(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のロッドガイド部材と前記第2のロッドガイド部材との間に配置された印刷回路板アセンブリをさらに含み、前記印刷回路板アセンブリは、前記コイルアセンブリに電気接続される、請求項1に記載のショックアブソーバ。
前記弁ガイドアセンブリは、複数の弁リングを含み、前記複数の弁リングは、前記第2のロッドガイド部材のまわりに同心で配置され、前記弁流入口、前記弁流出口、および前記チャンバを画定する、請求項1に記載のショックアブソーバ。
環状形状および調量縁部を有する複数の調量ディスクをさらに含み、前記調量ディスクは、前記弁流出口および前記弁流入口に隣接し、前記スプールの調量ランドと整列するように、前記複数の弁リング間に配置される、請求項3に記載のショックアブソーバ。
油圧流体を貯留する流出口貯蔵器をさらに含み、前記弁ガイドアセンブリは、前記流出口貯蔵器に貯留された流体が、前記弁流入口および前記弁流出口を実質的に囲むように、実質的に前記流出口貯蔵器内に配置される、請求項1に記載のショックアブソーバ。
前記オリフィスチューブは環状プレートを含み、前記電子制御式弁アセンブリは、前記オリフィスチューブの前記環状プレートと前記第2のロッドガイド部材との間に配置される、請求項8に記載のショックアブソーバ。
ストッパプレートをさらに含み、前記ストッパプレートは、前記スプールが、前記ストッパプレートと前記コイルアセンブリとの間を軸方向に移動するように、前記電子制御式弁アセンブリに隣接して配置される、請求項1に記載のショックアブソーバ。
前記弁ガイドアセンブリの前記チャンバは調量縁部を有し、前記スプールは調量ランドを有し、前記調量縁部は、前記スプールの前記調量ランドと整列して、前記弁流入口および前記弁流出口を通る前記流体の流れを制御する、請求項1に記載のショックアブソーバ。
前記第1のロッドガイド部材と前記第2のロッドガイド部材との間に配置された印刷回路板アセンブリをさらに含み、前記印刷回路板アセンブリは、前記ソレノイドアセンブリに電気接続される、請求項12に記載のショックアブソーバ。
前記弁ガイドアセンブリは、複数の弁リングを含み、前記複数の弁リングは、前記第2のロッドガイド部材のまわりに同心で配置され、前記弁流入口、前記弁流出口、および前記チャンバを画定する、請求項12に記載のショックアブソーバ。
環状形状および調量縁部を有する複数の調量ディスクをさらに含み、前記調量ディスクは、前記弁流出口および前記弁流入口に隣接し、前記スプールの調量ランドと整列するように、前記複数の弁リング間に配置される、請求項15に記載のショックアブソーバ。
前記オリフィスチューブは環状プレートを含み、前記電子制御式弁アセンブリの前記弁ガイドアセンブリは、前記オリフィスチューブの前記環状プレートと前記第2のロッドガイド部材との間に配置される、請求項17に記載のショックアブソーバ。
ストッパプレートをさらに含み、前記ストッパプレートは、前記スプールが、前記ストッパプレートと前記第2のロッドガイド部材との間を軸方向に移動するように、前記電子制御式弁アセンブリの前記弁ガイドアセンブリに隣接して配置される、請求項12に記載のショックアブソーバ。
油圧流体を貯留する流出口貯蔵器をさらに含み、前記弁ガイドアセンブリは、前記流出口貯蔵器に貯留された流体が、前記弁流入口および前記弁流出口を実質的に囲むように、実質的に前記流出口貯蔵器内に配置される、請求項12に記載のショックアブソーバ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
対応する参照番号は、図面のいくつかの図全体にわたって対応する要素を示している。
【0018】
以下の説明は、実際上、単なる例示であり、本開示、用途、または使用法を限定することを意図されていない。
図1を参照すると、本発明によるショックアブソーバを有するサスペンションシステムを内蔵した車両10が提示されている。車両10は、フロントおよびリアアクスルアセンブリを有する乗用車として図示した。しかし、本発明によるショックアブソーバは、他のタイプの車両と共に、または他のタイプの用途で使用することができる。これらの代替となる構成の例には、それらに限定されるものではないが、非独立型フロントおよび/または非独立型リアサスペンションを内蔵した車両、独立型フロントおよび/または独立型リアサスペンションを内蔵した車両、あるいは当技術分野で公知の他のサスペンションシステムがある。さらに、本明細書で使用する「ショックアブソーバ」という用語は、一般にダンパを指すことを意図され、したがって、マクファーソンストラットおよび当技術分野で公知の他のダンパ設計を含む。
【0019】
車両10は、リアサスペンション12、フロントサスペンション14、およびボディ16を含む。リアサスペンション12は、1対のリアホイール18を動作可能に支持するように構成された、横方向に延びるリアアクスルアセンブリ(図示せず)を有する。リアアクスルは、1対のショックアブソーバ20および1対のスプリング22によってボディ16に取り付けられている。同様に、フロントサスペンション14は、1対のフロントホイール24を動作可能に支持するための横方向に延びるフロントアクスルアセンブリ(図示せず)を含む。フロントアクスルアセンブリは、1対のショックアブソーバ26および1対のばね28によって、ボディ16に取り付けられている。ショックアブソーバ20、26は、車両10のばね上部分(すなわち、ボディ16)に対するばね下部分(すなわち、リアサスペンション12およびフロントサスペンション14)の相対運動を弱めるように機能する。
【0020】
ここで
図2を参照すると、ショックアブソーバ20がさらに詳細に示されている。
図2は、ショックアブソーバ20のみを示しているが、ショックアブソーバ26は、ショックアブソーバ20と実質的に同様であることが理解される。ショックアブソーバ26は、車両10のばね上およびばね下質量に連結されるように構成される方法においてのみ、ショックアブソーバ20と異なる。ショックアブソーバ20は、圧力チューブ30、ピストンアセンブリ32、ピストンロッド34、貯蔵チューブ36、ベース弁アセンブリ38、およびロッドガイドアセンブリ100を含む。
【0021】
圧力チューブ30は、作動チャンバ42を画定する。ピストンアセンブリ32は、圧力チューブ30内にスライド可能に配置され、作動チャンバ42を上側作動チャンバ44と下側作動チャンバ46とに分割している。シール48は、ピストンアセンブリ32と圧力チューブ30との間に配置されて、過度の摩擦力を発生させることなく、圧力チューブ30に対するピストンアセンブリ32のスライド動作を可能にする。シール48はまた、上側作動チャンバ44を下側作動チャンバ46から封止するように機能する。
