(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。本願発明の一実施形態は、主面を有するキャリアと、主面上に配置されている半導体レーザと、主面上に配置されている信号線路と、主面上に配置されているボンディングエリアと、主面上であって、半導体レーザの光軸と信号線路とを挟んでボンディングエリアの反対側に配置されているインダクタ素子と、ボンディングエリアとインダクタ素子の一端とを互いに接続するための第1ワイヤと、を備え、インダクタ素子の他端は、半導体レーザと電気的に接続されており、第1ワイヤは、信号線路と、半導体レーザの光軸とを跨ぐように主面上に配置されている、光学装置である。
【0010】
この光学装置によれば、ボンディングエリアは、少なくとも第1ワイヤとインダクタ素子とを介して半導体レーザに電気的に接続されており、且つ、インダクタ素子は、キャリアの主面上において半導体レーザの光軸及び信号線路を挟んでボンディングエリアと反対側に配置されている。これにより、ボンディングエリアとインダクタ素子の一端とを互いに接続するための第1ワイヤを長くすることができ、第1ワイヤのインダクタ成分が増加する。したがって、ボンディングエリアと半導体レーザとは、インダクタ素子及びインダクタ成分が増加した第1ワイヤを介して互いに電気的に接続されることによって、信号線路から半導体レーザに入力される信号(例えば変調信号)がボンディングエリアに流れにくくなる。すなわち、半導体レーザに入力される信号のリークを低減することができる。
【0011】
また、半導体レーザは、信号線路及びインダクタ素子を介してボンディングエリアと電気的に接続されていてもよい。この場合、所定の抵抗値にマッチングされた信号線路を介して半導体レーザとボンディングエリアとが互いに接続されることにより、光学装置の特性を向上することができる。
【0012】
また、光学装置は、インダクタ素子と信号線路とを互いに接続するための第2ワイヤを更に有していてもよい。この場合、所定の抵抗値にマッチングされた信号線路を介して半導体レーザとボンディングエリアとが互いに接続されることにより、光学装置の特性を向上することができる。
【0013】
また、インダクタ素子と半導体レーザとを互いに接続するための第2ワイヤを更に有しており、第2ワイヤは、信号線路を跨ぐように、主面上に配置されていてもよい。この場合、第2ワイヤを長くすることができ、第2ワイヤのインダクタ成分を増加することができる。したがって、半導体レーザとボンディングエリアとの間のインダクタ成分が増加し、半導体レーザに入力される信号のリークを一層低減することができる。
【0014】
また、インダクタ素子は、主面にパターニングされて形成されているスパイラルインダクタであってもよく、主面に配置されている部品キャリア上に搭載されているチップコイルであってもよい。
【0015】
また、ボンディングエリアは、半導体レーザおよび信号線路の上面より高い位置に設けられてもよい。
【0016】
また、ボンディングエリアは、コンデンサの上部電極からなっていてもよい。
【0017】
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る光学装置を示す概略平面図である。
図2は、
図1のII−II線矢視断面図である。
図1及び
図2に示されるように、光学装置1は、キャリア2と、半導体レーザ3と、信号線路4と、コンデンサ5と、スパイラルインダクタ(インダクタ素子)6と、ワイヤW1〜W5とを備えている。
【0019】
キャリア2は、例えばアルミナ(AlOx)又は窒化アルミニウム(AlN)等の誘電体から構成される部材であり、当該キャリア2の主面2a上には、半導体レーザ3と、信号線路4と、コンデンサ5と、スパイラルインダクタ6と、ワイヤW1〜W5とが配置されている。キャリア2の主面2aと対向する裏面2bには、基準電位を有する基準電極層7が設けられている。基準電極層7は、例えば金(Au)等の金属又は合金によって形成される。
【0020】
