特許第6376718号(P6376718)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6376718電極を用いた焼灼処置の監視システムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6376718
(24)【登録日】2018年8月3日
(45)【発行日】2018年8月22日
(54)【発明の名称】電極を用いた焼灼処置の監視システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/18 20060101AFI20180813BHJP
【FI】
   A61B17/36 340
【請求項の数】7
【外国語出願】
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-10935(P2012-10935)
(22)【出願日】2012年1月23日
(65)【公開番号】特開2012-161603(P2012-161603A)
(43)【公開日】2012年8月30日
【審査請求日】2014年9月19日
【審判番号】不服2017-1807(P2017-1807/J1)
【審判請求日】2017年2月7日
(31)【優先権主張番号】13/020,562
(32)【優先日】2011年2月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513109016
【氏名又は名称】コビディエン エルピー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(72)【発明者】
【氏名】ジョゼフ,ディー.ブラナン
【合議体】
【審判長】 高木 彰
【審判官】 熊倉 強
【審判官】 瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−3775(JP,A)
【文献】 特表平8−505544(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0217253(US,A1)
【文献】 国際公開第2009/94422(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力源から組織までマイクロ波エネルギーを伝達するように構成されたアンテナアセンブリであって、前記アンテナアセンブリは放射部および給電路を有する、アンテナアセンブリと、
前記アンテナアセンブリ上に配置され、前記アンテナアセンブリの組織への挿入時に組織に対して配置されるように構成された一対の双極電極であって、前記一対の双極電極のうちの少なくとも1つの電極は、前記電力源からそこに供給された電気信号に応答してフィードバック信号を生成するように構成されており、前記フィードバック信号は、前記一対の双極電極に対する組織の近接度に対応しており、前記フィードバック信号を少なくとも1つの所定のパラメータと比較して前記アンテナアセンブリの組織への挿入深さを決定するように構成されており、前記一対の双極電極のそれぞれは、その少なくとも一部に沿って前記アンテナアセンブリを少なくとも1回取り巻くように構成された螺旋状の電極であり、前記一対の双極電極の巻線は、絡み合ってその間に横方向の間隔を画定し、前記一対の双極電極の巻線間の距離は、前記一対の双極電極のキャパシタンスを増加させる程に近い、電極と、
前記アンテナアセンブリの放射部および給電路を取り囲んでチャンバを形成する外装と、
前記外装に流体連通するように接続された接続ハブであって、前記接続ハブは流体流入口および流体流出口を有し、前記外装は、前記流体流入口から前記アンテナアセンブリの周りに前記流体流出口まで冷却流体を循環させる、接続ハブと、
を含むマイクロ波焼灼システムであって、
前記電力源は、前記比較に基づいて、前記アンテナアセンブリへのマイクロ波エネルギーの伝達を制御するように構成されている、マイクロ波焼灼システム。
【請求項2】
前記フィードバック信号は、前記少なくとも1つの電極の測定されたインピーダンス、測定されたキャパシタンスおよび測定されたインダクタンスのうちの1つである、請求項1に記載のマイクロ波焼灼システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの所定のパラメータは、少なくとも1つのインピーダンス値である、請求項1に記載のマイクロ波焼灼システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの所定のパラメータは、所定の範囲の値である、請求項1に記載のマイクロ波焼灼システム。
【請求項5】
前記電力源は、前記一対の双極電極の一方に第1の電位を、前記一対の双極電極の他方に第2の電位を供給するように構成されている、請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記一対の双極電極のうちの少なくとも1つの電極に供給される電気信号はRFエネルギーである、請求項1に記載のマイクロ波焼灼システム。
【請求項7】
放射部および給電路を有するマイクロ波焼灼アンテナアセンブリであって、
