため、比較結果信号Vcr2はローレベルとなっている。また、比較結果信号Vcr2がローレベルであることからトランジスタN1及びトランジスタN2はオフされた状態となっており、発光素子群HS1には発光電流Ih1が流れず、発光素子群HS2には発光電流Ih2が流れない状態となっている。つまり、時刻t10では発光素子群HSは消灯状態となっている。
【0073】
時刻t11で、比較電圧Vcが基準電圧Vref1以上となって比較結果信号Vcr2がハイレベルに遷移してトランジスタN1及びトランジスタN2がオンする。このとき、発光電圧Vh1及び発光電圧Vh2はおよそ9Vとなっているため、発光電流Ih1が発光素子群HS1に流れて発光素子群HS1が発光し、また、発光電流Ih2が発光素子群HS2に流れて発光素子群HS2が発光する。つまり、発光素子群HS1の全ての発光素子HS1aと発光素子群HS2の全ての発光素子HS2aが、同じタイミングでばらつくことなく発光する。
【0074】
時刻t12で、照明装置20を駆動させるための電源の駆動が停止されると、駆動電圧Vkは低下を開始する。このとき、比較電圧Vc、発光電圧Vh1、発光電流Ih1、発光電圧Vh2、及び発光電流Vh3も低下を開始する。
【0075】
時刻t13で、低下した駆動電圧Vkが9V未満になって比較電圧Vcが3V未満になる。これにより、比較結果信号Vcr2がローレベルに遷移し、トランジスタN1及びトランジスタN2がオフして、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1及び発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2が停止されて発光素子群HS1と発光素子群HS2とが同時に消灯する。このとき、トランジスタN1及びトランジスタN2は、発光電圧Vh1及び発光電圧Vh2が基準電圧VH2である8Vよりも高い状態の時点でオフするので、発光素子群HS1と発光素子群HS2とが異なるタイミングでばらついて消灯することがない。
【0076】
時刻t14で、駆動電圧Vkが0Vまで低下する。これにより、照明装置20の駆動が停止状態となる。
【0077】
以上、本発明の第2の実施形態にかかる照明装置20によれば、発光制御部HCbにて駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には発光素子群HSを発光させる発光制御を行い、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御を行う。このため、発光素子群HS1と発光素子群HS2との発光及び消灯のタイミングのばらつきを防止することができる。
【0078】
[第2の実施形態の第1の変形例]
図7は、本発明の第2の実施形態の第1の変形例にかかる照明装置20aを示した図である。照明装置20aは、電源供給回路VSと、発光素子群HSと、発光制御部HCbと、調光回路LC1と、調光回路LC2と、を備えている。本変形例にかかる照明装置20aは、
図5に示した照明装置20と比較して新たに調光回路LC1と調光回路LC2とを備えている点で実質的に異なる。なお、
図7に示した照明装置20aにおいては、
図3に示した照明装置10a、
図4に示した照明装置10b、又は
図5に示した照明装置20と同様の構成については同一符号を付してその説明を適宜省略する。
【0079】
調光回路LC1は、一端がノードNd1に接続され、これにより電源供給回路VSと接続されている。また、調光回路LC1は、他端がノードNh1と接続されている。言い換えれば、ノードNh1は、調光回路LC1とノードNd1とを介してノードNd1に接続されている。調光回路LC1は、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1が所定の電流値となるように調整する。
【0080】
なお、本実施形態にかかる照明装置20aにおいては、調光回路LC1がノードNd1とノードNh1との間に接続されている構成について説明したが、これに限られず、調光回路LC1は、ノードNh1aと電源VSSとの間に接続されていても良い。
【0081】
調光回路LC2は、一端がノードNd1に接続され、これにより電源供給回路VSと接続されている。また、調光回路LC2は、他端がノードNh2と接続されている。言い換えれば、ノードNh2は、調光回路LC2とノードNd1とを介してノードNd1に接続されている。これにより、互いに直列に接続された調光回路LC2及び発光素子群HS2は、互いに直列に接続された調光回路LC1及び発光素子群HS1とノードNd1において互いに並列に接続されている。調光回路LC2は、発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2が所定の電流値となるように調整する。
【0082】
なお、本実施形態にかかる照明装置20aにおいては、調光回路LC2がノードNd2とノードNh2との間に接続されている構成について説明したが、これに限られず、調光回路LC2は、ノードNh2aと電源VSSとの間に接続されていても良い。
【0083】
[第3の実施形態]
図8は、本発明の第3の実施形態にかかる照明装置30を示した図である。照明装置30は、電源供給回路VSと、発光素子群HSと、調光回路LC1と、調光回路LC2と、発光制御部HCcと、を備えている。本実施形態にかかる照明装置30は、
図3に示した照明装置10aと比較して、発光制御部HCに代えて発光制御部HCcを備えている点で実質的に異なっており、
図4に示した照明装置10bと比較して、発光制御部HCaに代えて発光制御部HCcを備えている点で実質的に異なっており、
図7に示した照明装置20aと比較して、発光制御部HCbに代えて発光制御部HCcを備えている点で実質的に異なっている。なお、
図8に示した照明装置30においては、
図3に示した照明装置10a、
図4に示した照明装置10b、又は
図7に示された照明装置20aと同様の構成については同一符号を付してその説明を適宜省略する。
【0084】
調光回路LC1は、一端がノードNd1と接続され、これにより電源供給回路VSと接続されている。また、調光回路LC1は、他端がノードNh1と接続されている。言い換えれば、ノードNh1は、調光回路LC1とノードNd1とを介して電源供給回路VSに接続されている。調光回路LC1は、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1が所定の電流値となるように調整し、これにより発光素子群HS1の発光輝度を調整する。調光回路LC1は、第1の調光スイッチとしてのトランジスタP4と、第1の調光比較回路としての比較回路CNL1とを備えている。
【0085】
比較回路CNL1は、抵抗素子R3と、基準電源Ref2と、コンパレータCp3と、を備えている。
【0086】
抵抗素子R3は、一端が電源供給回路VSに接続されており、抵抗値は例えば400Ωである。
【0087】
基準電源Ref2は、一端が電源供給回路VSと抵抗素子R3の一端とに接続されており、第1の調光基準電圧としての基準電圧Vref2を出力する。基準電源Ref2は、基準電圧Vref2として、駆動電圧Vkを所定の電位分降下させた電位にて出力する。
【0088】