半導体レーザ3は、直接変調方式のレーザ素子であり、一対の電極に挟まれ、半導体から構成される導波路層を有している。半導体レーザ3は、導波路層の延在方向に沿って延びる光軸3aと交差する両端面から光を出射する部材である。半導体レーザ3は、キャリア2の主面2a上に設けられ、導電性を有する接着層8a上に取り付けられている。接着層8aは、金(Au)等の金属又は合金を含む導電層をパターニングすることによって形成される。キャリア2側に位置する半導体レーザ3の一方の電極は、例えばキャリア2内に設けられたビアを介して基準電極層7に接続されている。なお、本明細書における「接続」とは、電気的又は機能的に接続することを含んでおり、物理的に接続することのみに限定されない。
【0021】
信号線路4は、半導体レーザ3に変調信号を入力するための配線である。信号線路4は、光学装置1外に配置され変調信号を出力する回路とワイヤW4を介して接続される。信号線路4は、例えば上記導電層をパターニングすることによって設けられる。この場合、信号線路4と接着層8aとは、互いに同一の導電層から形成されている。信号線路4は、ワイヤW3を介して半導体レーザ3の他方の電極3bに接続されている。すなわち、ワイヤW3の一端は信号線路4に接続され、ワイヤW3の他端は半導体レーザ3の他方の電極3bに接続されている。信号線路4は、所定の抵抗値(例えば50Ω)になるようにマッチングされている。
【0022】
コンデンサ5は、バイアス電流が供給される部材である。コンデンサ5は、キャリア2の主面2a上において、半導体レーザ3の光軸3aを挟んで信号線路4の反対側に配置されている。コンデンサ5の厚さは、半導体レーザ3の厚さよりも大きくなっている。コンデンサ5は、上記導電層をパターニングすることによって形成された接着層8b上に取り付けられている。キャリア2側に位置するコンデンサ5の一方の電極は、例えばキャリア2内に設けられたビアを介して基準電極層7に接続されている。コンデンサ5の他方の電極5aは、光学装置1外に配置されバイアス電流を出力する回路とワイヤW5を介して接続されている。また、コンデンサ5の他方の電極5aは、ワイヤ(第1ワイヤ)W1を介してスパイラルインダクタ6の外周側に位置する一端6aと接続されている。すなわち、ワイヤW1の一端はコンデンサ5の他方の電極5aに接続され、ワイヤW1の他端はスパイラルインダクタ6の一端6aに接続されている。すなわち、コンデンサ5の上部電極である他方の電極5aは、ワイヤW1に対するボンディングエリアであり、半導体レーザ3及び信号線路4の上面より高い位置に設けられる。
【0023】
スパイラルインダクタ6は、キャリア2の厚さ方向から見て渦状の形状を有しており、直線状の配線よりも高いインダクタンスを有する配線である。スパイラルインダクタ6は、キャリア2の厚さ方向から見て、例えば上記導電層を渦状にパターニングすることによって形成される小型の素子である。この場合、スパイラルインダクタ6と信号線路4とは、互いに同一の導電層から形成されている。スパイラルインダクタ6は、キャリア2の主面2a上において、半導体レーザ3の光軸3aと信号線路4とを挟んでコンデンサ5の反対側に配置されている。よって、スパイラルインダクタ6の一端6aと、コンデンサ5とを互いに接続するためのワイヤW1は、信号線路4と、半導体レーザ3の光軸3aとを跨ぐようにキャリア2の主面2a上に配置されている。スパイラルインダクタ6の中心側に位置する他端6bは、ワイヤ(第2ワイヤ)W2を介して半導体レーザ3の他方の電極3bに接続されている。すなわち、ワイヤW2は、信号線路4を跨ぐように、キャリア2の主面2a上に配置されており、ワイヤW2の一端はスパイラルインダクタ6の他端6bに接続されており、ワイヤW2の他端は半導体レーザ3の他方の電極3bに接続されている。スパイラルインダクタ6とコンデンサ5とは、光学装置1におけるバイアス回路を構成している。
【0024】
以上に説明した、第1実施形態の光学装置1によって得られる効果について説明する。
図3は、比較例に係る光学装置の概略平面図を示す。
図3に示されるように、比較例に係る光学装置101におけるキャリア2の主面2a上には、スパイラルインダクタ(インダクタ素子)6が設けられていない。よって、コンデンサ5は、ワイヤW11を介して直接的に半導体レーザ3の他方の電極3bに接続されている。この場合、信号線路4から供給される変調信号は、半導体レーザ3の他方の電極3b及びワイヤW11を介してコンデンサ5に流れるおそれがある。つまり、信号線路4から供給される変調信号は、コンデンサ5を介してリークしてしまうことがある。
【0025】
これに対して、
