【課題を解決するための手段】
【0014】
したがって、上で説明した目的および複数の他の目的は、干渉計型光ファイバセンサシステムにインテロゲートする方法を提供することによって、本発明の第1の態様において得られることが意図されている。システムは、インテロゲーション光を生成するレーザ源と、少なくとも第1の反射器および第2の反射器を有し、それぞれ第1の反射器および第2の反射器から反射された光の伝搬時間の差であるセンサ遅延を有するセンサアレイとを含む。この方法は、掃引インテロゲーション光信号を作るために、掃引帯域幅SBW内で、掃引持続時間t
swにわたって、実質的に一定の掃引速度r=SBW/t
swでレーザ源からのインテロゲーション光を連続的に繰り返して周波数掃引することを含む。掃引インテロゲーション光信号は、センサアレイ内に発射される。この方法は、反射器のそれぞれによってセンサアレイからそれぞれ返される反射信号を検出することをさらに含み、検出は、電気無線周波数信号を作るために、アレイからの戻り光信号を局所発振器LO信号と光受信器上に混合することを含む。その後、電気無線周波数信号が、それぞれ第1の反射器および第2の反射器に対応する第1の信号チャネルおよび第2の信号チャネルへと多重分離される。第1の信号チャネルおよび第2の信号チャネルのそれぞれが、第1の反射器からの第1の位相応答および第2の反射器からの第2の位相応答に復調される。最後に、この方法は、センサ位相信号を得るために、第2の位相応答から第1の位相応答を減算することを含む。このようにして、センサアレイの連続し空間的に分解されたインテロゲーションを達成することができる。空間分解能すなわち、複数の空間的に分散されたセンサからの応答の分離は、任意の時点の個々の反射器からの反射光が周波数において分離されるので、可能である。コヒーレント検出すなわち、戻り光信号およびLOの混合は、多数の利点、特筆すべきは量子雑音で制限された検出を達成する潜在能力を有する。この場合、検出雑音は、混合された信号の個々の入来する光子の離散的な性質から生じるショット雑音によって支配される。混合された信号の振幅は、一般に、戻り光信号電場の強度とLO電場強度との積の平方根に比例する。戻り光信号は一般に弱いが、LOの強度は直接に制御され得る。したがって、十分に高いLO強度を選択することによって、混合信号の強度を、戻り光信号の強度より大幅に高くすることができる。その結果、受信器システムの感度は、直接検出様式と比較して高められ得る。
【0015】
本明細書の文の文脈では、「連続し繰り返される」掃引は、放たれる光周波数が、掃引帯域幅の第1の限度から掃引帯域幅の第2の限度まで時間的に線形に変調され、その後に新しい掃引が即座に開始されることと理解されなければならない。しかし、当業者は、古い掃引を終了した後に、新しい掃引を再開始するために、短いスイッチング時間が必要になる可能性があることを理解し、短いスイッチング時間は、掃引持続時間t
swに対して相対的に見られるべきであり、たとえば、t
swの<10%またはt
swの<5%など、t
swの<20%である。したがって、そのような短いスイッチング時間を含む方法を動作させるシステムも、連続的に掃引すると考えられるべきである。このようにすると、第1の掃引による1つまたは複数の反射器からの反射信号は、それでも、第2の掃引による光が干渉計型センサアレイに発射されている間に、受信器に向かって逆に伝搬することができる。場合によっては、第2の掃引から生じる第1の反射器からの反射信号が、第1の掃引から生じる最後の反射器からの反射信号と同時に、しかし別の周波数において検出されることさえ可能である。
【0016】
連続的なインテロゲーションは、長いセンサアレイスパン(たとえば、2−10km、さらにはより長いスパン)であっても、1に近いデューティサイクルを可能にする。これは、さらに、そうでなければインテロゲーションを含まない周期中の大きい位相変化の場合に発生する可能性がある、位相変化の2πの曖昧さに関する問題を軽減する。これは、本発明によって動作するシステムの改善されたダイナミックレンジ(すなわち、掃引速度およびスルーレート)をもたらす。
