(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ライニングと前記衝立の前端との間の距離は、前記ライニングと前記乳幼児用いすの前端との間の距離以上であり、前記ライニングと前記汚物流しユニットの前端との間の距離以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のトイレユニット。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0032】
(第1実施形態)
図1および
図2は、第1実施形態に係るトイレユニット1を表す平面図である。
図3は、第1実施形態に係るトイレユニット1の一部を表す斜視図である。
図4は、第1実施形態に係るトイレユニット1の一部を表す側面図である。
図5は、第1実施形態に係るトイレユニット1の一部を表す斜視図である。
図6は、第1実施形態に係るトイレユニット1の一部を表す側面図である。
図7は、第1実施形態に係るトイレユニット1の一部を表す平面図である。
なお、
図1では、収納された状態の着替え台34および大型ベッド38が表され、
図2では、開かれた状態の着替え台34および大型ベッド38が表されている。
【0033】
図1〜
図3に表すように、第1実施形態に係るトイレユニット1は、ライニング10、ライニング12、便器14、洗浄ボタン16、リモコン18、呼び出しボタン20、紙巻器(ペーパーホルダ)22、ダストボックス24、背もたれ26、手すり28、乳幼児用いす30、手すり32、着替え台34、衝立36、大型ベッド38、手洗いユニット50、洗面ユニット60、および汚物流しユニット70を有する。
【0034】
本願明細書においては、発明の説明のために、「上方」、「下方」、「前方」、「後方」、「左側方」、および「右側方」を用いる。これらは、便器14に着座した使用者からみた場合を基準とするものである。
【0035】
トイレユニット1は、車椅子を使用する人や、乳幼児連れの人、人工肛門や人工膀胱などの保持者であるオストメイトなどが利用できるように構成された、いわゆる多機能トイレである。トイレユニット1は、例えば、2000mm四方のトイレ室TR内に設けられる。
【0036】
ライニング10および12は、トイレ室TRの壁面から突出して設けられている。ライニング10および12は、フレームと板状部材とによって構成される。ライニング10および12は、一体に構成されていても良いし、別々の板状部材およびフレームから構成されていても良い。また、ライニング10および12のそれぞれが、複数の板状部材および複数のフレームを並設することで構成されていてもよい。ライニング10および12の内側には、例えば、トイレユニット1が備える構成要素に接続される水道配管や電気配線などが設けられる。
【0037】
図1および
図2に表すように、ライニング10は、例えば、トイレ室TRのドアDRと対向する位置に設けられ、ライニング12は、ドアDRから見て側方に設けられている。ライニング10は、
図3に表すように、乳幼児用いす30や汚物流しユニット70が取り付けられた部分の高さが、便器14が取り付けられた部分の高さよりも高く構成されている。
【0038】
便器14は、ライニング10の壁面に取り付けられている。便器14は、例えば、ライニング10に固定され、下面がトイレ室TRの床面から離間した、「壁掛け式」の水洗便器である。便器14は、トイレ室TRの床に載置された「床置き式」の水洗便器であってもよい。この場合、便器14の配管等がライニング10の壁面に取り付けられ、ライニング10の内側に設けられた水道配管や電気配線と接続される。
【0039】
便器14の左側方に設けられたライニング12の壁面には、便器14の内側を洗浄するための洗浄ボタン16と、便器14が備える各機能を操作するためのリモコン18と、非常時に用いられる呼び出しボタン20と、が設けられている。
【0040】
また、ライニング12の壁面には、紙巻器22およびダストボックス24が設けられている。これら紙巻器22およびダストボックス24は、洗浄ボタン16およびリモコン18の下方に位置している。
【0041】
背もたれ26は、便器14に着座した使用者が、背中をもたせることができるように、ライニング10の壁面に設けられている。
【0042】