コンパレータCp3は、反転端子には抵抗素子R3の他端が接続されて抵抗素子R3の電位である第1の調光比較電圧としてのフィードバック電圧Vfb1が入力され、非反転端子には基準電源Ref2の他端が接続されて基準電圧Vref2が入力される。コンパレータCp3は、フィードバック電圧Vfb1と基準電圧Vref2とを比較し、その比較結果として第1の制御信号としての比較結果信号Vcr3を出力端子から出力する。ここで、抵抗素子R3の他端とコンパレータCp3の反転端子との接続点をノードNd4と称する。なお、フィードバック電圧Vfb1の電圧レベルは、発光電圧Vh1に基づいて決定される。
【0089】
トランジスタP4は、PMOSトランジスタであり、ソース端子Sが抵抗素子R3の他端でありコンパレータCp3の非反転端子であるノードNd4に接続、言い換えれば抵抗素子R3を介して電源供給回路VSに接続され、ドレイン端子DがノードNh1に接続されている。トランジスタP4は、電源供給回路VSから抵抗素子R3を介してソース端子Sに供給された駆動電圧Vk、発光電圧Vh1及び発光電流Ih1を生成して出力する。
【0090】
ここで、コンパレータCp3は、フィードバック電圧Vfb1と基準電圧Vref2とを比較し、該比較の結果に基づいてノードNd4の電位が基準電圧Vref2と同レベルになるようにトランジスタP4のゲート端子Gに比較結果信号Vcr3を供給して、トランジスタP4から出力される発光電流Vh1の出力レベルの大きさを調整する。コンパレータCp3は、例えばフィードバック電圧Vfb1が基準電圧Vref2よりも小さい場合には、ノードNd4の電位を上昇させるべく、より低い電圧レベルの比較結果信号Vcr3を出力してトランジスタP4の出力が上昇するよう制御し、例えばフィードバック電圧Vfb1が基準電圧Vref2よりも大きい場合には、ノードNd4の電位を低下させるべく、より高い電圧レベルの比較結果信号Vcr3を出力してトランジスタP4の出力が低下するよう制御する。
【0091】
調光回路LC1は、以上のように、比較回路CNL1から出力される比較結果信号Vcr3にて、トランジスタP4から出力される発光電流Ih1が所定の電流値となるように調整し、これにより発光素子群HS1の発光輝度を調整する。
【0092】
調光回路LC2は、一端がノードNd1と接続され、これにより電源供給回路VSと接続されている。また、調光回路LC2は、他端がノードNh2と接続されている。言い換えれば、ノードNh2は、調光回路LC2とノードNd1とを介して電源供給回路VSに接続されている。調光回路LC2は、発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2が所定の電流値となるように調整し、これにより発光素子群HS2の発光輝度を調整する。調光回路LC2は、第2の調光スイッチとしてのトランジスタP5と、第2の調光比較回路としての比較回路CNL2とを備えている。
【0093】
比較回路CNL2は、抵抗素子R4と、基準電源Ref3と、コンパレータCp4と、を備えている。
【0094】
抵抗素子R4は、一端が電源供給回路VSに接続されており、抵抗値は例えば400Ωである。
【0095】
基準電源Ref3は、一端が電源供給回路VSと抵抗素子R4の一端とに接続されており、第2の調光基準電圧としての基準電圧Vref3を供給する。照明装置30においては、基準電圧Vref3として、駆動電圧Vkを所定の電位分降下させた電位にて供給する。
【0096】
コンパレータCp4は、反転端子には抵抗素子R4の他端が接続されて抵抗素子R4の電位である第2の調光比較電圧としてのフィードバック電圧Vfb2が入力され、非反転端子には基準電源Ref3の他端が接続されて基準電圧Vref3が入力される。コンパレータCp4は、フィードバック電圧Vfb2と基準電圧Vref3とを比較し、その比較結果として第2の制御信号としての比較結果信号Vcr4を出力端子から出力する。ここで、抵抗素子R4の他端とコンパレータCp4の反転端子との接続点をノードNd5と称する。なお、フィードバック電圧Vfb2の電圧レベルは、発光電圧Vh2に基づいて決定される。
【0097】
トランジスタP5は、PMOSトランジスタであり、ソース端子Sが抵抗素子R4の他端でありコンパレータCp4の非反転端子であるノードNd5に接続、言い換えれば抵抗素子R4を介して電源供給回路VSに接続され、ドレイン端子DがノードNh2に接続されている。トランジスタP5は、電源供給回路VSから抵抗素子R4を介してソース端子Sに供給された駆動電圧Vk、発光電圧Vh2及び発光電流Ih2を生成して出力する。
【0098】
ここで、コンパレータCp4は、フィードバック電圧Vfb2と基準電圧Vref3とを比較し、該比較の結果に基づいてノードNd5の電位が基準電圧Vref3と同レベルになるようにトランジスタP5のゲート端子Gに比較結果信号Vcr4を供給して、トランジスタP5から出力される発光電流Vh2の出力レベルの大きさを調整する。コンパレータCp4は、例えばフィードバック電圧Vfb2が基準電圧Vref3よりも小さい場合には、ノードNd5の電位を上昇させるべく、より低い電圧レベルの比較結果信号Vcr4を出力してトランジスタP5の出力が上昇するよう制御し、例えばフィードバック電圧Vfb2が基準電圧Vref3よりも大きい場合には、ノードNd5の電位を低下させるべく、より高い電圧レベルの比較結果信号Vcr4を出力してトランジスタP5の出力が低下するよう制御する。
【0099】
調光回路LC2は、以上のように、比較回路CNL2から出力される比較結果信号Vcr4にて、トランジスタP5から出力される発光電流Ih2が所定の電流値となるように調整し、これにより発光素子群HS2の発光輝度を調整する。
【0100】
なお、互いに直列に接続された調光回路LC1及び発光素子群HS1は、互いに直列に接続された調光回路LC2及び発光素子群HS2と電源供給回路VSにおいて互いに並列に接続されている。
【0101】
発光制御部HCcは、第1の制御スイッチとしてのトランジスタP6と、第2の制御スイッチとしてのトランジスタP7と、比較回路CNaと、を備えている。
【0102】
トランジスタP6は、PMOSトランジスタであり、一端としてのソース端子Sが電源供給回路VSに接続され、他端としてのドレイン端子DがトランジスタP4のゲート端子Gに接続され、制御端子としてのゲート端子Gが比較回路CNaに接続されている。トランジスタP6は、比較回路CNaから出力されゲート端子Gに入力される比較結果信号Vcr2によってオンオフが制御され、これにより発光素子群HS1の発光制御及び発光停止制御が行われる。
【0103】
トランジスタP6は、比較回路CNaからローレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にはオンする。これにより、トランジスタP4は、ソース端子Sとゲート端子Gとが短絡されて比較結果信号Vcr3の出力に関わらずオフ状態となって、言い換えれば比較結果信号Vcr3によってオンすることが不可となって、発光素子群HS1への発光電流Ihの供給は停止される。つまり、調光回路LC1は、発光制御部HCcの発光停止制御に基づいて発光電流Ih1の生成を停止する。以上により発光素子群HS1の発光停止制御が行われる。
【0104】
