特許第6376150号(P6376150)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6376150無線通信装置、無線通信方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6376150
(24)【登録日】2018年8月3日
(45)【発行日】2018年8月22日
(54)【発明の名称】無線通信装置、無線通信方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20180813BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20180813BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20180813BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20180813BHJP
【FI】
   H04W72/04 132
   H04W76/10
   H04W84/10 110
   H04W52/02
【請求項の数】5
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-23193(P2016-23193)
(22)【出願日】2016年2月10日
(62)【分割の表示】特願2013-259441(P2013-259441)の分割
【原出願日】2013年12月16日
(65)【公開番号】特開2016-111719(P2016-111719A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2016年12月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】高橋 智洋
(72)【発明者】
【氏名】冨田 高弘
(72)【発明者】
【氏名】寺崎 努
(72)【発明者】
【氏名】奥村 亮
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−160680(JP,A)
【文献】 Specification Volume 1, Archtecture & Terminology Overview [online] ,Bluetooth Specification Version 4.1,インターネット<URL:http://www.bluetooth.com/specifications/bluetooth-core-specification/legacy-specifications>,2013年12月 3日,pp. 50-59, 84-87
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の無線通信装置と第1の無線通信及び第2の無線通信を行う無線通信部と、
記他の無線通信装置と無線通信を行う時間帯についての時間帯情報と、前記他の無線通信装置と無線通信を行う周波数帯域についての周波数帯域情報と、を記憶する記憶部と、
プロセッサと、を備え、
前記第1の無線通信及び前記第2の無線通信は、無線通信における接続を確立する第1段階と、データの送受信を行う第2段階とがあり、前記第1段階が使用する周波数帯域は、前記第2段階が使用する周波数帯域と異なり、
前記記憶部が記憶する前記周波数帯域情報には、前記第1段階が使用する周波数帯域に関する情報である第1段階周波数帯域情報が含まれ、
前記プロセッサは、前記他の無線通信装置と前記第1の無線通信をした後の前記第2の無線通信における前記第1段階において使用する周波数帯域を、前記記憶部に記憶された前記時間帯情報と前記第1段階周波数帯情報とから、決定する、
ことを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記第1の無線通信をした後に、前記第1段階周波数帯域情報を前記記憶部に記憶させる
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記第1の無線通信の第1段階の後に、前記第1段階周波数帯域情報を前記記憶部に記憶させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
他の無線通信装置と第1の無線通信及び第2の無線通信を行う無線通信部と、記憶部と、を備える無線通信装置の無線通信方法であって、
前記第1の無線通信及び前記第2の無線通信において、無線通信における接続を確立するための無線通信を行う第1段階無線通信ステップ、
前記第1の無線通信及び前記第2の無線通信において、前記第1段階無線通信ステップにおいて使用する周波数帯域と異なる周波数帯域を使用してデータの送受信を行う第2段階無線通信ステップ、
記他の無線通信装置と無線通信を行う時間帯についての時間帯情報を前記記憶部に記憶するステップ、
前記第1段階無線通信ステップが使用する周波数帯域に関する情報である第1段階周波数帯域情報を前記記憶部に記憶するステップ、
前記他の無線通信装置と前記第1の無線通信をした後の前記第2の無線通信における前記第1段階無線通信ステップにおいて使用する周波数帯域を、前記記憶部に前記記憶された前記時間帯情報と前記第1段階周波数帯情報とから、決定するステップ、
を含むことを特徴とする無線通信方法。
【請求項5】
他の無線通信装置と第1の無線通信及び第2の無線通信を行う無線通信部と、記憶部と、を備える無線通信装置のプロセッサを、
前記第1の無線通信及び前記第2の無線通信において、無線通信における接続を確立するための第1段階を行わせる第1段階無線通信手段、
前記第1の無線通信及び前記第2の無線通信において、前記第1段階において使用する周波数帯域と異なる周波数帯域を使用してデータの送受信である第2段階を行わせる第2段階無線通信手段、
記他の無線通信装置と無線通信を行う時間帯についての時間帯情報を前記記憶部に記憶させる時間帯情報記憶手段、
前記第1段階無線通信ステップが使用する周波数帯域に関する情報である第1段階周波数帯域情報を前記記憶部に記憶させる周波数帯域情報記憶手段、
前記他の無線通信装置と前記第1の無線通信をした後の前記第2の無線通信における前記第1段階無線通信手段が前記第1段階において使用させる周波数帯域を、前記記憶部に前記記憶された前記時間帯情報と前記第1段階周波数帯情報とから、決定する周波数帯域決定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置、無線通信方法、及びプログラム関する。
【背景技術】
【0002】
近距離無線通信規格のBluetooth(登録商標) low energyに基づいて無線通信を行う無
線通信機器であるマスターは、通信相手となる他の無線通信機器であるスレーブが定期的
に送信するアドバタイズと呼ばれる識別情報を受信し、当該スレーブに対して接続要求を
送信してから、当該スレーブとの間でデータの送受信を行う(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−142877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようにBluetooth(登録商標) low energyに基づいて無線通信を行う無線通信機
器において、スレーブは、周波数帯域の全40チャンネルのうち、予めアドバタイズ用に
割り当てられた3チャネルをアドバタイズに使用する。しかしながら、常にこの3チャネ
ルを使用してアドバタイズをすることは、特定のスレーブとマスターとの間で通信する際
には、無駄な消費電力が生じることとなる。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、無駄な消費電力を抑えることが
できる無線通信装置、無線通信方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る無線通信装置は、
