特許第6377081号(P6377081)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6377081新規ピリミジン化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6377081
(24)【登録日】2018年8月3日
(45)【発行日】2018年8月22日
(54)【発明の名称】新規ピリミジン化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/04 20060101AFI20180813BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 19/10 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 27/06 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20180813BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20180813BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20180813BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20180813BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20180813BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20180813BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20180813BHJP
   A61K 31/553 20060101ALI20180813BHJP
   C07D 491/107 20060101ALI20180813BHJP
   C07D 491/08 20060101ALI20180813BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20180813BHJP
   C07D 451/06 20060101ALI20180813BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20180813BHJP
【FI】
   C07D401/04CSP
   A61P29/00
   A61P1/04
   A61P11/06
   A61P11/00
   A61P19/02
   A61P19/10
   A61P17/00
   A61P37/02
   A61P37/06
   A61P25/28
   A61P9/00
   A61P9/10 101
   A61P9/10
   A61P3/04
   A61P3/10
   A61P13/12
   A61P35/00
   A61P7/00
   A61P31/00
   A61P27/06
   A61P31/04
   A61P43/00 111
   C07D401/14
   A61K31/506
   A61K31/5377
   C07D405/14
   C07D413/14
   A61K31/553
   C07D491/107
   C07D491/08
   C07D471/04 104H
   C07D451/06
   A61K31/551
【請求項の数】20
【全頁数】168
(21)【出願番号】特願2015-558548(P2015-558548)
(86)(22)【出願日】2014年2月21日
(65)【公表番号】特表2016-513120(P2016-513120A)
(43)【公表日】2016年5月12日
(86)【国際出願番号】GB2014050521
(87)【国際公開番号】WO2014128486
(87)【国際公開日】20140828
【審査請求日】2017年1月10日
(31)【優先権主張番号】1303109.1
(32)【優先日】2013年2月21日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】513014581
【氏名又は名称】ドメイネクス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】特許業務法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニュートン,ガリー カール
(72)【発明者】
【氏名】スチュワート,マーク リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ペリアー,トレバー ロバート
(72)【発明者】
【氏名】クロスビー,スチュワート リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ホプキンス,アンナ
(72)【発明者】
【氏名】ネゴイタ−ギラス,ガブリエル
(72)【発明者】
【氏名】ジェンキンス,ケリー
【審査官】 山本 吾一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−538076(JP,A)
【文献】 国際公開第97/019065(WO,A1)
【文献】 特表2003−502406(JP,A)
【文献】 特表2008−510766(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/010826(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/142329(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/046970(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/024282(WO,A1)
【文献】 橘高敦史,創薬科学・医薬化学,2007年,p.142-50
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】
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[式中、
V及びWの一方はNを表し、V及びWの他の一方はC−Hを表し;
1は、環の窒素原子を介して式(I)で示されるピリジル基に結合された、4,5,6,7,8又は9個の環原子を有する脂肪族ヘテロシクリル基であって、ハロゲン原子;OH;=O;NO2;CN;NRab;(CHRaxCORcOCORc;CO2a;CONHRd;(CHRaxNRaORc;NRaCO2b;C(=NH)NH2;SO2c;NRaSO2c;CH(CF3)NH2;並びにそれぞれハロゲン原子、OH、S−アルキル基及びNRab基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基及び炭素原子数2ないし4のアルキニル基;から選択される1個以上の置換基で任意に置換された脂肪族ヘテロシクリル基を表すか、又は、
1は、NRa−(CHRax−炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基又はNRa−(CHRax−炭素原子数3ないし6のヘテロシクロアルキル基を表し、前記ヘテロシクロアルキル基は、1個のヘテロ原子を含み、該ヘテロ原子は酸素原子又は窒素原子であり、前記シクロアルキル基又はヘテロシクロアルキル基は、ハロゲン原子;OH;=O;NO2;CN;NRab;(CHRaxCORcOCORc;CO2a;CONHRd;(CHRaxNRaORc;NRaCO2b;C(=NH)NH2;SO2c;NRaSO2c
CH(CF3)NH2;並びにそれぞれハロゲン原子、OH、S−アルキル基及びNRab基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基及び炭素原子数2ないし4のアルキニル基;から選択される1個以上の置換基で任意に置換されたものであるか、又は、
1は、ハロゲン原子;OH;=O;NO2;CN;NRab;(CHRaxCORcOCORc;CO2a;CONHRd;(CHRaxNRaORc;NRaCO2b;C(=NH)NH2;SO2c;NRaSO2c;CH(CF3)NH2;並びにそれぞれハロゲン原子、OH、S−アルキル基及びNRab基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基及び炭素原子数2ないし4のアルキニル基;から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたNRa−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表し;
xは0、1又は2を表し;
2は、
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
{式中、Aはフェニル環又は1、2又は3個のヘテロ原子を含む5ないし10員のヘテロアリール環を表し;
nは、0、1、2又は3を表し;
各Zは、−(CHRap−、−(CHRap−O−(CHRar−、−(CHRap−NRa−(CHRar−、−C(=O)−、−C(=O)NRa−及び−NRaC(=O)(CHRap−(式中、pは0、1又は2を表し、rは0、1、2又は3を表す。)から独立して選択される基を表し;及び
各R5は、
−H、ハロゲン原子、ORb又はNRab
−ハロゲン原子、OH、=O、NRab、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、OH及びNRabの1個以上で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1、2又は3個のヘテロ原子を含む4ないし8員のヘテロシクリル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、OH及びNRabから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基又は炭素原子数2ないし4のアルキニル基;
−NO2;CN;OCORc;NRaORc;NRaCO2b;C(=NH)NH2;SO2c;NRaSO2c及びCH(CF3)NH2
から独立して選択される基を表すか、又は、隣接する環原子上の2つのZ−R5基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHRar−(CHR5)−(CHRar−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、−CHR5−部分は−O−又は−NR5−で置き換えることができ、各rは、独立して、0、1、2、3又は4を表す。)又は2個の隣接する環原子と−NRaCO(CH2q−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、1つの−CH2−部分は−O−又は−NRa−で置き換えることが
できる。)を形成する。}を表し;
各Raは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
各Rbは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子、SO2c、CONHRc、NRaORc、CORc、N(Ra2及びフェニル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH2部分が酸素原子又はNRa基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;
cは、水素原子;−NRab基;CH2部分が酸素原子若しくはNRb基で任意に置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基又はOH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基若しくはNRab基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
dは、炭素原子数1ないし4のアルキル基の1個以上で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員のヘテロアリール基を表し;
qは、1、2又は3を表し;
3は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子を表し;及び
4は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子を表す。]で表される化合物又はその塩。
【請求項2】
1が、フッ素原子;OH;CN;CORc;CO2a;CONHRd;メトキシ基及びCONH2又はNHCOMeで置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基の1又は2個で任意に置換された、ピロリジン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、アゼチジン、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタン、チオモルホリン、ホモピペラジン、ホモモルホリン、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基又は3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基を表す、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
1が、1個のヒドロキシ基又は1個のフッ素原子で任意に置換された、ピロリジン環又は8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基を表す、請求項1又は2記載の化合物。
【請求項4】
2が、
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
{式中、Aはフェニル環又は1、2又は3個のヘテロ原子を含む5又は6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1又は2を表し;
各Zは、−(CHRap−、−O−(CHRar−、−NRa−(CHRar−、−C(=O)−及び−NRaC(=O)(CHRap−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;及び
各R5は、
−H、ハロゲン原子、ORb又はNRab
−ハロゲン原子、OH、=O、NRab、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし6員のヘテロシクリル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、OMe、OH及びNRabから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;
−CN;SO2c及びNRaSO2c
から独立して選択される基を表すか、又は、n=2であり且つ隣接する環原子上の2つのZ−R5基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHRar−(CHR5)−(CHRar−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、−CHR5−部分は−NR5−で置き換えることができ、各rは、独立して、1又は2を表す。)を形成し;
−各Raは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
−各Rbは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子及びSO2cから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH2部分が酸素原子又はNRa基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;及び
−各Rcは、−NRab基又はメチル基を表す。}で表される、請求項1ないし3の何れか1項に記載の化合物。
【請求項5】
Aが、フェニル、ピリジン又はピラゾールを表す、請求項1ないし4の何れか1項に記載の化合物。
【請求項6】
nが1を表す、請求項1ないし5の何れか1項に記載の化合物。
【請求項7】
5が、
−H、OH、NRab又はシクロプロピル基;
−F、OH、=O、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし6員のヘテロシクリル環;及び
−OH基の1又は2個で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表す、請求項1ないし6の何れか1項に記載の化合物。
【請求項8】
5が、
−H、OH又はNRab;及び
−F、=O、炭素原子数1ないし4のアルキル基、OMe及びOH基から選択される1個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクリル環又は1個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクリル環又は1個の窒素原子を含む4員のヘテロシクロアルキル環;
−OH基の1又は2個で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表す、請求項1ないし7の何れか1項に記載の化合物。
【請求項9】
3及びR4の各々が、独立してメチル基、水素原子又はフッ素原子を表す、請求項1ないし8の何れか1項に記載の化合物。
【請求項10】
3−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジンン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド;
3−[4−(5−シアノ−6−ピロリジン−1−イル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−ベンズアミド;
5−{2−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[3−(ピペラジン−1−カルボニル)−フェニルアミノ]−ピリミジンー4−イル}−ニコチノニトリル;5−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−カルボニル)−フェニルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−アセトアミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
3−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−ピペリジン−4−イル−ベンズアミド;
3−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド;
2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
3−{4−[5−シアノ−6−(3,3−ジフルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド;
2−(3,3−ジフルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−ジメチルアミノ−プロピオンアミド;
シクロプロパンカルボン酸(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−アミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−アセトアミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−アセトアミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−ピペラジン−1−イル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−((R)−3−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
4−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−アセトアミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(4−モルホリン−4−イルメチル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−ピペラジン−1−イル−アセトアミド;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−プロピオンアミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
N−(4−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−アセトアミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−ピリジン−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;2−アミノ−N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−メチル−プロピオンアミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−アミド;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−ピロリジン−1−イル−アセトアミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−モルホリン−
4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−アセトアミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−(2−{6−[2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−エトキシ]−ピリジン−3−イルアミノ}−ピリミジン−4−イル)−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(2−モルホリン−4−イル−ピリジン−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ピリジン−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−2−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−N−メチル−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−N−メチル−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−(2−{6−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−3−イルアミノ}−ピリミジン−4−イル)−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[2−((S)−3−メチル−モルホリン−4−イルメチル)−ピリジン−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−((S)−3−メチル−モルホリン−4−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(2−メチル−イミダゾール−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−{[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−メチル}−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(3−メトキシ−アゼチジン−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−[1,4]オキシアゼパン−4−イル−ニコチノニトリル;
N−{5−[4−(5−シアノ−6−[1,4]オキシアゼパン−4−イル−ピリジン−
3−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−2−イル}−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
N−{5−[4−(5−シアノ−6−[1,4]オキシアゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−2−イル}−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
5−[5−フルオロ−2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−[1,4]オキシアゼパン−4−イル−ニコチノニトリル;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
5−[5−フルオロ−2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル;
N−(4−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.4]オクト−6−イル)−ニコチノニトリル;
N−(4−{4−[5−シアノ−6−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.4]オクト−6−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
N−{4−[4−(5−シアノ−6−[1,4]オキシアゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−2−イル}−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
5−{5−フルオロ−2−[2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ピリジン−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−[1,4]オキシアゼパン−4−イル−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(1−モルホリン−4−イル−エチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−((S)−3−メトキシ−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−(2−{6−[(2−メタンスルホニル−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−3−イルアミノ}−ピリミジン−4−イル)−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(2−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(5−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−(2−{2−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ピリジン−4−イルアミノ}−ピリミジン−4−イル)−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(3−オキソ−ピペラジン−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−[1,4]オキシアゼパン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−{[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−メチル}−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(4−ヒドロキシメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−(2−{5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−3−イルアミノ}−ピリミジン−4−イル)−ニコチノニトリル;
5−{2−[6−(1−アミノ−1−エチル−エチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−3−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
5−[2−(6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(3−ヒドロキシ−3−メチル−アゼチジン−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
N−(4−{4−[5−シアノ−6−((R)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((R)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
N−[5−(4−{5−シアノ−6−[(R)−(テトラヒドロ−フラン−3−イル)アミノ]−ピリジン−3−イル}−ピリミジン−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−アセトアミド;
5−{2−[6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−[(R)−(テトラヒドロ−フラン−3−イル)アミノ]−ニコチノニトリル;
3−(4−{5−シアノ−6−[(R)−(テトラヒドロ−フラン−3−イル)アミノ]−ピリジン−3−イル}−ピリミジン−2−イルアミノ)−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド;
5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−[(R)−(テトラヒドロ−フラン−3−イル)アミノ]−ニコチノニトリル;3−(4−{5−シアノ−6−[(R)−(テトラヒドロ−フラン−3−イル)アミノ]−ピリジン−3−イル}−ピリミジン−2−イルアミノ)−N−ピペリジン−4−イル−ベンズアミド;
2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−5−{2−[6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−メチルアミノ−5−{2−[6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−5−{2−[6−(1−メチル−ピペリジン−
4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
3−[4−(6−アミノ−5−シアノ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド;
2−シクロプロピルアミノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−シクロプロピルアミノ−5−[5−フルオロ−2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
N−{4−[4−(5−シアノ−6−シクロプロピルアミノ−ピリジン−3−イル)−5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−2−イル}−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
2−シクロプロピルアミノ−5−{5−フルオロ−2−[2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ピリジン−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
5−[2−(2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[2−(2−メトキシ−エチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
5−{2−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル;
4−[4−(5−シアノ−6−ピロリジン−1−イル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−ベンズアミド;
5−{2−[1−((S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル;
5−{2−[1−((R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル;
(R)−1−{3−シアノ−5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イル}−ピロリジン−2−カルボン酸;(R)−1−{3−シアノ−5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イル}−ピロリジン−2−カルボン酸(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−アミド;
2−((S)−2−シアノ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
(R)−1−{3−シアノ−5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イル}−ピロリジン−2−カルボン酸アミド;
2−(3−ヒドロキシ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル)−5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−(3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル)−ニコチノニトリル;
5−{2−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−(3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル)−ニコチノニトリル;
5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−カルボン酸アミド;
4−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(2−ヒドロキシ−エチル)−ベンズアミド;
2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[1−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−アセトアミド;
2−ベンジルアミノ−N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−プロピオンアミド;
2−アミノ−N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−プロピオンアミド;
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−(2−メチル−イミダゾール−1−イル)−アセトアミド;
5−[2−(6−アミノ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル;
N−(1−{3−シアノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イル}−ピロリジン−2−イルメチル)−アセトアミド;
2−(1−{3−シアノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イル}−ピロリジン−2−イル)−アセトアミド;
N−(1−{3−シアノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イル}−ピロリジン−3−イル)−アセトアミド;
5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−(5−オキソ−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ニコチノニトリル;
2−{3−シアノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イルアミノ}−プロピオンアミド;2−({3−シアノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イル}−メチル−アミノ)−プロピオンアミド;
2−{3−シアノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イルアミノ}−3−メチル−ブチル
アミド;
2−[メチル−(テトラヒドロ−フラン−3−イルメチル)−アミノ]−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−[(テトラヒドロ−フラン−3−イルメチル)−アミノ]−ニコチノニトリル;
2−シクロペンチルアミノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル
2−[(2−メトキシ−エチル)メチル−アミノ]−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル;
6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−ピロリジン−1−イル−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル;
2´−シアノ−6´−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,3´]ビピリジニル−4−カルボン酸アミド;
N−(5−{4−[6−シアノ−5−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
N−(5−{4−[6−シアノ−5−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル;
N−(5−{4−[6−シアノ−5−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−アセトアミド;
N−(5−{4−[6−シアノ−5−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−アセトアミド;
3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−(2−{6−[2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−エトキシ]−ピリジン−3−イルアミノ}−ピリミジン−4−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル;
