(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記貫通部が形成された前記ハウジングの反対面には弾性復元力を持つ補助弾性部が繋がって、前記補助弾性部の一端に補助接触部が形成されることを特徴とする、請求項2に記載の微細電極回路検査用ピン。
前記ハウジングは前記補助弾性部をカバーするように延長されて形成され、前記補助接触部を外部へ露出する補助貫通部が形成されることを特徴とする、請求項3に記載の微細電極回路検査用ピン。
前記補助貫通部の断面の広さは前記ハウジングの断面の広さより小さく、前記ハウジング及び補助貫通部の断面は四角状に形成されたことを特徴とする、請求項4に記載の微細電極回路検査用ピン。
前記接触部は接触端子がさらに形成されるが、前記接触端子の端部は直角形状、三角形状、多段の直角突出形状のいずれか一つの断面に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の微細電極回路検査用ピン。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体ディバイスはウエハー(Wafer)上に回路パターン及び検査のための接触パッドを形成するファブリケーション(fabrication)工程と、回路パターン及び接触パッドが形成されたウエハーを各々の半導体チップで組立てるアセンブリ(assembly)工程によって製造される。
【0003】
ファブリケーション工程とアセンブリ工程の間にはウエハー上に形成された接触パッドに電気信号を印加することでウエハーの電気的特性を検査する検査工程が行われる。この検査工程はウエハーの不良を検査してアセンブリ工程時に不良が発生したウエハーの一部分を除去するために行う工程である。
【0004】
検査工程の際にはウエハーに電気的信号を印加するテスターと言う検査装備と、ウエハーとテスターの間のインターフェース機能を行うプローブカードという検査装備が主に用いられる。この中でプローブカードはテスターから印加される電気信号を受信する印刷回路基板、及びウエハー上に形成された接触パッドと接触する複数個のピンを含む。
【0005】
最近半導体チップが高集積化されることにつれ、ファブリケーション工程によってウエハーに形成される回路パターンが高集積され、これによって隣り合う接触パッドの間の間隔、即ち、ピッチ(pitch)が非常に狭く形成されている。
【0006】
これによって、各々のピンは接したピンとのピッチが縮まるようにその厚さが薄く設計されている。
【0007】
しかし、このようにピンの厚さが薄くなると強度が低下し、検査工程で加えられる横方向の力によってピンが損傷したり、またはピンに接触されるウエハー上の接触パッドが損傷する問題点がある。
【0008】
また、被検査物であるウエハーの接触パッドに段差が存在する場合には、特定プローブと接触できない接触パッドが存在するようになり、これによって正確な検査にならない場合が生じる問題点がある。
【0009】
これによって、従来にはスプリング構造のピンを使っていたが、これは構造的問題によって、検査する時に力を印加するとブロックを掻きながら動作するようになり、この時ブロックのオキシド層が壊れるようになって漏れが生じる問題がある。
【0010】
これを解決するために、従来にはハウジングを持つピンを開発していたが、ハウジングとピンを別に設計及び製作し、これはハウジングとピン共に半導体の検査時に半導体電極の微細ピッチに対応すべく非常に小さく製作されるので、ハウジングとプローブの結合工程は高難易度が求められる。
【0011】
また、ハウジングとピンを結合する場合、ピンセットなど器具を利用することでハウジングやピンに必要以上の力が加えられて変形する不良が発生し、ハウジングとピンの個別製作によって製作期間が延びる問題点がある。
【0012】
また、個別製作時にハウジングとピンの相違する工程環境などの要因によって、ハウジングとピンの結合時、設計された大きさとの微細な差によって結合されなかったり、必要以上にハウジングの内部面とピンの外部面が離隔されたりして、正確に作動しない問題点がある。
【0013】
