【実施例】
【0344】
本明細書で以下に記載される実施例は、式I〜IIIの種々の例示的な出発物質、中間体、及び化合物を示し、これは、本発明の範囲及び式I〜IIIの化合物を合成するために使用され得る種々の方法のより良好な理解及び認識を助けるはずである。上述の一般的な方法及び以下の特定の例は、本発明の補助及びその理解のための例示にすぎず、いかなる方法によっても本発明の範囲を制限するものと見なされるものではない。
【0345】
クロマトグラフィー:
別途示されない限り、残渣を含有する粗生成物は、粗物質または濃縮物をBiotageまたはIscoブランドのシリカゲルカラム(SiO
2が事前充填されているか、または個別に充填したもの)を通し、示される溶媒勾配で生成物をカラムから溶出することによって、精製した。例えば、(330g SiO
2、0〜40%のEtOAc/ヘキサン)という表記は、330グラムのシリカを充填したカラムから、ヘキサン中0%から40%のEtOAcの溶媒勾配での溶出によって生成物を得たことを意味する。
【0346】
分取HPLC法:
そのように示される場合、本明細書に記載される化合物を、次の機器:Shimadzu、Varian、Gilsonのうちの1つを使用して、次の2つのHPLCカラム:(a)Phenomenex Lunaまたは(b)Geminiカラム(5ミクロンもしくは10ミクロン、C18、150×50mm)のうちの1つを用いて、逆相HPLCによって精製した。
【0347】
機器での典型的な実施には、45ml/分で水(0.1%TFA)中10%(体積/体積)から100%のMeCN(0.1%体積/体積 TFA)の直線勾配を用いて10分間にわたる溶出が含まれた;条件は、最適な分離を達成するように変動してもよい。
【0348】
プロトンNMRスペクトル:
別途示されない限り、すべての
1H NMRスペクトルは、Brukerシリーズの300MHzの機器またはBrukerシリーズの400MHzの機器で行ったものであった。そのように特徴付けられる場合、すべての観察されたプロトンは、示される適切な溶媒中のテトラメチルシラン(TMS)または他の内部参照物からのダウンフィールドの百万分率(ppm)で報告する。
【0349】
質量スペクトル(MS)
別途示されない限り、出発物質、中間体、及び/または例示的化合物のすべての質量スペクトルデータは、(M+H
+)分子イオンを有する質量/電荷(m/z)として報告する。報告される分子イオンは、PE SCIEX API 150EX MS機器またはAgilent 1100シリーズLC/MSDシステムを用いて、エレクトロスプレー検出方法(一般にESI MSと称される)によって得た。当業者には理解されるように、同位体原子、例えば臭素等を有する化合物は、一般に、検出された同位体パターンに従って報告する。
【0350】
本明細書に開示及び記載される化合物は、(1)Chem Officeで利用可能なChem−Draw Ultra 11.0ソフトウェアに提供される命名慣習法、または(2)ISISデータベースソフトウェア(Advanced Chemistry Design LabsまたはACDソフトウェア)のいずれかを使用して命名した。
【0351】
実施例1
【0352】
【化73】
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【0353】
中間体1iの合成:
ステップ1:(E,Z)−5−ブロモ−2−フルオロ−N’−ヒドロキシベンズイミドアミド(1b)
5−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル(65g、325mmol、Matrix)を、水(325mL)中に懸濁させ、塩化ヒドロキシルアンモニウム(49.7g、715mmol)を添加した。pHを、1M NaOH溶液(500mL)に続いて10M NaOH(5mL)を添加することによって、pH=10に調整した。懸濁液を室温で1時間攪拌した後、3時間で100℃に加熱した。反応混合物を0℃まで冷却して、その際白色の固体が沈殿し、これを濾過した。固体をEtOAc中に溶解し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、表題化合物をベージュ色の固体として得(70g、300mmol、収率92%)、これをさらなる精製なしに次のステップに進めた。MS m/z=232.9M
+。C
7H
6BrFN
2Oの計算値:233.04
【0354】
ステップ2:(E,Z)−5−ブロモ−2−フルオロ−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリド(1c)
(E,Z)−5−ブロモ−2−フルオロ−N’−ヒドロキシベンズイミドアミド(1b、19.9g、85mmol)を、水(100mL)中に懸濁させた。懸濁液を5℃に冷却し、塩酸(37%、42.1ml、512mmol)を添加した後、30mLの水中の硝酸ナトリウム(5.89g、85mmol、Aldrich)の溶液を滴下添加した。内部反応温度を、5℃未満で4時間維持した後、1時間で30℃まで上げた。反応混合物を室温に冷却した。固体を濾過し、CH
2Cl
2中に溶解した。溶液を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。残渣をEt
2O及びヘキサン中に溶解させた。減圧下で溶媒を除去することにより、微細な黄色固体が形成され、これを濾過し、乾燥させた。固体を表題化合物(6g)として特定し、さらなる精製なしに次のステップに用いた。MS m/z=253.9[M+H]
+。C
7H
4BrClFNOの計算値:252.47。
【0355】
ステップ3:3−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(クロロメチル)−4,5−ジヒドロイソキサゾール(1d−ラセミ)
TEA(0.551ml、3.96mmol、Aldrich)を、0℃で(Z)−5−ブロモ−2−フルオロ−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリド(1c、1g、3.96mmol)の攪拌溶液に滴下添加した後、Et
2O(20mL)中の塩化アリルの溶液(0.968ml、11.88mmol、Aldrich)を滴下添加した。反応混合物を室温で4時間攪拌させた。2M HCl(10mL)を添加した後、水及びEtOAcを添加した。有機相を分離し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。粗物質をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中3%から35%の勾配のEtOAcで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を無色の油として得た(0.604g、2.065mmol、収率52.1%)。MS m/z=293.9[M+H]
+。C
10H
8BrClFNOの計算値292.53。
【0356】
ステップ4:4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(1e−ラセミ)
カリウムt−ブトキシド(176mg、1.572mmol、Aldrich)を、水浴で冷却したDMSO(4mL)中3−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(クロロメチル)−4,5−ジヒドロシロキサゾール(200mg、0.684mmol、1dラセミ)の溶液に、少量ずつ20分間にわたって添加した。完了した後、反応物に、氷の添加によって反応停止処理を行った。EtOAcを添加し、有機相を分離した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。粗物質をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中3%から5%のEtOAcで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を無色の油として得た(154mg、0.601mmol、収率88%)。MS m/z=257.9[M+H]
+。C
10H
7BrFNOの計算値:256.07。
【0357】
ステップ5:[1(S,R),4(S,R),5(S,R)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(1f−ラセミ)
DCM(400mL)中の4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(1eラセミ、10g、39.1mmol)の溶液を、−78℃に冷却した。フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(8.19ml、66.4mmol、Aldrich)を添加し、反応混合物を5分間撹拌した。メチルリチウム臭化リチウム(methyllithium lithium bromide)の溶液(Et
2O中の1.5M溶液、31.2ml、46.9mmol)を滴下添加した。温度を−78℃に維持した。2時間後、追加のメチルリチウム臭化リチウム溶液(31.2ml、46.9mmol)を滴下添加した。4時間の反応時間後、追加のフッ化ホウ素ジエチルエーテラート(8.19ml、66.4mmol)及び追加のMeLi臭化リチウム溶液(Et
2O中の1.5M溶液、31.2ml、46.9mmol)部分を添加した。反応混合物を−78℃でさらに1時間攪拌した。反応物に、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によって反応停止処理を行った。EtOAcを混合物に添加し、有機相を分離し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。粗物質をシリカゲルのプラグに充填し、ヘキサン中5%から25%の勾配のEtOAcで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を淡黄色の油として得た(2.48g、9.11mmol、収率23.34%)。MS m/z=272.0/274.0 M
+/[M+2]
+。C
11H
11BrFNOの計算値:272.11
【0358】
ステップ6:[1(S,R),2(S,R)]−2−[(S,R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)エチル]−シクロプロパノール(1g−ラセミ)
[1(S,R),4(S,R),5(S,R)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(1fラセミ、5.197g、19.10mmol)を、氷酢酸(49.6ml、859mmol、EMD)中に溶解した。亜鉛末(12.49g、191mmol、Aldrich)を室温で少量ずつ添加した。結果として得られた濃厚な懸濁液を1時間撹拌した。反応混合物を濾過した。濾過ケーキを酢酸及び水で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。水を残渣に添加し、pHを飽和炭酸カリウム水溶液pH10に調整した。懸濁液が形成された。固体を濾過し、濾液をCHCl
3で抽出した後、10%MeOH/DCM溶液で抽出した。合わせた有機相を減圧下で濃縮した。残渣をDCM中に溶解し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、表題化合物を黄色の油として得(5.044g、18.40mmol、収率96%)、これをさらなる精製なしに次のステップで使用した。MS m/z=275.9[M+H]
+。C
11H
13BrFNOの計算値:274.13。
【0359】
ステップ7:N−[[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(1h−ラセミ)
[1(S,R),2(S,R)]−2−[(S,R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)エチル]シクロプロパノール(1gラセミ、5.044g、18.40mmol)を、THF(100mL)中に溶解し、ベンゾイルイソチオシアネート(2.72mL、20.24mmol、Aldrich)を添加した。反応混合物を室温で攪拌させた。10分間の反応時間の後、溶媒を減圧下で除去して、黄色の発泡体を得、これをアセトニトリル(100mL)中に取った。1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCM中1M、18.40mL、18.40mmol、Aldrich)の溶液を添加した後、トリエチルアミン(0.512mL、3.68mmol、Aldrich)を添加した。反応混合物を80℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却したときに、固体が沈殿した。反応混合物を濾過し、濾液をシリカゲルのプラグに充填し、ヘキサン中5%から35%の勾配のEtOAcで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を黄色の油として得た(6.438g、15.97mmol、収率87%、純度90%)。MS m/z=403.0 M
+。C
19H
16BrFN
2O
2の計算値:403.25
【0360】
ステップ8:N−[[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(1i−ラセミ)
密封可能フラスコに、アジ化ナトリウム(2.322g、35.7mmol、Aldrich)、ヨウ化銅(I)(0.453g、2.381mmol、Aldrich)、及び(+)−L−アスコルビン酸ナトリウム(0.236g、1.190mmol、Acros)を充填した。フラスコの排気を行い、窒素ガスを再充填した。エタノール(40.5ml)中のN−[[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(1hラセミ、4.8g、11.90mmol)の溶液を添加した後、水(16.20ml)を添加した。反応混合物を窒素ガスで2分間パージした。トランス−N、N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン(0.563ml、3.57mmol、Aldrich)を添加し、反応混合物を2.5時間で80℃に加熱した。反応物を、NH
4Cl/NH
4OH水溶液の混合物(200mL、9:1)に注いだ後、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をMeOH(150mL)中に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(0.901g、23.81mmol、Aldrich)を室温で少量ずつ添加した。追加量の水素化ホウ素ナトリウム(0.901g、23.81mmol、Aldrich)を1時間及び2時間の反応時間後に添加した。ヨウ化銅(I)(2.2g、11.9mmol、Aldrich)を添加した後、追加量の水素化ホウ素ナトリウム(0.901g、23.81mmol、Aldrich)を添加した。20分後、水を添加し、反応混合物を減圧下で濃縮した。残った水溶液をEtOAcで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させた。濾液を濃縮し、シリカゲルカラム(10〜100%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物(2.55g、7.51mmol、収率63.1%)をベージュ色の固体として得た。MS m/z=340.1[M+H]
+。C
19H
18FN
3O
2の計算値:339.36。
【0361】
ステップ9:[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(1k−ラセミ)
アンモニア(メタノール中の2M溶液、30.9ml、61.9mmol、Aldrich)中のN−[[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−5−(5−アジド−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(1i−ラセミ、0.7g、2.063mmol)を、80℃に加熱した。12時間後、追加のアンモニア(メタノール中の2M溶液、30.9ml、61.9mmol、Aldrich)を添加し、反応混合物を24時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、水(50mL)及び1N HCl(50mL)を残渣に添加した。溶液をEtOAcで抽出した。飽和重炭酸水溶液の添加によって酸性水相を中和した(pH=7)。水相をEtOAcで4回抽出した。合わせた有機相をMgSO
4上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去して、表題化合物(350mg)を得、これをさらなる精製なしに次のステップに進めた。MS m/z=236.1[M+H]
+。C
12H
14FN
3Oの計算値:235.26
【0362】
実施例2
【0363】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0364】
ステップ1:N−[3−[[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル]−4−フルオロフェニル]−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(2a−ラセミ)
DMF(8.0mL)中のN−[[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(1i−ラセミ、0.620g、1.827mmol)の溶液に、5−メトキシピラジン−2−カルボン酸(0.282g、1.827mmol、Ark Pharm)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩(1.042g、2.74mmol、Aldrich)及びジ−イソプロピルエチルアミン(0.636mL、3.65mmol、Aldrich)を添加した。反応を周囲温度で25分間攪拌した。水(50mL)を添加し、結果として得られた懸濁液を15分間撹拌した後、濾過した。固体を乾燥させて、表題化合物を黄色の固体として得た(0.75g、1.577mmol、収率86%)。MS m/z=476.0[M+H]
+。C
25H
22FN
5O
4の計算値:475.47
【0365】
ステップ2:N−[3−[(1(S,R),5(S,R),6(S,R))−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル]−4−フルオロフェニル]−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(実施例2b−ラセミ)
密封可能バイアルに、N−[3−[[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル]−4−フルオロフェニル]−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(2aラセミ、1.28g、2.69mmol)及びアンモニア(メタノール中の2.0M溶液、30ml、60.0mmol、Aldrich)を充填した。反応混合物を80℃まで34時間加熱した。反応混合物を濾過した。濾過ケーキをMeOHですすぎ、乾燥させて、表題化合物を黄褐色の固体として得た(230mg、0.62mmol、収率46%)。
MS m/z=372.0[M+H]
+。C
18H
18FN
5O
3の計算値:371.37
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm0.36(td,J=6.36,2.74Hz,1H)0.59(dt,J=9.44,6.24Hz,1H)1.57(s,3H)1.69(dd,J=6.75,3.23Hz,1H)3.96−4.07(m,4H)5.36(s,2H)7.11(dd,J=11.74,8.80Hz,1H)7.70(dt,J=8.22,3.72Hz,1H)8.02(dd,J=7.24,2.74Hz,1H)8.40(d,J=1.37Hz,1H)8.88(d,J=1.17Hz,1H)10.33(s,1H)
【0366】
ステップ3:N−(3−((1S,5S,6S)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(実施例2b−A)及びN−(3−((1R,5R,6R)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(実施例2b−B)
N−[3−[(1(S,R),5(S,R),6(S,R))−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル]−4−フルオロフェニル]−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(2bラセミ、230mg)を、流量70ml/分(圧力100バール、カラム温度40℃)で溶出するOD−Hカラム(21×250mm、5μm)において超臨界CO
2(添加剤は40%エタノール(20mM NH
3を有する))を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.19分)により、(1S,5S,6S)−5−(2−フルオロ−5−((3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8−イル)アミノ)フェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例2b−A、108mg、0.28mmol、収率47%、de99%、ee99%)を黄褐色の粉末として得た。第2のピーク(保持時間=2.28分)により、(1R,5R,6R)−5−(2−フルオロ−5−((3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8−イル)アミノ)フェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例2b−B、106mg、0.28mmol、収率46%。de99%、ee99%)を黄褐色の粉末として得た。
MS m/z=372.1[M+H]
+。C
18H
18FN
5O
3の計算値:371.37(両方のエナンチオマーについて)
1H NMR(実施例2−A;400MHz,クロロホルム−d)δppm0.51(td,J=6.94,2.93Hz,1H)0.69(dt,J=9.68,6.60Hz,1H)0.79−0.95(m,1H)1.72(s,4H)1.79−1.91(m,1H)3.95−4.14(m,4H)7.06(dd,J=11.44,8.71Hz,1H)7.65(dd,J=6.85,2.74Hz,1H)7.97−8.05(m,1H)8.14(d,J=1.17Hz,1H)9.02(d,J=1.17Hz,1H)9.51(br.s.,1H)
1H NMR(実施例2−B;400MHz,クロロホルム−d)δppm0.51(td,J=6.94,2.93Hz,1H)0.69(dt,J=9.83,6.63Hz,1H)1.72(s,4H)1.84(dtd,J=10.32,6.97,6.97,3.91Hz,1H)3.95−4.13(m,4H)7.06(dd,J=11.35,8.80Hz,1H)7.65(dd,J=6.94,2.84Hz,1H)7.95−8.05(m,1H)8.14(d,J=1.17Hz,1H)9.02(d,J=1.17Hz,1H)9.51(br.s.,1H)
【0367】
実施例3
【0368】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0369】
ステップ1:5−(クロロメチル)−3−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3b−ラセミ)
THF(30mL)/クロロホルム(15mL)中のアセトアルデヒドオキシム(2.070mL、33.9mmol、Alrich)の溶液に、N−クロロスクシンイミド(4.75g、35.6mmol、Aldrich)を一度に加えた後、室温でピリジン(1.369mL、16.93mmol、Aldrich)を滴下添加した。添加が完了した後、反応混合物を室温で4時間攪拌させた。固体を濾過し、濾液を0℃に冷却した。さらなる固体が沈殿した。溶液を傾瀉し、減圧下で濃縮して、淡黄色の油を得、これを、理論上100%の収率であると想定し、次のステップで用いた(国際公開第WO2008062739号による)。この油をEt
2O(100mL)及びTHF(5mL)中に溶解した。塩化アリル(8.28mL、102mmol、Aldrich)を添加した後、トリエチルアミン(4.71mL、33.9mmol、Aldrich)を添加した。反応混合物を0℃に冷却した。反応混合物を室温まで温め、3日間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した後、水で洗浄した。有機相を分離し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。粗物質をシリカゲルのプラグに充填し、ヘキサン中5%から35%の勾配のEtOAcで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、黄色の油を得、これをEtOAc中に溶解し、CuSO
4水溶液で洗浄した。有機相を分離し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、表題化合物を黄色の油として得た(1.9g、14.22mmol、収率42.0%)。MS m/z=134.0[M+H]
+。C
5H
8ClNOの計算値:133.58
【0370】
ステップ2:[1(S,R),5(S,R)]−4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(3c−ラセミ)
カリウム2−メチルプロパン−2−オレート(63.8g、568mmol、Aldrich)を、水浴で冷却したDMSO(618mL)中の5−(クロロメチル)−3−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3bラセミ、33g、247mmol)に少量ずつ添加した。反応物に、30分後に氷の添加によって反応停止処理を行った。Et
2Oを添加し、有機相を分離した。有機相を飽和LiCl溶液で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。減圧下での蒸留によりEt
2Oを除去した。残った液体を減圧下で蒸留し、表題化合物を無色の油として得た(13g、134mmol、収率54.2%、35トールでの沸点85℃)。GCMS m/z=97 M
+。C
5H
7NOの計算値:97.12
【0371】
ステップ3:[1(S,R),4(R,S),5(S,R))−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(3d−ラセミ)
エーテル(20ml)中の4−ブロモ−1−フルオロ−2−ヨードベンゼン(8.52g ml、28.3mmol、Matrix Scientific)の溶液を−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、11.33ml、28.3mmol、Aldrich)を滴下添加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。別個のフラスコにおいて、トルエン(110ml)中の[1(S,R),5(S,R)]−4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(1.1g、11.33mmol、3cラセミ)の溶液を−78℃に冷却した後、フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.677ml、13.59mmol、Aldrich)を滴下添加した。溶液を−78℃で15分間攪拌した。アリール−リチウム溶液をイソオキサゾール溶液にカニューレにより滴下添加した。添加が完了した後、反応物を室温に温め、16時間撹拌した。反応物に、飽和塩化アンモニウム溶液で反応停止処理を行い、水及びEtOAcで希釈した。水層を追加のEtOAcで洗浄し、有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ヘキサン中5〜30%の勾配のEtOAcを使用してシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を得た(1.969g、7.24mmol、収率63.9%)。MS m/z=272.0[M+H]
+。C
11H
11BrFNOの計算値:272.11
【0372】
ステップ4:[1(S,R),2(S,R)]−2−[(R,S)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)エチル]−シクロプロパノール(3e−ラセミ)
[1(S,R),4(R,S),5(S,R))−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(2.5g、9.11mmol、3dラセミ)を氷酢酸中に溶解した。(44.7ml、775mmol、Aldrich)。亜鉛末(5.96g、91mmol、Aldrich)を少量ずつ添加した。反応物を3.5時間で40℃に加熱した。反応物を室温に冷却し、濾過し、濾過ケーキを追加のHOAcで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。粗残渣を水中に溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及び数滴の2M NaOH溶液を添加することによって、この溶液をpH=10まで塩基性にした。塩基性溶液をクロロホルムで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した、表題化合物を黄色の固体として得た。(2.4209g、8.83mmol、収率97%)。MS m/z=274[M+H]
+。C
11H
13BrFNOの計算値:274.129
【0373】
ステップ5:N−[[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(3f−ラセミ)
表題化合物を、1h−ラセミの合成に関するステップ7に記載のものに類似の手順を用いたが、[1(S,R),2(S,R)]−2−[(R,S)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)エチル]−シクロプロパノール(3e−ラセミ)を使用して調製した。MS m/z=403.0[M+H]
+。C
19H
16BrFN
2O
2の計算値:403.245
【0374】
ステップ6:N−[[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(3g−ラセミ)
表題化合物を、1i−ラセミの合成に関するステップ8に記載のものに類似の手順を用いたが、N−[[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(3f−ラセミ)を使用して調製した。MS m/z=340.1[M+H]
+。C
19H
18FN
3O
2の計算値:339.364
【0375】
ステップ7:N−[[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(3h−ラセミ)
表題化合物を、1k−ラセミの合成に関するステップ9に記載のものに類似の手順を用いたが、N−[[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(3g−ラセミ)を使用して調製した。MS m/z=236.0[M+H]
+。C
12H
14FN
3Oの計算値:235.25
【0376】
ステップ8:(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(3h−A)及び(1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(3h−B)
N−[[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(3h−ラセミ)を、流量70ml/分(圧力100バール、カラム温度40℃)で溶出するCHIRALPAK AD−H SFCカラム(21×250mm、5μm)において超臨界CO
2(添加剤22%EtOH(20mM NH
3を有する))を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.57分)により、白色粉末として(実施例3h−A、454mg、1.930mmol、収率41%、de99%、ee99%)を得た。第2のピーク(保持時間=2.31分)により、白色粉末として(実施例3h−B、464mg、1.972mmol、収率42%、de99%、ee99%)を得た。MS m/z=236.2[M+H]
+。C
12H
14FN
3Oの計算値=235.112(両方のエナンチオマーについて)
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm0.76−0.84(m,1H)0.94(td,J=6.80,2.64Hz,1H)1.58(d,J=1.37Hz,3H)1.71−1.80(m,1H)3.54(br.s,4H)3.88(ddd,J=7.48,6.02,2.74Hz,1H)6.51(dt,J=8.22,3.42Hz,1H)6.73(dd,J=6.85,2.93Hz,1H)6.83(dd,J=11.84,8.51Hz,1H)
【0377】
実施例4
【0378】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
ステップ1:[1(R,S),4(S,R),5(R,S)]−4−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(4aラセミ)
n−ブチルリチウム溶液(ヘキサン中1.6M、3.22ml、5.15mmol)の溶液を、−78℃でEt
2O(20mL、無水)中の2−ブロモ−5−フルオロピリジン(0.906g、5.15mmol)の溶液に添加した。反応混合物を−78℃で25分間攪拌させた。追加のフラスコに、4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(0.25g、2.57mmol、3c−ラセミ)及びトルエン(20mL)を充填した。溶液を−78℃に冷却し、フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(0.477ml、3.86mmol)を添加した。溶液を15分間攪拌し、次いで、カニューレによりヘテロアリールリチウム溶液に移した。添加が完了した後、反応混合物を−78℃で20分間撹拌し、次いで、徐々に10℃まで温めた。1時間後、反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によって反応停止処理を行った。EtOAcを添加し、有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させた。溶液を濾過し、真空で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中5%から45%の勾配のEtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を単一のジアステレオ異性体として得た(0.226g、0.828mmol、収率32.1%、de95%超)。MS m/z=274.9[M+H]
+。
【0380】
ステップ2:[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)エチル)シクロプロパノール(4bラセミ)
フラスコに、[1(R,S),4(S,R),5(R,S)]−4−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(14.14g、51.8mmol、4aラセミ)、及びTFA(105ml、1363mmol)を充填した。5分後に、溶液を0℃に冷却し、亜鉛末(33.9g、518mmol)を少量ずつ添加した。反応混合物を、10分後にセライトを通して濾過し、濾過ケーキをTFAで洗浄した。濾液を氷冷水に注ぎ入れ、pHを5N NaOH溶液を用いてpH=12に調整した。混合水溶液をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物(13.76g、50.0mmol、収率97%)を黄色の固体として得た。MS m/z=275.0[M+H]
+。
【0381】
ステップ3:N−[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(4cラセミ)
表題化合物を、1h−ラセミの合成に関するステップ7に記載のものに類似の手順を用いたが、[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)エチル)シクロプロパノール(4bラセミ)を使用して調製した。MS m/z=403.9[M+H]
+。
【0382】
ステップ4:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(4dラセミ)
MeOH(49.5ml)中のN−[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(3g、7.42mmol、4c−ラセミ)の溶液に、DBU(3.36mL、22.3mmol)を添加した。反応混合物を一晩で70℃に加熱した。冷却すると、白色固体が沈殿し、これを濾過した。固体をEtOAc(70mL)中に取り、飽和塩化アンモニウム溶液(70mL)及びブラインで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、表題化合物(1.67g、5.56mmol、収率75.0%)を微細な白色の固体として得た。MS m/z=301.9[M+H]
+。
【0383】
実施例5
【0384】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0385】
ステップ1:[1(S,R),4(R,S),5(S,R)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(5aラセミ)
アルゴン雰囲気下で3,5−ジブロモ−2−フルオロピリジン(4.88g、19.14mmol)及びトルエン(55mL)の溶液を0℃に冷却した。イソプロピルマグネシウムクロリド塩化リチウムの溶液(THF中1.3M溶液、14.8ml、19.24mmol)を滴下添加した。結果として得られた混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、−78℃に冷却した。別個のフラスコにおいて、アルゴン雰囲気下で4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(3cラセミ、0.93g、9.57mmol)及びトルエン(53mL)の溶液を−78℃に冷却し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(3.54ml、28.7mmol)を滴下添加した。反応混合物を15分間−78℃で撹拌し、3,5−ジブロモ−2−フルオロピリジン−グリニャール混合物にシリンジで添加した。結果として得られた混合物を室温に温め、さらに2時間撹拌した。反応物に、飽和NH
4Cl溶液で反応停止処理を行い、EtOAcと水とに分割した。有機層をMgSO
4)上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0%から25%のEtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を黄褐色の固体として得た。MS m/z=272.9、275.0[M+H]
+。
【0386】
ステップ2及び3:N−[(1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(5cラセミ)
表題化合物を、1h−ラセミの合成に関するステップ6及び7に記載のものに類似の手順を用いたが、[1(S,R),4(R,S),5(S,R)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−4−メチル−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(5aラセミ)を使用して調製した。MS m/z=404.0、406.0[M+H]
+。
【0387】
ステップ4:ベンゾイル[(1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(5dラセミ)
アルゴン雰囲気下でDCM(8.9ml、1.77mmol)中のN−((1(S,R),5(R,S),6(S,R))−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(5cラセミ、0.718g、1.77mmol)の溶液に、二炭酸ジ−tertブチル(0.46g、2.13mmol)を添加した後、4−(ジメチルアミノ)−ピリジン(0.11g、0.88mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。CH
2Cl
2を添加した。相を分離し、水層をCH
2Cl
2で逆抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾液を真空で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0%から15%のEtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を無色の発泡体として得た。MS m/z=503.9、506.0[M+H]
+。
【0388】
ステップ5:[(1(S,R),5(R,S),6(S,R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチル(5eラセミ)
MeOH(6mL)中のベンゾイル[(1(S,R),5(R,S),6(S,R))−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチル(5dラセミ、486mg、0.964mmol)の溶液に、炭酸カリウム(0.029mL、0.482mmol)を添加し、結果として得られた反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を−78℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応停止処理を行った後、EtOAc(20mL、2回)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0%〜100%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、368mgの表題化合物を白色の固体として得た。MS(ESI、陽イオン)m/z:400.1、401.9(M+H)。
【0389】
ステップ6:(1(S,R),5(R,S),6(S,R))−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(5fラセミ)
DCM(2.5mL)中の((1(S,R),5(R,S),6(S,R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(5eラセミ、368mg、0.919mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.956mL、12.87mmol)を添加した。結果として得られた混合物を室温で45分間撹拌した。追加のトリフルオロ酢酸(0.5mL)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(10mL)中に溶解した。溶液を−50℃に冷却し、飽和NaHCO
3水溶液(4mL)を滴下添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌した後、DCM(15mL、2回)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、真空で濃縮した。残渣をシリカゲル上に吸着させた。シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%〜20%のMeOH中のアンモニア 2M/DCM)によって精製して、267mgの表題化合物を淡黄色の固体として得た。MS(ESI、陽イオン)m/z:300.0、302.0(M+H)。
【0390】
実施例6
【0391】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0392】
ステップ1:5−(クロロメチル)−3−(フルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(6bラセミ)
−78℃でDCM(30mL)中の(5−(クロロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)メタノール(1.58g、10.56mmol、6aラセミ、Tetrahedron 1986,42,5267)の溶液に、三フッ化(ジエチルアミノ)硫黄(1.60ml、12.11mmol)を添加した。反応混合物を−78℃で10分間撹拌し、15分間にわたって−78℃から室温に温め、室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO
3水溶液で反応停止処理を行った。反応混合物をジエチルエーテル及び水で希釈した。水相をジエチルエーテル(4回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、暗赤色の油を得た。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ペンタン中20%ジエチルエーテル)によって精製して、表題化合物(0.79g、収率49%)を得た。
【0393】
ステップ2:4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(6cラセミ)
0℃でTHF(25mL)中の5−(クロロメチル)−3−(フルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(0.78g、5.13mmol、6bラセミ)の溶液に、カリウムtert−ブトキシド(THF中の1.0M溶液、5.50ml、5.50mmol)を添加した。反応混合物を0℃で20分間撹拌し、追加のカリウムtert−ブトキシド溶液(0.50mL)を添加した。攪拌を0℃でさらに20分間継続した。反応混合物を室温に温め、20分間撹拌し、飽和NH
4Cl溶液で反応停止処理を行った。反応混合物をジエチルエーテル及び水で希釈した。水相をジエチルエーテル(3回)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮して、暗赤色の油を得た。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ペンタン中20%ジエチルエーテル)によって精製して、表題化合物(0.57g、収率96%)を得た。
【0394】
ステップ3:[1(R,S),4(S,R),5(R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(6dラセミ)
−78℃でEt
2O(150mL)中の4−ブロモ−1−フルオロ−2−ヨードベンゼン(22.1g、73.6mmol)の溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、46.0mL、73.6mmol)を添加した。この溶液を−78℃で15分間撹拌した。追加のフラスコに、−78℃でPhMe(170mL)中の[1(S,R),5(S,R)]−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(6cラセミ、4.21g、36.6mmol)及び三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(4.65mL、36.7mmol)の溶液を充填した。第2の溶液を、10分間にわたってカニューレによりアリールリチウム溶液に滴下添加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、飽和NH
4Cl溶液で反応停止処理を行った。反応混合物を室温に温め、EtOAc及び水で希釈した。水相をEtOAc(2回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%から20%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(9.58g、33.0mmol、収率90%)を黄色の油として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=289.9.0(M+H)。C
11H
10BrF
2NOの計算値289.0。
【0395】
ステップ4〜5:N−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(6f−ラセミ)
表題化合物を、4cラセミの合成に関するステップ2及び3に記載のものに類似の手順に従ったが、[1(R,S),4(S,R),5(R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(6dラセミ)を使用して調製した。MS m/z=422.9[M+H]
+。
【0396】
ステップ6:[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(6g−ラセミ)
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ4に記載のものに類似の手順に従ったが、N−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(6f−ラセミ)を使用して調製した。MS m/z=316.9[M+H]
+。C
12H
11BrF
2N
2Oの計算値316.0。
【0397】
ステップ7:(1S,5R,6S)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(6g−A)及び(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(6g−B)
[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(6g−ラセミ、493mg、1.39mmol)を、流量75mL/分(圧力100バール、周囲カラム温度)で溶出するChiralpak ICH(20×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤35%MeOH(20mM NH
3を有する))を使用したクロマトグラフィーに供した。
第1のピーク(保持時間=1.97分)により、淡黄色の固体として(実施例6g−A、220mg、0.69mmol、収率45%、de99%超、ee99%超)を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=317.0(M+H)。C
12H
11BrF
2N
2Oの計算値316.0。
1H NMR(CD
3OD)δ:7.59(dd,J=7.0,2.5Hz,1H),7.51(ddd,J=8.6,4.2,2.6Hz,1H),7.11(dd,J=11.7,8.6Hz,1H),4.67−4.80(m,1H),4.51−4.65(m,1H),3.96−4.12(m,1H),1.63−1.80(m,1H),1.17(td,J=6.8,2.6Hz,1H),0.92(dt,J=9.4,6.7Hz,1H)。
第2のピーク(保持時間=3.00分)により、淡黄色の固体として(実施例6g−B、210mg、0.66mmol、収率43%、de99%超、ee99%超)を得た。MS m/z=316.9[M+H]
+。C
12H
11BrF
2N
2Oの計算値316.0。
1H NMR(CD
3OD)δ:7.59(dd,J=7.0,2.3Hz,1H),7.45−7.55(m,1H),7.10(dd,J=11.7,8.8Hz,1H),4.67−4.79(m,1H),4.51−4.65(m,1H),3.95−4.16(m,1H),1.60−1.86(m,1H),1.17(td,J=6.7,2.4Hz,1H),0.84−1.00(m,1H)。
【0398】
ステップ8:(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(6h−B)
アルゴン雰囲気下で(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(6g−B、0.61g、1.9mmol)、アジ化ナトリウム(0.388g、5.96mmol)、(+)−l−アスコルビン酸ナトリウム(0.080g、0.41mmol)、ヨウ化銅(I)(0.086g、0.45mmol)、及び(1R,2R)−(−)−N,N’’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(0.075mL、0.47mmol)の混合物に、EtOH(2.40mL)及び水(1.2mL)を添加した。反応混合物を70℃で1.5時間加熱した。冷却した反応混合物を、NH
4Cl/水酸化アンモニウムの10:1混合物に注ぎ入れ、CH
2Cl
2で希釈した。水層をCH
2Cl
2(3回)で抽出し、合わせた有機抽出物を飽和NH
4Cl水溶液で洗浄した。この溶液をMgSO
4上で乾燥させて、濾液を真空で濃縮して、黄色の固体を得、これをTHF(8.4mL)及び水(2.8mL)中に溶解した。トリメチルホスフィン(THF中の1.0M、1.924mL、1.924mmol)を添加し、反応混合物を室温で20分間撹拌した。反応物をCH
2Cl
2及び水で希釈した。相を分離し、水層をCH
2Cl
2で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濾液をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH/CH
2Cl
2中0%から5%の2M NH
3)によって精製して、表題化合物をトウモロコシ色の固体として得た(0.4473g、1.766mmol、収率92%)。MS m/z=254.0[M+H]
+。C
12H
13F
2N
3Oの計算値253.1。
【0399】
ステップ9:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(6h−ラセミ)
表題化合物を、(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(6h−B)の合成に関するステップ8に記載のものに類似の手順に従ったが、[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(6g−ラセミ)を使用して調製した。MS m/z=254.0[M+H]
+。
【0400】
実施例7
【0401】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0402】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(6−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(7aラセミ)
窒素雰囲気下でジエチルエーテル(50mL)中の2−クロロ−5−フルオロピリジン(1.8ml、17.75mmol)の溶液を、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、6.8ml、17.00mmol)の溶液を滴下添加し、溶液を20分間撹拌した。別個のフラスコにおいて、4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(1.0g、8.69mmol、6cラセミ)を脱水トルエン(10mL)中に溶解し、窒素雰囲気下で−78Cに冷却した。フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.2ml、9.72mmol)を滴下添加し、反応混合物を5分間撹拌した。ピリジルアニオンの溶液を、カニューレによりイソオキサゾール/三フッ化ホウ素の混合物に移した。反応混合物をさらに25分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)の添加によって反応停止処理を行った。反応混合物を室温に温め、ジエチルエーテル(200mL)を添加した。有機層を分離し、ブライン(70mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、粗残渣をシリカクロマトグラフィー(0〜100%の酢酸エチル/ヘキサン)を使用して精製して、表題化合物(1.30g、5.27mmol、収率60.7%、de95%超)を得た。MS m/z=246.9[M+H]
+。
【0403】
ステップ2:[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(6−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−2−フルオロエチル)シクロプロパノール(7bラセミ)
表題化合物を、4b−ラセミの合成に関するステップ2に記載のものに類似の手順を用いたが、[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(6−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(7aラセミ)を使用して調製した。MS m/z=249.1[M+H]
+。
【0404】
ステップ3:N−[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(6−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(7cラセミ)
表題化合物を、1h−ラセミの合成に関するステップ7に記載のものに類似の手順を用いたが、[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(6−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−2−フルオロエチル)シクロプロパノール(7bラセミ)を使用して調製した。MS m/z=377.9[M+H]
+。
【0405】
ステップ4:N−[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(6−アミノ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(7dラセミ)
表題化合物を、1i−ラセミの合成に関するステップ8に記載のものに類似の手順を用いたが、−[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(6−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(7cラセミ)を使用して調製した。MS m/z=359.0[M+H]
+。
【0406】
実施例8
【0407】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0408】
ステップ1:[1(S,R),4(R,S),5(S,R)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(8aラセミ)
窒素雰囲気下で0℃冷却したTHF(25mL)中のジイソプロピルアミン(3.65mL、26.1mmol)の溶液に、ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、16.29mL、26.1mmol)の溶液を滴下添加した。添加が完了した後、反応混合物を0℃で10分間撹拌した、次いで、混合物を−78℃に冷却し、5−ブロモ−2−フルオロピリジン(3.00mL、26.1mmol)を滴下添加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌した後、N,N,N’,N’−テトラメチル−エチレンジアミン(3.90mL、26.1mmol)を添加した。結果として得られた混合物を−78℃で5分間撹拌した。追加のフラスコに、トルエン(37.5mL)中の[1(R,S),5(R,S)]−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(6cラセミ、1.5g、13.03mmol)の溶液を、−78℃で窒素雰囲気下において三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.608mL、13.03mmol)で処理した。10分後に、この溶液をカニューレによりアリールリチウム溶液に滴下添加した。結果として得られた反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。反応物に、飽和NH
4Cl水溶液で反応停止処理を行い、EtOAcで希釈した。有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濾液を真空で濃縮した。残渣をシリカゲルに吸着させ、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%〜35%のEtOAc/ヘプタン)によって精製して、1259mgの表題化合物を淡黄色の固体として得た。MS(ESI、陽イオン)m/z:290.9、292.9(M+H)。
【0409】
ステップ2〜6:[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(8fラセミ)
表題化合物を、6fラセミの合成に関するステップ2から6に記載のものに類似する手順に従ったが、[1(S,R),4(R,S),5(S,R)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(8aラセミ)を使用して調製した。MS(ESI、陽イオン)m/z:317.9、320.9(M+H)。
【0410】
ステップ7:(1S,5R,6S)−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(8f−A)及び(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(8f−B)
[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(8fラセミ、345mg)を、流量80mL/分(209バール、カラム温度40℃)で溶出するIC−Hカラム(21.2×250nm、5μm)で超臨界CO
2(25%MeOH)を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=3.7分)により、(1S,5R,6S)−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(8f−A、108mg、0.40mmol、収率63%、de99%、ee99%)を白色の固体として得た。MS(ESI、陽イオン)m/z:317.9、320.9(M+H)。
1H NMR(MeOH)δ:8.22−8.24(m,1H),8.06(dd,J=8.6,2.5Hz,1H),4.52−4.76(m,2H),4.04−4.09(m,1H),1.64−1.71(m,1H),1.13(td,J=6.8,2.6Hz,1H),0.93(dt,J=9.6,6.7Hz,1H)。第2のピーク(保持時間=4.5分)により、淡黄色の固体として(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(8f−B、112mg、0.352mmol、収率65%、de99%、ee99%)を得た。MS(ESI、陽イオン)m/z:317.9、320.9(M+H)。
1H NMR(MeOH)δ:8.24−8.27(m,1H),8.08(dd,J=8.6,2.5Hz,1H),4.54−4.80(m,2H),4.12(br.s.,1H),1.67−1.74(m,1H),1.13−1.20(m,1H),0.97(dt,J=9.5,6.7Hz,1H)
【0411】
ステップ8:(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(8g−B)
