特許第6374807号(P6374807)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6374807
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】除湿乾燥装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/26 20060101AFI20180806BHJP
   F26B 21/00 20060101ALI20180806BHJP
   F24F 1/02 20110101ALI20180806BHJP
   F24F 11/41 20180101ALI20180806BHJP
【FI】
   B01D53/26 100
   F26B21/00 F
   F24F1/02 451
   F24F11/41 110
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-39394(P2015-39394)
(22)【出願日】2015年2月27日
(65)【公開番号】特開2016-159218(P2016-159218A)
(43)【公開日】2016年9月5日
【審査請求日】2017年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233310
【氏名又は名称】株式会社日立空調SE
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】鍋田 将司
(72)【発明者】
【氏名】千葉 誠彦
(72)【発明者】
【氏名】金指 一平
(72)【発明者】
【氏名】梅原 隆行
(72)【発明者】
【氏名】根岸 晃平
【審査官】 向井 佑
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭59−091591(JP,U)
【文献】 特開2004−028365(JP,A)
【文献】 特開2004−245537(JP,A)
【文献】 特開平03−151018(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/118871(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/26−53/28
F26B 1/00−25/22
F24F 1/00−13/22
F24F 11/00−11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された冷媒を冷却して凝縮する凝縮器と、
前記凝縮器で凝縮された冷媒を膨張させる膨張弁と、
前記膨張弁で膨張された冷媒で空気を冷却して除湿乾燥し、その後の冷媒が前記圧縮機で圧縮する冷媒となる蒸発器とを備え、
前記凝縮器は、前記蒸発器で除湿乾燥後の前記空気で前記冷媒の冷却を行うものであり、
前記蒸発器の伝熱面積を可変する伝熱面積可変装置と、
前記伝熱面積可変装置を制御して、当該伝熱面積の可変を行う伝熱面積可変制御部と
前記蒸発器入口の冷媒の温度若しくは圧力、前記蒸発器出口の冷媒の温度若しくは圧力、又は、前記圧縮機入口の冷媒の温度若しくは圧力を検出するセンサと、
空気の露点温度を求める露点温度判定部とを備え、
前記伝熱面積可変制御部は、前記センサの検出値に基づく前記蒸発器の蒸発温度が前記露点温度より高いときは、それ以前よりも前記伝熱面積を狭め、前記蒸発温度が前記露点温度より低い基準値を下回るときは、それ以前よりも前記伝熱面積を拡げることを特徴とする除湿乾燥装置。
【請求項2】
前記伝熱面積可変装置は、
前記蒸発器に設けられ、前記膨張弁で膨張された冷媒で空気を冷却して除湿乾燥する複数の蒸発部と、
開閉により前記各蒸発部に選択的に冷媒を供給する複数の弁とを備え、