他の無線通信装置と第1の無線通信及び第2の無線通信を行う無線通信部と、
記他の無線通信装置と無線通信を行う時間帯についての時間帯情報と、前記他の無線通信装置と無線通信を行う周波数帯域についての周波数帯域情報と、を記憶する記憶部と、
プロセッサと、を備え、
前記第1の無線通信及び前記第2の無線通信は、無線通信における接続を確立する第1段階と、データの送受信を行う第2段階とがあり、前記第1段階が使用する周波数帯域は、前記第2段階が使用する周波数帯域と異なり、
前記記憶部が記憶する前記周波数帯域情報には、前記第1段階が使用する周波数帯域に関する情報である第1段階周波数帯域情報が含まれ、
前記プロセッサは、前記他の無線通信装置と前記第1の無線通信をした後の前記第2の無線通信における前記第1段階において使用する周波数帯域を、前記記憶部に記憶された前記時間帯情報と前記第1段階周波数帯情報とから、決定する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、無駄な消費電力を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示す図である。
図2】Bluetooth(登録商標) low energyに基づく無線通信における周波数帯域の割り当てを表すテーブルを示す図である。
図3】本発明の実施の形態に係るマスターの構成例を示す図である。
図4】周波数帯域テーブルに格納されるデータの一例を示す図である。
図5】本発明の実施の形態に係るスレーブの構成例を示す図である。
図6図1の無線通信システムの動作を説明するための図である。
図7図3のマスターが実行するマスター側接続処理の一例を示すフローチャートである。
図8図5のスレーブが実行するスレーブ側接続処理の一例を示すフローチャートである。
図9】変形例1に係る無線通信システムの構成例を示す図である。
図10】(a)及び(b)は、周波数帯域テーブルに格納されるデータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムの構成例を表す図である。
【0014】
図1に示す構成例において、無線通信システム1は、無線通信装置としてのマスター1
00と、マスター100とは異なる無線通信装置としての複数のスレーブ200(200
a〜200d)とを備えている。マスター100とスレーブ200とは、Bluetooth(登
録商標) low energy(以下、BLEという。)に基づいて、互いに無線通信を行う。B
LEとは、Bluetooth(登録商標)と呼ばれる近距離無線通信規格において、低消費電力
を目的として策定された規格(モード)である。マスター100は、スレーブ200から
提供されたサービス(例えば、測定されたデータなど)を利用する装置である。また、ス
レーブ200は、マスター100にサービス(例えば、測定したデータなど)を提供する
装置である。
【0015】
マスター100は、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュー
タ、ノート型パーソナルコンピュータ等の持ち運びが可能であって、BLEに基づく無線
通信機能を有する端末である。本実施の形態では、一例として、マスター100はスマー
トフォンから構成される。マスター100は、各種データをスレーブ200から受信し、
受信したデータに基づいて、後述する表示部128に各種情報を表示したり、後述するス
ピーカ124からアラーム等の音声を鳴らしたりする。
【0016】
スレーブ200は、自身が保有するサービス概要のマスター100への通知、マスター
100からの接続要求を待ち受けるためのアドバタイズの送信を行う。
【0017】
BLEに基づいて行われる無線通信では、マスター100とスレーブ200との間でデ
ータの送受信を行う前に、スレーブ200がアドバタイズを送信し、マスター100がア
ドバタイズを受信する。アドバタイズとは、他の無線通信装置を探したり、他の無線通信
装置と接続したりしようとするために、他の無線通信装置に対して自分の存在を知らせる
ための識別情報のことをいう。
【0018】
本実施の形態では、スレーブ200はマスター100にアドバタイズを送信する。ここ
で、スレーブ200が送信するアドバタイズの周波数帯域(チャネル)について説明する
【0019】
図2に、BLEにおける周波数帯域とチャネルの割り当てを表すテーブルを示す。図2
に示すように、BLEでは、2400MHz〜2483.5MHzの周波数帯を2MHz
幅の40個のチャネルに分割して利用する。この40個のチャネルのうち、中間周波数(
RF Center Frequency)が2402,2426,2480MHzの3個のアドバタイズ用
チャネル(Advertising Channel Indexが37,38,39のチャネル)は、アドバタイ
ズに利用される。それ以外の37個のデータ通信用チャネル(Data Channel Indexが0〜
36のチャネル)は、マスター100とスレーブ200との間で接続が確立した後のデー
タ通信に利用される。
【0020】
ここで、従来のBLEに基づく無線通信では、スレーブは、上記の3個のチャネルを常
に利用してアドバタイズを行う。これに対し、本実施の形態に係るスレーブ200は、マ
スター100との接続が2回目以降の場合、上記の3個のチャネルのうち、1個のチャネ
ルを利用してアドバタイズを行う。
【0021】
次に、本実施の形態に係る通信システム1のハードウェア構成などについて説明する。
【0022】
図3は、本実施の形態に係るマスター100の構成例を概略的に示すブロック図である
図3に示すように、通信端末100は、制御部102、ROM(Read Only Memory)1
04、RAM(Random Access Memory)106、無線通信処理部110、アンテナ112
、スピーカ124、ドライバ126、表示部128及びタッチパネル130を備える。
【0023】
制御部102は、例えばCPU(Central Processing Unit)によって構成される。制
御部102は、ROM104に記憶されたプログラム(例えば、後述する図7に示すマス
ター100の動作を実現するためのプログラム)に従ってソフトウェア処理を実行するこ
とにより、マスター100が具備する各種機能を制御する。
【0024】
ROM104は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、上述したように
制御部102が各種機能を制御するためのプログラムやデータを記憶する。RAM106
は、揮発性メモリから構成され、制御部102が各種処理を行うためにデータを一時的に
記憶するための作業領域として用いられる。
【0025】
無線通信処理部110は、例えば無線周波数(RF:Radio Frequency)回路やベース
バンド(BB:Baseband)回路等を用いて構成される。無線通信処理部110は、アンテ
ナ112を介して、BLEに基づく無線信号の送信及び受信を行う。
【0026】
スピーカ124は、制御部102からの音声データに基づいて、アラーム等の音声を出
力する。ドライバ126は、制御部102から出力された画像データに基づく画像信号を
表示部128へ出力する。表示部128は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)
、EL(Electroluminescence)ディスプレイ等によって構成される。表示部128は、
ドライバ126から出力された画像信号に従って画像を表示する。
【0027】
タッチパネル130は、表示部128の上面に配置され、ユーザの操作内容を入力する
ために用いられるインタフェースである。タッチパネル130は、例えば図示しない透明
電極を内蔵し、ユーザの指等が接触した場合に、電圧が変化した位置を接触位置として検
出し、その接触位置の情報を入力指示として制御部102へ出力する。
【0028】