トランジスタP6は、比較回路CNaからハイレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。これにより、トランジスタP4のソース端子Sとゲート端子Gとの短絡が解除されて互いに非接続となるため、トランジスタP4から出力する発光素子群HS1への発光電流Ih1の電流値は比較結果信号Vcr3によって制御できるようになる。つまり、調光回路LC1は、発光制御部HCcの発光制御に基づいて発光電流Ih1の生成を行う。以上により発光素子群HS1の発光制御が行われる。
【0105】
なお、トランジスタP6がオンするための第1の閾値電圧は、トランジスタP4がオンするための第2の閾値電圧と比べて低いことが好ましい。この理由としては、以下のとおりである。トランジスタP6は、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも低い場合には、ゲート端子Gにローレベルの比較結果信号Vcr2が入力されており、ソース端子Sに駆動電圧Vkが入力されていることから、駆動電圧Vkの上昇に伴ってオンすることとなる。この一方で、トランジスタP4は、ソース端子Sに駆動電圧Vkが入力され、ゲート端子GにトランジスタP6の出力が入力される。このとき、トランジスタP4の第2の閾値電圧がトランジスタP6の第1の閾値電圧よりも低い場合には、トランジスタP6がオンしてトランジスタP4のゲート端子Gとソース端子Sとが短絡される前にトランジスタP4がオンしてしまい、発光電圧Vh1が発光素子群HS1に印加されて僅かながら発光素子群HS1が発光してしまうおそれがあるためである。
【0106】
トランジスタP7は、PMOSトランジスタであり、一端としてのソース端子Sが電源供給回路VSに接続され、他端としてのドレイン端子DがトランジスタP5のゲート端子Gに接続され、制御端子としてのゲート端子Gが比較回路CNaに接続されている。トランジスタP7は、比較回路CNaから出力されゲート端子Gに入力される比較結果信号Vcr2によってオンオフが制御され、これにより発光素子群HS2の発光制御及び発光停止制御が行われる。
【0107】
トランジスタP7は、比較回路CNaからローレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にはオンする。これにより、トランジスタP5は、ソース端子Sとゲート端子Gとが短絡されて比較結果信号Vcr4の出力に関わらずオフ状態となって、言い換えれば比較結果信号Vcr4によってオンすることが不可となって、発光素子群HS2への発光電流Ih2の供給は停止される。つまり、調光回路LC2は、発光制御部HCcの発光停止制御に基づいて発光電流Ih2の生成を停止する。以上により発光素子群HS2の発光停止制御が行われる。
【0108】
トランジスタP7は、比較回路CNaからハイレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。これにより、トランジスタP5のソース端子Sとゲート端子Gとの短絡が解除されて互いに非接続となるため、トランジスタP5から出力する発光素子群HS2への発光電流Ih2の電流値は比較結果信号Vcr4によって制御できるようになる。つまり、調光回路LC2は、発光制御部HCcの発光制御に基づいて発光電流Ih2の生成を行う。以上により発光素子群HS2の発光制御が行われる。
【0109】
なお、トランジスタP7がオンするための第3の閾値電圧は、トランジスタP5がオンするための第4の閾値電圧と比べて低いことが好ましい。この理由としては、以下のとおりである。トランジスタP7は、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも低い場合には、ゲート端子Gにローレベルの比較結果信号Vcr2が入力されており、ソース端子Sに駆動電圧Vkが入力されていることから、駆動電圧Vkの上昇に伴ってオンすることとなる。この一方で、トランジスタP5は、ソース端子Sに駆動電圧Vkが入力され、ゲート端子GにトランジスタP7の出力が入力される。このとき、トランジスタP5の第4の閾値電圧がトランジスタP7の第3の閾値電圧よりも低い場合には、トランジスタP7がオンしてトランジスタP5のゲート端子Gとソース端子Sとが短絡される前にトランジスタP5がオンしてしまい、発光電圧Vh2が発光素子群HS1に印加されて僅かながら発光素子群HS2が発光してしまうおそれがあるためである。
【0110】
発光制御部HCcは、以上のように、駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には、トランジスタP6をオフさせてトランジスタP4の出力を比較結果信号Vcr3によって制御可能とし、且つトランジスタP7をオフさせてトランジスタP5の出力を比較結果信号Vcr4によって制御可能として、発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給可能とし且つ発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給可能として発光素子群HSを発光させる発光制御、すなわち、調光回路LC1にて発光電流Ih1を生成可能とし、調光回路LC2にて発光電流Ih2を生成可能とする発光制御を行う。また、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には、トランジスタP6及びトランジスタP7をオンさせて調光回路LC1のトランジスタP4及びトランジスタP5の出力を比較結果信号Vcr3によって制御不可とし強制的に停止することで、発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給不可とし且つ発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給不可として発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御、すなわち、調光回路LC1にて発光電流Ih1を生成不可とし、調光回路LC2にて発光電流Ih2を生成不可とする発光停止制御を行う。このため、本実施形態にかかる照明装置30によれば、発光素子群HS1と発光素子群HS2とを同時に発光及び消灯させることができる。
【0111】
図9は、照明装置30を駆動させるための電源の立ち上がりから立下りまでの間における各信号波形の遷移を示した図である。
図9(a)は、時間変化における駆動電圧Vkの遷移を示している。
図9(b)は、時間変化における比較電圧Vcの遷移と基準電圧Vref1との関係を示している。
図9(c)は、時間変化における比較結果信号Vcr2の遷移を示している。
図9(d)は、時間変化における発光電圧Vh1及び発光電圧Vh2の遷移を示している。
図9(e)は、時間変化における発光電流Ih1及び発光電流Ih2の遷移を示している。なお、
図9(a)〜(d)は、それぞれ縦軸が電圧V、横軸が時刻tであり、
図9(e)は縦軸が電流I、横軸が時刻tであり、時刻t20〜t24は
図9(a)〜(e)の共通の時刻として示している。また、
図9(e)においては、発光電流Ih1と発光電流Ih2とを同じ電流値として示しているが、実際はこれに限られない。また、
図9においては、第2の実施形態にかかる
図6にて説明した信号波形については、同一符号を付してその説明を適宜省略する。
【0112】
