(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
タンク胴体の外部平面部に沿って結合され、互いに隣接した縁側の第1の間隔内に第1の断熱材が対応して挿入される多数の一次断熱パネルと、前記一次断熱パネルの外面に沿って結合され、前記第1の間隔に位置した縁側の第1の端部が互いに隣接した多数の内側保護板と、前記一次断熱パネルの外面に沿って結合され、互いに隣接した縁側の第2の間隔内に第2の断熱材が対応して挿入される二次断熱パネルと、前記二次断熱パネルの外面に沿って結合され、第2の間隔内に位置した縁側の第2の端部が互いに隣接した多数の外側保護板と、前記内側保護板と前記二次断熱パネルとの間に位置し、前記第1の断熱材が外部に露出されないように前記第1の端部に沿って連続的に取り付けられ、前記第1の端部の変位に対応するように伸縮可能な弾性シートと、を含み、
前記一次断熱パネルの内面には、前記タンク胴体の外面に第1の流路を形成させるための少なくとも1つ以上の第1の間隔パッドが設けられ、前記二次断熱パネルの内面には、前記内側保護板の外面に第2の流路を形成させるための少なくとも1つ以上の第2の間隔パッドが設けられ、前記タンク胴体の外部には、前記平面部を連結する外側角部が形成され、前記角部には、縁部が前記第1の流路と当接し、前記タンク胴体の外面で発生した流体を吸収して前記第1の流路に移動させるフレキシブル発泡体、及び前記フレキシブル発泡体の外面にスプレー方式で噴射され、縁部が前記一次断熱パネルと前記二次断熱パネルの縁部に取り付けられるスプレーフォームがさらに設けられることを特徴とする超低温貯蔵タンクの断熱構造。
前記スプレーフォームは、ポリウレタンフォーム(PUF:Polyurethane foam)素材であることを特徴とする請求項1に記載の超低温貯蔵タンクの断熱構造。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付の図面を参照して、本発明に係る好適な実施例について詳述する。
本発明の利点及び特徴、並びにその達成方法については、添付の図面と共に詳しく後述する実施例を参照すれば、明確に理解できるだろう。
【0026】
なお、本発明は、以下に開示の実施例に限定されず、互いに異なる形態に実施され、但し、本実施例は、本発明の完全な開示を図ると共に本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明の範疇を完全に理解できるようにするために提供されるものであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲により定義される。
【0027】
また、本発明の説明にあたっては、関連する公知の技術などが本発明の要旨をぼやかすおそれがあると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0028】
図1は、本発明の一実施例に係る液化ガス貯蔵タンクを含む船舶1000の断面を概略的に示す断面図であり、
図2は、本発明の一実施例に係る超低温貯蔵タンクの断熱構造において、タンク胴体の外側平面部と角部を示すための分離斜視図であり、
図3は、本発明の一実施例に係る超低温貯蔵タンクの断熱構造において、タンク胴体の外側平面部と角部を示すための結合斜視図である。
【0029】
また、
図4は、本発明の一実施例に係る超低温貯蔵タンクの断熱構造において、タンク胴体の外側平面部と角部を示すための結合断面図であり、
図5は、本発明の一実施例に係る超低温貯蔵タンクの断熱構造において、タンク胴体の外側平面部を示すための分離斜視図であり、
図6は、本発明の一実施例に係る超低温貯蔵タンクの断熱構造において、タンク胴体の外側平面部を示すための結合断面図である。
【0030】
図1を参照して、本実施例に係る液化ガス貯蔵タンクを備えた船舶1000は、船体1、タンク胴体10、断熱部30、間隔パッド50、ドリップトレイ70を含むことができる。
【0031】
船体1は、外側船殻(outer hull)と内側船殻(inner hull)の二重船殻(double hull)で構成され、船体1の内側船殻の内部には、液化ガスを貯蔵するための液化ガス貯蔵タンクが配置されるようになる。
