(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コントローラは、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置の焦点が一致するよう、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つの配列位置を制御する、請求項1に記載の刺激装置。
前記コントローラは、前記焦点で前記第1超音波ビーム及び前記第2超音波ビームの強度が同一になるよう、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つの出力強度を制御する、請求項2に記載の刺激装置。
前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つに印加される電圧の利得を調整するためのRF増幅器をさらに含む、請求項5に記載の刺激装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態は所望する部位(例えば、所望する部位の脳細胞)だけを最小のエネルギーで刺激することにより、刺激効率性及び安定性を最大化できる技術を提供する。
【0005】
実施形態は刺激部位を局所化して刺激エネルギーの効率を上げ、やむをえず露出される部位に伝達されるエネルギーを最小化して安全性を高めることのできる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る刺激装置は、オブジェクトの特定部位に第1超音波ビームを出力する第1超音波発生装置と、前記オブジェクトの特定部位に第2超音波ビームを出力する第2超音波発生装置と、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置の中心軸が同一平面上に配置され、前記第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の交差角度が特定角度になるよう前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置を制御するコントローラとを含む。
【0007】
前記コントローラは、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置の焦点が一致するよう、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つの配列位置を制御し得る。
【0008】
前記コントローラは、前記焦点で前記第1超音波ビーム及び前記第2超音波ビームの強度が同一になるよう、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つの出力強度を制御し得る。
【0009】
前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つの配列位置を調整するための動力装置をさらに含み得る。
【0010】
前記刺激装置は、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つに印加される電圧を調整するための可変抵抗器をさらに含み得る。
【0011】
前記刺激装置は、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つに印加される電圧の利
得を調整するためのRF増幅器をさらに含み得る。
【0012】
前記動力装置は3D軸モータで実現され得る。
【0013】
前記刺激装置は、前記特定部位における前記第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の交差地点に電気刺激を出力するための電気刺激装置をさらに含み得る。
【0014】
前記電気刺激装置は、電場が前記交差地点に交差するよう形成するために、前記交差地点を基準として位置する複数の電極と、前記電場を生成するための電場生成器とを含み得る。
【0015】
一実施形態に係る刺激方法は、第1超音波発生装置がオブジェクトの特定部位に第1超音波ビームを出力するステップと、第2超音波発生装置が前記オブジェクトの特定部位に第2超音波ビームを出力するステップと、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置の中心軸が同一平面上に配置され、前記第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の交差角度が特定角度になるよう前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置を制御するステップとを含む。
【0016】
前記制御するステップは、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置の焦点が一致するよう、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つの配列位置を調整するステップを含み得る。
【0017】
前記制御するステップは、前記焦点で前記第1超音波ビーム及び前記第2超音波ビームの強度が同一になるよう、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つの出力強度を調整するステップをさらに含み得る。
【0018】
前記出力強度を調整するステップは、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つに印加される電圧を調整するステップを含み得る。
【0019】
前記出力強度を調整するステップは、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置のうち少なくとも1つに印加される電圧の利
得を調整するステップをさらに含み得る。