図1に示されるように、第1実施形態に係る光学装置1では、ボンディングエリアを有するコンデンサ5及びスパイラルインダクタ6によってバイアス回路が構成されている。これにより、バイアス回路のインダクタ成分が、スパイラルインダクタ6によって増加する。また、コンデンサ5は、少なくともワイヤ(第1ワイヤ)W1とスパイラルインダクタ6とを介して半導体レーザ3の他方の電極3bに接続されている。また、スパイラルインダクタ6は、キャリア2の主面2a上において半導体レーザ3の光軸3a及び信号線路4を挟んでコンデンサ5と反対側に配置されている。これにより、コンデンサ5とスパイラルインダクタ6の一端6aとを互いに接続するためのワイヤW1は、少なくとも半導体レーザ3の光軸3a及び信号線路4を跨ぐことができる長さにすることができ、ワイヤW1のインダクタ成分が増加する。したがって、バイアス回路自体及びバイアス回路内のワイヤW1のインダクタ成分が増加し、変調信号がバイアス回路に流れにくくなる。すなわち、バイアス回路を介した変調信号のリークを低減することができる。また、バイアス電流の供給回路として機能するバイアス回路にスパイラルインダクタ6が含まれることによって、変調信号がコンデンサ5に入力されにくくなり、バイアス電流が安定的に供給される。
【0026】
また、光学装置1が取り付けられたモジュールにおいて、デッドスペースとなっている半導体レーザ3及び信号線路4の上にワイヤW1が位置することにより、光学装置1のサイズを大きくすることなく、ワイヤW1を長くすることができる。
【0027】
また、スパイラルインダクタ6と半導体レーザ3とを互いに接続するためのワイヤ(第2ワイヤ)W2は、信号線路4を跨ぐように、主面2a上に配置されていてもよい。この場合、コンデンサ5は、半導体レーザ3を挟んで信号線路4の反対側に配置されていてもよい。これにより、ワイヤW2を長くすることができ、ワイヤW2のインダクタ成分を増加することができる。したがって、半導体レーザ3とバイアス回路との間のインダクタ成分が増加し、バイアス回路を介した変調信号のリークを一層低減することができる。
【0028】
(第2実施形態)
以下では、第2実施形態に係る光学装置及び光学装置の製造方法の一例について説明する。第2実施形態の説明において第1実施形態と重複する記載は省略し、第1実施形態と異なる部分を記載する。つまり、技術的に可能な範囲において、第2実施形態に第1実施形態の記載を適宜用いてもよい。
【0029】
図4は、第2実施形態に係る光学装置を示す概略平面図である。
図5は、
図4のV−V線矢視断面図である。
図4及び
図5に示されるように、光学装置1Aにおけるインダクタ素子は、チップコイル6Aである。チップコイル6Aは、例えば5〜10nH程度のインダクタンスを有するインダクタ素子である。チップコイル6Aは、キャリア2の主面2aに配置されている部品キャリア9上に搭載されている。部品キャリア9は、例えば接着層8a,8bと同時に形成された接着層8c上に取り付けられている。
【0030】
部品キャリア9は、例えばアルミナ(AlOx)又は窒化アルミニウム(AlN)等からなる誘電体から構成される部材である。部品キャリア9の厚さは、半導体レーザ3の厚さよりも大きくなっている。
図5において部品キャリア9の厚さは、コンデンサ5の厚さよりも小さくなっているが、部品キャリア9はコンデンサ5よりも厚くてもよい。部品キャリア9の表面には、チップコイル6Aの一端に接続される第1導電層C1と、チップコイル6Aの他端に接続される第2導電層C2とが形成されている。第1導電層C1及び第2導電層C2は、金(Au)等の金属又は合金を含む導電層である。コンデンサ5は、ワイヤW1を介して第1導電層C1に接続されている。すなわち、ワイヤW1の一端はコンデンサ5に接続され、ワイヤW1の他端は第1導電層C1に接続されている。半導体レーザ3は、ワイヤW2を介して第2導電層C2に接続されている。すなわち、ワイヤW2の一端は半導体レーザ3の他方の電極3bに接続され、ワイヤW2の他端は第2導電層C2に接続されている。
【0031】
次に、
図6の(a)〜(c)を用いながら、第2実施形態に係る光学装置の製造方法の一例を説明する。
図6の(a)〜(c)は、第2実施形態に係る光学装置の製造方法を説明するための断面図である。まず第1ステップとして、