密封可能バイアルに、(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(8f−B、0.1016g、0.319mmol)、トリフルオロアセトアミド(0.072g、0.639mmol)、ヨウ化銅(I)(0.018g、0.096mmol)、及び炭酸カリウム(0.177g、1.278mmol)を充填した後、ジオキサン(1.8mL)及びトランス−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(0.015mL、0.096mmol)を充填した。反応混合物を窒素で5分間パージした後、120℃で20時間加熱した。冷却した反応混合物をCH
2Cl
2で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した。層を分離し、水層を5%MeOH/CH
2Cl
2で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濾液を真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1%から10%のMeOH/CH
2Cl
2)によって精製して、表題化合物(0.061g、0.240mmol、収率75%)を黄褐色の非晶質固体として得た。MS(ESI、陽イオン)m/z:255.1(M+H)。
【0412】
実施例9
【0413】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0414】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(9aラセミ)
火力乾燥させた丸底フラスコに、4−ブロモ−1−クロロ−2−ヨードベンゼン(33.1g、104mmol)及びEt
2O(206mL)を添加した。溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5M、41.7mL、104mmol)を滴下添加した。反応混合物を−78℃で15分間撹拌した。第2の、火力乾燥させた丸底フラスコに、トルエン(229mL)中の4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(6cラセミ、6g、52.1mmol)の溶液を充填し、−78℃に冷却した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(6.61mL、52.1mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で5分間撹拌し、カニューレによりアリールリチウム種を添加した。反応混合物を−78℃で10分間撹拌した。反応物に、飽和塩化アンモニウムで反応停止処理を行い、室温に温めた。反応混合物を水及びEtOAcで希釈した。有機層を分離し、水層を追加のEtOAcで洗浄した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、粗物質を、5〜45%のEtOAc:ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(10.19g、33.2mmol、収率63.8%)を得た。MS m/z=305.9[M+H]
+。C
11H
10BrClFNO計算値:306.6
【0415】
ステップ2:[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−フルオロエチル)シクロプロパノール(6bラセミ)
酢酸(180mL、3119mmol)中の[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−クロロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(6aラセミ、14.06g、45.9mmol)の溶液に、亜鉛末(17.99g、275mmol)を室温で少量ずつ添加した。TFA(81mL、1055mmol)を添加し、反応物を室温で1時間攪拌した。セライトを通して反応物を濾過し、濾過ケーキを追加の酢酸で洗浄した。濾液を氷上に注ぎ、5M NaOH溶液の添加によって、溶液をpH=14まで塩基性にした。塩基性水溶液をEtOAc(2回)で逆抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、表題化合物(13.88g、45.0mmol、収率98%)を得た。MS m/z=307.9[M+H]
+。C
11H
12BrClFNOの計算値:308.6
【0416】
ステップ3−4:N−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(9dラセミ)
表題化合物を、1iラセミの合成に関するステップ7及び8に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−クロロフェニル)−2−フルオロエチル)シクロプロパノール(6bラセミ)を使用して調製した。MS m/z=374.0[M+H]
+。C
19H
17ClFN
3O
2の計算値:373.8
【0417】
ステップ5:N−((1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(6x−A)及びN−((1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(9d−B)
N−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(9dラセミ、2.1g)を、流量70ml/分(圧力130バール、カラム温度40℃)で溶出するChiralpak ODカラム(21×250mm、10μm)で超臨界CO
2(添加剤35%(20mM NH
3を有するMeOH)を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.45分)により、淡黄色の粉末としてN−((1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミドを得た(9d−A、876mg、2.34mmol、収率41.7%、de99%、ee99%)。第2のピーク(保持時間=2.14分)により、淡黄色の粉末としてN−((1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミドを得た(9d−B、932mg、2.49mmol、収率44.4、de99%、ee99%)。MS m/z=374.0[M+H]
+。C
19H
17ClFN
3O
2の計算値:両方のエナンチオマーについて373.8。
【0418】
ステップ6:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(9eラセミ)
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ4に記載のものに類似の手順に従ったが、 N−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(9dラセミ)を使用して調製した。MS m/z=269.9[M+H]
+。C
12H
13ClFN
3Oの計算値:269.7
【0419】
ステップ7:(1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(9e−A)及び(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(9e−B)
[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(9eラセミ、130mg)を、流量70ml/分(圧力172バール、カラム温度40℃)で溶出するChiralpak ODHカラム(20×250mm、10μm)で超臨界CO
2(添加剤35%(20mM NH
3を有するMeOH)を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.71分)により、淡黄色の粉末として(1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンを得た(9e−A、33mg、0.12mmol、収率25%、de99%、ee99%)。第2のピーク(保持時間=2.42分)により、淡黄色の粉末として(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンを得た(9e−B、33mg、0.12mmol、収率25%、de99%、ee99%)。
MS m/z=270.0[M+H]
+(両方のエナンチオマーについて)
ピーク1:
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δppm0.68−0.85(m,1H)0.92(td,J=6.58,2.63Hz,1H)1.70(dt,J=9.90,6.96Hz,1H)3.80−3.94(m,2H)4.48−4.65(m,1H)4.68−4.83(m,1H)5.16(s,2H)5.55(s,13H)6.45(dd,J=8.40,2.85Hz,7H)6.87(d,J=2.78Hz,1H)7.01(d,J=8.48Hz,1H)
ピーク2:
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δppm0.79(dt,J=9.68,6.27Hz,1H)0.92(td,J=6.58,2.78Hz,1H)1.70(dt,J=9.79,7.09Hz,1H)3.73−3.96(m,1H)4.39−4.65(m,1H)4.68−4.84(m,1H)5.16(s,2H)5.54(s,2H)6.45(dd,J=8.48,2.78Hz,1H)6.87(d,J=2.92Hz,1H)7.01(d,J=8.33Hz,7H)
【0420】
実施例10
【0421】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(10aラセミ)
Et
2O(25mL)中の1−ブロモ−2,6−ジフルオロベンゼン(2.51ml、16.94mmol)の溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、6.78ml、16.94mmol)を滴下添加した。結果として得られた混合物を−78℃で20分間撹拌した。第2のフラスコに、トルエン(5mL)中の4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(6cラセミ、1.3g、11.29mmol)を充填した。反応混合物を、−78℃に冷却し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.464ml、11.86mmol)を添加した。反応混合物を−78℃で5分間撹拌し、カニューレによりアリールリチウム溶液に移した。結果として得られた混合物を−78℃で30分間撹拌した。反応物に、飽和NH
4Cl溶液で反応停止処理を行った。反応混合物を室温に温め、EtOAc及び水で希釈した。有機層を分離し、水相をEtOAc(2回)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、0〜15%のEtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(2.02g、8.81mmol、収率78%)を得た。MS m/z=230[M+H]
+。C
11H
10F
3NOの計算値:229.07
【0423】
ステップ2〜4:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(10dラセミ)
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ2から4に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(10aラセミ)を使用して調製した。MS m/z=256.9[M+H]
+。C
12H
11F
3N
2Oの計算値:256.08
【0424】
ステップ5:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(10eラセミ)
[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(10dラセミ、0.107g、0.418mmol)を濃H
2SO
4(5mL)中に溶解し、このよう液を含有するフラスコを氷浴に載置した。硝酸カリウム(0.063g、0.626mmol)を一度に添加し、反応混合物を5分間撹拌した。氷浴を除去し、反応物に、10分後に氷の添加によって反応停止処理を行った。DCM、水、及びリン酸三カリウム(7g、33.0mmol)を添加し、反応混合物を5分間撹拌した後、飽和NaHCO
3水溶液を添加した。反応混合物を5N NaOH溶液で中和し、DCMで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物(0.116g、0.385mmol、収率92%)を得た。MS m/z=301.9[M+H]
+。C
12H
10F
3N
3O
3の計算値:301.07
【0425】
ステップ6:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(3−アミノ−2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(10fラセミ)
EtOH(5mL)中の[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(10eラセミ、0.111g、0.368mmol)の溶液を、窒素でパージした後、パラジウム(活性炭素に対して10重量%、0.196g、0.184mmol)及び酢酸(0.128ml、2.211mmol)を添加した。反応混合物を水素で35分間パージした。セライトを通して反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をDCM中に溶解し、10%Na
2CO
3水溶液で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾液を濃縮して、表題化合物(0.082g、0.302mmol、収率82%)を得た。
【0426】
ステップ7:(1R,5S,6R)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例10d−A)及び(1S,5R,6S)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例10d−B)
[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(10dラセミ)を、流量50ml/分(圧力100バール、カラム温度40℃)で溶出するICカラム(21×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤35%(20mM NH
3を有するMeOH))を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.13分)により、淡黄色の粉末として(1R,5S,6R)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例10d−A、571mg、mmol、収率48%、de99%、ee99%)MS m/z=256.9[M+H]
+及び淡黄色の粉末として(1S,5R,6S)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例10d−B、560mg、mmol、収率47%、de99%、ee99%)を得た。MS m/z=256.9[M+H]
+。
【0427】
ステップ8〜9:(1R,5S,6R)−5−(3−アミノ−2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(10f−A)
表題化合物を、10fラセミの合成に関するステップ5及び6に記載のものに類似の手順に従ったが、(1R,5S,6R)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例10d−A)を使用して調製した。MS m/z=272.0[M+H]
+。
【0428】
ステップ8〜9:(1S,5R,6S)−5−(3−アミノ−2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(10f−B)
表題化合物を、10fラセミの合成に関するステップ5及び6に記載のものに類似の手順に従ったが、(1S,5R,6S)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例10d−B)を使用して調製した。MS m/z=271.9[M+H]
+。
【0429】
実施例11
【0430】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0431】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(2,3−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(11aラセミ)
n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、35.4mL、89mmol)の溶液を、−78℃で窒素雰囲気下においてジエチルエーテル(60mL)中の1−ブロモ−2,3−ジフルオロベンゼン(16.10g、83mmol)に添加した。結果として得られた反応混合物を15分間撹拌した。追加のフラスコに、4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(6cラセミ、6g、52.1mmol)及びトルエン(30mL)を充填した。反応混合物を窒素雰囲気下に置き、−78℃に冷却した。フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(7.08mL、57.3mmol)を添加し、溶液を5分間撹拌した。この溶液を、カニューレによりアリールリチウム溶液に移した。結果として得られた反応混合物を25分間攪拌した。反応物に、飽和NH
4Cl溶液の添加によって反応停止処理を行った後、水と酢酸エチルに分割した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾液を減圧下で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン対DCM=4:1から3:1から1:1)によって精製して、表題化合物(6.5g、28.4mmol、収率54.4%)を得た。MS m/z=230[M+H]
+。
【0432】
ステップ2:[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−フルオロエチル)シクロプロパノール(11bラセミ)
表題化合物を、4bラセミの合成に関するステップ2に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(2,3−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(11aラセミ)を使用して調製した。MS m/z=232[M+H]
+。
【0433】
ステップ3:N−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−5−(2,3−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(11cラセミ)
窒素下で脱水テトラヒドロフラン(30mL)中の[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−フルオロエチル)シクロプロパノール(11bラセミ、6.46g、27.9mmol)の溶液に、ベンゾイルイソチオシアネート(3.76mL、27.9mmol)を滴下添加した。10分後に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1mL)を添加し、反応混合物をさらに10分間撹拌した。追加のN,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.72mL、55.9mmol)を添加した後、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドHCl(5.89g、30.7mmolを添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)及び水(100mL)で希釈し、相を分離し、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(8.2g、22.76mmol、収率81%)を粘着性で淡黄色のタールとして得た。MS m/z=361[M+H]
+。
【0434】
ステップ4:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2,3−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(11dラセミ)
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ4に記載のものに類似の手順に従ったが、N−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−5−(2,3−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(11cラセミ)を使用して調製した。MS m/z=257[M+H]
+。
【0435】
ステップ5:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2,3−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(11eラセミ)
[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2,3−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(11dラセミ、5.4g、21.08mmol)を濃硫酸(25mL)中に溶解し、溶液を0℃に冷却した。硝酸ナトリウム(2.69g、31.6mmol)を一度に添加し、反応混合物を0℃で5分間攪拌した。冷水浴を除去し、反応混合物を室温に温めた。10分後に、氷(約100mL)を添加し、反応混合物をジクロロメタン(200mL)、水(200mL)、氷(約100mL)、及びリン酸三カリウム(65g)の混合物に注いだ。結果として得られた混合物を5分間撹拌した後、飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL)を添加した。有機相を分離し、水相を酢酸エチル(150mL、2回)で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮し、さらなる精製なしに次のステップで用いた。
【0436】
ステップ6:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(11fラセミ)
ステップ5で得た残渣を酢酸(40mL)中に溶解し、亜鉛末(13.78g、211mmol)で処理した。反応混合物を30分間撹拌し、スラリーを濾過した。濾過ケーキを酢酸エチル(200mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100%DCMからDCM/EtOAc=4:1、DCM/EtOAc2:1、DCM/EtOAc1:1、100%EA)によって精製して、表題化合物(5.2g、19.17mmol、収率91%)を得た。MS m/z=272.1[M+H]
+。
【0437】
実施例12
【0438】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0439】
ステップ1:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(3−フルオロ−2−メトキシ−5−ニトロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(12aラセミ)
MeOH(10mL)中の[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2,3−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(11eラセミ、500mg、1.660mmol)の溶液に、炭酸カリウム(459mg、3.32mmol)を添加した。反応混合物を1時間で60℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100%DCMからDCM/EtOAc=4:1、DCM/EtOAc 1:1)によって精製して、表題化合物(420mg、1.341mmol、収率81%)を得た。MS m/z=313.9[M+1]
+。C
13H
13F
2N
3O
4の計算値:313.3。
【0440】
ステップ2:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−3−フルオロ−2−メトキシフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(12bラセミ)
EtOH(20mL)中の[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(3−フルオロ−2−メトキシ−5−ニトロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(12aラセミ、160mg、0.511mmol)及びパラジウム(活性炭上10%、109mg、0.102mmol)の懸濁液を、窒素でパージした後、水素でパージした。水素を充填したバルーンをフラスコに装着し、反応混合物を一晩撹拌した。セライトのパッドを通して反応混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAcですすいだ。濾液をシリカゲルに吸着させ、フラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAcからEtOAc/MeOH=10:1)によって精製して、表題化合物(140mg、0.494mmol、収率97%)を得た。MS m/z=284.0[M+1]
+。C
13H
15F
2N
3O
2の計算値:283.2。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ=6.54−6.46(m,1H),6.41(dd,J=2.7,12.9Hz,1H),4.74(s,1H),4.63(s,1H),3.88(d,J=1.8Hz,3H),3.77−3.62(m,1H),1.76(td,J=7.2,9.7Hz,1H),1.13(dt,J=2.8,6.8Hz,1H),0.90−0.79(m,1H)。
【0441】
実施例13
【0442】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0443】
ステップ1:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(3−フルオロ−2−(メチルチオ)−5−ニトロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(13aラセミ)
[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2,3−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(11eラセミ、0.100g、0.332mmol)を、MeOH(0.75mL)中に溶解し、S−メチルベンゾチオエート(0.056g、0.365mmol)をこの溶液に添加した後、ナトリウムメトキシド(メタノール中0.5M溶液、0.730ml、0.365mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、EtOAcと水とに分離した。水層を分離し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。粗物質を、10〜100%の勾配のEtOAc/ヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(81mg、収率74%)を得た。
【0444】
ステップ2:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−3−フルオロ−2−(メチルチオ)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(13bラセミ)
フラスコに、[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(3−フルオロ−2−(メチルチオ)−5−ニトロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(13aラセミ、0.073g、0.222mmol)、パラジウム(活性炭上10重量%、、1.963μl、0.022mmol)、EtOAc(600μL)、及びMeOH(600μL)を充填した。反応混合物を窒素でパージした後、水素でパージした。水素を充填したバルーンをフラスコに装着し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。セライトのパッドを通して反応混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAcで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。MS m/z=299.9[M+H]
+。C
13H
15F
2N
3OSの計算値:299.3
【0445】
実施例14
【0446】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0447】
ステップ1:[1(S,R,4(R,S),5(S,R)]−4−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(14aラセミ)
Et
2O(90mL)中の1−ブロモ−2−クロロ−3−フルオロベンゼン(18.02g、86mmol)の冷却溶液(−78℃、内部)に、n−ブチルリチウム(トルエン中2.5M、34.0ml、85mmol)を20分の期間にわたって添加した。添加が完了した後、反応混合物をその温度でさらに30分間撹拌した。別個のフラスコにおいて、トルエン(24ml)中の6c(4.0g、34.8mmol)の冷却溶液(−78℃)を、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(4.3ml、34.8mmol)で処理した。反応混合物をその温度で20分間攪拌した。この溶液をカニューレにより有機リチウム(organilithium)混合物に添加した。30分後、反応物に、5%KHSO
4水溶液(75mL)で反応停止処理を行い、反応混合物を室温に温めた。層を分離し、水層をEtOAc(3回)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させた。濾液をシリカゲルに吸着させ、0:1→1:4の勾配のEtOAc:ヘキサンで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を淡黄色の結晶質固体として得た(4.87g、57%)。MS m/z=245.9、248.0[M+H]
+。C
11H
10ClF
2NOの計算値:245.6
【0448】
ステップ2〜6:[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−クロロ−3−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(14fラセミ)
表題化合物を、11fラセミの合成に関するステップ2〜6に記載のものに類似の手順に従ったが、[1(S,R,4(R,S),5(S,R)]−4−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(14aラセミ)を使用して調製した。MS m/z=287.9,290.0[M+H]
+。C
12H
12ClF
2N
3Oの計算値:287.7
【0449】
実施例15
【0450】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0451】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(15aラセミ)
n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、5.21ml、13.03mmol)の溶液を、Et
2O(40mL)中の1−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロベンゼン(2.73g、13.03mmol)の冷却溶液(−78℃)に滴下添加した。結果として得られた反応混合物を−78℃で20分間撹拌した。別個のフラスコにおいて、トルエン(10mL)中の4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(6cラセミ、1.0g、8.69mmol)の溶液を−78℃に冷却した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.126ml、9.12mmol)を添加し、反応混合物を5分間撹拌した。この溶液を、次いで、カニューレによりアリールリチウム溶液に移した。結果として得られた混合物を−78℃で30分間撹拌した。反応物に、飽和NH
4Cl溶液で反応停止処理を行い、室温に温めた。EtOAc及び水を添加した。水相を分離し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0から10%のEtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物(1.81g、7.37mmol、収率85%)を得た。MS m/z=230[M+H]
+。C
11H
10ClF
2NOの計算値:245.04。
【0452】
ステップ2〜4:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(15dラセミ)
表題化合物を、11dラセミの合成に関するステップ2〜4に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(15aラセミ)を使用して調製した。MS m/z=272.9[M+H]
+。C
12H
11ClF
2N
2Oの計算値:272.05。
【0453】
ステップ5〜6:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(15fラセミ)
表題化合物を、11fラセミの合成に関するステップ5〜6に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(15dラセミ)を使用して調製した。MS m/z=287.9[M+H]
+。C
12H
12ClF
2N
3Oの計算値:287.06。
【0454】
ステップ7:(1S,5R,6S)−5−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(15d−A)及び(1R,5S,6R)−5−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(15d−B)
[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(15dラセミ)を、流量120ml/分(圧力158バール、カラム温度40℃)で溶出するICカラム(30×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤30%(20mM NH
3を有するMeOH))を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.28分)により、淡黄色の粉末として(1S,5R,6S)−5−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンを得た(実施例15d−A、863mg、3.17mmol、収率39%、de99%、ee99%)。MS m/z=272.9[M+H]
+。第2のピーク(保持時間=1.93分)により、淡黄色の粉末として(1R,5S,6R)−5−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンを得た(実施例15d−B、878mg、3.22mmol、収率40%、de99%、ee99%)。MS m/z=272.9[M+H]
+。
【0455】
ステップ8〜9:(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−3−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(15f−B)。
表題化合物を、15fラセミの合成に関するステップ5〜6に記載のものに類似の手順に従ったが、(1R,5S,6R)−5−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例15d−B)を使用して調製した。MS m/z=287.9[M+H]
+。C
12H
12ClF
2N
3Oの計算値:287.06。
【0456】
実施例16
【0457】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
ステップ1:5−(クロロメチル)−3−(ジフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(16aラセミ)
DCM(50mL)中のジメチルスルホキシド(35.6ml、501mmol)の溶液を、−78℃でDCM(400mL)中の塩化オキサリル(20.47ml、231mmol)の溶液に、滴下添加した。この溶液を10分間撹拌した後、DCM(50mL)中の(5−(クロロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)メタノール(15.0g、100mmol、Tetrahedron 1986,42,5267に従って合成)を滴下添加した。この混合物を−78℃で15分間撹拌した後、トリエチルアミン(13.98ml、100mmol)を滴下添加した。ドライアイス浴を除去し、氷浴と置き換えた。30分後に、水及びEt
2Oを添加し、層を分離した。有機層を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾液を真空で濃縮した。残渣をDCM(300mL)中に溶解し、溶液を冷却して−78℃の溶液にし、三フッ化(ジエチルアミノ)硫黄(39.7ml、301mmol)を添加した。ドライアイス浴を氷浴と置き換え、反応混合物を30分間撹拌した。反応物に、飽和NaHCO
3水溶液の添加によって反応停止処理を行い、結果として得られた二相混合物を分離した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濾液を真空で濃縮して油を得た。油をシリカゲルクロマトグラフィー(0から60%の勾配のEt
2O/ヘキサン)によって精製して、表題化合物(11.0g、2つのステップでの収率65%)を得た。
【0459】
ステップ2:4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(16bラセミ)
カリウムtert−ブトキシド(THF中1.0M、66.3mL、66.3mmol)の溶液を、0℃でTHF(70mL)中の5−(クロロメチル)−3−(ジフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(16aラセミ、9.0g、53.1mmol)の溶液に滴下添加した。反応混合物を30分間撹拌し、飽和NH
4Cl水溶液をゆっくりと添加した。混合物をEt
2O(2回)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0から60%の勾配のEt
2O/ペンタン)によって精製して、表題化合物を油として得た(5.29g、収率75%)
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)dppm6.43−6.45(s,1H)5.08(td,J=5.41,2.34Hz,1H)2.75−2.83(m,1H)1.04−1.14(m,1H)0.38(dd,J=1.90,1.61Hz,1H)
【0460】
ステップ3:[(1(R,S),4(S,R),5(R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(16cラセミ)
n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、49.6mL、124mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−78℃でジエチルエーテル(240mL)中の4−ブロモ−1−フルオロ−2−ヨードベンゼン(37.7g、125mmol)の溶液に20分間にわたってゆっくりと添加した。反応混合物を−78℃で15分間撹拌した。別個のフラスコに、トルエン(280mL)中の4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(8.25g、62.0mmol)の溶液を充填し、−78℃に冷却した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(7.80mL、63.2mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で5分間攪拌した後、これを、カニューレによりリールリチウム溶液に移した。反応混合物を−78℃で1時間撹拌した後、飽和NH
4Cl水溶液で反応停止処理を行った。混合物を室温に温め、EtOAc及び水で希釈した。有機層を分離した。水層をEtOAcでもう一度抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、結果として得られた粗生成物を、ヘプタン中0から20%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を淡橙色の固体として得た(15.14g、収率79%)。
【0461】
ステップ4〜6:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16fラセミ)
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ2〜4に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1(R,S),4(S,R),5(R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(16cラセミ)を使用して調製した。LC/MS(ESI
+)m/z=334.9(M+H)。
【0462】
ステップ7:(1S,5R,6S)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16f−A)及び(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16f−B)
[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16f−ラセミ)(9.39g、28mmol)を、流量100ml/分(圧力120バール、カラムは周囲温度)で溶出するChiralpak ADH(30×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤10%MeOH(20 mM NH
3を有する))を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=4.94分)により、白色の固体を得た(実施例16f−A、3.54g、10.6mmol、収率38%、de99%超、ee99%超)。LC/MS(ESI
+)m/z=334.9(M+H).C
12H
10BrF
3N
2Oの計算値334.0。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ0.95(dt,J=9.34,6.97Hz,1H),1.28−1.42(m,1H),1.78(dt,J=9.49,7.09Hz,1H),3.89−3.94(m,1H),4.42(br s,2H),6.13(t,J=56.70Hz,1H),6.97(dd,J=11.54,8.61Hz,1H),7.42(ddd,J=8.61,4.30,2.54Hz,1H),7.65(dd,J=6.85,2.54Hz,1H)。第2のピーク(保持時間=6.26分)により、白色の固体を得た(実施例16f−B、3.52g、10.5mmol、収率38%、de99%超、ee98.4%超)。LC/MS m/z=334.9[M+H]
+。C
12H
10BrF
3N
2Oの計算値334.0。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ0.95(dt,J=9.44,6.92Hz,1H),1.37(t,J=7.04Hz,1H),1.78(dt,J=9.54,7.16Hz,1H),3.89−3.94(m,1H),4.45(br s,2H),6.15(t,J=56.10Hz,1H),6.97(dd,J=11.54,8.80Hz,1H),7.42(ddd,J=8.61,4.21,2.64Hz,1H),7.65(dd,J=7.04,2.54Hz,1H)。
【0463】
ステップ8:(1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16g−B)
表題化合物を、6h−Bに関するステップ8に記載のものに類似の手順に従ったが、(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16f−B)を使用して調製した。MS m/z=272.0[M+H]+。
【0464】
ステップ9:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16gラセミ)
表題化合物を、6hラセミの合成に関するステップ9に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16fラセミ)を使用して調製した。MS m/z=272.0[M+H]+。
【0465】
ステップ10:((1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(16h−B)
室温でジオキサン(10mL)中の(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16f−B、1.22g、3.64mmol)の溶液に、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(0.975g、4.47mmol)を添加した。反応混合物を40℃で21時間加熱した。追加の二炭酸ジ−tert−ブチル(1.02g、4.68mmol)を添加した。40℃での撹拌を1日継続した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(40g、ヘキサン中5%から50%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(1.47g、3.38mmol、収率93%)を白色の固体として得た。MS m/z=434.9[M+H]+。C
17H
18BrF
3N
2O
3の計算値434.0。
【0466】
ステップ11:((1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(16i−B)
((1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(16h−B、1.47g、3.38mmol)、ヨウ化銅(I)(0.139g、0.730mmol)、(+)−l−アスコルビン酸ナトリウム(0.131g、0.661mmol)、及びアジ化ナトリウム(0.688g、10.6mmol)の混合物に、EtOH(4.6mL)及び水(2.3mL)を添加した。反応混合物を窒素で10分間パージした後、(1R,2R)−(−)−N,N’’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(0.110mL、0.698mmol)を添加した。反応混合物を1.5時間で70℃に加熱し、室温に冷却した。反応混合物を10:1の飽和NH
4Cl/水酸化アンモニウムに注ぎ入れ、EtOAcで希釈した。水相をEtOAc(2回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮して固体を得、これをTHF(12mL)及び水(4mL)中に溶解した。トリメチルホスフィン(THF中1.0M、3.40mL、3.40mmol)の溶液を添加し、反応混合物を室温で15分間攪拌した。反応混合物をEtOAc及び水で希釈し、水相を分離し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中20%から70%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(1.03g、2.77mmol、収率82%)を白色の固体として得た。MS m/z=372.0[M+H]+。C
17H
20F
3N
3O
3の計算値371.1。
【0467】
実施例17
【0468】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0469】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(17aラセミ)
火力乾燥させた丸底フラスコに、2−ブロモ−5−フルオロピリジン(10.23g、58.2mmol)及びジエチルエーテル(240mL)を充填した。溶液を−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウムの溶液(ヘキサン中2.5M、23.26ml、58.2mmol)を滴下添加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。第2のフラスコに、DCM(100mL)中の4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(16bラセミ、3.87g、29.1mmol)の溶液を充填し、冷却して−78℃の溶液にした。フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(3.59ml、29.1mmol)を添加し、15分後に、この反応混合物をカニューレによりアリールリチウム溶液に移した。添加が完了した後、−78℃で30分間撹拌した後、2時間で徐々に室温まで温めた。反応物を水及びDCMで希釈した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、粗物質を、ヘキサン中5〜40%の勾配のEtOAcを用いてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(3.74g、12.10mmol、収率41.6%)を褐色の固体として得た。MS m/z=308.9 M
+。C
10H
8BrF
3N
2Oの計算値:309.1
【0470】
ステップ2〜4:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(17dラセミ)
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ2〜4に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(17aラセミ)を使用して調製した。MS m/z=335.9 M
+。C
11H
9BrF
3N
3Oの計算値:336.1
【0471】
ステップ5:(1R,5S,6R)−5−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(17d−A)及び(1S,5R,6S)−5−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(17d−B)
[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(17dラセミ)を、流量75ml/分(圧力100バール、カラム温度40℃)で溶出するODHカラム(20×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤12%MeOH(20mM NH
3を有する))を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.02分)により、白色粉末として(実施例17d−A、510mg、1.518mmol、収率43%、de99%、ee99%)を得た。第2のピーク(保持時間=1.29分)により、白色粉末として(実施例17d−B、490mg、1.458mmol、収率41%、de99%、ee99%)を得た。MS m/z=335.9 M
+。C
11H
9BrF
3N
3Oの計算値:両方のエナンチオマーに関して336.1
【0472】
実施例18
【0473】
【化90】
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【0474】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(18aラセミ)
n−ブチルリチウム(9.39mL、15.03mmol、ヘキサン中1.60M)の溶液を、窒素雰囲気下においてTHF(30mL)でジイソプロピルアミン(2.106mL、15.03mmol)の溶液に添加した。反応混合物を0℃で10分間撹拌した後、−78℃に冷却した。5−ブロモ−2−フルオロピリジン(1.729mL、15.03mmol)を滴下添加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した後、N,N,N’,N’−テトラメチルエタンジアミン(2.249mL、15.03mmol)を添加した。別個のフラスコに、トルエン(20mL)中の4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(16bラセミ、1.00g、7.51mmol)の溶液を充填し、冷却して−78℃の溶液にした。フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(0.927mL、7.51mmol)を添加し、3分後に、この混合物をカニューレによりアリールリチウム溶液に移した。添加が完了した後、反応混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで、0℃に温め、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応停止処理を行った。二相混合物をEtOAcで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、結果として得られた粗残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出:ヘキサン中0%から30%のEtOAc)によって精製して、位置異性体[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(18aラセミ)及び[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−4−イル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの2:1混合物を黄色の固体として得た(1.164g)。混合物を次のステップに用いた。MS m/z=308.9[M+H]+。(両方の位置異性体について)C
10H
8BrF
3N
2Oの計算値:307.977。
【0475】
ステップ2:[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノール(18bラセミ)
トリフルオロ酢酸(10.6mL、142mmol)中の[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(18aラセミ)及び[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−4−イル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの2:1混合物(0.879g、2.84mmol)の溶液に、亜鉛末(1.86g、28.4mmol)を添加した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した後、DCMで希釈し、濾過した。濾液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で希釈し、1MのNaOH水溶液でpH9にした。有機層を分離し、水層をDCMでもう一度抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。結果として得られた残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン中0から50%のEtOAc)によって精製して、[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノールを淡黄色の油として得(0.322g、1.04mmol、収率36.4%)、これが、静置したときに部分的に固化した。MS m/z=312.8[M+H]+。
【0476】
ステップ3〜6:[1(R,S),5(S,R),6(R,S)]−5−(5−アミノ−2−フルオロピリジン−3−イル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(18fラセミ)
表題化合物を、5eラセミの合成に関するステップ3〜5及び8g−Bの合成に関するステップ8に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロピリジン−3−イル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノール(18bラセミ)を使用して調製した。MS m/z=273.0[M+H]
+。C
11H
11F
3N
4Oの計算値:272.088
【0477】
実施例19
【0478】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
【0479】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(2−クロロフェニル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(19aラセミ)
n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、9.80mL、24.50mmol)の溶液を、トルエン(24mL)及びTHF(8mL)中の1−クロロ−2−ヨードベンゼン(3.00mL、24.62mmol)の攪拌溶液に滴下添加した。添加が完了した後、反応混合物を−70℃で5分間撹拌した。続いて、トルエン(6mL)中の4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(16bラセミ、1.4582g、9.97mmol)の溶液を、9分間の期間にわたり添加した。その温度で5分間撹拌した後、フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.30mL、10.26mmol)を添加し、結果として得られた反応混合物を−70℃でさらに30分間撹拌した。飽和NH
4Cl(20mL)水溶液を添加し、冷水浴を除去し、反応混合物を室温に温めた。混合物を水(20mL)とEtOAc(10mL)とに分割した。水相をEtOAcで抽出した(30mL、2回)。合わせた有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾液を真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中0%〜20%のEtOAc)によって精製して、1.3566gの表題化合物を黄色の油として得た。MS m/z=245.9[M+H]
+
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ=8.10−8.02(m,1H),7.45−7.27(m,3H),7.12−6.80(m,1H),6.27(d,J=5.5Hz,1H),4.08−4.00(m,1H),2.73−2.64(m,1H),1.37(dd,J=2.6,5.0Hz,1H),0.71(dt,J=5.5,8.5Hz,1H)。
【0480】
ステップ2〜6:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(19f−ラセミ)
表題化合物を、10fラセミの合成に関するステップ2〜6に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(2−クロロフェニル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(19aラセミ)を使用して調製した。MS m/z=287.9[M+H]
+
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.15(d,J=8.4Hz,1H),7.02(d,J=2.7Hz,1H),6.81(t,J=57.7Hz,1H),6.55(dd,J=8.4,2.7Hz,1H),4.66(br s,2H),3.82(t,J=5.7Hz,2H),3.69(br s.,2H),2.00−2.11(m,1H),1.32(t,J=6.8Hz,1H),0.93(dt,J=9.7,6.8Hz,1H)
【0481】
ステップ7:(1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(19f−A)及び(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(19f−B)
[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16fラセミ、0.96g)を、流量50ml/分(圧力165バール、カラム温度40℃)で溶出するChiralpak OJ−Hカラム(20×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤25%(20mM NH
3を有するMeOH)を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=0.87分)により、淡黄色の粉末として(1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンを得た(19f−A、380mg、1.32mmol、収率40、de99%、ee99%)。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ=7.04(d,J=8.3Hz,1H),6.91−6.43(m,3H),5.80(s,2H),5.23(s,2H),3.88(br.s.,1H),1.86(q,J=8.1Hz,1H),1.02(br.s.,1H),0.93−0.81(m,1H)。残留MeOH。MS m/z=287.9[M]+
第2のピーク(保持時間=1.22分)により、淡黄色の粉末として(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−クロロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンを得た(19f−B、380mg、1.32mmol、収率40%、de99%、ee99%)。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ=7.05(d,J=8.5Hz,1H),6.92−6.44(m,3H),5.80(s,2H),5.23(s,2H),3.94−3.83(m,1H),1.93−1.80(m,1H),1.02(t,J=6.7Hz,1H),0.87(td,J=6.3,9.4Hz,1H)。残留MeOH。
MS m/z=287.9[M+H]
+
【0482】
ステップ8:(1S,2S)−2−((R)−1−アミノ−1−(2−クロロフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノール(19b−A)及び(1R,2R)−2−((S)−1−アミノ−1−(2−クロロフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノール(19b−B)
