(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のスプールユニットでは、スプールをスプール軸に装着する場合、まず、スプールの内周部において軸方向に形成された軸装着孔に、スプール軸が挿通される。次に、スプールの糸巻き胴部を径方向に貫通した貫通孔と、スプール軸の係合穴とが、位置合わせされる。次に、係止ピンが、スプールの糸巻き胴部の貫通孔に挿通され、係止ピンの先端部がスプール軸の係合穴に係合される。しかしながら、この場合、スプールの軸装着孔にスプール軸が挿通されると、スプール軸の係合穴はスプールの軸装着孔の内部に配置されるので、スプールの貫通孔とスプール軸の係合穴との位置合わせを行うのが難しい。すなわち、スプールをスプール軸に装着する場合の組立て効率が、低下するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、釣用リールのスプールユニットを容易に組み立てることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明1に係る釣用リールのスプールユニットは、スプール軸と、スプールとから構成される。スプール軸は、釣用リール本体に回転自在に設けられる。スプールは、スプール軸に装着される。スプールユニットは、切欠部と、突出部とを、有している。切欠部は、スプール及びスプール軸のいずれか一方に設けられる。切欠部は、スプール軸に沿う方向に切欠かれている。突出部は、スプール及びスプール軸のいずれか他方に設けられる。突出部は、切欠部に係合する。
【0007】
本スプールユニットでは、突出部が係合する切欠部が、スプール軸に沿う方向に切欠かれている。このため、スプールをスプール軸に装着する場合、スプール軸をスプールに挿通するだけで、突出部を切欠部に容易に係合することができる。すなわち、スプールをスプール軸に装着する際に、突出部と切欠部とを視認しながら係合させることができるので、スプールユニットを容易に組み立てることができる。
【0008】
発明2に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明1に記載のスプールユニットにおいて、切欠部が、開口端部と、第1当接部と、第2当接部とを、有している。開口端部は、スプール軸に沿う方向に開口する。第1当接部には、スプール軸の回転方向において、突出部が当接する。第2当接部には、スプール軸に沿う方向において、突出部が当接する。
【0009】
この場合、突出部を開口部から切欠部に挿入し、この突出部を第2当接部に当接させることによって、スプール軸に沿う方向に対して、スプールが位置決めされる。また、この状態において、この突出部は、第1当接部によって、スプール軸の回転方向に対して位置決めされる。このように、スプールをスプール軸に対して、容易に位置決めすることができる。
【0010】
発明3に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明1又は2に記載のスプールユニットにおいて、スプールが、スプール軸に装着するための装着部を、有している。スプール軸は、軸本体部と、被装着部とを、有している。被装着部は、軸本体部の外周に設けられ、スプールが装着される。切欠部は、スプール軸に沿う方向において、装着部及び被装着部のいずれか一方の端部に、設けられる。
【0011】
この場合、切欠部が、スプール軸に沿う方向において、スプールの装着部及びスプール軸の被装着部のいずれか一方の端部に、設けられているので、スプールの装着部をスプール軸の被装着部に装着することによって、突出部を切欠部に容易に係合することができる。すなわち、スプールユニットを容易に組み立てることができる。
【0012】
発明4に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明3に記載のスプールユニットにおいて、切欠部が、スプールの装着部の端部に、設けられている。
【0013】
この場合、スプール軸の突出部を、スプールの装着部の端部の切欠部に係合することによって、スプールユニットを容易に組み立てることができる。
【0014】
発明5に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明3に記載のスプールユニットにおいて、切欠部が、スプール軸の被装着部の端部に、設けられている。
【0015】
この場合、スプールの突出部を、スプール軸の被装着部の端部の切欠部に係合することによって、スプールユニットを容易に組み立てることができる。
【0016】
発明6に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明5に記載のスプールユニットにおいて、切欠部が、スプール軸に沿う方向に設けられた溝部の一部である。
【0017】
この場合、スプールの突出部を、スプール軸の溝部に沿って移動させ、溝部の端部に係合することによって、スプールユニットを容易に組み立てることができる。
【0018】
