(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1材料および前記第2材料のうちの少なくとも一方が、木綿、ポリエステル、ナイロン、スパンデックス、ポリエステル−スパンデックス混紡、ナイロン−スパンデックス混紡、木綿−スパンデックス混紡、またはそれらの2つ以上の材料の組合せを含む、請求項1に記載の衣服。
第3材料部分をさらに具備し、前記第3材料部分が、前記第1袖の少なくとも一部と前記第1袖に近接する前記胴部の少なくとも一部とを含み、前記第3材料部分が第1材料を含む、請求項1に記載の衣服。
前記第3材料部分が、前記胴部の背面を下って実質的に垂直に延在する背面部と、前記第1袖に近接する前記胴部の側の少なくとも一部の周囲にらせん状に延在する側方部の少なくとも一つをさらに備える、請求項9に記載の衣服。
前記1つまたは複数の弾性要素が、前記着用者の前記身体の一部の第1動きの下で弾性伸びによってエネルギーを蓄積し、前記身体の前記部分の反対方向における第2動きの下で、前記蓄積されたエネルギーを放出するように、前記衣服の第1領域に配置可能である、請求項16に記載の衣服。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したことから、非対称の運動動作中に衣服材料が着用者に加える抵抗を低減するように特に適合され、それにより非対称の動きの効率を向上させ、たとえば競技者が動きの間に発生することができる力の増大を容易にする、衣服が必要とされている。したがって、本発明は、非対称の運動動作中に競技者の動きをサポートする、改善された衣服と関連する設計、製造および使用方法とに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
着用者の首のための首開口部および着用者の胴の下方部分のための胴開口部を有する胴部と、
着用者の第1腕の少なくとも一部を覆う第1袖であって、その第1端において胴部と隣接しかつその第2端において着用者の腕を通すための開口部を有する第1袖と、
着用者の第2腕の少なくとも一部を覆う第2袖であって、その第1端において胴部と隣接しかつその第2端において着用者の腕を通すための開口部を有する第2袖と
を含む、着用者の上半身の少なくとも一部用の非対称衣服を含む。
本衣服は、第1袖の少なくとも一部と胴部の少なくとも一部とを含むか、または本質的にそれらから構成される第1材料部分をさらに含み、第1材料部分は、第1材料を含むかまたは第1材料から本質的に構成される。
本衣服はまた、第2袖の少なくとも一部と第2袖に近接する胴部の少なくとも一部とを含むかまたは、本質的にそれらから構成される第2材料部分も含み、第2材料部分は、第1材料より伸張に対して小さい抵抗を提供し、それにより非対称の運動動作中に着用者の動きに対する抵抗を低減するように適合された第2材料を含むか、または本質的にそれから構成される。
【0008】
一実施形態では、第2材料部分は、胴部の背面部をさらに含み、背面部は、その背面部を下って首開口部から胴開口部に向かって、場合によっては胴開口部まで、実質的に垂直に延在することができる。
一実施形態では、第2材料部分は、第2袖に近接する胴部の側の少なくとも一部の周囲に延在する側方部を含み、側方部は、たとえば、胴部の背面から胴部の正面までらせん状に下方に延在することができる。
第2材料部分は、第2材料の単体の広がりか、または連続した広がりを形成するように接続された第2材料の複数の部分を含むことができる。
第2材料部分はまた、複数の間隔を空けて配置された材料部分を含むことができる。
【0009】
第1袖および第2袖は、ラグラン袖を含むことができる。
第1材料部分を、たとえばナイロン糸を含むことができる扁平縫い(flat-lock stitch)によって第2材料部分に縫合することができる。
一実施形態では、第1材料は、吸水拡散特性(wicking property)および冷却特性(cooling property)のうちの少なくとも一方を提供するように適合された材料を含む。
第1材料は、木綿、ポリエステル、ナイロン、スパンデックス、またはそれらの材料のうちの2つ以上の組合せ(たとえば、木綿−スパンデックス混紡、ポリエステル−スパンデックス混紡および/またはナイロン−スパンデックス混紡)を含むかまたは本質的にそれから構成されることが可能であり、たとえば、丸編みもしくはたて編み構造のいずれかで、超伸縮性および回復性のために、スパンデックスを含むポリエステルまたはナイロンを含むことができる。
第2材料もまた、木綿、ポリエステル、ナイロン、スパンデックス、またはそれらの材料のうちの2つ以上の組合せ(たとえば、木綿−スパンデックス混紡、ポリエステル−スパンデックス混紡および/またはナイロン−スパンデックス混紡)を含むかまたは本質的にそれから構成されることが可能であり、たとえば、丸編みもしくはたて編み構造のいずれかで、超伸縮性および回復性のために、スパンデックスを含むポリエステルまたはナイロンを含むことができる。
第2材料を、第1材料と異なる材料または材料の組合せから形成することができ、かつ/または第1材料と異なる特性、織りおよび/または配向で形成することができる。
一実施形態では、第1材料および第2材料は、含まれるスパンデックスの比率が異なる、木綿−スパンデックス混紡、ポリエステル−スパンデックス混紡またはナイロン−スパンデックス混紡を含む。
