(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
毎回の排尿後に少量の尿が漏れて垂れるいわゆる尿垂れ現象が生じると、通常のブリーフタイプの男性用下着を着用している場合であっても、垂れた尿が股間に付着して不快な思いをする。また、トランクスタイプの男性用下着は、通気性が良く男性器に対する圧迫感が少ないので、心地よく着用できるメリットがあるが、この下着の太腿を通す2つの開口部がかなり大きいため、上述のような尿垂れ現象が起こると、その垂れた尿が太腿の内側を伝わって膝の上近くまで達することもあり、非常に不快な思いをする。
【0005】
また、このように漏れた尿が太腿の内側を伝わって垂れていくと、その後にズボン内側に付着してしまう。ズボンは下着ほど頻繁には洗濯しないため、小用を足すごとにこのような尿垂れ現象が生じると、毎回ズボンの裏側に尿が付着して不衛生であるばかりか、異臭を放つようになり好ましくない。また、例えば白っぽいズボンを穿いている場合、毎回生じる尿垂れによりズボンの太もも部分に尿が付着してしみができてしまい、せっかくのズボンが外見上このようなしみによって台無しになってしまう。
【0006】
なお、特許文献1に記載の男性用下着は、尿失禁の対策として考えられたもので、通常の男性用下着の内側の男性器が当たる部分に尿を吸収するための吸水パットが着脱可能に備わっている。そのため、ある程度深刻な尿失禁対策としては有用であるが、毎回の排尿後に少量の尿が漏れて垂れるいわゆる尿垂れに対して常時着用しようとすると、多数の吸水パットを購入しておいてそれを定期的に交換することが必要となり、手間とコストがかかってしまう。また、吸水パットをうっかり外すことなくそのまま他の洗濯物と共に洗濯機に入れて洗濯してしまうと、洗濯中に吸水パットがバラバラになって面倒なことになる。
【0007】
一方、上述のような課題に加えて、一般的な男性用下着を着用した場合、更に別の問題が生じる。具体的には、通常のブリーフタイプやトランクスタイプの男性用下着を着用しながら重労働や激しいスポーツ等を行った場合、上半身のみならず下半身にもかなり汗をかく。特に男性器の陰嚢の裏側やこれと接する太腿の内側部分が汗ばんだり、その上側の部分から垂れてきた汗がこの部分に集まったりすると、陰嚢の裏側とこれと接する太腿の内側部分との間においてベタベタした不快な密着感が生じてしまう。
【0008】
そのため、例えば限られた配送スケジュールの下、長距離トラックを運転する前に数多くの荷物を荷台に慌ただしく積載した後、上半身のみならず下半身も汗をかいた状態で高速道路を急いで運転しなければならない場合、上述の極めて不快な密着感が気になって長時間の高速道路の運転中、運転操作に集中し続けることが難しいことが懸念される。
【0009】
また、例えばかなり汗をかく激しいスポーツや武道の試合中に全身汗だらけとなって上述した部分においてベタベタした不快な密着感が一旦気になり出すと、試合中ずっと神経を集中しつづけることが難しくなり、大切な試合でベストな結果を出せなくなる虞がある。
【0010】
また、比較的長期に亘る登山やキャンプ旅行に行く際、荷物を最小限にする必要上、同じ下着を何日も着用し続けなければならない場合が多くあり、その間定期的にシャワーを浴びたり風呂に入ったりすることもできず、陰嚢の裏側とこれと接する太腿の内側部分との間にどうしても汗が付着して蒸れた状態となって不快感が生じてしまう。そのため、大自然を相手にする登山やキャンプの際に味わうことのできる爽快感を損なってしまう虞がある。
【0011】
また、上述のような状況において、陰嚢の裏側とこれと接する太腿の内側部分との間が汗でベタベタになった状態のまま何日も洗わず放置しておくと、いわゆる股部白癬(いんきんたむし)になったり、治療中の股部白癬が一向に治らなくなったりする。
【0012】
本発明の目的は、排尿後の尿垂れによる不快感や下半身に汗をかいたままとなった時に生じる不快感をなくし、着用中ずっと心地良い着用感を保つことができかつ通常の下着と同様に洗濯可能な廉価な男性用下着を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る男性用下着は、
全体が洗濯可能な生地でできた男性用下着において、
前記男性用下着を着用した状態において当該男性用下着の男性器が位置する部位に前記男性器を収容する収容ポケットが形成され、