【0022】
ピストンロッド34は、ピストンアセンブリ32に取り付けられ、上側作動チャンバ44と、ロッドガイドアセンブリ100とを貫通している。ピストンアセンブリ32とは反対側のピストンロッド34の端部は、車両10のばね上質量に固定されるように構成されている。ピストンアセンブリ32内の弁は、圧力チューブ30内でのピストンアセンブリ32の移動中に、上側作動チャンバ44と下側作動チャンバ46との間の流体の移動を制御する。圧力チューブ30に対するピストンアセンブリ32の移動により、上側作動チャンバ44で移動する流体の量と、下側作動チャンバ46で移動する流体の量とに差が生じる。これは、主に、ピストンロッド34が上側作動チャンバ44のみを貫通し、下側作動チャンバ46を通らないからである。ベース弁アセンブリ38を流れる移動流体の量の差は「ロッド体積」として知られている。
【0023】
貯蔵チューブ36は、チューブ30、36間に配置された流体貯蔵器チャンバ50を画定するように圧力チューブ30を囲んでいる。貯蔵チューブ36の底端部は、車両10のばね下質量に連結されるように構成されたベースカップ52によって閉じられている。貯蔵チューブ36の上側端は、ロッドガイドアセンブリ100まで延びることができる。
【0024】
ベース弁アセンブリ38は、チャンバ46、50間の流体の流れを制御するために、下側作動チャンバ46と貯蔵器チャンバ50との間に配置されている。ショックアブソーバ20の長さが伸長すると、下側作動チャンバ46内の流体量を増量する必要がある。したがって、流体が、貯蔵器チャンバ50からベース弁アセンブリ38を通って下側作動チャンバ46に流れる。反対に、ショックアブソーバ20の長さが縮む場合(すなわち、ピストンロッド34がベース弁アセンブリ38に向かって移動する場合)、余分な流体を下側作動チャンバ46から除去しなければならない。したがって、流体は、下側作動チャンバ46からベース弁アセンブリ38を通って貯蔵器チャンバ50に流れる。
【0025】
図3〜9を参照すると、ロッドガイドアセンブリ100の例が、ここに提示されている。ロッドガイドアセンブリ100は、貯蔵チューブ36内に配置されている。負荷リング54は、ロッドガイドアセンブリ100を貯蔵チューブ36内に固定している。ロッドガイドアセンブリ100は、シール102、上側ロッドガイド104(すなわち、第1のロッドガイド部材)、下側ロッドガイド106(すなわち、第2のロッドガイド部材)、弁アセンブリ108、および印刷回路板(PCB)アセンブリ112を含む。弁アセンブリ108は、1つまたは複数の電子制御式弁114を形成している。
【0026】
シール102は、上側ロッドガイド104の外側面に配置されている。上側ロッドガイド104は、中心開孔118を画定する中心シャフト116を備えた略円筒形の本体を有することができる。上側ロッドガイド104は、シール102を収容するために、中心開孔118のまわりに同心で配置されたシール空洞117を画定する。上側ロッドガイド104の外壁120は、ワイヤアセンブリ123を収容するスロット122を画定する。上側ロッドガイド104は、金属で作製することができる。
【0027】
ベアリング124は、上側ロッドガイド104の中心シャフト116内に配置されている。より詳細には、ベアリング124は、中心開孔118のまわりで中心シャフト116内に圧入することができる。ベアリング124は、ピストンロッド34のスライド動作を支持する。
【0028】
下側ロッドガイド106も、中心シャフト126と中心シャフト126から延びる外側バンド127とを備えた略円筒形の本体を有することができる。外側バンド127および中心シャフト126は空間129を画定する。中心シャフト126は、上側ロッドガイド104の中心開孔118と整列する中心開孔128を画定する。圧力チューブ30は、中心シャフト126に固定して連結されている。中心シャフト126は半径方向ポート130を画定する。画定された半径方向ポート130の数は、弁アセンブリ108の電子制御式弁114の数に等しい。下側ロッドガイド106はまた、中心シャフト126にある1つまたは複数の排液戻し(drainback)ポート132を画定し、1つまたは複数の排液戻しスロット134は、外側バンド127において画定される(
図6)。
【0029】
スリップリング136およびオリフィスチューブ138は、下側ロッドガイド106の中心シャフト126内に配置されている。具体的には、スリップリング136およびオリフィスチューブ138は、中心シャフト126内に圧入することができる。オリフィスチューブ138は、下側ロッドガイド106の半径方向ポート130と整列する穴140を画定する。半径方向ポート130と同様に、穴140の数は、電子制御式弁114の数に等しい。穴140および半径方向ポート130は、電子制御式弁114を作動チャンバ42に流体的に接続する。穴140は、電子制御式弁114の流体流量特性を制御する。穴140は、様々な直径を有することができ、それにより、離散した様々な流れ領域をもたらす。オリフィスチューブ138は、スリップリング136に対する保持特徴部を提供するショルダ部または一体リップを有することができる。オリフィスチューブ138は、金属で作製することができる。
【0030】
例示的な実施形態では、弁アセンブリ108は、4つの電子制御式弁114を有する。弁アセンブリ108は、コイルアセンブリ142、弁流れガイド144、および1つまたは複数のスプール146を含む。コイルアセンブリ142は、環状体150によって互いに位置合わせおよび連結された1つまたは複数のコイル148を含む。より詳細には、例示的な実施形態では、コイル148は個々に巻かれ、次いで、互いに対して位置合わせされる。位置合わせされると、次いで、コイル148は、環状体150を形成するポリマ材料と共に型成形することができる。コイルの端子151は、環状体150から延びている。
【0031】
コイルアセンブリ142はまた、環状体150のベース154に沿って画定された1つまたは複数の排液戻しスロット152を含むことができる。組み立てられると、コイルアセンブリ142に沿った排液戻しスロット152、排液戻しポート132、および下側ロッドガイド106上に画定された排液戻しスロット134は整列して、排液戻し路156を形成する(