一実施形態では、第2材料は、限られた数の方向、たとえば一方向にのみ優先的に伸張するように適合されている。
【0010】
一実施形態では、本衣服は第3材料部分を含み、第3材料部分は、第1袖の少なくとも一部と第1袖に近接する胴部の少なくとも一部とを含むかまたはそれらから本質的に構成されている。
第3材料部分は、第1材料かまたは異なる第3材料を含むかまたはそれから本質的に構成され得る。
第3材料部分はまた、胴部の背面を下って実質的に垂直に延在する背面部と、第1袖に近接する胴部の側の少なくとも一部の周囲にらせん状に延在する側方部とのうちの少なくとも一方を含むことができる。
第3材料部分を、衣服の中心垂直軸を中心に第2材料部分と実質的に対称にまたは非対称に配置することができる。
【0011】
衣服の一実施形態は、衣服の少なくとも一部、たとえば衣服の少なくとも一方の肩または肘の上に延在するかまたは下に位置する、1つまたは複数の支持要素を含むことができる。
1つまたは複数の支持要素は、たとえば第1材料、第2材料または異なる第3材料の、1つまたは複数の補強要素を含むことができる。
1つまたは複数の支持要素は、衣服の外面に、ポリマー要素等の1種または複数種の滑り止め材料を含むことができ、滑り止め要素は、シリコーンもしくはゴムまたは同様の性能を有するこうした他の材料を含むかまたはそれから本質的に構成され得る。
【0012】
本衣服は、非対称の運動動作中に着用者の動きをサポートするように適合された1つまたは複数の弾性要素を含むことができる。
1つまたは複数の弾性要素は、たとえば、着用者の身体の一部の第1動きの下で弾性伸びによってエネルギーを蓄積し、身体のその部分の実質的に反対方向の第2動きの下で、蓄積されたエネルギーを放出するように、衣服の第1領域に配置可能であり得る。
【0013】
本発明の別の態様は、運動動作中に競技者の動きをサポートする方法に関する。
本方法は、
競技者の身体部分であって、非対称の運動動作中に競技者が着用する衣類によって身体部分の動きに対する抵抗を受ける身体部分を特定するステップと、
運動動作中に身体部分の動きに対する抵抗を低減するように適合された非対称衣服を提供するステップと
を含む。
衣服は、衣服の第1部分を含むかまたはそれから本質的に構成される第1材料部分を含み、第1材料部分は第1材料を含むかまたはそれから本質的に構成される。
衣服はまた、衣服の第2部分を含むかまたはそれから本質的に構成される第2材料部分も含み、第2材料部分は、第1材料より伸張に対する低い抵抗を提供するように適合された第2材料を含むかまたはそれから本質的に構成され、衣服の第2部分は、抵抗を受ける身体部分を少なくとも部分的に覆う。
【0014】
一実施形態では、非対称衣服は、
着用者の首のための首開口部および着用者の胴部の下方部分のための胴部開口部を有する胴部と、
着用者の第1腕の少なくとも一部を覆う第1袖であって、その第1端において胴部と隣接し、かつその第2端において着用者の手を通すための開口部を有する第1袖と、
着用者の第2腕の少なくとも一部を覆う第2袖であって、その第1端において胴部と隣接し、その第2端において着用者の手を通す開口部を有する第2袖と
を含む。
第1材料部分は、第1袖と胴部の少なくとも第1部分とを含むことができ、
第2材料部分は、第2袖の少なくとも一部と第2袖に近接する胴部の少なくとも第2部分とを含むことができる。
【0015】
本発明の別の態様は、着用者の下半身の少なくとも一部用の非対称衣服を含む。
本衣服は、
着用者の胴の下方部分のための胴開口部を有する胴部と、
着用者の第1脚の少なくとも一部を覆う第1脚部であって、その第1端において胴部に接続されかつその第2端において着用者の脚を通すための開口部を有する第1脚部と、
着用者の第2脚の少なくとも一部を覆う第2脚部であって、その第1端において胴部に接続されかつその第2端において着用者の脚を通すための開口部を有する第2脚部と
を含む。
本衣服は、第1脚部の少なくとも一部と胴部の少なくとも一部とを含むかまたはそれらから本質的に構成される第1材料部分をさらに含み、第1材料部分は第1材料を含む。
本衣服はまた、第2脚部の少なくとも一部と第2脚部に近接する胴部の少なくとも一部とを含むかまたはそれらから本質的に構成される第2材料部分も含み、第2材料部分は、第1材料より伸張に対する小さい抵抗を提供し、それにより非対称の運動動作中に着用者の動きに対する抵抗を低減するように適合されている第2材料を含む。
【0016】
本発明のさらなる態様は、衣服の第1部分を形成するとともに、第1材料を含む第1材料部分と、衣服の第2部分を形成するとともに、第2材料を含む第2材料部分とを含む、着用者の身体の少なくとも一部用の非対称衣服を含む。
第1材料部分および第2材料部分は、衣服の中心垂直平面に対して非対称に配置され、第2材料は、第1材料より伸張またはねじれのうちの少なくとも一方に対して小さい抵抗を提供し、それにより非対称の運動動作中に着用者の動きに対する抵抗を低減するように適合されている。
【0017】
これらの目的および他の目的は、本明細書に開示した本発明の利点および特徴とともに、以下の説明、添付図面および特許請求の範囲を参照することによってより明らかとなろう。さらに、本明細書に記載するさまざまな実施形態の特徴は、相互に排他的ではなく、さまざまな組合せおよび並べ替えで存在することができることが理解されるべきである。