次に、マスター100の制御部102の機能的構成について説明する。図3に示すよう
に、制御部102は、接続判定部151、第1接続確立部152、第2接続確立部153
、周波数帯域決定部154、周波数帯域通知部155、データ通信部156として機能す
る。
【0029】
接続判定部151は、例えば、スレーブ200との通信のためのアプリケーションを立
ち上げた後に、通信開始のためにユーザが行うタッチパネル130への操作を、スレーブ
200との接続指示として取得する。なお、接続指示は、ユーザの操作によって発生する
ものに限られず、例えば、環境情報測定用のアプリケーションが起動した後に、予め定め
られたタイマー時間が経過したことに基づいて発生するものであってもよい。そして、接
続判定部151は、接続指示により指示されたスレーブ200と、過去に接続したことが
あるか否かを判定する。
【0030】
具体的には、接続判定部151は、ROM104に記録された周波数帯域テーブルを参
照し、周波数帯域テーブルに接続指示により指示されたスレーブ200の識別情報が記録
されているか否かで判定する。図4に周波数帯域テーブル161の一例を示す。図4に示
す周波数帯域テーブル161は、スレーブ200の識別情報(スレーブID)と、そのス
レーブ200との通信に利用されるチャネルのインデックスとが対応付けて格納されてい
る。周波数帯域テーブル161に格納された情報は、後述するように周波数帯域決定部1
54により格納される。接続判定部151は、周波数帯域テーブル161を参照し、例え
ば、接続指示により指示されたスレーブ200がスレーブ200aである場合、スレーブ
200aのスレーブID“200a”は、周波数帯域テーブル161に格納されているこ
とから、マスター100は過去にスレーブ200aと接続したことがあると判定する。ま
た、接続判定部151は、例えば、接続指示により指示されたスレーブ200がスレーブ
200bである場合、スレーブ200bのスレーブID“200b”は、周波数帯域テー
ブル161に格納されていないことから、マスター100は過去にスレーブ200bと接
続したことがないと判定する。
【0031】
第1接続確立部152は、接続判定部151により、過去に接続したことがないと判定
されたスレーブ200との接続確立を行う。具体的には、第1接続確立部152は、接続
判定部151により、接続指示により指示されたスレーブ200と過去に接続したことが
ないと判定された場合、そのスレーブ200からのアドバタイズを、図2に示す3個のア
ドバタイズ用チャネルで待ち受け、受信する。そして、第1接続確立部152は、そのス
レーブ200に接続要求を送信し、そのスレーブ200との接続を確立する。
【0032】
第2接続確立部153は、接続判定部151により、過去に接続したことがあると判定
されたスレーブ200との接続確立を行う。具体的には、第2接続確立部153は、接続
判定部151により、接続指示により指示されたスレーブ200と過去に接続したことが
あると判定された場合、そのスレーブ200からのアドバタイズを、図2に示す3個のア
ドバタイズ用チャネルのうち、図4に示す周波数帯域テーブル161にスレーブ200と
対応付けて格納されたチャネルで待ち受け、受信する。そして、第2接続確立部152は
、そのスレーブ200に接続要求を送信し、そのスレーブ200との接続を確立する。
【0033】
周波数帯域決定部154は、第1通信確立部152によってスレーブ200と接続を確
立した後、そのスレーブ200と次回以降に接続を確立するときに利用する周波数帯域と
して、図2に示す3個のアドバタイズ用チャネルのうちからの1個のチャネルを決定する
。本実施の形態において、周波数帯域決定部154は、チャネルの決定方法の一例として
、3個のチャネルのうちから、ランダムに1個のチャネルを決定する。
【0034】
また、周波数帯域決定部154は、第1通信確立部152によって接続を確立したスレ
ーブ200と、決定したチャネルとを、図4に示す周波数帯域テーブル161に記録する
。従って、周波数帯域テーブル161には、過去にマスター100と接続を確立したこと
があるスレーブ200と、周波数帯域決定部154により決定されたチャネルとが、対応
付けて格納される。
【0035】
周波数帯域通知部155は、周波数帯域決定部154により決定されたチャネルを、第
1通信確立部152によって接続を確立したスレーブ200に送信する。周波数帯域通知
部155により送信されたチャネルを受信したスレーブ200は、受信したチャネルを自
身の記憶部に記録する。そして、スレーブ200は、次回以降でマスター100と接続す
るために記録されたチャネルでアドバタイズを送信する。
【0036】
データ通信部156は、第1接続確立部152または第2接続確立部153によりスレ
ーブ200との接続が確立した後、図2に示す37個のデータ通信用チャネルでスレーブ
200との間でデータ通信を行う。
【0037】
図5は、本実施の形態に係るスレーブ200の構成例を概略的に示すブロック図である
図5に示すように、スレーブ200は、制御部202、ROM204、RAM206、
無線通信処理部210、アンテナ212、操作部220、ドライバ226、及び表示部2
28を備える。
【0038】
制御部202は、例えばCPUによって構成される。制御部202は、ROM204に
記憶されたプログラム(例えば、後述する図8に示すスレーブ200の動作を実現するた
めのプログラム)に従ってソフトウェア処理を実行することにより、スレーブ200が具
備する各種機能を制御する。
【0039】
ROM204は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、上述したように
制御部202が各種機能を制御するためのプログラムやデータを記憶する。RAM206
は、揮発性メモリから構成され、制御部202が各種処理を行うためにデータを一時的に
記憶するための作業領域として用いられる。
【0040】
無線通信処理部210は、例えば無線周波数(RF)回路やベースバンド(BB)回路
等を用いて構成される。無線通信処理部210は、アンテナ212を介して、BLEに基
づく無線信号の送信及び受信を行う。
【0041】
操作部220は、例えばスイッチ等から構成され、電源のON・OFFなどのユーザの
操作内容を入力するために用いられる。
【0042】
ドライバ226は、制御部202から出力された画像データに基づく画像信号を表示部
228へ出力する。表示部228は、例えば、LCD、ELディスプレイ等によって構成
される。表示部228は、ドライバ226から出力された画像信号に従って画像を表示す
る。
【0043】
次に、スレーブ200の制御部202の機能的構成について説明する。図5に示すよう
に、制御部202は、接続判定部251、第1アドバタイズ送信部252、第2アドバタ
イズ送信部253、通知受信部254、接続確立部255、データ通信部256として機
能する。
【0044】
接続判定部251は、マスター100との接続指示を取得した際に、過去にスレーブ2
00がマスター100と接続を確立したことがあるか否かを判定する。具体的には、接続
判定部251は、ROM204に、接続先のマスター100に送信するアドバタイズに利
用するチャネルが記録されているかで判定する。ROM204に記録されるチャネルは、
後述するように、過去にマスター100と接続を確立した際に、マスター100から送信
され、通知受信部254により受信された通知に含まれるチャネルである。接続判定部2
51は、ROM204に周波数帯域が記録されている場合、スレーブ200は過去にマス
ター100と接続したことがあると判定する。また、接続判定部251は、ROM204
に周波数帯域が記録されていない場合、スレーブ200は過去にマスター100と接続し
たことがないと判定する。
【0045】
第1アドバタイズ送信部252は、第1識別情報送信部に相当し、接続判定部251に
より過去に接続したことがないと判定されたマスター100に、図2に示す3個のアドバ