内側導体と、外側導体と、その間に配置された内側絶縁体とを含む、マイクロ波エネルギーを組織に伝達するように構成されたアンテナと、
前記アンテナ上に配置され、前記アンテナの組織への挿入時に組織に対して配置されるように構成された一対の双極電極であって、前記一対の双極電極の少なくとも1つの電極は、電気信号を受信し、それに応答してフィードバック信号を生成するように構成されており、前記フィードバック信号は、前記一対の双極電極に対する組織の近接度に対応しており、前記フィードバック信号を少なくとも1つの所定のパラメータと比較して前記アンテナの組織への挿入深さを決定するように構成されており、前記一対の双極電極のそれぞれは、その少なくとも一部に沿って前記アンテナアセンブリを少なくとも1回取り巻くように構成された螺旋状の電極であり、前記一対の双極電極の巻線は、絡み合ってその間に横方向の間隔を画定し、前記一対の双極電極の巻線間の距離は、前記一対の双極電極のキャパシタンスを増加させる程に近い、電極と、
前記アンテナアセンブリの放射部および給電路を取り囲んでチャンバを形成する外装と、
前記外装に流体連通するように接続された接続ハブであって、前記接続ハブは流体流入口および流体流出口を有し、前記外装は、前記流体流入口から前記アンテナアセンブリの周りに前記流体流出口まで冷却流体を循環させる、接続ハブと、
を含む、マイクロ波焼灼アンテナアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、組織にエネルギーを提供する装置および方法に関し、より詳細には、焼灼プローブを利用した電磁放射線の伝達手順および電極を用いた焼灼処置の監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ある疾患の治療では悪性の腫瘍を破壊する必要がある。腫瘍細胞を加熱および破壊するために電磁放射線を使用することができる。治療では、癌性腫瘍が認められた組織に焼灼プローブを挿入する場合がある。プローブを配置したら、電磁エネルギーをプローブから周囲組織内に送る。
【0003】
癌などの疾患の治療では、ある種の癌細胞が、健康な細胞に通常有害である温度よりも僅かに低い高温で変性することが分かっている。温熱療法などの公知の治療方法は、隣接する健康な細胞を不可逆的な細胞破壊が生じる温度よりも低い温度に維持しながら異常細胞を41℃超の温度まで加熱するために電磁放射線を使用する。このような方法では、電磁放射線を照射して組織を加熱、焼灼および/または凝固させる。このような方法を行うために、時としてマイクロ波エネルギーが利用される。電磁放射線を利用して組織を加熱する他の処置も組織の凝固、切断および/または焼灼を含む。
【0004】
電磁放射線を利用する電気外科手術装置は、様々な使用および用途のために開発されている。短時間に高バーストエネルギーを提供して様々な組織に対する切断および凝固作用を達成するために使用することができる複数の装置が利用可能である。焼灼処置を行うために使用することができる複数の異なる種類の装置が存在する。典型的には、焼灼処置で使用されるマイクロ波装置は、エネルギー源として機能するマイクロ波発生器と、エネルギーを標的組織に導くためのアンテナアセンブリを有するマイクロ波外科手術器具とを含む。マイクロ波発生器と外科手術器具は典型的に、マイクロ波エネルギーを発生器から器具に伝送するため、および、器具と発生器との間で制御、フィードバックおよび識別信号を通信するための複数の導体を有するケーブルアセンブリによって動作可能に接続されている。
【0005】
マイクロ波エネルギーは典型的に、組織を貫通することができるアンテナアセンブリから照射される。モノポールおよびダイポールアンテナアセンブリなどのいくつかの種類のアンテナアセンブリが知られている。モノポールおよびダイポールアンテナアセンブリでは、マイクロ波エネルギーは一般に、導体の軸から離れるように垂直に放射される。モノポールアンテナアセンブリは、マイクロ波エネルギーを伝送する単一の細長い導体を含む。典型的なダイポールアンテナアセンブリは、2つの細長い導体を有し、それらは直線状に並べられ、電気絶縁体を挟んで互いに対して端と端で配置されている。各導体は、マイクロ波エネルギーの波長の長さの約1/4であってもよく、こうして、2つの導体の集合体長さを、供給されるマイクロ波エネルギーの波長の約1/2にしてもよい。特定の処置の間にマイクロ波エネルギーが周囲組織内に放射される程度を評価するのは難しく、そのため、これから焼灼されるか現在焼灼されている周囲組織の面積または体積の決定が難しい場合がある。
【0006】
動作中、マイクロ波アンテナアセンブリは適切に使用されると、治療的に使用されるマイクロ波場が放射される。しかし、マイクロ波アンテナアセンブリが適切に使用されていない場合、放射されたマイクロ波場によって患者およびアンテナアセンブリの使用者の両者に危害を加えてしまう場合がある。アンテナアセンブリの不適当な使用としては、例えば、アンテナアセンブリのシャフトを組織に不十分な深さで挿入することが挙げられる。この場合、適切な手術のために必要とされる最小深さまでアンテナアセンブリが挿入されていない場合に、マイクロ波場がシャフトに沿って使用者の方に向かって伝播することがあり、望ましくない。
【発明の概要】