【0018】
図面では、種々の図を通して、同様の参照文字が概して同じ部分を指している。また、図面は必ずしも正確な縮尺ではなく、代りに、本発明の原理を例示することに重きが置かれている。以下の説明において、本発明のさまざまな実施形態は、以下の図面を参照して記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書に記載する発明は、概して、非対称の運動動作中に競技者の動きをサポートする改善された衣服に関する。これは、たとえば、衣服によって与えられる、動きに対する抵抗(たとえば、伸びおよび/またはねじりに対する抵抗)を低減し、かつ/または着用者の所定の動きに対するサポートを提供するように特に適合された1種または複数種の材料で、注意深く選択された部分が形成されるように、衣服を構成することによって、達成することができる。
こうした衣服を使用して、たとえば投球、蹴り、打撃および/または回転を含む運動動作に対する抵抗を低減し、かつそうした運動動作をサポートすることができる。こうした非対称動作を利用するスポーツとしては、限定されないが、アイスホッケー、フィールドホッケー、ラクロス、野球、ソフトボール、バスケットボール、フットボール、サッカー、ラケットスポーツ(たとえば、テニス、バドミントン、スカッシュ、ラケットボール等)、ゴルフ、陸上競技(たとえば、やり投げ、砲丸投げ、円盤投げ、ハンマー、棒高跳び、ハードル競技等)、ハンドボール、クリケット、水球、ハーリングおよびアーチェリーが挙げられる。
【0021】
さまざまな衣服に、こうした非対称に配置された材料構成を提供することにより、競技者のあらゆる適切な筋肉群および/または身体部分を利用する非対称動作のパフォーマンスを向上させることができる。
着用者の上半身用の衣服例としては、限定されないが、長袖シャツ、七分袖シャツ、半袖シャツ、袖なしシャツ、タンクトップ、アームスリーブおよび/またはスポーツブラが挙げられる。
着用者の下半身用の衣服例としては、限定されないが、ズボン、タイツ、ショーツ、レッグスリーブおよび/またはソックスが挙げられる。
着用者の上半身および下半身の両方の一部を覆う衣服(たとえばジャンプスーツ)に、非対称に配置された材料構成を適用することも可能である。
こうした衣服を、ゆったり、「ぴったり合う(close-to-body)」すなわちぴったりフィット(snug-fitting)する、またはさらには着圧フィットであるように設計することができる。
【0022】
本発明の一態様は、非対称の運動動作に対する抵抗を低減し場合によっては最小限にするように特に設計された衣服を含み、いくつかの実施形態では、さらには動作をサポートするエネルギーを蓄積しかつ放出し、それにより競技者の動きの効率を実質的に向上させる。
たとえば、本発明によるさまざまな衣服は、繰り返される非対称の動きの間に最も伸張および歪みを受ける衣服の目標部分における(かつ/または所定方向における)さらなる伸張を(抵抗を低減して)可能にするように、本体または着用者(body or a wearer)の上に非対称に配置された材料部分を含む。
これらの衣服は、たとえば、衣服の大部分を構成する1種または複数種の第1材料(one or more first materials)を含むことができ、衣服の注意深く選択された部分が1種または複数種の第2材料または動き促進材料から構成される。1種または複数種の第2材料または動き促進材料は、1種または複数種の第1材料とは異なる構造的特性を有している。
一実施形態では、1種または複数種の第2材料は、1つまたは複数の方向における変形(たとえば伸張)に対して、1種または複数種の第1材料よりも小さい抵抗を提供することができる。
第2材料は、さらに、または別法として、第1材料より軽量であり、より弾性を有し、より強力であり、かつ/またはより低い摩擦係数を有することが可能である。
第2材料は、衣服の左側、衣服の右側、または衣服の両側に配置され得る。
さまざまな実施形態では、第2材料は、さらに、もしくは別法として、衣服の正面、側方または背面のみに配置され得る。
繰り返される非対称の運動動作に対する抵抗を低減し場合によっては最小限にするように特に設計された衣服を提供することにより、衣服の耐摩耗性を増大させることも可能であり、それにより、衣服がその構造的完全性、それにより機能性をより長く維持することができる。
【0023】
第2材料から構成された衣服の領域は、非対称動作中に著しい動きを受ける着用者の身体部分の上にかつ/またはそれに隣接して配置され得る。
たとえば、アイスホッケー選手に対して力の発生をもたらす肩領域(たとえば、右打ちの場合は右肩)が、伸張に対して最小の抵抗を提供する第2材料から構成されるかまたは部分的に構成されたシャツによって覆うことができる。結果として、ホッケースティックが引き戻され、その後前方に突き出される際に、シャツの材料によるショットに対する抵抗が最小限になる。
シャツの残りの部分を、1種または複数種の第1材料から構成することができ、第1材料は、限定されないが耐久性、温かさ、保護、スタイル等の目的に対して選択される。
【0024】
衣服を、衣服の大部分にわたって1種または複数種の第1材料で構成するとともに、着用者のパフォーマンスを向上させるように選択された特に目標とされた部分にのみ1種または複数種の第2材料で構成することにより、