本発明に係わる先行文献として韓国公開特許第10-2009-0117053号(公開日2009年11月12日)があり、前記先行文献には可変剛性機能を持つ垂直型微細接触プローブに関する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、ハウジングとピンを半導体のメムス(MEMS)工程によって同時に製造することで、ハウジングとピンの間の製造時に公差エラーによる構造的欠陷を予め防ぐように製造することができる、微細電極回路検査用ピンの製造方法及びこの方法で製造された微細電極回路検査用ピンを提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、ピンにジグザグの屈曲部を形成することで微細電極回路を物理的に接触して検査する場合に発生される衝撃を緩和することができる、微細電極回路検査用ピンの製造方法及びこの方法で製造された微細電極回路検査用ピンを提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、微細電極回路を測定する時、上下に変形されるピンにハウジングを使ってカバーの役割をするようにして、測定信号の漏れを效率的に防ぐことができる、微細電極回路検査用ピンの製造方法及びこの方法で製造された微細電極回路検査用ピンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
一態様において、本発明は両端のいずれか一つ以上に接触部が形成され、前記両端の間を弾性復元力を持つ弾性部が繋ぐピン及び前記接触部を外部へ露出する貫通部が形成されて前記弾性部をカバーするハウジングを含み、前記ピンと前記ハウジングは半導体のメムス工程によって同時に形成され、前記ピン及び前記ハウジングの下部と上部のいずれか一つ以上の面は平坦に形成される。
【0018】
他の態様において、本発明は両端のいずれか一つ以上に接触部が形成され、前記両端の間を弾性復元力を持つ弾性部が繋ぐピン、及び前記接触部を外部へ露出する貫通部が形成されて前記弾性部をカバーするハウジングを含み、前記接触部は横の長さが前記弾性部の横の長さより短く形成され、前記貫通部は横の長さが前記弾性部の横の長さより短くて、前記接触部の横の長さより長く形成され、前記ピンがハウジングから分離されないようにする。
【0019】
他の態様において、本発明は両端のいずれか一つ以上に接触部が形成され、前記両端の間を弾性復元力を持つ弾性部が繋ぐピン、及び前記接触部を外部へ露出する貫通部が形成されて前記弾性部をカバーするハウジングを含み、前記貫通部の断面の広さは前記ハウジングの断面の広さより小さく、前記ハウジング及び貫通部の断面は四角状に形成される。
【0020】
他の態様において、両端のいずれか一つ以上に接触部が形成され、前記両端の間を弾性復元力を持つ弾性部が繋ぐピン、及び前記接触部を外部へ露出する貫通部が形成されて弾性部をカバーするハウジングを含み、前記貫通部と密接する前記接触部の側面には前記貫通部に向って凹み、またはふくらんでいる多数の凹凸部がさらに形成される。
【0021】
他の態様において、両端のいずれか一つ以上に接触部が形成され、前記両端の間を弾性復元力を持つ弾性部が繋ぐピン、及び前記接触部を外部へ露出する貫通部が形成されて弾性部をカバーするハウジングを含み、前記ハウジングには前記ハウジングの内部空間と連通される一つ以上の排出孔がさらに形成される。
【0022】
前記ピンの一端は前記接触部が形成され、他端は前記ハウジングと繋がる。
【0023】
前記貫通部が形成された前記ハウジングの反対面には弾性復元力を持つ補助弾性部が繋がるし、前記補助弾性部の一端には補助接触部が形成される。
【0024】
前記ハウジングは前記補助弾性部をカバーするように延長されて形成され、前記補助接触部を外部へ露出する補助貫通部が形成される。前記補助貫通部の断面の広さは前記ハウジングの断面の広さより小さく、前記ハウジング及び補助貫通部の断面は四角状に形成される。
【0025】
前記貫通部が形成された前記ハウジングの反対面には補助接触部が形成される。
【0026】
前記弾性部はジグザグに形成される。前記接触部は接触端子がさらに形成されるが、前記接触端子の端部は直角形状、三角形状、多段の直角突出形状のいずれか一つの断面に形成される。
【0027】
前記接触部と前記接触端子の高さは相違する。前記接触部と前記接触端子は異なる金属で形成される。
【0028】
また、他の態様において、本発明は下部ハウジングを形成する下部ハウジングの形成段階;前記下部ハウジングの枠に沿って上方へ直立する側壁ハウジングと、前記側壁ハウジングで囲まれる空間にピンを形成するピン及び側壁ハウジングの形成段階;及び前記ピン及び側壁ハウジングの上部に上部ハウジングを形成する上部ハウジングの形成段階を含む。
【0029】
他の態様において、本発明は下部ハウジングを形成する下部ハウジングの形成段階;前記下部ハウジングの上部にピンを形成するピン形成段階;及び前記下部ハウジングの枠に沿って上方へ直立する側壁ハウジング及び前記ピンの上部に上部ハウジングを形成する側壁ハウジング及び上部ハウジングの形成段階を含む。
【0030】
前記ピンと前記下部ハウジング、前記側壁ハウジング、前記上部ハウジングの間には犠牲部を形成し、前記下部ハウジングと前記上部ハウジングのいずれか一つ以上に前記ハウジングの側壁の内部空間と連通される一つ以上の排出孔をさらに形成する。
