特許第6375067号(P6375067)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

<>
  • 特許6375067-フィルタ装置 図000002
  • 特許6375067-フィルタ装置 図000003
  • 特許6375067-フィルタ装置 図000004
  • 特許6375067-フィルタ装置 図000005
  • 特許6375067-フィルタ装置 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6375067
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】フィルタ装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 35/30 20060101AFI20180806BHJP
   F01M 11/03 20060101ALI20180806BHJP
   F02M 37/22 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
   B01D35/30
   F01M11/03 A
   F01M11/03 E
   F02M37/22 G
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-549210(P2017-549210)
(86)(22)【出願日】2016年4月7日
(65)【公表番号】特表2018-513780(P2018-513780A)
(43)【公表日】2018年5月31日
(86)【国際出願番号】EP2016057600
(87)【国際公開番号】WO2016169775
(87)【国際公開日】20161027
【審査請求日】2017年9月19日
(31)【優先権主張番号】102015207231.2
(32)【優先日】2015年4月21日
(33)【優先権主張国】DE
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506292974
【氏名又は名称】マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】MAHLE International GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コールマン アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】メルト シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ズートシュイッチ ハンネス
【審査官】 中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−082009(JP,A)
【文献】 特開2000−176217(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第03903675(DE,A1)
【文献】 特表2008−540915(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 27/00
B01D 27/08
B01D 29/11
B01D 35/30
F01M 11/03
F02M 37/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタハウジング容器(2)および該フィルタハウジング容器(2)にねじ結合可能なカバー(3)を有するフィルタハウジングと、
上記フィルタハウジング内に設けられ、排出チャネル(9)を閉じるための軸方向突出ピン(8)を有する環状フィルタ部品(4)とを備えており、
上記環状フィルタ部品(4)は、第1ねじ(10)を介して上記カバー(3)に接続されており、
上記第1ねじ(10)は、
上記環状フィルタ部品(4)の上端部ディスク(5)の中央部から軸方向に突出し、軸方向に沿って延びる空通路(12)によってねじ山が周方向に断続的になった外側に突出するねじ部(13)を有するドーム(11)と、
上記カバー(3)から軸方向に突出しかつ中空筒状に構成され、上記外側に突出するねじ部(13)と噛み合うように設計された内側に突出するねじ部(15)を有するばね要素(14)とを有し、
各上記内側に突出するねじ部(15)の周方向長さは、上記空通路(12)の周方向長さよりも長く
上記第1ねじ(10)は、上記フィルタハウジング容器(2)と上記カバー(3)との間に設けられた第2ねじ(16)が右ねじとして形成されている場合には左ねじとして形成されている一方、上記第2ねじ(16)が左ねじとして形成されている場合には右ねじとして形成されている