図6の(a)に示されるように、主面2aに接着層8a,8b,8c及び信号線路4が形成されており、裏面2bに基準電極層7が形成されているキャリア2を準備する。例えば真空蒸着法等によって主面2a上に導電層を形成した後、当該導電層をパターニングすることによって接着層8a,8b,8c及び信号線路4を形成する。また、例えば真空蒸着法等によって裏面2b上に基準電極層7を形成する。例えば金属はんだ等を用いて、接着層8aに半導体レーザ3を取り付ける。次に、半導体レーザ3と信号線路4とを互いに接続するように、ワイヤW3を半導体レーザ3及び信号線路4にボンディング接続する。
【0032】
次に第2ステップとして、
図6の(b)に示されるように、接着層8bにコンデンサ5を取り付けると共に、接着層8cに部品キャリア9を取り付ける。半導体レーザ3と同様に、例えば金属はんだ等を用いてコンデンサ5及び部品キャリア9をキャリア2の主面2a上に取り付ける。部品キャリア9の表面には、予め第1導電層C1及び第2導電層C2が設けられていてもよく、チップコイル6Aが取り付けられていてもよい。
【0033】
次に第3ステップとして、
図6の(c)に示されるように、コンデンサ5とチップコイル6Aとを互いに接続するように、ワイヤW1をコンデンサ5及び第1導電層C1にボンディング接続する。同様に、半導体レーザ3とチップコイル6Aとを互いに接続するように、ワイヤW2を半導体レーザ3及び第2導電層C2にボンディング接続する。以上のステップを経ることによって、光学装置1が形成される。ここで、ワイヤW1及びワイヤW2は、ワイヤW3よりもキャリア2の厚さ方向においてキャリア2の主面2aから離れた位置にてボンディング接続されている。このようにキャリア2の主面2aから近い箇所からワイヤW1〜W3を順にボンディングすることにより、ボンディング作業におけるワイヤW1〜W3の交錯が抑制される。
【0034】
以上に説明した、第2実施形態の光学装置においても、第1実施形態と同等の効果を奏する。また、キャリア2の主面2a上に部品キャリア9が設けられることにより、キャリア2の厚さ方向におけるワイヤW1〜W3のボンディング位置が異なる。これにより、ワイヤW1〜W3同士の交錯が抑制される。
【0035】
(第3実施形態)
以下では、第3実施形態に係る光学装置の一例について説明する。
図7は、第3実施形態に係る光学装置の概略平面図である。
図7に示されるように、光学装置1Bは、第2実施形態の光学装置1Aと比較して、チップコイル6Aと半導体レーザ3との接続関係が異なっている。具体的には、光学装置1Bにおいては、チップコイル6Aは、ワイヤW6を介して信号線路4に接続されている。つまり、光学装置1Bは、チップコイル6Aと信号線路4とを互いに接続するためのワイヤ(第2ワイヤ)W6を有している。これにより、コンデンサ5は、ワイヤW1、チップコイル6A、ワイヤW6、信号線路4、及びワイヤW3を介して半導体レーザ3に接続されている。
【0036】
以上に説明した、第3実施形態の光学装置においても、第2実施形態と同等の効果を奏する。また、所定の抵抗値にマッチングされた信号線路4を介して半導体レーザ3とバイアス回路とが互いに接続されている。したがって、光学装置1Bの特性が一層向上される。
【0037】
(第4実施形態)
以下では、第4実施形態に係る光学装置が搭載された半導体光モジュールの一例について説明する。
図8は、第4実施形態に係る光学装置が搭載されたTOSA(Transmit OpticalSub-Assembly)型半導体光モジュールの概略平面図である。
図8に示されるように、TOSA型半導体光モジュール200は筐体10を備えており、説明のために筐体10の一部が部分的に破断されている。筐体10は、側壁10A〜10D、及び底面10Eを有している。筐体10の材質は、例えばニッケルコバルト鉄合金(NiCoFe系)等である。
【0038】