[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−1−(2−クロロフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノール(19−bラセミ、17.4 g)を、流量120ml/分(圧力165バール、カラム温度40℃)で溶出するChiralpak AD−Hカラム(30×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤25%(20mM NH
3を有するMeOH)を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.03分)により、(1S,2S)−2−((R)−1−アミノ−1−(2−クロロフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノールを得た(19b−A、6.39g、25.7mmol、収率40%、de99%、ee99%)。MS m/z=248.0[M]+。第2のピーク(保持時間=1.51分)により、(1R,2R)−2−((S)−1−アミノ−1−(2−クロロフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノールを得た(19b−B、6.39g、25.7mmol、収率40%、de99%、ee99%)。MS m/z=248.0[M+H]
+
【0483】
ステップ9〜11:(1R,5S,6R)−5−(2−クロロ−5−ニトロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(19e−B)
表題化合物を、19eラセミの合成に関するステップ3〜5に記載のものに類似の手順に従ったが、(1R,2R)−2−((S)−1−アミノ−1−(2−クロロフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノール(19b−B)を使用して調製した。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm8.68−8.70(m,1H)8.11−8.16(m,1H)7.60(dd,J=8.90,1.66Hz,1H)6.85(s,1H)6.71(s,1H)6.56−6.58(m,1H)3.91−3.97(m,1H)1.94−2.02(m,1H)1.37−1.43(m,1H)1.02−1.10(m,1H)MS m/z=317.9[M]+
【0484】
実施例20
【0485】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0486】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(ジフルオロメチル)−4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(20aラセミ)
窒素雰囲気下でジエチルエーテル(60mL)中の1−ブロモ−2,3−ジフルオロベンゼン(1.1ml、9.83mmol)の溶液を、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、4ml、10.00mmol)の溶液を滴下添加し、反応物を−78℃で20分間撹拌した。第2のフラスコに、窒素雰囲気下でトルエン(20mL)中の4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(1.0g、7.51mmol、16bラセミ)の溶液を充填し、−78℃に冷却した。フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.0ml、8.10mmol)を添加し、反応混合物を5分間撹拌した。この溶液を、カニューレによりアリールリチウム溶液に添加した。添加が完了した後、反応物を10分間撹拌し、次いで、クエン酸水溶液(10%、5mL)の添加によって反応停止処理を行った。水(50mL)及び酢酸エチル(100mL)を添加し、有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗残渣をシリカクロマトグラフィー(0〜100%の酢酸エチル/ヘキサン)を使用して精製して、表題化合物(1.33g、5.38mmol、収率71.6%)を得た。
MS m/z=248.0[M+H]
【0487】
ステップ2〜6:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(20fラセミ)
表題化合物を、10fラセミの合成に関するステップ2〜6に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(ジフルオロメチル)−4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(20aラセミ)を使用して調製した。
MS m/z=290.0[M+H]
【0488】
ステップ7:(1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(20f−A)及び(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(20f−B)
[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(20fラセミ、2.0g)を、流量50ml/分(圧力100バール、カラム温度40℃)で溶出するChiralpak OJ−Hカラム(21×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤15%(20mM NH
3を有するEtOH)を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=2.7分)により、淡黄色の粉末として((1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンを得た(20f−A,830mg、2.87mmol、収率41.5、de99%、ee99%)。
1H NMR(クロロホルム−d)δ:6.54(ddd,J=5.2,3.0,1.8Hz,1H),6.44(ddd,J=11.2,6.2,2.9Hz,1H),6.14(td,J=56.1,1.0Hz,1H),4.91(br.s.,2H),3.81−3.94(m,1H),3.66(br.s,2H),1.72−1.84(m,1H),1.33−1.43(m,1H),0.85−0.97(m,1H)
19F NMR(クロロホルム−d)δ:−127.37(dd,J=275.9,10.9Hz,1F),−129.71(dd,J=275.9,7.5Hz,1F),−137.53(d,J=21.8Hz,1F),−150.81(ddd,J=21.9,10.6,7.5Hz,1F)
MS m/z=290.0[M+H]
第2のピーク(保持時間=3.4分)により、淡黄色の粉末として(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンを得た(20f−B、840mg、2.90mmol、収率42%、de99%、ee99%)。
1H NMR(クロロホルム−d)δ:6.54(ddd,J=5.2,3.0,1.8Hz,1H),6.44(ddd,J=11.3,6.3,2.9Hz,1H),6.14(td,J=55.9,1.0Hz,1H),4.84(br.s.,2H),3.84−3.93(m,1H),3.64(br.s.,2H),1.73−1.84(m,1H),1.33−1.42(m,1H),0.86−0.97(m,1H)
19F NMR(クロロホルム−d)δ:−127.40(dd,J=275.9,10.9Hz,1F),−129.72(dd,J=275.9,7.5Hz,1F),−137.53(d,J=21.8Hz,1F),−150.80(ddd,J=21.8,10.9,7.5Hz,1F)
MS m/z=290.0[M+H]
+。
【0489】
実施例21
【0490】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0491】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(21aラセミ)
フラスコに、ジエチルエーテル(143ml)中の5−ブロモ−2−フルオロ−1−ヨード−3−メチルベンゼン(24.16g、77mmol)の溶液を充填し、この溶液を−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、30.7ml、77mmol)の溶液を滴下添加し、反応混合物を−78℃で15分間撹拌した。別個のフラスコに、トルエン(158ml)中の[(1R,S),(5R,S)]−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(16bラセミ、6.6g、45.1mmol)の溶液を充填し、この溶液を−78℃に冷却した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(5.72ml、45.1mmol)を滴下添加し、反応混合物を−78℃で5分間撹拌した。この反応混合物を、14分以内にカニューレによってアリールリチウム溶液に移した。反応混合物を−78℃で2時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液で反応停止処理を行った。反応混合物を室温に温め、水及びEtOAcで希釈した。有機層を分離し、水層を追加のEtOAcで洗浄した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。粗物質をジエチルエーテルで粉砕し、固体を真空濾過によって収集し、低温ジエチルエーテルで洗浄して、薄黄色の固体を得た。濾液を減圧下で濃縮し、粉砕を繰り返して第2の生成物を得た。2つの生成物を合わせて、表題化合物(11.15g、34.6mmol、収率77%)を得た。
MS m/z=321.8[M+H]
+。C
12H
11BrF
3NOの計算値:322.1
【0492】
ステップ2:[(1R,S),(2R,S)]−2−[(S,R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロエチル]シクロプロパノール(21bラセミ)
表題化合物を、4bラセミの合成に関するステップ2に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(21aラセミ)を使用して調製した。MS m/z=323.9[M+H]
+。C
12H
13BrF
3NOの計算値:324.1
【0493】
ステップ3:(1S,2S)−2−((R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノール(21b−A)及び(1R,2R)−2−((S)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノール(21b−B)
[(1R,S),(2R,S)]−2−[(S,R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロエチル]シクロプロパノール(21bラセミ、13 g)を、流量120ml/分(圧力100バール、カラム温度40℃)で溶出するChiralpak ADHカラム(30×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤25%(20mM NH
3を有するEtOH)を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=0.8分)により、淡黄色の粉末として(1S,2S)−2−((R)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノールを得た(21b−A、5.3g、20.3mmol、収率40.5%、de99%、ee99%)。第2のピーク(保持時間=1.52分)により、淡黄色の粉末として(1R,2R)−2−((S)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノールを得た(21b−B、5.2g、20.0mmol、収率40.0%、de99%、ee99%)。MS m/z=323.9[M+H]
+。C
12H
13BrF
3NOの計算値:両方のエナンチオマーについて324.1。
【0494】
ステップ4及び5:N−((1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(21d−B)
表題化合物を、1iラセミの合成に関するステップ3及び4に記載のものに類似の手順に従ったが、(1R,2R)−2−((S)−1−アミノ−1−(5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−2,2−ジフルオロエチル)シクロプロパノール(21b−B)を使用して調製した。MS m/z=390.0[M+H]
+。C
20H
18F
3N
3O
2の計算値:389.4
【0495】
ステップ6:(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(21e−B)
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ4に記載のものに類似の手順に従ったが、N−((1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(21d−B)を使用して調製した。MS m/z=286.0[M+H]
+
【0496】
実施例23
【0497】
【化94】
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【0498】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(3−ブロモフェニル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(23aラセミ)
フラスコに、ジエチルエーテル(40ml)中の1,3−ジブロモベンゼン(2.72ml、22.54mmol)の溶液を充填し、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、2.034ml、22.54mmol)の溶液を滴下添加し、反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。別個のフラスコに、トルエン(37.6ml)中の4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(16bラセミ、1.000g、7.51mmol)の溶液を充填し、−78℃に冷却した。三フッ化ホウ素エーテラート(1.020ml、8.26mmol)を添加し、反応混合物をさらに5分間撹拌した。アリールリチウム溶液を、カニューレによってこの反応混合物に移し、結果として得られた反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。反応混合物に、飽和NH
4Cl水溶液で反応停止処理を行った後、室温に温めた。酢酸エチル(200ml)を添加し、層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾液を真空で濃縮した。粗物質をシリカゲルに吸着させ、0〜20%の勾配の酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.392g、4.80mmol、収率63.9%)を黄褐色の油として得た。MS m/z=290.9[M+H]
+。C
11H
10BrF
2NOの計算値:288.9。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)dppm7.84(t,J=1.97Hz,1H)7.46−7.64(m,2H)7.24−7.32(m,1H)5.92(s,1H)4.08−4.17(m,1H)2.21(dd,J=4.75,4.17Hz,1H)1.36−1.43(m,1H)0.73−0.82(m,1H)
【0499】
ステップ2〜4:N−[(1R,S),(5S,R),(6R,S)−5−(3−アミノフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(23dラセミ)
表題化合物を、1iラセミの合成に関するステップ2から4に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(3−ブロモフェニル)−4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(23aラセミ)を使用して調製した。
MS m/z=358[M+H]
+。C
19H
17F
2N
3O
2の計算値:357。
【0500】
ステップ5:N−((1S,5R,6S)−5−(3−アミノフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(23d−A)及びN−((1R,5S,6R)−5−(3−アミノフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(23d−B)
N−[(1R,S),(5S,R),(6R,S)−5−(3−アミノフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(23dラセミ、0.787g、2.202mmol)を、流量70ml/分(圧力165バール、カラム温度40℃)で溶出するchiralcel OD−Hカラム(21×250mm、5μm)で超臨界CO
2(20%メタノール(20mMアンモニアを有する))を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.49分)により、オフホワイトの固体としてN−((1S,5R,6S)−5−(3−アミノフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミドを得た(23d−A、0.350g、0.979mmol、収率44.5%、de98%超)。MS m/z=358[M+H]
+。C
19H
17F
2N
3O
2の計算値:357。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)dppm8.22−8.27(m,2H)7.49−7.55(m,1H)7.41−7.47(m,2H)7.18−7.27(m,1H)6.83(d,J=8.61Hz,1H)6.74(br.s.,1H)6.68(d,J=8.41Hz,1H)6.00−6.02(m,1H)4.26(m,1H)1.99(m,1H)1.69(m,1H)1.21−1.27(m,1H)。
第2のピーク(保持時間=1.76)により、オフホワイトの固体としてN−((1R,5S,6R)−5−(3−アミノフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミドを得た(23d−B、0.325g、0.909mmol、収率41.3%、de97%超)。MS m/z=358[M+H]
+。C
19H
17F
2N
3O
2の計算値:357。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)dppm8.24(d,J=7.04Hz,2H)7.53(br.s.,1H)7.48−7.52(m,1H)7.39−7.46(m,2H)7.17−7.23(m,1H)6.81(s,1H)6.66−6.74(m,2H)6.00(s,1H)4.20−4.27(m,1H)1.91−1.99(m,1H)1.61−1.68(m,1H)1.17−1.25(m,1H)。
【0501】
実施例24
【0502】
【化95】
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【0503】
ステップ1:(S,R)−5−(クロロメチル)−3−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(24aラセミ)
ジエチルエーテル(50mL)中の2,2,2−トリフルオロ−N−ヒドロキシアセトイミドイルブロミド(13.0g、40.6mmol、国際公開第WO2008135826号)及び3−シクロプロパ−1−エン(10.0mL、123mmol)の溶液を、5℃に冷却した。ジエチルエーテル(200mL)中のトリエチルアミン(11.4mL、82mmol)の溶液を3時間の期間にわたって添加し、内部温度を10℃未満に保った。冷水浴を除去し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。沈殿物を濾過し、濾液を水(300mL)及びブライン(300mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾液を真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中のエーテル0から40%)によって精製して、表題化合物(3.16g、16.8mmol)を無色の油として得た。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)d=5.11(dtd,J=4.2,6.7,10.9Hz,1H),3.75−3.57(m,2H),3.41−3.09(m,2H)。
【0504】
ステップ2:[1(R,S),5(R,S)]−4−(トリフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(24bラセミ)
カリウム2−メチルプロパン−2−オレート(THF中1M、20.2mL、20.2mmol)の溶液を30分の期間にわたって、0℃でテトラヒドロフラン(50mL)中の(S,R)−5−(クロロメチル)−3−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(24aラセミ、3.16g、16.8mmol)の攪拌溶液に添加した。45分後、反応物に、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によって反応停止処理を行った。冷水浴を除去し、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液及びジエチルエーテルでさらに希釈した。相を分離し、水相をジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機相を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ペンタン中のエーテル0から50%)によって精製して、残留テトラヒドロフラン及びペンタンを含有する表題化合物(1.50g、9.93mmol)を得た。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δ=5.18(dt,J=2.2,5.4Hz,1H),2.85−2.69(m,1H),1.19−1.08(m,1H),0.46(dt,J=1.9,4.1Hz,1H)。
【0505】
ステップ3:[1(R,S),4(S,R),5(R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(トリフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(24cラセミ)
フラスコに、ジエチルエーテル(25mL)中の4−ブロモ−1−フルオロ−2−ヨードベンゼン(5.00ml、16.6mmol)の溶液を充填し、溶液を−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、6.50ml、16.25mmol)の溶液を滴下添加し、反応混合物をこの温度で15分間撹拌した。別個のフラスコに、トルエン(73mL)中の[1(R,S),5(R,S)]−4−(トリフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(24bラセミ、1.25g、8.27mmol)の溶液を充填し、−78℃に冷却した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.05ml、8.51mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で5分間撹拌した。この溶液をカニューレによってアリールリチウム溶液に添加した。結果として得られた反応混合物を室温で40分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を添加することによって反応停止処理を行った。冷水浴を除去し、反応混合物を室温に温めた。反応混合物を水及び酢酸エチルで希釈した。層を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル0〜30%)によって精製して、表題化合物(1.36g、4.16mmol)を薄い橙色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=326(M+H)。
【0506】
ステップ4〜7:[1(R,S),5(S,R),6(R,S)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(24gラセミ)
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ2から4に記載のものに類似の手順に従ったが、[1(R,S),4(S,R),5(R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(トリフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(24cラセミ)を使用して調製した。LC/MS(ESI
+)m/z=290(M+H)。
【0507】
実施例25
【0508】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0509】
ステップ1:[1(R,S),4(S,R),5(R,S)]−4−(3−ブロモフェニル)−4−(トリフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(25aラセミ)
フラスコに、Et
2O(30mL)中の1,3−ジブロモベンゼン(1.90mL、15.72mmol)の溶液を充填し、この溶液を−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、6.20mL、15.50mmol)の溶液を滴下添加し、反応混合物をこの温度で40分間撹拌した。別個のフラスコに、トルエン(70mL)中の[1(R,S),5(R,S)]−4−(トリフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(24bラセミ 1.90g、7.92mmol)の溶液を充填し、−78℃に冷却した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.0mL、8.10mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で40分間撹拌した。この溶液をカニューレによってアリールリチウム溶液に添加した。結果として得られた反応混合物を室温で40分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を添加することによって反応停止処理を行った。冷水浴を除去し、反応混合物を室温に温めた。反応混合物を水及び酢酸エチルで希釈した。層を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、粗物質を、ヘキサン中10〜30%のEtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(0.502g、1.63mmol)を褐色の油として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=308.3(M+H)。
【0510】
ステップ2〜5:[1(S,R),5(R,S),6(S,R)−5−(3−アミノフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(25eラセミ)
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ2から4に記載のものに類似の手順に従ったが、[1(R,S),4(S,R),5(R,S)]−4−(3−ブロモフェニル)−4−(トリフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(25aラセミ)を使用して調製した。LC/MS(ESI
+)m/z=272.0(M+H)。
【0511】
実施例26
【0512】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0513】
ステップ1〜2:4−(メトキシメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(26bラセミ)
THF(40mL)中の(5−(クロロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)メタノール(6cラセミ、2.2g、14.71mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散液、0.372ml、17.65mmol)を添加した。結果として得られた混合物を15分間撹拌した後、ヨウ化メチル(1.005ml、16.18mmol)を滴下添加した。15分後、反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液で慎重に反応停止処理を行い、水で希釈した。相を分離し、水相をEt
2Oで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物を薄黄色の油として得た。この油をTHF(20mL)中に溶解し、この溶液を0℃に冷却した。カリウムtert−ブトキシド(THF中1M、17.65ml、17.65mmol)の溶液を滴下添加し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応停止処理を行い、相を分離し、水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物を橙色の油として得た。MS m/z=128.1[M+H]
+。C
6H
9NO
2の計算値:127.06。
【0514】
ステップ3:[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(メトキシメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(26cラセミ)
フラスコに、Et
2O(40mL)中の4−ブロモ−1−フルオロ−2−ヨードベンゼン(3.55ml、11.80mmol)の溶液を充填し、この溶液を−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、4.72ml、11.80mmol)の溶液を滴下添加し、反応混合物をこの温度で20分間撹拌した。別個のフラスコに、トルエン(10mL)中の4−(メトキシメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(26bラセミ、1.0g、7.87mmol)の溶液を充填し、−78℃に冷却した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.019ml、8.26mmol)を滴下添加し、結果として得られた反応混合物を−78℃で5分間撹拌した。この溶液をカニューレによってアリールリチウム溶液に添加した。結果として得られた反応混合物をその温度で30分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応停止処理を行った。反応混合物を室温に温め、EtOAc及び水で希釈した。水相をEtOAc(2回)で抽出し、合わせた有機物をNa
2SO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%のEtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を黄色の油として得た(0.500g、1.655mmol、収率21.04%)。MS m/z=301.9[M+H]
+。C
12H
13BrFNO
2の計算値:301.01。
【0515】
ステップ4〜7:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(メトキシメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(26gラセミ)
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ2から4及び6hラセミの合成に関するステップ9に記載のものに類似の手順に従ったが、[(1R,S),(4S,R),(5R,S)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(メトキシメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(26cラセミ)を使用して調製した。MS m/z=266[M+H]
+。C
13H
16FN
3O
2の計算値:265.12
【0516】
実施例27
【0517】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0518】
ステップ1:(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−メチル−5−ニトロフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(27a−B)
フラスコに、(1R,5S,6R)−5−(2−クロロ−5−ニトロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(19e−B 0.248g、0.781mmol)、炭酸セシウム(0.763g、2.342mmol)、及びTHF(14.87ml)/水(0.74ml)の溶媒混合物を充填した。反応混合物を窒素ガスで5分間パージした。次いで、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.064g、0.078mmol)及びメチルボロン酸(0.935g、15.61mmol)を添加した。還流冷却装置をフラスコに装着し、反応混合物を一晩加熱還流した。追加のメチルボロン酸(0.935g、15.61mmol)及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.064g、0.078mmol)を添加し、88℃で一晩攪拌を継続した。反応混合物を周囲温度に冷却し、酢酸エチル(50ml)で希釈した。セライトのパッドを通して混合物を濾過し、濾過ケーキをジクロロメタン(2回)ですすいだ。合わせた有機抽出物を真空で濃縮し、粗物質を、0〜55%の勾配の酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−メチル−5−ニトロフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(27a−B)及び(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(3−ニトロフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの混合物(0.229g、比率77:23)を得た。MS m/z=298[M+H]
+。27a−B C
13H
13F
2N
3O
3の計算値:297、MS m/z=284[M+H]
+ C
12H
11F
2N
3O
3の計算値:283
【0519】
ステップ2:(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(27b−B)
フラスコに、(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−メチル−5−ニトロフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(27a−B、0.225g、0.757mmol)及び(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(3−ニトロフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの77:23混合物を充填した。氷酢酸(0.262ml、4.54mmol)及びTFA(0.394ml、5.30mmol)を添加した後、亜鉛(0.247g、3.78mmol)を添加した。反応混合物を30分間撹拌させた後、メタノール(5ml)で希釈した。懸濁液を濾過し、濾液を真空で濃縮した。粗物質を0〜10%の勾配のMeOH/DCMで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、オフホワイトの固体として(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(27b−B)及び(1R,5S,6R)−5−(3−アミノフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの85:15混合物(0.113g)を得た。混合物を、さらなる精製なしに次のステップで使用した。
MS m/z=268[M+H]
+。27b−B C
13H
15F
2N
3Oの計算値:267。
MS m/z=254[M+H]
+。C
12H
13F
2N
3Oの計算値:253。
【0520】
実施例28
【0521】
【化99】
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【0522】
ステップ1:[(1R,S),(4S,R)(5R,S)],4−(ジフルオロメチル)−4−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(28aラセミ)
火力乾燥させた丸底フラスコに、ジエチルエーテル(15ml)中のn−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、3.01ml、7.51mmol)の溶液を添加した。溶液を−78℃に冷却し、2−フルオロ−6−ヨードトルエン(0.981ml、7.51mmol)を滴下添加し、反応物を−78℃で10分間撹拌した。トルエン(10ml)中の事前混合した−78℃の4−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(1.00g、7.51mmol)及び三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(0.927ml、7.51mmol)の溶液を、シリンジによって反応物に添加した。反応物を−78℃で10分間撹拌し、飽和塩化アンモニウムで反応停止処理を行い、室温に温めた。反応物を水及びEtOAcで希釈した。有機層を分離し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ヘキサン中0〜20%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、4−(ジフルオロメチル)−4−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(0.81g、3.33mmol、収率44.3%)を得た。
LC/MS(ESI
+)m/z=244.1(M+H)。
【0523】
ステップ2:[(1R,S),(2R,S)]−2−((S,R)−1−アミノ−2,2−ジフルオロ−1−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)エチル)シクロプロパノール(28bラセミ)
氷酢酸(7.69ml、133mmol)中の4−(ジフルオロメチル)−4−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(0.81g、3.33mmol)の溶液に、室温で亜鉛(1.306g、19.98mmol)を少量ずつ添加した後、トリフルオロ酢酸(2.474ml、33.3mmol)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌した。セライトのパッドを通して反応物を濾過し、真空で濃縮した。残渣を氷冷水中に溶解し、5N NaOHの添加によってこの溶液をpH12まで塩基性にした。塩基性水層をEtOAcで逆抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、乾燥するまで濃縮して、表題化合物2−(1−アミノ−2,2−ジフルオロ−1−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)エチル)シクロプロパノール(0.61g、2.487mmol、収率74.7%)を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=246.1(M+H)。
【0524】
ステップ3:N−[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−(5−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(28cラセミ)
窒素下で乾燥THF(10mL)中の2−(1−アミノ−2,2−ジフルオロ−1−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)エチル)シクロプロパノール(0.61g、2.487mmol)の溶液に、ベンゾイルイソチオシアネート(0.7ml、5.20mmol)を滴下添加し、反応物を30分間撹拌した。ジイソプロピルエチルアミン(1.731ml、9.95mmol)及び1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.954g、4.97mmol)を添加し、反応物を室温で1時間撹拌した後、さらに12時間で60℃まで温めた。反応混合物をジクロロメタン及び水で希釈した。相を混合し、分離し、有機物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。粗残渣を、ヘキサン中0〜30%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物N−(5−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(0.8g、2.137mmol、収率86%)を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=375.0(M+H)。
【0525】
ステップ4:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(28dラセミ)
N−(5−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(1.0g、2.67mmol)を窒素下でメタノール(50mL)中に溶解し、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.798ml、5.34mmol)を添加した。反応物を40℃に加熱した。18時間後に、反応混合物を減圧下で乾燥するまで濃縮し、残渣を水と酢酸エチルとに分割した。有機層を単離し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ヘキサン中0〜60%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物5−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(0.470g、1.739mmol、収率65.1%)を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=270.9(M+H)。
【0526】
ステップ5:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−2−メチル−5−ニトロフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(28eラセミ)
5−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(0.470g、1.739mmol)を、95%硫酸(5mL)中に溶解し、氷浴中で冷却した。硝酸ナトリウム(0.177g、2.087mmol)を一度に添加し、反応物を5分間撹拌した。反応物を室温に温め、1時間攪拌して、ジクロロメタン(50mL)、氷冷水(90mL)、及びリン酸三カリウム(20.02g、87mmol)の混合物中に注いだ。混合物を5分間撹拌した後、飽和重炭酸ナトリウムをpH8になるまでゆっくりと添加した。相を分離し、水相を酢酸エチル(50mL、2回)で抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗残渣を、ヘキサンに対して0〜30%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物5−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−2−メチル−5−ニトロフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(0.22g、0.698mmol、収率40.1%)を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=316.1(M+H)。
【0527】
ステップ6:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−3−フルオロ−2−メチルフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(28fラセミ)
5−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−2−メチル−5−ニトロフェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(200mg、0.634mmol)をTHF(20ml)中に溶解した。10%パラジウム炭素(135mg、0.127mmol)を添加し、反応混合物をH
2のバルーン下に置き、18℃で4時間撹拌した。セライトのパッドを通して混合物を濾過し、酢酸エチルで十分に洗浄した。濾液を真空下で濃縮して、灰色の発泡体として粗製5−(5−アミノ−3−フルオロ−2−メチルフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(140mg、0.491mmol、収率77%)を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=286.2(M+H)
【0528】
中間体1
【0529】
【化100】
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【0530】
8−クロロ−3−メトキシ−1,7−ナフチリジンの合成
ステップ1:3−クロロ−5−メトキシピコリノニトリル
0℃でDMF(500mL)中の3,5−ジクロロピコリノニトリル(22.5g、130mmol)の溶液に、ナトリウムメトキシド(6.67g、124mmol)をゆっくりと添加した。反応物を0℃で5分間撹拌した後、室温に温め、30分間撹拌した。溶液を水とEtOAcとに分割した。有機層を水で洗浄し、濃縮した。粗生成物を、ヘプタン中0〜75%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、所望される1:1の比率の異性体、3−クロロ−5−メトキシピコリノニトリル及び5−クロロ−3−メトキシピコリノニトリル(7.0g、41.5mmol)を得た。物質を、さらなる精製なしに使用した。MS m/z=169(M+H)。
【0531】
ステップ2:5−メトキシ−3−((トリエチルシリル)エチニル)ピコリノニトリル
密封容器に、ビス(アセトニトリル)パラジウム(II)クロリド(0.154g、0.593mmol)、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(0.848g、1.780mmol)、炭酸セシウム(25.1g、77mmol)、中間体1のステップ1の生成物(5g、29.7mmol)、及びACN(60mL)を充填した。容器にアルゴンを流し、密封し、室温で25分間撹拌した。反応物にトリエチル(エチニル)シラン(5.41g、38.6mmol)を添加し、容器を再度密封し、90℃で3時間撹拌した。溶液を濃縮し、残渣を、ヘプタン中0〜50%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(3.8g、13.9mmol)を得た。MS m/z=273(M+H)
+。
【0532】
ステップ3:3−(2,2−ジメトキシエチル)−5−メトキシピコリノニトリル
耐圧容器に、5−メトキシ−3−((トリエチルシリル)エチニル)ピコリノニトリル(3.8g、13.95mmol)及びナトリウムメトキシド(メタノール中0.5M、69.7mL、34.9mmol)を充填した。容器を密封し、55℃で2時間撹拌した。反応物を濃縮して、表題中間体(3.1g、13.95mmol)を得た。
【0533】
ステップ4:3−(2,2−ジメトキシエチル)−5−メトキシピコリンアミド
1Lの丸底フラスコに、3−(2,2−ジメトキシエチル)−5−メトキシピコリノニトリル(8.550g、38.5mmol)、水(480ml)、及びアセトン(120ml)を添加した。炭酸ナトリウム水溶液(3M、154ml、462mmol)を添加した後、過酸化水素(35重量%の水溶液、138ml、1347mmol)を添加した。黄褐色の混合物を室温で2時間激しく撹拌した。有機溶媒を減圧下で除去し、水性残渣をDCM(3回)で抽出した。合わせた有機画分を硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮して、オフホワイトの固体として3−(2,2−ジメトキシエチル)−5−メトキシピコリンアミド(8.200g、34.1mmol、収率89%)を得、これをさらなる精製なしに次に進めた。MS m/z=263.2(M+Na)
+
【0534】
ステップ5:3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8(7H)−オン
トルエン(112ml)中の3−(2,2−ジメトキシエチル)−5−メトキシピコリンアミド(6.74g、28.1mmol)の混合物に、4−メチルベンゼンスルホン酸(一水和物、0.534g、2.81mmol)を添加した。反応混合物を20時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、真空で約15mLの体積まで濃縮した。残渣をヘプタンで粉砕し、濾過して、粗製黄褐色の固体として3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8(7H)−オン(4.53g、25.7mmol、収率92%)を得、これをさらなる精製なしに次に進めた。MS m/z=177.1[M+H]
+
【0535】
ステップ6:8−クロロ−3−メトキシ−1,7−ナフチリジン
アセトニトリル(102ml)中の3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8(7H)−オン(4.50g、25.5mmol)の混合物に、オキシ塩化リン(11.69ml、128mmol)を添加した。反応混合物を85℃で5時間加熱した。溶液を室温に冷却し、真空で濃縮した。結果として得られた褐色の残渣をCH2Cl2と飽和NaHCO3水溶液とに分割し、水層をDCM(3回)で逆抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾液を真空で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5%〜30%の9:1 DCM:DCM中のMeOH)によって精製して、オフホワイトの固体として8−クロロ−3−メトキシ−1,7−ナフチリジン(3.00g、15.41mmol、収率60.3%)を得た。MS m/z=195(M+H)
+。
【0536】
中間体2
【0537】
【化101】
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【0538】
3,8−ジクロロ−1,7−ナフチリジンの合成
ステップ1:3−ブロモ−5−クロロピコリノニトリル
マイクロ波バイアルに、シアン化銅(I)(1.089g、12.16mmol)、2,3−ジブロモ−5−クロロピリジン(3g、11.06mmol)、及びプロピオニトリル(15mL)を充填した。バイアルに蓋をし、150℃で2時間、マイクロ波反応器において照射を行った。溶液を濃縮し、DCM(25mL)で希釈し、濾過した。濾液を濃縮し、残渣をヘプタン中0〜30%のEtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(2g、9.20mmol)を得た。MS m/z=219(M+H)
+。
【0539】
ステップ2:5−クロロ−3−((トリメチルシリル)エチニル)ピコリノニトリル
耐圧容器に、TEA(7.65mL、55.2mmol)、エチニルトリメチルシラン(2.32mL、16.6mmol)、ヨウ化銅(I)(0.263g、1.380mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.558g、0.483mmol)、3−ブロモ−5−クロロピコリノニトリル(3.0g、13.8mmol)、及びDMF(50ml)を充填した。容器にアルゴンを流し、密封し、周囲温度で15分間撹拌した後、50℃で4時間加熱した。溶液を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、残渣をヘキサン中0〜50%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.3g、5.5mmol)を得た。MS m/z=235(M+H)
+。
【0540】
ステップ3:5−クロロ−3−(2,2−ジメトキシエチル)ピコリノニトリル
耐圧容器に、5−クロロ−3−((トリメチルシリル)エチニル)ピコリノニトリル(2g、8.52mmol)及びナトリウムメトキシド(メタノール中0.5M、42.6mL、21.30mmol)を充填し、密封し、55℃で1時間撹拌した。溶液を濃縮し、残渣をDCM中10%のメタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.7g、7.50mmol)を得た。MS m/z=227(M+H)
+。
【0541】
ステップ4:3−クロロ−1,7−ナフチリジン−8(7H)−オン
アセトン(50mL)及び水(150mL)中の5−クロロ−3−(2,2−ジメトキシエチル)ピコリノニトリル(1.7g、7.50mmol)の溶液に、飽和炭酸ナトリウム水溶液(37.5mL、113mmol)及び30%過酸化水素水溶液(38.3mL、375mmol)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、濃縮してほとんどのアセトンを除去し、DCMで抽出した。合わせた有機層を濃縮した。
【0542】
ベンゼン(20mL)中のこの中間体(1.8g、7.36mmol)の溶液に、p−トルエンスルホン酸(0.350g、1.839mmol)を添加し、10分間超音波処理を行った。溶液を80℃で一晩撹拌し、濃縮した。粗生成物を、EtOAc中0〜100%(80/20/1の酢酸エチル/メタノール/水酸化アンモニウム)で溶出するシリカゲルによって精製して、中間体(1.1g、6.1mmol)を得た。MS m/z=181(M+H)
+。
【0543】
ステップ5:3,8−ジクロロ−1,7−ナフチリジン
オキシ塩化リン(1.94mL、20.8mmol)中の−クロロ−1,7−ナフチリジン−8(7H)−オン(250mg、1.384mmol)の懸濁液を95℃で1時間撹拌した。溶液を濃縮して、表題化合物(276mg、1.39mmol)を得た。MS m/z=199(M+H)
+。
【0544】
中間体3
【0545】
【化102】
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【0546】
5−クロロ−2−メトキシピリド[3,4−b]ピラジンの合成
ステップ1:5−クロロピリド[3,4−b]ピラジン−2(1H)−オン
エタノール(34.8mL)中、2−クロロピリジン−3,4−ジアミン(2.5g、17.41mmol)及びトルエン(3.45mL、17.41mmol)中のグリオキシル酸エチル(ethyl glyoxalate)の50%溶液の懸濁液を、24時間還流しながら撹拌した。溶液を16時間で−20℃まで冷却し、結果として得られた沈殿物を真空濾過によって収集し、エタノールですすいだ。粗生成物を、5〜50%のアセトニトリル/0.1%の水中トリフルオロ酢酸/0.1%のTFAで溶出する逆相HPLCによって精製して、表題化合物(570mg、3.14mmol)を得た。MS m/z=182(M+H)
+。
【0547】
ステップ2:2,5−ジクロロピリド[3,4−b]ピラジン
オキシ塩化リン(10.24mL、110mmol)中の5−クロロピリド[3,4−b]ピラジン−2(1H)−オン(0.57g、3.14mmol)の懸濁液を110℃で2時間撹拌した後、濃縮した。残渣をDCM中に溶解し、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、表題化合物(580mg、2.90mmol)を得た。MS m/z=200(M+H)
+。
【0548】
ステップ3:5−クロロ−2−メトキシピリド[3,4−b]ピラジン
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の2,5−ジクロロピリド[3,4−b]ピラジン(580mg、2.90mmol)の溶液に、メタノール中のナトリウムメトキシドの0.5M溶液(6.09mL、3.04mmol)を添加し、反応物を室温で5分間撹拌した。溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物(550mg、2.81mmol)を得た。MS m/z=196(M+H)
+。
【0549】
中間体4
【0550】
【化103】
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【0551】
8−クロロ−1,7−ナフチリジン−3−カルボニトリルの合成
ネジ蓋のバイアルに、3−クロロ−1,7−ナフチリジン−8(7H)−オン(100mg、0.554mmol)、シアン化亜鉛(52.7μl、0.831mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(45.5mg、0.111mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(40.6mg、0.044mmol)、DMF(2.74mL)、及び水(28μL)を充填した。バイアルをアルゴンでパージし、密封し、110℃で1時間撹拌した。セライトのパッドを通して混合物を濾過し、これをメタノール及びジメチルスルホキシドで洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、数滴の水を添加した。結果として得られた固体を、真空濾過によって収集し、水ですすぎ、乾燥させた。固体を、トルエン(3.5mL)中に懸濁し、オキシ塩化リン(98μL、1.052mmol)及びDIPEA(122μL、0.701mmol)を添加した。反応物を120℃で1.5時間撹拌し、室温に冷却し、EtOAcで希釈し、2M炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機部分を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質を、ヘプタン中5〜50%ののEtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(50mg、0.264mmol)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=190(M+H)
+。
【0552】
中間体5
【0553】
【化104】
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【0554】
ステップ1:5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピコリン酸メチル
DMF(5mL)中の5−ヒドロキシピコリン酸メチル(0.50g、3.27mmol、Frontier Scientific)の溶液に、炭酸セシウム(1.383g、4.24mmol、Aldrich)及び2,2,2−トリフルオロエチルエステル(0.909ml、3.92mmol)を添加し、結果として得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した。反応物を水及びEtOAcで希釈した。有機層を1M LiCl(水)溶液及びブラインで洗浄した後、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、黄色の油として粗表題化合物を得、これをさらなる精製なしに次のステップで直接使用した。M/S m/z=236.0[M+H]
+。C
9H
8F
3NO
3の計算値:235.160
【0555】
ステップ2:5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピコリン酸
前の反応からの粗物質をTHF(5mL)中に取り、水酸化リチウム2.0M(水溶液)(4.90ml、9.80mmol)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応物を水で希釈し、1.0N HCl(水)溶液を添加してpH=1(pH紙による)まで酸性にした。溶液をDCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、表題化合物を白色の固体として得た。(0.194g、0.877mmol、収率26.9%)。M/S m/z=221.9[M+H]
+。C
8H
6F
3NO
3の計算値:221.133
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δppm5.00(q,J=8.77Hz,2H)7.66(dd,J=8.77,2.92Hz,1H)8.07(d,J=8.77Hz,1H)8.50(d,J=2.92Hz,1H)13.00(br.s.,1H)
【0556】
中間体6
【0557】
【化105】
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【0558】
ステップ1:5−クロロ−3−メチルピコリノニトリルの合成
ジメチルアセトアミド(40mL)中の2−ブロモ−5−クロロ−3−メチルピリジン(45g、218mmol)、シアン化亜鉛(8.30mL、131mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(4.99g、5.45mmol)、及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(6.04g、10.90mmol)の混合物を、110℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。得られた有機相を減圧下で濃縮し、残渣を、0〜60%のEtOAc/hexで溶出するISCOを用いたシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物5−クロロ−3−メチルピコリノニトリル(25.4g、166mmol、収率76%)を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=153.1(M+H)。
【0559】
ステップ2:5−クロロ−3−メチルピコリン酸の合成
EtOH(100mL)中の5−クロロ−3−メチルピコリノニトリル(24.0g、157mmol)の溶液に、NaOH 5.0N(110ml、550mmol)を添加した。結果として得られた混合物を90℃で18時間還流させた。室温に冷却した後、反応混合物を濃縮し、水で希釈し、5N HClの添加によって溶液のpHを4に調整した。沈殿した固体を濾過し、横に置いた。濾液をEtOAc(2回)で抽出した。水層を5N HClで再度pH4まで酸性にし、EtOAc(2回)で抽出した。EtOAc抽出物を合わせ、乾燥させ、濃縮した。すべての後処理ステップから得られた固体を合わせ、40℃で、12時間高真空炉中で乾燥させて、表題化合物5−クロロ−3−メチルピコリン酸(24.1g、140mmol、収率89%)を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=172.0(M+H)
