特許第6374916号(P6374916)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6374916
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】顆粒状の凍結乾燥食品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 5/00 20160101AFI20180806BHJP
   A23L 15/00 20160101ALN20180806BHJP
   A23L 13/10 20160101ALN20180806BHJP
   A23L 19/15 20160101ALN20180806BHJP
【FI】
   A23L5/00 D
   !A23L15/00 D
   !A23L13/10
   !A23L19/15
【請求項の数】1
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-151248(P2016-151248)
(22)【出願日】2016年8月1日
(65)【公開番号】特開2018-19605(P2018-19605A)
(43)【公開日】2018年2月8日
【審査請求日】2018年4月16日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715011078
【氏名又は名称】アサヒグループ食品株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087653
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 正二
(74)【代理人】
【識別番号】100121474
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 俊之
(72)【発明者】
【氏名】山口 明子
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 彰
【審査官】 飯室 里美
(56)【参考文献】
【文献】 特開平9−71764(JP,A)
【文献】 特開2001−8614(JP,A)
【文献】 特開平6−121638(JP,A)
【文献】 特開2012−95573(JP,A)
【文献】 特開2017−18005(JP,A)
【文献】 特開2017−12120(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G 1/00−9/52
A23L 5/00
A23L 13/10
A23L 15/00
A23L 19/15
A23L 27/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品原料に乾燥卵白と重曹とを配合して得られた混合物をスチーム加熱してスポンジ状にし、次いで、このスポンジ状のものを粗砕した後、凍結乾燥させることを特徴とする顆粒状の凍結乾燥食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ご飯等にふりかけて喫食することができる、サクサクとした軽い食感の顆粒状の凍結乾燥食品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の日本人の嗜好の多様化に伴い、食品分野においても、種々の目新しい商品が開発されている。今までにない全く新しい味覚や香りを有する食品の開発だけでなく、既存の食材を従来とは異なる形態に加工することにより、元の食材にはない新たな食感や歯応えを付与した食品も開発されている。
【0003】
このような傾向の下、本発明者らは、魚介類や食肉類、野菜類等の各種食材を原料として、サクサクとした軽い食感の新規な顆粒状の加工食品の開発を試みた。具体的には、これらの食品をふりかけやトッピングとして使用することができるように、凍結乾燥技術(フリーズドライ技術)を用いて顆粒状の大きさの凍結乾燥食品を製造することを試みた。
【0004】
なお、かかる試みは文献公知発明ではなく、また、出願人は、かかる試みについて記載した公知文献を知らないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記目的を達成しようとする場合、とりあえず凍結乾燥技術によって大きな形状(例えば板状やブロック状)のバルク品を製造し、その後、それを粗砕(粉砕)することが考えられる。
【0006】
しかしながら、凍結乾燥後に大きなバルク状の塊を粗砕すると、微粉が多数発生し、製品の歩留まりが低下するという問題があった。
【0007】
このような問題を解決するために、予め食品原料に寒天を配合して加熱下で溶解し、それを冷却してゲル状にした後、粗砕し、その後凍結乾燥することが考えられる。しかしながら、寒天を使用したものを粗砕した場合、離水等により粗砕後の顆粒が再結着するため、温度管理が極めて重要となり、製造工程が煩雑化するという問題があった。