図6)。排液戻し路156は、シール102とスリップリング136との間に形成されたチャンバから、ショックアブソーバ20の貯蔵器チャンバ50までの流路を形成している。したがって、排液戻し路156は、油圧流体が、シール102とスリップリング136との間に蓄積するのを防止する。
【0032】
コイルアセンブリ142は、下側ロッドガイド106によって画定された空間129内に配置されている。より詳細には、各コイル148の端子151は、下側ロッドガイド106によって画定された端子スロット158を貫通している。Oリング160は、コイルアセンブリ142の各端子151に対して、下側ロッドガイド106と環状体150との間に配置することができる。
【0033】
弁流れガイド144は、スプールチャンバ162、弁流入口164、および弁流出口166を画定する。より詳細には、弁流れガイド144は、少なくとも2つの弁流出口リング168、少なくとも2つの調量リング170、および弁流入口リング172を含む(
図5および
図8)。各リング168、170、172は、スプール穴174を画定する。弁流出口リング168は、流出口ポート176を画定し、弁流入口リング172は、流入口ポート178を画定する。調量リング170は、開いた/閉じた弁位置で流体流れを調整するために、スプール146の調量ランド175と整列する調量縁部179を有する(
図5)。リング168、170、172は、次の順序で、すなわち、1つの弁流出口リング168、1つの調量リング170、弁流入口リング172、1つの調量リング170、および1つの弁流出口リング168の順序で積み重ねられる。積み重ねられると、各リング168、170、172によって画定されるスプール穴174は整列して、スプールチャンバ162を形成する。同様に、流入口ポート178は、弁流入口164を形成し、流出口ポート176は、弁流出口166を形成している。
【0034】
例示的な実施形態では、調量リング170は、弁流出口リング168および弁流入口リング172から独立している。あるいは、調量リング170は、弁流出口リング168および/または弁流入口リング172と一体化または結合することができる。具体的には、調量ランド179に弁流出口リング168および/または弁流入口リング172を設けることができる。例えば、調量リング170が、弁流入口リング172と弁流出口リング168との間にあるように、一方の調量リング170を弁流出口リング168の1つに固定することができ、他方の調量リング170を弁流入口リング172に固定することができる。
【0035】
別の例として、両方の調量リング170は、一方の調量リング170が、弁流入口リング172の第1の側に配置され、他方のリング170が、弁流入口リング172の第1の側とは反対の第2の側に配置されるように、弁流入口リング172に固定することができる。調量リング170を弁流出口リング168および/または弁流入口リング172と一体にすることで、リング168、172は、以下の順序、すなわち、一方の弁流出口リング168、弁流入口リング172、および他方の弁流出口リング168の順序で積み重ねられる。
【0036】
他の変形形態として、調量リングを弁流出口リングおよび/または弁流入口リングに結合する代わりに、弁流出口リングおよび/または弁流入口リングは、スプールの調量ランドと整列する調量縁部を含むように構成することができる。このように、弁流れガイドは、弁流入口、弁流出口を形成し、スプール用の調量縁部を備えた多部品構成のアセンブリとすることができる。
【0037】
弁流れガイド144は、弁アセンブリ108の各電子制御式弁114に対して、スプールチャンバ162、弁流入口164、および弁流出口166を画定する。したがって、例示的な実施形態では、各リング168、170、172は、4つのスプール穴174を画定し、各弁流出口リング168は、4つの流出口ポート176を画定し、弁流入口リング172は、4つの流入口ポート178を画定する。
【0038】
弁流れガイド144およびストッパプレート180は、下側ロッドガイド106の中心シャフト126のまわりに配置されている。ストッパプレート180は、弁流れガイド144の下に配置され、弁流れガイド144の底面を形成している。ストッパプレート180はさらに、スプール146が、スプールチャンバ162内をコイルアセンブリ142とストッパプレート180との間で軸方向に移動するように、スプール146を保持する。
【0039】
流出口貯蔵器182は、下側ロッドガイド106の中心シャフト126のまわりに配置され、ストッパプレート180によって、下側ロッドガイド106に保持されている。流出口貯蔵器182は、実質的に、弁流れガイド144まで、弁流れガイド144のまわりに延びている。具体的には、流出口貯蔵器182は、実質的に、コイルアセンブリ142に最も近い弁流出口リング168まで延びることができる。流出口貯蔵器182は、弁流れガイド144を囲んで油圧流体の量を維持する。流出口貯蔵器182が収容する流体の高さは、電子制御式弁114の弁流出口166よりも上にあり、それにより、弁流出口166および弁流入口164が直接的に流体連通するのを保証し、これは空気混入を防止する。流出口貯蔵器182は、適切な流体高さを維持し、任意のさらなる流体量がショックアブソーバ20の貯蔵器チャンバ50に戻されるのを可能にする。流出口貯蔵器182およびストッパプレート180は、プラスチックまたは金属で作製することができる。
【0040】
PCBアセンブリ112は、上側ロッドガイド104と下側ロッドガイド106との間に配置されている。PCBアセンブリ112は、コイルアセンブリ142の端子151を受けるために位置合わせされる。PCBアセンブリ112は、PCB位置決め器184、ワイヤアセンブリ123、およびPCB186を含む。PCB186は、環状形状を有し、1つまたは複数の穴188を画定する。PCBは、PCB186に固定して連結されたワイヤアセンブリ123を含む。
【0041】
PCB位置決め器184は、1つまたは複数のステム194を介して、半径方向に連結された第1のリング190および第2のリング192を有する。第1のリング190は、第2のリング192よりも直径が小さい。PCB位置決め器184は、PCB186の穴188と整列する1つまたは複数の位置合わせピン196を含むことができる。位置合わせピン196および穴188は、PCB186の正しい向きを規定する。PCB位置決め器184はまた、第2のリング192に沿って設けられたガイドタブ198を含むことができる。ガイドタブ198は、PCBアセンブリ112と上側ロッドガイド104のスロット122との位置合わせに役立つ。ガイドタブ198はまた、下側ロッドガイド106の外側面に沿って配置された外側Oリング200用の支持面を形成することもできる。