【0032】
液化ガス貯蔵タンクは、その形態により、独立型(independent type)と、メンブランタイプ(membrane type)とに大別される。ここで、独立型タンクでは、貯蔵タンクが船体と一体的に形成されず、独立した貯蔵タンクが船体の支持装置により支持される方式で、TypeA、TypeB、TypeCに区分される。
【0033】
その中で、本発明では、独立型TypeBの貯蔵タンクであって、
図1においてタンクの形態が角柱型(prismatic tyep)であるSPB(Self−supporting、Prismatic−shape IMO TypeB)である例を挙げて説明する。
【0034】
図1を参照して、本実施例に係る液化ガス貯蔵タンクは、タンク胴体10、断熱部30、間隔パッド50、ドリップトレイ70を含んで構成され、船体1と共に建造することもでき、船体1とは別に製作して船体1内に搭載することもできる。
タンク胴体10は、液化ガス貯蔵タンクの気密性を保持するための密封容器(sealed container)を構成するものであり、タンク胴体10の内部には、液化ガスが密閉されて貯蔵されるように内部空間12が形成される。
【0035】
図1に示されるように、タンク胴体10の外側には、タンク胴体10の内部と外部との間の熱伝導を遮断するように断熱部30が設けられている。断熱部30は、例えば、ポリウレタンフォームのような材質であることができる。このような断熱部30は、
図2に示されるように、2つの分離されたパネルシステムで構成することができる。断熱部30の構成については、
図2乃至
図6を参照してより詳しく後述する。
【0036】
間隔パッド50は、断熱部30とタンク胴体10との間に配置されるものであって、液化ガス貯蔵タンク内に収容された液化ガスが外部に漏出される場合、前記漏出された液化ガスがタンク胴体10に沿って流れ下るように、断熱部30とタンク胴体10との間に一定の離間空間を形成する部材である。
【0037】
このように断熱部30とタンク胴体10との間に形成された離間空間を通じて外部に漏出された液化ガスがタンク胴体10に沿って下方に流れ下るようになる。
【0038】
これは、タンク胴体10の破損又はクラックの発生により、液化ガス貯蔵タンク内に収容されている液化ガスが漏出される場合、漏出された液化ガスがタンク胴体10の表面に沿って流れ落ちて液化ガス貯蔵タンク下部の所定位置に集まることで、船体10が直接的な被害を受けることを防止するためである。
【0039】
このように液化ガス貯蔵タンクの下方に流れ下る液化ガスは、貯蔵タンクの下部に設けられたドリップトレイ70により捕集される。
【0040】
ドリップトレイ70は、タンク胴体10からの漏出が発生する場合、タンク胴体10から漏出される液化ガスを一箇所に集めることができる部材である。ドリップトレイ70は、タンク胴体10から漏出される液化ガスを収容し得るように船体1の内面とタンク胴体10との間に配置される。
【0041】
図2乃至
図6を参照して、本発明に係る超低温貯蔵タンクの断熱構造は、一次断熱パネル100、二次断熱パネル200、弾性シート300、及び外部シート400を含む。
【0042】
また、本発明に係る超低温貯蔵タンクの断熱構造は、ジョイントフィラー500、フレキシブル発泡体600、スプレーフォーム700、プロテクションコーティング層800、及び締結部材900をさらに含むことができる。
【0043】
先ず、タンク胴体10は、内部に超低温液体(LNG:Liquefied Natural Gasなど)を貯蔵し得るように一定の広さを有する収容空間が設けられ、前記タンク胴体10は、一定の強さを有する金属(Steel)材で製作される。
【0044】
また、前記タンク胴体10の側部と上部及び下部には、直線の面を形成する外側平面部Cが形成され、前記タンク胴体10の角部には、曲面を形成する外側角部Dが形成される。
【0045】
前記タンク胴体10の平面部Cには、後述の一次断熱構造と二次断熱構造とが順次に結合され、前記タンク胴体10の角部Dには、後述のフレキシブル発泡体600とスプレーフォーム700とが順次に取り付けられる。