前記伝熱面積可変制御部は、前記複数の弁の開閉を制御することにより前記冷媒を供給する前記蒸発部の数を可変することで、前記伝熱面積の可変を行うことを特徴とする請求項1に記載の除湿乾燥装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食品工場、水産加工場等の倉庫、食糧保管庫等で室内の除湿乾燥を行う除湿乾燥装置が知られている。本技術分野の背景技術として、特開昭63−135731号公報(特許文献1)がある。この公報には、「蒸発器から凝縮器への風路中に内部熱交換器が配置されている。また、流入口では内部熱交換器をバイパスして蒸発器へ空気を導く風路の切り換えができる」と記載されている(特許請求の範囲参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開63−135731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1では、冷凍サイクルの構成部品である蒸発器を通過する空気の相対湿度が低い状態では、特別な制御を行わず運転していると、蒸発器の表面温度が蒸発器を通過する空気の露点温度よりも高い温度となり、蒸発器表面に結露が生じず、空気の除湿乾燥が行えなくなる。特許文献1では、この不具合を、低湿度の空気を予冷することで解決しようとしている。
しかし、予冷により低湿度の空気を冷やし過ぎると、蒸発器(の表面)が凍結し結氷してしまう。対策としては、これを溶かすために、圧縮機で圧縮された冷媒ガスを蒸発器に直接導入する除霜運転などが行われている。
【0005】
しかしながら、このような蒸発器の凍結を解除する除霜運転を実行していると、その間は除湿乾燥装置で除湿乾燥運転を行うことができないため、全体として除湿乾燥装置の能力を低下させてしまう不具合がある。
そこで、本発明は、蒸発器の凍結を防止しつつ低湿度の空気の除湿乾燥を可能とすることで、能力の低下を防止することができる除湿乾燥装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一形態は、蒸発器の伝熱面積を可変する伝熱面積可変装置と、伝熱面積可変装置を制御して、当該伝熱面積の可変を行う伝熱面積可変制御部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、蒸発器の凍結を防止しつつ低湿度の空気の除湿乾燥を可能とすることで、能力の低下を防止することができる除湿乾燥装置を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施例である除湿乾燥装置の冷凍サイクル構成例を示す説明図である。
図2図2は、本発明の一実施例である除湿乾燥装置の内部の機器配置について説明する縦断面図である。
図3図3は、本発明の一実施例である除湿乾燥装置のコントローラの電気的な接続を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の一実施例である除湿乾燥装置が実行する処理を説明するフローチャートである。
図5図5は、湿り空気線図の概略例を示す説明図である。
図6図6は、空気線図の概略例を示す説明図である。
図7図7は、冷凍サイクルのモリエル線図の概略例を示す説明図である。
図8図8は、図4の制御による蒸発器の蒸発温度の時間変化を示すグラフである。
図9図9は、本発明の一実施例である除湿乾燥装置の変形例である冷凍サイクル構成例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は、本実施例の除湿乾燥装置の冷凍サイクル構成例を示す説明図である。図1に示すように除湿乾燥装置1は、圧縮機2、凝縮器3、膨張弁4、蒸発器5などを冷媒配管6で接続して冷凍サイクルを構成している。すなわち、圧縮機2で圧縮されて吐出された高圧の冷媒ガスは、凝縮器3により冷却されて凝縮し、高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒を膨張弁4により膨張させ、低温低圧となった液冷媒(気液混合冷媒)を蒸発器5により蒸発させ、その後の低圧の冷媒ガスを再び圧縮機2に吸入させる。除湿乾燥装置1は、このような冷凍サイクルを利用し、蒸発器5の表面温度を、蒸発器5を通過する空気の露点温度より低くすることで、空気中の水分を蒸発器5(の表面)に結露させて除湿乾燥を行う。