コスト、耐久性、温かさ、保護、スタイル等に対して衣服を最適化しながら、依然として着用者が繰り返し行う非対称動作をサポートすることができる。
衣服を摩擦係数が異なる種々の材料部分で構成することにより、
摩擦係数が大きい方の部分(すなわち、第1材料部分)が、着用者の皮膚または衣服下をしっかりつかむことができ、
一方で摩擦係数の低い方の部分(すなわち、第2材料部分)が、着用者の皮膚または衣服下の上を滑り、それにより着用者の身体のその部分を伸ばす、ねじるまたは広げることに対して抵抗する可能性がある著しい摩擦力をもたらすことがない。
こうした構成は、たとえば、限定されないがホッケーシューティングシャツ等のスポーツ衣服用の材料部分に使用するのに有利であり得る。
【0025】
さまざまな実施形態では、衣服の一部を形成する1種または複数種の第1材料および/または第2材料は、限定されないが、木綿、ポリエステル、ナイロン、スパンデックス、またはそれら材料のうちの2種以上の組合せ等の材料を含むことができる。
たとえば、第1材料および/または第2材料を、たとえば、丸編みもしくはたて編み構造のいずれかでの超伸縮性および回復性のためにスパンデックスを含む木綿、ポリエステルまたはナイロン等、木綿−スパンデックス混紡、ポリエステル−スパンデックス混紡および/またはナイロン−スパンデックス混紡から形成することができる。
代替実施形態では、他の適切な編み構造を利用することができる。
第2材料を、第1材料とは異なる材料または材料の組合せから形成することができ、かつ/または第1材料とは異なる材料の特性、織りおよび/または配向で形成することができる。
【0026】
一実施形態では、第1材料および第2材料は、含まれるスパンデックスの比率が異なる、木綿−スパンデックス混紡、ポリエステル−スパンデックス混紡またはナイロン−スパンデックス混紡を含む。たとえば、第1材料よりスパンデックスの比率が高い混紡から第2材料を形成することにより、第2材料は、非対称の運動動作に対する抵抗を低減するようにより高い伸張度を可能にする。
一実施形態では、第2材料は、限られた数の方向において、たとえば一方向のみにおいて優先的に伸張するように適合される。
第1材料および第2材料を、競技者の非対称動作に対して必要なサポートを提供しながら、競技者がスポーツに参加している間に行うあらゆる対称動作(たとえばランニングまたはスケーティング)を実質的に妨げないように選択することができる。
【0027】
第2材料を、全方向において等しく伸張するように適合させることができ、それにより、競技者の動きをサポートする第2材料部分の多方向の伸張および変形が可能になる。
別法として、第2材料を、限られた数の方向において、さらには一方向のみにおいて優先的に伸張するように適合させることができ、それにより衣服の限られた方向のみにおける所定の伸張がサポートされる。
一方向のみにおいて(または限られた数の所定方向において)優先的に伸張することにより、本衣服を使用して、競技者が所定方向(すなわち第2材料から最小の抵抗をもたらす方向)に回転しかつ/または伸びるのを促進することができ、それにより、衣服に対してトレーニング機能を提供する可能性がある。結果として、選択的に伸張可能な第2材料部分の注意深い位置決めおよび方向付けにより、着用者が、非対称動作を行っている時に所定方向および方法で動くのを能動的に促進することができ、この所望の方向は、非対称の動きを行っている着用者の最適な動作に対応する。
【0028】
さまざまな実施形態では、第1材料および/または第2材料を、吸水拡散型機能および/または冷却型機能を提供するように選択することができる。たとえば、第1材料および/または第2材料を、着用者の皮膚から湿気(たとえば汗)を吸水拡散することを促進する吸水拡散材料とすることができ、それにより、運動活動中に着用者の冷却を促進することができる。
さらに、または別法として、衣服材料のうちの1つまたは複数を、熱を放出し、湿気および汗を制御し、蒸発効果により着用者の冷却を促進するように特に設計された1種または複数種の材料(たとえばXylitol)で処理するかまたはそうした材料を染み込ませることができる。着用者を冷却する材料例は、Warren MIのWarrior Sports,Inc.のChill Waveである。
さまざまな実施形態では、衣服における材料のうちの1つまたは複数を、抗菌剤で処理して、衣服に抗菌性の利益または抗真菌性の利益を提供することができる。
【0029】
本発明のさまざまな実施形態では、衣服を構成する材料を、限定されないが縫合および/または熱溶接、接着もしくはシームレス接着構造を含むあらゆる適切な手段によって接続することができる。異なる材料部分の間の接続はまた、あるいは別法として、シームテープまたは他の別個の接着要素の使用を含むことができる。一実施形態では、第1材料部分および第2材料部分は、扁平縫いによって縫合される。扁平縫いを、たとえばナイロン糸から形成することができる。
【0030】
着用者の上半身を覆うように設計された非対称衣服100を含む本発明の一実施形態を
図2Aおよび
図2Bに示す。
この実施形態では、衣服100は、胴部105、第1袖110および第2袖115を含む。さまざまな実施形態では、袖は、トラディショナルな袖またはラグラン袖であり得る。