【0008】
また、凍結乾燥前に粗砕できる程度の保形性を付与しようとすると、完成品の食感もガリガリとした硬いものになってしまい、所期の目的であるサクサクとした軽い食感のものが得られないといった問題があった。
【0009】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、サクサクとした軽い食感を有しながら、凍結乾燥前に粉砕しても微粉の発生が少ない顆粒状の凍結乾燥食品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、乾燥卵白と重曹とを食品原料に配合したものをスチーム加熱し、そうして得られたスポンジ状のものを粗砕した後、凍結乾燥させると、サクサクとした軽い食感のものでありながら、凍結乾燥前に粉砕しても微粉の発生が少ない顆粒状の凍結乾燥食品が得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいてなされたものであり、以下のような工程で製造することを特徴とする。
【0011】
すなわち、本発明の顆粒状の凍結乾燥食品の製造方法は、食品原料に乾燥卵白と重曹とを配合して得られた混合物をスチーム加熱してスポンジ状にし、次いで、このスポンジ状のものを粗砕した後、凍結乾燥させることを特徴とする。
【0012】
かかる製造方法によって得られた顆粒状の凍結乾燥食品は、サクサクとした軽い食感を有しながら、凍結乾燥前に粉砕しても微粉の発生が少ないという利点を有する。
【0013】
また、寒天を使用した場合のように離水による再結着という問題も生じないため、温度管理も簡便である。
【0014】
さらに、完成品の食感をガリガリとした硬いものにすることなく凍結乾燥前に粗砕することができるので、歩留まりを向上させるために完成品の食感を犠牲にする必要がない。
【発明の効果】
【0015】
以上のとおり、本発明によれば、サクサクした軽い食感を有しながら、凍結乾燥前に粉砕しても微粉の発生が少ないので、新規な需要を開拓しつつ、製品の歩留まりを向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0017】
本発明に係る顆粒状の凍結乾燥食品の製造方法は、食品原料に乾燥卵白と重曹とを配合して得られた混合物をスチーム加熱してスポンジ状にし、次いで、このスポンジ状のものを粗砕した後、凍結乾燥させるというものである。
以下、工程ごとに説明する。
【0018】
〔1〕食品原料
食品原料としては、種々の食品を使用することができる。例えば、魚介類、食肉類、野菜類、果実類、調味料類、飲料類である。生鮮食品だけでなく予め加工してあるものを使用してもよい。ここで、魚介類としては、魚肉だけでなく魚卵であってもよい。食肉類としては、牛肉、豚肉、鶏肉等を例示することができる。野菜類や果実類としては、主として喫食の対象となる部分(例えば果肉等)が対象となるが、果皮を含んでいてもよい。調味料としては、醤油、味噌、ソース等を例示することができる。飲料類としては、コーヒー、紅茶、グリーンティー、清涼飲料、果実飲料、野菜飲料、乳性飲料等を例示することができる。単一の食材だけでなく、複数の食材を使用して本発明に係る食品原料としてもよい。また、必要に応じて、食塩、砂糖、酸味料、香料、着色料、各種ビタミン類やミネラル類、タンパク質、食物繊維等の添加物を添加してもよい。
【0019】
本発明では、後述するとおり、これらの食品原料に乾燥卵白と重曹とを配合して混合するため、予め混合しやすいように食品原料に必要な下処理を施しておくことが好ましい。例えば、使用する食品原料が野菜の場合であれば、喫食に適さない表皮や種子等の部分を除去すること、適宜大きさに細断すること、予めスチームやボイル等の手段により加熱しておくこと等の準備作業は、ここでいう下処理に含まれる。また、使用する食品原料が食肉の場合であれば、予め食肉をひき肉等に加工しておく作業も、ここでいう下処理に含まれる。
【0020】
〔2〕乾燥卵白
本発明で使用する乾燥卵白の種類は特に限定されない。卵白のみからなるものであってもよいし、乾燥卵白として市販されているものを使用してもよい。乾燥卵白の配合割合としては、食品原料の種類に応じて適宜割合で配合することができるが、一例として、完成品の固形割合で20〜30重量%程度が作業性と食感とを両立させることができるため、好ましい。
【0021】
〔3〕重曹
本発明で使用する重曹も特に限定されない。重曹とは一般に炭酸水素ナトリウムを意味するが、本発明では、食品用に適したものであれば適宜のものを使用することができる。ベーキングパウダー又は膨らし粉という名称で市販されているものであってもよい。重曹の配合割合としては、食品原料の種類に応じて適宜の割合で配合することができるが、一例として、完成品の固形割合で見て乾燥卵白を30重量%配合したときに重曹を1〜1.50重量%程度配合することが良好な食感が得られるため、好ましい。
【0022】
〔4〕混合工程