【0031】
前記下部ハウジングの形成段階は、ベースを用意し、前記ベースの上部に前記下部ハウジングを形成する。
【0032】
前記ピン及び側壁ハウジングの形成段階は、前記下部ハウジングの上部に前記下部ハウジングの横の長さより短い横の長さを持つ第1犠牲部を形成し、前記下部ハウジングの枠に沿って上方へ直立する側壁ハウジングを形成し、前記第1犠牲部の上部に前記ピンを形成して前記側壁ハウジングと前記ピンの間の前記第1犠牲部の上面に第2犠牲部を形成する。
【0033】
前記側壁ハウジングの内側に位置する前記ピンの上部に前記側壁ハウジングの内側空間の横の長さと同一の第3犠牲部を形成し、前記側壁ハウジング及び前記第3犠牲部の上部に前記下部ハウジングの形状に対応される上部ハウジングを形成し、前記下部ハウジング、前記ピン、前記側壁ハウジング、前記上部ハウジングを除いた部分を除去する。
【0034】
前記下部ハウジング、前記ピン、前記側壁ハウジング、前記上部ハウジングは、半導体のメムス工程によってニッケル-コバルトで形成し、前記第1犠牲部、前記第2犠牲部、前記第3犠牲部は半導体のメムス工程を通じて銅で形成する。
【0035】
前記ピンは前記側壁ハウジングの内部空間で弾性を持つように形成された弾性部と、前記弾性部の両端のいずれか一つ以上に前記側壁ハウジングの外部へ突出される接触部を持つように形成され、前記接触部の側面に前記側壁ハウジングの内側壁に向って凹み、またはふくらんでいる多数の凹凸部をさらに形成する。
【0036】
前記接触部の端部に突出される接触端子を形成するが、前記接触端子の端部を直角形状、三角形状、多段の直角突出形状のいずれか一つの断面を持つように形成する。
【0037】
前記ピン及び側壁ハウジングの形成段階を繰り返して前記接触部と前記接触端子の高さが相違するように形成される。前記接触部と前記接触端子は異なる金属で形成される。
【0038】
本発明は、ピンとハウジングを半導体のメムス(MEMS)工程を通じて同時に製造することで、ハウジングとピンの間の製造時の公差エラーによる構造的欠陷を予め防ぐように製造することができる效果を持つ。
【0039】
また、本発明はピンにジグザグの屈曲部を形成することで、微細電極回路を物理的に接触して検査する場合発生する衝撃を緩和することができる效果を持つ。
【0040】
また、本発明は微細電極回路を検査する時、上下に変形されるピンにハウジングがカバーの役割をするようにして測定信号の漏れを效率的に防ぐことができる效果を持つ。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、添付された図面を参照して微細電極回路検査用ピンの製造方法を説明する。そして、前記製造方法で製造される微細電極回路検査用ピンの構造を説明する。
【0043】
本発明の微細電極回路検査用ピンの製造方法は、大きく下部ハウジングの形成段階-->ピン及び側壁ハウジングの形成段階-->上部ハウジングの形成段階によって製造される。
【0044】
下部ハウジングの形成段階(
図1ないし
図2参照)
図1は本発明の微細電極回路検査用ピンの外部と内部を示す図面で、
図2は本発明の下部ハウジングの形成段階を示す図面である。
【0045】
図1及び
図2を参照してベースBを用意する。この時、ベースBは上部が平坦で、以後前記ベースBから微細電極回路検査用ピンの分離が容易であるウエハー、セラミックスなどで形成することが好ましくて、前記ベースBの上部には金属層が形成されることができる。
【0046】
ベースBの上部に下部ハウジング110を形成する。この時、下部ハウジング110はニッケル(Ni)、ニッケル-コバルト(Ni-Co)を含むように形成することが好ましくて、半導体のメムス(MEMS)工程を通じて形成することができる。即ち、下部ハウジング110は半導体のメムス工程の中で開口部を持つマスクを形成し、前記開口部をメッキで充填する工程を利用することが好ましい。例えば、
図2aのように、ベースBの上部にフォトレジスト(PR)を塗布し、
図2bのように前記フォトレジスト(PR)を露光及び現像して前記ベースBの上部が外部へ露出された開口部を形成し、
図2cのように前記開口部をメッキで充填して下部ハウジング110を形成することができる。
【0047】
以下で詳述する半導体のメムス工程は、下部ハウジング110を形成する半導体のメムス工程と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0048】
下部ハウジング110は平坦化処理をするために必要な高さより高く形成し、化学的・機械的研磨(CMP)を利用して必要な高さに合わせることが好ましい。例えば、下部ハウジング110の高さは20um以下となるように形成されることができる。