【0046】
一次断熱パネル100は、タンク胴体10の外面に沿って結合されて一次断熱層を形成し、断熱性能を確保することで、超低温液体への熱の侵入を防止する。
【0047】
そのため、前記一次断熱パネル100としては、ポリウレタンフォーム(PUF)などのような硬質の断熱素材を用いることが好ましい。
【0048】
また、前記一次断熱パネル100は、一定の広さを有する多面体形状であり、タンク胴体10の外面に結合され得るが、前記一次断熱パネル100の形状などは、必要に応じて種々に適用することが可能である。
【0049】
また、前記一次断熱パネル100の隣接した縁部には、第1の間隔110が一定の広さで形成され、前記第1の間隔110内には、第1の断熱材120が対応する形状で挿入される。
【0050】
このとき、前記第1の間隔110は、格子状に分割形成することができ、前記第1の断熱材120は、第1の間隔110と対応する形状に挿入される。
【0051】
さらに、一次断熱パネル100には、後述の締結部材900を結合させるための第1の締結ホール130が、結合方向に貫通形成される。
【0052】
また、前記第1の締結ホール130の内部には、後述の締結部材900の収容部材920及び挿入部材930が結合され得る空間を形成する。
【0053】
それに加えて、一次断熱パネル100の外面には、金属(steel)材で製作される、少なくとも1つ以上の内側保護板140をさらに取り付けることができる。
【0054】
前記内側保護板140は、一次断熱パネル100と後述の弾性シート300との間に位置付けられ、一次断熱パネル100の外面を保護する。
【0055】
なお、前記内側保護板140は、一次断熱パネル100及び後述の二次断熱パネル200と同様な形状及びサイズを有する四角形状に取り付けることができる。
【0056】
また、前記内側保護板140の縁側の第1の端部141が互いに隣接するように配置され、前記第1の端部141は、格子状に分割することができる。
【0057】
一方、一次断熱パネル100の内面には、タンク胴体10の外面と一定の間隔を形成させるための少なくとも1つ以上の第1の間隔パッド150を取り付けることができる。
【0058】
なお、前記第1の間隔パッド150は、メラミンフォーム(melamine foam)で製作することができ、前記第1の間隔パッド150は、第1の断熱材120が挿入された第1の間隔110と第1の締結ホール130との間の区間に、少なくとも1つ以上配置することができる。
【0059】
なお、前記第1の間隔パッド150は、
図2に示されるように一定の長さを有し、前記第1の間隔パッド150の間には、流体(W)が外部に排出され得るように一定の長さを有する第1の流路Aが形成される。
【0060】
二次断熱パネル200は、一次断熱パネル100の外面に沿って結合されて二次断熱層を形成し、断熱性能を確保することで、超低温液体への熱の侵入を防止する。
【0061】
そのため、前記二次断熱パネル200としては、ポリウレタンフォーム(PUF)などのような硬質の断熱素材を用いることが好ましい。
【0062】
また、前記二次断熱パネル200は、一定の広さを有する多面体形状であり、タンク胴体10の外面に結合され得るが、前記二次断熱パネル200の形状などは、必要に応じて種々に適用することが可能である。
【0063】
また、前記二次断熱パネル200同士の隣接する縁部には、第2の間隔210が一定の広さで形成され、前記第2の間隔210内には、第2の断熱材220が対応する形状に挿入される。
【0064】
このとき、前記第2の間隔210は、格子状に分割形成することができ、前記第2の断熱材220は、第2の間隔210と対応する形状に挿入される。
【0065】
さらに、二次断熱パネル200には、後述の締結部材900の設置完了後、充填材231を結合させるための第2の締結ホール230が結合方向に貫通形成される。
【0066】
それに加えて、二次断熱パネル200の外面には、金属(steel)材で製作される、少なくとも1つ以上の外側保護板240をさらに取り付けることができる。
【0067】