【0007】
本開示の一実施形態によれば、マイクロ波焼灼システムは、電力源から組織までマイクロ波エネルギーを伝達するように構成されたアンテナアセンブリを含む。1つまたは複数の電極がアンテナアセンブリ上に配置されており、それらは、アンテナアセンブリを組織に挿入すると同時に組織に対して配置されるように構成されている。1つまたは複数の電極は、電力源からそこに供給された電気信号に応答してフィードバック信号を生成するように構成されている。フィードバック信号は、少なくとも1つの電極に対する組織の近接度に対応しており、所定のパラメータと比較して、アンテナアセンブリの組織への挿入深さを決定するように構成されている。電力源は、比較に基づいてアンテナアセンブリへのマイクロ波エネルギーの伝達を制御するように構成されている。
【0008】
本開示の別の実施形態によれば、組織焼灼処置の実施方法は、アンテナアセンブリを組織に挿入し、電力源からアンテナアセンブリ上に配置されている少なくとも1つの電極への電気信号を生成する工程を含む。本方法は、電気信号に応答してフィードバック信号を生成する工程も含む。フィードバック信号は、少なくとも1つの電極に対する組織の近接度に依存している。本方法は、フィードバック信号を所定のパラメータと比較し、その比較に基づいて組織に対するアンテナアセンブリの挿入深さを決定する工程も含む。本方法は、組織への照射のために、比較に基づいて電力源からアンテナアセンブリへのエネルギーの伝達を制御する工程も含む。
【0009】
本開示の別の実施形態によれば、マイクロ波アンテナアセンブリは、マイクロ波エネルギーを組織に伝達するように構成されたアンテナを含む。本アンテナは、内側導体と、外側導体と、その間に配置された内側絶縁体とを含む。1つまたは複数の電極がアンテナ上に配置されており、それらは、アンテナを組織に挿入すると同時に組織に対して配置されるように構成されている。1つまたは複数の電極は、電気信号を受信し、かつ受信信号に応答してフィードバック信号を生成するように構成されている。フィードバック信号は、少なくとも1つの電極に対する組織の近接度に対応しており、フィードバック信号を1つまたは複数の所定のパラメータと比較してアンテナの組織への挿入深さを決定するように構成されている。アンテナから組織へのマイクロ波エネルギーの伝達は、比較に基づいている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態に係るマイクロ波アンテナアセンブリの略図である。
図2A図1のマイクロ波アンテナアセンブリの遠位端の斜視図である。
図2B図1のマイクロ波アンテナアセンブリの遠位端の側面図である。
図3】本開示の別の実施形態に係るマイクロ波アンテナアセンブリのシステムブロック図である。
図4A】本開示の別の実施形態に係る図3のマイクロ波アンテナアセンブリの遠位端を示す。
図4B図4Aのマイクロ波アンテナアセンブリから分離された一対の電極を示す。
図5A】本開示の別の実施形態に係る図3のマイクロ波アンテナアセンブリの遠位端を示す。
図5B図5Aのマイクロ波アンテナアセンブリから分離された一対の電極を示す。
図6A】本開示の別の実施形態に係る図3のマイクロ波アンテナアセンブリの遠位端を示す。
図6B図6Aのマイクロ波アンテナアセンブリから分離された一対の電極を示す。
図7A】本開示の別の実施形態に係る図3のマイクロ波アンテナアセンブリの遠位端を示す。
図7B図7Aのマイクロ波アンテナアセンブリから分離された電極を示す。
図8A】本開示の別の実施形態に係る図3のマイクロ波アンテナアセンブリの遠位端を示す。
図8B図8Aのマイクロ波アンテナアセンブリから分離された一対の電極を示す。
図9】本開示の別の実施形態に係る図3のマイクロ波アンテナアセンブリの遠位端を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面を参照しながら、本開示の装置の実施形態について以下に詳細に説明する。図面では、いくつかの図のそれぞれにおいて、同様の符号によって同様または同一の要素を識別する。以下の説明では、「近位の」という用語は、使用者に近い構造部分を指し、「遠位の」という用語は、使用者から遠い構造部分を指す。
【0012】
一般に、本開示は、エネルギーをアンテナアセンブリから組織に伝達するように構成された、エネルギー源または発生器を有するマイクロ波アンテナアセンブリに関する。より詳細には、本開示は、マイクロ波アンテナアセンブリの組織への挿入深さを監視し、監視された挿入深さに基づいてエネルギー源からのエネルギーの伝達を制御することに関する。
【0013】
いくつかの実施形態では、2つ以上の双極電極が、アンテナアセンブリおよび関連するエネルギー源に動作可能に接続されている。エネルギー源は、双極方式で各双極電極に電気エネルギー(例えば、RFエネルギー)を供給して、組織が双極電極またはその間に存在するか否かに応じて変化する測定可能な応答(例えば、インピーダンス、キャパシタンス、インダクタンスなど)を誘発する。従って、アンテナアセンブリが組織内に遠位に移動し、かつ同様に、組織が双極電極の近くに到達するようにアンテナアセンブリの長手長さに沿って近位に移動すると、双極電極において誘発される応答が、組織が双極電極の近くに存在していない場合に対して検出可能に変化するように、双極電極は、アンテナアセンブリ上の所定の位置に戦略的に配置されていてもよい。双極電極またはその間に組織が存在する場合と存在しない場合の誘発される応答の差をエネルギー源によって検出し、所定のデータ(例えば、インピーダンス値、キャパシタンス値および/またはインダクタンス値の範囲)に従って解釈して、アンテナアセンブリの挿入深さが適切か不適切かを決定する。以下に詳細に説明するように、エネルギー源の出力(例えば、マイクロ波エネルギー)を、この決定に従って制御する。