【0049】
ピン及び側壁ハウジングの形成段階(
図3ないし
図4参照)
図3を参照して下部ハウジング110の上部に第1犠牲部SP1を形成する。この時、第1犠牲部SP1の横の長さは下部ハウジング110の横の長さより短く形成することが好ましくて、以後下部ハウジング110の上部に形成される側壁ハウジング120の内側空間の横の長さと同一に形成することが好ましい。また、第1犠牲部SP1は選択的に湿式エッチングができる金属で形成することが好ましい。例えば、銅で形成することが好ましくて、半導体のメムス工程によって形成することができる。
【0050】
図1を参照すれば、ハウジング100の外部へ露出される接触部及び補助接触部220、230の下部に第1犠牲部SP1を形成することが好ましい。例えば、下部ハウジングの形成段階で下部ハウジング110と同一の高さで選択的に湿式エッチングができる金属層を接触部及び補助接触部220、230が形成される下部に半導体のメムス工程を通じて形成し、前記金属層の上部に第1犠牲部SP1を形成することができる。
【0051】
勿論、接触部及び補助接触部220、230が形成される下部は、第1犠牲部SP1だけで形成することができる。例えば、接触部及び補助接触部220、230が形成される下部及び下部ハウジング110の上部に第1犠牲部SP1を形成し、前記接触部及び補助接触部220、230が形成される下部に前記第1犠牲部SP1を形成するために前記下部ハウジング110の上部に必要な高さより高く形成された第1犠牲部SP1を化学的・機械的研磨を利用して必要な高さに合わせることで形成することができる。
【0052】
第1犠牲部SP1はピン200と下部ハウジング110の間でスペーサー(spacer)の役割をする。
【0053】
次いで、
図4を参照して、下部ハウジング110の上部に下部ハウジング110の外周面に沿って直立する側壁ハウジング120、及び第1犠牲部SP1の上部にピン200及び第2犠牲部SP2を形成する。この時、側壁ハウジング120、ピン200を半導体のメムス工程を通じて形成し、側壁ハウジング120及びピン200を第2犠牲部SP2を形成するためのマスクとして利用して前記第2犠牲部SP2を形成することが好ましい。すなわち、側壁ハウジング120及びピン200の間に形成された開口部に第2犠牲部SP2を形成することができる。また、ピン200及び側壁ハウジング120はニッケル(Ni)、ニッケル-コバルト(Ni-Co)を含むように形成することが好ましくて、半導体のメムス工程によって形成することができる。また、第2犠牲部SP2は選択的に湿式エッチングができる金属で形成することが好ましい。例えば、銅で形成することが好ましくて、半導体のメムス工程によって形成することができる。
【0054】
第2犠牲部SP2は、ピン200と側面ハウジング120の間でスペーサー(spacer)の役割をする。
【0055】
ピン200及び側壁ハウジング120は平坦化処理をするために必要な高さより高く形成し、化学的・機械的研磨を利用して必要な高さに合わせることが好ましい。例えば、ピン200の高さは20um以下となるように形成されることができる。
【0056】
上部ハウジングの形成段階(
図5ないし
図7参照)
図5を参照してピン200及び第2犠牲部SP2の上部に第3犠牲部SP3を形成する。この時、第3犠牲部SP3の横の長さは側壁ハウジング120の内側空間の横の長さと同一に形成することが好ましくて、第1犠牲部SP1の横の長さと同一に形成することが好ましい。また、前記第3犠牲部SP3は選択的に湿式エッチングができる金属で形成することが好ましい。例えば、銅で形成することが好ましくて、半導体のメムス工程を通じて形成することができる。
【0057】
第3犠牲部SP3はピン200と上部ハウジング130の間でスペーサー(spacer)の役割をする。
【0058】
次いで、
図6を参照して第3犠牲部SP3の上部に上部ハウジング130を形成する。この時、上部ハウジング130はニッケル(Ni)、ニッケル-コバルト(Ni-Co)を含むように形成することが好ましくて、半導体のメムス工程を通じて形成することができる。
【0059】
上部ハウジング130は平坦化処理をするために必要な高さより高く形成し、化学的・機械的研磨を利用して必要な高さに合わせることが好ましい。例えば、上部ハウジング130の高さは20um以下となるように形成することができる。
【0060】
次いで、
図7を参照してスペーサーの役割をする犠牲部SP1、SP2、SP3を除去する。この時、犠牲部SP1、SP2、SP3の除去は、犠牲部SP1、SP2、SP3を選択的に湿式エッチングする溶液を使って除くことが好ましい。
【0061】