6−(2−{6−[2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−エトキシ]−ピリジン−3−イルアミノ}−ピリミジン−4−イル)−3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−{2−[6−((S)−3−メチル−モルホリン−4−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−{2−[6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−{2−[6−(2−メチル−イミダゾール−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(6−{[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−メチル}−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル;
6−[5−フルオロ−2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−6−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−ジメチルアミノ−6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−{2−[6−(3−オキソ−ピペラジン−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピリジン−2−カルボニトリル;
3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−(2−{6−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−3−イルアミノ}−ピリミジン−4−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル;
2−(1−{3−シアノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イル}−ピロリジン−3−イル)−アセトアミド;
2−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−(3−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
2−(3−ジフルオロメトキシ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
3−(1−{3−シアノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−イル}−ピロリジン−3−イル)−プロピオンアミド;
2−[メチル−(テトラヒドロ−フラン−3−イル)−アミノ]−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル;
6−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−[1,4]オキシアゼパン−4−イル−ピリジン−2−カルボニトリル;
6−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.4]オクト−6−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル;
N−{5−[4−(6−シアノ−5−[1,4]オキシアゼパン−4−イル−ピリジン−2−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−2−イル}−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
N−(5−{4−[6−シアノ−5−(2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.4]オクト
−6−イル)−ピリジン−2−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド;
から選択される請求項1記載の化合物又はその塩。
【請求項11】
医薬的に好適なキャリアと共に、請求項1ないし10の何れか1項に記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項12】
更なる活性成分も含む請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
薬剤として使用するための、請求項1ないし10の何れか1項に記載の化合物。
【請求項14】
薬剤として使用するための、請求項11又は12に記載の組成物。
【請求項15】
炎症及び組織修復障害、炎症性腸疾患、喘息及び慢性閉塞性肺疾患(COPD)、変形性関節炎、骨粗しょう症及び線維症、皮膚病、自己免疫疾患、組織又は臓器拒絶反応、アルツハイマー病、卒中、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、肥満、糖尿病、糸球体腎炎、癌、悪液質、感染症に関連する炎症、成人呼吸窮迫症候群、毛細血管拡張性運動失調症、原発性開放隅角緑内障及び敗血症性ショックの予防又は治療における使用のための請求項1ないし10の何れか1項に記載の化合物
【請求項16】
炎症及び組織修復障害、炎症性腸疾患、喘息及び慢性閉塞性肺疾患(COPD)、変形性関節炎、骨粗しょう症及び線維症、皮膚病、自己免疫疾患、組織又は臓器拒絶反応、アルツハイマー病、卒中、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、肥満、糖尿病、糸球体腎炎、癌、悪液質、感染症に関連する炎症、成人呼吸窮迫症候群、毛細血管拡張性運動失調症、原発性開放隅角緑内障及び敗血症性ショックの予防又は治療における使用のための請求項11又は12に記載の組成物。
【請求項17】
乳癌、卵巣癌、腫瘍増殖及び/又は残存がIKKεキナーゼ活性に依存する癌、Ras変異及びRas−依存性腫瘍を含む癌、lq32遺伝子座の増幅を伴う癌、K−ras変異及びK−ras依存性腫瘍を含む癌、Ras変異体を含む癌及びRas−依存性の癌、乳癌、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、骨髄腫及び白血病の予防又は治療における使用のための請求項1ないし10の何れか1項に記載の化合物
【請求項18】
乳癌、卵巣癌、腫瘍増殖及び/又は残存がIKKεキナーゼ活性に依存する癌、Ras変異及びRas−依存性腫瘍を含む癌、lq32遺伝子座の増幅を伴う癌、K−ras変異及びK−ras依存性腫瘍を含む癌、Ras変異体を含む癌及びRas−依存性の癌、乳癌、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、骨髄腫及び白血病の予防又は治療における使用のための請求項11又は12に記載の組成物。
【請求項19】
KKε及び/又はTBK−1機構によりもたらされる疾患治療又は予防において使用するための請求項1ないし10の何れか1項に記載の化合物
【請求項20】
IKKε及び/又はTBK−1機構によりもたらされる疾患の治療又は予防において使用するための請求項11又は12に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規ピリミジン化合物及びそれらを含む組成物並びにそれらの製造方法に関する。該化合物はプロテインキナーゼIKKε及び/又はTBK−1の異常活性に関連する疾患の治療に有用である。
【背景技術】
【0002】
酵素の一つの重要な大きなファミリーは、プロテインキナーゼファミリーである。おおよそ500の異なる既知のプロテインキナーゼが存在する。プロテインキナーゼは、種々の基質タンパク質におけるアミノ酸側鎖のリン酸化反応を触媒する働きをする。Iκ−B−キナーゼε、IKKε(I−κ−B−キナーゼー3(IKK3)又は誘導型I−κ−B−キナーゼ(IKKi)としても知られている)及びTANK結合キナーゼ−1、TBK−1(T2K又はNF−κ B−活性化キナーゼとしても知られている)は、セリン−スレオニンキナーゼである。研究は、プロテインキナーゼが、情報伝達、転写調節、細胞運動性及び細胞分裂を含む多くの細胞機能において、重要な役割を演じることを示した。異常な又は不適当なプロテインキナーゼ活性は、ある疾患状態の進行及び維持の一因となり得る。幾つかの癌遺伝子はまた、プロテインキナーゼをコードすることも示されてきたが、それはキナーゼが腫瘍形成において役割を演じることを示唆する。
【0003】
IKKε及びTBK−1は、高度の配列相同性を有し、結果として、それらは多くの重要な生物学的機能を共有する。先天的免疫機構において、IKKε及びTBK−1は、トール様受容体4(TLR4)と連動する(細菌細胞壁からの)リポ多糖類又はTLR3と連動する(二重鎖のRNAウイルスからの)二重鎖のRNAへの応答において活性化されている。それらはまた、TNF及びインターロイキン−1(IL−1)のような炎症性サイトカインへの応答においても活性化される。一度活性化されたこれらのキナーゼは、インターフェロンβ及びRANTESのようなケモカインの産生を引き起こす転写因子であるIRF3をリン酸化又は活性化する。これらの物質は、細菌及びウイルスによる感染に対する宿主防御の媒介において重要な役割を演じる。IRF3を発現していないマウスは、LPS−で誘導された敗血症ショックに対して抵抗性である。これらの所見は、IKKε及びTBK−1の阻害剤が、敗血症ショックの治療/予防及び/又は炎症疾患の治療のために有効性を有し得ることを示唆する。
【0004】
IKKεは、NF−κBファミリーのような転写因子の活性化のための“古典的な”IKK経路の構成要素であるとは信じられていないが、ここで、その同族体であるIKKα及びIKKβが重要な役割を有することは既知である。しかし、NF−κBファミリーメンバーのような転写因子の制御のための多くの別の機構に関与していることが示されているが、それらの全てが炎症促進性サイトカインを含む多数の調節タンパク質の発現調節に関与することが既知である。IKKεは、NF−κBファミリーの一員であるcRelのC−末端ドメインを直接リン酸化して、IKBα−cRel複合体の解離及びcRelの核内蓄積を誘導する(Harris等、J.Immunol.、2006年、177巻、2527−2535頁)。それはまた、Ser−536においてp65/Relをリン酸化することが示されているが、これは、この転写因子のトランス活性化潜在能力に寄与することが提案されている修飾である(Adli等、Journal of Biological chemistry、2006年、281巻、37号、26976−26984頁;Wietek等、Biological chemistry、2006年、281巻、46号、34973−34981頁)。
【0005】
異常なIKKε活性は、癌及び肥満を含む多数の疾病分野に関連している。研究は、I
KKε(IKBKE)をコードする遺伝子が増幅され、ある種の乳がん細胞系及び患者由来の腫瘍が過剰発現されることを示した。更に、これらの細胞系におけるIKBKE遺伝子発現の抑制は、細胞死を誘導する(Boehm等、Cell、2007年、129巻、1065−1079頁)。IKKεはまた、エストロゲン受容体をリン酸化することも示され、その活性は、乳がん腫瘍におけるタモキシフェン耐性に関連する(Guo等、The Journal of the Biological Chemistry、2010年、285巻、3676−3684頁)。IKKεはまた、ヒトの卵巣がん株及び原発腫瘍においても頻繁に過剰発現される。更に、IKKεの過剰発現は、細胞にシス−プラチンに対する耐性を生じさせるが、一方、IKKεノックダウンはシス−プラチン感受性を回復する(Guo等、The American Journal of Pathology、2009年、175巻、324−333頁)。IKKεは、NSCLC(非小細胞肺癌)における化学感受性の決定において役割を演じていることが示されている(Guo等、Oncogene、2013年、32巻、151−159頁)。IKBKEの発現は、NSCLC細胞に化学療法に対する耐性を提供し、一方、この遺伝子のサイレンシングは同じ薬剤に対する感受性を増加する。更に、IKBKEは、喫煙者からのNSCLC生体検査において過剰発現され、また、ニコチンによりNSCLC細胞中でも誘導され得る。このことは、STAT−3を介して引き起こされると考えられる。IKKεは、重要なセリン残基のリン酸化により、多くの腫瘍抑制因子を阻害し、それにより細胞の生存及び成長を促進することを示してきた。腫瘍抑制因子FOXO3a(Guo等、Plos One、2013年、8巻(5号)、e63636頁)及びCYLD(Hutti等、Mol.Cell.、2009年、34巻(4号)、461−472頁)は、両方ともIKKεにより阻害される。これらの所見は、IKKε阻害剤が、ある種の癌の治療において有効性を示し得ることを示唆する。
【0006】
IKKεノックアウトマウスは、高脂肪食誘発肥満、肝臓及び脂肪における慢性炎症、肝脂肪変性及び全身のインスリン抵抗性から保護される。そのようなマウスはまた、脱共役タンパク質UCPIの増強された発現を介して増大したエネルギー消費も示す(Chiang等、Cell、2009年、138巻、961−975頁)。アンレキサノクスは、TBK−1及びIKKεの阻害剤であり、肥満のマウスモデルにおいて体重増加を減少することができ及び血糖値を低下することができることが報告されている(Reilly等、Nature Medicine、2013年、19巻(3号)、313−321頁)。IKKεは、動脈性アテローム性硬化を誘導する高脂肪食にも関連している(Gao等、PLOS、2013年、8巻(5号)、e64930頁)。これらの所見は、IKKε阻害剤及び/又はTBK1/IKKεのデュアル阻害剤が、肥満及び糖尿病のような関連疾患の治療において有効性を有し得ることを示唆する。
【0007】
IKKεは、IL−17情報伝達及びTh17表現型の維持において役割を演じることが示されてきた。IKKεは、重要なアダプタータンパク質Act−1をリン酸化することにより、IL−17情報伝達を媒介する。更に、マウス細胞におけるIKKεのノックダウンは、IL−17情報伝達に応答する多くのサイトカインの産生を減少し、IKKεが欠損したマウスモデルは、IL−17惹起後に、肺に対する減少された好中球動員を示す(Bulek等、Nature Immunology、2011年、12巻、9号、844−853頁)。IKKε欠損T−細胞もまた、IL−1を用いる刺激に続くIL−17の減少された産生を示す(Gulen等、Immunity、2012年、37巻、800−812頁)。このデータと共に、喘息、COPD、乾癬、関節リウマチ及びクローン病のような、IL−17及び/又は好中球が重要な役割を演じていると考えられる疾患の治療のためにIKKε阻害剤が有用であり得ることを示唆する。
【0008】
TBK−1は、低酸素症に対する応答を活性化し及び血管内皮細胞増殖因子(VEGF)及びIL−1のような血管新生促進因子の産生を促進することが示されてきた。TBK
−1の発現は、低酸素症の24時間後に2.5−3倍上昇するが、これはVEGFの発現における増加に類似する。低酸素症誘導のVEGF発現は、TBK1のsiRNAノックダウンにより無効にされ得る。TBK1のmRNA及びタンパク質の濃度は、悪性の結腸がん細胞及び乳がん細胞において高められる。TBK1はまた、Ra1B/Sec5エフェクター複合体により回復及び活性化されるが;癌細胞中の、慢性的なRa1B活性化を介するこの経路の構造的関与はアポトーシスのプログラムの開始を制限する。ガン原遺伝子KRASは、それらの殆どが活動的で且つ標準的な療法に対して殆ど応答しない多様なヒト腫瘍中で突然変異される。KRAS依存性腫瘍細胞系におけるTBK1のノックダウンは、細胞死を引き起こすことが示されてきた(Barbie等、Nature、2009年、462巻、5号、108−114頁)。ホスホプロテオミクス(Phosphopreoteomic)研究はまた、NSCLC細胞中のTBK1の下流標的としてPLK1にも関与する(Kim等、PNAS、2013年、110巻(30号)、12414−12419頁)。PLK1は、細胞分裂において重要な役割を演じることが知られている。TBK1はまた、前立腺癌における薬物耐性にも関与している(Kim等、Neoplasia、2013年、15巻(9号)、1064−1074頁)。TBK1阻害剤はまた、Her2乳癌にも関与している(Deng等、Cancer Research、2014年、shRNAキノームスクリーニングは、TBK1をHER2乳癌の治療標的として同定する)。これらの所見は、TBK1の阻害剤が癌の治療において有効性を有し得ることを示唆する。
【0009】
IKKεとTBK−1の双方は、多数の癌細胞系においてAktをリン酸化及び活性化することが示されてきた(Ou等、Molecular Cell、2011年、41巻、458−70頁;Xie等、PNAS、2011年、108巻、16号、6474−6479頁;Guo等、Journal of Biological Chemistry、2011年、286巻(43号)、37389−37398頁)。Aktは、細胞増殖及び細胞生存において極めて重要な役割を演じる多数の経路における拠点として作用する主な情報伝達キナーゼである。更に、多数のNSCLC細胞系におけるTBK−1のshRNAノックダウンは、細胞生存を阻害することを示してきた。これらの結果は、更に、Aktのリン酸化及びTBK−1ノックダウン感受性NSCLC癌細胞系の増殖の双方を阻害し得るTBK−1及びIKKεキナーゼの低分子デュアル阻害剤の使用により実証し得る(Ou等、Molecular Cell、2011年、41巻、458−70頁)。TBK1/IKKεのデュアル阻害剤はまた、PTEN又はPIK3CA変異を含むこれらの癌のようなPI3キナーゼ経路における変異により誘導される癌における適応も有し得る(国際公開第2013/024282号パンフレット)。TBK1及びIKKεが、IL−6及びCCL5のようなサイトカインを介して癌における自己分泌情報伝達に寄与し得ることも提案されている(Zhu等、Cancer Discovery、2014年、自己分泌サイトカイン回路の遮断によるKRAS誘導発癌性の阻害)。TBK1/IKKεのデュアル阻害剤はまた、マウス異種移植モデル、とりわけ口腔癌においても有効性を示した(Li等、International Journal of Cancer、2013年、134巻(8号)172−1980頁)。Jakキナーゼ及び/又はMEKを阻害できる化合物との結合におけるTBK1/IKKε阻害剤の組み合わせはまた、ぞんざいな治療をされたKRAS誘導腫瘍に適用される可能性が高い(Zhu等、Cancer Discovery、2014、自己分泌サイトカイン回路の遮断によるKRAS誘導発癌性の阻害)。これらの所見は、TBK1/IKKεのデュアル阻害剤が癌の治療において有効性を有し得ることを示唆する。
【0010】
詳細には、これらの及び関連する理由のために、異常なIKKε及び/又はTBK1活性は、種々の疾患状態を導き得る。IKKε及び/又はTBK1機構により媒介される疾患状態は、炎症及び組織修復障害、特に関節リウマチ、炎症性腸疾患、喘息及び慢性閉塞性肺疾患(COPD);変形性関節炎、骨粗しょう症及び線維症;乾癬、アトピー性皮膚
炎及び紫外線照射(UV)誘発皮膚損傷を含む皮膚病;全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬性関節炎及び強直性脊椎炎を含む自己免疫疾患;組織又は臓器拒絶反応、アルツハイマー病、卒中、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、肥満、糖尿病、糸球体腎炎、ホジキン病を含む癌、悪液質、後天性免疫不全症候群(AIDS)を含むある種のウイルス感染症を含む感染症に関連する炎症、成人呼吸窮迫症候群、毛細血管拡張性運動失調症、原発性開放隅角緑内障及び敗血症性{はいけつ(しょう)せい}ショックを含む。
【0011】
ある種のピリミジニル−アミン類は、タンパク質キナーゼ阻害剤として機能することが知られている。例えば、国際公開第2005/012262号パンフレット及び国際公開第2009/032861号パンフレットは、ある種のそのような化合物を開示している。前者の公報において、該化合物はCDK1、CDK2、CDK4、CDK7、CDK9、GSK3、オーロラキナーゼ及びPLK1の1種以上の阻害剤であることが提示されている。後者の公報において、該化合物は、タンパク質キナーゼ、例えば、c−Jun N−末端キナーゼ(JNK)の阻害剤であることが提示されている。ある種のアミノ−ピリミジン化合物は、ある種のピリミジニル−アミン類がIKKε及び/又はTBK1の阻害剤として開示される、国際公開第2011/046970号パンフレット及び国際公開第2012/142329号パンフレット中で開示されている。国際公開第2012/010826号パンフレットにおいて、特定の置換様式を有するある種のピリミジニル−アミン類は、IKKε及び/又はTBK1の選択的阻害剤として開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Harris等、J.Immunol.、2006年、177巻、2527−2535頁
【非特許文献2】Adli等、Journal of Biological chemistry、2006年、281巻、37号、26976−26984頁
【非特許文献3】Wietek等、Biological chemistry、2006年、281巻、46号、34973−34981頁
【非特許文献4】Boehm等、Cell、2007年、129巻、1065−1079頁
【非特許文献5】Guo等、The Journal of the Biological Chemistry、2010年、285巻、3676−3684頁
【非特許文献6】Guo等、The American Journal of Pathology、2009年、175巻、324−333頁
【非特許文献7】Guo等、Oncogene、2013年、32巻、151−159頁
【非特許文献8】Guo等、Plos One、2013年、8巻(5号)、e63636頁
【非特許文献9】Hutti等、Mol.Cell.、2009年、34巻(4号)、461−472頁
【非特許文献10】Chiang等、Cell、2009年、138巻、961−975頁
【非特許文献11】Reilly等、Nature Medicine、2013年、19巻(3号)、313−321頁
【非特許文献12】Gao等、PLOS、2013年、8巻(5号)、e64930頁
【非特許文献13】Bulek等、Nature Immunology、2011年、12巻、9号、844−853頁
【非特許文献14】Gulen等、Immunity、2012年、37巻、800−812頁
【非特許文献15】Barbie等、Nature、2009年、462巻、5号、108−114頁
【非特許文献16】Kim等、PNAS、2013年、110巻(30号)、12414−12419頁
【非特許文献17】Kim等、Neoplasia、2013年、15巻(9号)、1064−1074頁
【非特許文献18】Deng等、Cancer Research、2014年、shRNAキノームスクリーニングは、TBK1をHER2+乳癌の治療標的として同定する
【非特許文献19】Ou等、Molecular Cell、2011年、41巻、458−70頁
【非特許文献20】Xie等、PNAS、2011年、108巻、16号、6474−6479頁
【非特許文献21】Guo等、Journal of Biological Chemistry、2011年、286巻(43号)、37389−37398頁
【非特許文献22】Zhu等、Cancer Discovery、2014年、自己分泌サイトカイン回路の遮断によるKRAS誘導発癌性の阻害
【非特許文献23】Li等、International Journal of Cancer、2013年、134巻(8号)172−1980頁
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】国際公開第2013/024282号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2005/012262号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2009/032861号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2011/046970号パンフレット
【特許文献5】国際公開第2012/142329号パンフレット
【特許文献6】国際公開第2012/010826号パンフレット
【発明の概要】
【0014】
驚くべきことに、我々は、特定の置換様式を有するある種のピリジンで置換されたピリミジニル−アミン類が、IKKε及び/又はTBK1の選択的阻害剤であることを今や見出した。それらは従って、異常なIKKε及び/又はTBK1活性が疾患をもたらすところの患者集団において有用性を見出すことが期待される。
【0015】
従って、本発明は、一般式(I)
【化1】
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[式中、
V及びWの一方はNを表し、V及びWの他の一方はC−Hを表し;
は、環の窒素原子を介して式(I)で示されるピリジル基に結合された、4,5,6,7,8又は9個の環原子を有する脂肪族ヘテロシクリル基であって、ハロゲン原子;OH;=O;NO;CN;NR;(CHRCOR;O.CO.R;CO;CONHR;(CHRNR.COR;NRCO;C(=NH)NH;SO;NRSO;CH(CF)NH;並びにそれぞれハロ
ゲン原子、OH、S−アルキル基及びNR基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基及び炭素原子数2ないし4のアルキニル基;から選択される1個以上の置換基で任意に置換された脂肪族ヘテロシクリル基を表すか、又は、
は、NR−(CHR−炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基又はNR−(CHR−炭素原子数3ないし6のヘテロシクロアルキル基を表し、前記ヘテロシクロアルキル基は、1個のヘテロ原子を含み、該ヘテロ原子は酸素原子又は窒素原子であり、前記シクロアルキル基又はヘテロシクロアルキル基は、ハロゲン原子;OH;=O;NO;CN;NR;(CHRCOR;O.CO.R;CO;CONHR;(CHRNR.COR;NRCO;C(=NH)NH;SO;NRSO;CH(CF)NH;並びにそれぞれハロゲン原子、OH、S−アルキル基及びNR基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基及び炭素原子数2ないし4のアルキニル基;から選択される1個以上の置換基で任意に置換されたものであるか、又は、
は、ハロゲン原子;OH;=O;NO;CN;NR;(CHRCOR;O.CO.R;CO;CONHR;(CHRNR.COR;NRCO;C(=NH)NH;SO;NRSO;CH(CF)NH;並びにそれぞれハロゲン原子、OH、S−アルキル基及びNR基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基及び炭素原子数2ないし4のアルキニル基;から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたNR−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表し;
xは0、1又は2を表し;
は、
【化2】
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{式中、Aはフェニル環又は1、2又は3個のヘテロ原子を含む5ないし10員のヘテロアリール環を表し;
nは、0、1、2又は3を表し;
各Zは、−(CHR−、−(CHR−O−(CHR−、−(CHR−NR−(CHR−、−C(=O)−、−C(=O)NR−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表し、rは0、1、2又は3を表す。)から独立して選択される基を表し;及び
各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、=O、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、OH及びNRの1個以上で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1、2又は3個のヘテロ原子を含む4ないし8員のヘテロシクリル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、OH及びNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基又は炭素原子数2ないし4のアルキニル基;
−NO;CN;O.CO.R;NR.COR;NRCO;C(=NH)NH;SO;NRSO及びCH(CF)NH
から独立して選択される基を表すか、又は、隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(CHR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、−CHR−部分は−O−又は−NR−で置き換えることができ、各rは、独立して、0、1、2、3又は4を表す。)又は2個の隣接する環原子と−NR.CO.(CH−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、1つの−CH−部分は−O−又は−NR−で置き換えることができる。)を形成する。}を表し;
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子、SO、CONHR、NR.COR、COR、N(R及びフェニル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;
は、水素原子;−NR基;CH部分が酸素原子若しくはNR基で任意に置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基又はOH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基若しくはNR基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
は、炭素原子数1ないし4のアルキル基の1個以上で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員のヘテロアリール基を表し;
qは、1、2又は3を表し;
は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子を表し;及び
は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子を表す。]で表される化合物又はその塩の化合物を提供する。
【0016】
本発明の1態様において、Aはフェニル基を表す。別の態様において、Aはヘテロアリール基を表す。文脈上他の意味に解すべき場合を除き、この明細書中で述べられているあらゆる参照又は特定の態様が、Aがフェニル基である化合物に適用され得ること;同様にこの明細書中で述べられているあらゆる参照が、Aがヘテロアリール基である化合物に適用され得ることを理解すべきである。それぞれの場合において、A基は、式中で示されるような(Z−R基により置換される。
【0017】
本発明の1態様において、
V及びWの一方はNを表し、V及びWの他の一方はC−Hを表し;
は、環の窒素原子を介して式(I)で示されるピリジル基に結合された、4,5,6,7又は8個の環原子を有する脂肪族ヘテロシクリル基であって、ハロゲン原子;OH;=O;NO;CN;NR;COR;O.CO.R;CO;CONHR;NR.COR;NRCO;C(=NH)NH;SO;NRSO;CH(CF)NH;並びにそれぞれハロゲン原子及びNR基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基及び炭素原子数2ないし4のアルキニル基;から選択される1個以上の置換基で任意に置換された脂肪族ヘテロシクリル基を表し;
は、
【化3】
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{式中、Aはフェニル環又は1、2又は3個のヘテロ原子を含む5ないし10員のヘテロアリール環を表し;
nは、0、1、2又は3を表し;
各Zは、−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;及び
各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1、2又は3個のヘテロ原子を含む4ないし8員のヘテロシクロアルキル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、OH又はNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基又は炭素原子数2ないし4のアルキニル基;
−NO;CN;O.CO.R;NR.COR;NRCO;C(=NH)NH;SO;NRSO及びCH(CF)NH
から独立して選択される基を表すか、又は、隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−NR.CO.(CH−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、1つの−CH−部分は−O−又は−NR−で置き換えることができる。)を形成する。}を表し;
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子及びフェニル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;
は、水素原子;−NR基;CH部分が酸素原子若しくはNR基で任意に置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基又はNR基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
は、炭素原子数1ないし4のアルキル基の1個以上で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員のヘテロアリール基を表し;
qは、1、2又は3を表し;
は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子を表し;及び
は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子を表す化合物又はその塩である。
【0018】
本発明の化合物は、IKKε及び/又はTBK−1受容体の阻害剤であり、従って、異常なIKKε及び/又はTBK−1活性と関連するか又は該活性により引き起こされる疾患の治療において有用である。IKKε及び/又はTBK−1受容体の効果的な阻害剤であることに加えて、本発明の化合物は、有利な特性、例えば、良好な代謝安定性を有する。本発明の化合物の多くは、良好なインビボの薬物動態特性を有する。
【0019】
アルキル基は、直鎖又は分岐鎖の何れかであり得る。アルキル基の例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、i−ブチル基、及びsec−ブチル基を含む。分岐していないアルキル基の中で、メチル基、エチル基、n−プロピル基及びn−ブチル基が好ましい。分岐したアルキル基の中で、iso−プロピル基、t−ブチル基、i−ブチル基、1−エチルプロピル基、1−エチルブチル基及び1−エチルペンチル基が言及され得る。
【0020】
アルコキシ基は、基O−アルキル基を表すが、ここで“アルキル基”は上記したものが使用される。アルコキシ基の例は、メトキシ基及びエトキシ基を含む。他の例は、プロポキシ基及びブトキシ基を含む。
【0021】
アルケニル基は、直鎖又は分岐鎖であり得、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む。アルケニル基の例は、エテニル基、プロペニル基及びブテニル基を含む。好ましいアルケニル基は、エテニル基、1−プロペニル基及び2−プロペニル基を含む。
【0022】
アルキニル基は、直鎖又は分岐鎖であり得、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む。アルキニル基の例は、エチニル基、プロピニル基及びブチニル基を含む。好ましいアルキニル基は、エチニル基、1−プロピニル基及び2−プロピニル基を含む。
【0023】
シクロアルキル基は、単環式又は二環式であり得る。二環式の基は、例えば、縮合又は架橋であり得る。単環式シクロアルキル基の例は、シクロプロピル基、シクロブチル基及びシクロペンチル基を含む。単環式シクロアルキル基の他の例は、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基である。二環式シクロアルキル基の例は、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル基を含む。好ましくは、シクロアルキル基は、単環式であり、好ましくは7個までの炭素原子を有する。
【0024】
ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。フッ素、塩素及び臭素が好ましい。フッ素及び塩素が特に好ましい。
【0025】
ヘテロシクリル基は、1ないし3個の炭素原子が、窒素、酸素又は硫黄から独立して選択される1個以上のヘテロ原子により置き換えられた炭素原子の環状基である。それは芳香族又は脂肪族であり得る。脂肪族ヘテロシクリル基は、ヘテロシクロアルキル基と呼ばれる。芳香族ヘテロシクリル基は、ヘテロアリール基と呼ばれる。二環式ヘテロシクリル基のために、一方又は両方の環は芳香族であり得るか、又は、一方又は両方の環は脂肪族であり得る。二環式ヘテロシクリル基のために、環は、例えば、縮合、架橋又はスピロ環式であり得る。ヘテロアリール基は、例えば、単環式又は二環式であり得る。二環式のヘテロシクリル基において、各々の環に又はその環の1つのみに1個以上のヘテロ原子が存在し得る。二環式のヘテロアリール基のために、一方又は両方の環は芳香族であり得、1個以上のヘテロ原子が、該基の一方又は両方の環に存在し得る。ヘテロ原子は、好ましくは、O又はNである。好適な窒素原子を含むヘテロシクリル基は、対応するN−オキシド及び好適な硫黄原子のために対応するS−モノ−又はジ−オキシドを含む。
【0026】
本発明の態様は、互変異性型を有し得る。本発明の態様が互変異性型で存在し得る場合、全ての互変異性体は、全ての互変異性型が一般式(I)で表される構造的な規定内であるか否かにかかわらず、本発明の化合物である。
【0027】
本発明の1態様において、VはNであり且つWはC−Hである。本発明の別の態様において、VはC−Hであり且つWはNである。文脈上他の意味に解すべき場合を除き、本明細書中で言及されたあらゆる好ましいもの又は特定の態様は、VがNであり且つWがC−Hであるである化合物に適用され得る;同様に、本明細書中で言及されたあらゆる好まし
いものは、VがC−Hであり且つWがNであるである化合物に適用され得る。
【0028】
がヘテロシクリル基である態様において、Rは、好ましくは、環中に4、5、6又は7個、より好ましくは、4、5又は6個、特には、5又は5個の原子を有する。ある種の態様において、該環は、環中に8又は9個の原子を有するスピロ環であり得る。
【0029】