タイズ用チャネルでアドバタイズを送信する。
【0046】
第2アドバタイズ送信部253は、第2識別情報送信部に相当し、接続判定部251に
より過去に接続したことがあると判定されたマスター100に、ROM104に記録され
た1個のチャネルでアドバタイズを送信する。
【0047】
通知受信部254は、第1アドバタイズ送信部252により送信されたアドバタイズを
受信したマスター100から、図3に示す3個のアドバタイズ用チャネルのうち、1個の
チャネルを指定する通知を受信する。通知受信部254は、受信したチャネルを、次回以
降にマスター100へのアドバタイズに利用するチャネルとしてROM204に記録する
【0048】
接続確立部255は、第1アドバタイズ送信部252または第2アドバタイズ送信ンブ
253により送信されたアドバタイズを受信したマスター100から送信された接続要求
を受信し、マスター100との間で接続を確立する。
【0049】
データ通信部256は、接続確立部255によりマスター100との接続が確立した後
図2に示す37個のデータ通信用チャネルでマスター100との間でデータ通信を行う
【0050】
次に、本実施の形態における無線通信システム1の動作を図6のフローチャートを参照
しつつ説明する。
【0051】
スレーブ200は、過去に接続を確立したことがないマスター100との接続を試みる
場合、図6に示すように、図2に示す3個のアドバタイズ用チャネルを利用して、マスタ
ー100にアドバタイズを時間間隔Tで定期的に送信する(ステップS10)。
【0052】
マスター100は、例えば、ユーザによるタッチパネル130への操作をスレーブ20
0への接続指示として受け付け(ステップS11)、スレーブ200からのアドバタイズ
を受信するためのスキャン処理を実行する(ステップS12)。このスキャン処理では、
マスター100は、通信を開始しようとするスレーブ200と過去に接続を確立したこと
がないと判定し、3個のアドバタイズ用チャネルを利用してアドバタイズをスキャンする
【0053】
そして、マスター100は、スレーブ200からアドバタイズを受信すると、そのアド
バタイズを送信したスレーブ200に接続要求(Connection Request)を送信する(ステ
ップS13)。その結果、マスター100及びスレーブ200にて接続処理が行われ、接
続が確立する(ステップS14)。
【0054】
マスター100とスレーブ200との間での接続が確立後、マスター100とスレーブ
200は、データの送受信を行う(ステップS15)。データの送受信は、マスター10
0からスレーブ200へデータ要求(Data Request)を送信し、スレーブ200がデータ
応答(Data Response)をマスター100へ返すことにより行われる。
【0055】
このステップ16のデータの送受信において、マスター100は、接続しているスレー
ブ200との次回以降の接続確立に利用するチャネルとして、3個のアドバタイズ用チャ
ネルのうちから、1つのチャネルを決定する。そして、マスター100は、決定したチャ
ネルをスレーブ200に通知する。スレーブ200は、マスター100から受信したチャ
ネルを次回以降の接続に利用するために記録する。また、マスター100も、決定したチ
ャネルをスレーブ200との次回以降の接続に利用するために記録する。
【0056】
マスター100とスレーブ200との間で、データの送受信が終了すると、マスター1
00とスレーブ200は、切断動作処理を実行し、接続が終了する。
【0057】
上記で説明したマスター100とスレーブ200との間の初回の接続が確立した後、ス
レーブ200がマスター100との接続を試みる場合、図6に示すように、初回接続時に
マスター100から通知された1個のチャネルを利用して、マスター100にアドバタイ
ズを時間間隔Tで定期的に送信する(ステップS16)。
【0058】
マスター100は、ステップS11と同様に接続指示を受け付けると(ステップS17
)、スレーブ200からのアドバタイズを受信するためのスキャン処理を実行する(ステ
ップS18)。このスキャン処理では、マスター100は、通信を開始しようとするスレ
ーブ200と過去に接続を確立したことがあると判定し、記録された1個のアドバタイズ
用チャネルを利用してアドバタイズをスキャンする。
【0059】
そして、マスター100は、スレーブ200からアドバタイズを受信すると、そのアド
バタイズを送信したスレーブ200に接続要求(Connection Request)を送信する(ステ
ップS19)。その結果、マスター100及びスレーブ200にて接続処理が行われ、接
続が確立する(ステップS20)。以降のデータの送受信は、ステップS15と同様に行
われる。
【0060】
次に、本実施の形態に係るマスター100の動作について、図7を参照して説明する。
図7は、本実施の形態に係るマスター100の制御部102が実行するマスター側接続処
理の一例を示すフローチャートである。なお、このマスター側接続処理は、ROM104
内に予め記憶されているプログラムを読み出して実行する制御部102によって行われる
【0061】
マスター100の制御部102は、例えば、スレーブ200との通信用のアプリケーシ
ョンを立ち上げた後、ユーザから接続を希望するスレーブ200の情報を含む接続指示を
受け付けると、図7に示すマスター側接続処理を開始する。
【0062】
まず、接続判定部151は、受け付けた接続指示において、ユーザが今回接続を希望す
るスレーブ200との接続が、2回目以降か否かを判定する(ステップ101)。具体的
には、接続判定部151は、周波数帯域テーブル161を参照し、今回接続を試みるスレ
ーブ200が周波数帯域テーブル161に記録されているか否かを判定する。
【0063】
接続判定部151は、ユーザが今回接続を希望するスレーブ200との接続が、2回目
以降でない、すなわち初回であると判定した場合(ステップS101;No)、3個のア
ドバタイズ用チャネルの全部を、今回のスキャンに利用するチャネルとして指定する(ス
テップS102)。
【0064】
また、接続判定部151は、ユーザが今回接続を希望するスレーブ200との接続が、
2回目以降であると判定した場合(ステップS101;Yes)、周波数帯域テーブル1
61を参照し、ユーザが今回接続を希望するスレーブ200と対応付けて記録されたチャ
ネルを、今回のスキャンに利用するチャネルとして指定する(ステップS103)。
【0065】
次に、第1接続確立部152または第2接続確立部153は、ステップS102または
ステップS103において指定されたチャネルで、スレーブ200のスキャンを開始する
(ステップS104)。具体的には、指定されたチャネルが、ステップS102で指定さ
れた3個全部のチャネルである場合、第1接続確立部152が、その3個のチャネルを利
用してスキャンを開始する。また、指定されたチャネルが、ステップS103で指定され
た1個のチャネルである場合、第2接続確立部153が、その1個のチャネルを利用して
スキャンを開始する。
【0066】
次に、第1接続確立部152または第2接続確立部153は、スレーブ200から送信
されたアドバタイズを受信したか否かを判定する(ステップS105)。第1接続確立部
152または第2接続確立部153は、スレーブ200からアドバタイズを受信するまで
スキャンを継続して待機する(ステップS105;No)。
【0067】
スレーブ200から送信されたアドバタイズを受信したと判定した場合(ステップS1
05;Yes)、第1接続確立部152または第2接続確立部153は、受信したアドバ
タイズを送信したスレーブ200のうち、受け付けた接続指示において、ユーザが今回接
続を希望するスレーブ200を、今回接続するスレーブ200として決定する(ステップ
S106)。
【0068】
次に、第1接続確立部152または第2接続確立部153は、ステップS106におい
て決定したスレーブ200に対し、接続要求を送信し(ステップS107)、そのスレー