+、
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm11.29(br.s.,1H),8.41(d,J=1.76Hz,1H),7.73(d,J=1.76Hz,1H),2.75(s,3H)。
【0560】
中間体7
【0561】
【化106】
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【0562】
3,8−ジクロロ−5−フルオロ−1,7−ナフチリジンの合成
ステップ1:3−クロロ−5−フルオロ−6−メトキシ−6,7−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−8(5H)−オン
耐圧瓶に、3−クロロ−1,7−ナフチリジン−8(7H)−オン(15g、83mmol、Anichem)、メタノール(34.6mL)、ACN(173mL)、及び1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロホウ酸塩)(30.9g、87mmol)を充填し、混合物を45℃で15時間加熱した。水及び酢酸エチルを添加し、層を分離した。水溶性部分を酢酸エチルで2回、DCMで1回抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製固体を最少量の酢酸エチルで粉砕し、濾過した。表題中間体を、ジアステレオマーの3:1混合物として、オフホワイトの固体(15.34g、80%)として単離した。
【0563】
ステップ2:3,8−ジクロロ−5−フルオロ−1,7−ナフチリジン
バイアルに、3−クロロ−5−フルオロ−6−メトキシ−6,7−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−8(5H)−オン(7.5g、32.5mmol)、アセトニトリル(130mL)、及びオキシ塩化リン(9.09mL、98mmol)を充填し、混合物を75℃で15時間攪拌した。混合物を濃縮し、粗物質をヘプタン中0〜50%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(5.57g、25.7mmol、収率79%)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=217(M+H)
+。
【0564】
中間体8
【0565】
【化107】
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【0566】
8−クロロ−5−フルオロ−3−メトキシ−1,7−ナフチリジンの合成
中間体7に関して記載のものと同様の反応順序を使用して、3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8(7H)−オンを表題化合物に変換した。LC/MS(ESI
+)m/z=213(M+H)
+。
【0567】
中間体9
【0568】
【化108】
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【0569】
4,7−ジクロロピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
ステップ1:3−アミノ−5−クロロピコリンアミド
水(22mL)中の5−クロロ−2−シアノ−3−ニトロピリジン(1.274mL、10.9mmol)の懸濁液に、28%水酸化アンモニウム水溶液(3.94mL、28.3mmol)を添加し、反応物を室温で20分間攪拌した。亜ジチオン酸ナトリウム(2.68mL、32.7mmol)を添加し、反応混合物を室温で70分間攪拌した。黄色の沈殿物を真空濾過によって収集して、表題化合物(1.097g、6.39mmol)を黄色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ7.88(br.s,1H),δ7.73(s,1H),δ7.39(br.s,1H),δ7.23(s,1H),δ7.06(br.s,2H)。LC/MS(ESI
+)m/z=172(M+H)
+。
【0570】
ステップ2:7−クロロピリド[3,2−d]ピリミジン−4(1H)−オン
オルトギ酸トリエチル(15.99mL、96mmol)中の3−アミノ−5−クロロピコリンアミド(1.1g、6.41mmol)の懸濁液を、155℃で22時間撹拌した。室温に冷却した後、黄色の沈殿物を真空濾過によって収集し、ヘキサンで洗浄して、黄色の固体として表題中間体(1.03g、5.67mmol)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm8.20(s,1H)8.27(d,J=2.35Hz,1H)8.80(d,J=2.25Hz,1H)12.68(br.s.,1H)。LC/MS(ESI
+)m/z=182(M+H)
+。
【0571】
ステップ3:4,7−ジクロロピリド[3,2−d]ピリミジン
トルエン(12mL)中の7−クロロピリド[3,2−d]ピリミジン−4(1H)−オン(250mg、1.377mmol)の混合物に、DIPEA(0.73mL、4.20mmol)及びオキシ塩化リン(0.391mL、4.27mmol)を添加し、反応物を1時間還流しながら撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を濃縮して、表題化合物を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=200(M+H)
+。
【0572】
中間体10
【0573】
【化109】
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【0574】
4−クロロ−7−メトキシピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
ステップ1:7−メトキシピリド[3,2−d]ピリミジン−4(1H)−オン
マイクロ波バイアルに、7−クロロピリド[3,2−d]ピリミジン−4(1H)−オン(110mg、0.606mmol)、メタノール中のナトリウムメトキシドの0.5M溶液(3.65mL、1.817mmol)、及びナトリウムメトキシド(327mg、6.06mmol)を充填した。バイアルに蓋をし、145℃で30分間、マイクロ波反応器において照射を行った。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液(3mL)で中和し、濃縮し、冷水で希釈した。結果として得られた沈殿物を、真空濾過によって収集し、真空で乾燥させて、表題化合物(107mg、0.604mmol)をピンク色の固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm3.95(s,3H)7.49(d,J=2.74Hz,1H)8.11(s,1H)8.47(d,J=2.74Hz,1H)。LC/MS(ESI
+)m/z=178(M+H)
+。
【0575】
ステップ2:4−クロロ−7−メトキシピリド[3,2−d]ピリミジン
中間体9のステップ3に関して記載のものと同様の反応を使用して、7−メトキシピリド[3,2−d]ピリミジン−4(1H)−オンを、表題化合物に変換した。LC/MS(ESI
+)m/z=196(M+H)
+。
【0576】
中間体11
【0577】
【化110】
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【0578】
4−クロロ−5−フルオロ−7−メトキシキナゾリンの合成
ステップ1:2−アミノ−6−フルオロ−4−メトキシベンゾニトリル
アンモニアガスをジメチルスルホキシド(11.83mL)中の2,6−ジフルオロ−4−メトキシベンゾニトリル(1.0g、5.91mmol)の溶液に通して10分間バブリングした。次いで、反応物を密封し、90℃で24時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、真空で濃縮して、黄褐色の残渣を得た。残渣を水で粉砕し、真空濾過によって収集し、真空で乾燥させて、表題中間体(0.9g、5.42mmol)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=167(M+H)
+。
【0579】
ステップ2:5−フルオロ−7−メトキシキナゾリン−4−オール
ギ酸(11.43mL、298mmol)及び硫酸(0.866mL、16.25mmol)の混合物に、2−アミノ−6−フルオロ−4−メトキシベンゾニトリル(0.9g、5.42mmol)を少量ずつ添加した。反応混合物を100℃で1時間撹拌し、周囲温度に冷却し、80mLの氷−水の混合物中に注いだ。結果として得られた沈殿物を真空濾過によって収集し、真空で乾燥させて、オフホワイトの固体として表題中間体(0.8g、4.12mmol)を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=195(M+H)
+。
【0580】
ステップ3:4−クロロ−5−フルオロ−7−メトキシキナゾリン
塩化チオニル(1.410mL、19.31mmol)中の5−フルオロ−7−メトキシキナゾリン−4−オール(0.125g、0.644mmol)の懸濁液に、N,N−ジメチルホルムアミド(0.028mL、0.361mmol)を添加した。反応物を80℃で6時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣を飽和重炭酸ナトリウム水溶液中に懸濁させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を真空で濃縮して、表題化合物(0.13g、0.611mmol)を黄色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=213(M+H)
+。
【0581】
中間体12
【0582】
【化111】
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【0583】
5−(ジフルオロメチル)ピコリン酸の合成
ステップ1:5−ホルミルピコリノニトリル
DMF(8.4mL)中の2−ブロモ−5−ホルミルピリジン(940mg、5.05mmol)及びシアン化銅(I)(233μL、7.58mmol)の懸濁液を、120℃で1.5時間撹拌し、室温に冷却し、水とEtOAcとに分割した。濾過によって固体を水層から除去し、濾液を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘプタン中40〜60%(ヘプタン中40%の酢酸エチル)の勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(236mg、1.786mmol)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=133(M+H)
+。
【0584】
ステップ2:5−(ジフルオロメチル)ピコリノニトリル
トルエン(0.25mL)中の5−ホルミルピコリノニトリル(74mg、0.560mmol)の溶液に、ビス(2−メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド(0.258mL、1.400mmol)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物に、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で慎重に反応停止処理を行い、水で希釈し、DCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質を、ヘプタン中40から60%(40%酢酸エチル/ヘプタン)の勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(48mg、0.311mmol)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=155(M+H)。
【0585】
ステップ3:5−(ジフルオロメチル)ピコリン酸
12Nの塩酸水溶液(4.3mL、140mmol)中の5−(ジフルオロメチル)ピコリノニトリル(48mg、0.311mmol)の懸濁液を、110℃で1.5時間撹拌した。周囲温度に冷却した後、反応混合物を濃縮し、DIPEA(2mL)で処理した。混合物を濃縮し、真空で乾燥させて、定量的収率で表題化合物を得た。LC/MS(ESI
+)m/z=174(M+H)
+。
【0586】
中間体13
【0587】
【化112】
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【0588】
5−メトキシ−3−メチルピラジン−2−カルボン酸の合成
ステップ1:3−メチルピラジン−2−カルボン酸メチル
2Lのフラスコにおいて、3−メチルピラジン−2−カルボン酸(Matrix、19.95g、144mmol)をMeOH(500mL)中に懸濁させた。懸濁液を氷水浴で冷却し、濃硫酸(Fluka、27.3mL、506mmol)を5分の期間にわたって添加し、反応混合物を80℃で5時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(750mL)中に取った。過剰な酸をNaOH水溶液(5Nまたは5M、200mL)で慎重に中和した。水層を分離し、DCM(250mL)で抽出した。合わせた有機層を合わせ、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮して、16.15gの表題化合物(106mmol、73%)を得た。MS m/z=153[M+H]
+。C
7H
8N
2O
2の計算値:152。
【0589】
ステップ2:3−(メトキシカルボニル)−2−メチルピラジン1−オキシド
1Lのフラスコにおいて、3−メチルピラジン−2−カルボン酸メチル(ステップ1、16.08g、106mmol)をCHCl
3(300mL)中に懸濁させた。3−クロロ過安息香酸(3−chlorobenzoperoxoic acid)(Aldrich、24.62g、143mmol)を添加した。反応混合物を70℃で16時間加熱した。反応混合物に、飽和NaHCO
3(200mL)で反応停止処理を行った。層を分離し、水層をDCM(100mL、2回)でさらに抽出した。合わせた有機層をMgSO
4上で乾燥させ、濾液を濃縮して、表題化合物を得た。MS m/z=169[M+H]
+。C
7H
8N
2O
3の計算値:168。
【0590】
ステップ3:5−クロロ−3−メチルピラジン−2−カルボン酸メチル
1Lのフラスコにおいて、粗3−(メトキシカルボニル)−2−メチルピラジン 1−オキシド(ステップ2、17.77g、106mmol)をDMF(300mL)中に溶解した。未希釈の三塩化ホスホリル(29.6mL、317mmol)を添加した。反応混合物を100℃に加熱した。1時間後に、反応混合物を濃縮して、DMFの大半を除去した。フラスコを、氷水浴において冷却し、1M Na
2CO
3水溶液(300mL)をゆっくりと添加した後、80%EtOAc−ヘキサン(400mL)を添加した。セライトを通して混合物を濾過した。結果として得られた濾液を分割し、水相を80%EtOAc−ヘキサン(250mL、2回)でさらに抽出した。合わせた有機層をMgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。物質を、11%EtOAc−ヘキサンを用いてシリカゲルによって精製して、表題化合物(4.29g、23mmol、22%)を得た。MS m/z=187[M+H]
+。C
7H
7ClN
2O
2の計算値:186。CDCl
3における
1H NMR δ:8.51(s,1H),4.01(s,3H),2.86(s,3H)。
【0591】
ステップ4:5−メトキシ−3−メチルピラジン−2−カルボン酸
フラスコに、ナトリウム(0.813g、35.4mmol)を充填し、アルゴンでパージし、室温の水浴に置いた。メタノール(47.7mL、1179mmol)をゆっくりと添加した。40分後に、5−クロロ−3−メチルピラジン−2−カルボン酸メチル(ステップ3、2.2g、11.79mmol)を添加した。容器を密封し、1.5時間で45℃に加熱した。水酸化ナトリウム(1M、12.97mL、12.97mmol)を添加し、1.5時間加熱を継続した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を最少量の水(50mL)中に溶解した。水相をジエチルエーテル(15mL)で抽出し、これを廃棄した。水相をHCl(5M、11mL、55mmol)で酸性にした。混合物をDCM(60mL、3回)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濾液を濃縮して、表題化合物(2.0g、100%)を得た。MS m/z=169[M+H]
+。C
7H
8N
2O
3の計算値:168。CDCl
3における
1H NMR δ:10.70(br,1H),7.98(s,1H),4.00(s,3H),2.91(s,3H)。
【0592】
中間体14
【0593】
【化113】
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【0594】
3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピラジン−2−カルボン酸の合成
表題化合物を、中間体13に従って、ステップ4で2,2,2,−トリフルオロエタノール(Aldrich)を使用して合成した。MS m/z=237(M+H)
+。
【0595】
中間体15
【0596】
【化114】
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【0597】
5−クロロ−3−メトキシピコリン酸の合成
1Lのフラスコにおいて、5−クロロ−3−ニトロピコリノニトリル(Oakwood、6.67g、36.3mmol)をMeOH(185mL)中に溶解した。溶液を0℃に冷却し、水酸化ナトリウム(3M、36.3mL、109mmol)を添加した。反応混合物を室温で温め、一晩撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、残渣を無水エタノール(100mL)中に取った。NaOH(5M、3当量、109mmol、22mL)を添加し、反応混合物を1時間で100℃に加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水(100mL)中に取った。水層をジエチルエーテル(30mL)で抽出し、これを廃棄した。水相をHCl(5M、55mL)で酸性にし、NaClで飽和させ、EtOAc(75mL、5回)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。結果として得られた固体をジエチルエーテルで粉砕して、表題化合物(5.63g、30mmol、83%)を得た。MS m/z=188[M+H]
+。C
7H
6ClNO
3の計算値:187。CDCl
3における
1H NMR δ:8.18(d,1H,J=1.8),7.49(d,1H,J=1.8),4.03(s,3H)。
【0598】
中間体16
【0599】
【化115】
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【0600】
5−シアノ−3−メトキシピコリン酸の合成
ステップ1:5−クロロ−3−メトキシピコリン酸メチル
350mLの再封可能容器において、5−クロロ−3−メトキシピコリン酸(中間体14、7.51g、40.0mmol)をMeOH(120mL)中に溶解した。溶液を0℃で冷却し、濃硫酸(7.57mL、140mmol)を添加した。容器を密封し、1.5時間で95℃に加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、Na
2CO
3(1M、140mL)で反応停止処理を行った。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をEtOAc(100mL、3回)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配20%〜33%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を黄色の固体として得た(5.59g、27.7mmol、67%)。MS m/z=202[M+H]
+。C
8H
8ClNO
3の計算値:201。CDCl
3における
1H NMR δ:8.24(d,1H,J=1.9),7.37(d,1H,J=1.9),3.97(s,3H),3.94(s,3H)。
【0601】
ステップ2:5−シアノ−3−メトキシピコリン酸メチル
350mLの再封可能容器において、Pd
2dba
3(1.487g、1.623mmol)、ジシクロヘキシル(2’,6’−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(1.444g、3.52mmol)、ジシアノ亜鉛(3.18g、27.1mmol)、及び5−クロロ−3−メトキシピコリン酸メチル(ステップ1、5.455g、27.1mmol)を、DMF(80mL)中に取った。反応混合物をアルゴンでパージした後、2時間で120℃に加熱した。冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。セライトを通して残渣を濾過し、濾過ケーキを1%MeOH/DCMですすいだ。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(33%〜40%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を白色の固体として得た(4.51g、23.5mmol、87%)。MS m/z=193[M+H]
+。C
9H
8N
2O
3の計算値:192。CDCl
3における
1H NMR δ:8.51(d,1H,J=1.6),7.55(d,1H,J=1.6),4.00(s,3H),3.97(s,3H)。
【0602】
ステップ3:5−シアノ−3−メトキシピコリン酸
1Lのフラスコにおいて、5−シアノ−3−メトキシピコリン酸メチル(ステップ2、4.51g、23.5mmol)を、THF(74mL)に取った。懸濁液を0℃に冷却し、水酸化ナトリウム(1M、24.64mL、24.64mmol)を添加した。1時間後、反応物を減圧下で濃縮した。残渣を100mLの水中に取り、水相をジエチルエーテル(50mL)で抽出し、これを廃棄した。水相をHCl(5M、5.16mL、25.8mmol)で酸性にした。水相をDCM(150mL、11回)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物を白色の固体として得た。MS m/z=179[M+H]
+。C
8H
6N
2O
3の計算値:178。CDCl
3における
1H NMR δ:8.48(d,1H,J=1.6),7.71(d,1H,J=1.6),4.08(s,3H)。
【0603】
中間体17
【0604】
【化116】
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【0605】
5−シアノ−3−メチルピコリン酸の合成
ジクロロメタン(96ml)中の5−シアノ−3−メチルピコリン酸tert−ブチル(国際公開第WO2012095521号に記載の手順に従って合成、4.18g、19.15mmol)の溶液に、TFA(Aldrich、148ml、1915mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をEtOAcで粉砕した。黄色のスラリーを減圧下で濃縮した。残渣を30mLのメチルtert−ブチルエーテル(30mL)及びヘキサン(50mL)で粉砕して、黄色の固体として5−シアノ−3−メチルピコリン酸(2.91g、17.95mmol、収率94%)を得た。MS m/z=163.2[M+H]
+。C8H6N2O2の計算値:162.0
【0606】
中間体18
【0607】
【化117】
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【0608】
ステップ1:3−クロロ−5−フルオロ−6−メトキシ−6,7−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−8(5H)−オン
耐圧瓶に、3−クロロ−1,7−ナフチリジン−8(7H)−オン(Anichem、15g、83mmol)、MeOH(34ml)、アセトニトリル(173ml)、及び1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイウムテトラフルオロホウ酸塩(Aldrich、30.9g、87mmol)を充填した。混合物を45〜50℃に加熱した。6時間後に、追加の1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイウムテトラフルオロホウ酸塩(2.5g)を添加し、一晩加熱を継続した。冷却した反応混合物に水及びEtOAcを添加し、層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をMgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をEtOAcで粉砕した。固体を濾過し、表題化合物(15.34g、66.5mmol、収率80%)を白色の固体として単離した。MS m/z=231[M+H]
+。C
9H
8ClFN
2O
2の計算値:230.0
【0609】
ステップ2:5−フルオロ−6−メトキシ−8−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−3−カルボニトリル
耐圧瓶に、Pd(dba)
3(Strem、1.032g、1.127mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’、6’−ジメトキシビフェニル(Strem 1.157g、2.82mmol)、シアン化亜鉛(Alfa Aesar、2.482g、21.14mmol)、3−クロロ−5−フルオロ−6−メトキシ−6,7−ジヒドロ−1,7−ナフチリジン−8(5H)−オン(ステップ1、3.25g、14.09mmol)、及びDMF(70ml)を充填した。瓶をアルゴンでパージし、反応混合物を1時間で110℃に加熱した。セライトのパッドを通して粗製反応混合物を濾過し、濾過ケーキをMeOHで洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮した。残渣をDCMで粉砕した。固体を濾過し、DCMで洗浄した。表題化合物(2.27g、10.26mmol、収率72.8%)をオフホワイトの固体として得た。MS m/z=222[M+H]
+。C
10H
8FN
3O
2の計算値:221.1
【0610】
ステップ3:8−クロロ−5−フルオロ−1,7−ナフチリジン−3−カルボニトリル
耐圧瓶に、5−フルオロ−6−メトキシ−8−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−3−カルボニトリル(ステップ3、2.27g、10.26mmol)、アセトニトリル(41ml)、及びオキシ塩化リン(Aldrich、3.35ml、35.9mmol)を充填した。瓶を密封し、反応混合物を一晩で75℃に加熱した。反応混合物を濃縮し、粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配0〜20%(10 DCM中のMeOH)/DCMによって精製して、表題化合物(1.2g、5.78mmol、収率56.3%)を白色の固体として得た。MS m/z=208[M+H]
+。C
9H
3ClFN
3の計算値:207.0
【0611】
中間体19(方法R)
【0612】
【化118】
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5−クロロピコリンアミドの合成
500mLの丸底フラスコに、5−クロロ−2−ピリジンカルボン酸(Ark Pharm、10.00g、63.5mmol)及び塩化チオニル(Aldrich、100ml、1371mmol)を充填した。触媒量のDMF(0.2ml)を添加し、反応混合物をアルゴン雰囲気下において4時間で80℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残渣をDCM(100ml)で希釈し、0℃水酸化アンモニウムの溶液(131ml、3364mmol)にゆっくりと添加した。添加が完了した後、反応混合物をさらに10分間攪拌させた。反応混合物を減圧下で濃縮し、沈殿物を濾過した。固体を水で洗浄し、乾燥させて、表題化合物(8.686g、55.5mmol、収率87%)をオフホワイトの固体として得た。MS m/z=157[M+H]
+。C
6H
5ClN
2Oの計算値:156
【0613】
中間体20
【0614】
【化119】
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【0615】
5−シアノピコリンアミドの合成
表題化合物を、方法Rに従って、5−シアノピコリン酸(Aldrich)から開始して合成した。MS m/z=147.9[M+H]
+。C
7H
5N
3Oの計算値:147
【0616】
中間体21
【0617】
【化120】
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【0618】
5−クロロ−3−メチルピコリンアミドの合成
表題化合物を、方法Rに従って、5−クロロ−3−メチルピコリン酸(中間体17)から開始して合成した。MS m/z=171.1[M+H]
+。C
7H
7ClN
2Oの計算値:170
【0619】
中間体22
【0620】
【化121】
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【0621】
3−クロロ−5−シアノピコリンアミドの合成
表題化合物を、方法Rに従って、3−クロロ−5−シアノピコリン酸(Bionet Research)から開始して合成した。MS m/z=181.9[M+H]
+。C
7H
4ClN
3Oの計算値:181
【0622】
中間体23
【0623】
【化122】
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【0624】
3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミドの合成
表題化合物を、方法Rに従って、3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピコリン酸(Ark Pharm)から開始して合成した。MS m/z=224.9[M+H]
+。C
7H
4ClF
3N
2Oの計算値:224
【0625】
中間体24
【0626】
【化123】
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【0627】
4−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドの合成
表題化合物を、方法Rに従って、4−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(国際公開第WO201169934号)から開始して調製した。MS m/z=196(M+H)。
【0628】
中間体25
【0629】
【化124】
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【0630】
3−クロロ−5−メトキシピコリン酸の合成
ステップ1:3−クロロ−5−メトキシピコリン酸メチル
1Lのフラスコにおいて、3−クロロ−5−ヒドロキシピコリン酸メチル(Afferchem、25.00g、133mmol)及び炭酸セシウム(87g、267mmol)をDMF(200mL)中に懸濁させ、ヨードメタン(41.7mL、666mmol)を滴下添加した。水冷コンデンサを取り付け、反応容器を55℃の油浴で加熱した。3時間後、反応物を減圧下で濃縮した。残渣を1.2Lの80%EtOAc−ヘキサン及び500mLのブライン中に取った。セライトを通して混合物を濾過した。濾液を分離漏斗に移した。有機層を分離し、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を30%から40%のEtOAc−ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(19.1g)を黄褐色の固体として得た。MS m/z=202(M+H)。
【0631】
ステップ2:3−クロロ−5−メトキシピコリン酸
中間体5のステップ2に関して記載されたものと同様の反応を使用して、3−クロロ−5−メトキシピコリン酸メチルを表題化合物に変換した。MS m/z=188(M+H)。
【0632】
中間体26
【0633】
【化125】
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【0634】
3−クロロ−5−メトキシピコリンアミドの合成
表題化合物を、手順Rに従って、3−クロロ−5−メトキシピコリン酸(中間体25)から開始して合成した。MS m/z=187(M+H)。
【0635】
中間体27
【0636】
【化126】
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【0637】
3,5−ジクロロピコリンアミドの合成
表題化合物を、方法Rに従って、3,5−ジクロロピリジン−2−カルボン酸(Matrix Scientific)から開始して合成した。MS m/z=190.9[M+H]
+。C
6H
4Cl
2N
2Oの計算値:189。
【0638】
中間体28
【0639】
【化127】
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【0640】
5−メトキシピコリンアミドの合成
ステップ1:5−メトキシピコリン酸ナトリウム
マイクロ波バイアルに、5−メトキシピコリン酸メチル(9.700g、58.0mmol、Tetrahedron Letters 2011,.52,122−124に従って合成)及び水酸化ナトリウム溶液(10N、58.0ml、580mmol)を充填した。反応混合物を撹拌し、CEM Voyagerマイクロ波装置(Large−Scale Unit)において120℃で11分間加熱した(150ワット、Powermax機能作動)。続いて、反応混合物を周囲温度で10分間攪拌させた。沈殿物を濾過によって収集し、固体をヘキサンですすいだ。固体を乾燥させて、5−メトキシピコリン酸ナトリウム(9.83g、56.1mmol、収率97%)を淡黄色の固体として得た。MS m/z=175.9[M+H]
+。C
7H
6NNaO
3の計算値:175。
1H NMR(400MHz,MeOH)dppm8.23(d,J=2.93Hz,1H)8.06(d,J=8.61Hz,1H)7.39(dd,J=8.80,2.93Hz,1H)3.91(s,3H)
【0641】
ステップ2:5−メトキシピコリンアミド
表題化合物を、方法Rに従って、5−メトキシピコリン酸ナトリウムから開始して合成した。MS m/z=153[M+H]
+。C
7H
8N
2O
2の計算値:152。
【0642】
中間体29
【0643】
【化128】
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【0644】
ステップ−1:6−クロロ−5−メチルピリジン−3−アミンの合成
鉄(Fe)粉(9.75g、0.174mol、Sigma−Aldrich)を、酢酸/水(29 mL:88mL)中の2−クロロ−3−メチル−5−ニトロピリジン(10g、0.058mol、Combi−blocks)の攪拌溶液に、2時間の期間にわたって少量ずつ添加した。3時間後に、セライトを通して反応混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチルで洗浄した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を重炭酸ナトリウム水溶液、ブライン、で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、6−クロロ−5−メチルピリジン−3−アミンを褐色の固体として得た(8.0g、97%)。MS m/z=142.03[M+H]
+。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ7.54(d,J=30Hz,1H),6.91−6.90(dd,J=0.6Hz&2.7Hz,1H),5.39(s,2H),2.17(s,3H)
【0645】
ステップ2:6−クロロ−5−メチルピリジン−3−イル酢酸塩の合成
100mLの丸底フラスコにおいて、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.8mL、0.0143mol、Sigma Aldrich)を、DME(7.5mL)中の6−クロロ−5−メチルピリジン−3−アミン(1.0g、0.0070mol)及びジクロロメタン(2.5mL)の冷却混合物(−15℃)に滴下添加した。次いで、亜硝酸tert−ブチル(0.85g、0.0082mol、Sigma−Aldrich)を滴下添加し、反応混合物を−10℃で25分間撹拌した。反応混合物を0℃に温め、さらに20分間攪拌した。反応混合物をペンタン(50mL)で希釈し、ジアゾニウムテトラフルオロホウ酸塩を濾過によって収集した。塩を無水酢酸(10mL)中に溶解し、95℃で2時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却した後、酢酸エチル(50mL)と重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)とに分割した。水溶液を分離し、酢酸エチル(100mL、2回)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、褐色の油を得た。この油を、石油エーテル中5%の酢酸エチルで溶出する、シリカでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、6−クロロ−5−メチルピリジン−3−イル酢酸塩を薄黄色の油として得た(780mg、62%)。MS m/z=185.02[M+H]
+。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ8.13(d,J=2.4Hz,1H),7.72(d,J=2.7Hz 1H),2.34(s,3H),2.30(s,3H)。
【0646】
ステップ−3:6−クロロ−5−メチルピリジン−3−オールの合成
炭酸カリウム(1.10g、0.0081mol)を、室温でMeOH(15mL)中の6−クロロ−5−メチルピリジン−3−イル酢酸塩(750mg、0.004mol)の攪拌溶液に添加した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を最少量の水で希釈し、1N HCl(15mL)で中和した。中和した後、溶液を酢酸エチル(100mL、2回)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、6−クロロ−5−メチルピリジン−3−オールをオフホワイトの固体として得た(500mg、89%)。MS m/z=143.01[M+H]+。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d
6):δ10.09(s,1H),7.76(d,J=3Hz,1H),7.18(d,J=3.6Hz,1H),2.24(s,3H)。
【0647】
ステップ4:2−クロロ−5−((4−メトキシベンジル)オキシ)−3−メチルピリジンの合成
DMF(5mL)中の6−クロロ−5−メチルピリジン−3−オール(250mg、0.0017mol)、1−(クロロメチル)−4−メトキシベンゼン(0.328g、0.0020mol、Sigma Aldrich)、及び炭酸カリウム(0.482g、0.0034mol)の混合物を、60℃で3時間攪拌させた。反応が完了した後、反応混合物を周囲温度に冷却し、氷冷水(25mL)に注ぎ入れた。得られた固体を濾過し、水(10mL、2回)で洗浄し、乾燥させて、2−クロロ−5−((4−メトキシベンジル)オキシ)−3−メチルピリジンをオフホワイトの固体として得た(400mg、87%)。
MS m/z=263.9[M+H]+。
1H−NMR(300MHz,CDCl
3):δ7.96(d,J=2.7Hz,1H),7.34(d,J=8.7Hz,2H),7.15(d,J=3Hz,1H),6.94−6.89(m,2H),4.99(s,2H),3.81(s,3H),2.33(s,3H)。
【0648】
ステップ5:5−((4−メトキシベンジル)オキシ)−3−メチル−2−ビニルピリジンの合成
25mLの密封可能管に、2−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)−3−メチルピリジン(330mg、0.0012mmol)、トルエン(10mL)、及びトリブチル(ビニル)スタンナン(447mg、0.0015mmol)の混合物を充填した。反応混合物をアルゴンガスで10分間パージした。次いで、Pd(PPh
3)
4(144mg、0.00018mol、Alfa− Aesar)を添加し、反応混合物を100℃で16時間攪拌させた。反応混合物を周囲温度に冷却し、セライトを通して濾過した。濾過ケーキを酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、粗残渣を得た。残渣を、石油エーテル中5〜10%の酢酸エチルで濃縮するシリカを使用したカラムクロマトグラフィーによって精製して、5−((4−メトキシベンジル)オキシ)−3−メチル−2−ビニルピリジンをオフホワイトの固体として得た(250mg、65%)。MS m/z=256.1[M+H]
+。
1H−NMR(300MHz,CDCl
3):δ8.20(d,J=2.7Hz,1H),7.37−7.33(m,2H),7.02(d,J=2.7Hz,1H),6.94−6.87(m,3H),6.21(dd,J=1.8Hz&16.8Hz,1H),5.39(dd,J=2.1Hz&10.5Hz,1H),5.01(s,2H),3.81(s,3H),2.33(s,3H)。
【0649】
ステップ6:5−メチル−6−ビニルピリジン−3−オールの合成
トリフルオロ酢酸(1.25mL、5回)を、アニソール(0.5mL)中の5−((4−メトキシベンジル)オキシ)−3−メチル−2−ビニルピリジン(250mg、0.00098mmol)の攪拌溶液に添加した。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、飽和NaHCO
3溶液(2ml)で反応停止処理を行った。反応混合物を酢酸エチル(10mL、2回)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣をペンタンで粉砕して、5−メチル−6−ビニルピリジン−3−オールをオフホワイトの固体として得た(100mg、76%)。MS m/z=136.15[M+H]
+。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.86(s,1H),7.96(d,J=2.8Hz,1H),6.94−6.86(m,2H),6.07(dd,J=2.4Hz&16.8Hz,1H),5.26(dd,J=2.8Hz&10.4Hz,1H),2.25(s,3H)。
【0650】
ステップ7:5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)−3−メチル−2−ビニルピリジンの合成
DMF(2mL)中の5−メチル−6−ビニルピリジン−3−オール(100mg、0.00074mmol)、ナトリウム1−ブロモブタ−2−イン(118mg、0.00088mol、Alfa−Aesar)、及び炭酸セシウム(361mg、0.0011mol)の反応混合物を、80℃で2時間撹拌した。反応が完了した後、反応混合物を周囲温度に冷却し、氷冷水(10mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(10mL、3回)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、シリカゲルを使用し、石油エーテル中0〜10%の酢酸エチルで溶出する、カラムクロマトグラフィーによって精製して、5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)−3−メチル−2−ビニルピリジンをオフホワイトの固体として得た(85mg、61.5 %)。MS m/z=188.3[M+H]
+。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.21(d,J=2.8Hz,1H),7.03(d,J=2.4Hz,1H),6.96−6.89(m,1H),6.22(dd,J=2.4Hz&17.2Hz,1H),5.40(dd,J=2Hz&10.8Hz,1H),4.68−4.67(m,2H),2.35(s,3H),1.85(t,J=2.4Hz,3H)。
【0651】
ステップ8:5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)−3−メチルピコリンアルデヒドの合成
OsO
4(tert−ブタノール中2.5重量%の溶液)(0.86mL、0.0027 mol)を、0℃でアセトン/水(100:100mL)中の5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)−3−メチル−2−ビニルピリジン(5.1g、0.027mol)の攪拌溶液に添加した。反応混合物を周囲温度で30分間攪拌した。次いで、NaIO
4(23.2g、0.108mol)を添加し、反応混合物を周囲温度でさらに4時間攪拌させた。反応混合物を氷冷水(200mL)で希釈し、EtOAc(200mL、3回)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4 上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、石油エーテル中5〜10%のEtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)−3−メチルピコリンアルデヒドをオフホワイトの固体として得た(3.6g、69.9%)。MS m/z=189.9[M+H]
+。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ10.10(s,1H),8.37(d,J=2.8Hz,1H),7.13(d,J=2.8Hz,1H),4.77(d,J=2.4Hz,2H),2.67(s,3H),1.86(t,J=2Hz,3H)。
【0652】
ステップ9:5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)−3−メチルピコリン酸の合成
水(216mL)/アセトン(36mL)中の5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)−3−メチルピコリンアルデヒド(3.6g、0.019mol)の攪拌溶液を、スルファミン酸(2.5g、0.025mol)及び85%亜塩素酸ナトリウム(2.65g、0.029mol)で処理した。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌させた。反応混合物を酢酸エチル(100ml、2回)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣をn−ペンタンで粉砕して、5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)−3−メチルピコリンアルデヒドをオフホワイトの固体として得た(3.2g、82%)。
MS m/z=206.3[M+H]
+。
1H−NMR(400MHz,CD3OD):δ8.16(d,J=2.8Hz,1H),7.38(d,J=2.4Hz,1H),4.84−4.82(m,2H),2.63(s,3H),1.83(t,J=2Hz,3H)。
【0653】
中間体30
【0654】
【化129】
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【0655】
ステップ1:2−クロロ−3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジンの合成
亜硝酸Tert−ブチル(1.60g、0.0156mol、Sigma−Aldrich)を、周囲温度でトリフルオロエタノール(10.05g、0.100mol)及びTFA(2.42g、0.0212mol)中の6−クロロ−5−メチルピリジン−3−アミン(2.0g、0.0140mol)の攪拌溶液に滴下添加した後、炭酸カリウム(4.40g)をゆっくりと添加した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水に注ぎ入れ、酢酸エチル(300mL、2回)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。粗残渣を、石油エーテル中5%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、2−クロロ−3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン(1.30g、収率41.13%)を赤みがかった油として得た。MS m/z=225.02[M+H]
+。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.96(d,J=3.2Hz,1H),7.19(d,J=2.8Hz,1H),7.87−4.41−4.35(m,2H),2.37(s,3H),
【0656】
ステップ2:3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ビニルピリジンの合成
中間体29のステップ5に関して記載のものと同様の反応を使用して、2−クロロ−3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジンを、3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ビニルピリジンに変換した。MS m/z=217.07[M+H]
+
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.18(d,J=2.8Hz,1H),7.03(d,3.2Hz,1H),6.96−6.89(m,2H),6.26−6.21(dd,J=2Hz,16.8Hz,1H),5.45−5.42(dd,J=2Hz,10.8Hz,1H),4.42−4.36(m,2H),2.36(s,3H)。
【0657】
ステップ3:3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピコリンアルデヒドの合成
中間体29のステップ8に関して記載のものと同様の反応を使用して、3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ビニルピリジンを、3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピコリンアルデヒドに変換した。MS m/z=219.05[M+H]
+
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ10.11(s,1H),8.36(dd,J=2.4Hz,1H),7.11(dd,J=2.8Hz,1H),4.51−4.46(m,2H),2.67(s,3H)。
【0658】
ステップ4:3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピコリン酸の合成
中間体34のステップ9に関して記載のものと同様の反応を使用して、3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピコリンアルデヒドを、3−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピコリン酸に変換した。MS m/z=235.05[M+H]
+
1H−NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.23(d,J=2.4Hz,1H),7.46(d,J=2.4Hz,1H),4.77−4.71(m,2H),2.64(s,3H)。
【0659】
中間体31
【0660】
【化130】
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【0661】
3,5−ジメチルピラジン−2−カルボン酸の合成
ステップ1:3,5−ジクロロピラジン−2−カルボン酸
−78℃でTHF(75mL)中のリチウムジイソプロピルアミド(2.0M ヘプタン/テトラヒドロフラン/エチルベンゼン、11.10mL、22.20mmol)の溶液に、室温で20分間にわたりTHF(20mL)中の2,6−ジクロロピラジン(1.44g、9.67mmol)の溶液を添加した。反応混合物を−78℃で1.5時間撹拌し、カニューレによって−78でドライアイスを含有する3つ口フラスコに添加した。反応混合物を、21時間にわたって−78℃から室温に温め、5M HClで反応停止処理を行った。混合物をブラインとEtOAcとに分割した。水相を5M HClでpH3.5まで酸性にした。水相をEtOAc(6回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中5%から10%のMeOH)によって精製して、3,5−ジクロロピラジン−2−カルボン酸(0.408g、2.11mmol、収率22%)を淡褐色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=193.0(M+H)
+。
【0662】
ステップ2:3,5−ジクロロピラジン−2−カルボン酸メチル
室温でMeOH(5mL)及びジエチルエーテル(5mL)中の3,5−ジクロロピラジン−2−カルボン酸(0.304g、1.58mmol)の溶液に、(トリメチルシリル)ジアゾメタン(ヘキサン中2.0M溶液、4.00mL、8.00mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間攪拌し、濃縮した。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%から20%のEtOAc)によって精製して、3,5−ジクロロピラジン−2−カルボン酸メチル(0.312g、1.51mmol、収率96%)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=207.0(M+H)
+。
【0663】
ステップ3:3,5−ジメトキシピラジン−2−カルボン酸エチル
室温でTHF(4.5mL)中の3,5−ジクロロピラジン−2−カルボン酸メチル(0.312g、1.51mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(60重量%の分散液、、0.199g、4.98mmol)及びメタノール(0.200mL、4.94mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間攪拌し、EtOAcで希釈し、飽和NH
4Clで反応停止処理を行った。反応混合物をブラインとEtOAcとに分割した。水相をEtOAc(3回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%から50%のEtOAc)によって精製して、3,5−ジメトキシピラジン−2−カルボン酸エチル(0.314g、1.48mmol、収率98%)をオフホワイトの固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=199.1(M+H)
+。
【0664】
ステップ4:3,5−ジメトキシピラジン−2−カルボン酸
室温でMeOH(5mL)中の3,5−ジメトキシピラジン−2−カルボン酸エチル(0.314g、1.48mmol)の溶液に、水酸化カリウム(0.135g、2.41mmol)を添加した。反応混合物を室温で17時間攪拌し、5M HCl(0.48mL)で反応停止処理を行い、EtOAcで希釈した。固体を濾過によって除去し、濾液を濃縮した。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中10%のMeOH)によって精製して、3,5−ジメトキシピラジン−2−カルボン酸(0.261g、1.42mmol、収率96%)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=185.1(M+H)
+。
【0665】
中間体32:
【0666】
【化131】
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【0667】
5−クロロ−3−メチルピラジン−2−カルボン酸の合成
ジオキサン(5mL)中の5−クロロ−3−メチルピラジン−2−カルボン酸メチル(0.117g、0.627mmol)(中間体24ステップ3)及び水酸化ナトリウム5N(0.150ml、0.752mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物を、2N HClでpH4まで酸性にし、EtOAc(2回)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾液を濃縮して、表題化合物(91.0mg、84%)を得た。MS m/z=172.9(M+H)
+。
【0668】
中間体33(方法S)
【0669】
【化132】
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【0670】
5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)ピコリン酸の合成
ステップ1:5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)ピコリン酸メチル
アルゴン下でTHF(39ml)中の5−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸メチル(1.5g、9.8mmol、Molbridge)の溶液を0℃に冷却し、2−ブチン−1−オール(1.5ml、20mmol、Aldrich)、トリフェニルホスフィン(2.95g、11.2mmol、Aldrich)、及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(2.2ml、11.2mmol、Aldrich)を逐次添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。追加のアゾジカルボン酸ジイソプロピル(1ml)を添加し、反応混合物を室温でさらに1時間攪拌した。反応混合物をCH
2Cl
2で希釈し、飽和NaHCO
3溶液で洗浄し、水層をCH
2Cl
2で逆抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0%から50%のEtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を淡褐色の固体として得た。MS m/z=206.0[M+H]
+。
【0671】
ステップ2:5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)ピコリン
中間体5のステップ2に関して記載のものと同様の反応を使用して、5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)ピコリン酸メチルを5−(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)ピコリン酸に変換した。MS m/z=192.1[M+H]+。
【0672】
中間体34
【0673】
【化133】
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【0674】
5−(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)ピコリン酸の合成
表題化合物を、方法Sに従って、プロパギルアルコール(Aldrich)から開始して同様に合成した。MS m/z=178.1[M+H]+。
【0675】
中間体35
【0676】
【化134】
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【0677】
5−((3−シクロプロピルプロパ−2−イン−1−イル)オキシ)ピコリン酸の合成
ステップ1:3−シクロプロピルプロパ−2−イン−1−オール
−78℃でN
2下においてTHF(20ml)中のシクロプロピルアセチレン(0.833mL、9.83mmol、Aldrich)の溶液に、ブチルリチウム(6.15mL、9.83mmol、Aldrich)を滴下添加した。添加が完了した後、混合物を−78℃で30分間撹拌し、続いてTHF(7mL)中のパラホルムアルデヒド粉末(600mg、9.83mmol、Aldrich)の溶液をゆっくりと添加した。次いで、反応混合物を−78℃で2時間攪拌し、一晩で室温に温めた。反応混合物に、0℃において飽和塩化アンモニウム(20mL)で反応停止処理を行った。次いで、混合物をジエチルエーテル(20mL、2回)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、おおよそ3mLの体積まで濃縮した。次いで、混合物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%〜50%のジエチルエーテル/ペンタン)によって精製して、760mgの表題化合物を、ジエチルエーテルを含有する無色の液体として得、これを次のステップで使用した。
1H NMR(MeOH)δ:4.13(d,J=2.0Hz,2H),1.26−1.30(m,1H),0.74−0.83(m,2H),0.59−0.67(m,2H)。
【0678】
ステップ2:5−((3−シクロプロピルプロパ−2−イン−1−イル)オキシ)ピコリン酸
表題化合物を、方法KSに従って、5−ヒドロキシピコリン酸メチル(Molbridge)及び3−シクロプロピルプロパ−2−イン−1−オールから開始して同様に合成した。MS m/z:218(M+H)。
【0679】
中間体36
【0680】
【化135】
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【0681】
5−(オキサゾル−2−イルメトキシ)ピコリン酸の合成
表題化合物を、方法Sに従って、5−ヒドロキシピコリン酸メチル(Molbridge)及びオキサゾール−2−イルメタノール(AstaTech)から開始して同様に合成した。MS m/z=237.9[M+H]
+。C
9H
7N
3O
3Sの計算値。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm5.59(s,2H)7.86(d,J=1.96Hz,1H)8.45(d,J=1.17Hz,1H)8.83(d,J=1.37Hz,1H)9.14(d,J=1.96Hz,1H)
【0682】
中間体37
【0683】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0684】
5−(チアゾール−2−イルメトキシ)ピコリン酸の合成
表題化合物を、上述の方法Sにしたがって、1,3−チアゾール−2−イルメタノール(Maybridge Chemical Co.,Ltd.)から開始して合成した。MS m/z=236.9[M+H]
+。C
10H
8N
2O
3Sの計算値:293.084。
【0685】
中間体38
【0686】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0687】
5−((4−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−2−イン−1−イル)オキシ)−3−メチルピコリン酸の合成
ステップ1:5−ヒドロキシ−3−メチルピコリノニトリル
再封可能容器に、Pd
2dba
3(0.893g、0.975mmol、Strem)、ジシクロヘキシル(2’,6’−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(0.858g、2.090mmol、Strem)、ジシアノ亜鉛(1.636g、13.93mmol)、及び6−クロロ−5−メチルピリジン−3−オール(2.00g、13.93mmol、ステップ3の中間体34)を充填した。固体をDMF(45mL)中に取り、反応混合物をアルゴンでパージした。容器を密封し、110℃の油浴で加熱した。21時間後に、セライトを通して反応物を濾過し、濾過ケーキを5%MeOH−DCMですすいだ。濾液を濃縮し、残渣を40%から50%のEtOAc−ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(676mg、32%)を得た。MS m/z=135(M+H)