以上の原材料、すなわち、食品原料、乾燥卵白及び重曹を混合して均一な混合物を調製する。均一に混合するための手段は特に限定されないが、一例として、ミキサー等の機械式攪拌機を使用することができる。本発明では、乾燥卵白を使用しているため、かかる混合工程の結果、原材料はペースト状の混合物となる。なお、均一に混合しやすいように適宜水等を加えてもよい。
【0023】
〔5〕スチーム加熱工程
以上のようにして均一に混合した混合物をスチーム加熱してスポンジ状にする(以下、このスポンジ状のものを「スポンジ状生成物」という)。スチーム加熱するための手段は特に限定されないが、市販のスチーマーないし蒸し器を使用することができる。後述するとおり、本発明では、スチーム加熱後、スポンジ状生成物を粗砕(粉砕)するため、粗砕しやすいように予め適宜大きさのトレーに盛ってスチーム加熱することが好ましい。また、本発明では、前述のとおり、混合工程で得られた原材料の混合物がペースト状になるため、トレー盛りする際の作業性がよいというメリットがある。
【0024】
〔6〕粗砕(粉砕)工程
以上のようにして得られたスポンジ状生成物を適宜大きさに粗砕(粉砕)する。粗砕するための手段は特に問わないが、一例としてミル(粉砕機)等の機械式粉砕を挙げることができる。大きさを整えるために、粗砕後、適宜の整粒手段により整粒してもよい。一例として一定の大きさの目開きの篩によって篩過することを例示することができる。粗砕後の大きさとしては、完成品の用途に応じて適宜の大きさに整粒することができる。
【0025】
〔7〕予備凍結工程
以上のようにして粗砕(粉砕)したものをトレーに取り分け、それを冷凍庫に入れて予備凍結させる。予備凍結の方法及び条件は特に限定されず、常法のものを使用することができる。
【0026】
〔8〕凍結乾燥工程
以上のようにして予備凍結させたものを減圧下で凍結乾燥させて、最終製品を得る。凍結乾燥条件は特に限定されず、常法のものを使用することができる。一例として、棚温度80℃で4時間、次いで棚温度50℃で12時間である。
【0027】
なお、凍結乾燥後、再び整粒してもよい。この場合の整粒方法としては、粒径が一定範囲に収まるように、一定の大きさの篩目は通過するが、それよりも小さな篩目は通過できないものを収集するという方法が考えられる。一例を挙げると、3.5メッシュパスかつ10メッシュオンである。
【0028】
以上の工程を経て得られた凍結乾燥食品は、顆粒状に形成されており、サクサクとした軽い食感を有しているため、ふりかけやトッピング用の食材として好適である。
【0029】
また、本発明では、食品原料に乾燥卵白と重曹とを配合しているため、混合物をスチーム加熱するとスポンジ状生成物が得られるという特徴がある。そして、このスポンジ状生成物を粗砕するため、微粉の発生が少なく、製品の歩留まりを向上することができる。
【0030】
さらに、本発明では、乾燥卵白を配合することにより、原料を混合したときの混合物がペースト状となるため、トレー盛り作業が容易で、作業効率を向上させることができる。
【0031】
さらに、本発明の顆粒状の凍結乾燥食品は、粗砕後に離水などにより再結着するおそれがないため、煩雑な温度管理が不要で、製造工程を簡略化することができる。
【0032】
さらに、本発明の顆粒状の凍結乾燥食品は、水や熱湯に入れても溶解しないため、スープ等の液状食品のトッピングとして好適であり、また、液面に浮くため、見栄えが良いというメリットもある。
【実施例】
【0033】
以下、本発明の実施例について説明する。但し、以下の実施例はあくまで一例であり、本発明は以下のものに限定されるものではない。
なお、以下において、%は重量%を表す。また、表関係は明細書の末尾に纏めて記載してある。
【0034】
〔実施例1〜3及び比較例1〜3〕
まず、乾燥卵白及び重曹の配合の有無及びその配合割合が作業性や食感、製品歩留に及ぼす影響について調べた。そのため、表1に記載の原材料を使用して実施例1〜3及び比較例1〜3を製造した。なお、実施例1〜3及び比較例1〜3では、食品原料として「塩漬け鱈子」(魚卵製品)を使用した。
【0035】
表1に示すとおり、実施例1〜3及び比較例1〜3の主な相違は、乾燥卵白及び重曹の配合の有無及びその程度である。実施例1〜3及び比較例1〜3の具体的な製造方法は以下のとおりである。
【0036】
まず、表1に記載の原材料をミキサーに投入し、均一になるまで混合した。そして得られたペースト状の混合物をトレーに盛り、スチーマーでスチーム加熱した。そのときの温度及び時間は、品温90℃、5分であった。
【0037】
次いで、ミルで粗砕した後、目開き5.6mm(3.5メッシュ)の篩で篩過し、それを通過した通過物をトレーに盛って冷凍庫で予備凍結させた。そして、凍結乾燥機に入れ、減圧して凍結乾燥させた。凍結乾燥条件は、棚温80℃で4時間、次いで棚温50℃で12時間であった。
【0038】
以上のようにして得られたものを再び篩過して整粒した。具体的には、5.6mm(3.5メッシュ)パス、1.7mm(10メッシュ)オンという条件で整粒した。
【0039】
なお、表1について説明しておく。