【0042】
2つのOリング202、204は、PCB186とPCB位置決め器184との間に配置されている。より詳細には、PCB位置決め器184の第1のリング190は、内側溝206を画定することができ、第2のリング192は、外側溝208を画定することができる。一方のOリング202は、内側溝206に配置され、他方のOリング204は、外側溝208に配置されている。PCB186は、PCB位置決め器184の上に配置され、Oリング202、204は、PCB位置決め器184とPCB186との間に配置されている。Oリング202、204は、PCB186を振動から切り離し、Oリング202、204および溝206、208は、PCB186の内径部および外径部を支持している。
【0043】
PCB186を使用して、弁アセンブリ108の電子制御式弁114を作動させるための電力を供給することができる。例えば、各電子制御式弁114は、2つの位置のそれぞれに異なる流れ領域を有する2位置弁とすることができる。各電子制御式弁114は、PCB186に電気接続されている。例えば、コイルアセンブリ142のコイル148は、PCB186に電気接続されている。
【0044】
所与の電子制御式弁114の場合、電子制御式弁114の弁流入口164は、オリフィスチューブ138によって画定されるそれぞれの穴140、および下側ロッドガイド106によって画定されるそれぞれの半径方向ポート130と整列している。スプール146は、スプールチャンバ162内をスライド動作で移動する。復帰ばね210は、スプール146内に配置されている。例えば、復帰ばね210は、スプール146の開口に圧入することができる。スプール146は、復帰ばね210がスプール146とコイル148との間に配置されるように、コイル148に隣接して配置されている。
【0045】
コイルアセンブリ142に電力が全く供給されない場合、制振特性は、第1の位置にある電子制御式弁114の流れ領域によって定まる。スプール146の移動は、電子制御式弁114を第2の位置に変えるようにコイル148に電力を供給することで制御される。電子制御式弁114は、コイル148に電力を供給し続けることによって、または電子制御式弁114を第2の位置に保持する手段を設け、コイル148への電力供給を切ることによって、第2の位置に保持することができる。電子制御式弁114を第2の位置に保持する手段には、機械手段、磁気手段、または当技術分野で公知の他の手段があり得る。
【0046】
第2の位置を取った後、第1の位置への移動は、コイル148への電力供給を終わらせることによって、または保持手段に打ち勝つように、電流を逆流させる、すなわち、コイル148に供給される電力の極性を逆転させることによって行うことができる。電子制御式弁114を流れる流量には、第1の位置および第2の位置の両方で流れ制御するための離散した設定がある。
【0047】
複数の電子制御式弁114を弁アセンブリ108の一部として使用する場合に、各電子制御式弁114は、1つまたは両方の位置で異なる流れ領域を有し得ることが理解されるべきである。1つまたは両方の位置で異なる流れ領域を有することで、複数の電子制御式弁114にわたる全流れ領域は、各電子制御式弁の位置に応じた特定の全流れ領域数に設定することができる。各電子制御式弁114は、異なる流れ領域を有することができ、それらの流れ領域の組み合わせにより、利用可能な全流れ領域を定めることができる。
【0048】
図10および
図11を参照すると、ワイヤアセンブリ123は、ケーブル214に固定して連結されたコネクタ212を有する。コネクタ212は、例えば、ケーブル214に型成形することができ、または別々に成形して、次いでケーブル214に接合することができる。ケーブル214は、PCB186に接続された複数のワイヤを含む。コネクタ212は、微粒子および/または流体がショックアブソーバ20に入り込むことができず、流体がショックアブソーバ20から漏出できないように、様々な境界面に対して封止するように構成されている。特に、コネクタ212は、上側ロッドガイド104のスロット122(
図4および
図5)および貯蔵チューブ36のスロット216(
図3)に配置されている。コネクタ212は、負荷リング54、上側ロッドガイド104、および貯蔵チューブ36に対して周囲を封止している。コネクタ212は、内側部材218、中間部材220、および外側部材222を含むことができる。内側部材218、中間部材220、および外側部材222は、コネクタ212の3つの側に沿って延びる溝224を形成している。
【0049】
内側部材218は、PCB位置決め器184のガイドタブ198および上側ロッドガイド104のスロット122と整列している。スロット122を形成している上側ロッドガイド104の外壁120の一部は、内側部材218および中間部材220によって形成されたコネクタ212の第1の側226と整列している。負荷リング54のタブ228は、中間部材220の上に配置されている。
【0050】
コネクタ212は、貯蔵チューブ36のスロット216が、コネクタ212を受け入れ、スロット216を画定する貯蔵チューブ36の縁部が、コネクタ212の溝224内で正しい位置を取るように、貯蔵チューブ36の内側面と接している。コネクタ212の外側部材222は、貯蔵チューブ36の外側面に当接するように構成され、貯蔵チューブ36のスロット216を越えて延びている。
【0051】
ロッドガイドアセンブリ100の製造を容易にするために、位置合わせスロット230などの位置合わせ特徴部を構成要素上に画定することができる。例えば、上側ロッドガイド104、下側ロッドガイド106、コイルアセンブリ142、弁流れガイド144の各リング168、170、172、およびオリフィスチューブ138は、構成要素の互いに対する適切な向きを保証するために、位置合わせスロット230を有することができる。PCBアセンブリ112を下側ロッドガイド106上で適切な向きに合わせるために、PCB位置決め器184は、下側ロッドガイド106に画定された凹部234と整列するタブ232(
図7および
図15)を含むことができる。
【0052】
例示的な実施形態では、コイルアセンブリ142は、コイル148を実質的に包み込む、薄い環状体150を有するとして図示されている。あるいは、弁アセンブリ108は、