+。
【0688】
ステップ2:5−ヒドロキシ−3−メチルピコリン酸
5−ヒドロキシ−3−メチルピコリノニトリル(0.570g、4.25mmol)を、濃HCl水溶液(28.3mL、340mmol)中に取った。反応混合物を、110℃の油浴で加熱した。24時間後に、反応物を濃縮して、表題化合物(650mg)を得た。残渣をそのまま使用した。MS m/z=154(M+H)
+。
【0689】
ステップ3:5−ヒドロキシ−3−メチルピコリン酸メチル
密封可能容器に、5−ヒドロキシ−3−メチルピコリン酸(0.651g、4.25mmol)及びMeOH(35mL)を充填した。反応容器を水浴に設置し、濃硫酸(0.854mL、15.94mmol)を添加した。容器を密封し、95℃の油浴で加熱した。24時間後に、反応混合物を濃縮し、残渣を30mLの0.5M Na
2CO
3水溶液中に取った。水相を10%MeOH−EtOAc(100mL)で抽出した。水層を分離し、NaClで飽和させた。水相を10%MeOH−EtOAc(100mL、7回)で抽出した。合わせた有機画分をMgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣を3%から4%のMeOH−DCMで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(593mg)を得た。MS m/z=168(M+H)
+。
【0690】
ステップ4:4−メチルペンタ−2−イン−1,4−ジオール
1Lのフラスコにおいて、水酸化カリウム(23.52g、419mmol)をジエチルエーテル(338mL)中に懸濁させた。懸濁液を0℃に冷却し、プロパギルアルコール(10.0mL、168mmol、Aldrich)を添加した。1時間後に、アセトン(36.9mL、503mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を氷水浴で冷却し、HCl水溶液(5M、90mL)で酸性にした。反応混合物を100mLまたは水で希釈した。層を分離した。水層をNaClで飽和させ、EtOAc(100mL、2回)で抽出した。合わせた有機抽出物を、MgSO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を70%から80%EtOAc−ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(564mg)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δppm4.29(d,J=6.1Hz,2H),2.05(d,J=6.1Hz,1H),1.73(m,1H),1.53(s,6H)。
【0691】
ステップ5:5−((4−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−2−イン−1−イル)オキシ)−3−メチルピコリン酸メチル
表題化合物を、方法Sに従って、5−ヒドロキシ−3−メチルピコリン酸メチル及び4−メチルペンタ−2−イン−1,4−ジオールから開始して同様に合成した。MS m/z=264(M+H)
+。
【0692】
ステップ6:5−((4−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−2−イン−1−イル)オキシ)−3−メチルピコリン酸
中間体5のステップ2に関して記載のものと同様の反応を使用して、5−((4−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−2−イン−1−イル)オキシ)−3−メチルピコリン酸メチルを表題化合物に変換した。MS m/z=250(M+H)
+。
【0693】
中間体39
【0694】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0695】
5−(シアノメトキシ)−3−メチルピコリン酸の合成
ステップ1:メチル5−(シアノメトキシ)−3−メチルピコリン酸メチル
DMF(48.2ml)中の5−ヒドロキシ−3−メチルピコリン酸メチル(0.8063g、4.82mmol、中間体38のステップ3)及び炭酸セシウム(0.772ml、9.65mmol、Alfa Aesar)の懸濁液に、ブロモアセトニトリル(0.336ml、4.82mmol、Sigma−Aldrich Chemical Company,Inc.)を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮した。MS m/z=207.1[M+H]
+。C
10H
10N
2O
3の計算値:206.069。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm2.67(s,3H)3.98(s,3H)4.88(s,2H)7.20(d,J=2.35Hz,1H)8.32(br.s.,1H)
【0696】
ステップ2:5−(シアノメトキシ)−3−メチルピコリン酸
アセトニトリル(4.34ml)中の5−(シアノメトキシ)−3−メチルピコリン酸メチル(0.895g、4.34mmol)及びヨウ化ナトリウム(0.354ml、8.68mmol、Sigma−Aldrich Chemical Company,Inc.)の溶液に、クロロトリメチルシラン(1.102ml、8.68mmol、Strem Chemicals,Inc.)を添加した。反応混合物を70℃に加熱し、一晩攪拌させた。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水、10%チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮して、5−(シアノメトキシ)−3−メチルピコリン酸を得、これをさらなる精製なしに使用した。MS m/z=192.9[M+H]
+。C
9H
8N
2O
3の計算値:192.03
【0697】
中間体40(方法T)
【0698】
【化139】
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【0699】
5−(チアゾール−4−イルメトキシ)ピラジン−2−カルボン酸の合成
ステップ1:チアゾール−4−イルメタノール
0℃でMeOH(48.3ml)中のチアゾール−4カルボキシアルデヒド(0.810ml、9.67mmol、Combi−Blocks Inc.)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.341ml、9.67mmol、Sigma−Aldrich Chemical Company,Inc.)を少量ずつ添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を慎重に添加し、反応混合物を濾過した。濾液を真空で濃縮した。固体を10%MeOH/DCM中に取り、シリカゲルのプラグを通して濾過して、チアゾール−4−イルメタノール(0.826g、7.18mmol、収率74.3%)を黄色の固体として得た。MS m/z=116.0[M+H]
+。C
4H
5NOSの計算値:115.009。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm2.58(br.s.,1H)4.86(s,2H)7.27−7.30(m,1H)8.83(d,J=1.76Hz,1H)
【0700】
ステップ2:5−(チアゾール−4−イルメトキシ)ピラジン−2−カルボン酸メチル
丸底フラスコに、5−クロロピラジン−2−カルボン酸メチル(1.239g、7.18mmol、Ark Pharm)、チアゾール−4−イルメタノール(0.8266g、7.18mmol)、炭酸セシウム(0.689ml、8.61mmol、Alfa Aesar)、及びDMF(20.51ml)を充填した。反応混合物を、40℃で3日間撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水、飽和NaClで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中10%から100%のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、5−(チアゾール−4−イルメトキシ)ピラジン−2−カルボン酸メチル(0.7606g、3.03mmol、収率42.2%)を得た。MS m/z=252.1[M+H]
+。C
10H
9N
3O
3Sの計算値:251.036。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm3.89(s,2H)5.60(s,1H)7.86(d,J=1.96Hz,1H)8.46(d,J=1.37Hz,1H)8.86(d,J=1.37Hz,1H)9.14(d,J=1.96Hz,1H)
【0701】
ステップ3:5−(チアゾール−4−イルメトキシ)ピラジン−2−カルボン酸
1,4−ジオキサン(15.14ml)中の5−(チアゾール−4−イルメトキシ)ピラジン−2−カルボン酸メチル(0.7606g、3.03mmol)の溶液に、室温で水酸化ナトリウムの1N溶液(4.54ml、4.54mmol)を添加した。反応混合物を16時間撹拌した。塩化水素(1,4−ジオキサン中の4.0M溶液、1.135ml、4.54mmol、Sigma Aldrich)を添加し、10分後に、反応混合物を真空で濃縮して、表題化合物を得た。MS m/z=237.9[M+H]
+。C
9H
7N
3O
3Sの計算値:237.021。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm5.59(s,2H)7.86(d,J=1.96Hz,1H)8.45(d,J=1.17Hz,1H)8.83(d,J=1.37Hz,1H)9.14(d,J=1.96Hz,1H)
【0702】
中間体41
【0703】
【化140】
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【0704】
5−(オキサゾル−2−イルメトキシ)ピラジン−2−カルボン酸の合成
表題化合物を、上述の方法Tに従って、オキサゾール−2−イルメタノール(Asatech,Inc.)から開始して合成した。MS m/z=221.9[M+H]
+。C
9H
7N
3O
4の計算値:221.044。
【0705】
中間体42
【0706】
【化141】
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【0707】
5−(チアゾール−5−イルメトキシ)ピラジン−2−カルボン酸の合成
表題化合物を、上述の方法Tに従って、5−(ヒドロキシメチル)チアゾール(Oakwood Products,Inc.)から開始して合成した。MS m/z=237.9[M+H]
+。C
9H
7N
3O
3Sの計算値:237.02。
【0708】
中間体43
【0709】
【化142】
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【0710】
5−(オキサゾル−5−イルメトキシ)ピラジン−2−カルボン酸の合成
表題化合物を、上述の方法Tに従って、1,3−オキサゾール−5−メタノール(Combi−Blocks Inc.)から開始して合成した。MS m/z=222.1[M+H]
+。C
9H
7N
3O
4の計算値:221.04。
【0711】
中間体44
【0712】
【化143】
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【0713】
5−(オキサゾル−4−イルメトキシ)ピラジン−2−カルボン酸の合成
表題化合物を、上述の方法Tに従って、オキサゾール−4−イルメタノール(J&W Pharmlab)から開始して合成した。MS m/z=221.9[M+H]
+。C
9H
7N
3O
4の計算値:221.04。
【0714】
中間体45
【0715】
【化144】
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【0716】
5−(チアゾール−2−イルメトキシ)ピラジン−2−カルボン酸の合成
表題化合物を、上述の方法Tに従って、1,3−チアゾール−2−イルメタノール(Maybridge Chemical Co.,Ltd.)から開始して合成した。MS m/z=237.9[M+H]
+。C
9H
7N
3O
3Sの計算値:237.02。
【0717】
中間体46
【0718】
【化145】
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【0719】
(S)−5−(ブタ−3−イン−2−イルオキシ)ピラジン−2−カルボン酸の合成
表題化合物を、上述の方法Tに従って、(S)−(−)−3−ブチン−2−オール(Alfa Aesar,A Johnson Matthey Company)から開始して合成した。MS m/z=192.9[M+H]
+。C
9H
8N
2O
3の計算値:192.05
【0720】
中間体47
【0721】
【化146】
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【0722】
(R)−5−(ブタ−3−イン−2−イルオキシ)ピラジン−2−カルボン酸の合成
表題化合物を、上述の方法Tに従って、(R)−(+)−3−ブチン−2−オール(Aldrich)から開始して合成した。MS m/z=193[M+H]
+。C
9H
8N
2O
3の計算値:192.05
【0723】
中間体48
【0724】
【化147】
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【0725】
5−イソプロポキシピラジン−2−カルボン酸の合成
THF(20mL)中のナトリウムt−ブトキシド(1.41g、14.67mmol)の室温溶液に、2−プロパノール(1.250mL、16.33mmol)を滴下添加した。10分後に、THF(10mL)中の5−クロロ−2−ピラジンカルボン酸メチル(1.70g、9.85mmol、Ark Pharm)の溶液を滴下添加した。1.5時間後に、反応物に、飽和NH
4Cl水溶液で反応停止処理を行い、EtOAc(3回)で抽出した。水層を減圧下で濃縮し、結果として得られた固体をHCl水溶液で処理した。溶液をDCM(3回)で抽出し、合わせた有機層を、iPrOH中0.5%TFA:CH
2Cl
2(0:1から1:9)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、白色の結晶質固体を得た。(497mg、2.7mmol、28%)。MS m/z=183[M+H]
+。C
8H
10N
2O
3の計算値:182。
【0726】
中間体49
【0727】
【化148】
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【0728】
2−(1−フルオロエチル)オキサゾール−4−カルボン酸の合成
ステップ1:2−(2−フルオロプロパンアミド)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル
丸底フラスコに、DL−セリンメチルエステル塩酸塩(1.49g、9.57mmol、Sigma−Aldrich Chemical Company,Inc.)、HATU(4.37g、11.49mmol、Sigma−Aldrich Chemical Company,Inc.)、及びDCM(22mL)を充填した。2−フルオロプロピオン酸(0.75ml、9.57mmol、Alfa Aesar,A Johnson Matthey Company)及びトリエチルアミン(3.3ml、23.93mmol、Sigma−Aldrich Chemical Company,Inc.)を添加し、反応混合物を室温で一晩攪拌させた。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機抽出物を水、飽和NaHCO
3水溶液、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。この溶液を真空で濃縮し、粗生成物を、DCM中1%から10%の勾配のMeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−(2−フルオロプロパンアミド)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル(0.69g、3.60mmol、収率38%)を得た。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm1.40(t,J=7.31Hz,5H)1.50−1.77(m,3H)3.23(qd,J=7.31,5.12Hz,3H)3.82(s,3H)3.88−4.15(m,2H)4.69(dt,J=7.53,3.69Hz,1H)4.87−5.21(m,1H)
【0729】
ステップ2:2−(1−フルオロエチル)オキサゾール−4−カルボン酸メチル
DCM(36.0ml)中の2−(2−フルオロプロパンアミド)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル(0.69g、3.60mmol)の溶液を−20℃に冷却し、デオキソ−フルオロ(THF中50%、0.73ml、3.96mmol、Fluka Chemie GmbH)を滴下添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。ブロモトリクロロメタン(1.276ml、12.96mmol、Sigma−Aldrich Chemical Company,Inc.)を添加した後、DBU(1.936ml、12.96mmol、TCI)を添加した。反応混合物を0℃に温め、3時間撹拌した。反応物に、飽和NaHCO
3水溶液の添加によって反応停止処理を行い、CH
2Cl
2で抽出した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を真空で除去し、粗生成物を、CH
2Cl
2中1%から10%の勾配の2M NH3・MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−(1−フルオロエチル)オキサゾール−4−カルボン酸メチル(0.2746g、1.586mmol、収率44.1%)を得た。MS m/z=173.9[M]
+、C
7H
8FNO
3の計算値:173.049
【0730】
ステップ3:2−(1−フルオロエチル)オキサゾール−4−カルボン酸
中間体5のステップ2に関して記載のものと同様の反応を使用して、2−(1−フルオロエチル)オキサゾール−4−カルボン酸メチルを表題化合物に変換した。MS m/z=159.9[M+H]
+。C
6H
6FNO
3の計算値:159.03
【0731】
中間体50
【0732】
【化149】
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【0733】
4−クロロ−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸の合成
ステップ1:1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸メチル
耐圧ガラス容器においてMeOH(31.6ml)中の1−イソプロピル−1h−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(0.9757g、6.33mmol、Matrix Scientific)の溶液に、硫酸(0.355ml、6.33mmol Sigma Aldrich)を添加した。容器を密封し、反応物を還流して攪拌した。(注記:携帯用ブラストシールドを使用した)。反応物を5時間攪拌させた。反応物を真空で濃縮した。残渣を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(0.8073g、4.80mmol、収率76%)を無色の油として得た。MS m/z=168.9[M+H]
+。C
8H
12N
2O
2の計算値:168.09。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm1.55(d,J=6.85Hz,6H)3.93(s,3H)4.63(dt,J=13.50,6.75Hz,1H)6.83(d,J=2.35Hz,1H)7.46(d,J=2.35Hz,1H)
【0734】
ステップ2:4−クロロ−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸メチル
DMF(9.60ml)中の1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(0.8073g、4.80mmol)の溶液に、n−クロロスクシンイミド(3.20g、24.00mmol、Sigma Aldrich)を添加した。反応混合物を4.5時間で70℃に加熱した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中10%から30%の勾配のEtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4−クロロ−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(0.2705g、1.335mmol、収率27.8%)をオフホワイトの固体として得た。MS m/z=203.0[M+H]
+。C
8H
11ClN
2O
2の計算値:202.051。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm1.42(d,J=6.85Hz,6H)3.80(s,3H)4.55(dt,J=13.30,6.65Hz,1H)8.23(s,1H)
【0735】
ステップ3:4−クロロ−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
中間体5のステップ2に関して記載のものと同様の反応を使用して、4−クロロ−1−イソプロピル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸メチルを表題化合物に変換した。MS m/z=188.9[M+H]
+。C
7H
9ClN
2O
2の計算値:188.035。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm1.41(d,J=6.65Hz,6H)4.52(quin,J=6.70Hz,1H)8.17(s,1H)12.89(br.s.,1H)
【0736】
中間体51
【0737】
【化150】
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【0738】
2−(ジフルオロメチル)チアゾール−4−カルボン酸の合成
ステップ1.2,2−ジフルオロメタンチオアミド
MeOH(20mL)中のジフルオロアセトニトリル(0.650ml、9.45mmol)の溶液に、室温で硫化アンモニウム(水中40〜48重量%の溶液、2.00ml、11.74mmol)を滴下添加した。2.5日間攪拌した後、反応混合物を乾燥するまで濃縮して、1.023g(97%)の橙色の非晶質固体を得た。材料をさらなる精製なしに次のステップへと進めた。MS m/z=180[M+H]
+。C
2H
3F
2NSの計算値:179。
【0739】
ステップ2.2−(ジフルオロメチル)チアゾール−4−カルボン酸エチル
EtOH(20mL)中の2,2−ジフルオロメタンチオアミド(1.023g、9.21mmol)及びブロモピルビン酸エチル(1.150mL、9.21mmol)の混合物を、2時間で50℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc:ヘキサン(0:1から1:1)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、964mg(51%)の褐色の油を得た。MS m/z=208[M+H]
+。C
7H
7F
2NO
2Sの計算値:207。
【0740】
ステップ3.2−(ジフルオロメチル)チアゾール−4−カルボン酸
中間体5のステップ2に関して記載のものと同様の反応を使用して、2−(ジフルオロメチル)チアゾール−4−カルボン酸エチルを表題化合物に変換した。MS m/z=180[M+H]
+。C
5H
3F
2NO
2Sの計算値:179。
【0741】
中間体52
【0742】
【化151】
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【0743】
2−(ジフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボン酸の合成
ステップ1.2−(ジフルオロメチル)−4,5−ジヒドロオキサゾール−4−カルボン酸メチル
ナトリウムメトキシド(メタノール中25重量%の溶液、0.230mL、1.032mmol)及びMeOH(20mL)の冷却溶液(0℃)に、内部温度を1℃未満に維持しながら、ジフルオロアセトニトリル(0.690mL、10.03mmol)を滴下添加した。20分後に、DL−セリンメチルエステル塩酸塩(1.55g、9.96mmol)を添加し、続いてMeOH(20mL)を添加し、反応物を一晩で室温に温めた。続いて、反応物を5時間で55℃に加熱した。反応物を室温に冷却し、DCM/水の間で分割した。水層をDCM(3回)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮して、1.59g(89%)の淡褐色の油を得た。MS m/z=180[M+H]
+。C
6H
7F
2NO
3の計算値:179。
【0744】
ステップ2.2−(ジフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボン酸メチル
DCM(50ml)中の臭化銅(II)(5.95g、26.6mmol)の冷却懸濁液(0℃)に、ヘキサメチレンテトラミン(3.73g、26.6mmol、Aldrich)を添加した後、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(4.0ml、26.8mmol、Aldrich)を添加した。20分後に、DCM(5mL)中の2−(ジフルオロメチル)−4,5−ジヒドロオキサゾール−4−カルボン酸メチル(1.59g、8.88mmol)の溶液を添加し、反応混合物を室温に温め、2時間撹拌した。混合物混合物を濾過し、濾液を乾燥するまで濃縮した。残渣をEtOAcと1:1飽和NH
4Cl−濃NH
4OHとに分割した。水層をEtOAc(3回)で抽出し、合わせた有機層を1:1飽和NH
4Cl−濃NH
4OH(1回)、10%クエン酸(1回)、飽和NaHCO
3(1回)、及びブライン(1回)で逐次洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥させた。濾液を25%EtOH/EtOAc:ヘキサン(0:1から1:0)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、708mg(45%)の白色の結晶質固体を得た。MS m/z=178[M+H]
+。C
6H
5F
2NO
3の計算値:177。
【0745】
ステップ3.2−(ジフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボン酸
中間体5のステップ2に関して記載のものと同様の反応を使用して、2−(ジフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボン酸メチルを表題化合物に変換した。MS m/z=164[M+H]
+。C
5H
3F
2NO
3の計算値:163。
【0746】
中間体53
【0747】
【化152】
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【0748】
2−(シクロプロピルエチニル)オキサゾール−4−カルボン酸の合成
ステップ1.2−(シクロプロピルエチニル)オキサゾール−4−カルボン酸エチル
トルエン(15ml)中の2−ブロモ−オキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(0.967g、4.40mmol、Combi−Blocks)、トランス−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.201g、0.286mmol、Strem)、及びヨウ化銅(I)(0.165g、0.866mmol、Aldrich)の混合物をアルゴンで10分間パージした。エチニルシクロプロパン(1.00ml、11.80mmol)及びトリエチルアミン(1.70ml、12.22mmol)を添加した。2.5時間後に、反応混合物をCH
2Cl
2と水とに分割した。水層をCH
2Cl
2(3回)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を(EtOAc):ヘキサン(0:1から2:3)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、452mg(50%)の淡い橙色の油を得た。MS m/z=206[M+H]
+。C
11H
11NO
3の計算値:205。
【0749】
ステップ2.2−(シクロプロピルエチニル)オキサゾール−4−カルボン酸
中間体5のステップ2に関して記載のものと同様の反応を使用して、2−(シクロプロピルエチニル)オキサゾール−4−カルボン酸エチルを表題化合物に変換した。MS m/z=178[M+H]
+。C
9H
7NO
3の計算値:177。
【0750】
中間体54
【0751】
【化153】
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【0752】
7−ブロモ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジンの合成
ステップ1.7−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン
AcOH(100mL)中の3−アミノ−2−ブロモ−4−ピコリン(4.5g、24.06mmol、Combi−Blocks)及び酢酸カリウム(3.09g、31.5mmol)の冷却混合物(13℃)に、水(10mL)中の亜硝酸ナトリウム(2.01g、29.1mmol)の溶液を滴下添加した。添加が完了した後、反応混合物を66時間でゆっくりと室温に温めた。水(3mL)中のNaNO
2(706mg)の溶液を反応混合物に添加し、反応混合物を5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を飽和NaHCO
3で塩基性にした。水層をEtOAc(3回)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄した後ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液をEtOAc:ヘキサン(0:1から1:1)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、白色の結晶質固体(1.38g、7.0mmol、29%)を得た。MS m/z=198[M+H]
+。C
6H
4BrN
3の計算値:198。
【0753】
ステップ2.7−ブロモ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン
DMF(4mL)中の水素化ナトリウム(鉱油中57%、0.052g、1.235mmol)の懸濁液に、室温で7−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン(0.197g、0.995mmol)を少量ずつ添加した。30分後に、ヨードメタン(0.070mL、1.127mmol)を添加した。1.5時間後に、反応物に、水(20mL)で反応停止処理を行い、溶液をEtOAc(3回)で抽出した。合わせた有機層をMeOH(0:1→1:19)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、オフホワイトの結晶質固体(19mg、0.09mmol、9%)を得た。MS m/z=214[M+H]
+。C
7H
6BrN
3の計算値:212。
【0754】
中間体56
【0755】
【化154】
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【0756】
5−クロロ−3−(プロパ−1−エン−2−イル)ピコリン酸の合成
マイクロ波ガラス容器に、3−ブロモ−5−クロロピコリノニトリル(0.5g、2.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.13g、0.115mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.731g、6.90mmol)を充填した。バイアルの排気を行い、窒素を再充填した。ジオキサン(10mL)及び水(3mL)を添加した。反応混合物に脱気を行い、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(0.474ml、2.53mmol)を添加した。反応混合物を2時間で90℃に加熱した。反応混合物を水とEtOAcとに分割した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、真空で濃縮した。残渣をEtOH(7mL)及びNaOH(5M、3mL)中に溶解した。溶液を1.5時間で115℃に加熱した。反応混合物を水とEtOAcとに分割した。有機相を廃棄し、水相を2M HCl水溶液で酸性にし、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、表題化合物を淡黄色の固体(0.373g、82%)として得た。MS m/z=198.1[M+H]
+。C
9H
8ClNO
2の計算値:197.024
【0757】
中間体57
【0758】
【化155】
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【0759】
5−クロロ−3−イソプロピルピコリン酸の合成
密封可能バイアルに、5−クロロ−3−(プロパ−1−エン−2−イル)ピコリン酸(373mg、1.887mmol)及びEtOH(100mL)を充填した。溶液を窒素でパージした。白金活性炭素(479mg、0.245mmol)を添加した後、氷酢酸(0.4mL)を添加した。反応混合物に排気を行い、水素を再充填し、室温で30分間撹拌した。セライトのパッドを通して反応混合物を濾過して、表題化合物を白色の固体として得た。この生成物は、少量の脱ハロゲン化産物を含有していた。この生成物を、さらなる精製なしに次のステップで使用した。
MS m/z=200.1[M+H]
+。C
9H
10ClNO
2の計算値199.040
【0760】
中間体58
【0761】
【化156】
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【0762】
3−ブロモ−5H−シクロペンタ[b]ピリジン−7(6H)−オンの合成
ステップ1:
酢酸(30mL、520mmol)中の3−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジン(1.83g、9.24mmol)及び酢酸カリウム(0.980g、9.99mmol)の混合物に、ベンズアルデヒド(1.90ml、18.7mmol)を添加した。反応混合物を、密封した耐圧管において3日間で145℃(油浴温度)に加熱し、室温に冷却し、追加のベンズアルデヒド(4mL)及びKOAc(1.83g)を添加した。反応混合物を、密封した耐圧管において2日間で145℃(油浴温度)に加熱し、室温に冷却した。反応混合物をEtOAcで希釈した。有機相を5M NaOH、水、及びブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中5%から10%のEtOAc)によって精製して、(E)−7−ベンジリデン−3−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジン(1.57g、5.49mmol、収率59%)を黄色の固体として得た。MS m/z=286.0[M+H]+。C
15H
12BrNの計算値285.0。
【0763】
ステップ2:
MeOH(75mL)及びDCM(75mL)中の(E)−7−ベンジリデン−3−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジン(1.61g、5.63mmol)の溶液を、−78℃に冷却し、酸素の状態でオゾン流をこの溶液に通して溶液が水色になるまで10分間バブリングした。溶液が無色になるまで10分間酸素を溶液に通した。トリフェニルホスフィン(3.63g、13.8mmol)を添加し、反応混合物を室温に温めた。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル(80g、ヘプタン中30%から70%のEtOAc)でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、3−ブロモ−5H−シクロペンタ[b]ピリジン−7(6H)−オン(1.14g、5.38mmol、収率96%)を黄色の固体として得た。MS m/z=211.9[M+H]+。C
8H
6BrNOの計算値211.0。
【0764】
中間体59
【0765】
【化157】
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【0766】
5−ブロモ−2−フルオロ−1−ヨード−3−メチルベンゼンの合成
PFAプラスチック製丸底フラスコに、フッ化水素ピリジン(70重量%のフッ化水素、100ml、1150mmol)の溶液を充填した。この溶液を0℃に冷却し、4−ブロモ−2−ヨード−6−メチルアニリン(9.2g、29.5mmol、Organic Letters 2009,11,249−251)を少量ずつ添加した。15分後に、亜硝酸ナトリウム(1.032ml、32.4mmol)を添加し、反応混合物を0℃でさらに15分間撹拌した。反応混合物を室温に温め、15分間撹拌した後、15分間撹拌し、続いて90℃で3時間加熱した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、水及びジエチルエーテルで反応停止処理を行った。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮した。粗物質を、ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(8.45g、26.8mmol、収率91%)を褐色の固体として得た。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm2.29(s,3H)7.27−7.34(m,1H)7.64−7.75(m,1H)
【0767】
中間体60
【0768】
【化158】
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【0769】
1−ブロモ−4−フルオロ−5−ヨード−2−(((4−メトキシベンジル)−オキシ)−メチル)−ベンゼンの合成
n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、42.9mL、107mmol)の溶液を、−78℃で、新たに蒸留したTHF(200mL)中の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(18.11mL、107mmol)の溶液に滴下添加した。溶液を30分間で0℃に温めた後、再び−78℃に冷却した。別個のフラスコにおいて、THF(60mL)中の2−ブロモ−5−フルオロベンジルアルコール(10g、48.8mmol)の溶液を−78℃に冷却し、カニューレによってLiTMP溶液に移した。結果として得られた反応混合物を−78℃で2時間撹拌した。続いて、THF(60mL)中のヨウ素(14.86g、58.5mmol)の溶液を滴下添加し、反応混合物を40分間撹拌した後、反応物に、−78℃で、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応停止処理を行った。チオ硫酸ナトリウム水溶液及びEtOAcで希釈した後、層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化アンモニウム水溶液、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、結果として得られた粗生成物をTHF(48ml)及びDMF(8ml)中に取り、0℃に冷却した。水素化ナトリウム(鉱油中60%、0.341g、8.52mmol)を一度に添加し、15分後に、4−メトキシベンジルクロリド(1.253ml、9.23mmol)を添加し、溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、1N HClで反応停止処理を行った。水及びEtOAcで希釈した後、層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を臭化リチウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をヘプタン中1:30のEt
2Oで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−ブロモ−4−フルオロ−5−ヨード−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)ベンゼンを1−ブロモ−4−フルオロ−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)ベンゼンとの約2:1の混合物として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=472.9/474.8(M+Na)。
【0770】
中間体61
【0771】
【化159】
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【0772】
4−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピラゾールの合成
密封可能バイアルに、DMF(6.75mL)中の4−ブロモ−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチル(1g、4.05mmol)及びトリエチルアミン(2.81mL、20.24mmol)の溶液を充填した。溶液を窒素で10分間パージした。ヨウ化銅(I)(0.077g、0.405mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.234g、0.202mmol)を添加し、1−プロピンをこの溶液に通して2分間バブリングした。反応混合物を70℃で一晩加熱した。反応物を、飽和塩化アンモニウム水溶液/水酸化アンモニウムの9:1混合物に注ぎ入れ、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化アンモニウム水溶液/水酸化アンモニウムの9:1混合物、臭化リチウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、残渣を1:9のEtOAc(ヘプタン中)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、4−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルを得、これをMeOH中に取り、過剰固体K
2CO
3で15分間処理した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。粗物質をDCMと水とに分割した。層を分離し、水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で洗浄した。濾液を真空で濃縮して、4−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピラゾールを得た。LC/MS(ESI
−)m/z=107.0(M+H)。
【0773】
中間体62
【0774】
【化160】
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【0775】
4−(シクロプロピルエチニル)−1H−ピラゾールの合成
表題化合物を、上述の4−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピラゾール(中間体61)に関して記載の手順に従ったが、シクロプロピルアセチレンを使用して合成した。LC/MS(ESI
−)m/z=133.1(M+H)。
【0776】
以下のカルボン酸中間体を、以下に列挙される既存の文献の手順に従って合成した。
【0777】
【表2】
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【0778】
中間体81
【0779】
【化161】
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【0780】
5−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−2−カルボン酸の合成
ステップ1:5−アミノピリジン−2−カルボン酸メチル
MeOH(120mL)中の5−アミノピリジン−2−カルボン酸(Goldenbridge Pharma,Inc.、5.70g、41.0mmol)の懸濁液を氷水浴において冷却し、塩化チオニル(8.97mL、123mmol)で滴下処理した。結果として得られた懸濁液を20時間加熱還流した後、濃縮して、黄色の固体を得た。固体を飽和NaHCO
3水溶液(60mL)中に溶解し、Gregar Extractorを使用してEtOAc中に抽出した。抽出物を濃縮して、5−アミノピリジン−2−カルボン酸メチル(4.26g、収率68%)をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.32(s,2H),4.35(br s,2H),4.02(s,3H)。
【0781】
ステップ2:5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−2−カルボン酸メチル
DMF(15mL)中の5−アミノピリジン−2−カルボン酸メチル(1.37g、8.96mmol)の溶液を、二炭酸ジ−tert−ブチル(2.15g、9.86mmol)で処理し、周囲温度で5分間撹拌した。DMAP(0.11g、0.90mmol)を添加し、溶液を周囲温度で20時間撹拌した。結果として得られた懸濁液をDCM中0から40%の勾配のEtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−2−カルボン酸メチル(1.31g、収率58%)を白色の結晶質固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.01(s,2H),6.78(br.s,1H),4.05(s,3H),1.54(s,9H)。
【0782】
ステップ3:5−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−2−カルボン酸メチル
DMF(13mL)中の5−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン−2−カルボン酸メチル(1.31g、5.16mmol)の溶液を、炭酸セシウム(2.19g、6.71mmol)で処理した後、ヨードメタン(0.64mL、10.32mmol)で処理した。結果として得られた懸濁液を周囲温度で5時間撹拌した。懸濁液をDCM(50mL)で希釈し、濾過し、濃縮し、DCM中0から40%の勾配のEtOAcで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、5−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−2−カルボン酸メチル(1.16g、収率84%)を白色の固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.91(s,2H),4.07(s,3H),3.38(s,3H),1.52(s,9H)。
【0783】
ステップ4:5−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−2−カルボン酸塩
THF(15mL)中の5−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−2−カルボン酸メチル(1.16g、4.35mmol)の溶液を、LiOH(4.6mL、4.6mmol)の1.0M水溶液で処理し、この溶液を周囲温度で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、1,4−ジオキサンから凍結乾燥させて、5−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−2−カルボン酸リチウム(1.16g、収率100%)を白色の粉末として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ8.63(s,2H),3.24(s,3H),1.43(s,9H)。
【0784】
中間体82
【0785】
【化162】
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【0786】
3−フルオロ−5−メトキシピコリン酸及び5−フルオロ−3−メトキシピコリン酸の混合物の合成
ステップ1:3−フルオロ−5−ヒドロキシピコリン酸及び5−フルオロ−3−ヒドロキシピコリン酸の混合物
密封可能管に、3,5−ジフルオロピリジン−2−カルボン酸(2.0g、12.57mmol、Lancaster Synthesis Ltd.)、水酸化リチウム水和物(5.28g、126mmol、Aldrich)、及び水(50mL)を添加した。結果として得られた混合物を100℃で20時間撹拌した。次いで、混合物を室温に冷却し、TFA(5.0mL、67.3mmol、Aldrich)を混合物に添加した。混合物を濃縮し、真空で一晩乾燥させて、3−フルオロ−5−ヒドロキシピコリン酸及び5−フルオロ−3−ヒドロキシピコリン酸の12.6gの粗生成物の混合物を白色の固体として得、次のステップで直接使用した。MS(ESI、陽イオン)m/z:158.1(M+H)が両方の異性体について観察された。
【0787】
ステップ2:3−フルオロ−5−メトキシピコリン酸メチル及び5−フルオロ−3−メトキシピコリン酸メチルの混合物
DMF(100mL、Aldrich)中の3−フルオロ−5−ヒドロキシピコリン酸(1.98g、12.57mmol)及び5−フルオロ−3−ヒドロキシピコリン酸の溶液に、炭酸セシウム(2.5mL、31.4mmol、Aldrich)及び安定化ヨードメタン(1.7mL、27.7mmol、Alfa Aesar,A Johnson Matthey Company)を添加した。反応物を室温で48時間撹拌した。炭酸セシウム(20.48g、62.8mmol、Aldrich)及び安定化ヨードメタン(3.4mL、55.4mmol、Alfa Aesar)を添加した。結果として得られた混合物を室温で16時間撹拌した。混合物をH
2O(500mL)で希釈し、EtOAc(500mL、2回)で抽出した。合わせた抽出物をH
2O(500mL、1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮し、真空で乾燥させて、1.18gの生成物を3−フルオロ−5−メトキシピコリン酸メチル及び5−フルオロ−3−メトキシピコリン酸メチルの混合物として、淡黄色の固体として得た。MS(ESI、陽イオン)m/z:186.1(M+H)が両方の異性体について観察された。
【0788】
ステップ3:3−フルオロ−5−メトキシピコリン酸及び5−フルオロ−3−メトキシピコリン酸の混合物
0℃でMeOH(30mL、Aldrich)及び水(10mL)中の3−フルオロ−5−メトキシピコリン酸メチル(1.18g、6.37mmol)及び5−フルオロ−3−メトキシピコリン酸メチルの溶液に、水酸化リチウム水和物(0.53g、12.74mmol、Aldrich)を添加した。添加した後、混合物を、次いで、室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、H
2O(25mL)を添加した。結果として得られた混合物をHCl(2N)によってpH=5〜6に調整した。混合物を濃縮し、乾燥させた。残渣をMeOH(100mL)中に溶解し、シリカに吸着させ、DCM中0%〜40%の勾配のMeOHを使用したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、1.67g(白色固体)の生成物を、3−フルオロ−5−メトキシピコリン酸及び5−フルオロ−3−メトキシピコリン酸の混合物として得た。MS(ESI、陽イオン)m/z:172.1(M+H)が両方の異性体について観察された。
【0789】
中間体83
【0790】
【化163】
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【0791】
5−シアノピリミジン−2−カルボン酸の合成
ステップ1:5−ブロモピリミジン−2−カルボン酸メチル
室温でMeOH(50mL)中の5−ブロモピリミジン−2−カルボン酸(3.22g、15.9mmol)の溶液に、塩化アセチル(4.0mL、56.3mmol)を添加した。反応混合物を15分間加熱還流し、室温に冷却し、減圧下で濃縮した。反応混合物を飽和NaHCO
3(30mL)及びEtOAcで希釈し、分離漏斗に移した。水相をEtOAc(4回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、5−ブロモピリミジン−2−カルボン酸メチル(2.30g、10.6mmol、収率67%)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=216.9(M+H)。C
6H
5BrN
2O
2の計算値216.0。
【0792】
ステップ2:5−シアノピリミジン−2−カルボン酸メチル
100mLの丸底フラスコ中の5−ブロモピリミジン−2−カルボン酸メチル(2.30g、10.6mmol)及びシアン化銅(I)(1.92g、21.4mmol)の混合物に、DMA(21mL)を添加した。窒素をこの溶液に5分間バブリングすることによって反応混合物を脱気した。反応混合物を2日間で110℃に加熱し、室温に冷却した。反応混合物をEtOAc及び水で希釈し、ガラスフリット(中型)を通して濾過した。濾液を分離漏斗に移した。水相をEtOAc(4回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色の油を得た。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(80g、ヘプタン中5%から50%のEtOAc)によって精製して、5−シアノピリミジン−2−カルボン酸メチル(0.83g、5.08mmol、収率48%)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=164.0(M+H)。C
7H
5N
3O
2の計算値163.0。
【0793】
ステップ3:5−シアノピリミジン−2−カルボン酸
0℃でTHF(2.6mL)中の5−シアノピリミジン−2−カルボン酸メチル(0.11g、0.644mmol)の溶液に、水(0.5mL)中の水酸化リチウム一水和物(30mg、0.715mmol)の溶液を添加した。反応混合物を0℃で20分間撹拌し、1M HCl(0.70mL)を添加した。反応混合物を減圧下で濃縮し、高真空で乾燥させて、5−シアノピリミジン−2−カルボン酸メチル(0.11g、0.644mmol)を白色の固体として得、これをさらなる精製なしに使用した。LC/MS(ESI
+)m/z=148.0(M−H)。C
6H
3N
3O
2の計算値149.0。
【0794】
中間体84
【0795】
【化164】
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【0796】
5−エチルピコリン酸の合成
ステップ1:5−((トリエチルシリル)エチニル)ピコリン酸メチル
ガラス製マイクロ波反応容器に、5−ブロモピリジン−2−カルボン酸メチル(0.95ml、6.94mmol、Alfa Aesar)、(トリエチルシリル)アセチレン(3.73ml、20.81mmol、Sigma−Aldrich)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.61g、0.527mmol、Strem Chemicals)、トリエチルアミン(4.82ml、34.7mmol、Sigma−Aldrich Chemical)、及びヨウ化銅(I)(0.04ml、1.040mmol、Sigma−Aldrich)を充填した。反応混合物を撹拌し、Biotage Initiatorマイクロ波反応器において70℃で30分間加熱した。セライトを通して反応混合物を濾過し、濃縮した。反応混合物を飽和NH
4Clで希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水及びブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中0%から40%の勾配のEtOAcで溶出するシリカゲルカラムを通してクロマトグラフィーを行って、5−((トリエチルシリル)エチニル)ピコリン酸メチル(1.68g、6.09mmol、収率88%)を得た。MS m/z[M+H]
+=276.0。C
15H
21NO
2Siからの計算値:275.418
【0797】
ステップ2:5−エチルピコリン酸
THF(12.11ml)中の5−((トリエチルシリル)エチニル)ピコリン酸メチル(1.68g、6.05mmol)の溶液に、THF中1.0MのTBAF(6.68ml、6.68mmol、Sigma Aldrich)を添加した。反応物を室温で6時間攪拌させた。反応物を濃縮した。粗生成物をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中10%から100%の勾配のEtOAc、続いてEtOAc中1%のAcOHで溶出するシリカゲルカラムを通してクロマトグラフィーを行って、5−エチルピコリン酸(0.05g、0.37mmol、収率6.10%)を得た。MS m/z[M+H]
+=147.9。C
8H
5NO
2からの計算値:147.131
【0798】
中間体85
【0799】
【化165】
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【0800】
5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピコリン酸の合成
ステップ1:5−ブロモピコリン酸メチル
MeOH(2ml)/トルエン(20ml)中の5−ブロモピコリン酸(2.0g、9.94mmol)の懸濁液に、TMS−ジアゾメタン(ジエチルエーテル中20M、5.47ml、10.94mmol、Matrix Scientific)を滴下添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。追加の0.2当量(0.99mL)のTMS−ジアゾメタンを添加し、反応物を1.5時間撹拌した。反応物を濃縮し、褐色の固体をさらなる後処理なしに次のステップへと進めた。MS m/z[M+H]
+=217.9。C
7H
6BrNO
2からの計算値:216.032
【0801】
ステップ2:5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピコリン酸メチル
トルエン(50mL)中の5−ブロモピコリン酸メチル(0.60g、2.77mmol)の溶液に、トリブチル(プロパ−1−イン−1−イル)スタンナン(1.01mL、3.32mmol、Sigma Aldrich)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.04g、0.036mmol、Strem Chemicals,Inc.)を添加した。反応物を100℃で一晩撹拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。残渣を10%重量/重量のKFのシリカのプラグに吸着させ、ヘキサン中10%から100%の勾配のEtOAcで溶出するシリカゲルカラムでクロマトグラフィーを行って、5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピコリン酸メチル(0.18、1.05mmol、収率37.8%)を得た。MS m/z[M+H]
+=176.0。C
10H
9NO
2からの計算値:175.184
【0802】
ステップ3:5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピコリン酸
テトラヒドロフラン(3.48ml)中の5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピコリン酸メチル(0.18g、1.05mmol)の溶液に、水酸化ナトリウムの1.0N溶液(1.05mL、1.045mmol、Sigma)を添加した。反応物を室温で1.5時間撹拌した。塩化水素(1,4−ジオキサン中の4.0M溶液、0.26ml、1.05mmol、Sigma Aldrich)を添加し、反応物をさらに10分間撹拌した。反応物を真空で濃縮して、5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピコリン酸を淡黄色の固体として得た。理論上の収率であることを想定して物質をさらなる精製なしに使用した。MS m/z[M+H]
+=162.1。C
9H
7NO
2からの計算値:161.157
【0803】
中間体86
【0804】
【化166】
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【0805】
5−クロロ−3−(フルオロメチル)ピコリン酸の合成
ステップ1:5−クロロ−2−ビニルニコチン酸メチル
密封可能バイルに、室温で窒素雰囲気下において2,5−ジクロロニコチン酸メチル(100mg、0.49mmol、Bionet Research)、トリブチル(ビニル)スタンナン(156μl、0.53mmol)、及びN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)を充填した。2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール(Aldrich,5mg)を添加した後、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(Strem,68mg、0.10mmol)を添加し、反応混合物を1時間で80℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(50mL)と水(50mL)とに分割した。有機相を分離し、水(25mL、2回)及びブライン(30mL)で洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(5〜35%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を無色の油として得た(96mg)。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm3.95(s,3H)3.97−4.00(m,1H)5.55−5.69(m,1H)6.43−6.58(m,1H)7.51−7.67(m,1H)8.12−8.23(m,1H)8.59−8.69(m,1H)
【0806】
ステップ2:(5−クロロ−2−ビニルピリジン−3−イル)メタノール
DCM(5ml)中の5−クロロ−2−ビニルニコチン酸メチル(0.21g、1.06mmol)の溶液を−45℃に冷却した。水素化ジイソブチルアルミニウム(ヘキサン中1M、1.6ml、1.59mmol、Aldrich)の溶液を滴下添加した。15分後に、反応混合物に、飽和酒石酸カリウムナトリウム水溶液(3mL)の添加によって反応停止処理を行った。DCMを添加した後、水を添加した。有機相を分離し、水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮した。粗物質をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中5%から55%の勾配のEtOAcで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(77mg)を白色の固体として得た。LC/MS m/z=170.1[M+H]
+。
【0807】
ステップ3:5−クロロ−3−(フルオロメチル)−2−ビニルピリジン