【0014】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の単極電極が、アンテナアセンブリおよび関連するエネルギー源に動作可能に接続されていてもよい。エネルギー源は、組織が1つまたは複数の単極電極またはその間に存在するか否かに応じて変化する測定可能な応答(例えば、インピーダンス、キャパシタンス、インダクタンスなど)を誘発するために、単極方式で1つまたは複数の単極電極に電気エネルギー(例えば、RFエネルギー)を供給する。
【0015】
以下、添付の図面を参照しながら、本開示の組織焼灼システムの実施形態について説明する。図の説明全体にわたって、同様の符号は、同様もしくは同一の要素を指すものとする。本明細書で使用される「マイクロ波」という用語は一般に、300メガヘルツ(MHz)(3×10サイクル/秒)〜300ギガヘルツ(GHz)(3×1011サイクル/秒)の周波数範囲の電磁波を指す。本明細書で使用される「伝送線路」という語句は一般に、ある点から別の点までの信号の伝播のために使用することができる任意の伝送媒体を指す。
【0016】
本開示の様々な実施形態は、組織を治療するための電気外科手術システムおよび組織への電磁放射線の伝達制御方法を提供する。実施形態は、マイクロ波周波数または他の周波数の電磁放射線を用いて実施してもよい。本開示の様々な実施形態に係る組織を治療するための電気外科手術システムは、複数の電気外科手術装置にマイクロ波電力を伝達する。本開示の実施形態を実施するための焼灼プローブなどの電気外科手術装置は、組織に直接挿入してもよく、外科手術中に臨床医によって体内に配置された内腔(例えば、静脈、針またはカテーテル)を介して挿入してもよく、あるいは他の好適な方法によって体内に配置してもよい。
【0017】
図1は、柔軟な同軸ケーブル16を介してマイクロ波発生器14に接続されたマイクロ波アンテナアセンブリ12を含むマイクロ波焼灼システム10を示す。発生器14は、約300MHz〜約10,000MHzの動作周波数でマイクロ波エネルギーを提供するように構成されているが、他の好適な周波数も意図されている。
【0018】
図示の実施形態では、アンテナアセンブリ12は、給電路20(またはシャフト)によってケーブル16に接続された放射部18を含む。より具体的には、アンテナアセンブリ12は、外装38に流体連通するように接続された流体流出口30および流体流入口32を有する接続ハブ22を介してケーブル16に接続されている。外装38は、放射部18および給電路20を取り囲んでチャンバ89(図2)を形成しており、冷却流体37を流体流入口32から流体流出口30までアンテナアセンブリ12の周りに循環させることができる。また、流体流出口30および流体流入口32はそれぞれ、供給ライン88および86を介して供給ポンプ34に接続されている。さらに、供給ポンプ34は、供給タンク36に流体的に接続されている。供給ポンプ34は、蠕動ポンプまたは任意の他の好適な種類であってもよい。供給タンク36は、冷却流体37を貯蔵し、いくつかの実施形態では、流体を所定の温度に維持するものであってもよい。より具体的には、供給タンク36は、アンテナアセンブリ12から戻ってきた液体を冷却する冷却装置を含んでいてもよい。別の実施形態では、冷却流体37は、気体および/または流体と気体の混合物であってもよい。
【0019】
図2Aおよび図2Bは、ダイポールアンテナ40を有するアンテナアセンブリ12の放射部18を示す。ダイポールアンテナ40は、アンテナアセンブリ12を発生器14に電気的に接続する給電路20に接続されている。図2Bに示すように、給電路20は、絶縁体52によって取り囲まれ、次に、それが外側導体56(例えば、円筒状の導電性外装)によって取り囲まれた内側導体50(例えば、ワイヤ)を含む。内側および外側導体は、銅、金、ステンレス鋼または同様の導電率特性を有する他の導電性金属で構成されていてもよい。これらの金属は、他の材料、例えば他の導電材料でメッキされていてもよい。一実施形態では、給電路20は、同軸の半剛性もしくは柔軟性ケーブルから形成されていてもよい。
【0020】
ダイポールアンテナ40は、給電点46で相互接続した近位部42および遠位部44を含む。遠位部44および近位部42は、平衡していても(例えば、長さが等しくても)、平衡していなくても(例えば、長さが等しくなくても)よい。ダイポール給電ギャップ「G」は、給電点46において近位部42と遠位部44との間に配置されている。ギャップ「G」は、約1mm〜約3mmであってもよい。一実施形態では、ギャップ「G」を、給電点46において後に誘電体で充填してもよい。誘電体は、デラウェア州ウィルミントンのDuPont社から販売されているテフロン(登録商標)などのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であってもよい。別の実施形態では、ギャップ「G」は、誘電性シールコーティングでコーティングされていてもよい。