図12に示すように、環状体242を有するコイルアセンブリ240を含むことができる。環状体242は環状体150よりも薄く、これは、コイルアセンブリのコストを削減することができる。環状体150、242は共に、コイル148を互いに対して位置合わせし、コイル148を所定の位置に固定する。したがって、コイルアセンブリの環状体は、種々の適切な形状で、コイルを位置合わせおよび結合するように構成することができ、本明細書で示した図に限定されない。
【0053】
例示的な実施形態では、弁アセンブリ108は、リング168、170、172を有する弁流れガイド144を含む。あるいは、弁アセンブリ108は、
図13A〜13Bに示す弁流れガイド244を含むことができる。弁流れガイド244も、スプールチャンバ246、弁流入口248、および弁流出口250を画定する。より詳細には、弁流れガイド244は、少なくとも2つの弁流出口リング252、弁流入口リング254、および1つまたは複数の調量スリーブ256を含む。調量スリーブ256の数は、電子制御式弁114の数に等しい。調量スリーブ256は、弁流れガイド144の調量リング170の代わりとなる。調量リング170と同様に、調量スリーブ256は、開いた/閉じた弁位置で流体流れを制御するために、スプール146の調量ランド175と整列する、または重なる調量縁部257を有する。調量スリーブ256は、弁流出口リング252および弁流入口リング254によって画定されたスプールチャンバ246に配置されている。調量スリーブ256は、調量スリーブ256と弁流出口250および弁流入口248との位置合わせを確実にするように、弁流入口リング254などのリング250、254の一方に固定して連結することができる。
【0054】
例示的な実施形態では、オリフィスチューブ138は、下側ロッドガイド106の中心シャフト126内に配置される。あるいは、オリフィスチューブは、中心シャフト126の外側面に配置することができる。例えば、
図14を参照すると、オリフィスチューブ138の代わりに、オリフィスチューブ258を利用することができる。オリフィスチューブ258は、下側ロッドガイド106の半径方向ポート130と整列する穴140を画定する。オリフィスチューブ258は、円筒状の本体260を有することができ、環状プレート262が円筒状の本体260から広がっている。環状プレート262は、弁アセンブリ108のスプール146用のストッパプレートと同様に機能し、それにより、ストッパプレート180の必要性をなくす。オリフィスチューブ258を有することで、保持器リングを介して、スリップリング136を下側ロッドガイド106内に保持することができる。オリフィスチューブ258を有する場合、流出口貯蔵器182は、ストッパプレート180と同様の方法で、オリフィスチューブ258に連結される。例えば、流出口貯蔵器182は、オリフィスチューブ258に圧入することができる。
【0055】
例示的な実施形態では、PCB位置決め器184は、Oリング202、204およびPCB186を支持する内側溝206および外側溝208を有する。あるいは、PCBアセンブリ112は、
図15に示すように、PCB位置決め器264を含むことができる。PCB位置決め器264は、第1のリング268の内側面および第2のリング270の外側面から突出する複数のタブ266を有する。タブ266は、PCB186を支持し、PCB186を振動から切り離す。したがって、PCB位置決め器264を有する場合、PCBアセンブリ112は、Oリング202、204がなくてもよい。
【0056】
ロッドガイドアセンブリ100は、電子制御式弁に対して、多部品構成の弁アセンブリを利用する。より詳細には、弁流れガイドは、弁流入口、弁流出口、および調量縁部を形成するための、内部に機械加工した溝をなくし、それにより、電子制御式弁のコストを削減する。さらに、多部品構成の弁アセンブリは、コイルを囲んで形成された環状体によって、ショックアブソーバに配置された電子制御弁のコイルを位置合わせし、および結合する。そのような構成は、コイルと、PCBおよびスプールなどの他の構成要素との適切な位置合わせを保証する。
【0057】
ロッドガイドアセンブリ100の代替として、ショックアブソーバ20、26は、
図16〜18に示すロッドガイドアセンブリ300を含むことができる。ロッドガイドアセンブリ100と同様に、ロッドガイドアセンブリ300は、貯蔵チューブ36内に配置され、負荷リング54によって固定されている。様々な実施形態に対して同様の名称を有する構成要素は、同様の態様で動作することが容易に理解される。したがって、簡潔にするために、そのような構成要素に関する細部は、再度説明されないことがある。
【0058】
ロッドガイドアセンブリ300は、シール302、上側ロッドガイド304、下側ロッドガイド306、弁アセンブリ308、および印刷回路板(PCB)アセンブリ312を含む。弁アセンブリ308は、1つまたは複数の電子制御式弁314を形成している。例示的な実施形態では、弁アセンブリ308は、4つの電子制御式弁314を有する。
【0059】
シール302は、上側ロッドガイド304と下側ロッドガイド306との間に配置されている。上側ロッドガイド304は、上側ロッドガイド104と同様の本体を有することができる。具体的には、上側ロッドガイド304は、中心開孔318を画定する中心シャフト316を備えた略円筒形の本体を有することができる。上側ロッドガイド304の外壁320は、ワイヤアセンブリ123を収容するスロット321を画定する。ベアリング124は、上側ロッドガイド304の中心シャフト316内に配置されている。
【0060】
下側ロッドガイド306は、中心シャフト322を有し、環状のショルダ部324が中心シャフト322から延びている。中心シャフト322は、上側ロッドガイド304の中心開孔318と整列する中心開孔326を画定する。圧力チューブ30は、中心シャフト322に固定して連結されている。中心シャフト322は、1つまたは複数の半径方向ポート130を画定する。下側ロッドガイド306の環状ショルダ部324は、シール302を収容するために、中心開孔326のまわりに同心で配置されたシール空洞330を画定する。環状ショルダ部324はまた、シール空洞330から環状ショルダ部324の外径部まで延びる1つまたは複数の排液戻しポート332を画定する。排液戻し路156と同様に、排液戻しポート332は、シール302とスリップリング136との間に形成されたチャンバから、ショックアブソーバ20の貯蔵器チャンバ50までの流路を形成し、それにより、油圧流体がシール302とスリップリング136との間に蓄積するのを防止する。