発明7に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明6に記載のスプールユニットにおいて、切欠部が、第1当接部と、第2当接部とを、有している。第1当接部には、スプール軸の回転方向において、突出部が当接する。第2当接部には、スプール軸に沿う方向において、突出部が当接する。溝部は、第1壁部と、第2壁部とを、有している。第1壁部は、スプール軸の回転方向に設けられている。第2壁部は、スプール軸に沿う方向に設けられている。ここで、第1壁部は1当接部を含んでおり、第2壁部は第2当接部を含んでいる。
【0019】
この場合、突出部を溝部に沿って切欠部に挿入し、この突出部を、スプール軸の切欠部の第2当接部(溝部の第2壁部)に当接させることによって、スプール軸に沿う方向に対して、スプールが位置決めされる。また、この状態において、この突出部は、スプール軸の切欠部の第1当接部(溝部の第1壁部)によって、スプール軸の回転方向に対して位置決めされる。このように、スプールをスプール軸に対して、容易に位置決めすることができる。
【0020】
発明8に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明1から7のいずれか1項に記載のスプールユニットにおいて、突出部が、スプール軸の径方向に突出して設けられている。
【0021】
この場合、突出部が、スプール軸の径方向に突出して設けられているので、スプール軸をスプールに挿通するだけで、突出部を切欠部に容易に係合することができる。すなわち、スプールユニットを容易に組み立てることができる。
【0022】
発明9に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明1から8のいずれか1項に記載のスプールユニットにおいて、スプール及びスプール軸のいずれか一方が、スプール軸の径方向に設けられた装着孔を、有している。突出部は、装着孔に装着された突出ピンである。
【0023】
この場合、突出ピンを、スプール及びスプール軸のいずれか一方に設けられた装着孔に、装着するだけで、突出部を容易に形成することができる。
【0024】
発明10に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明9に記載のスプールユニットにおいて、突出ピンが、装着孔にカシメ固定されている。
【0025】
この場合、突出ピンを装着孔にカシメ固定することによって、他の部材を特別に用意することなく、突出部を容易に形成することができる。また、これにより、突出ピンを容易に固定することができる。
【0026】
発明11に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明9に記載のスプールユニットにおいて、突出ピンが、装着孔に接着固定されている。
【0027】
この場合、突出ピンを装着孔に接着固定することによって、突出ピンを容易に固定することができる。
【0028】
発明12に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明9に記載のスプールユニットにおいて、装着孔が、雌ねじ部を有している。突出ピンは、雌ねじ部に螺合する雄ネジを、有している。突出ピンは、装着孔に螺合固定されている。
【0029】
この場合、突出ピンを装着孔に螺合固定することによって、突出ピンを容易且つ確実に固定することができる。
【0030】
発明13に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明9から12のいずれか1項に記載のスプールユニットにおいて、装着孔が、スプール軸に設けられる。装着孔は、スプール軸を径方向に貫通する貫通孔である。突出ピンは、スプール軸の直径より長い。突出ピンが貫通孔に装着された状態において、突出ピンの両端部の少なくともいずれか一方は、スプール軸より突出する。
【0031】
この場合、突出ピンを貫通孔に装着することによって、突出ピンの両端部の少なくともいずれか一方が、スプール軸より突出するので、突出部を容易に形成することができる。
【0032】
発明14に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明8に記載のスプールユニットにおいて、スプールが、スプール軸に装着するための装着部を、有している。突出部は、折曲部である。突出部すなわち折曲部は、スプール軸に沿う方向における装着部の端部が、スプール軸に向けて部分的に折り曲げられて、形成される。
【0033】
この場合、スプール軸に沿う方向における装着部の端部を、スプール軸に向けて部分的に折り曲げることによって、突出部を容易に形成することができる。
【0034】
発明15に係る釣用リールのスプールユニットでは、発明14に記載のスプールユニットにおいて、折曲部が、第3当接部と、第4当接部とを、有している。第3当接部は、スプール軸の回転方向において、切欠部と当接する。第4当接部は、スプール軸に沿う方向において、切欠部が当接する。
【0035】
この場合、折曲部の第3当接部が切欠部と当接することによって、スプール軸の回転方向に対して、スプールが位置決めされる。また、折曲部の第4当接部が切欠部と当接することによって、スプール軸に沿う方向に対して、スプールが位置決めされる。このように、スプールをスプール軸に対して、容易に位置決めすることができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、釣用リールのスプールユニットを、容易に組み立てることができる。