表1において、「原材料」欄の「配合」とは、使用した原材料の重量(単位g)を表し、「固形分」とは各原材料に含まれる固形分の重量(単位g)を表し、「固形割合」とは各原材料に含まれる固形分の割合(%)を表す。
次に、表1中に「前処理状態」とあるのは、ミキサーで混合した後トレーに盛る際の状態のことであり、同欄に記載の「混合状態」とは、ミキサーで混合した後の状態を目視観察したときの評価を表す。また、同欄に記載の「作業性」とは、トレーに盛るときの作業性のことであり、5段階評価(「1」が最も悪く、「5」が最も良い)で表している。さらに、「トレー盛量(B)」とは、原材料の合計量(単位g)がトレー盛りの段階でどの程度の量(単位g)になったかを表している。
次に、表1中の「FD状態」とは、上記「トレー盛量(B)」に記載された各量を凍結乾燥したときの凍結乾燥後の状態(但し、5.6mm(3.5メッシュ)パス、1.7mm(10メッシュ)オンの条件で整粒する前の状態)について記載しており、同欄中の「乾燥状態」及び「食感」とは、凍結乾燥後のものを実際に食したときの官能評価で、後者においては5段階で食感を評価している(「1」が最も悪く、「5」が最も良い)。また、「収量(C)」とは、凍結乾燥の結果得られた各例の重量(単位g)を表し、「収率(C/B)」とは、「収量(C)」÷「トレー盛量(B)」の値(%)を表している。
さらに、「製品歩留」欄中の「10メッシュオン(C’)」とは、上記「収量(C)」に記載された各量を前述の整粒条件で整粒したときの10メッシュオンの量(単位g)を表し、「10メッシュパス」とは、そのときに篩目を通過した分量(単位g)を表す。さらに、「顆粒収率(C’/C)」とは、「10メッシュオン(C’)」÷「収量(C)」の値(%)を表している。
【0040】
以上の結果得られた実施例1〜3及び比較例1〜3の評価は表1のとおりである。
まず、「前処理状態」についていうと、実施例1〜3のいずれにおいても混合状態はペースト状となり、トレー盛りの作業性についても評価は良好であった。これに対し、比較例1〜3では、混合状態が団子状となり、トレー盛りの作業性の評価も悪かった。
【0041】
次に、「FD状態」についていうと、実施例1〜3のいずれも食感は良好でサクサクしており、評価も高かった。これに対し、比較例1〜3では、食感が硬く、ガリガリしており、評価も低かった。
【0042】
さらに、「製品歩留」についていうと、実施例3においてやや「顆粒収率」が低かったものの、いずれにおいても概ね高い収率を維持していた。
【0043】
〔比較例4〕
次に、粗砕工程をどの段階で行うかによって収率がどのように変化するかについて調べた。
具体的には、凍結乾燥工程後に粗砕を行ったものを比較例4として、それと先の実施例とを比べた。ここでは、比較例4として、先の実施例2と同じ配合のものを使用した。比較例4において凍結乾燥後に粗砕工程を行った点以外は実施例2と同様である。
【0044】
具体的には、比較例4では、スチーム加熱後、粗砕せずに予備凍結し、さらに凍結乾燥させて板状の凍結乾燥品を製造した。そして、これをミルで粗砕し、20mmパスという条件で篩過したものを仮取り(保管)した。次いで、このようにして仮取りしたものを再びミルで粗砕し、さらに5.6mm(3.5メッシュ)パス、1.7mm(10メッシュ)オンという条件で整粒した。
結果は表2のとおりである。
【0045】
表2に示すとおり、実施例2(表1参照)と比較して、比較例4では、製品歩留が大きく低下することになった。
【0046】
〔比較例5〕
次に、乾燥卵白をデキストリンに代えて、その影響について調べた。
具体的には、実施例2において乾燥卵白をデキストリンに代えたものを比較例5として製造し、その影響を調べた。なお、乾燥卵白をデキストリンに代えた点以外は比較例5は実施例2と同様であり、製造工程も両者は同様である。
結果は表3に示すとおりである。
【0047】
表3に示すとおり、比較例5では、原材料の混合時の状態は柔らかいペースト状であったが、スチーム後の生地はスポンジ状ではなく、ボロボロと脆い生地であり、粗砕時に粒が崩れてしまった。
また、凍結乾燥後に粒が結着しており、それをばらす作業が必要となった。
さらに、食感はパサパサしており、軟らかく崩れやすかった。
【0048】
〔実施例4・5〕
次に、食品原料を別のものに変更して本発明を実施した。
具体的には、先の実施例1〜3では、食品原料として塩漬け鱈子を使用したが、それに代えて「豚肉」(実施例4)又は「かぼちゃ」(実施例5)を使用して、本発明を実施した。実施例4・5において原材料の配合割合は実施例2と同様である。但し、実施例4では豚肉としてひき肉を使用し、また、実施例5で使用したかぼちゃは、下処理として、20mm角にカットした後、品温90℃で10分間スチームしたものを使用した。
実施例4・5の詳細は表4又は5に示すとおりである。
【0049】
表4及び5に示すとおり、実施例4・5のいずれについても結果は良好で、混合時の作業性、凍結乾燥後の食感、及び製品歩留のいずれにおいても評価が高かった。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】