前記外側保護板240は、二次断熱パネル200と後述の外部シート400との間に位置付けられ、二次断熱パネル200の外面を保護する。
【0068】
なお、前記外側保護板240は、二次断熱パネル200と同様な形状及びサイズを有する四角形状に取り付けることができる。
【0069】
また、前記外側保護板240の縁側の第2の端部241が互いに隣接するように配置され、前記第2の端部241は、格子状に分割することができる。
【0070】
一方、二次断熱パネル200の内面には、一次断熱パネル100の外面と一定の間隔を形成させるための少なくとも1つ以上の第2の間隔パッド250を取り付けることができる。
【0071】
なお、前記第2の間隔パッド250は、メラミンフォームで製作することができ、前記第2の間隔パッド250は、第2の断熱材220が挿入された第2の間隔210と第2の締結ホール230との間の区間に、少なくとも1つ以上配置することができる。
【0072】
また、前記第2の間隔パッド250は、
図2に示されるように一定の長さを有し、前記第2の間隔パッド250同士の間には、流体(W)が外部に排出され得るように一定の長さを有する第2の流路Bが形成される。
【0073】
弾性シート300は、内側保護板140の外面に取り付けられるものであり、前記弾性シート300は、第1の断熱材120が外部に露出されないように第1の端部141に沿って連続的に取り付けられる。
【0074】
なお、前記弾性シート300は、流体(W)の流出を防止するとともに、第1の間隔110の変位に対応するように伸縮可能な素材で製作される。
【0075】
そのため、前記弾性シート300は、ゴム(rubber)材で製作することが好ましく、シリコン(silicon)接着剤を用いて内側保護板140の外面に取り付ける。
【0076】
また、前記弾性シート300は、第1の端部141に沿って取り付けられ、格子状を有することができ、前記弾性シート300の中心は、第1の端部141の中心と同一線上にあることができる。
【0077】
このような前記弾性シート300は、低温環境の影響による第1の端部141の間隔の変位を吸収することで、第1の流路Aの流体(W)が第1の締結ホール130と第1の端部141を通じて外部に流出されないように遮断する。
【0078】
外部シート400は、外側保護板240の外面に沿って取り付けられ、前記外部シート400は、金属(アルミニウムなど)材を用いて製作することができる。
【0079】
なお、前記外部シート400は、アルミニウムブチルテープシート(Aluminum butyl tape sheet:ブチルラミネートシート(butyl laminate sheet)とも呼ぶ)素材を用いて製作することができる。
【0080】
また、前記外部シート400は、第2の断熱材220が外部に露出されないように第2の端部241に沿って連続的に取り付けられる。
【0081】
また、前記外部シート400は、外側保護板240の外面において第2の端部241より大きな幅で取り付けられ、前記外部シート400の中心は、第2の端部241の中心と同一線上にあることができる。
【0082】
それに加えて、前記外部シート400は、シリコン接着剤を用いて外側保護板240の外面に取り付けることができる。
【0083】
このような前記外部シート400は、第2の流路Bの流体(W)が第2の締結ホール230と第2の端部241を通じて外部に流出されないように遮断する。
ジョイントフィラー500は、一次断熱パネル100及び二次断熱パネル200の縁部に沿って一定の厚さで結合される。
【0084】
このとき、前記ジョイントフィラー500は、一次断熱パネル100及び二次断熱パネル200と、後述のスプレーフォーム700との間に配置される。
【0085】
また、前記ジョイントフィラー500としては、ポリウレタン(PU:Polyurethane)素材を用いて製作することが好ましい。
【0086】
このような前記ジョイントフィラー500は、一次断熱パネル100及び二次断熱パネル200の縁側の間隙を埋めることで、外部からの熱の侵入を防止し、極低温にさらされる一次断熱パネル100及び二次断熱パネル200の収縮による間隙の熱変位を吸収することができる性質を有する。