【0017】
センサアレイは、直線トポロジ、スタートポロジなど、複数の異なるトポロジで構成され得る。
【0018】
センサアレイのセンサは、一般に、測定量の変動をセンサアレイのセンサセグメントの光路遅延の変化に変換するように構成された変換器からなる。1つのそのような光学的変化は、センサセグメントの長さの変化である。代替法では、屈折率または複屈折の変化が、そのような光路遅延の変化をもたらす可能性がある。
【0019】
測定量は、たとえば、音響信号などの圧力変動、歪み変動、または加速度とすることができる。
【0020】
本発明の一実施形態では、センサセグメントは、2つの連続する反射器の間の光ファイバのセグメントと定義される。
【0021】
本発明の一実施形態では、センサセグメントは、別々のファイバ内の2つの反射器の間の経路の差と定義される。
【0022】
本発明の一実施形態では、センサアレイは、2つの反射器の間に画定され、測定量に実質的に無反応である基準センサを含む。このようにすると、レーザ源から生じる位相変動および強度変動などの、残りのセンサと同一の源変動から生じる雑音成分を含むが、測定量に反応しない基準信号を得ることができる。したがって、この基準信号を使用して、源変動によって引き起こされる雑音に関して、センサからの測定信号を補償することができる。
【0023】
本発明による方法の実施形態では、干渉計型センサアレイは、多数の反射器を含むために、第2の反射器の後に1つまたは複数の追加の反射器を含む。したがって、反射器の任意の対の間のファイバセクションがセンサを形成することができ、したがって、多数のセンサを可能にする。通常の構成では、2つの連続する反射器の間のファイバセクションだけが、センサとして画定される。この方法を使用することによって、多数の反射器が、したがって干渉計型センサが、高いデューティサイクルおよび高いダイナミックレンジを維持しながらインテロゲートされ得る。連続波(CW)システムが使用されるので、パルス化されたシステムで必要とされる高い光ピークパワーを回避することができ、したがって、アレイ内の非線形効果に関する問題が最小化される。
【0024】
追加の反射器を含む実施形態では、追加の反射器は、名目上、第1の反射器および/または第2の反射器と同一である。
【0025】
本発明による方法の実施形態では、第1の反射器および/または第2の反射器は、別個の反射器である。別個の反射器の使用は、分散レイリー反射器よりも高い反射性を可能にし、改善された信号対雑音(S/N)比をもたらし(たとえば、US2012/0174677 A1号「Hill」で開示されたレイリーベースの分散センサシステムと比較して)、これは、光学遅延測定における位相雑音の低減に起因する測定量の改善された分解能を可能にする。この文脈では、別個の反射器は、10mのファイバの後方散乱レベルより2桁から5桁高いなど、反射器から離れたセンサアレイの平均後方散乱レベルよりも高い反射率を有するセンサアレイの局所化された特徴と理解されなければならない。さらに、局所化は、空間分解能の0.2倍未満、0.1倍未満、または空間分解能の約0.01倍未満など、光センサシステムの空間分解能の0.5倍未満のセンサアレイの光伝搬方向に沿った広がりを有すると理解されなければならない。言い換えると、別個の反射器は、伝搬方向に沿った縦の広がりを有することができるが、その広がりは、センサシステムによって実質的に分解されない。
【0026】
本発明による方法の実施形態では、別個の反射器は、ファイバブラッググレーティングすなわちFBGであるか、またはFBGを含む。FBGは、反射性、反射率帯域幅、反射帯域(reflective band)の波長などに関して高い度合の調整可能性を可能にする。さらに、複数のFBGをファイバの連続する長さに内接させることができ、したがって、反射器によって生じるファイバの機械強度の消失を防ぐか、または制限することができる。
【0027】
代替実施形態では、第1の反射器および/または第2の反射器は、ある長さのファイバからのレイリー後方散乱に基づく。
【0028】