図8に示されるように、筐体10内には、光学装置1C、発光部20、受光部30、レンズホルダ40、レセプタクル41及びフィードスルー50が設けられている。光学装置1Cは、発光部20を有しており、例えば筐体10内の中央付近に配置される。受光部30は、筐体10内において、発光部20の光軸20L上に配置される。レンズホルダ40は、複数のレンズ40aを収容している。レセプタクル41は、出射窓41a及びレンズ41bを収容している。レンズホルダ40及びレセプタクル41は、発光部20に対して受光部30の反対側に配置されている。レセプタクル41では、出射窓41aが収容される領域41Cが側壁10Aに埋め込まれている。また、レンズ41bが収容される領域41Dは、側壁10Aの外部に設けられている。フィードスルー50は、側壁10Bの内部から外部に亘って設けられている。発光部20は、受光部30と光学的に結合される。また、発光部20は、レンズホルダ40のレンズ40aと光学的に結合される。レンズ40aは、レセプタクル41の出射窓41aと光学的に結合される。出射窓41aは、レセプタクル41のレンズ41bと光学的に結合される。レンズ41bは、レンズ40a及び出射窓41aを介して、発光部20と光学的に結合される。発光部20は、フィードスルー50と電気的に接続されている。
【0039】
発光部20に含まれる半導体レーザ21は、レーザ光L1を出射する端面21Aと、端面21Aに対向し、レーザ光L2を出射する端面21Bとを有する。
図8に示されるように、受光部30は、受光素子31及び受光素子キャリア32を含んでいる。受光素子31によって、レーザ光L2の光強度がモニタリングされる。受光素子31は、例えばフォトダイオード等からなり、受光素子キャリア32は、例えば酸化アルミニウムを含むセラミック等の熱伝導率の高い絶縁物からなる。受光部30は、半導体レーザ21の端面21B側に配置されている。レンズホルダ40、出射窓41a、及びレセプタクル41は、端面21A側に配置されている。光軸20Lは、筐体10の中心軸10Lの近傍に位置しており、筐体10の長手方向に沿って延びている。レセプタクル41を通過したレーザ光L1は、例えば、レセプタクル41の外側にあってレセプタクル41と光学的に接続された光ファイバ(不図示)などを介して、外部に提供される。
【0040】
図8に示されるように、TOSA型半導体光モジュール200には、半導体レーザ21を発振させるための駆動部23が設けられていてもよい。駆動部23は、例えばキャパシタ及びサーミスタ等を含む。発光部20は、例えば直接変調レーザ(Directly modulated laser:DML)である。
【0041】
図8に示されるように、筐体10の底面10Eの上には、例えばThermoelectricCooler(TEC)などを含む温度制御素子12が配置されている。温度制御素子12は、発光部20の温度を一定に保持し、半導体レーザ21からのレーザ光L1及びL2の波長を一定に保つように制御を行う素子である。
【0042】
フィードスルー50には、電気端子である第1リード51a〜第8リード51hが設けられている。フィードスルー50は、端面50Aを有し、第1リード51a〜第8リード51hは、端面50Aに設けられている。また、フィードスルー50は、受光部30を搭載する第1領域50Pのほか、第2領域50Q及び第3領域50Rを収容している。第2領域50Qは、第1信号配線52a、第1グランド配線52b及び52c、ビア52d及び52e、並びに第4グランド配線53を有する。ビア52d及び52eは、それぞれ第1グランド配線52b及び52cに設けられている。第3領域50Rは、第2信号配線54a、第2グランド配線54b及び54c、ビア54d及び54e、並びに第4グランド配線53を有する。ビア54d及び54eは、それぞれ第2グランド配線54b及び54cに設けられている。第3領域50Rは、筐体10の側壁10Bの内部及び側壁10Bの外側に配置されている。フィードスルー50は、領域50E〜50Hを有する。また、フィードスルー50は、例えば酸化アルミニウムを含むセラミックなどから構成されている。
【0043】
変調信号が入力される第1信号配線52aは、第2信号配線54aと電気的に接続される。また、第1信号配線52aは、第4信号配線18aと電気的に接続され、さらに、第4信号配線18aを介して第3信号配線(信号線路)15aと電気的に接続される。最終的に、第1信号配線52aは、第4信号配線18a及び第3信号配線15aを介して、半導体レーザ21と電気的に接続される。第2信号配線54aは、第1信号配線52aに加えて、第1リード51aと電気的に接続される。第1信号配線52a及び第2信号配線54aは、レーザ光L1,L2を変調するための変調信号を半導体レーザ21に伝送するための配線である。
【0044】