ことを特徴とするフィルタ装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記ばね要素(14)は、それぞれが上記内側に突出するねじ部(15)を有して全部で8つ設けられている
ことを特徴とするフィルタ装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
上記外側に突出するねじ部(13)は、全部で6つの上記空通路(12)を有する
ことを特徴とするフィルタ装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、
上記ドーム(11)と上記外側に突出するねじ部(13)およびその上記空通路(12)とは、上記上端部ディスク(5)に一体形成されている
ことを特徴とするフィルタ装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項において、
上記第1ねじ(10)は、左ねじとして形成されており、
上記第2ねじ(16)は、右ねじとして形成されている
ことを特徴とするフィルタ装置。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか1項において、
上記フィルタ装置(1)は、燃料フィルタまたは潤滑油フィルタとして構成されている
ことを特徴とするフィルタ装置。
【請求項7】
請求項1〜のいずれか1項に記載のフィルタ装置(1)用の環状フィルタ部品(4)であって、
偏心して軸方向に突出するピン(8)と、
軸方向に沿って延びる空通路(12)によってねじ山が周方向に断続的になった外側に突出するねじ部(13)を有し、上端部ディスク(5)の中央部から軸方向に突出したドームとを備える
ことを特徴とする環状フィルタ部品。
【請求項8】
請求項において、
上記外側に突出するねじ部(13)は、少なくとも2つの上記空通路(12)を有する
ことを特徴とする環状フィルタ部品。
【請求項9】
請求項またはにおいて、
上記ドーム(11)と上記外側に突出するねじ部(13)およびその上記空通路(12)とは、上記上端部ディスク(5)に一体形成されている
ことを特徴とする環状フィルタ部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に係る、フィルタハウジング容器および当該容器にねじ結合可能なカバーを有するハウジングを備えたフィルタ装置に関する。本発明は、また、そのようなフィルタ装置用の環状フィルタ部品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なフィルタ装置が広く多様に知られている。
【0003】
特許文献1から、フィルタハウジング容器および当該容器にねじ結合可能なカバーを有するハウジングと、当該ハウジング内に設けられた環状フィルタ部品とを備えたフィルタ装置が知られている。このフィルタ装置は、少なくとも1つのスナップ手段を備え、当該手段により、フィルタ部品とハウジング部品の少なくとも1つとを着脱可能にスナップ接続することができる。これにより、特に、フィルタ部品に直接触れることなく当該フィルタ部品をより簡易的に取り付けたり、あるいは取り外したりすることができる。
【0004】
特許文献2から、フィルタハウジングを備えた内燃エンジンの液体フィルタが知られており、それは液体ダクト系に接続される。ここで、ハウジング容器は、ハウジング/カバー接続によってハウジングカバーに接続され、当該接続は、仮想取付軸回りにおいてハウジングカバーに対してハウジング容器を回転させることでロックおよび解除することができる。フィルタ部品は、部品/カバー接続によってハウジングカバーに接続される。ここで、当該2つの接続は互いに関連付けられており、そのためハウジング/カバー接続を開閉するためにハウジングカバーに対してハウジング容器を回転させると、当該回転動作が部品/ハウジング接続を介してフィルタ部品に伝わり、それによりフィルタ部品をハウジング容器と共にハウジングカバーに対して回転させることができる。ハウジング/カバー接続の閉じ方向は部品/カバー接続の開き方向に対応しているため、部品/カバー接続が予めロックされている場合、ハウジング/カバー接続をロックするときに当該部品/カバー接続は自動的に解除され得る。これにより、特に、省エネなフィルタ部品交換を実現することができる。
【0005】
特許文献3から、フィルタハウジングが知られており、当該フィルタハウジングは、縦軸に沿って延びていて、互いに着脱可能に接続された2つのハウジング部品を備える。当該2つのハウジング部品の接続は、縦軸回りの回転方向において一方のハウジング部品を他方のハウジング部品に対して回転させることで着脱することができる。また、2つのハウジング部品の互いに対する回転防止手段が設けられており、当該手段は、一体成形されると共に2つのハウジング部品の一方の壁部と実質的に一体的に設けられ、レバー軸を有する作動レバーを備える。これにより、カバーをより容易に取り付けたり、あるいは取り外したりすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第19707132号明細書