本発明による方法の実施形態では、掃引帯域幅SBWは、光受信器の帯域幅より小さくなるように選択される。これは、LO周波数だけを用いるすべてのセンサチャネルの連続するインテロゲーションの達成を可能にする(下で議論するように、アポディゼーションオーバーラップ期間中のLO周波数のありえる複製を除く)。これは、センサインテロゲーション信号とLO信号との両方に1つの単一の信号掃引信号を使用することをも可能にする。
【0029】
本発明による方法の実施形態では、光受信器は、平衡検波器を含む。
【0030】
一実施形態では、受信器は、異なる位相オフセットを有するLOを用いて干渉を検出するように配置された複数の検波器を含むIQ受信器であり、これらの検波器の出力は、直交するI成分およびQ成分を抽出するために線形に組み合わされる(射影される)。このようにして、正負の周波数成分を弁別することができ、したがって、LO信号が反射されたインテロゲーション信号と同一の周波数範囲にわたって掃引される場合であっても連続するインテロゲーションを可能にする。
【0031】
少なくとも2つの光学検波器を含む複素IQ受信器を使用する場合は、その場合の使用可能帯域幅は正の周波数と負の周波数の両方を含むので、各物理検波器の帯域幅の2倍に等しい使用可能帯域幅を有することが可能である可能性があることに留意されたい。したがって、掃引帯域幅は、それに応じて選択され得る。
【0032】
本発明による方法の実施形態では、局所発振器光信号は、レーザ源によって生成される。たとえば、LO光信号は、インテロゲーション光信号から分割するか、またはインテロゲーション光信号から生成することができる。あるいは、LO光およびインテロゲーション光は、同一のレーザから発するが、異なる電気―光学変調器によって変調されるものとすることができ、あるいは、信号のうちの1つが、レーザの外部で全く変調されないものとすることができる。
【0033】
代替実施形態では、局所発振器光信号は、インテロゲーション光とは別に生成される。
【0034】
局所発振器光が、インテロゲーション光として掃引されず、したがって、戻り光信号とLOとの間のビート信号が時間的に一定ではない一実施形態では、無線周波数信号の復調は、アナログ−デジタル変換器を用いて電気無線周波数信号をサンプリングすることと、結果のデジタル信号を複素合成掃引信号と混合することとを含み、合成掃引信号は、インテロゲーション信号と同一の掃引速度を有するが、反対の符号を有するように生成される。したがって、混合信号の周波数は、掃引インテロゲーション信号または合成掃引信号のいずれかがリセットされる時の2つの周波数チャネルの間のジャンプ、すなわち1掃引期間あたり2回のジャンプを除けば、時間的に一定になる。
【0035】
本発明による方法の実施形態では、局所発振器光信号は、掃引インテロゲーション光信号の一部である。この実施形態ではLO光も掃引されるので、反射信号とLO光との間のビート周波数は、新しいLO掃引が開始される時、および反射信号がある掃引から次の掃引に進行する時を除いて、時間的に一定になる。
【0036】
本発明による方法の実施形態では、掃引持続時間t
swが、Nt
sより大きくなるように選択され、ここで、Nt
sは、最初のセンサから最後のセンサまでの戻り時間であり、Nは、アレイ内の反射器の個数であり、t
sは、2つの隣接する反射器の間の平均ラウンドトリップ時間の隔たりである。このようにすると、別々の掃引および別々の反射器からの反射信号の間の受信器での光周波数領域内のオーバーラップが、回避される。
【0037】
この方法の一実施形態では、掃引持続時間t
swは、3Nt
sより大きくなるように選択される。このようにすると、LOと反射器からの直接の一次反射との間の干渉によって引き起こされる所望の信号周波数と、異なる一次反射の間(すなわち、LOを伴わない)の干渉によって引き起こされる望まれないビート周波数との間のRF周波数領域内のオーバーラップを回避することができる。
【0038】
一実施形態では、センサアレイの反射器は、整数の戻り時間遅れ期間t
sに対応する間隔を有するアレイに沿って配置され、第1の反射器と最後の反射器との間の戻り遅延は、Nt