【0021】
遠位部44は導電性部材45を含み、導電性部材45は、金属(例えば、銅、ステンレス鋼、スズおよびそれらの様々な合金)などの任意の種類の導電性材料で形成されていてもよい。遠位部44は、ソリッド構造を有していてもよく、ソリッドワイヤ(例えば、10AWG)で形成されていてもよい。
【0022】
図2Aを参照すると、アンテナアセンブリ12は、給電路20の周りに配置されたチョーク60も含む。チョーク60は、半田付けまたは他の好適な方法によってチョーク60の近位端(図示せず)において給電路20に短絡された1/4波長の短絡チョークであってもよい。
【0023】
図2Aを引き続き参照すると、アンテナアセンブリ12は、一実施形態では、放射部18の遠位端において、最小の抵抗で組織への挿入を可能にする尖端26で終端するテーパ端24を有する先端部48も含む。放射部18が既存の開口部に挿入される場合、先端部48は円形または平坦状であってもよい。先端部48は、組織を貫通させるのに適した様々な耐熱性材料、例えば、金属(例えば、ステンレス鋼)、様々な熱可塑性材料(例えば、ポリエーテルイミドおよびポリアミド熱可塑性樹脂)ならびにセラミック(例えば、部分的に安定化されたジルコニア)で形成されていてもよい。
【0024】
図3を参照すると、本開示の一実施形態に係るマイクロ波焼灼システム(全体的に200で示されている)が示されている。システム200は、ハンドル205と、組織を焼灼するために使用されるアンテナ203とを有する焼灼装置202を含む。図1の発生器14に実質的に類似したマイクロ波発生器206は、同軸ケーブル204を介して焼灼装置202にエネルギー(例えば、マイクロ波エネルギー)を供給する。
【0025】
図3に示すように、一対の電極212aおよび212bは、アンテナ203上に配置されており、伝送線路214aおよび214bのそれぞれを介して制御装置216に動作可能に接続されている。制御装置216は、図3に示すように、マイクロ波発生器206に動作可能に接続されていてもよく、あるいはマイクロ波発生器206の中に組み込まれていてもよい(図示せず)。図3にはそのようなものとして示されていないが、伝送線路214aおよび214bは、アンテナ203の外面に沿って(例えば、導電性配線を通って)、さらにハンドル205および、発生器206および/または制御装置216への接続のためのケーブル204を通って、電極212aおよび212bから近位に延在していてもよい。発生器206が双極構成の電極212aおよび212bに電気外科手術用エネルギー(例えば、RFエネルギー、マイクロ波エネルギーなど)を供給するように、電極212aおよび212bは発生器206に電気的に接続されている。より具体的には、発生器206は、電極の一方(例えば、212a)に対して第1の電位(例えば、「−」)で、他方の電極(例えば、212b)に対して第2の電位(例えば、「+」)でエネルギーを生成する。この場合、電極212a、212bに対する組織の近接度または非存在によって引き起こされる測定可能な応答(例えば、インピーダンス、キャパシタンス、インダクタンスなど)が電極212a、212bから誘発され得るように、電極212a、212bは、それらを通して好適な量の電気外科手術用エネルギーを伝導するように構成されている。以下にさら詳細に述べるように、この測定可能な応答は、電極212a、212bに対する組織の近接度に応じて変化する。すなわち、電極212a、212bまたはその間における組織の存在に対応する測定可能な応答は、電極212a、212bまたはその間における組織の非存在に対応する測定可能な応答とは検出可能に異なる。組織に対するアンテナ203の挿入深さが望ましいまたは適当であるか否かを決定するのは、制御装置216および/または発生器206によって監視される測定可能な応答におけるこの変化である。次に、この決定を利用して、発生器206からアンテナ203までのエネルギーの伝達を制御する。
【0026】
アンテナ203が十分な深さまで組織に挿入されていない場合、過失による周囲組織への損傷が生じることがある。アンテナ203の挿入深さを監視し、それに応じて発生器206の出力を制御することによって、すなわち、アンテナ203が適当な深さで組織に挿入されているという検出がなされている場合にのみエネルギーを組織に照射することによって、焼灼システム200、使用者および/または患者への損傷を防止してもよい。この目的を念頭に置いて、制御装置216は、発生器206から伝送線路214a、214bを介して電極212a、212bのそれぞれに伝送された電気信号(例えば、RFエネルギー)に応答して電極212aおよび212bのうちの1つまたは両方から受信した入力信号に基づいて発生器206の出力を制御するように構成されている。制御装置216は、電極212aおよび212bからの入力信号を受信および処理し、処理された入力信号に基づいて発生器206の出力を制御するように構成されたマイクロプロセッサまたは任意の好適な論理回路であってもよい。制御装置216は、プログラム可能な命令、履歴データ、ルックアップテーブル、動作パラメータなどを格納するように構成された記憶装置またはメモリ(図示せず)に動作可能に接続されていてもよい。