−78℃でDCM(30mL)中のトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(Aldrich、1.9mL、12mmol)の溶液に、Xtalfluor−E(4.1g、18mmol、Aldrich)を添加した後、DCM(40mL)中の(5−クロロ−2−ビニルピリジン−3−イル)メタノール(2g、12mmol)の溶液を添加した。冷水浴を除去し、反応混合物を15分の期間にわたって−78℃から室温に温めた。反応物に、飽和重炭酸塩水溶液の添加によって反応停止処理を行った。室温で15分間撹拌した後、反応混合物をEtOAc及び水で希釈した。有機相を分離し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中%から45%の勾配のEtOAcで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を無色の油として得た(1.22 g)。LC/MS m/z=172.1[M+H]
+。
【0808】
ステップ4:5−クロロ−3−(フルオロメチル)ピコリンアルデヒド
THF(2.3mL)及び水(3.5mL)中の5−クロロ−3−(フルオロメチル)−2−ビニルピリジン(65mg、0.38mmol)の溶液に、四酸化オスミウムの溶液(2−メチル−2−プロパノール中2.5重量%、80μl、0.038mmol、Aldrich)を添加した。5分後に、メタ過ヨウ素酸ナトリウム(122mg、0.568mmol、Aldrich)を一度に添加し、反応混合物を1時間撹拌させた。反応混合物をブラインとEtOAcとに分割した。有機相を分離し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中5%から45%の勾配のEtOAcで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を灰色の固体として得た(55mg)。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm5.81(s,1H)5.97(s,1H)8.02−8.21(m,1H)8.63−8.82(m,1H)10.03−10.19(m,1H)
【0809】
ステップ5:5−クロロ−3−(フルオロメチル)ピコリン酸
THF(2mL)及び水(4mL)中の5−クロロ−3−(フルオロメチル)ピコリンアルデヒド(55mg、0.32mmol)の溶液に、0℃で固体NaOH(13mg)を添加した。10分後に、KMNO
4(100mg)を一度に添加した。さらに10分後に、セライトのパッドを通して反応混合物を濾過した。セライトを1M HCl(10mL)、水、及びEtOAcで洗浄した。相を分離し、水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSO
4上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。表題化合物を黄色の残渣として得、さらなる精製なしに次のステップに用いた。LC/MS m/z=172.1[M+H]
+。
【0810】
中間体87
【0811】
【化167】
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【0812】
6−クロロフロ(chlorofuro)[3,2−b]ピリジン−3(2H)−オンの合成
ステップ1:2−((5−クロロ−2−シアノピリジン−3−イル)オキシ)酢酸エチル
炭酸セシウム(1.63g、5.01mmol)及び5−クロロ−3−フルオロピコリノニトリル(0.784g、5.01mmol)の混合物に、NMP(5mL)及びグリコール酸エチル(0.52mL、5.49mmol)を添加した。反応混合物を20分間室温で攪拌し、1時間で80℃に加熱し、追加のグリコール酸エチル(0.10mL)を添加した。80℃で2時間攪拌を継続し、反応混合物を室温に冷却した。反応物をEtOAc及び水で希釈した。水相をEtOAc(2回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。DCM中0%から15%の勾配のEtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、2−((5−クロロ−2−シアノピリジン−3−イル)オキシ)酢酸エチル(0.83g、3.46mmol、収率69%)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=240.9(M+H)。C
10H
9ClN
2O
3の計算値240.0。
【0813】
ステップ2:3−アミノ−6−クロロフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸エチル
HCl(ジオキサン中4M、6.0mL)、24mmol)をEtOH(15mL)中の2−((5−クロロ−2−シアノピリジン−3−イル)オキシ)酢酸エチルの溶液に添加することによって、2−((5−クロロ−2−シアノピリジン−3−イル)オキシ)酢酸エチルのHCl塩を形成した。溶液を減圧下で濃縮した。室温でPhMe(45mL)中の水素化ナトリウム(鉱油中60重量%の分散液、0.60g、14.9mmol)の懸濁液に、エタノール(0.88mL、15.00mmol)を添加した。混合物を室温で20分間撹拌し、カニューレによって2−((5−クロロ−2−シアノピリジン−3−イル)オキシ)酢酸エチル塩酸塩(1.27g、4.58mmol)に添加した。反応混合物40分間を室温で攪拌し、飽和NH
4Clで反応停止処理を行った。反応混合物をEtOAc及び水で希釈した。水相をEtOAc(2回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、3−アミノ−6−クロロフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸エチル(0.84g、3.47mmol、収率76%)を黄色の固体として得、これをさらなる精製なしに使用した。LC/MS(ESI
+)m/z=240.9(M+H)。C
10H
9ClN
2O
3の計算値240.0。
【0814】
ステップ3:6−クロロフロ[3,2−b]ピリジン−3(2H)−オン
塩酸(水中5.0M、50.0mL、3.35mmol)中3−アミノ−6−クロロフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸エチル(0.81g、3.35mmol)の溶液を、4時間加熱還流し、室温に冷却した。飽和NaHCO
3によりpHを7に調整した。水相をEtOAc(3回)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。DCM中0%から100%の勾配のEtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、6−クロロフロ[3,2−b]ピリジン−3(2H)−オン(0.12g、0.68mmol、収率20%)を黄色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=170.0(M+H)。C
7H
4ClNO
2の計算値169.0。
【0815】
中間体88
【0816】
【化168】
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【0817】
3−ブロモ−6,7−ジヒドロキノン−8(5H)−オンの合成
ステップ1:(E)−8−ベンジリデン−3−ブロモ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン
耐圧管において酢酸(9.50mL、165mmol)中の3−ブロモ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン(0.58g、2.73mmol)(J.Am.Chem.Soc.2011,133,12285に従って調製)及び酢酸カリウム(2.94g、30.0mmol)の混合物に、ベンズアルデヒド(2.80mL、27.7mmol)を添加した。反応混合物を8日間で150℃(油浴温度)に加熱し、室温に冷却した。反応物をEtOAcで希釈し、5M NaOH(1回)、水(1回)、ブライン(1回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。ヘプタン中0%から10%の勾配のEtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、1.29gの(E)−8−ベンジリデン−3−ブロモ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン(1.29g、4.30mmol)及びベンズアルデヒドの2.5:1混合物を黄色の油として得、これをさらなる精製なしに使用した。LC/MS(ESI
+)m/z=300.0(M+H)。C
16H
14BrNの計算値299.0。
【0818】
ステップ2:3−ブロモ−6,7−ジヒドロキノン−8(5H)−オン
MeOH(40mL)及びDCM(40mL)中の(E)−8−ベンジリデン−3−ブロモ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン(0.82g、ベンズアルデヒドとの2.5:1混合物)の溶液を−78℃に冷却し、オゾンを溶液に通して溶液が水色になるまで5分間バブリングした。溶液が無色になるまで10分間酸素を溶液に通し、トリフェニルホスフィン(1.03g、3.93mmol)を添加した。溶液をドライアイス/アセトン浴から取り出し、室温に温めた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮した。ヘプタン中30%から70%の勾配のEtOAc)で溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、3−ブロモ−6,7−ジヒドロキノン−8(5H)−オン(0.460g、2.04mmol、収率75%)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=225.9(M+H)。C
9H
8BrNOの計算値225.0。
【0819】
中間体89
【0820】
【化169】
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【0821】
3−メチレンシクロブタンカルバルデヒドの合成
ステップ1:N−メトキシ−N−メチル−3−メチレンシクロブタンカルボキサミド
DMF(5mL、aldrich)中の3−メチレンシクロブタンカルボン酸(525mg、4.68mmol、Frontiers Scientific Services)の溶液に、DMF(5mL、Aldrich)中のN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.55g、5.62mmol、Aldrich)及びトリエチルアミン(0.78mL、5.62mmol、Aldrich)の溶液を添加した。反応物を0℃に冷却し、プロピルホスホン酸無水物の溶液(DMF中50重量%、4.47mL、7.02mmol、Alfa Aesar)を添加した。反応物を室温で16時間攪拌した。反応物に、飽和NaHCO
3(10mL)で反応停止処理を行い、室温で5分間撹拌した。反応物をEtOAc(30mL、2回)で抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化アンモニウム(40mL、2回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をジエチルエーテル(5mL)中に溶解し、混合溶液をH
2O(10mL、2回)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮し、真空で乾燥させて、398mgの表題化合物を淡黄色の液体として得た。MS(ESI、陽イオン)m/z:156.1(M+H)。
【0822】
ステップ2:3−メチレンシクロブタンカルバルデヒド
0℃でAr(g)下においてジエチルエーテル(2mL、Aldrich)中のN−メトキシ−N−メチル−3−メチレンシクロブタンカルボキサミド(0.11g、0.71mmol)の溶液に、水素化アルミニウムリチウム(THF中の1.0M溶液、0.851mL、0.851mmol、Aldrich)を滴下添加した。添加が完了した後、反応物を0℃で45分間撹拌した。反応物に、0℃でKHSO
4の溶液(1M、水溶液)により反応停止処理を行い、徐々に室温に温め、30分間撹拌した。反応物をジエチルエーテル(10mL、2回)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濃縮し、真空で乾燥させて、68mgの表題化合物を淡黄色の液体として得、これをさらなる精製なしに次のステップで直接使用した。1H NMR(クロロホルム−d)δ:9.79(d,J=2.3Hz,1H),4.68−4.80(m,2H),3.08−3.24(m,1H),2.84−3.02(m,4H)。
【0823】
中間体90
【0824】
【化170】
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【0825】
1−(トリフルオロメチル)シクロプロパンカルバルデヒドの合成
ステップ1:N−メトキシ−N−メチル−1−(トリフルオロメチル)シクロプロパンカルボキサミド
DMF(15mL、Aldrich)中のN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.48g、4.87mmol、Aldrich)の溶液に、トリエチルアミン(0.68mL、4.87mmol、Aldrich)を添加した。添加が完了した後、反応物を室温で5分間攪拌した。1−トリフルオロメチルシクロプロパン−1−カルボン酸(0.5g、3.24mmol、Alfa Aesar,A Johnson Matthey Company)を添加し、反応物を室温で1分間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、プロポルホスホン酸無水物溶液(DMF中50重量%、3.10mL、4.87mmol、Acros Organics)を滴下添加した。結果として得られた混合物を室温で5日間撹拌した。反応物に、飽和NaHCO
3で反応停止処理を行い、室温で5分間撹拌した。反応物をジエチルエーテル(40mL、2回)で抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化アンモニウム、水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮して、229mgの表題化合物を淡黄色の液体として得た。MS(ESI、陽イオン)m/z:198.1(M+H)。
【0826】
ステップ2:1−(トリフルオロメチル)シクロプロパンカルバルデヒド
0℃でAr(ガス)下においてジエチルエーテル(3mL、aldrich)中のN−メトキシ−N−メチル−1−(トリフルオロメチル)シクロプロパンカルボキサミド(0.23g、1.162mmol)の溶液に、水素化アルミニウムリチウム(THF中の1.0M溶液、1.39mL、1.39mmol、aldrich)を滴下添加した。添加が完了した後、反応物を、次いで0℃で45分間撹拌した。反応物に、−78℃でKHSO
4の溶液(1M)により反応停止処理を行い、徐々に室温に温め、30分間撹拌した。反応物をジエチルエーテル(10mL、2回)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、濃縮し、真空で乾燥させて、62mgの表題化合物を淡黄色の液体として得、これをさらなる精製なしに次のステップで使用した。1H NMR(クロロホルム−d)δ:9.69(s,1H),1.43(m,2H),1.21(t,J=7.0Hz,2H)
【0827】
中間体91
【0828】
【化171】
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【0829】
4−クロロ−7−(トリフルオロメチル)ピリド[3,2−d]ピリミジンの合成
ステップ1:3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピコリノニトリル
マイクロ波反応バイアルに、2−クロロ−3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(2g、8.83mmol)、NMP(4.41ml)、及びCuCN(0.830g、9.27mmol)を充填した。バイアルを密封し、混合物を175℃で15分間、MWにおいて照射した。室温に冷却した後、反応混合物を氷に注ぎ入れ、EtOAcを添加した。セライトを通して混合物を濾過し、EtOAc及び少量のMeOHで洗浄した。濾液の層を分離し、水性部分をEtOAcで再度抽出した。合わせた有機部分を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をヘプタン中0〜30%の勾配のEtOAcを使用してシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピコリノニトリル(645mg、2.97mmol、収率33.7%)を黄色の油として得、これが静置したときに固化した。LC/MS(ESI
+)m/z=218.1(M+H)。
【0830】
ステップ2:3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
丸底フラスコに、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピコリノニトリル(910mg、4.19mmol)及び硫酸(4192μl、4.19mmol)を充填し、混合物を60℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、粗製混合物を氷に注ぎ入れ、結果として得られた固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させた。3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(850mg、3.62mmol、収率86%)を、淡黄色の固体として単離した。LC/MS(ESI
+)m/z=236.1(M+H)。
【0831】
ステップ3:3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド
丸底フラスコに、3−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(850mg、3.62mmol)及び湿式の5重量%Pd/C(769mg、0.362mmol)を充填し、窒素でパージした。EtOAc(7230μl)を添加した後、MeOH(7230μl)を添加し、フラスコの排気を行い、水素を充填した。反応物を室温で水素雰囲気下において17時間撹拌した。セライトを通して混合物を濾過し、EtOAc及びMeOHで洗浄した。濾液を濃縮して、3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(720mg、3.51mmol、収率97%)を白色の固体として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=206.1(M+H)。
【0832】
ステップ4:7−(トリフルオロメチル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
バイアルに、3−アミノ−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(615mg、3.00mmol)及びオルトギ酸トリエチル(2496μl、14.99mmol)を充填した。バイアルを密封し、混合物を120℃で17時間加熱した。冷却した後、不均質混合物を濾過し、固体をヘプタンで洗浄した。7−(トリフルオロメチル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(540mg、2.51mmol、収率84%)を黄褐色の固体として単離した。LC/MS(ESI
+)m/z=216.0(M+H)。
【0833】
ステップ5:4−クロロ−7−(トリフルオロメチル)ピリド[3,2−d]ピリミジン
耐圧瓶に、7−(トリフルオロメチル)ピリド[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(540mg、2.51mmol)、トルエン(10.000mL)、及びヒューニッヒ塩基(1.315mL、7.53mmol)を充填した。POCl
3(0.702mL、7.53mmol)を添加し、瓶を密封した。混合物を115℃で4時間加熱した。室温に冷却した後、混合物をEtOAc及び水で希釈し、層を分離した。水性部分を追加のEtOAcで抽出し、合わせた有機部分を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。4−クロロ−7−(トリフルオロメチル)ピリド[3,2−d]ピリミジン(560mg、2.397mmol、収率96%)を褐色の固体として単離した。LC/MS(ESI
+)m/z=234.0(M+H)。
【0834】
最終化合物の合成方法
一般アミド化手順:
次の4つの方法を使用して、アニリンコア中間体と、本明細書に提示される所望の酸中間体または他の中間体とをカップリングさせて、本発明の最終化合物を調製した。
【0835】
方法A:トリフェニルホスフィン(T
3P)手順
実施例28:N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロ−3−メトキシピコリンアミドの合成
【0836】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
1−プロパンホスホン酸環状無水物(EtOAc中50重量%、0.352ml、0.553mmol)の溶液を、室温でEtOAC(2mL)中の(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16g−B、0.075g、0.277mmol)及び5−クロロ−3−メトキシピコリン酸(0.062g、0.332mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で12時間攪拌し、飽和NaHCO
3水溶液で希釈し、EtOACで抽出した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を(0〜100%のEtOAc/ヘプタン)を使用してシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(0.082g、0.186mmol、収率67.3%)を得た。MS m/z=441.1[M+H]
+
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm10.51(s,1H),8.26(d,J=1.76Hz,1H),7.71−7.91(m,3H),7.20(dd,J=11.64,9.29Hz,1H),5.99−6.37(m,1H),5.86(s,2H),3.98(t,J=5.38Hz,1H),3.89(s,3H),1.63−1.76(m,1H),1.12(br.s.,1H),0.82−0.96(m,1H)
【0837】
方法B:DMTMM手順
実施例29:N−(3−([1(R,S),5(S,R),6(R,S)]−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−((4−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−2−イン−1−イル)オキシ)−3−メチルピコリンアミドの合成
【0838】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリン−4−イウムクロリド(32.3mg、0.117mmol)を、THF(1mL)及びMeOH(0.250mL)中の[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(1k−ラセミ)(1kラセミ、25mg、0.106mmol)及び5−((4−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−2−イン−1−イル)オキシ)−3−メチルピコリン酸(中間体38m27.8mg、0.112mmol)の攪拌溶液に添加した。反応混合物を室温で2.5時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM中0から10%(MeOH中の2M NH
3)で溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。MS m/z=467.1[M+H]
+
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm0.84(dt,J=9.63,6.63Hz,1H)0.97(td,J=6.90,2.64Hz,1H)1.51(s,6H)1.64(s,3H)1.74−1.83(m,1H)2.76(s,3H)3.31(br.s.,3H)3.89−3.96(m,1H)4.78(s,2H)7.04(dd,J=11.54,8.80Hz,1H)7.13(d,J=2.74Hz,1H)7.41(dd,J=7.14,2.64Hz,1H)7.90−7.96(m,1H)8.10(d,J=2.74Hz,1H)9.98(s,1H)
【0839】
方法C:DMTMM手順、続いてベンゾイル基の脱保護
実施例30:N−(3−([(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロ−5−メチルフェニル)−5−クロロピコリンアミドの合成
【0840】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
THF(1983μl)/MeOH(991μl)中のN−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−5−(5−アミノ−2−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(21d−ラセミ、220mg、0.565mmol)及び5−クロロ−2−ピリジンカルボン酸(134mg、0.848mmol)の溶液を0℃に冷却した後、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メトキシモルホリニウムクロリド(258mg、0.876mmol)を添加した。反応混合物を0℃で15分間撹拌した後、室温で一晩撹拌した。反応物に、飽和重炭酸ナトリウム溶液で反応停止処理を行い、水及びEtOAcで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮した。粗残渣をMeOH(3mL)に取り、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]ウンデカ−7−エン(186μl、1.243mmol)を添加した。反応混合物を6時間で50℃に加熱し、室温でさらに12時間加熱した。沈殿物を濾過し、水(5mL)及びMeOH(2mL)中に懸濁させ、10分間激しく撹拌した。固体を濾過し、高真空下で乾燥させて、表題化合物(155.6mg、0.366mmol、収率64.8%)を白色の固体として得た。MS m/z=424.9[M+H]
+
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δppm0.82−0.99(m,1H)1.07−1.22(m,1H)1.63−1.81(m,1H)3.94−4.09(m,1H)5.83(s,2H)5.97−6.49(m,1H)7.80(d,J=4.82Hz,2H)8.08−8.26(m,2H)8.78(d,J=1.61Hz,1H)10.56(s,1H)
【0841】
方法D:HATU手順
実施例31:N−(3−([(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−3−アミノ−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−クロロピコリンアミドの合成
【0842】
【化175】
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DMF(1mL)中の[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−アミノ−3−フルオロ−2−メトキシフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(12bラセミ、80mg、0.282mmol)及び5−クロロピコリン酸(102mg、0.650mmol)の溶液に、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩(247mg、0.650mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.196mL、1.130mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、飽和NaHCO
3水溶液で反応停止処理を行った。反応混合物をDCMで抽出し、Na
2SO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をフラッシュカラム(DCM/EtOAc=4:1から3:1)によって精製して、5−クロロ−N−([(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−(5−クロロピコリンアミド)−3−フルオロ−2−メトキシフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ピコリンアミド(140mg、0.249mmol)を得た。生成物を5mLの2N NH
3/MeOHに溶解させ、一晩で60℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をフラッシュカラム(EtOAc/DCM=1:2から1:1(EtOAcに対して))によって精製して、表題化合物を淡黄色の固体として得た(90mg、0.213mmol、収率75%)。MS m/z=422.9[M+H]
+
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm=9.79(br.s.,1H),8.55(s,1H),8.22(d,J=8.4Hz,1H),8.01(d,J=13.5Hz,1H),7.87(d,J=8.6Hz,1H),7.24(br.s.,1H),4.97−4.58(m,2H),4.00(s,3H),3.95(br.s.,1H),1.79(q,J=7.7Hz,1H),1.20−1.11(m,1H),0.96−0.84(m,1H)
【0843】
実施例32〜293
上述の一般アミド化手順A〜Dのうちの1つと同様または類似の手順を使用して、適切なアニリンとカルボン酸中間体とを反応させて、表1に列挙される実施例を得た。
【0844】
【表3】
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【0845】
実施例319及び320
【0846】
【化176】
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【0847】
ステップ1:N−(3−((1S,5R,6S)−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(319a)及びN−(3−((1R,5S,6R)−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(320a)
N−[3−[(1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル]−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(912mg、1.92mmol)を、2aラセミの合成に関するステップ1に記載のものに類似の手順によるが、N−[[1(S,R),5(R,S),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル]ベンズアミド(3g−ラセミ)を使用して調製した。生成物を、次いで、流量120ml/分(圧力100バール、カラム温度40℃)で溶出するOJ−Hカラム(250×30mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤:20%iPrOH(MeOH中20mMアンモニアを有する))を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=3.62分)により、N−(3−((1S,5R,6S)−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(319a)(0.341g、0.717mmol、収率39.3%、de99%、ee99%)を白色の固体として得た。第2のピーク(保持時間=4.38分)により、N−(3−((1R,5S,6R)−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(320a)(0.343g、0.722mmol、収率39.5%、de99%、ee99%)を白色の固体として得た。MS m/z=476[M+H]
+(両方のエナンチオマーについて)。C
25H
22FN
5O
4の計算値:475.47
【0848】
ステップ2a:N−(3−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(実施例319)
密封バイアルに、N−(3−((1S,5R,6S)−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(319a,0.341g、0.717mmol)及びアンモニア(メタノール中の2.0M溶液、7.17ml、14.34mmol、Aldrich)を充填した。反応混合物を24時間で80℃に加熱した。反応物を減圧下で濃縮し、0〜10%の勾配の(MeOH中2Mアンモニア)/DCMを使用してシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。(0.129g、0.347mmol、収率48.4%)。
MS m/z=372[M+H]
+。C
18H
18FN
5O
3の計算値:371.366
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm0.87(dt,J=9.61,6.60Hz,1H)1.00(td,J=6.91,2.70Hz,1H)1.66(d,J=1.02Hz,3H)1.75−1.85(m,1H)3.95(td,J=6.80,2.63Hz,1H)4.07(s,3H)7.07(dd,J=11.55,8.77Hz,1H)7.53(dd,J=7.02,2.78Hz,1H)7.86−7.93(m,1H)8.15(d,J=1.32Hz,1H)9.01(d,J=1.32Hz,1H)9.46(br.s.,1H)
【0849】
ステップ2b:N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(実施例320)
表題化合物を、319の合成に関するステップ2aに記載のものに類似のステップ及び手順によったが、N−(3−((1R,5S,6R)−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(320a)で開始して調製した。MS m/z=372[M+H]
+。C
18H
18FN
5O
3の計算値:371.366。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm0.86−0.96(m,1H)0.98−1.07(m,1H)1.69(d,J=1.17Hz,3H)1.77−1.88(m,1H)3.96−4.04(m,1H)4.08(s,3H)7.09(dd,J=11.55,8.77Hz,1H)7.55(dd,J=7.02,2.78Hz,1H)7.86−7.95(m,1H)8.16(d,J=1.32Hz,1H)9.02(d,J=1.32Hz,1H)9.48(br.s.,1H)
【0850】
一般的な金属触媒アミド化手順:
以下の3つの方法を使用して、臭化物コア中間体と対応するアミドとをカップリングさせて、本発明の化合物を調製した。
【0851】
方法E:銅(Cu)触媒アミド化手順
実施例321:ラセミ N−(6−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−クロロピコリンアミドの合成
【0852】
【化177】
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密封可能管に、17dラセミ(55mg、0.164mmol)、5−クロロピコリンアミド(38.4mg、0.245mmol)、炭酸カリウム(90mg、0.655mmol)、及びヨウ化銅(I)(9.35mg、0.049mmol)の混合物を充填した。バイアルに排気を行い、窒素ガスを再充填した。ジオキサン(1mL)を添加した後、(1R,2R)−(−)−N,N’’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(7.74μl、0.049mmol)を添加した。反応バイアルを密封し、2時間で100℃に加熱した。反応混合物を、DCM/EtOAc=4:1から3:1、続いて2:1から1:1、その後1:2の勾配で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。表題化合物をオフホワイトの固体として得た(30mg、0.073mmol、収率44.5%)。MS m/z=412[M+H]
+
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)d=10.29(br.s.,1H),8.62(d,J=2.0Hz,1H),8.38(dd,J=3.0,8.9Hz,1H),8.25(d,J=8.4Hz,1H),7.90(dd,J=2.2,8.3Hz,1H),7.51(t,J=9.7Hz,1H),6.77−6.35(m,1H),4.24−4.06(m,1H),1.93−1.77(m,1H),1.53(br.s.,1H),1.16−0.99(m,1H)。
【0853】
方法F:パラジウム(Pd)触媒アミド化手順
実施例322及び323:N−(6−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(実施例322)
【0854】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
及びN−(6−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(実施例323)の合成
【0855】
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
密封可能バイアルに、4dラセミ(0.2g、0.666mmol)、5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(0.148g、0.966mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(0.116g、0.200mmol)、Pd2(dba)
3(0.046g、0.050mmol)、及び炭酸セシウム(0.543g、1.666mmol)を充填した。バイアルの排気を行い、N
2ガスを再充填した。1,4−ジオキサン(2.5mL)を添加し、反応混合物を事前加熱した100℃の油浴において15.5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水及びEtOAcで希釈した。有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮した。粗残渣をEtOAcで粉砕し、固体を濾過によって収集した。物質をEtOAc中に取り、水及びブラインで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮して、N−(6−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(0.164g、0.440mmol、収率66%)を得た。この物質を、流量75ml/分(圧力100バール、カラム温度40℃)で溶出するCHIRALPAK AS−H SFCカラム(21×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤20%MeOH(20mM NH
3を有する))を使用したクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.16分)により、(N−(6−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(実施例322、32.1mg、0.086mmol、収率32.1%、de99%、ee99%)を得た。第2のピーク(保持時間=3.43分)により、N−(6−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミド(実施例323、33.4mg、0.090mmol、収率33.4%、de99%、ee99%)を得た。MS m/z=373[M+H]
+。(両方のエナンチオマーについて)
ピーク1:1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δppm0.73(d,J=5.70Hz,1H)0.82(dt,J=9.72,6.18Hz,1H)1.43−1.51(m,1H)1.54(s,3H)4.01−4.07(m,4H)5.26(br.s.,2H)7.72(dd,J=10.96,8.77Hz,1H)8.14(dd,J=8.84,2.85Hz,1H)8.47(d,J=1.32Hz,1H)8.95(d,J=1.17Hz,1H)9.96(s,1H)
ピーク2:1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δppm0.67−0.77(m,1H)0.77−0.87(m,1H)1.47(d,J=9.65Hz,1H)1.53(s,3H)4.00−4.13(m,4H)5.24(br.s.,2H)7.72(dd,J=11.04,8.84Hz,1H)8.14(dd,J=8.70,2.85Hz,1H)8.46(d,J=1.17Hz,1H)8.95(d,J=1.32Hz,1H)9.96(br.s.,1H)
【0856】
N−(6−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−シアノピコリンアミド(実施例324)及び
【0857】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
N−(6−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−シアノピコリンアミド(実施例325)の合成
【0858】
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
表題化合物を、手順Fに従ったが5−シアノピコリンアミドを使用して合成した。
MS m/z=367[M+H]
+。(両方のエナンチオマーについて)
【0859】
実施例324:1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δppm0.67−0.78(m,1H)0.78−0.87(m,1H)1.43−1.52(m,1H)1.54(s,3H)4.02−4.08(m,1H)5.25(br.s.,2H)7.74(dd,J=10.96,8.77Hz,1H)8.33−8.37(m,1H)8.63(dd,J=8.18,1.90Hz,1H)9.22−9.27(m,1H)10.29(br.s.,1H)
【0860】
実施例325:1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δppm0.69−0.77(m,1H)0.78−0.90(m,1H)1.43−1.52(m,1H)1.54(s,3H)4.01−4.09(m,1H)5.25(br.s.,2H)7.74(dd,J=10.89,8.84Hz,1H)8.16(dd,J=8.84,3.00Hz,1H)8.32−8.37(m,1H)8.60−8.66(m,1H)9.22−9.27(m,1H)10.30(br.s.,1H)
【0861】
方法G:Pd触媒アミド化、続いてベンゾイル基の脱保護
実施例326及び327:N−(6−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−クロロピコリンアミド(実施例326)
【0862】
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
及びN−(6−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−クロロピコリンアミド(実施例327)の合成
【0863】
【化183】
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ステップ1:密封可能バイアルに、N−[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(6−ブロモ−3−フルオロピリジン−2−イル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド4cラセミ(0.57g、1.410mmol)、5−クロロピコリンアミド(0.320g、2.045mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(0.245g、0.423mmol)、Pd
2(dba)
3(0.097g、0.106mmol)、及び炭酸セシウム(1.149g、3.53mmol)を充填した。バイアルの排気をを行い、N
2ガスを再充填した。1,4−ジオキサン(5mL)を添加し、反応混合物を事前加熱した100℃の油浴において15.5時間にわたって撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水及びEtOAcで希釈した。有機層を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮した。粗残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(5〜60%EtOAc:ヘキサン)によって精製して、N−(6−(((1R,S),(5S,R),(6R,S)]−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−クロロピコリンアミド(0.554g、1.154mmol、収率82%)を得た。MS m/z=479.9[M]
+。
【0864】
ステップ2:マイクロ波バイアルに、N−(6−(((1R,S),(5S,R),(6R,S)]−3−ベンズアミド−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−クロロピコリンアミド(0.554g、1.154mmol)、MeOH(4.62ml)、及びDBU(0.696ml、4.62mmol)を充填した。反応混合物を、マイクロ波装置において3時間で75℃に加熱した。固体を真空濾過によって収集して、N−(6−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−クロロピコリンアミド(0.309g、0.822mmol、収率71.2%)を得た。この物質を、流量75ml/分(圧力100バール、カラム温度40℃)で溶出するCHIRALPAK AS−H SFCカラム(21×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤20%MeOH(20mM NH
3を有する))を使用してクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.26分)により、(N−(6−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−クロロピコリンアミド((実施例326、115mg、0.306mmol、収率38.1%、de99%、ee99%)を得た。第2のピーク(保持時間=1.95分)により、N−(6−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−クロロピコリンアミド(N−(6−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−5−クロロピコリンアミド(実施例327、123.1mg、0.328mmol、収率40.8%、de99%、ee99%)を得た。
MS m/z=375.9[M+H]
+。(両方のエナンチオマーについて)
ピーク1:1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm0.97(dt,J=9.83,6.70Hz,1H)1.05−1.13(m,1H)1.67−1.74(m,1H)1.77(s,3H)4.10−4.17(m,1H)7.46(dd,J=10.60,8.84Hz,1H)7.89(dd,J=8.33,2.34Hz,1H)8.25(d,J=8.33Hz,1H)8.31(dd,J=8.77,3.07Hz,1H)8.62(d,J=1.90Hz,1H)10.24(br.s.,1H)
ピーク2:1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm0.88−0.98(m,1H)1.03(td,J=6.94,2.92Hz,1H)1.66(dt,J=9.79,7.23Hz,1H)1.73(s,3H)4.06−4.14(m,1H)7.45(dd,J=10.60,8.84Hz,1H)7.89(dd,J=8.33,2.34Hz,1H)8.25(d,J=8.33Hz,1H)8.30(dd,J=8.77,2.92Hz,1H)8.61(d,J=2.19Hz,1H)10.24(br.s.,1H)
【0865】
N−(6−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−3,5−ジクロロピコリンアミド(実施例328)
【0866】
【化184】
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及びN−(6−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロピリジン−2−イル)−3,5−ジクロロピコリンアミド(実施例329)の合成
【0867】
【化185】
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表題化合物を、手順Gに従ったが、3,5−ジクロロピコリンアミドを使用して合成した。
MS m/z=409.9[M+H]
+。(両方のエナンチオマーについて)
ピーク1:1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm0.98−1.09(m,1H)1.11−1.20(m,1H)1.72−1.85(m,4H)4.14−4.22(m,1H)7.49(dd,J=10.45,8.84Hz,1H)7.92(d,J=2.05Hz,1H)8.35(dd,J=8.92,3.07Hz,1H)8.56(d,J=2.05Hz,1H)
ピーク2:1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm0.91−1.00(m,1H)1.03−1.11(m,1H)1.65−1.73(m,1H)1.74(s,3H)4.08−4.15(m,1H)7.46(dd,J=10.52,8.77Hz,1H)7.92(d,J=2.05Hz,1H)8.32(dd,J=8.84,3.00Hz,1H)8.54(d,J=2.05Hz,1H)
【0868】
実施例330〜336
上述の一般的な金属触媒アミド化手順のうちの1つに類似の手順を使用して、適切な臭化物とアミドとを合わせて、表2に列挙される実施例を調製した。
【0869】
【表4】
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【0870】
方法H:
実施例337及び338:(1S,5S,6S)−5−(2−フルオロ−5−((3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8−イル)アミノ)フェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例337)
【0871】
【化186】
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及び(1R,5R,6R)−5−(2−フルオロ−5−((3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8−イル)アミノ)フェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例338)の合成
【0872】
【化187】
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密封可能バイアルに、[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(1kラセミ、350mg、1.488mmol)及び8−クロロ−3−メトキシ−1,7−ナフチリジン(中間体2、304mg、1.56mmol)を充填した。イソ−プロパノール(6.8mL)及び硫酸(103μl、1.93mmol)を添加し、混合物を20分間で55℃に加熱した。冷却した反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。水相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和した。溶液をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機相を分離し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。残渣をEt
2Oで洗浄して、[1(S,R),5(S,R),6(S,R)]−5−(2−フルオロ−5−((3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8−イル)アミノ)フェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンをベージュ色の固体(290mg)として得た。固体を、流量50ml/分(圧力100バール、カラム温度40℃)で溶出するAD−Hカラム(21×250mm、5μm)で超臨界CO
2(添加剤50%MeOH(20mM NH
3を有する))を使用してクロマトグラフィーに供した。第1のピーク(保持時間=1.24分)により、(1S,5S,6S)−5−(2−フルオロ−5−((3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8−イル)アミノ)フェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例337、122mg、0.310mmol、収率20.84%、de99%、ee99%)を淡黄色の粉末として得た。
第2のピーク(保持時間=2.33分)により、(1R,5R,6R)−5−(2−フルオロ−5−((3−メトキシ−1,7−ナフチリジン−8−イル)アミノ)フェニル)−5−メチル−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例338、110mg、0.280mmol、収率18.79%、de99%、ee99%)を淡黄色の粉末として得た。
MS m/z=394.1[M+H]
+。C
21H
20FN
5O
2の計算値:393.41(両方のエナンチオマーについて)
1H NMR(312;300MHz,DMSO−d
6)δppm0.38(td,J=6.36,2.92Hz,1H)0.61(dt,J=9.50,6.21Hz,1H)1.59(s,3H)1.64−1.80(m,1H)3.97(s,3H)3.99−4.08(m,1H)5.40(s,2H)7.02−7.15(m,2H)7.70(d,J=2.78Hz,1H)7.92(dd,J=7.09,2.85Hz,1H)8.02(d,J=5.70Hz,1H)8.11−8.27(m,1H)8.61(d,J=2.78Hz,1H)9.19(s,1H)
1H NMR(313;300MHz,DMSO−d
6)δppm0.39(td,J=6.43,2.92Hz,1H)0.61(dt,J=9.57,6.25Hz,1H)1.59(s,3H)1.64−1.77(m,1H)3.97(s,3H)4.00−4.10(m,1H)5.41(s,2H)7.00−7.18(m,2H)7.70(d,J=2.78Hz,1H)7.93(dd,J=7.16,2.92Hz,1H)8.03(d,J=5.70Hz,1H)8.12−8.26(m,1H)8.61(d,J=2.78Hz,1H)9.19(s,1H)
【0873】
実施例339〜365
表3の実施例を、方法Hと同様の手順に従って合成した
【0874】
【表5】
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【0875】
方法I
実施例366:8−((3−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4,5−ジフルオロフェニル)アミノ)−5−フルオロ−1,7−ナフチリジン−3−カルボニトリルの合成
【0876】
【化188】
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密封可能バイアルに、(1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(20f−A、0.100g、0.346mmol)、クロロ[2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル][2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)(0.025g、0.031mmol)、8−クロロ−5−フルオロ−1,7−ナフチリジン−3−カルボニトリル(0.080g、0.385mmol)、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.075g、0.376mmol)を充填した。バイアルの排気を行い、窒素を再充填した。ジオキサン(0.4mL)を添加し、反応混合物を1時間で70℃に加熱した。反応混合物を、水(40mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10mL)、及び酢酸エチル(100mL)に分割した。有機相を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を、15分間にわたり30%から70%の勾配でPhenomenex Geminiカラム、10ミクロン、C18、100Å、150×30mm、CH
3CN/H
2O中0.1%TFAを使用して逆相分取HPLCによって精製して、TFA塩として精製された生成物を得た。生成物をDCMと10%Na
2CO
3水溶液とに分割した。層を分離し、水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮して、表題化合物を遊離塩基として得た(0.0576g、0.125mmol、収率36.2%)。MS m/z=461[M+H]+
1H NMR(クロロホルム−d)シフト:8.92(d,J=1.9Hz,1H),8.71(br.s,1H),8.66(d,J=1.9Hz,1H),8.20(ddd,J=12.4,6.9,2.8Hz,1H),8.06(d,J=1.0Hz,1H),7.34(dt,J=5.1,2.6Hz,1H),6.23(td,J=56.0,0.9Hz,1H),3.89−3.99(m,1H),1.82−1.93(m,1H),1.60(br.s.,2H),1.40−1.48(m,1H),0.94−1.05(m,1H)
【0877】
実施例367:8−((3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4,5−ジフルオロフェニル)アミノ)−5−フルオロ−1,7−ナフチリジン−3−カルボニトリルの合成
【0878】
【化189】
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表題化合物を、方法Iに従ったが、(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(20f−B)を使用して合成した。MS m/z=461[M+H]
+
1H NMR(クロロホルム−d)シフト:8.91(d,J=1.9Hz,1H),8.71(br.s,1H),8.65(d,J=1.9Hz,1H),8.20(ddd,J=12.4,6.9,2.8Hz,1H),8.06(d,J=1.0Hz,1H),7.34(dt,J=5.1,2.6Hz,1H),6.23(td,J=55.9,1.0Hz,1H),3.87−3.99(m,1H),1.83−1.95(m,1H),1.61(br.s.,2H),1.41−1.48(m,1H),0.94−1.05(m,1H)
【0879】
方法K:
実施例368:(1R,5S,6R)−5−(5−((シクロブチルメチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの合成
【0880】
【化190】
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1,2−ジクロロエタン(1.2mL)中の(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16g−B、50mg、0.184mmol)の溶液に、シクロブタンカルバルデヒド(15.51mg、0.184mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.033mL、0.221mmol)を添加した。添加した後、混合物を、次いで、室温で3時間撹拌した。追加のシクロブタンカルバルデヒド(15.51mg、0.184mmol)を添加し、混合物を室温でさらに30分間撹拌した。混合物に、飽和NaHCO3で反応停止処理を行い、DCM(6mL、1回)で抽出した。有機層を収集し、MgSO4上で乾燥させ、濃縮した。次いで、残渣をMeOH中に溶解し、混合溶液を分取HPLC(0%〜100%MeCN 0.1%TFA/H
2O 0.1%TFA)によって精製して、所望の生成物を得、これをMeOH中に溶解した。溶液をPL−HCO
3 MP SPE 200mg/6mLカラムに充填し、MeOH(2mL、2回)で溶出させた。合わせた溶離液を濃縮し、真空で乾燥させて、30mgの表題化合物を淡黄色の固体として得た。MS m/z=340.1[M+H]
+
1H NMR(MeOH)δ:6.91(t,J=10.3Hz,1H),6.64(d,J=6.3Hz,1H),6.58(d,J=7.8Hz,1H),6.16−6.48(m,1H),4.12(br.s.,1H),3.05(d,J=7.0Hz,2H),2.59(dt,J=15.0,7.4Hz,1H),2.10(br.s.,2H),1.85−1.99(m,3H),1.70−1.81(m,2H),1.36(br.s.,1H),1.01(q,J=7.6Hz,1H)
【0881】
表4に列挙される実施例369〜376を、適切なアニリン及びアルデヒドまたはケトンを使用して方法Kに従って合成した。
【0882】
【表6】
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【0883】
方法L:
実施例377:(1R,5S,6R)−5−(5−(((5−クロロピリジン−2−イル)メチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの合成
【0884】
【化191】
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室温でDCE(1mL)中の((1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(16i−B、0.072g、0.194mmol)及び5−シクロピコリンアルデヒド(0.028g、0.198mmol)の溶液に、HOAc(0.011ml、0.194mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.050g、0.236mmol)を添加した。反応混合物を室温で1.5時間攪拌した。トリフルオロ酢酸(2.0ml、26.9mmol)を添加し、15分後に、反応混合物をEtOAc及び水で希釈した。10M NaOHでpHを9に調整した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中60%から100%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(0.064g、0.161mmol、収率83%)を白色の固体として得た。MS m/z=397.1[M+H]+