sである。したがって、反射器は、必ずしも整数値の遅延t
sごとに見つかるのではなく、存在する任意の反射器が、そのような整数点に配置される(製造公差以内で)。そのようにすると、アレイ内の複数の反射器から生じる漏話が、たとえば、少なくとも層剥離を説明するために引用により組み込まれている、本願と同一の出願人によるUS7206075 B2号に記載の層剥離を使用することによって補正され得る。
【0039】
一実施形態では、センサアレイの反射器は、±10cmさらには±1cmなど、整数の戻り時間遅れ期間t
sに対応する間隔±50cmでアレイに沿って配置される。
【0040】
本発明による方法の実施形態では、掃引帯域幅SBWは、約100MHz未満または約20MHz未満など、約200MHz未満になるように選択される。
【0041】
本発明による方法の実施形態では、掃引速度rは、約0.5−50GHz/msまたは約1.0−10GHz/msなど、約0.1−100GHz/msの範囲内になるように選択される。
【0042】
本発明による方法の実施形態では、電気無線周波数信号を多重分離するステップは、正の周波数帯と負の周波数帯とを分離するために、電気無線周波数信号をフィルタリングすることをさらに含む。この実施形態では、この方法は、正の周波数帯および負の周波数帯を周波数においてオーバーラップさせるように計算された一定の複素周波数を有するミキサ信号と混合することによって、正の周波数帯および/または負の周波数帯を周波数シフトすることをさらに含む。最後に、この実施形態の方法は、周波数シフトされた周波数帯を合計して、復調のための組み合わされた信号にすることを含む。このようにして、正負の周波数帯を組み合わせて、センサ位相応答の連続的な検出を可能にすることができる。
【0043】
本発明による方法の実施形態では、フィルタリングは、正の周波数帯または負の周波数帯内にそれぞれ信号がない時間間隔内の雑音を抑制するように構成された時間依存応答を有するフィルタを使用する。したがって、ある帯域からの雑音寄与は、その帯域内に信号が存在せず、他方の帯域が監視されている時に、フィルタリングによって除去され得る。
【0044】
本発明による方法の実施形態では、フィルタリングは、正の周波数帯および負の周波数帯が合計によって組み合わされる前に、正の周波数帯および/または負の周波数帯に時間および周波数に依存する位相シフトを適用するように構成された、時間および周波数応答を有するフィルタを使用する。このようにして、負の周波数帯の間の位相のマッチングを、組み合わされた帯域内で達成することができる。
【0045】
本発明による方法の実施形態では、掃引インテロゲーション光信号の光場振幅は、周波数帯が組み合わされる時の周波数帯の間の漏話を減らすために、アポディゼーションの始めからアポディゼーションの終りまでのアポディゼーション持続時間T
apodにわたり、一方の周波数帯に関する完了する掃引の終りおよび他方の周波数帯に関する後続の掃引の始めに、アポダイズされる。これは、ある掃引から次の掃引へのほぼ瞬間的な周波数ジャンプによって生成されるはずの、そうでなければ非常に広帯域になるビート信号を抑制することによって達成される。
【0046】
本発明による方法の実施形態では、アポディゼーション持続時間T
apodは、0.9・1/SBWから5・1/SBWなど、0.8・1/SBWから10・1/SBWまでの範囲であるか、または1/SBWより大きい。
【0047】
本発明による方法の実施形態では、完了する掃引の終了アポディゼーションおよび後続の掃引の開始アポディゼーションが、時間的にオーバーラップする。したがって、両方の掃引からのインテロゲーション光信号は、オーバーラップに関する遷移中にセンサシステムに同時に発射される。
【0048】
本発明による方法の実施形態では、アポディゼーションは、完了する掃引および後続の掃引の光場振幅の合計がアポディゼーション持続時間全体を通じて実質的に一定になるように構成される。
【0049】