【特許文献2】独国特許第10201200876号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102008011616号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば商用車のフィルタなど、特にフィルタ部品が大きい場合には、燃料または潤滑油フィルタシステムにおいてシールリングとシール面との間で激しい摩擦力が生じる。フィルタシステムの動作中にシールリングが膨張することにより、当該摩擦力はさらに大きくなり得る。これにより、使用期間中に、カバーと環状フィルタ部品との間のクリップ接続の通常の保持力が、当該カバーを緩めるときに当該フィルタ部品をフィルタハウジングから取り出すのに不十分になるおそれがあり、その場合、当該フィルタ部品は当該ハウジング内に残ったままになり、それを取り出すためには労力を要する。
【0008】
したがって、本発明は、一般的なタイプのフィルタ装置のための改善されたまたは少なくとも従来のものに代わる実施形態を提示するという課題に関するものであり、当該実施形態はとりわけ管理が容易である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によると、この課題は独立請求項1の主題によって解決される。有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0010】
本発明は、フィルタ装置のハウジングのカバーと環状フィルタ部品との間において新しい接続を使用するという基本思想に基づく。当該接続は、長期の使用後にシールが膨張して取り出すために大きな力が必要になった場合でもフィルタハウジング容器から環状フィルタ部品を取り出すことができるように、使用期間にわたって十分な力を伝えることができる。ここで、本発明に係るフィルタ装置は、フィルタハウジング容器およびこれにねじ結合可能なカバーを有するハウジングと、このハウジング内に設けられ、下側ディスクから軸方向に突出して排出チャネルを閉じるためのピンを有する環状フィルタ部品とを備える。環状フィルタ部品それ自体は、第1ねじを介してカバーに接続される。ここで、この第1ねじは、環状フィルタ部品の上端部ディスクの中央部から軸方向に突出し、空通路によって中断された外側ねじ部を有するドームと、カバーから軸方向に突出しかつ中空筒状に構成され、外側ねじ部と相補的に設計された内側ねじ部を含むばね要素とを有する。ここで、これら内側ねじ部の各々は、空通路の1つよりも長い外周部分にわたって延びている。また、第1ねじは、フィルタハウジング容器とカバーとの間に設けられた第2ねじと逆向きに設計されている。カバーと環状フィルタ部品との間の本発明にしたがって構成されたねじによると、例えば商用車における比較的大きな環状フィルタ部品を特に容易に取り付けたり、あるいは取り外したりすることができる。取付けに際しては、まず環状フィルタ部品がカバーにねじ結合される。ここで、当該ねじ結合は、環状フィルタ部品の外側ねじに設けられた空通路のおかげで、少しの回転動作によって実現可能である。続いて、そのように予備的に組み立てられたアセンブリは、フィルタハウジング容器にねじ結合されてもよい。ここで、例えばドームの表面に設けられたキャリア形状(Mitnehmergeometrie)が、カバー側に設けられた逆キャリア形状(Gegenmitnehmergeometrie)と協働し、それにより、環状フィルタ部品は、カバーを取り付ける間、すなわちフィルタハウジング容器へのねじ結合の間においてピンが排出チャネルに係合するまで共に回転する。この段階から、環状フィルタ部品は、さらなる回転動作を行うことなくカバーによってフィルタハウジング容器内へさらに押し下げられ、そして第2ねじが完全に締まり、ピンが完全にかつシール態様で排出チャネルに係合する。
【0011】
環状フィルタ部品を伴ったカバーの取外しは、通常の態様でフィルタハウジング容器からカバーを取り外すようにしてなされる。ここで、環状フィルタ部品は、最初はそのピンをもって排出チャネル内にあるためにカバーと共に回転しない。内側ねじ部および外側ねじ部の双方においてくさび状に構成されたねじピッチを介して、環状フィルタ部品は、第2ねじに対して逆向きの第1ねじの傾きのおかげで引き上げられ、それによりピンが排出チャネルから取り出される。
【0012】