胴部105は、着用者の首のための首開口部120と、着用者の腰の領域における着用者の胴の下方部分のための胴開口部125とを含む。
第1袖110は、第1端130で着用者の肩の領域において胴部105に接続されており、第2端135で着用者の手首の領域において着用者の手のための開口部を有している。同様に、第2袖115は、第1端140で着用者の肩の領域において胴部105に接続され、第2端145で着用者の手首の領域において着用者の手のための開口部を有している。
【0031】
衣服100は、第1袖110の少なくとも一部および胴部105の少なくとも一部を形成する第1材料部分150と、第2袖115の少なくとも一部および第2袖115に近接する胴部105の少なくとも一部を形成する第2材料部分155とを含む。
第2材料部分155は、第1材料部分150を形成する材料より伸張、ねじれおよび/または他の変形に対して小さい抵抗を提供するように適合された材料から構成され、それにより、着用者の非対称の肩および腕の動作(たとえば、アイスホッケーのスティック、野球のバット、テニスラケット等を振る、または野球用ボールまたはフットボール用ボール等の物体を投げる)に対する抵抗を低減する。
【0032】
第2袖115を、完全に第2材料から形成することができる。
別法として、第2袖115の一部(限定されないが、第1端140に近接する上方部分、胴部105に近接する内側、および/または胴部105から離れた外側等)のみを、第2材料から形成することができる。第2袖115の一部のみが第2材料から形成された実施形態例を
図3Aおよび
図3Bに示す。
さまざまな実施形態では、衣服100は、
図2A〜
図3Bに示すように長袖、
図4Aおよび
図4Bに示すように七分袖、半袖、または
図5Aおよび
図5Bに示すように袖なしであり得る。
【0033】
図2Aおよび
図2Bの実施形態では、第2材料部分155は、胴部105の正面175および背面180の少なくとも一部にわたって延在する肩部160を含む。
肩部160を、あらゆる適切なサイズおよび形状とすることができ、着用者のあらゆる適切な身体部分および/または筋肉群にわたって延在するように適合させることができる。
さまざまな実施形態では、肩部160は、衣服100の正面175より背面180の方が広い領域にわたって延在することができ、またはその逆もあり得る。肩部160を、衣服100の背面180に、正面175と比較して異なるように成形することができる。
【0034】
衣服100の一実施形態では、
図6Aおよび
図6Bに示すように、第2材料部分155は、肩部160から胴部105の背面180を実質的に垂直に下って延在する背面部165を含むことができ、それにより、第2材料は、首開口部120から下方胴開口部125まで延在する。
背面部165は、垂直に、実質的に垂直に、または垂直平面に対して鋭角に延在することができる。背面部165を、第2材料の単一の広がりから、または第2材料の複数の部分から形成することができる。一実施形態では、背面部165は、衣服100の背面180に延在する複数の平行な部分、実質的に平行な部分または非平行な部分を含むことができる。背面部165を形成する複数の部分を、衣服100の中心垂直平面185を中心に対称にまたは非対称に配置することができる。
【0035】
一実施形態では、背面部165は、衣服100の背面180を部分的にのみ下って延在することができ、首開口部120から、胴開口部125から、または首開口部120と胴開口部125との間の中間領域に延在することができる。衣服100の背面180を部分的にのみ下って延在する背面部165を含む第2材料部分155を有する衣服100の例を
図7Aおよび
図7Bに示す。
背面部165は、あらゆる適切な幅および形状であり得る。背面部165または複数の背面部は、第2材料の他の部分に隣接することができ、または第1材料によって包囲される別個の部分であり得る。一実施形態では、背面部165は、胴部105の背面180の大部分または実質的に全体を覆うことができる。
【0036】
図6Aおよび
図6Bに示すように、第2材料部分155は、衣服100の第2袖115側の胴部105の側方170の少なくとも一部の周囲に延在する側方部190を含むことも可能である。側方部190は、胴部105の背面180から胴部105の正面175までらせん状に下方に延在している。側方部190は、衣服100の背面180(側方部190が衣服100の背面180に配置された第2材料と隣接する場所)の第1幅から実質的に衣服100の正面175のある箇所まで先細りになっている。
【0037】
代替実施形態では、側方部190は、第1幅から第2幅まで異なる程度で先細りになるか、その範囲の一部またはすべてにわたって一定の幅であるか、またはその範囲にわたって他のあらゆる適切な方法で幅が変化することができる。
側方部190は、水平平面に対してあらゆる鋭角で延在することができ、または水平にもしくは実質的に水平に延在することができる。代替実施形態では、側方部190は、衣服100の1つまたは複数の側方170を下って垂直にまたは実質的に垂直に延在することができる。側方部190は、あらゆる適切な長さおよび幅であることが可能であり、胴の側方170のあらゆる適切な部分にわたって延在することができる。側方部190または複数の側方部は、第2材料の他の部分に隣接することができ、または第1材料によって包囲される別個の部分であり得る。側方部190を、第2材料の単一の広がりから、または第2材料の複数の部分から形成することができる。