前記収容ポケットは、前記男性器の前側を覆うポケット前面部と、前記男性器の後側を覆うポケット後面部からなり、
前記ポケット前面部には、小用を足すための開閉部が備わり、前記ポケット後面部には、前記収容ポケットに前記男性器を収容する開口部が備わり、
前記収容ポケットは、前記男性器の陰茎と陰嚢をそれらの根元から全て収容するようになっており、
前記男性用下着を着用した状態において、前記開口部を除く前記ポケット後面部により、前記陰嚢が太腿部に直接接触しないようになって
おり、
前記男性用下着の通常の着用状態において、前記陰茎の亀頭の先端と前記収容ポケットの内側の底部との間に一定空間が形成され、
前記ポケット前面部の開閉部は、排尿時を除いて閉じ手段によって閉じられ、
前記一定空間は、前記亀頭の排尿出口の下側に形成され、かつ前記開閉部を介して使用前のティッシュ又はガーゼを前記一定空間に収容できると共に、前記開閉部を介して使用後のティッシュ又はガーゼを前記一定空間から取り出すことができる男性用下着であり、
前記開閉部は、前記男性用下着の着用時において上下に延在する前開きスリットからなり、前記男性用下着を着用しない状態において、前記ポケット前面部と前記ポケット後面部との境界には前記ポケット前面部の下端としての折り返し部が存在していると共に、前記前開きスリットは、前記ポケット前面部の前記下端まで達していることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、排尿後の尿垂れによる不快感や下半身に汗をかいたままとなった時に生じる不快感をなくし、着用中ずっと心地良い着用感を保つことができかつ通常の下着と同様に洗濯可能な廉価な男性用下着を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係る男性用下着100(以下「ポケットパンツ100」とする)について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るポケットパンツ100の正面図である。また、
図2は、
図1に示したポケットパンツ100を折り畳んだ状態で一部断面で示す側面図である。また、
図3は、
図1に示したポケットパンツ100の前側の部分を裏面(
図2におけるII-II方向)から示す図である。また、
図4は、
図1に示したポケットパンツ100のウエストバンド101を広げて着用する直前の状態を上方から示す図である。また、
図5は、
図1に示したポケットパンツ100を着用した状態を側方から一部断面で示す説明図である。また、
図6は、
図1に示したポケットパンツ100を着用した状態を一部透過して正面から示す説明図である。
【0020】
なお、以下の説明において上下左右の方向に関しては、男性が直立してポケットパンツ100を着用した状態を基準として示すものとする。また、用語「男性器P」に関しては、亀頭Tを有する陰茎Sと、陰嚢Bの双方を含む意味として使用する。
【0021】
本発明の一実施形態に係るポケットパンツ100は、通常の男性用下着と同様の材質でできているが、形状的には通常の男性用下着と異なり、ポケットパンツ100を着用した状態において男性器Pが位置する部位に男性器Pを収容する男性器収容ポケット110(以下、単に「収容ポケット110」とする)が形成されている。
【0022】
即ち、通常の男性用下着と同様の形状で全面部に小用を足す際の前開きスリット(開閉部)112が備わっていない下着本体と、着用時においてこの下着本体150の男性器Pが位置する部分に形成された収容ポケット110を有している。そして、この収容ポケット110は、男性器Pの前側、側方及び下側を覆うポケット前面部111と、下着本体の一部をなし男性器Pの後側を覆うポケット後面部115からなる。なお、本実施形態では、
図2及び
図5から分かるように、ポケット前面部111の大半を形成する生地の下側が折り返されてその折り返した部分がポケット後面部115の一部をなしている。
【0023】
そして、ポケット前面部111には小用を足すための前開きスリット112が備わっている。また、ポケット後面部115には、収容ポケット110に男性器Pを収容する開口部116が備わっている。本実施形態においては、ポケット後面部115は、一般的な男性用パンツの前面において男性器Pを出し入れする前開き部を形成する位置に対応し、開口部116は、ポケットパンツ100の着用時に男性器Pの付け根Paが位置する部分に備わっている。
【0024】
即ち、ポケット後面部115は、ポケットパンツ着用状態において