【0020】
前記方法は、前記特定部位における前記第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の交差地点に電気刺激を出力するステップをさらに含み得る。
【発明の効果】
【0021】
本発明によると、所望する部位(例えば、所望する部位の脳細胞)だけを最小のエネルギーで刺激することにより、刺激効率性及び安定性を最大化することができる。
【0022】
本発明によると、刺激部位を局所化して刺激エネルギーの効率を上げ、やむをえず露出される部位に伝達されるエネルギーを最小化して安全性を高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書で開示されている特定の構造的又は機能的説明は単に実施形態を説明するための目的として例示されたものであり、実施形態は様々な異なる形態で実施され、本明細書に説明された実施形態に限定されることはない。
【0025】
実施形態に対する特定の構造的又は機能的説明は、単に例示のための目的として開示されたものであり、様々な形態に変更されて実施され得る。したがって、実施形態は、特定の開示形態で限定されることなく、本明細書の範囲は技術的な思想に含まれる変更、均等物、又は代替物を含む。
【0026】
第1又は第2などの用語を複数の構成要素を説明するために用いることができるが、このような用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ解釈されなければならない。例えば、第1構成要素は第2構成要素と命名することができ、同様に第2構成要素は第1構成要素にも命名することができる。
【0027】
いずれかの構成要素が他の構成要素に「連結されて」いると言及された場合、その次の構成要素に直接的に連結されてもよく、又は中間に他の構成要素が存在することもあり得ると理解されなければならない。一方いずれかの構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるか「直接接続されて」いと言及される場合には、中間に他の構成要素が存在しないものとして理解されなければならない。構成要素間の関係を説明する表現、例えば「〜間に」と「すぐ〜の間に」、又は「〜に隣接する」と「〜に直接に隣接する」などのように解釈されなければならない。
【0028】
本明細書で用いた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられるものであって、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0029】
異なるように定義さがれない限り、技術的であるか又は科学的な用語を含むここで用いる全ての用語は、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであって、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0030】
以下、実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、特許出願の範囲がこのような実施形態によって制限されたり限定されることはない。各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0031】
図1は、一実施形態に係るオブジェクトの特定部位を刺激する動作を説明するための概念図の一例である。
【0032】
図1を参照すると、超音波発生装置100は、オブジェクトの特定部位に第1超音波ビームを出力する。超音波発生装置200は、オブジェクトの特定部位に第2超音波ビームを出力する。例えば、オブジェクトは生命体であり、オブジェクトの特定部位は脳であり得る。
【0033】
複数の超音波発生装置100及び200を用いてオブジェクトの特定部位に超音波ビームを出力する場合、特定部位で超音波ビームによって刺激される部位は局所化される。
【0034】
複数の超音波発生装置100及び200を用いて特定部位で超音波ビームによって刺激される部位が局所化されるため、複数の超音波発生装置100及び200の配列を用いることができる。
【0035】
例えば、超音波発生装置100及び第2超音波発生装置200の中心軸が同一平面上に配置され(又は、位置して)、第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の交差角度が特定角度になるよう、超音波発生装置100及び第2超音波発生装置200が配置され得る。
【0036】
ここで、超音波発生装置100及び第2超音波発生装置200の焦点が一致するよう、超音波発生装置100及び第2超音波発生装置200が配置される。
【0037】
また、複数の超音波発生装置100及び200を用いて特定部位で超音波ビームにより刺激される部位が局所化されるため、複数の超音波発生装置100及び200によって焦点で発生する超音波ビーム(又は、超音波)の強度が同一になるように制御される。
【0038】
このように超音波発生装置100及び第2超音波発生装置200が配置され、焦点における超音波ビームが制御される場合、第1超音波ビームと第2超音波ビームが交差して生成される集中領域が減らし得る。例えば、集中領域は、超音波ビームの最大強度の半分、すなわち、FWHM(full width half maximum)に該当する領域であり得る。
【0039】
ここで、オブジェクトの特定部位で第1超音波ビームと第2超音波ビームが交差して生成される集中領域が局所化され、特定部位で集中領域に対応する部位が局所化して刺激され、特定部位で露出される部位は不要な刺激されないように最小化できる。
【0040】
図2は、超音波発生装置が配列される例により生成される超音波ビーム形態の一例を説明するための図であり、
図3は、超音波発生装置が配列される例により生成される超音波のパラメータを説明するためのグラフである。