【0038】
一実施形態では、側方部190は、衣服100の側方の周囲に延在する複数の平行な部分、実質的に平行な部分、または非平行な部分を含むことができる。第2袖115に近接する衣服100の側方170を中心に平行にらせん状に延在する複数の側方部190を含む第2材料部分155を有する衣服例を
図7Aおよび
図7Bに示す。
【0039】
一実施形態では、第2材料部分155は、たとえば
図2Aおよび
図2Bに示すように、連続した広がりを形成するように接続された第2材料の複数の部分から形成されている。代替実施形態では、第2材料部分155は、たとえば
図8Aおよび
図8Bに示すように、第2材料の単一の単体の広がりとして形成されている。第2材料の単一の単体の広がりを、たとえば平坦な1枚として形成し、その後1つまたは複数の継目で縫合して衣服の完成した部分を形成することができる。
【0040】
一実施形態では、第2材料部分155は、第2材料の複数の別個の部分を含むことができ、それらの間に第1材料または他の材料が間隔を空けて配置されている。第2材料部分155が複数の間隔を空けて配置された部分を含み、第1材料150がそれらの間に延在している衣服100例を
図9Aおよび
図9Bに示す。さらなる実施形態は、衣服に必要な所定の機能に応じて、別個の要素の組合せ、複数部の要素、および/または単体要素を含むことができる。
【0041】
第2材料部分155を、衣服100の一方の側にのみ(すなわち、中心垂直平面185の一方の側にのみ、または実質的に一方の側にのみ延在して)配置することができる。
別法として、第2材料部分155を、衣服100の両側に、たとえば肩および/または腕の両方に、かつ/または胴部105の両側に、非対称の第2材料部分155があるように非対称に配置することができる。
衣服100の両側にわたって延在する第2材料部分155を有する実施形態例を
図10Aおよび
図10B示す。この実施形態では、第2材料部分155は、右肩部分195、右側方部分200、左肩部分205および左側方部分210を含み、左側および右側は互いに対して非対称に配置されて、衣服100の左側および右側両方の動きおよび伸張を含む着用者の非対称動作を特にサポートする。
【0042】
一実施形態では、第2材料部分155または複数の第2材料部分を、衣服100の正面、側方および/または背面に対して非対称に配置することができる。
中心垂直平面185に対して非対称に配置され、かつ衣服の側方170および背面180にのみ配置された第2材料部分155(正面175には配置されず)を有する衣服100例を
図11Aおよび
図11Bに示す。
第2材料部分155は、背面部165、垂直側方部190、および肩の後側にのみ延在する肩部160を含む。ここで、第2材料部分155は、胴部105にのみ位置しており、袖(110、115)のいずれにも位置していない。
代替実施形態では、サポートしている所定の運動動作に応じて、あらゆる適切な非対称なサイズであり、形状でありかつ非対称に配置された第2材料部分155を衣服100に組み込むことができる。
【0043】
本発明の一実施形態では、
図12Aおよび
図12Bに示すように、衣服100の袖を、ラグラン袖とすることができ、第
1袖215は第1材料から形成され、第2袖220またはその一部は第2材料から形成され、それらの間に胴部225がある。
代替実施形態では、第1袖215および第2袖220の一方のみがラグラン袖であり得る。
第
1袖215および第2袖220は、着用者の腕の少なくとも一部を覆う材料の単一の広がりを含み、それは、着用者の腕から単一材料部分として、着用者の肩の上に衣服100の首開口部120のえりまで完全に延在ししている。斜めの縫目230が、袖材料を衣服100の胴
部225に接続し、わきの下から衣服100の鎖骨部分まで延在している。したがって、ラグラン袖は、着用者の腕および着用者の胴の肩部分の両方にわたって延在する材料の単一の広がりを含む。
この実施形態では、第2材料部分155は、ラグラン袖の一方(たとえば
図12Aおよび
図12Bに示すような
第2袖220)またはその一部を形成し、任意選択的に、胴
部225の少なくとも一部の上に延在する第2材料の1つまたは複数の追加の部分235を含むことができる。
【0044】
図13Aおよび
図13Bは、第2袖115および肩
部160にわたって延在する第2材料部分155を含む衣服100を示し、背面部分250は、第2袖115から下方に延在し、胴部105の側方の周囲に延在し胴開口部125における衣服100の正面175のある箇所まで先細りになる、らせん状に延在する側方部分255を形成している。
図14Aおよび
図14Bは、第2袖115および肩
部160にわたって延在する第2材料部分155を含む衣服100を示し、細長い背面部分
198は、衣服100の背面180を下って首開口部120から胴開口部125まで垂直に延在している。
図15Aおよび
図15Bは、第2袖115にわたって延在している第2材料を含む第2材料部分155と、らせん状に延在する側方部分255を含む背面部分250と、細長い背面部分
198とを含む衣服100を示す。
【0045】