【0061】
スリップリング136および保持器リング334は、下側ロッドガイド306の中心シャフト322内に配置されている。例示的な実施形態では、ロッドガイドアセンブリ300は、中心シャフト322の外側面に沿って配置されたオリフィスチューブ258を含む。あるいは、ロッドガイドアセンブリ300は、オリフィスチューブ138を含むことができる。オリフィスチューブ138を有する場合、保持器リング334は削除することができる。上記のように、オリフィスチューブ258は、下側ロッドガイド306の半径方向ポート130と整列する穴140を画定する。
【0062】
ロッドガイドアセンブリ300は、PCBアセンブリ312をさらに含む。PCBアセンブリ312は、PCB336およびワイヤアセンブリ123を含む。ワイヤアセンブリ123は、ロッドガイドアセンブリ100におけるのと同様の態様で、ロッドガイドアセンブリ300に配置されている。PCB336は、PCB336に直接配線された1つまたは複数のコイル338をさらに含む。使用されるコイル338の数は、弁アセンブリ308の電子制御式弁314の数に等しい。したがって、例示的な実施形態では、4つのコイル338がPCB336に接続されている。PCB336は、防振Oリング335、337によって、上側ロッドガイド304で生じた振動から切り離すことができ、これらのOリング335、337は、それぞれPCBアセンブリ312の内径および外径に沿って、PCBアセンブリ312と上側ロッドガイド304との間に配置されている。
【0063】
PCBアセンブリ312は、金属またはプラスチックで作製できるPCB保持器340に配置されている。PCB保持器340は、PCB336を収容するための複数の空洞および座ぐりを画定する。例えば、PCB保持器340は、コイル338を収容する穴342を含む。PCB保持器340は、PCBアセンブリ312を円周方向に囲み、隔離する。PCB保持器340はさらに、ワイヤアセンブリ123を上側ロッドガイド304と位置決めして整列させ、上側ロッドガイド304と下側ロッドガイド306との間の封入容器を形成している。PCB保持器340はまた、シール302と接し、下側ロッドガイド306の面に配置されたOリング200を保持する。
【0064】
例示的な実施形態では、弁アセンブリ308は、1つまたは複数のソレノイドアセンブリ343および1つまたは複数のスプール346を含む。ソレノイドアセンブリ343は、コイル338および作動ピンアセンブリ344を含む。スプール346を弁流れガイド244内に保持するために、ストッパプレート348が、下側ロッドガイド306と弁流れガイド244との間に配置されている。例示的な実施形態では、弁アセンブリ308は、弁流れガイド244を利用するが、弁アセンブリ308は、代替案として、弁流れガイド144を使用することもできる。さらに、ロッドガイドアセンブリ300の弁流れガイドは、プラスチック、セラミック、または非磁性金属で作製することができる。
【0065】
例示的な実施形態では、各電子制御式弁314につき1つずつ、4つの作動ピンアセンブリ344が設けられている。各作動ピンアセンブリ344は、作動ピン350および復帰ばね352を含む。作動ピン350は、コイル338とスプール346との間に配置されている。作動ピン350は、下側ロッドガイド306によって画定された開口351を通って、下側ロッドガイド306を貫通している。復帰ばね352は、作動ピンのまわりに配置され、スプール346に隣接している。復帰ばね352は、作動ピン350を下方に、コイル338から離れて保持するために、作動ピン350に力を作用させる。作動ピン350は、磁性材料で作製することができる。
【0066】
スプール346は、弁流れガイド244のスプールチャンバ246内に配置されている。スプール346は、ストッパプレート348とオリフィスチューブ258との間でスプールチャンバ246内を軸方向に移動する。押しばね354は、作動ピン350とは反対側のスプール346の端部で、スプール346内に配置されている。押しばね354は、スプール346が作動ピン350に接触し続けるように、スプール346に力を作用させる。スプール346は、金属またはプラスチックで作製することができる。
【0067】
ロッドガイドアセンブリ100と同様に、ロッドガイドアセンブリ300は、流出口貯蔵器310をさらに含み、この流出口貯蔵器310は、下側ロッドガイド306のまわりに配置されている。流出口貯蔵器310は、実質的に、弁流れガイド244まで、弁流れガイド244のまわりに延び、オリフィスチューブ258によって保持されている。
【0068】
所与の電子制御式弁314に対して、コイル338に電力が全く供給されない場合、制振特性は、第1の位置にある電子制御式弁314の流れ領域によって定まる。スプール346の移動は、コイル338および作動ピンアセンブリ344によって制御される。より詳細には、作動ピンアセンブリ344は、上側ロッドガイド304にあるコイル338によって、電気機械式に作動される。電力がコイル338に供給されると、コイル338は、作動ピン350を引き付ける磁束場を発生させる。作動ピン350は、コイル338に隣接するまで移動し、それにより、コイル338と作動ピン350との間の空隙を詰める。作動ピン350と接触しているスプール346も移動し、それにより、電子制御式弁314を第2の位置に置く。電子制御式弁314は、コイル338に電力を供給し続けることによって、または電子制御式弁314を第2の位置に保持する手段を設け、コイル338への電力供給を切ることによって、第2の位置に保持することができる。電子制御式弁314を第2の位置に保持する手段には、機械手段、磁気手段、または当技術分野で公知の他の手段があり得る。
【0069】
第2の位置を取った後、第1の位置への移動は、コイル338への電力供給を終わらせることによって、または保持手段に打ち勝つように、電流を逆流させる、すなわち、コイル338に供給される電力の極性を逆転させることによって行うことができる。コイル338への電力供給がなくなる/逆転されると、磁束は消失し、作動ピンは、復帰ばね352により、その元の位置に移動する。したがって、作動ピン350と接触し続けるスプール346もその元の位置に移動する。復帰ばね352および押しばね354は共に、軸方向の力をそれらのそれぞれの構成要素(すなわち、作動ピン350およびスプール346)にかける。軸方向の力間の正味の差は、電力がコイル338に供給されない場合に、スプール346が元の位置に留まるようなものとされる。言い換えると、電子制御式弁314は、コイル338に電力が供給されない場合に、第1の位置に留まる。