【0041】
図2では、超音波発生装置100及び第2超音波発生装置200が2つの中心軸を一平面に置き、中心軸(又は、超音波ビーム)の交差角度が90度、45度、及び60度に配置された場合を示している。
【0042】
図2に示すように、超音波発生装置100及び超音波発生装置200の中心軸が同一平面上に配置され、交差角度が特定角度になるよう超音波発生装置100及び超音波発生装置200が配置されている場合、単一超音波発生装置を用いる場合に比べて、第1超音波ビームと第2超音波ビームが交差して生成される集中領域が急速に減少したことが確認される。
【0043】
ここで、単一超音波発生装置を用いる場合と複数の超音波発生装置100及び200の配列を用いる場合によって生成される超音波ビーム(例えば、第1超音波ビームと第2超音波ビームが交差して生成される集中領域における超音波ビーム)のパラメータは表1の通りである。
【0045】
また、表1の超音波ビームのパラメータは
図3に示すように整理される。表1及び
図3に示すように、複数の超音波発生装置100及び200の配列を用いる場合、超音波ビーム(例えば、第1超音波ビームと第2超音波ビームが交差して生成される集中領域における超音波ビーム)の集中領域だけではなく、軸分解能(axial resolution)、及び側面分解能(lateral resolution)も大きく減少する。ここで、超音波ビームの強度は集中領域で増加する。
【0046】
すなわち、複数の超音波発生装置100及び200の配列を用いる場合、特定部位で超音波ビームによって刺激される部位が局所化されるだけではなく、刺激される部位における強度が増加するため、特定部位が脳部位である場合に超音波ビームの頭蓋骨の通過が容易になり、複数の超音波発生装置100及び200が出力する超音波ビームの出力強度が低くなる。
【0047】
図2では、超音波発生装置100及び第2超音波発生装置200の中心軸(又は、超音波ビーム)の交差角度が90度、45度、及び60度である場合のみが図示されているが、必ずこれに限定されることなく、実施形態により交差角度は、特定角度、例えば、90度以上又は以下になるよう設定されてもよい。
【0048】
図4は、超音波発生装置が配列される例により生成される超音波ビーム形態の異なる例を説明するための図である。
【0049】
図4では、超音波発生装置100及び超音波発生装置200が2つの中心軸を一平面に置き、中心軸(又は、超音波ビーム)の交差角度が90度、45度に配置され、超音波発生装置100及び超音波発生装置200の間の焦点との距離に差がある場合を示している。
【0050】
超音波発生装置100及び超音波発生装置200間び焦点との距離変化は、各超音波発生装置100及び200から出力される超音波ビームの位相(phase)変化を引き起こすことがある。このような場合も、単一超音波発生装置を用いる場合に比べて、第1超音波ビームと第2超音波ビームが交差して生成される集中領域が減少したことが確認される。
【0051】
ただし、
図4に示すように、超音波発生装置100及び超音波発生装置200間焦点との距離変化がない場合に比べて、超音波発生装置100及び超音波発生装置200間の焦点との距離変化がある場合、集中領域の局所化があまり行われず、集中領域に対応する刺激形状が変わり得る。
【0052】
すなわち、超音波発生装置100及び超音波発生装置200の焦点が一致するよう、超音波発生装置100及び第2超音波発生装置200が配置される場合、集中領域の局所化がより有効になり、刺激がよく伝達されるよう集中領域に対応する刺激形状が円満に形成される。ここで、局所化された刺激部位は刺激を効率よく伝達され得る。
【0053】
ここで、複数の超音波発生装置100及び200によって焦点で発生する超音波ビーム(又は、超音波)の強度を同一に制御することで集中領域の局所化が効率よく達成され、刺激がよく伝達されるよう集中領域に対応する刺激形状が円満に形成され得る。
【0054】
図5は、一実施形態に係るオブジェクトの特定部位を刺激する動作を説明するための概念図の異なる例であり、
図6は、
図5を参照して説明された特定部位を刺激する動作の効果を判別する実験写真であり、
図7は、
図6に示す実験に対する刺激成功率を示す。
【0055】
図5を参照すると、超音波発生装置300は、オブジェクトの特定部位に超音波ビームを出力する。電気刺激装置400は、オブジェクトの特定部位に電場を出力する。
【0056】
特定部位で超音波発生装置300による超音波刺激と電気刺激装置400による電気刺激(又は電場刺激)が並行される場合、特定の部位内の2つの刺激の交差地点におけける刺激効率は増加する。
【0057】
超音波発生装置300による超音波刺激と電気刺激装置400による電気刺激の閾値は低くなる。すなわち、超音波発生装置300及び電気刺激装置400の出力強度(又は、出力エネルギー)は低くなる。ここで、特定部位で2つの刺激の交差地点の他に、超音波刺激及び/又は電気刺激に露出される領域が減少することで安定性が確保される。
【0058】
図6及び
図7は、2つの刺激を併行する場合に対するin vivo実験結果を示す。in vivo実験により電気刺激と超音波刺激が同時に印加される場合、2つの刺激がシナジー効果を出して脳細胞刺激の成功率が高くなることが確認される。
【0059】
すなわち、同じ効率の刺激が刺激部位に印加されることを希望する場合、超音波刺激に加えて電気刺激が並行されれば、超音波発生装置300はさらに小さい強度の超音波ビーム(又は、超音波)を刺激部位に出力し得る。
【0060】
同じ効果の刺激が小さい超音波強度でも刺激部位に伝達されるため、刺激が刺激部位に効率よく伝えられ、刺激面積(例えば、集中領域)も局所化させることができる。
【0061】
図8は、一実施形態に係るオブジェクト刺激装置の概略的なブロック図を示す。
【0062】