これによって、
図1及び
図7に図示されるような内部を持つ微細電極回路検査用ピンが形成される。
【0062】
先だって言及した微細電極回路検査用ピンの製造方法は、基本的実施例を説明したことであって、実施例を変形して製造することも可能である。例えば、ピン及び側壁ハウジングの形成段階で側壁ハウジング120を形成せず、上部ハウジングの形成段階で側壁ハウジング120及び上部ハウジング130を同時に形成、またはピン及び側壁ハウジングの形成段階で第2犠牲部SP2を形成せずに、上部ハウジングの形成段階で第2犠牲部SP2及び第3犠牲部SP3を同時に形成することが代表例に当たる。
【0063】
一方、
図1を参照すれば、本発明ではピン及び側壁ハウジングの形成段階でピン200が側壁ハウジング120の内部空間で、前記側壁ハウジング120の長手方向に沿ってジグザグに折曲げられる弾性部210と、前記弾性部210の長手方向の両端から前記側壁ハウジング120の両端に突出される接触部及び補助接触部220、230を持つように形成することができる。
【0064】
これに加えて、接触部及び補助接触部220、230それぞれの側面に多数の凹凸部220a、230aをさらに形成することができる。
【0065】
凹凸部220a、230aは接触部及び補助接触部220、230と側壁ハウジング120が付かないようにする機能を行う。本発明はハウジング100とピン200を別途に製造せず、同時に一体型で製造する長所があって、製造工程でハウジング100とピン200の間に一定以上の離隔空間の形成が重要である。すなわち、側面ハウジング120とピン200を形成するための開口部をフォトレジストに形成すると、前記開口部の間に形成されたフォトレジストの横の長さが5um以下の部位はフォトレジストがまともに形成されないため、前記開口部に前記側壁ハウジング120と前記ピン200を形成する時に前記側壁ハウジング120と前記ピン200が分離されて形成されない。
【0066】
よって、ハウジング100とピン200の間に一定以上の離隔空間があれば問題ないが、離隔空間が狭いとハウジング100とピン200がくっ付いてしまって不良品が発生することがある。
【0067】
これを解決するために、ハウジング100とピン200の間に一定以上の離隔空間を作れば良いが、前記ピン200が離隔空間で左右側に流動することができるため、微細電極回路を検査する時に接触部220が接点を脱する不良が発生することもある。よって、ハウジング100とピン200の間に離隔空間が必要な前記ピン200の部位に凹凸部220a、230aを形成することで前記ピン200の左右側の流動を防止しながら、前記ハウジング100と前記ピン200の間に一定以上の離隔空間が形成されることができるようにする。
【0068】
先だって言及した凹凸部220a、230aは、接触部220、230に形成されるものと説明したが、側壁ハウジング120に形成することも可能である。
【0069】
これに加えて、
図8aを参照すれば、接触部及び補助接触部220、230の端部に、突出される接触端子221、231を形成する場合、前記接触端子221、231の端部を直角形状、三角形状、多段の直角突出形状のいずれか一つの断面を持つように形成することができる。
【0070】
ここで、接触部及び補助接触部220、230と接触端子221、231の高さは同一であることがよいが、但し、端を成す接触端子221、231の形状が相違するように形成することができる。
【0071】
これに加えて、
図8bを参照すれば、上述した接触端子221、231は接触部及び補助接触部220、230の端部に形成されるが、その高さが接触部220、230の高さに比べて低く形成されることがある。
【0072】
すなわち、ピン及び側壁ハウジングの形成段階を何回も繰り返して接触部及び補助接触部220、230と、前記接触部及び補助接触部220、230の端に形成される接触端子221、231の高さ(厚さ)を異なるように形成することもある。
【0073】
また、接触端子221、231の厚さを異なるように形成することで、接触端子221、231と接触部及び補助接触部220、230を違う金属で形成することができる。例えば、接触部及び補助接触部220、230はニッケル(Ni)、ニッケル-コバルト(Ni-Co)を含むように形成し、接触端子221、231は接触部及び補助接触部220、230より電気伝導が良い金属または強度の高い金属で形成することができる。
【0074】
これに加えて、
図1を参照すれば、ハウジング100は内部空間と連通される一つ以上の排出孔150が形成されることが好ましい。例えば、下部ハウジング110と上部ハウジング130のいずれか一つ以上に、側壁ハウジング120の内部空間と連通される一つ以上の排出孔150をさらに形成することができる。