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ0.83−0.92(m,1H),1.39(t,J=6.85Hz,1H),1.66−1.89(m,1H),3.79−3.87(m,1H),4.24(d,J=4.50Hz,2H),4.63(br s,1H),4.99(br s,2H),6.23(t,J=56.1Hz,1H),6.41(dt,J=8.51,3.37Hz,1H),6.77−6.87(m,2H),7.14(d,J=8.41Hz,1H),7.56(dd,J=8.41,2.35Hz,1H),8.48(d,J=2.35Hz,1H)
【0885】
表5に列挙される実施例378〜385を、適切なBoc保護アニリン及びアルデヒドまたはケトンを使用して方法Lに従って合成した。
【0886】
【表7】
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【0887】
方法M:
実施例386:N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−クロロフェニル)−5−シアノ−3−(メトキシメチル)ピコリンアミドの合成
【0888】
【化193】
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マイクロ波バイアルに、N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−クロロフェニル)−5−クロロ−3−(メトキシメチル)ピコリンアミド(実施例128、0.139g、0.307mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.028g、0.031mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシ−1’1’−ビフェニル(0.025g、0.061mmol)、及びシアン化亜鉛(0.023ml、0.368mmol)を充填した。バイアルの排気を行い、N
2ガスを再充填した。99:1のDMF:水の溶媒混合物(1.5mL)を添加し、反応混合物をマイクロ波装置において20分間で120℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水及びEtOAcで希釈した。有機層を分離し、水、1M LiCl(水溶液)、及びブラインで順に洗浄した後、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を約1:1のDCM:エーテルで粉砕して、白色の固体を得、これを濾過によって収集し、高真空下で乾燥させ、表題化合物(0.0931g、0.210mmol、収率68.4%)として特定した。MS m/z=443.9[M+H]
+
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm0.88(dt,J=9.63,6.33Hz,1H)0.96(td,J=6.50,2.64Hz,1H)1.69(dt,J=9.88,7.09Hz,1H)3.42(s,3H)3.94−4.01(m,1H)4.63−4.72(m,1H)4.75−4.84(m,1H)4.86(s,2H)5.62(s,2H)7.45(d,J=8.61Hz,1H)7.86(dd,J=8.61,2.54Hz,1H)8.05(d,J=2.54Hz,1H 8.45−8.52(m,1H)9.11(d,J=1.96Hz,1H)10.85(s,1H)
【0889】
表6は、適切なハロゲン化中間体(化合物例でもある)を方法Mに従って対応するシアノ化合物(表6の実施例387〜400)に変換させて調製した化合物の例を含む。
【0890】
【表8】
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【0891】
方法N
実施例401:(R)−7−((3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジン−3−カルボニトリルの合成
【0892】
【化194】
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密封可能バイアルに、フェロシアン化カリウム三水和物(0.056g、0.13mmol)、クロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(0.010g、0.013mmol)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’,−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル(0.0069g、0.014mmol)、及び(1R,5S,6R)−5−(5−(((R)−3−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジン−7−イル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例351、0.115g、0.246mmol)の混合物を充填した。ジオキサン(0.65mL)を添加した後、6.5mLの水中30mgのKOAcの溶液0.65mLを添加した。反応混合物を窒素で5分間パージした。反応混合物を18時間で80℃に加熱し、2時間で100℃に加熱した後、室温に冷却した。反応混合物をEtOAc、ブライン、及び水で希釈した。水相をEtOAc(2回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中20%から80%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(0.074g、0.18mmol、収率73%)を薄黄色の固体として得た。
MS m/z=414.0[M+H]
+。C
21H
18F
3N
5Oの計算値413.1。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ0.88−0.94(m,1H),1.38(t,J=6.80Hz,1H),1.76−1.83(m,1H),1.89−2.00(m,1H),2.77−2.99(m,3H),3.84−3.90(m,1H),4.43(d br,J=3.33Hz,1H),4.54(br s,2H),4.74(td,J=8.00,2.93Hz,1H),6.24(t,J=55.90Hz,1H),6.65(dt,J=8.61,3.50Hz,1H),6.89−6.98(m,2H),7.79(s,1H),8.70(s,1H)。
【0893】
ベンジル炭素における相対立体化学は判定しなかった。化合物は、ベンジル炭素においてRまたはS立体化学のいずれかを有し得る。これを、単一のジアステレオマーとして単離した。
【0894】
表7は、適切なハロゲン化中間体(化合物例でもある)を方法Nに従って対応するシアノ化合物(実施例402〜404)に変換させて調製した化合物の例を含む。
【0895】
【表9】
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【0896】
方法O:
実施例405:N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(シクロプロピルエチニル)ピコリンアミドの合成
【0897】
【化196】
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密封可能バイアルの排気を行い、窒素を再充填した後、陽圧の窒素下で、N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロピコリンアミド(実施例76、200mg、0.487mmol)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’,−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル(69.6mg、0.146mmol)、ビス(アセトニトリル)パラジウム(II)ジクロリド(12.63mg、0.049mmol)、及び炭酸セシウム(555mg、1.704mmol)を充填した後、無水MeCN(1.5mL)を充填した。懸濁液を25分間撹拌した。次いで、シクロプロピルアセチレン(0.083mL、0.974mmol)を添加し、反応混合物を1.5時間で90℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水とEtOAcとに分割した。有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮して、粗物質を得、これをMeOHで処理した。沈殿した固体を濾過し、廃棄した。濾液をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中15%から90%の勾配のEtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(116mg、0.263mmol、収率54.1%)を淡黄色の固体として得た。MS m/z=441[M+H]
+
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δppm0.78−1.05(m,5H)1.07−1.26(m,2H)1.58−1.82(m,2H)3.98−4.08(m,2H)5.94−6.46(m,1H)7.21(dd,J=11.84,8.92Hz,1H)7.75−7.94(m,1H)7.97−8.16(m,3H)8.69(d,J=1.32Hz,1H)10.66(s,1H)
【0898】
表8は、方法Oに従って、適切なハロゲン化中間体を対応するアルキン(実施例406〜410)と反応させて調製した化合物例を含む。
【0899】
【表10】
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【0900】
方法P:
N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−((3−シクロプロピルプロパ−2−イン−1−イル)オキシ)ピラジン−2−カルボキサミド(実施例411)の合成
【0901】
【化197】
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DMF(1mL)中の3−シクロプロピルプロパ−2−イン−1−オール(205mg、2.137mmol)の溶液に、室温で水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散液、8.6mg、0.214mmol)を添加した。15分後に、N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロピラジン−2−カルボキサミド(実施例261、88mg、0.214mmol)を添加し、反応混合物を60℃で50分間撹拌した。水(1.0mL)及び飽和NaHCO
3水溶液(1mL)を添加した。結果として得られた混合物を、次いで、EtOAc(10mL、2回)で抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(0%〜20%のMeOH/DCM)によって精製して、58mgの表題化合物をオフホワイトの固体として得た。MS m/z=472[M+H]
+
1H NMR(MeOH)d:8.90(s,1H),8.29(s,1H),7.86(d,J=5.7Hz,2H),7.17(t,J=10.1Hz,1H),6.04−6.49(m,1H),5.05(s,2H),4.05(br.s.,1H),1.80−2.00(m,1H),1.25−1.40(m,2H),0.90−1.02(m,1H),0.79(d,J=7.6Hz,2H),0.63(br.s.,2H)
【0902】
表9は、方法Pに従って、適切なハロゲン化中間体を対応するアルコール(実施例412〜418)と反応させて調製した化合物例を含む。
【0903】
【表11】
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【0904】
方法Q:
実施例419:N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ−[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロ−3−(ヒドロキシメチル)ピコリンアミドの合成
【0905】
【化198】
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DCM中のN−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロ−3−(メトキシメチル)ピコリンアミド(実施例42、140mg、0.308mmol)の溶液を0℃に冷却した。三臭化ホウ素(0.062mL、0.646mmol)を滴下添加し、反応混合物を室温に温めた。3時間後に、反応物に、水の添加によって反応停止処理を行った。水相を、飽和重炭酸水溶液の添加によって中和し、EtOAcで抽出した。有機相はMgSO4上であった。濾液材料をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中15%から100%の勾配で溶出するクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(62mg、0.141mmol、収率45.7%)を白色の固体として得た。MS m/z=441[M+H]
+
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δppm0.79−1.02(m,1H)1.15(br.s.,1H)1.61−1.84(m,1H)4.01(br.s.,1H)4.93(d,J=5.55Hz,2H)5.54(t,J=5.55Hz,1H)5.87(br.s.,2H)5.98−6.46(m,1H)7.21(dd,J=11.84,8.92Hz,1H)7.78−7.97(m,2H)8.20(d,J=2.19Hz,1H)8.64(d,J=2.34Hz,1H)10.63(s,1H)
【0906】
表10は、方法Qに従って適切なメトキシ化合物を対応するヒドロキシ化合物(実施例420、表10)に変換して調製した化合物を含む。
【0907】
【表12】
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【0908】
実施例421
【0909】
【化199】
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【0910】
N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロピリジン−2−スルホンアミドの合成
ステップ1:2−(ベンジルチオ)−5−クロロピリジン
室温でDMF(20mL)中の炭酸セシウム(3.76g、11.5mmol)の懸濁液に、5−クロロ−2−フルオロピリジン(1.00mL、9.96mmol)及びベンジルメルカプタン(1.15mL、9.80mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、6時間で60℃に加熱した。反応混合物をEt
2Oで希釈した。有機相を水(2回)、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中5%から10%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(2.33g、9.88mmol、収率101%)を無色の油として得、これをさらなる精製なしに次のステップで使用した。MS)m/z=236.1[M+H]+。C
12H
10ClNSの計算値235.0。
【0911】
ステップ2:5−クロロピリジン−2−スルホニルクロリド
0℃で20分間、DCM(65mL)及び水(13mL)中の2−(ベンジルチオ)−5−クロロピリジン(2.33g、9.88mmol)の溶液を通して塩素ガスをバブリングした後、窒素で15分間パージした。反応混合物を分液漏斗に移し、水で希釈した。水相を廃棄し、有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮して、無色の油を得、これをさらなる精製なしに次のステップで使用した。LC/MS(ESI
+)m/z=211.9(M+H)。C
5H
3Cl
2NO
2Sの計算値210.9。
【0912】
ステップ3:((1R,5S,6R)−5−(5−(5−クロロピリジン−2−スルホンアミド)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル
0℃でDCM(1.5mL)中の((1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(16i−B、0.059g、0.16mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.070mL、0.50mmol)及び5−クロロピリジン−2−スルホニルクロリド(0.034g、0.16mmol)を添加した。反応混合物を2時間の期間にわたって室温に温めた後、EtOAc及び水で希釈した。水相をEtOAc(2回)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中10%から50%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(0.061g、0.11mmol、収率70%)を無色の油として得た。MS m/z=547.0[M+H]+。C
22H
22ClF
3N
4O
5Sの計算値546.1。
【0913】
ステップ4:N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロピリジン−2−スルホンアミド
室温でDCM(2mL)中の((1R,5S,6R)−5−(5−(5−クロロピリジン−2−スルホンアミド)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.061g、0.11mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(2.0mL)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣を飽和NaHCO
3とEtOAcとに分割した。水相をEtOAc(2回)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中30%から70%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(0.045g、0.10mmol、収率90%)を白色の固体として得た。MS m/z=446.9[M+H]+。C
17H
14ClF
3N
4O
3Sの計算値446.0。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ0.80−0.90(m,1H),1.33(t,J=6.85Hz,1H),1.69−1.78(m,2H),3.65−3.70(m,1H),5.70(s br,2H),6.06(t,J=56.10Hz,1H),6.95(dd,J=6.75,2.64Hz,1H),7.06(dd,J=11.44,8.71Hz,1H),7.45(ddd,J=8.56,4.25,2.84Hz,1H),7.72(s,2H),8.33(s,1H)。
【0914】
実施例422
【0915】
【化200】
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【0916】
(1R,5S,6R)−5−(5−(((R)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン及び(1R,5S,6R)−5−(5−(((S)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの1:1混合物の合成
ステップ1:1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノール
0℃でTHF(7mL)中の5−シクロピコリンアルデヒド(0.505g、3.57mmol)の溶液に、(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(0.685mL、4.63mmol)及びフッ化テトラ−N−ブチルアンモニウム(THF中1M、0.036mL、0.036mmol)を添加した。反応混合物を0℃で15分間撹拌し、水(10mL)及び追加のフッ化テトラ−N−ブチルアンモニウム(THF中1M、2.0mL、2.0mmol)で希釈した。反応混合物を室温に温め、30分間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、有機相を分離し、水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中5%から20%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(0.643g、3.04mmol、収率85%)を黄色の固体として得た。MS m/z=211.9[M+H]+。C
7H
5ClF
3NOの計算値211.0。
【0917】
ステップ2:1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノン
0℃でDCM(9mL)中の1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノール(0.643g、3.04mmol)の溶液に、1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソール−3−(1H)−オン(1.55g、3.65mmol)を添加した。反応混合物を室温に温め、20時間攪拌した後、飽和NaHCO
3(10mL)及び飽和チオ硫酸ナトリウム溶液で反応停止処理を行った。反応混合物を20分間撹拌し、分液漏斗に移した。水相を廃棄し、有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中5%から30%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(0.545g、2.60mmol、収率86%)を薄黄色の油として得た。LC/MS(ESI
+)m/z=209.9(M+H)。C
7H
3ClF
3NOの計算値209.0。
【0918】
ステップ3:((1R,5S,6R)−5−(5−(((R)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル及び((1R,5S,6R)−5−(5−(((S)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル
−78℃でDCM(1.5mL)中の((1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(16i−B、0.121、0.326mmol)及び1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(0.070g、0.33mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.135mL、0.969mmol)及び塩化チタン(DCM中1M、0.360mL、0.360mmol)を添加した。冷水浴を除去し、反応混合物を室温で10分間にわたって撹拌した。反応混合物を再度−78℃に冷却し、水素化アルミニウムリチウム(THF中1.0M、0.660mL、0.660mmol)を添加した。反応混合物を−78℃で20分間撹拌し、EtOAcで反応停止処理を行った。飽和酒石酸カリウム水溶液(5mL)を添加した。混合物を室温に温め、45分間加熱した。混合物を分液漏斗に移した。水相をEtOAc(2回)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中10%から50%のEtOAc)によって精製し、((1R,5S,6R)−5−(5−(((R)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル及び((1R,5S,6R)−5−(5−(((S)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルの1:1混合物(0.070g、0.124mmol、合計収率は収率38%)を白色の固体として得た。MS m/z=565.1(M+H)。C
24H
23ClF
6N
4O
3の計算値564.1。
【0919】
ステップ4:(1R,5S,6R)−5−(5−(((R)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン及び(1R,5S,6R)−5−(5−(((S)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン
室温でDCM(2mL)中の((1R,5S,6R)−5−(5−(((R)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル及び((1R,5S,6R)−5−(5−(((S)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(ジアステレオマーの1:1混合物、0.070g、0.12mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(2.00mL、0.124mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、濃縮した。濃縮物を、飽和NaHCO
3とEtOAcとに分割した。水相を廃棄した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(12g、ヘプタン中20%から60%のEtOAc)によって精製して、(1R,5S,6R)−5−(5−(((R)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン及び(1R,5S,6R)−5−(5−(((S)−1−(5−クロロピリジン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(ジアステレオマーの1:1混合物、0.056g、0.120mmol、収率97%)を白色の固体として得た。MS m/z=465.0[M+H]+。C
19H
15ClF
6N
4Oの計算値464.1。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ0.86−0.95(m,1H),1.32−1.41(m,1H),1.73−1.85(m,1H),3.83−3.90(m,1H),4.50(br s,2H),4.87−4.97(m,1H),5.33(dd,J=11.93,7.63Hz,1H),6.02−6.34(m,1H),6.60−6.66(m,1H),6.87−6.96(m,2H)7.27−7.35(m,1H),7.65−7.70(m,1H),8.57−8.59(m,1H)。
【0920】
実施例423
【0921】
【化201】
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【0922】
N−(3−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−3−アミノ−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)フェニル)−5−クロロピコリンアミドの合成
ステップ1:N−(((1RS),(5S,R),(6R,S))−5−(5−アジド−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド
表題化合物を、6c−ラセミから6d−ラセミへの変換に関するステップ4に記載の反応からの副生成物として単離した。MS m/z=400.0[M+H]
+。C
19H
15ClFN
5O
2の計算値:399.8
【0923】
ステップ2:N−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−5−(3−アミノフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド
密封可能バイアルに、N−(((1RS),(5S,R),(6R,S))−5−(5−アジド−2−クロロフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(0.25g、0.625mmol)、1,1−ビス[(ジ−t−ブチル−p−メチルアミノフェニル]パラジウム(II)クロリド(0.089g、0.125mmol)、及びギ酸ナトリウム(0.255g、3.75mmol)を充填した。バイアルの排気を行い、N
2ガスを再充填した。DMF(3ml)を添加し、反応物を事前加熱した90℃の油浴で48時間撹拌した。反応物を周囲温度に冷却し、追加のギ酸ナトリウム(0.255g、3.75mmol)及び1,1−ビス[(ジ−t−ブチル−p−メチルアミノフェニル]パラジウム(II)クロリド(0.089g、0.125mmol)を添加した。反応混合物を窒素でパージし、さらに72時間かけて130℃に加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、水及びEtOAcで希釈した。有機層を分離し、水、1M LiCl水溶液、及びブラインで順に洗浄した後、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、粗残渣をヘキサン中10〜70%の勾配のEtOAcを使用してシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を淡黄色の油として得た(0.04g、0.118mmol、収率18.85%)
MS m/z=340.0[M+H]
+。C
19H
18FN
3O
2の計算値:339.4
【0924】
ステップ3:N−(3−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−3−アミノ−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)フェニル)−5−クロロピコリンアミド
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ4に記載のものに類似の手順を用いたが、N−(((1R,S),(5S,R),(6R,S))−5−(3−アミノフェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミドを使用して調製した。
MS m/z=374.9 M
+。C
18H
16ClFN
4O
2の計算値:374.8
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm0.95−1.05(m,1H)1.27−1.31(m,1H)1.68−1.77(m,1H)4.07−4.15(m,1H)4.40−4.59(m,1H)4.60−4.79(m,1H)7.31−7.37(m,1H)7.38−7.46(m,1H)7.73−7.79(m,1H)7.87−7.94(m,2H)8.24−8.29(m,1H)8.57−8.60(m,1H)9.87(s,1H)
【0925】
実施例424
【0926】
【化202】
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【0927】
N−(3−(((1RS),(5S,R),(6R,S))−3−アミノ−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェニル)−5−クロロピコリンアミドの合成
MeCN(0.1mL)、水(0.15mL)、及びEtAc(0.1mL)中のN−(3−(((1S,R),(5S,R),(6R,S))−3−アミノ−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロ−4−(メチルチオ)フェニル)−5−クロロピコリンアミド(0.019g、0.043mmol、実施例141)の溶液に、(メタ)過ヨウ素酸ナトリウム(0.037g、0.173mmol)及び塩化ルテニウム(III)(0.5mg、2.165μmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間攪拌した後、DCMで希釈し、コットンプラグを通して濾過した。水を濾液に添加し、相を分離した。水層をDCMで抽出し(3回)、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮し、粗物質を1〜10%のMeOH中の2Mアンモニア/DCMで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(0.012g、0.025mmol、収率58.9%)を得た。
MS m/z=471.0[M+H]
+。C
19H
17ClF
2N
4O
4Sの計算値:470.9。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm0.90−1.06(m,1H)1.14−1.33(m,1H)1.75(m,1H)3.40(s,3H)3.78−3.92(m,1H)4.55−4.76(m,1H)4.81(m,1H)5.67(br.s.,2H)8.06(d,J=14.48Hz,1H)8.15−8.26(m,2H)8.30(s,1H)8.82(s,1H)11.12(br.s.,1H)
【0928】
実施例425
【0929】
【化203】
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【0930】
(1S,5R,6S)−5−(5−(6−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの合成
ステップ1:窒素下でDMF(20mL)中の(1S,5R,6S)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16f−A、2.20g、6.56mmol)の溶液に、TEA(1.37mL、9.85mmol)及び安息香酸無水物(1.66g、7.35mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、飽和Na
2CO
3水溶液で希釈し、EtOAcで2回抽出した。有機相を水、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜50%のEtOAc−ヘキサン)によって精製して、N−((1S,5R,6S)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(16e−A)を白色の固体として得た(2.88g、収率100%)。MS m/z=439,441[M+H]
+。C
19H
14BrF
3N
2O
2の計算値:439.2。
【0931】
ステップ2:密封可能バイアルに、−((1S,5R,6S)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(16e−A、1.05g、2.39mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(0.15g、0.26mmol)、酢酸パラジウム(II)(0.029g、0.13mmol)、メタノール(0.97ml、23.86mmol)、及びトリエチルアミン(4.99ml、35.8mmol)を充填した。バイアルの排気を行い、COガスを再充填した。反応混合物を65℃で一晩撹拌した後、EtOAcで希釈し、セライトのパッドを通して濾過した。濾液を水、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%のEtOAc−DCM)によって精製して、3−((1S,5R,6S)−3−ベンズアミド−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロ安息香酸メチルを黄色の固体として得た(0.69g、収率69%)。MS m/z=419[M+H]
+。の計算値C
21H
17F
3N
2O
4:418.4。
【0932】
ステップ3:密封可能バイアルに、3−((1S,5R,6S)−3−ベンズアミド−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロ安息香酸メチル(0.100g、0.24mmol)、2−アミノ−5−クロロフェノール(0.086g、0.60mmol)、及びポリリン酸(0.50mL)を充填した。反応混合物を窒素で1分間パージした後、1時間で170℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、飽和Na
2CO
3水溶液及び1N NaOHで中和した。混合物をCHCl
3:i−PrOHの溶媒混合物(3:1)で3回抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空で濃縮した。粗製物を、まず、0〜100%のEtOAc−ヘキサンのシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。収集した画分を、16分間にわたって、Phenomenex Geminiカラム、10ミクロン、C18、100Å、150×30mm、勾配10%から100%のCH
3CN/H
2O中0.1%TFAを使用して逆相分取HPLCによってさらに精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、Na
2CO
3固体で中和した。水相をDCMで抽出し、Na
2SO
4上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮して、表題化合物をベージュ色の固体として得た(10.5mg、収率11%)。MS m/z=408[M+H]
+。C
19H
13ClF
3N
3O
2の計算値:407.8。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ=8.44(dd,J=2.3,7.4Hz,1H),8.07(ddd,J=2.3,4.6,8.5Hz,1H),7.57(d,J=8.4Hz,1H),7.36(d,J=1.8Hz,1H),7.29(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),7.20(dd,J=8.4,11.5Hz,1H),6.41−6.07(m,1H),4.90(br.s.,2H),4.03−3.90(m,1H),1.91(td,J=7.1,9.5Hz,1H),1.51−1.43(m,1H),1.07−0.95(m,1H)。
【0933】
実施例426
【0934】
【化204】
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【0935】
(1R,5S,6R)−5−(5−(6−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの合成
表題化合物を、上述の実施例423に関して記載のものと同様の手順及びステップに従ったが、ステップ1において(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16f−B)を使用して合成した。MS m/z=408[M+H]
+。C
19H
13ClF
3N
3O
2の計算値:407.8。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ=8.43(dd,J=2.2,7.4Hz,1H),8.04(ddd,J=2.3,4.7,8.4Hz,1H),7.55(d,J=8.4Hz,1H),7.32(d,J=1.6Hz,1H),7.28(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),7.19(dd,J=8.4,11.5Hz,1H),6.42−6.07(m,1H),5.01(br.s.,2H),4.03−3.91(m,1H),1.98−1.86(m,1H),1.48(t,J=5.9Hz,1H),1.08−0.94(m,1H)。
【0936】
実施例427
【0937】
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
【0938】
3−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロ−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)ベンズアミドの合成
ステップ1:密封可能バイアルに、N−((1S,5R,6S)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(16e−A、0.4060g、0.924mmol)、酢酸パラジウム(9.34mg、0.042mmol)、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン((0.029g、0.051mmol)、炭酸ナトリウム(0.058ml、1.387mmol)、及びトルエン(1.849ml)を充填した。(S)−(+)−1−メトキシ−2−プロピルアミン(0.195ml、1.849mmol)を添加し、COガスを反応混合物に通して10分間バブリングした。反応混合物を3時間で80℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、シリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中5%から80%の勾配のEtOAcで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、3−((1S,5R,6S)−3−ベンズアミド−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロ−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)ベンズアミド(0.3780g、0.795mmol、収率86%)を得た。
MS m/z=476.0[M+H]
+ C
24H
24F
3N
3O
4からの計算値:475.172
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm1.18(d,J=6.58Hz,3H)1.73(br.s.,1H)2.18(dt,J=9.46,7.03Hz,1H)3.14(s,3H)3.26(d,J=3.65Hz,2H)3.37(d,J=3.80Hz,1H)4.24(br.s.,2H)6.10−6.57(m,1H)7.16−7.26(m,1H)7.37−7.61(m,4H)7.88−8.05(m,1H)8.22(br.s.,1H)
【0939】
ステップ2:フラスコに、3−((1S,5R,6S)−3−ベンズアミド−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロ−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)ベンズアミド(0.3780g、0.795mmol)、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.143ml、0.954mmol)、及びMeOH(7.95ml)を充填した。反応混合物を4時間で65℃に加熱した。粗生成物をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中10%から100%の勾配のEtOAc:EtOH(75:25)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(0.0563g、0.152mmol、収率19.07%)を得た。
MS m/z=372.0[M+H]
+ C
17H
20F
3N
3O
3の計算値:371.146
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm0.85−0.98(m,1H)1.15(d,J=6.85Hz,4H)1.71−1.85(m,1H)3.22−3.35(m,6H)3.42(dd,J=9.59,6.46Hz,1H)4.00(t,J=5.38Hz,1H)4.13−4.25(m,1H)5.94(s,2H)6.00−6.36(m,1H)7.32(dd,J=11.93,8.61Hz,1H)7.86(ddd,J=8.36,4.55,2.35Hz,1H)8.07(dd,J=7.82,2.35Hz,1H)8.21(d,J=8.02Hz,1H)
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm2.24(dt,J=9.39,6.46Hz,1H)2.44−2.55(m,3H)3.11(dt,J=9.24,6.92Hz,1H)3.80−3.89(m,3H)4.58−4.68(m,5H)4.75(dd,J=9.59,6.46Hz,1H)5.28−5.36(m,1H)5.45−5.59(m,1H)7.34−7.69(m,1H)8.64(dd,J=11.93,8.41Hz,1H)9.19(ddd,J=8.41,4.50,2.35Hz,1H)9.40(dd,J=7.82,2.35Hz,1H)9.53(d,J=8.02Hz,1H)
【0940】
実施例428
【0941】
【化206】
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【0942】
3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロ−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)ベンズアミドの合成
表題化合物を上述の実施例427に関して記載のものと同様の手順及びステップに従ったが、ステップ1でN−((1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(16e−B)を使用して合成した。MS m/z=372.0[M+H]
+。C
17H
20F
3N
3O
3の計算値:371.146
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm0.92−1.06(m,1H)1.28(d,J=6.65Hz,3H)1.42(br.s.,1H)1.85(q,J=7.76Hz,1H)3.38(s,3H)3.45(br.s.,2H)3.50(s,1H)3.94(br.s.,1H)4.35(br.s.,1H)6.02−6.36(m,1H)6.39(d,J=6.46Hz,1H)7.16(t,J=9.98Hz,1H)7.81(br.s.,1H)7.94(d,J=7.24Hz,1H)
【0943】
実施例429
【0944】
【化207】
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【0945】
(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−フルオロ−5−(5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)フェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの合成
マイクロ波バイアルに、ジオキサン/水(2.0/0.5mL)中のリン酸カリウム(0.19g、0.90mmol)、(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16f−B、0.10g、0.30mmol)、(5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)ボロン酸(0.12g、0.75mmol)、及び1,1−ビス[(ジ−t−ブチル−p−メチルアミノフェニル]パラジウム(II)クロリド(10.56mg、0.015mmol)を充填した。反応混合物を、マイクロ波装置において30分間で110℃に加熱した。次いで、反応混合物を水で希釈し、DCMで3回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、粗物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%のEtOAc−DCM)によって精製して、表題化合物を白色の固体として得た(82.3mg、収率74%)。MS m/z=372[M+H]
+。C
20H
16F
3N
3Oの計算値:371.4。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ=8.65(d,J=2.3Hz,1H),8.55(d,J=1.8Hz,1H),7.80(t,J=2.1Hz,1H),7.73(dd,J=2.3,7.4Hz,1H),7.49(ddd,J=2.4,4.6,8.4Hz,1H),7.19(dd,J=8.4,11.7Hz,1H),6.40−6.04(m,1H),4.44(br.s.,2H),3.99−3.88(m,1H),2.08(s,3H),1.93−1.82(m,1H),1.48−1.38(m,1H),1.03−0.93(m,1H)。
【0946】
実施例430
【0947】
【化208】
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【0948】
(1S,5R,6S)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−フルオロ−5−(5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)フェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの合成
表題化合物を、上述の実施例429に関して記載した手順に従ったが、(1S,5R,6S)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16f−A)を使用して合成した。MS m/z=372[M+H]
+。C
20H
16F
3N
3Oの計算値:371.4。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)=8.64(d,J=2.2Hz,1H),8.53(d,J=1.8Hz,1H),7.78(t,J=2.1Hz,1H),7.73(dd,J=2.4,7.3Hz,1H),7.49(ddd,J=2.5,4.5,8.4Hz,1H),7.19(dd,J=8.5,11.6Hz,1H),6.41−6.02(m,1H),4.53(br.s.,2H),4.01−3.86(m,1H),2.06(s,3H),1.87(td,J=7.0,9.5Hz,1H),1.48−1.37(m,1H),0.97(td,J=6.7,9.2Hz,1H)。
【0949】
実施例431
【0950】
【化209】
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【0951】
2946458(1(S,R),5(R,S),6(S,R))−5−(2−フルオロ−5−(5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの合成
ステップ1:N−(((1R,S),(5R,S),(6R,S))−5−(2−フルオロ−5−(5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミドを、上述の実施例429に関して記載した手順に従ったが、(6f−ラセミ)を使用して合成した。MS m/z=458[M+H]
+。
【0952】
ステップ2:アルゴン雰囲気下でMeOH(3.5mL)中のN−(((1R,S),(5R,S),(6R,S))−5−(2−フルオロ−5−(5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−イル)ベンズアミド(0.253g、0.277mmol)の溶液を、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.4ml、2.68mmol)で処理した。反応混合物を3時間で60℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、懸濁液を濾過した。固体をMeOHですすいで表題化合物(0.0944g)を白色の固体として得た。MS m/z=354.3[M]
+。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm8.75(d,J=2.15Hz,1H),8.58(d,J=1.57Hz,1H),7.99(s,1H),7.78(dd,J=7.53,2.25Hz,1H),7.69−7.75(m,1H),7.32(dd,J=11.93,8.41Hz,1H),5.77(s,2H),4.46−4.75(m,2H),4.01(t,J=5.67Hz,1H),2.11(s,3H),1.51−1.75(m,1H),1.03(td,J=6.26,2.35Hz,1H),0.82(dt,J=9.39,6.46Hz,1H)。
【0953】
実施例432
【0954】
【化210】
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【0955】
(4−(((1S,R),(5R,S),(6S,R))−3−アミノ−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−5−フルオロ−2−(5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)フェニル)メタノールの合成
ステップ1:−78℃でEt
2O(3.7mL)中の1−ブロモ−4−フルオロ−5−ヨード−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)ベンゼン(中間体60、0.766g、1.291mmol)の溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、0.516mL、1.291mmol)の溶液を滴下添加した。溶液を−78℃で15分間撹拌した。別個のフラスコにおいて、トルエン(4.5mL)中の4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−エン(6cラセミ、0.114g、0.993mmol)の溶液を、−78℃で、フッ化ホウ素ジエチルエーテラートで処理した。溶液をカニューレによってアリールリチウム溶液に添加し、結果問して得られた反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。反応物に、−78℃で、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応停止処理を行い、水及びEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮し、粗物質を、ヘプタン中1:9のEtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、[(1S,R),(4R,S),(5S,R)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)フェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを得た。MS m/z=440.2/442.0(M+H)。
【0956】
ステップ2〜4:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン
表題化合物を、4dラセミの合成に関するステップ2〜4に記載のものに類似の手順を用いたが、[(1S,R),(4R,S),(5S,R)]−4−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)フェニル)−4−(フルオロメチル)−2−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを使用して合成した。MS m/z=467.0/469.0(M+H)。
【0957】
ステップ5:[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2−フルオロ−4−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)−5−(5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンを、実施例390と同様の方式であるが、[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン及び(5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)ボロン酸を使用して合成した。MS m/z=504.2(M+H)。
【0958】
ステップ6:2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン(0.040g、0.178mmol)を、室温でDCM(1.3ml)及び水(0.065ml)中の[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(2−フルオロ−4−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)−5−(5−(プロパ−1−イン−1−イル)ピリジン−3−イル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(0.069g、0.137mmol)の溶液に一度に添加した。40分後に、追加の量の2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン(0.040g、0.178mmol)を添加した。40分後、反応物をEtOAcと1N NaOHとに分割した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を1N NaOH、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮して、粗物質を得、これをCH
2CL
2中1:20の2M NH
3・MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を得た。MS m/z=384.0(M+H)。
1H NMR(400MHz,METHANOL−d4)δppm0.84−0.96(m,1H)1.12−1.22(m,1H)1.24−1.38(m,1H)1.72−1.84(m,1H)2.08(s,3H)3.97−4.08(m,1H)4.46(s,2H)4.69(d,J=47.30Hz,2H)7.31(d,J=7.63Hz,1H)7.38(d,J=13.11Hz,1H)7.80(s,1H)8.41(s,1H)8.52(s,1H)
【0959】
実施例433
【0960】
【化211】
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【0961】
(5−フルオロ−4−([(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(フルオロメチル)−3−イミノ−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−5−イル)−2−(5−フルオロピリジン−3−イル)フェニル)メタノールの合成
ステップ1:ガラス製のマイクロ波反応容器に、1,4−ジオキサン(1.2ml)及び水(0.4ml)中の[(1R,S),(5S,R),(6R,S)]−5−(5−ブロモ−2−フルオロ−4−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(実施例393のステップ4、0.0709g、0.152mmol)、炭酸ナトリウム(0.096g、0.910mmol)、及び5−フルオロピリジン−3−ボロン酸(0.034g、0.243mmol)を充填した。容器に蓋をし、窒素ガスを溶液に10分間バブリングすることによって溶液の脱気を行った。次いで、Aphos−PdCl
2(10.74mg、0.015mmol)を添加し、容器を密封した。反応混合物を撹拌し、Initiatorマイクロ波反応器(Personal Chemistry,Biotage AB,Inc.,Upssala,Sweden)において120℃で20分間加熱した。反応物を水に注ぎ入れ、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を濾過し、真空で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をMeCN(1.6mL)中に取り、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.037g、0.303mmol)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(0.073g、0.334mmol)を添加した。2.5時間後に、反応物を濃縮し、1:2のEtOAc/ヘプタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、[(1R,S),(5S,R),(6R,S),Z]−tert−ブチル3−((tert−ブトキシカルボニル)イミノ)−5−(2−フルオロ−5−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−4−カルボン酸塩を得た。MS m/z=684.2(M+H)。
【0962】
ステップ2:2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ヘンゾキノン(0.027g、0.121mmol)を、室温でDCM(0.9ml)及び水(0.045ml)中の[(1R,S),(5S,R),(6R,S),Z]−tert−ブチル3−((tert−ブトキシカルボニル)イミノ)−5−(2−フルオロ−5−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−4−カルボン酸塩の溶液に一度に添加した。2時間後に、1:9のMeOH/DCMを有する酸化アルミニウム(活性化、中性、Brockmann I)のプラグを通して反応物を濾過した。真空で溶媒を除去して[(1R,S),(5S,R),(6R,S),Z]−tert−ブチル3−((tert−ブトキシカルボニル)イミノ)−5−(2−フルオロ−5−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−(ヒドロキシメチル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−4−カルボン酸塩を得、これをさらなる精製なしに次のステップで直接使用した。LC/MS(ESI
−)m/z=586(M+Na),564.2(M+H)。
【0963】
ステップ3:トリフルオロ酢酸(1mL、13.46mmol)を、室温でDCM(2mL)中の[(1R,S),(5S,R),(6R,S),Z]−tert−ブチル3−((tert−ブトキシカルボニル)イミノ)−5−(2−フルオロ−5−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4−(ヒドロキシメチル)フェニル)−5−(フルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−4−カルボン酸塩(0.052g、0.092mmol)の溶液に一度に添加した。45分後に、反応物を濃縮し、粗物質をDCMと10%Na
2CO
3とに分割した。層を分離し、水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を濾過し、真空で濃縮して、粗物質を得た。粗物質を、CH
2CL
21:20の2M NH
3・MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を得た。LC/MS(ESI
−)m/z=364.1(M+H)。
1H NMR(400MHz,METHANOL−d4)δppm0.86−0.96(m,1H)1.13−1.21(m,1H)1.72−1.84(m,1H)3.97−4.07(m,1H)4.48(s,2H)4.69(d,J=48.12Hz,2H)5.49(s,1H)7.29−7.46(m,2H)7.71(d,J=9.59Hz,1H)8.40(s,1H)8.49(s,1H)
【0964】
実施例434
【0965】
【化212】
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【0966】