時刻t20で、照明装置30を駆動させるための電源の駆動が開始されて駆動電圧Vkが上昇を開始する。このとき、比較電圧Vcは基準電圧Vref1の3V以下であるため、比較結果信号Vcr2はローレベルとなっている。また、比較結果信号Vcr2がローレベルであることから、駆動電圧Vkが上昇してトランジスタP6のゲート−ソース間電圧が閾値を超えるとトランジスタP6がオンし、トランジスタP7のゲート−ソース間電圧が閾値を超えるとトランジスタP7がオンする。これにより、トランジスタP4のゲート端子Gとソース端子Sとが短絡してトランジスタP4がオフし、また、トランジスタP5のゲート端子Gとソース端子Sとが短絡してトランジスタP5がオフする。このため、発光電圧Vh1が0Vで発光素子群HS1には発光電流Ih1が流れず、発光電圧Vh2が0Vで発光素子群HS2には発光電流Ih2が流れない状態となる。つまり、発光素子群HS1及び発光素子群HS2は共に消灯状態となる。
【0113】
時刻t21で、比較電圧Vcが基準電圧Vref1以上となって比較結果信号Vcr2がハイレベルに遷移して、トランジスタP6及びトランジスタP7がオフする。これにより、トランジスタP4のゲート端子Gとソース端子Sとの短絡が解除されてトランジスタP4の出力を比較結果信号Vcr3によって調整できるようになり、ひいては発光素子群HS1の発光輝度を調整できるようになる。ここで、発光電圧Vh1はおよそ9Vとなっていることから、トランジスタP4がオンした場合には、発光電流Ih1が発光素子群HS1に流れて発光素子群HS1が発光する。また、トランジスタP5のゲート端子Gとソース端子Sとの短絡が解除されてトランジスタP5の出力を比較結果信号Vcr4によって調整できるようになり、ひいては発光素子群HS2の発光輝度を調整できるようになる。ここで、発光電圧Vh2はおよそ9Vとなっていることから、トランジスタP5がオンした場合には、発光電流Ih2が発光素子群HS2に流れて発光素子群HS2が発光する。つまり、発光素子群HS1の全ての発光素子HS1aと発光素子群HS2の全ての発光素子HS2aが、同じタイミングでばらつくことなく発光する。
【0114】
時刻t22で、照明装置30を駆動させるための電源の駆動が停止されると、駆動電圧Vkは低下を開始する。このとき、比較電圧Vc、発光電圧Vh1、発光電流Ih1、発光電圧Vh2、及び発光電流Vh2も低下を開始する。
【0115】
時刻t23で、低下した駆動電圧Vkが9V未満になって比較電圧Vcが3V未満になる。これにより、比較結果信号Vcr2がローレベルに遷移し、再びトランジスタP6及びトランジスタP7がオンしてトランジスタP4及びトランジスタP5がオフし、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1及び発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2が停止されて、発光素子群HS1と発光素子群HS2とが同時に消灯する。このとき、トランジスタP4及びトランジスタP5は、発光電圧Vh1及び発光電圧Vh2が基準電圧VH2である8Vよりも高い状態の時点でオフするので、発光素子群HS1と発光素子群HS2とが異なるタイミングでばらついて消灯することがない。
【0116】
時刻t24で、駆動電圧Vkが0Vまで低下する。これにより、照明装置30の駆動が停止状態となる。
【0117】
以上、本発明の第3の実施形態にかかる照明装置30によれば、発光制御部HCcにて駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には発光素子群HSを発光させる発光制御を行い、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御を行う。このため、発光素子群HS1と発光素子群HS2との発光及び消灯のタイミングのばらつきを防止することができる。
【0118】
また、本発明の第3の実施形態にかかる照明装置30によれば、調光回路LC1は、発光制御部HCcの発光停止制御に基づいて発光電流Ih1の生成を停止し、発光制御部HCcの発光制御に基づいて発光電流Ih1の生成を行う。また、調光回路LC2は、発光制御部HCcの発光停止制御に基づいて発光電流Ih2の生成を停止し、発光制御部HCcの発光制御に基づいて発光電流Ih2の生成を行う。このため、照明装置10、10a、10b、20、及び20aのように、発光制御又は発光停止制御を行うためのトランジスタを、発光素子群HSを発光させるための電流が通過する経路に配置する必要がなくなるので、本発明を用いることによって生じうる照明装置の回路面積の増大を抑制することができる。
【0119】
なお、本実施形態にかかる照明装置30においては、調光回路LC1が電源供給回路VSとノードNh1との間に接続され、調光回路LC2が電源供給回路VSとノードNh2との間に接続されている構成について説明したが、これに限られず、調光回路LC1がノードNh1aと電源VSSとの間に接続され、調光回路LC2がノードNh2aと電源VSSとの間に接続される構成となっていても良い。この場合であっても、調光回路LC1が発光制御に基づいて発光電流Ih1を生成し、発光停止制御に基づいて発光電流Ih1の生成を停止し、調光回路LC2が発光制御に基づいて発光電流Ih2を生成し、発光停止制御に基づいて発光電流Ih2の生成を停止する構成となっていれば、本実施形態によって得られる効果、すなわち回路面積の増大を抑制することができる。
【0120】
また、本実施形態にかかる照明装置30においては、コンパレータCp4の非反転端子に、基準電源Ref3の他端が接続されて基準電圧Vref3が供給される例を示したが、これに限られず、コンパレータCp4の非反転端子への基準電圧Vref3の供給を基準電源Ref2により行うようにしても良い。この場合には、基準電源Ref3に代えて、一端が電源供給回路VSと抵抗素子R3の一端とに接続された基準電源Ref2の他端が、コンパレータCp3の非反転端子に接続されると共にコンパレータCp4の非反転端子に接続される構成とすれば良い。これにより、照明装置30の面積の増大を抑制することができる。
【0121】
[第3の実施形態の第1の変形例]
図10は、本発明の第3の実施形態の第1の変形例にかかる照明装置30aを示した図である。照明装置30aは、電源供給回路VSと、発光素子群HSと、調光回路LC1と、調光回路LC2と、発光制御部HCcと、を備えている。本変形例にかかる照明装置30aは、
図8に示した照明装置30と比較して、発光制御部HCcにおけるトランジスタP6及びトランジスタP7の各々の接続先が実質的に異なる。なお、
図10に示した照明装置30aにおいては、
図8に示した照明装置30と同様の構成については同一符号を付してその説明を適宜省略する。
【0122】
トランジスタP6は、他端としてのドレイン端子Dが基準電源Ref2の他端とコンパレータCp3の非反転端子に接続されている。
【0123】