一実施形態では、終了掃引の掃引インテロゲーション光信号は、第1のレーザ源によって提供され、後続掃引の掃引インテロゲーション光信号は、第2のレーザ源によって提供される。このようにして、2つの掃引の単純なアポディゼーションが、たとえば、単に第1のレーザ源および第2のレーザ源からの出力を別々に強度変調することによって、達成され得る。
【0050】
一実施形態では、両方の信号の強度変調は、2つの同時掃引信号を形成する2つの制御信号の和が供給される単一のAOMによって達成される。
【0051】
別の実施形態では、両方の信号の強度変調は、2つの同時掃引信号を形成する2つの制御信号の和が供給される、1つの単側波帯ニオブ酸リチウム変調器によって達成される。代替法では、各光信号を、別々の変調器を用いて強度変調することができる。
【0052】
本発明の第2の態様によれば、本発明は、実質的に連続するデータ獲得のための干渉計型光ファイバセンサシステムを得るためにさらに有利である。このシステムは、周波数νでインテロゲーション光を放つレーザ源を含む。このシステムは、掃引帯域幅SBW内で掃引持続時間t
swにわたって、実質的に一定の掃引速度r=SBW/t
swで、周波数ν
1=ν+f
1を有するようにインテロゲーション光を連続的に繰り返して周波数掃引するように動作可能な少なくとも第1の光変調器をさらに含む。このシステムは、入力端、遠端を有し、少なくとも第1の反射器および第2の反射器を含むセンサアレイであって、入力端を介して少なくとも第1の光変調器から光出力を受け取るように配置され、入力端で戻り信号をアウトカップル(out−couple)するようにさらに配置されるセンサアレイをさらに含む。コヒーレント受信器が、電気無線周波数信号を作るために、センサアレイからの戻り信号と局所発振器(LO)信号を混合するように配置される。最後に、このシステムは、電気無線周波数信号を、それぞれ第1の反射器および第2の反射器に対応する第1の信号チャネルおよび第2の信号チャネルへと多重分離し、第1の信号チャネルおよび第2の信号チャネルのそれぞれを、第1の反射器からの第1の位相応答および第2の反射器からの第2の位相応答に連続的に復調し、センサ位相信号を得るために、第2の位相応答から第1の位相応答を減算するように構成されたプロセッサを含む。このように、干渉計型光ファイバセンサシステムは、センサシステムにインテロゲートする上述の方法に従って動作するように構成される。したがって、その方法に関して上で説明した利点が、このシステムにもあてはまる。
【0053】
プロセッサは、アナログ処理を使用する、またはソフトウェアとして実装されるなど、異なる形で実装され得る。1つまたは複数のステップがアナログ処理を使用して行われ、残りのステップがソフトウェアで実行されるなど、組合せを使用することもできる。
【0054】
本発明によるシステムの実施形態では、システムは、周波数ν
2=ν+f
2を有するように、レーザから放たれた光を線形周波数掃引する第2の光変調器であって、第1の光変調器と並列に接続される第2の光変調器をさらに含む。このシステムは、第1の光変調器または第2の光変調器からセンサファイバ内に光を選択的に発射するように構成された光空間スイッチをさらに含む。このシステムは、さらに、コヒーレント受信器に結合される変調された基準信号をもたらすために、第1の光変調器からの出力光を第2の光変調器からの光と結合する基準光カプラを含む。
【0055】
本発明によるシステムの実施形態では、レーザ源は、連続波(CW)レーザである。
【0056】
本発明によるシステムの実施形態では、レーザ源は、高度にコヒーレントな単一周波数レーザである。このようにして、特に低い周波数雑音のレーザ信号を達成することができ、これは、測定範囲を拡大し、測定分解能を改善するのに有利である。
【0057】
一実施形態では、レーザ源は、ファイバレーザを含む。好ましい実施形態では、レーザ源は、ファイバ分布帰還(DFB)レーザを含む。
【0058】
本発明によるシステムの実施形態では、レーザは、WDM源であるか、または異なるWDMチャネルで放つように配置された複数のレーザである。この文脈では、WDM源は、異なるWDMチャネルに対応する異なる波長の複数のレーザ信号を同時に発する源と理解されなければならない。