図8を参照すると、オブジェクト刺激装置800は、オブジェクト、すなわち、生命体の特定部位(例えば、脳)内に所望する部位(例えば、刺激部位又は脳細胞)を刺激する。オブジェクト刺激装置800は脳刺激装置であり得る。
【0063】
オブジェクト刺激装置800は、複数の超音波発生装置810、820、及びコントローラ830を含む。オブジェクト刺激装置800は、動力装置840、可変抵抗器850、及びRF増幅器860をさらに含む。また、オブジェクト刺激装置800は電気刺激装置870をさらに含んでいる。
【0064】
第1超音波発生装置810は、オブジェクトの特定部位に第1超音波ビームを出力する。第2超音波発生装置820は、オブジェクトの特定部位に第2超音波ビームを出力する。各超音波発生装置810及び820は、超音波トランスデューサーで実現される。例えば、超音波トランスデューサーは、超音波ビームを集中させるために曲面(curved surface)に製造される。
【0065】
コントローラ830は、オブジェクト刺激装置800の全般的な動作を制御する。例えば、コントローラ830は、オブジェクト刺激装置800の各構成810、820、840、850、860、及び870の動作を制御する。
【0066】
コントローラ830は、第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820のうち少なくとも1つの配列位置を制御する。
【0067】
動力装置840は、コントローラ830の制御により第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820のうち少なくとも1つの配列位置を調整する。例えば、動力装置840は3D軸モータで実現されてもよい。
【0068】
動力装置840は、各超音波発生装置810及び820の配列位置を個別的に調整するため、各超音波発生装置810、820ごとに実現される動力装置843、845を含む。
【0069】
コントローラ830が動力装置840を介して第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820のうち少なくとも1つの配列位置を調整することで、第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820の中心軸が同一平面上に配置され、第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の交差角度が特定角度になる。また、第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820の焦点が一致する。
【0070】
また、コントローラ830は、第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820のうち少なくとも1つの出力強度(又は、出力強度)を制御する。
【0071】
また、コントローラ830は、焦点で第1超音波ビーム及び第2超音波ビームの強度が同一になるよう、第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820のうち少なくとも1つの出力強度を制御する。
【0072】
可変抵抗器850は、コントローラ830の制御により第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820のうち少なくとも1つに印加される電圧を調整する。
【0073】
可変抵抗器850は、各超音波発生装置810及び820の印加される電圧を個別的に調整するために、各超音波発生装置810及び820ごとに実現される可変抵抗器853及び855を含む。
【0074】
RF増幅器860は、コントローラ830の制御により第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820のうち少なくとも1つに印加される電圧の利
得を調整する。
【0075】
RF増幅器860は、各超音波発生装置810及び820の印加される電圧の利
得を個別的に調整するため、各超音波発生装置810及び820ごとに実現されるRF増幅器863及び865を含む。
【0076】
コントローラ830が可変抵抗器850及び/又はRF増幅器860を介して第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820のうち少なくとも1つの出力強度を調整することで、第1超音波ビームと第2超音波ビームの強度は、第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820の一致する焦点で同一になる。
【0077】
オブジェクト刺激装置800は、第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820のうち少なくとも1つの配列位置を調整し、焦点における第1超音波ビームと第2超音波ビームの強度を制御し、オブジェクトの特定部位で第1超音波ビームと第2超音波ビームが交差して生成される集中領域を局所化する。
【0078】
ここで、オブジェクト刺激装置800は、特定部位における第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の交差地点に電気刺激装置870を介して電気刺激を出力し、集中領域に対応する刺激部位における刺激効率を向上させることができる。
【0079】
電気刺激装置870は、複数の電極873及び電場生成器875を含む。複数の電極873は、電場が交差地点に交差するように形成するため、交差地点を基準として位置する。電場生成器875は電場を生成し、複数の電極873を介して電場を出力する。
【0080】
図9は、
図8に示されたオブジェクト刺激装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
【0081】