【0075】
排出孔150はピン200とハウジング100の間に形成された犠牲部SP1、SP2、SP3を除く機能を行う。つまり、排出孔150にピン200とハウジング100の間に形成された犠牲部SP1、SP2、SP3を除去する溶液が投入され、前記排出孔150を通じて前記犠牲部SP1、SP2、SP3が溶解されて排出される。
【0076】
図9aは本発明による微細電極回路検査用ピンの他の実施例を説明する図面である。先だって説明されたように、ハウジング100とその内部のピン200を同時に製造する方式を適用して、
図9aの構造のようにハウジング100の内部に形成された弾性部211及び補助弾性部212の一端が側壁ハウジング120に繋がる微細電極回路検査用ピンも製造することができる。このような製造方法は先だって説明されたので、その詳細な説明を省略する。
【0077】
図9bは、本発明による微細電極回路検査用ピンの他の実施例を説明する図面である。先だって説明されたように、ハウジング100とその内部のピン200を同時に製造する方式を適用して、
図9bの構造のようにハウジング100の内部に形成された弾性部211の一端が側壁ハウジング120に繋がって、ハウジング100の外部に形成された補助弾性部212の一端が側壁ハウジング120に繋がる微細電極回路検査用ピンも製造することができる。このような製造方法は先だって説明されたので、その詳細な説明を省略する。
【0078】
図9cは、本発明による微細電極回路検査用ピンの他の実施例を説明する図面である。先だって説明されたように、ハウジング100とその内部のピン200を同時に製造する方式を適用して、
図9cの構造のようにハウジング100の内部に形成された第1弾性部211の一端が側壁ハウジング120に繋がるし、ハウジング100の外部に形成された補助接触部230の一端が側壁ハウジング120に繋がる微細電極回路検査用ピンも製造することができる。このような製造方法は先だって説明されたので、その詳細な説明を省略する。
【0079】
次いで、前記のような半導体のメムス(MEMS)工程を通じて製造されるピンの構成を説明する。そして、下記の説明では前記
図1ないし
図9を参照することにする。
【0080】
実施例1による微細電極回路検査用ピン(
図1参照)
本発明の検査用ピンは、ハウジング100及びピン200で構成される。
【0081】
ここで、ハウジング100及びピン200は上述した方法で同時に形成されることが特徴であって、除去される犠牲部SP1、SP2、SP3を通じて前記ハウジング100の内部面と前記ピン200の外部面が離隔されるように形成される。また、ハウジング100の下部は上部が平坦なベースBの上部で形成され、前記ハウジング100の上部は化学的・機械的研磨を利用して平坦に形成されるので、ハウジング100の下部と上部のいずれか一つ以上の面は平坦に形成される。この時、ハウジングの外部及び内部の断面は、四角状に形成されることが好ましい。
【0082】
これに加えて、ピン200は弾性部210を形成し、前記弾性部210の両端に一対の接触部及び補助接触部220、230を形成する。また、弾性部210は弾性を持つように形成されることが好ましい。例えば、弾性部210はジグザグに形成することができる。
【0083】
これに加えて、ハウジング100の長手方向の両端には一対の貫通部及び補助貫通部121、131が形成され、前記一対の貫通部及び補助貫通部121、131を通じて一対の接触部及び補助接触部220、230のそれぞれが外部へ露出される。また、一対の貫通部及び補助貫通部121、131の下部及び上部は化学的・機械的研磨を利用して平坦に形成された下部ハウジング110の上部及び上部ハウジング130の下部が側壁ハウジング120で囲まれない部位に形成されたものなので、前記一対の貫通部及び補助貫通部121、131の下部と上部のいずれか一つ以上の面は平坦に形成される。この時、一対の貫通部及び補助貫通部121、131の断面は四角状に形成されることが好ましい。
【0084】
これに加えて、弾性部210は上部ハウジング130、下部ハウジング110及び側壁ハウジング120で形成されるハウジング100の内部空間に位置され、前記弾性部210は貫通部及び補助貫通部121、131を通じて前記ハウジング130と分離されないように、横の長さが前記貫通部及び補助貫通部121、131の横の長さより長く形成されることが好ましい。
【0085】
これに加えて、接触部及び補助接触部220、230の端部には接触端子221、231が突出形成されるし、前記接触端子221、231の形状は、直角形状、三角形状、多段の直角突出形状のいずれか一つの断面を持つように形成される。
【0086】