該基が式(I)で示されるピリジル基に結合されるところの窒素原子に加えて、例えば、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される1個以上の更なるヘテロ原子が存在し得る;例えば、それらは1個の更なるヘテロ原子、例えば、酸素原子であり得る。該環が式(I)で示されるピリジル基に結合されるところの窒素原子に加えて、環中のいずれの窒素原子もR基を有し得、一方、環中のいずれの硫黄原子も、所望のあらゆる酸化の程度であり得、即ち、−S−、−SO−又は−SO−であり得る。さもなくば、それらは、環中に更なるヘテロ原子を有し得ない;即ち、Rは、4、5、6、7、8又は9個(例えば、4、5又は6個)の環原子を有し且つ環中のヘテロ原子として1個の窒素原子を有し、該窒素原子が、R基が式(I)で示されるピリジル基に結合されるところの原子となる脂肪族ヘテロシクリル基を表す。例えば、Rは、ピロリジン環、モルホリン環、ピペラジン環、ピペリジン環、アゼチジン環、チオモルホリン環、ホモピペラジン環又はホモモルホリン環を表し得る。ある種の態様において、R基は、二環式基、例えば、架橋二環式基、例えば、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基又は3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基或いはスピロ環二環式基、例えば、ピロリジン基又はピペリジン基を含むスピロ環基、例えば、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタン基、2−オキサ−6−アザ−スピロ[3.5]ノナン基、2−オキサ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナン基、2,6−ジアザ−スピロ[3.4]オクタン基、2,7−ジアザ−スピロ[3.5]ノナン基、2,6−ジアザ−スピロ[3.4]ノナン基、特に、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタン基であり得る。1態様において、Rは、ピロリジン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、アゼチジン、チオモルホリン、ホモピペラジン、ホモモルホリン、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基、3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基又は2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタン基であり得る。1態様において、Rは、ピロリジン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、アゼチジン、チオモルホリン、ホモピペラジン、ホモモルホリン、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基又は3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基であり得る。好ましくは、Rは、ピロリジン環、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基、3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基、ピペリジン環又はアゼチジン環を表す。好ましくは、Rは、ピロリジン環、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基、3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基、ピペリジン環、アゼチジン環又は2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタン基を表す。より好ましくは、Rは、ピロリジン環、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基又は2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタン基を表す。より好ましくは、Rは、ピロリジン環又は8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基を表す。最も好ましくは、Rは、ピロリジン環を表す。
【0030】
さもなくば、Rは、NR−(CHR−炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基、例えば、N−炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基、例えば、N−シクロプロピル基、N−シクロブチル基、N−シクロペンチル基、N−シクロヘキシル基、N−メチル−シクロプロピル基、N−メチル−シクロブチル基、N−メチル−シクロペンチル基又はN−メチル−シクロヘキシル基であり得る。好ましくは、Rは、N−シクロプロピル基又はN−シクロペンチル基である。より好ましくは、Rは、N−シクロペンチル基である。
【0031】
さもなくば、Rは、NR−(CHR−炭素原子数3ないし6のヘテロシクロアルキル基であり得、該ヘテロシクロアルキル基は、1個のヘテロ原子を含み、ここで、該へテロ原子は、酸素原子又は窒素原子である。好ましいRは、H又はメチル基である。Rは、
【化4】
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からなる群より選択され得る。
さもなくば、Rは、NR−炭素原子数1ないし6のアルキル基、好ましくは、NR−炭素原子数1ないし4のアルキル基であり得る。
【0032】
は、1個以上の、例えば、3個までの、特には1個の任意の置換基を有し得る。炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基又は炭素原子数2ないし4のアルキニル基である置換基が存在する場合、これは、例えば、1個以上の、例えば、1ないし3個のハロゲン原子、例えば、塩素原子及び/又はフッ素原子、及び/又はNR基及び/又はCONHR、例えば、CONH、及び/又はNR.COR、例えば、NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換され得る。1態様において、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基又は炭素原子数2ないし4のアルキニル基である置換基が存在する場合、これは、例えば、1個以上の、例えば、1ないし3個のハロゲン原子、例えば、塩素原子及び/又はフッ素原子、及び/又はOH及び又はS−アルキル基及び/又はNR基で置換され得る。そのような置換基は、例えば、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメチル基又はジフルオロメトキシ基であり得る。Rのための好ましい置換基は、ハロゲン原子、例えば、1又は2個のフッ素原子;OH;=O;CN;NR;(CHRCOR;O.CO.R;CO;CONHR;(CHRNR.COR;NRCO;メチル基;メトキシ基及び、CONHR又はNR.CORで置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;トリフルオロメチル基及びトリフルオロメトキシ基を含み、各R、R及びRは、好ましくは、それぞれ独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基又は水素原子を表すか又はRは、NR基、例えば、NH基も表し得る。Rのための好ましい置換基は、ハロゲン原子、例えば、1又は2個のフッ素原子;OH;=O;CN;NR;COR;O.CO.R;CO;CONHR;NR.COR;NRCO;メチル基;メトキシ基;トリフルオロメチル基及びトリフルオロメトキシ基を含み、各R、R及びRは、好ましくは、それぞれ独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基又は水素原子を表すか又はRは、NR基、例えば、NH基も表し得る。Rヘテロ環基における特に好ましい置換基は、ハロゲン原子、例えば、1又は2個のフッ素原子;OH;CN;COR;CO;CONHR及びメトキシ基を含み、ここで、Rは、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、Rは、NH基を表し、Rは、炭素原子数1ないし4のアルキル基で任意に置換された、例えば、メチル基で置換された5員のヘテロアリール基(例えば、ピラゾール基)を表す。Rヘテロ環基にお
ける特に好ましい置換基は、ハロゲン原子、例えば、1又は2個のフッ素原子;OH;CN;(CHRCOR;CO;CONHR;(CHRNR.COR又はメトキシ基を含み、ここで、Rは、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、Rは、NH基を表し、Rは、炭素原子数1ないし4のアルキル基で任意に置換された、例えば、メチル基で置換された5員のヘテロアリール基(例えば、ピラゾール基)を表す。ヒドロキシ基又はメトキシ基が好ましい置換基であり、特に、ヒドロキシ基が好ましい。1又は2個のフッ素原子がまた、好ましい置換基である。1個の(CHRCOR基又は1個の(CHRNR.COR基がまた好ましい置換基である。
【0033】
がNR−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表す態様において、その基は、好ましくは、COR;NR.COR及びOH、SO、NRSO、ハロゲン原子、OH、NR及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換される。より好ましくは、それは、COR;NR.COR、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及びOHから独立して選択される1又は2個の置換基で置換される。例えば、Rは、
【化5】
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(式中、xは、0、1、2又は3であり得る。好ましくは、xは、0、1又は2である。)からなる群より選択され得る。
【0034】
例えば、Rは、未置換であるか又は1個のフッ素原子(例えば、ピロリジン環の3位におけるフッ素原子)若しくは1個のヒドロキシ基(例えば、3−ヒドロキシ基)で置換された、ピロリジン環又は8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基であり得る。
【0035】
基の好ましい例は、以下の通りである:
【化6】
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【0036】
基のより好ましい例は、以下の通りである:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0037】
基のより好ましい例は、以下である:
【化8】
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【0038】
は、以下の式で表される:
【化9】
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Aは、フェニル基又は1、2又は3個のヘテロ原子を含む5ないし10員のヘテロアリール環である。1態様において、Aはフェニル基である。別の態様において、それはヘテロアリール環である;好ましくは、それは、1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員
のヘテロアリール環、及び、より好ましくは、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロアリール環又は2個のヘテロ原子を含む5員のヘテロアリール環であり、より好ましくは、それは、1個のヘテロ原子を含む6員のヘテロアリール環又は2個のヘテロ原子を含む5員のヘテロアリール環である。Aがヘテロアリール環である態様において、Aは、例えば、ピリジン環、ピラゾール環、イソキサゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、1,2,3−トリアゾール環、ピリミジン環、ピロール環、フラン環又はチオフェン環である。より好ましくは、Aは、ピリジン(特に、ピリジン−3−イル又はピリジン−4−イル基)、ピラゾール(特に、ピラゾール−3−イル基、例えば、2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル又は5−メチル−2H−ピラゾール−3−イル或いはピラゾール−4−イル基、例えば、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)、ピリミジン(特に、ピリミド−5−イル基)、チオフェン、ピリダジン(特に、ピリダジン−4−イル基)、イミダゾール(特に、イミダゾール−4−イル基、例えば、2−メチル−3H−イミダゾール−4イル)、チアゾール(特に、チアゾール−5−イル基)又はイソキサゾール(特に、イソキサゾール−4イル基)であり得る。Aが5ないし6員のヘテロアリール環である場合、好ましくは、該環は、1又は2個の窒素原子を含む。好ましくは、Aは、ピリジン環(特に、ピリジン−3−イル又はピリジン−4−イル基)、ピラゾール環(特に、ピラゾール−4−イル基)又はピリミジン環を表す。
【0039】
例えば、Aは、フェニル、ピリジン又はピラゾールであり得る。
本発明のある種の態様において、Aは、
【化10】
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(式中、左に延びる結合は、式(I)中のピリミジンのNH基に連結し、右に延びる結合は−Z−R基に連結する。)からなる群より選択される。
【0040】
好ましくは、Aは、
【化11】
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からなる群より選択される。
【0041】
より好ましい態様において、Aは、
【化12】
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からなる群より選択される。
【0042】
例えば、Aは、
【化13】
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からなる群より選択される。
例えば、以下から選択される:
【化14】
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例えば、以下から選択される:
【化15】
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例えば、以下から選択される:
【化16】
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基Aは、Z−Rの数nで置換され得る。nは0、1、2又は3である。好ましい態様においてnは1又は2;例えばnは1である。
【0043】
各基Zは、−(CHR−、−(CHR−O−(CHR−、−(CHR−NR−(CHR−、−C(=O)−、−C(=O)NR−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表し、rは0、1、2又は3を表す。)から独立して選択される基を表し得、好ましい態様において、Zは、−(CHR−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0又は1を表す。)(例えば、結合、−(CH)−及び−C(=O)−)から独立して選択される基を表すか又はO−(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)を表す。本発明のある種の態様において、Zは、−(CHR−を表し且つpは0、1又は2を表す。Zが−NRC(=O)(CHR−である態様において、pは、好ましくは、0、1又は2、又は好ましくは、1又は2であるか、又はより好ましくはpは1であり、各Rは、好ましくは、独立して、水素原子又はメチル基である。本発明のある種の態様において、Zは、−C(=O)−である。Zが−(CHR−O−(CHR−である態様において、pは、好ましくは、0又は1であり、rは、1、2又は3であり、より好ましくは、Zは、rが好ましくは1又は2である、−O−(CHR−である。Zが、−(CHR−NR−(CHR−である態様において、pは、好ましくは、0又は1であり、rは、0、1、2又は3であり、より好ましくは、各Rが、好ましくは、H又はMeからなる群より独立して選択され、より好ましくは、rは1又は2である。例えば、Zが−(CHR−NR−(CHR−である場合、p及びrは共に0であり得、Rは、H及びMeから選択され得る。本発明の別の好ましい態様において、Zは、−C(=O)−;各RがH又はMeからなる群より独立して選択される−NRC(=O)(CHR)−;各RがH又はMeからなる群より独立して選択される−NRC(=O)−;又はpが0であるか若しくはpが1であり且つRがMe又はHからなる群より独立して選択される−(CHR−であるか又はZは、rが2であり且つ各RがHである−O−(CHR−又は−NR−(CHR−である。
【0044】
さもなくば、各基Zは、pが0、1又は2である、−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−から独立して選択される基であり得る;好ましい態様において、各Zは、pが0又は1である、−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(例えば、結合、−(CH)−及び−C(=O)−)から独立して選択される基である。本発明のある種の態様において、Zは−(CH−であり且つpは0、1又は2である。Zが−NRC(=O)(CHR−である態様において、pは、好ましくは1又は2であるか又はより好ましくは、pは1であり、各Rは好ましくは、独立して水素原子又はメチル基である。本発明のある種の態様において、Zは−C(=O)−である。本発明の別の好ましい態様において、Zは、−C(=O)−;各RがH又はMeからなる群より独立して選択される−NRC(=O)(CHR)−又はpが0である−(CH−である。
【0045】
特に指定のない限り、pは、好ましくは0、1又は2である。例えば、pは1であり得るか又はpは0であり得るか又はpは2であり得る。例えば、pは、1であり得るか又はpは0であり得る。1を越えるpが一般式である態様において、各pは独立して、0、1又は2である。
【0046】
各Rは、上記で示されたリストから独立して選択される基である。
ある種の態様において、各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、=O、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、OH又はNRで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし7員のヘテロシクリル環;及び
−それぞれ、ハロゲン原子、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基及びNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN;SO及びNRSO
から独立して選択される基を表す。
【0047】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子、フェニル基及びSOから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;Rは、−NR基又は基NRで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。
【0048】
ある種の態様において、各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし7員のヘテロシクロアルキル環;及び
−それぞれ、ハロゲン原子、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基又はNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN;SO及びNRSO
から独立して選択される基を表す。
【0049】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子及びフェニル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;Rは、−NR基又は基NRで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。
【0050】
好ましい態様において、各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、=O、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、1、2又は3個のハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし6員のヘテロシクリル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、OH、OMe及びNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN;SO及びNRSO
から独立して選択される基を表す。
【0051】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子及びSOから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。例えば、各Rは、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し得;各Rは、−NR又はメチル基を表す。
【0052】
更に好ましい態様において、各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、=O、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、1、2又は3個のハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1又は2個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし6員のヘテロシクリル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、OH、OMe及びNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN;SO及びNRSO
から独立して選択される基を表す。
【0053】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子及びSOから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。例えば、各Rは、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し得;各Rは、−NR又はメチル基を表す。
【0054】
好ましい態様において、各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロシクロアルキル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、OH、OMe又はNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN;SO及びNRSO
から独立して選択される基を表す。
【0055】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基及びハロゲン原子から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。例えば、各Rは、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し得;各Rは、−NR又はメチル基を表す。
【0056】
別の好ましい態様において、各Rは、
−H、OH、NR又はシクロプロピル基;
−F、OH、=O、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし6員のヘテロシクリル環;及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基
から独立して選択される基を表す。
【0057】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基及びSOから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0058】
別の好ましい態様において、各Rは、
−H、OH、NR又はシクロプロピル基;
−OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロシクロアルキル環;及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基
から独立して選択される基を表す。
【0059】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH及びO−炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0060】
より好ましい態様において、各Rは、
−H、OH又はNR
−F、=O、炭素原子数1ないし4のアルキル基、OMe、OH及び炭素原子数1ないし4のアルキル−OH基から選択される1又は2個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクリル環或いは1又は2個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクリル環或いは1個の窒素原子を含む4員のヘテロシクリル環;及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基
から独立して選択される基を表す。
【0061】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基及びSOから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0062】
より好ましい態様において、各Rは、
−H、OH又はNR
−炭素原子数1ないし4のアルキル基、OMe及びOH基から選択される1個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクロアルキル環或いは1個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクロアルキル環;及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基
から独立して選択される基を表す。
【0063】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH及びO−炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0064】
本発明の、特に好ましい態様は、各Rが、
−H又はNR;及び
−1個の、F、=O、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOH基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクリル環(例えば、1又は2個の窒素原子を含む6員のヘテロシクロアルキル環)或いは1個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクリル環或いは1個の窒素原子を含む4員のヘテロシクロアルキル環
から独立して選択される基を表す。
【0065】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0066】
本発明の、特に好ましい態様は、各Rが、
−H又はNR;及び
−1個の、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOH基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクロアルキル環或いは1個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクロアルキル環(例えば、1又は2個の窒素原子を含む6員のヘテロシクロアルキル環)
から独立して選択される基を表す。
【0067】
そのような態様において、好ましくは、各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;各Rは、独立して、水素原子を表すか、1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0068】
本発明の態様において、隣接する環原子上の2つのZ−R基は、2個の隣接する環原子と一緒になって、5ないし7員の縮合環を形成し得る。例えば、隣接する環原子上の2つのZ−R基は、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−NR.CO.(CH−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、1つの−CH−部分は−O−又は−NR−で置き換えることができる。)を形成し得る;好ましくは、Aは、例えば、縮合環を形成する隣接する環原子上において置換されるピリジル基又は、特に、フェニル基である。
【0069】
例えば、Rは、
【化17】
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を表し得るか、又は、例えば、隣接する環原子上の2つのZ−R基は、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(CHR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、−CHR−部分は−O−又は−NR−で置き換えることができ、各rは、独立して、0、1、2、3又は4を表す。)を形成し得る;好ましくは、Aは、例えば、縮合環を形成する隣接する環原子上において置換されるピリジル基又は、特に、フェニル基である。好ましくは、各rは独立して1、2又は3であるか又はより好ましくは、各rは、1又は2であり、例えば、各r=1であるか又は1個のr=1であり且つ1個のr=2である。好ましくは、−CHR−部分は、−NR−で置き換えることができ、より好ましくは、−CHR−部分は、−NR−で置き換えられる。
【0070】
例えば、Rは、
【化18】
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例えば、
【化19】
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を表し得る。
【0071】
好ましくは、例えば、
【化20】
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である。
【0072】
が、5、6又は7員のヘテロシクロアルキル環である場合、ある種の態様において、該ヘテロシクロアルキル環は1個のヘテロ原子を含み、該ヘテロシクロアルキル環は1個のヒドロキシル基で置換される。
【0073】
が、5、6又は7員のヘテロシクロアルキル環である場合、ある種の態様において、該ヘテロシクロアルキル環は窒素原子である1個のヘテロ原子を含み、該ヘテロシクロアルキル環は1個のヒドロキシル基で任意に置換される。
【0074】
が、5、6又は7員のヘテロシクロアルキル環である場合、ある種の態様において、該ヘテロシクロアルキル環は酸素原子である1個のヘテロ原子を含む。
【0075】
が、5、6又は7員のヘテロシクロアルキル環である場合、ある種の態様において、該ヘテロシクロアルキル環は2個のヘテロ原子を含み、それらの1個は、窒素原子である。好ましくは、2個目のヘテロ原子は、酸素原子である。
【0076】
が、6員のヘテロシクロアルキル環である場合、ある種の態様において、該ヘテロシクロアルキル環は2個のヘテロ原子を含み、前記ヘテロ原子の1個は、酸素原子である(例えば、Rはモルホリンである。)。そのような態様において、該環は、メチル基で任意に置換され得る。別の態様において、Rが、6員のヘテロシクロアルキル環である場合、該ヘテロシクロアルキル環は、それらの両方が窒素原子である2個のヘテロ原子を含み、オキソ基で任意に置換される。
【0077】
が、5員のヘテロシクリル環である場合、ある種の態様において、該ヘテロシクリル環は2個のヘテロ原子を含み、前記ヘテロ原子の両方は、窒素原子である。そのような
態様において、該ヘテロシクリルは、芳香族又は脂肪族であり得、1個のメチル基で任意に置換され得る。
【0078】
が、5員のヘテロシクロアルキル環である場合、ある種の態様において、該ヘテロシクロアルキル環は、窒素原子である1個のヘテロ原子を含み、該ヘテロシクロアルキル環は、1個のフッ素原子、ヒドロキシル基又はメチル基又はOMe基で任意に置換される。
【0079】
が、5員のヘテロシクロアルキル環である場合、ある種の態様において、該ヘテロシクロアルキル環は、それらの一方が窒素原子であり、他方が酸素原子である2個のヘテロ原子を含み、該ヘテロシクロアルキル環は、フッ素原子、ヒドロキシル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、OMe基、=O又は炭素原子数1ないし4のアルキルOH基から独立して選択される1又は2個の基で任意に置換される。例えば、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOMe基又は=O又は炭素原子数1ないし4のアルキルOH基から独立して選択される基は、例えば、=O又は炭素原子数1ないし4のアルキルOH基から独立して選択される2個の基である。
【0080】
が、4員のヘテロシクロアルキル環である場合、ある種の態様において、該ヘテロシクロアルキル環は、窒素原子である1個のヘテロ原子を含み、該ヘテロシクロアルキル環は、1又は2個のOH、Me又はOMe基、例えば、2個のMe基で又は1個のOMe基で又は1個のMeと1個のOHで任意に置換される。
【0081】
が、NR基である場合、ある種の態様において、RはHであり、RはH又は1個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基である。Rが、NR基である場合、ある種の態様において、RはH又はメチル基であり、RはH又は1個のOH基又は1個のOMe基又は1個のSOMe基で任意に置換された、好ましくは、1個のOH基又は1個のOMe基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基である。
【0082】
が、炭素原子数1ないし4のアルキル基である場合、ある種の態様において、該炭素原子数1ないし4のアルキル基は、メチル基であるか又は1若しくは2個のOH基で任意に置換された炭素原子数2ないし4のアルキル基である。Rが、炭素原子数1ないし4のアルキル基である場合、ある種の態様において、該炭素原子数1ないし4のアルキル基は、メチル基であるか又は1若しくは2個のOH基又は1個のNH基で任意に置換された炭素原子数2ないし4のアルキル基である。
【0083】
基R及びRは、以下で示される好ましい意味の1つを有し得る。
本発明の化合物が、1を超えるRで表される部分を含む場合、これらは同一でも異なっていてもよい。各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。特に指定のない限り、好ましくは、Rはメチル基であるか又は特に水素原子である。
【0084】
本発明の化合物が、1を超えるRで表される部分を含む場合、これらは同一でも異なっていてもよい。1態様において、各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子、SO及びフェニル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。別の態様において、各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子及びフェニル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分
が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0085】
好ましい態様において、各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH及びO−炭素原子数1ないし4のアルキル基及びSO、例えば、SOMeから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。別の好ましい態様において、各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH及びO−炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。本発明の最も好ましい態様において、Rは、独立して、水素原子を表すか、1又は2個のOH基又は1個のOMe基又は1個のSOMeで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。1つの好ましい態様において、Rは、1個のSOMeで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基である。本発明の別の最も好ましい態様において、Rは、独立して、水素原子を表すか、1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0086】
は、例えば、メチル基であるか又は特に水素原子であり得る。
【0087】
は、水素原子;−NR基;CH部分が酸素原子若しくはNR基で任意に置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基又は基NRで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。好ましい態様において、Rは、−NR基;CH部分が酸素原子若しくはNR基で任意に置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基又はNR基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基である。特に指定のない限り、より好ましくは、RはNR基である。例えば、Rは、R及びRのそれぞれが、水素原子又はメチル基を表す基NR基であり得る。
【0088】
は、炭素原子数1ないし4のアルキル基の1個以上で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員のヘテロアリール基であり得る。好ましくは、Rは、1又は2個の窒素原子を含むヘテロアリール基であり得る。例えば、Rは、ピラゾール基又はピリジン基であり得る。より好ましくは、Rは、ピラゾール基、例えば、その4位で結合したピラゾール基であり得る。例えば、Rは、ピラゾール及び1−メチル−ピラゾールから選択され得る。Rがピラゾールである場合、その4位で結合されるのが好ましい。Rがピリジンである場合、その3位又は4位で結合されるのが好ましい。該ヘテロアリール基は、1個以上の炭素原子数1ないし4のアルキル基、例えば、メチル基又はエチル基で置換され得る。例えば、それは、1個のメチル基で置換され得る(例えば、1−メチルピラゾール)。
【0089】
qは、1、2又は3である。qは、好ましくは、1又は2である。例えば、qは、1であり得るか又は2であり得る。