トランジスタP6は、比較回路CNaからローレベルの比較結果信号Vcr1がゲート端子Gに入力された場合にはオンする。これにより、コンパレータCp3の非反転端子には基準電源Ref2が供給する電位に関係なく駆動電圧Vkが基準電圧Vref2として供給されて、コンパレータCp3から出力される比較結果信号Vcr3は、フィードバック電圧Vfb1が基準電圧Vref2と同レベルになるように、すなわち駆動電圧Vkが抵抗素子R3によって電圧降下しないように、言い換えれば抵抗素子R3の両端の電位が同じになるようなレベルにてトランジスタP4のゲート端子Gに供給され、トランジスタP4はオフされるように制御されて発光素子群HS1への発光電流Ih1の供給は停止される。つまり、調光回路LC1は、発光制御部HCcの発光停止制御に基づいて発光電流Ih1の生成を停止する。以上により発光素子群HS1の発光停止制御が行われる。
【0124】
また、トランジスタP6は、比較回路CNaからハイレベルの比較結果信号Vcr1がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。これにより、コンパレータCp3の非反転端子には基準電源Ref2から供給される電圧が基準電圧Vref2として供給されるため、トランジスタP4から出力する発光素子群HS1への発光電流Ih1の電流値は比較結果信号Vcr3によって制御できるようになる。つまり、調光回路LC1は、発光制御部HCcの発光制御に基づいて発光電流Ih1の生成を行う。以上により発光素子群HS1の発光制御が行われる。
【0125】
トランジスタP7は、他端としてのドレイン端子Dが基準電源Ref3の他端とコンパレータCp4の非反転端子に接続されている。
【0126】
トランジスタP7は、比較回路CNaからローレベルの比較結果信号Vcr1がゲート端子Gに入力された場合にはオンする。これにより、コンパレータCp4の非反転端子には基準電源Ref3が供給する電位に関係なく駆動電圧Vkが基準電圧Vref3として供給されて、コンパレータCp4から出力される比較結果信号Vcr4は、フィードバック電圧Vfb2が基準電圧Vref3と同レベルになるように、すなわち駆動電圧Vkが抵抗素子R4によって電圧降下しないように、言い換えれば抵抗素子R4の両端の電位が同じになるようなレベルにてトランジスタP5のゲート端子Gに供給され、トランジスタP5はオフされるように制御されて発光素子群HS2への発光電流Ih2の供給は停止される。つまり、調光回路LC2は、発光制御部HCcの発光停止制御に基づいて発光電流Ih2の生成を停止する。以上により発光素子群HS2の発光停止制御が行われる。
【0127】
また、トランジスタP7は、比較回路CNaからハイレベルの比較結果信号Vcr1がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。これにより、コンパレータCp4の非反転端子には基準電源Ref3から供給される電圧が基準電圧Vref3として供給されるため、トランジスタP5から出力する発光素子群HS2への発光電流Ih2の電流値は比較結果信号Vcr4によって制御できるようになる。つまり、調光回路LC2は、発光制御部HCcの発光制御に基づいて発光電流Ih2の生成を行う。以上により発光素子群HS2の発光制御が行われる。
【0128】
発光制御部HCcは、以上のように、駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には、トランジスタP6をオフさせてトランジスタP4の出力を比較結果信号Vcr3によって制御可能とし、且つトランジスタP7をオフさせてトランジスタP5の出力を比較結果信号Vcr4によって制御可能として、発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給可能とし且つ発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給可能として発光素子群HSを発光させる発光制御、すなわち、調光回路LC1にて発光電流Ih1を生成可能とし、調光回路LC2にて発光電流Ih2を生成可能とする発光制御を行う。また、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には、トランジスタP6及びトランジスタP7をオンさせて調光回路LC1のトランジスタP4及びトランジスタP5の出力を強制的に停止することで、発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給不可とし且つ発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給不可として発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御、すなわち、調光回路LC1にて発光電流Ih1を生成不可とし、調光回路LC2にて発光電流Ih2を生成不可とする発光停止制御を行う。このため、本実施形態にかかる照明装置30によれば、発光素子群HS1と発光素子群HS2とを同時に発光及び消灯させることができる。
【0129】
また、本実施形態にかかる照明装置30aにおいては、発光制御及び発光停止制御を、発光制御部HCcの比較回路CNaとトランジスタP6とトランジスタP7との2つのトランジスタで行っているが、これに限られず、比較回路CNaとトランジスタP6とで行うようにしても良い。この場合には、トランジスタP7に代えて、トランジスタP6のドレイン端子Dを、コンパレータCp3の非反転端子に接続していることに加えて、コンパレータCp4の非反転端子にも接続する構成とすればよい。
【0130】
[第3の実施形態の第2の変形例]
図11は、本発明の第3の実施形態の第2の変形例にかかる照明装置30bを示した図である。照明装置30bは、電源供給回路VSと、発光素子群HSと、調光回路LC1と、調光回路LC2と、発光制御部HCdと、を備えている。本変形例にかかる照明装置30bは、
図8に示した照明装置30と比較して、発光制御部HCcに代えて発光制御部HCdを備えている点で実質的に異なる。なお、
図11に示した照明装置30bにおいては、
図8に示した照明装置30と同様の構成については同一符号を付してその説明を適宜省略する。
【0131】
調光回路LC1のコンパレータCp3は、電源供給回路VSと接続されて、電源供給回路VSから出力される駆動電圧Vkの供給を受けて駆動される。すなわち、比較結果信号Vcr3は、駆動電圧Vkに基づき生成される。
【0132】
調光回路LC2のコンパレータCp4は、電源供給回路VSと接続されて、電源供給回路VSから出力される駆動電圧Vkの供給を受けて駆動される。すなわち、比較結果信号Vcr4は、駆動電圧Vkに基づき生成される。
【0133】
発光制御部HCdは、第1の制御スイッチとしてのトランジスタN3と、第2の制御スイッチとしてのトランジスタN4と、比較回路CNaと、を備えている。
【0134】
トランジスタN3は、NMOSトランジスタであり、一端としてのソース端子Sが電源VSSに接続され、他端としてのドレイン端子DがコンパレータCp3に接続されている。これにより、コンパレータCp3はトランジスタN3を介して電源VSSに接続されている。また、トランジスタN3は、制御端子としてのゲート端子Gが比較回路CNaに接続されている。トランジスタN3は、比較回路CNaから出力されゲート端子Gに入力される比較結果信号Vcr2によってオンオフが制御され、これにより発光素子群HS1の発光制御及び発光停止制御が行われる。
【0135】