ブ200との間で接続を確立する(ステップS108)。
【0069】
次に、接続判定部151は、ステップS101と同様に、今回接続を確立したスレーブ
200との接続が、2回目以降か否かを判定する(ステップ109)。接続判定部151
は、今回接続を確立したスレーブ200との接続が、2回目以降であると判定した場合(
ステップ109;Yes)、マスター側接続処理を終了する。
【0070】
接続判定部151が、今回接続を確立したスレーブ200との接続が、2回目以降でな
い、すなわち初回であると判定した場合(ステップS109;No)、周波数帯域決定部
154は、3個のアドバタイズ用チャネルの全のうち、ランダムで1個のチャネルを、今
回接続したスレーブ200との次回以降の接続に利用するチャネルとして決定する(ステ
ップS110)。
【0071】
次に、周波数帯域通知部155は、特定のサービス(Service)及びキャラスタリステ
ィックス(Characteristics)を指定し、ステップS110において決定されたチャネル
を記録するように、スレーブ200に通知を送信する(ステップS111)。
【0072】
また、周波数帯域決定部154は、ステップS110において決定されたチャネルを、
今回接続したスレーブ200のスレーブIDと対応付けて周波数帯域テーブル161に記
録する(ステップS112)。そして、マスター側接続処理を終了する。
【0073】
以上のマスター側接続処理が終了した後、データ通信部156により、マスター100
と、接続が確立したスレーブ200との間でのデータの送受信が行われる。
【0074】
次に、本実施の形態に係るスレーブ200の動作について、図8を参照して説明する。
図8は、本実施の形態に係るスレーブ200の制御部202が実行するスレーブ側接続処
理の一例を示すフローチャートである。なお、このスレーブ側接続処理は、ROM204
内に予め記憶されているプログラムを読み出して実行する制御部202によって行われる
【0075】
スレーブ200の制御部202は、例えば、ユーザによる操作部220への操作によっ
て電源ON状態となった後に、図8に示すスレーブ側接続処理を開始する。
【0076】
まず、接続判定部251は、今回接続を試みるマスター100との接続が、2回目以降
か否かを判定する(ステップ201)。具体的には、接続判定部251は、ROM204
を参照し、今回接続を試みるマスター100から受信した、接続確立に利用するチャネル
が記録されているか否かを判定する。
【0077】
接続判定部251は、今回接続を試みるマスター100との接続が、2回目以降でない
、すなわち初回であると判定した場合(ステップS201;No)、3個のアドバタイズ
用チャネルの全部を、今回のアドバタイズに利用するチャネルとして指定する(ステップ
S202)。
【0078】
また、接続判定部251は、今回接続を希望するマスター100との接続が、2回目以
降であると判定した場合(ステップS201;Yes)、ROM204を参照し、マスタ
ー100との接続確立に利用するチャネルとして記録された1個のチャネルを、今回のア
ドバタイズに利用するチャネルとして指定する(ステップS203)。
【0079】
次に、第1アドバタイズ送信部252または第2アドバタイズ送信部253は、ステッ
プS202またはステップS203において指定されたチャネルで、マスター100への
アドバタイズの送信を開始する(ステップS204)。具体的には、指定されたチャネル
が、ステップS202で指定された3個全部のチャネルである場合、第1アドバタイズ送
信部252が、その3個のチャネルを利用してアドバタイズの送信を開始する。また、指
定されたチャネルが、ステップS203で指定された1個のチャネルである場合、第2ア
ドバタイズ送信部253が、その1個のチャネルを利用してアドバタイズの送信を開始す
る。
【0080】
次に、接続確立部255は、マスター100から送信された接続要求を受信したか否か
を判定する(ステップS205)。接続確立部255は、マスター100からアドバタイ
ズを受信するまでアドバタイズを継続して待機する(ステップS205;No)。
【0081】
接続確立部255は、マスター100からアドバタイズを受信したと判定した場合(ス
テップS205;Yes)、マスター100との間で接続を確立する(ステップS206
)。
【0082】
次に、接続判定部251は、ステップS201と同様に、今回接続を確立したマスター
100との接続が、2回目以降か否かを判定する(ステップ207)。接続判定部251
は、今回接続を確立したマスター100との接続が、2回目以降であると判定した場合(
ステップS207;Yes)、スレーブ側接続処理を終了する。
【0083】
接続判定部251が、今回接続を確立したマスター100との接続が、2回目以降でな
い、すなわち初回であると判定した場合(ステップS207;No)、通知受信部254
は、今回接続したマスター100から、次回以降の接続に利用するチャネルの通知を受信
したか否かを判定する(ステップS208)。通知受信部254は、マスター100から
通知を受信するまで待機する(ステップS208;No)。
【0084】
今回接続したマスター100から、次回以降の接続に利用するチャネルの通知を受信し
たと判定した場合(ステップS208;Yes)、通知受信部254は、通知において特
定されたサービス(Service)及びキャラスタリスティックス(Characteristics)ととも
に、次回以降の接続に利用するチャネルをROM204に記録する(ステップS209)
。そして、スレーブ側接続処理を終了する。
【0085】
以上のスレーブ側接続処理が終了した後、データ通信部256により、スレーブ200
と、接続が確立したマスター100との間でのデータの送受信が行われる。
【0086】
以上説明したように、上記実施の形態に係るマスター100は、過去に接続を確立した
ことがないスレーブ200と接続を確立した際に、次回以降で接続を確立する際に利用す
るチャネルとして、3個のアドバタイズ用のチャネルのうちから1個を決定し、スレーブ
200に通知する。従って、そのスレーブ200は、次回以降でマスター100と接続す
る際に予めマスター100から通知された1個のチャネルでアドバタイズをするため、マ
スター100は、その1個のチャネルについてスキャンを実行すればよい。そのため、ス
レーブ200をスキャンする際の消費電力を抑えることができる。
【0087】
また、上記実施の形態に係るスレーブ200によれば、過去に接続を確立したことがあ
るマスター100との接続を確立する際、予めマスター100から通知された1個のチャ
ネルを利用してアドバタイズをする。従って、常に3つのアドバタイズ用のチャネルを利
用してアドバタイズを送信する場合よりも、消費電力を抑えることができる。
【0088】
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。
【0089】
(変形例1)
上記実施の形態では、マスター100の周波数帯域決定部154は、スレーブ200と
次回以降に接続を確立するときに利用する周波数帯域として、図2に示す3個のアドバタ
イズ用チャネルのうちからの1個のチャネルをランダムで決定する。しかし、周波数帯域
決定部154によるチャネルの決定方法はこれに限られない。本変形例では、周波数帯域
決定部154によるチャネルの決定方法の別の一例として、3個のチャネルのうちから、
マスター100とスレーブ200との通信を行う時間帯に応じて、1個のチャネルを決定
する例について説明する。なお、以下の説明において、上記の実施の形態と同様の構成に
ついては、同様の符号を用い、その詳細な説明を省略する。
【0090】
図9は、本発明の変形例に係る無線通信システムの構成例を表す図である。
【0091】
図9に示す構成例において、無線通信システム1は、図1に示す上記の実施の形態と同
様に、無線通信装置としてのマスター100と、マスター100とは異なる無線通信装置