【発明を実施するための形態】
【0038】
<第1実施形態>
1.リールの全体構成
本発明の実施形態による両軸受リール10は、
図1から
図4に示すように、ベイトキャスト用の両軸受リールである。このリールは、リール本体11と、リール本体11の側方に配置されたスプールを回転駆動するためのハンドル12と、ハンドル12のリール本体11側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ13と、スプール14及びスプール軸20とから構成されるスプールユニット9とを、備えている。
【0039】
ハンドル12は、アーム部12aと、アーム部12aの両端に回転自在に装着された把手12bとを、有する。アーム部12aは、駆動軸30の先端に回転不能に装着されており、ナット28により駆動軸30に締結されている。ハンドル12は後述する第2側カバー16b側に配置される。
【0040】
2.リール本体の構成
リール本体11は、たとえばマグネシウム合金などの軽金属製の部材である。
図1から
図4に示すように、リール本体11は、フレーム15と、フレーム15の両側方に装着された第1側カバー16a及び第2側カバー16bと、軸支持部35と、を有している。リール本体11の内部には、スプール14が、スプール軸20を介して、回転自在に装着されている。第1側カバー16aは、第1側板15aに着脱可能に装着され、第1側板15aの外側を覆う。第2側カバー16bは、第2側板15bにネジ止め固定され、第2側板15bの外側を覆う。
【0041】
図1から
図4に示すように、フレーム15内には、スプール14と、サミングを行う場合の親指の当てとなるクラッチ操作部材17と、スプール14内に均一に釣り糸を巻くためのレベルワインド機構18とが、配置されている。
【0042】
また、フレーム15と第2側カバー16bとの間には、ギア機構19と、クラッチ機構21と、クラッチ制御機構22と、ドラグ機構23と、キャスティングコントロール機構24
とが、配置されている。
【0043】
ギア機構19は、ハンドル12からの回転力をスプール14及びレベルワインド機構18に伝えるために設けられる。ギア機構19は、
図4に示すように、駆動軸30と、駆動軸30に固定された駆動ギア31と、駆動ギア31に噛み合う筒状のピニオンギア32とを、有している。駆動軸30は、第2側板15b及び第2側カバー16bに、回転自在に装着されている。駆動軸30は、ローラ型のワンウェイクラッチ50により、糸繰り出し方向の回転(逆転)が禁止されている。ローラ型のワンウェイクラッチ50は、第2側カバー16bと駆動軸30との間に、装着されている。駆動ギア31は、駆動軸30に回転自在に装着されており、駆動軸30とドラグ機構23を介して連結されている。
【0044】
クラッチ機構21は、スプール14とハンドル12とを連結及び遮断するために設けられている。クラッチ制御機構22は、クラッチ操作部材17の操作に応じて、クラッチ機構21を制御するために設けられている。クラッチ制御機構22は、
図3に示すように、ピニオンギア32をスプール軸20方向に沿って移動させるクラッチヨーク45を、有している。クラッチ操作部材17がクラッチオフ位置に操作されると、クラッチヨーク45は、ピニオンギア32をクラッチオフ位置に移動させる。また、クラッチ制御機構22は、スプール14の糸巻き取り方向の回転に連動してクラッチ機構21をクラッチオンさせる図示しないクラッチ戻し機構を、有している。
【0045】
クラッチ操作部材17は、
図1に示すように、第1側板15a及び第2側板15bの間の後部でスプール14後方に配置されている。クラッチ操作部材17は、クラッチ制御機構22に連結されている。クラッチ操作部材17をスライドさせることによって、クラッチ機構21が、連結状態と遮断状態とに切り換えられる。ドラグ機構23は、スプール14の糸繰り出し方向の回転を制動するために設けられる。キャスティングコントロール機構24は、スプール14の回転時の抵抗力を調整するために設けられる。
【0046】
スプール制動装置26は、遠心力の作用によって、キャスティング時のバックラッシュを抑える。スプール制動装置26は、フレーム15と第1側カバー16aとの間に配置されている。スプール制動装置26は、
図3に示すように、ブレーキドラム66と、回転部材62と、複数(例えば、6個)のブレーキシュー64と、を備えている。ブレーキドラム66は、ブレーキシュー64の径方向内方において、軸支持部35に支持されている。回転部材62は、スプール軸20に圧入等の適宜の固定手段により、一体回転可能に連結されている。ブレーキシュー64は、スプール軸20と食い違う軸回りに揺動可能に、回転部材62に装着されている。スプール制動装置26では、スプール14が回転すると、ブレーキシュー64が、遠心力によって揺動し、ブレーキドラム66に接触する。これにより、スプール14の回転が、制動される。
【0047】
ピニオンギア32は、
図3及び
図4に示すように、第2側板15bを貫通して、スプール軸20方向に延びる。ピニオンギア32は、中心にスプール軸20が貫通する筒状部材である。ピニオンギア32は、第2側板15b及び第2側カバー16bに対して、回転自在且つ軸方向に移動自在に装着されている。ピニオンギア32は、軸受52及び軸受54によって支持されている。ピニオンギア32の一端(