、下着本体150の男性器Pの裏側が全体的に位置する領域に対応する位置に形成されている。また、ポケット前面部111は、下着本体150のポケット後面部115及び開口部116の双方の領域をちょうど覆うように
下着本体150の前面に縫い付けられている。
【0025】
開口部116は、左右に横長の楕円状なしており、その大きさはポケットパンツ100を着用する際に男性器Pを収容ポケット110に無理なく入れられる大きさを有している。また、本実施形態の場合、開口部116は、生地を楕円状にくりぬいたことにより形成され、この開口部116の縁部116aは特に糸で縁編み等をしておらず、開口部116を介して男性器Pに余分な刺激を与えることなく、収容ポケット110に男性器Pをスムーズに挿入したり収容ポケット110から引き出したりすることができるようになっている。
【0026】
ポケット後面部115の上端部115aは、ポケットパンツ100を着用する際に男性器Pを開口部116から収容ポケット110内に入れると、ポケット後面部115により陰嚢Bが太腿Lに直接接触しないように陰嚢Bの裏側Ba全体を覆うまで延在形成されている。即ち、ポケットパンツ100を着用した状態においてこの開口部116の下側に形成されたポケット後面部115は陰嚢Bの裏側Baと太腿Lとの間を仕切る役目を果たしている。
【0027】
また、収容ポケット110の幅は、男性器Pを収容して身体を動かした際に男性器Pが不必要に振られることなくかつ圧迫されることも無い、着用者に快適な収容感を与える程度の幅となっている。
【0028】
以上のような構成によって、この部分が、男性器収容ポケット110としての機能を果たしている。即ち、本実施形態に係るポケットパンツ100を着用する際に、男性器Pの陰茎Sと陰嚢Bをこの収容ポケット110にそれらの根元から全て快適な収容感を着用者に与えながら収容するようになっている。
【0029】
また、収容ポケット110の前面に形成された排尿用の前開きスリット112には、本実施形態の場合、その長手方向に2箇所、間隔をおいて開閉ボタン113,114が付けられ、2つのボタン113,114を外して前開きスリット112を開いて排尿を済ませると共に、2つのボタン113,114を掛けることによって前開きスリット112を閉じて男性器Pを再び収容ポケット110内に収容するようになっている。
【0030】
また、ポケットパンツ100の通常の着用状態において、亀頭Tの先端Taとポケット前面部111の内側の底部との間には一定空間が形成されている。即ち、この一定空間は、亀頭Tの排尿口の下側に形成されている。そして、本実施形態の場合、前開きスリット112はポケット前面部111の下端まで達しており、2つのボタン113,114を外して前開きスリット112を開いた状態で前開きスリット112の下の部分からこの一定空間の中に使用前のティッシュ又はガーゼを収容できると共に、適当な回数の小用を足した後に尿垂れによりある程度の尿が付着した使用後のティッシュ又はガーゼ(
図6のティッシュ又はガーゼ310参照)を取り出すことができるようになっている。
【0031】
なお、本実施形態に係るポケットパンツ100の生地としては、通常の男性用下着と同様の生地を用いることができる。具体的には、綿・木綿などのコットン、シルク、ニットやメリヤス、レーヨン、リヨセル、アセテート、ナイロン、スパンテックス、メリル、タクテルなどが挙げられる。そして、ポケットパンツ100の全ての生地にこれらを使っても良く、ポケット後面部115を含む下着本体部に何れかの生地を使い、下着本体部に縫い付けられるポケット前面部111に他の生地を使っても良い。
【0032】
本発明に係るポケットパンツ100を着用するにあたっては、
図4に示すように、ウエストバンド101を広げると開口部116が両脚をそれぞれ通す2つの脚通し穴102,103の間に広がって現れるので、開口部116を見ながらこれに男性器Pをスムーズに挿入することができる。なお、ポケットパンツ100の着用に慣れてくれば、上述のようにいちいち目視で確認しながら男性器Pを開口部116に挿入せずに手先の感覚や下半身の動作だけでポケットパンツ100の収容ポケット110に男性器Pを簡単かつ素早く、確実に収容することができるようになる。
【0033】
また、ポケットパンツ100を着用中にウェストバンド101を両手で引き上げることによって、これにつられてポケット後面部115が引き上げられ、その上端部115aが陰嚢Bの付け根の裏側に達する。このようにして、陰嚢Bが太腿Lに直接接触しないように収容ポケット110で陰嚢Bの裏側Ba全体を簡単な動作で完全に覆うことが可能である。