としての複数のスレーブ200(200a〜200f)とを備えている。なお、本変形例
においては、グループG1に属するスレーブ200a〜200dは、すでにマスター10
0と接続を確立したことがあり、図10(a)に示すようにそのスレーブIDと、マスタ
ー100との接続確立時に利用するチャネルとが対応付けられてマスター100の周波数
帯域テーブル171に格納されている。また、グループG2に属するスレーブ200e,
200fは、新たに無線通信システム1に追加された装置であり、まだマスター100と
接続を確立したことがないものとする。
【0092】
図10(a)及び(b)は、本変形例に係る周波数帯域テーブル171に格納されるデ
ータの一例を示す図である。図10(a)及び(b)に示すように、周波数帯域テーブル
171は、図4に示す実施の形態に係る周波数帯域テーブル161と比較して、さらにス
レーブ200毎に使用時間帯が追加されている点で異なる。使用時間帯は、マスター10
0が対応するスレーブ200との通信を行う時間帯を表す。例えば、マスター100は、
スレーブIDが“200a”であるスレーブ200aと、使用時間帯“AM9:00〜1
2:00”において、インデックスが“37”であるチャネルを利用して接続を確立し、
通信を行う。なお、使用時間帯は、スレーブ200毎に、例えば、ユーザによるタッチパ
ネル130への操作を介して入力され、周波数帯域テーブル171に格納される。
【0093】
なお、図10(a)に示す周波数帯域テーブル171の例では、スレーブ200a〜2
00dについては、すでにマスター100と接続を確立したことがあるため、そのスレー
ブIDとともに、次回の接続確立に利用するチャネルが格納されている。しかし、新たに
追加されたスレーブ200e,200fについては、まだマスター100と接続を確立し
たことがないため、そのスレーブID、使用時間帯、及び次回の接続確立に利用するチャ
ネルが格納されていない。また、図10(b)に示す周波数帯域テーブル171の例では
図10(a)に示す状態から、さらにスレーブ200e,200fがマスター100と
の接続を確立し、そのスレーブID、使用時間帯、及び次回の接続確立に利用するチャネ
ルが格納された状態を示している。
【0094】
次に、本変形例に係る周波数帯域決定部154によるチャネルの決定方法について説明
する。まず、図9に示すように無線通信システム1にスレーブ200e,200fが追加
されると、例えばユーザからの操作入力により、周波数帯域テーブル171に、追加され
たスレーブ200e,200fのスレーブID“200e”及び“200f”と、スレー
ブ200e,200fの使用時間帯“PM3:00〜6:00”及び“PM3:00〜6
:00”と、が追加される。
【0095】
次に、ユーザが、スレーブ200eとの通信を希望する場合、上記の実施の形態におけ
図7及び図8に示す初回接続時のマスター側接続処理、スレーブ側接続処理が実行され
る。ここで、図7に示すマスター側接続処理のステップS110において、本変形例では
、周波数帯域決定部154は、周波数帯域テーブルに記録された使用時間帯に基づいて、
次回スレーブ200eとの接続を確立する際に利用するチャネルを決定する。
【0096】
具体的には、周波数帯域決定部154は、周波数帯域テーブル171を参照して、スレ
ーブ200eの使用時間帯を特定し、その使用時間帯においてスレーブ200と対応付け
られている頻度が最も低いチャネルを特定する。ここで、スレーブ200eの使用時間帯
は、“PM3:00〜6:00”であるから、その使用時間帯において、チャネル“37
”はスレーブ200cと対応付けられ、チャネル“38”及び“39”は、どのスレーブ
200とも対応付けられていない。すなわち、使用時間帯“PM3:00〜6:00”に
おいて、チャネル“38”及び“39”が、スレーブ200と対応付けられている頻度が
最も低いチャネルである。
【0097】
そして、周波数帯域決定部154は、特定したチャネルを、次回スレーブ200eとの
接続を確立する際に利用するチャネルとして決定する。なお、特定したチャネルが複数あ
る場合には、そのうちから1つのチャネルを、次回スレーブ200eとの接続を確立する
際に利用するチャネルとして決定する。ここで、周波数帯域決定部154は、チャネル“
38”及び“39”を、スレーブ200と対応付けられている頻度が最も低いチャネルと
して特定したため、この2つのチャネルのうち、インデックスが小さいチャネル“38”
を、次回スレーブ200eとの接続を確立する際に利用するチャネルとして決定する。そ
して、周波数帯域決定部154は、図7に示すステップS112において、決定したチャ
ネル“38”を、スレーブ200eのスレーブID“200e”と対応付けて、図10
b)に示すように周波数帯域テーブル171に記録する。
【0098】
次に、ユーザが、スレーブ200fとの通信を希望する場合、上記の実施の形態におけ
図7及び図8に示す初回接続時のマスター側接続処理、スレーブ側接続処理が実行され
る。ここで、図7に示すマスター側接続処理のステップS110において、本変形例では
、周波数帯域決定部154は、周波数帯域テーブルに記録された使用時間帯に基づいて、
次回スレーブ200fとの接続を確立する際に利用するチャネルを決定する。
【0099】
具体的には、周波数帯域決定部154は、周波数帯域テーブル171を参照して、スレ
ーブ200fの使用時間帯を特定し、その使用時間帯においてスレーブ200と対応付け
られている頻度が最も低いチャネルを特定する。ここで、スレーブ200fの使用時間帯
は、“PM3:00〜6:00”であるから、その使用時間帯において、チャネル“37
”及び“38”はスレーブ200c,200eとそれぞれ対応付けられ、チャネル“39
”は、どのスレーブ200とも対応付けられていない。すなわち、使用時間帯“PM3:
00〜6:00”において、チャネル“39”が、スレーブ200と対応付けられている
頻度が最も低いチャネルである。
【0100】
そして、周波数帯域決定部154は、特定したチャネルを、次回スレーブ200fとの
接続を確立する際に利用するチャネルとして決定する。なお、特定したチャネルが複数あ
る場合には、そのうちから1つのチャネルを、次回スレーブ200fとの接続を確立する
際に利用するチャネルとして決定する。ここで、周波数帯域決定部154は、チャネル“
39”のみを、スレーブ200と対応付けられている頻度が最も低いチャネルとして特定
したため、このチャネル“39”を、次回スレーブ200fとの接続を確立する際に利用
するチャネルとして決定する。そして、周波数帯域決定部154は、図7に示すステップ
S112において、決定したチャネル“39”を、スレーブ200fのスレーブID“2
00f”と対応付けて、図10(b)に示すように周波数帯域テーブル171に記録する
【0101】
以上のようにして周波数帯域決定部154により決定されたチャネルは、図7に示すス
テップS111において、周波数帯域通知部155によりスレーブ200に通知され、上
記の実施の形態と同様に、次回以降の接続の確立の際に利用される。
【0102】
以上説明した本変形例の構成において、マスター100は、チャネルを決定する際に、
各スレーブ200の使用時間帯に基づいて、使用頻度の低いチャネルを、新たに接続を確
立したスレーブ200との次回以降の接続の確立の際に利用するチャネルとして割り当て
る。このように、時間帯毎に、使用されるチャネルに偏りが無いようにチャネルを割り当
てるため、特定のチャネルで混雑することを抑制することができる。
【0103】
(変形例2)
周波数帯域決定部154によるチャネルの決定方法の別の一例として、マスター100
がスレーブ200との通信を行う際に利用しているアプリケーションの機能に応じて、3
個のチャネルのうちから1個のチャネルを決定してもよい。
【0104】
具体的には、マスター100は、変形例1に係る周波数帯域テーブル171において、
使用時間帯の代わりに、対応するスレーブ200との通信を行う際に利用しているアプリ