手すり28は、便器14の左側方に設けられている。手すり28は、例えばL字形をなし、トイレ室の壁面およびライニング12の壁面に固定されている。
【0043】
乳幼児用いす30は、便器14の横(右側方)に設けられている。乳幼児用いす30は、ライニング10の壁面に取り付けられ、トイレ室TRの床面から離間して設けられている。
【0044】
手すり32は、ライニング10の壁面に取り付けられ、便器14と乳幼児用いす30との間に位置している。すなわち、便器14と乳幼児用いす30とは、手すり32を挟んで隣り合って設けられている。手すり32は、例えば、上方に向けて回動可能な跳ね上げ式手すりである。または、手すり32は、水平方向に回動可能な手すりであってもよい。
【0045】
着替え台34は、乳幼児用いす30の下方に設けられている。着替え台34は、
図4に表すように、ライニング10の壁面に固定された基部34aと、基部34aに対して回動可能に設けられた足載せ部34bと、を有する。
【0046】
使用者は、
図2に表すように、足載せ部34bを基部34aに対して回動させて開き、足載せ部34bの上に載った状態で更衣等を行うことができる。また、未使用時には、
図1および
図3に表すように、足載せ部34bをライニング10の壁面に沿わせるように折り畳んで収納することができる。
【0047】
大型ベッド38は、例えば、ドアDRの近くに設けられている。大型ベッド38は、
図1および
図2に表すように、折り畳んで収納できるように構成されている。使用者は、開かれた大型ベッド38の上で更衣やおむつ交換等を行うことができる。
【0048】
手洗いユニット50は、
図3に表すように、例えばライニング12の上面に設けられている。手洗いユニット50は、水栓51およびボウル部52を有する。手洗いユニット50は、使用者が便座に座ったまま手を洗えるように、便器14に近接して設けられている。
【0049】
洗面ユニット60は、例えば、水栓61、ボウル部62、液体石鹸供給器63、および鏡64を有する。水栓61、ボウル部62、および液体石鹸供給器63は、ライニング12の上面に設けられ、鏡64は、これらの上方に設けられている。
【0050】
汚物流しユニット70は、例えば、水栓71、ボウル部72、液体石鹸供給器73、鏡74、レバー75、紙巻器76、および洗浄ボタン77を有する。これらは、ライニング10の壁面に取り付けられている。
【0051】
ボウル部72は、パウチに貯まった汚物の投入や、ストーマの洗浄などが容易となるように、開口が広く形成されている。水栓71、液体石鹸供給器73、鏡74、およびレバー75は、ボウル部72の上方に設けられている。水栓71および液体石鹸供給器73は、手やパウチ、ストーマなどの洗浄に用いられる。レバー75を引くことで、水栓71から水が供給される。紙巻器76は、洗浄後に、ストーマやパウチ等に付いている水をトイレットペーパーによって拭き取ることができるように、ボウル部72の近傍に設けられている。
【0052】
ボウル部72の内側には、不図示の吐水口が設けられており、この吐水口は、水道配管や水タンクなどの給水源と接続されている。ボウル部72において、汚物を流したりストーマの洗浄を行った後は、洗浄ボタン77を押すことで、吐水口からボウル部72に向けて水が供給され、ボウル部72の内側が洗浄される。
【0053】
衝立36は、ライニング10の壁面に取り付けられ、乳幼児用いす30と汚物流しユニット70との間に位置している。すなわち、乳幼児用いす30と汚物流しユニット70とは、衝立36を挟んで隣り合って設けられている。
【0054】
次に、
図4を参照しつつ、便器14、乳幼児用いす30、手すり32、および着替え台34について、より具体的に説明する。
【0055】
便器14は、乳幼児用いす30よりも、トイレ室TRの内側に向けて張り出して設けられている。すなわち、便器14および乳幼児用いす30は、便器14の前端とライニング10の前面との間の距離D1が、乳幼児用いす30の前端とライニング10の前面との間の距離D2よりも長くなるように、設けられている。また、乳幼児用いす30の座面30aは、便器14の座面14aよりも高い位置に設けられている。
【0056】
手すり32は、水平方向に延びる第1把持部32aおよび第2把持部32bと、これらの把持部を連結する連結部32cと、を有する。第1把持部32aは、乳幼児用いす30の座面30aとほぼ同じ高さに設けられている。第2把持部32bは、第1把持部32aの下方に設けられており、乳幼児用いす30の座面30aよりも低く、便器14の座面14aよりも高い位置にある。