トランジスタN3は、比較回路CNaからローレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。これにより、コンパレータCp3と電源VSSとの接続が遮断されて、コンパレータCp3から出力される比較結果信号Vcr3は強制的にハイレベルとされて、トランジスタP4のゲート端子Gには駆動電圧Vkとほぼ同レベルの電圧が供給される。これにより、トランジスタP4はコンパレータCp3における基準電圧Vref2とフィードバック電圧Vfb1との比較結果に関わらず強制的にオフ状態とされて発光素子群HS1への発光電流Ih1の供給は停止される。つまり、調光回路LC1は、発光制御部HCdの発光停止制御に基づいて発光電流Ih1の生成を停止する。以上により発光素子群HS1の発光停止制御が行われる。
【0136】
また、トランジスタN3は、比較回路CNaからハイレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にはオンする。これにより、コンパレータCp3と電源VSSとが電気的に接続されて、コンパレータCp3は基準電圧Vref2とフィードバック電圧Vfb1との比較結果に基づいた比較結果信号Vcr3を出力できるようになる。このため、トランジスタP4から出力する発光素子群HS1への発光電流Ih1の電流値は比較結果信号Vcr3によって制御できるようになる。つまり、調光回路LC1は、発光制御部HCdの発光制御に基づいて発光電流Ih1の生成を行う。以上により発光素子群HS1の発光制御が行われる。
【0137】
トランジスタN4は、NMOSトランジスタであり、一端としてのソース端子Sが電源VSSに接続され、他端としてのドレイン端子DがコンパレータCp4に接続されている。これにより、コンパレータCp4はトランジスタN4を介して電源VSSに接続されている。また、トランジスタN4は、制御端子としてのゲート端子Gが比較回路CNaに接続されている。トランジスタN4は、比較回路CNaから出力されゲート端子Gに入力される比較結果信号Vcr2によってオンオフが制御され、これにより発光素子群HS2の発光制御及び発光停止制御が行われる。
【0138】
トランジスタN4は、比較回路CNaからローレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にはオフする。これにより、コンパレータCp4と電源VSSとの接続が遮断されて、コンパレータCp4から出力される比較結果信号Vcr4は強制的にハイレベルとされて、トランジスタP5のゲート端子Gには駆動電圧Vkとほぼ同レベルの電圧が供給される。これにより、トランジスタP5はコンパレータCp3における基準電圧Vref3とフィードバック電圧Vfb1との比較結果に関わらず強制的にオフ状態とされて発光素子群HS2への発光電流Ih2の供給は停止される。つまり、調光回路LC2は、発光制御部HCdの発光停止制御に基づいて発光電流Ih2の生成を停止する。以上により発光素子群HS2の発光停止制御が行われる。
【0139】
また、トランジスタN4は、比較回路CNaからハイレベルの比較結果信号Vcr2がゲート端子Gに入力された場合にはオンする。これにより、コンパレータCp4と電源VSSとが電気的に接続されて、コンパレータCp4は基準電圧Vref3とフィードバック電圧Vfb2との比較結果に基づいた比較結果信号Vcr4を出力できるようになる。このため、トランジスタP5から出力する発光素子群HS2への発光電流Ih2の電流値は比較結果信号Vcr4によって制御できるようになる。つまり、調光回路LC2は、発光制御部HCdの発光制御に基づいて発光電流Ih2の生成を行う。以上により発光素子群HS2の発光制御が行われる。
【0140】
発光制御部HCdは、以上のように、駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には、トランジスタN3をオンさせてトランジスタP4の出力を基準電圧Vref2とフィードバック電圧Vfb1との比較に基づく比較結果信号Vcr3によって制御可能とし、且つトランジスタN4をオンさせてトランジスタP5の出力を基準電圧Vref3とフィードバック電圧Vfb2との比較に基づく比較結果信号Vcr4によって制御可能として、発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給可能とし且つ発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給可能として発光素子群HSを発光させる発光制御、すなわち、調光回路LC1にて発光電流Ih1を生成可能とし、調光回路LC2にて発光電流Ih2を生成可能とする発光制御を行う。また、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には、トランジスタN3をオフさせて調光回路LC1のトランジスタP4の出力基準電圧Vref2とフィードバック電圧Vfb1との比較に基づく比較結果信号Vcr3によって制御不可とし強制的にオフし、トランジスタN4を調光回路LC2のトランジスタP5の出力基準電圧Vref3とフィードバック電圧Vfb2との比較に基づく比較結果信号Vcr4によって制御不可とし強制的にオフすることで、発光電流Ih1を発光素子群HS1に供給不可とし且つ発光電流Ih2を発光素子群HS2に供給不可として発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御、すなわち、調光回路LC1にて発光電流Ih1を生成不可とし、調光回路LC2にて発光電流Ih2を生成不可とする発光停止制御を行う。このため、本実施形態にかかる照明装置30によれば、発光素子群HS1と発光素子群HS2とを同時に発光及び消灯させることができる。
【0141】
また、本実施形態にかかる照明装置30bにおいては、発光制御及び発光停止制御を、発光制御部HCdの比較回路CNaとトランジスタN3とトランジスタN4との2つのトランジスタで行っているが、これに限られず、比較回路CNaとトランジスタN3とで行うようにしても良い。この場合には、トランジスタN3のドレイン端子Dを、コンパレータCp3に接続していることに加えて、コンパレータCp4にも接続する構成とすればよい。
【0142】
[第3の実施形態の第3の変形例]
図12は、本発明の第3の実施形態の第3の変形例にかかる照明装置30cを示した図である。照明装置30cは、電源供給回路VSと、発光素子群HSと、発光制御部HCeと、第1の調光部としての調光回路LC11と、第2の調光部としての調光回路LC12と、を備えている。本変形例にかかる照明装置30cは、
図8に示した照明装置30と比較して、発光制御部HCcに代えて発光制御部HCeを備えている点、及び調光回路LC1と調光回路LC2に代えて調光回路LC11と調光回路LC12を備えている点で実質的に異なる。なお、
図12に示した照明装置30cにおいては、
図8に示した照明装置30と同様の構成については同一符号を付してその説明を適宜省略する。
【0143】
発光制御部HCeは、前記駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には発光素子群HSを発光させる発光制御を行い、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御を行う。発光制御部HCeは、比較回路CNを備えている。