図4左端)には、クラッチピン21aに係合する係合溝32aが、形成されている。このピニオンギア32とクラッチピン21aによって、クラッチ機構21が構成される。ピニオンギア32は、クラッチ制御機構22によって、クラッチオン位置とクラッチオフ位置とに、移動させられる。
【0048】
フレーム15は、
図3及び
図4に示すように、第1側板15aと、第1側板15aと所定の間隔をあけて互いに対向するように配置された第2側板15bと、第1側板15a及び第2側板15bを前後及び下部で一体に連結する複数(例えば、3個)の連結部15cとを、有している。下側の連結部15cには、釣り竿を装着するための釣り竿装着部15dが、一体に形成される。第1側板15aの中央部には、スプール軸20の軸芯Cを中心として円形に形成された開口部15eが、形成されている。開口部15eには、軸支持部35が着脱可能に連結される。
【0049】
スプールユニット9は、
図3及び
図4に示すように、主に、スプール14と、スプール軸20とから構成される。スプール14は、スプール軸に一体回転可能に装着される。例えば、スプール14は、第1側板15aと第2側板15bとの間に設けられる。スプール14は、リール本体11に回転自在に支持される。
【0050】
スプール14は、糸巻き胴部14bと、フランジ部14aと、連結部14cと、軸装着部14dとを、有している。糸巻き胴部14bは、円筒状に形成されており、外周部に釣り糸が巻き付けられる。フランジ部14aは、糸巻き胴部14bの両端部に設けられる。連結部14cは、糸巻き胴部14bと軸装着部14dとを連結する。連結部14cは、円環状に形成されている。連結部14cは、糸巻き胴部14bと軸装着部14dとに一体に形成されている。
【0051】
軸装着部14dは、スプール14をスプール軸20に装着するための部分である。軸装着部14dは、糸巻き胴部14bの内周部に設けられる。詳細には、軸装着部14dは、連結部14cの内周部において、連結部14cと一体に形成されている。軸装着部14dは、円筒状に形成されている。すなわち、軸装着部14dは、スプール軸20が挿入される挿入孔64d(
図6を参照)を、有している。軸装着部14dの挿入孔64dには、スプール軸20が挿通され、スプール14がスプール軸20に一体回転可能に装着される。
【0052】
図5及び
図6に示すように、軸装着部14dは、切欠部114を有している。切欠部114は、軸装着部14dの端部に設けられている。また、切欠部114は、スプール軸20に沿う方向に、切欠かれている。例えば、切欠部114は、軸装着部14dの端部において、凹状に切り欠かれている。切欠部114例えば凹部は、開口端部114aと、第1当接部114bと、第2当接部114cとを、有している。開口端部114aは、スプール軸20に沿う方向に向けて開口した部分である。第1当接部114bは、凹状の切欠部114において互いに対向した一対の壁部である。第1当接部114bには、スプール軸20の回転方向において、突出部が当接する。第2当接部114cは、凹状の切欠部114における底部である。第2当接部114cには、スプール軸20に沿う方向において、後述する突出ピン116が当接する。
【0053】
スプール軸20は、リール本体11に回転自在に設けられている。スプール軸20には、スプール14が装着される。例えば、スプール軸20は、非磁性金属製である。スプール軸20は、
図3及び
図4に示すように、第2側板15bを貫通して第2側カバー16bの外方に延びている。
【0054】
スプール軸20は、
図4、
図5、及び
図6に示すように、軸本体部115と、突出ピン116とを、有している。軸本体部115の一端(
図4左端)は、軸受38aを介して、軸受収納部35aに回転自在に支持される。軸本体部115の第2側カバー16bの外方に延びる他端(
図4右端)は、軸受38bにより、第2側カバー16bに形成されたボス部16dに、回転自在に支持されている。
【0055】
図4に示すように、軸本体部115の中間部には、大径部20aが形成されている。大径部20aが第2側板15bを貫通する部分には、クラッチ機構21を構成するクラッチピン21aが、径方向に沿って貫通して設けられる。クラッチピン21aの両端それぞれは、スプール軸20の外周面から突出している。
【0056】
また、
図6、
図7、及び
図8に示すように、大径部20aは、被装着部120を有している。被装着部120は、大径部20aの外周部に設けられている。被装着部120には、スプール14の軸装着部14d(
図6を参照)が装着される。より具体的には、被装着部120には、軸装着部14dの挿入孔64dに対向して配置される。
【0057】
被装着部120は、スプール軸20の径方向に設けられたピン装着孔120a(装着孔の一例)を、有している。例えば、ピン装着孔120aは、スプール軸20の径方向に貫通した貫通孔である。詳細には、ピン装着孔120aは、後述する被装着部120の第2領域R2において、スプール軸20の径方向に貫通している。ピン装着孔120aには、突出ピン116(突出部の一例)が装着される。突出ピン116は、例えば、ピン装着孔120aにカシメ固定される。