【0057】
次に、
図5〜
図7を参照して、乳幼児用いす30、衝立36、および汚物流しユニット70について、より具体的に説明する。
なお、
図7では、汚物流しユニット70のうちボウル部72以外の構成要素が省略されている。
【0058】
衝立36は、第1衝立部36aと、第2衝立部36bと、を有する。第1衝立部36aは、ボウル部72の開口端の左側方、かつ乳幼児用いす30の座面30aの右側方に位置している。第2衝立部36bは、第1衝立部36aの上に設けられている。
【0059】
第2衝立部36bの前端は、第1衝立部36aの前端よりもライニング10に向けて後退している。すなわち、第2衝立部36bの前後方向における寸法は、第1衝立部36aの前後方向における寸法よりも短い。また、衝立36の前端は、第1衝立部36aの前端と第2衝立部36bの前端との間において、ライニング10に向けて傾斜している。
【0060】
ここで、
図7に表すように、ライニング10と乳幼児用いす30の前端との間の前後方向における距離をD3、ライニング10と衝立36(第1衝立部36a)の前端との間の前後方向における距離をD4、ライニング10と汚物流しユニット70(ボウル部72)の前端との間の前後方向における距離をD5とする。このとき、乳幼児用いす30、衝立36、および汚物流しユニット70は、距離D4が、距離D3以上であり距離D5以下となるように設けられる。
【0061】
次に、本実施形態による作用および効果について説明する。
本実施形態に係るトイレユニット1では、乳幼児用いす30が便器14の横に設けられている。このため、便器14に着座した保護者と乳幼児用いす30に座った乳幼児との距離が近く、乳幼児が安心感を覚えやすい。また、乳幼児の不測の動作に対して保護者がすぐに対応することができる。
加えて、乳幼児用いす30はライニング10に取り付けられており、トイレ室TRの床面から離間している。このため、乳幼児用いす30が便器14の横に設けられていても、車椅子に乗った人が便器14を使用する際に、乳幼児用いす30が車椅子のフットペダル等に当たりにくく、妨げとなり難い。
このため、本実施形態に係るトイレユニットによれば、車椅子の使用者に対する使い勝手の低下を抑えつつ、乳幼児を連れた使用者に対する使い勝手を向上させることが可能となる。
【0062】
また、本実施形態に係るトイレユニット1において、便器14の前端とライニング10の前面との間の距離は、乳幼児用いす30の前端とライニング10の前面との間の距離よりも長く、便器14の前端が乳幼児用いす30よりもトイレ室TRの内側に設けられていることが望ましい。
このような構成によれば、便器14に座った保護者が、乳幼児用いす30に座った乳幼児の視界に入りやすくなり、乳幼児がより一層安心感を覚えやすくなるとともに、車椅子に乗った人が便器14を使用する際に、乳幼児用いす30がより妨げになり難くなり、トイレユニット1の使い勝手をさらに向上させることが可能となる。
【0063】
さらに、本実施形態に係るトイレユニット1では、乳幼児用いす30の座面30aが、便器14の座面14aよりも高い位置にある。
このような構成を採用することで、乳幼児用いす30に座った乳幼児と、便器14に座った保護者の肩と、の間の距離が短くなるため、保護者の手が乳幼児に届きやすくなり、トイレユニット1の使い勝手をさらに向上させることが可能となる。
【0064】
また、本実施形態に係るトイレユニット1は、乳幼児用いす30と汚物流しユニット70との間に衝立36が設けられている。このため、汚物流しユニット70を使用した際に、水はね等が乳幼児用いす30へ付着することを抑制できる。
【0065】
この衝立36は、
図5および
図6に表したように、ボウル部72の開口端の横に設けられる第1衝立部36aと、第1衝立部36aの上に設けられる第2衝立部36bと、を有し、第2衝立部36bの前端は、第1衝立部36aの前端よりもライニング10に向けて後退していることが望ましい。
このような構成によれば、汚物流しユニット70から跳ねた水が乳幼児用いす30に付着することを第1衝立部36aによって抑制するとともに、乳幼児用いす30に乳幼児を座らせる際に保護者の肘が衝立36に当たり難くなり、トイレユニット1の使い勝手を向上させることができる。