【0090】
好ましくは、Rは、炭素原子数1ないし2のアルキル基(例えば、メチル基)、水素原子又はハロゲン原子、例えば、フッ素原子又は塩素原子を表す;より好ましくは、Rは、メチル基、水素原子又はフッ素原子、例えば、水素原子又はフッ素原子を表す。好ましい態様において、Rは、水素原子又はフッ素原子、最も好ましくは水素原子である。
【0091】
好ましくは、Rは、メチル基、水素原子又はハロゲン原子、例えば、フッ素原子を表す;より好ましくは、Rは、水素原子を表す。例えば、Rは、水素原子を表し、そして、Rは、メチル基、水素原子又はフッ素原子、例えば、水素原子又はフッ素原子を表す。好ましい態様において、Rは、水素原子である。
【0092】
本発明の特異的な態様において、Rは、
【化21】
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(式中、Aはフェニル環又は1、2又は3個のヘテロ原子を含む5ないし10員のヘテロアリール環を表し;
nは、1又は2を表し;
各Zは、−(CHR−、−(CHR−O−(CHR−、−(CHR−NR−(CHR−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表し、rは1、2又は3を表す。)から独立して選択される基を表し;及び
各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、=O、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし7員のヘテロシクリル環;及び
−それぞれ、ハロゲン原子、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基及びNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN、SO及びNRSO
から独立して選択される基を表すか、又は、n=2であり且つ隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(CHR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、−CHR−部分は−NR−で置き換えることができ、各rは、独立して、1又は2を表す。)を形成し;及び
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子、SO及びフェニル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;及び
各Rは、−NR基又は基NRで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。)を表す。
【0093】
本発明の別の特異的な態様において、Rは、
【化22】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Aはフェニル環又は1、2又は3個のヘテロ原子を含む5ないし10員のヘテロアリール環を表し;
nは、1又は2を表し;
各Zは、−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし7員のヘテロシクロアルキル環;及び
−それぞれ、ハロゲン原子、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基又はNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN、SO及びNRSO
から独立して選択される基を表し;
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子及びフェニル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;及び
各Rは、−NR基又は基NRで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。)を表す。
【0094】
本発明の好ましい態様において、
Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1又は2を表し;
各Zは、−(CHR−、−(CHR−O−(CHR−、−(CHR−NR−(CHR−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表し、rは1、2又は3を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、=O、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし6員のヘテロシクリル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、OMe、OH及びNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN、SO及びNRSO
から独立して選択される基を表すか、又は、n=2であり且つ隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(CHR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、−CHR−部分は−NR−で置き換えることができ、各rは、独立して、1又は2を表す。)を形成し;及び
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基
、ハロゲン原子及びSOから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;及び
各Rは、−NR基又はメチル基を表す。
【0095】
本発明の好ましい態様において、
Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1又は2を表し;
各Zは、−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR
−ハロゲン原子、OH、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロシクロアルキル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、OMe、OH及びNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN、SO及びNRSO
から独立して選択される基を表し;
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基及びハロゲン原子から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;及び
各Rは、−NR基又はメチル基を表す。
【0096】
本発明の更に好ましい態様において、
Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−、−O−(CHR−、−NR−(CHR−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、OH、NR又はシクロプロピル基;及び
−OH、F、=O、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1又は2個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロシクリル環又は1個のヘテロ原子を含む4員のヘテロシクリル環; 及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表すか、又は、n=2であり且つ隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(NR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環を形成し、各rは、独立して、1又は2を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH及びO−炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を
表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0097】
本発明の更に好ましい態様において、
Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、OH、NR又はシクロプロピル基;及び
−OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロシクリル環; 及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表し;
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH及びO−炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0098】
本発明の更に好ましい態様において、
Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−、−O−(CHR−、−NR−(CHR−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、OH又はNR;及び
−F、=O、炭素原子数1ないし4のアルキル基、OMe、OH及び炭素原子数1ないし4のアルキルOH基から選択される1又は2個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクリル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクリル環又は1個のヘテロ原子を含む4員のヘテロシクロアルキル環; 及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表すか、又は、n=2であり且つ隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(NR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環を形成し、各rは、独立して、1又は2を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基及びSOMeから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0099】
本発明の更に好ましい態様において、
Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−、−O−(CHR−、−NR−(CHR−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、OH又はNR;及び
−F、=O、炭素原子数1ないし4のアルキル基、OMe及びOH基から選択される1個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクリル環又は1個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクリル環; 及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表すか、又は、n=2であり且つ隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(NR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環を形成し、各rは、独立して、1又は2を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基及びSOMeから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0100】
本発明の更に好ましい態様において、
Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、OH又はNR;及び
−炭素原子数1ないし4のアルキル基、OMe及びOH基から選択される1個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクリル環又は1個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクリル環; 及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表し;
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH及びO−炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0101】
例えば、
Aはフェニル、ピリジン又はピラゾールを表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−、−O−(CHR−、−N−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0又は1を表し、rは2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H又はNR;及び
−1個の、F、=O、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOH基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクリル環又は1個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクリル環(例えば、1又は2個の窒素原子を含む6員のヘテロシクリル環)
又は1個の窒素原子を含む4員のヘテロシクリル環;から独立して選択される基を表すか、又は、n=2であり且つ隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(NR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環を形成し、各rは、独立して、1又は2を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、1又は2個の、OH、OMe又はSOMe基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0102】
例えば、
Aはフェニル、ピリジン又はピラゾールを表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−及び−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0又は1を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H又はNR;及び
−1個の、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOH基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクロアルキル環又は1個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクロアルキル環(例えば、1又は2個の窒素原子を含む6員のヘテロシクロアルキル環);
から独立して選択される基を表し;
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0103】
本発明の別の好ましい態様において、
Aはピリジル、フェニル又はピラゾールを表し;
Zは、−C(=O)−、−NRC(=O)(CHR−(式中、Rは、H又はMeからなる群より独立して選択され、pは0又は1又は結合を表す。)を表し;
各Rは、
−1又は2個のヘテロ原子を含む5、6又は7員のヘテロシクロアルキル環(ここで、1個のヘテロ原子が存在する場合、該ヘテロシクロアルキル環は1個のヒドロキシル基で置換され、該ヘテロシクロアルキル環が、2個のヘテロ原子を含む6又は7員環である場合、前記ヘテロ原子の一方は酸素原子を表す(例えば、Rはモルホリンを表す。)。);−NR(式中、RはHを表し、RはHを表すか又はOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。);及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基(例えば、メチル基)
から独立して選択される。
【0104】
更に好ましい態様において、
Aはピリジルを表し;
Zは、−NRC(=O)(CHR−(式中、Rは、H又はMeからなる群より独立して選択され、pは0又は1を表す。)を表し;
は、
−1又は2個のヘテロ原子を含む5、6又は7員のヘテロシクロアルキル環(ここで、1個のヘテロ原子が存在する場合、該ヘテロシクロアルキル環は1個のヒドロキシル基で置換されるか、又は、該ヘテロシクロアルキル環が、2個のヘテロ原子を含む6又は7員環
である場合、前記ヘテロ原子の一方は酸素原子を表す(例えば、Rはモルホリンを表す。)。)及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基(例えば、メチル基)
から選択される。そのような態様において、好ましくは、Rは、モルホリン及びメチル基から選択される。更に、そのような態様において、好ましくは、Rは、1個のF又はOH基で任意に置換されたピロリジンを表す。
【0105】
更に好ましい態様において、
Aはフェニル又はピリジルを表し;
Zは、C(=O)を表し;及び
は、NR(式中、RはHを表し、RはHを表すか又は1個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。)を表す。そのような態様において、好ましくは、Rは、1個のF又はOH基で任意に置換されたピロリジンを表す。
【0106】
更に好ましい態様において、
Aはピラゾールを表し;
Zは、結合を表し; 及び
は、
−メチル基及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数2ないし4のアルキル基
から選択される。そのような態様において、好ましくは、Rは、ヒドロキシル基で任意に置換されたピロリジン及び8−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イルからなる群から選択される。
【0107】
更に好ましい態様において、
Aはフェニル又はピリジルを表し;
Zは、結合を表し;及び
は、1個の酸素原子を含む5又は6又は7員のヘテロシクロアルキル環を表す。そのような態様において、好ましくは、Rは、1又は2個のOH基で任意に置換された4、5、6、7又は8個の環原子を有する脂肪族ヘテロシクリル基、より好ましくは、1個のOH基で任意に置換されたピロリジンを表す。1態様において、好ましくは、Rは、モルホリンを表す。
【0108】
更に好ましい態様において、
Aはピリジルを表し;
Zは、結合を表し;及び
は、NR(式中、RはHを表し、RはHを表すか又は1個のOH又はOMe又はSO基、例えば、1個のOH又はOMeで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。)を表す。
【0109】
更に好ましい態様において、
Aはフェニル又はピリジルを表し;
nは2を表し、及び
隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(NR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環を形成し、各rは、独立して、1又は2を表す。
【0110】
そのような態様において、好ましくは、Rは、1又は2個のF又はOH基で任意に置換された4、5、6、7又は8個の環原子を有する脂肪族ヘテロシクリル基、より好まし
くは、1個のF又はOH基で任意に置換されたピロリジンを表す。1態様において、好ましくは、Rは、モルホリンを表す。
【0111】
更に好ましい態様において、
Aはピリジルを表し;
Zは、−(CH)−又は−(CHMe)−を表し;及び
は、1個のF、=O又はOMeで任意に置換された、1個の窒素原子及び任意の2番目のヘテロ原子を含む4、5又は6員のヘテロシクロアルキル環を表す。
【0112】
そのような態様において、好ましくは、Rは、1又は2個のF又はOH基で任意に置換された4、5、6、7又は8個の環原子を有する脂肪族ヘテロシクリル基、より好ましくは、1個のF又はOH基で任意に置換されたピロリジンを表す。1態様において、好ましくは、Rは、モルホリンを表す。
【0113】
本発明のある種の化合物において、Rは、
【化23】
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【化24】
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【化25】
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【化26】
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【化27】
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【化28】
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(式中、左に延びる結合は、式(I)中のピリミジンのNH基に結合される。)からなる群より選択される。
【0114】
本発明のある種の化合物において、Rは、
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【化31】
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(式中、左に延びる結合は、式(I)中のピリミジンのNH基に結合される。)からなる群より選択される。
【0115】
本発明の1つの好ましい態様において、Rは、
【化32】
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【化33】
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【化34】
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【化35】
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【化36】
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からなる群より選択される。
【0116】
本発明の別の好ましい態様において、Rは、
【化37】
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【化38】
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【化39】
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【化40】
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【化41】
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からなる群より選択される。
【0117】
本発明のより好ましい態様において、Rは、
【化42】
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【化43】
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【化44】
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からなる群より選択される。
【0118】
本発明のより好ましい態様において、Rは、
【化45】
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【化46】
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からなる群より選択される。
【0119】
本発明の特定の態様において、Rは、
【化47】
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【化48】
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からなる群より選択される。
【0120】
本発明の特定の化合物において、Rは、
【化49】
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からなる群より選択される。
【0121】
更なる態様において、好ましくは、Rは、
【化50】
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からなる群より選択される。
【0122】
好ましい態様は、
−Rが、例えば、ハロゲン原子、例えば、1又は2個のフッ素原子;OH;CN;(CHRCO;(CHRCONHR;メトキシ基及びCONH又はNHCOMeで置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換され得る、ピロリジン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、アゼチジン、2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタン、チオモルホリン、ホモピペラジン、ホモモルホリン、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基又は3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基を表すか、
−又は、Rが、COR、NR.COR及びOH、SO、NRSO、ハロゲン原子、OH、NR及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換されたNR−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表すか、
−又は、Rが、NR−(CHR−炭素原子数5ないし6のヘテロシクロアルキル基を表し、前記ヘテロシクロアルキル基は、1個のヘテロ原子を含み、該ヘテロ原子は酸素原子であり、xは0又は1を表し;
−Rが、
【化51】
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{式中、Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1又は2を表し;
各Zは、−(CHR−、−(CHR−O−(CHR−、−(CHR−NR−(CHR−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR;及び
−ハロゲン原子、OH、=O、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4ないし7員のヘテロシクリル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、OMe、OH及びNRから独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN;SO及びNRSO
から独立して選択される基を表すか、又は、n=2であり且つ隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(CHR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環(式中、−CHR−部分は−NR−で置き換えることができ、各rは、独立して、1又は2を表す。)を形成し;
−各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
−各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子及びSOから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;及び
−各Rは、−NR基又はメチル基を表す。}で表される本発明の化合物を含む。
【0123】
好ましい態様は、
−Rが、例えば、ハロゲン原子、例えば、1又は2個のフッ素原子;OH;CN;CO;CONHR及びメトキシ基で置換され得る、ピロリジン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、アゼチジン、チオモルホリン、ホモピペラジン、ホモモルホリン、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基又は3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基を表し;
−Rが、
【化52】
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{式中、Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1又は2を表し;
各Zは、−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、ハロゲン原子、OR又はNR;及び
−ハロゲン原子、OH、NR、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から独立して選択される1個以上の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロシクロアルキル環;
−それぞれ、ハロゲン原子、OMe、OH及びNRから独立して選択される1個以
上の置換基で任意に置換された、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数3ないし7のシクロアルキル基;及び
−CN;SO及びNRSO
から独立して選択される基を表し;
−各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
−各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基及びハロゲン原子から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表し;及び
−各Rは、−NR基又はメチル基を表す。}で表される本発明の化合物を含む。
【0124】
更に好ましい態様は、
−Rが、例えば、ハロゲン原子、例えば、1又は2個のフッ素原子;OH;CN;CO;メトキシ基及びCONH又はNHCOMeで置換されるか又は未置換であるか又はN−シクロペンチル基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基で置換され得る、ピロリジン環、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基、3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基、ピペリジン環、アゼチジン環又は2−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタン環を表すか、
−又は、Rが、COR、NR.COR、素原子数1ないし4のアルコキシ基及びOHの1個又は2個の置換基で任意に置換されたNR−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表すか、
−又は、Rが、5又は6員の、NH−(CHR−炭素原子数5ないし6のヘテロシクロアルキル基又はNMe−(CHR−炭素原子数5ないし6のヘテロシクロアルキル基を表し、該ヘテロ原子は酸素原子であり、xは0又は1を表し;
−Rが、
【化53】
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{式中、Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−、−O−(CHR−、−NR−(CHR−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、OH、NR又はシクロプロピル基;及び
−OH、F、=O、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基並びに、ハロゲン原子、OMe又はOHで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む4、5又は6員のヘテロシクリル環;及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表すか、又は、n=2であり且つ隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(NR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環を形成し、各rは、独立して、1又は2を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH、O−炭素原子数1ないし4のアルキル基
及びSOMeから選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。}で表される本発明の化合物を含む。
【0125】
更に好ましい態様は、
−Rが、例えば、ハロゲン原子、例えば、1又は2個のフッ素原子;OH;CN;CO;CONHR及びメトキシ基で置換され得るか又は未置換である、ピロリジン環、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基、3−オキサ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基、ピペリジン環又はアゼチジン環を表し;
−Rが、
【化54】
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{式中、Aはフェニル環又は1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロアリール環を表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0、1又は2を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H、OH、NR又はシクロプロピル基;
−炭素原子数1ないし4のアルキル基、OMe及びOH基から選択される1個の置換基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む5ないし6員のヘテロシクロアルキル環;及び
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表し;
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、OH及びO−炭素原子数1ないし4のアルキル基から選択される1個以上の基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。}で表される本発明の化合物を含む。
【0126】
本発明の更に好ましい態様は、
−Rが、例えば、ヒドロキシ基又はフッ素原子置換基で置換され得るか又は未置換である、ピロリジン環又は8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基を表し;
−Rが、
【化55】
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{式中、Aはフェニル、ピリジン又はピラゾールを表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−、−O−(CH−、−N−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0又は1を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H又はNR;及び
−1個の、F、=O、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOH基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクリル環又は1個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクリル環(例えば、1又は2個の窒素原子を含む6員のヘテロシクリル環)1個の窒素原子を含む4員のヘテロシクリル環;
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表すか、又は、n=2であり且つ隣接する環原子上の2つのZ−R基が、2個の隣接する環原子と一緒になって、2個の隣接する環原子と−(CHR−(NR)−(CHR−から構成される5ないし7員の縮合環を形成し、各rは、独立して、1又は2を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、1又は2個のOH基又は1個のSOMeで任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。}で表される化合物を含む。
【0127】
本発明の更に好ましい態様は、
−Rが、例えば、ヒドロキシ基又はフッ素原子置換基で置換され得るか又は未置換である、ピロリジン環又は8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル基を表し;
−Rが、
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
{式中、Aはフェニル、ピリジン又はピラゾールを表し;
nは、1を表し;
各Zは、−(CH−、−C(=O)−及び−NRC(=O)(CHR−(式中、pは0又は1を表す。)から独立して選択される基を表し;
各Rは、
−H又はNR
−1個の炭素原子数1ないし4のアルキル基又はOH基で任意に置換された、1又は2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクリル環又は1個のヘテロ原子を含む5員のヘテロシクリル環(例えば、2個のヘテロ原子を含む6員のヘテロシクリル環);
−1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;
から独立して選択される基を表し;
各Rは、独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;及び
各Rは、独立して、水素原子を表すか、1又は2個のOH基で任意に置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか又はCH部分が酸素原子又はNR基で置き換えられ得る炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基を表す。}で表される化合物を含む。
【0128】
ある種の態様において、本発明の化合物は、以下の実施例欄において記載された式(I)で表される化合物又はその塩、特に、それらの医薬的に許容される塩から選択される。
【0129】
ある種の態様において、本発明の化合物は、化合物DMX 1ないしDMX−167(以下の実施例欄からの番号を使用する)及びそれらの塩、特に、それらの医薬的に許容される塩を含む。
【0130】
ある種の態様において、本発明の化合物は、化合物DMX−1ないしDMX−60及び