【0027】
電極212aおよび212bをアンテナ203の長手長さに沿った所定の位置で互いに対して配置することによって、電極212aおよび212bのインピーダンス測定を利用して、組織に対するアンテナ203の挿入深さを監視してもよい。より具体的には、電極212aおよび212b間に組織が全く存在していない(例えば、組織が電極212a、212bまたはその間に配置される程に十分な深さでアンテナ203が挿入されていない)場合の電極212aおよび212bのインピーダンスは、電極212aおよび212bまたはその間に組織が存在する(例えば、組織が電極212a、212bまたはその間に配置される程に十分な深さでアンテナ203が挿入されている)場合の電極212aおよび212bのインピーダンスとは検出可能に異なる。このように、電極212aおよび212bの検出されたインピーダンスを制御装置216によって処理して、組織に対するアンテナ203の十分な挿入深さを検出し、次に、それに応じて発生器206の出力を制御してもよい。例えば、装置202の適切な動作のために、アンテナ203が十分な深さで組織に挿入されるまで、制御装置216は、発生器206が焼灼装置202にエネルギーを供給するのを防止してもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のセンサ(図示せず)が電極212a、212bと動作可能に通信していてもよく、電極212a、212bに関するリアルタイム情報を好適な伝送線路を介して発生器206および/または制御装置216に提供するように構成されていてもよい。より詳細には、これらのセンサは、電極212a、212bに関連する1つまたは複数の電気的パラメータ(例えば、インピーダンス、電力、電圧、電流など)、熱パラメータ(例えば、温度)などに関するリアルタイム情報を提供するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、センサは、例えば、熱電対、サーミスタ、光ファイバなどの熱センサの形態であってもよい。
【0029】
限定されるものではないが、例えば、電極形状、電極間隔、アンテナ形状、アンテナ長さ、製造業者によって提案される最小挿入深さおよび/または所定の範囲の十分な挿入深さなどの任意の好適なパラメータに基づいて、電極212aおよび212bの十分な挿入深さおよび/またはアンテナ203上の配置を予め測定および/または決定してもよい。
【0030】
以下にさらに詳細に述べるように、電極212a、212bは、挿入深さを決定するために検出される誘発される応答の種類に従って、任意の数のジオメトリおよび/または横方向に離間された立体配置で構成されていてもよい。特に、組織の存在および非存在に対応する誘発される応答間の分離を向上させ、それにより、挿入深さの検出およびシステム200の全体的な動作を最適化するために、抵抗およびキャパシタンスなどのインピーダンス測定によって、電極212a、212b間の横方向または周囲間隔ならびにそれらのジオメトリを予め決定してもよい。
【0031】
使用時に、電気信号(例えば、RFエネルギー)が発生器206によって生成され、電極212aおよび212bに伝送される。それに応答して、電極212a、212bは、インピーダンス(例えば、キャパシタンス、抵抗など)などの電極212a、212bに関する1つまたは複数のパラメータのリアルタイム測定値または表示を示す電気フィードバック信号を制御装置216に提供する。制御装置216は、電気信号を所定の範囲と比較する。電気信号が所定の範囲内にあり、例えば、アンテナ203が適切な深さで組織に挿入されていることを示している場合、制御装置216は、組織への照射のためにアンテナ203にエネルギーを供給するように発生器206を制御する。すなわち、装置202に対するエネルギーの供給が、開始されかつ/または組織に対するエネルギーの照射が継続され得るように焼灼処置の間にリアルタイムで行われるように、焼灼処置の実施前にアンテナ203の適切な挿入深さを決定してもよい。電気信号が所定の範囲外にあり、例えば、アンテナ203が適切な深さで組織に挿入されていないことを示している場合、制御装置216は、発生器206の出力を修正または終了するように発生器206を制御する。すなわち、焼灼処置の実施前に、アンテナ203が適切な深さで組織に挿入されていないと決定された場合、制御装置216は、装置202へのエネルギーの供給を防止するように発生器206を制御する。同様に、焼灼処置の間に、アンテナ203が適切な深さで組織に挿入されていないと決定された場合、制御装置216は、装置202へのエネルギーの供給を終了するように発生器206を制御する。このように、上に説明した方法によって決定されるようにアンテナ203が適切な深さで組織に挿入されている場合にのみ、発生器206は、組織への照射のためにアンテナ203にエネルギーを供給する。所定の範囲は、例えば、インピーダンス値の所定の範囲であってもよい。