【0058】
図6に示すように、突出ピン116は、被装着部120(軸本体部115の外周部)から外方に突出している。突出ピン116は、被装着部120における軸本体部115の直径より長くなるように、形成されている。突出ピン116がピン装着孔120aに装着された状態において、突出ピン116の両端部それぞれは、被装着部120の外周部から突出している。突出ピン116の両端部は、スプール14の軸装着部14dにおける切欠部114に、係合する。
【0059】
また、
図7及び
図8に示すように、被装着部120は、第1領域R1と、第2領域R2と、第3領域R3とを、有している。第1領域R1と第2領域R2と第3領域R3とには、固定剤例えば接着剤が塗布される。なお、
図8では、後述する第1隙間D1から第3隙間D3を、実際の隙間よりも拡大して表示している。
【0060】
第1領域R1は、スプール14をスプール軸20に接着固定するための領域である。第1領域R1は、被装着部120の外周部に環状に形成されている。複数の第1領域R1、例えば2つの第1領域R1が、被装着部120の外周部において、スプール軸20に沿う方向に所定の間隔を隔てて、設けられている。また、2つの第1領域R1は、2つの第2領域R2の間に設けられている。第1領域R1と第2領域R2との間には、段差が形成されている。第1領域R1の直径は、第2領域R2の直径より小さい。
【0061】
第1領域R1とスプール14の挿入孔64dとの間には、第1隙間D1が形成されている。第1隙間D1には、接着剤が配置される。第1隙間D1は、後述する第2隙間D2より大きい。第1隙間D1は、例えば0.05mmに設定されている。例えば、接着剤が第1領域R1と第2領域R2と第3領域R3とに塗布された状態で、スプール軸20をスプール14の挿入孔64dに挿通することによって、第1隙間D1には、接着剤が配置される。接着剤が第1隙間D1に配置される形態については、後述する「3.スプールユニットの組立て及び固定」において、詳細に説明する。
【0062】
第2領域R2は、主にスプール14を半径方向に位置決めするための領域である。第2領域R2は、接着剤が塗布される領域でもある。第2領域R2は、被装着部120の外周部に環状に形成されている。複数の第2領域R2、例えば2つの第2領域R2が、被装着部120の外周部において、スプール軸20に沿う方向に所定の間隔を隔てて、設けられている。詳細には、2つの第2領域R2は、被装着部120の両端部に形成されている。第2領域R2の直径は、第1領域R1の直径より大きい。
【0063】
第2領域R2とスプール14の挿入孔64dとの間には、第2隙間D2が形成されている。第2隙間D2は、スプール14を半径方向に位置決めするための第2領域R2まわりの隙間であるので、微小隙間である。第2隙間D2には、接着剤が配置される。第2隙間D2は、第1隙間D1より小さい。第2隙間D2は、例えば0.01mm以下に設定されている。例えば、接着剤が第1領域R1と第2領域R2と第3領域R3とに塗布された状態で、スプール軸20をスプール14の挿入孔64dに挿通することによって、第2隙間D2には、第1隙間D1の余剰接着剤を含む接着剤が、配置される。接着剤が第2隙間D2に配置される形態については、後述する「3.スプールユニットの組立て及び固定」において、詳細に説明する。
【0064】
第3領域R3は、主に接着剤が貯留される領域である。第3領域R3は、接着剤が塗布される領域でもある。例えば、第3隙間D3には、第1隙間D1から排出された余剰接着剤が溜められる。第3領域R3は、被装着部120の外周部に環状に形成された環状溝である。第3領域R3は、2つの第2領域R2の間に設けられる。より具体的には、第3領域R3は、2つの第1領域R1の間に設けられる。第3領域R3と第1領域R1との間には、段差が形成されている。第3領域R3の直径は、第1領域R1の直径及び第2領域R2の直径より小さい。
【0065】
第3領域R3とスプール14の挿入孔64dとの間には、第3隙間D3が、形成されている。第3隙間D3は、第1隙間D1より大きい。詳細には、第3隙間D3は、第1隙間D1及び第2隙間D2より大きい。第3隙間D3には、接着剤が配置される。第3隙間D3は、例えば0.15mmに設定されている。例えば、接着剤が第1領域R1と第2領域R2と第3領域R3とに塗布された状態で、スプール軸20をスプール14の挿入孔64dに挿通することによって、第3隙間D3には、第1隙間D1の余剰接着剤を含む接着剤が、配置される。接着剤が第3隙間D3に配置される形態については、後述する「3.スプールユニットの組立て及び固定」において、詳細に説明する。
【0066】
なお、ここでは、第1隙間D1、第2隙間D2、及び第3隙間D3は、スプール軸20の被装着部120(第1領域R1、第2領域R2、及び第3領域R3)の外周面と、スプール14の挿入孔64dの内周面との間の半径方向距離によって、定義されている。
【0067】
3.スプールユニットの組立て及び固定