それらの塩、特に、それらの医薬的に許容される塩を含む。
【0131】
本発明の好ましい化合物は、以下の化合物及びそれらの塩、特に、それらの医薬的に許容される塩を含む:
DMX−1,DMX−2,DMX−3,DMX−4,DMX−5,DMX−6,DMX−7,DMX−8,DMX−9,DMX−10,DMX−15,DMX−17,DMX−21,DMX−22,DMX−23,DMX−24,DMX−25,DMX−26,DMX−27,DMX−28,DMX−29,DMX−30,DMX−31,DMX−32,DMX−33,DMX−34,DMX−35,DMX−61,DMX−62,DMX−63,DMX−65,DMX−66,DMX−67,DMX−68,DMX−69,DMX−70,DMX−71,DMX−72,DMX−76,DMX−78,DMX−79,DMX−80,DMX−81,DMX−83,DMX−85,DMX−89,DMX−91,DMX−92,DMX−96,DMX−97,DMX−98,DMX−99,DMX−100,DMX−101,DMX−102,DMX−103,DMX−105,DMX−107,DMX−108,DMX−109,DMX−110,DMX−111,DMX−112,DMX−126,DMX−127,DMX−36,DMX−37,DMX−38,DMX−39,DMX−44,DMX−47,DMX−48,DMX−49,DMX−50,DMX−51,DMX−52,DMX−53,DMX−54,DMX−55,DMX−56,DMX−128,DMX−129,DMX−131,DMX−136,DMX−139,DMX−57,DMX−58,DMX−59,DMX−141,DMX−142,DMX−143,DMX−144,DMX−145,DMX−146,DMX−147,DMX−149,DMX−150,DMX−151,DMX−152,DMX−153,DMX−154,DMX−156,DMX−157,DMX−161,DMX−162,DMX−163,DMX−164,DMX−165,DMX−166及びDMX−167。
【0132】
本発明のある種の好ましい化合物は、以下の化合物及びそれらの塩、特に、それらの医薬的に許容される塩を含む:
DMX−1,DMX−2,DMX−3,DMX−4,DMX−5,DMX−6,DMX−7,DMX−8,DMX−9,DMX−10,DMX−11,DMX−15,DMX−17,DMX−21,DMX−22,DMX−23,DMX−24,DMX−25,DMX−26,DMX−27,DMX−28,DMX−29,DMX−30,DMX−31,DMX−32,DMX−33,DMX−34,DMX−35,DMX−61,DMX−62,DMX−63,DMX−65,DMX−66,DMX−67,DMX−68,DMX−69,DMX−71,DMX−72,DMX−76,DMX−78,DMX−79,DMX−80,DMX−81,DMX−83,DMX−89,DMX−91,DMX−92,DMX−96,DMX−97,DMX−98,DMX−99,DMX−100,DMX−101,DMX−102,DMX−105,DMX−108,DMX−109,DMX−110,DMX−111,DMX−112,DMX−126,DMX−127,DMX−36,DMX−37,DMX−38,DMX−39,DMX−44,DMX−47,DMX−48,DMX−49,DMX−50,DMX−51,DMX−52,DMX−53,DMX−54,DMX−55,DMX−56,DMX−128,DMX−129,DMX−131,DMX−161,DMX−162,DMX−136,DMX−57,DMX−58,DMX−142,DMX−143,DMX−144,DMX−145,DMX−146,DMX−147,DMX−149,DMX−150,DMX−151,DMX−152,DMX−153,DMX−164,DMX−165,DMX−167及びDMX−154,DMX−156,DMX−157。
【0133】
本発明のある種の好ましい化合物は、以下の化合物及びそれらの塩、特に、それらの医薬的に許容される塩を含む:
3−[4−(5−シアノ−6−ピロリジン−1−イル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−ベンズアミド
3−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[3−(ピペラジン−1−カルボニル)−フェニルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[3−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−フェニルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(1−メチル1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
3−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−ピペリジン−4−イル−ベンズアミド
2−(3,3−ジフルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−ジメチルアミノ−プロピオンアミド
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチルアミノ]−アセトアミド
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−アセトアミド
2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−((R)−3−メチルピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−アセトアミド
5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−カルボン酸アミド
2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−ピペラジン−1−イル−アセトアミド
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)
−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−プロピオンアミド
2−ベンジルアミノ−N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−プロピオンアミド
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[1−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(1−メチル1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル
4−[4−(5−シアノ−6−ピロリジン−1−イル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−ベンズアミド
5−{2−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル
5−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−アセトアミド
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
5−{2−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル
5−{2−[1−((S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル
5−{2−[1−((R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}ニコチノニトリル
2−(3−ヒドロキシ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル)−5−[2−(1−メチル1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−ピペラジン−1−イル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
4−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(1−メチルピ
ペリジン−4−イル)−ベンズアミド
4−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(2−ヒドロキシ−エチル)−ベンズアミド
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−アセトアミド
2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(4−モルホリン−4−イルメチルフェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−ピロリジン−1−イル−ピリジン−2−カルボニトリル
3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル
【0134】
本発明の特に好ましい化合物は、以下の化合物及びそれらの塩、特に、それらの医薬的に許容される塩を含む:
4−[4−(5−シアノ−6−ピロリジン−1−イル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−ベンズアミド
5−{2−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル
5−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−アセトアミド
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
5−{2−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル
5−{2−[1−((S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル
5−{2−[1−((R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}ニコチノニトリル
2−(3−ヒドロキシ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル)−5−[2−(1−メチル1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコ
チノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(6−ピペラジン−1−イル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
4−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−ベンズアミド
4−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(2−ヒドロキシ−エチル)−ベンズアミド
N−(5−{4−[5−シアノ−6−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−ピリジン−2−イル)−2−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−アセトアミド
2−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−[2−(4−モルホリン−4−イルメチルフェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−ピロリジン−1−イル−ピリジン−2−カルボニトリル
3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル。
【0135】
ある種の特に好ましい態様において、本発明の化合物は、以下の化合物及びそれらの塩、特に、それらの医薬的に許容される塩を含む:
DMX−2,DMX−3,DMX−5,DMX−8,DMX−9,DMX−17,DMX−22,DMX−24,DMX−25,DMX−27,DMX−28,DMX−29,DMX−30,DMX−33,DMX−34,DMX−35,DMX−61,DMX−62,DMX−63,DMX−67,DMX−68,DMX−71,DMX−72,DMX−76,DMX−78,DMX−80,DMX−81,DMX−83,DMX−89,DMX−92,DMX−96,DMX−97,DMX−98,DMX−99,DMX−100,DMX−102,DMX−110,DMX−111,DMX−112,DMX−126,DMX−127,DMX−36,DMX−37,DMX−38,DMX−39,DMX−44,DMX−48,DMX−49,DMX−50,DMX−128,DMX−131,DMX−136,DMX−161,DMX−162,DMX−57,DMX−58,DMX−142,DMX−143,DMX−149,DMX−150,DMX−151,DMX−153,DMX−DMX−156,DMX−164及びDMX−165。
【0136】
ある種の特に好ましい態様において、本発明の化合物は、以下の化合物及びそれらの塩、特に、それらの医薬的に許容される塩を含む:
DMX−3,DMX−5,DMX−9,DMX−22,DMX−24,DMX−25,DMX−28,DMX−30,DMX−33,DMX−61,DMX−63,DMX−67
,DMX−68,DMX−72,DMX−76,DMX−78,DMX−80,DMX−89,DMX−96,DMX−99,DMX−102,DMX−111,DMX−112,DMX−126,DMX−127,DMX−37,DMX−38,DMX−39,DMX−44,DMX−48,DMX−49,DMX−136,DMX−57,DMX−58,DMX−142,DMX−143,DMX−149,DMX−150,DMX−153,DMX−165及びDMX−154,DMX−156。
【0137】
本発明の特に好ましい化合物は、特に良好な活性及び/又は良好な活性と良好な代謝安定性との組み合わせを有する。
本発明の化合物は、不斉(非対称)中心を含み得るか又は分子全体が不斉であり得る。個別の立体異性体(光学異性体及びジアステレオ異性体)及びこれらの混合物は、本発明の範囲内に包含される。立体化学が特に示されない場合、両方の光学異性体(又は2個以上の立体中心を有する化合物においては、全ての立体異性体)は、本発明の範囲内に包含される。
【0138】
本発明は、一般式(I)で表される化合物の塩を含む。一般に、本化合物は、例えば、鉱酸、未置換であるか又は、例えば、ハロゲン原子で置換された例えば1ないし4個の炭素原子のアルカンカルボン酸のような、飽和又は不飽和のジカルボン酸のような、ヒドロキシカルボン酸のような、アミノ酸のような、強有機カルボン酸のような酸と又は未置換であるか又は、例えば、ハロゲン原子で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル−又はアリール−スルホン酸と付加塩を形成する。医薬的に許容される酸の付加塩は、一般に、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、クエン酸、酒石酸、酢酸、リン酸、乳酸、ピルビン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、コハク酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、オキサロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、蟻酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、イセチオン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、フタル酸、アスパラギン酸及びグルタミン酸、リジン及びアルギニンから形成されるものを含む。それ自身が医薬的に許容されない塩、例えば、シュウ酸のような酸から誘導されたものは、本発明の化合物及びそれらの医薬的に許容される酸付加塩の取得における中間体として有用であり得る。
【0139】
存在する置換基に依存して、式(I)で表される化合物はまた、塩基との塩も形成する。医薬的に許容される塩基の塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えば、カリウム及びナトリウムの塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム及びマグネシウムの塩及び有機塩基、例えば、ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−D−グルコミン、モルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ−、ジ−又はトリ−低級アルキルアミン、例えば、エチルアミン、第三ブチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン又はジメチルプロピルアミン或いはモノ−、ジ−又はトリ−ヒドロキシ低級アルキルアミン、例えば、モノ−、ジ−又はトリエタノールアミンとの塩を含む。対応する分子内塩が更に更に形成し得る。
【0140】
本発明の化合物はまた、溶媒和物、例えば、水和物も形成し得るが、これらもまた、本発明の範囲内に包含される。
【0141】
一般式(I)で表される化合物中に存在する置換基に依存して、本化合物は、立体異性体及び/又は幾何異性体として存在し得る。全ての個別の立体異性体及び幾何異性体、並びに、それらの混合物は、本発明の範囲内に包含される。更に、例えば、水素原子が重水素で置き換えられた同位体形態が、本発明の範囲内に包含される。ある同位体形態は、有利な生化学的特性、例えば、他の同位体形態を超える改善された代謝安定性又は向上した治療活性を有し得る;又は特異的な同位体形態は、生体撮像目的のために有用であり得、例えば、炭素−11、窒素−13、酸素−15又はフッ素18同位体変異体は、ポジトロ
ン放出断層撮影法のために使用し得る。
【0142】
本発明はまた、WがC−Hであり且つVがNである場合における式(I)で表される化合物(即ち、式(Ia)を有する化合物)
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
の製造方法であって、(a)一般式(II):
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
で表される化合物と一般式RNHで表されるアミンとを反応させる工程を含み、
ここで、X’は脱離基を表し、及び
、R、R及びRは一般式(I)で表される化合物のために与えられた意味を有するところの製造方法も提供する。
【0143】
一般式(II)で表される化合物における脱離基X’は、例えば、ハロゲン原子又はアルキル基(好ましくはメチル基)スルホン基若しくはスルホキシド基であり得る。求核的なSnArの置換化学が、X’が、好ましくはフッ素原子、塩素原子又はアルキル基(好ましくはメチル基)スルホン基若しくはスルホキシド基の場合において、NR基を挿入するために使用され得る。さもなくば、パラジウムで触媒されるBuchwald−Hartwigタイプの化学が、X´が、好ましくは、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子である場合において使用され得る。
【0144】
SnAr反応は、一般に、もし必要であれば、例えば100−170℃の間の加熱を伴って、アミンの存在において実施される。該反応は、例えば、還流条件下、常圧での通常の加熱を用いて、又は封管中で実施され得るか、さもなくば、超音波反応器が適用され得る。好適な溶媒、例えば、アセトニトリル又は1,4−ジオキサンが必要に応じて使用され得る。
【0145】
好適な塩基、例えば、DIPEA又はKCOの添加が、反応を触媒することを補助し得る。さもなくば、例えば、0.5−2当量のHClの添加がまた、アリールアミン又はヘテロアリールアミンが反応相手として使用される場合、反応を触媒するために使用され得る。
【0146】
Buchwald−Hartwigタイプの反応は、一般に、パラジウム触媒の存在において、2−クロロ、2−ブロモ又は2−ヨード化合物を必須のアミンと反応させることを含む。そのような変換を実施するために使用し得る条件の例は、国際公開第2008/62044号パンフレットに記載されている。
別の観点において、本発明はまた、式(II)で表される化合物それ自身も提供する。
【0147】
一般式(II)で表される化合物は、既知の方法と類似の方法により作成し得る。そのような方法の1つは、一般式(III):
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、各Rは、H又はアルキル基であり得るか又は2つのR基は環状ボロン酸エステルを形成するように結合し得る。)で表されるボロン酸又はボロン酸エステルの、一般式(IV):
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、X’は、式(II)において与えられた意味を有し、X”は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。好ましくはX’及びX”は、同一であるか、又は、もし異なる場合、X’は、フッ素原子、塩素原子又はアルキル基(好ましくはメチル基)スルホン基若しくはスルホキシド基を表す。)で表されるピリミジンとの鈴木−宮浦クロスカップリングを介する。使用される典型的なボロン酸エステルは、例えば、ジメチルボロン酸エステル及びピナコールエステルを含む。式(IV)で表される化合物は、例えば、2,4−ジヨードピリミジン又は2,4−ジクロロピリミジンであり得る。2,4−ジヨードピリミジンは、水性のヨウ化水素酸との反応により、2,4−ジクロロピリミジンから製造され得る。
【0148】
一般式(III)で表される化合物は、例えば、一般式(V)で表される化合物(下記参照)の対応する臭化物の、当業者に既知の方法を使用するボロン酸エステル又は酸への変換により製造され得る。そのような方法の1つは、ビス(ピナコレート)ジボランとのパラジウムクロスカップリング反応を使用することである。別のそのようなアプローチは、ハロゲン リチウム交換、それに続くトリメトキシボランのような好適なボロン酸エステルを用いるクエンチを実施することである。
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
一般式(V)で表される化合物は、一般式(VI)
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Xは、好ましくは、フッ素原子又は塩素原子を表す。)で表される化合物における好適な脱離基の求核置換により製造され得る。
【0149】
さもなくば、式(Ia)で表される化合物は、式(XI)
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Xは、好ましくは、フッ素原子又は塩素原子を表す。)で表される化合物とアミンを反応させることにより製造され得る。典型的な反応条件は、トリエチルアミン又はジソプロピルエチルアミンのような好適な塩基の存在下、エタノールのような好適な溶媒中で、2成分を加熱して還流させることを含む。
【0150】
本発明はまた、WがNであり且つVがC−Hである場合における式(I)で表される化合物(即ち、式(Ib)を有する化合物)
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
の製造方法であって、(a)一般式(VII):
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
で表される化合物と一般式(VIII)
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
で表されるグアニジンとを反応させる工程を含むか、又は
(b)一般式(IX):
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
で表される化合物と式RHで表されるアミンとを反応させる工程を含み、
ここで、Xは脱離基、好ましくは、フッ素原子又は塩素原子を表すところの製造方法も提供する。
【0151】
グアニジン(例えば、式(VIII)で表されるグアニジン)は、当業者に既知の方法を使用して、対応するアミンから合成され得る。
式(IX)で表される化合物は、式(VIII)で表される化合物と式(X)で表される化合物とを反応させることにより作ることができる。
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0152】
異常なキナーゼ活性は、多くの疾患に関与している。例えば、JNKは、海馬ニューロンの興奮毒性を含む疾患、例えば、卒中、脊髄損傷、多発性硬化症及び頭部外傷;虚血/
再灌流傷害及び、例えば、卒中、心筋梗塞、鬱血性心不全、心臓肥大及びアテローム性動脈硬化症に誘導し得るか又は逆にこれに伴う条件に関与している。JNKはまた、パーキンソン病及びアルツハイマー病のような神経変性疾患;神経管先天性欠損症;関節リウマチ及びアテローム性動脈硬化症のような慢性炎症性疾患;肥満及びインシュリン抵抗性糖尿病;及び癌と関係し得る。個々の患者が同じ全体的症状を示す、例えば、乳がんのような多くの疾患において、該疾患は、患者によって異なる多数の異なる生化学的機序により引き起こされ及び維持され得る。そのような疾患の多くにおいて、あらゆる治療の有効性は、従って、該疾患状態を促進及び維持する生化学的機序に大きく依存するだろう。
【0153】
本発明の化合物は、IKKε及び/又はTBK−1の阻害剤であり、そのため、異常なIKKε及び/又はTBK−1活性を伴うか又はこれにより引き起こされる疾患の治療において有用である。そのような疾患は、炎症及び組織修復障害、特に関節リウマチ、炎症性腸疾患、喘息及び慢性閉塞性肺疾患(COPD);変形性関節炎、骨粗しょう症及び線維症;乾癬、アトピー性皮膚炎及び紫外線照射(UV)誘発皮膚損傷を含む皮膚病;全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬性関節炎及び強直性脊椎炎を含む自己免疫疾患;組織又は臓器拒絶反応、アルツハイマー病、卒中、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、肥満、糖尿病、糸球体腎炎、ホジキン病を含む癌、悪液質、後天性免疫不全症候群(AIDS)を含むある種のウイルス感染症を含む感染症に関連する炎症、成人呼吸窮迫症候群、毛細血管拡張性運動失調症、原発性開放隅角緑内障及び敗血症性{はいけつ(しょう)せい}ショックを含む。
【0154】
本発明の化合物の、IKKε及びTBK−1に対する選択性のために、それらは、より低い選択性の化合物よりも、より少ない副作用で疾患の治療のために使用され得ることが期待される。同様に、それらが、特定の患者集団において疾患を標的とすることに特別な有用性を見出すことも期待されるが、即ち、ここで、該疾患は、異常なIKKε及び/又はTBK−1活性により特異的に引き起こされる。
【0155】
特に、本発明の化合物は、癌の治療において、特に、疾患が異常なIKKε及び/又はTBK−1活性を伴う患者集団の治療において有用であることが期待される。IKKεは、タモキシフェン抵抗性の乳癌を含む乳癌、シス−プラチン抵抗性の卵巣癌を含む卵巣癌、腫瘍増殖及び/又は残存がIKKεキナーゼ活性に依存する癌、Ras変異体及びRas−依存性腫瘍を含む癌及びlq32遺伝子座の増幅を伴う癌に関与してきた。TBK−1は、K−ras変異体及びK−ras依存性腫瘍を含む癌、Ras変異体を含む癌及びRas−依存性の癌、乳癌、肺癌、特に非小細胞肺癌(NSCLC)、卵巣癌、前立腺癌、骨髄腫及び白血病に関与してきた。
【0156】
癌、特に、IKKε及び/又はTBK−1に関連する癌に加えて、本発明の化合物は、肥満(ここで、IKKεが関与する);及び低酸素症−誘発血管形成が関与する疾患(数種の癌を含む)の治療及び予防、敗血症性{はいけつ(しょう)せい}ショック、及び原発性開放隅角緑内障(これらの全てにおいてTBK−1が関与する)の治療及び予防において特に有用であることが期待される。
【0157】
本発明は、従って、医薬的に好適なキャリアと共に、本発明に従う化合物を含む医薬組成物を提供する。そのような組成物は、唯一の活性成分として本発明の化合物を含み得るか又はそれらは、更なる活性成分を含み得る。
【0158】
本発明は更に、対象者への本発明に従う化合物又は組成物の投与を含む、対象者におけるIKKε及び/又はTBK−1機構により媒介される疾患の治療又は予防方法;治療における使用のための、特に、上述の疾患の何れかの治療又は予防における使用のための本発明に従う化合物又は組成物;及び上述の疾患の何れかの治療に使用するための薬剤の製
造における使用のための本発明に従う化合物を提供する。好ましくは、該化合物又は組成物は、哺乳動物、特にヒトに投与される。
【0159】
本発明の化合物は、唯一の活性剤として使用され得るものの、該化合物において、1種以上の更なる活性剤との組み合わせにおいて使用することもまた可能である。そのような更なる活性剤は、本発明に従う更なる化合物であるか、又はそれらは異なる治療剤、例えば、上述の疾患の一つ、特に、本発明の化合物により標的とされるのと同じ疾患を標的とする薬剤であり得る。本発明の化合物は、添加剤と共に共−処方され得るか又は別々に処方され、該添加剤と共に、逐次に、同時に又は連続して投与され得る。
【0160】
治療効果を達成するのに必要となる活性成分の量は、当然、特定の化合物、投与経路、類型、種、年齢、体重、性及び対象者の病状及び対象者の腎機能及び肝機能を含む治療下の対象者及び治療される特定の障害又は疾患、並びにその重症度によって異なる。通常の知識を有する医師又は獣医は、病気の進展を、予防、反撃又は止めるために必要な薬剤の有効量を容易に決定及び指示することができる。
【0161】
指示された効果のために使用される場合、本発明の経口薬量は、成人のために、1日当り、体重1kg当り約0.01mg(mg/kg/日)ないし約100mg/kg/日、好ましくは、1日当り、体重1kg当り0.01mg(mg/kg/日)ないし10mg/kg/日及び最も好ましくは0.1ないし5.0mg/kg/日の間で変動し得る。経口投与のために、組成物は、好ましくは、治療される患者への用量の症状調整のための活性成分の0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、100及び500mgを含む個別の単位で提供される錠剤又は他の提示形式の形態で提供される。薬剤は、典型的には活性成分の約0.01mgないし約500mg、好ましくは活性成分の約1mgないし約100mgを含む。静脈注射では、最も好ましい用量は、定速注入の間、約0.1ないし約10mg/kg/分で変動し得る。有利には、本発明の化合物は、単回1日用量で投与され得るか又は総1日用量が、1日当り2回、3回又は4回の分割量で投与され得る。更に、本発明のための好ましい化合物は、好適な経鼻投与のビヒクルの局所使用を介する経鼻投与形態で又は当業者に周知の経皮的皮膚用パッチ剤のそれらの形態を使用する経皮経路を介して投与され得る。経皮的な送達システムの形態で投与されるために、用量投与は、当然、投与計画の全体に亘って断続的であるよりも連続的であり得る。
【0162】
本発明に従う製剤処方は、経口投与、非経口投与(皮下投与、皮内投与、筋肉投与、静脈内投与(急速静注又は点滴)及び関節内投与を含む)、吸入投与(種々のタイプの定量加圧噴霧の手段により発生され得る微粒子粉末又は蒸気を含む)、噴霧器又は吸入器投与、直腸投与、腹腔内投与及び局所投与(皮膚投与、口腔投与、舌下投与及び眼内投与を含む)のために好適な処方を含むが、最も好適な経路は、例えば、受診者の状態及び障害に依存し得る。
【0163】
該処方は、都合よくは、単位用量形態で存在することができ、医薬の技術分野において周知の何れかの方法により製造され得る。全ての方法は、活性成分を1種以上の補助成分を構成するキャリアと結びつける工程を含む。一般に、該処方は、均一に及び緊密に活性成分を液体キャリア又は微粉化した固体キャリア或いは両方を結びつけ、その後、必要であれば、生成物を所望の処方に成形する。
【0164】
経口投与に好適な本発明の処方は、各々活性成分の所定量を含むカプセル、カシェー、丸薬又は錠剤のような個別の単位として;粉末又は顆粒として;水性液体又は非水性液体の溶液又は懸濁液として;又は水中油型液体エマルション又は油中水型液体エマルションとして存在し得る。活性成分はまた、塊、舐剤又はペースト剤としても存在し得る。
【0165】
本化合物は、例えば、即時放出又は持続放出のために好適な形態で投与され得る。即時放出又は持続放出は、本化合物を含む好適な医薬組成物の使用により、又は特に持続放出の場合は、皮下埋め込み又は浸透圧ポンプのようなデバイスの使用により達成され得る。
【0166】
経口投与のための例示的な組成物は、例えば、容積付与のための微結晶性セルロース、懸濁剤としてのアルギン酸又はアルギン酸ナトリウム、粘度促進剤としてのメチルセルロース及び本技術分野において既知であるような甘味料又は香味剤を含み得る懸濁液;及び、例えば、微結晶性セルロース、リン酸ジカルシウム、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ソルビトール、ブドウ糖及び/又は乳糖及び/又は本技術分野において既知であるような他の賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、希釈剤及び滑沢剤を含み得る速放錠を含む。好適な結合剤は、デンプン、ゼラチン、ブドウ糖又はβ−乳糖のような天然の糖、トウモロコシ甘味料、アカシア、トラガカント又はアルギン酸ナトリウムのような天然及び合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックス等を含む。崩壊剤は、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム等を含むが、これに限定されない。本発明の化合物はまた、舌下投与及び/又は口腔投与により口腔を介して送達され得る。成形錠、圧縮錠又は凍結乾燥錠は、使用され得る例示的な形態である。例示的な組成物は、本化合物を、マンニトール、乳糖、ショ糖及び/又はシクロデキストリンのような速溶性希釈剤と共に処方するものを含む。同様にそのような処方に含まれるものは、セルロース(アビセル)又はポリエチレングリコール(PEG)のような高分子量の賦形剤であり得る。そのような処方はまた、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)、マレイン酸無水物コポリマー(例えば、ガントレッツ(Gantrez))のような粘膜接着を補助するための賦形剤及びポリアクリル酸コポリマー(例えば、カルボポール(Carbopol)934)のような放出を制御するための剤を含み得る。滑沢剤、流動促進剤、香料、着色剤及び安定剤はまた、製造及び使用を容易にするためにも添加され得る。これらの投薬形態において使用される活沢剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等を含む。液体形態における経口投与のために、経口剤成分は、エタノール、グリセロール、水等の、あらゆる経口の、非毒性の、医薬的に許容される不活性キャリアと組み合わされ得る。
【0167】
非経口投与のための処方は、抗酸化剤、緩衝液、静菌薬及び対象とする賦形剤の処方を血液と等浸透圧の状態にする溶質を含み得る水性及び非−水性の滅菌注射溶液;及び懸濁化剤及び増粘剤を含み得る水性及び非−水性の滅菌懸濁液を含む。該処方は、単位用量又は複数用量の容器、例えば、密封されたアンプル及びバイアル瓶中に存在し得、使用直前に、滅菌された液体キャリア、例えば、生理食塩水又は注射用蒸留水の添加のみを必要とする凍結乾燥(凍結乾燥された)条件中で貯蔵され得る。即座の注射溶液及び懸濁液は、前述の種類の滅菌の粉末、顆粒及び錠剤から製造され得る。非経口投与のための例示的な組成物は、例えば、マンニトール、1,3−ブタンジオール、水、リンゲル溶液、等張食塩水のような、好適な非毒性で非経口的に許容される希釈剤又は溶媒、或いは、合成のモノ−又はジグリセリド及び、オレイン酸又はクレモホール(Cremaphor)を含む脂肪酸を含む他の好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を含み得る。
【0168】
経鼻投与、噴霧投与又は吸入投与のための例示的な組成物は、例えば、ベンジルアルコール又は他の好適な保存剤、生物学的利用率を促進するための吸収促進剤及び/又は本技術分野において既知であるような他の溶解剤又は分散剤を含み得る生理食塩水中の溶液を含む。
【0169】
直腸投与のための処方は、ココアバター、合成グリセリドエステル又はポリエチレング
リコールのような通常のキャリアを伴う座薬として存在し得る。そのようなキャリアは、典型的には通常の温度で固体であるが、しかし、該薬剤を放出するために直腸腔において液化及び/又は溶解される。
【0170】
口、例えば、口腔又は舌下における局所投与のための処方は、ショ糖及びアカシア又はトラガカントのような風味付けされた基材中に活性成分を含むドロップ剤及びゼラチン及びグリセリン又はショ糖及びアカシアのような基材中に活性成分を含むトローチ剤を含む。局所投与のための例示的な組成物は、プラスチベース(ポリエチレンでゲル化された鉱油)のような局所キャリアを含む。
【0171】
特に上述の成分に加えて、本発明の処方は、問題になっている処方のタイプを考慮して本技術分野において貫用な他の薬剤を含み得る、例えば、経口投与のために好適なものは、香味剤を含み得ると理解すべきである。
【実施例】
【0172】
以下の実施例は本発明を説明する。
使用された略語
Boc 第三ブトキシカルボニル
n−BuLi n−ブチルリチウム
Dave−Phos 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2´−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル
DCM ジクロロメタン
DIBALH ジソブチルアルミニウムヒドリド
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDC.HCl 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
EtO ジエチルエーテル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
EDTA エチレンジアミン四酢酸
FA 蟻酸
h 時間
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
KOAc 酢酸カリウム
LC−MS 液体クロマトグラフィー−質量分析器
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
min 分
NaOBu ナトリウム第三ブトキシド
ND 未決定
Pd(dba) トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(dppf)Cl 1,1´−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム
Pet ether 石油エーテル
Red Al ナトリウム ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリドRf 保持因子
rt 室温
Rt 保持時間
TBDMS 第三ブチルジメチルシリル
TBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N、N,N´,N´−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
TEA トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