【0070】
ロッドガイドアセンブリ300の変形形態として、ショックアブソーバ20、26は、ロッドガイドアセンブリ360を含むことができる。
図19および
図20を参照すると、ロッドガイドアセンブリ360は、電子制御式弁のソレノイドアセンブリが、上側ロッドガイドと下側ロッドガイドとの間に配置され、作動ピンを介してスプールに電子的に連結される点で、ロッドガイドアセンブリ300と同じである。ロッドガイドアセンブリ360は、下記に詳細に説明するように、ロッドガイドアセンブリ300のソレノイドアセンブリ343の代わりに、ソレノイドアセンブリ400を含む。
【0071】
ロッドガイドアセンブリ360は、上側ロッドガイド362、下側ロッドガイド364、弁アセンブリ366、およびPCBアセンブリ368を含む。弁アセンブリ366は、1つまたは複数の電子制御式弁370を形成している。例示的な実施形態では、弁アセンブリ366は、4つの電子制御式弁370を有する。
【0072】
簡潔にするために、ロッドガイドアセンブリ100および/またはロッドガイドアセンブリ300に関連して説明した様々な特徴部が、
図19および
図20において、ロッドガイドアセンブリ360に対しては示されていない。しかし、そのような特徴部は、図示されていなくても、ロッドガイドアセンブリ360にも含まれると容易に理解される。例えば、PCBアセンブリ368は、PCB、PCB位置決め器、およびワイヤアセンブリを含むと容易に理解されるであろう。
【0073】
上側ロッドガイド362は、中心開孔374を画定する中心シャフト372を有する。ベアリング124は、中心シャフト372に配置されている。シール302は、上側ロッドガイド362と下側ロッドガイド364との間に配置されている。具体的には、シール302は、下側ロッドガイド364によって画定されたシール空洞376に配置されている。
【0074】
下側ロッドガイド364は、中心シャフト378を有し、環状のショルダ部380が中心シャフト378から延びている。中心シャフト378は、上側ロッドガイド362の中心開孔374と整列する中心開孔382を画定する。中心シャフト378は、1つまたは複数の半径方向ポート130を画定する。スリップリング136および保持器リング334は、下側ロッドガイド306の中心シャフト322内に配置されている。
【0075】
オリフィスチューブ258と同様であるオリフィスチューブ386は、下側ロッドガイド364の中心シャフト378の外側面に沿って配置されている。オリフィスチューブ386は、下側ロッドガイド364の半径方向ポート130と整列する穴140を画定する。オリフィスチューブ386は、オリフィスチューブ258と同様に、円筒状の本体388を有し、環状プレート390が円筒状の本体388から広がっている。環状プレート390は、電子制御式弁370のスプール346用のストッパプレートと同様に機能する。特に、オリフィスチューブ386は、環状プレート390が、下側ロッドガイド364と弁アセンブリ366の弁流れガイド398との間に配置されるように配置されている。
【0076】
オリフィスチューブ386を有する場合、ロッドガイドアセンブリ362は、流出口貯蔵器392を利用することができる。流出口貯蔵器392は、ベース部396を備えた円筒状の本体394を有する。ベース部396は、スプール346用のストッパプレートとして機能するため、スプール346は、オリフィスチューブの環状プレート390と流出口貯蔵器392のベース部396との間を移動する。ロッドガイドアセンブリ100、300は、流出口貯蔵器392および/またはオリフィスチューブ386を含むように構成できると容易に理解される。同様に、ロッドガイドアセンブリ362は、ロッドガイドアセンブリ100、300の流出口貯蔵器および/またはオリフィスチューブを含むように構成することができる。
【0077】
弁アセンブリ366は、弁流れガイド398、1つまたは複数のソレノイドアセンブリ400、およびスプール346を含む。弁流れガイド398は、弁流入口402、弁流出口404を画定し、各電子制御式弁370に対して、調量縁部406を備えている。調量縁部406は、スプール346の調量ランド408と整列している。弁流れガイド398はさらに、スプール346を収容するスプールチャンバ410を画定する。弁流入口402は、オリフィスチューブ386の穴140および下側ロッドガイド364の半径方向ポート130と整列している。ロッドガイドアセンブリ360の弁流れガイドは、プラスチック、セラミック、または非磁性金属で作製することができる。
【0078】
ソレノイドアセンブリ400は、コイル412、作動ピン414、および復帰ばね416を含む。コイル412は、PCBアセンブリ368のPCBに電気接続された端子418を含む。ソレノイドアセンブリ400は、第1の部材422および第2の部材424を含む保持器420によって、PCBアセンブリ368および下側ロッドガイド364と位置合わせされる。第2の部材424は、ロッドガイドアセンブリ300のPCB保持器340と同様である。より詳細には、第2の部材424は、ソレノイドアセンブリ400を収容する複数の穴426を画定する。第2の部材424はさらに、上側ロッドガイド362と下側ロッドガイド364との間で封入容器を形成している。第2の部材424はまた、シール302と接し、下側ロッドガイド364の面に配置されたOリング200を保持している。
【0079】
第1の部材422は、第2の部材424の上に配置されている。第1の部材422は、ソレノイドアセンブリ400の端子418が貫通するスロット428を画定する。PCBアセンブリ368は、第1の部材422の上に配置されている。相応して、ソレノイドアセンブリ400は、保持器420によって、上側ロッドガイド362と下側ロッドガイド364との間に確実に配置されている。
【0080】
作動ピン414は、作動ピン414の頭部430が作動ピン414の胴部432よりも大きい直径を有する逓減直径構成を有する。頭部430は、ソレノイドアセンブリ400内でコイル412に隣接して配置されている。胴部432は、下側ロッドガイド364およびオリフィスチューブ368を貫通し、スプール346と当接している。復帰ばね416は、胴部432のまわりに配置され、頭部430に隣接している。復帰ばね416は、作動ピン414を下方に、コイル412から離れて保持するために、作動ピン414に力を作用させる。作動ピン414は、磁性材料で作製することができる。スプール346は、押しばね354によって作動ピン414に接触し続ける。