まず、スプール軸20の被装着部120における第1領域R1と第2領域R2と第3領域R3とには、接着剤が塗布される。次に、スプール軸20が、スプール14の軸装着部14dの一端側から他端側に向けて、スプール14の軸装着部14dにおける挿入孔64dに、挿通される。続いて、スプール軸20の突出ピン116(両端部)が、スプール14の軸装着部14dにおける切欠部114に係合される。詳細には、突出ピン116は、切欠部114の第1当接部114b及び第2当接部114cに当接する。これにより、スプール14は、スプール軸20に沿った方向(スプール軸20の軸方向)、及びスプール軸20の回転方向において、スプール軸20に対して位置決めされる。また、この状態では、スプール軸20の被装着部120の両端部すなわち被装着部120の第2領域R2が、軸装着部14dの挿入孔64dの両端部に対向して配置されている。これにより、スプール14が、スプール軸20を基準とした半径方向において、スプール軸20に対して位置決めされる。このため、第2領域R2まわりの第2隙間D2は、微小隙間となっている。
【0068】
また、ここに示したように、接着剤が第1領域R1と第2領域R2と第3領域R3とに塗布された状態で、スプール軸20が、スプール14の軸装着部14dにおける挿入孔64dに、挿通される場合、接着剤に作用する剪断力によって、接着剤は第1隙間D1に均一に満たされる。これにより、第1領域R1のまわりに形成される第1隙間D1を、スプール14の軸装着部14dにおける挿入孔64dとスプール軸20の被装着部120とを接着するための空間(接着空間)として、機能させることができる。また、第1隙間D1において余剰となった余剰接着剤は、第3隙間D3に侵入し、第3隙間D3が満たされる。このように、第3領域R3のまわりに形成される第3隙間D3は、接着空間だけでなく、余剰接着剤の貯留空間としても、機能させることができる。さらに、接着剤は、第2領域R2により塞き止められ、2つの第2領域R2の間(第1隙間D1及び第3隙間D3)に保持される。また、2つの第2領域R2の間(第1隙間D1及び第3隙間D3)において余剰となった余剰接着剤は、第1隙間D1から第2隙間D2へと押し出され、第2隙間D2が満たされる。これにより、第2隙間D2が接着剤によって均一に満たされる。このように、第2領域R2のまわりに形成される第2隙間D2を、接着空間として、機能させることができる。
【0069】
以上をまとめると、第1隙間D1は、接着空間として機能する。第2隙間D2は、第2領域R2においてスプール軸20に対してスプール14を半径方向に位置決めするための空間として、機能し、且つ接着空間として機能する。第3隙間D3は、接着空間として機能し、且つ第1隙間D1から侵入した余剰接着剤の貯留空間として、機能する。
【0070】
このようにして、接着剤が、スプール14の挿入孔64dとスプール軸20の被装着部120との間に配置され、所定の時間が経過すると、接着剤が固まり、スプール14がスプール軸20に固定される。
【0071】
4.特徴
(A−1)本スプールユニット9は、スプール軸20と、スプール14とから構成される。スプール軸20は、リール本体11に回転自在に設けられる。スプール14は、スプール軸20に装着される。スプールユニット9は、切欠部114と、突出ピン116とを、有している。切欠部114は、スプール14に設けられる。切欠部114は、スプール軸20に沿う方向に切欠かれている。突出ピン116例えば突出ピン116の先端部は、スプール軸20に設けられる。突出ピン116は、切欠部114に係合する。
【0072】
本スプールユニット9では、突出ピン116が係合する切欠部114が、スプール軸20に沿う方向に切欠かれている。このため、スプール14をスプール軸20に装着する場合、スプール軸20をスプール14に挿通するだけで、突出ピン116を切欠部114に容易に係合することができる。すなわち、スプール14をスプール軸20に装着する際に、突出ピン116と切欠部114とを視認しながら係合させることができるので、スプールユニット9を容易に組み立てることができる。
【0073】
(B−1)本スプールユニット9では、切欠部114が、開口端部114aと、第1当接部114bと、第2当接部114cとを、有している。開口端部114aは、スプール軸20に沿う方向に開口する。第1当接部114bには、スプール軸20の回転方向において、突出ピン116が当接する。第2当接部114cには、スプール軸20に沿う方向において、突出ピン116が当接する。
【0074】
この場合、突出ピン116を、開口端部114aから切欠部114に挿入し、この突出ピン116を第2当接部114cに当接させることによって、スプール軸20に沿う方向に対して、スプール14が位置決めされる。また、この状態において、この突出ピン116は、第1当接部114bによって、スプール軸20の回転方向に対して位置決めされる。このように、スプール14をスプール軸20に対して、容易に位置決めすることができる。
【0075】
(C−1)本スプールユニット9では、スプール14が、スプール軸20に装着するための軸装着部14dを、有している。スプール軸20は、軸本体部115と、被装着部120とを、有している。被装着部120は、軸本体部115の外周に設けられ、スプール14が装着される。切欠部114は、スプール軸20に沿う方向において、軸装着部14dの端部に、設けられる。
【0076】