THP テトラヒドロピラン
TFA トリフルオロ酢酸
TR−FRET 時間分解蛍光共鳴エネルギー転移
【0173】
使用した分析法
MeOH−FA法:Phenomenex Luna C18(2)3μm、4.6×50mm;HO+0.1%ギ酸;B=MeOH;45℃;0分 5%、1分 37.5%、3分 95%、3.5分 95%、3.51分 5%、4.5分 5%;2.2−2.3mL/分
方法A:Waters Sunfire C18 5μm、4.6×100mm;A=HO+0.1%ギ酸;B=MeOH+0.1%ギ酸;40℃;0分 5%、0.5分 5%、7.5分 95%、10分 95%、10.1分 5%、13分 5%;1.5mL/分
方法B:Waters Sunfire C18 5μm、4.6×100mm;A=HO+0.01M重炭酸アンモニウム;B=MeCN;45℃;0分 5%、0.5分 5%、7.5分 95%、10分 95%、10.1分 5%、13分 5%;1.5mL/分
方法C:Phenomenex Luna C18 5μm、4.6×150mm;HO+0.1%ギ酸;B=MeOH+0.1%ギ酸;40℃;0分 5%、0.5分 5%、7.5分 95%、10分 95%、10.1分 5%、13分 5%;1.5mL/分
方法D:Phenomenex Gemini C18 5μm、4.6×150mm;HO+0.1%ギ酸;B=MeOH+0.1%ギ酸;40℃;0分 5%、0.5分 5%、7.5分 95%、10分 95%、10.1分 5%、13分 5%;1.5mL/分
方法E:Phenomenex Gemini C18 5μm、4.6×150mm;HO+0.01M重炭酸アンモニウム;B=MeOH;45℃;0分 5%、0.5分
5%、7.5分 95%、10分 95%、10.1分 5%、13分 5%;1.5mL/分
方法X:Zodiacsil C18 5μm、4.6×50mm;A=HO+0.01M蟻酸アンモニウム;B=MeOH;25℃;%B 0分 5%、4分 90%、10分 90%、10.1分 5%;1.0mL/分
方法Y:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm、2.1×50mm;A=HO+0.025%TFA;B=MeCN+0.025%TFA;25℃;%B 0分 15%、3分 95%、4分 95%、4.1分 15%;0.4mL/分
【0174】
生物試験
本発明の化合物(下記のようにして合成された)は、以下のようにして、IKKε及びTBK−1酵素に対する活性のために試験された:
阻害試験は、時間分解蛍光に基づくLanthascreen(登録商標)アッセイを使用して実施された。フルオレセイン標識された基質ペプチドのリン酸化が、テルビウムで標識されたリン酸特異的抗体を使用して測定された。テルビウムは、340nmで励起され、蛍光へ変換されるFRETエネルギーが495及び520nmで測定された。520及び495の間の放出比は、キナーゼによる基質のリン酸化のレベルの指標である。
【0175】
キナーゼ阻害アッセイ(10μL)は、384ウェルプレート形式において20℃で実施された。化合物のIC50値は、二重試験における8又は10点円弧を用いる放射アッセイ(Invitrogen)に基づいてATP(20μM)のための明確なKmで決定された。最終反応条件は、50mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、1mM EGTA、0.01% BRij−35からなるキナーゼアッセイ緩衝液中に、フルオレセイン−IKBα基質(DRHDGLDSMKDE)400nM、ATP 20μM、IKKε又はTBK1をそれぞれ2nM又は8nM及びDMSO 3%を含んでいた。
【0176】
化合物希釈液は、10mM DMSOストックからDMSO中への希釈により調製された。化合物希釈液の系列は、キナーゼアッセイ緩衝液中で更に希釈されて12%DMSOストックを与え、該アッセイにおける最終濃度は、3%DMSOを与えた。
【0177】
キナーゼリン酸化アッセイは、キナーゼの添加により開始され、この反応はIKKε及びTBK−1キナーゼのために、それぞれ1時間又は2.5時間進められた。どちらの条件もリン酸化の直線性の範囲内であった。反応を10mM EDTAの添加により停止させ、どちらもTR−FRET稀釈緩衝液(Invitrogen)中で、IKBαペプチド上のセリン32におけるリン酸化に対するテルビウム標識された抗体1.5nMで1時間培養した後、リン酸化が検出された。
【0178】
実施例の全ての化合物は、IKKε又はTBK1の何れかに対して<1μMのIC50を有し、好ましくは、IKKε及びTBK1の両方に対して<1μMのIC50を有する。
【0179】
試験の結果は、以下の化学合成下で示される。IKKε及びTBK1のために提示されるデータにおいて、<1μMは、100nM≦1μMの範囲において活性を有することを意味し;<100nMは、30nM≦100nMの範囲において活性を有することを意味し、そして、<30nMは、15nM≦30nMの範囲において活性を有することを意味する。
【0180】
本発明の多くの実施例化合物は、十分に塩基性である中心を含み、それらが蟻酸(FA)塩又はトリフルオロ酢酸(TFA)塩を与えるような方法で、精製される。ここに記載される生物学的研究において、それらの蟻酸(FA)塩又はトリフルオロ酢酸(TFA)塩にあるとして、表IないしVII中に記載された化合物が、その形態において研究されたと信じられる。
【0181】
化学合成実施例
式(Ia)で表される多くの化合物は、SAr反応又はパラジウム Buchwald−Hartwig触媒化学により、中間体(II)から合成された。
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0182】
実施例DMX−1:3−{4−[5−シアノ−6((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミドの合成
5−ブロモ−2−フルオロ−ピリジン−3−カルボアルデヒド(2)
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
乾燥THF(500mL)中におけるDIPEA(44.1mL、312mmol)の攪拌溶液中に、−78℃でn−BuLi(ヘキサン中2.5M、125mL、313mmol)を滴下添加した。温度をrtまで温め、10分間攪拌した。溶液を−78℃迄冷却し、THF(500mL)中における5−ブロモ−2−フルオロ−ピリジン(1)(50.0g、284mmol)の溶液を滴下添加した。反応混合物を−78℃で45分間攪拌し、その後、−78℃でTHF(250mL)中の10%クエン酸でクエンチした。該溶液をrtまで温め、その後、HO(250mL)で希釈した。該溶液をEtOAc(3×250mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(250mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートした。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュシリカゲル、20%EtOAc−石油エーテル)により精製して、表題化合物を白色固体として与えた(36.0g、62%);Rf:0.7(10%EtOAc−石油エーテル)。
【0183】
5−ブロモ−2−フルオロ−ピリジン−3−カルボアルデヒド オキシム(3)
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
1:1のMeOH−HO(250mL)中における5−ブロモ−2−フルオロ−ピリジン−3−カルボアルデヒド(2)(20.0g、98.0mmol)の溶液にヒドロキシルアミン塩酸塩(7.52g、108mmol)及び炭酸ナトリウム(11.4g、108mmol)を添加した。反応混合物をrtで1時間攪拌した。溶媒を真空にてエバポレートし、残渣をHO(200mL)及びEtOAc(200mL)で希釈した。有機相を分離し、乾燥し(NaSO)、濾過し、溶媒を真空にてエバポレートした。生成物を淡ピンク固体として得た(21.0g、93%);Rf:0.4(10% EtOAc−石油エーテル)。
【0184】
5−ブロモ−2−フルオロ−ニコチノニトリル(4)
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
MeCN(400mL)中における5−ブロモ−2−フルオロ−ピリジン−3−カルボ
アルデヒド オキシム(3)(19.0g、86.8mmol)の溶液にジメチルアセチレンジカルボキシレート(25.0g、176mmol)及びTEA(24.1mL、173mmol)を滴下添加した。反応混合物をrtで4時間攪拌した。溶媒を真空にてエバポレートし、残渣をCHCl(300mL)及びHO(300mL)で希釈した。該層を分離し、有機相を飽和食塩水(200mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートした。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュシリカゲル、10%EtOAc−石油エーテル)により精製して、表題化合物を白色固体として与えた(12.0g、69%);Rf:0.7(20%EtOAc−石油エーテル)。
【0185】
5−ブロモ−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル(5)
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−2−フルオロ−ニコチノニトリル(4)(5.0g、24.9mmol)及び(S)−(+)−3−フルオロピロリジン(3.3g、25.9mmol)を乾燥MeCN(100mL)中に溶解した。TEA(8.0mL、57.4mol)を添加し、該混合物をrtで2時間攪拌した。溶媒を真空にてエバポレートし、残渣をHO(100mL)とEtOAc(100mL)の間に分配した。有機相を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートした。残渣をDCM(100mL)中に溶解し、溶媒を真空にてエバポレートした。表題化合物をオフホワイト固体として得た(6.3g、94%);LCMS、Rt=2.86min(MeOH−FA法)、m/z 270、272(MH)。
【0186】
さもなくば、5−ブロモ−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル(5)は、市販で入手可能な5−ブロモ−2−クロロ−ニコチノニトリル(6)から開始して作ることができた。
【0187】
5−ブロモ−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル(5)
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−2−クロロ−ニコチノニトリル(6)(5.0g、23.0mmol)をMeCN(100mL)中に溶解した。(S)−3−フルオロピロリジン塩酸塩(5.7g、53.0mmol)及びDIPEA(12.0mL、68.9mmol)を添加し、該混合物を還流にて1時間攪拌した。溶媒を真空にてエバポレートし、残渣をEtOAc(
100mL)とHO(50mL)の間に分配した。該層を分離し、有機相を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートした。表題化合物をオフホワイト固体として得た(6.2g、100%);LCMS、Rt=2.91min(MeOH−FA法)、m/z 270、272(MH)。
【0188】
2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1.3.2]ジオキサボロラン−2−イル)−ニコチノニトリル及び5−ボラニル−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル(7)
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル(5)(6.29g、23.0mmol)、ビスピナコラート ジボラン(8.87g、34.9mmol)、Pd(dppf)Cl(1.70g、2.32mmol)及びKOAc(6.86g、69.9mmol)を1,4−ジオキサン(100mL)中に溶解し、該攪拌溶液を15分間窒素下で脱ガスした。該反応混合物をその後、3時間45分の間、100℃で攪拌した。溶媒を真空でエバポレートし、残渣をEtOAc(200mL)とHO(100mL)の間に分配した。有機相を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートした。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(40−63メッシュシリカゲル、DCM→99:1 DCM−MeOH)により精製して、ボロン酸とボロン酸エステルの混合物をそれぞれ橙色固体として与えた(5.6g、〜88%);LCMS、Rt=1.85、3.07min(MeOH−FA法)、m/z 234、316(MH)。
【0189】
5−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル(8)
【化76】
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2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1.3.2]ジオキサボロラン−2−イル)−ニコチノニトリル及び5−ボラニル−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリルの混合物(7)(2.64g、〜9.6mmol)、2,4−ジクロロピリミジン(1.2g、9.6mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.1g,1.0mmol)及びNaCO(3.1g、28.8mmol)を1:1 1,4−ジオキサン−HO(40mL)中に溶解し、該混合物を超音波(250W、攪拌)中、120℃で30分間攪拌した。混合物をEtOAc(130mL)及びHO(40mL)で
希釈し、該層を分離した。有機相を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートした。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(40−63メッシュシリカゲル、1:1 イソヘキサン−EtOAc)により精製して、表題化合物を淡黄色固体として与えた(1.6g、55%);LCMS、Rt=2.80min(MeOH−FA法)、m/z 304(MH)。
【0190】
3−{4−[5−シアノ−6((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド(DMX−1)
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
5−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリル(8)(100mg、0.329mmol)、3−アミノ−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド(115mg、0.493mmol)、Pd(dba)(30mg、0.0327mmol)、NaOtBu(48mg、0.499mmol)及びDave−Phos(130mg、0.330mmol)を1,4−ジオキサン(3mL)中に溶解した。窒素を該混合物中に5分間吹き込んだ。該混合物をその後、超音波(250W、攪拌)中、120℃で2時間攪拌した。溶媒を真空にてエバポレートし、残渣をDMSO(3mL)中に溶解した。粗生成物を逆相の調製用LC−MSにより精製した。所望の生成物を含む画分を合わせ、真空にてMeOHをエバポレートした。該水溶液を凍結し(−78℃)、溶媒を真空にてエバポレートした(凍結乾燥)。標題化合物を、オフホワイト固体として得た(68mg、38%);LCMS、Rt=4.94min(方法A)、m/z 501(MH)。
【0191】
本発明の別の化合物のために、この工程は類似の条件を使用して実施された。これは、例えば、超音波中、100−120℃で10分間と2時間の間で変化する期間の間攪拌することを含む。さもなくば、この反応は、100℃で3時間まで攪拌することにより熱的に達成され得る。
【0192】
多くの実施例のために、付加的なワークアップ(work−up)手順が含まれた。粗反応混合物が、SCX−2カートリッジ(Biotage)上に搭載され、6カラム体積までのMeOHで洗浄され、その後、0.5M NH−MeOH又は2M NH−MeOHの何れかで希釈された。溶媒は、逆相の調製用LC−MSによる精製の前に真空でエバポレートされた。
【0193】
以下の化合物は、この経路を介して作られた。
【表1】
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【表2】
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【表3】
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【表4】
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【表5】
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【表6】
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【表7】
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【表8】
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【表9】
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【表10】
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【表11】
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【表12】
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【表13】
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【表14】
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【表15】
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【表16】
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【表17】
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【表18】
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【表19】
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【表20】
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【0194】
これらの実施例の合成は、典型的には、当業者に周知の標準的な酸性条件を使用する最終工程として、保護されたアミンからのBoc基の除去を含む標的化合物を与える付加的な脱保護工程を含んでいた。
**この化合物の合成は、TBDMS基で保護されるアルコールを必要としたが、これは、その後、当業者に周知の標準的な条件を使用する最終工程として除去され得る。アルコール保護基の総説は、例えば、Protective Group in Organic Synthesis 3rd Ed.、(T.Greene及びP.Wutts、Wiley−Interscience、1999年)、17−245頁において観られ得る。
この化合物の合成は、ジクロロメタンとメタノールの混合物中のTFAを用いて攪拌することで最終工程として除去され得る、THP基で保護されるピラゾールを必要とした。
††DMX−105は、DMX−121の試みられたBoc脱保護からの主生成物であった。DCM(5mL)中のDMX−121(300mg、粗物、LCMS 〜50%)にTFA(0.1mL)を添加し、室温で1h攪拌した。該反応混合物を濃縮し、残渣を飽和NaHCO水溶液及びEtOAcで分配し、有機層を分離し、乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物を逆相の調製用HPLCにより精製してDMX−105(15mg)を得た。MX−121は、アミン A4−20を使用して作られた。
【0195】
加えて、多くの化合物がDMX−90から作られた:
【化78】
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実施例DMX−126:5−[2−(2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ニコチノニトリルの合成
エタノール(5mL)中のDMX−90(112mg、0.23mmol)、蟻酸アンモニウム(100mg、1.6mmol)及びPd/C(15mg)を加熱して1h還流した。該混合物を冷却し、イオン交換SCX−2(Biotage)カートリッジを通して濾過した。該カートリッジを4カラム体積のメタノールで洗浄し、その後、所望の生成物を3カラム体積の0.5M NH/MeOHで溶出した。該溶媒をエバポレートし、粗生成物をDMSO中に溶解し、質量を指示する逆相の調製用HPLCで精製した。標題化合物を褐色固体として単離した(19mg、19%);LCMS、Rt=5.29min(方法D)、m/z 402(MH)。
【0196】
実施例DMX−127:2−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−5−{2−[2−(2−メトキシ−エチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ニコチノニトリル
エタノール(5mL)中のDMX−90(112mg、0.23mmol)、蟻酸アンモニウム(100mg、1.6mmol)及びPd/C(15mg)を加熱して1h還流した。該混合物を冷却し、イオン交換SCX−2(Biotage)カートリッジを通して濾過した。該カートリッジを4カラム体積のメタノールで洗浄し、その後、所望の生成物を3カラム体積の0.5M NH/MeOHで溶出した。該溶媒をエバポレートして粗DMX−126(100mg、LCMSによる純度〜50%)を得た。これをアセトニトリル(10mL)中に溶解し、2−ブロモエチル−メチルエーテル(24μL、0.26mmol)、KCO(70mg、0.51mmol)及びKI(17mg、0.10mmol)を添加した。該混合物を2h還流において攪拌し、その時間の後、更なる量の2−ブロモエチル−メチルエーテル(24μL、0.26mmol)を添加し、該混合物を更に5h還流において攪拌した。その後、該混合物を濾過し、沈殿物をアセトニトリルで洗浄した。濾液をエバポレートし、残渣粗物をDMSO中に溶解し、質量を指示する逆相の調製用HPLCで精製した。標題化合物を黄色固体として単離した(8mg、13%);LCMS、Rt=5.40min(方法D)、m/z 460(MH)。
【0197】
以下の化合物は、DMX−90から作られた:
【表21】
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本発明の他の化合物は、例えば、適当な2−クロロピリミジン構成単位と必要アミンとの間のSArタイプの反応を使用する式(II)で表される化合物から合成された。
【0198】
実施例DMX−36:5−{2−[1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリルの合成
【化79】
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5−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(9)(31mg、0.108mmol)及び2−(4−アミノ−ピラゾール−1−イル)−エタノール(32mg、0.252mmol)を1,4−ジオキサン(1mL)中に溶解した。1,4−ジオキサン中の4N HCl(30μL、0.120mmol)を添加し、該混合物を90分間超音波(250W、攪拌)中140℃で加熱した。溶媒を真空でエバポレートし、残渣をDMSO(1mL)中に溶解した。粗生成物を逆相の調製用LC−MSで2回精製した。所望の生成物を含む画分を合わせ、溶媒を真空でエバポレートした。標題化合物を黄色固体として得た(3.7mg、9%);LCMS、Rt=7.43min(方法C)、m/z 377(MH)。
化合物(9)は、化合物(8)のために記載されたのと同じ方法論を使用して作られた。
【0199】
本発明の別の実施例は、類似の条件を使用して作られた。幾つかのケースにおいて、ジオキサン中の4N HClが、該反応から除外され得る。反応は、一般に、2時間までの間、120−140℃で超音波中で加熱することにより実施される。
【0200】
逆相の調製用LC−MSによる精製に加えて、幾つかの化合物は、SCX−2カートリッジ(Biotage)上に搭載され、6カラム体積までのMeOHで洗浄され、その後
、0.5M NH−MeOH又は2M NH−MeOHの何れかで溶出され、続いて溶媒をエバポレートすることにより更に精製される。
さもなくば、最終化合物は、好適な溶媒を用いる粉末化を介して精製され得る。
【0201】
以下の化合物は、この経路を使用して製造された:
【表22】
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【表23】
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【表24】
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【表25】
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【0202】
DMX−40及びDMX−41は、1当量のHClの存在下における化合物(10)と1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミンとの反応からの主生成物であった。HClの非存在下において、主生成物は、DMX−43であった。
【化80】
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幾つかのケースにおいて、式(Ia)で表される化合物は、合成工程の配列において変化を必要とした。
例えば、一般構想式(13)で表される幾つかの化合物は、Buchwald−Hartwig条件を使用する2,5−ジアミノピリジンとの反応、それに続く、適当なクロロ酢酸クロリドとの反応、それに続く当業者に既知の標準的な文献条件を使用する好適なアミンとの置換により、中間体(8)を介して製造された。
【化81】
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この経路を介して作られた化合物は以下を含む:
【表26】
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【0203】
DMX−56は、当業者に既知の条件を使用するベンジル基の水素化を介してDMX−55から製造された。アミン保護基の総説は、例えば、Protective Group in Organic Synthesis 3rd Ed.、(T.Greene及びP.Wutts、Wiley−Interscience、1999年)、494−653頁において観られ得る。
【0204】
本発明の他の化合物は、SNArタイプの反応を使用して、式(XI)
【化82】
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で表される化合物(式中、X=塩素原子)から合成された。
【0205】
実施例DMX−130 2−(1−{3−シアノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]-ピリジン−2−イル}−ピロリジン−2−イル)−アセトアミドの合成
5−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−2−メトキシ−ニコチノニトリル(16)
【化83】
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1,4−ジオキサン(300mL)中の5−ブロモ−2−メトキシ−ニコチノニトリル(10g、46.9mmol)及びビス(ピナコラート)ジボラン(17.9g、70.4mmol)の攪拌溶液に、酢酸カリウム(13.8g、140.8mmol)を添加した。反応混合物をアルゴンで脱酸素化し、Pd(dppf)Clを添加し、混合物を更に20minの間脱酸素化した。結果として生じた混合物を100℃で1.5h加熱した。反応混合物をrtに冷却し、水(100mL)で希釈し、セライトを通して濾過した。濾液をEtOAc(2×150mL)で抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、エバポレートしてボロン酸エステルとボロン酸の約1:1混合物を含む粗混合物を得た(12g)。該粗物質を1,4−ジオキサン(100mL)中に溶解し、2,4 ジクロロピリミジン(8.4g、56.2mmol)を添加し、続いて水(25mL)中の炭酸ナトリウム(17.9g、168.5mmol)溶液を添加した。該反応混合物をアルゴンガスで脱酸素化し、Pd(PPhを添加し、30分間再度脱酸素化した。結果として生じた混合物を100℃で3h加熱した。反応混合物をrtに冷却し、水(100mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物を、30% EtOAc/石油エーテルで溶出する、フラッシュカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュシリカゲル)により精製して、所望の化合物を白色固体として得た(6g、51%(2工程合計));Rf:0.3(40% EtOAc/石油エーテル);(m/z):247[M+1]H NMR(300MHz,DMSO−d):δ 9.24(1H,d,J=2.4Hz),8.98(1H,d,J=2.1Hz),8.89(1H,d,J=5.1Hz),8.21(1H,d,J=5.1Hz),4.04(3H,s)。
【0206】
2−メトキシ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル(17)
【化84】
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1,4−ジオキサン(50mL)中の5−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−2
−メトキシ−ニコチノニトリル(2g、8.13mmol)の攪拌溶液に、化合物(16)(1.7g、8.9mmol)、炭酸セシウム(5.3g、16.3mmol)及びDavePhos(0.31g、0.8mmol)を添加し、結果として生じた溶液をアルゴンガスで脱酸素化した。Pd(dba)(0.37g、0.4mmol)を上記混合物に添加し、100℃で5h加熱する前に、別の20minの間、再度脱酸素化した。反応混合物をrtに冷却し、水(15mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物を、3%
MeOH/CHClで溶出する、フラッシュカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュシリカゲル)により精製して、化合物(17)を白色固体として得た(1.5g、46%);Rf:0.3(10% MeOH/CHCl);(m/z):404[M+1]H NMR(400MHz,CDCl):δ 9.04(1H,d,J=2.4Hz),8.75(1H,d,J=3.2Hz),8.55(1H,d,J=2.4Hz),8.52(1H,d,J=5.2Hz),8.20−8.17(1H,dd,J=2.4,8.4Hz),7.42(1H,d,J=8.4Hz),7.23(1H,br),7.12(1H,d,J=5.2Hz),4.15(3H,s),3.75(4H,t,J=4.4Hz),3.65(2H,s),2.54−2.53(4H,m)。
【0207】
2−クロロ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ニコチノニトリル(18)
【化85】
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化合物(17)(1.5g、3.7mmol)及びフェニルホスホロジクロリデート(5mL)の混合物を130℃で5h加熱した。反応混合物をrtに冷却し、冷水(10mL)で希釈し、0℃に冷却し、飽和NaHCO溶液でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物を、EtOAcで粉末化することにより精製して、化合物(18)を淡い茶色固体として得た(0.7g、46%);Rf:0.5(10%
MeOH/DCM);(m/z):408[M+1]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 10.01(1H,s),9.40(1H,d,J=2.4Hz),9.11(1H,d,J=2.4Hz),8.85(1H,d,J=2.4Hz),8.70(1H,d,J=5.2Hz),8.21−8.18(1H,dd,J=2.4,8.8Hz),7.62(1H,d,J=5.6Hz),7.40(1H,d,J=8.4Hz),3.59−3.54(6H,m),2.46−2.41(4H,m)。
【0208】
2−(1−{3−シアノ−5−[2−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]-ピリジン−2−イル}−ピロリジン−2−イル)−アセトアミド(DMX−130)
【化86】
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EtOH(5mL)中の化合物(18)(100mg、0.24mmol)の溶液に、2−(ピロリジン−2−イル)アセトアミド−HCl(160mg、1.22mmol)及びDIPEA(0.22mL,1.22mmol)をrtで添加し、該反応混合物を16h加熱還流した。反応混合物をrtに冷却し、その体積の半分まで濃縮し、n−ペンタンで粉末化し、該沈殿固体を濾過により収集して、DMX−130を白色固体として得た(80mg、65%);Rf:0.4(10% MeOH/CHCl);(m/z):499.8[M+1]H NMR(300MHz,DMSO−d):δ 9.77(1H,s),9.13(1H,d,J=2.4Hz),8.87(1H,d,J=2.4Hz),8.66(1H,d,J=1.8Hz),8.50(1H,d,J=5.1Hz),8.16(1H,dd,J=2.7,9.0Hz),7.46(1H,d,J=5.7Hz),7.38(1H,d,J=9.0Hz),7.30(1H,br),6.84(1H,br),4.74(1H,br),3.97(1H,br),3.80−3.76(1H,br),3.59−3.53(6H,m),2.76−2.70(1H,m),2.40(4H,br),2.23−2.15(1H,m),2.10−2.98(3H,m),1.86−1.84(1H,m)。
【0209】
以下の化合物は、この経路を介して作られた。
【表27】
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【表28】
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【表29】
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【表30】
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【0210】
Buchwald又はSArタイプの反応の何れかを利用する数多くの必要アミンは、市販で入手可能な出発物質から合成することが必要であった。
【化87】
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点線が炭素原子への任意の結合を表す式A1で表されるアミンは、以下の経路を介して作られた。
【0211】
実施例:N−(5−アミノ−ピリジン−2−イル)−2−ピペリジン−1−イル−アセトアミド(A1−1)
2−クロロ−N−(5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−アセトアミド(20)
【化88】
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2−アミノ−5−ニトロピリジン(19)(4.0g、28.8mmol)をTHF(
300mL)中に溶解した。TEA(12.0mL,86.1mmol)を添加し、攪拌混合物を0℃に冷却した。クロロ酢酸クロリド(7.0mL、87.9mmol)を滴下添加した。該攪拌溶液を室温まで温め、その後、この温度で1時間攪拌した。該混合物を1時間加熱還流した。溶媒を真空にてエバポレートし、残渣をDCM(100mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (50mL)の間に分配した。該層を分離し、該有機相を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、その後、分離し、MgSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮した。約半分の粗生成物を、イソヘキサン→30% EtOAc−イソヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィー(Biotage SPI)により精製し、粗物質をこの精製された生成物と合わせた。該合わせた物質をEtOAc−イソヘキサンで粉末化して表題化合物を茶色固体として得た(3.6g、58%);Rf:0.45(3:1 イソヘキサン−EtOAc)。
【0212】
N−(5−アミノ−ピリジン−2−イル)−2−ピペリジン−1−イル−アセトアミド(A1−1)
【化89】
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化合物20(3.0g、13.9mmol)をTHF(100mL)中に溶解した。モルホリン(20mL,229mmol)を添加し、攪拌混合物を1時間還流した。DCM(200mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (200mL)を添加し、層を分離した。有機相を乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートした。残渣をEtOH(200mL)に溶解し、10% Pd/C(湿潤、〜300mg)、続いて、蟻酸アンモニウム(880mg、14.0mmol)を添加した。該混合物を1時間加熱還流した。該混合物をrtに冷却し、セライトを通して濾過し、沈殿物をEtOAcで洗浄した。収集した濾液を飽和炭酸水素アンモニウム溶液(100mL)で希釈し、該層を分離した。有機相を乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートした。残渣をEtOAc−イソヘキサンで粉末化して表題化合物をオフホワイト固体として得た(2.1g、63%);(m/z):237[MH]
【0213】