それに代えて、もちろん、まず環状フィルタ部品がフィルタハウジング容器に挿入されてもよく、続けてカバーがねじ結合されてもよい。ここで、同様に、内側ねじ部は、そのスライド斜面により外側ねじ部のスライド斜面に沿ってスライドする。ここで、排出チャネルに対するピンの正しい位置決めは、キャリア形状を介してのみでなく、ばね要素の内側ねじ部をも介して実現される。ピンが排出チャネルに係合した後には、本発明に係る第1ねじの構成、特にカバーから軸方向に突出しかつ中空筒状に構成されたばね要素の構成を通じて、当該ばね要素が環状フィルタ部品の外側ねじ部のねじピッチにわたってスライドし得る。このために、外側ねじ部およびばね要素の内側ねじ部に斜面が設けられているのである。これらのスライド斜面あるいはスライド面を介して、ばね要素の各内側ねじ部は、外側ねじ部にわたって案内されて再び弾性的に内側に復元し、それにより環状フィルタ部品のドーム上の外側ねじ部の裏に係合するまで移動する。
【0013】
本発明に係るフィルタ装置において特に有利なことに、当該フィルタ装置における環状フィルタ部品の取付けは、2つの選択肢に関係なく、比較的シンプルにかつ大きな力を要することなく実行可能である。同様に、環状フィルタ部品の取外しもシンプルである。なぜなら、内側ねじ部によって環状フィルタ部品に軸方向の大きな力が伝えられるためである。
【0014】
本発明に係る解決策の別の有利な実施形態では、全部で8つのばね要素が、それぞれ1つの内側ねじ部を有して設けられる。加えてまたは代えて、外側ねじ部は、全部で6つの空通路を有していてもよい。外側ねじ部および内側ねじ部のこの特別な実施形態によると、信頼性の高いシンプルな取付け、および同様に信頼性の高いシンプルな取外しの両方を実現できる。そして、これらにおいて、いかなる場合でも、シールの膨張のために環状フィルタ部品とフィルタハウジング容器との間に大きな保持力が存在する場合でも、環状フィルタ部品をフィルタハウジング容器から確実に取り出すことができる。
【0015】
好適には、ドームと外側ねじ部およびその空通路とは、上端部ディスクに一体形成されている。ここで、上端部ディスクを、ドームおよび外側ねじ部と共に廉価な樹脂射出成形部品として形成してもよく、また、もちろん同様に、下端部ディスクを、ピンと共に廉価な一体型の樹脂射出成形部品として形成してもよい。
【0016】
本発明は、また、上述のフィルタ装置用の環状フィルタ部品であって、下端部ディスクから軸方向に突出して排出チャネルを閉じるためのピンと、空通路によって中断された外側ねじ部を有して上端部ディスクの中央部から軸方向に突出したドームとを備える環状フィルタ部品を提示するという基本思想に基づく。内側ねじ部および外側ねじ部の特別な構成を通じて、一種のキー/ロック原理を実現することができる。そのことは、正規の環状フィルタ部品の使用を促し、それにより特に長期にわたる第一級のフィルタ性能を保証することができる。
【0017】
本発明の別の重要な特徴および利点は、従属請求項から、図面から、および図面を参照した関連する図の説明から明らかになるだろう。
【0018】
上述したまたは後述する特徴は、それぞれに示す組合せにおいてのみでなく、本発明の範囲を逸脱することなく、他の組合せにおいてまたは単独でも使用可能であることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明に係るフィルタ装置を一部断面で示す図である。
図2図2は、第1ねじの領域の細部図である。
図3図3は、フィルタ装置を同様に一部断面で示す図である。
図4図4は、第1ねじの領域におけるフィルタ装置の断面図である。
図5図5は、左側が第1ねじを示し、右側が左側と同様であるが環状フィルタ部品が示されていない図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい例示的な実施形態について、図示すると共に詳細に説明する。ここで、同一の参照符号は、同一のもしくは類似の、または機能的に同一の構成要素を示す。
【0021】
図1に示すように、本発明に係るフィルタ装置1は、例えば商用車における燃料または潤滑油フィルタとして構成されていてもよく、フィルタハウジング容器2と、当該容器2にねじ結合可能なカバー3と(図3および図4も参照)、これらの内部に設けられた環状フィルタ部品4とを備える。環状フィルタ部品4は、上端部ディスク5および下端部ディスク6を有しており、下端部ディスク6には、軸方向突出ピン8と共に水分捕集空間7が設けられている。軸方向突出ピン8は、フィルタ装置1が組み立てられる場合に、排出チャネル9に係合して当該チャネル9を閉じる。本発明によると、環状フィルタ部品4は、第1ねじ10を介してカバー3に接続される。ここで、第1ねじ10は、環状フィルタ部品4の上端部ディスク5の中央部から軸方向に突出し、空通路12によって中断された外側ねじ部13を有するドーム11と(図2図5も参照)、カバー3から軸方向に突出しかつ中空筒状に構成され、外側ねじ部13と相補的に設計された内側ねじ部15を有するばね要素14とから形成されている。ここで、各内側ねじ部15は、空通路12よりも長い外周部分にわたって、すなわち空通路12よりも長い円弧部分にわたって延びている。また、第1ねじ10は、フィルタハウジング容器2とカバー3との間に設けられた第2ねじ16と逆向きに設計されている。