【0087】
フレキシブル発泡体600は、タンク胴体10の外側角部Dに取り付けられるものであり、前記フレキシブル発泡体600の縁側の両端は、第1の流路Aと当接する状態で位置付けられる。
【0088】
なお、前記フレキシブル発泡体600は、別の接着剤によりタンク胴体10の角部Dと対応する形状に取り付けられる。
【0089】
前記接着剤としては、ポリウレタン(PU)素材を使用することが好ましく、必要に応じて種々な素材を採用することができる。
【0090】
また、前記フレキシブル発泡体600は、タンク胴体10の外面で発生した流体(W)が内部に沿って移動し得るように、開放型の多孔性材料を用いて製作することができる。
【0091】
例えば、前記フレキシブル発泡体600としては、流体(W)の疎通、及び一定の形状に変形可能なメラミンフォームなどの素材を使用することが好ましい。
【0092】
このような前記フレキシブル発泡体600は、
図4に示されるようにタンク胴体10の外面で発生した流体(W)を吸収した後、第1の流路Aへ移動させる。
【0093】
その後、前記第1の流路Aに流入される流体(W)は、一定の距離を移動した後、前記第1の流路Aに連結された排水口(図示せず)を介して外部に排出されるようになる。
【0094】
このような前記フレキシブル発泡体600は、一次断熱パネル100と二次断熱パネル200との結合に難しさがある角部Dに取り付けられ、流体(W)の排水機能を提供する。
【0095】
また、前記フレキシブル発泡体600は、角部Dと対応する形状に変形可能であるため、取り付け作業が容易に行われ、施工にかかる期間及び費用が削減され、作業の効率性を向上させることができる。
【0096】
スプレーフォーム700は、フレキシブル発泡体600の外面にスプレー方式で噴射され、タンク胴体10の外部断熱層を形成する。
【0097】
このとき、前記スプレーフォーム700は、フレキシブル発泡体600の外面と対応する形状に取り付けられ、前記スプレーフォーム700の縁部が一次断熱パネル100と前記二次断熱パネル200の縁部に取り付けられる。
【0098】
なお、前記スプレーフォーム700は、流体(W)が内部に沿って移動しないように、流体(W)の疎通が不可能な閉鎖型の多孔性材料を用いて製作することができる。
【0099】
このため、前記スプレーフォーム700としては、ポリウレタンフォーム(PUF)素材を使用することが好ましい。
【0100】
プロテクションコーティング層800は、スプレーフォーム700の外面と、外側保護板240及び外部シート400の外面に一定の厚さに塗布することができる。
【0101】
締結部材900は、タンク胴体10の外面に一次断熱パネル100と二次断熱パネル200とを結合させるためのものである。
【0102】
このため、前記締結部材900は、スタッドボルト910、収容部材920、挿入部材930、固定板940、及びナット950を備えることができる。
【0103】
先ず、前記スタッドボルト910は、タンク胴体10の外面から突設され、前記スタッドボルト910の一端がタンク胴体10の外面に溶接などの方式で結合される。
【0104】
収容部材920は、第1の締結ホール130の内部に対応する形状に結合され、前記収容部材920の内部には、第1の貫通ホール921が貫通形成される。
【0105】
前記第1の貫通ホール921は、
図5及び
図6に示されるようにタンク胴体10の外面に行くほど細くなるテーパ形状を有することができる。
【0106】
挿入部材930は、第1の貫通ホール921に対応する形状に結合され、前記挿入部材930の内部には、スタッドボルト910が貫通結合されるように第2の貫通ホール931が貫通形成される。
【0107】
なお、前記挿入部材930の外面は、第1の貫通ホール921と同様に、タンク胴体10の外面に行くほど細くなるテーパ形状を有することができる。
【0108】
例えば、第1の締結ホール130の内部に収容部材920を結合させ、第1の貫通ホール921の内部に挿入部材930を結合させる場合、第2の貫通ホール931の内部にスタッドボルト910が貫通した状態で位置付けられる。