以下の化合物はこのアプローチを使用して作られた。
【表31】
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アミンA1−1は、アミンA1−12を合成するためにも使用された。
【化90】
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N−(5−アミノ−ピリジン−2−イル)−N−メチル−2−モルホリン−4−イル−
アセトアミド(A1−12)
乾燥THF(5mL)中のA1−1(150mg、0.64mmol)の溶液にヨウ化メチル(50μL、0.80mmol)及びカリウム第三ブトキシド(100mg、0.89mmol)を添加し、反応混合物を室温で1h攪拌した。その時間の後、更なる量のヨウ化メチル(50μL、0.80mmol)を添加し、反応混合物を室温で16時間攪拌した。その時間の後、反応混合物をエバポレートし、粗残渣を酢酸エチル(20mL)と水(10mL)の間に分割した。有機層を分離し、MgSOで乾燥し、濾過し、エバポレートして乾燥して標題化合物を得た(87mg、55%);LCMS、Rt=1.47min(MeOH−FA法)、m/z 251(MH)。
【0214】
別の化学を使用して作られた一般式(A1)を含む他のアミンは、以下を含む。
実施例A1−13:[1−(5−アミノ−ピリジン−2−イルカルバモイル)−1−メチル−エチル]−カルバミン酸第三ブチルエステル
【化91】
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1,4−ジオキサン(4mL)中の2−クロロ−5−ニトロピリジン(21)(100mg、0.63mmol)、Pd(dba)(29mg、0.03mmol)、Dave−Phos(25mg、0.06mmol)、1−カルバモイル−1−メチル−エチル)−カルバミン酸第三ブチルエステル(141mg、0.70mmol)及びカリウム第三ブトキシド(91mg、0.95mmol)を、窒素を該混合物に通して吹き込むことにより10分間脱酸素化した。該混合物をその後、120℃で20min超音波中で加熱した。この手順は、更なる100mgの2−クロロ−5−ニトロピリジンを伴う第二時間のために繰り返された。反応混合物を合わせ、エバポレートし、0−40% 酢酸エチル/イソヘキサンで溶出するシリカにおけるフラッシュクロマトグラフィーで精製した。(22)を含む画分を合わせ、エバポレートし、エタノール(5mL)中のPd/C(10mg)、続いて蟻酸アンモニウム(99mg、1.58mmol)を添加した。反応混合物を2h加熱還流し、その後、セライトを通して濾過し、エタノールで洗浄してPd/C残渣を除去した。濾液をエバポレートしてA1−13を淡黄色オイルとして得た(80mg、21%);LCMS、Rt=1.80min(MeOH−FA法)、m/z 294(MH)。
【0215】
実施例A1−14:(S)−2−(5−アミノ−ピリジン−2−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸第三ブチルエステル
【化92】
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THF(20mL)中のBocで保護されたプロリン(1g、4.7mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.63mL,4.7mmol)を添加し、反応混合物を0℃に冷却し、クロロ蟻酸エチル(0.45mL,4.65mmol)を0℃でゆっくり添加し、30min攪拌した。2−アミノ−5−ニトロピリジン(646mg、4.7mmol)をその後、反応混合物に0℃で添加し、1h攪拌し、その後、rtまで温め、20h攪拌した。この時間の後、反応を70℃に加熱し、3h攪拌した。反応の完結をTLCで観
察した後、反応混合物を冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、濾過した。濾液をNHCl溶液(50mL)及び食塩溶液(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空下でエバポレートした。粗残渣をEtOAc:ヘキサン(1:9)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製してA1−14を得た(300mg、20%);m/z 307(MH)。
【0216】
実施例A1−15:N−(5−アミノ−ピリジン−3−イル)−モルホリン−4−イル−アセトアミド
【化93】
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トルエン(30mL)中のピリジン−3,5−ジアミン(24)(1.5g、17.4mmol)及びモルホリン−4−イル−酢酸エチルエステル(25)(1.5g、8.6mmol)の攪拌溶液に、トルエン中のトリメチルアルミニウムの2M溶液(17.4mL、34.8mmol)を0℃で添加した。結果として生じた反応混合物を1h室温で攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水中に溶解し、10% MeOH/CHCl(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュシリカゲル、5% MeOH/CHClで溶出)により精製して、A1−15を固体として与えた(600mg、40%)が、該化合物は、ジ−アミド不純物を含み、次の工程においてそのまま使用された。上記化合物の50mgを分析目的のために調製用HPLCで更に精製し、10mgの化合物A1−15を白色固体として得た;Rf:0.4(10% MeOH/CHCl);(m/z):237[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):δ 9.05(1H,brs),7.84(2H,m),7.78−7.77(1H,m),3.78(4H,t,J=4.4Hz),3.74(2H,brs),3.14(2H,s),2.62(4H,t,J=4.4Hz)。
【化94】
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点線が炭素原子への任意の結合を表す、式A2で表されるアミンは、以下の経路を介して作られた。
【0217】
実施例A2−1:4−(5−アミノ−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸第三ブチルエステル
4−(5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸第三ブチルエステル(26)
【化95】
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5−ニトロ−2−クロロピリジン(21)(350mg、2.21mmol)及び1−
Boc−ピペラジン(430mg、2.31mmol)をMeCN(3.6mL)中に溶解した。TEA(400μL、2.87mmol)を添加し、該混合物を超音波(250W、攪拌)中140℃で30分間加熱した。溶媒を真空でエバポレートし、残渣をDCM(75mL)中に溶解した。該溶液を0.5N HCl(2×20mL)で洗浄し、有機相を飽和食塩溶液(40mL)で洗浄し、その後乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートして標題化合物を黄色固体として得た(646mg、95%);LCMS、Rt=2.97min(MeOH−FA法)、m/z 309(MH)。
【0218】
4−(5−アミノ−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸第三ブチルエステル(A2−1)
【化96】
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化合物26(646mg、2.10mmol)及び蟻酸アンモニウム(661mg、10.5mmol)をEtOH(20mL)に溶解した。10% Pd/C(22mg、0.207mmol)を添加し、該混合物を1時間還流下で攪拌した。該混合物をセライトを通して濾過し、沈殿物をEtOAcで洗浄した。濾液を真空でエバポレートし、残渣をEtOAc(50mL)中に溶解した。該溶液を0.5N HCl(2×20mL)、飽和食塩溶液(20mL)で洗浄し、その後乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートしてA2−1を紫色固体として得た(458mg、79%);LCMS、Rt=1.51min(MeOH−FA法)、m/z 279(MH)。
【0219】
以下のアミンはこのアプローチを使用して作られた。
【表32】
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アルコールとの置換がTHF中水素化ナトリウムを使用して実施された。
【0220】
【化97】
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点線が炭素原子への任意の結合を表す、式A3で表されるアミンは、以下の経路を介して作られた。
【0221】
実施例A3−1:3−(4−アミノ−ピラゾール−1−イル)−プロパン−1−オール
3−(4−ニトロ−ピラゾール−1−イル)−プロパン−1−オール(28)
【化98】
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MeCN(15mL)中の4−ニトロ−1H−ピラゾール(27)(1.0g、8.9mmol)の攪拌溶液に、KCO(1.8g、13.2mmol)及び3−ブロモ−プロパノール(880μL、9.7mmol)を添加した。該混合物を75℃で6時間攪拌した。溶媒を真空でエバポレートし、残渣をHO(15mL)とEtOAc(15mL)の間に分割した。該層を分離し、水相をEtOAc(2×15mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートして標題化合物を淡黄色オイルとして得た(1.41g、93%);LCMS、Rt=1.31min(MeOH−FA法)、m/z 172(MH)。
【0222】
3−(4−アミノ−ピラゾール−1−イル)−プロパン−1−オール(A3−1)
【化99】
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3−(4−ニトロ−ピラゾール−1−イル)−プロパン−1−オール(1.41g、8.23mmol)をMeOH(15mL)中に溶解した。Pd/C(0.532g、0.82mmol)を添加し、該混合物をH下、rtで16時間攪拌した。該反応混合物を濾過し、溶媒を真空でエバポレートして標題化合物を赤/茶色オイルとして得た(1.18g、100%);LCMS、Rt=0.31min(MeOH−FA法)、m/z 142(MH)。
【0223】
実施例A3−2:(S)−3−(4−アミノ−ピラゾール−1−イル)−プロパン−1,2−ジオール
(S)−3−(4−ニトロ−ピラゾール−1−イル)−プロパン−1,2−ジオール(29)
【化100】
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アセトニトリル(7mL)中の3−ニトロ−1H−ピラゾール(27)(600mg、5.3mmol)、(S)−グリシドール(702μL、10.6mmol)及びKCO(1.1g、8.0mmol)を超音波中100℃で1h加熱した。溶媒を真空でエバポレートし、残渣を酢酸エチル(20mL)及び水(20mL)中に溶解した。該有機
層を分離し、水相を更に酢酸エチル(10×20mL)で抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、濾過し、エバポレートして、粗オイルを得た。これを、70% 酢酸エチル/イソヘキサンから酢酸エチルへの勾配を用いて溶出する、シリカにおけるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物を白色固体として得た(180mg、18%);LCMS、Rt=0.98min(MeOH−FA法)、m/z 188(MH)。
【0224】
(S)−3−(4−アミノ−ピラゾール−1−イル)−プロパン−1,2−ジオール
【化101】
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メタノール(20mL)中の(S)−3−(4−ニトロ−ピラゾール−1−イル)−プロパン−1,2−ジオール(29)(180mg、1.0mmol)及び10% Pd/C(116mg)を大気圧における水素下で及び室温で48h攪拌した。続いて反応混合物をセライトを通して濾過し、濃縮してA3−2を得た(160mg、100%);LCMS、Rt=0.28min(MeOH−FA法)、m/z 158(MH)。
【0225】
以下のアミンはこの経路を介して作られた。
【表33】
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【0226】
【化102】
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点線が炭素原子への任意の結合を表し、QがCH又はNを表す、式A4で表されるアミンは、以下の経路を介して作られた。
【0227】
実施例A4−1:6−((S)−3−メトキシ−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミン
5−ニトロ−ピリジン−2−カルボアルデヒド(31)
【化103】
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1,4−ジオキサン(150mL)中の化合物2−メチル−5−ニトロピリジン(30)(10g、72.5mmol)の攪拌溶液に、SeO(9.5g、87.0mmol
)を室温で添加した。結果として生じた反応混合物を、80℃で16h攪拌した。反応混合物をエバポレートし、残渣を水(100mL)で希釈し、結果として生じた沈殿物を濾過により分離し、濾液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)、食塩水(100mL)で洗浄し、有機層をNaSOで乾燥し、濃縮して31を茶色固体として得た(6.4g、58%)。Rf:0.7(30% EtOAc/石油エーテル);H NMR(400MHz,CDCl):δ 10.18(1H,s),9.59(1H,d,J=2.0Hz),8.68−8.65(1H,m),8.16(1H,d,J=8.4Hz)。
【0228】
2−((S)−3−メトキシ−ピロリジン−1−イルメチル)−5−ニトロ−ピリジン(32)
【化104】
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ジクロロメタン(10mL)中の31(0.4g、2.6mmol)及び(S)−メトキシ−ピロリジン(0.4g、3.2mmol)の攪拌溶液に、酢酸(0.01mL、0.25mmol)を添加した。30分後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.1g、5.3mmol)を上記混合物にに添加し、rtで15分間攪拌した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、pH〜8を得るために飽和NaHCO溶液で処理し、ジクロロメタン(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物を、2% MeOH/DCMで溶出する、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して32を液体として得た(0.25g、40%)。Rf:0.3(5% MeOH/DCM);(m/z):238[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 9.28(1H,d,J=2.8Hz),8.59−8.56(1H,m),7.71(1H,d,J=8.8Hz),3.93−3.80(3H,m),3.16(3H,s),2.73−2.62(2H,m),2.56−2.53(1H,m),2.50−2.47(1H,m),2.06−2.02(1H,m),1.72−1.65(1H,m)。
【0229】
6−((S)−3−メトキシ−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−3−イルアミン(A4−1)
【化105】
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MeOH(6mL)中の32(0.25g、1.05mmol)の溶液を、水素雰囲気下(風船圧)rtで1h、10% Pd/C(50mg)を使用して水素化した。反応混合物をセライトを通して濾過し、濾液をエバポレートして所望のアミンを茶色液体として得た(0.2g、82%)。R:0.1(10% MeOH/DCM);m/z):208[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.82(1H,d,J=2.4Hz),7.01−6.99(1H,m),6.88−6.86(1H,m),5.16(2H,brs),3.93−3.80(3H,m),3.21−3.13(5H,m),2.65−2.61(1H,m),2.42−2.34(2H,m),1.99−1.92(1H,m)。
【0230】
以下のアミンはこの経路を介して作られた。
【表34】
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【0231】
2〜3のケースにおいて、Buchwald工程を実施する前に、第二アミンを保護するために更なる工程が必要であった。
実施例A4−9:(5−アミノ−ピリジン−2−イルメチル)−(2−メタンスルホニル−エチル)−カルバミン酸第三ブチルエステル
(2−メタンスルホニル−エチル)−(5−ニトロ−ピリジン−2−イルメチル)−アミン(33)
【化106】
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化合物32のために上記されたのと同様にして合成された。
【0232】
(2−メタンスルホニル−エチル)−(5−ニトロ−ピリジン−2−イルメチル)−カルバミン酸第三ブチルエステル(34)
【化107】
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アセトニトリル(10mL)中の32(0.30g、1.2mmol)の溶液に、TEA(0.32mL、2.3mmol)及びBocO(0.30g、1.4mmol)を添加し、反応混合物を室温で6h攪拌した。反応混合物をエバポレートし、残渣を水で希釈し、CHCl中の10%MeOH(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュ、50% EtOAc/石油エーテルで溶出)により精製して、化合物34を茶色の粘着性液体として得た(0.16g、35%)。R:0.7(10% MeOH/CHCl);(m/z):360[MH]H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.01(1H,s),6.99−6.95(2H,m),4.44(2H,brs),3.74−3.67(2H,m),3.31(2H,m),2.95(3H,s),1.44(9H,s)。
【0233】
(5−アミノ−ピリジン−2−イルメチル)−(2−メタンスルホニル−エチル)−カルバミン酸第三ブチルエステル(A4−9)
【化108】
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MeOH(6mL)中の34(0.35g、1.0mmol)の攪拌溶液に、10%Pd/Cを添加し、風船圧下、rtで2h水素化した。反応混合物をセライトを通して濾過し、濾液をエバポレートして所望のアミンA4−9を液体として得た(0.25g、78%)。R:0.1(10% MeOH/CHCl);(m/z):330[M+1]H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.01(1H,s),7.07−6.94(2H,m),4.44(2H,brs),3.74−3.72(2H,m),3.33−3.31(2H,m),2.95−2.86(3H,m),2.06−2.01(2H,m),1.39(9H,m)。
【0234】
以下のアミンはこのアプローチを使用して作られた。
【表35】
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【0235】
実施例A4−11:6−(1−モルホリン−4−イル−エチル)−ピリジン−3−イルアミン
A4−11は、メチルケトン35からの上記アプローチの変形を使用して作られた。該メチルケトンは2−クロロ−5−ニトロピリジン(21)から合成された。
【化109】
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【0236】
4−[1−(5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−エチル]−モルホリン(36)
2−クロロ−5−ニトロピリジン(21)(1.0g、6.3mmol)ヨウ化銅(I)(181mg、1.0mmol)、ビス−(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(218mg、0.3mmol)、エトキシビニルトリブチルスズ(2.3mL,6.9mmol)をアセトニトリル(10mL)中で合わせ、窒素下で1h加熱還流した。その時間の後、反応が完結しておらず、そのため、更なる量のエトキシビニルトリブチルスズ(1mL,3.0mmol)及びビス−(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(100mg、0.1mmol)を添加し、該反応混合物を更に1h加熱還流した。その時間の後、溶媒を除去し、残渣を酢酸エチル(50mL)と水(50mL)の間に分割した。有機層を分離し、MgSOで乾燥し、濾過し、エバポレートした。粗残渣を0−20% 酢酸エチル/イソヘキサンで溶出する、シリカにおけるフラッシュクロマトグラフィーにより精製してビニルエーテル中間体を単離した。これをアセトン(10mL)中に溶解し、p−トルエンスルホン酸(570mg、1.9mmol)を添加した。反応混合物を室温で18h攪拌した。溶媒をエバポレートし、残渣をジクロロメタン(50mL)に溶解し、水(50mL)で洗浄した。有機相を疎水性フリットを通過させ、溶媒をエバポレートした。粗残渣を0−30% 酢酸エチル/イソヘキサンで溶出する、シリカにおけるフラッシュクロマトグラフィーにより精製してケトン35を白色固体として得た(717mg)、m/z 167(MH);ケトン35(360mg、2.2mmol)を1,2ジクロロエタン中に溶解し、モルホリン(1.9mL、22.0mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素(2.3g、11.0mmol)及び酢酸(0.25mL、4.4mmol)を添加した。反応混合物を超音波中100℃2h加熱した。飽和NaHCO(水性)(20mL)を添加し、続いて、ジクロロメタン(20mL)を添加
した。有機層を分離し、水相をジクロロメタン(1×20mL)で更に抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥し、濾過し、エバポレートした。粗残渣を0−50% 酢酸エチル/イソヘキサンで溶出する、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して所望の化合物36を赤色オイルとして得た(178mg、21から23%);LCMS、Rt=0.39min(MeOH−FA)、m/z 238(MH)。
【0237】
6−(1−モルホリン−4−イル−エチル)−ピリジン−3−イルアミン(A4−11)
化合物36(178mg、0.75mmol)をエタノール(5mL)中のPd/C(20mg)に添加し、続いて、蟻酸アンモニウム(237mg、3.76mmol)を添加し、反応混合物を1h加熱還流した。反応混合物をセライトを通して濾過し、濾液をエバポレートした。残渣をジクロロメタン(20mL)中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)で洗浄した。有機相を疎水性フリットを通過させ、エバポレートして標題化合物を黄色オイルとして得た(155mg、定量的;LCMS、Rt=0.32min(MeOH−FA法)、m/z 208(MH)。
【0238】
実施例A4−12:2−[(5−アミノ−ピリジン−2−イルメチル)−メチル−アミノ]−エタノール
A4−12は5−アミノ−ピリジン−2−カルボニトリル(37)から4工程で作られた。
5−ジベンジルアミノ−ピリジン−2−カルボニトリル(38)
【化110】
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DMF(8mL)中の5−アミノ−ピリジン−2−カルボニトリル(37)(800mg、6.72mmol)の溶液に、NaH(60%)(806mg、20.2mmol)を少量づつ0℃で添加した。臭化ベンジル(2.3mL、20.2mmol)を続いて添加し、混合物をrtで3h攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュ、30% EtOAc/石油エーテルで溶出)により精製して化合物38を淡黄色固体として得た(1.3g、65%)。R:0.7(10% MeOH/CHCl);(m/z):300[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 8.14(1H,d,J=2.8Hz),7.65(1H,d,J=9.2Hz),7.37−7.25(10H,m),7.08(1H,dd,J=3.6,9.6Hz),δ 4.88(4H,s)。
【0239】
5−ジベンジルアミノ−ピリジン−2−カルボアルデヒド(39)
【化111】
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THF(25mL)中の38(500mg、1.7mmol)の溶液に、トルエン中の1.6M DIBALH(3.1mL、5.01mmol)を−78℃で添加し、同温で3h攪拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュ、20% EtOAc/石油エーテルで溶出)により精製して化合物39を茶色固体として得た(350mg、69%)。R:0.5(40% EtOAc/石油エーテル);(m/z):303[MH]H NMR(400MHz,CDCl):δ 9.85(1H, S),8.27(1H,d,J=2.8Hz),7.79(1H,d,J=8.8Hz),7.38−7.20(10H,m),7.03(1H,dd,J=3.2,8.8Hz),δ 4.77(4H,s)。
【0240】
2−[(5−ジベンジルアミノ−ピリジン−2−イルメチル)−メチル−アミノ]−エタノール(40)
【化112】
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THF(25mL)中の39(600mg、2.0mmol)の溶液に、2−(メチルアミノ)エタノール(224mg、3.0mmol)及び触媒量の酢酸(0.1mL)を添加し、0℃に冷却した。Na(OAc)BH(1g、5.0mmol)を少量づつ添加し、反応混合物を温め、rtで3h攪拌した。反応混合物をNaHCO(水性)を使用して中和し、水(25mL、1:3希釈)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(中性アルミナ、5% MeOH/CHClで溶出)により精製して化合物40を茶色固体として得た(400mg、55%)。R:0.3(10% MeOH/CHCl);(m/z):362[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 7.91(1H,d,J=2.8Hz),7.35−7.22(10H,m),7.12(1H,d,J=8.8Hz),7.02(1H,dd,J=2.8,8.8Hz),4.72(4H,s),4.37(1H,brs),3.46−3.44(4H,m),2.40(2H,t,J=6.4Hz),2.13(3H,S)。
【0241】
2−[(5−アミノ−ピリジン−2−イルメチル)−メチル−アミノ]−エタノール(A4−12)
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
濃硫酸(1.3mL)中の40(400mg、1.1mmol)の攪拌溶液を、50℃で3h加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、2N NaOH(15mL)でpH〜9まで塩基性にし、10% MeOH/CHCl(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、エバポレートして所望のアミンを茶色液体として得た(100mg、50%)。R:0.4(10% MeOH/CHCl,アルミナプレート);(m/z):182[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 7.82(1H,d,J=2.4Hz),7.05(1H,d,J=8.4Hz),6.87(1H,dd,J=2.8,8.0Hz),5.15(2H,s),4.38(1H,brs),3.47−3.43(4H,m),2.42(2H,t,J=6.4Hz),2.15(3H,S)。
【0242】
実施例A4−13:[1−(5−アミノ−ピリジン−2−イル)−1−メチル−エチル]−カルバミン酸第三ブチルエステル
A4−13は化合物38から3工程で作られた。
[6−(1−アミノ−1−メチル−エチル)−ピリジン−3−イル]−ジベンジル−アミン(41)
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
トルエン(10mL)中の38(500mg、1.7mmol)の溶液に、CHMgBr(ジエチルエーテル中3M)(1.7mL、5.0mmol)を0℃でゆっくり添加した。反応混合物を続いて100℃で16h加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、2N
HCl(10mL)でクエンチし、水層を2N NaOH溶液で塩基性とし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物をカラムクロマトグラフィー(中性アルミナ、3% MeOH/CHClで溶出)により精製して所望の化合物を粘着性の液体として得た(300mg、54%)。R:0.2(10% MeOH/CHCl);(m/z):332[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.92(1H,d,J=2.8Hz),7.35−7.22(11H,m),6.97(1H,dd,J=3.6,8.8Hz),4.73(4H,s),1.83(2H,brs),1.27(6H,s)。
【0243】
[1−(5−ジベンジルアミノ−ピリジン−2−イル)−1−メチル−エチル]−カルバミン酸第三ブチルエステル(42)
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
CHCl(30mL)中の41(700mg、2.1mmol)の溶液に、BocO(0.47mL、2.1mmol)を0℃で添加し、反応混合物をrtで1h攪拌した。反応混合物をCHCl(50mL)で希釈し、5% NaHCO溶液、食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュ、10% EtOAc/石油エーテルで溶出)により精製して、化合物42を液体として得た(400mg、44%)。R:0.7(50% EtOAc/石油エーテル);(m/z):432[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.88(1H,d,J=3.2Hz),7.35−7.22(10H,m),7.12(1H,d,J=8.8 Hz),7.02(1H,dd,J=2.8,8.8Hz),4.72(4H,s),1.42(6H,s),1.32(9H,s)。
【0244】
[1−(5−アミノ−ピリジン−2−イル)−1−メチル−エチル]−カルバミン酸第三ブチルエステル(A4−13)
【化116】
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メタノール(30mL)中の42(700mg、1.6mmol)の溶液に、20% Pd(OH)(1.25d)を添加し、50psiで16h水素化した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、濾液をエバポレートした。粗化合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュ、5% MeOH/CHClで溶出)により精製して、A4−13を白色固体として得た(250mg、61%)。R:0.3(10% MeOH/CHCl);(m/z):252[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.81(1H,d,J=2.8Hz),7.08(1H,d,J=8.4Hz),6.99(1H,brs),6.89(1H,dd,J=2.4,8.4Hz),5.11(2H,brs),1.45(6H,s),1.34(9H,s)。
【0245】
実施例A4−14:2−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−4−イルアミン
A4−14は化合物43から3工程で作られた。
[2−(モルホリン−4−カルボニル)−ピリジン−4−イル]−カルバミン酸第三ブチルエステル(44)
【化117】
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CHCl中の4−第三ブトキシカルボニルアミノ−ピリジン−2−カルボン酸(43
)(800mg、3.2mmol)の溶液に、モルホリン(0.4mL、3.8mmol)、HOBT(857mg、6.3mmol)、EDC.HCl(1.2g、6.3mmol)及びDIPEA(0.8mL、4.8mmol)を添加し、rtで16h攪拌した。反応混合物を水で希釈し、10% MeOH/CHClで抽出した。有機層を水で洗浄し、NaSOで乾燥し、エバポレートして化合物44を白色固体として得た(920mg、92%);(m/z):308[MH]H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.40(1H,d,J=5.6Hz),7.57(1H,d,J=2.0Hz),7.54(1H,d,J=5.6Hz),6.98(1H,brs),3.79(4H,m),3.67−3.66(4H,m),1.53(9H,s)。
【0246】
(2−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−4−イル)−カルバミン酸第三ブチルエステル(45)
【化118】
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トルエン中の44(1g、3.25mmol)の溶液を50℃に加熱し、Red−Al(2.2mL、8.14mmol)を50℃で導入した。添加が完了した後、反応混合物を90℃で2h加熱した。反応混合物をrtに冷却し、1N NaOH水溶液で塩基性とし、10% MeOH/CHClで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、濃縮し、得られた粗化合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュ、2% MeOH/DCMで溶出)により精製して、化合物45を粘着性の液体として得た(300mg、33%);(m/z):294[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 9.76(1H,s),8.24(1H,d,J=5.6Hz),7.53(1H,d,J=1.2Hz),7.30(1H,d,J=2.0,5.6Hz),3.58(4H,t,J=4.6Hz),3.48(2H,s),2.40−2.38(4H,m),1.49(9H,s)。
【0247】
2−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−4−イルアミン(A4−14)
【化119】
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DCM(5mL)中の45(150mg、0.513mmol)の溶液に、TFA(1mL)を0℃で添加し、rtで2h攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をMeOH中に溶解し、Ambersep−900−OH樹脂で処理して溶液を塩基性とし、樹脂を濾過して分離し、濾液を濃縮して所望のアミンを粘着性の液体として得た(90mg、88%)。(m/z):194[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d)δ
7.87(1H,d,J=5.6Hz),6.57(1H,d,J=2.4Hz),6.33(1H,dd,J=5.2,2.4Hz),5.90(2H,brs),3.58−3.56(4H,m),3.34(2H,s),2.38−2.36(4H,m)。
【0248】
以下のアミンはこのアプローチを使用して作られた。
【表36】
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【0249】
実施例A4−16:2−((S)−3−メチル−モルホリン−4−イルメチル)−ピリジン−4−イルアミン
A4−16は4−アミノピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(46)から3工程で作られた。
【化120】
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THF(14mL)中の4−アミノ−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(46)(950mg、6.2mmol)の溶液に、THF中の1M LiAlH(15.6mL、15.6mmol)を滴下添加し、反応混合物を続いて室温で16h攪拌した。少量の出発物質が残存し、そのため、更なる量のTHF中の1M LiAlH(2mL、20mmol)を添加し、反応混合物を50℃で30min温めた。水(2mL)中のKOH(250mg)をその後、反応混合物に50℃で注意深く添加し、反応混合物を5−10min攪拌した。有機層を注意深くデカントし、MgSOで乾燥し、エバポレートして47を淡黄色固体として得た(519mg、57%)。47(330mg、2.7mmol)をアセトニトリル(30mL)中に溶解し、二酸化マンガン(1.2g、14.1mmol)を添加した。反応混合物を2h加熱還流し、その後、セライトを通して濾過し、濾液をエバポレートした後、所望のアルデヒドを茶色固体として得た(277mg、85%)。該粗アルデヒドを、A4−16の合成のためにそのまま使用した。ジクロロメタン(4mL)中のアルデヒド48(138mg、1.1mmol)の溶液に、DMF(〜1mL)を可溶となるまで添加した。3(S)−メチルモルホリン(229mg、2.3mmol)、酢酸(129μL、2.3mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(479mg、2.3mmol)を添加し、反応混合物室温で2h攪拌した。飽和NaHCO(水性)(5mL)を添加し、該混合物をジクロロメタン(2×15mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥し、濾過し、エバポレートした。粗残渣を、0−10% メタノール/ジクロロメタン、続いて20% メタノール/ジクロロメタン中の2M NHで溶出する、シリカにおけるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して所望のアミンを得た(38mg、16%);m/z208(MH)。