【0034】
続いて、上述の実施形態に係るポケットパンツの作用効果を本発明の作用効果として説明する。また、このような収容ポケットがあることによって、例えば前立腺肥大性に伴う尿切れの悪さによって発生する極めて不快感を伴う排尿後の太腿の内側等への尿垂れを防止することができる。また、尿垂れにより収容ポケットに尿が付着しても、通常の男性用下着と同様に洗濯でき、洗濯後に再度清潔な状態で着用することができる。
【0035】
また、
図5及び
図6から分かるように、ポケットパンツの着用状態において、ポケット内の下方部分に空間が形成されていることで、その空間内の空気溜まり部の働きをし、亀頭の先端に生地が密着することなく快適性を保てると共に、通気性を良くして好ましくない発汗を防止し、男性器及びその周辺の清潔性を保つことができる。
【0036】
また、上述の空間にティッシュやガーゼを詰めておくことで、尿垂れが生じても所定回数の排尿後にティッシュやガーゼを前開きスリットから取り出して大便器で流したり適当な場所に捨てることで、本発明に係るポケットパンツを清潔なままとし、そのまま着用し続けることができる。また、特別な化学物質からなる吸水素材を備えた尿垂れ防止パットなどを用いていないので、このような尿垂れ防止パットを廃棄することによる環境悪化の問題を防ぐことができる。
【0037】
また、本発明に係るポケットパンツを着用したあとにズボンをはいても、ポケットパンツ自体によって男性器が圧迫されることなく日常生活を快適に送ることができる。特にズボンがゆったりしたタイプのズボンの場合、男性器自体が通常のポケットパンツを着用する時のように押さえ付けられることなく、ズボンのゆったり感をその着用中ずっと味わうことができ、気分もリラックスする。
【0038】
また、重労働や激しいスポーツをした後に、下半身が汗だらけになっても、陰嚢の裏側が太腿に直接くっ付くことがないので、不快なベタベタ感を男性器と太腿の間において感じずに済み、重労働や激しいスポーツの後にその部分における不快感に悩まされることがなくなる。
【0039】
これによって、例えば長距離トラックのドライバーが特に夏の暑い時期などに出発時間で数多くの大きな荷物をトラックに積み荷し作業を終えて上半身のみならず下半身にもかなり汗をかいた後に、決められた時刻に目的地まで荷物を届けるために高速道路を集中して運転するような場合に、運転中の振動から受けるこの下半身の特に陰嚢の裏側とこれがくっ付く太ももとの間のベタベタした不快な感覚に悩まされなくて済み、正確な視覚情報や聴覚情報に基づき長時間運転するためにこれらの神経を集中させて高速道路等を運転し続けることができる。つまり、長距離トラックのドライバーにとって、安全運転の大きな阻害要因となる下半身の局部からの不快感が脳の神経回路に伝わることなく、安全運転につながる。
【0040】
なお、これは、長距離トラックのドライバーに限らず、一般のドライバーであっても上述のことは当然に当てはまる。また、例えば家族で田舎に帰省する際、高速道路の渋滞に巻き込まれて予想外の時間を高速道路上で運転し続けなければならない男性(例えば父親)にとっても、本発明に係るポケットパンツを着用していることで、その渋滞中の運転に伴うイライラ感を軽減することができる。
【0041】
また、テニス、サッカー、ラグビー、バスケットボール等の動きの激しいスポーツや、所定時間走り続けるマラソン、ジョギング、柔道や剣道、空手の試合など汗をかきながら緊張状態を保たなければならない武道などにおいて、陰茎と太腿の内側とか発汗しながら常に擦れあう状態になっても、本発明に係るポケットパンツを着用することで、汗でベタベタした不快感を男性器とこれが接する太腿の間から受けずに済むので、これらのスポーツや武道を行うにあたって好影響をもたらすことができる。
【0042】
また、ある程度の日数をかけて登山を行う場合、背中に背負う荷物は最小限にしなければならず、かつ山の中でシャワーやお風呂に入ることもできないので、下着は何日も着用しっぱなしになることが多く、山道を長時間にわたって毎日登ったり降ったりしていると、どうしても股間に汗をかいて陰嚢の裏と太腿の付け根とが歩いている間中くっついたり離れたりして不快感を感じ続けてしまうが、本発明に係るポケットパンツを着用することでこのような不快感を一切感じることなく、同一の下着を快適な状態で何日か着用し続けることができる。