これに加えて、ハウジング100は内部空間と連通される一つ以上の排出孔150が形成されることが好ましい。例えば、下部ハウジング110と上部ハウジング130のいずれか一つ以上に、側壁ハウジング120の内部空間と連通される一つ以上の排出孔150をさらに形成することができる。
【0087】
実施例2による微細電極回路検査用ピン(
図9a参照)
本発明の検査用ピンは、ハウジング100及びピン200で構成される。
【0088】
ここで、ハウジング100及びピン200は上述した方法で同時に形成されることが特徴であり、除去される犠牲部SP1、SP2、SP3を通じて前記ハウジング100の内部面と前記ピン200の外部面が離隔されるように形成される。また、ハウジング100の下部は上部が平坦なベースBの上部で形成され、前記ハウジング100の上部は化学的・機械的研磨を利用して平坦に形成されるので、ハウジング100の下部と上部のいずれか一つ以上の面は平坦に形成される。この時、ハウジングの外部及び内部の断面は四角状に形成されることが好ましい。
【0089】
これに加えて、ピン200は弾性部211と補助弾性部212を形成し、前記弾性部211及び前記補助弾性部212の一端は側壁ハウジング120に繋がって、前記弾性部211及び前記補助弾性部212の他端は接触部及び補助接触部220、230が形成される。また、弾性部211と補助弾性部212は弾性を持つように形成されることが好ましい。例えば、弾性部211及び補助弾性部212はジグザグまたはL状に形成されることができる。
【0090】
これに加えて、ハウジング100の長手方向の両端には貫通部及び補助貫通部121、131が形成されるし、前記貫通部及び補助貫通部121、131を通じて、接触部及び補助接触部220、230それぞれが外部へ露出される。また、貫通部及び補助貫通部121、131の下部及び上部は化学的・機械的研磨を利用して平坦に形成された下部ハウジング110の上部及び上部ハウジング130の下部が側壁ハウジング120で囲まれない部位に形成されたものなので、前記貫通部及び補助貫通部121、131の下部と上部のいずれか一つ以上の面は平坦に形成される。この時、貫通部及び補助貫通部121、131の断面は四角状に形成されることが好ましい。
【0091】
これに加えて、弾性部210は上部ハウジング130、下部ハウジング110及び側壁ハウジング120で形成されるハウジング100の内部空間に位置され、前記弾性部210は貫通部及び補助貫通部121、131を通じて前記ハウジング130と分離されないように前記貫通部及び補助貫通部121、131の横の長さより長く形成されることが好ましい。
【0092】
これに加えて、接触部及び補助接触部220、230の端部には接触端子221、231が突出形成され、前記接触端子221、231の形状は、直角形状、三角形状、多段の直角突出形状のいずれか一つの断面を持つように形成される。
【0093】
これに加えて、ハウジング100は内部空間と連通される一つ以上の排出孔150が形成されることが好ましい。例えば、下部ハウジング110と上部ハウジング130のいずれか一つ以上に、側壁ハウジング120の内部空間と連通される一つ以上の排出孔150をさらに形成することができる。
【0094】
実施例3による微細電極回路検査用ピン(
図9b参照)
本発明の検査用ピンは、ハウジング100及びピン200で構成される。
【0095】
ここで、前記ハウジング100及びピン200は上述の方法で同時に形成されることが特徴であり、除去される犠牲部SP1、SP2、SP3を通じて前記ハウジング100の内部面と前記ピン200の外部面が離隔されるように形成される。また、ハウジング100の下部は上部が平坦なベースBの上部で形成され、前記ハウジング100の上部は化学的・機械的研磨を利用して平坦に形成されるので、ハウジング100の下部と上部のいずれか一つ以上の面は平坦に形成される。この時、ハウジングの外部及び内部の断面は四角状に形成されることが好ましい。
【0096】
これに加えて、ピン200は弾性部211と補助弾性部212を形成し、前記弾性部211及び補助弾性部212の一端はハウジング100に繋がって、前記弾性部211及び補助弾性部212の他端は接触部及び補助接触部220、230が形成される。また、弾性部211及び補助弾性部212は弾性を持つように形成されることが好ましい。例えば、弾性部211及び補助弾性部212はジグザグまたはL状で弾性を持つように形成される。
【0097】