【0109】
固定板940は、二次断熱パネル200の内面に取り付けられ、前記固定板940には、スタッドボルト910が貫通結合され得るように第3の貫通ホール941が貫通形成される。
【0110】
なお、前記固定板940の第3の貫通ホール941は、第2の貫通ホール931と第2の締結ホール230と同一線上に形成され、前記固定板940は、
図5及び
図6に示されるように二次断熱パネル200の内面に一定の深さで挿入される。
【0111】
ナット950は、第2の締結ホール230の内部において、固定板940を貫通したスタッドボルトの一端に結合され、前記固定板940の一面に係止して位置付けられることで、前記固定板940をスタッドボルト910に結合させることができる。
【0112】
例えば、二次断熱パネル200を一次断熱パネル100の外面に結合させる場合、スタッドボルト910の突出した一端が、固定板940の第3の貫通ホール941に貫通して位置付けられる。
【0113】
このような状態で、第2の締結ホール230を通じてナット950を挿入させた後、スタッドボルト910の一端に結合させることで、固定板940の一面に係止して位置付けられるようになる。
【0114】
また、前記固定板940と挿入部材930との間に位置したスタッドボルト910にもネット950を結合させることで、ナット950が挿入部材930をタンク胴体10の方向に加圧させることもできる。
【0115】
この過程で、二次断熱パネル200を結合させる前に、挿入部材930の一端に突出したスタッドボルト910にナット950を結合させることで、ナット950を挿入部材930の一端に位置させることができる。
【0116】
その後、第2の締結ホール230に対応する形状の充填材231を挿入させることで、前記第2の締結ホール230が外部に貫通しないように仕上げ処理を行うことができる。
【0117】
これにより、本発明は、超低温で弾性変形可能な素材からなる弾性シート300を用いて、一次断熱パネル100間の間隔の変位を吸収することで、タンク胴体10の外部で発生した流体(W)が外部に流出されるのを防止することができる。
【0118】
また、本発明は、一次断熱パネル100及び二次断熱パネル200の設置作業に難しさがあるタンク胴体10の角部Dに、変形可能なフレキシブル発泡体600を取り付けた後、タンク胴体10の外部にスプレーフォーム700を噴射して外部断熱層を形成させることで、施工にかかる時間及び費用を削減することができ、作業の効率性を向上させることができる。
【0119】
以上、本発明に係る超低温貯蔵タンクの断熱構造について具体的な実施例を挙げて説明してきたが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内で種々に変更して実施することが可能である。
【0120】
従って、本発明の範囲は、上述の実施例に局限されず、添付の特許請求の範囲及び当該特許請求の範囲と均等なものにより定められるべきである。
【0121】
即ち、上述の実施例は、いずれも例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により示され、当該特許請求の範囲の意味及び範疇、並びにその等価概念から導出される全ての変更又は変形の形態を含むものと解釈されるべきである。
【解決手段】タンク胴体の外部平面部に沿って結合される一次断熱パネル、一次断熱パネルの外面に沿って結合される内側保護板及び二次断熱パネル、二次断熱パネルの外面に沿って結合される外側保護板、内側保護板と二次断熱パネルとの間に位置する弾性シートを含み、一次断熱パネルの内面にタンク胴体の外面に第1の流路を形成させるための第1の間隔パッドを設け、二次断熱パネルの内面に内側保護板の外面に第2の流路を形成させるための第2の間隔パッドを設け、タンク胴体の外部に平面部を連結する外側角部を形成し、角部に、縁部が第1の流路と当接し、タンク胴体の外面で発生した流体を吸収して第1の流路に移動させるフレキシブル発泡体、及びフレキシブル発泡体の外面にスプレー方式で噴射され、縁部が一次,二次断熱パネルの縁部に取り付けられるスプレーフォームを設ける。