また、第1衝立部36aの上に第2衝立部36bが設けられていることで、乳幼児用いす30に座った乳幼児から汚物流しユニット70の水栓71やレバー75が見え難くなる。このため、乳幼児用いす30に座った乳幼児が、汚物流しユニット70に興味を惹かれ難くなり、汚物流しユニット70を操作するために身を乗り出すといった動作を取る可能性を低減し、トイレユニット1の安全性を向上させることができる。
【0066】
第2衝立部36bの前端が第1衝立部36aの前端よりも後退していると、これらの衝立部の前端同士の間には段差が生じる。衝立36の前端に段差があると、乳幼児がこの段差に手を掛けてぶら下がったり、乳幼児用いす30に座った乳幼児が段差に手を掛けて身を乗り出す可能性がある。
この点について、本実施形態に係るトイレユニット1では、衝立36の前端が、第1衝立部36aの前端と第2衝立部36bの前端との間において、上方に向かうほどライニング10に向けて傾斜している。このような構成を採用することで、乳幼児が、段差に手を掛けて力を加え難くなるため、ぶら下がったり、身を乗り出したりする可能性を低減することができ、トイレユニット1の安全性をさらに向上させることができる。
【0067】
汚物流しユニット70を使用した際の乳幼児用いす30への水はねの付着を効果的に抑制するためには、
図7に表すように、距離D4が距離D3以上であることが望ましい。一方で、距離D4が距離D5より長くなると、汚物流しユニット70の使用時に、衝立36が邪魔になったり、汚物流しユニット70の使用者が衝立36に寄り掛かることで衝立36が破損したりする可能性がある。このため、距離D4は、距離D3以上であり距離D5以下であることが望ましい。
【0068】
また、より望ましくは、距離D4は、距離D3と等しい。これは、距離D3と距離D4を等しくすることで、乳幼児用いす30への水はねの付着を抑制しつつ、乳幼児用いす30に乳幼児を座らせる際に保護者の体や肘などが衝立36に当たり難くなり、トイレユニットの使い勝手を向上させることができるためである。
【0069】
着替え台34については、乳幼児用いす30の下方に設けられていることが望ましい。乳幼児用いす30は、トイレ室TRの床面と離間して設けられているため、この空いた空間に着替え台34を設けることで、トイレユニット1の配設に必要なスペースの増大を抑えつつ、トイレユニット1の機能をより充実させることができる。また、着替え台34は、ライニング10の壁面に沿わせて収納可能であるため、着替え台34を乳幼児用いす30の下方に設けた場合であっても、車椅子の移動の妨げになり難い。
【0070】
また、本実施形態に係るトイレユニット1では、車椅子の使用者が車椅子と便器14との間を移乗する際に使用できるように、便器14と乳幼児用いす30との間に手すり32が設けられている。この手すり32は、乳幼児用いす30と同じ高さか、それよりも下方にあることが望ましい。このような構成によれば、便器14に座った保護者が、乳幼児用いす30に座った乳幼児に手を伸ばした際に、手すり32が邪魔になり難く、トイレユニット1の使い勝手をさらに向上させることができる。
【0071】
手すり32は、
図4に表すように、第1把持部32aおよび第2把持部32bを有し、第2把持部32bは、乳幼児用いす30の座面30aよりも下方にあり、かつ便器14の座面14aよりも上方にあることが望ましい。
このような構成によれば、着替え台34の足載せ部34bの上に立った幼児が第2把持部32bを掴み易くなり、安定して足載せ部34bの上に立つことができる。そして、第1把持部32aが、第2把持部32bの上に設けられていることで、比較的身長の高い乳幼児が、第1把持部32aを掴んで安定して足載せ部34bの上に立つことができ、トイレユニット1の使い勝手をさらに向上させることができる。
また、このような観点から、着替え台34の足載せ部34bを開いた状態において、第1把持部32aは、足載せ部34bの上面から520mm以上630mm以下の高さに設けられ、第2把持部32bは、足載せ部34bの上面から360mm以上470mm以下の高さに設けられていることが望ましい。
【0072】
(第1変形例)
図8は、第1実施形態の第1変形例に係るトイレユニットの一部を表す側面図である。
本変形例に係るトイレユニットでは、
図1〜