【0010】
図2は、本実施例の除湿乾燥装置の内部の機器配置について説明する縦断面図である。除湿乾燥装置1の筺体11内の下部には、圧縮機2が配置され、また、圧縮機2の単位時間当たりの回転数(回転速度)を可変して、除湿乾燥装置1の能力を可変するインバータ12も配置されている。
【0011】
筺体11の側部には、除湿対象空間の空気を吸い込む吸込口10が設けられ、筺体11の上部には、この空気を吹き出す吹出口14が設けられている。吸込口10からの空気の吸い込み、その空気の吹出口14からの吹き出しは、筺体11内の上部に設けられた送風機15により行う。吸込口13には空気の露点温度を判定するための物理量を検出する露点温度検出用センサ16が設けられている。この場合の空気の流れは矢印aで示している。露点温度検出用センサ16は、吸込口10から吸い込む空気の相対湿度、乾球温度、湿球温度のうちのいずれか2つ(例えば、相対湿度及び乾球温度)を検出するためのセンサである。このいずれか2つが検出されれば、空気の露点温度を求めることができる。
【0012】
吸込口10と吹出口14との間の空気流路の途中には空気を除湿する蒸発器5が配置され、当該蒸発器5より下流側に除湿空気を加温する凝縮器3が配置されている。すなわち、凝縮器3は、蒸発器5で除湿乾燥後の空気で冷媒の冷却(換言すると空気の加温)を行うものである。このように、除湿乾燥装置1から吹き出される空気は、凝縮器3を通過するため、除湿乾燥装置1は、吸込んだ空気よりも(蒸発器5を通過した空気よりも)高温、低相対湿度の空気を吹き出す(再熱除湿)。
コントローラ17は、マイクロコンピュータ等を中心に構成され、除湿乾燥装置1の全体を集中的に制御する制御装置である。操作部18は、除湿乾燥装置1の各種操作を受け付ける操作パネルである。
【0013】
図1に戻り、空気を冷却して除湿を行う蒸発器5は、複数、この例で2つの蒸発部5a,5b(第1蒸発部5a、第2蒸発部5b)を備えている。そして、凝縮器3の出口から圧縮機2の入口までの間で冷媒配管6は二股に分岐し、このそれぞれが各蒸発部5a,5bに接続されている。また、蒸発部5a,5bのそれぞれに対応して、二股に分岐した各冷媒配管6には、それぞれ膨張弁4a,4bが介装されている。各蒸発部5a,5bは、各膨張弁4a,4bで膨張された冷媒で空気を冷却して除湿乾燥する。膨張弁4a,4bは、その開閉により各蒸発部5a,5bに選択的に冷媒を供給する。すなわち、膨張弁4a,4bによって冷媒が流通する蒸発部5a,5bを選択することによって(蒸発部5a,5bの両方又は一方だけに冷媒を流通させることによって)、蒸発器5の伝熱面積を可変することができる。つまり、蒸発部5a,5b、膨張弁4a,4b等により、本発明の伝熱面積可変装置を実現している。
【0014】
また、除湿乾燥装置1には、センサ8が設けられている。このセンサ8としては、蒸発器5入口の冷媒の温度若しくは圧力を検出するセンサ8aであってもよいし、蒸発器5出口の冷媒の温度若しくは圧力を検出するセンサ8bであってもよいし、圧縮機2入口の冷媒の温度若しくは圧力を検出するセンサ8cであってもよい(図1には、3つのセンサを図示しているが、いずれか1つでよい)。
【0015】
図3は、コントローラ17の電気的な接続を示すブロック図である。コントローラ17には、前記のセンサ8、露点温度検出用センサ16、膨張弁4a,4bがそれぞれ接続されている。
コントローラ17は、その機能により、伝熱面積可変装置を構成する膨張弁4a,4bを制御して、蒸発器5の伝熱面積の可変を行う伝熱面積可変制御部21を実現している。また、コントローラ17は、露点温度検出用センサ16の検出値(例えば、空気の相対湿度及び乾球温度)に基づいて空気の露点温度を求める露点温度判定部22も実現している。露点温度を求めるには、露点温度検出用センサ16の検出値に基づき、テーブルルックアップや、演算などにより求めることができる。以下では、伝熱面積可変制御部21が実行する制御内容について説明する。
【0016】