この場合、切欠部114が、スプール軸20に沿う方向において、スプール14の軸装着部14dの端部に、設けられているので、スプール14の軸装着部14dをスプール軸20の被装着部120に装着することによって、突出ピン116を切欠部114に容易に係合することができる。すなわち、スプールユニット9を容易に組み立てることができる。
【0077】
(D−1)本スプールユニット9では、突出ピン116が、スプール軸20の径方向に突出して設けられている。この場合、突出ピン116が、スプール軸20の径方向に突出して設けられているので、スプール軸20をスプール14に挿入するだけで、突出ピン116を切欠部114に容易に係合することができる。すなわち、スプールユニット9を容易に組み立てることができる。
【0078】
(E−1)本スプールユニット9では、スプール軸20がピン装着孔120aを、有している。突出ピン116は、ピン装着孔120aに装着された突出ピン116である。この場合、突出ピン116を、スプール軸20に設けられたピン装着孔120aに、装着するだけで、突出ピン116を容易に形成することができる。
【0079】
(F−1)本スプールユニット9では、ピン装着孔120aが、スプール軸20に設けられる。ピン装着孔120aは、スプール軸20を径方向に貫通する貫通孔である。突出ピン116は、スプール軸20の直径より長い。突出ピン116が貫通孔に装着された状態において、突出ピン116の両端部それぞれは、スプール軸20より突出する。この場合、突出ピン116を貫通孔に装着することによって、突出ピン116の両端部それぞれが、スプール軸20より突出するので、突出ピン116を容易に形成することができる。
【0080】
(G−1)本スプールユニット9では、突出ピン116が、ピン装着孔120aにカシメ固定されている。この場合、突出ピン116をピン装着孔120aにカシメ固定することによって、他の部材を特別に用意することなく、突出ピン116を容易に形成することができる。また、これにより、突出ピン116を容易に固定することができる。
【0081】
<第2実施形態>
第2実施形態では、スプール軸20の構成が、第1実施形態と異なる。スプール軸20の構成を除く他の構成については、第1実施形態と同じであるので、ここでは説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付している。なお、ここで省略された構成については、第1実施形態の説明に準ずるものとする。
【0082】
1.スプール軸の構成
図9に示すように、スプール軸20は、軸本体部115と、突出ピン116とを、有している。軸本体部115例えば大径部20aの被装着部120は、スプール軸20の径方向に設けられたピン装着孔120aを、有している。ピン装着孔120aは、被装着部120においてスプール軸20の径方向に設けられた有底穴部である。ピン装着孔120aには、突出ピン116(突出部の一例)が装着される。
【0083】
突出ピン116は、軸本体部115の外周面から外方に突出している。突出ピン116は、被装着部120における軸本体部115の直径より短く、ピン装着孔120aの深さより長い。突出ピン116がピン装着孔120aに装着された状態において、突出ピン116の一端部は、スプール軸20の外周面から突出し、突出ピン116の他端部は、ピン装着孔120aの内部に配置されている。例えば、突出ピン116は、ピン装着孔120aにカシメ固定される。
【0084】
2.特徴
(A−2)本スプールユニット9では、突出ピン116の一端部だけを突出させるだけであるので、突出ピン116をピン装着孔120aに容易に装着することができる。
【0085】
(B−2)前記第1実施形態における、上記の(E−1)を除く(A−1)〜(G−1)と同様の効果を、得ることができる。
【0086】
<第3実施形態>
第3実施形態では、スプールユニット9の構成が、第1実施形態と異なる。スプールユニット9の構成を除く他の構成については、第1実施形態と同じであるので、ここでは説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付している。なお、ここで省略された構成については、第1実施形態の説明に準ずるものとする。
【0087】
1.スプールユニットの構成
図10Aから
図10Cに示すように、スプールユニット9では、主に、スプール14と、スプール軸20とから構成される。スプール14は、糸巻き胴部14bと、フランジ部14aと、軸装着部14dを、有している。
【0088】
軸装着部14dは、装着部本体214aと、折曲部214b(突出部の一例)とを、有している。装着部本体214aは、筒状に形成されている。折曲部214bは、スプール軸20に沿う方向における装着部本体214aの一端部を、内周側に折り曲げた部分である。言い換えると、折曲部214bは、装着部本体214aの一端部をスプール軸20側に向けて部分的に折り曲げることによって、形成されている。折曲部214bは、第3当接部214cと、第4当接部214dとを、有している。第3当接部214cは、スプール軸20の回転方向において、切欠部114と当接する。第4当接部214dは、スプール軸20に沿う方向において、切欠部114が当接する。
【0089】