【0043】
また、登山以外の場合であっても、例えばオートバイで革ツナギを着て何日もキャンプツーリングを行うような場合、長時間の走行中、股間が蒸れてくることから生じる不快感をなくし、運転に集中でき、安全なツーリングを楽しむことができる。
【0044】
また、以上の内容に関連して、陰嚢の裏側と太腿の付け根との間が蒸れたままとなって清潔性を保つことができず、いわゆる股部白癬(いんきんたむし)になったり治療中の股部白癬が一向に治らなくなったりするようなことを防止できる。
【0045】
また、ポケットパンツ全体が、通常の男性用下着の生地と同様の生地のみでできているので、特別な尿漏れ防止パットを外して洗濯をするような手間がかからず、楽に洗濯できる。また、吸水性物質を含んだ尿漏れ防止パットをつけたまま、誤って洗濯機に入れてしまうような問題もなく、その後の洗濯中にトラブルが生じることはない。
【0046】
また、ポケット前面部が通常の男性用下着の生地と同様の生地のみでできており、ポケットパンツの不使用時に膨出部をなすように膨らんでいないので、ポケットパンツを折り畳んだ際に通常の男性用下着と同様にコンパクトに折り畳むことができ、何枚か重ねても嵩張ることはない。その結果、無駄な下着収容スペースを要することはなく、下着収納ケースに他の下着や靴下等と共に効率的に収容できると共に、デイバック等に詰めて登山やキャンプに行く際に他の荷物の収容スペースを損なうことがない。
【0047】
また、日常生活においても本発明に係るポケットパンツを着用することで、通常の男性用下着を着用してる際よりもズボンの股間の部分を膨らませることができる。その結果、着用者が街のショーウインドーに映る自分の姿を確認したときに意識的又は無意識のうちに自分自身に対する自信を感じることができ、着用者に自分自身へのメンタル面でのプラス効果を与えることができる。特に、背筋を伸ばすことで上述の膨らみ具合をより目立たせることができるので、日常生活において街を歩く際などにうつむき加減にならず姿勢を良くしながら歩き続けることができるようになり、健康面でのプラス効果も期待できる。
【0048】
なお、上述の実施形態は、本発明の一実施形態としての一例を示したものに過ぎず、本発明の作用効果を発揮し得る範囲内であれば、様々な変形例が適用可能である。例えば、ポケット前面部の前開きスリットの開閉にボタンを用いずにマジックテープ(登録商標)などを用いても良く、前開きスリットの生地の重ね合わせ部分の幅を十分にとることによってこのような開閉手段を備えないようにしても良い。
【0049】
また、ポケットの下側の空間部は必ずしも必要としないが、このような空間部が十分に確保されていることで、上述した作用効果を発揮することができる。
【0050】
また、上述した実施形態においては、ポケット前面部の周縁は、下着本体のポケット後面部と開口部を含む領域の周囲に縫い付けられているが、この周縁において長期の使用に耐えることができる耐久性に優れた素肌に無害な接着剤等を用いても良い。また、上述した実施形態においては、開口部の内周面は、単に穴を開けただけで特に縁編み等を施していなかったが、この内周縁全体を折り返してある程度の折り返し代を確保した上で開口部に男性器を出し入れする際に男性器に接触しない部分で縫いつけても良い。
【0051】
また、上述の実施形態に係るポケットパンツは、図面においてはボクサータイプとして示したが、これとは異なりトランクスタイプやブリーフタイプ、若しくはステテコのような下着にも本発明を適応しても同様の作用効果を発揮することは言うまでもない。
【課題】排尿後の尿垂れによる不快感や下半身に汗をかいたままとなった時に生じる不快感をなくし、着用中ずっと心地良い着用感を保つことができかつ通常の下着と同様に洗濯可能な廉価な男性用下着を提供する。
【解決手段】全体が洗濯可能な生地ででき、男性用下着を着用した状態において男性用下着の男性器が位置する部位に前記男性器を収容する収容ポケット110が形成され、収容ポケットは、男性器の前側を覆うポケット前面部111と、男性器の後側を覆うポケット後面部115からなり、ポケット前面部には小用を足すための開閉部112が備わり、ポケット後面部には収容ポケットに男性器を収容する開口部116が備わり、収容ポケットは、前記男性器の陰茎と陰嚢をそれらの根元から全て収容するようになっており、開口部を除くポケット後面部により、陰嚢が太腿部に直接接触しないようになっている。