【0059】
本発明によるシステムの実施形態では、第1の反射器および/または第2の反射器は、別個の反射器である。
【0060】
本発明によるシステムの実施形態では、別個の反射器のうちの1つまたは複数は、ファイバブラッググレーティング(FBG)であるか、またはFBGを含む。
【0061】
本発明によるシステムの実施形態では、センサアレイは、第1の波長範囲内の光を反射するように構成され、第2の波長範囲内の光に関して実質的に無反射である1つまたは複数の第1の反射器を含む、第1の波長分割多重(WDM)反射器グループを含み、センサアレイは、第2の波長帯域内の光を反射するように構成され、第1の波長範囲内の光に関して実質的に無反射である1つまたは複数の第2の反射器を含む、第2のWDM反射器グループをさらに含む。このようにして、拡大された測定範囲および/または増加された個数のセンサにインテロゲートすることができる。3つ以上のWDM反射器グループを、センサアレイに沿って含めることができ、WDM反射器グループの各個数が、複数の反射器を含むことができることに留意されたい。各WDM反射器グループ内の反射器の個数が、異なるグループにまたがって同一である必要はないことにさらに留意されたい。
【0062】
本発明によるシステムの実施形態では、変調器は、音響光学変調器(AOM)である。センサシステムの別の実施形態では、レーザ源は、掃引インテロゲーション光信号を生成するために直接に変調され得る。
【0063】
一実施形態では、レーザ源は、異なる波長の光を放つように配置された複数のレーザ源のアセンブリである。
【0064】
本発明によるシステムの実施形態では、LO信号は、第1の光変調器によって変調される。
【0065】
本発明によるシステムの実施形態では、LO信号は、第1の光変調器と第2の光変調器との両方によって変調される。
【0066】
本発明によるシステムの実施形態では、光ファイバセンサシステムは、地震センサシステムである。
【0067】
本発明によるシステムの実施形態では、光ファイバセンサシステムは、海底地震センサシステムである。
【0068】
本発明によるシステムの実施形態では、光ファイバセンサシステムは、擬似分布型音響センサ(DAS)システムである。
【0069】
本発明によるシステムの実施形態では、変調器は、位相変調器、たとえば、法2πまたは2πの整数倍の離散時間の二次関数に従う離散時間間隔に光位相を切り替える電気―光学ニオブ酸リチウム位相変調器を含む。これは、離散時間に対する連続的に繰り返される線形周波数掃引をもたらす。位相切替間隔は、通常はτ
sと等しい。強度変調器を追加して、各切替の瞬間の近くの短い時間間隔(通常は<0.5τ
s)の間に光強度をオフに切り替えて、位相遷移の理想的ではない効果を抑制することができる。
【0070】
第3の態様によれば、本発明は、実質的に連続するデータ獲得のための別の干渉計型光ファイバセンサシステムを得るためにさらに有利である。第2の態様によるシステムと比較すると、このシステムは、直接に変調されるレーザを含み、したがって、掃引インテロゲーション光信号を生成するための第1の光変調器に関する必要性を軽減する。このシステムのいくつかの実施形態では、たとえばレーザからの掃引インテロゲーション光信号をアポダイズし、かつ/または、一般にセンサインテロゲーションおよび局所発振器のための異なる信号を作成するために、1つまたは複数の変調器を含むことができる。
【0071】
本発明の第1の態様、第2の態様、および第3の態様を組み合わせることができる。本発明の上記および他の態様は、以下で説明される実施形態から明白になり、これを参照することによって解明される。
【0072】
次いで、本発明によるインテロゲーションの方法および干渉計型光ファイバセンサシステムを、添付図面に関してより詳細に説明する。図面は、本発明を実施する1つの方式を示し、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれる他の可能な実施形態を限定するものとは解釈されてはならない。