図9を参照すると、第1超音波発生装置810は、オブジェクトの特定部位に第1超音波ビームを出力する(S910)。第2超音波発生装置820は、オブジェクトの特定部位に第2超音波ビームを出力する(S930)。
【0082】
コントローラ830は、第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820の中心軸が同一平面上に配置され、第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の交差角度が特定角度になるよう第1超音波発生装置810及び第2超音波発生装置820を制御する(S950)。
【0083】
上述した実施形態は、オブジェクト、すなわち、生命体に存在する脳細胞を従来の技術よりもさらに局所に刺激してエネルギーをより効率よく伝達することができる。
【0084】
実施形態は、ボケ、ルーゲーリッグ病、うつ病など各種の脳に関する疾患や精神病に役に立ち、脳刺激を通した運動能力、集中力、睡眠などに効果を期待できるだけではなく、脳の回路究明、脳刺激を用いた実験などの様々な研究の発展に尽くすことができる。
【0085】
また、実施形態によって上記のような可能性を実現することにおいて、不要な脳部分や組織の刺激を最大に減らすことができ、不作用や意図しない結果を減らす効果がある。
【0086】
実施形態は、各種の脳疾患又は脳回路究明研究のための動物実験などに適用されると共に、物理的治療が可能な脳疾患治療に適用され得る装置であって、脳に関する広い分野に用いられる。
【0087】
以上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組合せで具現される。例えば、実施形態で説明した装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は命令(instruction)を実行して応答する異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的コンピュータを用いて具現される。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及びオペレーティングシステム上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行する。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理、及び生成する。理解の便宜のために、処理装置は1つが使用されるものとして説明する場合もあるが、当該技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含むことが分かる。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ又は1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含む。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0088】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はこれらのうちの1つ以上の組合せを含み、希望通りに動作するように処理装置を構成し、独立的又は結合的に処理装置に命令する。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈され、処理装置に命令又はデータを提供するためのあらゆる類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、或いは送信される信号波を介して永久的又は一時的に具現化される。ソフトウェアは、ネットワークに接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された方法で格納されるか又は実行される。ソフトウェア及びデータは1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納される。
【0089】
本実施形態による方法は、多様なコンピュータ手段を介して実施されるプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組合せて含む。記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気−光媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。ハードウェア装置は、本発明の動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してもよく、その逆も同様である。
【0090】
上述したように実施形態をたとえ限定された図面によって説明したが、当技の術分野で通常の知識を有する者であれば、前記に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序で実行されたり、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組合わせられたり、他の構成要素又は均等物によって置き換えたり置換されても適切な結果を達成することができる。
したがって、他の具現、他の実施形態、及び請求範囲と均等なものも後述する請求範囲の範囲に属する。
【解決手段】一実施形態に係る刺激装置は、オブジェクトの特定部位に第1超音波ビームを出力する第1超音波発生装置と、前記オブジェクトの特定部位に第2超音波ビームを出力する第2超音波発生装置と、前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置の中心軸が同一平面上に配置され、前記第1超音波ビームと第2超音波ビームとの間の交差角度が特定角度になるよう前記第1超音波発生装置及び前記第2超音波発生装置を制御するコントローラとを含む。