まず、伝熱面積可変制御部21の制御内容で解決しようとする課題について説明する。前記特許文献1では、流入口(吸込口10に相当)から流入した空気は内部熱交換器へ入り、すでに蒸発器により冷却除湿された空気と熱交換して予冷され、その後蒸発器を通って除湿される場合と、流入口から流入した空気は内部熱交換器をバイパスして蒸発器を通って除湿される場合とに切り換えられ、最終的に凝縮器で温められて室内へ放出され、高湿度な空気は予冷せず低湿度の空気は予冷して除湿する。
【0017】
すなわち、冷凍サイクルの構成部品である蒸発器を通過する空気の相対湿度が低い状態では、特別な制御を行わず運転していると、蒸発器の表面温度が蒸発器を通過する空気の露点温度よりも高い温度となり、蒸発器表面に結露が生じず、空気の除湿乾燥が行えなくなる不具合を、低湿度の空気を予冷することで解決しようとしている。
しかし、予冷により空気を冷やし過ぎると、蒸発器(の表面)が凍結する。この結果として除湿が行えなくなる。対策としては、これを溶かすために、圧縮機で圧縮された冷媒ガスを蒸発器に直接導入する除霜運転などが行われている。
しかしながら、このような蒸発器の凍結を解除する除霜運転を実行していると、その間は除湿乾燥装置で除湿乾燥運転を行うことができないため、全体として除湿乾燥装置の能力を低下させてしまう不具合がある。
【0018】
そこで、かかる不具合を解決するため、本実施例では図4の制御を行う。まず、通常の除湿乾燥運転においては、膨張弁4a,4bの両方を開いて、第1蒸発部5a、第2蒸発部5bの両方に冷媒を流し、原則として蒸発部5の伝熱面積の全体を利用している。ここで、センサ8の検出値により蒸発器5の蒸発温度が分かる。伝熱面積可変制御部21は、センサ8で検出した蒸発器5の蒸発温度が露点温度判定部22で求めた露点温度より高いか否かを判断する(S1)。
【0019】
蒸発器5の蒸発温度が露点温度より高いときは(S1のYes)、伝熱面積可変制御部21は、膨張弁4bは閉じ、膨張弁4aだけを開いて、第1蒸発部5aだけに冷媒を流し、第2蒸発部5bには冷媒を流さない(S2)。これにより、第1蒸発部5aの蒸発温度を露点温度以下に低下させることが可能となり、もって、空気を除湿乾燥することが可能となる。
すなわち、膨張弁4bを絞る(蒸発温度(蒸発器5の入口温度)を下げる)と、冷媒の循環量自体は減少する。そして、蒸発器5の伝熱面積が広いままでは、膨張弁4bを絞って蒸発温度を下げても、蒸発器5の熱交換の処理能力が大きいため、蒸発器5の入口温度は低いが、熱交換した冷媒が過度にスーパーヒート(過熱)し、蒸発器5の出口温度(蒸発器5の全体的温度)は高くなってしまうため、空気が低湿度でも除湿ができるほどには蒸発器5の温度を下げることができない。
そこで、蒸発器5の伝熱面積を狭くすれば、蒸発器5の熱交換の処理能力が小さくなるため、膨張弁4bを絞って蒸発器5の蒸発温度を下げても、冷媒のスーパーヒート量は適度となり、蒸発器5の温度を低下させることができる。
【0020】
次に、蒸発器5の蒸発温度が所定の基準値より低いか否かを判断する(S3)。この基準値は、露点温度より低い温度であるが、露点温度より過度に低すぎない程度に設定されている。この基準値は、露点温度等に応じて定める。蒸発器5の蒸発温度が当該基準値より低いときは(S3のYes)、膨張弁4bを開き、第2蒸発部5bにも冷媒を流す(S4)。これにより、第1蒸発部5a、第2蒸発部5bの両方に冷媒が流れるので、第1蒸発部5aが過度に冷えて凍結してしまうことを防止することができる。
【0021】
より具体的に、図4の処理について説明する。図5は、湿り空気線図の概略例を示す説明図である。空気の相対湿度、乾球温度、湿球温度のうちの2つが判明することで、A点を求めることができれば、B点である露点温度を求めることができる。符号bは飽和線である。このような手法により、露点温度判定部22は、露点温度検出用センサ16の検出値に基づいて、空気の露点温度を求める。
【0022】