【0022】
外側ねじ部13および対応する内側ねじ部15の双方について見ると、これらはくさび形状に形成されていて、それぞれがスライド面17(その意義については以下で説明する)を有することがわかる。その径方向のわずかな弾性により、ばね要素14は、環状フィルタ部品4がカバー3内に挿入されるのを可能としている。その際、外側ねじ部13はそのスライド面17において、対応する内側ねじ部15をそのスライド面17に沿いながら移動させ、その後、外側ねじ部13が内側ねじ部15の裏に係合し、ばね要素14が径方向内側に復元する。
【0023】
ここで、少なくとも2つのばね要素14および2つの空通路12が設けられている。好ましくは、全部で8つのばね要素14が、それぞれ内側ねじ部15を有して設けられている。また、外側ねじ部13は、全部で6つの空通路12を有する。これにより、特に有利なことに、環状フィルタ部品4をフィルタ装置1において容易に取り付けること、および当該フィルタ部品4を信頼性の高い態様で取り外すことが可能となる。
【0024】
ここで、ドーム11と外側ねじ部13およびその空通路12とは、上端部ディスク5に一体形成されていることが好ましく、それにより、当該上端部ディスク5を、製造に関してシンプルかつ廉価に単独の製造ステップで樹脂射出成形部品として製造することができる。ここで、第1ねじ10は、左ねじとして形成されていることが好ましく、その場合、第2ねじ16は右ねじとして形成される。もちろん、その逆の実施形態も考えられる。
【0025】
図4および図5を見ると、ドーム11の表面18にキャリア形状19が設けられていることがわかる。このキャリア形状19は、カバー3に設けられた逆キャリア形状20と協働し、それによって、環状フィルタ部品4は、カバー3が取り付けられた状態で、ピン8が排出チャネル9に係合するまで共に回転する。
【0026】
環状フィルタ部品4は、フィルタ装置1において概ね次のようにして取り付けられる。
【0027】
まず、環状フィルタ部品4は、そのドーム11をもって、第1ねじ3を介してカバー3にねじ結合され得る。当該ねじ結合は、空通路12のおかげで、わずかな力および小さな回転動作によって実現可能である。次に、そのようにして予備的に組み立てられたアセンブリが、フィルタハウジング容器2内に挿入され、カバー3が当該フィルタハウジング容器2にねじ結合される。第1ねじ10が第2ねじ16と逆向きに設計されているため、まず環状フィルタ部品4がキャリア形状19および逆キャリア形状20を介して共に回転し、そして当該環状フィルタ部品は、そのピン8をもって排出チャネル9に係合する。この段階から、カバー3のみが最終位置まで回される。カバー3をさらにねじ込むことにより、内側ねじ部15がそのスライド面17をもって外側ねじ部13上をスライドすると共に径方向外側に移動し、そして当該内側ねじ部15が外側ねじ部13の裏に再び係合し、ばね要素14が径方向内側に復元する。
【0028】
この取付けプロセスに代えて、もちろん、まず環状フィルタ部品4がフィルタハウジング容器2内に配置されてもよく、続けてカバー3のみがねじ込まれてもよい。ここで、ピン8は、キャリア形状19を介してのみでなく、内側ねじ部15および外側ねじ部13の形状をも介して、その正しい位置に収まる。カバー3をさらにねじ込むことにより、内側ねじ部15がそのスライド面17をもって外側ねじ部13上をスライドすると共に径方向外側に移動し、そして当該内側ねじ部15が外側ねじ部13の裏に再び係合し、ばね要素14が径方向内側に復元する。
【0029】
環状フィルタ部品4は、カバー3を単純に取り外すことによって、フィルタ装置1から取り外される。ここで、第2ねじ16と逆向きの第1ねじ11を介して、環状フィルタ部品4が取り出され、またそれによって排出チャネル9からピン8が取り出される。外側ねじ部13および内側ねじ部15が共にくさび形状を有することにより、これら2つのねじ部は、互いに噛み合い、信頼性の高い態様でかつ小さな力によって環状フィルタ要素4を取り出すことを可能とする。
【0030】
長期間にわたって高品質なフィルタ性能を確保できるように、キャリア形状19および逆キャリア形状20、ならびに外側ねじ部13およびばね要素14の内側ねじ部15は、キー/ロック原理の態様で協働し、そのため、適合するキャリア形状19および適合する外側ねじ部13を有する環状フィルタ部品4のみが、カバー3に接続されてフィルタ装置1に挿入され得る。
図1
図2
図3
図4
図5