ケーションの機能を記憶する。ここで、アプリケーションの機能とは、例えば、スレーブ
200からデータを吸い上げて、アップロードする機能である。そして、マスター100
は、周波数帯域テーブル171を参照し、各スレーブ200に対応するアプリケーション
の機能に基づいて、同じ、または類似する機能のうちで使用頻度の低いチャネルを、新た
に接続を確立したスレーブ200との次回以降の接続の確立の際に利用するチャネルとし
て割り当てる。このように、同じ、または類似する動作をするアプリケーションが複数あ
った場合、その複数のアプリケーションのうちで、使用されるチャネルに偏りが無いよう
にチャネルを割り当てるため、特定のチャネルで混雑することを抑制することができる。
【0105】
以上、本発明の実施の形態及びその変形例について説明したが、本発明は上記の実施の
形態及びその変形例によって限定されるものではない。
【0106】
上記実施の形態では、スマートフォンをマスターとしたが、マスターとなる無線通信装
置はスマートフォンに限られない。例えば、BLEに基づく無線通信が可能な腕時計など
をマスターとし、メール受信機能を有するスマートフォンや携帯電話などをスレーブとし
てもよい。
【0107】
上記実施の形態では、図1に示すように無線通信システム1を、1つのマスター100
と、4つのスレーブ200とで構成した。しかし、無線通信システム1を、1つ又は複数
のマスターと、1つ又は複数のスレーブとで構成してもよい。
【0108】
また、上記実施の形態及び変形例では、周波数帯域決定部154は、図2に示す3個の
アドバタイズ用チャネルのうちからの1個のチャネルを決定する。しかし、周波数帯域決
定部154が決定するチャネルの個数は1個に限られず、例えば、2個のチャネルを決定
してもよい。すなわち、周波数帯域決定部154は、図2に示す3個のアドバタイズ用チ
ャネルのうちからの3個よりも少ない数のチャネルを決定すればよい。これにより、常に
3つのチャネルでスキャンを実行する場合よりも、消費電力を抑えることができる。
【0109】
また、スレーブ200においても、第2アドバタイズ送信部253がアドバタイズを送
信する際に利用するチャネルは1個に限られず、マスター100から2個のチャネルの通
知を受信した場合、2個のチャネルでアドバタイズを送信してもよい。これにより、常に
3つのチャネルでアドバタイズを送信する場合よりも、消費電力を抑えることができる。
【0110】
また、本発明に係るマスター100及びスレーブ200は、専用の装置によらず、通常
のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、コンピュータがプログラムを
実行することで、マスター100の機能及びスレーブ200の機能を実現してもよい。マ
スター100の機能及びスレーブ200の機能を実現するためのプログラムは、USB(
Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)メモリカード、CD−ROM(
Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray
(登録商標) Disc)、HDD(Hard Disk Drive)等のコンピュータ読み取り可能な記録
媒体に記憶されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータにダウンロードされても
よい。
【0111】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に
限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範
囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0112】
(付記1)
他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置であって、
予め定められたN個(Nは2以上で通信可能な周波数帯域数未満の自然数)の周波数帯
域で識別情報を送信する前記他の無線通信装置から、当該識別情報を受信し、当該他の無
線通信装置との接続を確立する第1接続確立部と、
前記第1接続確立部により前記他の無線通信装置との接続が確立された後、前記他の無
線通信装置と次回以降に接続を確立するときに利用する周波数帯域として、前記予め定め
られたN個の周波数帯域のうちからM個(MはNよりも小さい自然数)の周波数帯域を決
定する周波数帯域決定部と、
前記周波数帯域決定部により決定された周波数帯域を、前記第1接続確立部により接続
を確立した前記他の無線通信装置に通知する周波数帯域通知部と、
前記周波数帯域決定部により決定された周波数帯域で、前記他の無線通信装置から識別
情報を受信し、前記他の無線通信装置との接続を確立する第2接続確立部と、
を備える無線通信装置。
【0113】
(付記2)
前記無線通信装置は、K台(Kは2以上の自然数)の他の無線通信装置と無線通信を行
い、
前記K台の他の無線通信装置のうち、L台(LはKよりも小さい自然数)の他の無線通
信装置毎に、当該他の無線通信装置と前記無線通信装置とが通信を行う時間帯と、前記周
波数帯域決定部により決定された周波数帯域と、を対応付けて記憶する記憶部をさらに備
え、
前記周波数帯域決定部は、前記第1接続確立部により、前記複数の他の無線通信装置の
うち、前記記憶部に周波数帯域が記憶されていない1つの他の無線通信装置との接続が確
立した後、当該他の無線通信装置と次回以降に接続を確立するときに利用する周波数帯域
として、前記N個の周波数帯域のうち、当該他の無線通信装置が前記無線通信装置と通信
を行う時間帯において、前記記憶部に記憶された前記L台の他の無線通信装置と対応付け
られる頻度が最も低いM個の周波数帯域を決定する、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信装置。
【0114】
(付記3)
前記無線通信装置は、K台(Kは2以上の自然数)の他の無線通信装置と無線通信を行
い、
前記K台の他の無線通信装置のうち、L台(LはKよりも小さい自然数)の他の無線通
信装置毎に、当該他の無線通信装置と前記無線通信装置との通信を利用するアプリケーシ
ョンの機能と、前記周波数帯域決定部により決定された周波数帯域と、を対応付けて記憶
する記憶部をさらに備え、
前記周波数帯域決定部は、前記第1接続確立部により、前記複数の他の無線通信装置の
うち、前記記憶部に周波数帯域が記憶されていない1つの他の無線通信装置との接続が確
立した後、当該他の無線通信装置と次回以降に接続を確立するときに利用する周波数帯域
として、前記N個の周波数帯域のうち、当該他の無線通信装置と前記無線通信装置との通
信を利用するアプリケーションの機能において、前記記憶部に記憶された前記L台の他の
無線通信装置と対応付けられる頻度が最も低いM個の周波数帯域を決定する、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信装置。
【0115】
(付記4)
前記他の無線通信装置との接続が確立後に、前記複数の周波数帯域以外の周波数帯域で
データの送受信をするデータ通信部をさらに備える、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の無線通信装置。
【0116】
(付記5)
他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置であって、
予め定められたN個(Nは2以上で通信可能な周波数帯域数未満の自然数)の周波数帯
域で、識別情報を送信する第1識別情報送信部と、
前記第1識別情報送信部により送信された識別情報を受信した前記他の無線通信装置か
ら、前記N個の周波数帯域のうち、M個(MはNよりも小さい自然数)の周波数帯域を指
定する通知を受信する通知受信部と、
前記通知受信部により受信された前記通知により指定された周波数帯域で、前記他の無