(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−フルオロ−5−(4−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの合成
密封可能バイアルに、炭酸カリウム(0.095g、0.686mmol)、(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(16f−B、0.100g、0.298mmol)、及び4−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピラゾール(中間体61、0.041g、0.388mmol)を充填した。バイアルの排気を行い、窒素を2回再充填した後、トルエン(3ml)及び事前混合したトルエン(1mL)中のヨウ化銅(I)(55mg)とトランス−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(0.2mL)とのストック溶液0.1mLを添加した。反応混合物を110℃で一晩加熱した。反応物を、飽和塩化アンモニウム水溶液/水酸化アンモニウムの9:1混合物に注ぎ入れ、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和塩化アンモニウム/水酸化アンモニウムの9:1混合物、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮して、粗物質を得、これを、15分間にわたり10%から95%の勾配でPhenomenex Geminiカラム、10ミクロン、C18、100Å、150×30mm、CH
3CN/H
2O中0.1%TFAを使用して逆相分取HPLCによって精製して、TFA塩として精製された生成物を得た。生成物をDCMと10%Na
2CO
3水溶液とに分割した。層を分離し、水層をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾液を真空で濃縮して、表題化合物を遊離塩基として得た。
MS m/z=361.1[M+H]
+。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δppm0.96−1.05(m,1H)1.36−1.48(m,1H)1.80−1.93(m,1H)2.03(s,3H)3.86−4.01(m,1H)6.20(t,J=56.34Hz,1H)7.10−7.23(m,1H)7.26(s,1H)7.66(s,1H)7.76(m,1H)7.88(s,1H)
【0967】
実施例435
【0968】
【化213】
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【0969】
(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−フルオロ−5−(4−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンの合成
表題化合物を、上述の実施例432に記載の手順に従ったが、4−(シクロプロピルエチニル)−1H−ピラゾール(中間体62)を使用して合成した。MS m/z=387.0[M+H]
+。
1H NMR(400MHz,METHANOL−d4)δppm0.64−0.75(m,2H)0.79−0.91(m,2H)0.91−1.02(m,1H)1.20−1.37(m,1H)1.38−1.48(m,1H)1.87−1.96(m,1H)3.35(s,1H)4.01−4.09(m,1H)6.17(t,J=56.14Hz,1H)7.27(dd,J=11.35,9.00Hz,1H)7.66(s,1H)7.67−7.74(m,1H)7.84(dd,J=6.46,2.74Hz,1H)8.20(s,1H)。
【0970】
実施例436
【0971】
【化214】
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【0972】
6−((3−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4,5−ジフルオロフェニル)カルバモイル)ニコチン酸メチル
ステップ1:6−((3−((1S,5R,6S)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4,5−ジフルオロフェニル)カルバモイル)ニコチンイミド酸メチルを、方法Bに従って(1S,5R,6S)−5−(5−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(20f−A)と5−シアノ−2−ピリジンカルボン酸とのカップリングの際の副生成物として単離した。
【0973】
ステップ2:6−((3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4,5−ジフルオロフェニル)カルバモイル)ニコチンイミド酸メチル(0.050g、0.111mmol)を塩酸(2N、5mL、10.00mmol)中に溶解し、室温で撹拌した。15分後に、反応混合物を1N水酸化ナトリウム(10mL)で中和した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(5mL)を添加し、混合物を10分間撹拌した。懸濁液を濾過し、固体を水(10mL)で洗浄した。固体を、シリカゲルクロマトグラフィー[ヘキサン中10〜90%(3:1酢酸エチル:エタノール中2%NH4OH)]によって精製して、表題化合物(0.0298g、0.066mmol、収率59.5%)を得た。MS m/z=452.9[M+H]
+。
1H NMR(クロロホルム−d)シフト:9.75(s,1H),9.04(dd,J=2.0,0.7Hz,1H),8.48(dd,J=8.0,2.0Hz,1H),8.26(dd,J=8.1,0.7Hz,1H),7.99(ddd,J=11.7,7.0,2.8Hz,1H),7.22−7.28(m,1H),6.23(td,J=55.8,0.9Hz,1H),5.17(br.s.,2H),4.01(s,3H),3.92(td,J=6.8,2.6Hz,1H),1.80−1.92(m,1H),1.40−1.49(m,1H),0.90−1.03(m,1H)
【0974】
実施例437
【0975】
【化215】
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【0976】
6−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−3−クロロ−5H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−7(6H)−オンの合成
DCM(2mL)中のN−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−クロロ−3−(ヒドロキシメチル)ピコリンアミド(実施例420、60mg、0.136mmol)の溶液を窒素雰囲気下で0℃に冷却した。Deoxo−fluor(THF中50重量%、0.150mL、0.408mmol)の溶液を滴下添加し、反応混合物を室温で25分間撹拌させた。反応混合物を飽和重炭酸塩水溶液に注ぎ入れ、EtOAcで抽出した。粗物質をシリカゲルのプラグに吸着させ、ヘキサン中20%から100%の勾配のEtOAcで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。MS m/z=423[M+H]
+。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δppm0.80−0.98(m,1H)1.16(br.s.,1H)1.66−1.88(m,1H)3.99(t,J=5.41Hz,1H)5.52(s,2H)5.84−6.47(m,3H)7.19(dd,J=11.84,8.62Hz,1H)7.33(ddd,J=8.62,4.38,2.78Hz,1H)7.47(dd,J=7.31,2.63Hz,1H)8.27(d,J=2.19Hz,1H)8.82(d,J=2.19Hz,1H)
【0977】
実施例438
【0978】
【化216】
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【0979】
N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)フェニル)−5−メトキシピラジン−2−カルボキサミドの合成
表題化合物を、上述のメチル誘導体N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−メチルフェニル)−5−クロロピコリンアミド(実施例295)の合成中に副生成物として単離した。
1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm9.54(br.s.,1H)9.01(br.s.,1H)8.14(br.s.,1H)7.92(br.s.,1H)7.78(d,J=4.97Hz,1H)7.38(br.s.,2H)5.80(t,J=56.42Hz,1H)3.96−4.15(m,4H)1.80(d,J=7.31Hz,1H)1.43(br.s.,1H)1.01(d,J=6.58Hz,1H)。MS m/z=390[M+H]+。
【0980】
実施例439
【0981】
【化217】
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【0982】
N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(メチルアミノ)ピリミジン−2−カルボキサミド二塩酸塩の合成
ステップ1:(2−((3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)カルバモイル)ピリミジン−5−イル)(メチル)カルバミン酸Tert−ブチル
表題化合物を、上述の方法Aに記載される手順を用いたが、5−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−2−カルボン酸塩、中間体81を使用して調製した。MS m/z=507.0[M+H]
+。
【0983】
ステップ2 :N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(メチルアミノ)ピリミジン−2−カルボキサミド二塩酸塩
1,4−ジオキサン(2mL)中の(2−((3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)カルバモイル)ピリミジン−5−イル)(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(0.06g、0.11mmol)の溶液を、HCl(1,4−ジオキサン中4.0M、1mL)で処理した。結果として得られた懸濁液を水(0.1mL)で処理し、薄黄色の二相溶液を得た。溶液を2時間撹拌し、濃縮し、1,4−ジオキサンから凍結乾燥させて、N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−5−(メチルアミノ)ピリミジン−2−カルボキサミド二塩酸塩(0.05g、0.105mmol、収率93%)を薄黄色の固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ10.61−10.78(m,2H),9.54(br.s,1H),8.37(br.s.,1H),8.25(s,2H),8.14(dd,J=2.54,7.24Hz,1H),7.98−8.05(m,1H),7.41(dd,J=9.00,11.93Hz,1H),6.76(t,J=53Hz,1H),4.83−5.56(br.s,2H),4.69(dt,J=2.74,6.65Hz,1H),2.86(s,3H),2.12(td,J=7.09,9.49Hz,1H),1.63(t,J=6.26Hz,1H),1.25−1.38(m,1H)。MS m/z=407.0[M+H]
+。
【0984】
実施例440
【0985】
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
【0986】
ステップ1:(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン
ガラス製マイクロ波反応容器に、(1R,5S,6R)−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(0.11g、0.32mmol)、酢酸カリウム(0.095g、0.967mmol)、(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)(0.024g、0.032mmol)、及びビス(ピナコラト)ジボロン(0.098g、0.387mmol)を充填した。容器の排気を行い、窒素を2回流した。次いで、脱気したDMSO(1.5ml)を添加し、反応混合物を80℃で油浴において加熱した。2時間後に、反応物を水に注ぎ入れ、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を濾過し、真空で濃縮して、中間体(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミンを得、これをさらなる精製なしに使用した。LC/MS(ESI
−)m/z=383.1(M+H)。
【0987】
ステップ2.(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−フルオロ−5−(5−(4−フルオロフェニル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン
ガラス製マイクロ波反応容器に、炭酸ナトリウム(0.171g、1.609mmol)、3−ブロモ−5−(4−フルオロフェニル)−4H−1,2,4−トリアゾール(0.078g、0.322mmol、米国第US20130184248 A1号)、(1R,5S,6R)−5−(ジフルオロメチル)−5−(2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン,1,4−ジオキサン(2.5ml)、及び水(0.83ml)を充填した。容器に蓋をし、窒素ガスを溶液に10分間バブリングすることによって溶液の脱気を行った。次いで、1,1−ビス[(ジ−t−ブチル−p−メチルアミノフェニル]パラジウム(II)クロリド(0.023g、0.032mmol)を添加し、容器を密封した。反応混合物を撹拌し、Initiatorマイクロ波反応器(Personal Chemistry,Biotage AB,Inc.,Upssala,Sweden)において120℃で20分間加熱した。反応物を水に注ぎ入れ、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化アンモニウム水溶液/水酸化アンモニウムの9:1混合物、飽和塩化ナトリウムで洗浄した後、活性炭素とともに撹拌した。セライトのパッドを通して溶液を濾過し、真空で濃縮して、粗物質を得た。粗物質を、CH
2CL
2中1:40の2M NH
3・MeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した後、CH
2CL
2中1:30 2M NH
3・MeOHで溶出する分取TLCによって再精製し、MeOHで濃縮した後に表題化合物を白色の固体として得た。
LC/MS(ESI
−)m/z=418.1(M+H)
+。
1H NMR(400MHz,MeOH−d4)δppm0.95−1.04(m,1H)1.36(m,1H)1.90−1.99(m,1H)4.05−4.13(m,1H)6.28(t,J=56.34Hz,1H)7.23−7.29(m,2H)7.27−7.34(m,1H)8.03−8.16(m,3H)8.28(dd,J=7.53,1.86Hz,1H)
【0988】
実施例451
【0989】
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
【0990】
N−(3−((1R,5S,6R)−3−アミノ−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−5−イル)−4−フルオロフェニル)−2,4,6−トリフルオロベンズアミドの合成
ジクロロメタン(2mL)中の2,4,6−トリフルオロ安息香酸(120mg、0.681mmol、Aldrich)の溶液に、塩化オキサリル(0.242mL、2.73mmol、Aldrich)を添加した後、触媒量のDMF(20μL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM(2mL)中に溶解した。溶液を0℃に冷却したジクロロメタン(2.5mL)中の別個の(1R,5S,6R)−5−(5−アミノ−2−フルオロフェニル)−5−(ジフルオロメチル)−2−オキサ−4−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−3−アミン(185mg、0.682mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.12mL、0.682mmol)の溶液に滴下添加した。添加が完了した後、反応混合物を0℃で20分間撹拌した。反応混合物に、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で反応停止処理を行い、DCM(3mL、2回)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をMeOH(1.5mL)中に溶解し、0℃に冷却した。H
2O(4mL)を溶液に添加し、混合物を0℃で1時間撹拌した。白色の固体を濾過し、H
2Oで洗浄し、減圧下で乾燥させて、203mgの表題化合物を白色の固体として得た。
LC/MS(ESI−)m/z=430.1[M+H]+。
1H NMR(MeOH)δ:7.80−7.88(m,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.20(dd,J=11.7,8.8Hz,1H),7.04(t,J=8.4Hz,2H),6.12−6.48(m,1H),4.07(t,J=5.5Hz,1H),1.83−1.94(m,1H),1.34(br.s.,1H),0.96−1.05(m,1H)
【0991】
表11は、本発明の代表的な化合物(本明細書に提示される実施例)及び観測されたそれらの質量、ならびにBACE酵素アッセイ、BACE細胞アッセイ、及びカテプシンD(CatD)アッセイを含む関連生物学的データを含み、阻害性のデータはμM IC
50として表す。アッセイ手順及びデータ測定値は本明細書において以下に記載される。
【0992】
【表13】
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【0993】
本発明はまた、式I〜III及びその中の副次式の化合物を作製する方法を提供する。例えば、本発明の化合物及び追加の実施例は、以下に記載の参考文献に同様に記載されるように、以下の方法によって作製され得る。
【0994】
本発明の一実施形態において、一般構造
【0995】
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
を有する式I−Aの化合物を作製する方法であって、本方法は、化合物20であって、
【0996】
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
式中、式I−AのA
4、A
5、A
6、A
8、各R
1、各R
2、及びR
3は、本明細書に定義される通りである、化合物20を、R
9−COOH(式中、R
9は本明細書に定義される通りである)と反応させて、式I−Aの化合物を作製することを含む、方法を提供する。
【0997】
本発明の一実施形態において、一般構造
【0998】
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
を有する式I−Bの化合物を作製する方法であって、本方法は、化合物20であって、
【0999】
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
式中、式I−BのA
4、A
5、A
6、A
8、各R
1、各R
2、及びR
3は、本明細書に定義される通りである、化合物20を、酸の存在下で構造
【1000】
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
を有する化合物(式中、各W及び各R
10は、独立して、本明細書に定義される通りである)と反応させて、式I−Bの化合物を作製することを含む、方法が提供される。
【1001】
本発明の一実施形態において、式I−C
【1002】
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を作製する方法であって、本方法は、化合物20であって、
【1003】
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
式中、式I−CのA
4、A
5、A
6、A
8、各R
1、各R
2、及びR
3は、本明細書に定義される通りである、化合物20を、構造
【1004】
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
を有する化合物(式中、各W及び各R
10は、独立して、本明細書に定義される通りである)と反応させて、式I−Cの化合物を作製することを含む、方法が提供される。
【1005】
本発明の別の実施形態において、一般式
【1006】
【化228】
[この文献は図面を表示できません]
を有する式IIの化合物を作製する方法であって、本方法は、化合物30であって、
【1007】
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
式中、式IIのA
4、A
5、A
6、A
8、各R
2、R
3、及びR
7は、本明細書に定義される通りである、化合物30を、R
9−COOHの構造を有する化合物と塩基の存在下で、またはR
9−Clの構造を有する化合物と酸の存在下でのいずれかで反応させて、式IIの化合物を作製することを含み、式中、R
9は本明細書に定義される通りである、方法が提供される。
【1008】
当業者には理解されるように、上述の合成スキーム及び代表例は、本明細書に記載及び特許請求される化合物を合成することができるあらゆる手段の包括的な一覧を含むことを意図するものではない。さらなる方法が、当業者には明らかであろう。さらに、上述の種々の合成ステップを代替的な順序または順番で実行して、所望される化合物を得てもよい。
【1009】
例えば、これらの手順において、ステップは、必要に応じて追加の保護/脱保護ステップが先行し得るか、またはそれが続き得る。具体的には、1つ以上の官能基、例えばカルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、またはメルカプト基が、それらが特定の反応または化学変換に関与することが意図されないため、本発明の化合物を調製する際に保護されるか、または保護される必要が有る場合、種々の既知の従来的な保護基が使用され得る。例えば、ペプチド、核酸、それらの誘導体、及び糖類を含み、複数の反応中心、キラル中心、ならびに反応試薬及び/または状態に感受性であり得る他の部位を有する、天然及び合成化合物の合成に典型的に用いられる保護基を使用することができる。
【1010】
本明細書に記載される阻害剤化合物の合成に有用な合成化学変換及び保護基の手法(保護及び脱保護)は、当該技術分野で既知であり、例えば、R.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers(1989)、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3
rd edition,John Wiley and Sons(1999)、L.Fieser and M.Fieser,Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1994)、A.Katritzky and A.Pozharski,Handbook of Heterocyclic Chemistry,2
nd edition(2001)、M.Bodanszky,A.Bodanszky,The Practice of Peptide Synthesis,Springer−Verlag,Berlin Heidelberg(1984)、J.Seyden−Penne,Reductions by the Alumino− and Borohydrides in Organic Synthesis,2
nd edition,Wiley−VCH,(1997)、及びL.Paquette,editor,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1995)が挙げられる。
【1011】
薬学的に許容される塩を含む、塩形成基を有する本発明の化合物の塩は、従来的な手法または当業者に既知の手法で調製され得る。例えば、本発明の化合物の酸付加塩は、酸または好適なアニオン交換試薬での処理によって得ることができる。2つの酸分子を有する塩(例えば、ジハロゲン化物)はまた、化合物1つ当たり1つの酸分子を有する塩(例えば、モノハロゲン化物))に変換され得、これは、融解するまで加熱すること、または、例えば、高真空下において高温、例えば50℃から170℃で固体として加熱することによって、行われ得、化合物1分子につき酸のうちの1つの分子が放出される。
【1012】
酸塩は、通常、例えば、塩を、好適な塩基性薬剤、例としてアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、またはアルカリ金属水酸化物、典型的には炭酸カリウムまたは水酸化ナトリウムで処理することによって、遊離塩基化合物に変換され得る。例示的かつ好適な塩、及びそれらの調製は、本明細書の定義の部分で本明細書に記載される。
【1013】
本明細書に記載されるすべての合成手順は、既知の反応条件下、有利には本明細書に記載される条件下で、溶媒または希釈剤の不在下または存在下(通常)のいずれかにおいて実行され得る。当業者には理解されるように、溶媒は、出発物質及び使用される他の試薬に関して不活性であるべきであり、それらを溶解することが可能であるべきである。溶媒は、触媒、濃縮剤、または中和剤、例えば、イオン交換剤、典型的には、例えばH
+形態のカチオン交換剤の不在下または存在下で、反応物質を部分的または完全に可溶化させることが可能であるべきであろう。溶媒が反応の進行または速度を可能にする、及び/またはそれらに影響を及ぼす能力は、一般に、溶媒の種類及び特性、温度、圧力、雰囲気条件(例えばアルゴンもしくは窒素下の不活性雰囲気において)を含む反応条件、ならびに反応物質自体に依存する。
【1014】
本発明の化合物を合成するための反応を行うのに好適な溶媒には、水;低級アルキル−低級アルカン酸塩を含むエステル、例えばEtOAc;脂肪族エーテルを含むエーテル、例えばEt
2O及びエチレングリコールジメチルエーテルもしくは環状エーテル、例えばTHF;ベンゼン、トルエン、及びキシレンを含む液体芳香族炭化水素;MeOH、EtOH、1−プロパノール、IPOH、n−及びt−ブタノールを含むアルコール;CH
3CNを含むニトリル;CH
2Cl
2、CHCl
3、及びCCl
4を含むハロゲン化炭化水素;DMFを含む酸アミド;DMSOを含むスルホキシド;複素環式窒素塩基を含む塩基、例えばピリジン;低級アルカンカルボン酸を含むカルボン酸、例えばAcOH;HCl、HBr、HF、H
2SO
4等を含む無機酸;低級アルカン酸無水物を含むカルボン酸無水物、例えば無水酢酸;シクロヘキサン、ヘキサン、ペンタン、イソペンタン等の環状、直鎖状、または分枝鎖状炭化水素、ならびにこれらの溶媒の混合物、例えば、純粋な有機溶媒の組み合わせ、または水を含有する溶媒の組み合わせ、例えば水溶液が挙げられるが、これらに限定されない。これらの溶媒及び溶媒混合物はまた、反応の「後処理」において、ならびに反応の処理及び/または反応生成物の単離、例えばクロマトグラフィーにおいて、使用され得る。
【1015】
精製方法は当該技術分野で既知であり、例えば、結晶化、クロマトグラフィー(液相及び気相等)、抽出、蒸留、粉砕、逆相HPLC等が挙げられる。温度、期間、圧力、及び雰囲気(不活性ガス、周囲)等の反応条件は、反応のために適宜調節され得る。
【1016】
本発明はさらに、最終的な所望の化合物を得る前にインサイツで単離もしくは生成される、及び単離されないかどうかにかかわらず、記載される合成手順から生成される構造を含む、「中間体」化合物をさらに包含する。一過的な出発物質からステップを実行することにより得られた構造、記載の方法の任意の段階からの分岐により得られた構造、及び反応条件下で出発物質を形成する構造はすべて、本発明に含まれる「中間体」である。さらに、反応性誘導体もしくは塩の形態で出発物質を使用することによって生成される構造、または本発明による方法を用いて入手可能な化合物によって生成される構造、及び本発明の化合物をインサイツで処理することによって得られる構造もまた、本発明の範囲内である。
【1017】
本発明はまた、新しい出発物質及び/または中間体、ならびにそれらの調製のための方法を提供する。選択された実施形態において、そのような出発物質が使用され、反応条件は所望される化合物が得られるように選択される。本発明の出発物質は、既知であるか、市販入手可能であるか、または当該技術分野で既知である方法と同様に、もしくはそれに従って合成され得る。多数の出発物質は、既知の方法に従って調製することができ、特に、実施例に記載される方法を使用して調製することができる。出発物質を合成する際、官能基は、必要な場合、好適な保護基で保護され得る。保護基、それらの導入、及び除去は、上に記載されている。
【1018】
本発明の化合物は、一般に、1つ以上の不斉炭素原子を有し得、したがって、光学異性体の形態ならびにその非ラセミ混合物の形態で存在し得る。式I〜IIIの立体化学を考慮せずに示されるが、本発明は、そのような光学異性体及びジアステレオマー、ならびにラセミ体であり分解されたエナンチオマー的に純粋なR及びS立体異性体、ならびにR及びS立体異性体の他の混合物、及びそれらの薬学的に許容される塩を含む。
【1019】
光学異性体は、従来的な方法に従ったラセミ混合物の分解、例えば、ジアステレオ異性体塩の形成によって、光学的に活性な酸または塩での処理によって、得ることができる。適切な酸の例は、酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸、及び樟脳スルホン酸であり、この後、結晶化によってジアステレオマーの混合物を分離し、これらの塩から光学的に活性な塩基を遊離させる。光学異性体の分離の別の方法は、最適にはエナンチオマーの分離を最大化させるように選択されたキラルクロマトグラフィーカラムの使用を伴う。さらに別の利用可能な方法は、本発明の化合物を、活性形態にある光学的に純粋な酸または光学的に純粋なイソシアン酸塩と反応させることによる共有結合ジアステレオマー分子の合成を伴う。合成されたジアステレオマーを、クロマトグラフィー、蒸留、結晶化、または昇華といった従来的な手段によって分離し、次いで、加水分解してエナンチオマー的に純粋な化合物を得ることができる。本発明の光学的に活性な化合物は、光学的に活性な出発物質を使用して同様に得ることができる。これらの異性体は、遊離酸、遊離塩基、エステル、または塩の形態であり得る。そのような化合物のすべてのそのような異性体形態が、本発明に明示的に含まれる。
【1020】
本発明の化合物はまた、複数の互変異性体形態で表され得る。互変異性体は、互いに均衡して存在し、環境及び生理条件下で相互変換することが多い。本発明の化合物はまた、シスもしくはトランスまたはEもしくはZ二重結合異性体形態でも生じ得る。本発明は、本明細書に記載される化合物のすべての異性体形態を明示的に含む。
【1021】
本明細書に記載される化合物のすべての結晶形態は、本発明に明示的に含まれる。
【1022】
本発明はまた、同位体標識化合物を含み、これは、本明細書に記載されるものと同一であるが、1つ以上の原子が、自然界で通常見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子で置き換えられることを除く。本発明の化合物に組み込まれ得る同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、隣、フッ素、及び塩素、例えば、
2H(重水素)、
3H(トリチウム)、
13C、
14C、
15N、
16O、
17O、
31P、
32P、
35S、
18F、及び
36Clが挙げられる。
【1023】
前述の同位体及び/または他の原子の他の同位体を含有する本発明の化合物は、本発明の範囲内に含まれる。本発明のある特定の同位体標識化合物、例えば、
3H及び
14C等の放射性同位体が組み込まれるものは、薬物及び/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。重水素化(
2H)、トリチウム化(
3H)、及び炭素−14、すなわち
14Cの同位体が、それらの調製及び検出の容易さから、特に好ましい。さらに、重水素、すなわち
2H等のより重い同位体との置換は、より優れた代謝安定性、例えば、インビボ半減期の増加または投薬要件の低減から得られるある特定の治療上の利点をもたらし得、したがって、一部の状況では好ましい場合がある。本発明の同位体標識化合物は、一般に、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬と置き換えることによって調製することができる。
【1024】
生物学的評価
本発明の化合物は、選択的な生物学的特性を強化するために適切な官能基を付加することによって修飾することができる。化合物の薬物動態特性及び薬力学的特性は、直接的及び間接的に、化合物がその意図される使用に有効である能力に関連する。
【1025】
本発明の化合物(式I〜III)の薬理学的特性は構造の変化に応じて多様であるが、一般に、式I〜IIIの化合物が保持する活性は、インビトロならびにインビボの両方で呈され得る。以下の例示される薬理学的アッセイは、BACE活性を調節し、アミロイドβ前駆タンパク質の切断を制御し、それによってアミロイドβの賛成を低減または阻害する、化合物の能力を評価及び特徴付けするために、本発明による化合物を用いて行われた。
【1026】
インビトロ酵素BACE FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)アッセイ(実施例の表Iの酵素アッセイデータ)
このスクリーニングに使用するアッセイ緩衝液は、0.05M酢酸、pH4.2、10%DMSO(最終濃度)、100μM genapol(これは、その臨界ミセル濃度未満で非イオン性界面活性剤である)である。βセクレターゼ酵素(0.2nM)を、典型的には連続希釈に従って約1μLのDMSO中で阻害剤とともに1時間事前インキュベートし、そこに添加する。FRET基質(50nM)の添加によってこのアッセイを効果的に開始し、合わせたものを1時間インキュベートする。pHを中性に上げるTris緩衝液の添加によってFRETアッセイを終了し、蛍光を判定する。FRET基質は、BACE切断部位の両側に市販入手可能なフルオロフォア及びクエンチャを有するペプチドである。FRET基質のタンパク質分解性切断は、蛍光のクエンチングを放出する(励起488nm及び放出425nm)。
【1027】
利用可能な場合、実施例のそれぞれについてのインビトロBACE FRET酵素データを表1に提供する。
【1028】
インビトロBACEの細胞に基づくアッセイ
細胞に基づくアッセイにより、試験化合物で処理したアミロイド前駆タンパク質発現細胞の馴化培地におけるAβ40の阻害または低減を測定する。
【1029】
アミロイド前駆タンパク質(APP)を安定に発現する細胞を、40K細胞/ウェルの密度で96ウェルプレート(Costar)に播種した。細胞を、10%FBSを補充したDMEMにおいて37℃かつ5%CO
2で24時間培養した。次いで、開始濃度が100μMまたは10μMのいずれかである10段階用量応答濃度で、試験化合物を細胞に添加した。化合物をDMSO中のストック溶液から希釈し、細胞上の試験化合物の最終DMSO濃度は0.1%であった。試験化合物とともに24時間インキュベーションした後、馴化培地の上清を採取し、サンドイッチELISAを用いてAβ40のレベルを判定した。化合物のIC
50を、試験化合物の濃度の関数として、Aβ40の対照に対するパーセントまたは阻害パーセントから計算した。
【1030】
Aβ40を検出するためのサンドイッチELISAを、ヤギ抗ウサギIgG(Pierce)で事前処理した96ウェルマイクロタイタープレートにおいて行った。細胞上清からAβ40を検出するために使用した捕捉及び検出の抗体対は、それぞれ、親和性精製したpAb40(Biosource)及びビオチニル化6E10(Signet Labs Inc.)であった。pAb40抗体の最適な濃度は、0.05%Tween 20(Sigma)を補充したSuperblock/TBS(Pierce)中3μg/mlであった。検出抗体6E10−ビオチニル化の最適濃度は、2%正常ヤギ血清及び2%正常マウス血清を補充したSuperblock/TBS(Pierce)中0.5μg/mlであった。
【1031】
細胞上清を捕捉抗体とともに4℃で3時間インキュベートした後、TBS−tween(0.05%)中での3回の洗浄ステップを行った。検出抗体のインキュベーションは、4℃で2時間であり、これも前述のように洗浄ステップが続いた。ELISAの最終読み出しは、Delfia試薬ストレプトアビジン−ユーロピウム及び増強溶液(Perkin Elmer)ならびにVictor 2マルチラベルカウンタ(Perkin Elmer)を使用した時間分解蛍光(1分当たりの計数)である。
【1032】
利用可能な場合、実施例のそれぞれについてのインビトロBACEの細胞に基づくデータを表1に提供する。
【1033】
インビトロ酵素カテプシンD(CatD)FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)アッセイ
組み換えCatDをCHO細胞において発現させた。カテプシンDのアッセイ緩衝液は、0.05Mクエン酸pH3.5、10%DMSO(最終濃度)、5mM CHAPSである。CatD酵素(9nM)を、典型的には連続希釈に従って約1μLのDMSO中で阻害剤とともに1時間事前インキュベートし、そこに添加する。異なるFRET基質(CatDに対して20nM)の添加によってアッセイを効果的に開始し、合わせたものを1時間インキュベートする。pHを中性に上げるTris緩衝液の添加によってFRETアッセイを終了し、蛍光を判定する。FRET基質は、BACE切断部位の両側に市販入手可能なフルオロフォア及びクエンチャを有するペプチドである。CatD基質ペプチド配列は、Gulnik et al.FEBS Letters v413 p379−384 1997からの表1の配列番号1に基づく。FRET基質のタンパク質分解性切断は、蛍光のクエンチングを放出する(CatD励起500nm及び放出580nm)。
【1034】
あるいは、CatDアッセイはまた、文献Characterization of new fluorgenic substrates for the rapid and sensitive assay of cathepsin E and cathepsin D,J.Biochem.,125:1137,1999に記載される手順に従って行われてもよい。さらに、カテプシンD及びカテプシンEアッセイは、PCT公開第WO2011069934号に記載されている。このWIPO公開は、極めて低いカテプシンD及び/またはカテプシンE阻害活性を有する2つの芳香族を接合するアミドリンカーを有するBACE阻害剤化合物について記載する(表2(?)を参照されたい)。
【1035】
利用可能な場合、第1の手順によって行われた実施例のそれぞれについてのインビトロCatD FRETアッセイデータを提供する。例えば、実施例43の化合物は、400μMを上回るCatD IC
50値を有する。高マイクロモルのCatDデータ(CatDに対して活性が非常に低いかまたは不活性である)によって示されるように、本発明の化合物は、CatDの活性を阻害する能力が皆無かそれに近いという予想外の特性を有する。驚くべきことに、それぞれ、化合物の中心とR
7及びR
9基との間にアミノまたはアミドリンカーを組み込むことにより、タンパク質CatDに対する有意に低減された効力、低い効力を与えたか、または効力を与えなかったことがわかった。したがって、この驚くべき選択性特性により、本発明の化合物は、CatDの正常な機能及び活性に関連する、網膜萎縮ならびに眼及び網膜色素上皮の異常発達のあらゆる危険性の最小化、低減、または完全な排除を行うと考えられる。
【1036】
β−セクレターゼのインビボ阻害
マウス、ラット、イヌ、及びサルを含む複数の動物モデルを使用して、試験化合物試料を投与した後のインビボでのβ−セクレターゼ活性の阻害についてスクリーニングすることができる。本発明において使用される動物は、野生型、トランスジェニック、または遺伝子ノックアウト動物であり得る。例えば、Hsiao et al.,1996,Science 274,99−102に記載のように調製し、実行したTg2576マウスモデル、ならびに他の非トランスジェニックまたは遺伝子ノックアウト動物は、阻害性試験化合物の存在下におけるアミロイドβペプチド(Aβ)産生のインビボ阻害を分析するのに有用である。一般に、2から18月齢のTg2576マウス、遺伝子ノックアウトマウス、または非トランスジェニック動物に、シクロデキストラン、リン酸緩衝液、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、または他の好適なビヒクルといった、ビヒクル中に製剤化された試験化合物を投与する。化合物の投与から1から24時間後に、動物を安楽死させ、A−βレベルならびに薬物または試験化合物濃度の分析のために脳ならびに脳脊髄液(CSF)及び血漿を取り出す(Dovey et al.,2001,Journal of Neurochemistry,76,173−181)。0時点で開始し、動物に、経口強制投与、または静脈内注射等の他の送達手段によって2%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、1%Tween80といった標準的な従来製剤で最大100mg/kgの阻害性試験化合物を投与する。別個の群の動物に、試験化合物を含有しない2%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、1%Tween80を単独で受容させ、これはビヒクル対照群として機能する。試験期間の終わりに、動物を安楽死させ、脳組織、血漿、または脳脊髄液を採取する。50mM NaCl中の10体積量(重量/体積)の0.2%ジメチルアミン(DEA)中(Best et al.,2005,Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics,313,902−908)またはTris緩衝食塩水(約pH7.6)中の10体積量の0.5%TritonX−100のいずれか中に脳を均質化する。ホモジネートを4℃で30分間355,000gで遠心分離する。次いで、CSFまたは脳上清を、ECL(電気化学発光)技術に基づいて特異的サンドイッチELISAアッセイによってA−βペプチドの存在について分析する。例えば、ラットAbeta40を、ビオチニル化4G8(Signet)を捕捉抗体として、及びFab40(Abeta40のC末端に特異的な社内抗体)を検出抗体として使用して、測定する。例えば、2%ヒドロキシプロピルメチルセルロース、1%Tween80(pH2.2)中の30mg/kgの経口用量の試験化合物を200gの雄性スプラーグドーリーラットに投与した4時間後に、アミロイドβペプチドレベルを、それぞれ、ビヒクル処理または対照マウスで測定されたレベルと比較して、脳脊髄液内及び脳内のX%及びY%の低減に関して測定する。
実際に使用したビヒクル:経口:2%HPMC、1%Tween80、pH2.2
静脈内:5%デキストロース中5%EtOH、45%プロピレングリコール
【1037】
本発明の化合物は、3mpk、10mpk、または30mpk(mpk=動物の体重1kg当たりの化合物のmg)のいずれかの投薬濃度で4時間後に、マウスまたはラットの脳脊髄液内(CSF)ならびに脳内でのアミロイドβペプチドの形成及び/または沈着を低減させることが示され得る。以下の実施例は、それぞれ、ラットのCSF内及び脳内において10mpk(別途記載されない限り)で以下のAβ40パーセントの低減を示した。
【1038】
【表14】
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【1039】
適応症
アミロイドカスケード仮説によると、アミロイド−βペプチド(Aβ)の脳内沈着は、アルツハイマー病(AD)の発症機序にとって極めて重要である。Aβ生成は、β−セクレターゼ(BACE1)がアミロイド前駆体タンパク質を切断すると開始される。De Meyerらは、対象における脳脊髄液(CSF)内でのβ−アミロイドタンパク質(A−β)の蓄積が、初期には軽度の認知機能障害として現れ、最終的にはADに至る症状の進行に関与すると考えられている役割を再確認した。Arch Neurol.67(8):949−956,2010。例えば、β−セクレターゼ(secreatase)(BACE)及びγ−セクレターゼを含むアスパルチルプロテアーゼ酵素によるタンパク質分解性切断によってアミロイド前駆体タンパク質(APP)から生成されたアミロイド−b(Ab)ペプチドは、AD発症機序に軽く関与する可能性が高い(Tanzi and Bertram,Cell,(120):545−555,2005;Walsh and Selkoe,Neuron,(44):181−193,2004)。Ab毒性の正確な機序は不明であるが、Abのオリゴマー形態は、シナプス構造及び機能を改変することによって認知低下に寄与する可能性がある(Palop and Mucke,Nat.Neuroscience,(13):812−818,2010;Selkoe,Behavioral Brain Res.,(192):106−113,2008、Shankar et al.,Nat.Medicine(14):837−842,2008)。突然変異体APPを過剰発現し、高レベルのAbを産生するトランスジェニックマウスモデルは、アミロイドプラーク沈着、シナプス欠損、学習及び記憶機能障害、ならびに他の挙動異常を示す(Games et al.,Nature,(373):523−527,1995;Go¨ tz et al.,Molecular Psychiatry(9):664−683,2004;Hsia et al.,Proc.Natl.Academy of Science USA(96):3228−3233,1999;Hsiao et al.,Science(274):99−102,1996,citing Harris et al,Neuron(68):428−441,2010)。
【1040】
10年以上にわたり、BACE1は、ADの予防または治療のための薬物を設計するための主要な標的であった。しかしながら、そのような薬剤の開発は、細胞透過性、経口バイオアベイラビリティ/代謝クリアランス、及び脳内アクセスにおける主要な問題を有し、極めて困難なものとなった。
【1041】
BACE(構造は未知)の小分子阻害剤であるMK−8931は、2部に無作為化された二重盲検のプラセボ対照の第1相臨床試験において、88人の健常な個体(18〜45歳)で試験された。MK−8931は、一般には十分に耐容性であると見られ(66人の患者)、重大な副作用は報告されなかった。試験の主要な目標は、MK−8931が、脳内に入り、βセクレターゼを遮断することができるかどうかを判定することであった。これを監視するために、Aβ40及びAβ42を含むCSF内でのBACE1活性のバイオマーカーを測定し、APPのBACE1切断の直接の生成物である可溶性ペプチドAPP(sAPPβ)も同様に測定した。MK−8931は、持続的かつ用量依存的方式でCSF Aβ濃度を有意に低減させた。投薬後36時間で、100mgの単回用量はCSF Aβ40濃度を75%低減させ、550mgの単回用量は92%低減させた。APPのBACE1が切断された外部ドメインであるAβ42及びsAPPβのCSF濃度の同様の低減もまた、観察された。Vassar&Yan,Lancet Neurology,13:319−329(2014)。現在のところ、MK−8931は、第2/3相臨床試験に軽度から中等度のアルツハイマー病患者を採用し、第III相安全性及び有効性試験に前(prodomal)アルツハイマー病を有する患者を採用している。(US臨床試験、Merck Newsroom,2014)。
【1042】
モノクローナルアミノ末端特異的抗アミロイド抗体であるバピネオザマブ(bapineuzamab)は、現在、ADの治療のための第III相臨床試験中である。Alzheimer’s Research & Therapy,1:2,2009。ADの既知の遺伝的原因のそれぞれは、A−βに関連している。認知症、ダウン症、APPの過剰産生まで、すべてが脳でのA−βの沈着と関連していると考えられる。脳アミロイド沈着を特定するための方法、陽電子放出スキャニング(PET)、及びAb42のCSF測定により、ADを患う治療を必要とする個体の特定は、より容易かつより一般的になっている。A−βの形成を低減させることにより、ADの予備治療を開始することができることが確信されている。Vassar et al,Journal of Neuroscience,29(41):12787−12794,2009。ADの治療のための1つの公開されている経路は、β−セクレターゼの阻害である。Tirrell,Bloomberg News,The Boston Globe,1−7−2010。
【1043】
米国のバイオテクノロジー会社であるCoMentisは、極めて強力で高度に選択的かつ有効な脳透過β−セクレターゼ阻害剤である、経口バイオアベイラブルな小分子CTS−21166を開発している。CoMentisは、健常志願者におけるCTS−21166の第I相研究を2008に無事に完了している。結果は、CTS−21166が、すべての用量レベルで安全であり、十分に耐容性であり、薬力学的に活性であることを示した。CTS−21166を投与したすべての臨床対象が、40〜75%の低減の血漿A−β40における曲線下面積(AUC)の低減を示した。AD治療の早急な必要性のため、CTS−2166の第II相研究が、AD患者に計画されているか、または進行中である。前臨床研究において、CTS−21166は、優れた有効性、選択性、脳透過性、及び薬理学的活性を呈する。
【1044】
フラグメントに基づく化学的戦略を用いて、Eli Lilly and companyは、動物において顕著なAβ低下効果をもたらす経口利用可能な非ペプチドBACE1阻害剤であるLY2811376[(S)−4−(2,4−ジフルオロ−5−ピリミジン−5−イル−フェニル)−4−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−[1,3]チアジン−2−イルアミン]を生成した。前臨床動物モデルで得られたバイオマーカーの変化がLY2811376の用量でヒトへの移行に至り、これは健常志願者において安全かつ十分に耐容性であった(米国第I相臨床試験−www.clinicaltrials.gov)。腰部CSFにおける顕著かつ長期にわたるAβ低減を、30または90mgのLY2811376の経口投薬後に測定した。これは、CNSにおけるBACE1に駆動されるバイオマーカー変化の前臨床動物モデルからヒトへの第1の移行を表す。長期前臨床研究で特定された毒性の発見のため、この化合物は、もはや臨床開発が進められていない。しかしながら、BACE1は、ここで報告された副作用がLY2811376で処置したBACE1 KOマウスにおいて反復され、したがってBACE1阻害には関係しないため、実行可能な標的にとどまった。BACE1阻害によって得ることができる主要なAβ低減の規模及び期間は、このプロテアーゼを、それを通じてヒトにおけるアミロイド仮説を試験するための追跡可能な小分子標的として位置付ける。Neuroscience,31(46):16507−16515,2011
【1045】
本発明の化合物は、β−セクレターゼ酵素の活性を調節し、特異的に阻害し、それによってA−βペプチドフラグメントを低減させることが示されている。したがって、本発明の化合物は、アルツハイマー病を含むβ−セクレターゼ関連疾患の予防または治療に有用であるが、これらに限定されない。本発明の化合物は、βセクレターゼ酵素の活性を調節し、それによって、アミロイドβ(Aβペプチド)の産生を制御し、脳脊髄液ならびに脳内の両方におけるAβペプチドの形成及び沈着を低減させ、結果として脳のアミロイドプラークが減少する、能力を有する。本発明の一実施形態において、対象におけるβ−セクレターゼ酵素に関連する障害を治療する方法が提供され、この方法は、式I、II、III、及びその副次式の化合物の有効投薬量を対象に投与することを含む。別の実施形態において、アミロイドβの産生を低減させる方法、及び脳でのプラーク形成を低減させる方法が提供される。別の実施形態において、対象における上昇したβ−アミロイド沈着またはβ−アミロイドレベルを特徴とする疾患または障害の治療、予防、または緩和のための方法が提供され、この方法は、式I〜IIIのいずれかによる化合物の治療有効量を対象に投与することを含む。さらに別の実施形態において、本発明は、アルツハイマー病、認知機能障害(軽度、中等度、及び/もしくは重度を含む)、ダウン症、認知低下、老年性認知症、脳アミロイド血管症、または神経変性障害を治療する方法を提供する。
【1046】
したがって、本発明の化合物は、対象における神経学的障害及び関連状態を治療する際のCNS剤として、治療において有用である。
【1047】
一実施形態において、本発明の化合物は、上昇したレベルのβ−アミロイド及び/もしくはβ−アミロイドオリゴマー、ならびに/またはb−アミロイドプラーク及びさらなる沈着を特徴とする、アルツハイマー病を含む疾患及び障害の治療的及び/または予防的治療のための医薬品または薬学的組成物の製造のために提供される。別の実施形態において、本発明は、ADの治療的及び/または予防的治療のための化合物を、治療有効量で提供する。したがって、本発明の化合物は、前駆患者、すなわち、AD発症のバイオマーカー及び/または特徴を示す対象を治療するために使用され得る。
【1048】
ヒト治療に有用である他に、本発明の化合物は、哺乳類、齧歯類等を含む愛玩動物、珍しい動物、及び家畜動物の獣医学的治療に有用であり得る。例えば、ウマ、イヌ、及びネコを含む動物を、本明細書に提供される化合物で治療することができる。
【1049】
製剤及び使用方法
本明細書における疾患及び障害の治療は、本発明の化合物、またはその薬学的塩、またはこれらのいずれかの薬学的組成物の、例えば、疼痛、炎症等の予防的治療を必要とし得る対象(すなわち、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒト)への治療的投与も含むことが意図される。治療はまた、本発明の化合物、またはその薬学的塩、またはこれらのいずれかの薬学的組成物の、対象(すなわち、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒト)への予防的投与も包含する。一般に、対象は、まず、有資格医師及び/または認定医療従事者によって診断され、本発明の化合物または組成物の投与による予防的及び/または治療的治療のためのレジメンが、提案、推薦、または処方される。
【1050】
投与される化合物の量ならびに本発明の化合物及び/または組成物での神経学的障害及びβ−セクレターゼ媒介性疾患の治療のための投薬レジメンは、対象の年齢、体重、性別、及び病状、疾患の種類、疾患の重症度、投与の経路及び頻度、ならびに用いられる具体的な化合物を含む、多様な要因に依存する。したがって、投薬レジメンは、広く多様であり得るが、標準的な方法を使用して日常的に決定することができる。体重1kg当たりで約0.01から500mg/kg、有利には約0.01から約50mg/kg、より有利には約0.01から約30mg/kg、及びさらにより有利には約0.1から約10mg/kgの1日用量が、適切であり得、本明細書に開示されるすべての使用方法に有用なはずである。1日用量は、1日につき1から4回の用量で投与され得る。
【1051】
本発明の化合物を単独で投与することは可能であり得るが、記載される方法では、本化合物は、通常、薬学的組成物中の活性成分として存在する。したがって、本発明の別の実施形態において、本明細書に記載されるように、本発明の化合物を、希釈剤、担体、アジュバント等(本明細書では集合的に「賦形剤」材料と称される)薬学的に許容される賦形剤、及び所望される場合、他の活性成分と組み合わせて含む、薬学的組成物を提供する。本発明の薬学的組成物は、本発明の化合物の「有効量」または本発明の化合物の「有効投薬量」を含み得る。本発明の化合物の「有効投薬量」には、本化合物の有効量よりも少ない量、同等の量、または多い量が含まれる。例えば、錠剤、カプセル等の2つ以上の単位投薬量が化合物の有効量を投与するために必要とされる、薬学的組成物、または代替として、化合物の有効量が組成物の一部分を投与することによって投与される、粉末、液体等の複数回用量の薬学的組成物。
【1052】
本発明の化合物は、好適な経路によって、好ましくはそのような経路に適合される薬学的組成物の形態で、及び意図される治療に有効な用量で、投与され得る。本発明の化合物及び組成物は、例えば、経口、経粘膜、局所、直腸、吸入スプレーによる肺内、血管内、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、胸骨内、及び注入技術を含む非経口で、従来的な薬学的に許容される担体、アジュバント、及びビヒクルを含有する投薬単位製剤で投与され得る。
【1053】
経口投与について、薬学的組成物は、例えば、錠剤、カプセル、懸濁液、または液体の形態であり得る。薬学的組成物は、好ましくは、特定の量の活性成分を含む投薬単位の形態で作製される。そのような投薬単位の例は、錠剤またはカプセルである。例えば、これらは、約1から2000mg、有利には約1から500mg、及び典型的には約5から150mgの量の活性成分を含有し得る。ヒトまたは他の哺乳動物に好適な1日用量は、患者の状態及び他の要因に応じて広く多様であり得るが、これもまた、日常的な方法及び業務を用いて決定され得る。
【1054】
治療目的では、本発明の活性化合物は、通常、示される投与経路に適切な1つ以上のアジュバントまたは他の「賦形剤」と組み合わされる。用量単位で経口投与される場合、化合物は、最終製剤を形成するために、ラクトース、スクロース、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、セルロースアルキルエステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸及び硫酸のナトリウム及びカルシウム塩、ゼラチン、アカシアゴム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ならびに/またはポリビニルアルコールと混合され得る。例えば、活性化合物及び賦形剤は、従来的な投与のための既知かつ許容される方法によって打錠またはカプセル封入され得る。好適な製剤の例には、丸剤、錠剤、軟及び硬ゲルカプセル、トローチ、経口崩壊形態、ならびにそれらの徐放及び制御放出製剤が挙げられるが、これらに限定されない。特に、カプセルまたは錠剤製剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の1つ以上の制御放出剤を活性化合物の分散剤として含有し得る。
【1055】
非経口投与のための製剤は、水溶性または非水溶性の等張滅菌注射溶液または懸濁液の形態であり得る。これらの溶液及び懸濁液は、経口投与のための製剤での使用に関して記述された担体もしくは希釈剤を使用して、または他の好適な分散剤もしくは湿潤剤及び懸濁化剤を使用することによって、滅菌粉末または顆粒から調製され得る。化合物を、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、トウモロコシ油、綿実油、ピーナツ油、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウム、トラガカントゴム、及び/または種々の緩衝液中に溶解させてもよい。他のアジュバント及び投与形態は、薬学の分野において十分にかつ広く既知である。活性成分はまた、生理食塩水、デキストロース、もしくは水を含む好適な担体、またはシクロデキストリン(すなわち、Captisol)、共溶媒可溶化(すなわち、プロピレングリコール)、またはミセル可溶化(すなわち、Tween 80)を有する組成物として注射によって投与され得る。
【1056】
滅菌注射用調製物はまた、非毒性の非経口で許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射溶液または懸濁液、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。用いられ得る許容されるビヒクル及び溶媒の中でもとりわけ、水、リンガー溶液、及び等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌の固定油が、溶媒または懸濁媒として従来的に用いられる。この目的で、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の無刺激性固定油が利用され得る。さらに、オレイン酸等の脂肪酸が、注射剤の調製における使用を見出す。
【1057】
活性成分はまた、生理食塩水、デキストロース、または水を含む好適な担体を有する組成物として、注射によって投与され得る。1日非経口投薬レジメンは、全体重1kg当たりで約0.1から約30mg/kg、好ましくは約0.1から10mg/kgであろう。
【1058】
肺内投与については、薬学的組成物は、エアロゾルの形態で、または乾燥粉末エアロゾルを含む吸入器を用いて、投与され得る。
【1059】
薬学的組成物は、滅菌等の従来的な薬学的作業に供され得る、及び/または保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝液等の従来的なアジュバントを含有し得る。錠剤及び丸剤は、さらに、腸溶コーティングを用いて調製され得る。そのような組成物はまた、湿潤剤、甘味剤、香味剤、及び芳香剤等のアジュバントを含み得る。したがって、本発明のさらに別の実施形態において、医薬品の製造方法が提供され、この方法は、式I〜IIIによる化合物のある量と、医薬品の製造のための薬学的に許容される担体とを合わせることを含む。
【1060】
さらに別の実施形態において、本発明は、アルツハイマー病の治療のための医薬品の製造方法を提供し、この方法は、式I〜IIIによる化合物のある量と、医薬品の製造のための薬学的に許容される担体とを合わせることを含む。
【1061】
組み合わせ
本発明の化合物は、単独の活性な薬学的薬剤として投薬または投与され得るが、それらはまた、本発明の1つ以上の化合物と他の薬剤との組み合わせまたは併用で使用されてもよい。組み合わせとして投与される場合、治療剤は、同時もしくは異なる時間で連続して投与される別個の組成物として製剤化され得るか、または治療剤は、単一の組成物として提供されてもよい。
【1062】
「併用療法」(または「組み合わせ療法」)という表現は、本発明の化合物及び別の薬学的薬剤の使用を定義する際、薬物の組み合わせの有益な作用をもたらすであろうレジメンにおいて連続的な様式での各薬剤の投与を含むことを意図し、また固定比のこれらの活性剤を有する単一のカプセルにおいて、または各薬剤について複数の別個のカプセルにおいて等、実質的に同時の様式でのこれらの薬剤の共投与を同様に含むことを意図する。
【1063】
具体的には、本発明の化合物の投与は、β−セクレターゼ、γ−セクレターゼの予防もしくは治療において当業者に既知のさらなる治療薬、及び/またはアミロイドβの形成及び/もしくは沈着に影響を及ぼすか、そうでなければ脳でのプラークの形成に関与する他の試薬と併用され得る。
【1064】
固定用量として製剤化される場合、そのような組み合わせ生成物は、許容される投薬量範囲内で本発明の化合物を用いる。式I、II、及びIIIの化合物はまた、他の既知の薬剤とともに連続して投与され得る。本発明は、投与の順序において制限されず、本発明は、既知の抗炎症剤の投与の前、同時、またはその後に投与され得る。
【1065】
前述の説明は、本発明の例示に過ぎず、本発明を、開示される化合物、組成物、及び方法に制限することを意図するものではない。当業者には明らかである変化形及び変更は、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲及び性質に含まれることが意図される。前述の説明から、当業者であれば、本発明の本質的な特徴を確認することができ、また、その精神及び範囲から逸脱することなく、本発明を様々な用途及び条件に適応させるために、本発明の様々な変更及び修正を行うことができる。本明細書に引用されるすべての特許及び他の刊行物は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。