【0032】
電極212aおよび212bはそれぞれ、アンテナ203の長手長さに沿ってどこに配置されていてもよく(例えば、放射部18(図1)の近位)、アンテナ203の挿入深さを検出するためにシステム200を最適化するように、互いから好適な距離で横方向に離間されていてもよい。
【0033】
上述のように、電極212a、212bは、挿入深さを決定するために検出されるパラメータの種類に従って、任意の数のジオメトリおよび/または横方向に離間された立体配置で構成されていてもよい。図4A図8は、実質的にアンテナ203の挿入深さの検出を可能にするための電極212a、212bに関して上述したように、システム200と連携して動作する双極電極を含む焼灼装置202の様々な実施形態を示し、それについて以下に詳細に説明する。
【0034】
図4Aを参照すると、本開示のいくつかの実施形態に係るアンテナ203に動作可能に接続された一対の横方向に離間されたリング電極312a、312bが示されている。実質的に電極212aおよび212bに関して上述したように、電極312aおよび312bはマイクロ波焼灼システム200と連携して動作するように構成されている。電極312aおよび312bはそれぞれ、伝送線路314aおよび314bを介して発生器206および/または制御装置216(図3)に電気的に接続されており、その間に配置された横方向の空間316を含む。図4Bは、電極312aがほぼC字形状であることを示すためにアンテナ203から分離された一対の電極312a、312bを示す。このように、電極312aがアンテナ203に動作可能に接続されている場合、図4Aに示すように、伝送線路314bを電極312aからの干渉なしにアンテナ203の外面に沿って近位に延在させることができるように、電極312aはアンテナ203の外周を完全に取り巻いていない。使用時に、電極312aおよび312b間に配置された横方向の間隔316に組織が配置されると、電極312aおよび312bのインピーダンスは、空間316に空気が存在しかつ/または組織が配置されていない場合のインピーダンスから検出可能に変化する。
【0035】
図5Aを参照すると、本開示のいくつかの実施形態に係るアンテナ203に動作可能に接続された一対の電極412a、412bが示されている。実質的に電極212aおよび212bに関して上述したように、電極412aおよび412bはマイクロ波焼灼システム200と連動して動作するように構成されている。電極412aおよび412bはそれぞれ、伝送線路414aおよび414bを介して発生器206および/または制御装置216(図3)に電気的に接続されている。図5Bは、電極412a、412bがほぼC字形状または半円筒状であることを示すために、アンテナ203から分離された一対の電極412aおよび412bを示す。このように、電極412a、412bがアンテナ203に動作可能に接続されている場合、空間416がその間に画定されるように、電極412a、412bはアンテナ203の外周を完全に取り巻いていない。使用時に、組織が電極412a、412b間の空間416内に配置されると、電極412a、412bのインピーダンスは、空間416内に空気が存在しかつ/または組織が全く配置されていない場合のインピーダンスから検出可能に変化する。
【0036】
図6Aを参照すると、本開示のいくつかの実施形態に係るアンテナ203に動作可能に接続された一対の電極512a、512bが示されている。実質的に電極212aおよび212bに関して上述したように、電極512aおよび512bはマイクロ波焼灼システム200と連携して動作するように構成されている。電極512aおよび512bはそれぞれ、伝送線路414aおよび414bを介して発生器206および/または制御装置216(図3)に電気的に接続されている。図6Bは、電極512a、512bがほぼC字形状であることを示すために、アンテナ203から分離された一対の電極512a、512bを示す。電極512aおよび512bはそれぞれ、電極512a、512b間に間隔516を画定する複数の横方向に離間された噛合フィンガー515aおよび515bを含む。動作中、この噛合状または入れ子状の構成は、フィンガー515aおよび515b間の距離が非常に近いために電極512a、512b間のキャパシタンスを増加させるように機能する。このように、間隔516内の組織の存在および非存在に対応する誘発される応答(すなわち、この場合はキャパシタンス)間の分離は向上し、それにより、挿入深さの検出およびシステム200の全体的な動作が最適化される。
【0037】
図7Aを参照すると、本開示のいくつかの実施形態に係るアンテナ203に動作可能に接続された単極コイル電極612が示されている。電極612は、マイクロ波焼灼システム200と連携して動作するように構成されている。電極612は、伝送線路614を介して発生器206および/または制御装置216(図3)に電気的に接続されている。発生器206は、電極612に対して単一の電位(例えば、「+」または「−」のいずれか)でエネルギーを生成する。この場合、患者に取り付けられたリターン電極またはリターンパッドを利用して発生器206にエネルギーを戻し、それにより、組織への照射のために発生器206からアンテナ203まで流れた後、発生器206に戻る回路を完成させてもよい。図7Bは、電極612がアンテナ203の長手長さの少なくとも一部に沿ってアンテナ203の外周を完全に取り巻くように電極612がほぼ螺旋状であることを示すために、アンテナ203から分離された電極612を示す。