これに加えて、ハウジング100の長手方向の両端のいずれか一つには貫通部121が形成され、前記貫通部121を通じて接触部220が外部へ露出される。また、貫通部121の下部及び上部は化学的・機械的研磨を利用して平坦に形成された下部ハウジング110の上部及び上部ハウジング130の下部が側壁ハウジング120で囲まれない部位に形成されたものなので、前記貫通部121の下部と上部のいずれか一つ以上の面は平坦に形成される。この時、貫通部121の断面は四角形になるように形成されることが好ましい。これに加えて、弾性部211は上部ハウジング130、下部ハウジング110及び側壁ハウジング120で形成されるハウジング100の内部空間に位置され、補助弾性部212はハウジング100の外部空間に位置される。また、弾性部211は貫通部121を通じてハウジング130と分離されないように横の長さが前記貫通部121の横の長さより長く形成されることが好ましい。
【0098】
これに加えて、接触部及び補助接触部220、230の端部には接触端子221、231が突出形成され、前記接触端子221、231の形状は、直角形状、三角形状、多段の直角突出形状のいずれか一つの断面を持つように形成される。
【0099】
これに加えて、ハウジング100は内部空間と連通される一つ以上の排出孔150が形成されることが好ましい。例えば、下部ハウジング110と上部ハウジング130のいずれか一つ以上に、側壁ハウジング120の内部空間と連通される一つ以上の排出孔150をさらに形成することができる。
【0100】
実施例4による微細電極回路検査用ピン(
図9c参照)
本発明の検査用ピンは、ハウジング100及びピン200で構成される。
【0101】
ここで、前記ハウジング100及びピン200は上述の方法で同時に形成されることが特徴であり、除去される犠牲部SP1、SP2、SP3を通じて前記ハウジング100の内部面と前記ピン200の外部面が離隔されるように形成される。また、ハウジング100の下部は上部が平坦なベースBの上部で形成され、上部は化学的・機械的研磨を利用して平坦に形成されるので、ハウジング100の下部と上部のいずれか一つ以上の面は平坦に形成される。この時、ハウジングの外部及び内部の断面は四角状に形成されることが好ましい。
【0102】
これに加えて、ピン200は弾性部211を形成し、前記弾性部211の一端は側壁ハウジング120に繋がって、前記弾性部211の他端は接触部220を形成する。また、弾性部211は弾性を持つように形成されることが好ましい。例えば、弾性部211はジグザグに形成されることができる。
【0103】
これに加えて、ハウジング100の長手方向の両端のいずれか一つには貫通部121が形成され、前記貫通部121を通じて接触部220が外部へ露出される。また、貫通部121の下部及び上部は化学的・機械的研磨を利用して平坦に形成された下部ハウジング110の上部及び上部ハウジング130の下部が側壁ハウジング120で囲まれない部位に形成されたものなので、前記貫通部121の下部と上部のいずれか一つ以上の面は平坦に形成される。この時、貫通部121の断面は四角状に形成されることが好ましい。
【0104】
これに加えて、弾性部211は上部ハウジング130、下部ハウジング110及び側壁ハウジング120で形成されるハウジング100の内部空間に位置され、前記弾性部211は貫通部121を通じて前記ハウジング130と分離されないように横の長さが前記貫通部121の横の長さより長く形成されることが好ましい。
【0105】
また、前記ハウジング100は、貫通部121が形成された面の反対面に補助接触部230が形成される。
【0106】
これに加えて、接触部及び補助接触部220、230の端部には接触端子221、231が突出形成され、前記接触端子221、231の形状は、直角形状、三角形状、多段の直角突出形状のいずれか一つの断面を持つように形成される。
【0107】
これに加えて、ハウジング100は内部空間と連通される一つ以上の排出孔150が形成されることが好ましい。例えば、下部ハウジング110と上部ハウジング130のいずれか一つ以上に、側壁ハウジング120の内部空間と連通される一つ以上の排出孔150をさらに形成することができる。
【0108】
以上、本発明の微細電極回路検査用ピンの製造方法及びこの方法で製造された微細電極回路検査用ピンに関する具体的な実施例に関して説明したが、本発明の範囲から脱しない限度内で様々な実施変形が可能であることは自明である。
【0109】
よって、本発明の範囲は、説明された実施例に限って解釈されてはならないし、後述する特許請求の範囲だけではなく、この特許請求の範囲と均等なものなどによって定められなければならない。
【0110】
すなわち、上術された実施例は全ての面で例示的なものであって、限定的なものではないことを理解しなければならないし、本発明の範囲は詳細な説明よりは後述される特許請求の範囲によって示され、その特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものとして解釈されなければならない。