線通信装置に前記識別情報を送信する第2識別情報送信部と、
を備えること特徴とする無線通信装置。
【0117】
(付記6)
無線通信装置と、当該無線通信装置と無線通信を行う他の無線通信装置と、から構成さ
れる無線通信システムであって、
前記無線通信装置は、
予め定められたN個(Nは2以上で通信可能な周波数帯域数未満の自然数)の周波数帯
域で識別情報を送信する前記他の無線通信装置から、当該識別情報を受信し、当該他の無
線通信装置との接続を確立する第1接続確立部と、
前記第1接続確立部により前記他の無線通信装置との接続が確立された後、前記他の無
線通信装置と次回以降に接続を確立するときに利用する周波数帯域として、前記予め定め
られたN個の周波数帯域のうちからM個(MはNよりも小さい自然数)の周波数帯域を決
定する周波数帯域決定部と、
前記周波数帯域決定部により決定された周波数帯域を、前記第1接続確立部により接続
を確立した前記他の無線通信装置に通知する周波数帯域通知部と、
前記周波数帯域決定部により決定された周波数帯域で、前記他の無線通信装置から識別
情報を受信し、前記他の無線通信装置との接続を確立する第2接続確立部と、を備え、
前記他の無線通信装置は、
前記N個の周波数帯域で、識別情報を送信する第1識別情報送信部と、
前記第1識別情報送信部により送信された識別情報を受信した前記無線通信装置から、
前記N個の周波数帯域のうち、前記M個の周波数帯域を指定する通知を受信する通知受信
部と、
前記通知受信部により受信された前記通知により指定された周波数帯域で、前記無線通
信装置に前記識別情報を送信する第2識別情報送信部と、を備える
ことを特徴とする無線通信システム。
【0118】
(付記7)
他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置が実行する無線通信方法であって、
予め定められたN個(Nは2以上で通信可能な周波数帯域数未満の自然数)の周波数帯
域で識別情報を送信する前記他の無線通信装置から、当該識別情報を受信し、当該他の無
線通信装置との接続を確立する第1接続確立ステップと、
前記第1接続確立ステップにおいて前記他の無線通信装置との接続が確立された後、前
記他の無線通信装置と次回以降に接続を確立するときに利用する周波数帯域として、前記
予め定められたN個の周波数帯域のうちからM個(MはNよりも小さい自然数)の周波数
帯域を決定する周波数帯域決定ステップと、
前記周波数帯域決定ステップにおいて決定された周波数帯域を、前記第1接続確立ステ
ップにおいて接続を確立した前記他の無線通信装置に通知する周波数帯域通知ステップと

前記周波数帯域決定ステップにおいて決定された周波数帯域で、前記他の無線通信装置
から識別情報を受信し、前記他の無線通信装置との接続を確立する第2接続確立ステップ
と、
を含むことを特徴とする無線通信方法。
【0119】
(付記8)
他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置が実行する無線通信方法であって、
予め定められたN個(Nは2以上で通信可能な周波数帯域数未満の自然数)の周波数帯
域で、識別情報を送信する第1識別情報送信ステップと、
前記第1識別情報送信ステップにおいて送信された識別情報を受信した前記他の無線通
信装置から、前記N個の周波数帯域のうち、M個(MはNよりも小さい自然数)の周波数
帯域を指定する通知を受信する通知受信ステップと、
前記通知受信ステップにおいて受信された前記通知により指定された周波数帯域で、前
記他の無線通信装置に前記識別情報を送信する第2識別情報送信ステップと、
を含むこと特徴とする無線通信方法。
【0120】
(付記9)
無線通信装置と無線通信を行うコンピュータを、
予め定められたN個(Nは2以上で通信可能な周波数帯域数未満の自然数)の周波数帯
域で識別情報を送信する前記無線通信装置から、当該識別情報を受信し、当該無線通信装
置との接続を確立する第1接続確立手段、
前記第1接続確立手段により前記無線通信装置との接続が確立された後、前記無線通信
装置と次回以降に接続を確立するときに利用する周波数帯域として、前記予め定められた
N個の周波数帯域のうちからM個(MはNよりも小さい自然数)の周波数帯域を決定する
周波数帯域決定手段、
前記周波数帯域決定手段により決定された周波数帯域を、前記第1接続確立手段により
接続を確立した前記無線通信装置に通知する周波数帯域通知手段、
前記周波数帯域決定手段により決定された周波数帯域で、前記無線通信装置から識別情
報を受信し、前記無線通信装置との接続を確立する第2接続確立手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【0121】
(付記10)
無線通信装置と無線通信を行うコンピュータを、
予め定められたN個(Nは2以上で通信可能な周波数帯域数未満の自然数)の周波数帯
域で、識別情報を送信する第1識別情報送信手段、
前記第1識別情報送信手段により送信された識別情報を受信した前記無線通信装置から
、前記N個の周波数帯域のうち、M個(MはNよりも小さい自然数)の周波数帯域を指定
する通知を受信する通知受信手段、
前記通知受信手段により受信された前記通知により指定された周波数帯域で、前記無線
通信装置に前記識別情報を送信する第2識別情報送信手段、
として機能させること特徴とするプログラム。
【0122】
(付記11)
スレーブとBluetooth(登録商標) low energyに基づく無線通信を行うマスターであっ
て、
3個の周波数帯域でアドバタイズを送信する前記スレーブから、当該アドバタイズを受
信し、当該スレーブとの接続を確立する第1接続確立部と、
前記第1接続確立部により前記スレーブとの接続が確立された後、前記スレーブと次回
以降に接続を確立するときに利用する周波数帯域として、前記3個の周波数帯域のうちか
らのM個(Mは3よりも小さい自然数)の周波数帯域を決定する周波数帯域決定部と、
前記周波数帯域決定部により決定された周波数帯域を、前記第1接続確立部により接続
を確立した前記スレーブに通知する周波数帯域通知部と、
前記周波数帯域決定部により決定された周波数帯域で、前記スレーブからアドバタイズ
を受信し、前記スレーブとの接続を確立する第2接続確立部と、
を備えるマスター。
【0123】
(付記12)
マスターとBluetooth(登録商標) low energyに基づく無線通信を行うスレーブであっ
て、
3個の周波数帯域で、アドバタイズを送信する第1アドバタイズ送信部と、
前記第1アドバタイズ送信部により送信されたアドバタイズを受信した前記マスターか
ら、前記3個の周波数帯域のうち、M個(Mは3よりも小さい自然数)の周波数帯域を指
定する通知を受信する通知受信部と、
前記通知受信部により受信された前記通知により指定された周波数帯域で、前記マスタ
ーに前記アドバタイズを送信する第2アドバタイズ送信部と、
を備えること特徴とするスレーブ。
【符号の説明】
【0124】
1…無線通信システム、100…マスター、102…制御部、104…ROM、106…
RAM、110…無線通信処理部、112…アンテナ、124…スピーカ、126…ドラ
イバ、128…表示部、130…タッチパネル、151…接続判定部、152…第1接続
確立部、153…第2接続確立部、154…周波数帯域決定部、155…周波数帯域通知
部、156…データ通信部、161,171…周波数帯域テーブル、200(200a〜
200f)…スレーブ、202…制御部、204…ROM、206…RAM、210…無
線通信処理部、212…アンテナ、220…操作部、226…ドライバ、228…表示部
、251…接続判定部、252…第1アドバタイズ送信部(第1識別情報送信部)、25
3…第2アドバタイズ送信部(第2識別情報送信部)、254…通知受信部、255…接
続確立部、256…データ通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10