図6に表される衝立36に代えて、衝立361が設けられている。
【0073】
図8に表すように、衝立361は、衝立36と同様に、第1衝立部36aおよび第2衝立部36bを有する。ただし、衝立361は、上辺が傾斜している点で、衝立36と異なる。より具体的には、衝立36では、第2衝立部36bの上辺が略水平であるのに対して、衝立361では、第2衝立部36bの上辺が、前方に向かうほど下方に傾斜している。
【0074】
比較的月齢の大きい幼児が乳幼児用いす30に座った際に、衝立の上辺の高さによっては、この上辺に手が届く可能性がある。この点について、上辺が傾斜した衝立361を設けることで、幼児が上辺に手を掛けて力を加え難くなる。このため、幼児が、衝立361に手を掛けて乳幼児用いす30から身を乗り出す可能性を低減することができ、トイレユニット1の安全性をさらに向上させることができる。
【0075】
(第2変形例)
図9は、第1実施形態の第2変形例に係るトイレユニットの一部を表す側面図である。
本変形例に係るトイレユニットでは、
図1〜
図6に表される衝立36に代えて、衝立362が設けられている。
【0076】
衝立36および衝立361では、それぞれの衝立の前端において、第1衝立部36aと第2衝立部36bとの間に段差が形成されていた。これに対して、
図9に表すように、衝立362の前端には段差が形成されておらず、下部から上部に亘って傾斜している。より具体的には、衝立362の前端は、上方に向かうほど、ライニング10に向かって傾斜している。
【0077】
このような衝立362を設けることで、乳幼児が、衝立前端の段差に手を掛けることが無くなるため、トイレユニットの安全性をさらに向上させることができる。
また、衝立362の前端が、上方に向かうほどライニング10に向かって傾斜していることで、保護者が乳幼児を乳幼児用いす30に座らせる際に、肘などが衝立362に当たり難くなり、トイレユニットの使い勝手を向上させることができる。
加えて、衝立362においても、衝立361と同様に、上辺を傾斜させることで、トイレユニット1の安全性をさらに向上させることができる。
【0078】
(第2実施形態)
次に、
図10および
図11を参照しつつ、第2実施形態に係るトイレユニット2について説明する。
図10は、第2実施形態に係るトイレユニット2の一部を表す斜視図である。
図11は、第2実施形態に係るトイレユニット2の一部を表す側面図である。
トイレユニット2は、汚物流しユニット70に代えて幼児用小便器40を備え、衝立36に代えて衝立42を備える点で、トイレユニット1と相違する。
【0079】
幼児用小便器40は、ボウル部が通常の小便器よりも低い位置に配された、幼児向けの小便器である。衝立42は、この乳幼児用いす30および着替え台34と、幼児用小便器40と、の間に設けられている。すなわち、この乳幼児用いす30および着替え台34と、幼児用小便器40と、は衝立42を挟んで隣り合って設けられている。
【0080】
乳幼児用いす30および着替え台34と、幼児用小便器40と、の間に衝立42が設けられていることで、幼児用小便器40から乳幼児用いす30や着替え台34への小便や水の飛び跳ねを抑制することができる。
【0081】
また、
図11に表すように、衝立42の下端は、幼児用小便器40のボウル部の開口下端よりも下方に位置している。こうすることで、幼児用小便器40から着替え台34への小便や水の飛び跳ねを効果的に抑制することができる。
【0082】
衝立42の上端は、前方に向かって、下方に傾斜している。すなわち、衝立42の上下方向における寸法は、前方に向かうほど短くなっている。衝立42の上端が傾斜していることで、乳幼児が衝立42に手を掛けてぶら下がることを抑制し、トイレユニットの安全性を高めることができる。
【0083】
衝立42の前端は、上方に向かうほど、ライニング10に向けて傾斜している。すなわち、衝立42の前後方向における寸法は、上方に向かうほど短くなっている。このような構成によれば、幼児が小便器を使用する際に、衝立42が体に当たるなどの邪魔になり難くすることができる。
【0084】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、トイレユニット1およびトイレユニット2などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。