【0081】
ソレノイドアセンブリ400は、ロッドガイドアセンブリ300の電子制御式弁314のコイル338および作動ピンアセンブリ344と同様の方法で動作する。より詳細には、電子制御式弁370の一部として、電力がコイル412に供給されると、作動ピン414は、コイル412に隣接するまで移動し、それにより、コイル412と作動ピン414との間の空隙を詰める。したがって、作動ピン414と接触し続けるスプール346も移動し、それにより、電子制御式弁370を第2の位置に置く。コイル412への電力供給がなくなる/逆転すると、磁束は消失し、作動ピン414は、復帰ばね416により、その元の位置に移動する。したがって、スプール346もその元の位置に移動し、それにより、電子制御式弁370を第1の位置に置く。
【0082】
ロッドガイドアセンブリ100と同様に、ロッドガイドアセンブリ300、360は、電子制御式弁314、370に対して、多部品構成の弁アセンブリを利用する。より詳細には、弁流れガイドは、弁流入口、弁流出口、および調量縁部を形成するための、高精度の内部機械加工溝の必要性をなくし、それにより、電子制御式弁のコストを削減する。
【0083】
ロッドガイドアセンブリ300、360に関して、電子制御式弁は、上側ロッドガイドと下側ロッドガイドとの間に配置されたソレノイドアセンブリを含む。ソレノイドアセンブリは、子部品に関して、磁気的要件を油圧的要件から切り離す。特に、ソレノイドアセンブリは、軸方向運動を電子制御式弁のスプールに移すことを目的とした磁気的要件を最適化する。相応して、スプールおよび弁流れガイドでさえ、今や、プラスチック、セラミック、または非磁性金属などの代替材料で作製することができる。したがって、ロッドガイドアセンブリ300、360のコストを削減することができる。
【0084】
ソレノイドアセンブリはさらに、作動ピンを移動させる所望のピークおよび保持電流を達成するために、磁束路を最適化する。全磁束は、ソレノイドアセンブリ内に封じ込めることができる。したがって、ソレノイドアセンブリを保持する保持器は、金属または非金属材料で作製することができ、それにより、ロッドガイドアセンブリのコストを削減する。
【0085】
さらに、上側ロッドガイドと下側ロッドガイドとの間に配置されたシール302を有することで、排液戻し路(すなわち、排液戻しポート332)が、ロッドガイドアセンブリ100の排液戻し路156と比較して単純化される。
図16に示すロッドガイドアセンブリ300の排液戻し路は、製造工具の軸方向運動を使用して形成することができ、それに対して、ロッドガイドアセンブリ100の排液戻し路156は、交差するドリル加工穴を必要とし、これは、下側ロッドガイドのコストを増大させる。
【0086】
実施形態の前述の説明は、例示および説明のために提示された。実施形態は、網羅的であることを意図されておらず、または本開示を限定することも意図されていない。特定の実施形態の個々の要素または特徴部は、通常、その特定の実施形態に限定されるのではなく、具体的に図示または説明していなくても、適用可能な場合に、選択された実施形態において交換可能であり、使用することができる。同一のものを様々な方法で変えることもできる。そのような変形形態は、本開示からの逸脱とみなすべきではなく、そのような修正形態のすべては、本開示の範囲内に含まれることを意図されている。
【0087】
例示的な実施形態は、本開示が完全であるように提示され、当業者にその範囲を十分に伝えるであろう。本開示の実施形態の十分な理解をもたらすために、特定の構成要素および装置の例などの様々な特定の細部が説明された。特定の細部は使用される必要がなく、例示的な実施形態は多数の異なる形態で具現化でき、どれも本開示の範囲を限定すると解釈すべきでないことが当業者には明らかであろう。一部の例示的な実施形態では、公知のプロセス、公知の装置構造、および公知の技術が詳細に説明されていない。
【0088】
本明細書で使用した用語は、特定の例示的な実施形態を説明することのみを目的とし、限定することを意図されていない。本明細書では、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈が別途明示しない限り、さらに複数形を含むことを意図することができる。「含む(comprises)」、「含むこと(comprising)」、「含むこと(including)」および「有すること(having)」という用語は包括的であり、したがって、決まった特徴部、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴部、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しない。
【0089】
要素または層が、他の要素または層に「載っている」、「係合している」、「連結されている」、または「接続されている」と言い表される場合に、要素または層は、他の要素または層に直接載ること、係合すること、連結されること、または接続されることが可能であり、あるいは介在する要素または層が存在してもよい。対照的に、要素が、他の要素または層に「直接載っている」、「直接係合している」、「直接連結されている」、または「直接接続されている」と言い表される場合に、介在する要素または層は存在することができない。要素間の関係を説明する他の文言も、同様に解釈されるべきである(例えば、「〜の間に」対「〜の間に直接」、「隣接する」対「直接隣接する」など)。本明細書では、「および/または」という用語は、1つまたは複数の関連する列挙された物品の任意およびすべての組み合わせを含む。
【0090】
「内側」、「外側」、「下方」、「〜の下」、「下側」、「〜の上」、「上側」などの空間的相対用語は、図に示すように、1つの要素または特徴部の他の要素または特徴部に対する関係を説明するための記述を容易にするために、本明細書で使用することができる。空間的相対用語は、図に示された向きに加えて、使用時または動作時の装置の様々な向きを包含することを意図することができる。例えば、図の装置が反転した場合、他の要素または特徴部の「下」または「下方」として記載された要素は、他の要素または特徴部の「上」の位置に置かれる。したがって、「〜の下」という例示的用語は、上と下の両方の向きを包含することができる。装置は、それ以外に向けることができ(90°または他の向きに回転される)、本明細書で使用された空間的相対記述子は相応に解釈される。