スプール軸20は、軸本体部115と、溝部117と、被装着部120とを、有している。溝部117は、軸本体部115の外周部において、スプール軸20に沿う方向に設けられている。溝部117は、一対の第1壁部117a(第1当接部の一例)と、第2壁部117b(第2当接部の一例)とを、有している。一対の第1壁部117aは、スプール軸20の回転方向に、互いに対向して設けられている。第2壁部117bは、一対の第1壁部117aを連結する壁部である。具体的には、第2壁部
117bは、溝部117の端部を形成する壁部である。
【0090】
溝部117は、切欠部114を含んでいる。切欠部114は、溝部117において、被装着部120に設けられた部分である。切欠部114は、スプール軸20に沿う方向において、スプール軸20の被装着部120の端部に、設けられている。切欠部114は、一対の第1当接部114b(一対の第1壁部117aの一部)と、第2当接部114c(第2壁部117b)とを、有している。
【0091】
図10A及び
図10Cに示すように、第1当接部114bは、第1壁部117aの一部である。具体的には、第1当接部114bは、被装着部120の端部且つ第1壁部117aの端部に形成されている。第1当接部114bには、スプール軸20の回転方向において、折曲部214bの
第3当接部214cが当接する。第2当接部114cは、第2壁部117bである。第2当接部114cには、スプール軸20に沿う方向において、折曲部214bの
第4当接部214dが当接する。
【0092】
2.特徴
(A−3)スプールユニット9では、切欠部114が、スプール軸20に沿う方向に設けられた溝部117の一部である。この場合、スプール14の折曲部214bを、スプール軸20の溝部117に沿って移動させ、溝部117の端部に係合することによって、スプールユニット9を容易に組み立てることができる。
【0093】
(B−3)本スプールユニット9では、切欠部114が、第1当接部114bと、第2当接部114cとを、有している。第1当接部114bには、スプール軸20の回転方向において、折曲部214bが当接する。第2当接部114cには、スプール軸20に沿う方向において、折曲部214bが当接する。溝部117は、第1壁部117aと、第2壁部117bとを、有している。第1壁部117aは、スプール軸20の回転方向に設けられている。第2壁部117bは、スプール軸20に沿う方向に設けられている。ここで、第1壁部117aは第1当接部114bを含んでおり、第2壁部117bは第2当接部114cを含んでいる。
【0094】
この場合、折曲部214bをスプール軸20の溝部117に挿入し、この折曲部214bを、切欠部114の第2当接部114c(第2壁部117b)に当接させることによって、スプール軸20に沿う方向に対して、スプール14が位置決めされる。また、この状態において、この折曲部214bは、切欠部114の第1当接部114b(第1壁部117aの一部)によって、スプール軸20の回転方向に対して位置決めされる。このように、スプール14をスプール軸20に対して、容易に位置決めすることができる。
【0095】
(C−3)本スプールユニット9では、スプール14が、スプール軸20に装着するための軸装着部14dを、有している。折曲部214bは、スプール軸20に沿う方向における軸装着部14dの端部が、スプール軸20に向けて部分的に折り曲げられて、形成されている。この場合、スプール軸20に沿う方向における軸装着部14dの端部を、スプール軸20に向けて部分的に折り曲げることによって、突出部を容易に形成することができる。
【0096】
(D−3)本スプールユニット9では、折曲部214bが、第3当接部214cと、第4当接部214dとを、有している。第3当接部214cは、スプール軸20の回転方向において、切欠部114の第1当接部114bに当接する。第4当接部214dは、スプール軸20に沿う方向において、切欠部114の第2当接部114cに当接する。この場合、折曲部214bの第3当接部214cが切欠部114の第1当接部114bに当接することによって、スプール軸20の回転方向に対して、スプール14が位置決めされる。また、折曲部214bの第4当接部214dが切欠部114の第2当接部114cに当接することによって、スプール軸20に沿う方向に対して、スプール14が位置決めされる。このように、スプール14をスプール軸20に対して、容易に位置決めすることができる。
【0097】
<他の実施形態>
(a)前記第1及び第2実施形態では、突出ピン116が、カシメされる場合の例を示したが、突出ピン116の固定形態は、どのようにしてもよい。例えば、突出ピン116を、ピン装着孔120aに接着固定してもよい。また、ピン装着孔120aに雌ねじ部を形成し、突出ピン116に雄ネジ部を形成し、突出ピン116をピン装着孔120aに螺合固定してもよい。このように構成しても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0098】
(b)前記第1及び第2実施形態では、突出ピン116がスプール軸20に設けられる場合の例を示したが、突出ピン116をスプール14に装着してもよい。この場合、前記第1及び第2実施形態と同様のピン装着孔120aが、スプール14の軸装着部14dに形成される。また、突出ピン116が係合する溝部117(切欠部114)が、前記第3実施形態のように、スプール軸20に形成される。このように構成しても、上記と同様の効果を得ることができる。