【0144】
調光回路LC11は、一端がノードNd1と接続され、これにより電源供給回路VSと接続されている。また、調光回路LC11は、他端がノードNh1と接続されている。言い換えれば、ノードNh1は、調光回路LC11とノードNd1とを介して電源供給回路VSに接続されている。調光回路LC11は、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1が所定の電流値となるように調整し、これにより発光素子群HS1の発光輝度を調整する。調光回路LC11は、第1の調光スイッチとしてのトランジスタPD1と、第1の電流生成回路としての電流生成回路VC1と、第1の調光比較回路としての比較回路CNL11と、第1の駆動回路としての駆動回路KD1と、を備えている。
【0145】
トランジスタPD1は、PMOSトランジスタであり、ソース端子Sが電源供給回路VSに接続されている。
【0146】
電流生成回路VC1は、インダクタL1と、コンデンサC1と、整流ダイオードD1とを備えて構成されている。インダクタL1は、一端がトランジスタPD1のドレイン端子Dに接続されている。コンデンサC1は、一端がインダクタL1の他端に接続され、他端が電源VSSに接続されている。整流ダイオードD1は、アノードが電源VSSに接続され、カソードがトランジスタPD1のドレイン端子DとインダクタL1の一端との接続点に接続されている。
【0147】
電流生成回路VC1は、トランジスタPD1がオンの場合にトランジスタPD1から出力される駆動電圧Vkに基づく磁気エネルギーをインダクタL1にて蓄積し、コンデンサC1にて平滑化して発光電圧Vh1及び発光電流Ih1を生成して出力する。また、電流生成回路VC1は、トランジスタPD1がオフの場合には、インダクタL1に蓄積された磁気エネルギーが整流ダイオードD1を介してコンデンサC1に供給され、コンデンサC1にて磁気エネルギーが平滑化して、発光電圧Vh1及び発光電流Ih1を生成して出力する。すなわち、電流生成回路VC1は、トランジスタPD1のオンオフに応じて得られる駆動電圧Vkを降圧して発光電圧Vh1及び発光電流Ih1を生成して出力する。
【0148】
比較回路CNL11は、基準電源Ref4と、コンパレータCp5と、を有している。
【0149】
基準電源Ref4は、一端が電源VSSに接続されており、第1の調光基準電圧としての基準電圧Vref4を生成する。基準電圧Vref4は例えば2Vである。
【0150】
コンパレータCp5は、非反転端子にノードNh1aと抵抗素子Rh1との接続点のノードNd8が接続されてノードNd8の電位である第1の調光比較電圧としてのフィードバック電圧Vfb3が入力され、反転端子に基準電源Ref4が接続されて基準電圧Vref4が入力される。コンパレータCp5は、フィードバック電圧Vfb3と基準電圧Vref4とを比較し、該比較の結果に基づいて、ノードNd8の電位が基準電圧Vref4と同レベルになるように、第1の制御信号としての比較結果信号Vcr5を出力してトランジスタPD1と電流生成回路VC1にて生成される発光電流Vh1の大きさを調整する。コンパレータCp5は、例えばフィードバック電圧Vfb3が基準電圧Vref4よりも小さい場合には、ノードNd8の電位を上昇させるべく、ハイレベルの比較結果信号Vcr5を出力する。また、コンパレータCp5は、例えばフィードバック電圧Vfb3が基準電圧Vref4よりも大きい場合には、ノードNd8の電位を低下させるべく、ローレベルの比較結果信号Vcr5を出力する。
【0151】
比較回路CNL11は、以上のようにして、発光電圧Vh1に基づくフィードバック電圧Vfb3を検出し、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1が所望の値となるように、比較結果信号Vcr5を出力してトランジスタPD1の出力を調整する。
【0152】
駆動回路KD1は、トランジスタPD1の制御端子としてのゲート端子Gと、比較回路CNL11のコンパレータCp5の出力端子とに接続されており、コンパレータCp5、言い換えれば比較回路CNL11から出力される比較結果信号Vcr5に応じてトランジスタPD1に第1の駆動信号としての駆動信号Vs1を供給する。駆動回路KD1は、例えばローレベルの比較結果信号Vcr5を受信した場合には、例えば5Vでハイレベルの駆動信号Vs1をトランジスタPD1のゲート端子Gに供給する。これにより、トランジスタPD1はオフし、駆動電圧Vkに基づく電圧のインダクタL1への供給は停止される。また、例えばハイレベルの比較結果信号Vcr5を受信した場合には、例えば0Vでローレベルの駆動信号Vs1をトランジスタPD1のゲート端子Gに供給する。これにより、トランジスタPD1はオンし、駆動電圧Vkに基づく電圧がインダクタL1に供給される。なお、駆動回路KD1は、トランジスタPD1のゲート端子Gに対して、所定のデューティ比を持ったPWM信号を供給するPWM制御を行う構成としても良い。
【0153】
調光回路LC11は、以上のように、比較回路CNL11から出力される比較結果信号Vcr5に基づく駆動信号Vs1にて、トランジスタPD1から出力される発光電流Ih1が所定の電流値となるように調整し、これにより発光素子群HS1の発光輝度を調整する。
【0154】
調光回路LC12は、一端がノードNd1に接続され、これにより電源供給回路VSと接続されている。また、調光回路LC12は、他端がノードNh2と接続されている。言い換えれば、ノードNh2は、調光回路LC12とノードNd1とを介して電源供給回路VSに接続されている。調光回路LC12は、発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2が所定の電流値となるように調整し、これにより発光素子群HS2の発光輝度を調整する。調光回路LC12は、第2の調光スイッチとしてのトランジスタPD2と、第2の電流生成回路としての電流生成回路VC2と、第2の調光比較回路としての比較回路CNL12と、第2の駆動回路としての駆動回路KD2と、を備えている。
【0155】
トランジスタPD2は、PMOSトランジスタであり、ソース端子Sが電源供給回路VSに接続されている。
【0156】
電流生成回路VC2は、インダクタL2と、コンデンサC2と、整流ダイオードD2とを備えて構成されている。インダクタL2は、一端がトランジスタPD2のドレイン端子Dに接続されている。コンデンサC2は、一端がインダクタL2の他端に接続され、他端が電源VSSに接続されている。整流ダイオードD2は、アノードが電源VSSに接続され、カソードがトランジスタPD2のドレイン端子DとインダクタL2の一端との接続点に接続されている。
【0157】
電流生成回路VC2は、トランジスタPD2がオンの場合にトランジスタPD2から出力される駆動電圧Vkに基づく磁気エネルギーをインダクタL2にて蓄積し、コンデンサC2にて平滑化して発光電圧Vh2及び発光電流Ih2を生成して出力する。また、電流生成回路VC2は、トランジスタPD2がオフの場合には、インダクタL2に蓄積された磁気エネルギーが整流ダイオードD2を介してコンデンサD2に供給され、コンデンサC2にて磁気エネルギーが平滑化して、発光電圧Vh2及び発光電流Ih2を生成して出力する。すなわち、電流生成回路VC2は、トランジスタPD2のオンオフに応じて得られる駆動電圧Vkを降圧して発光電圧Vh2及び発光電流Ih2を生成して出力する。