【0038】
図7Aに示すように、電極612の巻線は、アンテナ203の長手長さの少なくとも一部に沿って、その間に横方向の間隔616を画定している。図6Aおよび図6Bに示す電極512a、512bと同様に、動作中、電極612の螺旋状の構成は、その螺旋状の巻線間の距離が非常に近いために電極612のキャパシタンスを増加させるように機能する。このように、間隔616内の組織の存在および非存在に対応する誘発される応答(すなわち、この場合はキャパシタンス)間の分離は向上し、それにより、挿入深さの検出およびシステム200の全体的な動作が最適化される。
【0039】
図8Aを参照すると、本開示のいくつかの実施形態に係るアンテナ203に動作可能に接続された一対の双極コイル電極712a、712bが示されている。電極712a、712bは、マイクロ波焼灼システム200と連携して動作するように構成されている。電極712a、712bはそれぞれ、伝送線路714a、714bを介して発生器206および/または制御装置216(図3)に電気的に接続されている。発生器206は、電極712aに対して第1の電位(例えば、「+」)で、電極712bに対して第2の電位(例えば、「−」)でエネルギーを生成する。図8Bは、電極712a、712bがほぼ螺旋状であることを示すために、アンテナ203から分離された一対の電極712a、712bを示す。
【0040】
図8Aに示すように、ほぼ螺旋状の電極712a、712bは、電極712a、712bの巻線が絡み合ってその間に横方向の間隔716を画定するように、アンテナ203の長手長さの少なくとも一部に沿ってアンテナ203の外周を完全に取り巻いている。図6Aおよび図6Bに示す電極512a、512bと同様に、動作中、電極712a、712bの螺旋状の構成は、その絡み合った螺旋状の巻線間の距離が非常に近いために電極712a、712bのキャパシタンスを増加させるように機能する。このように、間隔716内の組織の存在および非存在に対応する誘発される応答(すなわち、この場合はキャパシタンス)間の分離は向上し、それにより、挿入深さの検出およびシステム200の全体的な動作が最適化される。
【0041】
図9を参照すると、アンテナ203は、いくつかの実施形態では、所望の組織部位に対するアンテナ203の適切な配置のために、組織への貫通を容易にするように構成された套管針245に動作可能に関連づけられていてもよい。套管針245は、その遠位端に配置された遠位先端部258を有する中空同軸シャフト250を含む。遠位先端部258は、遠位先端部258および一般に套管針245の組織への貫通を容易にするために、ほぼテーパ状の形状、例えば円錐形の形状を有する。図9に示すように、アンテナ203の遠位端が套管針245の遠位先端部258に動作可能に接続されるように、アンテナ203は中空同軸シャフト250内に収容されるように構成されている。この場合、組織へのアンテナ203の挿入深さの監視は、シャフト250の長手長さに沿って配置された一対の横方向に離間された電極712aおよび712bを組み込むことによって達成してもよい。より具体的には、図9の例示されている実施形態によって示されているように、電極712bは、套管針245の遠位先端部258を形成し、アンテナ203の内側導体50(図2Bも参照)を介して発生器206および/または制御装置216(図3)に電気的に接続されている。
【0042】
電極712aは環状であり、シャフト250の長手長さの少なくとも一部に沿って、套管針245のシャフト250の外周を取り巻いている。電極712aは、その間に空間716を画定するように電極712bから近位に横方向に離間されている。電極712aは、伝送線路714aを介して発生器206および/または制御装置216(図3)に電気的に接続されている。例示の実施形態に示すように、伝送線路714aは、套管針245の外面に沿って電極712aから近位に延在している。いくつかの実施形態では、示していないが、伝送線路714aは、シャフト250を介してアンテナ203の外側導体56(図2Bも参照)に接続されていてもよい。この場合、外側導体56は、電極712aを発生器206および/または制御装置216(図3)に電気的に接続するように動作する。
【0043】
本開示のいくつかの実施形態を図面に示してきたが、本開示は当該技術分野が許容するのと同程度に範囲が広く、本明細書は同様に解釈されることが意図されているため、本開示はそれらに限定されるものではない。従って、上記説明は限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に特定の実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者であれば、本明細書に添付されている特許請求の範囲の範囲および趣旨を逸脱しない他の修正を思いつくであろう。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9