【0250】
実施例A4−17:5−メチル−2−(2−メチル−イミダゾール−1−イルメチル)−ピリジン
A4−17はアルデヒド31から4工程で作られた。
【化121】
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【0251】
2−(2−メチル−イミダゾール−1−イルメチル)−5−ニトロ−ピリジン(51)
アルデヒド31(500mg、3.3mmol)を乾燥メタノール(15mL)中に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(150mg、4.0mmol)を添加し、反応混合物を室温で18h攪拌した。溶媒をエバポレートし、残渣を酢酸エチル(50mL)と飽和塩化アンモニウム(水性)(25mL)の間に分割した。有機相を分離し、食塩水(20mL)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、エバポレートして、49を黄色固体として得た(301mg、59%)。これを次の工程においてそのまま使用した。ジクロロメタン(15mL)中のアルコール49(237mg、1.5mmol)の溶液に、三臭化リン(90μL、1.0mmol)を添加し、反応混合物を室温で16h攪拌した。反応混合物を飽和NaHCO(水性)(20mL)及びジクロロメタン(20mL)で希釈し、有機相を分離し、食塩水(20mL)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、エバポレートして対応する臭化アルキル50を赤色オイルとして得た(262mg、79%)。これを次の工程においてそのまま使用した。乾燥メタノール(8mL)中の50(250mg、1.2mmol)の溶液に、2−メチルイミダゾール(300mg、3.7mmol)を添加し、該混合物を超音波中80℃で2h攪拌した。溶媒をエバポレートし、粗残渣をメタノール(5mL)中に再溶解した。該溶液をSCX−2(Biotage)イオン交換カートリッジ上に注ぎ、該カートリッジを4カラム体積のメタノールで洗浄した。所望の化合物をその後、4カラム体積のメタノール中の0.5M NHで洗浄することにより該カートリッジから抽出した。溶媒をエバポレートし、粗残渣を0−10% メタノール/酢酸エチルで溶出する、シリカにおけるフラッシュクロマトグラフィーにより更に精製して51を白色固体として得た(227mg、87%);LCMS,Rt=1.97min(MeOH−FA法),m/z 219(MH)。
【0252】
5−メチル−2−(2−メチル−イミダゾール−1−イルメチル)−ピリジン(A4−17)
51(227mg、1.0mmol)をエタノール(10mL)中のPd/C(30mg)に添加し、続いて、蟻酸アンモニウム(330mg、5.2mmol)を添加し、反応混合物を1h加熱還流した。反応混合物をセライトを通して濾過し、濾液をエバポレートした。粗残渣をメタノール中に溶解し、SCX−2(Biotage)イオン交換カートリッジ上に注ぎ、該カートリッジを4カラム体積のメタノールで洗浄した。所望の化合物をその後、4カラム体積のメタノール中の0.5M NHで洗浄することにより該カートリッジから抽出した。溶媒を真空でエバポレートしてA4−17を褐色固体として得た(117mg、60%);LCMS,Rt=0.27min(MeOH−FA法),m/z 189(MH)。
【0253】
実施例A4−18:1−(5−アミノ−ピリジン−2−イルメチル)−3−メチル−アゼチジン−3−オール
A4−18はアルコール49から3工程で作られた。
【0254】
メタンスルホン酸5−ニトロ−ピリジン−2−イルメチルエステル(52)
【化122】
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THF(10mL)中の(5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−メタノール(49)(0.5g、3.2mmol)及びトリエチルアミン(1.0mL,6.5mmol)の攪拌溶液に、メシル無水物(1.1g,6.5mmol)を0℃で添加し、同温で30分間攪拌した。反応混合物をNaHCO溶液でクエンチし、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートして、粗化合物52を茶色液体として得た(0.6g、LCMS純度83%)。該粗物質を次の工程に使用した。R:0.6(50% EtOAc/石油エーテル);(m/z):232.9[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 9.38(1H,d,J=2.4Hz),8.69(1H,dd,J=8.8,2.4Hz),7.80(1H,d,J=8.8Hz),5.48(2H,s),3.34(3H,s)。
【0255】
3−メチル−1−(5−ニトロ−ピリジン−2−イルメチル)−アゼチジン−3−オール(53)
【化123】
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MeOH(25mL)中の52(0.5g、2.2mmol)の溶液に、Ambersep−900 OH樹脂(50g)を添加し、濾過して樹脂を分離し、濃縮して遊離塩基を得た。該遊離塩基をMeOH−THF(10mL、1:1)中に溶解し、0℃に冷却した。3−メチル−アゼチジン−3−オール(0.53g、4.3mmol)及びトリエチルアミン(0.7mL、4.3mmol)を添加し、反応混合物をrtに温め、16h攪拌した。反応混合物を濃縮し、粗化合物を、3% MeOH/CHCl3で溶出する、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュ)により精製して、所望の化合物を淡黄色液体として得た(0.35g、48%、2工程に亘って)。R:0.3(10% MeOH/DCM);(m/z):224[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 9.27(1H,d,J=2.4Hz),8.56(1H,dd,J=8.8,2.8Hz),7.64(1H,d,J=8.8Hz),5.22(1H,s),3.85(2H,s),3.36−3.26(2H,m),3.02−3.00(2H,m),1.38(3H,s)。
【0256】
1−(5−アミノ−ピリジン−2−イルメチル)−3−メチル−アゼチジン−3−オール(A4−18)
【化124】
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MeOH(6mL)中の53(0.35g、2.2mmol)の攪拌溶液に、10% Pd/C(50mg)を添加し、rtで2h風船を使用して水素化した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、濃縮して所望のアミンA4−18を粘着性の液体として得た(0.3g、69%)。R:0.1(10% MeOH/DCM);(m/z):194[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.82(1H,d,J=2.8Hz),6.95(1H,d,J=8.4Hz),6.86(1H,dd,J=8.4,2.4Hz),5.12−5.10(2H,m),4.08(1H,brs),3.48(2H,s),3.16−3.14(4H,m),1.33(3H,s)。
【0257】
実施例A4−19:5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−3−イルアミン
A4−19は、(5−ヒドロキシメチル−ピリジン−3−イル)−カルバミン酸第三ブチルエステル(54)から3工程で合成された。
【0258】
メタンスルホン酸5−第三ブトキシカルボニルアミノ−ピリジン−3−イルメチルエステル(56)
【化125】
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THF(3.5mL)中の54(0.35g、1.6mmol)の溶液に、トリエチルアミン(2.27mL、16.8mmol)及び無水メタンスルホン酸(3.22g、16.8mmol)を0℃で添加し、5min攪拌した。反応混合物をDCM(10mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液(2×10mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(NaSO)、濃縮して所望の化合物を黄色の粘着性の液体として得た(0.4g、84%)。R:0.6(50% EtOAc/石油エーテル);(m/z):303[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 9.58(1H,brs),8.44(1H,s),8.15(1H,s),7.97−7.93(1H,m),3.79(2H,s),3.25(3H,s),1.48(9H,s)。
【0259】
{5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−3−イル}−カルバミン酸第三ブチルエステル(56)
【化126】
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THF(5mL)中の55(0.4g、1.3mmol)の溶液に、2−メトキシエタンアミン(0.22mL、75.1mmol)を添加し、rtで16h攪拌した。反応混合物をDCM(10mL)で希釈し、水(2×20mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(NaSO)、濃縮して化合物56を茶色液体として得た(0.11g、28%)。R:0.3(20% MeOH/CHCl);(m/z):282[MH]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.33(1H,d,J=2.4Hz),8.24(1H,s),7.95(1H,s),6.53(1H,brs),3.81(2H
,s),3.52−3.49(3H,m),3.35(3H,s),2.81−2.78(2H,m),1.52(9H,s)。
【0260】
5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−3−イルアミン(A4−19)
【化127】
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DCM(3mL)中の56(0.4g、1.42mmol)の攪拌溶液に、TFA(3mL)を0℃で添加し、rtで3h攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をMeOH中に溶解し、Ambersep 900−OH樹脂で塩基性とし、濾過して該樹脂を分離し、濾液を濃縮して所望のアミンを茶色の粘性液体として得た(90mg、88%)。R:0.1(10% MeOH/CHCl);(m/z):182[M+1]H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 7.77(1H,d,J=2.4Hz),7.66(1H,d,J=1.6Hz),6.86(1H,d,J=2Hz),5.19(2H,m),3.66(2H,s),3.39−3.36(3H,m),3.22(3H,s),2.62−2.59(2H,m),1.93−1.92(1H,brs)。
【0261】
実施例A4−20:3−アミノ−5,7−ジヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−カルボン酸第三ブチルエステル
A4−20は、(5−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−ピリジン−3−イル)−メタノール(57)から4工程で作られた。
【0262】
メタンスルホン酸5−ブロモ−3−メタンスルホニルオキシメチル−ピリジン−2−イルメチルエステル(58)
【化128】
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THF(80mL)中の57(1.4g、6.5mmol)の攪拌懸濁液に、TEA(5.4mL、38.7mmol)を0℃で添加した。無水メタンスルホン酸(4.49g、25.8mmol)を、温度を5℃未満に維持するために、上記溶液に少量づつ添加し、0℃で1h攪拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、10% NaHCO溶液(2×20mL)で洗浄し、有機層を乾燥し(NaSO)、エバポレートして所望の化合物を茶色液体として得た(1g、粗物)。Rf:0.7(40% EtOAc/石油エーテル)。粗化合物は更なる精製を行うことなく、次の工程のためにそのまま用いられた;(m/z):374,376[MH]
【0263】
3−ブロモ−6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−b]ピリジン(59)
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
MeOH(5mL)中の58(1g、粗物)の溶液に、MeOH−NH(5mL)を0℃で添加し、rtで一晩攪拌した。反応混合物をエバポレートして所望の化合物を茶色液体として得た(600mg、粗物)。Rf:0.2(10% MeOH/CHCl)。粗化合物は更なる精製を行うことなく、次の工程に使用した;(m/z):199,201[MH]
【0264】
3−ブロモ−5,7−ジヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−カルボン酸第三ブチルエステル
【化130】
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MeOH(10mL)中の59(600mg、粗物)の溶液に、EtN(1.27mL、9.1mmol)及びBocO(1mL、4.5mmol)を0℃で添加し、rtで16h攪拌した。反応混合物を濃縮し、粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュ、6% EtOAc/石油エーテルで溶出)により精製して化合物60を白色固体として得た(200mg、9%(3工程合計))。R:0.6(20% EtOAc/石油エーテル);(m/z):299,301[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 8.57(1H,d,J=1.2Hz),8.05(1H,d,J=7.6Hz),4.61(2H,d,J=11.6Hz),4.51(2H,d,J=10.0Hz),1.45(9H,s)。
【0265】
3−アミノ−5,7−ジヒドロ−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−カルボン酸第三ブチルエステル(A4−20)
【化131】
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NHOH(1.5mL)を、DMSO(1mL)中の60(250mg、0.83mmol)、CuI(32mg、0.16mmol)、L−プロリン(38.6mg、0.33mmol)及びKCO(173mg、1.25mmol)の懸濁液にrtで添加した。反応混合物を密封し、超音波反応器中で90℃1h照射した。反応混合物をrtに冷却し、酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(2×20mL)で洗浄し、有機層を乾燥し(NaSO)、エバポレートした。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100−200メッシュ、3% MeOH/CHClで溶出)により精製して所望のアミンA4−20を白色固体として得た(100mg、50%)。R:0.4(5%
MeOH/CHCl);(m/z):236[MH]H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.8(1H,d,J=2.8Hz),6.85(1H,d,J=4.4Hz),5.28(2H,s),4.47(2H,d,J=13.2Hz),4.34(2H,d,J=10.4Hz),1.45(9H,s)。
【0266】
【化132】
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点線が炭素原子への任意の結合を表す、式A5で表されるアミンは、以下の経路を介して作られた。
【0267】
実施例A5−1:3−アミノ−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド
【化133】
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3−アミノ安息香酸(61)(0.50g、3.7mmol)、TBTU(1.3g、4.0mmol)及び1−メチルピペリジン−4−アミン(0.62g,5.4mmol)を乾燥DCM(5mL)中に溶解した。DIPEA(0.95mL、5.5mmol)を添加し、反応混合物を室温で18時間攪拌した。溶媒を真空でエバポレートし、残渣をDMSO(5mL)中に溶解した。粗生成物を逆相調製用LC−MSにより精製した。所望の生成物を含む画分を合わせ、溶媒を真空でエバポレートした。トルエン(10mL)を添加し、溶媒を真空でエバポレートした。生成物を白色固体として得た(808mg、95%);LCMS、Rt=1.05min(MeOH−FA法)、m/z 234(MH)。
【0268】
以下のアミンは、このアプローチを使用して作られた。
【表37】
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【0269】
さもなくば、A5で表されるアミンは、当業者に周知の標準的な条件を使用する、対応するニトロ−酸からの、アミドカップリング、それに続くニトロ基の還元により作ることができた。以下のアミンは、このアプローチを使用して作られた。
【表38】
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【0270】
式Ibの数多くの実施例は、ピリミジン環を形成する縮合反応により合成された。
【化134】
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【0271】
経路A−実施例DMX−57:3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリルの合成
6−アセチル−3−クロロ−ピリジン−2−カルボニトリル(64)
【化135】
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MeCN(15mL)中の6−ブロモ−3−クロロ−2−シアノピリジン(62)(2.34g、10.8mmol)の攪拌懸濁液に、N下でヨウ化銅(I)(307mg、1.6mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド(378mg、0.54mmol)及びエトキシビニルトリブチルスズ(4.0mL、11.8mmol)を添加し、反応混合物を1時間加熱還流した。該混合物を濾過し、EtOAc(20m
L)で沈殿物を洗浄した。溶媒を真空でエバポレートし、残渣をアセトン(15mL)中に溶解した。p−トルエンスルホン酸.HO(614mg、3.2mmol)を添加し、混合物をrtで1時間攪拌した。溶媒を真空でエバポレートし、残渣をEtOAc(60mL)中に溶解した。該溶液を飽和食塩溶液(40mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートした。組成生物を、8:2 イソヘキサン−EtOAcで溶出する、フラッシュクロマトグラフィー(Biotage SPI、50g
SNAPカートリッジ)により精製して、標題化合物を橙色の結晶固体として得た(1.91g、98%);LCMS、Rt=2.30min(MeOH−FA法)、m/z 181(MH)。
【0272】
6−アセチル−3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル(65)
【化136】
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6−アセチル−3−クロロ−ピリジン−2−カルボニトリル(64)(1.80g、9.97mmol)をMeCN(19mL)中に溶解した。(S)−3−ピロリジノール(884μL、10.9mmol)及びTEA(4.16mL、29.8mmol)を添加し、混合物を100℃で20分間超音波中で攪拌した。溶媒を真空でエバポレートし、粗物質をEtOAc(100mL)中に溶解した。該溶液を1:1 飽和食塩溶液−HO(100mL)、飽和食塩溶液(100mL)で洗浄し、その後乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空でエバポレートした。組成生物を、6:4 イソヘキサン−EtOAc→8:2 EtOAc−イソヘキサンで溶出する、フラッシュクロマトグラフィー(Biotage SPI、50g SNAPカートリッジ)により精製して、標題化合物を黄色固体として得た(1.32g、64%);LCMS、Rt=2.04min(MeOH−FA法)、m/z 232(MH)。
【0273】
6−((E)−3−ジメチルアミノ−アクリロイル)−3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル(66)
【化137】
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6−アセチル−3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル(65)(1.32g、5.71mmol)を乾燥トルエン(30mL)中に溶解した。N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(2.3mL、17.3mmol)を添加し、該混合物を5時間加熱還流した。N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(5.0mL、37.6mmol)を添加し、該混合物を4時間加熱還流した。溶液をrtに冷却し、該溶液をrtで16時間放置した。溶媒を注意深く
デカントし、残留物をEtO(50mL)、続いてEtOAc(50mL)で粉末化した。残留溶媒を真空でエバポレートした。標題化合物66を橙色固体として得た(1.11g、68%);LCMS、Rt=1.98min(MeOH−FA法)、m/z 287(MH)。
【0274】
3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル(DMX−57)
【化138】
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化合物66(150mg、0.524mmol)及びN−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−グアニジンをEtOH(4mL)中に溶解した。該混合物をその後、180℃で30分間超音波中で攪拌した。溶媒を真空でエバポレートし、残渣をMeOH(50mL)で希釈した。該溶液をロータリーエバポレーターで回しながら60℃に加熱した。該溶液をrtに冷却し、溶媒を注意深くデカントした。該工程を2回以上繰り返した。残留溶媒をその後、真空でエバポレートした。標題化合物を黄色固体として得た(110mg、47%);LCMS、Rt=2.58min(MeOH−FA法)、m/z 444(MH)。
【0275】
経路B−実施例DMX−58:6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−ピロリジン−1−イル−ピリジン−2−カルボニトリル
3−クロロ−6−(−3−ジメチルアミノ−アクリロイル)−ピリジン−2−カルボニトリル(67)
【化139】
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トルエン中の化合物64(633mg、2.7mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(1.1mL、8.1mmol)を5時間加熱還流した。その時間の後、溶媒をエバポレートし、粗生成物をイソヘキサン/ジエチルエーテルで粉末化して化合物67を橙色固体として得た(222mg、35%);LCMS Rt=2.35min(MeOH−FA法)、m/z 236(MH)。
【0276】
3−ピロリジン−1−イル−6−(−3−ピロリジン−1−イル−アクリロイル)−ピリジン−2−カルボニトリル(68)及び6−(−3−ジメチルアミノ−アクリロイル)
−3−ピロリジン−1−イル−ピリジン−2−カルボニトリル(69)
【化140】
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1,4−ジオキサン(3mL)中の化合物67(159mg、0.7mmol)及びピロリジン(278μL、3.4mmol)を60℃で18h加熱した。反応混合物をrtまで冷まし、沈殿物が形成した。ジエチルエーテル(2mL)を添加して更なる沈殿を促進した。該沈殿物を濾過により収集し、イソヘキサンとジエチルエーテルの1:1混合物(5mL)で洗浄し、乾燥して化合物68及び69の混合物をクリーム色固体として得た(110mg、55%)。LCMSは、94%の68,Rt 2.58min(MeOH−FA法)、m/z 297(MH)及び5%の69、Rt 2.34min(MeOH−FA法)、m/z 271(MH
【0277】
6−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−ピロリジン−1−イル−ピリジン−2−カルボニトリル(DMX−58)
【化141】
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エタノール(4mL)中の68及び69の混合物(100mg、0.4mmol)及び70(158mg、0.6mmol)を180℃で4.5h超音波中で加熱した。その時間の後、溶媒をエバポレートし、粗物質をDMSO中に溶解し、逆相調製用LC−MSにより精製した。所望の生成物を含む画分を合わせ、MeOHを真空でエバポレートした。該水溶液を凍結し(−78℃)、溶媒を真空でエバポレートした(凍結乾燥)。標題化合物を緑/茶色白色固体として得た(68mg、38%);LCMS、Rt=8.23min(方法C)、m/z 428(MH)。
【0278】
経路C−実施例DMX−59:3−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル
【化142】
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エタノール(2mL)中の化合物67(115mg、0.49mmol)及び化合物71(100mg、0.49mmol)を180℃で1.5h超音波中で加熱し、その時間の後、溶媒をエバポレートした。アセトニトリル(2mL)及び(S)−ピロリジン−3−オール(44μL、0.52mmol)を添加し、該反応混合物を140℃で30min加熱した。溶媒をエバポレートし、残渣をメタノール中に溶解し、SCX−2カートリッジ(Biotage)上に搭載した。該カートリッジを5カラム体積のMeOHで洗浄し、その後、生成物を0.5M NH/MeOH(5カラム体積)で溶出した。溶媒をエバポレートし、粗物質をDMSO中に溶解し、逆相調製用LC−MSにより精製した。所望の生成物を含む画分を合わせ、MeOHを真空でエバポレートした。該水溶液を凍結し(−78℃)、溶媒を真空でエバポレートした(凍結乾燥)。標題化合物を黄色固体として得た(4mg、2%);LCMS、Rt=6.81min(方法C)、m/z 363(MH)。
【0279】
これらの経路を介して製造された化合物は以下の通りである。
【表39】
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【表40】
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【表41】
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【表42】
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【表43】
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【0280】
実施例DMX−153のために、必要となるフッ素化されたエノン74は、方法Aで概説される手順に従って作られた、中間体73から製造された。
【化143】
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6−((Z)−3−ジメチルアミノ−2−フルオロ−アクリロイル)−3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル(74)
セレクトフルオル(135mg、0.38mmol)を、0℃でMeOH(5mL)中のエノン73(100mg、0.35mmol)の攪拌溶液に添加した。反応混合物を0℃で2.5時間攪拌した。アンモニア(32%水性、2mL)を添加し、結果として生じた溶液をDCM(3×3mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(NaSO)、濾過し、溶媒を真空で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(Biotage
SP1、100% DCM→5% MeOH−DCM)により精製して、幾らかの残留した出発物質を伴う標題化合物をオフホワイト固体として得た(70mg、66%)。LCMS、Rt=2.49min(MeOH−FA法)、m/z 307(MH)。
【0281】
**実施例DMX−154は、方法Cで概説される手順の後の67と70との反応からの副生成物として単離された。
【化144】
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【0282】
経路A、B及びCで利用された多数のアリールグアニジンは、それらの必要となるアミンから合成する必要があったが、それらは、市販で入手可能であったか又は以前記載されたようにして合成されたかの何れかであった。アリールグアニジンは、通常は、以下で示す一般的な経路を介して製造された。
【化145】
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【0283】
実施例:N−(5−グアニジノ−ピリジン−2−イル)−2−モルホリン−4−イル−アセトアミド
【化146】
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アミンA1−1(500mg、2.1mmol)及びN,N−ジ−boc−1H−ピラゾール−1−カルボキシアミジン(700mg、2.3mmol)をMeCN(8mL)中に溶解した。反応混合物を80℃で1時間超音波中で加熱した。溶媒を真空で除去し、粗残渣をカラムクロマトグラフィー(Biotage SP1、30% EtOAc−イソヘキサン→100% EtOAc)により精製して化合物75をオフホワイト固体として得た(501mg、50%)。LCMS、Rt=2.95min(MeOH−FA)、m/z 479;化合物75(401mg、0.84mmol)を、9:1 DCM−TFA(20mL)中に溶解した。反応混合物をrtで7時間攪拌した。溶媒を真空で除去して標題化合物76のTFA塩を淡黄色ガムとして得た(520mg、100%)。LC
MS、Rt=0.27min(MeOH−FA)、m/z 279。
【0284】
さもなくば、グアニジンは、対応するアミンの、エタノール及び濃硝酸中におけるシアナミドとの反応により作られ得る。このアプローチは、DMX−58、DMX−59及びDMX−60の合成のために使用された。
【0285】
実施例:N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−グアニジン 硝酸
【化147】
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エタノール(10mL)中の4−アミノ−1−メチルピラゾール(1g、10mmol)及びシアナミド(650mg、15mmol)の溶液に、濃硝酸(0.4mL)を添加し、反応混合物を4h加熱還流した。その時間の後、溶媒をエバポレートし、粗混合物をジエチルエーテルで粉末化して71を紫色固体、m/z 140(MH)として得た。この方法で作られたグアニジンは、ピリミジン環を形成するための以降の反応において粗物で使用された。
【0286】
他の式Ibで表される化合物77から作られた。
【化148】
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【0287】
実施例DMX−156:3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−{2−[6−(3−オキソ−ピペラジン−1−イルメチル)-ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピリジン−2−カルボニトリルの合成
6−(2−アミノ−ピリミジン−4−イル)−3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル(78)
【化149】
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化合物73(1.0g、3.47mmol)、塩酸グアニジン(828mg、8.67mmol)及びナトリウムメトキシド(750mg、13.9mmol)をエタノール(
20mL)中に溶解し、29時間加熱還流した。溶媒を真空で除去し、残渣をDCM(2×70mL)と炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)との間に分割した。合わせた有機相を真空で濃縮して標題化合物を淡茶色固体として得た(970mg、98%)。LCMS、Rt=2.13min(MeOH−FA法)、m/z 285。
【0288】
6−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル(79)
【化150】
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化合物78(970mg、3.42mmol)をDCM(50mL)中に溶解し、塩化トリメチルシリル(1.08mL、8.54mmol)及び亜硝酸第三ブチル(1.02mL、8.54mmol)を添加した。反応混合物をrtで60h攪拌した。該反応を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)でクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を真空で除去した。粗残渣をトルエン(50mL)中に懸濁し、ジエチルイソプロピルアミン(1.49mL)及びオキシ塩化リン(5mL)を添加した。結果として生じた混合物を3時間加熱還流し、その後、激しい攪拌下にある氷水中へ注いだ。結果として生じた溶液を炭酸水素ナトリウムで中和し、エタノール(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を真空で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(Biotage SP1、100% DCM→10%
MeOH−DCM)により精製し、EtOAcで粉末化して標題化合物を淡茶色固体として得た(270mg、26%)。LCMS、Rt=3.03min(MeOH−FA)、m/z 304。
【0289】
6−{2−[6−(第三ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)-ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボニトリル(80)
【化151】
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化合物79(120mg、0.40mmol)、アミン81(122mg、0.5mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(36mg、0.04mmol、10mol%)、NaOtBu(57mg、0.59mmol)及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2´−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(31mg、0.08mmol)の混合物を1,4−ジオキサン(8mL)中に溶解し、10minの間窒素を吹き込むことにより脱酸素化し、混合物を100℃で10分間超音波(250W、攪
拌)中で加熱した。反応混合物をキャッチ・リリースカートリッジ(Biotage SCX−2;5g)を通過させ、MeOH(5カラム体積)、その後、0.5M アンモニア−MeOH(4カラム体積)で洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空で濃縮して標題化合物を赤色オイルとして得た(202mg、100%);LCMS、Rt=3.74min(MeOH−FA法)、m/z 506(MH)。
【0290】
3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−[2−(6−ヒドロキシメチル-ピリジン−3−イルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル(82)
【化152】
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化合物80(252mg、0.5mmol)を1:1 2M HCl−MeCN中に溶解し、反応混合物をrtで5時間攪拌した。溶媒を真空で除去し、残渣を9:1 EtOAc−MeOHで粉末化して標題化合物を暗黄色固体として得た(152mg、79%);LCMS、Rt=2.40min(MeOH−FA法)、m/z 392(MH)。
【0291】
3−((S)−3−フルオロ−ピロリジン−1−イル)−6−{2−[6−(3−オキソ−ピペラジン−1−イルメチル)-ピリジン−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−ピリジン−2−カルボニトリル(DMX−156)
【化153】
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化合物82(40mg、0.10mmol)をMeCN(5mL)中に溶解した。三臭化リン(50μL、0.53mmol)を添加し、反応混合物を0.5時間加熱還流した。該反応をrtに冷却し、2−オキソピペラジン(100mg、0.99mmol)を添加し、反応混合物をrtで16時間攪拌した。溶媒を真空で除去し、残渣を逆相調製用LC−MSにより精製した。所望の生成物を含む画分を合わせ、MeOHを真空で除去した。結果として生じた水溶液を凍結し(−78℃)、溶媒を真空でエバポレートした(凍結乾燥)。標題化合物をオフホワイト固体として得た(3mg、6%)。LCMS、Rt=6.15min(MeOH−FA法)、m/z 474(MH)。
【0292】
これらの経路を介して製造された化合物は以下の通りである。
【表44】
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