図6は、湿り空気線図の概略例を示す説明図である。図6に示すように、露点温度は、同じ乾球温度を示すA点、B点であっても相対湿度が異なると、露点温度A’点、B’点は異なり、相対湿度の低いB点の方が露点温度は低くなることを示している。
【0023】
図7は、冷凍サイクルのモリエル線図の概略例を示す説明図である。横方向が比エンタルピー、縦方向が圧力であり、符号bは飽和線である。そして、符号cが前記の冷凍サイクル内における比エンタルピーと圧力との変動を示している。C点は、センサ8aで検出する蒸発器5入口の冷媒の圧力(及び温度)を示し、D点は、センサ8bで検出する蒸発器5出口の冷媒の圧力(及び温度)を示し、E点は、センサ8cで検出する圧縮機2入口の冷媒の圧力(及び温度)を示している。これにより、センサ8a、センサ8b、又はセンサ8c(センサ8)の検出値によって、蒸発器5の蒸発温度(Et)を検出できることがわかる。
【0024】
図8は、図4の制御による蒸発器5の蒸発温度の時間変化を示すグラフである。蒸発温度が露点温度より高くなると(d1)、空気中の水分を蒸発器5に結露させることができない。そこで、前記のとおり第2蒸発部5bに冷媒を流さないようにするため(S2)、第1蒸発部5aに集中的に冷媒が流れ、蒸発温度は露点温度以下になる。これにより、蒸発器5で除湿乾燥を行えるようになる。その後、蒸発温度が露点温度より低い基準値以下となったときは(d2)、再び第2蒸発部5bに冷媒を流すようにするため(S4)、過度の蒸発温度の低下を防止することで、蒸発器5の霜付を最小限に留め、本来、除湿には不要な前記の除霜運転を抑制することが可能となる。よって、除霜運転の抑制により、除湿乾燥装置1の能力の低下を防止することができる。このような目的のためには、基準値は露点温度より過度に低い値とならないようにすることが好ましい。
【0025】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【0026】
例えば、図1の例では、膨張弁4を2つ(膨張弁4a、4b)設けているが、図9に示すように、図1の膨張弁4a、4bのそれぞれの位置に電磁弁7a、7bをそれぞれ介装し、冷媒配管6が分岐する手前に単一の膨張弁4を介装し、電磁弁7a、7bの開閉により蒸発器5の伝熱面積を可変するようにしてもよい。これにより、電磁弁より高価な膨張弁を1つ減らして、装置の製造コストを削減することができる。この場合に、電磁弁7a、7bは一方だけを設けるようにし、第1蒸発部5a、第2蒸発部5bの一方は冷媒が流れなくできないようにしてもよい。
【0027】
また、前記の例では、蒸発器5は2つの蒸発部に分割されるが、3つ以上の蒸発部に分割してもよい。この場合は、3つ以上に分岐された蒸発部の少なくとも一つに対応した冷媒配管6に膨張弁又は電磁弁を設ければ、蒸発器5の伝熱面積の可変が可能である。
【0028】
また、前記の手段によっても蒸発温度を露点温度以下にできない場合は、インバータ12により、圧縮機2や送風機15の回転数を調整して蒸発器5の蒸発温度を露点温度以下にしても良い。これにより、蒸発器5の蒸発温度を露点温度以下に制御することが可能となり、相対湿度が低い状態においても、除湿運転を行うことが可能となる。
【0029】
さらに、1つの蒸発部に前記のとおり集中的に冷媒を流す際には、常に第1蒸発部5aだけに冷媒を流すのではなく、前回は第1蒸発部5aに冷媒を流したときには、今回は第2蒸発部5bだけに冷媒を流すというように、蒸発部を交互に用いれば、第1蒸発部5aの外表面ばかりが結露して第1蒸発部5aの劣化だけが激しくなるのを防止することができる。
蒸発器5を第1蒸発部5aと第2蒸発部5bとに分割するには、図2における上下方向に分割してもよいし、左右方向(あるいは紙面に垂直な方向)に分割してもよい。
【符号の説明】
【0030】
1 除湿乾燥装置
2 圧縮機
3 凝縮器
4 膨張弁
5 蒸発器
4a、4b 膨張弁(弁、伝熱面積可変装置)
5a、5b 蒸発部(伝熱面積可変装置)
7a、7b 電磁弁(弁、伝熱面積可変装置)
21 伝熱面積可変制御部
22 露点温度判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9