本発明のさまざまな他の実施形態は、着用者の生理機能、サポートしている所定の非対称動作、および必要なサポートの程度に応じて、衣服のあらゆる適切な領域にわたってあらゆる適切な構成で延在する第2材料部分155を有する衣服を含むことができる。たとえば、1つまたは複数の第2材料部分155を、競技者の腕、肩、脇腹、胸、背中および/または腰等、上半身の領域に、あらゆる適切なサイズおよび形状で配置することができる。
【0046】
本発明の一実施形態は、
図16Aおよび
図16Bに示すように、衣服100の第2材料部分155とは反対側に配置された第3材料部分260を含むことができる。
この第3材料部分260を、第2材料部分155と同様の構成で配置して、たとえば、衣服100の審美的外観に対してあるレベルの対称性を提供し、かつ/または衣服100の製造を簡略化するように衣服100の種々の部分に実質的に対称な形状を提供することができる。
たとえば、第3材料部分260を、第2材料部分155の色に一致するように(衣服100に対してある程度の審美的対称性を提供するように)色付けするが、第2材料とは異なる材料から製造することができる(それにより、本発明のいくつかの実施形態で必要な非対称材料特性を提供する)。
第3材料部分260を、たとえば、第1材料から、または第1材料および第2材料の両方とは異なる材料から構成することができる。
【0047】
図16Aおよび
図16Bの実施形態では、第3材料部分260は、第1袖110の少なくとも一部と、第1袖110に近接する胴部105の少なくとも一部と、第1袖110に隣接し左肩から下方に延在する背面部265と、第1袖110に近接する胴部の側方の少なくとも一部の周囲にらせん状に延在する側方部270とを含む。
図16Aおよび
図16Bでは、らせん状に延在する側方部270は、衣服100の正面175にわたって、第2材料部分155の側方部
分255より大きい程度で延在しており(すなわち、第2材料部分155の側方部
分255より、衣服100の中心垂直平面185に向かってさらに延在しており)、それにより、衣服100に対して顕著な非対称の視覚的態様を提供する。
代替実施形態では、第3材料部分260を、第2材料部分155と完全に対称に配置する(すなわち、衣服100の中心垂直平面185の他方の側における第2材料部分155の鏡像として配置する)ことができ、または第2材料部分155とあらゆる適切な非対称の程度で配置することができる。
【0048】
一実施形態では、第3材料部分260を、第1材料部分150および第2材料部分155と比較した場合に、伸張、ねじれおよび/または他の変形に対して中間の程度の抵抗を有する材料から形成することができる。
別法として、第3材料部分260を、第1材料部分150および第2材料部分155の両方より、伸張、ねじれおよび/または他の変形に対してより大きいかまたは小さい程度の抵抗(および/またはより小さいかもしくは大きい摩擦係数)を有する材料から形成することができる。
結果として、第3材料部分260を、着用者が行っている所定の非対称動作に対するさらなるサポートおよび/または制御を提供するように特に設計することができる。
【0049】
本発明の一実施形態では、
図17Aおよび
図17Bに示すように、衣服100は、衣服の肩の少なくとも一部の上に延在する支持要素300を含む。
支持要素300は、たとえば、使用中に著しく摩耗する(たとえば、衣服100の下にあるかまたは上に重なる保護パッドまたは他の構造もしくは衣服に対してこすれるため)、使用中に著しい伸張、ねじれおよび/または変形を受ける衣服100の部分に対して補強を提供することができ、または着用者のさまざまな身体部分に対して保護を提供することができる。
支持要素300を、第1材料もしくは第2材料のいずれかと同じ材料から、または限定されないがポリエステル混紡、木綿混紡もしくは他の合成繊維もしくは天然繊維等の材料から構成することができる。
【0050】
代替実施形態では、支持要素300を、衣服100の一方の肩のみの上に配置することができ、または衣服100の他のあらゆる適切な部分にわたって配置して、たとえば、使用中に最大の変形を受ける衣服の所定領域を支持し、かつ/または使用中に著しく摩耗しかつ/または追加の保護から利益を得る着用者の身体の所定領域(たとえば、上半身用の衣服の肘、前腕、首、背中もしくは胸、または下半身部分用の衣服の臀部、むこうずね、大腿部、膝もしくは背面)の上に重なることができる。
支持要素300を、衣服100の外面に、かつ衣服100の内面に、または衣服100のさまざまな層の間に配置することができる。衣服の所定の要件に応じて、支持要素300のあらゆる数および/または配置を使用することができる。
【0051】
一実施形態では、1つまたは複数の支持要素300を、衣服100の外側および/または内側に配置して、衣服100に滑り止め面を提供することができる。これは、たとえば、衣服がパッドまたは他の保護服下で着用され、支持要素300が、パッドが衣服100上の適所にあり続けることを確実にするように滑り止め面を提供する場合に、有利であり得る。この実施形態では、支持要素300を、限定されないが熱接着材料、シリコーンもしくはゴム、またはグラフィック/印刷用途等、1つまたは複数のポリマー要素から製造することができる。
【0052】
一実施形態では、衣服100は、非対称の運動動作中に着用者の動きをサポートするように適合された1つまたは複数の弾性要素310を含む。正面175に弾性要素310が配置されている衣服100例を
図18Aおよび
図18Bに示す。