【0158】
比較回路CNL12は、基準電源Ref5と、コンパレータCp6と、を有している。
【0159】
基準電源Ref5は、一端が電源VSSに接続されており、第2の調光基準電圧としての基準電圧Vref5を生成する。基準電圧Vref5は例えば2Vである。
【0160】
コンパレータCp6は、非反転端子にノードNh2aと抵抗素子Rh2との接続点のノードNd9が接続されてノードNd9の電位である第2の調光比較電圧としてのフィードバック電圧Vfb4が入力され、反転端子に基準電源Ref5が接続されて基準電圧Vref5が入力される。コンパレータCp6は、フィードバック電圧Vfb4と基準電圧Vref5とを比較し、該比較の結果に基づいて、ノードNd9の電位が基準電圧Vref5と同レベルになるように、第2の制御信号としての比較結果信号Vcr6を出力してトランジスタPD2と電流生成回路VC2にて生成される発光電流Vh2の大きさを調整する。コンパレータCp6は、例えばフィードバック電圧Vfb4が基準電圧Vref5よりも小さい場合には、ノードNd9の電位を上昇させるべく、ハイレベルの比較結果信号Vcr6を出力する。また、コンパレータCp6は、例えばフィードバック電圧Vfb4が基準電圧Vref5よりも大きい場合には、ノードNd9の電位を低下させるべく、ローレベルの比較結果信号Vcr6を出力する。
【0161】
比較回路CNL12は、以上のようにして、発光電圧Vh2に基づくフィードバック電圧Vfb4を検出し、発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2が所望の値となるように、比較結果信号Vcr6を出力してトランジスタPD2の出力を調整する。
【0162】
駆動回路KD2は、トランジスタPD2の制御端子としてのゲート端子Gと、比較回路CNL12のコンパレータCp6の出力端子とに接続されており、コンパレータCp6、言い換えれば比較回路CNL12から出力される比較結果信号Vcr6に応じてトランジスタPD2に第2の駆動信号としての駆動信号Vs2を供給する。駆動回路KD2は、例えばローレベルの比較結果信号Vcr6を受信した場合には、例えば5Vでハイレベルの駆動信号Vs2をトランジスタPD2のゲート端子Gに供給する。これにより、トランジスタPD2はオフし、駆動電圧Vkに基づく電圧のインダクタL2への供給は停止される。また、例えばハイレベルの比較結果信号Vcr6を受信した場合には、例えば0Vでローレベルの駆動信号Vs2をトランジスタPD2のゲート端子Gに供給する。これにより、トランジスタPD2はオンし、駆動電圧Vkに基づく電圧がインダクタL2に供給される。なお、駆動回路KD2は、トランジスタPD2のゲート端子Gに対して、所定のデューティ比を持ったPWM信号を供給するPWM制御を行う構成としても良い。
【0163】
調光回路LC12は、以上のように、比較回路CNL12から出力される比較結果信号Vcr6に基づく駆動信号Vs2にて、トランジスタPD2から出力される発光電流Ih2が所定の電流値となるように調整し、これにより発光素子群HS2の発光輝度を調整する。
【0164】
駆動回路KD1は、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも低く発光制御部HCeが発光停止制御を行う必要がある場合には、ローレベルの比較結果信号Vcr1が供給され、比較回路CNL11の出力に関係なくハイレベルの駆動信号Vs1を出力してトランジスタPD1を強制的にオフする。これにより、発光素子群HS1への発光電流Ih1の供給は停止される。また、駆動回路KD1は、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも高く発光制御部HCeが発光制御を行う必要がある場合には、ハイレベルの比較結果信号Vcr1が供給され、比較回路CNL11の出力に応じた駆動信号Vs1を出力してトランジスタPD1のオンオフを制御する。これにより、発光素子群HS1に流れる発光電流Ih1の電流値は比較結果信号Vcr5によって制御できるようになる。
【0165】
駆動回路KD2は、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも低く発光制御部HCeが発光停止制御を行う必要がある場合には、ローレベルの比較結果信号Vcr1が供給され、比較回路CNL12の出力に関係なくハイレベルの駆動信号Vs2を出力してトランジスタPD2を強制的にオフする。これにより、発光素子群HS2への発光電流Ih2の供給は停止される。また、駆動回路KD2は、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも高く発光制御部HCeが発光制御を行う必要がある場合には、ハイレベルの比較結果信号Vcr2が供給され、比較回路CNL12の出力に応じた駆動信号Vs2を出力してトランジスタPD2のオンオフを制御する。これにより、発光素子群HS2に流れる発光電流Ih2の電流値は比較結果信号Vcr6によって制御できるようになる。
【0166】
以上、本発明の第3の実施形態の第3の変形例にかかる照明装置30cによれば、発光制御部HCeにて駆動電圧Vkと発光基準電圧VHとの大小関係を検出し、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも大きい場合には発光素子群HSを発光させる発光制御を行い、駆動電圧Vkが発光基準電圧VHよりも小さい場合には発光素子群HSの発光を停止させる発光停止制御を行う。このため、発光素子群HS1と発光素子群HS2との発光及び消灯のタイミングのばらつきを防止することができる。
【0167】
なお、照明装置30cとしては整流ダイオードD1、D2を用いた非同期整流型の降圧コンバータを例に説明したが、これに限られず、同期整流型の降圧コンバータであっても良い。また、降圧コンバータに限られず、昇圧型コンバータであっても良いし、昇降圧型コンバータであっても良い。
【0168】
また、照明装置30cにおいてはトランジスタPD1及びトランジスタPD2としてPMOSトランジスタを採用したが、これらトランジスタとしてNMOSトランジスタを採用するようにしても良い。この場合には、駆動回路KD1は、ローレベルの比較結果信号Vcr5を受信した場合には、例えば0Vでローレベルの駆動信号Vs1をトランジスタPD1のゲート端子Gに供給し、ハイレベルの比較結果信号Vcr5を受信した場合には、例えば5Vでハイレベルの駆動信号Vs1をトランジスタPD1のゲート端子Gに供給するようにすれば良い。また、駆動回路KD2は、ローレベルの比較結果信号Vcr6を受信した場合には、例えば0Vでローレベルの駆動信号Vs2をトランジスタPD2のゲート端子Gに供給し、ハイレベルの比較結果信号Vcr6を受信した場合には、例えば5Vでハイレベルの駆動信号Vs2をトランジスタPD2のゲート端子Gに供給するようにすれば良い。なお、トランジスタPD1にNMOSトランジスタを採用した場合には、駆動回路KD1は比較結果信号Vc5を昇圧して駆動信号Vs1を生成するようにしてもよく、トランジスタPD2にNMOSトランジスタを採用した場合には、駆動回路KD2は比較結果信号Vc6を昇圧して駆動信号Vs2を生成するようにしてもよい。