図8に示されるように、第1グランド配線52b及び52cは、第1信号配線52aの両側に配置されている。第2グランド配線54b及び54cは、第2信号配線54aの両側に配置されている。ボンディングワイヤ11p、11q及び11rが設けられ、第1信号配線52aと第4信号配線18aとはボンディングワイヤ11pを介して電気的に接続される。第4信号配線18aと第3信号配線15aとはボンディングワイヤ11qを介して電気的に接続される。第3信号配線15aと半導体レーザ21とはボンディングワイヤ11rを介して電気的に接続される。第1グランド配線52b及び52cは、それぞれ第2グランド配線54b及び54cと電気的に接続される。第1グランド配線52bは、ボンディングワイヤ11sを介して伝送基板18と電気的に接続され、第1グランド配線52cは、ボンディングワイヤ11tを介して伝送基板18と電気的に接続される。また、第2グランド配線54b及び54cは、それぞれ第2リード51b及び第3リード51cと電気的に接続される。第2リード51b及び第3リード51cは、第1リード51aの両側に配置される。伝送基板18にはビア18b,18c及び裏面配線が設けられている。ボンディングワイヤ11sは、ビア18cを介して裏面配線と電気的に接続され、ボンディングワイヤ11tは、ビア18bを介して裏面配線と電気的に接続される。
【0045】
図8に示されるように、第1リード51aは、フィードスルー50の端面50Aの中央付近、即ち、筐体10の中心軸10Lの軸線付近に設けられる。また、フィードスルー50内で、第2信号配線54aは、中心軸10Lの軸線付近より外側に配置された第2領域50Qの第1信号配線52aと接続される。このため、第2信号配線54aの伝送進路は、フィードスルー50の領域50Eでは、中心軸10Lの軸線にほぼ沿っているが、領域50F及び50Gでは、中心軸10Lの軸線から傾斜している。第2グランド配線54b及び54cは、第2信号配線54aの両側に配置される。このため、第2グランド配線54b及び54cの伝送進路も、フィードスルー50の領域50Eでは、共に中心軸10Lの軸線にほぼ沿っているが、領域50Fと50Gでは、共に中心軸10Lの軸線から傾斜している。
【0046】
図8に示されるように、バイアス電流が供給される第7リード51gは、第5信号配線52f及びボンディングワイヤ11bを介してコンデンサ25に接続されている。コンデンサ25は、第3実施形態に係る光学装置1Bのコンデンサ5に相当する。コンデンサ25は、ボンディングワイヤ(第1ワイヤ)11aを介してチップコイル26に接続されている。チップコイル26は、第3実施形態に係る光学装置1Bのチップコイル6Aに相当する。チップコイル26は、ボンディングワイヤ(第2ワイヤ)11cを介して第3信号配線15aに接続されている。
【0047】
以上に説明した、第4実施形態に係る光学装置が搭載された半導体光モジュールにおいても、第3実施形態と同等の効果を奏する。また、TOSA型半導体光モジュール200において、変調素子を設けなくともよいため、更なる小型化が可能になる。
【0048】
図9は、第4実施形態の変形例に係るTOSA型半導体光モジュールの概略平面図である。
図9に示されるように、TOSA型半導体光モジュール200Aは、TOSA型半導体光モジュール200と比較して、第4信号配線18aが異なっている。具体的には、第4信号配線18aに抵抗領域201が設けられている。抵抗領域201は、第4信号配線18aにおいて他の部分よりも抵抗が高い領域である。例えば、抵抗領域201と半導体レーザ21との間の第4信号配線18a及び第3信号配線15aの距離が、変調信号の波長の1/4以内の長さとなる位置に、抵抗領域201が設けられている。抵抗領域201は、例えば第4信号配線18aの他の部分よりも抵抗が高い金属又は合金などから形成されている。当該変形例においても、第4実施形態と同等の効果を奏する。また、第4信号配線18aに抵抗領域201が設けられることによって、変曲点が生じない良好な反射特性を得ることができる。
【0049】
本発明による光学装置は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態及び変形例を適宜組み合わせてもよい。例えば、第1実施形態又は第2実施形態に記載された光学装置を、第4実施形態に記載される半導体光モジュールに適用してもよい。また、インダクタ素子は、スパイラルインダクタ6又はチップコイル6Aに限定されず、他の分布定数回路から構成されていてもよい。