着用者の身体の一部の第1動きの下で弾性伸びによってエネルギーを蓄積し、身体のその部分の反対方向における第2動きの下で、蓄積されたエネルギーを放出するように、衣服100の第1領域に弾性要素310を配置することができる。
結果として、弾性要素310は、非対称の動きの間にエネルギーを能動的に蓄積しかつ放出して、その動きの効率を増大させかつその動きによって発生する力を場合によっては増大させることができる。
【0053】
弾性要素310を、衣服100の外側および/または内側に配置するか、または衣服100の材料の2つの層の間に配置することができる。一実施形態では、弾性要素310を、衣服100の1つまたは複数の層の中に注入するかまたは他の方法で染み込ませることができる。さまざまな実施形態では、弾性要素310を、限定されないが、縫合、熱接着、化学接着等のあらゆる適切な手段により、または注入により、衣服に付すことができる。
【0054】
さまざまな実施形態では、弾性要素310を、サポートしている所定の非対称動作に応じて、あらゆる適切なサイズ、形状および/または向きとすることができる。弾性要素310を、衣服の正面、背面および/または側方に配置することがでる。弾性要素310は、第1材料、第2材料および/または第3材料の上に重なるか、それらの下に位置するか、またはそれらに組み込まれ得る。
一実施形態では、弾性要素310は、支持要素300の機能も行うことができる。
代替実施形態では、弾性要素310および支持要素300は、衣服の別個の要素である。
さまざまな実施形態では、弾性要素310および支持要素300を、衣服に対称にまたは非対称に配置することができる。
【0055】
代替実施形態では、第2材料部分を衣服に対称に配置することができ、一方で、1つまたは複数の弾性要素310および/または支持要素300は非対称に配置される。
【0056】
非対称材料構成を組み込んだ別の衣服100例を、
図19Aおよび
図19Bに見ることができる。この実施形態では、第2材料部分155は第2袖115のいくつかの部分にわたって延在している。第2材料部分155は、別個の材料(たとえば第1材料部分150)の中間袖部分164によって上方袖部分163から分離された下方袖部分162を含む。第2材料部分155はまた、肩部分160と、衣服100の背面180の実質的にすべてにわたって延在する背面パネル182を形成する背面部分180とを含む。代替実施形態では、背面パネル182は、あらゆる適切な領域にわたって延在することができ、衣服100の背面180および/または正面175において、あらゆる適切な形状および構成であり得る。
衣服100は、胴部105の左側および右側の両方の周囲に延在する下方側方パネル191と、第2袖115に近接する側において衣服100の一方の側の周囲にのみ延在している(第1材料部分150等の異なる材料の中間側方部分193によって下方側方パネル191から分離した)上方側方パネル192とを有する側方部190をさらに含んでいる。
【0057】
上述したように、非対称材料構成をあらゆる適切な衣服に組み込んで、種々の非対称の運動の動きをサポートすることができる。
図20Aおよび
図20Bは、たとえば、胴部405、第1脚410および第2脚415を有するズボン
400を含む衣
服を示す。
ズボン400は、着用者の腰の領域に着用者の胴の下方部分のための胴開口部420を含み、第1脚410の下端の第1脚開口部425および第2脚415の下端の第2脚開口部430をさらに含む。
ズボン
400は、衣服の大部分を構成する第1材料部分150をさらに含み、第2材料部分155がズボン400の所定位置に配置されて、着用者の脚の非対称動作に対する衣服による抵抗を低減する。
図20Aおよび
図20Bの実施形態では、第2材料部分155は、背面440またはズボン400に配置された背面部435と、ズボン400の第2脚415の外側450に配置された側方部445とを含む。この実施形態では、第2材料部分155は、ズボン400の正面455に配置されている。
【0058】
上述した衣服と同様に、着用者の下半身用の衣服のさまざまな実施形態は、衣服のあらゆる適切な1つまたは複数の領域を覆う第2材料部分を含むことができる。さらに、着用者の下半身用の衣服は、1つもしくは複数の支持要素および/または弾性要素を含むことができる。
【0059】
代替実施形態、および/または実施形態もしくは代替実施形態の構成で使用される材料は、本明細書に記載した他のすべての実施形態に適用可能であることが理解されるべきである。本明細書に記載した例の多くが、衣服の右側に排他的にまたは主に配置された第2材料部分を示すが、本発明は、衣服のいずれかもしくは両方または左側および右側のおける、かつ/または主に衣服の正面もしくは背面における第2材料部分の位置決めに等しく関連する。
【0060】
本発明を、その趣旨または本質的な特徴から逸脱することなく他の具体的な形態で具現化することができる。したがって、上述した実施形態は、すべてに関して、本明細書に記載した発明を限定するのではなく例示的なものであるとみなされるべきである。したがって、本発明の範囲は、上述した説明によるのではなく添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の均等物の意味および範囲内にあるすべての変更は、本発明の範囲に包含されるように意図されている。